説明

画像形成装置

【課題】 像担持体と露光手段との間の距離を高精度に設定して、しかも露光手段のレンズアレイ表面を容易に清掃する。
【解決手段】 プリントヘッド3は、プリントヘッド3と感光体1との光軸方向についての距離を調整するための間隔部材306を、感光体ユニットの軸受保持部材103に当接して、プリントヘッド3と感光体1との光軸方向についての距離を調整している。感光体1を有する感光体ユニットが、感光体1の回転駆動軸とほぼ平行な方向に引き出し可能となっている。当接位置において、プリントヘッド3の間隔部材306が当接する感光体ユニットの当接面は、軸受保持部材103の縁部であり、プリントヘッド3のレンズアレイ304の前面よりも、光源基板301に近いプリントヘッド3側の位置に設定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタル複写機、レーザプリンタおよびレーザファクシミリ等に用いられ、いわゆる電子写真方式により画像を形成する画像形成装置に係り、特に多色画像を形成するのに好適な画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディジタル複写機、レーザプリンタおよびレーザファクシミリ等に用いられる電子写真方式の画像形成装置は、像担持体としての感光体と、この感光体に画像情報を書き込むための露光装置とを備えている。この種の露光装置としては、LED(発光ダイオード)アレイまたは有機EL(エレクトロルミネセンス)アレイ等のライン状の光源と、このような光源の光を導くロッドレンズアレイとを用いて構成したプリントヘッドが用いられている。露光装置の方式としては、上述のプリントヘッドを用いる方式の他に、半導体レーザとポリゴンスキャナを用いたLD(レーザダイオード〜半導体レーザ)ラスタ方式も存在するが、装置の小型化という観点では、上述のプリントヘッドの方が有利であり、レーザプリンタやディジタル複写機の小型化を実現することができる。しかしながら、上述のプリントヘッドは、焦点深度が100μm程度と非常に狭いため、プリントヘッドと像担持体である感光体との間隔を高精度で位置決めする必要がある。
【0003】
さらに、上述のプリントヘッドは、感光体に対して数mm程度の距離に近接して配置させる必要があり、ロッドレンズアレイ表面がトナーにより汚れ易い。その傾向は、LEDヘッドを上向き(光が下から上に向かう向き)として設置すると、特に顕著となる。そのため、このようなプリントヘッドを用いるときは、ロッドレンズアレイ表面等を清掃するための清掃機構が必要となる。
このようなロッドレンズアレイ表面等を清掃するための清掃機構と、先に述べたプリントヘッドと像担持体である感光体との間隔を高精度で位置決めするための位置決め機構とは、密接に関連しており、相互に関連付けて考える必要がある。
例えば、特許文献1(特開2005−178006号公報)等には、プリントヘッドに突設された位置決めピンを、像担持体としての感光体ドラムの軸の周面に当接させることによって、プリントヘッドと感光体ドラムとの間隔を規定する構成が開示されている。このような構成とすれば、プリントヘッドと感光体ドラムとの間隔を高精度で位置決めすることができる。
また、例えば、特許文献2(特開2003−39732号公報)等には、プリントヘッドと感光体との間隔を規定するためにローラを用いる構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、特許文献1(特開2005−178006号公報)には、プリントヘッドに突設された位置決めピンを、像担持体としての感光体ドラムの軸の周面に当接させることによって、プリントヘッドと感光体ドラムとの間隔を規定する構成が開示されており、特許文献2(特開2003−39732号公報)には、プリントヘッドと感光体との間隔を規定するためにローラを用いる構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1(特開2005−178006号公報)の構成では、外部から清掃部材を挿入してプリントヘッドのレンズアレイ表面の清掃を実施することを考えると、清掃部材を挿入する際に位置決めピンに清掃部材が接触するなど、清掃部材挿入路において、位置決めピンが清掃部材と干渉して障害物となり、清掃部材を挿入できなかったり、あるいは挿入過程が煩雑になったりする。さらに、感光体ドラムの交換に際しては、感光体ドラムの軸方向と平行に感光体ドラムを引き出して交換することを考えると(LEDプリントヘッドは交換しない)、感光体ドラムを引き出す際に位置決めピンが感光体ドラムの表面に接触してしまうおそれがあるため、LEDプリントヘッドを大きく退避させる必要があり、全体寸法の増大(退避量が大きいため)および退避機構の複雑化を招くといった問題がある。
また、特許文献2(特開2003−39732号公報)の構成でも、外部から清掃部材を挿入しての清掃について、清掃部材を挿入する際にローラが清掃部材に干渉し、清掃部材を挿入できなかったり、あるいは挿入過程が煩雑になったりする可能性があり、好ましくない。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、プリントヘッド方式の露光手段を用いる構成において、像担持体と露光手段との間の距離を高精度に設定して、しかも露光手段のレンズアレイ表面を容易に清掃することを可能とする画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、像担持体とプリントヘッド方式の露光手段との間隔を高精度に設定するとともに、当該間隔を規定するための構成に干渉されることなく、露光手段のレンズアレイ表面を容易に清掃することができ、しかも像担持体の着脱の際の露光手段の退避量が少なく、コンパクトに構成することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、像担持体と露光手段との間隔を、適確で且つ簡単な構成で、高精度に設定することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
【0006】
本発明の請求項3の目的は、特に、現像手段と像担持体との間隔を、高精度に安定して維持することができ、濃度むら等がなく高画質な画像を形成することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、像担持体と露光手段との間隔を高精度に規定することができ、高画質な画像を提供することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
【0007】
本発明の請求項5の目的は、特に、間隔部材を配置することによる露光手段の長さの増長化を回避することができ、装置全体の奥行き寸法の増大化を回避することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、像担持体が、清掃部材に接触して傷つけられるのを抑制することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項7の目的は、特に、清掃部材が像担持体に接触するのを効果的に防止することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、清掃部材が像担持体に接触するのを効果的に防止することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、清掃部材が像担持体に接触するのをより効果的に防止することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、像担持体ユニットの位置精度に依存することなく、抑制することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
【0008】
本発明の請求項11の目的は、特に、像担持体ユニットの位置精度にかかわらず、像担持体と露光手段との間隔を高精度に規定することができ、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、効果的に抑制することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項12の目的は、特に、露光手段の位置を高精度に且つ高安定に規定することができ、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、より効果的に抑制することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
本発明の請求項13の目的は、特に、露光手段の位置を、より高精度に且つ高安定に規定することができ、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、さらに効果的に抑制することを可能とする画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載した本発明に係る画像形成装置は、上述した目的を達成するために、
円筒状をなし、該円筒状の軸を中心として回転駆動される像担持体と、
前記像担持体に電荷を供与して帯電させる帯電手段と、
少なくとも1列のライン状の光源を備えてなる光源基板および該光源基板の光源からの光を導くレンズアレイを有し、前記帯電手段により帯電した前記像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段により像担持体上に形成された静電潜像をトナーで顕像化する現像手段と、
前記像担持体上に顕像化された画像を画像記録媒体に転写する転写手段と、
前記転写手段により転写された画像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、
を有する画像形成装置において、
少なくとも前記像担持体を有してなる像担持体ユニットを、前記像担持体の回転駆動軸と平行な方向に引き出し可能に構成し、
前記露光手段は、該露光手段を画像形成装置本体に保持させるとともに、該露光手段が前記像担持体ユニットの当接面に当接して、前記像担持体に対して所定の位置に位置決めされる当接位置と、該露光手段が前記像担持体ユニットに対して離間した退避位置との間で移動可能として構成し、
前記当接位置における前記像担持体ユニットの前記当接面は、光軸方向について、前記レンズアレイ表面よりも露光手段に近い位置に設定してなることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項1の画像形成装置であって、
前記像担持体ユニットは、
前記像担持体を回転可能に保持する軸受部材と、
前記軸受部材を保持する軸受保持部材と
を有し、且つ
前記当接面を、前記軸受保持部材に設けてなることを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項1または請求項2の画像形成装置であって、
前記像担持体ユニットは、前記現像手段を保持することを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項の画像形成装置であって、
前記露光手段に、当該露光手段と前記像担持体の間隔を調整可能として、間隔部材を設置し、且つ
前記像担持体ユニットの前記当接面に当接する前記露光手段の当接部位は、前記露光手段に設けられた前記間隔部材上の部位であることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項4の画像形成装置であって、
前記間隔部材を前記露光手段に設置する位置は、光軸方向について、前記光源基板よりも像担持体に近い位置であることを特徴としている。
請求項6に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項の画像形成装置であって、
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記露光手段の前記レンズアレイ表面を清掃するための清掃部材をさらに有し、且つ
該清掃部材の副走査方向の幅は、前記露光手段の前記レンズアレイ表面の副走査方向の幅よりも広いことを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項6の画像形成装置であって、
前記帯電手段の一部および前記現像手段の一部の少なくとも一方に、前記清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく前記清掃部材をガイドするガイド部を設けてなることを特徴としている。
【0012】
請求項8に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項6の画像形成装置であって、
前記露光手段と前記帯電手段の間および前記露光手段と前記現像手段の間の少なくとも一方に、前記清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく前記清掃部材をガイドするガイド部を設けてなることを特徴としている。
請求項9に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項2の画像形成装置であって、
前記露光手段の前記レンズアレイ表面を清掃するための清掃部材をさらに有し、且つ
前記軸受保持部材は、前記露光手段が前記退避位置にあるときに前記露光手段との間に前記清掃部材を挿入して、該清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく、前記清掃部材をガイドするガイド部を有してなることを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項1〜請求項9のいずれか1項の画像形成装置であって、
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記当接位置において、前記像担持体ユニットは、前記露光手段の少なくとも主走査方向位置を規制しないことを特徴としている。
【0013】
請求項11に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項1〜請求項10のいずれか1項の画像形成装置であって、
前記露光手段の当接部位と前記像担持体ユニットの当接面との互いに接触する個所の、一方の面を、曲面とし、他方の面を、平面としてなることを特徴としている。
請求項12に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項10の画像形成装置であって、
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記露光手段の前記主走査方向の位置を規制する主走査位置規制部材と、前記副走査方向の位置を規制する副走査位置規制部材との少なくとも一方を、画像形成装置本体に設けてなることを特徴としている。
請求項13に記載した本発明に係る画像形成装置は、請求項12の画像形成装置であって、
前記主走査位置規制部材および前記副走査位置規制部材の少なくとも一方は、前記露光手段の前記光源基板を保持する光源基板保持部材の側面に当接して位置規制を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、プリントヘッド方式の露光手段を用いる構成において、像担持体と露光手段との間の距離を高精度に設定して、しかも露光手段のレンズアレイ表面を容易に清掃することを可能とする画像形成装置を提供することができる。
すなわち、本発明の請求項1の画像形成装置によれば、
円筒状をなし、該円筒状の軸を中心として回転駆動される像担持体と、
前記像担持体に電荷を供与して帯電させる帯電手段と、
少なくとも1列のライン状の光源を備えてなる光源基板および該光源基板の光源からの光を導くレンズアレイを有し、前記帯電手段により帯電した前記像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段により像担持体上に形成された静電潜像をトナーで顕像化する現像手段と、
前記像担持体上に顕像化された画像を画像記録媒体に転写する転写手段と、
前記転写手段により転写された画像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、
を有する画像形成装置において、
少なくとも前記像担持体を有してなる像担持体ユニットを、前記像担持体の回転駆動軸と平行な方向に引き出し可能に構成し、
前記露光手段は、該露光手段を画像形成装置本体に保持させるとともに、該露光手段が前記像担持体ユニットの当接面に当接して、前記像担持体に対して所定の位置に位置決めされる当接位置と、該露光手段が前記像担持体ユニットに対して離間した退避位置との間で移動可能として構成し、
前記当接位置における前記像担持体ユニットの前記当接面は、光軸方向について、前記レンズアレイ表面よりも露光手段に近い位置に設定してなることにより、
像担持体とプリントヘッド方式の露光手段との間隔を高精度に設定するとともに、当該間隔を規定するための構成に干渉されることなく、露光手段のレンズアレイ表面を容易に清掃することができ、しかも像担持体の着脱の際の露光手段の退避量が少なく、コンパクトに構成することが可能となる。
【0015】
また、本発明の請求項2の画像形成装置によれば、請求項1の画像形成装置において、
前記像担持体ユニットは、
前記像担持体を回転可能に保持する軸受部材と、
前記軸受部材を保持する軸受保持部材と
を有し、且つ
前記当接面を、前記軸受保持部材に設けてなることにより、
特に、像担持体と露光手段との間隔を、適確で且つ簡単な構成で、高精度に設定することが可能となる。
本発明の請求項3の画像形成装置によれば、請求項1または請求項2の画像形成装置において、
前記像担持体ユニットが、前記現像手段を保持することにより、
特に、現像手段と像担持体との間隔を、高精度に安定して維持することができ、濃度むら等がなく高画質な画像を形成することが可能となる。
本発明の請求項4の画像形成装置によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項の画像形成装置において、
前記露光手段に、当該露光手段と前記像担持体の間隔を調整可能として、間隔部材を設置し、且つ
前記像担持体ユニットの前記当接面に当接する前記露光手段の当接部位を、前記露光手段に設けられた前記間隔部材上の部位とすることにより、
特に、像担持体と露光手段との間隔を高精度に規定することができ、高画質な画像を提供することが可能となる。
本発明の請求項5の画像形成装置によれば、請求項4の画像形成装置において、
前記間隔部材を前記露光手段に設置する位置を、光軸方向について、前記光源基板よりも像担持体に近い位置とすることにより、
特に、間隔部材を配置することによる露光手段の長さの増長化を回避することができ、装置全体の奥行き寸法の増大化を回避することが可能となる。
【0016】
本発明の請求項6の画像形成装置によれば、請求項1〜請求項5のいずれか1項の画像形成装置において、
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記露光手段の前記レンズアレイ表面を清掃するための清掃部材をさらに有し、且つ
該清掃部材の副走査方向の幅を、前記露光手段の前記レンズアレイ表面の副走査方向の幅よりも広くすることにより、
特に、像担持体が、清掃部材に接触して傷つけられるのを抑制することが可能となる。
本発明の請求項7の画像形成装置によれば、請求項6の画像形成装置において、
前記帯電手段の一部および前記現像手段の一部の少なくとも一方に、前記清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく前記清掃部材をガイドするガイド部を設けてなることにより、
特に、清掃部材が像担持体に接触するのを効果的に防止することが可能となる。
【0017】
本発明の請求項8の画像形成装置によれば、請求項6の画像形成装置において、
前記露光手段と前記帯電手段の間および前記露光手段と前記現像手段の間の少なくとも一方に、前記清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく前記清掃部材をガイドするガイド部を設けてなることにより、
特に、清掃部材が像担持体に接触するのを効果的に防止することが可能となる。
本発明の請求項9の画像形成装置によれば、請求項2の画像形成装置において、
前記露光手段の前記レンズアレイ表面を清掃するための清掃部材をさらに有し、且つ
前記軸受保持部材は、前記露光手段が前記退避位置にあるときに前記露光手段との間に前記清掃部材を挿入して、該清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく、前記清掃部材をガイドするガイド部を有してなることにより、
特に、清掃部材が像担持体に接触するのをより効果的に防止することが可能となる。
【0018】
本発明の請求項10の画像形成装置によれば、請求項1〜請求項9のいずれか1項の画像形成装置において、
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記当接位置において、前記像担持体ユニットは、前記露光手段の少なくとも主走査方向位置を規制しないことにより、
特に、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、像担持体ユニットの位置精度に依存することなく、抑制することが可能となる。
【0019】
本発明の請求項11の画像形成装置によれば、請求項1〜請求項10のいずれか1項の画像形成装置において、
前記露光手段の当接部位と前記像担持体ユニットの当接面との互いに接触する個所の、一方の面を、曲面とし、他方の面を、平面としてなることにより、
特に、像担持体ユニットの位置精度にかかわらず、像担持体と露光手段との間隔を高精度に規定することができ、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、効果的に抑制することが可能となる。
本発明の請求項12の画像形成装置によれば、請求項10の画像形成装置において、
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記露光手段の前記主走査方向の位置を規制する主走査位置規制部材と、前記副走査方向の位置を規制する副走査位置規制部材との少なくとも一方を、画像形成装置本体に設けることにより、
特に、露光手段の位置を高精度に且つ高安定に規定することができ、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、より効果的に抑制することが可能となる。
【0020】
本発明の請求項13の画像形成装置によれば、請求項12の画像形成装置において、
前記主走査位置規制部材および前記副走査位置規制部材の少なくとも一方は、前記露光手段の前記光源基板を保持する光源基板保持部材の側面に当接して位置規制を行うことにより、
特に、露光手段の位置を、より高精度に且つ高安定に規定することができ、色ずれ等の要因となる形成画像の位置ずれの発生を、さらに効果的に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る多色画像形成用の画像形成装置の要部の構成を示す模式図である。
【図2】図1の画像形成装置におけるプリントヘッドの構成を説明するための図であり、(a)は、感光体およびプリントヘッドを模式的に示す斜視図、そして(b)は、プリントヘッドのロッドレンズアレイの配置を示す模式図である。
【図3】図1の画像形成装置における感光体の近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示す模式図である。
【図4】図1の画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図5】図4の画像形成装置におけるプリントヘッドが退避位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態に係る画像形成装置における感光体近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示す模式図である。
【図13】図12の画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【図14】本発明の第9の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドの偏心カムを用いた間隔部材の配置構成を示す模式図である。
【図15】本発明の第10の実施の形態に係る画像形成装置におけるプリントヘッドのピンを用いた間隔部材の配置構成を示す模式図である。
【図16】本発明の第11の実施の形態に係る画像形成装置の現像器および帯電器に清掃部材を挿入するために設けたガイド部に清掃部材を挿入していない状態における、感光体近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示す模式図である。
【図17】図16に示す画像形成装置の現像器および帯電器に清掃部材を挿入するために設けたガイド部に清掃部材を挿入した状態における、感光体近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示す模式図である。
【図18】本発明の第12の実施の形態に係る画像形成装置の現像器とプリントヘッドとの間および帯電器とプリントヘッドとの間に清掃部材を挿入するためのガイド部を形成するガイド部材のガイド部に清掃部材を挿入していない状態における、感光体近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示す模式図である。
【図19】本発明の第13の実施の形態に係る画像形成装置のプリントヘッドの主走査方向の位置および副走査方向の位置を規制するための主走査位置規制部材および副走査位置規制部材によるプリントヘッドの位置規制の様子を説明するために、プリントヘッドの近傍の構成を示す模式図である。
【図20】本発明の第10の実施の形態とは異なる位置に画像形成装置におけるプリントヘッドのピンを用いた間隔部材を配置した構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明の画像形成装置を詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示している。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置を多色系に適用した、いわゆるタンデム方式の多色画像形成装置の要部の構成を模式的に示している。図2は、図1の多色画像形成装置におけるプリントヘッドの構成を説明するための図であり、(a)は、感光体およびプリントヘッドを模式的に示す斜視図、そして(b)は、プリントヘッドのロッドレンズアレイの配置を示す模式図である。図3は、図1の多色画像形成装置における感光体近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示す模式図である。図4は、図1の画像形成装置におけるプリントヘッドが当接位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。図5は、図4の多色画像形成装置におけるプリントヘッドが退避位置にあるときの感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成を示す模式的断面図である。
【0023】
図1〜図5に示す多色画像形成装置は、感光体1(1Y,1M,1C,1K)、帯電器2(2Y,2M,2C,2K)、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)、現像器4(4Y,4M,4C,4K)、転写ローラ5(5Y,5M,5C,5K)およびクリーニング手段6(6Y,6M,6C,6K)を具備しており、これら各部は、イエロー、マゼンタ(マジェンタ)、シアンおよびブラックの各色についてそれぞれ同様の構成が設けられて各色のステーションを構成し、添字Y、M、CおよびKは、それぞれイエロー、マゼンタ(マジェンタ)、シアンおよびブラックの各色を示している。なお、添字Y、M、CおよびKが付されていない場合は、各色毎に設けられておらず、全色で共通に用いられる構成、あるいは各色毎に同様に設けられており、代表して単一色について示している構成のいずれかを示している。図1〜図5に示す多色画像形成装置は、さらに、中間転写ベルト201、搬送ベルト202、2次転写ローラ203および定着器204を備えており、これらは、全色で共通に用いられる。
【0024】
さらにまた、図1〜図5に示す多色画像形成装置は、感光体回転軸101、感光体軸受け部材102、軸受け保持部材103、感光体内側部材104、現像ローラ回転軸401、現像ローラ軸受け部材402、光源基板301、LED(発光ダイオード)アレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有しており、これらは、各色毎に同様に設けられる。図2〜図5においては、代表して、例えばブラック(K)について示しているが、他の各色毎に同様の構成が設けられる。
図1において、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色の像担持体としてのドラム状の感光体1Y、1M、1Cおよび1Kは、図示時計方向、すなわち図示矢印の方向、に回転し、これら感光体1Y、1M、1Cおよび1Kの周囲には、それぞれこの回転方向に沿って、順に、帯電手段としての帯電器2Y、2M、2Cおよび2K、露光手段としてのプリントヘッド3Y、3M、3Cおよび3K、現像手段としての現像器4Y、4M、4Cおよび4K、転写用帯電手段としての転写ローラ5Y、5M、5Cおよび5K、並びにクリーニング手段6Y、6M、6Cおよび6Kが配備されている。
【0025】
帯電器2Y、2M、2Cおよび2Kは、感光体1Y、1M、1Cおよび1Kの外周表面を均一に帯電させるための帯電手段であり、図1では、帯電ローラを用いる方式を想定しているが、この方式に限定されるものではない。感光体1Y、1M、1Cおよび1Kを帯電させた後は、露光手段であるプリントヘッド3Y、3M、3Cおよび3Kにより露光することによって、感光体1Y、1M、1Cおよび1Kの外周面上に静電潜像を形成する。現像手段である現像器4Y、4M、4Cおよび4Kでは、感光体1Y、1M、1Cおよび1Kの外周面上における静電潜像を顕像化してトナー像を形成する。そして、転写ローラ5Y、5M、5Cおよび5Kは、バイアス電位を印加して、感光体1Y、1M、1Cおよび1Kの外周面上のトナーを中間転写ベルト201上に転写させ、CMYK4色(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)のトナー像を中間転写ベルト201上で重ね合わせる。その後、2次転写ローラ203に、バイアス電位を印加して、搬送ベルト202により搬送された紙等の記録媒体にCMYK4色のトナー像を一括して転写し、最後に、定着器204によりCMYK4色のトナー像を紙等の記録媒体に定着させる。
図2(a)には、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の構成を、代表して1つのステーション(例えばブラック(K)のステーション)について模式的に示している。図2(a)では、1つのステーション(ブラック(K)のステーション)について示しているが、同様の構成が各ステーションに用いられており、他のステーションについても図2(a)と同様に構成されている。
【0026】
光源基板301には、複数のLED(発光ダイオード)チップを一列に配列して設置してLEDアレイ302を形成しており、さらにLEDアレイ302の各LEDチップを駆動する複数個のドライバ回路が例えばIC(集積回路)化されLEDアレイ302に沿って配列されてなるLEDドライバ部303を設けている。LEDドライバ部303は、LEDアレイ302の各LEDチップに対して個々にドライバICを対応させる構成に限らず、LEDアレイ302の全てのLEDチップに対して単一のICとして構成してもよい。また、LEDアレイ302とLEDドライバ部303とを共通の単一の光源基板301上に実装する構成に限らず、LEDアレイ302を搭載する基板とは別の基板上にLEDドライバ部303を実装するようにしてもよい。
LEDアレイ302のLEDチップから射出された光は、レインズアレイ304によって感光体1(1Y,1M,1C,1K)の外周表面に結像される。
ここで、レンズアレイ304としては、例えばマイクロレンズアレイや、屈折率分布型ロッドレンズアレイ等を用いることができる。図2は、屈折率分布型ロッドレンズアレイをレンズアレイ304として用いた場合を想定しており、ロッドレンズアレイは、図2(b)にレンズアレイ304の横断面を模式的に示しているように、多数の円柱状のロッドレンズが等間隔で配列された2列のロッドレンズ列を、互いにロッドレンズピッチの半ピッチだけずらして配置し、複数の屈折率分布型ロッドレンズを、いわゆる千鳥状に配列している。
各ロッドレンズの隙間には、光を透過しない黒色の樹脂を充填しており、さらにレンズアレイ304の両側方から各ロッドレンズと同等の線膨張係数を有するガラスを分散させてなる樹脂製の部材でロッドレンズ列を保持している。
【0027】
図3に、像担持体である感光体1(1Y,1M,1C,1K)の近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示し、図4に、図3における感光体1(1Y,1M,1C,1K)および露光手段であるプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の要部の断面の配置構成を、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)が当接位置にある状態について示している。図3および図4は、いずれも、図2の場合と同様に、図1における1つのステーション(例えばブラック(K)のステーション)の構成を詳細に示したものであり、同様の構成が各ステーションに用いられていて、他のステーションについても図3および図4と同様に構成されている。
像担持体としての円筒状、つまりドラム状、の感光体1(1K)の回転軸101は、軸受部材102によって保持され、軸受部材102は、図3に破線で示すような形状の軸受保持部材103によって保持される。
すなわち、像担持体ユニットである感光体ユニットは、少なくともドラム状の感光体1(1K)を有して構成しており、図3に示すように、感光体(像担持体)1(1K)、感光体の回転軸101、感光体の軸受部材102、軸受保持部材103および現像器4(4K)を含んで構成している。現像器4(4K)は、現像ローラ401と現像ローラの回転軸402および現像ローラの軸受部材403を含んでおり、現像ローラの回転軸402を回転自在に支持する現像ローラの軸受部材403も、軸受保持部材103によって保持される。
【0028】
ここでは、像担持体としてドラム状の感光体1(1K)を用いる場合について説明している。感光体1(1K)は、例えばアルミニウムの素管に感光層が塗布されたものを、例えば樹脂性の感光体内側部材104で保持して構成しており、金属製の感光体の回転軸101は、感光体内側部材104に固定されており、感光体の軸受部材102によって、回転可能に保持されている。つまり、感光体1(1K)は、感光体の回転軸101と共に一体的に回転し、感光体の軸受部材102は、軸受保持部材103に固定されている。なお、軸受部材102としては、玉軸受け(ボールベアリング)を用いてもよいし、すべり軸受を用いてもよい。
図4および図5に示すように、露光手段としてのプリントヘッド3(3K)は、プリントヘッド3(3K)と感光体1(1K)との光軸方向についての距離を調整するための間隔部材306を設けており、この間隔部材306を、感光体ユニットの軸受保持部材103に当接して、プリントヘッド3(3K)と感光体1(1K)との光軸方向についての距離を調整している。図4は、プリントヘッド3(3K)に設けた間隔部材306が感光体ユニットの軸受保持部材103に対して当接して、プリントヘッド3(3K)と感光体1(1K)の間隔を予め定めた所定の間隔に設定している当接位置を示しており、図5は、プリントヘッド3(3K)が軸受保持部材103から離間し、間隔部材306が軸受保持部材103から離れた退避位置を示している。
【0029】
この場合、少なくとも感光体1(1K)を有して構成される感光体ユニットが、感光体1(1K)の回転駆動軸とほぼ平行な方向に引き出し可能に構成されている。このように、プリントヘッド3(3K)は、当接位置と退避位置との間で移動可能に構成することが望ましい。また、感光体ユニットは、画像形成装置本体から、感光体1(1K)の回転駆動軸とほぼ平行な方向に、引き出し可能に構成しており、感光体ユニットごと感光体1(1K)を交換することを可能としている。
プリントヘッド3(3K)から射出される光の進行方向を光軸方向と定義するとき、当接位置において、プリントヘッド3(3K)の間隔部材306が当接する感光体ユニットの当接面は、軸受保持部材103の縁部であり、プリントヘッド3(3K)のレンズアレイ304の前面よりも、プリントヘッド3(3K)側(光源基板301に近い)の位置に設定している。
このように構成することによって、図5に示すように、退避位置において、外部から清掃部材CLを挿入してレンズアレイ304の前面を清掃する際に、プリントヘッド3(3K)上の間隔部材306が干渉して、清掃部材CLの挿入を阻害するすることなく清掃を行うことができる。
【0030】
また、感光体ユニットを交換または修理等のために画像形成装置本体から引き出す場合について検討すると、プリントヘッド3(3K)から感光体ユニット側に突出するレンズアレイ304が、感光体ユニットの外方に位置しさえすれば容易に引き出すことができるため、プリントヘッド3(3K)の退避量を小さく設定することが可能となる。この退避量が大きいと、画像形成装置内に退避のために大きなスペースを確保する必要が生じ、画像形成装置全体の高さ寸法が高くなる。これに対して、本発明に係るこの実施の形態のように、プリントヘッド3(3K)の退避量を小さく設定することができると、画像形成装置本体の高さ寸法を低減することができ、また、図示してはいないが、退避機構を効果的に簡素化することができる。
ここで、プリントヘッド3(3K)の間隔部材306の感光体ユニット1(1K)の軸受け保持部材103に対する当接面を、レンズアレイ304の前面よりもプリントヘッド3(3K)の光源基板301等から遠い位置に設定すると、清掃部材CLを挿入する際に、清掃部材CLが間隔部材306と干渉してしまうため、清掃部材CLを挿入することができない、または挿入操作が煩雑になるなどという問題がある。
【0031】
また、プリントヘッド3(3K)の間隔部材306に当接する感光体ユニットの軸受け保持部材103の当接面を、感光体1(1K)の外周表面よりもプリントヘッド3(3K)から遠い位置とすると、感光体ユニットの引き出し時には感光体1(1K)の外周表面よりもさらにプリントヘッド3(3K)側に退避させる必要が生じ、退避量が大きくなるという問題がある。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置における感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成の模式的断面を示している。図6においては、図4および図5とは若干相違する感光体回転軸部材111、感光体軸受け部材112および軸受け保持部材113、を有して感光体1(1Y,1M,1C,1K)を構成し、且つ図4および図5と同様の光源基板301、LEDアレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有してプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成している。
図6に示す本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置は、図4および図5における感光体回転軸101を感光体内側部材104と一体化して感光体回転軸部材111としており、感光体回転軸部材111は、感光体軸受け部材112に回転自在に支持される軸状の回転軸部111aと感光体1の端部内周面を支持する円盤状の内側部材部111bとを有している。
【0032】
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置における感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成の模式的断面を示している。図7においては、図6とは若干相違する感光体回転軸121、軸受け部材122、回転軸保持部材123および感光体内側部材124を有して感光体1(1Y,1M,1C,1K)を構成し、且つ図4〜図6と同様の光源基板301、LEDアレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有してプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成している。
図7に示す本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置は、図4および図5における感光体回転軸121と感光体内側部材124との間に軸受け部材122を配置しており、感光体回転軸121は、回転軸保持部材123に、例えば圧入するなどして固着保持されている。感光体内側部材124は、軸受け部材122を介して感光体回転軸121に回転自在に支持されている。そして、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の間隔部材306は、感光体1(1Y,1M,1C,1K)の回転軸保持部材123に、当接して、当接位置における感光体1(1Y,1M,1C,1K)とプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の間隔を規定している。
【0033】
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置における感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成の模式的断面を示している。図8においては、図7とは若干相違する感光体回転軸131、回転軸保持部材132および感光体内側部材133、を有して感光体1(1Y,1M,1C,1K)を構成し、且つ図4〜図7と同様の光源基板301、LEDアレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有してプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成している。
図8に示す本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置は、図7における軸受け部材122を省略した構成としており、感光体1(1Y,1M,1C,1K)が回転する際には、感光体回転軸131と感光体内側部材133との間が摺動するか、または感光体回転軸131と回転軸保持部材132との間が摺動することによって、感光体1(1Y,1M,1C,1K)を回転自在に支持する構成としている。
図9は、本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置における感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成の模式的断面を示している。図9においては、感光体回転軸部材141、感光体軸受け部材142、軸受け保持部材143および摺動部材144、を有して感光体1(1Y,1M,1C,1K)を構成し、且つ図4〜図8とほぼ同様の光源基板301、LEDアレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有してプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成している。
【0034】
図9に示す本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置は、図6と同様に、図4および図5における感光体回転軸101を感光体内側部材104と一体化して感光体回転軸部材141としており、感光体回転軸部材141は、感光体軸受け部材142に回転自在に支持される軸状の回転軸部141aと感光体1の端部内周面を支持する円盤状の内側部材部141bとを有している。この場合、軸受け保持部材143は、間隔部材306には当接しない。摺動部材144は、回転する感光体1(1Y,1M,1C,1K)の端部外周に摺接するとともに、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の間隔部材306に当接し、感光体1(1Y,1M,1C,1K)とプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)との距離を規定している。このため、間隔部材306の回転軸に沿う方向に関する位置は、図4〜図8の構成とは若干異なり、摺動部材144の位置に対応させている。
図10は、本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置における感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成の模式的断面を示している。図10においては、感光体回転軸151、軸受け部材152、回転軸保持部材153、感光体内側部材154および摺動部材155、を有して感光体1(1Y,1M,1C,1K)を構成し、且つ図9と同様の光源基板301、LEDアレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有してプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成している。
【0035】
図10に示す本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置は、図7と同様に感光体回転軸151と感光体内側部材154との間に軸受け部材152を配置しており、感光体回転軸151は、回転軸保持部材153に、例えば圧入するなどして固着保持されている。感光体内側部材154は、軸受け部材152を介して感光体回転軸151に回転自在に支持されている。また、回転軸保持部材153は、この場合、間隔部材306には当接することなく、明確には図示していないが摺動部材155を、直接または間接的に支持している。摺動部材155は、回転する感光体1(1Y,1M,1C,1K)の端部外周に摺接するとともに、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の間隔部材306に当接し、感光体1(1Y,1M,1C,1K)とプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)との距離を規定している。このため、間隔部材306の回転軸に沿う方向に関する位置は、図4〜図8の構成とは若干異なり、摺動部材155の位置に対応させている。
図11は、本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置における感光体およびプリントヘッドの要部の配置構成の模式的断面を示している。図11においては、感光体回転軸161、回転軸保持部材162、感光体内側部材163および摺動部材164、を有して感光体1(1Y,1M,1C,1K)を構成し、且つ図10と同様の光源基板301、LEDアレイ302、LEDドライバ部303、レンズアレイ304、ヘッドホルダ305および間隔部材306を有してプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成している。
【0036】
図11に示す本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置は、図10における軸受け部材152を省略した構成としており、感光体1(1Y,1M,1C,1K)が回転する際には、感光体回転軸161と感光体内側部材163との間が摺動するか、または感光体回転軸161と回転軸保持部材163との間が摺動することによって、感光体1(1Y,1M,1C,1K)を回転自在に支持する構成としている。回転軸保持部材162は、この場合、間隔部材306には当接することなく、明確には図示していないが摺動部材164を、直接または間接的に支持している。摺動部材164は、回転する感光体1(1Y,1M,1C,1K)の端部外周に摺接するとともに、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の間隔部材306に当接し、感光体1(1Y,1M,1C,1K)とプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)との距離を規定している。このため、間隔部材306の回転軸に沿う方向に関する位置は、図4〜図8の構成とは若干異なり、摺動部材164の位置に対応させている。
図12および図13を参照して本発明の第8の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
【0037】
図12には、本発明の第8の実施の形態に係る画像形成装置における感光体1(1Y,1M,1C,1K)の近傍および周囲の各部のレイアウト構成を示しており、図13には、図12における感光体1(1Y,1M,1C,1K)および露光手段であるプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の要部の断面の配置構成を、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)が当接位置にある状態について示している。図12および図13は、いずれも、図1における1つのステーション(例えばブラック(K)のステーション)の構成を詳細に示したものであり、同様の構成が各ステーションに用いられていて、他のステーションについても図12および図13と同様に構成されている。
ドラム状の感光体1(1K)の回転軸171は、軸受部材172によって保持され、軸受部材172は、図12に破線で示すような形状の軸受保持部材173によって保持される。
すなわち、像担持体ユニットである感光体ユニットは、少なくともドラム状の感光体1(1K)を有して構成しており、図12に示すように、感光体(像担持体)1(1K)、感光体の回転軸171、感光体の軸受部材172、軸受保持部材173および現像器4(4K)を含んで構成している。現像器4(4K)は、現像ローラ401、現像ローラの回転軸402および現像ローラの軸受部材403を含んでおり、現像ローラの回転軸402を回転自在に支持する現像ローラの軸受部材403も、軸受保持部材173によって保持されている。
感光体1(1K)は、感光体の回転軸171と共に一体的に回転し、感光体の軸受部材172は、軸受保持部材173に固定されている。
【0038】
図12および図13に示すように、この実施の形態においては、プリントヘッド3(3K)の当接位置において、プリントヘッド3(3K)が感光体ユニットの内部に入り込むように構成されている。具体的には、感光体ユニットを構成する軸受保持部材173が、当接位置において、プリントヘッド3(3K)の一部を覆うように構成している。このように、感光体ユニットを構成することによって、感光体ユニットの強度を増大させることができる。なお、図12および図13に示した構成は、感光体ユニットがプリントヘッド3(3K)の一部を覆うようにしたものであるが、感光体ユニットがプリントヘッド3(3K)を完全に覆うように構成することも可能である(以上、請求項1および請求項2に対応する)。
なお、図3に示した本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成および図12に示した本発明の第8の実施の形態に係る画像形成装置の構成のいずれにおいても、感光体ユニットが現像器4(4Y,4M,4C,4K)をも保持する構成としており、具体的には軸受保持部材103(図3)および173が現像器4(4Y,4M,4C,4K)を構成する現像ローラ401の回転軸402を保持している。
【0039】
感光体ユニットは、かならずしも現像器4(4Y,4M,4C,4K)を保持しなくても良いが、感光体ユニットが現像器4(4Y,4M,4C,4K)を保持することがより好ましい。そのような構成とすることにより、現像ローラ401と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を高精度に安定して維持することができ、濃度むら等がない高画質な画像を提供することが可能となる(請求項3に対応する)。
また、上述においては、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)上に設けた間隔部材306を介して、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を感光体ユニットに当接させる構成を示したが、それに限定されるわけではなく、例えば間隔部材306を介在させることなく、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を感光体ユニットに当接させるようにしても良い。但し、より好ましくは、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)上に設けた間隔部材306を介して感光体ユニットに当接させ、且つ間隔部材306によってプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を調整するように構成する。そのようにすることによって、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を高精度に設定することができるため、高画質な画像を提供することが可能となる(請求項4に対応する)。
【0040】
図14は、本発明の第9の実施の形態に係る画像形成装置の要部の構成を示しており、光源基板311、レンズアレイ314、ホルダ315および間隔部材316を有して、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成する。間隔部材316は、偏心カムからなり、適宜回動させることにより、感光体1(1Y,1M,1C,1K)に当接した状態におけるプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を調整した後、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)に固着する。
また、図15は、本発明の第10の実施の形態に係る画像形成装置の要部の構成を示しており、光源基板321、レンズアレイ324、ホルダ325、間隔部材326および止めねじ327を有して、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)を構成する。間隔部材326は、ピンからなり、突出寸法を適宜変化させることにより、感光体1(1Y,1M,1C,1K)に当接した状態におけるプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を調整した後、止めねじ327によりプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)に固定する。
【0041】
これら図14に示す本発明の第9の実施の形態および図15に示す本発明の第10の実施の形態の画像形成装置のように、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)に間隔部材を設ける際に、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)上の間隔部材の光軸方向の位置は、図14に示す偏心カムからなる間隔部材316または図15に示すピンからなる間隔部材326を、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)における光源基板311または321よりも感光体1(1Y,1M,1C,1K)に近い位置に設置することが望ましい。すなわち、図20に示す構成のように、間隔部材36を、光軸方向において、光源基板31よりも感光体から遠い位置に設置しようとして、間隔部材36の一部が、光軸方向について、光源基板31よりも感光体から遠い位置になると、間隔部材36が、光源基板31の外側に位置することになり、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の長さが長くなってしまって、画像形成装置の寸法が大きくなってしまう。
それに対して、図14または図15に示すように、光源基板311または321よりも感光体1(1Y,1M,1C,1K)に近い位置に間隔部材316または326を設置することによって、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の長さを光源基板311または321と同等の長さにすることができ、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の長さが長くなってしまうの回避することができる。
【0042】
なお、間隔部材316は、図14に示すように偏心カムとし、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)のホルダ315に設けたV溝等に設置して、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を調整した後に接着して固定するようにしてもよい。また、間隔部材326は、図15に示すように、先端を球状としたピンとし、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)のホルダ325に設けた穴に設置し、間隔部材326の進退調整により、ホルダ325からの突出寸法を変化させてプリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)と感光体1(1Y,1M,1C,1K)との間隔を調整した後に、側方から止めねじ327等で押圧固定しまたは接着することにより固定するようにしても良い(請求項5に対応する)。
プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の周辺には、通常の場合、図1、図12等に示したように、現像器4(4Y,4M,4C,4K)と帯電器2(2Y,2M,2C,2K)が配置されており、これら現像器4(4Y,4M,4C,4K)と帯電器2(2Y,2M,2C,2K)の間隔は、感光体1(1Y,1M,1C,1K)に近いほうが狭く、感光体1(1Y,1M,1C,1K)から離れるに従って大きくなる。プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)は、感光体1(1Y,1M,1C,1K)に対して近接して配置する必要があるため、感光体1(1Y,1M,1C,1K)近傍における現像器4(4Y,4M,4C,4K)と帯電器2(2Y,2M,2C,2K)の間隔は、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の幅よりも少し広くなるように設定する。
【0043】
ここで、感光体1(1Y,1M,1C,1K)の回転方向に対応する副走査方向についての清掃部材CLの幅は、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の幅よりも広くすることが望ましい。ちなみに、清掃部材CLの幅が、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の幅よりも狭いと、清掃時に、清掃部材CLが感光体1(1Y,1M,1C,1K)に接触し、感光体1(1Y,1M,1C,1K)を傷つけてしまうおそれがある。また、清掃部材CLの幅が、プリントヘッド3(3Y,3M,3C,3K)の幅よりも広くなると、清掃時において、清掃部材CLが感光体1(1Y,1M,1C,1K)に近づくと、帯電器2(2Y,2M,2C,2K)または現像器4(4Y,4M,4C,4K)に接触しがちになり、結果的に清掃部材CLが感光体1(1Y,1M,1C,1K)に接触しにくくなるため、感光体1(1Y,1M,1C,1K)が清掃部材CLにより傷つけられるのを抑制することができる(請求項6に対応する)。
図16および図17を参照して本発明の第11の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
【0044】
図16および図17には、本発明の第11の実施の形態に係る画像形成装置における感光体1(1Y,1M,1C,1K)の近傍および周囲の各部のレイアウト構成を模式的に示しており、図16は、清掃部材CLを挿入していないときの状態、そして図17は、清掃部材CLを挿入しているときの状態である。図16および図17は、いずれも、図1における1つのステーション(例えばブラック(K)のステーション)の構成を詳細に示したものであり、同様の構成が各ステーションに用いられていて、他のステーションについても図16および図17と同様に構成されている。
ドラム状の感光体1(1K)の回転軸181は、軸受部材182によって保持され、軸受部材182は、図16および図17に破線で示すような形状の軸受保持部材183によって保持される。
すなわち、感光体ユニットは、少なくともドラム状の感光体1(1K)を有して構成しており、感光体1(1K)、感光体の回転軸181、感光体の軸受部材182、軸受保持部材183および現像器4(4K)を含んで構成している。現像器4(4K)は、現像ローラ401現像ローラの回転軸402および現像ローラの軸受部材403を含んでおり、現像ローラの回転軸402を回転自在に支持する現像ローラの軸受部材403も、軸受保持部材183によって保持されている。感光体1(1K)は、感光体の回転軸181と共に一体的に回転し、感光体の軸受部材182は、軸受保持部材183に固定されている。
【0045】
図16および図17に示すように、この実施の形態においては、軸受け保持部材183、帯電器2(2K)のカバーおよび現像器4(4K)のカバーに、清掃部材CLを適正位置に挿入するためのガイド部183g、2gおよび4gをそれぞれ設けている。
すなわち、図16は、プリントヘッド3(3K)が退避位置にあるときの、感光体1(1K)の周囲のレイアウトを示しており、帯電器2(2K)のカバーに切欠部からなるガイド部2gを設け、現像器4(4K)のカバーに切欠部からなるガイド部4gを設け、これらのガイド部2gおよび4gを設ける。このようなガイド部2gおよび4gがあれば、図17に示すように、清掃部材CLを適正な位置に挿入することができる。清掃部材CLは、例えば一部にレンズアレイ表面を清掃するための弾性部材が設けられている。図16および図17に示すように、帯電器2(2K)および現像器4(4K)のカバーにガイド部2gおよび4gを設けることによって、清掃時に清掃部材CLを挿入する際に、清掃部材CLが感光体1(1K)に接触することを完全に防止することができる。なお、図16および図17においては、ガイド部2gおよび4gを帯電器2(2K)と現像器4(4K)の両方に設けるものとしたが、帯電器2(2K)のガイド部2gおよび現像器4(4K)のガイド部4gのうちの少なくとも一方を設けるようにすればよい(請求項7に対応する)。
【0046】
図16および図17においては、軸受け保持部材183にも、帯電器2(2K)のガイド部2gおよび現像器4(4K)のガイド部4gに対応して、切欠部からなるガイド部183gを設けており、そのほうが望ましいことはもちろんである(請求項9に対応する)。
上述においては、帯電器2(2K)および現像器4(4K)のカバーにガイド部2gおよび4gを設ける構成としたが、図18に示す本発明の第12の実施の形態に係る画像形成装置においては、帯電器2(2K)とプリントヘッド3(3K)の間および現像器4(4K)とプリントヘッド3(3K)の間、に、それぞれガイド部材601および602を設ける構成とする。図18においては、帯電器2(2K)とプリントヘッド3(3K)の間および現像器4(4K)とプリントヘッド3(3K)の間の両方にガイド部材601および602を設ける構成としたが、帯電器2(2K)とプリントヘッド3(3K)の間のガイド部材601および現像器4(4K)とプリントヘッド3(3K)の間のガイド部材602のいずれか一方を設ける構成としてもよい(請求項8に対応する)。
【0047】
先に述べたように、感光体ユニットを引き出し可能に設定すると、各色のステーション間の、主走査方向(感光体の回転軸に平行な方向)と副走査方向(感光体の回転方向)のステーション間の相対的な位置を、高精度に設定することが困難になる。そのため、プリントヘッド3の主走査方向位置と副走査方向位置を、感光体ユニットによって規制するようにしてしまうと、ステーション間で、プリントヘッド3の相対的な位置がずれてしまい、色ずれが発生してしまう。特に主走査方向については、相対的な位置ずれが大きくなり易い。このため、少なくともプリントヘッド3の主走査方向位置を感光体ユニットでは規制せず、画像形成装置本体で規制することが望ましい。さらには、プリントヘッド3の主走査方向位置と副走査方向位置の両方を、共に感光体ユニットで規制せず、画像形成装置本体で規制するようにすることが一層望ましい(請求項10に対応する)。
さらに、露光手段であるプリントヘッド3(例えば間隔部材326等)と、感光体ユニット(例えば軸受け保持部材103等)との当接個所は、一方を曲面とし、他方を平面とすることが望ましい。そうすることによって、感光体ユニットは、プリントヘッド3の主走査方向位置と副走査方向位置の少なくとも一方(もしくは両方)を規制することがないようにすることができ、先に述べたように感光体ユニットの位置精度不良に起因して色ずれが発生することを抑制することができる。曲面の形状は、例えば球状、円筒面状および楕円筒面状等にすることができる(請求項11に対応する)。
【0048】
プリントヘッド3の主走査方向位置および副走査方向位置の規制は、画像形成装置本体に主走査位置規制部材および副走査位置規制部材を設けて行うことが望ましい。このような主走査位置規制部材および副走査位置規制部材は、少なくとも一方を用いることが望ましく、さらには、両方設けることが一層望ましい。この場合、主走査位置規制部材と副走査位置規制部材は1つの部材により構成するようにしても良い。
図19に、主走査位置規制部材と副走査位置規制部材の両方を設けた、本発明の第13の実施の形態に係る画像形成装置の要部の構成を示している。
図19において、プリントヘッド3の主走査方向および副走査方向の側面部に対応させて主走査位置規制部材701および副走査位置規制部材702を画像形成装置本体に配設し、これら主走査位置規制部材701および副走査位置規制部材702に対峙する個所にばね等の押圧部材703および704をそれぞれ設けて、プリントヘッド3を押圧し、主走査位置規制部材701および副走査位置規制部材702に押し付けている。主走査位置規制部材701および副走査位置規制部材702の形状は、例えば板状の部材としてもよく、先端が球状のピン等の部材としてもよい。また、主走査位置規制部材および副走査位置規制部材の少なくとも一方は、露光手段の光源基板を保持する光源基板保持部材の側面に当接して位置規制を行うようにしてもよい(請求項12および請求項13に対応する)。
【符号の説明】
【0049】
1(1Y,1M,1C,1K) 感光体(像担持体)
2(2Y,2M,2C,2K) 帯電器
3(3Y,3M,3C,3K) プリントヘッド(露光手段)
4(4Y,4M,4C,4K) 現像器
5(5Y,5M,5C,5K) 転写ローラ
6(6Y,6M,6C,6K) クリーニング手段
101 感光体回転軸
102 感光体軸受け部材
103 軸受け保持部材
104 感光体内側部材
111 感光体回転軸部材
112 感光体軸受け部材
113 軸受け保持部材
111a 回転軸部
111b 内側部材部
121 感光体回転軸
122 軸受け部材
123 回転軸保持部材
124 感光体内側部材
131 感光体回転軸
132 回転軸保持部材
133 感光体内側部材
141 感光体回転軸部材
142 感光体軸受け部材
143 軸受け保持部材
144 摺動部材144
141a 回転軸部
141b 内側部材部
151 感光体回転軸
152 軸受け部材
153 回転軸保持部材
154 感光体内側部材
155 摺動部材
161 感光体回転軸
162 回転軸保持部材
163 感光体内側部材
164 摺動部材
171 回転軸
172 軸受部材
173 軸受保持部材
181 感光体の回転軸
182 感光体の軸受部材
183 軸受保持部材
183g,2g,4g ガイド部
201 中間転写ベルト
202 搬送ベルト
203 2次転写ローラ
204 定着器
301 光源基板
302 LED(発光ダイオード)アレイ
303 LEDドライバ部
304 レンズアレイ
305 ヘッドホルダ
306 間隔部材
311 光源基板
314 レンズアレイ
315 ホルダ
316 間隔部材
321 光源基板
324 レンズアレイ
325 ホルダ
326 間隔部材
327 止めねじ
401 現像ローラ回転軸
402 現像ローラ軸受け部材
701 主走査位置規制部材
702 副走査位置規制部材
CL 清掃部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0050】
【特許文献1】特開2005−178006号公報
【特許文献2】特開2003−39732号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状をなし、該円筒状の軸を中心として回転駆動される像担持体と、
前記像担持体に電荷を供与して帯電させる帯電手段と、
少なくとも1列のライン状の光源を備えてなる光源基板および該光源基板の光源からの光を導くレンズアレイを有し、前記帯電手段により帯電した前記像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段により像担持体上に形成された静電潜像をトナーで顕像化する現像手段と、
前記像担持体上に顕像化された画像を画像記録媒体に転写する転写手段と、
前記転写手段により転写された画像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、
を有する画像形成装置において、
少なくとも前記像担持体を有してなる像担持体ユニットを、前記像担持体の回転駆動軸と平行な方向に引き出し可能に構成し、
前記露光手段は、該露光手段を画像形成装置本体に保持させるとともに、該露光手段が前記像担持体ユニットの当接面に当接して、前記像担持体に対して所定の位置に位置決めされる当接位置と、該露光手段が前記像担持体ユニットに対して離間した退避位置との間で移動可能として構成し、
前記当接位置における前記像担持体ユニットの前記当接面は、光軸方向について、前記レンズアレイ表面よりも露光手段に近い位置に設定してなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像担持体ユニットは、
前記像担持体を回転可能に保持する軸受部材と、
前記軸受部材を保持する軸受保持部材と
を有し、且つ
前記当接面を、前記軸受保持部材に設けてなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体ユニットは、前記現像手段を保持することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記露光手段に、当該露光手段と前記像担持体の間隔を調整可能として、間隔部材を設置し、且つ
前記像担持体ユニットの前記当接面に当接する前記露光手段の当接部位は、前記露光手段に設けられた前記間隔部材上の部位であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記間隔部材を前記露光手段に設置する位置は、光軸方向について、前記光源基板よりも像担持体に近い位置であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記露光手段の前記レンズアレイ表面を清掃するための清掃部材をさらに有し、且つ
該清掃部材の副走査方向の幅は、前記露光手段の前記レンズアレイ表面の副走査方向の幅よりも広いことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記帯電手段の一部および前記現像手段の一部の少なくとも一方に、前記清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく前記清掃部材をガイドするガイド部を設けてなることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記露光手段と前記帯電手段の間および前記露光手段と前記現像手段の間の少なくとも一方に、前記清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく前記清掃部材をガイドするガイド部を設けてなることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記露光手段の前記レンズアレイ表面を清掃するための清掃部材をさらに有し、且つ
前記軸受保持部材は、前記露光手段が前記退避位置にあるときに前記露光手段との間に前記清掃部材を挿入して、該清掃部材により前記レンズアレイ表面を清掃すべく、前記清掃部材をガイドするガイド部を有してなることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記当接位置において、前記像担持体ユニットは、前記露光手段の少なくとも主走査方向位置を規制しないことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記露光手段の当接部位と前記像担持体ユニットの当接面との互いに接触する個所の、一方の面を、曲面とし、他方の面を、平面としてなることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記像担持体の前記回転駆動軸と平行な方向を主走査方向と定義し、前記光軸方向と前記主走査方向の両方に直交する方向を副走査方向と定義して、
前記露光手段の前記主走査方向の位置を規制する主走査位置規制部材と、前記副走査方向の位置を規制する副走査位置規制部材との少なくとも一方を、画像形成装置本体に設けてなることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記主走査位置規制部材および前記副走査位置規制部材の少なくとも一方は、前記露光手段の前記光源基板を保持する光源基板保持部材の側面に当接して位置規制を行うことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−25130(P2012−25130A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−168713(P2010−168713)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】