画像提示装置、プログラムおよび画像提示方法
【課題】表示面の角度に応じて、バリアの方向を適切に調整して立体画像を提示する。
【解決手段】立体的画像を提示する画像提示装置であって、与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示部と、所定の延伸方向に沿って形成され、光を透過する透過部と、延伸方向に沿って形成され、光を遮光する遮光部とが、延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、表示部が表示した右側画像および左側画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させるバリア部と、バリア部における延伸方向を制御するバリア制御部とを備える画像提示装置を提供する。
【解決手段】立体的画像を提示する画像提示装置であって、与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示部と、所定の延伸方向に沿って形成され、光を透過する透過部と、延伸方向に沿って形成され、光を遮光する遮光部とが、延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、表示部が表示した右側画像および左側画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させるバリア部と、バリア部における延伸方向を制御するバリア制御部とを備える画像提示装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像提示装置、プログラムおよび画像提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、立体(3D)画像の提示技術が知られている。特殊なメガネを用いずに、裸眼で立体画像を提示する技術の一つとして、表示面の前面にパララックスバリアまたはレンチキュラを配置して、表示した右側画像および左側画像を、それぞれ右眼および左眼に指向して射出する方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−287195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パララックスバリア方式は、垂直方向に延伸するスリットを、水平方向に複数並べて配置する。また、レンチキュラ方式も同様に、垂直方向に延伸する半円柱状のレンズを、水平方向に複数並べて配置する。なお、スリットまたはレンズは、表示面に対して固定される。このような方式により、直立した表示装置から、直立した観視者に対して立体的画像を提示することができる。
【0005】
しかし、表示装置および観視者は、直立しているとは限らない。例えば、フォトフレーム等の表示装置は、横置きおよび縦置きのいずれの状態でも用いられる。また観視者についても、例えば横臥した状態で表示装置を観視することも考えられる。このように表示装置および観視者の間の相対的な傾きが変化すると、スリットまたはレンズの方向が表示面に対して固定されている従来の方式では、観視者の右眼および左眼に、対応する右側画像および左側画像を精度よく提示することができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、立体的画像を提示する画像提示装置であって、与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示部と、所定の延伸方向に沿って形成され、光を透過する透過部と、延伸方向に沿って形成され、光を遮光する遮光部とが、延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、表示部が表示した右側画像および左側画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させるバリア部と、バリア部における延伸方向を制御するバリア制御部とを備える画像提示装置を提供する。
【0007】
表示部の傾きを検出する表示角度検出部を更に備え、バリア制御部は、表示角度検出部が検出した表示部の傾きに基づいて、バリア部における延伸方向を制御してよい。画像提示装置は、観視者の顔の傾きを検出する顔角度検出部を更に備え、バリア制御部は、顔角度検出部が検出した観視者の顔の傾きに基づいて、バリア部における延伸方向を制御してよい。
【0008】
バリア部は、パネル面の水平方向および垂直方向に沿って複数のシャッタ素子が配置されるパネルを有し、バリア制御部は、シャッタ素子に光を透過させるか否かを、シャッタ素子毎に制御することで、パネルに所定の延伸方向の透過部および遮光部を形成してよい。表示部は、バリア部における延伸方向に応じた方向に沿って、右側画像および左側画像を分割してよい。
【0009】
画像提示装置は、与えられる2次元画像の全体をシフトして右側画像および左側画像を生成する画像処理部を更に備えてよい。画像処理部は、バリア部における延伸方向に応じた方向に2次元画像の全体をシフトして、右側画像および左側画像を生成してよい。画像提示装置は、観視者の瞳孔間距離を検出する眼間距離検出部を更に備え、画像処理部は、眼間距離検出部が検出した瞳孔間距離に基づいて、右側画像および左側画像の間のシフト量を決定してよい。
【0010】
表示部は、長辺における画素数と、短辺における画素数とが異なる長方形の表示面を有し、長辺または短辺のいずれかが水平となるように配置され、画像処理部は、表示部の長辺および短辺のいずれが水平であるかに基づいて、右側画像および左側画像の間のシフト量を決定してよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る画像提示装置10の構成例を示す図である。
【図2】表示部30の動作例を説明する図である。
【図3】バリア部40を説明する図である。
【図4A】表示部30およびバリア部40の概要を示す図である。
【図4B】表示部30およびバリア部40の概要を示す図である。
【図5】バリア制御部60の他の動作例を説明する図である。
【図6】画像提示装置10の他の構成例を示す図である。
【図7】画像処理部20の動作例を説明する図である。
【図8】他の実施形態に係るコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、実施形態に係る画像提示装置10の構成例を示す図である。画像提示装置10は、パララックスバリア方式により、観視者に立体的画像を提示する。画像提示装置10は、画像入力部22、表示部30、バリア部40、表示角度検出部50、および、バリア制御部60を備える。
【0015】
画像入力部22は、観視者の右眼および左眼に提示すべき右側画像および左側画像を、表示部30に入力する。画像入力部22は、提示すべき全画像を予め記録した記録媒体であってよく、外部から与えられる画像を表示部30に入力する外部インターフェイスであってもよい。また、画像入力部22が表示部30に入力する画像は、静止画であってよく、静止画が連続した動画であってもよい。
【0016】
画像分割部32は、与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを、所定の方向において所定の幅を有する複数のストライプ画像に分割する。より具体的には、画像分割部32は、右側画像および左側画像のそれぞれを、バリア部40における透過部の配列方向に沿って、当該透過部の幅に応じた間隔で、複数のストライプ画像に分割する。
【0017】
出力部34は、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する。より具体的には、出力部34は、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、バリア部40における透過部の配列方向に沿って交互に配列して表示する。
【0018】
バリア部40は、いわゆるパララックスバリアであってよく、透過部および遮光部が交互に配置される。透過部は、所定の延伸方向に沿って形成され、光を透過する。遮光部は、当該延伸方向に沿って透過部と平行に形成され、光を遮光する。透過部および遮光部は、当該延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、出力部34が表示した右側画像および左側画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させ、観視者の右眼および左眼にそれぞれ提示する。このような構成により、裸眼の観視者に立体的画像を提示することができる。
【0019】
なお、本例のバリア部40は、透過部および遮光部の延伸方向および配列方向を変更することができる。例えばバリア部40は、パネル面の水平方向および垂直方向に沿って複数のシャッタ素子がマトリクス状に配置される液晶パネルを有してよい。バリア部40は、これらのシャッタ素子のオン/オフを個別に設定することで、透過部および遮光部の延伸方向および配列方向を制御できる。つまり、透過部を形成すべき領域のシャッタ素子をオン状態とし、遮光部を形成すべき領域のシャッタ素子をオフ状態とすることで、任意の方向に透過部および遮光部を形成することができる。
【0020】
バリア制御部60は、バリア部40における透過部および遮光部の、延伸方向および配列方向を制御する。バリア制御部60は、バリア部40におけるシャッタ素子に光を透過させるか否かを、シャッタ素子毎に制御することで、バリア部40のパネルに所定の延伸方向の透過部および遮光部を形成する。例えばバリア制御部60は、表示部30における表示面の傾きに応じて、バリア部40における透過部および遮光部の、延伸方向および配列方向を制御してよい。
【0021】
表示角度検出部50は、表示部30の表示面の傾きを検出する。"表示面の傾き"とは、地面に対して略垂直な面内における、表示面の水平方向に対する傾きを指してよい。表示部30は、水平方向に対して複数種類の傾きで設置できることが好ましい。例えば表示部30は、長方形の表示面を有し、表示面の長手方向を底辺とする設置態様と、表示面の短手方向を底辺とする設置態様とを取り得る構成を有してよい。これらの設置態様間では、"表示面の傾き"は、90度異なる。表示角度検出部50は、表示部30の四辺のうち、いずれの辺が底辺となっているかを検出してよい。
【0022】
バリア制御部60は、表示角度検出部50が検出した表示部30の表示面の傾きに応じて、バリア部40における透過部および遮光部の、延伸方向および配列方向を制御してよい。また、バリア制御部60は、表示角度検出部50が検出した表示部30の表示面の傾きに応じて、画像分割部32が生成するストライプ画像の配列方向を制御する。バリア制御部60は、バリア部40における透過部および遮光部の配列方向と、ストライプ画像の配列方向とが一致するように、画像分割部32が生成するストライプ画像の配列方向を制御する。
【0023】
このように、表示部30の表示面の傾きを検出し、バリア部40および画像分割部32を制御することで、表示部30の表示面の傾きが変化した場合でも、右側画像および左側画像を観視者の右眼および左眼に適切に指向させることができる。なお図1の例では、バリア部40は、表示部30の表示面と観視者との間に配置されたが、他の例では、バリア部40は、表示部30の表示面に対して、観視者とは逆側に配置されてもよい。例えば、表示部30が液晶表示装置の場合、バリア部40は、表示部30における光源と液晶パネルとの間に配置されてもよい。
【0024】
図2は、表示部30の動作例を説明する図である。上述したように画像分割部32は、左側画像および右側画像を、複数のストライプ画像(L1、L2、L3、・・・、および、R1、R2、R3、・・・)に分割する。本例の画像分割部32は、水平方向の配列方向に沿って、所定の間隔で左側画像および右側画像を分割する。
【0025】
出力部34は、画像分割部32が生成したストライプ画像を、右側画像および左側画像で交互に配列方向に配置して表示する。なお、出力部34は、右側画像および左側画像を同時に表示するので、左側画像および右側画像のそれぞれについて、ストライプ画像の配列方向における表示画素数を略半分にする。より具体的には、出力部34は、左側画像および右側画像のそれぞれのストライプ画像を、配列方向に1つおきに用いる。
【0026】
図3は、バリア部40を説明する図である。上述したようにバリア部40には、透過部42および遮光部44が、所定の配列方向に沿って交互に設けられる。透過部42は、左側画像の1つのストライプ画像、および、右側画像の1つのストライプ画像の組み合わせに対して1つずつ形成される。それぞれの透過部42は、対応する左側画像のストライプ画像を、観視者の左眼の方向に射出し、対応する右側画像のストライプ画像を、観視者の右眼の方向に射出する。このような構成により、左側画像および右側画像を、観視者の対応する眼に提示する。
【0027】
図4Aおよび図4Bは、表示部30およびバリア部40の概要を示す図である。図4Bに示す表示部30は、図4Aに示す表示部30に対して90度回転して設置される。表示角度検出部50は、表示部30が縦置きか、または、横置きかを検出することで、表示部30の表示面35の傾きを検出する。
【0028】
表示部30は、表示部30本体に一端が係合され、他端が地面と接することで表示部30を支持する支持部材36を有してよい。支持部材36は、表示部30本体に対して回動することで、表示部30のそれぞれの配置状態において、表示部30本体を支持する。表示角度検出部50は、支持部材36の回動角度に基づいて、表示部30における表示面35の傾きを検出してよい。
【0029】
バリア制御部60は、表示部30が縦置きか、または、横置きかに応じて、バリア部40における透過部42および遮光部44の配列方向を制御する。バリア制御部60は、図4Aおよび図4Bに示すように、透過部42および遮光部44の配列方向が地面に対して水平になるように、表示部30の表示面35に対する透過部42および遮光部44の配列方向を制御してよい。
【0030】
このとき、バリア制御部60は、バリア部40における透過部42および遮光部44の配列方向と、ストライプ画像の配列方向とが一致するように、画像分割部32が生成するストライプ画像の配列方向を制御する。これにより、表示部30の設置方向を変化させても、地面に対して直立している観視者に対して立体的画像を提示することができる。
【0031】
なお、図4Aおよび図4Bにおいては、表示部30の表示面35の傾きが90度ずつ変化する場合を説明したが、他の例では、表示角度検出部50は、90度より小さい範囲における表示面35の傾きを検出してもよい。例えば表示角度検出部50は、表示部30の内部に設けられ、表示部30の表示面35に対する重力の方向を検出する検出器を有してよい。バリア制御部60は、表示角度検出部50が検出する90度より小さい範囲の傾きに基づいて、透過部42および遮光部44の配列方向を調整してよい。
【0032】
本例のバリア部40は、液晶表示装置の各シャッタ素子をオンおよびオフ状態に制御して透過部42および遮光部44を形成するので、透過部42および遮光部44の傾きを容易に微調整することができる。このような処理により、例えば壁掛け型の表示部30の微小な傾きを検出して、バリア部40における透過部42および遮光部44の傾きを調整することができる。
【0033】
図5は、バリア制御部60の他の動作例を説明する図である。本例のバリア制御部60は、観視者の顔の傾きに基づいて、バリア部40の透過部42および遮光部44の延伸方向および配列方向を制御する。本例の画像提示装置10は、観視者の顔の傾きを検出する顔角度検出部38を更に備える。顔角度検出部38は、例えば表示部30に設けられ、観視者の顔を撮像することで、観視者の顔の傾きを検出する。顔角度検出部38は、パターンマッチングにより観視者の両眼を検出し、両眼を結ぶ直線の水平方向に対する角度θを検出してよい。
【0034】
バリア制御部60は、顔角度検出部38が検出した観視者の顔の傾きに基づいて、バリア部40の透過部42および遮光部44の延伸方向および配列方向を制御する。バリア制御部60は、観視者の両眼を結ぶ直線と、透過部42および遮光部44の配列方向が平行になるように、透過部42および遮光部44を制御してよい。このような構成により、観視者の顔が傾いている場合においても、当該傾きに応じて透過部42および遮光部44の方向を調整して、立体的画像を精度よく提示することができる。
【0035】
図6は、画像提示装置10の他の構成例を示す図である。本例の画像提示装置10は、図1から図5に関連して説明した画像提示装置10の構成に加え、画像処理部20を更に備える。他の構成は、図1から図5に関連して説明した画像提示装置10と同一であってよい。本例の画像提示装置10は、2次元画像から左側画像および右側画像を生成する。
【0036】
画像入力部22は、2次元画像を画像処理部20に入力する。画像処理部20は、与えられる2次元画像の全体をシフトして右側画像および左側画像を生成する。画像処理部20は、右側画像および左側画像の水平方向における相対位置の差(以下、シフト量と称する)が、観視者の両眼間の瞳孔距離Lと略一致するように2次元画像全体をシフトして、右側画像および左側画像を生成してよい。これらの右側画像および左側画像を、観視者の右眼および左眼に分離して提示することで、観視者に立体的画像を提示することができる。
【0037】
また、画像処理部20は、一例として、左側画像および右側画像を生成する処理をコンピュータのソフトウェア演算により行ってもよい。これに代えて、画像処理部20は、リアルタイムで伝送または再生されるビデオ信号に対してリアルタイムで画像処理を行ってもよい。
【0038】
また、瞳孔間距離Lは、観視者により設定されてよく、また、顔角度検出部38が、瞳孔間距離Lを決定する眼間距離検出部として機能してもよい。また、画像提示装置10が用いられる地域における平均的な値が予め与えられてもよい。
【0039】
図7は、画像処理部20の動作例を説明する図である。本例の画像処理部20は、与えられる2次元画像を、所定の軸における左にL/2シフトした画像を左側画像とし、当該軸における右にL/2シフトした画像を右側画像とする。ただし、Lは観視者の瞳孔間距離を示す。当該所定の軸は、表示部30の透過部42および遮光部44の延伸方向および配列方向に応じて定められる。例えば当該所定の軸は、透過部42および遮光部44の配列方向と平行であることが好ましい。
【0040】
例えば、図7に示す左側画像および右側画像に対して、水平方向に透過部42および遮光部44が交互に配列される場合、画像処理部20は、与えられる2次元画像を水平方向にシフトすることで、左側画像および右側画像を生成する。また、図7に示す左側画像および右側画像に対して、垂直方向に透過部42および遮光部44が交互に配列される場合、画像処理部20は、与えられる2次元画像を垂直方向にシフトすることで、左側画像および右側画像を生成する。
【0041】
図7では、左側画像を実線で示し、右側画像を破線で示す。これらの右側画像および左側画像を観視者に並列に提示して、右眼および左眼に分離して提示することで、観視者に対して立体的な画像を提示することができる。本例では左右の画像間におけるシフト量を観視者の瞳孔間距離Lと略一致させるので、被写体が無限遠に存在する状態での立体的画像を提示することになるが、与えられる2次元画像から簡易な処理で右側画像および左側画像を生成することができる。また、本例の画像提示装置10は、2次元画像の全体を所定の方向にシフトすることで右側画像および左側画像を生成するので、バリア部40の透過部42および遮光部44の角度に応じた右側画像および左側画像を容易に生成することができる。
【0042】
また、表示部30は、長辺における画素数と、短辺における画素数とが異なる長方形の表示面35を有してよい。表示部30は、図4Aおよび図4Bに示すように長辺または短辺のいずれかが水平となるように設置される。
【0043】
画像処理部20は、表示部30の表示面35の長辺および短辺のいずれが水平となっているかに基づいて、右側画像および左側画像の間のシフト量を調整してよい。例えば画像処理部20は、表示面35の短辺が水平となっている場合における、右側画像および左側画像の間のシフト量を、表示面35の長辺が水平となっている場合における、右側画像および左側画像の間のシフト量Lより小さくしてよい。
【0044】
2次元画像の全体を左右にシフトして左側画像および右側画像を生成する場合、両端のLの幅の領域は、左側画像および右側画像が重ならないので立体的画像を提示できない。このため、縦長の画像を表示する場合、上述したようにシフト量を小さくして、立体的に表示できる画像の領域を拡大することが好ましい。
【0045】
図8は、他の実施形態に係るコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す。コンピュータ800は、与えられるプログラムに応じて、図1から図7に関連して説明したバリア制御部60として機能する。また、コンピュータ800は、画像処理部20および画像分割部32として更に機能してもよい。
【0046】
本実施形態に係るコンピュータ800は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びCD−ROMドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
【0047】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0048】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ800内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ2060は、CD−ROM2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
【0049】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ800が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ800のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0050】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ800内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0051】
コンピュータ800にインストールされ、コンピュータ800をバリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32として機能させるプログラムは、バリア制御モジュール、画像処理モジュール、および、画像分割モジュールを有する。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ800を、バリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32としてそれぞれ機能させる。
【0052】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ800に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるバリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ800の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のバリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32が構築される。
【0053】
一例として、コンピュータ800と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フレキシブルディスク2090、又はCD−ROM2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0054】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060(CD−ROM2095)、フレキシブルディスク・ドライブ2050(フレキシブルディスク2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
【0055】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
【0056】
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
【0057】
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ800に提供してもよい。
【0058】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0059】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0060】
10・・・画像提示装置、20・・・画像処理部、22・・・画像入力部、30・・・表示部、32・・・画像分割部、34・・・出力部、35・・・表示面、36・・・支持部材、38・・・顔角度検出部、40・・・バリア部、42・・・透過部、44・・・遮光部、50・・・表示角度検出部、60・・・バリア制御部、800・・・コンピュータ、2000・・・CPU、2010・・・ROM、2020・・・RAM、2030・・・通信インターフェイス、2040・・・ハードディスクドライブ、2050・・・フレキシブルディスク・ドライブ、2060・・・CD−ROMドライブ、2070・・・入出力チップ、2075・・・グラフィック・コントローラ、2080・・・表示装置、2082・・・ホスト・コントローラ、2084・・・入出力コントローラ、2090・・・フレキシブルディスク、2095・・・CD−ROM
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像提示装置、プログラムおよび画像提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、立体(3D)画像の提示技術が知られている。特殊なメガネを用いずに、裸眼で立体画像を提示する技術の一つとして、表示面の前面にパララックスバリアまたはレンチキュラを配置して、表示した右側画像および左側画像を、それぞれ右眼および左眼に指向して射出する方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−287195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パララックスバリア方式は、垂直方向に延伸するスリットを、水平方向に複数並べて配置する。また、レンチキュラ方式も同様に、垂直方向に延伸する半円柱状のレンズを、水平方向に複数並べて配置する。なお、スリットまたはレンズは、表示面に対して固定される。このような方式により、直立した表示装置から、直立した観視者に対して立体的画像を提示することができる。
【0005】
しかし、表示装置および観視者は、直立しているとは限らない。例えば、フォトフレーム等の表示装置は、横置きおよび縦置きのいずれの状態でも用いられる。また観視者についても、例えば横臥した状態で表示装置を観視することも考えられる。このように表示装置および観視者の間の相対的な傾きが変化すると、スリットまたはレンズの方向が表示面に対して固定されている従来の方式では、観視者の右眼および左眼に、対応する右側画像および左側画像を精度よく提示することができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、立体的画像を提示する画像提示装置であって、与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示部と、所定の延伸方向に沿って形成され、光を透過する透過部と、延伸方向に沿って形成され、光を遮光する遮光部とが、延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、表示部が表示した右側画像および左側画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させるバリア部と、バリア部における延伸方向を制御するバリア制御部とを備える画像提示装置を提供する。
【0007】
表示部の傾きを検出する表示角度検出部を更に備え、バリア制御部は、表示角度検出部が検出した表示部の傾きに基づいて、バリア部における延伸方向を制御してよい。画像提示装置は、観視者の顔の傾きを検出する顔角度検出部を更に備え、バリア制御部は、顔角度検出部が検出した観視者の顔の傾きに基づいて、バリア部における延伸方向を制御してよい。
【0008】
バリア部は、パネル面の水平方向および垂直方向に沿って複数のシャッタ素子が配置されるパネルを有し、バリア制御部は、シャッタ素子に光を透過させるか否かを、シャッタ素子毎に制御することで、パネルに所定の延伸方向の透過部および遮光部を形成してよい。表示部は、バリア部における延伸方向に応じた方向に沿って、右側画像および左側画像を分割してよい。
【0009】
画像提示装置は、与えられる2次元画像の全体をシフトして右側画像および左側画像を生成する画像処理部を更に備えてよい。画像処理部は、バリア部における延伸方向に応じた方向に2次元画像の全体をシフトして、右側画像および左側画像を生成してよい。画像提示装置は、観視者の瞳孔間距離を検出する眼間距離検出部を更に備え、画像処理部は、眼間距離検出部が検出した瞳孔間距離に基づいて、右側画像および左側画像の間のシフト量を決定してよい。
【0010】
表示部は、長辺における画素数と、短辺における画素数とが異なる長方形の表示面を有し、長辺または短辺のいずれかが水平となるように配置され、画像処理部は、表示部の長辺および短辺のいずれが水平であるかに基づいて、右側画像および左側画像の間のシフト量を決定してよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る画像提示装置10の構成例を示す図である。
【図2】表示部30の動作例を説明する図である。
【図3】バリア部40を説明する図である。
【図4A】表示部30およびバリア部40の概要を示す図である。
【図4B】表示部30およびバリア部40の概要を示す図である。
【図5】バリア制御部60の他の動作例を説明する図である。
【図6】画像提示装置10の他の構成例を示す図である。
【図7】画像処理部20の動作例を説明する図である。
【図8】他の実施形態に係るコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、実施形態に係る画像提示装置10の構成例を示す図である。画像提示装置10は、パララックスバリア方式により、観視者に立体的画像を提示する。画像提示装置10は、画像入力部22、表示部30、バリア部40、表示角度検出部50、および、バリア制御部60を備える。
【0015】
画像入力部22は、観視者の右眼および左眼に提示すべき右側画像および左側画像を、表示部30に入力する。画像入力部22は、提示すべき全画像を予め記録した記録媒体であってよく、外部から与えられる画像を表示部30に入力する外部インターフェイスであってもよい。また、画像入力部22が表示部30に入力する画像は、静止画であってよく、静止画が連続した動画であってもよい。
【0016】
画像分割部32は、与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを、所定の方向において所定の幅を有する複数のストライプ画像に分割する。より具体的には、画像分割部32は、右側画像および左側画像のそれぞれを、バリア部40における透過部の配列方向に沿って、当該透過部の幅に応じた間隔で、複数のストライプ画像に分割する。
【0017】
出力部34は、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する。より具体的には、出力部34は、右側画像のストライプ画像および左側画像のストライプ画像を、バリア部40における透過部の配列方向に沿って交互に配列して表示する。
【0018】
バリア部40は、いわゆるパララックスバリアであってよく、透過部および遮光部が交互に配置される。透過部は、所定の延伸方向に沿って形成され、光を透過する。遮光部は、当該延伸方向に沿って透過部と平行に形成され、光を遮光する。透過部および遮光部は、当該延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、出力部34が表示した右側画像および左側画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させ、観視者の右眼および左眼にそれぞれ提示する。このような構成により、裸眼の観視者に立体的画像を提示することができる。
【0019】
なお、本例のバリア部40は、透過部および遮光部の延伸方向および配列方向を変更することができる。例えばバリア部40は、パネル面の水平方向および垂直方向に沿って複数のシャッタ素子がマトリクス状に配置される液晶パネルを有してよい。バリア部40は、これらのシャッタ素子のオン/オフを個別に設定することで、透過部および遮光部の延伸方向および配列方向を制御できる。つまり、透過部を形成すべき領域のシャッタ素子をオン状態とし、遮光部を形成すべき領域のシャッタ素子をオフ状態とすることで、任意の方向に透過部および遮光部を形成することができる。
【0020】
バリア制御部60は、バリア部40における透過部および遮光部の、延伸方向および配列方向を制御する。バリア制御部60は、バリア部40におけるシャッタ素子に光を透過させるか否かを、シャッタ素子毎に制御することで、バリア部40のパネルに所定の延伸方向の透過部および遮光部を形成する。例えばバリア制御部60は、表示部30における表示面の傾きに応じて、バリア部40における透過部および遮光部の、延伸方向および配列方向を制御してよい。
【0021】
表示角度検出部50は、表示部30の表示面の傾きを検出する。"表示面の傾き"とは、地面に対して略垂直な面内における、表示面の水平方向に対する傾きを指してよい。表示部30は、水平方向に対して複数種類の傾きで設置できることが好ましい。例えば表示部30は、長方形の表示面を有し、表示面の長手方向を底辺とする設置態様と、表示面の短手方向を底辺とする設置態様とを取り得る構成を有してよい。これらの設置態様間では、"表示面の傾き"は、90度異なる。表示角度検出部50は、表示部30の四辺のうち、いずれの辺が底辺となっているかを検出してよい。
【0022】
バリア制御部60は、表示角度検出部50が検出した表示部30の表示面の傾きに応じて、バリア部40における透過部および遮光部の、延伸方向および配列方向を制御してよい。また、バリア制御部60は、表示角度検出部50が検出した表示部30の表示面の傾きに応じて、画像分割部32が生成するストライプ画像の配列方向を制御する。バリア制御部60は、バリア部40における透過部および遮光部の配列方向と、ストライプ画像の配列方向とが一致するように、画像分割部32が生成するストライプ画像の配列方向を制御する。
【0023】
このように、表示部30の表示面の傾きを検出し、バリア部40および画像分割部32を制御することで、表示部30の表示面の傾きが変化した場合でも、右側画像および左側画像を観視者の右眼および左眼に適切に指向させることができる。なお図1の例では、バリア部40は、表示部30の表示面と観視者との間に配置されたが、他の例では、バリア部40は、表示部30の表示面に対して、観視者とは逆側に配置されてもよい。例えば、表示部30が液晶表示装置の場合、バリア部40は、表示部30における光源と液晶パネルとの間に配置されてもよい。
【0024】
図2は、表示部30の動作例を説明する図である。上述したように画像分割部32は、左側画像および右側画像を、複数のストライプ画像(L1、L2、L3、・・・、および、R1、R2、R3、・・・)に分割する。本例の画像分割部32は、水平方向の配列方向に沿って、所定の間隔で左側画像および右側画像を分割する。
【0025】
出力部34は、画像分割部32が生成したストライプ画像を、右側画像および左側画像で交互に配列方向に配置して表示する。なお、出力部34は、右側画像および左側画像を同時に表示するので、左側画像および右側画像のそれぞれについて、ストライプ画像の配列方向における表示画素数を略半分にする。より具体的には、出力部34は、左側画像および右側画像のそれぞれのストライプ画像を、配列方向に1つおきに用いる。
【0026】
図3は、バリア部40を説明する図である。上述したようにバリア部40には、透過部42および遮光部44が、所定の配列方向に沿って交互に設けられる。透過部42は、左側画像の1つのストライプ画像、および、右側画像の1つのストライプ画像の組み合わせに対して1つずつ形成される。それぞれの透過部42は、対応する左側画像のストライプ画像を、観視者の左眼の方向に射出し、対応する右側画像のストライプ画像を、観視者の右眼の方向に射出する。このような構成により、左側画像および右側画像を、観視者の対応する眼に提示する。
【0027】
図4Aおよび図4Bは、表示部30およびバリア部40の概要を示す図である。図4Bに示す表示部30は、図4Aに示す表示部30に対して90度回転して設置される。表示角度検出部50は、表示部30が縦置きか、または、横置きかを検出することで、表示部30の表示面35の傾きを検出する。
【0028】
表示部30は、表示部30本体に一端が係合され、他端が地面と接することで表示部30を支持する支持部材36を有してよい。支持部材36は、表示部30本体に対して回動することで、表示部30のそれぞれの配置状態において、表示部30本体を支持する。表示角度検出部50は、支持部材36の回動角度に基づいて、表示部30における表示面35の傾きを検出してよい。
【0029】
バリア制御部60は、表示部30が縦置きか、または、横置きかに応じて、バリア部40における透過部42および遮光部44の配列方向を制御する。バリア制御部60は、図4Aおよび図4Bに示すように、透過部42および遮光部44の配列方向が地面に対して水平になるように、表示部30の表示面35に対する透過部42および遮光部44の配列方向を制御してよい。
【0030】
このとき、バリア制御部60は、バリア部40における透過部42および遮光部44の配列方向と、ストライプ画像の配列方向とが一致するように、画像分割部32が生成するストライプ画像の配列方向を制御する。これにより、表示部30の設置方向を変化させても、地面に対して直立している観視者に対して立体的画像を提示することができる。
【0031】
なお、図4Aおよび図4Bにおいては、表示部30の表示面35の傾きが90度ずつ変化する場合を説明したが、他の例では、表示角度検出部50は、90度より小さい範囲における表示面35の傾きを検出してもよい。例えば表示角度検出部50は、表示部30の内部に設けられ、表示部30の表示面35に対する重力の方向を検出する検出器を有してよい。バリア制御部60は、表示角度検出部50が検出する90度より小さい範囲の傾きに基づいて、透過部42および遮光部44の配列方向を調整してよい。
【0032】
本例のバリア部40は、液晶表示装置の各シャッタ素子をオンおよびオフ状態に制御して透過部42および遮光部44を形成するので、透過部42および遮光部44の傾きを容易に微調整することができる。このような処理により、例えば壁掛け型の表示部30の微小な傾きを検出して、バリア部40における透過部42および遮光部44の傾きを調整することができる。
【0033】
図5は、バリア制御部60の他の動作例を説明する図である。本例のバリア制御部60は、観視者の顔の傾きに基づいて、バリア部40の透過部42および遮光部44の延伸方向および配列方向を制御する。本例の画像提示装置10は、観視者の顔の傾きを検出する顔角度検出部38を更に備える。顔角度検出部38は、例えば表示部30に設けられ、観視者の顔を撮像することで、観視者の顔の傾きを検出する。顔角度検出部38は、パターンマッチングにより観視者の両眼を検出し、両眼を結ぶ直線の水平方向に対する角度θを検出してよい。
【0034】
バリア制御部60は、顔角度検出部38が検出した観視者の顔の傾きに基づいて、バリア部40の透過部42および遮光部44の延伸方向および配列方向を制御する。バリア制御部60は、観視者の両眼を結ぶ直線と、透過部42および遮光部44の配列方向が平行になるように、透過部42および遮光部44を制御してよい。このような構成により、観視者の顔が傾いている場合においても、当該傾きに応じて透過部42および遮光部44の方向を調整して、立体的画像を精度よく提示することができる。
【0035】
図6は、画像提示装置10の他の構成例を示す図である。本例の画像提示装置10は、図1から図5に関連して説明した画像提示装置10の構成に加え、画像処理部20を更に備える。他の構成は、図1から図5に関連して説明した画像提示装置10と同一であってよい。本例の画像提示装置10は、2次元画像から左側画像および右側画像を生成する。
【0036】
画像入力部22は、2次元画像を画像処理部20に入力する。画像処理部20は、与えられる2次元画像の全体をシフトして右側画像および左側画像を生成する。画像処理部20は、右側画像および左側画像の水平方向における相対位置の差(以下、シフト量と称する)が、観視者の両眼間の瞳孔距離Lと略一致するように2次元画像全体をシフトして、右側画像および左側画像を生成してよい。これらの右側画像および左側画像を、観視者の右眼および左眼に分離して提示することで、観視者に立体的画像を提示することができる。
【0037】
また、画像処理部20は、一例として、左側画像および右側画像を生成する処理をコンピュータのソフトウェア演算により行ってもよい。これに代えて、画像処理部20は、リアルタイムで伝送または再生されるビデオ信号に対してリアルタイムで画像処理を行ってもよい。
【0038】
また、瞳孔間距離Lは、観視者により設定されてよく、また、顔角度検出部38が、瞳孔間距離Lを決定する眼間距離検出部として機能してもよい。また、画像提示装置10が用いられる地域における平均的な値が予め与えられてもよい。
【0039】
図7は、画像処理部20の動作例を説明する図である。本例の画像処理部20は、与えられる2次元画像を、所定の軸における左にL/2シフトした画像を左側画像とし、当該軸における右にL/2シフトした画像を右側画像とする。ただし、Lは観視者の瞳孔間距離を示す。当該所定の軸は、表示部30の透過部42および遮光部44の延伸方向および配列方向に応じて定められる。例えば当該所定の軸は、透過部42および遮光部44の配列方向と平行であることが好ましい。
【0040】
例えば、図7に示す左側画像および右側画像に対して、水平方向に透過部42および遮光部44が交互に配列される場合、画像処理部20は、与えられる2次元画像を水平方向にシフトすることで、左側画像および右側画像を生成する。また、図7に示す左側画像および右側画像に対して、垂直方向に透過部42および遮光部44が交互に配列される場合、画像処理部20は、与えられる2次元画像を垂直方向にシフトすることで、左側画像および右側画像を生成する。
【0041】
図7では、左側画像を実線で示し、右側画像を破線で示す。これらの右側画像および左側画像を観視者に並列に提示して、右眼および左眼に分離して提示することで、観視者に対して立体的な画像を提示することができる。本例では左右の画像間におけるシフト量を観視者の瞳孔間距離Lと略一致させるので、被写体が無限遠に存在する状態での立体的画像を提示することになるが、与えられる2次元画像から簡易な処理で右側画像および左側画像を生成することができる。また、本例の画像提示装置10は、2次元画像の全体を所定の方向にシフトすることで右側画像および左側画像を生成するので、バリア部40の透過部42および遮光部44の角度に応じた右側画像および左側画像を容易に生成することができる。
【0042】
また、表示部30は、長辺における画素数と、短辺における画素数とが異なる長方形の表示面35を有してよい。表示部30は、図4Aおよび図4Bに示すように長辺または短辺のいずれかが水平となるように設置される。
【0043】
画像処理部20は、表示部30の表示面35の長辺および短辺のいずれが水平となっているかに基づいて、右側画像および左側画像の間のシフト量を調整してよい。例えば画像処理部20は、表示面35の短辺が水平となっている場合における、右側画像および左側画像の間のシフト量を、表示面35の長辺が水平となっている場合における、右側画像および左側画像の間のシフト量Lより小さくしてよい。
【0044】
2次元画像の全体を左右にシフトして左側画像および右側画像を生成する場合、両端のLの幅の領域は、左側画像および右側画像が重ならないので立体的画像を提示できない。このため、縦長の画像を表示する場合、上述したようにシフト量を小さくして、立体的に表示できる画像の領域を拡大することが好ましい。
【0045】
図8は、他の実施形態に係るコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す。コンピュータ800は、与えられるプログラムに応じて、図1から図7に関連して説明したバリア制御部60として機能する。また、コンピュータ800は、画像処理部20および画像分割部32として更に機能してもよい。
【0046】
本実施形態に係るコンピュータ800は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びCD−ROMドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
【0047】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0048】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ800内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ2060は、CD−ROM2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
【0049】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ800が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ800のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0050】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ800内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0051】
コンピュータ800にインストールされ、コンピュータ800をバリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32として機能させるプログラムは、バリア制御モジュール、画像処理モジュール、および、画像分割モジュールを有する。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ800を、バリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32としてそれぞれ機能させる。
【0052】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ800に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるバリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ800の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のバリア制御部60、画像処理部20、および、画像分割部32が構築される。
【0053】
一例として、コンピュータ800と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フレキシブルディスク2090、又はCD−ROM2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0054】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060(CD−ROM2095)、フレキシブルディスク・ドライブ2050(フレキシブルディスク2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
【0055】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
【0056】
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
【0057】
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ800に提供してもよい。
【0058】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0059】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0060】
10・・・画像提示装置、20・・・画像処理部、22・・・画像入力部、30・・・表示部、32・・・画像分割部、34・・・出力部、35・・・表示面、36・・・支持部材、38・・・顔角度検出部、40・・・バリア部、42・・・透過部、44・・・遮光部、50・・・表示角度検出部、60・・・バリア制御部、800・・・コンピュータ、2000・・・CPU、2010・・・ROM、2020・・・RAM、2030・・・通信インターフェイス、2040・・・ハードディスクドライブ、2050・・・フレキシブルディスク・ドライブ、2060・・・CD−ROMドライブ、2070・・・入出力チップ、2075・・・グラフィック・コントローラ、2080・・・表示装置、2082・・・ホスト・コントローラ、2084・・・入出力コントローラ、2090・・・フレキシブルディスク、2095・・・CD−ROM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体的画像を提示する画像提示装置であって、
与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、前記右側画像のストライプ画像および前記左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示部と、
所定の延伸方向に沿って形成されて光を透過する透過部と、前記延伸方向に沿って形成されて光を遮光する遮光部とが、前記延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、前記表示部が表示した前記右側画像および前記左側画像の対応する前記ストライプ画像を異なる方向に射出させるバリア部と、
前記バリア部における前記延伸方向を制御するバリア制御部と
を備える画像提示装置。
【請求項2】
前記表示部の傾きを検出する表示角度検出部を更に備え、
前記バリア制御部は、前記表示角度検出部が検出した前記表示部の傾きに基づいて、前記バリア部における前記延伸方向を制御する
請求項1に記載の画像提示装置。
【請求項3】
観視者の顔の傾きを検出する顔角度検出部を更に備え、
前記バリア制御部は、前記顔角度検出部が検出した前記観視者の顔の傾きに基づいて、前記バリア部における前記延伸方向を制御する
請求項1に記載の画像提示装置。
【請求項4】
前記バリア部は、パネル面の水平方向および垂直方向に沿って複数のシャッタ素子が配置されるパネルを有し、
前記バリア制御部は、前記複数のシャッタ素子に光を透過させるか否かを、シャッタ素子毎に制御することで、前記パネルに所定の前記延伸方向の前記透過部および前記遮光部を形成する
請求項1から3のいずれかに記載の画像提示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記バリア部における前記延伸方向に応じた方向に沿って、前記右側画像および前記左側画像を分割する
請求項1から4のいずれかに記載の画像提示装置。
【請求項6】
与えられる2次元画像の全体をシフトして前記右側画像および前記左側画像を生成する画像処理部を更に備える
請求項1から5のいずれかに記載の画像提示装置。
【請求項7】
前記画像処理部は、前記バリア部における前記延伸方向に応じた方向に前記2次元画像の全体をシフトして、前記右側画像および前記左側画像を生成する
請求項6に記載の画像提示装置。
【請求項8】
観視者の瞳孔間距離を検出する眼間距離検出部を更に備え、
前記画像処理部は、前記眼間距離検出部が検出した前記瞳孔間距離に基づいて、前記右側画像および前記左側画像の間のシフト量を決定する
請求項6に記載の画像提示装置。
【請求項9】
前記表示部は、長辺における画素数と、短辺における画素数とが異なる長方形の表示面を有し、長辺または短辺のいずれかが水平となるように配置され、
前記画像処理部は、前記表示部の長辺および短辺のいずれが水平であるかに基づいて、前記右側画像および前記左側画像の間のシフト量を決定する
請求項6に記載の画像提示装置。
【請求項10】
立体的画像を提示する画像提示方法であって、
与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、前記右側画像のストライプ画像および前記左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示段階と、
所定の延伸方向に沿って形成されて光を透過する透過部と、前記延伸方向に沿って形成されて光を遮光する遮光部とが、前記延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置されるバリア部に対して、前記延伸方向を制御するバリア制御段階と
を備える画像提示方法。
【請求項11】
コンピュータを、請求項4に記載の画像提示装置における前記バリア制御部として機能させるプログラム。
【請求項1】
立体的画像を提示する画像提示装置であって、
与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、前記右側画像のストライプ画像および前記左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示部と、
所定の延伸方向に沿って形成されて光を透過する透過部と、前記延伸方向に沿って形成されて光を遮光する遮光部とが、前記延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、前記表示部が表示した前記右側画像および前記左側画像の対応する前記ストライプ画像を異なる方向に射出させるバリア部と、
前記バリア部における前記延伸方向を制御するバリア制御部と
を備える画像提示装置。
【請求項2】
前記表示部の傾きを検出する表示角度検出部を更に備え、
前記バリア制御部は、前記表示角度検出部が検出した前記表示部の傾きに基づいて、前記バリア部における前記延伸方向を制御する
請求項1に記載の画像提示装置。
【請求項3】
観視者の顔の傾きを検出する顔角度検出部を更に備え、
前記バリア制御部は、前記顔角度検出部が検出した前記観視者の顔の傾きに基づいて、前記バリア部における前記延伸方向を制御する
請求項1に記載の画像提示装置。
【請求項4】
前記バリア部は、パネル面の水平方向および垂直方向に沿って複数のシャッタ素子が配置されるパネルを有し、
前記バリア制御部は、前記複数のシャッタ素子に光を透過させるか否かを、シャッタ素子毎に制御することで、前記パネルに所定の前記延伸方向の前記透過部および前記遮光部を形成する
請求項1から3のいずれかに記載の画像提示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記バリア部における前記延伸方向に応じた方向に沿って、前記右側画像および前記左側画像を分割する
請求項1から4のいずれかに記載の画像提示装置。
【請求項6】
与えられる2次元画像の全体をシフトして前記右側画像および前記左側画像を生成する画像処理部を更に備える
請求項1から5のいずれかに記載の画像提示装置。
【請求項7】
前記画像処理部は、前記バリア部における前記延伸方向に応じた方向に前記2次元画像の全体をシフトして、前記右側画像および前記左側画像を生成する
請求項6に記載の画像提示装置。
【請求項8】
観視者の瞳孔間距離を検出する眼間距離検出部を更に備え、
前記画像処理部は、前記眼間距離検出部が検出した前記瞳孔間距離に基づいて、前記右側画像および前記左側画像の間のシフト量を決定する
請求項6に記載の画像提示装置。
【請求項9】
前記表示部は、長辺における画素数と、短辺における画素数とが異なる長方形の表示面を有し、長辺または短辺のいずれかが水平となるように配置され、
前記画像処理部は、前記表示部の長辺および短辺のいずれが水平であるかに基づいて、前記右側画像および前記左側画像の間のシフト量を決定する
請求項6に記載の画像提示装置。
【請求項10】
立体的画像を提示する画像提示方法であって、
与えられる右側画像および左側画像のそれぞれを複数のストライプ画像に分割し、前記右側画像のストライプ画像および前記左側画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列して表示する表示段階と、
所定の延伸方向に沿って形成されて光を透過する透過部と、前記延伸方向に沿って形成されて光を遮光する遮光部とが、前記延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置されるバリア部に対して、前記延伸方向を制御するバリア制御段階と
を備える画像提示方法。
【請求項11】
コンピュータを、請求項4に記載の画像提示装置における前記バリア制御部として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−256815(P2010−256815A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109690(P2009−109690)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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