説明

画像形成装置

【課題】表面側に片面印字されている記録材の非画像形成面となる裏面側に印字をした場合でも、画像の色味不良を防止して良好な画像を得られる画像形成装置を提供する。
【解決手段】この画像形成装置は、像担持体に形成されたトナー像を転写電流が供給されることで記録材Pに転写する転写手段36と、転写手段により記録材に転写されたトナー像を、同記録材に加熱定着する定着手段50と、記録材がセットされる給紙トレイ41,59から記録材を搬送した際に、記録材裏面に形成されている画像の有無を検知する画像検知手段70と、画像検知手段で記録材の裏面の画像を検知した場合、転写手段36への転写電流を片面印印字用の第一の設定値から両面印字用の第二の設定値に制御手段200を用いて変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真記録方式の画像形成装置に関し、特に記録材に対するトナー像の転写不良改善技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ、ファクシミリ、これらの複合機などの電子写真記録方式の画像形成装置では、記録材となるハガキ等の小サイズの用紙、厚紙の用紙に対しては、両面印字時のターンが出来ず、片面印字仕様としているものが多い。そのため、ユーザーがハガキ等の用紙に対して両面印字する場合、一旦表面を印刷してから、ひっくり返して給紙トレイに再セットして裏面を印刷している(マニュアル両面印字)。しかし、表面を印刷された用紙は、片面印字時に定着手段で熱定着されているため、用紙の水分が蒸発して抵抗が高くなっており、裏面印刷時に転写電流が用紙にうまく伝わらず転写不良による色味不良になる場合がある。
【0003】
そこで、特許文献1には、記録材近傍の湿度を検知し、検知した湿度情報に応じて転写電流を切り替える構成が開示され、特許文献2には、記録材の表面電位を時間をおいて複数回測定し、転写バイアスを切り替える構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、記録材自身の湿度を検知していないため、裏紙のように記録材単体の湿度が抜けている場合、転写電流不足になる可能性が高く、良好な画像を得るのが難しい。特許文献2の構成では、記録材の表面電位を測定しているが、連続大量印刷には使用が限定されるというデメリットがある。
【0005】
本発明は上述したような状況に鑑みてなされたもので、表面側に片面印字されている記録材の非画像形成面となる裏面側に印字をした場合でも、画像の色味不良を防止して良好な画像を得られる画像形成装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、像担持体に形成されたトナー像を転写電流が供給されることで記録材に転写する転写手段と、転写手段により記録材に転写されたトナー像を、同記録材に加熱定着する定着手段を備えた画像形成装置において、記録材がセットされる給紙トレイから同記録材を搬送した際に、記録材裏面に形成されている画像の有無を検知する画像検知手段と、画像検知手段で記録材の裏面の画像を検知した場合、転写手段への転写電流を片面印印字用の第一の設定値から両面印字用の第二の設定値に変更する制御手段を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、記録材裏面に形成されている画像の有無を検知する画像検知手段で記録材の裏面の画像を検知した場合、記録材にトナー像を転写する転写手段への転写電流を片面印印字用の第一の設定値から両面印字用の第二の設定値に変更するので、片面を印刷した際に定着手段で水分が蒸発して抵抗が上がった状態の記録材でも、それに最適な第二の設定値に転写電流に切替えて転写手段に供給することができるので、一旦表面を印刷してから裏面側に印刷をした場合でも、画像の色味不良を防止して良好な画像を得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一形態を示す概略図。
【図2】転写手段に供給する転写電流を、記録材の画像の有無に応じて切替制御する制御系の構成を示すブロック図。
【図3】図2に示す制御系による制御の処理内容を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施の形態について図面を用いて説明する。本形態では、フルカラーの画像形成が可能な電子写真方式の画像形成装置を例示している。
【0010】
図1に示すフルカラー画像を形成可能な画像形成装置100は、像担持体ユニットであるところの4色分の作像装置10Y(イエロー)、10C(シアン)、10M(マゼンダ)、10K(黒)と、レーザー光を照射可能な露光手段としての光学ユニット20、中間転写体ユニット30、給紙ユニット40、及び定着手段となる定着ユニット50等を備えている。
【0011】
作像装置10Y、10C、10M、10Kの構造は同一であり、それぞれ像担持体としての感光体ドラム12Y、12C、12M、12K、これに作用するプロセス手段として、各感光体ドラムをそれぞれ帯電する帯電装置13Y、13C、13M、13K,各感光体ドラムに残留した現像剤等を除去するクリーニング装置14Y、14C、14M、14Kが一体的に構成されており、これに各感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置15Y、15C、15M、15Kが連結する構成とされている。作像装置10Y、10C、10M、10Kは、後述する開閉式面板の開閉方向に(感光体ドラムの回転軸線方向)に画像形成装置本体101に対して着脱自在な構成になっている。
【0012】
中間転写体ユニット30は、中間転写体としての中間転写ベルト31、各感光体ドラムに形成されたトナー像を中間転写ベルト31に転写する一次転写手段としての一次転写ローラ35Y、35C、35M、35K、及び中間転写ベルト31上に転写されたトナー像を更に記録材Pに転写する二次転写手段としての2次転写ローラ36を備えている。
【0013】
給紙ユニット40は、図示しない上昇モータにて給紙カセット41内部に設置したアーム48を稼動させてトレイ底板47を上昇させることで、トレイ底板47にセットされた記録材Pの束を呼び出しコロ42に当接させる。そしてこの呼び出しコロ42を回転させることによって記録材Pの束を下流にずらし、給紙コロ43と逆転コロ44によって最上紙一枚を分離し、搬送コロ45、レジストローラ46によって、2次転写ローラ36と中間転写ベルト31との間に形成される二次転写領域に記録材Pを搬送する。
【0014】
定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52と図示しない加熱手段を備え、記録材P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う周知のものである。
【0015】
このような構成の画像形成装置100において、フルカラー画像の画像形成をする場合、まず1色目となるイエローの作像装置10Yにおいて、感光体ドラム12Yが帯電装置13Yによって一様に帯電された後、光学ユニット20から照射されたレーザー光によって感光体ドラム12上に形成された潜像が現像装置15Yによって現像されてイエローのトナー像が形成される。
【0016】
感光体ドラム12Y上に形成されたイエローのトナー像は、一次転写ローラ35Yの作用によって中間転写ベルト31上に転写される。一次転写が終了した感光体ドラム12Yはクリーニング装置14Yによってクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。クリーニング装置14Yによって回収された残留トナーは、作像装置10Yの取り出し方向(感光体ドラムの回転軸線方向)に設置された図示しない廃トナー回収ボトルに貯蔵される。図示しない廃トナー回収ボトルは、その容量が満杯になると交換できるように画像形成装置本体101に対し着脱自在になっている。
【0017】
このイエローと同様の画像形成工程がC、M、K用の各作像装置10C、10M、10Kにおいても行われて、各色のトナー像が各色の感光体ドラムに形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて中間転写ベルト31上に転写される。
【0018】
中間転写ベルト31上に形成されたトナー像は、給紙カセット41から二次転写領域に搬送された記録材Pに、二次転写ローラ36に供給される転写電流の作用によって転写される。トナー像を転写された記録材Pは定着ユニット50に搬送され、この定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52のニップ部にて熱と圧力を与えられることでトナー像が定着され、排紙ローラ55によって排紙トレイ56に排紙される。
【0019】
本形態において、画像形成装置100は、記録材Pを任意にセットする手差し給紙トレイ59を備えていて、この手差し給紙トレイ59にセットされた記録材Pにも、給紙カセット41から給紙された記録材Pと同様、給紙ローラ58にて同様に搬送され、転写・定着され、排紙トレイ56に排出される。
【0020】
画像形成装置本体101には、補給用のトナーが収納されたトナーボトル57Y、57C、57M、57Kが配備されている。トナーボトル57Y、57C、57M、57K内に収納されているトナーは、各ボルトをそれぞれ回転させることで、図示しない搬送パイプを通して各現像装置15Y、15C、15M、15Kに新たなトナーとして供給搬送される。
【0021】
次に、本発明の特徴的な構成について説明する。
【0022】
図1に示すように、手差し給紙トレイ59には、トナー像が表裏両面に形成されていない、所謂新品の記録材Pだけでなく、既に片面印字が行われた記録材Pが印字面となる記録材Pの裏面を上方にしてセットされる。記録材Pの裏面とは、これから印字しようとする記録材Pにおける非画像面の反対面である。
【0023】
手差し給紙トレイ59の上方には、記録材Pの裏面に形成されている画像の有無を検知する画像検知手段となる反射型センサ70が配置されている。画像形成装置100には、二次転写ローラへ供給する転写電流を切り替える制御手段200を備えている。制御手段200には、図2に示すように、反射型センサ70と、二次転写ローラ36に転写電流を供給する高圧電源80とが結線されて接続されている。制御手段200は、反射型センサ70の検知情報から記録材Pの裏面に画像が形成されていると判定すると、二次転写ローラ36にかける転写電流を片面印字時に供給する第一の設定値から両面印字時に供給する第二の設定値に切替えるように高圧電源80を制御するように構成されている。この制御手段200は、画像形成装置100の印字動作全体も制御するもので、印刷指令が成されると、第一の設定値または第二の設定値による印字動作を実行するように画像形成装置100の各部の動作を制御する。
【0024】
裏面に画像が形成された記録材Pは、一度定着ユニット50を通過しているため、裏面画像のない記録材よりも水分が蒸発していて抵抗が高くなっている。このため、第二の設定値は第一の設定値よりも高い電流が二次転写ローラ36を介して記録材Pに供給されるように、第一の設定値よりも高い値に設定されている。
【0025】
画像形成装置本体101の内部には、温湿度検知手段となる温湿度検知センサ71が搭載されている。この温湿度検知センサ71は、画像形成装置本体101の周囲の環境温度を検知するもので、検知された温湿度情報を制御手段200が取り込めるように、制御手段200と結線されて接続されている。
【0026】
制御手段200は、記憶部と計測部と演算部を備えた周知のコンピュータで構成されていて、その記憶部には、第一の設定値と第二の設定値が記憶されている。本形態において、制御手段200の記憶部には、温湿度検知センサ71で検知された環境条件となる環境温度に適した乗数倍した第二の設定値が記憶されている。すなわち、第二の設定値は、第一の設定値よりも高く、かつ温湿度検知センサ71で検知される温湿度情報に応じた値に複数設定されている。
【0027】
本形態において、手差し給紙トレイ59にセットされた記録材Pの幅は、制御手段200に任意に設定できるように構成されていて、幅が狭いと記録材Pの存在していない2次転写領域で二次転写ローラ36に転写電流が逃げてしまうため、記録材Pの幅に最適な第二の設定値が設定されている。
【0028】
すなわち、第二の設定値は、第一の設定値よりも高く、記録材Pの幅に応じた値に複数設定されている。ここでは、基準幅に対して狭い場合は転写電流が小さく、基準幅に対して広い場合は転写電流が大きくなるように設定されている。
【0029】
本形態において、第二の設定値は、湿度検知センサ71からの検知情報と記録材Pの幅に応じて複数設定されているが、温湿度検知センサ71が無い場合には、記録材Pの幅だけを考慮した値とし、記録材Pの幅が一定の幅の場合には、この幅を考慮しないで温湿度検知センサ71で検知される温湿度情報に応じた値に設定しておけば良い。
【0030】
画像形成装置100は、図2に示すように、反射型センサ70を作動状態と非作動状態に切替える手段となるスイッチ72を備えている。スイッチ72は、所謂オン/オフスイッチであって、制御手段200と接続されていて、制御手段200を介して反射型センサ70をオン/オフにするものである。制御手段200に接続することなく、反射型センサ70自体に設ける形態や、制御手段200と反射型センサ70との間に介入するように配置した形態であってもよく、要は、反射型センサ70による記録材Pの画像検知をユーザーが任意に検知/非検知を選択できる構成されていれば良い。
【0031】
制御手段200は、反射型センサ70の検知情報から記録材Pの裏面に画像が形成されていると判定された場合、温湿度検知センサ71で検知された温湿度情報や記録材Pの幅に応じた第二の設定値を選択すると共に、当該設定値に対応した電車電流が二次転写ローラ36に供給するように高圧電源80を制御する。
【0032】
制御手段200は、スイッチ72により反射型センサ70がオフ状態とされている場合には、転写電流が第一の設定値でしか、二次転写ローラ36に供給されないように、高圧電源80を制御する機能を備えている。
【0033】
本形態において、画像形成装置100は、二次転写ローラ36への転写電流を第一の設定値であるか第二の設定値であるか表示する表示部90を備えている。この表示部90は制御手段200と結線されて接続されている。制御手段200は、二次転写ローラ36へ供給されている転写電流が第一の設定値であるか第二の設定値であるかを転写電流モードとして表示部90に表示する機能を備えている。例えば、転写電流が第一の設定値の場合には片面印字モードであると表示し、転写電流が第二の設定値の場合には裏紙印字モードであると表示する。
【0034】
図3は、制御手段200による制御内容を示すフローチャートである。いか、このフローチャートに沿って制御の内容を説明する。
【0035】
図3において、ステップS301では温湿度などの環境条件検知を行う。この処理では温湿度検知センサ71から検知情報を取り込む。ステップS302では、記録材Pの幅情報を検知する。この幅情報は、手指し給紙トレイ58に周知の記録材Pの幅を検知するセンサを設け、このセンサからの出力を制御手段200で取り込めば良い。ステップS303では、記録材Pの裏面画像の有無が反射型センサ70からの出力と予め設定された比較値とから判定される。ここで、裏面画像がある場合にはステップS304に移行して第二の設定値が決定(選択)され、ステップS305において印刷モードを表示部90またはコンピュータ端末に表示する。具体的には、第二の設定値による裏紙印字モードが設定されたことが表示される。ステップS306では、二次転写ローラ36に対する転写電流が第二の設定値に成るように高圧電源80を切替え制御するとともに設定された裏紙印字モードによる印字動作を実行する。
【0036】
一方、ステップS303において裏面画像が無い場合には、片面印字あるいは両面印字の片面側への印刷であるものとして、ステップS307に移行し、第一の設定値を決定する。ステップS308において印刷モードを表示部90またはコンピュータ端末に表示する。具体的には、第一の設定値による片面印字モードが設定されたことが表示される。ステップS309では、二次転写ローラ36に対する転写電流が第一の設定値に成るように高圧電源80を切替え制御するとともに設定された片面印字モードによる印字動作を実行する。
【0037】
このように、記録材Pの裏面画像の有無を反射型センサ70で検知した場合、二次転写ローラ36に供給される転写電流が、記録材Pの裏面画像が無い場合に対応した第一の設定値から両面印刷時の裏面画像印刷に対応した第二の設定値に切替えられて変化するので、記録材Pの片面を印刷した際、定着ユニット50で記録材Pの水分が蒸発して抵抗が上がった状態の記録材Pでも、これに最適な転写電流を記録材Pに印加できる。このため、一旦表面を印刷してから裏面側に印刷をした場合でも、画像の色味不良を防止して良好な画像を得られる。
【0038】
また、転写電流の第一の設定値よりも第二の設定値の方を大きい値に設定することで、片面を印刷した際、定着ユニット50で記録材Pの水分が蒸発して抵抗が上がった状態の記録材Pでも、転写に必要な転写電流を記録材Pに印加でき、転写電流不足による転写不良がなくなり、より画像の色味不良を防止して良好な画像を得られる。
【0039】
本形態では、温湿度検知センサ71により検知される温湿度情報に応じた値に第二の設定値が設定されているので、温湿度などの環境条件が変化しても、当該環境下での転写に必要な転写電流を記録材Pに印加でき、転写電流不足による転写不良がなくなり、いかなる環境でも画像の色味不良を防止して良好な画像を安定して得られる。
【0040】
本形態では、記録材Pの幅に応じた値に第二の設定値が設定されているので、特に小サイズの記録材Pにおいて非画像部への転写電流の漏れ分を加味した転写電流を二次転写ローラ36に印加できるため、異なる幅の記録材Pを用いた場合でも、当該記録材の幅での転写に必要な転写電流を記録材Pに印加でき、過剰な転写電流による転写不良がなくなり、記録材の幅が変化しても画像の色味不良を防止して良好な画像を安定して得られる。
【0041】
本形態では、手差し給紙トレイ59を備えているので、この手差し給紙トレイ59から両面印刷に使用する記録材Pを給紙するとこで、画像検知センサ70の設置箇所を限定することができるので、画像検知センサ70の設置個数を低減でき、低コストで画像の色味不良を防止して良好な画像を安定して得られる。
【0042】
記録材Pの裏面画像の有無を検知する画像検知センサ70のオン/オフをスイッチ72で行えるので、記録材Pの裏面画像検知をするか否かをユーザーが選択することができるので、不必要な記録材Pの裏面画像検知に係る時間を短縮では、待ち時間を減らしてユーザーの使い勝手が向上する。
【0043】
本形態では、2次転写ローラ36への転写電流の値が第一の設定値か第二の設定値であるかを表示部90に表示するので、表示部90の内容をユーザーが見ることで現在の装置の状態を知ることができ、装置の状態に対応した装置への操作を行えて、不用意な待ち時間や誤操作を低減することができる。
【0044】
本形態では、画像が形成された記録材Pだけでなく、画像が形成されていない新規な記録材Pも手差し給紙トレイ59にセット可能であるとしたが、たとえば、片面に画像が形成された記録材Pのみをセットとする専用給紙トレイとして手差し給紙トレイ59を用いても良い。
【0045】
このようにすると、手差し給紙トレイ59から記録紙Pが搬送された場合だけ、二次転写ローラ36の転写電流を第一の設定値から第二の設定値に制御手段200で変化させることで、記録材Pの画像有無を判定する必要がなくなるので、画像検知手段の構成や、画像の有無を判定する時間が不要となり、転写電流の第一の設定値から第二の設定値への切替えを素早く行え、一旦表面を印刷してから裏面側に印刷をした場合でも、画像の色味不良を防止して良好な画像を得られるとともに、待機時間を低減することができ、印刷時間の短縮につながる。
【0046】
上記形態では、転写電流が第一の設定値か第二の設定値であるかを画像形成装置100が備える表示部90に表示するようにしたが、画像形成装置100にコンピュータ端末が接続されている場合、コンピュータ端末のモニターに転写電流が第一の設定値か第二の設定値であるかを表示いるようにすることで、コンピュータ端末のモニターを表示部として機能さることができ、画像形成装置100から離れた場所でも装置の状態をユーザーが把握では、使い勝手が向上する。
【符号の説明】
【0047】
12(Y、C、M、K)像担持体
36 転写手段
50 定着手段
59 給紙トレイ(手差し給紙トレイ/専用給紙トレイ)
70 画像検知手段
71 温湿度検知手段
72 切替える手段
90 表示部
100 画像形成装置
200 制御手段
P 記録材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特許3098601号公報
【特許文献2】特開2009−139912号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に形成されたトナー像を転写電流が供給されることで記録材に転写する転写手段と、前記転写手段により前記記録材に転写されたトナー像を、同記録材に加熱定着する定着手段を備えた画像形成装置において、
前記記録材がセットされる給紙トレイから同記録材を搬送した際に、記録材裏面に形成されている画像の有無を検知する画像検知手段と、
前記画像検知手段で前記記録材の裏面の画像を検知した場合、前記転写手段への転写電流を片面印印字用の第一の設定値から両面印字用の第二の設定値に変更する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第二の設定値は、前記第一の設定値よりも大きい値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
装置本体内に配置された温湿度検知手段を有し、
前記第二の設定値は、前記第一の設定値よりも大きい値に設定されていて、かつ、同第一及び第二の設定値は、前記温湿度検知手段により検知される温湿度情報に応じた値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第二の設定値は、前記第一の設定値よりも大きい値に設定されていて、かつ、同第一及び第二の設定値は、前記記録材の幅に応じた値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記給紙トレイは、前記記録材を任意にセットする手差し給紙トレイであることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像検知手段を作動状態と非作動状態に切替える手段を有することを特徴と請求項1ないし5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記転写手段の転写電流が第一の設定値であるか第二の設定値であるかを表示部に表示することを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
像担持体に形成されたトナー像を転写電流が供給されることで記録材に転写する転写手段と、前記転写手段により前記記録材に転写されたトナー像を、同記録材に加熱定着する定着手段を備えた画像形成装置において、
片面に画像が形成された記録材をセットとする専用給紙トレイと、
前記専用給紙トレイにセットされた記録材が給紙された場合、前記転写手段への転写電流を第一の設定値から第二の設定値に変更する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−33146(P2013−33146A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169366(P2011−169366)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】