説明

画像形成装置

【課題】現像手段内のトナー濃度が低下するのを抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像手段7の駆動を停止する際に、画像情報に基づいたトナー補給量のうち既に補給されたトナー補給量を除く未補給分のトナー補給量に係る情報を不揮発性の情報記憶手段103に記憶させ、現像手段7の駆動再開時に、前記未補給分のトナー補給量に係る情報を用いてトナー補給手段70の駆動を制御するように制御手段100を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置に用いられる現像手段としては、特許文献1に記載の現像装置が知られている。現像装置は、トナー及び磁性キャリアを含有する図示しない現像剤をケーシング内で循環搬送するための循環経路や、現像剤担持体としての現像ローラなどを有している。循環経路は、互いに短手方向に並ぶように配設された第一剤収容室と第二剤収容室とを具備している。循環経路の一部となっている第一剤収容室内に収容されている現像剤は、第一搬送スクリュウの回転駆動により、室内空間の長手方向に沿って一端側から他端側に向かって搬送される。この第一剤収容室と、これに隣接している第二剤収容室とは、長手方向の両端部でそれぞれ連通している。第一搬送スクリュウの回転駆動に伴って第一剤収容室内における前記他端側の端部まで搬送された現像剤は、連通部を通過して第二剤収容室内に進入する。そして、第二剤収容室内において、第二搬送スクリュウの回転駆動によって第一搬送スクリュウによる現像剤の搬送方向とは反対方向に現像剤が搬送される。その後、第二剤収容室の端部まで搬送されると、連通部を通って第一剤収容室内の前記一端側の最上流部に進入する。このようにして、現像剤は第一剤収容室及び第二剤収容室の中で循環搬送される。
【0003】
第二剤収容室の短手方向の側方には、現像ローラが配設されている。この現像ローラは、回転駆動する非磁性パイプからなる現像スリーブと、この現像スリーブの内部に回転不能に収容される図示しないマグネットローラとを具備している。そして、マグネットローラの発する磁力により、第二剤収容室内の現像剤を回転する現像スリーブの表面に担持して、現像スリーブと感光体とが対向する現像領域に搬送する。その後、スリーブ表面上を現像剤で現像を行った後、スリーブ表面の現像剤を第二剤収容室内に戻す。この現像剤は現像に寄与したことでトナー濃度を低下させている。画像形成装置に設けられた制御部は、画像情報に基づいて画像の画素数を算出した結果に基づいて、その画像の現像の際に消費するトナー消費量を求め、その結果に応じた時間だけトナー補給装置を駆動する。これにより、第一剤収容室の現像剤搬送方向の上流側端部付近に設けられたトナー補給口を通じて、第一現像剤収容室内のトナーにトナーを補給して現像剤のトナー濃度を回復させている。このようなトナー補給においては、トナー濃度センサによって現像剤のトナー濃度の低下を検知してからトナー補給を行なう構成よりも迅速にトナー濃度の回復を図ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、画像形成装置の省電力化を目的として、画像形成終了後から短時間の内に画像形成装置の電源をオフにする頻度が増加している。また、現像装置内の現像剤の劣化を抑えるために、画像形成が終了してからなるべく搬送スクリュウによる現像剤の攪拌を行なわないのが望ましく、用紙への画像形成終了直後に現像装置の駆動が停止されることが多い。この際、現像装置の駆動が停止するまでの時間が短いと、現像装置が駆動している間にトナー補給装置による全てのトナー補給が終了しない場合がある。この場合、現像装置の駆動を停止させた状態でトナー補給装置によりトナー補給を行なうと、現像装置内の現像剤にトナーが局所的に補給されるため、トナー濃度にばらつきが生じてしまう。このようなトナー濃度のばらつきが生じないようにするためには、現像装置の駆動が再開されたときに、前記画像情報に基づいたトナー補給量のうち既に補給されたトナー補給量を除く未補給分をトナー補給装置によって現像装置に補給するのが望ましい。
【0005】
しかしながら、現像装置の駆動が停止されてから駆動が再開されるまでの間に画像形成装置の電源がオフされた場合、前記未補給分のトナー補給量に係る情報が不揮発性のメモリなどに保存されていないと、前記未補給分のトナー補給量に係る情報が失われてしまう。そのため、現像装置の駆動再開後に前記未補給分のトナーを補給できなくなり、画像情報に基づいた必要な補給量のトナーが現像装置に補給されず、現像装置内の現像剤のトナー濃度が低下するといった問題が生じる。
【0006】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、現像手段内のトナー濃度が低下するのを抑制できる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、画像情報を取得する画像情報取得手段と、該画像情報に基づいて該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、トナー及びキャリアを含有する現像剤を現像剤担持体の移動する表面に担持して該現像剤担持体と該潜像担持体との対向領域である現像領域に搬送し、該現像領域で現像剤のトナーを該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像する現像手段と、該現像手段にトナーを補給するトナー補給手段と、該画像情報に基づいて該トナー補給手段の駆動を制御してトナー補給量を調整する補給制御を実施する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報に基づいたトナー補給量のうち既に補給されたトナー補給量を除く未補給分のトナー補給量に係る情報を不揮発性の情報記憶手段に記憶させ、前記現像手段の駆動再開時に、前記未補給分のトナー補給量に係る情報を用いてトナー補給手段の駆動を制御するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像手段は、現像剤を所定の循環経路に沿って搬送しながら、該循環経路における現像剤担持体との対向領域である供給領域に存在する現像剤を該現像剤担持体の移動する表面に担持して該現像剤担持体と該潜像担持体との対向領域である現像領域に搬送し、該現像領域で現像剤のトナーを該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像し、且つ該現像領域で現像に寄与した現像剤を該表面移動に伴って該循環経路の該供給領域に戻すものであり、上記トナー補給手段は、該循環経路内における該供給領域とは異なる領域である非供給領域の所定位置に設けられたトナー補給口を通じて、該現像手段内の該非供給領域内にトナーを補給するものであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報であり、上記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分がある場合には、前記未変換分の情報を情報記憶手段に記憶させ、前記現像手段の駆動再開時に、前記未変換分の情報を用いて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分の情報であり、前記現像手段の駆動を停止する際に、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分がある場合には、前記未消化分の情報を情報記憶手段に記憶させ、前記現像手段の駆動再開時に、前記未消化分の情報を用いて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報であり、前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分がある場合には、前記未変換分の情報を情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記未変換分の情報を前記駆動制御パターンに変換して前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分の情報であり、前記現像手段の駆動を停止する際に、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分がある場合には、前記未消化分の情報を情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記未消化分の情報を前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報と、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除くの未消化分の情報とであり、前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分と前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除くの未消化分とがある場合には、前記未変換分の情報と前記未消化分の情報とを情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記未変換分の情報を前記駆動制御パターンに変換して前記未消化分の情報と合わせて前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報と、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除くの未消化分の情報とであり、前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分と前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分とがある場合には、前記未変換分の情報と前記未消化分の情報との少なくとも一方を情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記情報記憶手段に記憶した情報に基づいて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理と、前記情報手段に記憶した情報を前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理とを実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項3または4の画像形成装置において、上記情報の上記情報記憶手段への記憶タイミングは電源オフ時であることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項3または4の画像形成装置において、上記情報の上記情報記憶手段への記憶タイミングは印刷ジョブ終了時であることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項3、4、9または10の画像形成装置において、上記情報記憶手段に記憶した上記情報を上記現像手段の駆動再開時に、算出時とは異なるトナー補給量変動パターンへの入力値として用いることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成装置において、上記現像手段の駆動再開時に該駆動手段の駆動速度が変更された場合に、上記トナー補給量変動パターンあるいは上記駆動制御パターンをクリアし、上記情報記憶手段に記憶した上記情報を前記現像手段の駆動再開時に駆動速度条件に対応した上記トナー補給量変動パターンへの入力値として用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、複数頁に渡る画像形成動作を連続的に行なう連続画像形成動作では、各頁についてそれぞれ画像情報に基づく上記駆動制御パターンを順次構築していき、先行する頁の画像情報に基づいて構築した駆動制御パターンのうち、既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分に対し、後続の頁に基づいて構築した駆動制御パターンを合成する処理をするか、あるいは、先行する頁の画像情報に基づいて構築した該トナー補給量変動パターンを該駆動制御パターンに変換して該トナー補給手段の駆動制御に用いながら、後続の画像情報に基づいて構築した該トナー補給量変動パターンを、先行する頁の該トナー補給量変動パターンのうち、該駆動制御パターンに未変換分の箇所に合成し、合成後の該トナー補給量変動パターンを該駆動制御パターンに変換して該トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
【0008】
本発明においては、現像手段の駆動を停止する際に、未補給分のトナー補給量に係る情報を不揮発性の情報記憶手段に記憶させるので、未補給分のトナー補給量に係る情報が現像手段の駆動再開時までに失われてしまうのを防止することができる。これにより現像手段の駆動再開時に、情報記憶手段に記憶させた未補給分のトナー補給量に係る情報を用いて制御手段によりトナー補給手段の駆動を制御して、未補給分のトナーをトナー補給手段によって現像手段に補給することができる。よって、画像情報に基づいた補給量のトナーが補給されずに現像手段内のトナー濃度が低下するのを抑制できる。
【発明の効果】
【0009】
以上、本発明によれば、現像手段内のトナー濃度が低下するのを抑制できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】不揮発性メモリに保存した未変換分の値を印刷再開時に擬似インパルス信号として再びANCフィルタに入力させる場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図2】実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。
【図3】同プリンタにおけるYトナー像を生成するためのプロセスユニットの構成を示す拡大概略図。
【図4】同プロセスユニットの外観を示す斜視図。
【図5】同プロセスユニットの現像装置を示す分解平面図。
【図6】同プリンタの電気回路の一部を示すブロック図。
【図7】Y用のトナーボトルを示す斜視図。
【図8】同トナーボトルをボトル部とホルダー部とに分解した状態を示す斜視図。
【図9】同プリンタのトナー補給装置を示す斜視図。
【図10】同トナー補給装置に装着された状態のトナーボトルと、その周囲構成とを示す概略構成図。
【図11】同プリンタのトナー補給装置で繰り返し同じ補給動作を行ったときのトナー補給量の波形を各動作で重ねたグラフ。
【図12】同トナー補給装置におけるトナー搬送スクリュウの回転回数と1回転あたりのトナー補給量との関係を示すグラフ。
【図13】同トナー補給装置の連続駆動時間の上限値(E)を説明するためのタイミングチャート。
【図14】従来の画像形成装置におけるトナー補給制御を説明するためのタイミングチャート。
【図15】印刷中断時にANCフィルタ内部状態量を全て保存する場合のタイミングチャート。
【図16】トナー補給量変動パターン生成回路(ANCフィルタ)内部演算式の例を示す図。
【図17】実施例1に係る制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図18】基本的な補給パターンでのタイミングチャート。
【図19】補給量変動パターンと駆動制御パターンの関係を示す図。
【図20】擬似インパルス信号、トナー補給量変動パターン及び駆動制御パターンの総補給量の関係を示す図。
【図21】トナー補給量変動パターンを重ね合わせた場合のタイミングチャート。
【図22】補給実行済みと未実施のパターンとに分けた場合のタイミングチャート。
【図23】不揮発性メモリに保存した補給駆動パターンの未消化分の値を印刷再開時に擬似インパルス信号として再びANCフィルタに入力させる場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図24】不揮発性メモリに保存したトナー補給量変動パターンの未変換分の値と補給駆動パターンの未消化分の値とを印刷再開時に擬似インパルス信号として再びANCフィルタに入力させる場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図25】不揮発性メモリに保存するタイミングが電源オフ時の場合のタイミングチャート。
【図26】不揮発性メモリに保存するタイミングがジョブエンド時の場合のタイミングチャート。
【図27】記憶情報を元に生成時と同じ補給量変動パターンにした場合のタイミングチャート。
【図28】記憶情報を元に生成時と違う補給量変動パターンにした場合のタイミングチャート。
【図29】トナー補給量変動パターンの未変換分データを保存前とは別のANCフィルタに入力する場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図30】標準速度と低速度とでの補給パターンの違いを示す図。
【図31】線速の切り替えを行った場合のタイミングチャート。
【図32】生成された駆動制御パターンと不揮発性メモリに保存されたトナー補給量変動パターンの未変換分とが加減算されて補給駆動が行なわれる場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図33】生成された駆動制御パターンと不揮発性メモリに保存された駆動制御パターンの未消化分とが加減算されて補給駆動が行なわれる場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図34】生成された駆動制御パターンと、不揮発性メモリに保存されたトナー補給量変動パターンの未変換分の値及び補給駆動パターンの未消化分の値を加算した駆動制御パターンの未駆動分とが加減算されて補給駆動が行なわれる場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【図35】補給駆動パターンの未消化分あるいはトナー補給量変動パターンの未変換分あるいは補給駆動パターンの未消化分とトナー補給量変動パターンの未変換分とに分けて不揮発性メモリに保存する場合の制御部の回路構成の一部を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態1]
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
【0012】
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す。)用の4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kのトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
【0013】
図3は、Yトナー像を生成するためのプロセスユニット1Yの構成を示す概略図である。また、図4は、プロセスユニット1Yの外観を示す斜視図である。これらの図において、プロセスユニット1Yは、感光体ユニット2Yと現像装置7Yとを有している。感光体ユニット2Y及び現像装置7Yは、図4に示すように、プロセスユニット1Yとして一体的にプリンタ本体に対して着脱可能に構成されている。ただし、プリンタ本体から取り外した状態では、現像装置7Yを図示しない感光体ユニットに対して着脱することができる。
【0014】
感光体ユニット2Yは、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置5Yなどを有している。帯電手段としての帯電装置5Yは、図示しない駆動手段によって図3中時計回り方向に回転駆動する感光体3Yの表面を帯電ローラ6Yにより一様帯電させる。具体的には、図3において、反時計回りに回転駆動する帯電ローラ6Yに対して図示しない電源から帯電バイアスを印加し、その帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接又は接触させることで、感光体3Yを一様帯電させる。なお、帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシ等の他の帯電部材を近接又は接触させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャのように、チャージャ方式によって感光体3Yを一様帯電させるものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電した感光体3Yの表面は、後述する潜像形成手段としての光書込ユニット20から発せられるレーザー光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
【0015】
図5は、現像装置7Y内を示す分解構成図である。現像手段としての現像装置7Yは、図3や図5に示すように、現像剤搬送手段としての第一搬送スクリュウ8Yが配設された第一剤収容室9Yを有している。また、現像剤搬送手段としての第二搬送スクリュウ11Y、現像剤担持体としての現像ローラ12Y、現像剤規制部材としてのドクターブレード13Yなどが配設された第二剤収容室14Yも有している。循環経路を形成しているこれら2つの剤収容室内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとからなる二成分現像剤である図示しないY現像剤が内包されている。
【0016】
第一搬送スクリュウ8Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、第一剤収容室9Y内のY現像剤を図3中の手前側(図5中矢印Aの方向)へ搬送する。そして、第一搬送スクリュウ8Yにより第一剤収容室9Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口18Yを経て第二剤収容室14Y内に進入する。
【0017】
第二剤収容室14Y内の第二搬送スクリュウ11Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、Y現像剤を図3中奥側(図5中矢印Aの方向)へ搬送する。このようにしてY現像剤を搬送する第二搬送スクリュウ11Yの図3中上方には、現像ローラ12Yが第二搬送スクリュウ11Yと平行な姿勢で配設されている。
【0018】
現像ローラ12Yは、図3中反時計回り方向に回転駆動する非磁性スリーブからなる現像スリーブ15Y内に固定配置されたマグネットローラ16Yを内包した構成となっている。第二搬送スクリュウ11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Yの表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ15Yの表面と所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード13Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。
【0019】
現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像スリーブ15Yの回転に伴って第二搬送スクリュウ11Y上に戻される。そして、第二搬送スクリュウ11Yにより第二剤収容室14Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口19Yを経て第一剤収容室9Y内に戻る。このようにして、Y現像剤は現像装置内を循環搬送される。
【0020】
図6は、本プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。図示の制御部100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)101、データ記憶手段である揮発性メモリ102や不揮発性メモリ103及びROM(Read Only Memory)104等から構成され、各種の演算処理や、制御プログラムの実行を行なうことができる。なお、揮発性メモリ102や不揮発性メモリ103としてはRAM(Random Access Memory)などを用いることができる。
【0021】
先に示した図2において、感光体3Y上に形成されたYトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト41に中間転写される。感光体ユニット2Yのドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Yの表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Yの表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色用のプロセスユニット1C,1M,1Kにおいても、同様にして感光体3C,3M,3K上にCトナー像、Mトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト41上に中間転写される。
【0022】
プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの図2中下方には、光書込ユニット20が配設されている。光書込ユニット20は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上には、それぞれY用、C用、M用、K用の静電潜像が形成される。
【0023】
なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイを採用したものを用いてもよい。
【0024】
光書込ユニット20の下方には、第一給紙カセット31、第二給紙カセット32が鉛直方向に重なるように配設されている。これらの給紙カセット内には、それぞれ、記録材である記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第一給紙ローラ31a及び第二給紙ローラ32aがそれぞれ当接している。
【0025】
第一給紙ローラ31aが図示しない駆動手段によって図2中反時計回りに回転駆動すると、第一給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図2中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第二給紙ローラ32aが図示しない駆動手段によって図2中反時計回りに回転駆動すると、第二給紙カセット32内の一番上の記録紙Pが給紙路33に向けて排出される。
【0026】
給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を図2中下側から上側に向けて搬送される。また、給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、搬送ローラ対34から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
【0027】
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの図2中上方には、中間転写ベルト41を張架しながら図2中反時計回りに無端移動させる転写ユニット40が配設されている。転写ユニット40は、中間転写ベルト41のほか、ベルトクリーニングユニット42、第一ブラケット43、第二ブラケット44などを備えている。また、4つの一次転写ローラ45Y,45C,45M,45K、二次転写バックアップローラ46、駆動ローラ47、補助ローラ48、テンションローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これらのローラに張架されながら、駆動ローラ47の回転駆動によって図2中反時計回りに無端移動する。
【0028】
4つの一次転写ローラ45Y,45C,45M,45Kは、このように無端移動する中間転写ベルト41を感光体3Y,3C,3M,3Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の内周面にトナーとは逆極性(本実施形態ではプラス極性)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY用、C用、M用、K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、その外周面に感光体3Y,3C,3M,3K上の各色トナー像が重なり合うように一次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
【0029】
二次転写バックアップローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された二次転写ローラ50との間に中間転写ベルト41を挟み込んで二次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対35は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。
【0030】
中間転写ベルト41上の4色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ50と二次転写バックアップローラ46との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録紙Pに一括二次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
【0031】
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト41には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させており、これによって中間転写ベルト41上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
【0032】
なお、転写ユニット40の第一ブラケット43は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ48の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。
【0033】
本実施形態のプリンタは、モノクロ画像を形成する場合に、前述のソレノイドの駆動によって第一ブラケット43を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ48の回転軸線を中心にしてY用、C用、M用の一次転写ローラ45Y,45C,45Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト41をY用、C用、M用の感光体3Y,3C,3Mから離間させる。そして、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用のプロセスユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY用、C用、M用のプロセスユニットを無駄に駆動させることによるそれらプロセスユニットの消耗を回避することができる。
【0034】
二次転写ニップの図中上方には、定着手段としての定着ユニット60が配設されている。この定着ユニット60は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ61と、定着ベルトユニット62とを備えている。定着ベルトユニット62は、定着ベルト64、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ63、テンションローラ65、駆動ローラ66、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト64を加熱ローラ63、テンションローラ65及び駆動ローラ66によって張架しながら、図2中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト64は加熱ローラ63によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト64の加熱ローラ63の掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ61がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ61と定着ベルト64とが当接する定着ニップが形成されている。
【0035】
定着ベルト64のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト64のおもて面と所定の間隙をあけて対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト64の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ63に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ61に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト64の表面温度が約140[℃]に維持される。二次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離した後、定着ユニット60内に送られる。そして、定着ユニット60内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト64によって加熱されたり押圧されたりして、フルカラートナー像が記録紙Pに定着する。
【0036】
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対67のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部68が形成されており、排紙ローラ対67によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部68に順次スタックされる。
【0037】
転写ユニット40の上方には、Yトナー、Cトナー、Mトナー、Kトナーをそれぞれ収容する4つのトナー収容器であるトナーボトル72Y,72C,72M,72Kが配設されている。トナーボトル72Y,72C,72M,72K内の各色トナーは、トナー補給装置70により、それぞれ、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの現像装置7Y,7C,7M,7Kに適宜供給される。トナーボトル72Y,72C,72M,72Kは、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
【0038】
図7は、Y用のトナーボトル72Yを示す斜視図である。同図において、Y用のトナーボトル72Yは、粉体としての図示しないYトナーを収容する粉体収容部たるボトル状のボトル部73Yと、粉体排出部たる円筒状のホルダー部74Yとを備えている。ホルダー部74Yは、図8に示すように、ボトル状のボトル部73Yの頭部に係合して、ボトル部73Yを回転自在に保持する。ボトル部73Yの内周面には、容器の外側から内側に向けて突出するスクリュウ状の螺旋突起がボトル軸線方向に延在するように形成されている。
【0039】
図9は、本プリンタにおけるトナー補給装置70を示す斜視図である。同図において、トナー補給手段としてのトナー補給装置70は、4つのトナーボトル72Y,72C,72M,72Kを載置するボトル載置台95、それぞれのボトル部を個別に回転駆動するボトル駆動部96などを備えている。
【0040】
ボトル載置台95上にセットされたトナーボトル72Y,72C,72M,72Kは、それぞれホルダー部をボトル駆動部96に係合させている。図中矢印X1で示すように、ボトル駆動部96に係合しているトナーボトル72Kをボトル載置台95上でボトル駆動部96から遠ざける方向にスライド移動させると、トナーボトル72Kのホルダー部74Kがボトル駆動部96から外れる。このようにして、トナー補給装置70からトナーボトル72Kを取り外すことができる。
【0041】
また、トナーボトル72Kが装着されていない状態のトナー補給装置70において、図中矢印X2で示すように、ボトル載置台95上でトナーボトル72Kをボトル駆動部96に近づける方向にスライド移動させると、トナーボトル72Kのホルダー部74Kがボトル駆動部96に係合する。このようにして、トナー補給装置70にトナーボトル72Kを装着することができる。
【0042】
他色用のトナーボトル72Y,72C,72Mについても、同様の操作を行なうことでトナー補給装置70に脱着することができる。
【0043】
トナーボトル72Y,72C,72M,72Kのボトル部73Y,73C,73M,73Kの頭部外周面には、それぞれ図示しないギヤ部が形成されているが、このギヤ部はホルダー部74Y,74C,74M,74Kに覆い隠されている。但し、ホルダー部74Y,72C,72M,72Kの周面の一部には、ギヤ部を部分的に露出させるための図示しない切り欠きが形成されおり、ギヤ部はこの切り欠きから自らの一部を露出させている。
【0044】
トナーボトル72Y,72C,72M,72Kのホルダー部74Y,74C,74M,74Kがボトル駆動部96に係合すると、ボトル駆動部96に設けられた図示しないY,C,M,K用のボトル原動ギヤが、前述の切り欠きを介してボトル部73Y,73C,73M,73Kのギヤ部に噛み合う。そして、ボトル駆動部96のY,C,M,K用のボトル原動ギヤが図示しない駆動系によって回転駆動することで、ボトル部73Y,73C,73M,73Kがホルダー部74Y,74C,74M,74K上で回転駆動される。
【0045】
先に示した図7において、ボトル部73Yがこのようにしてホルダー部74Y上で回転せしめられると、ボトル部73Y内のYトナーが上述のスクリュウ状の螺旋突起に沿ってボトル底側からボトル頭部側に向けて移動する。そして、粉体を収容する収容体たるボトル部73Yの先端に設けられた図示しないボトル開口を通って、円筒状のホルダー部74Y内に流入する。
【0046】
図10は、トナー補給装置70に装着された状態の図示しないトナーボトルと、その周囲構成とを示す概略構成図である。同図において、トナーボトルは、ホルダー部74Yの箇所で破断した横断面が示されている。上述したように、このホルダー部74Yには、ホルダー部74Yよりも図中奥側に存在している図示しないボトル部が回転駆動することで、ボトル部内のYトナーが送り込まれてくる。
【0047】
トナーボトルのホルダー部74Yは、トナー補給装置70のホッパ部76Yに係合している。このホッパ部76Yは、図紙面に直交する方向に扁平な形状に構成され、同図においては、中間転写ベルト41の手前側に位置している。ホルダー部74Yの底に形成されているトナー排出口75Yと、トナー補給装置70のホッパ部76Yに形成されているトナー受入口とは、互いに連通している。
【0048】
トナーボトルのボトル部からホルダー部74Yに送り込まれたYトナーは、自重によってホッパ部76Y内に落とし込まれる。ホッパ部内では、回転可能な回転軸部材77Yに固定された可撓性に富んだ押圧フィルム78Yが回転軸部材77Yとともに回転する。ホッパ部76Yの内壁には、ホッパ部内におけるトナーの有無を検知する圧電素子からなるトナー検知センサ82が固定されている。
【0049】
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等からなる押圧フィルム78Yは、その回転に伴ってYトナーをトナー検知センサ82の検知面に向けて押圧する。これにより、トナー検知センサ82がホッパ部76Y内のトナーを良好に検知することが可能になる。トナーボトルのボトル部の回転駆動制御は、このトナー検知センサ82がYトナーを良好に検知するようになるように行われる。よって、ボトル部内にトナーが十分に存在している限り、ボトル部からホルダー部74Yを介してホッパ部76Y内に十分量のYトナーが落とし込まれて、ホッパ部76Y内は十分量のトナーで満たされる。この状態から、ボトル部を頻繁に回転させているにもかかわらず、トナー検知センサ82によってYトナーが検知され難くなる状態に変化すると、図示しない制御部は、ボトル部内のYトナーが残り僅かであるとみなして、「トナーニアエンド」の警報をユーザーに報知する。
【0050】
ホッパ部76Yの下部には、横搬送管79Yが接続されており、ホッパ部76Y内のYトナーは、自重によってテーパーを滑り落ちでこの横搬送管79Y内に落とし込まれる。横搬送管79Y内には、トナー補給スクリュウ80Yが配設されており、その回転駆動に伴って、Yトナーを横搬送管79Yの長手方向に沿って横搬送する。
【0051】
横搬送管79Yの長手方向の一端部には、落下案内管81Yが鉛直方向に延在する姿勢で接続されている。この落下案内管81Yの下端は、現像装置7Yの第一剤収容室9Yのトナー補給口17Yに接続されている。横搬送管79Y内のトナー補給スクリュウ80Yが回転すると、横搬送管79Yの長手方向の一端部まで搬送されたYトナーが、落下案内管81Yとトナー補給口17Yとを通じて現像装置7Yの第一剤収容室9Y内に落下する。これにより、第一剤収容室9Y内にYトナーが補給される。他色(C,M,K)においても、同様にしてトナーが補給される。
【0052】
このように、トナー補給スクリュウ80Yの回転駆動によってトナーを補給する構成では、補給分解能がそれほど高くない。図11は、同じ補給動作を行ったときのトナー補給量の波形を各動作で重ねたグラフである。図示のように、同じ補給動作を行なっても、各補給動作におけるトナー補給量が大きくばらつくことがわかる。補給量のばらつきは、1回あたりの補給動作時間が短くなるほど顕著となる。また、補給量は、ある周期をもってばらつくこともある。たとえば、図12は、トナー補給スクリュウ80Yの回転回数と1回転あたりのトナー補給量との関係を示すグラフであるが、この場合、スクリュウ4回転毎に補給量が一次的に大きく上昇する。
【0053】
そこで、本プリンタにおいては、トナー補給装置70の駆動時間に下限値Bを設け、その下限値B以上の駆動時間を確保する条件でトナー補給装置70の駆動を入切するようになっている。このような補給により、各補給動作での補給量のばらつきを抑えることができる。
【0054】
本プリンタにおいて、トナー補給装置70の駆動速度については、単位時間あたりの必要補給量にかかわらず、一定にしている。単位時間あたりの補給量については、駆動の入切の頻度によって調整するようになっている。単位時間あたりの必要補給量が比較的多い期間では入切の頻度を高くするのに対し、必要補給量が比較的少ない期間では入切の頻度を低くするのである。
【0055】
このような入切の制御を行なう条件で、高画像面積率の画像を連続して出力すると、図13の上段に示すように、ある程度の長時間に渡る連続駆動が発生する場合がある。しかしながら、本プリンタでは、補給動作が時間Dだけ連続すると、トナーのなだれ込みが発生するおそれがでてくる。このなだれ込みとは、先に図10に示したホッパ部76Yに対してボトル部から新たなトナーが多量に送り込まれてきてトナー粒子間に多量の空気を介在させるようになることから、トナーの流動性が著しく高まって、横搬送管79Y内のトナー補給スクリュウ80Yのらせん空間をトナーが自重によって勝手に流れてしまう現象である。なだれ込みが発生すると、トナーが勝手に補給されてしまう。
【0056】
そこで、本プリンタにおいては、図13の下段に示すように、補給動作の駆動時間に上限値Eを設けている。そして、この上限値Eを超える連続駆動が予定された場合には、図示のように、上限値Eだけ連続駆動した後、中断期間Fを設けてから、残りの駆動(予定D−上限値E)を行なうようになっている。このようにすることで、トナーのなだれ込みの発生を抑えることができる。
【0057】
ここで、従来の画像形成装置におけるトナー補給制御について説明しておく。図14は、従来の画像形成装置におけるトナー補給制御を説明するためのタイミングチャートである。同図において、t1は、A4サイズの記録紙の出力に要する時間を示している。従来のトナー補給制御では、先行する頁の出力画像の画像面積率に基づいてトナー消費量を予測すると(時点A)、次の頁の出力時間内で、先行する頁のトナー消費量に相当するトナー補給を全て行なっていた。たとえ、先行する頁において、A4サイズの記録紙に全面黒ベタ(画像面積率=100%)という最大限の出力ドット数で画像を出力したとしても、図示のように、その出力による多量のトナー消費に相当するトナー補給を、次の頁の出力時に一気に行なっていた。しかしながら、先行する頁の出力によるトナー消費に起因するトナー濃度変動は、第一剤収容室9Y内において、その後、数頁に渡る出力のときまで発生するので、従来のトナー補給は、第一剤収容室9Y内で発生するトナー濃度変動の波形を相殺するような補給量変動でトナーを補給するものではなかった。
【0058】
[実施例1]
図17は、実施例1に係る制御部の回路構成の一部を示すブロック図である。また、この構成による画像情報取得から補給動作までの流れを図18に示す。まず、補給動作の結果波形が印刷による消費波形の逆位相となるようなタイミングとなるようなトナー補給量変動パターンを生成するために、画像情報取得手段120が取得した画像情報から得られる画像面積などに相当する振幅の矩形状の擬似インパルス信号をトナー補給量変動パターン生成回路であるANCフィルタ110に入力する。このような擬似インパルス信号を上述したANCフィルタ110に通すと、補給動作の結果波形が印刷による消費波形の逆位相波形であるトナー補給量変動パターンがANCフィルタ110から出力される。
【0059】
ここで、トナー補給量変動パターンは、トナー補給装置70がその通りに動けば理論的には正確な逆位相波形となる補給を実行できるパターンである。しかしながら、実際のトナー補給装置70は機械的な制約が存在し、それらを考慮して最終的な駆動制御パターンが生成される。
【0060】
前記制約の一例として、トナー補給装置70による補給量に下限値が存在する場合を図19に示す。実際は図中Aのようなトナー補給量変動パターンでトナーを補給するのが理想的ではあるが、それらを逐次積算し、下限値に達した時点で図中Bのように補給を行なう駆動制御パターンを生成する。また、外部コントローラなどから過補給防止信号などが補給駆動パターン生成回路に入った場合は、トナーの補給量を変更したり、補給を停止したりする措置が取られる。
【0061】
また擬似インパルス信号は、画像情報から得られる印刷動作により生じるトナー消費に対応したトナー補給量であり、これをトナー補給量変動パターンを生成するANCフィルタ110に通すことにより、分散的に補給を行なう。したがって、図20に示すように、擬似インパルス信号A、トナー補給量変動パターンの総計B、駆動制御パターンの総計Cは特に外部からの制御信号が入力されない場合は、通常トナー補給量が等しくなる。
【0062】
以上は印刷される1枚のみに画像情報がある例を示したが、複数の印刷が連続した場合には、図21のようにそれぞれ画像情報による擬似インパルス信号を順次ANCフィルタ110に入力することにより図中A1およびA2で得られた画像情報は自動的に重畳されたトナー補給量変動パターンになり、最終的に算出された補給駆動パターンにより補給が行われることになる。
【0063】
ここで、印刷中断時に電源オフオンが入る場合を考える。図22に示すように、擬似インパルス信号Aによるトナー補給量変動パターンがB1で中断した場合、再開時に補給すべき量の総和B2はB2=A−B1となる。
【0064】
この際、ANCフィルタ110の全ての情報(トナー補給量変動パターンの全ての情報)をメモリに保存すると、多くのメモリを必要としてしまう。例えば、トナー補給量変動パターンの生成に4次のIIRフィルタ形式を用いた場合を図15に示す。ここで、印刷が中断されて電源がオフされた場合、再度同じ条件で再開する場合には、図中の時点A1においてデータの保存を行い、時点A2においてその保存したデータを読み出す必要がある。一般的には4次のIIRフィルタで図16にあるように内部状態変数であるXaおよびVaの時刻列がそれぞれ4つ、計8つ相当のメモリを確保する必要がある。また、トナー補給量変動パターンから駆動制御パターンを事前に生成した場合においても、図15中のCに示すように2回分の補給駆動のタイミングとトナー補給量とを記憶する必要があり、パターンによってはさらに必要となるメモリが増える場合がある。
【0065】
一方、本実施例では、ANCフィルタ110への入力となる擬似インパルス信号とANCフィルタ110からの出力との差分であるトナー補給量変動パターンの未変換分に応じたトナー補給量を演算し不揮発性メモリ103に保存するので、本来ならば図16の演算式のように8つのメモリが必要なところを、画像情報からトナー補給量変動パターンへ未変換分に応じたトナー補給量のみを合計してメモリを1つとすることができる。
【0066】
印刷再開時には不揮発性メモリ103に保存した前記未変換分に応じたトナー補給量の値を、図1に示すように擬似インパルス信号として再びANCフィルタ110に入力させることにより、画像面積相当の補給を行なうことができる。
【0067】
なお、ここで言うANCフィルタ110とはIIRフィルタやFIRフィルタなどのフィルタ形式や、次数およびフィルタ長などに関して特定のものに規定されるものではない。また、テーブルなどを利用してANCフィルタ110と同等の効果を得る方法などについても同様である。
【0068】
[実施例2]
図23は不揮発性メモリ103に保存した駆動制御パターンの未消化分の値を印刷再開時に擬似インパルス信号として再びANCフィルタ110に入力させる場合の制御部100の回路構成の一部を示すブロック図である。
【0069】
実施例2においては、現像装置7の駆動を停止する際に、駆動制御パターンの未消化分を積算して不揮発性メモリ103に保存し、その保存した値を現像装置7の駆動再開時にトナー補給量変動パターンへの入力に用いる。すなわち、印刷が中断されたときには図23に示すように補給駆動実施予定量と実際の補給駆動量との差分である補給駆動未実施量を演算し駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量として不揮発性メモリ103に保存することにより、メモリを1つにすることができる。印刷再開時には不揮発性メモリ103に保存した前記未消化分に応じたトナー補給量の値を擬似インパルス信号として再びANCフィルタ110に入力させることにより、画像面積相当の補給を行なうことができる。
【0070】
また、図24に示すように、現像装置7の駆動を停止する際に、トナー補給量変動パターンの未変換分に応じたトナー補給量と駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量とを未補給分のトナー補給量として不揮発性メモリ103に保存し、印刷再開時に不揮発性メモリ103に保存した前記未補給分のトナー補給量の値を擬似インパルス信号としてANCフィルタ110に入力させることでも、画像面積相当の補給を行なうことができる。
【0071】
[実施例3]
画像情報が得られたときに常時、トナー補給量を計算し、その計算したトナー補給量を不揮発性メモリ103に保存することにより、任意のタイミングで電源がオフされたときにおいても必ず画像情報によるトナー補給量が保存されている。しかしながら、通常ANCフィルタ110を用いてトナー補給量変動パターンを演算する場合には、印刷1枚より短いサンプリング周期で演算することになり、その都度、不揮発メモリ103に保存を行なうと不揮発性メモリ103の書き込み回数寿命を早めることになる。
【0072】
また、例えば用紙1枚印刷されたタイミングで1回保存するとしても、図25のB1からB4のように複数回の保存が必要となる。
【0073】
一方、通常は印刷中にユーザーなどにより不意に電源オフされることは殆どないため、図25のA1およびA2のように、印刷終了後に電源が切れるタイミングで1回づつ不揮発性メモリ103に保存すれば十分である。
【0074】
そのため、本実施例では印刷終了時に電源が切れるタイミングでトナー補給量などのデータを不揮発性メモリ103に保存する。これにより、不揮発性メモリ103への書き込み回数を減らすことができ、不揮発性メモリ103の総書き換え回数確保のために複数の不揮発性メモリ103の確保を行なう必要がなくなり、その分、コストの増大を抑えることができる。
【0075】
[実施例4]
図26に示すように、通常は印刷終了の所謂ジョブエンド(点C)から節電のための電源オフ(点A)までは、数十秒から数分程度の期間Bを設け、画像形成装置が自ら電源を落とすか省電力モードに移行する。
【0076】
しかしながら、ユーザーによっては電力節約のため、印刷終了直後に通常の電源オフを待たずに、図中の印刷終了(点C)から電源オフ(点A)までの期間Bの間に、手動で電源をオフする場合がある。このとき、印刷終了(点C)から通常の電源オフ(点A)までは前述のようにタイムラグがあるため、自動電源オフのタイミングで不揮発メモリ103に保存を行なうと、前記期間Bの間にユーザーによって電源オフされた時点で揮発メモリ102に一時的に保存されていたトナー補給量の情報が失われてしまう。そのため、再度、電源をオンしたときに未実施分のトナー補給量の情報が得られず、継続して画像面積相当の補給を行なうことができなくなる。
【0077】
そこで、本実施例では、印刷終了直後(ジョブエンド直後)に不揮発メモリ103に未実施分のトナー補給量の情報を保存することにより、不意なユーザーの手動オフの前に未実施分のトナー補給量の情報を記憶することが可能となる。
【0078】
[実施例5]
実施例1ないし実施例2において、不揮発性メモリ103に保存した前記未変換分に応じたトナー補給量の値を印刷再開時に擬似インパルス信号として再び同じANCフィルタ110に入力すると、最初からのトナー補給量変動パターンを作成することになり、トナー補給量の総和は維持されるものの、前回の補給結果からの継続性が崩れることになる。
【0079】
例えば、図27のトナー補給量変動パターン<A>のBは補給が継続して再開した場合の望ましいトナー補給量変動パターンであるが、不揮発性メモリ103に保存した前記未変換分に応じたトナー補給量の値を擬似インパルス信号として再び同じANCフィルタ110に入力すると、実際には図27のトナー補給量変動パターン<B>のCのように期待されるパターン(図27のトナー補給量変動パターン<A>のB)とは異なる結果となる。
【0080】
そこで、本実施例では、なるべくトナー補給量変動パターンの継続性を現像装置7の駆動停止前と駆動再開後とで維持するために、図28のトナー補給変動パターン<B>のCが本来のトナー補給量変動パターン<A>のBに近いものとなるように図29に示すようなフィルタ形状に設定されたANCフィルタ110Bに、不揮発性メモリ103に保存した前記未変換分に応じたトナー補給量の値を擬似インパルス信号として入力する。これにより、現像装置7の駆動停止前と駆動再開後とでより継続性の高いトナー補給量変動パターンを作ることが可能となる。
【0081】
[実施例6]
本実施形態のプリンタや複写機などの画像形成装置においては、紙種や紙厚などにより印刷速度いわゆる線速を変更する場合がある。このとき、同時に現像装置7内のスクリュ回転数などを変更し、現像剤搬送速度を変更することが多い。例えば、標準的な紙厚での線速を標準速度(図30(a)参照)、厚紙などを用いた際に線速を落として定着時間を確保する場合を低速度(図30(b)参照)とすると、その線速比が2:1の場合には現像装置7内において全ての現象が時間軸上でほぼ倍の時間が掛かって起こる。このとき、固定周期でトナー補給量変動パターンを作成すると、標準速度から低速度になったときに、現像装置7内で固まった位置にトナーが集中して補給される可能性がある。また逆の場合には、トナー補給が遅れることになる。そのため、線速が切り替わった場合には、線速に適したANCフィルタ110によりトナー補給量変動パターンを作成するのが望ましい。
【0082】
そこで、本実施例では線速に応じたANCフィルタ110が複数設けられており、線速が切り替わった場合に、前の印刷情報からトナー補給量変動パターンに変換していない未成分の補給量を、線速変更と共に線速に対応したANCフィルタ110に入力する。これにより、線速に応じたより適切なトナー補給量変動パターンを用いてトナー補給を行なうことができる。
【0083】
なお、図31に示すように、電源のオフオンに関わらず線速の切り替えが発生する場合があり、電源のオフオンに関係なく、線速の切り替え時には未実施のトナー補給量の値を線速に応じたANCフィルタ110に入力すればよい。
【0084】
[実施形態2]
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した第二の実施形態について説明する。なお、画像形成装置の基本的な構成は実施形態1の画像形成装置と略同じであるので、その説明は省略する。
【0085】
実施形態1の画像形成装置では、電源OFF時に発生するメモリ情報の欠落により、必要なトナー量が現像装置7に補給されず、現像装置7内のトナー濃度が低下してしまう減少に対して、少ないメモリでも必要なトナー補給量をトナー補給量変動パターンの生成前後や駆動パターンの生成前後の差分である未実施分のトナー補給量として記憶することで、画像情報に応じた必要なトナー補給量に対して不足しないようにトナー補給を行なうように構成されている。
【0086】
しかしながら、計算上、前記未実施分のトナー補給量を算出する場所や、不揮発性メモリ103に保存された未実施分のトナー補給量の値を追加入力する場所が限定されており、汎用性が低い。また、システムの構成上、不揮発性メモリ103に保存された未実施分のトナー補給量の値の入力制限などがあった場合には、分散して追加入力を行なわなくてはいけない場合に対応することができないという欠点がある。
【0087】
そのため、本実施形態では、画像情報を用いてトナー濃度変動を打ち消す逆位相のトナー補給を行なう事を特徴とした画像形成装置において、必要なトナー補給量やタイミングを生成する場所と、実際にトナー補給動作を行なう場所、それぞれにおいて未実施分のトナー補給量を導出して電源オフ時に不揮発性メモリ103へ記憶し、次の動作時には記憶された未実施分のトナー補給量の値を、その値を導出した必要なトナー補給量やタイミングを生成する場所と実際にトナー補給動作を行なう場所といずれか、あるいは両方に追加入力することにより、高精度かつ低コストにて目標となるトナー濃度を満足させることを目的としている。
【0088】
ここで、印刷中断時に電源のオフオンが入る場合を考える。図20に示すように、擬似インパルス信号Aによるトナー補給量変動パターンがB1で中断した場合、再開時に補給すべき量の総和B2はB2=A−B1となる。つまり、ANCフィルタ110への入力となる擬似インパルス信号とANCフィルタ110からの出力との差分を演算し不揮発性メモリ103に保存することにより、未変換分のトナー量のみを合計してメモリを1つとすることができる。印刷再開時にはこの値を擬似インパルス信号として再びフィルタに入力させることにより、画像面積相当の補給を行なうことができる。
【0089】
ただし、トナー補給量変動パターンB2より求められた駆動制御パターンC2が計算された時点で電源のオフオンが入る可能性もある。その場合は、駆動制御パターンC2に相当する演算結果を不揮発性メモリ103に保存する方法もある。ただし、この不揮発性メモリ103された内容をどのように反映するか、ということが最終的な品質に影響を及ぼす問題となる。
【0090】
[実施例7]
本実施例では前記問題に対して、電源オフ時にANCフィルタ110への入力となる擬似インパルス信号とANCフィルタ110からの出力との差分であるANCフィルタ入出力の差分値(画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分)を不揮発性メモリ103に保存し、その保存したANCフィルタ入出力の差分値を電源オン時に駆動制御パターンへ反映する。
【0091】
図32は、生成された駆動制御パターンと不揮発性メモリ103に保存されたトナー補給量変動パターンの未変換分とが加減算されて補給駆動が行なわれる場合の、制御部100の回路構成の一部を示すブロック図である。まず、画像情報に基づいて画像面積率に応じた擬似インパルス信号がANCフィルタ110に入力される。また、ANCフィルタ110への入力となる擬似インパルス信号とANCフィルタ110からの出力との差分であるANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)を演算し不揮発性メモリ103に保存する。
【0092】
ここで、不揮発性メモリ103に保存される内容は電源オフオン時に取り出す事が可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0093】
ANCフィルタ110からの出力が補給駆動パターン生成回路111に入力されて駆動制御パターンが生成され、その生成された駆動制御パターンと不揮発性メモリ103に保存されたANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)とが加減算されて補給駆動が行なわれる。このとき、補給駆動パターン生成回路111で生成され出力された駆動制御パターンと、不揮発性メモリ103に保存されたANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)との加算は、電源オン時に不揮発性メモリ103から読み込まれて実行される構成ならばよい。また、トナー補給量変動パターンの信号と駆動制御パターンの信号とでは信号の種類が異なるため、この部分で換算あるいは信号変換が行なわれている。図32では簡略化のため1つのブロックとして記載しているが、加減算タイミングなども含めてこのブロックで示されている。
【0094】
これにより、画像情報から必要とされるトナー補給量のうち、トナー補給に反映されていない不足分のトナー補給量に係る情報のみを不揮発性メモリ103に保存し、メモリを少なく抑えた構成とすることが可能となり、最終的な高品質が画像を低コストで満足することが可能となる。
【0095】
[実施例8]
本実施例では、電源オフ時に駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量を不揮発性メモリ103に保存し、その保存した前記駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量を電源オン時に駆動制御パターンへ反映する。
【0096】
図33は、生成された駆動制御パターンと不揮発性メモリ103に保存された駆動制御パターンの未消化分とが加減算されて補給駆動が行なわれる場合の、制御部100の回路構成の一部を示すブロック図である。まず、画像情報に基づいて画像面積率に応じた擬似インパルス信号がANCフィルタ110に入力される。次に、ANCフィルタ110からの出力が補給駆動パターン生成回路111に入力され、駆動制御パターンが生成される。また、ANCフィルタ110から補給駆動パターン生成回路111への入力に基づいて生成される補給駆動パターンと、分割されてすでに補給駆動パターン生成回路111から出力された駆動制御駆動パターンとの差分値である補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)を算出し不揮発性メモリ103に保存する。
【0097】
ここで、不揮発性メモリ103される内容は電源オフオン時に取り出すことが可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0098】
本実施例では、補給駆動パターン生成回路111で生成された駆動制御パターンと、不揮発性メモリ103に保存された補給駆動パターン生成回路入出力の差分値とが加減算されて補給駆動が行なわれる構成となっている。このとき、補給駆動パターン生成回路111で生成された駆動制御パターンと補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)との加減算は、電源オン時に不揮発性メモリ103から読み込まれて実行される構成ならばよい。また、図33では簡略のため1つのブロックとして記載しているが、加減算タイミングなども含めてこのブロックで示されている。
【0099】
[実施例9]
本実施例においては、電源オフ時に画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分に応じたトナー補給量と駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量とを不揮発性メモリ103に保存し、その保存した前記トナー補給量変動パターンへの未変換分に応じたトナー補給量と前記駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量とを電源オン時に駆動制御パターンへ反映する。
【0100】
図34は、生成された駆動制御パターンと、不揮発性メモリ103に保存されたANCフィルタ入出力の差分値(画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分)及び補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)とが加減算されて補給駆動が行なわれる場合の、制御部100の回路構成の一部を示すブロック図である。画像情報に基づいて画像面積率に応じた擬似インパルス信号がANCフィルタ110に入力される。また、ANCフィルタ110への入力となる擬似インパルス信号とANCフィルタ110からの出力との差分であるANCフィルタ入出力の差分値(画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分)を演算し不揮発性メモリ103に保存する。
【0101】
ここで、不揮発性メモリ103に保存される内容は電源オフオン時に取り出すことが可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0102】
ANCフィルタ110からの出力が補給駆動パターン生成回路111に入力されて駆動制御パターンが生成される。また、ANCフィルタ110から補給駆動パターン生成回路111への入力に基づいて生成される補給駆動パターンと、分割されてすでに補給駆動パターン生成回路111から出力された駆動制御駆動パターンとの差分値である補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)を算出し不揮発性メモリ103に保存する。
【0103】
ここで、不揮発性メモリ103に保存される内容は電源オフオン時に取り出すことが可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0104】
そして、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)と、補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)とを加算する。加算された後、未駆動分のトナー補給量として不揮発性メモリ103に保存される。ここで、ANCフィルタ入出力の差分値の信号と補給駆動パターン生成回路入出力の差分値とでは信号の種類が異なる。そのため、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)と補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)との加算時あるいは不揮発性メモリ103に保存する際に、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)の信号変換を行い、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)と補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)との信号種類を統一する。
【0105】
また、不揮発性メモリ103に保存される内容は電源オフオン時に取り出す事が可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0106】
本実施例では、補給駆動パターン生成回路111で生成された駆動制御パターンのトナー補給量と不揮発性メモリ103に保存された前記未駆動分のトナー補給量とが加減算されてトナー補給装置の補給駆動が行なわれる構成となっている。このとき、補給駆動パターン生成回路111で生成された駆動制御パターンのトナー補給量と前記未駆動分のトナー補給量との加減算は電源オン時に不揮発性メモリ103から読み込まれて実行される構成ならばよい。また、図34では簡略のため1つのブロックとして記載しているが、加減算タイミングなども含めてこのブロックで示されている。
【0107】
[実施例10]
本実施例においては、電源オフ時に画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分に応じたトナー補給量と駆動制御パターンの未消化分に応じたトナー補給量とを不揮発性メモリ103に保存し、その保存した未変換分に応じたトナー補給量の値と前記未消化分に応じたトナー補給量の値とを電源オン時にトナー補給量変動パターンと駆動制御パターンとに反映する。
【0108】
図35は、未消化分あるいは未変換分あるいは未消化分と未変換分とに分けて不揮発性メモリ103に保存する場合の、制御部100の回路構成の一部を示すブロック図である。画像情報に基づいて画像面積率に応じた擬似インパルス信号がANCフィルタ110に入力される。この擬似インパルス信号には、後述する未変換分が電源オン時に不揮発性メモリ103から値が呼び出されて加算される構成となっている。その後、ANCフィルタ110への入力となる擬似インパルス信号とANCフィルタ110からの出力との差分であるANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)を算出し不揮発性メモリ103に保存する。
【0109】
ここで、不揮発性メモリ103される内容は電源オフオン時に取り出すことが可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0110】
ANCフィルタ110からの出力が補給駆動パターン生成回路111に入力されて駆動制御パターンが生成される。また、ANCフィルタ110から補給駆動パターン生成回路111への入力に基づいて生成される補給駆動パターンと、分割されてすでに補給駆動パターン生成回路111から出力された駆動制御駆動パターンとの差分値(駆動制御パターンの未消化分)を算出し不揮発性メモリ103に保存する。
【0111】
ここで、不揮発性メモリ103される内容は電源オフオン時に取り出す事が可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0112】
上述したように算出された、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)と補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)とを加算する。加算した後、トナー補給量変動パターンに反映させるデータ、駆動制御パターンに反映させるデータ、または、トナー補給量変動パターンと駆動制御パターンそれぞれに反映させるデータ、とに分けて不揮発性メモリ103に保存する。(未消化分あるいは未変換分あるいは未消化分と未変換分に分けて不揮発性メモリ103に保存される。)
【0113】
ここで、不揮発性メモリ103に保存するための変数を算出する際、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)をトナー補給量変動パターンに反映させるデータに、補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)を駆動制御パターンに反映させるデータにそのままに割り振っても良いし、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)と補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)とを合算してからトナー補給量変動パターンに反映させるデータと駆動制御パターンに反映させるデータとに割り振っても良い。また、ANCフィルタ入出力の差分値や補給駆動パターン入出力の差分値の信号の種類は、加減算時や不揮発性メモリ103に保存する時などのタイミングで信号変換を行なって、ANCフィルタ入出力の差分値(トナー補給量変動パターンの未変換分)や補給駆動パターン生成回路入出力の差分値(駆動制御パターンの未消化分)との信号種類を合わせても良い。
【0114】
また、不揮発性メモリ103される内容は電源オフオン時に取り出すことが可能であれば良く、常に不揮発性メモリ103に計算していても、画像出力終了時でも、電源オフ指令を受けてから、などの様々な方法やタイミングで可能である。
【0115】
その後、駆動制御パターン生成回路で生成された駆動制御パターンと不揮発性メモリ103に保存された未消化分とが加減算されて補給駆動が行なわれる。このとき、駆動制御パターン生成回路で生成された駆動制御パターンと未消化分との加減算は電源オン時に不揮発性メモリ103から読み込まれて実行される構成ならばよい。また、図35では簡略のため1つのブロックとして記載しているが、加減算タイミングなども含めてこのブロックで示されている。
【0116】
また、本実施形態の実施例7〜実施例10において、不揮発性メモリ103に保存する値はトナー補給量変動パターンの未変換分の情報や駆動制御パターンの未消化分の情報など後工程で用いる信号種類に限定する必要はない。
【0117】
以上、本実施形態によれば、潜像を担持する潜像担持体である感光体3と、画像情報を取得する画像情報取得手段120と、画像情報に基づいて感光体3に潜像を形成する潜像形成手段である光書込ユニット20と、トナー及びキャリアを含有する現像剤を現像剤担持体である現像ローラ12の移動する表面に担持して現像ローラ12と感光体3との対向領域である現像領域に搬送し、前記現像領域で現像剤のトナーを感光体3上の潜像に付着させて前記潜像を現像する現像手段現像手段である現像装置7と、現像装置7にトナーを補給するトナー補給手段であるトナー補給装置70と、前記画像情報に基づいてトナー補給装置70の駆動を制御してトナー補給量を調整する補給制御を実施する制御手段である制御部100とを備えた画像形成装置において、現像装置7の駆動を停止する際に、前記画像情報に基づいたトナー補給量のうち既に補給されたトナー補給量を除く未補給分のトナー補給量に係る情報を不揮発性の情報記憶手段である不揮発性メモリ103に記憶させ、現像装置7の駆動再開時に、前記未補給分のトナー補給量に係る情報を用いてトナー補給装置70の駆動を制御するように、制御部100を構成した。本実施形態においては、現像装置7の駆動を停止する際に、未補給分のトナー補給量に係る情報を不揮発性メモリ103に記憶させるので、未補給分のトナー補給量に係る情報が現像装置7の駆動再開時までに失われてしまうのを防止することができる。これにより現像装置7の駆動再開時に、不揮発性メモリ103に記憶させた未補給分のトナー補給量に係る情報を用いて制御部100によりトナー補給装置70の駆動を制御して、未補給分のトナーをトナー補給装置70によって現像装置7に補給することができる。よって、画像情報に基づいた補給量のトナーが補給されずに現像装置7内のトナー濃度が低下してしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、現像装置7が、トナー及びキャリアを含有する現像剤を所定の循環経路に沿って搬送しながら、前記循環経路における現像剤担持体である現像ローラ12との対向領域である供給領域に存在する現像剤を現像ローラ12の移動する表面に担持して現像ローラ12と感光体3との対向領域である現像領域に搬送し、前記現像領域で現像剤のトナーを感光体3上の潜像に付着させて前記潜像を現像し、且つ、前記現像領域で現像に寄与した現像剤を前記表面の移動に伴って前記循環経路の前記供給領域に戻すものであり、トナー補給装置70が、前記循環経路内における前記供給領域とは異なる領域である非供給領域の所定位置に設けられたトナー補給口17を通じて、現像装置7の前記非供給領域内にトナーを補給するものであるものを用いた場合に、現像装置7内の現像剤のトナー濃度にばらつきが生じてしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、前記トナー補給量変動パターンを元にトナー補給装置70の駆動制御パターンを構築しながら、前記駆動制御パターンに基づいてトナー補給装置70の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報であり、現像装置7の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分がある場合には、前記未変換分の情報を不揮発性メモリ103に記憶させ、現像装置7の駆動再開時に、前記未変換分の情報を用いて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理を実施するように、制御部100を構成した。これにより、画像情報から必要とされる補給量のうち、トナー補給量変動パターンへ反映されていない未変換分の情報のみを不揮発性メモリ103に記憶するため、メモリが少なくて済む構成となり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、前記トナー補給量変動パターンを元にトナー補給装置70の駆動制御パターンを構築しながら、前記駆動制御パターンに基づいてトナー補給装置70の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除く未消化分の情報であり、現像装置7の駆動を停止する際に、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除く未消化分がある場合には、前記未消化分の情報を不揮発性メモリ103に記憶させ、現像装置7の駆動再開時に、前記未消化分の情報を用いて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理を実施するように、制御部100を構成した。これにより、駆動制御パターンから必要とされる補給量のうち、駆動制御パターンへ反映されていない未消化分の情報のみを不揮発性メモリ103に記憶させるため、メモリが少なくて済む構成となり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、前記トナー補給量変動パターンを元にトナー補給装置70の駆動制御パターンを構築しながら、前記駆動制御パターンに基づいてトナー補給装置70の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報であり、現像装置7の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分がある場合には、前記未変換分の情報を不揮発性メモリ103に記憶し、現像装置7の駆動再開時に、前記未変換分の情報を前記駆動制御パターンに変換してトナー補給装置70の駆動制御に用いる処理を実施するように、制御部100を構成した。これにより、画像情報から必要とされる補給量のうち、トナー補給量変動パターンへ反映されていない未変換分の情報のみを不揮発性メモリ103に記憶するため、メモリが少なくて済む構成となり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、前記トナー補給量変動パターンを元にトナー補給装置70の駆動制御パターンを構築しながら、前記駆動制御パターンに基づいてトナー補給装置70の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除く未消化分の情報であり、現像装置7の駆動を停止する際に、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除く未消化分がある場合には、前記未消化分の情報を不揮発性メモリ103に記憶し、現像装置7の駆動再開時に、前記未消化分の情報をトナー補給装置70の駆動制御に用いる処理を実施するように、制御部100を構成した。これにより、駆動制御パターンから必要とされる補給量のうち、駆動制御に反映されていない未消化分の情報のみを不揮発性メモリ103に記憶させるため、メモリが少なくて済む構成となり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、前記トナー補給量変動パターンを元にトナー補給装置70の駆動制御パターンを構築しながら、前記駆動制御パターンに基づいてトナー補給装置70の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報と、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除くの未消化分の情報とであり、現像装置7の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分と前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除くの未消化分とがある場合には、前記未変換分の情報と前記未消化分の情報とを不揮発性メモリ103に記憶し、現像装置7の駆動再開時に、前記未変換分の情報を前記駆動制御パターンに変換して前記未消化分の情報と合わせてトナー補給装置70の駆動制御に用いる処理を実施するように制御部100を構成した。これにより、画像情報から必要とされる補給量のうちトナー補給量変動パターンへ反映されていない未変換分の情報と、駆動制御パターンから必要とされる補給量のうち駆動制御に反映されていない未消化分の情報とだけを不揮発性メモリ103に記憶させるため、メモリが少なくて済む構成となり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、前記トナー補給量変動パターンを元にトナー補給装置70の駆動制御パターンを構築しながら、前記駆動制御パターンに基づいてトナー補給装置70の駆動を制御し、上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報と、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除くの未消化分の情報とであり、現像装置7の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分と前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除く未消化分とがある場合には、前記未変換分の情報と前記未消化分の情報との少なくとも一方を不揮発性メモリ103に記憶し、現像装置7の駆動再開時に、不揮発性メモリ103に記憶した情報に基づいて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理と、不揮発性メモリ103に記憶した情報をトナー補給装置70の駆動制御に用いる処理とを実施するように制御部100を構成した。これにより、画像情報から必要とされる補給量のうちトナー補給量変動パターンへ反映されていない未変換分の情報と、駆動制御パターンから必要とされる補給量のうち駆動制御に反映されていない未消化分の情報との少なくとも一方だけを不揮発性メモリ103に記憶させるため、メモリが少なくて済む構成となり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記情報の不揮発性メモリ103への記憶タイミングは電源オフ時であることで、電源オフ時のみに記憶すれば良いので、不揮発性メモリ103への書き込み回数を減らすことができ、不揮発性メモリ103の総書き換え回数確保のために複数の不揮発性メモリ103の確保を行なう必要がなくなり、その分、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記情報の不揮発性メモリ103への記憶タイミングは印刷ジョブ終了時である、これにより、印刷後、装置が自動的に電源オフあるいはセーブモードに入る前にユーザーによって不意に電源が切られる場合があっても、通常の終了以前のジョブ終了直後に上記情報が記憶されるので、上記情報が記憶されずに無くなることが抑えられ、トナー濃度の低下を招いてしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、不揮発性メモリ103に記憶した上記情報を現像装置7の駆動再開時に、算出時とは異なるトナー補給量変動パターンへの入力値として用いることで、継続時に近いトナー補給量変動パターンとなるため、理想的なトナー補給量変動パターンからの誤差を少なくすることができる。
また、本実施形態によれば、現像装置7の駆動再開時に前記駆動手段の駆動速度が変更された場合に、上記トナー補給量変動パターンあるいは上記駆動制御パターンをクリアし、不揮発性メモリ103に記憶した上記情報を現像装置7の駆動再開時に駆動速度条件に対応した上記トナー補給量変動パターンへの入力値として用いる。これにより、駆動速度の切り替え前後において印刷情報が失われないため、駆動速度の切り替えが行われた場合でも、トンーア濃度の低下を招いてしまうのを抑制することができる。また、前記駆動速度に応じたトナー補給量変動パターンとなるため、局所的な補給の集中や分散などが生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、複数頁に渡る画像形成動作を連続的に行なう連続画像形成動作では、各頁についてそれぞれ画像情報に基づく上記駆動制御パターンを順次構築していき、先行する頁の画像情報に基づいて構築した駆動制御パターンのうち、既にトナー補給装置70の駆動制御に反映した分を除く未消化分に対し、後続の頁に基づいて構築した駆動制御パターンを合成する処理をするか、あるいは、先行する頁の画像情報に基づいて構築した前記トナー補給量変動パターンを前記駆動制御パターンに変換してトナー補給装置70の駆動制御に用いながら、後続の画像情報に基づいて構築した前記トナー補給量変動パターンを、先行する頁の前記トナー補給量変動パターンのうち、前記駆動制御パターンに未変換分の箇所に合成し、合成後の前記トナー補給量変動パターンを前記駆動制御パターンに変換してトナー補給装置70の駆動制御に用いる処理を実施するように制御部100を構成した。これにより、各頁の出力にそれぞれ起因してそれぞれ比較的長時間にわたって発生するトナー濃度変動に順次追従させてトナー補給量を変動させて、トナー補給口17の位置で現像剤のトナー濃度に応じた量のトナーを補給することが可能になるので、従来よりもトナー濃度を安定化させることができる。
【符号の説明】
【0118】
1 プロセスユニット
2 感光体ユニット
3 感光体
4 ドラムクリーニング装置
5 帯電装置
6 帯電ローラ
7 現像装置
8 第一搬送スクリュウ
9 第一剤収容室
11 第二搬送スクリュウ
12 現像ローラ
13 ドクターブレード
14 第二剤収容室
15 現像スリーブ
16 マグネットローラ
17 トナー補給口
18 連通口
19 連通口
20 光書込ユニット
21 ポリゴンミラー
31 第一給紙カセット
31a 第一給紙ローラ
32 第二給紙カセット
32a 第二給紙ローラ
33 給紙路
34 搬送ローラ対
35 レジストローラ対
40 転写ユニット
41 中間転写ベルト
42 ベルトクリーニングユニット
42a クリーニングブレード
43 第一ブラケット
44 第二ブラケット
45 一次転写ローラ
46 二次転写バックアップローラ
47 駆動ローラ
48 補助ローラ
49 テンションローラ
50 二次転写ローラ
60 定着ユニット
61 加圧加熱ローラ
62 定着ベルトユニット
63 加熱ローラ
64 定着ベルト
65 テンションローラ
66 駆動ローラ
67 排紙ローラ対
68 スタック部
70 トナー補給装置
72 トナーボトル
73 ボトル部
74 ホルダー部
75 トナー排出口
76 ホッパ部
77 回転軸部材
78 押圧フィルム
79 横搬送管
80 トナー補給スクリュウ
81 落下案内管
82 トナー検知センサ
95 ボトル載置台
96 ボトル駆動部
100 制御部
101 CPU
102 揮発性メモリ
103 不揮発性メモリ
110 ANCフィルタ
111 補給駆動パターン生成回路
120 画像情報取得手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0119】
【特許文献1】特開2008−299315号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜像を担持する潜像担持体と、
画像情報を取得する画像情報取得手段と、
該画像情報に基づいて該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
トナー及びキャリアを含有する現像剤を現像剤担持体の移動する表面に担持して該現像剤担持体と該潜像担持体との対向領域である現像領域に搬送し、該現像領域で現像剤のトナーを該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像する現像手段と、
該現像手段にトナーを補給するトナー補給手段と、
該画像情報に基づいて該トナー補給手段の駆動を制御してトナー補給量を調整する補給制御を実施する制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報に基づいたトナー補給量のうち既に補給されたトナー補給量を除く未補給分のトナー補給量に係る情報を不揮発性の情報記憶手段に記憶させ、前記現像手段の駆動再開時に、前記未補給分のトナー補給量に係る情報を用いてトナー補給手段の駆動を制御するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
上記現像手段は、現像剤を所定の循環経路に沿って搬送しながら、該循環経路における現像剤担持体との対向領域である供給領域に存在する現像剤を該現像剤担持体の移動する表面に担持して該現像剤担持体と該潜像担持体との対向領域である現像領域に搬送し、該現像領域で現像剤のトナーを該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像し、且つ、該現像領域で現像に寄与した現像剤を該表面移動に伴って該循環経路の該供給領域に戻すものであり、
上記トナー補給手段は、該循環経路内における該供給領域とは異なる領域である非供給領域の所定位置に設けられたトナー補給口を通じて、該現像手段内の該非供給領域内にトナーを補給するものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、
上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報であり、
上記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分がある場合には、前記未変換分の情報を情報記憶手段に記憶させ、前記現像手段の駆動再開時に、前記未変換分の情報を用いて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、
上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分の情報であり、
前記現像手段の駆動を停止する際に、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分がある場合には、前記未消化分の情報を情報記憶手段に記憶させ、前記現像手段の駆動再開時に、前記未消化分の情報を用いて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項2の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、
上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報であり、
前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分がある場合には、前記未変換分の情報を情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記未変換分の情報を前記駆動制御パターンに変換して前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項2の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、
上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分の情報であり、
前記現像手段の駆動を停止する際に、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分がある場合には、前記未消化分の情報を情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記未消化分の情報を前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項2の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、
上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報と、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除くの未消化分の情報とであり、
前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分と前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除くの未消化分とがある場合には、前記未変換分の情報と前記未消化分の情報とを情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記未変換分の情報を前記駆動制御パターンに変換して前記未消化分の情報と合わせて前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項2の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて、供給領域通過後の現像剤に発生すると予測されるトナー濃度変動を打ち消すトナー補給量変動パターンを構築し、該トナー補給量変動パターンを元に上記トナー補給手段の駆動制御パターンを構築しながら、該駆動制御パターンに基づいて該トナー補給手段の駆動を制御し、
上記未補給分のトナー補給量に係る情報は、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分の情報と、前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除くの未消化分の情報とであり、
前記現像手段の駆動を停止する際に、前記画像情報からトナー補給量変動パターンへの未変換分と前記駆動制御パターンのうち既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分とがある場合には、前記未変換分の情報と前記未消化分の情報との少なくとも一方を情報記憶手段に記憶し、前記現像手段の駆動再開時に、前記情報記憶手段に記憶した情報に基づいて前記トナー補給量変動パターンを構築する処理と、前記情報手段に記憶した情報を前記トナー補給手段の駆動制御に用いる処理とを実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項3または4の画像形成装置において、
上記情報の上記情報記憶手段への記憶タイミングは電源オフ時であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項3または4の画像形成装置において、
上記情報の上記情報記憶手段への記憶タイミングは印刷ジョブ終了時であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項3、4、9または10の画像形成装置において、
上記情報記憶手段に記憶した上記情報を上記現像手段の駆動再開時に、算出時とは異なるトナー補給量変動パターンへの入力値として用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項11の画像形成装置において、
上記現像手段の駆動再開時に該駆動手段の駆動速度が変更された場合に、上記トナー補給量変動パターンあるいは上記駆動制御パターンをクリアし、上記情報記憶手段に記憶した上記情報を前記現像手段の駆動再開時に駆動速度条件に対応した上記トナー補給量変動パターンへの入力値として用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、
複数頁に渡る画像形成動作を連続的に行なう連続画像形成動作では、各頁についてそれぞれ画像情報に基づく上記駆動制御パターンを順次構築していき、先行する頁の画像情報に基づいて構築した駆動制御パターンのうち、既にトナー補給手段の駆動制御に反映した分を除く未消化分に対し、後続の頁に基づいて構築した駆動制御パターンを合成する処理をするか、あるいは、先行する頁の画像情報に基づいて構築した該トナー補給量変動パターンを該駆動制御パターンに変換して該トナー補給手段の駆動制御に用いながら、後続の画像情報に基づいて構築した該トナー補給量変動パターンを、先行する頁の該トナー補給量変動パターンのうち、該駆動制御パターンに未変換分の箇所に合成し、合成後の該トナー補給量変動パターンを該駆動制御パターンに変換して該トナー補給手段の駆動制御に用いる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2012−32512(P2012−32512A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170720(P2010−170720)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】