画像形成装置
【課題】少なくとも一部の画像形成処理が不可となるジョブの詳細を把握可能にすることで、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応をとり易くする。
【解決手段】画像形成装置において、第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の予約情報Rを、各ジョブが使用するトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示するとともに、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを表示したジョブスケジューリング画面を表示部に表示するように構成した。
【解決手段】画像形成装置において、第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の予約情報Rを、各ジョブが使用するトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示するとともに、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを表示したジョブスケジューリング画面を表示部に表示するように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のジョブを予約可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機、スキャナ又はこれらの複合機等の画像形成装置では、ジョブと呼ばれる画像処理要求に応じて画像形成処理を実行する。このような画像形成装置として、従来、複数のジョブを予約可能であり、予約された複数のジョブを順に実行する画像形成装置が広く利用されている。
【0003】
上述の画像形成装置では、ジョブの実行中に、用紙不足等の要因により給紙不可能となると、画像形成処理が停止することとなる。このような場合、用紙の補充やジョブの設定条件の変更等が行われて画像形成処理が停止する要因が取り除かれた後に、画像形成処理の再開が指示されるまで、画像形成処理は停止した状態となる。そのため、予約されたジョブの中に、画像形成処理が停止するジョブが含まれていると、画像形成装置の稼動率や生産性が低下してしまうという問題があった。
画像形成装置の稼働率の低下を防止するためには、事前に、画像形成処理が停止するジョブを把握して、用紙の補充や、ジョブの実行予約順の変更、ジョブの保留、ジョブの削除、ジョブの設定条件の変更等といった画像形成処理を停止させないための処理を行う必要がある。
【0004】
図13に、従来の画像形成装置におけるジョブリスト画面を示す。
図13のジョブリスト画面では、実行中のジョブを含む予約された複数のジョブの設定情報が、実行予約順に一覧表示されており、各ジョブのモード(例えば、プリンタモード、コピーモード)、状態(実行中、又は、予約)、枚数(例えば、20枚)、部数(例えば、3部)、残枚数(例えば、60枚)、時間(例えば、1分)、ユーザ名(例えば、Yamada Tarou)、ファイル名(例えば、テストファイル)が、互いに対応付けて認識できるようになっている。
【0005】
ところが、図13のジョブリスト画面では、事前に、画像形成処理が停止するジョブを把握することができないため、画像形成処理を停止させないために如何なる対応をとるべきか判断できず、画像形成処理を停止させないための適切な対応をとることが困難であるという問題があった。
【0006】
そこで、スケジュールモードにおいて、縦軸が用紙タイプを示し、横軸が予定されているジョブを示すマトリクスを画面上に表示させる印刷システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この画面上では、予約されている各ジョブが、どのタイプの用紙を使用するかを認識することができ、また、用紙が不足する時間を確認することができる。
【特許文献1】特開2004−348713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1では、画面上で、用紙不足となるジョブや各タイプの用紙が不足する時間を認識できるものの、この画面を見ただけでは、画像形成処理が停止するジョブの詳細を把握することができない。そのため、特許文献1であっても、画像形成処理が停止するジョブに対して、どのような対応をとるべきか判断できず、個々のジョブに応じた迅速な対応をとることができない。
【0008】
本発明の課題は、複数のジョブを予約可能な画像形成装置において、少なくとも一部の画像形成処理が不可となるジョブの詳細を把握可能とすることで、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応をとり易くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数のジョブを予約可能な予約部と、当該予約部により予約されたジョブに応じて、画像形成処理を実行する画像形成部と、を備える画像形成装置において、
第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数又は実行予定時間を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの予約情報を表示したジョブスケジューリング画面を表示部に表示する制御部と、
各トレイの用紙に関するトレイ用紙情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、
予約された各ジョブの設定条件に基づいて、各ジョブの使用するトレイ又は用紙を特定し、各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の前記予約情報を、特定したトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示し、
予約された各ジョブの設定条件と前記トレイ用紙情報とに基づいて、少なくとも一部の画像形成処理が不可となる停止要因を有するジョブが予約されているか否かを判断し、停止要因を有するジョブが予約されていると判断した場合に、当該停止要因を有するジョブに関するジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記ジョブ情報として、ファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件のうち、少なくとも一つを表示することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれ、当該用紙設定情報には、紙種、用紙サイズ及び坪量のうちの少なくとも一つが含まれることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記ジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面において、何れの予約情報及びジョブ情報にも重ならない位置に表示することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記ジョブスケジューリング画面において、前記予約情報を選択する選択部が備わり、
前記制御部は、前記ジョブスケジューリング画面において、前記選択部により、停止要因を有するジョブの前記予約情報が選択された場合に、当該ジョブに関する前記ジョブ情報を表示することを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記停止要因には、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が無い第1の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロである第2の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる第3の停止要因と、が含まれ、
前記制御部は、前記停止要因を有するジョブに関する前記予約情報を、各停止要因に応じた態様で前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、所定の更新タイミングに、前記第2軸の原点を現時点として、前記ジョブスケジューリング画面における前記予約情報の表示位置を更新することを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、表示部に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブの詳細が容易に把握できることとなって、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応がとり易くなる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、表示部に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブのファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件のうちの少なくとも一つを認識できる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、表示部に表示されたジョブスケジューリング画面において、ジョブの使用するトレイの設定に関する情報及び用紙の紙種、用紙サイズ、坪量の少なくとも一つの設定に関する情報と、用紙の使用予定枚数とが、認識可能となって、これらの情報により、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応を、より迅速にとることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、各ジョブのジョブ情報と予約情報とが、他のジョブ情報又は予約情報の下に隠れることなく表示され、スケジューリング画面上に表示されている全てのジョブ情報と予約情報とを、一度に確認することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、停止要因を有するジョブのうち、任意のジョブのジョブ情報のみを表示させることが可能となり、使い勝手が良好となる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、停止要因を有するジョブのそれぞれが、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れを有するかを容易に把握することができることとなり、画像形成処理を停止させないための適切な作業を行うことができる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、所定の更新タイミングにおける予約された各ジョブの現時点での用紙の使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、所定枚の用紙に対する画像形成処理を行う度、又は、所定時間が経過する度に、予約された各ジョブの現時点での用紙の使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る画像形成装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0026】
図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、本体部10と、これにオプション接続された大容量トレイユニット20及び後処理部30と、を備えて構成される。
【0027】
本体部10は、スキャナ部200、自動原稿給紙部(ADF:Auto Document Feeder)300、操作表示部500、画像形成部600、を備える。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナ機能、コピー機能、プリンタ機能を備えた、いわゆるディジタル複合機である。
【0028】
また、本体部10は、例えば、印字用紙用のトレイである3つの給紙トレイFT1〜FT3を備えており、印字用の用紙を収容している。各給紙トレイFT1〜FT3の近傍には、各給紙トレイFT1〜FT3に収容されている用紙の残量を検知する残量検出部としての残量検出センサD・・・が設けられている。
【0029】
大容量トレイユニット20は、例えば、印字用紙用のトレイである給紙トレイFT4〜FT9を備えており、印字用の用紙を収容している。各給紙トレイFT4〜FT9の近傍には、各給紙トレイFT4〜FT9に収容されている用紙の残量を検知する残量検出部としての残量検出センサD・・・が設けられている。
【0030】
後処理部30は、本体部10から搬送された用紙に各種後処理を行う、いわゆるフィニッシャーである。例えば、本体部10から搬送された用紙のソート処理を行うソートユニット、パンチ処理を行うパンチユニット、折り処理を行う折ユニット、断裁処理を行う断裁ユニット等を備える。後処理部30の左側には、搬送された用紙が排紙される排紙トレイET1、ET2が設けられており、搬送された用紙が排紙される。
【0031】
また、後処理部30の上部には、挿入用紙用のトレイである2つのポストインサータ上段PI1、下段PI2が設けられており、ユーザのニーズに合わせて様々な種類の用紙を積載して給紙可能となっている。
例えば、何れかのポストインサータPI1、PI2に、用紙片の一部に突出したタブ部を有するタブ紙や異なる配色を施されたカラーシート、すでに画像形成された用紙(以下、タブ紙等と称する)等を載置し、ジョブの設定に従って給紙することにより、本体部10から搬送された複数の印字用の用紙間に、これらの用紙を挿入することができる。
【0032】
画像形成処理において、例えば、ADF部300の原稿トレイT1に載置された原稿は、スキャナ部200の読取箇所であるコンタクトガラスに搬送され、スキャナ部200の光学系により原稿の画像が読み取られる。ここで、画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む。
スキャナ部200により読み取られた画像(アナログ画像信号)は、後述する状態管理部100に出力され、状態管理部100においてA/D変換され、各種画像処理が施された後、画像形成部600に出力される。そして、画像形成部600において、本体部10又は大容量トレイユニット20に備わる何れかの給紙トレイFT1〜FT9から給紙された用紙上に、ディジタル画像データに基づく画像が形成される。
画像形成された用紙は、画像形成部600内の搬送部610により後処理部30に搬送され、後処理部30の後処理機構により所定の後処理を施された後、排紙トレイET1、ET2の何れかに排紙される。
【0033】
すなわち、本実施形態の画像形成装置1では、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2からの給紙が可能となっている。そして、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2からの給紙が不可能となった場合には、画像形成部600による画像形成処理が停止するようになっている。
なお、本実施形態における以下の説明では、上述した給紙トレイFT1〜9と、ポストインサータPI1、PI2とを「トレイ」と総称する。
また、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2、排紙トレイET1、ET2の形態は、図1に例示したものに限定されず、例えば、その数は図示したものより多くても少なくてもよい。
【0034】
図2は、画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。
本体部10は、状態管理部100と、スキャナ部200と、ADF部300と、プリントコントローラ400と、給紙トレイFT1〜FT3と、残量検出センサDと、操作表示部500と、画像形成部600と、を備えて構成される。
【0035】
状態管理部100は、例えば、制御部101、プログラムメモリ(ROM:Read Only Memory)102、システムメモリ(RAM:Random Access Memory)103、不揮発メモリ104、読み取り処理部105、書き込み処理部106、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC107、圧縮・伸長IC108及び画像メモリ109を備えて構成される。
【0036】
制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、ROMに記憶されているシステムプログラムや画像形成処理プログラム、後処理処理プログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って画像形成装置1の各部の動作を集中制御する。
【0037】
具体的には、制御部101は、後述するジョブ予約画面において予約されたジョブの設定情報を、不揮発メモリ104に格納する。この設定情報はジョブの設定条件を含んでおり、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定条件に基づいて、画像形成部600による画像形成処理を実行する。ジョブとは、画像形成に関する一連の動作を指し、例えば、複数枚の原稿をコピーする場合には、複数枚の原稿のコピーに関する一連の動作が1ジョブである。また、複数部数のコピーを行う場合は、複数部数分のコピーに関する一連の動作が1ジョブである。
ここで、本実施形態の画像形成装置1は、複数のジョブを予約可能となっており、制御部101は、予約されたジョブに応じた画像形成処理を、ジョブの実行予約順に実行する。
また、制御部101は、後述するように、予約された複数のジョブの設定条件に基づいて、予約された複数のジョブの予約情報Rを示すジョブスケジューリング画面を、表示部501に表示する制御を実行する。
【0038】
ROM102は、半導体等の不揮発メモリ104等により構成され、画像形成装置1に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な画像形成処理プログラム、後処理プログラム等の各種処理プログラム等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部101は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0039】
RAM103は、制御部101により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成し、実行中のジョブの設定情報等を記憶する。
【0040】
不揮発メモリ104は、画像形成装置1に係る各種設定データ等を記憶する。
具体的には、不揮発メモリ104は、後述するジョブ予約画面において入力されたジョブの設定情報を記憶する。
また、不揮発メモリ104は、後述する記憶部としてのトレイ情報テーブル104aを備え、各トレイに収容する用紙に関するトレイ用紙情報を記憶する。
また、不揮発メモリ104は、後述するように、ユーザにより設定されたジョブスケジューリング画面の更新タイミングに関する情報を記憶する。
【0041】
読み取り処理部105は、スキャナ部200から入力されたアナログ画像信号に、アナログ信号処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施し、ディジタル画像データを生成し、DRAM制御IC107へ出力する。
書き込み処理部106は、圧縮・伸長IC108から入力される画像データに基づくPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、画像形成部600へ出力する。
【0042】
DRAM制御IC107は、制御部101からの制御に基づいて、圧縮・伸長IC108の圧縮・伸長処理を制御するとともに、画像メモリ109における画像データの入出力制御を行う。
具体的には、読み取り処理部105から入力されたディジタル画像データ、又はプリントコントローラ400から入力された画像データを圧縮・伸長IC108により圧縮させ、圧縮された画像データを画像メモリ109の圧縮メモリ109aに書き込んで一時的に記憶させる。また、画像メモリ109に記憶されている画像データを圧縮・伸長IC108により伸長させ、書き込み処理部106に出力する。この際、制御部101から合成処理を施す旨の制御信号が出力された場合には、DRAM制御IC107は、画像データを圧縮・伸長IC108により伸長させてから、不揮発メモリ104内の固有の画像データを重ね書きして、書き込み処理部106に出力する。
また、DRAM制御IC107は、プリントコントローラ400から入力された制御データを制御部101に出力する。
【0043】
圧縮・伸長IC108は、DRAM制御IC107の制御により画像データの圧縮処理、伸長処理を行う。
画像メモリ109は、例えば、DRAMで構成される圧縮メモリ109a、ページメモリ109bを有する。圧縮メモリ109aは、例えば、DRAM制御IC107から入力される制御信号に従って、圧縮・伸長IC108で圧縮されたジョブファイルを一時的に記憶する。ページメモリ109bは、例えば、印刷出力前にプリント出力対象の非圧縮のジョブファイルを一時的に記憶する。
【0044】
スキャナ部200は、例えば、CCD201等のイメージセンサと、スキャナ制御部201と、を備えて構成される。スキャナ制御部201は、制御部101からの制御信号に基づいて、スキャナ部200の各部を駆動制御する。具体的には、コンタクトガラスに載置された原稿面の露光走査を実行させ、反射光をCCD201において結像させて画像を読み取る。そして、この結像された光信号を光電変換してアナログ画像信号を生成させ、読み取り処理部105へ出力する。
【0045】
ADF部300は、制御部101からの制御信号に基づいて、ADF部300の制御を行うADF制御部301を備え、原稿トレイT1に載置された原稿をスキャナ部200のコンタクトガラス上に1枚ずつ自動給送する。
【0046】
給紙トレイFT1〜FT9は、印字用の用紙を収容するトレイであり、各種の紙種・用紙サイズ・坪量の用紙を収容している。
ここで、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2のそれぞれは、
予め設定された紙種・用紙サイズ・坪量の用紙を収容するようになっており、各トレイに収容される用紙の紙種・用紙サイズ・坪量に関する情報が、残量検出センサDにより検出された各トレイの用紙残量とともに、トレイ用紙情報として、トレイ情報テーブル104aに記憶されている。
【0047】
図3に、トレイ用紙情報を記憶するトレイ情報テーブル104aを示す。
図3に示すように、トレイ情報テーブル104aは、各トレイ(給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2)に収容する用紙の紙種・用紙サイズ・坪量と、残量検出センサDにより検出された各トレイの用紙残量と、をトレイ用紙情報として記憶している。トレイ情報テーブル104aにおいて、各トレイに、用紙の紙種・用紙サイズ・坪量が対応づけられることにより、各トレイに収容される用紙が設定されることとなる。
【0048】
図3において、例えば、給紙トレイFT1は、紙種「普通紙」、用紙サイズ「A4」、坪量「62−71g/m2」の用紙を収容する設定とされ、用紙残量は「1700枚」である。また、例えば、給紙トレイFT2は、紙種「上質紙」・用紙サイズ「A3」、坪量「50−61g/m2」の用紙を収容する設定とされ、用紙残量は「130枚」である。
また、図3のトレイ情報テーブル104aでは、各給紙トレイFT1〜FT9とポストインサータPI1、PI2に「普通紙・A4・62−71g/m2」の用紙、「普通紙・A4・50−61g/m2」の用紙、「上質紙・A3・50−61g/m2」の用紙、「○○特別紙・A4・62−71g/m2」の用紙のうちの何れかの用紙を収容する設定となっている。すなわち、これら以外の用紙は、この画像形成装置1では使用することができない設定となっている。
【0049】
残量検出センサDは、各給紙トレイFT1〜FT9の近傍に設けられており、各給紙トレイFT1〜FT9に収容されている用紙の残量を検出する。残量検出センサDにより検出された各給紙トレイFT1〜FT9の用紙の残量は、制御部101に出力され、トレイ用紙情報として、不揮発メモリ104のトレイ情報テーブル104aに記憶される。
【0050】
プリンタコントローラ400は、コントローラ制御部401、DRAM制御IC402、画像メモリ403、LANIF404等を備えて構成され、画像形成装置1をネットワークプリンタとして使用する場合に、ネットワークに接続される外部装置から画像形成装置1に入力されるジョブの管理及び制御を行うものである。
具体的には、プリントコントローラ400は、予約部として、後述するジョブの設定条件を含むデータを外部装置から受信し、当該データを本体部10へ送信する。プリンタコントローラ400から本体部10に送信されたジョブの設定条件は、その他、モード、ユーザ名、ファイル名、後処理モード、排紙トレイET1、ET2等の情報とともに、ジョブの設定情報として、制御部101に出力され、不揮発メモリ104に実行予約順とともに格納されることとなる。
【0051】
コントローラ制御部401は、プリントコントローラ400の各部の動作を統括的に制御する。また、コントローラ制御部401は、LANIF404を介して外部装置から入力される印刷データを所定のページ記述言語によって画像形成装置1で印刷可能なデータ形式の画像データに変換し、外部装置から入力されるジョブの情報とともにDRAM制御IC402に出力する。
【0052】
DRAM制御IC402は、LANIF404により受信されたジョブの情報及び印刷データをコントローラ制御部401に出力するとともに、コントローラ制御部401からの指示に従って、コントローラ制御部401から入力されたジョブの情報及び画像データを画像メモリ403へ一時的に格納する制御を行う。また、DRAM制御IC402は、制御部101のDRAM制御IC107とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部401からの指示に従って、画像メモリ403からジョブの情報や画像データを読み出してDRAM制御IC402に出力する。
【0053】
画像メモリ403は、例えば、DRAMから構成され、入力されたデータを一時的に格納する。
【0054】
LANIF404は、例えば、NIC(Network Interface Card)等により構成され、通信ネットワークNに接続された外部装置とジョブの情報、印刷データ、FAXの画像データを始めとするデータ送受信を行う。外部装置から受信されたジョブの情報、印刷データ、画像データは、DRAM制御IC402に出力される。
【0055】
操作表示部500は、表示部501、表示部501に一体的に備わるタッチパネル502、操作表示制御部503、図示しないその他の操作キー群を備えて構成される。
【0056】
表示部501は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、操作表示制御部503からの表示制御信号に従って、画面上に各種設定画面や画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。
また、表示部501の画面上には、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル502が構成されており、手指やタッチペン等で操作された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として操作表示制御部503に出力する。
【0057】
操作表示制御部503は、制御部101からの制御信号に基づいて、表示部501における表示制御を行う。例えば、ジョブを予約するためのジョブ予約画面や、後述するジョブの予約情報Rを示すジョブスケジューリング画面、各種設定画面、各種処理結果等を表示部501に表示する。また、操作表示制御部503は、表示部501上のタッチパネル502又は操作キー群から入力された操作信号を制御部101に出力する。
【0058】
具体的には、タッチパネル502は、予約部として、ユーザがジョブを予約する際に操作される。ジョブの予約は、ユーザが、表示部501に表示されたジョブ予約画面上でタッチパネル502を操作して、ジョブの設定条件を設定することで行われる。
【0059】
ここで、ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれる。トレイ設定情報とは、ジョブが使用するトレイを設定する情報であり、具体的には、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2のうちの何れか一又は複数のトレイを、ジョブが使用するトレイとして設定する情報である。また、用紙設定情報とは、ジョブが使用する用紙を設定する情報であり、具体的には、ジョブが使用する用紙の紙種、用紙サイズ、坪量を設定する情報である。
ユーザは、表示部501に表示されたジョブ予約画面上でタッチパネル502を操作して、ジョブの設定条件として、トレイ設定情報(例えば、給紙トレイFT1)及び用紙設定情報(例えば、普通紙・A4・62−71g/m2)の何れか一方又は両方を設定することにより、ジョブが使用するトレイ及び/又は用紙を設定する。また、ジョブの設定条件として、トレイ設定情報が設定されずに用紙設定情報のみが設定された場合、すなわち、トレイが設定されずに用紙が設定された場合には、後述するトレイ情報テーブル104aに基づいて、設定された用紙を収容するトレイが自動的に選択されることとなる。
【0060】
ジョブ予約画面上におけるタッチパネル502の操作により設定されたジョブの設定条件は、その他、モード、ユーザ名、ファイル名、後処理モード、排紙トレイET1、ET2等の情報とともに、ジョブの設定情報として、操作表示制御部503を介して制御部101に出力され、不揮発メモリ104に実行予約順とともに格納される。
【0061】
また、タッチパネル502は、ユーザが、表示部501にジョブスケジューリング画面の表示要求を行う際に操作される。具体的には、表示部501には、ジョブスケジューリング画面の表示を要求するための釦B1(図4〜図10参照)が表示されており、タッチパネル502において、この釦B1が操作されてジョブスケジューリング画面の表示要求が行われると、操作表示制御部503は、この操作に基づく操作信号を制御部101に出力する。この操作信号を受けた制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示タイミングであると判断して、後述するジョブスケジューリング画面を表示部501に表示する。
【0062】
また、タッチパネル502は、選択部として、表示部501におけるジョブスケジューリング画面において、後述する停止要因を有するジョブの予約情報Rを選択する際に操作される。タッチパネル502において、停止要因を有するジョブの予約情報Rが選択されると、操作表示制御部503は、この操作に基づく操作信号を制御部101に出力する。この操作信号を受けた制御部101は、ジョブスケジューリング画面上に、タッチパネル502により選択された停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを表示させる。
【0063】
画像形成部600は、搬送部610、LD(Laser Diode)部620、プリンタ制御部630を備えて構成され、書き込み処理部106から入力された画像データに基づいて用紙に画像を形成する。
【0064】
搬送部610は、LD部620内の搬送経路に従って用紙を搬送するための給紙ローラ611、レジストローラ612、排紙ローラ613をはじめとする各種ローラ、搬送路切換板614及び反転部615等を備える。搬送部610は、プリンタ制御部630からの制御に基づいて、ジョブの設定条件に応じたトレイから、用紙を給紙して、給紙された用紙を搬送経路に従って搬送する。
また、LD部620の搬送経路上には、図示しない複数のセンサが設けられている。これらのセンサは、用紙が通過する際に検出信号を発生し、これをプリンタ制御部630に出力する。
【0065】
LD部620は、LD621、感光体ドラム622、帯電部623、現像部624、転写部625、定着部626等を備える。
LD部620は、プリンタ制御部630からの指示に基づいて、LD部620の感光体ドラム622表面を帯電部623により帯電させ、書き込み処理部106から入力されたPWM信号に基づいてLD621により感光体ドラム622表面にレーザ光を照射することにより静電潜像を形成する。そして、現像部624において感光体ドラム622表面の静電潜像を含む領域にトナーを付着させ、転写部625により用紙にトナーを転写して画像を形成する。そして、転写された画像を定着部626で定着させた後、画像形成済みの用紙を排紙ローラ613により後処理部30へ搬送する。
【0066】
プリンタ制御部630は、制御部101からの制御信号を受信して、LD部620の各部の動作を制御する。また、プリンタ制御部630は、搬送経路上に設けられたセンサからの検出信号に基づいて、給紙した用紙の枚数をカウントし、制御部101に出力する。
また、プリンタ制御部630は、各ジョブの実行中に、給紙ローラ611付近に設けられたセンサ(図示省略)から出力されるセンサ信号をカウントすることにより、給紙した用紙の枚数をカウントし、制御部101に出力する。
【0067】
本実施形態の画像形成装置1では、前述したように、給紙トレイFT1〜FT9又はポストインサータPI1、PI2による給紙が不可能となった場合に、画像形成部600による画像形成処理が一時停止するようになっている。
【0068】
ここで、画像形成処理の停止を招く停止要因には、3つの停止要因がある。制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示タイミング及び更新タイミングにおいて、予約された各ジョブの設定条件とトレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報とに基づいて、予約された各ジョブが、画像形成処理の停止を招く3つの停止要因の何れかを有するかを判断することにより、各ジョブの画像形成処理が停止せずに全て実行可能であるか否かを予測している。そして、3つの停止要因の何れかを有するジョブが存在する場合、後述するように、ジョブスケジューリング画面におけるそのジョブの予約情報Rを、停止要因に対応した態様で表示する。
【0069】
制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示タイミング及び更新タイミングにおいて、各ジョブが、以下に説明する第1〜第3の停止要因の何れかに該当するかを、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の順番で順に判断する。
【0070】
第1の停止要因は、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が無いことである。具体的には、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として用紙のみが設定された場合に、設定された用紙自体が、トレイの何れにも収容する設定となっていないことである。なお、ジョブの設定条件としてトレイ設定情報が有る場合、すなわち、トレイが設定された場合には、当該第1の停止要因に該当するか否かの判断は実行されない。
制御部101は、ジョブの設定条件として用紙が設定された場合、トレイ情報テーブル104aを参照して、ジョブの設定条件として設定された用紙が、何れかのトレイに収容される設定となっているか否かを判断する。そして、設定された用紙が何れかのトレイに収容される設定となっている場合には第1の停止要因には該当しないと判断する。一方、設定された用紙が何れのトレイにも収容される設定となっていない場合には、第1の停止要因に該当すると判断する。
例えば、上述したように、図3のトレイ情報テーブル104aでは、各給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2に「普通紙・A4・62−71g/m2」の用紙、「普通紙・A4・50−61g/m2」の用紙、「上質紙・A3・50−61g/m2」の用紙、「○○特別紙・A4・62−71g/m2」の用紙のうちの何れかの用紙を収容する設定とされ、これら以外の用紙は給紙不可能となっている。したがって、例えば、用紙サイズが「B5」である用紙がジョブの設定条件として指定された場合には、制御部101は、各トレイの何れもその用紙を収容する設定となっていないため、第1の停止要因に該当すると判断する。
制御部101は、第1の停止要因に該当しないと判断すると、第2の停止要因の判断に移行する。
【0071】
第2の停止要因は、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロであることである。具体的には、少なくともトレイ設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として少なくともトレイが設定された場合に、設定されたトレイに用紙が収容されていないこと、または、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として用紙のみが設定された場合に、用紙の設定に応じて選択されたトレイに用紙が収容されていないことである。
制御部101は、ジョブの設定条件としてトレイが設定された場合、または、ジョブの設定条件として何れかのトレイに収容されている用紙が設定され、用紙の設定に基づいてトレイが選択された場合に、設定又は選択されたトレイに設けられた残量検出センサDにより検出され、トレイ情報テーブル104aに記憶された用紙の残量を参照する。そして、設定されたトレイ、又は、用紙の設定に基づいて自動的に選択されたトレイの用紙残量が1枚以上である場合には、第2の停止要因には該当しないと判断する。一方、設定されたトレイ、又は、用紙の設定の基づいて選択されたトレイの用紙残量がゼロ枚である場合には、第2の停止要因に該当すると判断する。
例えば、ジョブの設定条件として給紙トレイFT7が設定された場合、または、ジョブの設定条件として用紙(例えば、普通紙、A4、50−61g/m2)が設定されて、この設定に基づいて自動的に給紙トレイFT7が選択された場合において、制御部101は、給紙トレイFT7に備わる残量検出センサDにより検出された給紙トレイFT7の用紙残量を参照し、用紙残量がゼロ枚である場合、すなわち、給紙トレイFT7に一枚も用紙が収容されていない場合には、第2の停止要因に該当すると判断する。
制御部101は、第2の停止要因に該当しないと判断すると、第3の停止要因の判断に移行する。
【0072】
第3の停止要因は、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなることである。具体的には、少なくともトレイ設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として少なくともトレイが設定された場合に、設定されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、そのジョブの用紙の使用予定枚数に満たないこと、または、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として用紙のみが設定された場合に、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、そのジョブの用紙の使用予定枚数に満たないことである。
制御部101は、ジョブの設定条件としてトレイが設定された場合、または、ジョブの設定条件として何れかのトレイに収容している用紙が設定され、用紙の設定に基づいてトレイが選択された場合に、設定又は選択されたトレイに設けられた残量検出センサDにより検出され、トレイ情報テーブル104aに記憶された用紙の残量を参照する。そして、設定されたトレイ、又は、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が使用予定枚数以上である場合、第3の停止要因に該当しないと判断する。一方、設定されたトレイ、又は、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、使用予定枚数未満である場合には、第3の停止要因に該当すると判断する。
例えば、ジョブの設定条件として給紙トレイFT2が設定され、または、ジョブの設定条件として用紙(例えば、上質紙、A3、50−61g/m2)が設定されて、その設定に基づいて自動的に給紙トレイFT2が選択された場合において、制御部101は、給紙トレイFT2に備わる残量検出センサDにより給紙トレイFT2の用紙残量を検出し、ジョブの設定条件として設定された用紙の使用予定枚数と比較する。そして、検出された用紙残量が「130枚」であり、一方、用紙の指定予定枚数が「230」枚であると、用紙残量がジョブの設定条件として設定された用紙の使用予定枚数に満たないとして、第3の停止要因に該当すると判断する。
一方、制御部101は、第3の停止要因に該当しないと判断すると、そのジョブが第1〜第3の停止要因の何れも有しておらず、用紙の使用予定枚数分の画像形成処理を全て実行可能であると判断する。
【0073】
図4に、表示部501に表示されるジョブスケジューリング画面を示す。
図4のジョブスケジューリング画面には、互いに直交する2つの軸を有する二次元の表が表示されている。縦軸である第1軸は、トレイ情報を示しており、横軸である第2軸は、用紙の使用予定枚数を示している。また、二次元の表上には、各ジョブの予約情報R1〜R7が表示されている。トレイ情報とは、使用するトレイとして設定可能なトレイ、すなわち、給紙トレイT1〜T9、ポストインサータPI1、PI2に関する情報である。このトレイ情報は、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と連動しており、トレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報が変更されると、ジョブスケジューリング画面も更新されることとなる。また、予約情報Rとは、後述するように、使用するトレイに対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置から成る領域に表示されることにより、使用するトレイ及び用紙の使用予定枚数を示す情報である。
なお、図4のジョブスケジューリング画面では、実行中のジョブも、実行予約順1番のジョブとして、その予約情報R1が表示されている。実行中のジョブについては、ジョブスケジューリング画面の表示/更新タイミングにおける用紙の残枚数が、用紙の使用予定枚数とされている。
【0074】
図4に示すように、ジョブスケジューリング画面上の第1軸は、トレイ情報を示しており、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2のそれぞれに対応する11つの行と、前述した第1の停止要因に対応する1つの行とに分割されている。
【0075】
すなわち、図4のジョブスケジューリング画面において、最上段である第1行は、「給紙トレイFT1」に対応する領域であり、この給紙トレイFT1に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第2行は、「給紙トレイFT2」に対応する領域であり、この給紙トレイFT2に収容する用紙「上質紙・A3・50−61g/m2」が表示されている。
また、第3行は、「給紙トレイFT3」に対応する領域であり、この給紙トレイFT3に収容する用紙「○○特別紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第4行は、「給紙トレイFT4」に対応する領域であり、この給紙トレイFT4に収容する用紙「上質紙・A3・50−61g/m2」が表示されている。
また、第5行は、「給紙トレイFT5」に対応する領域であり、この給紙トレイFT5に収容する用紙「普通紙・A4・50−61g/m2」が表示されている。
また、第6行は、「給紙トレイFT6」に対応する領域であり、この給紙トレイFT6に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第7行は、「給紙トレイFT7」に対応する領域であり、この給紙トレイに収容する用紙「普通紙・A4・50−61g/m2」が表示されている。
また、第8行は、「給紙トレイFT8」に対応する領域であり、この給紙トレイFT8に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第9行は、「給紙トレイFT9」に対応する領域であり、この給紙トレイFT9に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第10行は、「ポストインサータPI1」に対応する領域であり、このポストインサータPI1に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第11行は、「ポストインサータPI1」に対応する領域であり、このポストインサータPI2に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
【0076】
また、図4に示すように、第1軸における給紙トレイFT1〜FT9に対応する第1行〜第9行には、各給紙トレイFTに設けられた残量検出センサDにより検出される用紙の残量が概略表示されている。図4において、用紙残量は線の数で表現されている。
【0077】
また、図4に示すように、ジョブスケジューリング画面上の第2軸には、用紙の使用予定枚数を示す目盛りが表示されている。第2軸の原点はゼロ枚を示しており、1目盛りが100枚を示している。
【0078】
このようなジョブスケジューリング画面において、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としてのトレイ設定情報及び用紙設定情報に基づいて、各ジョブが使用するトレイを特定し、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報R1〜R7を、特定したトレイに対応する第1軸上の位置(すなわち、第1〜12行)に表示する。
また、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としての用紙の使用予定枚数に基づいて、ジョブスケジューリング画面における各ジョブの予約情報R1〜R7の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数に相当する長さとする。
このように、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報R1〜R7が、使用するトレイに対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置に表示されることにより、各ジョブ及びジョブ全体での、トレイ毎の用紙の使用予定枚数が把握可能となっている。
【0079】
すなわち、制御部101は、図4に示すように、実行予約順1番のジョブの予約情報R1を、使用する給紙トレイFT1に対応する第1行に表示するとともに、この予約情報R1の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「900枚」に相当する9目盛り分の長さとすることで、実行予約順1番のジョブが、給紙トレイFT1の用紙を900枚使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順3番のジョブの予約情報R3を、使用する給紙トレイFT2に対応する第2行に表示するとともに、この予約情報R3の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「230枚」に対応する2.3目盛り分の長さとすることで、実行予約順3番のジョブが、給紙トレイFT2の用紙を230枚使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順4番の予約情報R4を、使用する給紙トレイFT7に対応する第7行に表示するとともに、この予約情報R4の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「470枚」に対応する4.7目盛り分の長さとすることで、実行予約順4番のジョブが、給紙トレイFT7の用紙を470枚使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順6番のジョブについて、その予約情報R6を、使用する給紙トレイFT1に対応する第1行に表示するとともに、この予約情報R6の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「950枚」に対応する9.5目盛り分の長さとすることで、実行予約順6番のジョブが、給紙トレイFT1の用紙を950枚使用することを認識可能としている。
【0080】
また、制御部101は、一つのジョブの中で複数のトレイを使用する場合には、そのジョブの予約情報Rを、使用する各トレイに対応する第1軸上の位置に分割して表示するとともに、各トレイに対応する予約情報Rの第2軸方向の長さを、そのトレイの使用予定枚数に相当する長さとすることで、一つのジョブが複数のトレイを使用する場合であっても、ジョブ全体で使用する用紙の使用予定枚数と、トレイ毎の使用予定枚数と、を把握可能としている。
【0081】
すなわち、制御部101は、図4に示すように、実行予約順5番の予約情報R5を、使用する給紙トレイFT4〜FT6に対応する第4行〜第6行に分割して表示するとともに、分割した3つの予約情報Rのそれぞれの第2軸方向の長さを、各給紙トレイFT4〜FT6における用紙の使用予定枚数に対応する目盛り分の長さとしている。これにより、実行予約順5番のジョブが、給紙トレイFT4に収容された500枚の用紙を使用すること、給紙トレイFT5に収容された450枚の用紙を使用すること、給紙トレイFT6に収容された450枚の用紙を使用すること、更に、このジョブ全体で1400枚の用紙を使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順7番のジョブについて、その予約情報R7を、使用する給紙トレイFT9、ポストインサータPI1、PI2に対応する第9〜11行に表示することにより、実行予約順7番のジョブが給紙トレイFT1から給紙される用紙に画像形成を行うとともに、これらの用紙の間にポストインサータPI1、PI2から給紙される用紙を挿入すること、また、ポストインサータPI1、PI2からの用紙を何枚目に挿入するかを認識可能としている。
【0082】
また、制御部101は、各ジョブについて、前述したように、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れかに該当するか否かを判断し、何れかの停止要因に該当する場合には、ジョブスケジューリング画面における当該ジョブの予約情報Rを、その停止要因に応じた態様で表示する。
これにより、ジョブスケジューリング画面上で、停止要因を有するジョブと停止要因を有しないジョブとが一目で容易に認識可能となるとともに、停止要因を有するジョブについて、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れを有するかが、容易に把握できるようになっている。
【0083】
具体的には、制御部101は、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れにも該当しないジョブについて、その予約情報Rの全てを、第1の色(例えば、青色)で表示する。
例えば、実行予約順1番のジョブの設定条件として、給紙トレイFT1と用紙の使用予定枚数「900枚」が指定された場合に、制御部101は、給紙トレイFT1に設けられた残量検出センサDにより検出される用紙残量と、同一の給紙トレイFT1を使用する、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数と、に基づいて、そのジョブの実行開始時点における用紙残量を算出する。すなわち、残量検出センサDにより検出された用紙残量が「1700枚」であり、同一の給紙トレイF1を使用する実行予約順が前のジョブが存在しない場合、実行予約順1番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量は「1700枚」である。さらに、制御部101は、実行予約順1番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「1700枚」と、ジョブの用紙の使用予定枚数「900枚」とを比較して、そのジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「1700枚」が、ジョブの用紙の使用予定枚数「900枚」以上であると判断すると、そのジョブの予約情報R1を全て青色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報R1が全て第1の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が全て実行可能であることを容易に認識することができる。
【0084】
また、制御部101は、前述した第1の停止要因に該当するジョブの予約情報Rを、設定された用紙に対応するトレイが無いことを示す第1軸上の位置(すなわち、第12行)に、全て第2の色(例えば、茶色)で表示する。図4のジョブスケジューリング画面では、第12行に、「該当用紙無し」と表示されており、ジョブの設定条件として設定された用紙の設定自体が存在しないことが容易に把握できるようになっている。
例えば、実行予約順2番のジョブの設定条件として、何れの給紙トレイFT1〜FT9にも収容する設定となっていない用紙「普通紙・B5・50−61g/m2」が設定された場合、制御部101は、このジョブの予約情報R2を、「該当用紙無し」と表示された第1軸上の第12行に茶色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報R2が、設定された用紙に対応するトレイが無いことを示す第1軸上の位置に第2の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が第1の停止要因により停止すること、すなわち、このジョブの設定条件として使用不可能な用紙を設定したことを容易に認識することができる。
【0085】
また、制御部101は、第2の停止要因に該当するジョブの予約情報Rの全てを、第3の色(例えば、赤色)で表示する。
例えば、実行予約順4番のジョブの設定条件として、給紙トレイFT7が指定された場合、制御部101は、給紙トレイFT7に設けられた残量検出センサDにより検出される用紙残量と、同一の給紙トレイFT7を使用する、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数と、に基づいて、そのジョブの実行開始時点における用紙残量を算出する。そして、そのジョブの実行開始時点における用紙残量がゼロ枚であると、制御部101は、このジョブの予約情報Rを、全て赤色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報Rが全て、設定されたトレイの用紙残量がゼロ枚であること、または、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量がゼロ枚であることを示す第3の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が第2の停止要因により停止すること、すなわち、このジョブの設定条件として設定したトレイ又は設定した用紙に対応するトレイに、用紙が収容されておらず、ジョブの設定条件として設定した使用予定枚数分の用紙が全て不足していることを容易に認識することができる。
【0086】
また、制御部101は、第3の停止要因に該当するジョブの予約情報Rのうち、用紙残量に相当する第2軸方向の長さ分の表示領域を、第1の色(例えば、青色)で表示するとともに、用紙の不足量に相当する第2軸方向の長さ分の表示領域を、第3の色(例えば、赤色)で表示する。
例えば、実行予約順6番のジョブの設定条件として、給紙トレイFT1と用紙の使用予定枚数「950枚」が指定された場合に、制御部101は、給紙トレイFT1に設けられた残量検出センサDにより検出される用紙残量と、同一の給紙トレイFT1を使用する、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数と、に基づいて、そのジョブの実行開始時点における用紙残量を算出する。すなわち、残量検出センサDにより検出された用紙残量が「1700枚」であり、同一の給紙トレイF1を使用する実行予約順1番のジョブの使用予定枚数が「900枚」である場合、実行予約順6番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量は「800枚」である。さらに、制御部101は、実行予約順6番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「800枚」と、ジョブの用紙の使用予定枚数「950枚」とを比較して、そのジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「800枚」が、ジョブの用紙の使用予定枚数「950枚」に満たないと判断すると、使用予定枚数と用紙残量との差分を算出する。そして、そのジョブの予約情報R6において、用紙残量に相当する第2軸方向の長さ分、すなわち、8目盛り分の表示領域を青色で表示する。また、使用予定枚数と用紙残量との差分「150枚」を不足量として、不足量に相当する第2軸方向の長さ分、すなわち、1.5目盛り分の表示領域を赤色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報R6が、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、用紙の使用予定枚数以下であることを示す第1の色と第3の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が第3の停止要因により停止すること、すなわち、このジョブの設定条件として設定したトレイ又は設定した用紙に対応するトレイの用紙残量が不足していることを容易に認識することができる。また、ジョブの予約情報R6のうち、不足量に対応する長さ分の表示領域が第3の色で表示されることにより、用紙の不足量を容易に認識することができる。
【0087】
また、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件に基づいて、実行予約順に、各ジョブの使用予定枚数を積算する。そして、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rを、そのジョブより実行予約順が前のジョブの使用予定枚数を積算した第2軸方向の位置に表示することで、各ジョブの実行中の任意の時点における用紙の使用予定枚数の累計を把握可能としている。
【0088】
具体的には、図4に示すように、制御部101は、実行予約順が1番のジョブの予約情報R1を、第2軸の原点を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「900枚」に対応する9目盛り分進んだ位置を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0089】
次いで、制御部101は、実行予約順が2番のジョブの予約情報R2を、実行予約順1番のジョブの使用予定枚数「900枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から9目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「400枚」に対応する4目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から13目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0090】
次いで、制御部101は、実行予約順1、2番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「1300枚」を算出する。そして、実行予約順が3番のジョブの予約情報R3を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「1300枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から13目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「230枚」に対応する2.3目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から15.3目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0091】
次いで、制御部101は、実行予約順1番〜3番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「1530枚」を算出する。そして、実行予約順が4番のジョブの予約情報R4を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「1530枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から15.3目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「470枚」に対応する4.7目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から20目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0092】
次いで、制御部101は、実行予約順が1番〜4番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「2000枚」を算出する。そして、実行予約順が5番のジョブの予約情報R5を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「2000枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から20目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「1400枚」に対応する14目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から34目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0093】
次いで、制御部101は、実行予約順が1番〜5番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「3400枚」を算出する。そして、実行予約順が6番のジョブの予約情報R6を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「3400枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から34目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「950枚」に対応する9.5目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から43.5目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0094】
次いで、制御部101は、実行予約順が1番〜6番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「4350枚」を算出する。そして、実行予約順が7番のジョブの予約情報R7を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「4350枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から43.5目盛り分進んだ位置)を始点とし、このジョブの用紙の使用予定枚数が、第2軸方向の残りの6.5目盛り分に対応する枚数「650枚」以上であるために、二次元の表の右端を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0095】
また、制御部101は、ジョブスケジューリング画面において、第2軸方向に、各ジョブの区切りを示す区切り線Sa〜Sfを、第1軸に平行に表示することで、各ジョブの予約情報R1〜R7を個別に区別可能としている。
【0096】
すなわち、制御部101は、図4に示すように、実行予約順1番のジョブの予約情報R1と2番のジョブの予約情報R2との境目に、区切り線Saを表示する。また、実行予約順2番のジョブの予約情報R2と3番のジョブの予約情報R3との境目に、区切り線Sbを表示する。また、実行予約順3番のジョブの予約情報R3と4番のジョブの予約情報R4との境目に、区切り線Scを表示する。また、実行予約順4番のジョブの予約情報R4と5番のジョブの予約情報R5との境目に、区切り線Sdを表示する。また、実行予約順5番のジョブの予約情報R5と6番のジョブの予約情報R6との境目に、区切り線Seを表示する。また、実行予約順6番のジョブの予約情報R6と7番のジョブの予約情報R7との境目に、区切り線Sfを表示する。これにより、実行予約順1番〜7番の各ジョブの情報を、実行予約順が前後のジョブの情報と区別して、容易に把握できることとなる。
【0097】
また、制御部101は、所定の更新タイミングに、第2軸の原点を現時点として、ジョブスケジューリング画面における各予約情報Rの表示位置を更新する。
【0098】
ここで、所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであり、どのタイミングをジョブスケジューリング画面の更新タイミングとするかは、図示しない設定画面上におけるタッチパネル502の操作により、ユーザが予め設定することができる。なお、ジョブスケジューリング画面の表示後、一度も更新タイミングが到来していない場合には、ジョブスケジューリング画面の表示タイミングが前回の更新タイミングとされる。
所定毎の用紙に対する画像形成処理が終了したときを更新タイミングと設定する場合には、さらに、何枚毎に更新を行うかを設定することができる。ユーザは、例えば、1枚、10枚、100枚毎に、ジョブスケジューリング画面の更新を行うように設定することができる。
一方、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときを更新タイミングと設定する場合には、さらに、何秒/分/時間毎に更新を行うかを設定することができる。ユーザは、例えば、10秒、60秒、10分毎に、ジョブスケジューリング画面の更新を行うように設定することができる。
ユーザにより設定された更新タイミングに関する情報は、操作表示制御部503を介して制御部101に出力され、不揮発メモリ104に格納されることとなる。
【0099】
図5に、更新タイミングにおいて更新されたジョブスケジューリング画面を示す。
図5のジョブスケジューリング画面は、図4のジョブスケジューリング画面が表示又は更新されたタイミングから、新たに100枚の用紙に対する画像形成処理が終了した時点の更新タイミングにおいて、その時点における各ジョブの設定条件に基づいて更新された画面である。
【0100】
また、制御部101は、予約された複数のジョブの予約情報R1〜R7を表示したジョブスケジューリング画面において、タッチパネル502により停止要因を有するジョブの予約情報Rが選択された場合に、スケジューリング画面上に、そのジョブのジョブ情報Jを、何れの予約情報R及びジョブ情報Jにも重ならない位置に表示させる。
ここで、ジョブスケジューリング画面に表示されるジョブ情報Jは、ジョブのファイル名、ユーザ名、ジョブの設定条件である。また、ジョブ情報Jとして表示されるジョブの設定条件は、トレイ設定情報、用紙設定情報としての紙種・用紙サイズ・坪量、用紙の使用予定枚数である。
このとき、制御部101は、トレイ設定情報が有り用紙設定情報が無い場合、すなわち、ユーザがトレイのみを設定した場合には、トレイ情報テーブル104aに基づいて、設定したトレイに収容されている用紙の紙種・用紙サイズ・坪量を、用紙設定情報として表示する。また、制御部101は、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、用紙のみが設定された場合には、用紙の設定に基づいて自動的に選択されたトレイを、トレイ設定情報として表示する。なお、制御部101は、トレイ設定情報が有り用紙設定情報が無い場合において、用紙設定情報を「設定無し」として表示し、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合において、トレイ設定情報を「設定無し」として表示しても良い。
【0101】
例えば、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第1の停止要因を有する実行予約順2番のジョブの予約情報R2を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図6に示すように、実行予約順2番のジョブのジョブ情報J1をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図6のスケジューリング画面に表示された、実行予約順2番のジョブ情報J1は、ファイル名「ファイルA」、ユーザ名「aaa」、トレイ設定情報「設定無し」、用紙設定情報としての紙種「普通紙」、用紙サイズ「B5」、坪量「50−61g/m2」、用紙の使用予定枚数「400枚」をポップアップセル内に表示したものである。
上述したように、このジョブの予約情報J1は、設定された用紙に対応するトレイが無いことを示す第1軸上の第12行に、第2の色(例えば、茶色)で表示されているため、ユーザは、このジョブの設定条件として使用不可能な用紙を設定したことを容易に認識することができ、さらに、ジョブ情報J1により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順2番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0102】
また、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第2の停止要因を有する実行予約順4番のジョブの予約情報R4を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図7に示すように、実行予約順4番のジョブのジョブ情報J2をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図7のジョブスケジューリング画面に表示された実行予約順4番のジョブ情報J2は、ファイル名「ファイルB」、ユーザ名「bbb」、トレイ設定情報「給紙トレイFT7」、用紙設定情報としての紙種「普通紙」、用紙サイズ「A4」、坪量「50−61g/m2」、用紙の使用予定枚数「470枚」をポップアップセル内に表示したものである。
また、上述したように、このジョブの予約情報R4は、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイの用紙残量がゼロ枚であることを示す第3の色で表示されているため、ユーザは、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイに用紙が無く、画像形成処理が全て不可能であることを容易に認識することができ、さらに、ジョブ情報J2により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順4番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0103】
また、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第3の停止要因を有する実行予約順3番のジョブの予約情報R3を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図8に示すように、実行予約順3番のジョブのジョブ情報J3をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図8のジョブスケジューリング画面に表示された実行予約順3番のジョブ情報J3は、ファイル名「ファイルC」、ユーザ名「ccc」、トレイ設定情報「給紙トレイFT2」、用紙設定情報としての紙種「上質紙」、用紙サイズ「A3」、坪量「50−61g/m2」、用紙の使用予定枚数「230枚」をポップアップセル内に表示したものである。
また、上述したように、このジョブの予約情報R3は、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイの用紙残量が不足していることを示す第1の色と第3の色の2色で表示されているため、ユーザは、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイに用紙が足りず、画像形成処理が途中で停止することを容易に認識することができる。また、予約情報R3のうち、第3の色で表示された領域の第2軸方向の長さにより用紙の不足量「100枚」を認識することができる。さらに、ジョブ情報J3により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順3番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0104】
また、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第3の停止要因を有する実行予約順6番のジョブの予約情報R6を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図9に示すように、実行予約順6番のジョブのジョブ情報J4をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図9のジョブスケジューリング画面に表示された実行予約順6番のジョブ情報J4は、ファイル名「ファイルD」、ユーザ名「ddd」、トレイ設定情報「給紙トレイFT1」、用紙設定情報としての紙種「普通紙」、用紙サイズ「A4」、坪量「62−71g/m2」、用紙の使用予定枚数「950枚」をポップアップセル内に表示したものである。
また、上述したように、このジョブの予約情報R6は、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイの用紙残量が不足していることを示す第1の色と第3の色の2色で表示されているため、ユーザは、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイに用紙が足りず、画像形成処理が途中で停止することを容易に認識することができる。また、予約情報R6うち、第3の色で表示された領域の第2軸方向の長さにより用紙の不足量「150枚」を認識することができる。さらに、ジョブ情報J4により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順6番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0105】
なお、制御部101は、図10のジョブスケジューリング画面に示すように、ジョブスケジューリング画面の表示時に、初めから、停止要因を有する全てのジョブのジョブ情報J1〜J4を表示しても良い。
【0106】
また、図示は省略するが、ジョブスケジューリング画面は、第1軸がトレイ情報を示すものに限られず、第1軸が用紙情報を示すジョブスケジューリング画面であっても良い。用紙情報とは、ジョブが使用する用紙として設定可能な用紙に関する情報である。このジョブスケジューリング画面では、第1軸が、トレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報に基づいて、トレイに収容された各用紙に対応する行に分割される。
具体的には、給紙トレイFT1、給紙トレイFT6、給紙トレイFT8、給紙トレイFT9、ポストインサータPI1、PI2の6つのトレイに収容された「普通紙、A4、62−71g/m2」の用紙、給紙トレイFT5、給紙トレイFT7の2つのトレイに収容された「普通紙、A4、50−61g/m2」の用紙、給紙トレイFT2、給紙トレイFT4の2つのトレイに収容された「上質紙、A3、50−61g/m2」の用紙、給紙トレイFT3に収容された「○○特別紙、A4、62−71g/m2」の用紙のそれぞれに対応する4つの行により第1軸が構成されることとなる。また、ジョブスケジューリング画面の第1軸上の用紙情報は、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と連動しており、トレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報が変更されると、ジョブスケジューリング画面も更新されることとなる。
このジョブスケジューリング画面の表示処理において、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としてのトレイ設定情報及び用紙設定情報に基づいて、各ジョブが使用する用紙を特定し、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rを、特定した用紙に対応する第1軸上の位置(すなわち、第1〜4行)に表示する。その一方で、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としての用紙の使用予定枚数に基づいて、ジョブスケジューリング画面における各ジョブの予約情報Rの第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数に相当する長さとする。そして、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rを、使用する用紙に対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置に表示し、さらに、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを表示する。このように、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rが、使用する用紙に対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置に表示されることにより、各ジョブ及びジョブ全体での、用紙毎の用紙の使用予定枚数が把握可能となる。また、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jが表示されることにより、少なくとも一部の画像形成処理が不可となるジョブと、そのジョブの詳細が容易に把握できる。
【0107】
次に、図11及び図12を参照しながら、ジョブスケジューリング画面表示処理の流れについて説明する。
なお、ここでは、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを、ジョブスケジューリング画面の表示時に表示する場合について説明する。
【0108】
まず、図6のステップS101において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示要求に基づく表示タイミング、又は、予め設定された更新タイミングの何れかであるか否かを判断する。ステップS101において、制御部101は、表示/更新タイミングの何れでもないと判断すると(ステップS101;No)、ステップS102において、ジョブスケジューリング画面の表示終了の指示が有るか否かを判断する。ステップS102において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示終了の指示が有ると判断すると(ステップS102;Yes)、本処理を終了する。一方、ステップS102において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示終了の指示が無いと判断すると(ステップS102;No)、ステップS101に戻る。
【0109】
一方、ステップS101において、制御部101は、表示/更新タイミングの何れかであると判断すると(ステップS101;Yes)、続くステップS103において、残量検出センサDにより検出される現時点における各トレイの用紙残量をトレイ情報テーブル104aに格納する。
次いで、ステップS104において、制御部101は、実行予約順N(Nの初期値=1)番のジョブが使用するトレイ又は用紙を、当該ジョブのトレイ設定情報及び用紙設定情報に基づいて特定する。
次いで、ステップS105において、制御部101は、実行予約順1番からN−1番までのジョブの用紙の使用予定枚数の積算値を算出し、第2軸の原点をゼロ枚として、算出した積算値に対応する第2軸上の位置を実行予約順N番の予約情報Rの始点として特定する。
【0110】
次いで、ステップS106において、制御部101は、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙と、用紙の使用予定枚数と、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と、に基づいて、実行予約順N番のジョブが第1の停止要因を有するか否かを判断する。ステップS106において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第1の停止要因を有しないと判断すると(ステップS106;No)、ステップS108に進む。
一方、ステップS106において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第1の停止要因を有すると判断すると(ステップS106;Yes)、続くステップS107において、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの設定条件として設定されたトレイ/用紙が無いことを示す第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、全て第2の色で表示し、さらに、何れのジョブ情報J及び予約情報Rにも重ならない位置に、実行予約順N番のジョブのジョブ情報Jを表示して、ステップS113に進む。
【0111】
次いで、ステップS108において、制御部101は、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙と、用紙の使用予定枚数と、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と、に基づいて、実行予約順N番のジョブが第2の停止要因を有するか否かを判断する。ステップS108において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第2の停止要因を有しないと判断すると(ステップS108;No)、ステップS110に進む。
一方、ステップS108において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第2の停止要因を有すると判断すると(ステップS108;Yes)、続くステップS109において、ジョブスケジューリング画面において、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙に対応する第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、全て第3の色で表示し、さらに、何れのジョブ情報J及び予約情報Rにも重ならない位置に、実行予約順N番のジョブのジョブ情報Jを表示して、ステップS113に進む。
【0112】
次いで、ステップS110において、制御部101は、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙と、用紙の使用予定枚数と、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と、に基づいて、実行予約順N番のジョブが第3の停止要因を有するか否かを判断する。ステップS110において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第3の停止要因を有しないと判断すると(ステップS110;No)、ステップS112に進む。
一方、ステップS110において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第3の停止要因を有すると判断すると(ステップS110;Yes)、続くステップS111において、ジョブスケジューリング画面において、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙に対応する第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、用紙残量分を第1の色で、用紙不足分を第3の色で表示し、さらに、何れのジョブ情報J及び予約情報Rにも重ならない位置に、実行予約順N番のジョブのジョブ情報Jを表示して、ステップS113に進む。
【0113】
次いで、ステップS112において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面において、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙に対応する第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、全て第1の色で表示し、ステップS113に進む。
【0114】
次いで、ステップS113において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面上に表示可能なジョブのうち、未表示のジョブがあるか否かを判断する。ステップS113において、制御部101は、未表示のジョブが有ると判断すると(ステップS113;Yes)、続くステップS114において、Nをインクリメントし、ステップS104に戻る。
一方、ステップS113において、制御部101は、未表示のジョブが無いと判断すると(ステップS113;No)、ステップS101に戻る。
【0115】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の予約情報Rが、各ジョブの使用するトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示されるとともに、少なくとも一部の画像形成処理が不可となる停止要因を有するジョブのジョブ情報Jが表示される。したがって、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブの詳細が容易に把握できることとなり、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応がとり易くなる。
【0116】
また、ジョブ情報Jとして、ファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件が表示されるため、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブのファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件を認識できることとなる。
【0117】
また、ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれ、当該用紙設定情報には、紙種、用紙サイズ及び坪量が含まれるため、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、ジョブの使用するトレイの設定に関する情報及び用紙の紙種、用紙サイズ、坪量に関する情報と、用紙の使用予定枚数とが認識可能となって、これらの情報により、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応を、より迅速にとることができる。
【0118】
また、制御部101は、ジョブ情報Jを、ジョブスケジューリング画面において、予約情報R又は他のジョブ情報Jに重ならない位置に表示するため、各ジョブのジョブ情報Jと予約情報Rとが、他のジョブ情報J又は予約情報Rの下に隠れることなく表示され、スケジューリング画面上に表示されている全てのジョブ情報Jと予約情報Rとを、一度に確認することができる。
【0119】
また、制御部101は、ジョブスケジューリング画面において、タッチパネル502により、停止要因を有するジョブの予約情報Rが選択された場合に、当該ジョブに関するジョブ情報Jを表示するため、停止要因を有するジョブのうち、任意のジョブのジョブ情報Jのみを表示させることが可能となり、使い勝手が良好となる。
【0120】
また、停止要因には、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ情報が無い第1の停止要因と、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロである第2の停止要因と、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる第3の停止要因と、が含まれ、制御部101は、停止要因を有するジョブに関する予約情報Rを、各停止要因に応じた態様でジョブスケジューリング画面に表示する。これにより、停止要因を有するジョブのそれぞれが、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れを有するかを容易に把握することができることとなり、画像形成処理を停止させないための適切な作業を行うことができる。
【0121】
また、制御部101は、所定の更新タイミングに、第2軸の原点を現時点として、ジョブスケジューリング画面における予約情報Rの表示位置を更新するため、所定の更新タイミングにおける予約された各ジョブの用紙の使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【0122】
また、所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであるため、所定枚の用紙に対する画像形成処理を行う度、又は、所定時間が経過する度に、予約された各ジョブの用紙の現時点での使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【0123】
なお、本発明の範囲は、上記実施形態に限られることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態では、ジョブスケジューリング画面における縦軸を第1軸、横軸を第2軸として説明したが、第1軸と第2軸の向きは逆であってもよい。
また、上記実施形態では、各ジョブの予約情報Rを、実行予約順が前のジョブの用紙の使用予定枚数を積算した位置に表示することとしたが、各ジョブの予約情報Rを第2軸の原点を始点とする位置に表示するように構成しても良い。また、この場合において、トレイ情報又は用紙情報が同一である実行予約順が前のジョブの使用予定枚数を積算した位置に、予約情報Rを表示して、トレイ情報又は用紙情報毎の用紙の使用予定枚数の積算値を示すようにしても良い。
また、トレイ設定情報と用紙設定情報との両方が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件としてトレイと用紙が設定された場合であって、設定されたトレイに収容されている用紙と、設定された用紙とが異なる場合も、停止要因を有すると判断しても良い。
また、上記実施形態では、ジョブスケジューリング画面に表示するジョブ情報Jとして、ジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を表示させる構成としたが、これらの情報を全て表示する必要はなく、これらの情報のうち何れか一つ以上の情報を表示すれば良い。また、その他の情報をジョブ情報Jとして表示しても良い。
また、上記実施形態では、ジョブの設定条件として設定されたトレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が有る場合において、トレイの用紙残量がゼロである場合を第1の停止要因に該当すると判断し、一方、ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる場合を第2の停止要因に該当すると判断したが、トレイの用紙残量が用紙の使用予定枚数に満たない場合は、トレイの用紙残量がゼロであるか又は1枚以上であるかにかかわらず、全て、1つの停止要因に該当すると判断しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本実施形態の画像形成装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】トレイ用紙情報を記憶するトレイ情報テーブルの一例である。
【図4】ジョブスケジューリング画面の一例である。
【図5】更新後のジョブスケジューリング画面の一例である。
【図6】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順2番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図7】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順4番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図8】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順3番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図9】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順6番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図10】停止要因を有するジョブのジョブ情報が表示されたジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図11】ジョブスケジューリング画面表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】ジョブスケジューリング画面表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】従来の画像形成装置におけるジョブリスト画面の一例である。
【符号の説明】
【0125】
1 画像形成装置
101 制御部
104a トレイ情報テーブル(記憶部)
501 表示部
502 タッチパネル(予約部、選択部)
600 画像形成部
FT1〜FT9 給紙トレイ
PI1、PI2 ポストインサータ
D 残量検出センサ(残量検出部)
J(J1〜J4) ジョブ情報
R(R1〜R6) 予約情報
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のジョブを予約可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機、スキャナ又はこれらの複合機等の画像形成装置では、ジョブと呼ばれる画像処理要求に応じて画像形成処理を実行する。このような画像形成装置として、従来、複数のジョブを予約可能であり、予約された複数のジョブを順に実行する画像形成装置が広く利用されている。
【0003】
上述の画像形成装置では、ジョブの実行中に、用紙不足等の要因により給紙不可能となると、画像形成処理が停止することとなる。このような場合、用紙の補充やジョブの設定条件の変更等が行われて画像形成処理が停止する要因が取り除かれた後に、画像形成処理の再開が指示されるまで、画像形成処理は停止した状態となる。そのため、予約されたジョブの中に、画像形成処理が停止するジョブが含まれていると、画像形成装置の稼動率や生産性が低下してしまうという問題があった。
画像形成装置の稼働率の低下を防止するためには、事前に、画像形成処理が停止するジョブを把握して、用紙の補充や、ジョブの実行予約順の変更、ジョブの保留、ジョブの削除、ジョブの設定条件の変更等といった画像形成処理を停止させないための処理を行う必要がある。
【0004】
図13に、従来の画像形成装置におけるジョブリスト画面を示す。
図13のジョブリスト画面では、実行中のジョブを含む予約された複数のジョブの設定情報が、実行予約順に一覧表示されており、各ジョブのモード(例えば、プリンタモード、コピーモード)、状態(実行中、又は、予約)、枚数(例えば、20枚)、部数(例えば、3部)、残枚数(例えば、60枚)、時間(例えば、1分)、ユーザ名(例えば、Yamada Tarou)、ファイル名(例えば、テストファイル)が、互いに対応付けて認識できるようになっている。
【0005】
ところが、図13のジョブリスト画面では、事前に、画像形成処理が停止するジョブを把握することができないため、画像形成処理を停止させないために如何なる対応をとるべきか判断できず、画像形成処理を停止させないための適切な対応をとることが困難であるという問題があった。
【0006】
そこで、スケジュールモードにおいて、縦軸が用紙タイプを示し、横軸が予定されているジョブを示すマトリクスを画面上に表示させる印刷システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この画面上では、予約されている各ジョブが、どのタイプの用紙を使用するかを認識することができ、また、用紙が不足する時間を確認することができる。
【特許文献1】特開2004−348713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1では、画面上で、用紙不足となるジョブや各タイプの用紙が不足する時間を認識できるものの、この画面を見ただけでは、画像形成処理が停止するジョブの詳細を把握することができない。そのため、特許文献1であっても、画像形成処理が停止するジョブに対して、どのような対応をとるべきか判断できず、個々のジョブに応じた迅速な対応をとることができない。
【0008】
本発明の課題は、複数のジョブを予約可能な画像形成装置において、少なくとも一部の画像形成処理が不可となるジョブの詳細を把握可能とすることで、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応をとり易くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数のジョブを予約可能な予約部と、当該予約部により予約されたジョブに応じて、画像形成処理を実行する画像形成部と、を備える画像形成装置において、
第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数又は実行予定時間を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの予約情報を表示したジョブスケジューリング画面を表示部に表示する制御部と、
各トレイの用紙に関するトレイ用紙情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、
予約された各ジョブの設定条件に基づいて、各ジョブの使用するトレイ又は用紙を特定し、各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の前記予約情報を、特定したトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示し、
予約された各ジョブの設定条件と前記トレイ用紙情報とに基づいて、少なくとも一部の画像形成処理が不可となる停止要因を有するジョブが予約されているか否かを判断し、停止要因を有するジョブが予約されていると判断した場合に、当該停止要因を有するジョブに関するジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記ジョブ情報として、ファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件のうち、少なくとも一つを表示することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれ、当該用紙設定情報には、紙種、用紙サイズ及び坪量のうちの少なくとも一つが含まれることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記ジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面において、何れの予約情報及びジョブ情報にも重ならない位置に表示することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記ジョブスケジューリング画面において、前記予約情報を選択する選択部が備わり、
前記制御部は、前記ジョブスケジューリング画面において、前記選択部により、停止要因を有するジョブの前記予約情報が選択された場合に、当該ジョブに関する前記ジョブ情報を表示することを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記停止要因には、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が無い第1の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロである第2の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる第3の停止要因と、が含まれ、
前記制御部は、前記停止要因を有するジョブに関する前記予約情報を、各停止要因に応じた態様で前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、所定の更新タイミングに、前記第2軸の原点を現時点として、前記ジョブスケジューリング画面における前記予約情報の表示位置を更新することを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、表示部に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブの詳細が容易に把握できることとなって、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応がとり易くなる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、表示部に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブのファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件のうちの少なくとも一つを認識できる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、表示部に表示されたジョブスケジューリング画面において、ジョブの使用するトレイの設定に関する情報及び用紙の紙種、用紙サイズ、坪量の少なくとも一つの設定に関する情報と、用紙の使用予定枚数とが、認識可能となって、これらの情報により、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応を、より迅速にとることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、各ジョブのジョブ情報と予約情報とが、他のジョブ情報又は予約情報の下に隠れることなく表示され、スケジューリング画面上に表示されている全てのジョブ情報と予約情報とを、一度に確認することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、停止要因を有するジョブのうち、任意のジョブのジョブ情報のみを表示させることが可能となり、使い勝手が良好となる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、停止要因を有するジョブのそれぞれが、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れを有するかを容易に把握することができることとなり、画像形成処理を停止させないための適切な作業を行うことができる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、所定の更新タイミングにおける予約された各ジョブの現時点での用紙の使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、所定枚の用紙に対する画像形成処理を行う度、又は、所定時間が経過する度に、予約された各ジョブの現時点での用紙の使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る画像形成装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0026】
図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、本体部10と、これにオプション接続された大容量トレイユニット20及び後処理部30と、を備えて構成される。
【0027】
本体部10は、スキャナ部200、自動原稿給紙部(ADF:Auto Document Feeder)300、操作表示部500、画像形成部600、を備える。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナ機能、コピー機能、プリンタ機能を備えた、いわゆるディジタル複合機である。
【0028】
また、本体部10は、例えば、印字用紙用のトレイである3つの給紙トレイFT1〜FT3を備えており、印字用の用紙を収容している。各給紙トレイFT1〜FT3の近傍には、各給紙トレイFT1〜FT3に収容されている用紙の残量を検知する残量検出部としての残量検出センサD・・・が設けられている。
【0029】
大容量トレイユニット20は、例えば、印字用紙用のトレイである給紙トレイFT4〜FT9を備えており、印字用の用紙を収容している。各給紙トレイFT4〜FT9の近傍には、各給紙トレイFT4〜FT9に収容されている用紙の残量を検知する残量検出部としての残量検出センサD・・・が設けられている。
【0030】
後処理部30は、本体部10から搬送された用紙に各種後処理を行う、いわゆるフィニッシャーである。例えば、本体部10から搬送された用紙のソート処理を行うソートユニット、パンチ処理を行うパンチユニット、折り処理を行う折ユニット、断裁処理を行う断裁ユニット等を備える。後処理部30の左側には、搬送された用紙が排紙される排紙トレイET1、ET2が設けられており、搬送された用紙が排紙される。
【0031】
また、後処理部30の上部には、挿入用紙用のトレイである2つのポストインサータ上段PI1、下段PI2が設けられており、ユーザのニーズに合わせて様々な種類の用紙を積載して給紙可能となっている。
例えば、何れかのポストインサータPI1、PI2に、用紙片の一部に突出したタブ部を有するタブ紙や異なる配色を施されたカラーシート、すでに画像形成された用紙(以下、タブ紙等と称する)等を載置し、ジョブの設定に従って給紙することにより、本体部10から搬送された複数の印字用の用紙間に、これらの用紙を挿入することができる。
【0032】
画像形成処理において、例えば、ADF部300の原稿トレイT1に載置された原稿は、スキャナ部200の読取箇所であるコンタクトガラスに搬送され、スキャナ部200の光学系により原稿の画像が読み取られる。ここで、画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む。
スキャナ部200により読み取られた画像(アナログ画像信号)は、後述する状態管理部100に出力され、状態管理部100においてA/D変換され、各種画像処理が施された後、画像形成部600に出力される。そして、画像形成部600において、本体部10又は大容量トレイユニット20に備わる何れかの給紙トレイFT1〜FT9から給紙された用紙上に、ディジタル画像データに基づく画像が形成される。
画像形成された用紙は、画像形成部600内の搬送部610により後処理部30に搬送され、後処理部30の後処理機構により所定の後処理を施された後、排紙トレイET1、ET2の何れかに排紙される。
【0033】
すなわち、本実施形態の画像形成装置1では、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2からの給紙が可能となっている。そして、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2からの給紙が不可能となった場合には、画像形成部600による画像形成処理が停止するようになっている。
なお、本実施形態における以下の説明では、上述した給紙トレイFT1〜9と、ポストインサータPI1、PI2とを「トレイ」と総称する。
また、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2、排紙トレイET1、ET2の形態は、図1に例示したものに限定されず、例えば、その数は図示したものより多くても少なくてもよい。
【0034】
図2は、画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。
本体部10は、状態管理部100と、スキャナ部200と、ADF部300と、プリントコントローラ400と、給紙トレイFT1〜FT3と、残量検出センサDと、操作表示部500と、画像形成部600と、を備えて構成される。
【0035】
状態管理部100は、例えば、制御部101、プログラムメモリ(ROM:Read Only Memory)102、システムメモリ(RAM:Random Access Memory)103、不揮発メモリ104、読み取り処理部105、書き込み処理部106、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC107、圧縮・伸長IC108及び画像メモリ109を備えて構成される。
【0036】
制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、ROMに記憶されているシステムプログラムや画像形成処理プログラム、後処理処理プログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って画像形成装置1の各部の動作を集中制御する。
【0037】
具体的には、制御部101は、後述するジョブ予約画面において予約されたジョブの設定情報を、不揮発メモリ104に格納する。この設定情報はジョブの設定条件を含んでおり、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定条件に基づいて、画像形成部600による画像形成処理を実行する。ジョブとは、画像形成に関する一連の動作を指し、例えば、複数枚の原稿をコピーする場合には、複数枚の原稿のコピーに関する一連の動作が1ジョブである。また、複数部数のコピーを行う場合は、複数部数分のコピーに関する一連の動作が1ジョブである。
ここで、本実施形態の画像形成装置1は、複数のジョブを予約可能となっており、制御部101は、予約されたジョブに応じた画像形成処理を、ジョブの実行予約順に実行する。
また、制御部101は、後述するように、予約された複数のジョブの設定条件に基づいて、予約された複数のジョブの予約情報Rを示すジョブスケジューリング画面を、表示部501に表示する制御を実行する。
【0038】
ROM102は、半導体等の不揮発メモリ104等により構成され、画像形成装置1に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な画像形成処理プログラム、後処理プログラム等の各種処理プログラム等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部101は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0039】
RAM103は、制御部101により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成し、実行中のジョブの設定情報等を記憶する。
【0040】
不揮発メモリ104は、画像形成装置1に係る各種設定データ等を記憶する。
具体的には、不揮発メモリ104は、後述するジョブ予約画面において入力されたジョブの設定情報を記憶する。
また、不揮発メモリ104は、後述する記憶部としてのトレイ情報テーブル104aを備え、各トレイに収容する用紙に関するトレイ用紙情報を記憶する。
また、不揮発メモリ104は、後述するように、ユーザにより設定されたジョブスケジューリング画面の更新タイミングに関する情報を記憶する。
【0041】
読み取り処理部105は、スキャナ部200から入力されたアナログ画像信号に、アナログ信号処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施し、ディジタル画像データを生成し、DRAM制御IC107へ出力する。
書き込み処理部106は、圧縮・伸長IC108から入力される画像データに基づくPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、画像形成部600へ出力する。
【0042】
DRAM制御IC107は、制御部101からの制御に基づいて、圧縮・伸長IC108の圧縮・伸長処理を制御するとともに、画像メモリ109における画像データの入出力制御を行う。
具体的には、読み取り処理部105から入力されたディジタル画像データ、又はプリントコントローラ400から入力された画像データを圧縮・伸長IC108により圧縮させ、圧縮された画像データを画像メモリ109の圧縮メモリ109aに書き込んで一時的に記憶させる。また、画像メモリ109に記憶されている画像データを圧縮・伸長IC108により伸長させ、書き込み処理部106に出力する。この際、制御部101から合成処理を施す旨の制御信号が出力された場合には、DRAM制御IC107は、画像データを圧縮・伸長IC108により伸長させてから、不揮発メモリ104内の固有の画像データを重ね書きして、書き込み処理部106に出力する。
また、DRAM制御IC107は、プリントコントローラ400から入力された制御データを制御部101に出力する。
【0043】
圧縮・伸長IC108は、DRAM制御IC107の制御により画像データの圧縮処理、伸長処理を行う。
画像メモリ109は、例えば、DRAMで構成される圧縮メモリ109a、ページメモリ109bを有する。圧縮メモリ109aは、例えば、DRAM制御IC107から入力される制御信号に従って、圧縮・伸長IC108で圧縮されたジョブファイルを一時的に記憶する。ページメモリ109bは、例えば、印刷出力前にプリント出力対象の非圧縮のジョブファイルを一時的に記憶する。
【0044】
スキャナ部200は、例えば、CCD201等のイメージセンサと、スキャナ制御部201と、を備えて構成される。スキャナ制御部201は、制御部101からの制御信号に基づいて、スキャナ部200の各部を駆動制御する。具体的には、コンタクトガラスに載置された原稿面の露光走査を実行させ、反射光をCCD201において結像させて画像を読み取る。そして、この結像された光信号を光電変換してアナログ画像信号を生成させ、読み取り処理部105へ出力する。
【0045】
ADF部300は、制御部101からの制御信号に基づいて、ADF部300の制御を行うADF制御部301を備え、原稿トレイT1に載置された原稿をスキャナ部200のコンタクトガラス上に1枚ずつ自動給送する。
【0046】
給紙トレイFT1〜FT9は、印字用の用紙を収容するトレイであり、各種の紙種・用紙サイズ・坪量の用紙を収容している。
ここで、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2のそれぞれは、
予め設定された紙種・用紙サイズ・坪量の用紙を収容するようになっており、各トレイに収容される用紙の紙種・用紙サイズ・坪量に関する情報が、残量検出センサDにより検出された各トレイの用紙残量とともに、トレイ用紙情報として、トレイ情報テーブル104aに記憶されている。
【0047】
図3に、トレイ用紙情報を記憶するトレイ情報テーブル104aを示す。
図3に示すように、トレイ情報テーブル104aは、各トレイ(給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2)に収容する用紙の紙種・用紙サイズ・坪量と、残量検出センサDにより検出された各トレイの用紙残量と、をトレイ用紙情報として記憶している。トレイ情報テーブル104aにおいて、各トレイに、用紙の紙種・用紙サイズ・坪量が対応づけられることにより、各トレイに収容される用紙が設定されることとなる。
【0048】
図3において、例えば、給紙トレイFT1は、紙種「普通紙」、用紙サイズ「A4」、坪量「62−71g/m2」の用紙を収容する設定とされ、用紙残量は「1700枚」である。また、例えば、給紙トレイFT2は、紙種「上質紙」・用紙サイズ「A3」、坪量「50−61g/m2」の用紙を収容する設定とされ、用紙残量は「130枚」である。
また、図3のトレイ情報テーブル104aでは、各給紙トレイFT1〜FT9とポストインサータPI1、PI2に「普通紙・A4・62−71g/m2」の用紙、「普通紙・A4・50−61g/m2」の用紙、「上質紙・A3・50−61g/m2」の用紙、「○○特別紙・A4・62−71g/m2」の用紙のうちの何れかの用紙を収容する設定となっている。すなわち、これら以外の用紙は、この画像形成装置1では使用することができない設定となっている。
【0049】
残量検出センサDは、各給紙トレイFT1〜FT9の近傍に設けられており、各給紙トレイFT1〜FT9に収容されている用紙の残量を検出する。残量検出センサDにより検出された各給紙トレイFT1〜FT9の用紙の残量は、制御部101に出力され、トレイ用紙情報として、不揮発メモリ104のトレイ情報テーブル104aに記憶される。
【0050】
プリンタコントローラ400は、コントローラ制御部401、DRAM制御IC402、画像メモリ403、LANIF404等を備えて構成され、画像形成装置1をネットワークプリンタとして使用する場合に、ネットワークに接続される外部装置から画像形成装置1に入力されるジョブの管理及び制御を行うものである。
具体的には、プリントコントローラ400は、予約部として、後述するジョブの設定条件を含むデータを外部装置から受信し、当該データを本体部10へ送信する。プリンタコントローラ400から本体部10に送信されたジョブの設定条件は、その他、モード、ユーザ名、ファイル名、後処理モード、排紙トレイET1、ET2等の情報とともに、ジョブの設定情報として、制御部101に出力され、不揮発メモリ104に実行予約順とともに格納されることとなる。
【0051】
コントローラ制御部401は、プリントコントローラ400の各部の動作を統括的に制御する。また、コントローラ制御部401は、LANIF404を介して外部装置から入力される印刷データを所定のページ記述言語によって画像形成装置1で印刷可能なデータ形式の画像データに変換し、外部装置から入力されるジョブの情報とともにDRAM制御IC402に出力する。
【0052】
DRAM制御IC402は、LANIF404により受信されたジョブの情報及び印刷データをコントローラ制御部401に出力するとともに、コントローラ制御部401からの指示に従って、コントローラ制御部401から入力されたジョブの情報及び画像データを画像メモリ403へ一時的に格納する制御を行う。また、DRAM制御IC402は、制御部101のDRAM制御IC107とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部401からの指示に従って、画像メモリ403からジョブの情報や画像データを読み出してDRAM制御IC402に出力する。
【0053】
画像メモリ403は、例えば、DRAMから構成され、入力されたデータを一時的に格納する。
【0054】
LANIF404は、例えば、NIC(Network Interface Card)等により構成され、通信ネットワークNに接続された外部装置とジョブの情報、印刷データ、FAXの画像データを始めとするデータ送受信を行う。外部装置から受信されたジョブの情報、印刷データ、画像データは、DRAM制御IC402に出力される。
【0055】
操作表示部500は、表示部501、表示部501に一体的に備わるタッチパネル502、操作表示制御部503、図示しないその他の操作キー群を備えて構成される。
【0056】
表示部501は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、操作表示制御部503からの表示制御信号に従って、画面上に各種設定画面や画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。
また、表示部501の画面上には、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル502が構成されており、手指やタッチペン等で操作された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として操作表示制御部503に出力する。
【0057】
操作表示制御部503は、制御部101からの制御信号に基づいて、表示部501における表示制御を行う。例えば、ジョブを予約するためのジョブ予約画面や、後述するジョブの予約情報Rを示すジョブスケジューリング画面、各種設定画面、各種処理結果等を表示部501に表示する。また、操作表示制御部503は、表示部501上のタッチパネル502又は操作キー群から入力された操作信号を制御部101に出力する。
【0058】
具体的には、タッチパネル502は、予約部として、ユーザがジョブを予約する際に操作される。ジョブの予約は、ユーザが、表示部501に表示されたジョブ予約画面上でタッチパネル502を操作して、ジョブの設定条件を設定することで行われる。
【0059】
ここで、ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれる。トレイ設定情報とは、ジョブが使用するトレイを設定する情報であり、具体的には、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2のうちの何れか一又は複数のトレイを、ジョブが使用するトレイとして設定する情報である。また、用紙設定情報とは、ジョブが使用する用紙を設定する情報であり、具体的には、ジョブが使用する用紙の紙種、用紙サイズ、坪量を設定する情報である。
ユーザは、表示部501に表示されたジョブ予約画面上でタッチパネル502を操作して、ジョブの設定条件として、トレイ設定情報(例えば、給紙トレイFT1)及び用紙設定情報(例えば、普通紙・A4・62−71g/m2)の何れか一方又は両方を設定することにより、ジョブが使用するトレイ及び/又は用紙を設定する。また、ジョブの設定条件として、トレイ設定情報が設定されずに用紙設定情報のみが設定された場合、すなわち、トレイが設定されずに用紙が設定された場合には、後述するトレイ情報テーブル104aに基づいて、設定された用紙を収容するトレイが自動的に選択されることとなる。
【0060】
ジョブ予約画面上におけるタッチパネル502の操作により設定されたジョブの設定条件は、その他、モード、ユーザ名、ファイル名、後処理モード、排紙トレイET1、ET2等の情報とともに、ジョブの設定情報として、操作表示制御部503を介して制御部101に出力され、不揮発メモリ104に実行予約順とともに格納される。
【0061】
また、タッチパネル502は、ユーザが、表示部501にジョブスケジューリング画面の表示要求を行う際に操作される。具体的には、表示部501には、ジョブスケジューリング画面の表示を要求するための釦B1(図4〜図10参照)が表示されており、タッチパネル502において、この釦B1が操作されてジョブスケジューリング画面の表示要求が行われると、操作表示制御部503は、この操作に基づく操作信号を制御部101に出力する。この操作信号を受けた制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示タイミングであると判断して、後述するジョブスケジューリング画面を表示部501に表示する。
【0062】
また、タッチパネル502は、選択部として、表示部501におけるジョブスケジューリング画面において、後述する停止要因を有するジョブの予約情報Rを選択する際に操作される。タッチパネル502において、停止要因を有するジョブの予約情報Rが選択されると、操作表示制御部503は、この操作に基づく操作信号を制御部101に出力する。この操作信号を受けた制御部101は、ジョブスケジューリング画面上に、タッチパネル502により選択された停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを表示させる。
【0063】
画像形成部600は、搬送部610、LD(Laser Diode)部620、プリンタ制御部630を備えて構成され、書き込み処理部106から入力された画像データに基づいて用紙に画像を形成する。
【0064】
搬送部610は、LD部620内の搬送経路に従って用紙を搬送するための給紙ローラ611、レジストローラ612、排紙ローラ613をはじめとする各種ローラ、搬送路切換板614及び反転部615等を備える。搬送部610は、プリンタ制御部630からの制御に基づいて、ジョブの設定条件に応じたトレイから、用紙を給紙して、給紙された用紙を搬送経路に従って搬送する。
また、LD部620の搬送経路上には、図示しない複数のセンサが設けられている。これらのセンサは、用紙が通過する際に検出信号を発生し、これをプリンタ制御部630に出力する。
【0065】
LD部620は、LD621、感光体ドラム622、帯電部623、現像部624、転写部625、定着部626等を備える。
LD部620は、プリンタ制御部630からの指示に基づいて、LD部620の感光体ドラム622表面を帯電部623により帯電させ、書き込み処理部106から入力されたPWM信号に基づいてLD621により感光体ドラム622表面にレーザ光を照射することにより静電潜像を形成する。そして、現像部624において感光体ドラム622表面の静電潜像を含む領域にトナーを付着させ、転写部625により用紙にトナーを転写して画像を形成する。そして、転写された画像を定着部626で定着させた後、画像形成済みの用紙を排紙ローラ613により後処理部30へ搬送する。
【0066】
プリンタ制御部630は、制御部101からの制御信号を受信して、LD部620の各部の動作を制御する。また、プリンタ制御部630は、搬送経路上に設けられたセンサからの検出信号に基づいて、給紙した用紙の枚数をカウントし、制御部101に出力する。
また、プリンタ制御部630は、各ジョブの実行中に、給紙ローラ611付近に設けられたセンサ(図示省略)から出力されるセンサ信号をカウントすることにより、給紙した用紙の枚数をカウントし、制御部101に出力する。
【0067】
本実施形態の画像形成装置1では、前述したように、給紙トレイFT1〜FT9又はポストインサータPI1、PI2による給紙が不可能となった場合に、画像形成部600による画像形成処理が一時停止するようになっている。
【0068】
ここで、画像形成処理の停止を招く停止要因には、3つの停止要因がある。制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示タイミング及び更新タイミングにおいて、予約された各ジョブの設定条件とトレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報とに基づいて、予約された各ジョブが、画像形成処理の停止を招く3つの停止要因の何れかを有するかを判断することにより、各ジョブの画像形成処理が停止せずに全て実行可能であるか否かを予測している。そして、3つの停止要因の何れかを有するジョブが存在する場合、後述するように、ジョブスケジューリング画面におけるそのジョブの予約情報Rを、停止要因に対応した態様で表示する。
【0069】
制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示タイミング及び更新タイミングにおいて、各ジョブが、以下に説明する第1〜第3の停止要因の何れかに該当するかを、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の順番で順に判断する。
【0070】
第1の停止要因は、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が無いことである。具体的には、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として用紙のみが設定された場合に、設定された用紙自体が、トレイの何れにも収容する設定となっていないことである。なお、ジョブの設定条件としてトレイ設定情報が有る場合、すなわち、トレイが設定された場合には、当該第1の停止要因に該当するか否かの判断は実行されない。
制御部101は、ジョブの設定条件として用紙が設定された場合、トレイ情報テーブル104aを参照して、ジョブの設定条件として設定された用紙が、何れかのトレイに収容される設定となっているか否かを判断する。そして、設定された用紙が何れかのトレイに収容される設定となっている場合には第1の停止要因には該当しないと判断する。一方、設定された用紙が何れのトレイにも収容される設定となっていない場合には、第1の停止要因に該当すると判断する。
例えば、上述したように、図3のトレイ情報テーブル104aでは、各給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2に「普通紙・A4・62−71g/m2」の用紙、「普通紙・A4・50−61g/m2」の用紙、「上質紙・A3・50−61g/m2」の用紙、「○○特別紙・A4・62−71g/m2」の用紙のうちの何れかの用紙を収容する設定とされ、これら以外の用紙は給紙不可能となっている。したがって、例えば、用紙サイズが「B5」である用紙がジョブの設定条件として指定された場合には、制御部101は、各トレイの何れもその用紙を収容する設定となっていないため、第1の停止要因に該当すると判断する。
制御部101は、第1の停止要因に該当しないと判断すると、第2の停止要因の判断に移行する。
【0071】
第2の停止要因は、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロであることである。具体的には、少なくともトレイ設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として少なくともトレイが設定された場合に、設定されたトレイに用紙が収容されていないこと、または、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として用紙のみが設定された場合に、用紙の設定に応じて選択されたトレイに用紙が収容されていないことである。
制御部101は、ジョブの設定条件としてトレイが設定された場合、または、ジョブの設定条件として何れかのトレイに収容されている用紙が設定され、用紙の設定に基づいてトレイが選択された場合に、設定又は選択されたトレイに設けられた残量検出センサDにより検出され、トレイ情報テーブル104aに記憶された用紙の残量を参照する。そして、設定されたトレイ、又は、用紙の設定に基づいて自動的に選択されたトレイの用紙残量が1枚以上である場合には、第2の停止要因には該当しないと判断する。一方、設定されたトレイ、又は、用紙の設定の基づいて選択されたトレイの用紙残量がゼロ枚である場合には、第2の停止要因に該当すると判断する。
例えば、ジョブの設定条件として給紙トレイFT7が設定された場合、または、ジョブの設定条件として用紙(例えば、普通紙、A4、50−61g/m2)が設定されて、この設定に基づいて自動的に給紙トレイFT7が選択された場合において、制御部101は、給紙トレイFT7に備わる残量検出センサDにより検出された給紙トレイFT7の用紙残量を参照し、用紙残量がゼロ枚である場合、すなわち、給紙トレイFT7に一枚も用紙が収容されていない場合には、第2の停止要因に該当すると判断する。
制御部101は、第2の停止要因に該当しないと判断すると、第3の停止要因の判断に移行する。
【0072】
第3の停止要因は、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなることである。具体的には、少なくともトレイ設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として少なくともトレイが設定された場合に、設定されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、そのジョブの用紙の使用予定枚数に満たないこと、または、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件として用紙のみが設定された場合に、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、そのジョブの用紙の使用予定枚数に満たないことである。
制御部101は、ジョブの設定条件としてトレイが設定された場合、または、ジョブの設定条件として何れかのトレイに収容している用紙が設定され、用紙の設定に基づいてトレイが選択された場合に、設定又は選択されたトレイに設けられた残量検出センサDにより検出され、トレイ情報テーブル104aに記憶された用紙の残量を参照する。そして、設定されたトレイ、又は、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が使用予定枚数以上である場合、第3の停止要因に該当しないと判断する。一方、設定されたトレイ、又は、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、使用予定枚数未満である場合には、第3の停止要因に該当すると判断する。
例えば、ジョブの設定条件として給紙トレイFT2が設定され、または、ジョブの設定条件として用紙(例えば、上質紙、A3、50−61g/m2)が設定されて、その設定に基づいて自動的に給紙トレイFT2が選択された場合において、制御部101は、給紙トレイFT2に備わる残量検出センサDにより給紙トレイFT2の用紙残量を検出し、ジョブの設定条件として設定された用紙の使用予定枚数と比較する。そして、検出された用紙残量が「130枚」であり、一方、用紙の指定予定枚数が「230」枚であると、用紙残量がジョブの設定条件として設定された用紙の使用予定枚数に満たないとして、第3の停止要因に該当すると判断する。
一方、制御部101は、第3の停止要因に該当しないと判断すると、そのジョブが第1〜第3の停止要因の何れも有しておらず、用紙の使用予定枚数分の画像形成処理を全て実行可能であると判断する。
【0073】
図4に、表示部501に表示されるジョブスケジューリング画面を示す。
図4のジョブスケジューリング画面には、互いに直交する2つの軸を有する二次元の表が表示されている。縦軸である第1軸は、トレイ情報を示しており、横軸である第2軸は、用紙の使用予定枚数を示している。また、二次元の表上には、各ジョブの予約情報R1〜R7が表示されている。トレイ情報とは、使用するトレイとして設定可能なトレイ、すなわち、給紙トレイT1〜T9、ポストインサータPI1、PI2に関する情報である。このトレイ情報は、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と連動しており、トレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報が変更されると、ジョブスケジューリング画面も更新されることとなる。また、予約情報Rとは、後述するように、使用するトレイに対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置から成る領域に表示されることにより、使用するトレイ及び用紙の使用予定枚数を示す情報である。
なお、図4のジョブスケジューリング画面では、実行中のジョブも、実行予約順1番のジョブとして、その予約情報R1が表示されている。実行中のジョブについては、ジョブスケジューリング画面の表示/更新タイミングにおける用紙の残枚数が、用紙の使用予定枚数とされている。
【0074】
図4に示すように、ジョブスケジューリング画面上の第1軸は、トレイ情報を示しており、給紙トレイFT1〜FT9、ポストインサータPI1、PI2のそれぞれに対応する11つの行と、前述した第1の停止要因に対応する1つの行とに分割されている。
【0075】
すなわち、図4のジョブスケジューリング画面において、最上段である第1行は、「給紙トレイFT1」に対応する領域であり、この給紙トレイFT1に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第2行は、「給紙トレイFT2」に対応する領域であり、この給紙トレイFT2に収容する用紙「上質紙・A3・50−61g/m2」が表示されている。
また、第3行は、「給紙トレイFT3」に対応する領域であり、この給紙トレイFT3に収容する用紙「○○特別紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第4行は、「給紙トレイFT4」に対応する領域であり、この給紙トレイFT4に収容する用紙「上質紙・A3・50−61g/m2」が表示されている。
また、第5行は、「給紙トレイFT5」に対応する領域であり、この給紙トレイFT5に収容する用紙「普通紙・A4・50−61g/m2」が表示されている。
また、第6行は、「給紙トレイFT6」に対応する領域であり、この給紙トレイFT6に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第7行は、「給紙トレイFT7」に対応する領域であり、この給紙トレイに収容する用紙「普通紙・A4・50−61g/m2」が表示されている。
また、第8行は、「給紙トレイFT8」に対応する領域であり、この給紙トレイFT8に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第9行は、「給紙トレイFT9」に対応する領域であり、この給紙トレイFT9に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第10行は、「ポストインサータPI1」に対応する領域であり、このポストインサータPI1に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
また、第11行は、「ポストインサータPI1」に対応する領域であり、このポストインサータPI2に収容する用紙「普通紙・A4・62−71g/m2」が表示されている。
【0076】
また、図4に示すように、第1軸における給紙トレイFT1〜FT9に対応する第1行〜第9行には、各給紙トレイFTに設けられた残量検出センサDにより検出される用紙の残量が概略表示されている。図4において、用紙残量は線の数で表現されている。
【0077】
また、図4に示すように、ジョブスケジューリング画面上の第2軸には、用紙の使用予定枚数を示す目盛りが表示されている。第2軸の原点はゼロ枚を示しており、1目盛りが100枚を示している。
【0078】
このようなジョブスケジューリング画面において、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としてのトレイ設定情報及び用紙設定情報に基づいて、各ジョブが使用するトレイを特定し、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報R1〜R7を、特定したトレイに対応する第1軸上の位置(すなわち、第1〜12行)に表示する。
また、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としての用紙の使用予定枚数に基づいて、ジョブスケジューリング画面における各ジョブの予約情報R1〜R7の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数に相当する長さとする。
このように、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報R1〜R7が、使用するトレイに対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置に表示されることにより、各ジョブ及びジョブ全体での、トレイ毎の用紙の使用予定枚数が把握可能となっている。
【0079】
すなわち、制御部101は、図4に示すように、実行予約順1番のジョブの予約情報R1を、使用する給紙トレイFT1に対応する第1行に表示するとともに、この予約情報R1の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「900枚」に相当する9目盛り分の長さとすることで、実行予約順1番のジョブが、給紙トレイFT1の用紙を900枚使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順3番のジョブの予約情報R3を、使用する給紙トレイFT2に対応する第2行に表示するとともに、この予約情報R3の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「230枚」に対応する2.3目盛り分の長さとすることで、実行予約順3番のジョブが、給紙トレイFT2の用紙を230枚使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順4番の予約情報R4を、使用する給紙トレイFT7に対応する第7行に表示するとともに、この予約情報R4の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「470枚」に対応する4.7目盛り分の長さとすることで、実行予約順4番のジョブが、給紙トレイFT7の用紙を470枚使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順6番のジョブについて、その予約情報R6を、使用する給紙トレイFT1に対応する第1行に表示するとともに、この予約情報R6の第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数「950枚」に対応する9.5目盛り分の長さとすることで、実行予約順6番のジョブが、給紙トレイFT1の用紙を950枚使用することを認識可能としている。
【0080】
また、制御部101は、一つのジョブの中で複数のトレイを使用する場合には、そのジョブの予約情報Rを、使用する各トレイに対応する第1軸上の位置に分割して表示するとともに、各トレイに対応する予約情報Rの第2軸方向の長さを、そのトレイの使用予定枚数に相当する長さとすることで、一つのジョブが複数のトレイを使用する場合であっても、ジョブ全体で使用する用紙の使用予定枚数と、トレイ毎の使用予定枚数と、を把握可能としている。
【0081】
すなわち、制御部101は、図4に示すように、実行予約順5番の予約情報R5を、使用する給紙トレイFT4〜FT6に対応する第4行〜第6行に分割して表示するとともに、分割した3つの予約情報Rのそれぞれの第2軸方向の長さを、各給紙トレイFT4〜FT6における用紙の使用予定枚数に対応する目盛り分の長さとしている。これにより、実行予約順5番のジョブが、給紙トレイFT4に収容された500枚の用紙を使用すること、給紙トレイFT5に収容された450枚の用紙を使用すること、給紙トレイFT6に収容された450枚の用紙を使用すること、更に、このジョブ全体で1400枚の用紙を使用することを認識可能としている。
また、制御部101は、実行予約順7番のジョブについて、その予約情報R7を、使用する給紙トレイFT9、ポストインサータPI1、PI2に対応する第9〜11行に表示することにより、実行予約順7番のジョブが給紙トレイFT1から給紙される用紙に画像形成を行うとともに、これらの用紙の間にポストインサータPI1、PI2から給紙される用紙を挿入すること、また、ポストインサータPI1、PI2からの用紙を何枚目に挿入するかを認識可能としている。
【0082】
また、制御部101は、各ジョブについて、前述したように、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れかに該当するか否かを判断し、何れかの停止要因に該当する場合には、ジョブスケジューリング画面における当該ジョブの予約情報Rを、その停止要因に応じた態様で表示する。
これにより、ジョブスケジューリング画面上で、停止要因を有するジョブと停止要因を有しないジョブとが一目で容易に認識可能となるとともに、停止要因を有するジョブについて、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れを有するかが、容易に把握できるようになっている。
【0083】
具体的には、制御部101は、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れにも該当しないジョブについて、その予約情報Rの全てを、第1の色(例えば、青色)で表示する。
例えば、実行予約順1番のジョブの設定条件として、給紙トレイFT1と用紙の使用予定枚数「900枚」が指定された場合に、制御部101は、給紙トレイFT1に設けられた残量検出センサDにより検出される用紙残量と、同一の給紙トレイFT1を使用する、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数と、に基づいて、そのジョブの実行開始時点における用紙残量を算出する。すなわち、残量検出センサDにより検出された用紙残量が「1700枚」であり、同一の給紙トレイF1を使用する実行予約順が前のジョブが存在しない場合、実行予約順1番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量は「1700枚」である。さらに、制御部101は、実行予約順1番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「1700枚」と、ジョブの用紙の使用予定枚数「900枚」とを比較して、そのジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「1700枚」が、ジョブの用紙の使用予定枚数「900枚」以上であると判断すると、そのジョブの予約情報R1を全て青色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報R1が全て第1の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が全て実行可能であることを容易に認識することができる。
【0084】
また、制御部101は、前述した第1の停止要因に該当するジョブの予約情報Rを、設定された用紙に対応するトレイが無いことを示す第1軸上の位置(すなわち、第12行)に、全て第2の色(例えば、茶色)で表示する。図4のジョブスケジューリング画面では、第12行に、「該当用紙無し」と表示されており、ジョブの設定条件として設定された用紙の設定自体が存在しないことが容易に把握できるようになっている。
例えば、実行予約順2番のジョブの設定条件として、何れの給紙トレイFT1〜FT9にも収容する設定となっていない用紙「普通紙・B5・50−61g/m2」が設定された場合、制御部101は、このジョブの予約情報R2を、「該当用紙無し」と表示された第1軸上の第12行に茶色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報R2が、設定された用紙に対応するトレイが無いことを示す第1軸上の位置に第2の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が第1の停止要因により停止すること、すなわち、このジョブの設定条件として使用不可能な用紙を設定したことを容易に認識することができる。
【0085】
また、制御部101は、第2の停止要因に該当するジョブの予約情報Rの全てを、第3の色(例えば、赤色)で表示する。
例えば、実行予約順4番のジョブの設定条件として、給紙トレイFT7が指定された場合、制御部101は、給紙トレイFT7に設けられた残量検出センサDにより検出される用紙残量と、同一の給紙トレイFT7を使用する、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数と、に基づいて、そのジョブの実行開始時点における用紙残量を算出する。そして、そのジョブの実行開始時点における用紙残量がゼロ枚であると、制御部101は、このジョブの予約情報Rを、全て赤色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報Rが全て、設定されたトレイの用紙残量がゼロ枚であること、または、用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量がゼロ枚であることを示す第3の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が第2の停止要因により停止すること、すなわち、このジョブの設定条件として設定したトレイ又は設定した用紙に対応するトレイに、用紙が収容されておらず、ジョブの設定条件として設定した使用予定枚数分の用紙が全て不足していることを容易に認識することができる。
【0086】
また、制御部101は、第3の停止要因に該当するジョブの予約情報Rのうち、用紙残量に相当する第2軸方向の長さ分の表示領域を、第1の色(例えば、青色)で表示するとともに、用紙の不足量に相当する第2軸方向の長さ分の表示領域を、第3の色(例えば、赤色)で表示する。
例えば、実行予約順6番のジョブの設定条件として、給紙トレイFT1と用紙の使用予定枚数「950枚」が指定された場合に、制御部101は、給紙トレイFT1に設けられた残量検出センサDにより検出される用紙残量と、同一の給紙トレイFT1を使用する、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数と、に基づいて、そのジョブの実行開始時点における用紙残量を算出する。すなわち、残量検出センサDにより検出された用紙残量が「1700枚」であり、同一の給紙トレイF1を使用する実行予約順1番のジョブの使用予定枚数が「900枚」である場合、実行予約順6番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量は「800枚」である。さらに、制御部101は、実行予約順6番のジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「800枚」と、ジョブの用紙の使用予定枚数「950枚」とを比較して、そのジョブの実行開始時点における給紙トレイFT1の用紙残量「800枚」が、ジョブの用紙の使用予定枚数「950枚」に満たないと判断すると、使用予定枚数と用紙残量との差分を算出する。そして、そのジョブの予約情報R6において、用紙残量に相当する第2軸方向の長さ分、すなわち、8目盛り分の表示領域を青色で表示する。また、使用予定枚数と用紙残量との差分「150枚」を不足量として、不足量に相当する第2軸方向の長さ分、すなわち、1.5目盛り分の表示領域を赤色で表示する。
このように、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの予約情報R6が、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択されたトレイの用紙残量が1枚以上であり、且つ、用紙の使用予定枚数以下であることを示す第1の色と第3の色で表示されることにより、ユーザは、このジョブの画像形成処理が第3の停止要因により停止すること、すなわち、このジョブの設定条件として設定したトレイ又は設定した用紙に対応するトレイの用紙残量が不足していることを容易に認識することができる。また、ジョブの予約情報R6のうち、不足量に対応する長さ分の表示領域が第3の色で表示されることにより、用紙の不足量を容易に認識することができる。
【0087】
また、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件に基づいて、実行予約順に、各ジョブの使用予定枚数を積算する。そして、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rを、そのジョブより実行予約順が前のジョブの使用予定枚数を積算した第2軸方向の位置に表示することで、各ジョブの実行中の任意の時点における用紙の使用予定枚数の累計を把握可能としている。
【0088】
具体的には、図4に示すように、制御部101は、実行予約順が1番のジョブの予約情報R1を、第2軸の原点を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「900枚」に対応する9目盛り分進んだ位置を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0089】
次いで、制御部101は、実行予約順が2番のジョブの予約情報R2を、実行予約順1番のジョブの使用予定枚数「900枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から9目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「400枚」に対応する4目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から13目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0090】
次いで、制御部101は、実行予約順1、2番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「1300枚」を算出する。そして、実行予約順が3番のジョブの予約情報R3を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「1300枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から13目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「230枚」に対応する2.3目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から15.3目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0091】
次いで、制御部101は、実行予約順1番〜3番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「1530枚」を算出する。そして、実行予約順が4番のジョブの予約情報R4を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「1530枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から15.3目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「470枚」に対応する4.7目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から20目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0092】
次いで、制御部101は、実行予約順が1番〜4番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「2000枚」を算出する。そして、実行予約順が5番のジョブの予約情報R5を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「2000枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から20目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「1400枚」に対応する14目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から34目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0093】
次いで、制御部101は、実行予約順が1番〜5番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「3400枚」を算出する。そして、実行予約順が6番のジョブの予約情報R6を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「3400枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から34目盛り分進んだ位置)を始点として、始点から第2軸方向に、そのジョブの用紙の使用予定枚数「950枚」に対応する9.5目盛り分進んだ位置(すなわち、原点から43.5目盛り分進んだ位置)を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0094】
次いで、制御部101は、実行予約順が1番〜6番のジョブにおける用紙の使用予定枚数の積算値「4350枚」を算出する。そして、実行予約順が7番のジョブの予約情報R7を、実行予約順が前のジョブの使用予定枚数の積算値「4350枚」を示す第2軸上の位置(すなわち、原点から43.5目盛り分進んだ位置)を始点とし、このジョブの用紙の使用予定枚数が、第2軸方向の残りの6.5目盛り分に対応する枚数「650枚」以上であるために、二次元の表の右端を終点とする第2軸上の位置に表示する。
【0095】
また、制御部101は、ジョブスケジューリング画面において、第2軸方向に、各ジョブの区切りを示す区切り線Sa〜Sfを、第1軸に平行に表示することで、各ジョブの予約情報R1〜R7を個別に区別可能としている。
【0096】
すなわち、制御部101は、図4に示すように、実行予約順1番のジョブの予約情報R1と2番のジョブの予約情報R2との境目に、区切り線Saを表示する。また、実行予約順2番のジョブの予約情報R2と3番のジョブの予約情報R3との境目に、区切り線Sbを表示する。また、実行予約順3番のジョブの予約情報R3と4番のジョブの予約情報R4との境目に、区切り線Scを表示する。また、実行予約順4番のジョブの予約情報R4と5番のジョブの予約情報R5との境目に、区切り線Sdを表示する。また、実行予約順5番のジョブの予約情報R5と6番のジョブの予約情報R6との境目に、区切り線Seを表示する。また、実行予約順6番のジョブの予約情報R6と7番のジョブの予約情報R7との境目に、区切り線Sfを表示する。これにより、実行予約順1番〜7番の各ジョブの情報を、実行予約順が前後のジョブの情報と区別して、容易に把握できることとなる。
【0097】
また、制御部101は、所定の更新タイミングに、第2軸の原点を現時点として、ジョブスケジューリング画面における各予約情報Rの表示位置を更新する。
【0098】
ここで、所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであり、どのタイミングをジョブスケジューリング画面の更新タイミングとするかは、図示しない設定画面上におけるタッチパネル502の操作により、ユーザが予め設定することができる。なお、ジョブスケジューリング画面の表示後、一度も更新タイミングが到来していない場合には、ジョブスケジューリング画面の表示タイミングが前回の更新タイミングとされる。
所定毎の用紙に対する画像形成処理が終了したときを更新タイミングと設定する場合には、さらに、何枚毎に更新を行うかを設定することができる。ユーザは、例えば、1枚、10枚、100枚毎に、ジョブスケジューリング画面の更新を行うように設定することができる。
一方、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときを更新タイミングと設定する場合には、さらに、何秒/分/時間毎に更新を行うかを設定することができる。ユーザは、例えば、10秒、60秒、10分毎に、ジョブスケジューリング画面の更新を行うように設定することができる。
ユーザにより設定された更新タイミングに関する情報は、操作表示制御部503を介して制御部101に出力され、不揮発メモリ104に格納されることとなる。
【0099】
図5に、更新タイミングにおいて更新されたジョブスケジューリング画面を示す。
図5のジョブスケジューリング画面は、図4のジョブスケジューリング画面が表示又は更新されたタイミングから、新たに100枚の用紙に対する画像形成処理が終了した時点の更新タイミングにおいて、その時点における各ジョブの設定条件に基づいて更新された画面である。
【0100】
また、制御部101は、予約された複数のジョブの予約情報R1〜R7を表示したジョブスケジューリング画面において、タッチパネル502により停止要因を有するジョブの予約情報Rが選択された場合に、スケジューリング画面上に、そのジョブのジョブ情報Jを、何れの予約情報R及びジョブ情報Jにも重ならない位置に表示させる。
ここで、ジョブスケジューリング画面に表示されるジョブ情報Jは、ジョブのファイル名、ユーザ名、ジョブの設定条件である。また、ジョブ情報Jとして表示されるジョブの設定条件は、トレイ設定情報、用紙設定情報としての紙種・用紙サイズ・坪量、用紙の使用予定枚数である。
このとき、制御部101は、トレイ設定情報が有り用紙設定情報が無い場合、すなわち、ユーザがトレイのみを設定した場合には、トレイ情報テーブル104aに基づいて、設定したトレイに収容されている用紙の紙種・用紙サイズ・坪量を、用紙設定情報として表示する。また、制御部101は、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合、すなわち、用紙のみが設定された場合には、用紙の設定に基づいて自動的に選択されたトレイを、トレイ設定情報として表示する。なお、制御部101は、トレイ設定情報が有り用紙設定情報が無い場合において、用紙設定情報を「設定無し」として表示し、トレイ設定情報が無く用紙設定情報が有る場合において、トレイ設定情報を「設定無し」として表示しても良い。
【0101】
例えば、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第1の停止要因を有する実行予約順2番のジョブの予約情報R2を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図6に示すように、実行予約順2番のジョブのジョブ情報J1をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図6のスケジューリング画面に表示された、実行予約順2番のジョブ情報J1は、ファイル名「ファイルA」、ユーザ名「aaa」、トレイ設定情報「設定無し」、用紙設定情報としての紙種「普通紙」、用紙サイズ「B5」、坪量「50−61g/m2」、用紙の使用予定枚数「400枚」をポップアップセル内に表示したものである。
上述したように、このジョブの予約情報J1は、設定された用紙に対応するトレイが無いことを示す第1軸上の第12行に、第2の色(例えば、茶色)で表示されているため、ユーザは、このジョブの設定条件として使用不可能な用紙を設定したことを容易に認識することができ、さらに、ジョブ情報J1により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順2番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0102】
また、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第2の停止要因を有する実行予約順4番のジョブの予約情報R4を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図7に示すように、実行予約順4番のジョブのジョブ情報J2をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図7のジョブスケジューリング画面に表示された実行予約順4番のジョブ情報J2は、ファイル名「ファイルB」、ユーザ名「bbb」、トレイ設定情報「給紙トレイFT7」、用紙設定情報としての紙種「普通紙」、用紙サイズ「A4」、坪量「50−61g/m2」、用紙の使用予定枚数「470枚」をポップアップセル内に表示したものである。
また、上述したように、このジョブの予約情報R4は、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイの用紙残量がゼロ枚であることを示す第3の色で表示されているため、ユーザは、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイに用紙が無く、画像形成処理が全て不可能であることを容易に認識することができ、さらに、ジョブ情報J2により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順4番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0103】
また、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第3の停止要因を有する実行予約順3番のジョブの予約情報R3を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図8に示すように、実行予約順3番のジョブのジョブ情報J3をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図8のジョブスケジューリング画面に表示された実行予約順3番のジョブ情報J3は、ファイル名「ファイルC」、ユーザ名「ccc」、トレイ設定情報「給紙トレイFT2」、用紙設定情報としての紙種「上質紙」、用紙サイズ「A3」、坪量「50−61g/m2」、用紙の使用予定枚数「230枚」をポップアップセル内に表示したものである。
また、上述したように、このジョブの予約情報R3は、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイの用紙残量が不足していることを示す第1の色と第3の色の2色で表示されているため、ユーザは、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイに用紙が足りず、画像形成処理が途中で停止することを容易に認識することができる。また、予約情報R3のうち、第3の色で表示された領域の第2軸方向の長さにより用紙の不足量「100枚」を認識することができる。さらに、ジョブ情報J3により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順3番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0104】
また、ユーザが、図4のスケジューリング画面上でのタッチパネル502の操作により、第3の停止要因を有する実行予約順6番のジョブの予約情報R6を選択した場合、制御部101は、不揮発メモリ104に格納されたジョブの設定情報に基づいて、図9に示すように、実行予約順6番のジョブのジョブ情報J4をジョブスケジューリング画面上に表示する。
図9のジョブスケジューリング画面に表示された実行予約順6番のジョブ情報J4は、ファイル名「ファイルD」、ユーザ名「ddd」、トレイ設定情報「給紙トレイFT1」、用紙設定情報としての紙種「普通紙」、用紙サイズ「A4」、坪量「62−71g/m2」、用紙の使用予定枚数「950枚」をポップアップセル内に表示したものである。
また、上述したように、このジョブの予約情報R6は、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイの用紙残量が不足していることを示す第1の色と第3の色の2色で表示されているため、ユーザは、設定されたトレイ又は用紙の設定に基づいて選択したトレイに用紙が足りず、画像形成処理が途中で停止することを容易に認識することができる。また、予約情報R6うち、第3の色で表示された領域の第2軸方向の長さにより用紙の不足量「150枚」を認識することができる。さらに、ジョブ情報J4により、このジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を確認して、実行予約順6番のジョブを停止させないための適切な対応を迅速にとることができる。
【0105】
なお、制御部101は、図10のジョブスケジューリング画面に示すように、ジョブスケジューリング画面の表示時に、初めから、停止要因を有する全てのジョブのジョブ情報J1〜J4を表示しても良い。
【0106】
また、図示は省略するが、ジョブスケジューリング画面は、第1軸がトレイ情報を示すものに限られず、第1軸が用紙情報を示すジョブスケジューリング画面であっても良い。用紙情報とは、ジョブが使用する用紙として設定可能な用紙に関する情報である。このジョブスケジューリング画面では、第1軸が、トレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報に基づいて、トレイに収容された各用紙に対応する行に分割される。
具体的には、給紙トレイFT1、給紙トレイFT6、給紙トレイFT8、給紙トレイFT9、ポストインサータPI1、PI2の6つのトレイに収容された「普通紙、A4、62−71g/m2」の用紙、給紙トレイFT5、給紙トレイFT7の2つのトレイに収容された「普通紙、A4、50−61g/m2」の用紙、給紙トレイFT2、給紙トレイFT4の2つのトレイに収容された「上質紙、A3、50−61g/m2」の用紙、給紙トレイFT3に収容された「○○特別紙、A4、62−71g/m2」の用紙のそれぞれに対応する4つの行により第1軸が構成されることとなる。また、ジョブスケジューリング画面の第1軸上の用紙情報は、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と連動しており、トレイ情報テーブル104aのトレイ用紙情報が変更されると、ジョブスケジューリング画面も更新されることとなる。
このジョブスケジューリング画面の表示処理において、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としてのトレイ設定情報及び用紙設定情報に基づいて、各ジョブが使用する用紙を特定し、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rを、特定した用紙に対応する第1軸上の位置(すなわち、第1〜4行)に表示する。その一方で、制御部101は、不揮発メモリ104に格納された各ジョブの設定条件としての用紙の使用予定枚数に基づいて、ジョブスケジューリング画面における各ジョブの予約情報Rの第2軸方向の長さを、用紙の使用予定枚数に相当する長さとする。そして、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rを、使用する用紙に対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置に表示し、さらに、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを表示する。このように、ジョブスケジューリング画面において、各ジョブの予約情報Rが、使用する用紙に対応する第1軸上の位置、且つ、用紙の使用予定枚数に相当する長さの第2軸上の位置に表示されることにより、各ジョブ及びジョブ全体での、用紙毎の用紙の使用予定枚数が把握可能となる。また、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jが表示されることにより、少なくとも一部の画像形成処理が不可となるジョブと、そのジョブの詳細が容易に把握できる。
【0107】
次に、図11及び図12を参照しながら、ジョブスケジューリング画面表示処理の流れについて説明する。
なお、ここでは、停止要因を有するジョブのジョブ情報Jを、ジョブスケジューリング画面の表示時に表示する場合について説明する。
【0108】
まず、図6のステップS101において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示要求に基づく表示タイミング、又は、予め設定された更新タイミングの何れかであるか否かを判断する。ステップS101において、制御部101は、表示/更新タイミングの何れでもないと判断すると(ステップS101;No)、ステップS102において、ジョブスケジューリング画面の表示終了の指示が有るか否かを判断する。ステップS102において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示終了の指示が有ると判断すると(ステップS102;Yes)、本処理を終了する。一方、ステップS102において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面の表示終了の指示が無いと判断すると(ステップS102;No)、ステップS101に戻る。
【0109】
一方、ステップS101において、制御部101は、表示/更新タイミングの何れかであると判断すると(ステップS101;Yes)、続くステップS103において、残量検出センサDにより検出される現時点における各トレイの用紙残量をトレイ情報テーブル104aに格納する。
次いで、ステップS104において、制御部101は、実行予約順N(Nの初期値=1)番のジョブが使用するトレイ又は用紙を、当該ジョブのトレイ設定情報及び用紙設定情報に基づいて特定する。
次いで、ステップS105において、制御部101は、実行予約順1番からN−1番までのジョブの用紙の使用予定枚数の積算値を算出し、第2軸の原点をゼロ枚として、算出した積算値に対応する第2軸上の位置を実行予約順N番の予約情報Rの始点として特定する。
【0110】
次いで、ステップS106において、制御部101は、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙と、用紙の使用予定枚数と、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と、に基づいて、実行予約順N番のジョブが第1の停止要因を有するか否かを判断する。ステップS106において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第1の停止要因を有しないと判断すると(ステップS106;No)、ステップS108に進む。
一方、ステップS106において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第1の停止要因を有すると判断すると(ステップS106;Yes)、続くステップS107において、ジョブスケジューリング画面において、ジョブの設定条件として設定されたトレイ/用紙が無いことを示す第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、全て第2の色で表示し、さらに、何れのジョブ情報J及び予約情報Rにも重ならない位置に、実行予約順N番のジョブのジョブ情報Jを表示して、ステップS113に進む。
【0111】
次いで、ステップS108において、制御部101は、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙と、用紙の使用予定枚数と、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と、に基づいて、実行予約順N番のジョブが第2の停止要因を有するか否かを判断する。ステップS108において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第2の停止要因を有しないと判断すると(ステップS108;No)、ステップS110に進む。
一方、ステップS108において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第2の停止要因を有すると判断すると(ステップS108;Yes)、続くステップS109において、ジョブスケジューリング画面において、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙に対応する第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、全て第3の色で表示し、さらに、何れのジョブ情報J及び予約情報Rにも重ならない位置に、実行予約順N番のジョブのジョブ情報Jを表示して、ステップS113に進む。
【0112】
次いで、ステップS110において、制御部101は、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙と、用紙の使用予定枚数と、トレイ情報テーブル104aに記憶されたトレイ用紙情報と、に基づいて、実行予約順N番のジョブが第3の停止要因を有するか否かを判断する。ステップS110において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第3の停止要因を有しないと判断すると(ステップS110;No)、ステップS112に進む。
一方、ステップS110において、制御部101は、実行予約順N番のジョブが第3の停止要因を有すると判断すると(ステップS110;Yes)、続くステップS111において、ジョブスケジューリング画面において、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙に対応する第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、用紙残量分を第1の色で、用紙不足分を第3の色で表示し、さらに、何れのジョブ情報J及び予約情報Rにも重ならない位置に、実行予約順N番のジョブのジョブ情報Jを表示して、ステップS113に進む。
【0113】
次いで、ステップS112において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面において、ステップS104において特定された実行予約順N番のジョブが使用するトレイ/用紙に対応する第1軸上の位置であって、ステップS105において特定した第2軸上の位置を始点とする用紙の使用予定枚数に相当する長さ分の第2軸上の位置に、実行予約順N番のジョブの予約情報Rを、全て第1の色で表示し、ステップS113に進む。
【0114】
次いで、ステップS113において、制御部101は、ジョブスケジューリング画面上に表示可能なジョブのうち、未表示のジョブがあるか否かを判断する。ステップS113において、制御部101は、未表示のジョブが有ると判断すると(ステップS113;Yes)、続くステップS114において、Nをインクリメントし、ステップS104に戻る。
一方、ステップS113において、制御部101は、未表示のジョブが無いと判断すると(ステップS113;No)、ステップS101に戻る。
【0115】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の予約情報Rが、各ジョブの使用するトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示されるとともに、少なくとも一部の画像形成処理が不可となる停止要因を有するジョブのジョブ情報Jが表示される。したがって、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブの詳細が容易に把握できることとなり、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応がとり易くなる。
【0116】
また、ジョブ情報Jとして、ファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件が表示されるため、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、停止要因を有するジョブのファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件を認識できることとなる。
【0117】
また、ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれ、当該用紙設定情報には、紙種、用紙サイズ及び坪量が含まれるため、表示部501に表示されたジョブスケジューリング画面において、ジョブの使用するトレイの設定に関する情報及び用紙の紙種、用紙サイズ、坪量に関する情報と、用紙の使用予定枚数とが認識可能となって、これらの情報により、画像形成処理を停止させないための個々のジョブに応じた適切な対応を、より迅速にとることができる。
【0118】
また、制御部101は、ジョブ情報Jを、ジョブスケジューリング画面において、予約情報R又は他のジョブ情報Jに重ならない位置に表示するため、各ジョブのジョブ情報Jと予約情報Rとが、他のジョブ情報J又は予約情報Rの下に隠れることなく表示され、スケジューリング画面上に表示されている全てのジョブ情報Jと予約情報Rとを、一度に確認することができる。
【0119】
また、制御部101は、ジョブスケジューリング画面において、タッチパネル502により、停止要因を有するジョブの予約情報Rが選択された場合に、当該ジョブに関するジョブ情報Jを表示するため、停止要因を有するジョブのうち、任意のジョブのジョブ情報Jのみを表示させることが可能となり、使い勝手が良好となる。
【0120】
また、停止要因には、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ情報が無い第1の停止要因と、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロである第2の停止要因と、トレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる第3の停止要因と、が含まれ、制御部101は、停止要因を有するジョブに関する予約情報Rを、各停止要因に応じた態様でジョブスケジューリング画面に表示する。これにより、停止要因を有するジョブのそれぞれが、第1の停止要因、第2の停止要因、第3の停止要因の何れを有するかを容易に把握することができることとなり、画像形成処理を停止させないための適切な作業を行うことができる。
【0121】
また、制御部101は、所定の更新タイミングに、第2軸の原点を現時点として、ジョブスケジューリング画面における予約情報Rの表示位置を更新するため、所定の更新タイミングにおける予約された各ジョブの用紙の使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【0122】
また、所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであるため、所定枚の用紙に対する画像形成処理を行う度、又は、所定時間が経過する度に、予約された各ジョブの用紙の現時点での使用予定枚数を、トレイ情報/用紙情報毎に把握できることとなる。
【0123】
なお、本発明の範囲は、上記実施形態に限られることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態では、ジョブスケジューリング画面における縦軸を第1軸、横軸を第2軸として説明したが、第1軸と第2軸の向きは逆であってもよい。
また、上記実施形態では、各ジョブの予約情報Rを、実行予約順が前のジョブの用紙の使用予定枚数を積算した位置に表示することとしたが、各ジョブの予約情報Rを第2軸の原点を始点とする位置に表示するように構成しても良い。また、この場合において、トレイ情報又は用紙情報が同一である実行予約順が前のジョブの使用予定枚数を積算した位置に、予約情報Rを表示して、トレイ情報又は用紙情報毎の用紙の使用予定枚数の積算値を示すようにしても良い。
また、トレイ設定情報と用紙設定情報との両方が有る場合、すなわち、ジョブの設定条件としてトレイと用紙が設定された場合であって、設定されたトレイに収容されている用紙と、設定された用紙とが異なる場合も、停止要因を有すると判断しても良い。
また、上記実施形態では、ジョブスケジューリング画面に表示するジョブ情報Jとして、ジョブのファイル名、ユーザ名、トレイ設定情報、用紙設定情報、用紙の使用予定枚数を表示させる構成としたが、これらの情報を全て表示する必要はなく、これらの情報のうち何れか一つ以上の情報を表示すれば良い。また、その他の情報をジョブ情報Jとして表示しても良い。
また、上記実施形態では、ジョブの設定条件として設定されたトレイ設定情報及び用紙設定情報に一致するトレイ用紙情報が有る場合において、トレイの用紙残量がゼロである場合を第1の停止要因に該当すると判断し、一方、ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる場合を第2の停止要因に該当すると判断したが、トレイの用紙残量が用紙の使用予定枚数に満たない場合は、トレイの用紙残量がゼロであるか又は1枚以上であるかにかかわらず、全て、1つの停止要因に該当すると判断しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本実施形態の画像形成装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】トレイ用紙情報を記憶するトレイ情報テーブルの一例である。
【図4】ジョブスケジューリング画面の一例である。
【図5】更新後のジョブスケジューリング画面の一例である。
【図6】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順2番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図7】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順4番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図8】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順3番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図9】図4のジョブスケジューリング画面において、実行予約順6番のジョブの予約情報が選択された場合に表示されるジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図10】停止要因を有するジョブのジョブ情報が表示されたジョブスケジューリング画面を例示する図である。
【図11】ジョブスケジューリング画面表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】ジョブスケジューリング画面表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】従来の画像形成装置におけるジョブリスト画面の一例である。
【符号の説明】
【0125】
1 画像形成装置
101 制御部
104a トレイ情報テーブル(記憶部)
501 表示部
502 タッチパネル(予約部、選択部)
600 画像形成部
FT1〜FT9 給紙トレイ
PI1、PI2 ポストインサータ
D 残量検出センサ(残量検出部)
J(J1〜J4) ジョブ情報
R(R1〜R6) 予約情報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のジョブを予約可能な予約部と、当該予約部により予約されたジョブに応じて、画像形成処理を実行する画像形成部と、を備える画像形成装置において、
第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数又は実行予定時間を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの予約情報を表示したジョブスケジューリング画面を表示部に表示する制御部と、
各トレイの用紙に関するトレイ用紙情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、
予約された各ジョブの設定条件に基づいて、各ジョブの使用するトレイ又は用紙を特定し、各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の前記予約情報を、特定したトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示し、
予約された各ジョブの設定条件と前記トレイ用紙情報とに基づいて、少なくとも一部の画像形成処理が不可となる停止要因を有するジョブが予約されているか否かを判断し、停止要因を有するジョブが予約されていると判断した場合に、当該停止要因を有するジョブに関するジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ジョブ情報として、ファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件のうち、少なくとも一つを表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれ、当該用紙設定情報には、紙種、用紙サイズ及び坪量のうちの少なくとも一つが含まれることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面において、何れの予約情報及びジョブ情報にも重ならない位置に表示することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ジョブスケジューリング画面において、前記予約情報を選択する選択部が備わり、
前記制御部は、前記ジョブスケジューリング画面において、前記選択部により、停止要因を有するジョブの前記予約情報が選択された場合に、当該ジョブに関する前記ジョブ情報を表示することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記停止要因には、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が無い第1の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロである第2の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる第3の停止要因と、が含まれ、
前記制御部は、前記停止要因を有するジョブに関する前記予約情報を、各停止要因に応じた態様で前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、所定の更新タイミングに、前記第2軸の原点を現時点として、前記ジョブスケジューリング画面における前記予約情報の表示位置を更新することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項1】
複数のジョブを予約可能な予約部と、当該予約部により予約されたジョブに応じて、画像形成処理を実行する画像形成部と、を備える画像形成装置において、
第1軸がトレイ情報又は用紙情報、第2軸が用紙の使用予定枚数又は実行予定時間を示す二次元の表上に、予約された各ジョブの予約情報を表示したジョブスケジューリング画面を表示部に表示する制御部と、
各トレイの用紙に関するトレイ用紙情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、
予約された各ジョブの設定条件に基づいて、各ジョブの使用するトレイ又は用紙を特定し、各ジョブの用紙の使用予定枚数に相当する第2軸の長さ分の前記予約情報を、特定したトレイ又は用紙に対応する第1軸上の位置に表示し、
予約された各ジョブの設定条件と前記トレイ用紙情報とに基づいて、少なくとも一部の画像形成処理が不可となる停止要因を有するジョブが予約されているか否かを判断し、停止要因を有するジョブが予約されていると判断した場合に、当該停止要因を有するジョブに関するジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ジョブ情報として、ファイル名、ユーザ名及びジョブの設定条件のうち、少なくとも一つを表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ジョブの設定条件には、トレイ設定情報及び用紙設定情報と、用紙の使用予定枚数と、が含まれ、当該用紙設定情報には、紙種、用紙サイズ及び坪量のうちの少なくとも一つが含まれることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ジョブ情報を、前記ジョブスケジューリング画面において、何れの予約情報及びジョブ情報にも重ならない位置に表示することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ジョブスケジューリング画面において、前記予約情報を選択する選択部が備わり、
前記制御部は、前記ジョブスケジューリング画面において、前記選択部により、停止要因を有するジョブの前記予約情報が選択された場合に、当該ジョブに関する前記ジョブ情報を表示することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記停止要因には、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が無い第1の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、トレイの用紙残量がゼロである第2の停止要因と、前記トレイ設定情報及び前記用紙設定情報に一致する前記トレイ情報が有り、且つ、当該ジョブの実行中にトレイの用紙残量がゼロとなる第3の停止要因と、が含まれ、
前記制御部は、前記停止要因を有するジョブに関する前記予約情報を、各停止要因に応じた態様で前記ジョブスケジューリング画面に表示することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、所定の更新タイミングに、前記第2軸の原点を現時点として、前記ジョブスケジューリング画面における前記予約情報の表示位置を更新することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記所定の更新タイミングは、所定枚の用紙に対する画像形成処理が終了したとき、又は、前回の更新タイミングから所定時間が経過したときであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−50883(P2010−50883A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215223(P2008−215223)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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