画像形成装置
【課題】搬送ユニットが閉じた状態でも定着ユニットを引き出せる画像形成装置を提供する。
【解決手段】そのニップで記録材に画像を定着させるローラ対(30,31)を有し、ニップを形成する一方のローラが記録材の片面印字用の搬送路(60)と両面印字用の搬送路(70)との間に配置されており、画像形成装置本体(2)から引き出して着脱可能に構成される定着ユニット(12)と、上記片面印字用及び両面印字用の搬送路を有し、画像形成装置本体に対して回動して片面印字用の搬送路を外部に開放する場合に、定着ユニットの引き出す軌跡に交差する回動軌跡上を移動する搬送ユニット(40)と、この搬送ユニットに設けられており、両面印字用の搬送路にて、定着ユニットと前記搬送ユニットとの間隙を埋める搬送ガイド(45)とを具備し、この搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避する。
【解決手段】そのニップで記録材に画像を定着させるローラ対(30,31)を有し、ニップを形成する一方のローラが記録材の片面印字用の搬送路(60)と両面印字用の搬送路(70)との間に配置されており、画像形成装置本体(2)から引き出して着脱可能に構成される定着ユニット(12)と、上記片面印字用及び両面印字用の搬送路を有し、画像形成装置本体に対して回動して片面印字用の搬送路を外部に開放する場合に、定着ユニットの引き出す軌跡に交差する回動軌跡上を移動する搬送ユニット(40)と、この搬送ユニットに設けられており、両面印字用の搬送路にて、定着ユニットと前記搬送ユニットとの間隙を埋める搬送ガイド(45)とを具備し、この搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片面印字用及び両面印字用の搬送路を有した画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置、例えば電子写真プロセスを用いる装置では、感光体ドラムを予め帯電し、この感光体ドラムの表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する。そして、現像されたトナー画像を用紙に転写及び定着する。
次に、この定着工程を経た記録材は、片面印刷の場合には排紙トレイに、両面印刷の場合には両面印字用の搬送路に向けてそれぞれ送られる。
【0003】
このように、記録材は定着ユニットの下流側に位置する分岐位置を経由して種々の方向に送出される(例えば、特許文献1参照)。より詳しくは、定着ユニットは、そのローラ対のニップが片面印字用の搬送路上に位置し、また、このニップを形成する一方のローラが片面印字用の搬送路と両面印字用の搬送路との間に配置されており、これら片面印字用及び両面印字用の各搬送路が定着ユニットの下流側の分岐位置で連結されている。
【0004】
一方、この両面印字用の搬送路は、定着ユニットの上流側の合流位置で片面印字用の搬送路に連結されている。この合流位置は搬送ユニットに設けられており、搬送ユニットを画像形成装置本体に対して回動すると、この合流位置近傍の片面印字用の搬送路が外部に対して開放される。これにより、当該片面印字用の搬送路に留まった記録材を容易に排除可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−91359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述の搬送ユニットに隣接する定着ユニットには、画像形成装置本体に対して例えば水平方向に向けて引き出せる構造があり、搬送ユニットの回動軌跡が定着ユニットの引き出す軌跡に交差する場合がある。
より具体的には、搬送ユニットのうち両面印字用の搬送路には搬送ガイドが立設され、この搬送ガイドが定着ユニットと搬送ユニットとの間隙を埋めている。
【0007】
仮に当該間隙を埋めなければ、片面印字用の搬送路内の記録材が間隙に入り、定着ユニットを経ずに両面印字用の搬送路に向かう、或いは、両面印字用の搬送路内の記録材が間隙を経由して片面印字用の搬送路に向かうからである。
しかしながら、定着ユニットの引き出す軌跡上に搬送ガイドを設けた構造では、定着ユニットを交換やメンテナンス等の際には、まず、搬送ユニットを回動させて開き、その後に定着ユニットを引き出さなければ、定着ユニットが搬送ガイドに衝突し、搬送ユニットが破損するという問題がある。
【0008】
また、常に搬送ユニットの回動が必要になると、定着ユニットに対する作業性が良くないという問題もある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、搬送ユニットが閉じた状態でも定着ユニットを引き出せる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための第1の発明は、そのニップで記録材に画像を定着させるローラ対を有し、ニップを形成する一方のローラが記録材の片面印字用の搬送路と両面印字用の搬送路との間に配置されており、画像形成装置本体から引き出して着脱可能に構成される定着ユニットと、片面印字用の搬送路及び両面印字用の搬送路を有し、画像形成装置本体に対して回動して片面印字用の搬送路を外部に開放する場合に、定着ユニットの引き出す軌跡に交差する回動軌跡上を移動する搬送ユニットと、この搬送ユニットに設けられており、両面印字用の搬送路にて、定着ユニットと搬送ユニットとの間隙を埋める搬送ガイドとを具備し、この搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避する。
【0010】
第1の発明によれば、画像形成装置本体には、片面印字用の搬送路及び両面印字用の搬送路が備えられており、定着ユニットにて画像が定着された記録材は、片面印字用の搬送路から両面印字用の搬送路に向かい、定着ユニットに向けて再び送出可能である。また、この片面印字用の搬送路に留まった記録材を排除等する際には、ユーザが搬送ユニットを画像形成装置本体に対して回動させ、片面印字用の搬送路を外部に開放する。
【0011】
また、搬送ユニットのうち両面印字用の搬送路には、搬送ガイドが設けられているが、本発明の搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避する。
よって、搬送ユニットが回動しない閉じた状態でも定着ユニットを引き出し可能になる。この結果、搬送ユニットの破損を防止できるとともに、定着ユニットに対する作業性向上を達成できる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明の構成において、搬送ユニットは、片面印字用の搬送路の形成位置よりも搬送ユニットを開く方向側の位置にて、画像形成装置本体に回動自在に支持されるユニット側軸部を有することを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、ユニット側軸部が片面印字用の搬送路よりも搬送ユニットを開く方向側にあると、定着ユニットの引き出す軌跡と搬送ユニットの回動軌跡とがより深い位置で交差するので、定着ユニットと搬送ユニットとの干渉が顕著になり、搬送ユニットはより破損し易くなるが、上記構成の搬送ガイドを用いれば、当該問題も確実に回避できる。
【0013】
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、定着ユニットを載置し、画像形成装置本体に対して水平移動可能に構成されたレール部材を備えていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、レール部材が定着ユニットを水平方向に引き出し可能に構成されており、重量のある定着ユニットに対する作業性がより一層向上する。
【0014】
第4の発明は、第3の発明の構成において、定着ユニットの引き出しに伴って退避した搬送ガイドは、レール部材に接してその退避姿勢が維持されることを特徴とする。
第4の発明によれば、第3の発明の作用に加えてさらに、重量のある定着ユニットが引き出された場合にも、搬送ガイドはレール部材に規制され、その退避姿勢のままである。したがって、定着ユニットの水平方向への引き出し操作は、搬送ガイドに全く邪魔されずに、速やかに行える。
【0015】
第5の発明は、第1から第4の発明の構成において、搬送ガイドは、搬送ユニットに対して回動自在に支持されるガイド側軸部を有することを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、搬送ガイドが、搬送ユニットから分割され、ガイド側軸部を中心にして搬送ユニットに対して回動しており、搬送ユニットが回動しない閉じた状態でも定着ユニットをより確実に引き出せる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避しており、搬送ユニットが閉じた状態であっても定着ユニットを引き出せる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施例の複合機の斜視図である。
【図2】図1の複合機を概略的に示した垂直断面正面図である。
【図3】複合機の背面から視た図2の定着ユニット周辺の断面図である。
【図4】図3の外装カバーや搬送ユニットを開放した状態の斜視図である。
【図5】図3から外装カバーのみを開放した状態の斜視図である。
【図6】図5から定着ユニットを引き出した状態の斜視図である。
【図7】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図8】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図9】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図10】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図11】図3の定着ユニットレールの説明図である。
【図12】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【図13】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【図14】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【図15】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、画像形成装置の一例である複合機1が右前上方から示されており、ユーザに相対する複合機1の前面と、この複合機1の右側面とがみえている。この複合機1は胴内排紙型の装置本体(画像形成装置本体)2を備え、この装置本体2の中央部分には排紙トレイ18が形成されている。
【0019】
装置本体2の上側には原稿送り装置8が搭載されており、複合機1を複写機やファクシミリ、ネットワークスキャナとして利用するときには、原稿送り装置8から原稿を搬送し、その画像面は光学式のスキャナ部9にて光学的に読み取られる。
スキャナ部9の手前側には操作パネル25が設置されている。この操作パネル25には、ユーザの各種操作に供される複数の操作キーやスイッチが配置され、各種情報を表示する操作画面26が設けられている。
【0020】
一方、装置本体2の下部にはフロントローディング式の用紙供給装置3が配置されている。詳しくは、装置本体2の高さ方向に沿って上下2段の給紙カセット4が備えられ、各給紙カセット4はいずれも装置本体2に対して着脱可能に構成される。なお、装置本体2の右側面には開閉式の手差しトレイ5も備えられている。
【0021】
複合機1の内部は図2に示されている。なお、図中に実線で示された矢印は用紙(記録材)の搬送方向を表している。
図2に示されるように、給紙カセット4には画像形成前の各種の用紙Pが積層状態で収容され、この用紙は給紙カセット4から1枚ずつ分離され、左方向に向けて送出される。
【0022】
この図2でみて用紙供給装置3の左方には用紙搬送部6が配置され、給紙カセット4から送出された用紙は装置本体2の左側面に沿って上方に向けて搬送される。また、手差しトレイ5から送出された用紙も装置本体2の右側から左方向に向けて搬送され、その後、上方に向けて搬送される。
この装置本体2の内部には、用紙搬送方向でみて下流側にレジストローラ7、画像形成部10及び転写部11が順番に配置されている。
【0023】
図2でみて画像形成部10の右方には露光部14が備えられており、この露光部14からは画像形成部10の感光体ドラムに向けてレーザ光が照射される。
また、用紙搬送方向でみて転写部11の下流側には、後述のローラ対を有した定着ユニット12、及び排出分岐部13が順番に配置され、片面印刷の場合には、定着ユニット12から排出された用紙は排出分岐部13を経て排紙トレイ18に排出される。
【0024】
一方、この排出分岐部13と用紙搬送部6との間には、装置本体2の左側面に沿って両面印字用の搬送路70u,70dが形成されている。
詳しくは、両面印字用の搬送路70uは用紙搬送方向でみて両面印字用の搬送路70dの上流側に位置しており、これら両面印字用の搬送路70u,70dでは定着ユニット12から送出された用紙を供給合流部15に戻し、片面印字用の搬送路60uから画像形成部10に向けて再び送出する。
【0025】
つまり、片面印字用の搬送路60u,60dは、供給合流部15から画像形成部10や定着ユニット12等を経由して排出分岐部13に至る搬送路であり、片面印字用の搬送路60uは用紙搬送方向でみて片面印字用の搬送路60dの上流側に位置する。
ここで、装置本体2の左側面には外装カバー19が設置されている。この外装カバー19は、装置本体2に対して下端を支点として回動可能に構成され、定着ユニット12の上方まで覆っている。
【0026】
具体的には、複合機1の背面側からみた図3に示されるように、本実施例の定着ユニット12は、加圧ローラ(一方のローラ)30及び定着ローラ31からなるローラ対や、定着ローラ31の表層部分を誘導加熱する加熱部32を有する。装置本体2の左側面(図3で云えば右側)からみると、加熱部32が加圧ローラ30や定着ローラ31よりも奥側に配置されている。
【0027】
より詳しくは、定着ローラ31は加熱部32に対峙し、定着ローラ31と加圧ローラ30とのニップが片面印字用の搬送路60d上に位置しており、加圧ローラ30は片面印字用の搬送路60dと両面印字用の搬送路70uとの間に配置されている。そして、この定着ローラ31の表層部分の誘導加熱により、上記ニップではトナー画像の加熱溶融が行われる。
【0028】
また、本実施例の定着ユニット12は、その周囲を覆う定着ユニットフレーム34を有しており、この定着ユニットフレーム34とともに装置本体2から水平方向(図3でみて右方向)に引き出し可能に構成されている。なお、定着ユニット12を装置本体2から着脱する点については後述する。
一方、この定着ユニット12の下側には搬送ユニット40が設置されている。
【0029】
本実施例の搬送ユニット40は、片面印字用の搬送路60uや両面印字用の搬送路70dを形成し、装置本体2に対してユニット側軸部42を支点として回動することができる(図4,14)。
詳しくは、搬送ユニット40は、片面印字用の搬送路60u側に、上述した供給合流部15、レジストローラ7及び転写部11の転写ローラ17を有する。
【0030】
ユニット側軸部42は、片面印字用の搬送路60uの形成位置よりも両面印字用の搬送路70dに近い位置、換言すれば、搬送ユニット40が回動して開く方向側(図14で云えば右方)に設けられている。
そして、この片面印字用の搬送路60uで紙詰まり等が生じた場合には、外装カバー19を装置本体2から回動させ、さらに、搬送ユニット40を装置本体2から回動させて片面印字用の搬送路60uを開放し、ジャム処理を行う(図4)。
【0031】
一方、この図4の状態から搬送ユニット40だけを戻した図5に示されるように、搬送ユニット40は、両面印字用の搬送路70d側では上方に搬送ローラ43を、下方に搬送ローラ44をそれぞれ有している。つまり、この両面印字用の搬送路70dで紙詰まり等が生じた場合には外装カバー19のみを装置本体2から回動させて両面印字用の搬送路70dを開放し、ジャム処理を行う。
【0032】
このように、本実施例の搬送ユニット40は、定着ユニット12の下側に隣接しているが、定着ユニット12との境界部分には、用紙の搬送性に影響を与える間隙が存在する。
そこで、搬送ユニット40は搬送ガイド45を備えており、この搬送ガイド45は、定着ユニットフレーム34の正面35と搬送ローラ43との間に生ずる空間を無くしている。なお、この正面35が上述した両面印字用の搬送路70uに相当する。
【0033】
ところで、本実施例の定着ユニット12は、上記の如く水平方向に引き出されるのに対し、搬送ユニット40の搬送ガイド45は、この定着ユニット12の引き出す軌跡上に配置されている。
つまり、このままではユニット交換やメンテナンス等のために、定着ユニット12を装置本体2から引き出す場合には、まず、搬送ユニット40を回動させて搬送ガイド45と定着ユニットフレーム34との干渉を予め回避しておく必要がある。
【0034】
しかしながら、本実施例では、搬送ガイド45が定着ユニット12の引き出す軌跡から退避できるので、図6に示されるように、搬送ユニット40を回動させずに直ちに定着ユニット12を引き出しても、搬送ガイド45と定着ユニットフレーム34との干渉を回避できる。
具体的には、本実施例の搬送ガイド45は、ガイド側軸部46、目隠し部47及びねじりコイルバネ52から構成される(図7,8)。
【0035】
ガイド側軸部46は、複合機1の前後方向に沿って延び、搬送ユニット40の上端に対して回動自在に支持されている。
なお、図7は図5でみて左側(複合機1の背面側)に、図8は図5でみて右側(複合機1の前面側)にそれぞれ相当する。また、搬送ガイド45を説明する図7等では搬送ガイド45の形状を明確に示すために、定着ユニットフレーム34を省略している。
【0036】
目隠し部47は、複合機1の前後方向に沿って延びており、その下端がガイド側軸部46に連なり、目隠し部47の上端が搬送ユニット40の上端に対して回動可能に構成されている。
また、この目隠し部47は断面コ字状に形成され(図3)、その搬送面48がコ字状の蓋部分をなし、退避前の起立した姿勢では図7,8に示されるように、その端部50,50まで両面印字用の搬送路70dと面一になり、コ字状の開口部分である内面49は装置本体2の内部に対向する。
【0037】
ねじりコイルバネ52は、目隠し部47のうち、複合機1の前面側の端部50に配置されており(図8)、ガイド側軸部46に巻回するコイル部分と、目隠し部47及び両面印字用の搬送路70dにそれぞれ接する腕部分とを有し、この目隠し部47を起立させる方向に付勢している。
これにより、当該起立した姿勢の搬送ガイド45は、まず、目隠し部47の内面49が装置本体2の外方向に押圧されると、両面印字用の搬送路70u,70dの隙間を塞ぐように倒れる。
【0038】
より具体的には、搬送ガイド45は、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して、目隠し部47の上端が装置本体2の外方向に向けて回動し、図9に示される如く、両面印字用の搬送路70dに覆い被さるように倒れはじめる。次いで、内面49の装置本体2の上方側が押圧されると、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗し、目隠し部47の上端が上記起立姿勢から約90°回動するまで倒れる(図10)。
【0039】
この図10に示した搬送ガイド45の姿勢、つまり、目隠し部47が完全に倒れ、その反対側の内面49が上方を向いた姿勢は、図3の定着ユニットフレーム34や定着ユニットレール(レール部材)22で維持される。
定着ユニットフレーム34は、図12等の断面図で云えば、複合機1の左側面からみた正面35や、この正面35の下側に位置する底面36等を有する。
【0040】
底面36は、装置本体2の奥側に向けて次第に下降する階段状に形成され、加圧ローラ30の下方を覆う。さらに、この底面36は、装置本体2の奥側に向けて延びて定着ローラ31や加熱部32の下方も覆い、定着ユニットレール22に載置される。
また、底面36は、図3の片面印字用の搬送路60uと搬送路60dとを連通する開口を形成しており、この底面36のうち当該開口の両端が、図10に示す完全に倒れた搬送ガイド45の内面49の端部50,50の装置本体2の上方側を押圧することができる。
【0041】
定着ユニットレール22は、図11に示される如く、定着ローラ31や加熱部32の下方に位置した底面36を載置する表面23、及び定着ユニット12を収納する装置本体フレーム20に対向する裏面24を有し、図12でみた左右方向に沿って装置本体フレーム20に対して揺動自在に支持されている。この定着ユニットレール22の裏面24は、図10に示す搬送ガイド45の内面49の装置本体2の上方側を押圧することができる。
【0042】
そして、定着ユニット12を装置本体2から引き出す場合には、外装カバー19のみが開放されている図12においてレバー21を掴み、定着ユニット12を水平方向に引き出すと、定着ユニットレール22が装置本体フレーム20に対してスライドするため、定着ユニット12は定着ユニットフレーム34とともに引き出される。
【0043】
この際、図12で起立していた搬送ガイド45は、まず、その内面49が定着ユニットフレーム34の底面36の上段部分に接触し、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して定着ユニット12の引き出し方向に回動して倒れはじめる(図13)。
次いで、定着ユニット12がやや大きく引き出されると、この内面49は底面36の下段部分に接触し、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して当該起立姿勢から約90°回動し、完全に倒れる。
【0044】
この完全に倒れた搬送ガイド45は、定着ユニット12がより大きく引き出されても、その端部50,50が底面36の上記開口の両端にて装置本体2の上方から押圧されるため、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して完全に倒れた姿勢のまま維持される(図14)。
その後、定着ユニット12がより一層大きく引き出されると、搬送ガイド45は、定着ユニットレール22に引き渡され、その内面49が定着ユニットレール22の裏面24に接触する(図15)。これにより、搬送ガイド45は、この完全に倒れた姿勢のまま維持される。
【0045】
定着ユニット12が最も大きく引き出され、取手38を掴んで定着ユニット12を引き上げると、定着ユニット12は定着ユニットフレーム34とともに装置本体2の外部に取り外される。
なお、定着ユニットレール22は、水平方向に引き出されたまま装置本体2に残っており、ユニット交換等が完了した定着ユニット12を定着ユニットレール22に乗せて装置本体2内に押し込むと、完全に倒れた姿勢の搬送ガイド45は、ねじりコイルバネ52の付勢力によって次第に起き上がる。
【0046】
そして、定着ユニット12を完全に押し込むと、搬送ガイド45は定着ユニット12と搬送ユニット40との間隙を埋める元の起立姿勢に戻る(図12)。
次いで、外装カバー19を閉じた図2の複合機1では、給紙カセット4や手差しトレイ5から用紙が1枚ずつ分離して送出され、この用紙は片面印字用の搬送路60uにてレジストローラ7に到達する。このレジストローラ7は、用紙の斜め送りを矯正しつつ、画像形成部10で形成されるトナー画像とのタイミングを計りながら、用紙を転写部11に送出する。
【0047】
また、図示しないコントローラからの画像データに基づき、複合機1では露光部14によるレーザ光の照射が制御される。これにより、画像形成部10の感光体ドラム上に原稿画像の静電潜像が作られ、続いてこの潜像から感光体ドラム上にトナー画像が形成され、用紙に転写される。
その後、用紙は未定着トナー画像を担持した状態で片面印字用の搬送路60dに向けて送られ、定着ユニット12にてトナー画像を定着する。次いで、定着ユニット12から排出された用紙は排出分岐部13を通って排紙トレイ18に排出される。
【0048】
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着ユニット12から排出された用紙は排紙トレイ18に排出される直前にて両面印字用の搬送路70u側に引き戻され、この用紙は両面印字用の搬送路70dを経て供給合流部15に合流し、再び片面印字用の搬送路60u,60dに向けて送られる。そして、この場合には、用紙の未だ印刷がされていない面にトナー画像が転写される。
【0049】
以上のように、本実施例によれば、装置本体2には、片面印字用の搬送路60u,60d及び両面印字用の搬送路70u,70dが備えられており、定着ユニット12にて画像が定着された用紙は、片面印字用の搬送路60dから両面印字用の搬送路70u,70dに向かい、定着ユニット12に向けて再び送出可能である。また、この片面印字用の搬送路60uのジャム処理等を行う際には、ユーザが搬送ユニット40を装置本体2に対して回動させ、片面印字用の搬送路60uを外部に開放する。
【0050】
また、搬送ユニット40のうち両面印字用の搬送路70dには、搬送ガイド45が設けられているが、本実施例の搬送ガイド45は、定着ユニット12がユニット交換やメンテナンス等のために装置本体2から引き出される際に、この定着ユニット12の引き出す軌跡から退避する。
よって、定着ユニット12を交換等する際には、搬送ユニット40が回動しない閉じた状態でも定着ユニット12を引き出し可能になる。この結果、搬送ユニット40の破損を防止できるとともに、定着ユニット12に対する作業性向上を達成できる。
【0051】
さらに、ユニット側軸部42が片面印字用の搬送路60uよりも搬送ユニット40を開く方向側にあると、定着ユニット12の引き出す軌跡と搬送ユニット40の回動軌跡とがより深い位置で交差するので、定着ユニット12と搬送ユニット40との干渉が顕著になり、搬送ユニット40はより破損し易くなるが、上記搬送ガイド45を用いれば、当該問題も確実に回避できる。
【0052】
さらにまた、定着ユニットレール22が定着ユニット12を水平方向に引き出し可能に構成されており、重量のある定着ユニット12に対する作業性がより一層向上する。
また、この重量のある定着ユニット12が引き出された場合にも、搬送ガイド45は定着ユニットレール22に規制され、その退避姿勢のままである。したがって、定着ユニット12の水平方向への引き出し操作は、搬送ガイド45に全く邪魔されずに、速やかに行える。
【0053】
さらに、搬送ガイド45が、搬送ユニット40から分割され、ガイド側軸部46を中心にして搬送ユニット40に対して回動しており、搬送ユニット40が回動しない閉じた状態でも定着ユニット12をより確実に引き出せる。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
【0054】
上記実施例の搬送ガイド45は、搬送ユニット40に対して回動可能に構成されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、本発明の搬送ガイドは、定着ユニット12が引き出される際に、例えば搬送ユニット40の内部に引っ込むことにより、この定着ユニット12の引き出す軌跡から退避しても良い。
【0055】
また、本発明の搬送ガイドは搬送ユニット40に一体形成されていても良い。搬送ガイドを例えば弾性材料で構成して搬送ユニット40に一体形成した場合にも、定着ユニット12に接触して倒れて定着ユニットから退避し、搬送ユニットの破損を防止できるからである。
さらに、上記実施例では画像形成装置として複合機に具現化した例を示しているが、本発明は複写機、プリンタ等にも当然に適用可能である。
【0056】
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、搬送ユニットが閉じた状態でも定着ユニットを引き出すことができるとの効果を奏する。
【符号の説明】
【0057】
1 複合機(画像形成装置)
2 装置本体(画像形成装置本体)
12 定着ユニット
22 定着ユニットレール(レール部材)
30 加圧ローラ(ローラ対、一方のローラ)
31 定着ローラ(ローラ対)
40 搬送ユニット
42 ユニット側軸部
45 搬送ガイド
46 ガイド側軸部
60 片面印字用の搬送路
70 両面印字用の搬送路
【技術分野】
【0001】
本発明は、片面印字用及び両面印字用の搬送路を有した画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置、例えば電子写真プロセスを用いる装置では、感光体ドラムを予め帯電し、この感光体ドラムの表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する。そして、現像されたトナー画像を用紙に転写及び定着する。
次に、この定着工程を経た記録材は、片面印刷の場合には排紙トレイに、両面印刷の場合には両面印字用の搬送路に向けてそれぞれ送られる。
【0003】
このように、記録材は定着ユニットの下流側に位置する分岐位置を経由して種々の方向に送出される(例えば、特許文献1参照)。より詳しくは、定着ユニットは、そのローラ対のニップが片面印字用の搬送路上に位置し、また、このニップを形成する一方のローラが片面印字用の搬送路と両面印字用の搬送路との間に配置されており、これら片面印字用及び両面印字用の各搬送路が定着ユニットの下流側の分岐位置で連結されている。
【0004】
一方、この両面印字用の搬送路は、定着ユニットの上流側の合流位置で片面印字用の搬送路に連結されている。この合流位置は搬送ユニットに設けられており、搬送ユニットを画像形成装置本体に対して回動すると、この合流位置近傍の片面印字用の搬送路が外部に対して開放される。これにより、当該片面印字用の搬送路に留まった記録材を容易に排除可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−91359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述の搬送ユニットに隣接する定着ユニットには、画像形成装置本体に対して例えば水平方向に向けて引き出せる構造があり、搬送ユニットの回動軌跡が定着ユニットの引き出す軌跡に交差する場合がある。
より具体的には、搬送ユニットのうち両面印字用の搬送路には搬送ガイドが立設され、この搬送ガイドが定着ユニットと搬送ユニットとの間隙を埋めている。
【0007】
仮に当該間隙を埋めなければ、片面印字用の搬送路内の記録材が間隙に入り、定着ユニットを経ずに両面印字用の搬送路に向かう、或いは、両面印字用の搬送路内の記録材が間隙を経由して片面印字用の搬送路に向かうからである。
しかしながら、定着ユニットの引き出す軌跡上に搬送ガイドを設けた構造では、定着ユニットを交換やメンテナンス等の際には、まず、搬送ユニットを回動させて開き、その後に定着ユニットを引き出さなければ、定着ユニットが搬送ガイドに衝突し、搬送ユニットが破損するという問題がある。
【0008】
また、常に搬送ユニットの回動が必要になると、定着ユニットに対する作業性が良くないという問題もある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、搬送ユニットが閉じた状態でも定着ユニットを引き出せる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための第1の発明は、そのニップで記録材に画像を定着させるローラ対を有し、ニップを形成する一方のローラが記録材の片面印字用の搬送路と両面印字用の搬送路との間に配置されており、画像形成装置本体から引き出して着脱可能に構成される定着ユニットと、片面印字用の搬送路及び両面印字用の搬送路を有し、画像形成装置本体に対して回動して片面印字用の搬送路を外部に開放する場合に、定着ユニットの引き出す軌跡に交差する回動軌跡上を移動する搬送ユニットと、この搬送ユニットに設けられており、両面印字用の搬送路にて、定着ユニットと搬送ユニットとの間隙を埋める搬送ガイドとを具備し、この搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避する。
【0010】
第1の発明によれば、画像形成装置本体には、片面印字用の搬送路及び両面印字用の搬送路が備えられており、定着ユニットにて画像が定着された記録材は、片面印字用の搬送路から両面印字用の搬送路に向かい、定着ユニットに向けて再び送出可能である。また、この片面印字用の搬送路に留まった記録材を排除等する際には、ユーザが搬送ユニットを画像形成装置本体に対して回動させ、片面印字用の搬送路を外部に開放する。
【0011】
また、搬送ユニットのうち両面印字用の搬送路には、搬送ガイドが設けられているが、本発明の搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避する。
よって、搬送ユニットが回動しない閉じた状態でも定着ユニットを引き出し可能になる。この結果、搬送ユニットの破損を防止できるとともに、定着ユニットに対する作業性向上を達成できる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明の構成において、搬送ユニットは、片面印字用の搬送路の形成位置よりも搬送ユニットを開く方向側の位置にて、画像形成装置本体に回動自在に支持されるユニット側軸部を有することを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、ユニット側軸部が片面印字用の搬送路よりも搬送ユニットを開く方向側にあると、定着ユニットの引き出す軌跡と搬送ユニットの回動軌跡とがより深い位置で交差するので、定着ユニットと搬送ユニットとの干渉が顕著になり、搬送ユニットはより破損し易くなるが、上記構成の搬送ガイドを用いれば、当該問題も確実に回避できる。
【0013】
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、定着ユニットを載置し、画像形成装置本体に対して水平移動可能に構成されたレール部材を備えていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、レール部材が定着ユニットを水平方向に引き出し可能に構成されており、重量のある定着ユニットに対する作業性がより一層向上する。
【0014】
第4の発明は、第3の発明の構成において、定着ユニットの引き出しに伴って退避した搬送ガイドは、レール部材に接してその退避姿勢が維持されることを特徴とする。
第4の発明によれば、第3の発明の作用に加えてさらに、重量のある定着ユニットが引き出された場合にも、搬送ガイドはレール部材に規制され、その退避姿勢のままである。したがって、定着ユニットの水平方向への引き出し操作は、搬送ガイドに全く邪魔されずに、速やかに行える。
【0015】
第5の発明は、第1から第4の発明の構成において、搬送ガイドは、搬送ユニットに対して回動自在に支持されるガイド側軸部を有することを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、搬送ガイドが、搬送ユニットから分割され、ガイド側軸部を中心にして搬送ユニットに対して回動しており、搬送ユニットが回動しない閉じた状態でも定着ユニットをより確実に引き出せる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、搬送ガイドは、定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避しており、搬送ユニットが閉じた状態であっても定着ユニットを引き出せる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施例の複合機の斜視図である。
【図2】図1の複合機を概略的に示した垂直断面正面図である。
【図3】複合機の背面から視た図2の定着ユニット周辺の断面図である。
【図4】図3の外装カバーや搬送ユニットを開放した状態の斜視図である。
【図5】図3から外装カバーのみを開放した状態の斜視図である。
【図6】図5から定着ユニットを引き出した状態の斜視図である。
【図7】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図8】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図9】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図10】図3の搬送ガイドの部分斜視図である。
【図11】図3の定着ユニットレールの説明図である。
【図12】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【図13】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【図14】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【図15】図3の搬送ガイドの動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、画像形成装置の一例である複合機1が右前上方から示されており、ユーザに相対する複合機1の前面と、この複合機1の右側面とがみえている。この複合機1は胴内排紙型の装置本体(画像形成装置本体)2を備え、この装置本体2の中央部分には排紙トレイ18が形成されている。
【0019】
装置本体2の上側には原稿送り装置8が搭載されており、複合機1を複写機やファクシミリ、ネットワークスキャナとして利用するときには、原稿送り装置8から原稿を搬送し、その画像面は光学式のスキャナ部9にて光学的に読み取られる。
スキャナ部9の手前側には操作パネル25が設置されている。この操作パネル25には、ユーザの各種操作に供される複数の操作キーやスイッチが配置され、各種情報を表示する操作画面26が設けられている。
【0020】
一方、装置本体2の下部にはフロントローディング式の用紙供給装置3が配置されている。詳しくは、装置本体2の高さ方向に沿って上下2段の給紙カセット4が備えられ、各給紙カセット4はいずれも装置本体2に対して着脱可能に構成される。なお、装置本体2の右側面には開閉式の手差しトレイ5も備えられている。
【0021】
複合機1の内部は図2に示されている。なお、図中に実線で示された矢印は用紙(記録材)の搬送方向を表している。
図2に示されるように、給紙カセット4には画像形成前の各種の用紙Pが積層状態で収容され、この用紙は給紙カセット4から1枚ずつ分離され、左方向に向けて送出される。
【0022】
この図2でみて用紙供給装置3の左方には用紙搬送部6が配置され、給紙カセット4から送出された用紙は装置本体2の左側面に沿って上方に向けて搬送される。また、手差しトレイ5から送出された用紙も装置本体2の右側から左方向に向けて搬送され、その後、上方に向けて搬送される。
この装置本体2の内部には、用紙搬送方向でみて下流側にレジストローラ7、画像形成部10及び転写部11が順番に配置されている。
【0023】
図2でみて画像形成部10の右方には露光部14が備えられており、この露光部14からは画像形成部10の感光体ドラムに向けてレーザ光が照射される。
また、用紙搬送方向でみて転写部11の下流側には、後述のローラ対を有した定着ユニット12、及び排出分岐部13が順番に配置され、片面印刷の場合には、定着ユニット12から排出された用紙は排出分岐部13を経て排紙トレイ18に排出される。
【0024】
一方、この排出分岐部13と用紙搬送部6との間には、装置本体2の左側面に沿って両面印字用の搬送路70u,70dが形成されている。
詳しくは、両面印字用の搬送路70uは用紙搬送方向でみて両面印字用の搬送路70dの上流側に位置しており、これら両面印字用の搬送路70u,70dでは定着ユニット12から送出された用紙を供給合流部15に戻し、片面印字用の搬送路60uから画像形成部10に向けて再び送出する。
【0025】
つまり、片面印字用の搬送路60u,60dは、供給合流部15から画像形成部10や定着ユニット12等を経由して排出分岐部13に至る搬送路であり、片面印字用の搬送路60uは用紙搬送方向でみて片面印字用の搬送路60dの上流側に位置する。
ここで、装置本体2の左側面には外装カバー19が設置されている。この外装カバー19は、装置本体2に対して下端を支点として回動可能に構成され、定着ユニット12の上方まで覆っている。
【0026】
具体的には、複合機1の背面側からみた図3に示されるように、本実施例の定着ユニット12は、加圧ローラ(一方のローラ)30及び定着ローラ31からなるローラ対や、定着ローラ31の表層部分を誘導加熱する加熱部32を有する。装置本体2の左側面(図3で云えば右側)からみると、加熱部32が加圧ローラ30や定着ローラ31よりも奥側に配置されている。
【0027】
より詳しくは、定着ローラ31は加熱部32に対峙し、定着ローラ31と加圧ローラ30とのニップが片面印字用の搬送路60d上に位置しており、加圧ローラ30は片面印字用の搬送路60dと両面印字用の搬送路70uとの間に配置されている。そして、この定着ローラ31の表層部分の誘導加熱により、上記ニップではトナー画像の加熱溶融が行われる。
【0028】
また、本実施例の定着ユニット12は、その周囲を覆う定着ユニットフレーム34を有しており、この定着ユニットフレーム34とともに装置本体2から水平方向(図3でみて右方向)に引き出し可能に構成されている。なお、定着ユニット12を装置本体2から着脱する点については後述する。
一方、この定着ユニット12の下側には搬送ユニット40が設置されている。
【0029】
本実施例の搬送ユニット40は、片面印字用の搬送路60uや両面印字用の搬送路70dを形成し、装置本体2に対してユニット側軸部42を支点として回動することができる(図4,14)。
詳しくは、搬送ユニット40は、片面印字用の搬送路60u側に、上述した供給合流部15、レジストローラ7及び転写部11の転写ローラ17を有する。
【0030】
ユニット側軸部42は、片面印字用の搬送路60uの形成位置よりも両面印字用の搬送路70dに近い位置、換言すれば、搬送ユニット40が回動して開く方向側(図14で云えば右方)に設けられている。
そして、この片面印字用の搬送路60uで紙詰まり等が生じた場合には、外装カバー19を装置本体2から回動させ、さらに、搬送ユニット40を装置本体2から回動させて片面印字用の搬送路60uを開放し、ジャム処理を行う(図4)。
【0031】
一方、この図4の状態から搬送ユニット40だけを戻した図5に示されるように、搬送ユニット40は、両面印字用の搬送路70d側では上方に搬送ローラ43を、下方に搬送ローラ44をそれぞれ有している。つまり、この両面印字用の搬送路70dで紙詰まり等が生じた場合には外装カバー19のみを装置本体2から回動させて両面印字用の搬送路70dを開放し、ジャム処理を行う。
【0032】
このように、本実施例の搬送ユニット40は、定着ユニット12の下側に隣接しているが、定着ユニット12との境界部分には、用紙の搬送性に影響を与える間隙が存在する。
そこで、搬送ユニット40は搬送ガイド45を備えており、この搬送ガイド45は、定着ユニットフレーム34の正面35と搬送ローラ43との間に生ずる空間を無くしている。なお、この正面35が上述した両面印字用の搬送路70uに相当する。
【0033】
ところで、本実施例の定着ユニット12は、上記の如く水平方向に引き出されるのに対し、搬送ユニット40の搬送ガイド45は、この定着ユニット12の引き出す軌跡上に配置されている。
つまり、このままではユニット交換やメンテナンス等のために、定着ユニット12を装置本体2から引き出す場合には、まず、搬送ユニット40を回動させて搬送ガイド45と定着ユニットフレーム34との干渉を予め回避しておく必要がある。
【0034】
しかしながら、本実施例では、搬送ガイド45が定着ユニット12の引き出す軌跡から退避できるので、図6に示されるように、搬送ユニット40を回動させずに直ちに定着ユニット12を引き出しても、搬送ガイド45と定着ユニットフレーム34との干渉を回避できる。
具体的には、本実施例の搬送ガイド45は、ガイド側軸部46、目隠し部47及びねじりコイルバネ52から構成される(図7,8)。
【0035】
ガイド側軸部46は、複合機1の前後方向に沿って延び、搬送ユニット40の上端に対して回動自在に支持されている。
なお、図7は図5でみて左側(複合機1の背面側)に、図8は図5でみて右側(複合機1の前面側)にそれぞれ相当する。また、搬送ガイド45を説明する図7等では搬送ガイド45の形状を明確に示すために、定着ユニットフレーム34を省略している。
【0036】
目隠し部47は、複合機1の前後方向に沿って延びており、その下端がガイド側軸部46に連なり、目隠し部47の上端が搬送ユニット40の上端に対して回動可能に構成されている。
また、この目隠し部47は断面コ字状に形成され(図3)、その搬送面48がコ字状の蓋部分をなし、退避前の起立した姿勢では図7,8に示されるように、その端部50,50まで両面印字用の搬送路70dと面一になり、コ字状の開口部分である内面49は装置本体2の内部に対向する。
【0037】
ねじりコイルバネ52は、目隠し部47のうち、複合機1の前面側の端部50に配置されており(図8)、ガイド側軸部46に巻回するコイル部分と、目隠し部47及び両面印字用の搬送路70dにそれぞれ接する腕部分とを有し、この目隠し部47を起立させる方向に付勢している。
これにより、当該起立した姿勢の搬送ガイド45は、まず、目隠し部47の内面49が装置本体2の外方向に押圧されると、両面印字用の搬送路70u,70dの隙間を塞ぐように倒れる。
【0038】
より具体的には、搬送ガイド45は、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して、目隠し部47の上端が装置本体2の外方向に向けて回動し、図9に示される如く、両面印字用の搬送路70dに覆い被さるように倒れはじめる。次いで、内面49の装置本体2の上方側が押圧されると、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗し、目隠し部47の上端が上記起立姿勢から約90°回動するまで倒れる(図10)。
【0039】
この図10に示した搬送ガイド45の姿勢、つまり、目隠し部47が完全に倒れ、その反対側の内面49が上方を向いた姿勢は、図3の定着ユニットフレーム34や定着ユニットレール(レール部材)22で維持される。
定着ユニットフレーム34は、図12等の断面図で云えば、複合機1の左側面からみた正面35や、この正面35の下側に位置する底面36等を有する。
【0040】
底面36は、装置本体2の奥側に向けて次第に下降する階段状に形成され、加圧ローラ30の下方を覆う。さらに、この底面36は、装置本体2の奥側に向けて延びて定着ローラ31や加熱部32の下方も覆い、定着ユニットレール22に載置される。
また、底面36は、図3の片面印字用の搬送路60uと搬送路60dとを連通する開口を形成しており、この底面36のうち当該開口の両端が、図10に示す完全に倒れた搬送ガイド45の内面49の端部50,50の装置本体2の上方側を押圧することができる。
【0041】
定着ユニットレール22は、図11に示される如く、定着ローラ31や加熱部32の下方に位置した底面36を載置する表面23、及び定着ユニット12を収納する装置本体フレーム20に対向する裏面24を有し、図12でみた左右方向に沿って装置本体フレーム20に対して揺動自在に支持されている。この定着ユニットレール22の裏面24は、図10に示す搬送ガイド45の内面49の装置本体2の上方側を押圧することができる。
【0042】
そして、定着ユニット12を装置本体2から引き出す場合には、外装カバー19のみが開放されている図12においてレバー21を掴み、定着ユニット12を水平方向に引き出すと、定着ユニットレール22が装置本体フレーム20に対してスライドするため、定着ユニット12は定着ユニットフレーム34とともに引き出される。
【0043】
この際、図12で起立していた搬送ガイド45は、まず、その内面49が定着ユニットフレーム34の底面36の上段部分に接触し、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して定着ユニット12の引き出し方向に回動して倒れはじめる(図13)。
次いで、定着ユニット12がやや大きく引き出されると、この内面49は底面36の下段部分に接触し、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して当該起立姿勢から約90°回動し、完全に倒れる。
【0044】
この完全に倒れた搬送ガイド45は、定着ユニット12がより大きく引き出されても、その端部50,50が底面36の上記開口の両端にて装置本体2の上方から押圧されるため、ねじりコイルバネ52の付勢力に抗して完全に倒れた姿勢のまま維持される(図14)。
その後、定着ユニット12がより一層大きく引き出されると、搬送ガイド45は、定着ユニットレール22に引き渡され、その内面49が定着ユニットレール22の裏面24に接触する(図15)。これにより、搬送ガイド45は、この完全に倒れた姿勢のまま維持される。
【0045】
定着ユニット12が最も大きく引き出され、取手38を掴んで定着ユニット12を引き上げると、定着ユニット12は定着ユニットフレーム34とともに装置本体2の外部に取り外される。
なお、定着ユニットレール22は、水平方向に引き出されたまま装置本体2に残っており、ユニット交換等が完了した定着ユニット12を定着ユニットレール22に乗せて装置本体2内に押し込むと、完全に倒れた姿勢の搬送ガイド45は、ねじりコイルバネ52の付勢力によって次第に起き上がる。
【0046】
そして、定着ユニット12を完全に押し込むと、搬送ガイド45は定着ユニット12と搬送ユニット40との間隙を埋める元の起立姿勢に戻る(図12)。
次いで、外装カバー19を閉じた図2の複合機1では、給紙カセット4や手差しトレイ5から用紙が1枚ずつ分離して送出され、この用紙は片面印字用の搬送路60uにてレジストローラ7に到達する。このレジストローラ7は、用紙の斜め送りを矯正しつつ、画像形成部10で形成されるトナー画像とのタイミングを計りながら、用紙を転写部11に送出する。
【0047】
また、図示しないコントローラからの画像データに基づき、複合機1では露光部14によるレーザ光の照射が制御される。これにより、画像形成部10の感光体ドラム上に原稿画像の静電潜像が作られ、続いてこの潜像から感光体ドラム上にトナー画像が形成され、用紙に転写される。
その後、用紙は未定着トナー画像を担持した状態で片面印字用の搬送路60dに向けて送られ、定着ユニット12にてトナー画像を定着する。次いで、定着ユニット12から排出された用紙は排出分岐部13を通って排紙トレイ18に排出される。
【0048】
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着ユニット12から排出された用紙は排紙トレイ18に排出される直前にて両面印字用の搬送路70u側に引き戻され、この用紙は両面印字用の搬送路70dを経て供給合流部15に合流し、再び片面印字用の搬送路60u,60dに向けて送られる。そして、この場合には、用紙の未だ印刷がされていない面にトナー画像が転写される。
【0049】
以上のように、本実施例によれば、装置本体2には、片面印字用の搬送路60u,60d及び両面印字用の搬送路70u,70dが備えられており、定着ユニット12にて画像が定着された用紙は、片面印字用の搬送路60dから両面印字用の搬送路70u,70dに向かい、定着ユニット12に向けて再び送出可能である。また、この片面印字用の搬送路60uのジャム処理等を行う際には、ユーザが搬送ユニット40を装置本体2に対して回動させ、片面印字用の搬送路60uを外部に開放する。
【0050】
また、搬送ユニット40のうち両面印字用の搬送路70dには、搬送ガイド45が設けられているが、本実施例の搬送ガイド45は、定着ユニット12がユニット交換やメンテナンス等のために装置本体2から引き出される際に、この定着ユニット12の引き出す軌跡から退避する。
よって、定着ユニット12を交換等する際には、搬送ユニット40が回動しない閉じた状態でも定着ユニット12を引き出し可能になる。この結果、搬送ユニット40の破損を防止できるとともに、定着ユニット12に対する作業性向上を達成できる。
【0051】
さらに、ユニット側軸部42が片面印字用の搬送路60uよりも搬送ユニット40を開く方向側にあると、定着ユニット12の引き出す軌跡と搬送ユニット40の回動軌跡とがより深い位置で交差するので、定着ユニット12と搬送ユニット40との干渉が顕著になり、搬送ユニット40はより破損し易くなるが、上記搬送ガイド45を用いれば、当該問題も確実に回避できる。
【0052】
さらにまた、定着ユニットレール22が定着ユニット12を水平方向に引き出し可能に構成されており、重量のある定着ユニット12に対する作業性がより一層向上する。
また、この重量のある定着ユニット12が引き出された場合にも、搬送ガイド45は定着ユニットレール22に規制され、その退避姿勢のままである。したがって、定着ユニット12の水平方向への引き出し操作は、搬送ガイド45に全く邪魔されずに、速やかに行える。
【0053】
さらに、搬送ガイド45が、搬送ユニット40から分割され、ガイド側軸部46を中心にして搬送ユニット40に対して回動しており、搬送ユニット40が回動しない閉じた状態でも定着ユニット12をより確実に引き出せる。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
【0054】
上記実施例の搬送ガイド45は、搬送ユニット40に対して回動可能に構成されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、本発明の搬送ガイドは、定着ユニット12が引き出される際に、例えば搬送ユニット40の内部に引っ込むことにより、この定着ユニット12の引き出す軌跡から退避しても良い。
【0055】
また、本発明の搬送ガイドは搬送ユニット40に一体形成されていても良い。搬送ガイドを例えば弾性材料で構成して搬送ユニット40に一体形成した場合にも、定着ユニット12に接触して倒れて定着ユニットから退避し、搬送ユニットの破損を防止できるからである。
さらに、上記実施例では画像形成装置として複合機に具現化した例を示しているが、本発明は複写機、プリンタ等にも当然に適用可能である。
【0056】
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、搬送ユニットが閉じた状態でも定着ユニットを引き出すことができるとの効果を奏する。
【符号の説明】
【0057】
1 複合機(画像形成装置)
2 装置本体(画像形成装置本体)
12 定着ユニット
22 定着ユニットレール(レール部材)
30 加圧ローラ(ローラ対、一方のローラ)
31 定着ローラ(ローラ対)
40 搬送ユニット
42 ユニット側軸部
45 搬送ガイド
46 ガイド側軸部
60 片面印字用の搬送路
70 両面印字用の搬送路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
そのニップで記録材に画像を定着させるローラ対を有し、前記ニップを形成する一方のローラが前記記録材の片面印字用の搬送路と両面印字用の搬送路との間に配置されており、画像形成装置本体から引き出して着脱可能に構成される定着ユニットと、
前記片面印字用の搬送路及び前記両面印字用の搬送路を有し、前記画像形成装置本体に対して回動して前記片面印字用の搬送路を外部に開放する場合に、前記定着ユニットの引き出す軌跡に交差する回動軌跡上を移動する搬送ユニットと、
この搬送ユニットに設けられており、前記両面印字用の搬送路にて、前記定着ユニットと前記搬送ユニットとの間隙を埋める搬送ガイドとを具備し、
この搬送ガイドは、前記定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記搬送ユニットは、前記片面印字用の搬送路の形成位置よりもこの搬送ユニットを開く方向側の位置にて、前記画像形成装置本体に回動自在に支持されるユニット側軸部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、
前記定着ユニットを載置し、前記画像形成装置本体に対して水平移動可能に構成されたレール部材を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置であって、
前記定着ユニットの引き出しに伴って退避した前記搬送ガイドは、前記レール部材に接してその退避姿勢が維持されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
前記搬送ガイドは、前記搬送ユニットに対して回動自在に支持されるガイド側軸部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
そのニップで記録材に画像を定着させるローラ対を有し、前記ニップを形成する一方のローラが前記記録材の片面印字用の搬送路と両面印字用の搬送路との間に配置されており、画像形成装置本体から引き出して着脱可能に構成される定着ユニットと、
前記片面印字用の搬送路及び前記両面印字用の搬送路を有し、前記画像形成装置本体に対して回動して前記片面印字用の搬送路を外部に開放する場合に、前記定着ユニットの引き出す軌跡に交差する回動軌跡上を移動する搬送ユニットと、
この搬送ユニットに設けられており、前記両面印字用の搬送路にて、前記定着ユニットと前記搬送ユニットとの間隙を埋める搬送ガイドとを具備し、
この搬送ガイドは、前記定着ユニットが引き出される際に、この定着ユニットの引き出す軌跡から退避することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記搬送ユニットは、前記片面印字用の搬送路の形成位置よりもこの搬送ユニットを開く方向側の位置にて、前記画像形成装置本体に回動自在に支持されるユニット側軸部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、
前記定着ユニットを載置し、前記画像形成装置本体に対して水平移動可能に構成されたレール部材を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置であって、
前記定着ユニットの引き出しに伴って退避した前記搬送ガイドは、前記レール部材に接してその退避姿勢が維持されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
前記搬送ガイドは、前記搬送ユニットに対して回動自在に支持されるガイド側軸部を有することを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−8452(P2012−8452A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146162(P2010−146162)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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