説明

画像生成装置、遊技機及び画像生成プログラム

【課題】多量の画像データや高い画像処理能力を要求することなく、スピード感のある立体画像を生成することが可能な画像生成装置、遊技機、および画像生成プログラムを提供する。
【解決手段】仮想三次元空間を投影面に投影した画像を生成する画像生成装置において、仮想三次元空間に1以上の柱状オブジェクト(503、504)をモデリングするものであって、投影面に投影する仮想三次元空間の範囲を規定する視体積(VV)に対し、一部が入るように柱状オブジェクト(503、504)を配置する柱状オブジェクト配置部(410)、柱状オブジェクトの表面に所定の模様をレンダリングするレンダリング部(411)を備える。柱状オブジェクト(503、504)の表面にレンダリングされる模様は、視点から見て経時的に移動するよう制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元画像生成技術に係り、特に、スピード感のある画像表示を少ないデータ量で実現する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
三次元画像生成技術を応用した装置のひとつに、仮想三次元空間を奥へ奥へと進んでいく様子をシミュレーション可能なゲーム装置があった。予め設定されたコースを車で進んでいくドライビングゲームがその典型である。
【0003】
例えば、特開平8−276074号公報には、走行路を複数のエリアに分割し、遊技者が操作する自車が走行しているエリアに応じて表示対象となるポリゴンで表された形状データを透視変換し、表示させるものであった(特許文献1、図11等)。このような画像生成装置によれば、操作情報に基づき自車の4軸サスペンションの挙動をシミュレーションして、遊技者の操作に応じた車のシミュレーションをし、車のコース上の位置に対応した形状データに基づく走行路や背景の画像を提供することで、本元のレーシングシーンの雰囲気を高いリアル感で演出することが可能になっていた。
【特許文献1】特開平8−276074号公報(図11、段落0061〜0063)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、仮想三次元空間における移動経路(走行路)に沿って形状データを記憶しておき、視点(自車)位置に応じて該当する形状データを読み出し画像を生成する方法では、移動経路周辺の形状データを予め作成して記憶しておくことが必要であり、画像データ量が著しく多くなるという問題があった。また画像更新タイミングごとに視点位置を特定し、対応する形状データを読み出し透視変換することは、それだけ画像処理のための負担が多くならざるを得なかった。
【0005】
ゲームや遊技機によっては、三次元空間を進行している雰囲気を演出することができれば十分であるような演出内容である場合がある。例えば、海中や空中、地上を自己のキャラクタが高速で進行しているような演出である。このような演出では、描画される地形の立体感や形状の正確性を再現することが要求されているのではない。むしろ自己のキャラクタが高速に進行しているような雰囲気を効果的に演出できることの方が、優先度が高いのである。
【0006】
そこで本発明は、多量の画像データや高い画像処理能力を要求することなく、スピード感のある立体画像を生成することが可能な画像生成装置、遊技機、および画像生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の画像生成装置は、仮想三次元空間を投影面に投影した画像を生成する画像生成装置において、仮想三次元空間に1以上の柱状オブジェクトをモデリングするものであって、投影面に投影する仮想三次元空間の範囲を規定する視体積に対し、一部が入るように柱状オブジェクトを配置する柱状オブジェクト配置部と、柱状オブジェクトの表面に所定の模様をレンダリングするレンダリング部と、を備え、柱状オブジェクトの表面にレンダリングされる模様は、視点から見て経時的に移動するよう制御されることを特徴とする。
【0008】
係る構成によれば、柱状オブジェクトの表面にレンダリングされた模様が画像として可視化されるが、この模様は経時的に移動するように、すなわち、柱状オブジェクトの位置が同じでも画像更新タイミング毎の模様自体の位置が変更されていくので、動画像としては模様が動いているように視認されることになる。このとき、柱状オブジェクトはその一部のみが視体積に入り込んでいるため、柱状物体として画像化されるのではなく、柱状物体の側面を拡大して観察しているような透視投影画像が得られる。柱状オブジェクトの表面の模様は移動しているので、視点から認識される模様の移動速度は、柱状オブジェクトのスカイライン(背景との境界)付近では遅く、離れるに連れて速くなる。よって、視点が仮想三次元空間に設定された壁面に囲まれた挟空間を高速で移動しているような画像が提供される。レンダリングされる模様は柱状オブジェクトの表面にマッピングするだけのデータ量があれば足りるので、画像データ量を大幅に軽減することができる。また、画像更新タイミングごとに模様の位置を変える処理をすればよいだけなので、処理能力が低い装置であっても臨場感のある立体画像を生成可能である。
【0009】
ここで、柱状オブジェクトとしては、幾つかのバリエーションが可能である。例えば、柱状オブジェクトは円柱状にモデリングしたものとすることができ、この場合、柱状オブジェクトを軸中心に回転させることによって模様が移動する。
係る構成によれば、柱状オブジェクトは軸に対し回転対称なので、表面に模様がレンダリングされたオブジェクトを仮想三次元空間内で所定の速度にて回転させる処理をするだけでスピード感のある移動画像を生成することができる。レンダリングされる模様のための画像データとしては、柱状オブジェクトの側面にマッピングするだけのデータ量を保持しておけばよい。
【0010】
また、柱状オブジェクトは軸中心に回転非対称な形状にモデリングしたものとすることができ、このとき、柱状オブジェクトの表面にレンダリングする模様の配置を経時的に変更することにより模様が移動する。
係る構成によれば、柱状オブジェクトは回転非対称なので、軸中心に回転させたのでは視点から見たオブジェクトの輪郭が動いてしまう。代わりに本発明では表面にレンダリングする模様の位置をオブジェクトに対し変更するのでスピード感のある移動画像を生成することができる。レンダリングされる模様のための画像データとしては、視体積に含まれる表面にレンダリングするだけの画像データを繰り返し用いればよく、データ量を一定量以下に削減することができる。
なお、このような回転非対称な柱状オブジェクトとしては、楕円柱や角柱、さらに平面オブジェクトも広義の柱状オブジェクトとすることができる。
【0011】
具体的には、柱状オブジェクトを一対設け、四角錐状の視体積を構成する側面付近に配置することが好ましい。
係る構成によれば、一対の柱状オブジェクトが視体積の側面付近に設けられているので、投影面となる画像表示面の左右または上下の周辺において柱状オブジェクトの側壁が投影され、画像表示面の周辺において模様が高速に移動するような画像が提供される。このため、視点または視点前方にモデリングされている自己キャラクタが、z軸方向(視線方向)に沿って高速に動いている画像が提供される。
なお、一対の柱状オブジェクトを二組として、左右・上下とも壁面を画像化させることで、壁で囲まれた閉空間(トンネル等)内を移動しているかのような画像を生成することも可能である。また、四角錐上の視体積の断面対角線に中心軸が平行になるよう柱状オブジェクトを配置しても、同様の作用効果を得ることが可能である。
【0012】
また具体的には、一対の柱状オブジェクトの各々にレンダリングされる模様は、互いに対称的に移動するよう制御されることは好ましい。
係る構成によれば、画像表示面の相対する周辺部において対称的に模様が移動することになるので、視点または視点前方のモデリングされている自己キャラクタが高速に移動しているような画像が提供される。例えば、右側面近くでは模様が右側に流れ、左側面近くでは模様が左側に流れるように対称的に移動させれば、視点等が前方に進んでいるような画像となり、右側面近くでは模様が左側に流れ、左側面近くでは模様が右側に流れるように対称的に移動させれば、視点等が後方に進んでいる(後退している)ような画像が提供される。
【0013】
本発明において、背景画像を生成する背景画像生成部を備え、柱状オブジェクトの表面にレンダリングされる模様の基本色は、背景画像の基本色と近似しているように構成することは好ましい。
係る構成によれば、透視投影された柱状オブジェクト表面の模様は背景が柱状オブジェクトの背後から観察される背景画像と同じベースカラーとなるので、透視投影された柱状オブジェクトの境界(スカイライン)が目立たなくなり、背景と一体化した自然な画像を提供可能である。
【0014】
また本発明において、視点からの距離に応じて色濃度を変化させる色濃度変更部を備え、視点から柱状オブジェクトの側面への接線付近における色濃度が所定値以上となるように制御されることは好ましい。
【0015】
係る構成によれば、透視投影された柱状オブジェクトの境界(スカイライン)付近の距離において、色濃度が一定以上に制御されるので、境界をぼかすことが可能となり、背景画像がどのようなものであるかによらず境界を目立たせない自然な画像を提供可能である。
【0016】
本発明は、上記したような本発明の画像生成装置を備える遊技機でもある。
ここで、「遊技機」には、特に限定は無いが、例えばぱちんこ機(第一種ぱちんこ機、第二種ぱちんこ機を含む)、回胴式遊技機(以下、「スロットマシン」という。)等を含む。
【0017】
本発明は、 仮想三次元空間を投影面に投影した画像を生成するための画像生成プログラムであって、仮想三次元空間に1以上の柱状オブジェクトをモデリングするものであって、投影面に投影する仮想三次元空間の範囲を規定する視体積に対し、一部が入るように柱状オブジェクトを配置する機能と、柱状オブジェクトの表面に所定の模様をレンダリングする機能と、柱状オブジェクトの表面にレンダリングされる模様を、視点から見て経時的に移動するよう制御する機能と、をコンピュータに実行させるための画像生成プログラムでもある。
【0018】
この画像生成プログラムはコンピュータに読み取り可能な所定の記憶媒体に格納することが可能である。すなわち本発明のプログラムは、CD関連ディスク、DVD関連ディスク、磁気ディスク、半導体メモリ及び通信ネットワークなどの各種の媒体を通じて、例えば、業務用又は家庭用のテレビゲーム機や、パーソナルコンピュータなど情報処理装置内のメモリにロードし、実行させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、柱状オブジェクトはその一部のみが画像化され、その表面の模様は移動しているので、視点が仮想三次元空間に設定された壁面に囲まれた挟空間を高速で移動しているような画像が提供される。よって、柱状オブジェクトの表面にマッピングするだけのデータ量で十分であり、画像データ量を大幅に軽減することができる。また、画像更新タイミングごとに模様の位置を変える処理をすればよいだけなので、処理能力が低い装置であっても臨場感のある立体画像を生成可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、遊技機の一例として、いわゆる第一種パチンコ機(以下、「パチンコ機」と略称する。)を例に挙げて説明する。但し、画像表示機能がある機種であれば、その他のパチンコ機(第二種、第三種等)であっても本発明を適用可能である。
【0021】
(定義)
本実施形態において用いる用語について、以下のとおりに定義する。
「遊技機」:ホールに設けられ、風適法(「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の略)の適用を受ける、パチンコ型遊技機やスロットマシン型遊技機をいう。
「遊技球」:遊技機で使用される玉(パチンコ玉)(貸玉)のことをいい、カードリーダに所定のカードを読ませることにより、または、貸玉機に直接コインを投入することにより、提供されるものである。
「賞球」:入賞により払い出される遊技球のことをいう。
【0022】
「入賞」:入賞口に遊技球が入ることをいう。
「入賞口」:遊技球が入ることにより賞球を払い出すように設定されたものをいい、本実施形態では、一般入賞口111、大入賞口113に相当する。
「始動入賞口」:遊技球が入ることにより抽選を開始するように設定されたものをいい、「チャッカー」ともいう。本実施形態では、始動入賞口112に相当する。
【0023】
「大入賞口」:大当たりの結果、開放される電動役物をいい、「アタッカー」ともいう。本実施形態では、大入賞口113が相当している。
「抽選」:始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、予め定められた確率で「大当たり」または「ハズレ」の抽選結果を出力することをいう。
「大当たり」:抽選の結果、特別遊技に移行することをいう。
【0024】
「リーチ」:あと一つの条件が揃えば「大当たり」となることをいう。例えば、「装飾図柄」においてあと一つ数字が揃えば「大当たり」となる図柄が表示される。
「通常遊技」:「大当たり」となる前までに行われる遊技をいう。
「特別遊技」:遊技者にとって有利な遊技状態をいう。
【0025】
「特別図柄」:抽選結果を表示するための図柄をいい、「大当たり」か「ハズレ」かが表示される。
【0026】
「装飾図柄」:抽選結果を遊技者にインパクトのある画像で提示するための図柄であり、「特別図柄」により表示される「大当たり」か「ハズレ」かの抽選結果に対応している。通常、装飾図柄は、数字や記号等の図柄で表される。個々の数字または記号等の図柄を、単に「装飾図柄」という。また遊技機では、一連の装飾図柄(例えば「0」〜「9」の10個の数字)のまとまりが、一体として移動表示される。この一まとまりの「装飾図柄」を「一連の装飾図柄」という。遊技機では、この「一連の装飾図柄」のうち一つの装飾図柄が選択される。この選択された装飾図柄が複数個組合せて表示されることで、「当たり」や「ハズレ」を表示する。この複数の選択された装飾図柄の組合せによって表現される装飾図柄の組合せを、「装飾図柄の組合せ」という。
【0027】
「普通図柄」:始動入賞口を有する普通電動役物(いわゆる電動チューリップ)に遊技球が入賞しやすい状態か否かを示す図柄である。
「変動表示」:抽選を実施している間に装飾図柄を移動させながら表示することをいう。
「保留数」:遊技球が入賞口に入った累積数をいい、入賞したことによる抽選の待ち数である。通常上限数が定められる。
【0028】
「確変モード」:確率変動モードのことで、通常遊技よりも「大当たり」になる確率が高くなる状態を形成するようにするモードである。
「時短モード」:所定期間または所定回の単位遊技が実行される期間、「特別図柄」及び「普通図柄」の変動時間が短縮されるモードをいう。
【0029】
(実施形態1)
本発明の実施形態1では、全体的な構成を説明と本発明の基本原理に関する。
図1は、パチンコ機の外観構成の一例を示す正面図である。
図1において、パチンコ機(遊技機)100は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機枠とを備えて構成される。
【0030】
遊技盤には、複数の釘101、風車102a、102b、普通図柄作動ゲート103、普通電動役物104、センター飾り部品105、特別図柄表示装置106、演出表示装置107、普通図柄表示装置108、外レール110、及び内レール109などが遊技部品として設けられている。また、遊技盤には、一般入賞口111、始動入賞口112、大入賞口113、及びアウト口114が形成されている。
【0031】
内レール109と外レール110は、発射された遊技球を、遊技領域115へ案内するためのものである。
釘101や、風車102a、102bは、遊技領域115の所定の位置に設けられている。例えば、遊技領域115に入って、図1の上から下に向けて移動する遊技球の動きを不規則にしたり、一般入賞口111、始動入賞口112、及び大入賞口113への遊技球の入賞や、普通図柄作動ゲート103への遊技球の通過頻度を調整したりする。
【0032】
特別図柄表示装置106は、内レール109の側方に設けられており、例えば、特別図柄を表示する7セグメントLED116と、遊技球の始動入賞口112への入賞数を表示する4つのLED117とを備えて構成されている。
本実施形態では、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づいて、7セグメントLED116を発光させて、「大当たり」に対応する特別図柄である「3」及び「7」と、「ハズレ」に対応する特別図柄である「−」とを変動表示させた後に、前記抽選の結果に基づいて、これら3種類の特別図柄のうちの1つを停止表示させるようにしている。
【0033】
4つのLED117は、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の保留数を表示するためのもので、始動入賞口112に遊技球が入賞する度に順次発光し、また、特別図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、前記保留数の上限値に対応する4つのLED117の発光数により、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知する。本実施形態では、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値を4つとしている。そして、この保留数が4つである場合に始動入賞口112に遊技球が入賞した場合には、その遊技球の入賞に基づく抽選を行わずに、始動入賞口112への入賞に対応する数の賞球のみを行うようにしている。
【0034】
演出表示装置107は、装飾図柄を含む画像を表示するための表示装置であって、遊技者に視認されやすいように、遊技領域115のほぼ中央位置に設けられており、種々の演出に関わる表示をするための液晶表示装置を備えて構成されている。
【0035】
表示画面118は、演出表示装置107に設けられた液晶表示装置で遊技者に画像が視認可能に提供される領域である。表示画面118には、一揃いの装飾図柄が表示されるようになっている。一揃いの装飾図柄としては、文字及び記号として、例えば「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」がある。装飾図柄の変動期間中には、各々の装飾図柄が、遊技機の定めた順番で、入れ替わり表示される。装飾図柄の変動期間の終了時には、装飾図柄として「0」〜「9」、及び「A」〜「F」のいずれか一つずつが停止表示される。これら3つの装飾図柄の組合せで「大当たり」か「ハズレ」かが示される。一方、前記抽選の結果が「ハズレ」である場合は、「大当たり」に相当する特定の装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄を停止表示される。
なお、演出表示装置107は、画像部品や装飾図柄だけでなく、リーチ状態への移行後の「リーチ」演出において、「大当たり」の期待感を遊技者に与えるようにするためのオブジェクト(キャラクタ)画像なども装飾図柄の背景画像として表示する。
【0036】
また、演出表示装置107は、遊技球の始動入賞口112への入賞数を表示し、始動入賞口112への現在の入賞数を遊技者に報知するようにしてもよい。
演出表示装置107の下方には、普通電動役物104が設けられている。この普通電動役物104は、始動入賞口112へ遊技球を案内するために開閉動作する。
この普通電動役物104の下方には、大入賞口113が形成されている。この大入賞口113は、「大当たり」となり、特別遊技に移行した場合に、大入賞口扉120が倒伏して開放される。本実施形態では、特別遊技において、最大15回の単位遊技が実行されるようにしている。具体的に説明すると、単位遊技を行っている最中に、大入賞口113に形成されている特定領域(いわゆるVゾーン)121を、遊技球が通過すると、次の単位遊技に移行することが可能になるようにして、最大15回の単位遊技が実行されるようにしている。なお、本実施形態では、大入賞口113に特定領域121を形成するようにしたが、必ずしも特定領域121を形成する必要はない。この場合には、特別遊技に移行すると、15回の単位遊技を実行することが保証されることになる。
【0037】
センター飾り部品105は、透明化の部分を含む成形品であり、演出表示装置107の周囲に設けられている。このセンター飾り部品105は、演出表示装置107を保護したり、パチンコ機100を装飾したりするなどの役割を果たす。また、図1に示したパチンコ機100においては、センター飾り部品105の上部に形成されたスルー部105aに入った遊技球が、センター飾り部品105内を経由して、センター飾り部品105の下部に形成されたステージ105bまで移動するような流路が形成されるようにしている。
【0038】
普通図柄作動ゲート103は、普通電動役物104と内レール109との間に設けられており、例えば、普通図柄作動ゲート103内を遊技球が上から下へ向けて通過することが可能なように構成されている。
普通図柄表示装置108は、普通電動役物104を介して普通図柄作動ゲート103と対向する位置に設けられており、例えば、普通図柄を表示する7セグメントLED122と、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過数を表示する4つのLED123とを備えて構成されている。普通図柄は、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過を契機として行われる抽選の結果に応じて、普通電動役物104を開放させるか否かを示すための図柄である。
【0039】
普通図柄表示装置108は、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過に基づいて、7セグメントLED122を発光させて、普通図柄として例えば「7」及び「−」を交互に変動表示させた後に、「7」又は「−」の何れかを停止表示させる。そして、「7」が停止表示された場合に、「当たり」とし、普通電動役物104を開放させる。一方、「−」が停止表示された場合には、「ハズレ」とし、普通電動役物104を開放させない。
【0040】
また、4つのLED123は、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過数を表示するもので、普通図柄作動ゲート103を遊技球が通過する度に順次発光し、また、普通図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、4つのLED123の発光数により、普通図柄作動ゲート103の通過数を遊技者に報知する。
【0041】
一般入賞口111は、普通図柄作動ゲート103と、内レール109との間に設けられており、この一般入賞口111に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
【0042】
アウト口114は、遊技領域115の最下部に設けられており、始動入賞口112、一般入賞口111、及び大入賞口113の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する。なお、回収された遊技球は、パチンコ機100の外部に放出される。
【0043】
遊技機枠は、外枠124、前枠125、透明板126、扉127、及び球皿ユニット128を備えている。
外枠124は、開口部分を有し、パチンコ機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠125は、外枠124の開口部分に整合する枠体であり、ヒンジ機構などにより、外枠124へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0044】
前枠125は、遊技球を発射させるための機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構や、遊技球を誘導又は回収するための機構などを有する。さらに、前枠125の周縁部には、遊技の状態に応じて点灯する遊技効果ランプなどの電飾部品130a〜130dが設けられている。
【0045】
透明板126は、遊技盤を保護するためのものであり、例えば透明なガラス板である。遊技者は、この透明板126を介して、遊技盤の遊技領域115を透視しながら遊技を行う。
【0046】
扉127は、透明板126を支持するためのものであり、ヒンジ機構などにより、前枠125へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0047】
球皿ユニット128は、前枠125の下方に設けられており、遊技球(貸球及び賞球)を一定量貯留する球皿128a、遊技球を貯留するための機構、前記遊技球を発射させるための機構に遊技球を送り出すための機構、貯留中の遊技球を出球収容箱(いわゆるドル箱)に抜き出すための球抜き機構、発射ハンドル131、及び操作スイッチ132などを有する。
【0048】
なお、本実施形態のパチンコ機100では、前記球抜き機構として、押しボタン式のものを採用している。具体的に説明すると、弾抜きボタン128bが遊技者により押されると、球皿128aの底面の一部が開口し、球皿128aに貯留中の遊技球が外部に放出されるようにしている。
【0049】
発射ハンドル131は、遊技球を遊技領域115に向けて発射させる際に遊技者により操作される。遊技者が発射ハンドル131を回動操作すると、回動角度に応じた速度で、遊技球が、内レール109及び外レール110により案内されて遊技領域115に向けて発射される。
【0050】
操作スイッチ132は、遊技者により操作されるものであり、その操作内容を反映させて遊技の演出を実行するようにする。本実施形態では、操作スイッチ132はプッシュボタンと十字キー(図示せず)とを含んで構成されている。
また、球抜き機構128bの両側方には、効果音を再生出力するスピーカ133が設けられている。
【0051】
(遊技の概要)
次に、パチンコ機100における遊技の概要について説明する。
まず、貸し出された遊技球が球皿128aに置かれた状態で、遊技者が、発射ハンドル131を、図1に向かって時計回りの方向に回すと、遊技球が、遊技領域115に向けて発射される。遊技領域115に入った遊技球は、遊技領域115に形成されている釘101や風車102などにぶつかって、不規則な動きをしながら、遊技領域115内を上から下に向けて移動する。
【0052】
遊技開始時、演出表示装置107の表示画面118には、装飾図柄は表示されておらず、背景画像、及び背景画像上を所定のキャラクタ(オブジェクト)が動き回るような画像や、この遊技機のテーマを示す文字情報が表示されている。
【0053】
そして、遊技球が、始動入賞口112に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が球皿128aに払い出されるとともに、特別図柄表示装置106において図柄の変動表示が開始される。また、入賞に基づき抽選が開始される。そして抽選の開始に対応させて、表示画面118に装飾図柄が表示され、変動表示を開始する。そして、当入賞に基づき実行される抽選の結果が「ハズレ」である場合、特別図柄表示装置106に「ハズレ」に相当する所定の特別図柄が停止して表示される。そして、表示画面118には、必要に応じて「リーチ」演出が実行され、本停止において「ハズレ」に相当する所定の装飾画像の組合せが表示され、その後、待機モードに移行する。
【0054】
一方、当入賞に基づき実行される抽選の結果が「大当たり」である場合、リーチ演出を実行した後、本停止において特別図柄表示装置106に「大当たり」に相当する所定の特別図柄が停止表示される。そして、表示画面118には、「大当たり」に相当する所定の装飾図柄の組合せが表示され、その後、特別遊技に移行する。特別図柄の停止と、装飾図柄の本停止とは、タイミングが一致するようになっている。
【0055】
特別遊技では、大入賞口扉120が倒伏して、大入賞口113が開放される。この開放された大入賞口113に遊技球が入賞する度に、所定数の賞球(本実施形態では15個の賞球)が払い出される。そして、本実施形態では、大入賞口113が29.5秒開放されるか、又は大入賞口113に特定個数の遊技球が入賞するかの何れかの状態になると、大入賞口扉120が起立して、大入賞口113が閉鎖される。
なお、以下の説明では、前記特定個数が10個の場合、すなわち、大入賞口113が29.5秒開放されるか、又は大入賞口113に10個の遊技球が入賞するかの何れかの状態になると、大入賞口扉120を起立させるようにする場合を例に挙げて説明する。
【0056】
入賞口113が開放されている間に、大入賞口113内に形成されている特定領域(いわゆるVゾーン)121に遊技球が通過した場合には、大入賞口113が再度開放される。本実施形態では、このような大入賞口113の開閉動作が最大15回行われるようにしている。すなわち、前述したように、特別遊技においては、大入賞口113の開放/閉鎖をセットとする単位遊技が最大15回行われるようにしている。
このように、特別遊技が実行されると、短期間で多量の賞球が払い出され、遊技者に大きなメリットを与えることができる。
【0057】
また、遊技球が、普通図柄作動ゲート103を通過すると、普通図柄表示装置108(7セグメントLED122)が普通図柄の変動表示を開始する。その後、普通図柄表示装置108に所定の普通図柄(本実施形態では「7」)が停止表示すると、普通電動役物104が開閉動作を行う。普通電動役物104が開放されると、始動入賞口112の上方にある釘(いわゆる命釘)の間を通過しなくても、遊技球が始動入賞口112に入賞することが可能になる。
【0058】
また、始動入賞口112への入賞に基づき実行される抽選の結果に応じて、特別遊技の実行後に、「確変モード」又は「時短モード」の何れかのモードに移行するようにしている。「確変モード」に移行する場合は、特別図柄表示装置106は、特別図柄として「7」を表示し、演出表示装置107は、「確変モード」に移行することを示す演出を実行して、遊技者に報知する。また、「時短モード」に移行する場合は、特別図柄表示装置106は、特別図柄として「3」を表示し、演出表示装置107は、「時短モード」に移行することを示す演出を実行して、遊技者に報知する。
【0059】
以上のように、特別遊技の実行後に「確変モード」に移行した場合には、次の特別遊技が開始するまで、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。また、「時短モード」に移行した場合でも、特別遊技の実行後、暫くの間は、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。
【0060】
なお、遊技球が、一般入賞口111に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が球皿128aに払い出される。また、遊技球が何れの入賞口にも入賞しなかった場合には、遊技球は、アウト口114に流入する。
【0061】
(システム構成の説明)
次に、パチンコ機100の内部構成等のシステム構成について説明する。
図2は、パチンコ機100のシステム構成の一例を示すブロック図である。
パチンコ機100の筐体内部には、メイン制御基板201、並びにこのメイン制御基板201に接続されたサブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、受電基板207、及び電飾基板208などが配置されている。
【0062】
(メイン制御基板201)
メイン制御基板201には、メインCPU201a、ROM201b、RAM201c、及びインタフェース回路(I/F回路)201dが設けられており、これらはバス201eを介して互いに接続されている。
【0063】
メインCPU201aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU201aは、ROM201bに記憶されているプログラム及びデータなどを読み出し、これらに基づいてパチンコ機100全体の制御を行う。
【0064】
ROM201bには、メインCPU201aが、後述する図6〜図10に示す処理、及びその他の遊技の制御を行うのに必要なプログラム及びデータなどが記憶されている。また、RAM201cは、メインCPU201aが各種の制御を行うときのワークエリアなどとして用いられ、データなどを一時的に記憶する。
【0065】
I/F回路201dは、メイン制御基板201と、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。ただし、メイン制御基板201とサブ制御基板202との間では、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。すなわち、一方向の送信のみが可能となっている。
【0066】
また、I/F回路201dは、パチンコ機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりメイン制御基板201は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
【0067】
(サブ制御基板202)
サブ制御基板202には、サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像音響プロセッサ202d、画像データROM202e、ビデオRAM202f、音源回路202g、アンプ202h、及びインタフェース回路(I/F回路)202iが設けられている。サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像音響プロセッサ202d、及びI/F回路202iは、バス202jを介して互いに接続されている。また、音源回路202g、画像データROM202e及びビデオRAM202fは、画像音響プロセッサ202dに接続されており、アンプ202hは、音源回路202gに接続されている。さらに、I/F回路202iには、電飾基板208が接続されている。
【0068】
サブCPU202aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU202aは、ROM202bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板202全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。
【0069】
ROM202bには、サブCPU202aが、後述する図11及び図12に示す処理、及びその他の遊技中の演出を実行するのに必要なプログラム及びデータなどが記憶されている。また、RAM202cは、サブCPU202aが各種の制御を行うときのワークエリアなどとして用いられ、データなどを一時的に記憶する。
【0070】
なお、ROM202b及びRAM202cとしては、それぞれメイン制御基板201に設けられたROM201b及びRAM201cと同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いてもよい。
【0071】
演出表示装置107は、液晶表示装置を備えて構成され、画像音響プロセッサ202dに接続されている。演出表示装置107によって表示画面118に装飾図柄および背景画像が表示されるようになっている。
【0072】
画像データROM202eには、これら装飾図柄および背景画像を構成するオブジェクト(キャラクタ)、文字などの画像データが記憶されている。
【0073】
ビデオRAM202fは、演出表示装置107に表示しようとする画像を、画像音響プロセッサ202dが作成するときに用いられるメモリである。このビデオRAM202fは、複数のフレーム画像データを記憶可能となっている。個々のフレーム画像データを記憶する領域が記憶レイヤである。
なお、液晶表示装置の代わりに、例えばプラズマディスプレイなどを用いて演出表示装置107を構成するようにしてもよいということは言うまでもない。
【0074】
音源回路202gは、遊技の演出に応じた音声信号を生成するためのものであり、アンプ202hに接続されている。音源回路202gで生成された音声信号に基づく音声は、アンプ202hで増幅され、スピーカ133から出力される。
【0075】
さらに、演出用周辺機器として、演出表示装置107やスピーカ133の他に、遊技の状態に応じて点灯又は消灯する電飾部品130が設けられている。電飾部品130としては、例えば、リーチ状態が形成された場合に点灯する電飾部品(LED)、特別遊技の実行中に点灯する電飾部品(LED)、賞球時に点灯する電飾部品(LED)などが挙げられる。
【0076】
なお、これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出の出力を行うものであり、サブ制御基板202によってのみ制御され、メイン制御基板201によっては制御されない。
【0077】
I/F回路202iは、メイン制御基板201からの信号の受信の際に、タイミングの制御などを行う。また、I/F回路202iは、操作スイッチ132の操作を検出し、その検出信号をサブCPU202aに送信する。これにより、サブCPU202aは、操作スイッチ132の操作内容を認識する。
【0078】
I/F回路202iは、パチンコ機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりサブ制御基板202は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
【0079】
(電飾基板208)
電飾基板208には、前述した電飾部品130が接続されており、パチンコ機100の筐体内部に配置されている電源装置209から供給された電力を、電飾部品に出力する。これにより、電飾部品130は、点灯又は消灯を行う。電極基板208には、I/F回路202i経由で、遊技状態に応じた制御信号が供給されている。
【0080】
(入賞口基板203)
入賞口基板203には、始動入賞口112への遊技球の入賞を検出する始動入賞口スイッチ210と、普通図柄作動ゲート103への遊技球の通過を検出する普通図柄作動ゲートスイッチ211と、一般入賞口111への遊技球の入賞を検出する一般入賞口スイッチ212と、大入賞口113への遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチ213と、大入賞口113内に形成されている特定領域121への遊技球の通過を検出する特定領域検出スイッチ214とが接続されている。
【0081】
入賞口基板203は、これら始動入賞口スイッチ210、普通図柄作動ゲートスイッチ211、一般入賞口スイッチ212、大入賞口スイッチ213、及び特定領域検出スイッチ214から送信された信号に基づいて、遊技球がどの領域を通過したのかを識別し、識別した結果を示す遊技球通過信号をメイン制御基板201に送信する。
【0082】
さらに、入賞口基板203には、普通電動役物104を開放させるための普通電動役物ソレノイド215と、大入賞口113を開放させるための大入賞口ソレノイド216と、大入賞口113内での遊技球の動きを制御するための特定領域ソレノイド217とが接続されている。具体的に、特定領域ソレノイド217は、特定領域検出スイッチ214により特定領域121への遊技球の通過が検出されるまでは特定領域への遊技球の通過が容易になる状態にし、特定領域121への遊技球の通過が検出されると特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除する。
【0083】
入賞口基板203は、後述するようにしてメイン制御基板201から普通電動役物開放指示信号を入力すると、普通電動役物104を駆動させるための電流を普通電動役物ソレノイド215に出力する。これにより、普通電動役物104が開閉動作を行う。
【0084】
また、入賞口基板203は、メイン制御基板201から大入賞口開放指示信号を入力すると、大入賞口扉120を駆動させるための電流を大入賞口ソレノイド216に出力する。これにより、大入賞口扉120が倒伏し、大入賞口113が開放される。一方、メイン制御基板201から大入賞口閉鎖指示信号を入力すると、大入賞口扉120を駆動させるための電流の出力を中止する。これにより、大入賞口扉120が起立し、大入賞口113が閉鎖される。
【0085】
さらに、特定領域121に遊技球が通過することにより、特別遊技が次の単位遊技に移行することが確定し、メイン制御基板201から特定領域制御指示信号を入力すると、入賞口基板203は、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除するための電流を特定領域ソレノイド217に出力する。なお、前述したように、本実施形態では、一回の特別遊技において、最大15回の単位遊技が継続するようにしている。
【0086】
(LED駆動基板204)
LED駆動基板204には、特別図柄表示装置106及び普通図柄表示装置108が接続されている。LED駆動基板204は、後述するようにしてメイン制御基板201から特別図柄表示指示信号を入力すると、その特別図柄表示指示信号に基づいて、特別図柄表示装置106に配設されている7セグメントLED116や、入賞数を表示する4つのLED117を発光させる。また、LED駆動基板204は、メイン制御基板201から普通図柄表示指示信号を入力すると、その普通図柄表示指示信号に基づいて、普通図柄表示装置108に配設されている7セグメントLED122や、ゲート通過数を表示する4つのLED123を発光させる。
【0087】
(発射制御基板205)
発射制御基板205には、遊技球を遊技領域115中に発射するための発射ハンドル131に接続されている。発射制御基板205は、発射ハンドル131が遊技者により操作されたことを検出し、検出した結果を示す発射操作検出信号をメイン制御基板201に送信する。これにより、メイン制御基板201は、発射ハンドル131が操作されたことを認識する。
【0088】
そして、メイン制御基板201は、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していない場合に発射許可信号を発射制御基板205に送信する。そうすると、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域115に向けて発射されるように発射ハンドル131を制御する。
【0089】
一方、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域115に向けて発射されないように発射ハンドル131を制御する。
【0090】
(払出制御基板206)
払出制御基板206は、後述するようにしてメイン制御基板201から送信された賞球数信号を受信すると、その賞球数信号に応じた数の賞球(遊技球)が球皿128aに払い出されるように、パチンコ機100の内部に配設されている払出装置218を制御する。これにより、払出装置218は、入賞に応じた賞球(遊技球)を払い出す。
【0091】
なお、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206は、受電基板207を介して電源装置209から供給された電力に基づいて動作する。
【0092】
(受電基板207)
受電基板207は、パチンコ機100の内部に配置されている電源スイッチ219がオンされると、電源装置209から電力の供給を受け、その電力を、前述したように、メイン制御基板201、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、及び装飾基板208に分配する。
【0093】
(メイン制御基板201の機能的な構成)
次に、メイン制御基板201の機能的な構成について説明する。
図3は、メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。このメイン制御基板201は、本発明の抽選結果を生成する機能を持つものであり、当抽選結果に基づきサブ制御基板202がオブジェクトの表示態様を変更するようになっている。
【0094】
(入賞判定部301)
入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が何れの領域を通過したのかを判定する。具体的に説明すると、入賞判定部301は、前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、始動入賞口112、普通図柄作動ゲート103、一般入賞口111、大入賞口113、及び特定領域121の何れを通過したのかを判定する。
なお、入賞判定部301は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0095】
(払出指示部303)
払出指示部303は、入賞判定部301により判定された結果に基づいて、賞球数を示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。具体的に説明すると、本実施形態では、遊技球が始動入賞口112を通過したと(遊技球が始動入賞口112へ入賞したと)入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信するようにしている。
【0096】
また、遊技球が一般入賞口111を通過したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。さらに、遊技球が大入賞口113を通過したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。
【0097】
これにより、払出制御基板206は、前記賞球数信号に示されている賞球数に応じた払い出しがなされるように、払出装置218を制御する。
なお、払出指示部303は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0098】
(特別図柄抽選部304)
特別図柄抽選部304は、遊技球が始動入賞口112へ入賞したと、入賞判定部301が判定すると、例えば「0」〜「65535」まで範囲の乱数を発生して取得する。そして、例えばRAM202c内の特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が一つも記憶されていない場合には、その取得した乱数を、当選判定部305に出力する。
【0099】
一方、前記特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されている場合には、取得した乱数を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。本実施形態では、この特別図柄抽選部304で取得した乱数を、前記特別図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順が識別できるようにしている。そして、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部305に出力するとともに、出力した乱数を前記特別図柄用乱数記憶領域から削除する。
なお、特別図柄抽選部304は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0100】
(当選判定部305)
当選判定部305は、特別図柄抽選部304により出力された乱数の値に基づいて、特別図柄抽選部304から出力された乱数が「大当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。さらに、「大当たり」に該当する場合には、その「大当たり」後に、「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを判定する。これらの判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
【0101】
そして、「大当たり」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されているボーナスフラグをオンする。また、「確変モード」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグをオンする。一方、「時短モード」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている時短フラグをオンする。
【0102】
本実施形態では、「確変モード」に移行している場合と、その他の場合(「時短モード」に移行している場合、及び通常遊技を行っている場合)とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「大当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
【0103】
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合に使用する確変用抽選テーブルと、「時短モード」に移行している場合、及び通常遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
【0104】
そして、「確変モード」に移行している場合の方が、「時短モード」に移行している場合、及び通常遊技を行っている場合よりも、「大当たり」になる確率が高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。
なお、当選判定部305は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0105】
(特別図柄表示指示部306)
特別図柄表示指示部306は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、特別図柄表示装置106における特別図柄変動表示時間を決定するとともに、当選判定部305により判定された結果に基づいて、特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄を決定する。
【0106】
本実施形態では、確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(前記「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、そうでない場合よりも(前記「通常遊技」を行っている場合よりも)、特別図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
【0107】
また本実施形態では、「大当たり」に該当し、「確変モード」に移行する場合には、「7」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。一方、「大当たり」に該当し、「時短モード」に移行する場合には、「3」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。また、「ハズレ」に該当した場合には、「−」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。
【0108】
そして、特別図柄表示指示部306は、このようにして決定した停止図柄や、特別図柄変動表示時間などに基づいて表示パターンを形成し、この表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基盤204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106の7セグメントLED116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
なお、特別図柄表示指示部306は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0109】
(大入賞口開放指示部307)
大入賞口開放指示部307は、当選判定部305により、特別図柄抽選部304による抽選の結果が「大当たり」に該当すると判定され、フラグ記憶部302内のボーナスフラグがオンされると、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、大入賞口113が開放する。その後、入賞判定部301における判定の結果に基づいて、遊技球が大入賞口113内に形成されている特定領域121を通過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信する。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除される。
【0110】
その後、例えば10個の遊技球が大入賞口113を通過したと判断するか、又は大入賞口113が開放されてから29.5秒が経過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、大入賞口113が閉鎖される。
【0111】
大入賞口開放指示部307は、以上のようにして大入賞口113が閉鎖されると、大入賞口113を開放していた最中に、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。この判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除した場合には、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が15回開放されたか否かを判定する。すなわち、15回の単位遊技が消化したか否かを判定する。
【0112】
これらの判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態が解除され、且つ特別遊技における全ての単位遊技が消化していない場合には、大入賞口開放指示部307は、前記大入賞口開放指示信号を入賞口基板203に送信して、次の単位遊技に移行させ、前述したようにして大入賞口113を開閉させるための動作を全ての単位遊技が消化するまで繰り返し行う。
【0113】
一方、特別遊技の全てのラウンドが消化した場合には、特別遊技が終了したので、大入賞口113を開放させない。また、大入賞口113が開放されている間に、特定領域121に遊技球が通過しなかった場合には、いわゆる「パンク」状態であり、特別遊技における全ての単位遊技が消化したか否かに関わらず、特別遊技を強制的に終了させる。したがって、この場合も大入賞口113を開放させない。
なお、大入賞口開放指示部307は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0114】
(普通図柄抽選部309)
普通図柄抽選部309は、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過したと、入賞判定部301が判定すると、所定の範囲の乱数を発生させて取得する。そして、普通図柄表示装置108に普通図柄が変動表示中でない場合には(すなわち、普通図柄の抽選結果を保留する必要がない場合には)、その取得した乱数を、当選判定部310に出力する。
【0115】
一方、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が、3つ以下の場合であって、且つ普通図柄表示装置108に普通図柄が変動表示中の場合には、その取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。このように、本実施形態では、この普通図柄抽選部309で取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順を識別できるようにしている。そして、普通図柄抽選部304は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部310に出力するとともに、出力した乱数を前記普通図柄用乱数記憶領域から削除する。
なお、普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0116】
(当選判定部310)
当選判定部310は、普通図柄抽選部309より出力された乱数の値に基づいて、普通図柄抽選部309から出力された乱数が「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。この判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
【0117】
本実施形態では、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合と、通常遊技を行っている場合とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
【0118】
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合に使用する特殊モード用抽選テーブルと、通常遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
【0119】
そして、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が、通常遊技を行っている場合よりも、「当たり」になる確率が格段に高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。これにより、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の普通図柄の当選確率が高くなる。したがって、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が、通常遊技を行っている場合よりも、普通電動役物104の開放頻度が高くなり、可及的に持ち球を減らさずに、遊技を進行させることができるようになる。
なお、当選判定部310は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0120】
(普通図柄表示指示部311)
普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、普通図柄変動表示時間を決定するとともに、当選判定部310により判定された抽選結果に基づいて、普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄を決定する。そして、決定した停止図柄と、前記普通図柄変動表示時間などに基づく表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
【0121】
例えば、本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(通常遊技を行っている場合よりも)、前記普通図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
【0122】
また、当選判定部310の判定の結果、「当たり」に該当する場合には、例えば「7」を普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄として決定する。一方、「ハズレ」に該当した場合には、例えば「−」を普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄として決定するようにしている。
【0123】
そして、普通図柄表示指示部311は、このようにして決定した停止図柄や、普通図柄変動表示時間などに基づく表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
なお、普通図柄表示指示部311は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0124】
(普通電動役物駆動指示部312)
普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、当選判定部310により判定された抽選結果などに基づいて、普通電動役物104の動作態様を決定し、決定した動作態様を示す普通電動役物開放指示信号を送信する。
【0125】
例えば、本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(通常遊技を行っている場合よりも)、始動入賞口112に遊技球が入賞し易くなるように普通電動役物104の動作態様、例えば開放時間を決定するようにしている。
【0126】
なお、普通電動役物駆動指示部312は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0127】
(演出コマンド生成部313)
演出コマンド生成部313は、入賞判定部301で判定された結果、当選判定部305で判定された結果(特別図柄の抽選結果)、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、特別図柄表示指示部306で決定された特別図柄変動表示時間などに基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。当演出コマンド生成部313からサブ制御基板202に出力される演出コマンドは、当遊技機の抽選結果を含んだ情報となる。
なお、演出コマンド生成部313は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0128】
(サブ制御基板202の機能的な構成)
次に、サブ制御基板202の機能的な構成について説明する。
図4は、サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、サブ制御基板202は、演出コマンド解析部401、演出制御部402、演出パターン記憶部403、フラグ記憶部404、画像生成部405、及び音声生成部406を備えている。
【0129】
(演出コマンド解析部401)
演出コマンド解析部401は、図11のフローチャートに従って動作し、メイン制御基板201(演出コマンド生成部313)から送信された演出コマンドを解析する。例えば、メイン制御基板201から、フラグの状態を示す情報が入力されると、演出コマンド解析部401は、これをフラグ記憶部404に記憶する。また、メイン制御基板201から、特別図柄の抽選結果や特別図柄変動表示時間を示す演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部401は、フラグ記憶部404を参照して、現在の遊技のモード(確変フラグに基づく「確変モード」か、時短フラグに基づく「時短モード」か、ボーナスフラグに基づく「大当たり」(特別遊技)状態か)を取得し、これらの情報を演出制御部402に出力する。
【0130】
また、演出コマンド解析部401は、操作スイッチ132の操作信号を取得し、操作信号に基づいて遊技モードに対する変動情報を演出制御部402に出力する。
ただし、演出コマンド解析部401が行う処理はこれらに限定されるものではなく、演出コマンドの内容に応じた処理が適宜実行されることになる。
なお、演出コマンド解析部401は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0131】
(演出パターン記憶部403)
演出パターン記憶部403は、本停止において停止表示させるべき装飾図柄の組み合わせ情報、本停止までに変動表示される装飾図柄変動パターン、「リーチ」演出時間、「リーチ」演出における演出内容を示す情報が格納されている。これらの情報は、抽選結果に応じて演出制御部402が決定するものである。
【0132】
装飾図柄変動パターンとしては、変動表示開始から本停止までの、一連の図柄の移り変わり順序に関する変動パターンが、複数、テーブル化されて設定されている。リーチ演出時間は、「リーチ」がかかっている場合のその「リーチ」である旨を演出するために余分に必要とされる時間長である。
なお、演出パターン記憶部403は、ROM202bに相当している。
【0133】
(演出制御部402)
演出制御部402は、演出コマンド解析部401から出力された、現在の遊技モード及び変動情報に基づいて、演出パターン記憶部から、本停止において停止表示させるべき装飾図柄の組み合わせ情報、本停止までに変動表示される装飾図柄変動パターン、「リーチ」演出時間、「リーチ」演出における演出内容を示す情報を選択的に読み出す。そして、画像生成部405に生成させるべき画像演出内容、音声生成部406に生成させるべき音声演出内容を決定し、所定の画像更新タイミング(例えばフレーム期間毎)に、演出内容を指定する演出情報を特定していく。
【0134】
装飾図柄の組合せの決定時、演出制御部402は、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であり、かつ「確変モード」に移行するものである場合には、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「CCC」、「EEE」のうちの何れか1つの組合せを、停止表示させる装飾図柄の組合せとして決定する。また、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であり、かつ「時短モード」に移行するものである場合には、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」、「BBB」、「DDD」、「FFF」のうちの何れか1つの組合せを、停止表示させる装飾図柄の組合せとして決定する。演出表示装置107に停止表示させる装飾図柄の組合せの決定は、例えば抽選により行うようにすればよい。
さらに、特別図柄の抽選結果が「ハズレ」である場合には、表示画面118には、異なる装飾図柄による組合せが表示されるように、停止表示させる装飾図柄の組合せを決定する。
【0135】
また、演出制御部402は、現在の遊技モード、変動情報、本停止において停止表示させるべき装飾図柄の組み合わせ、本停止までに変動表示される装飾図柄変動パターン等に基づいて、「リーチ」演出の有無を決定する。そして、次の画像表示タイミングで表示させる装飾図柄を特定する装飾図柄演出情報を出力する。また、演出制御部402は、装飾図柄の背景となる背景画像を特定するための背景画像演出情報を出力する。
(画像生成部405)
画像生成部405は、本発明に係る構成を備え、詳しくは、図5において説明する。
画像生成部405は、演出コマンド解析部401及び演出制御部402から出力された装飾図柄演出情報に基づいて、装飾図柄に関する画像データを生成する。また、背景画像演出情報に基づいて、背景画像を表示させるための画像データを生成する。そして、これらの画像データを合成して出力用フレーム画像データとして、演出表示装置107に出力する。
なお、画像生成部405は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202aの制御に基づいて動作する、画像音響プロセッサ202d、画像データROM202e、及びビデオRAM202fにより実現される。
【0136】
(音声生成部406)
音声生成部406は、演出コマンド解析部401及び演出制御部402から出力された音声演出情報に基づいて音声データを生成してスピーカ133に出力する。
例えば、演出制御部402から、装飾図柄の変動パターン情報が出力された場合には、この変動パターンの進行度合いに合わせて、装飾図柄に対応させて、「リーチ」や「大当たり」の期待感を盛り上げるような音声データを生成して、スピーカ133に出力する。また、演出制御部402から、「リーチ」演出に関する演出情報が出力された場合には、この「リーチ」演出の進行に合わせた音声データを生成して、スピーカ133に出力する。
【0137】
音声生成部406は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202aの制御に基づいて動作する画像音響プロセッサ202d及び音源回路202gを用いることにより実現される。音声生成部406で生成される音声データはこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
【0138】
なお、メイン制御基板201及びサブ制御基板202に、前述した機能以外の機能が設けられていてもよい。また、メイン制御基板201とサブ制御基板202との機能についても、上記説明に限定されず、種々に編成を代えて実施されるようにしてもよい。
【0139】
(動作説明)
次に、本実施形態における基本動作を説明する。
まず図6〜図10に基づいてメイン制御基板201の動作を、次に図11に基づいてサブ制御基板202の基本動作を説明する。本発明に係る画像生成部405の動作については、後に図12に基づいて説明する。
【0140】
(メイン制御基板201の処理動作)
図6は、メイン制御基板201における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
図6のステップS1において、電源スイッチ219がオンされると、メイン制御基板201は、遊技球発射処理を行う。この遊技球発射処理の具体例を説明する。
【0141】
発射ハンドル131が遊技者により操作されたことを示す前記発射操作検出信号が発射制御基板205から送信された後に、まず、メイン制御基板201は、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留しているか否かを判定する。
【0142】
この判定の結果、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していない場合には、メイン制御基板201は、発射許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域115に向けて発射されたことを示すコマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が遊技領域115中に発射されるとともに、遊技中の演出が開始される。
【0143】
一方、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域115中に発射できないことを示すコマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。この場合には、遊技者が発射ハンドル131を操作しても、遊技球が遊技領域115に向けて発射されない。また、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していることが、電飾部品130を点灯させることで遊技者に報知される。
【0144】
次に、ステップS2において、メイン制御基板201は、一般入賞処理を行う。この一般入賞処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、一般入賞口111に入賞した場合に行われる処理である。一般入賞処理の詳細については、図7を用いて後述する。
【0145】
次に、ステップS3において、メイン制御基板201は、普通図柄作動ゲート通過処理を行う。この普通図柄作動ゲート通過処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、普通図柄作動ゲートを通過した場合に行われる処理である。普通図柄作動ゲート通過処理については、図8A及び図8Bを用いて後述する。
【0146】
次に、ステップS4において、メイン制御基板201は、始動入賞処理を行う。この始動入賞処理は、遊技領域115中に発射された遊技球の、始動入賞口112への入賞に基づき行われる処理である。始動入賞処理の詳細については、図9A及び図9Bを用いて後述する。
【0147】
次に、ステップS5において、メイン制御基板201は、特別遊技実行処理を行う。この特別遊技実行処理は、当選判定部305によって「大当たり」と判定された結果、特別図柄表示装置106及び演出表示装置107に所定の図柄や演出画像が表示されて「大当たり」となり、特別遊技に移行した場合に行われる処理である。特別遊技実行処理の詳細については、図10を用いて後述する。
【0148】
以上のように、メイン制御基板201では、遊技球発射処理、一般入賞処理、普通図柄作動ゲート通過処理、始動入賞処理、及び特別遊技実行処理を繰り返し行うが、以下の図7〜図10に示すように、本実施形態では、遊技の状態に応じて、不必要な処理を省略しながら、各処理を繰り返し実行するようにしている。
【0149】
(一般入賞処理)
次に、図7のフローチャートを参照しながら、図6のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明する。なお、各工程(符号が付与されていない部分的な工程を含む)は、処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる(かかる点は、他のフローチャートについても同様とする)。
【0150】
図7のステップS11において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が一般入賞口111に入賞したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が一般入賞口111に入賞した場合には、ステップS12に進み、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。また、演出コマンド生成部313は、一般入賞口111に入賞したことを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、電飾部品130を点灯させるなどして、一般入賞口111に入賞したことを遊技者に報知する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、遊技球が一般入賞口111に入賞していない場合には、ステップS12の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
【0151】
(普通図柄作動ゲート通過処理)
次に、図8A及び図8Bのフローチャートを参照しながら、図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明する。
図8AのステップS21において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過した場合には、ステップS22に進み、普通図柄抽選部309は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
【0152】
次に、ステップS23において、普通図柄抽選部309は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS24に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS25に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させて、図6のメインフローチャートに戻る。
【0153】
なお、前記ステップS24において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図6のメインフローチャートに戻る。
【0154】
一方、前記ステップS23において、普通図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS26に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS27に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0155】
この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS28に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0156】
次に、ステップS29において、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS30に進む。
一方、前記ステップS26において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、普通図柄抽選部309は、ステップS27〜S29を省略してステップS30に進む。
【0157】
また、前記ステップS27において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、普通図柄抽選部309は、図6のメインフローチャートに戻る。
以上のようにして、普通図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS30に進み、普通図柄抽選部309は、得られた乱数を当選判定部310に出力する。
【0158】
次に、ステップS31において、当選判定部310は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」又は「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS32に進み、当選判定部310は、「時短モード」又は「確変モード」である場合に使用する特殊モード用抽選テーブルを読み出す。
【0159】
一方、時短フラグ又は確変フラグのいずれもオンされていないと判定した場合には、通常遊技中であると判断して、ステップS33に進み、当選判定部310は、通常遊技中である場合に使用する通常用抽選テーブルを抽出する。
【0160】
以上のように、ステップS33で抽選テーブルを選択すると、図8BのステップS34に進み、当選判定部310は、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、選択した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、普通図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
【0161】
この判定の結果、普通図柄の抽選に当選した場合には、ステップS35に進み、普通図柄表示指示部311と普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。すなわち、「時短モード」又は「確変モード」のいずれかに移行中であるか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされており、「時短モード」又は「確変モード」に移行中である場合には、ステップS36に進む。
【0162】
ステップS36において、「時短モード」に移行中である場合には、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0163】
一方、「確変モード」に移行中である場合には、普通図柄表示指示部311は、「確変モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0164】
次に、ステップS37において、普通電動役物駆動指示部312は、「時短モード」又は「確変モード」におけるデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。なお、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122に普通図柄が停止表示した後に送信される。
【0165】
一方、前記ステップS35において、時短フラグ又は確変フラグのいずれもオンでないと判定された場合には、通常遊技中であるので、ステップS38に進み、普通図柄表示指示部311は、通常遊技中におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0166】
次に、ステップS39において、普通電動役物駆動指示部312は、通常遊技中におけるデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。なお、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122に普通図柄が停止表示した後に送信される。
【0167】
前記ステップS34において、普通図柄の抽選に当選していないと判定された場合には、ステップS40に進み、普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。これらの判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされており、「時短モード」又は「確変モード」に移行中である場合には、ステップS41に進み、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」又は「確変モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。
【0168】
前記ステップS40において、時短フラグ又は確変フラグのいずれもオンでないと判定された場合には、通常遊技中であるので、ステップS42に進み、普通図柄表示指示部311は、通常遊技中におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。
【0169】
図8AのステップS21において、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過していないと判定された場合には、ステップS43に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、普通図柄抽選部309は、前述したステップS29に進む。一方、乱数が記憶されていない場合には、ステップS22以降の処理を行う必要がないので、普通図柄抽選部309は、図6に示したメインフローチャートに戻る。
【0170】
(始動入賞処理)
次に、図9A及び図9Bのフローチャートを参照しながら、図6のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明する。
図9AのステップS61において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が始動入賞口112を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が始動入賞口112を通過した場合には、ステップS62に進み、特別図柄抽選部304は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
【0171】
次に、ステップS63において、特別図柄抽選部304は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオフされている場合には、ステップS64に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、特別図柄が変動表示中の場合には、ステップS65に進み、特別図柄抽選部304は、RAM201c内に設けられている前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0172】
この判定の結果、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS66に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄の抽選結果(ステップS62で取得した乱数)を前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
一方、前記ステップS63において、ボーナスフラグがオフされていない(オンされている)と判定した場合には、特別遊技の実行中であるので、特別図柄抽選部304は、ステップS65に進む。
【0173】
なお、前記ステップS65において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS62で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うこともできないので、特別図柄抽選部304は、図6のメインフローチャートに戻る。
【0174】
一方、前記ステップS64において、特別図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS67に進み、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS68に進み、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0175】
この判定の結果、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS69に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄の抽選結果(ステップS62で取得した乱数)を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0176】
次に、ステップS70において、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS71に進む。
一方、前記ステップS67において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、特別図柄抽選部304は、ステップS68〜S70を省略してステップS71に進む。
【0177】
また、前記ステップS68において、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS62で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別図柄の表示も行うことができないので、特別図柄抽選部304は、図6のメインフローチャートに戻る。
【0178】
以上のようにして、特別図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS71に進み、特別図柄抽選部304は、得られた乱数を当選判定部305に出力する。
【0179】
次に、ステップS72において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、確変フラグがオンされている場合には、「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS73に進み、当選判定部305は、「確変モード」である場合に使用する確変用抽選テーブルを抽出する。
【0180】
一方、確変フラグがオンされていない場合には、ステップS74に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグがオンされている場合には、「時短モード」に移行中であると判断して、ステップS75に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する。
【0181】
次に、ステップS76において、当選判定部305は、「時短モード」である場合に使用する通常用抽選テーブルを抽出する。
次に、ステップS77において、当選判定部305は、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了したか否かを判定する。この判定の結果、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了した場合には、ステップS78に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオフする。
【0182】
なお、前記ステップS77において、規定の遊技回数を消化していないと判定した場合には、「時短モード」が継続中であるので、前記ステップS78の処理を省略する。
また、前記ステップS74において、時短フラグがオンされていないと判定した場合には、通常遊技中であるので、ステップS79に進み、当選判定部305は、通常遊技中に使用する通常用抽選テーブルを抽出する。
【0183】
以上のように、ステップS73、S76、S79で抽選テーブルを抽出すると、図9BのステップS80に進み、当選判定部305は、ステップS71で特別図柄抽選部304から出力された抽選の結果(乱数)が、抽出した抽選テーブルにおいて「大当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、特別図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
【0184】
この判定の結果、特別図柄の抽選に当選した場合には、ステップS81に進み、当選判定部305は、特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを更に判定するとともに、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグをオンしてステップS82に進む。一方、特別図柄の抽選に当選していない場合には、このステップS81の処理を省略してステップS82に進む。
【0185】
そして、ステップS82において、特別図柄表示指示部306は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」又は「確変モード」のうちの何れかのモードを実行している最中であるので、ステップS83に進み、特別図柄表示指示部306は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、時短、確変モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106の7セグメントLED116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0186】
一方、時短フラグ又は確変フラグがオンされていない場合には、通常遊技中であるので、ステップS84に進み、特別図柄表示指示部306は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、通常遊技用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106の7セグメントLED116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0187】
ステップS85において、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。
【0188】
次に、ステップS86において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS87に進み、当選判定部305は、S87において「確変モード」に移行すると判定した場合には、ステップS88に進み、フラグ記憶部302を参照して、確変フラグをオンする。
一方、当選判定部305は、S87において「時短モード」に移行すると判定した場合、ステップS89に進み、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオンする。
【0189】
ステップS90において、演出コマンド生成部313は、ステップS80、S82による判定結果や、フラグ記憶部302の記憶内容に基づいて、演出コマンドを生成してサブ制御基板02に送信し、図6のメインフローチャートに戻る。
【0190】
なお、図9AのステップS61において、遊技球が始動入賞口112を通過していないと判定された場合には、ステップS91に進み、特別図柄抽選部304は、RAM201c内に設けられている前記特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、前述したステップS70に進む。一方、乱数が記憶されていない場合には、ステップS62以降の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
【0191】
(特別遊技実行処理)
次に、図10のフローチャートを参照しながら、図6のステップS5における特別遊技実行処理の詳細について説明する。
図10のステップS101において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオンされていない場合には、ステップS102以降の処理を行う必要がないので(特別遊技に移行しないので)、図6のメインフローチャートに戻る。
【0192】
一方、ボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS102に進む。ステップS102において、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、大入賞口113が開放され、15ラウンドからなる特定遊技のうちの1ラウンドが開始する。
【0193】
次に、ステップS103において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。
この判定の結果、遊技球が大入賞口113を通過した場合には、ステップS104に進み、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が特定領域121を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が特定領域121を通過した場合には、ステップS105に進み、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信してステップS106に進む。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態が解除される。一方、遊技球が特定領域121を通過していない場合には、このステップS105を省略してステップS106に進む。
【0194】
次に、ステップS106において、演出コマンド生成部313は、遊技球が大入賞口113又は特定領域121を通過したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が大入賞口113又は特定領域121を通過したことを示す画像が、演出表示装置107に表示される。また、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、15個の賞球が球皿128aに払い出される。
なお、前記ステップS103において、遊技球が大入賞口113に入賞していないと判定された場合には、入賞判定部301は、ステップS104〜S106の処理を省略してステップS107に進む。
【0195】
次に、ステップS107において、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が開放してから所定時間(29.5秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、所定時間が経過している場合には、単位遊技の終了であるので、ステップS108に進み、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、大入賞口113が閉鎖される。
【0196】
次に、ステップS109において、大入賞口開放指示部307は、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。この判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除した場合には、ステップS110に進み、大入賞口開放指示部307は、特別遊技における全ての単位遊技(すなわち、特別遊技)が終了したか否かを判定する。この判定の結果、特別遊技が終了した場合には、ステップS111に進み、演出コマンド生成部313は、特別遊技の終了を示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、特別遊技の終了を示す画像が演出表示装置107に表示される。
また、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信する。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易な状態になる。
そして、ステップS112において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグをオフし、図6のメインフローチャートに戻る。
【0197】
前記ステップS107において、大入賞口113が開放されてから所定時間が経過していないと判定した場合には、ステップS113に進み、大入賞口開放指示部307は、入賞判定部301から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、10個以上の遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。この判定の結果、大入賞口113を通過した遊技球が10個以上である場合には、単位遊技の終了であるので、前述したステップS108に進み、大入賞口113を閉鎖させる。
一方、大入賞口113を通過した遊技球が10個以上でない場合には、単位遊技が継続中であるので、図6のメインフローチャートに戻る。
【0198】
また、前記ステップS110において、特別遊技における全ての単位遊技が終了していないと判定された場合には、次の単位遊技に進むので、ステップS114に進み、演出コマンド生成部313は、次の単位遊技に進むことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、次の単位遊技に進んだことを示す画像が演出表示装置107に表示される。また、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信して、図6のメインフローチャートに戻る。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易な状態になる。
【0199】
なお、図7〜図10に示した以外の処理を行ってもよいということは言うまでもない。例えば、演出コマンドを生成して送信するタイミングは、図7〜図10に示したものに限定されず、これら以外の演出コマンドを生成して送信するようにしてもよい。
【0200】
(本発明に係る原理、構成、および動作)
次に、本実施形態における動作原理を説明する。
図13は、仮想三次元空間において、本発明に係る柱状オブジェクトの配置を模式的に示した斜視図であり、仮想三次元空間に設定された視体積VV(ビューボリューム)を示してある。図14は、この視体積VVを俯瞰した平面図である。図15は、この視体積VVの側面図である。
【0201】
視体積VVは、仮想三次元空間を所定の投影面に透視投影する際の投影される空間領域を規定するものである。視体積VVには、視点Cから遠すぎるオブジェクトを画像化対象から排除する後方クリッピング面501、および、視点Cに近すぎるオブジェクトを画像化対象から排除する前方クリッピング面502が設定されており、これにより視点Cの視野に入る多数のオブジェクトの中から、実際に画像化すべきオブジェクトの数を制限する。背景画像は、二次元画像として仮想三次元空間のレンダリング後に合成されることもあれば、仮想三次元空間の所定の位置に、例えば、後方クリッピング面501の位置に配置され、他のオブジェクトとともに透視投影され画像化されることもある。
【0202】
さて、本発明では、柱状オブジェクトという仮想的なオブジェクトをモデリングし、この視体積VVに対し、その一部が入るように配置する点に特徴がある。本実施形態1では、図13〜図15に示すように、一対の柱状オブジェクト503および504が、前方クリッピング面501のやや後方に、それぞれ視体積VVの左右の側面から一部入り込むように配置されるものとする。柱状オブジェクト503は半径r1の柱状物体であり、軸Oを中心に回転するオブジェクトとして設定されている。柱状オブジェクト504は半径r2の柱状物体であり、軸Oを中心に回転するオブジェクトとして設定されている。これら柱状オブジェクト503および504の軸Oは、仮想三次元空間であるワールド座標系のY軸に平行になるよう設定されている。柱状オブジェクト503および504のY軸方向の長さ、すなわち柱状形状の長手方向の高さhは、視体積VVの側面の高さ以上であるように設定されることが好ましい。柱状オブジェクト503および504は、表面間の距離dを隔てて対峙している。
【0203】
柱状オブジェクトの表面には、一定の模様が展開される。展開される模様は任意であるが、視点Cから見て経時的に移動するよう制御されることにより、視点が高速に移動していることを演出可能なものとする。経時的に移動するとは、画像更新タイミングごとに模様が位置を変えて展開されることにより、動画像として観察する遊技者にとって、模様が移動しているように見えることを意味する。
【0204】
模様の内容は任意であるが、比較的視点の近距離に配置されることにより、動画像として移動した場合に、視点が高速度で移動しているかのような錯覚を与えることが可能な画像の内容とする。例えば、演出テーマが海中の立体画像である場合には、海底の砂や岩、珊瑚等を模擬したテクスチャをマッピングした模様とすることが考えられる。演出テーマが地上の立体画像である場合には、地上の草原や岩、森や林等を模擬したテクスチャをマッピングした模様とすることが考えられる。演出テーマが空中の立体画像である場合には、雲や飛び交う鳥を模擬したテクスチャをマッピングした模様とすることが考えられる。
【0205】
柱状オブジェクトの模様を経時的に移動制御するには、2つの方法がある。
第1の方法は、本実施形態1に係り、柱状オブジェクトの側面全周に先行して模様を展開し、模様が展開された柱状オブジェクトを一定の速度で回転させ、回転している柱状オブジェクトを透視投影変換するものである。すなわち、柱状オブジェクトの回転の起点を基準として総ての模様を展開しておき、その柱状オブジェクトの回転角速度を設定し、画像更新タイミングごとに柱状オブジェクトを回転させ、回転後の柱状オブジェクトを、視点を基準に透視投影しレンダリング処理して画像データを生成するのである。角速度の大きさが、生成される表示画像のスピード感に影響する。この第1の方法は、オブジェクトを回転させるモデリング変換を行うものであるため、軸対象であって回転対称である本実施形態1のような柱状オブジェクトの場合に適用可能である。
【0206】
第2の方法は、実施形態4で後述する方法であり、柱状オブジェクトを回転させず、視点を基準に透視投影変換した後の投影面において、柱状オブジェクトの表面にマッピングする模様の相対位置を移動させていくものである。オブジェクトの表面を模様のみが流れていくような概念である。この場合は、毎回の画像更新タイミングにおける模様の移動距離を設定しておく必要がある。模様の移動距離の大きさが、生成される表示画像のスピード感に影響する。この第2の方オフは、回転非対象な柱状オブジェクトの場合、すなわち柱状オブジェクトを回転させることができない場合に適用可能である。
【0207】
本実施形態1では、上記第1の方法を用いるものとし、柱状オブジェクト503および504に適用する模様として、海中の景観を模擬したテクスチャをマッピングするものとする。視点の前方にはキャラクタオブジェクトを配置するものとし、テクスチャがマッピングされた柱状オブジェクト503および504を対称的に回転させることで、キャラクタオブジェクトが海中を高速に移動しているかのような画像を演出する。
【0208】
図16に本実施形態1による画像表示の実施例を示す。
本実施例では、柱状オブジェクト503および504には、海中の景観を模擬したテクスチャがマッピングされる。画像表示面600において、右側には柱状オブジェクト503の左側面を透視投影した画像が配置され、左側には柱状オブジェクト504の右側面を透視投影した画像が配置されている。透視投影されるテクスチャとしては、海底の岩612や珊瑚611等が模様として描かれ、また、流れを表現する泡610が描かれている。視点Cの前方には、魚を模擬したキャラクタオブジェクトをモデリングして配置している。これが透視投影されることにより、画像表示面600の中央、すなわち柱状オブジェクト503および504の中間にキャラクタオブジェクト604が表示される。柱状オブジェクト503および504の間には背景画像603が投影されている。
【0209】
本実施形態1では、図14に示す平面図において、柱状オブジェクト503が反時計回りに回転し、柱状オブジェクト504が時計回りに回転するよう制御される。柱状オブジェクト503を透視投影した動画像としては、柱状オブジェクト503と背景画像603との境界(スカイライン)620からテクスチャが現れて画像表示面600の右端へと速度を上げながら流れていくような画像が提供される。また柱状オブジェクト504を透視投影した動画像としては、柱状オブジェクト504と背景画像603との境界(スカイライン)620からテクスチャが現れて画像表示面600の左端へと速度を上げながら流れていくような画像が提供される。よって、本実施形態1によれば、キャラクタオブジェクト604自体は移動しないが、その左右のテクスチャが左右に流れていくので、キャラクタオブジェクト604がz軸方向へ進んでいるような動画像が提供されることになる。
【0210】
柱状オブジェクト503および504の回転の角速度をさらに大きく設定すれば、テクスチャの流れの速度が大きくなる結果、キャラクタオブジェクト604がさらに高速度で奥へ奥へと突き進んでいるかのような画像を擬似的に得ることができる。
【0211】
ここで、柱状オブジェクト503および504の表面にレンダリングされるテクスチャの基本色は、背景画像603の基本色と近似するように設けられている。このように柱状オブジェクトのテクスチャと背景画像とでベースカラーを共通にすることで、境界602が目立たなくなる。
【0212】
なお、柱状オブジェクト503および504の回転方向をそれぞれ反転させれば、キャラクタオブジェクトが逆方向へ進んでいるかのような動画像を提供することが可能である。すなわち、図14に示す平面図において、柱状オブジェクト503を時計回りに回転させ、柱状オブジェクト504を反時計回りに回転させれば、画像表示面600の左右の端部から現れたテクスチャがそれぞれの柱状オブジェクトの境界620へと消えていく。例えば、キャラクタオブジェクト604が視点Cの方向を向いている、すなわち顔を向けているように配置し、柱状オブジェクトをそれぞれ逆回転させれば、キャラクタオブジェクト604が手前に向けて突き進んでいるかのような画像を擬似的に得ることができる。
【0213】
さらに柱状オブジェクト503および504の回転の角速度は定速度である必要な無く、演出の状況に応じて速度を上げたり下げたり動的に変化させたりゼロにしたり、さらに回転方向を反転させたりすることができることはもちろんである。
【0214】
ここで、図14に示すように、柱状オブジェクト503および504間は、距離dだけ離間しているが、この距離は任意に変更可能である。距離dを小さく設定すれば、両側の壁が迫っているような画像表示となり、よりスピード感を増すことが可能であり、逆に距離dを大きく設定すれば、両側の壁が遠のき、スピード間を抑制することが可能である。図17は、図16の画像表示の実施例の場合よりも距離dを小さくした場合の変形例を示している。このように柱状オブジェクト間の距離を変更することにより、画像表示のスピード感を調整することが可能となる。
【0215】
また、柱状オブジェクト503の半径r1と柱状オブジェクト504の半径r2も任意に変更することが可能である。一方の半径を他方に比べて大きく設定することで、柱状オブジェクトに対応する画像領域と背景画像との境界が画像表示面上、移動させることが可能となる。
【0216】
(本発明に係る機能ブロック構成の説明)
次に、上記原理に基づき動作する画像生成部405の機能的な構成について説明する。
図5は、画像生成部405の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。このような機能ブロックは、サブ制御基板202が図12に示すようなフローチャートにしたがって動作することにより実現される。
【0217】
図5に示すように、画像生成部405は、柱状オブジェクト配置部410、レンダリング部411、背景画像生成部412、画像合成部413、オブジェクトデータ記憶部414、テクスチャデータ記憶部t415、背景データ記憶部416、オブジェクト画像記憶レイヤ417、背景画像記憶レイヤ418、出力用フレーム画像記憶レイヤ419、及び表示制御部420を備えている。
【0218】
このうち、オブジェクトデータ記憶部414、テクスチャデータ記憶部415、および背景データ記憶部416は、画像データROM202bに相当している。柱状オブジェクト配置部410、レンダリング部411、背景画像生成部412、および画像合成部413は、サブCPU202aの制御に基づき動作する画像音響プロセッサ202dにより実現される。オブジェクト画像記憶レイヤ417、背景画像記憶レイヤ418、および出力用フレーム画像記憶レイヤ419は、ビデオRAM202fの各記憶レイヤが相当している。表示制御部420は、画像音響プロセッサ202dが相当している。
【0219】
(オブジェクトデータ記憶部414)
オブジェクトデータ記憶部414は、仮想三次元空間に配置するオブジェクトの形状を定義するための形状情報を記憶する機能ブロックである。特に、オブジェクトデータ記憶部414は、本発明に係る柱状オブジェクト503および504の形状を定義するオブジェクトデータ(形状情報)を記憶している。オブジェクトデータは、例えば、オブジェクトをポリゴンで表現する形態の場合には、オブジェクトを構成する各ポリゴンの頂点座標の集合となる。各ポリゴンの頂点座標は、個々のオブジェクトに対して定められた基準座標であるローカル座標系(ボディ座標系、オブジェクト座標系、モデリング座標系)で定義される。
【0220】
(テクスチャデータ記憶部415)
テスクチャデータ記憶部415は、レンダリングに必要な色情報をオブジェクトごとに記憶する機能ブロックである。具体的には、柱状オブジェクト503および504の側面にマッピングされる、所定の模様を表現するテクスチャデータである。テクスチャデータは、所定面積の二次元で定義された画像データであり、TIFF形式、PIN形式、ビットマップ形式、JPEG形式等種々の形式で記憶される。
特に本実施形態では、海中の景観を模擬したテクスチャをマッピングするためのテクスチャデータが記憶されている。このテクスチャデータの基本色は、背景画像と同じ基本色となるように設定されている。
【0221】
なお、テクスチャデータの代わりに、オブジェクトの色を定める色情報を記憶させてもよい。このような色情報は、各ポリゴンの色を定めるための色相、彩度、明度(輝度)を定める情報であり、例えばRGBの各色画素の濃度値を頂点に対応させて設定するものである。
【0222】
(背景データ記憶部416)
背景データ記憶部416は、背景画像を表示させるための背景データを記憶する機能ブロックである。この記憶部に記憶される背景画像データは、当該遊技機において表示させうる全ての背景画像を含んでいる。毎回の画像更新タイミングでは、その時々の仮想三次元空間を透視投影変換するための視点の向きにより切り取られる視野角に入っている部分の背景画像の背景データが利用されることになる。
この背景データで表現される背景画像603は、柱状オブジェクト503および504にマッピングされるテクスチャの基本色と同じ基本色となっている。
【0223】
(柱状オブジェクト配置部410)
柱状オブジェクト配置部410は、仮想三次元空間に1以上の柱状オブジェクトをモデリング可能に構成された機能ブロックである。柱状オブジェクト配置部410は、視体積VVに対し、一部が入るように柱状オブジェクトを配置するようになっている。
【0224】
特に本実施形態1では、柱状オブジェクト配置部410は、図13〜15に示すように、柱状オブジェクト503および504の中心軸Oがワールド座標系のY軸と平行になるように、かつ、前方クリッピング面502の左右端部の近傍であって視体積VVに柱状オブジェクトの一部が入り込むように配置する。
【0225】
具体的には、オブジェクトデータ記憶部414からローカル座標系で定義された柱状オブジェクトに関するオブジェクトデータを読み取り、柱状オブジェクト503および504を仮想三次元空間に配置するためにワールド座標系への座標変換処理をする。次いで視点Cを基準とする視点座標系にて定義するためのビューイング変換処理を行う。さらに視点座標系で定義された視体積VVを正規化座標系で再定義する正規化変換処理を行う。以上の処理により、視点Cからオブジェクトまでの距離がz座標であるz値で直接的に処理できるようになる。
【0226】
(レンダリング部411)
レンダリング部411は、正規化座標系で定義された柱状オブジェクトの表面に所定の模様をレンダリングする機能ブロックである。すなわち、柱状オブジェクトを、視点を基準に所定の投影面に投影する透視投影変換をし、画像表示面に含まれる部分の各ピクセルの色情報を定めて二次元画像データを生成するのである。
【0227】
特に本実施形態では、レンダリング部411は、柱状オブジェクトの表面にマッピングされる模様が視点から見て経時的に移動するように、上記第1の方法により制御して、視点から投影面に透視投影した二次元画像を生成する。具体的に、レンダリング部411は、柱状オブジェクト503および504の側面において、中心軸Oと平行な基準線を定め、その基準線をテクスチャマッピングの起点とする。そして柱状オブジェクトを、視点Cを基準として投影面に投影する透視投影変換処理をし、柱状オブジェクトが画像表示面600内に投影されている領域についてテクスチャをマッピングする。すなわち、テクスチャデータ記憶部415から海中の景観を模擬したテクスチャデータを読み出し、透視投影変換された柱状オブジェクト503および504の投影領域に対し、テクスチャマッピングの手法を用いて画像を展開する。その際、レンダリング部411は、必要に応じてテクスチャの伸張縮小を行って、予め記憶されているテクスチャが柱状オブジェクトの全周に亘ってマッピングされるようにする。さらに必要に応じて仮想的な光源の位置を考慮して画像表示面600における各ピクセルの輝度や色相を調整するようにしてもよい。
【0228】
このとき、レンダリング部411は、レンダリング処理に先立って、柱状オブジェクトの回転処理をする。すなわち、柱状オブジェクトを所定の角度だけ回転させる。柱状オブジェクトには上記基準線を起点にマッピングされるテクスチャが定まるので、柱状オブジェクトをレンダリングに先立って回転させることで、画像表示面600において描画されるテクスチャの位置が動くことになる。レンダリング部411は、画像更新タイミングが到来するたびに予め定められた方向に柱状オブジェクトを所定の角度だけ回転させることによって、柱状オブジェクトを所定の角速度で回転させることになる。回転方向としては、図14に示すように、本実施形態では、柱状オブジェクト503が反時計回りとなり、柱状オブジェクト504が時計回りとなる。
【0229】
以上のようなレンダリング処理により生成された柱状オブジェクト503および504のオブジェクト画像データはオブジェクト画像記憶レイヤ417に記憶される。オブジェクト画像記憶レイヤ417は、画像表示面600に相当する二次元画像のピクセルデータ(フレーム画像)を記憶できるだけの容量を有している。柱状オブジェクト以外の二次元画像領域は、ピクセルデータが存在しないもの(色濃度の値がゼロ)として出力される。
【0230】
(背景画像生成部412)
背景画像生成部412は、視体積VVでクリッピングされる範囲の背景画像を特定し、その背景データを生成する機能ブロックである。すなわち、背景画像生成部412は、視点Cを基準として投影面に投影される範囲を特定し、その範囲の背景画像に対応する背景データを背景データ記憶部416から読み出して、背景画像データとして背景画像記憶レイヤ418に記憶する。
【0231】
ここで、背景画像生成部412は、背景データ記憶部416に記憶されている純粋な背景のための画像データのみを参照して背景画像データとしてもよいが、背景画像の他に視体積VV内にモデリングされた柱状オブジェクト以外のオブジェクトをレンダリングし、背景の一部として取り込んだ背景画像データを生成するように構成してもよい。
【0232】
(画像合成部413)
画像合成部413は、モデリングされレンダリングされた複数の画像データを、所定の順番で合成していき、最終的な出力用フレーム画像の各ピクセルの色情報を生成し、出力用フレーム画像記憶レイヤ419に記憶する機能ブロックである。具体的に画像合成部413は、背景画像記憶レイヤ418に記憶された背景画像データを読み出し、一旦出力用フレーム画像記憶レイヤ419に転送する。次いでオブジェクト画像記憶レイヤ417からオブジェクト画像データを読み出して、出力用フレーム画像記憶レイヤ419に上書きする。
【0233】
以上の処理によって、背景画像の手前にオブジェクト画像を重ねた二次元画像データが得られることになる。オブジェクト画像データは、柱状オブジェクト503および504が透視投影変換された領域以外の領域にはピクセルデータは存在しないので、その領域の背景画像データが書き換えられないことになる。よって、出力画像は、図16に示したように、柱状オブジェクト503に対応してレンダリングされた画像領域601と柱状オブジェクト504に対応してレンダリングされた画像領域602との間に景画像603が描画されたものとなる。
【0234】
(表示制御部420)
表示制御部420は、出力用フレーム画像記憶レイヤ419に記憶された出力用フレーム画像データを所定の画像表示タイミング(例えば、フレーム期間である1/30秒ごと)に演出表示装置107に出力するように構成されている。
【0235】
(本発明に係る動作の説明)
次に、図12のフローチャートに基づいて、本発明に係る画像生成処理について説明する。
これらの処理は、主として、サブ制御基板202の画像生成部405において実行されるものである。以下、話を簡単にするため、背景画像の手前に合成される装飾図柄についての図示と表示方法の説明は省略する。
【0236】
ステップS201において、演出制御部402は、演出コマンドに対応する演出情報として、次の画像表示タイミングで表示させる装飾図柄を特定する装飾図柄演出情報を設定し、背景画像を特定する背景画像演出情報を設定する。
【0237】
次いでステップS202において、演出制御部402は、画像更新(描画)タイミングに達しているか否かを判定する。画像更新タイミングに達していない場合には、演出制御部402は現状の表示状態を継続するため、ステップS212に移行する。一方、ステップS202において画像更新タイミングに達していると判定した場合、演出制御部402は画像生成部405に対して演出情報を出力し、画像生成部405に処理を渡す。
【0238】
ステップS203において、画像生成部405の柱状オブジェクト配置部410は、オブジェクトデータ記憶部414から柱状オブジェクトについてのオブジェクトデータを読み出して、モデリング変換を実施し、ワールド座標系における配置を決定する。
【0239】
次いでステップS204に移動し、画像生成部405のレンダリング部411は、モデリング変換後のワールド座標系で定義された柱状オブジェクトを視点座標系に変換し、正規化座標系に変換し、さらに透視投影変換をして、投影面における二次元座標を定める。
【0240】
次いでステップS205に移動し、レンダリング部411は、柱状オブジェクトの回転処理を実施し、前回の画像更新タイミングから、柱状オブジェクトの側面にマッピングされるテクスチャがどの程度動いたのかを演算する。次いでステップS206に移行し、柱状オブジェクトを回転させた後のテクスチャのうち、投影面に透視投影された領域のレンダリングを実施する。これによって、画像表示面600における柱状オブジェクト503および504に対応する画像領域601および602のピクセルデータが確定する。
【0241】
ステップS207においてレンダリング部411は、ピクセルデータの集合であるオブジェクト画像データをオブジェクト画像記憶レイヤ417に記憶する。
【0242】
次いでステップS208において、画像生成部405の背景画像生成部412は、背景データ記憶部416から背景データを読み出して、ステップS209において、画像表示面600に対応する背景画像を表示させるための背景画像データを背景画像記憶レイヤ418に記憶する。
【0243】
次いでステップS210に移行し、画像生成部405の背景画像生成部412は、背景画像記憶レイヤ418に記憶された背景画像データとオブジェクト画像記憶レイヤ417に記憶されたオブジェクト画像データとを合成する。そしてステップS211に移行し、生成された合成画像を出力用フレーム画像記憶レイヤ419に記憶する。
【0244】
ステップS212において、画像生成部405の表示制御部420は、出力用フレーム画像記憶レイヤ419に格納されている画像表示面600に対応する出力用フレーム画像データを随時演出表示装置107に転送する。
以上の処理によって、画像更新タイミングに対応する一枚のフレーム画像が生成される。
【0245】
(実施形態1の効果)
以上、本実施形態1によれば、以下の利点を備える。
1)実施形態1によれば、透視投影後された画像表示面の一部を占めるように柱状オブジェクトの側面部が配置され、その表面にマッピングされた海中の景観を模擬したテクスチャがレンダリングされる。そして柱状オブジェクトは所定の速度で回転しているので、画像表示面600において、海中の景観が境界620から現れ視点に接近しては画像表示面の両端に消えていくような動画像が提供される。そのテクスチャの移動速度は、柱状オブジェクトの境界620付近では遅く、離れるに連れて速くなる。よって、視点Cおよび視点前方に配置されるオブジェクト604が仮想三次元空間に設定された壁面に囲まれた挟空間を高速で移動しているような画像が提供される。
【0246】
2)実施形態1によれば、レンダリングされるテクスチャは、柱状オブジェクトの表面にマッピングするだけのデータ量があれば足りるので、画像データ量を大幅に軽減することができる。また、画像更新タイミングごとにテクスチャの位置を変えるだけの処理なので、処理能力が低い装置であっても臨場感のある立体画像を生成可能である。
【0247】
3)実施形態1によれば、テクスチャをマッピングする対象を円柱状のオブジェクトにしたので、中心軸に対し回転対称であることから、テクスチャのマッピング位置を変えることなく、柱状オブジェクトの回転処理をするだけでスピード感のあるテクスチャの移動処理をすることができる。
【0248】
4)実施形態1によれば、一対の柱状オブジェクト503および504を画像表示面に対し左右対称に配置し、一方を反時計回り、他方を時計回りに回転させて対称的にテクスチャを移動制御させたので、視点または視点前方のモデリングされている自己キャラクタが高速に移動しているような画像を提供可能である。
【0249】
5)実施形態1によれば、柱状オブジェクトの表面にレンダリングされるテクスチャの基本色を背景画像の基本色と近似させたので、透視投影された柱状オブジェクトの透視投影された画像領域601や602と背景画像603との境界620が目立たなくなり、背景と一体化した自然な画像を提供可能である。
【0250】
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、柱状オブジェクトに対応する画像領域と背景画像との境界を目立たなくするための考案に関する。
本実施形態2における遊技機では、レンダリング部411のレンダリング処理に若干処理が追加されている。その他の構成と動作は、ほぼ上記実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0251】
本実施形態2において、レンダリング部411は、透視投影変換後に柱状オブジェクトの表面にマッピングされたテクスチャをレンダリングする他に、視点からの距離に応じてピクセルの色濃度を上げていく処理をする。例えばオブジェクトまでの距離、すなわち正規化座標系におけるz値に応じて特定の色彩の色濃度を上げていく。この処理は、一般にミスト(霧)処理と呼ばれているもので、視点から遠距離、例えば後方クリッピング面501の背後にあるオブジェクトを、そのピクセルの色濃度を100%に上げることで、事実上描画しないようにする処理である。色彩を白色に設定すれば、まさしく霧の中でオブジェクトを望んでいるような処理になる。ミスト処理の色彩は、テクスチャや背景画像の基本色に合わせて選択する。本実施形態では、テクスチャや背景画像が海中の景観をテーマにしたものなので、ミスト処理に用いる色彩として青色を適用する。z値に応じて青色の濃度を向上させれば、海中の景観を巧みに模倣することが可能である。
【0252】
図18に本実施形態2における柱状オブジェクトを含む視体積の平面図を示す。
図18に示すように、視点Cからの距離に応じて青色の濃度が高くなっていくようにミスト処理を実施する。視点Cから柱状オブジェクト503および504の側面への接点までの距離をRとすると、距離Rにおけるミスト処理によるピクセルの色濃度は、十分に高く(例えば90%以上)なるように設定する。平面図上、柱状オブジェクトの側面への接点となる位置は、図16や図17に示す画像表示面600においては、柱状オブジェクトに対応した画像領域601および602と背景画像603との境界620に相当する部分となる。この境界付近までの距離において、ピクセルの色濃度が十分高くなっていれば、境界620付近における画像領域601および602と背景画像603との色の差が目立たなくなるのである。
【0253】
図19に、ミスト処理におけるz値に対する濃度設定例を示す。
図19において濃度CBLは、青色の濃度が十分に高く柱状オブジェクトと背景画像との境界が主観的には気にならない程度の色濃度であるとする。例えば、特性f1に示すように、z値に応じて線形的に色濃度を上げていくようなミスト処理とすることができる。距離Rにある柱状オブジェクトへの接点付近においてピクセルの色濃度が十分高くなるので、境界を目立たなくすることができる。また、特性f2に示すように、z値に応じて高次関数的または指数的に色濃度を上げていくようなミスト処理としてもよい。この特性の場合にも距離Rにおいてピクセルの色濃度を濃度CBL以上とすることで十分に高くすることができる一方、近距離における色濃度を下げることができるので、柱状オブジェクトのテクスチャを明りょうに描画させることができる。
【0254】
以上、本実施形態2によれば、上記実施形態1と同様の作用効果を奏する他、ミスト処理を併用することにより、柱状オブジェクトに対応する画像領域と背景画像との境界を目立たなくすることが可能である。また、ミスト処理による色濃度を十分に高く設定すれば、テクスチャがミスト(霧)の中に吸い込まれていくような画像が提供され、背景画像を特に設けなくても自然な画像を提供することができる。
【0255】
(実施形態3)
本発明の実施形態3は、柱状オブジェクトの数を減らした実施例に関する。
本実施形態3における遊技機では、柱状オブジェクト配置部410による柱状オブジェクトのモデリング処理が若干変更されている。その他の構成と動作は、ほぼ上記実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0256】
本実施形態において、柱状オブジェクト配置部410は、オブジェクトデータ記憶部414から一つの柱状オブジェクトに関するオブジェクトデータを読み出し、視体積VVの一部を占めるようにモデリングする。柱状オブジェクトは一つのみであるため、柱状オブジェクトの半径を大きく設定して、視野に占める割合を大きくする。レンダリング部411は、実施形態1と同様にテクスチャをマッピングしてレンダリングするが、この柱状オブジェクト505を時計回りに回転させるものとする。
【0257】
図20に、このようにして配置される柱状オブジェクトの平面図を示す。
図20に示すように、本実施形態3では柱状オブジェクト505が一つだけ、視体積VVの一部を占めるように配置されている。柱状オブジェクト505は半径r3の柱状物体であり、軸Oを中心に回転するオブジェクトとして設定されている。軸Oは、仮想三次元空間であるワールド座標系のY軸に平行になるよう設定されている。柱状オブジェクト505のY軸方向の長さ、すなわち柱状形状の長手方向の高さは、実施形態1と同様、視体積VVの側面の高さ以上であるように設定されることが好ましい。柱状オブジェクト505の表面には、実施形態1と同様のテクスチャがマッピングされるものとする。
【0258】
ここで、柱状オブジェクト505は、その中心軸が視線中心に対して所定量ずれた位置に設けられている。テクスチャが柱状オブジェクトの側面を円周方向に移動する場合、動画像としては、視線と柱状オブジェクトの軸とを結んだ線付近においてテクスチャが最も高速に移動しているように見える。このため、視点が仮想三次元空間を進んだり、逆に、後退したりする画像演出としては、画像表示面の周辺部においてテクスチャの移動速度が最も速いことが好ましい。このため、本実施形態でも柱状オブジェクト505の軸Oを視線中心から一定距離ずらしている。
なお、柱状オブジェクト505は、視体積VVの右側を占めるように配置することも可能なことはもちろんである。
【0259】
図21に本実施形態3による画像表示の実施例を示す。
図21に示すように、柱状オブジェクト505が若干の左側にシフトして透視投影変換されるため、画像表示面600では、柱状オブジェクト505に対応する画像領域605が左半分以上を占めている。テクスチャは実施形態1と同じものであるため、海底の岩612や珊瑚611等が模様として描かれている。視点Cとともに動くことになる魚を模擬したキャラクタオブジェクト604は、画像表示面の中央に配置されているが、本実施形態3では右側を向いた姿勢でモデリングされている。
【0260】
柱状オブジェクト505を時計回りに回転させると、画像表示面には、柱状オブジェクト505の表面にマッピングされたテクスチャが背景画像603との境界620から現れて、左側に流れていくような動画像が表示される。よって、全体としては、この画像は右側に進んでいるように錯覚させる画像となるため、キャラクタオブジェクト604を右向きとすることで、進行方向を向いているかのような画像を提供することが可能である。
【0261】
なお、柱状オブジェクト505を反時計回りに回転させれば、逆に左側に向けて進んでいるかのような画像となる。キャラクタオブジェクト604も、左向きにモデリングすれば、進行方向とキャラクタの向きとが一致して自然な画像となる。
【0262】
以上、本実施形態3によれば、柱状オブジェクトを一つだけモデリングすることとしても、実施形態1と同様に、スピード感溢れる画像を提供することが可能である。特に、柱状オブジェクトを一つとした場合には画像表示面に平行な方向に移動している雰囲気を演出しやすい。
【0263】
また、実施形態1と同様、レンダリングされるテクスチャは、柱状オブジェクトの表面にマッピングするだけのデータ量があれば足りる。さらに、テクスチャをマッピングする対象を円柱状のオブジェクトにしたので、テクスチャのマッピング位置を変えることなく、柱状オブジェクトの回転処理をするだけでスピード感のあるテクスチャの移動処理をすることができる。
【0264】
(実施形態4)
本発明の実施形態4は、実施形態1の原理で説明した第2の方法に係り、形状オブジェクトを回転させず、模様のマッピング位置を変更し、上記と同様の効果を得るものである。
本実施形態4において、柱状オブジェクトは回転非対称な形状にモデリングされる。柱状オブジェクト配置部410のモデリング処理とレンダリング部411のレンダリング処理に若干の相違はあるが、その他の構成と動作は、ほぼ上記実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0265】
図22に、本実施形態において配置される柱状オブジェクトの平面図を示す。
図22に示すように、一対の柱状オブジェクト506および507は、実施形態1の柱状オブジェクト503および504とほぼ同じ位置に配置されているが、断面が楕円の柱状形状にモデリングされている。その断面は楕円であり、焦点O1およびO2からの距離の和が一定となるような円周となっている。
【0266】
柱状オブジェクトを楕円形状とすれば、視点から観察した場合の長軸方向の側面を広く見せることができるため好ましい。広い側面を投影面に投影するためには、長軸方向を若干傾けた方がよい。図22では、長軸方向D1およびD2がともに視線方向に傾いている。
【0267】
上記楕円形の柱状オブジェクト506および507は、回転非対称であり、このオブジェクトを回転させると、画像表示面における柱状オブジェクトに対応する画像領域と背景画像との境界の位置が変動してしまう。このため、回転非対称なオブジェクトを回転させる、第1の方法は用いることができない。
【0268】
そこで本実施形態では、第2の方法を適用することとする。すなわち、柱状オブジェクト配置部410は柱状オブジェクト506および507をモデリング後はその配置を変更せず回転させない。その代わり、レンダリング部411は、楕円形の柱状オブジェクトに対してテクスチャをマッピングする位置を画像表示タイミング毎に変更していくように処理する。これにより、透視投影変換後の画像表示面において、上記実施形態と同様に柱状オブジェクトに対応した画像領域においてテクスチャが移動していく画像を提供することが可能となる。
【0269】
(実施形態5)
本発明の実施形態5も、柱状オブジェクトの形状の変形例に関する。
本実施形態5においても、上記実施形態4と同様に回転非対称な柱状オブジェクトがモデリングされる。
【0270】
図23に、本実施形態5において配置される柱状オブジェクトの平面図を示す。
図23に示すように、一対の柱状オブジェクト511および512は、実施形態1の柱状オブジェクト503および504とほぼ同じ位置に配置されているが、角柱形状にモデリングされている。中心となる軸Oは存在し、軸対称な立体とはなっているが、回転させることによって視点から見た輪郭が変動するため回転非対称なものとして取り扱う。視点から観察した場合の側面を広く見せるため、角柱の側面を図に示すように若干傾けた方がよい。
【0271】
上記角柱形状の柱状オブジェクト511および512も、軸O中心に回転させると、画像表示面における柱状オブジェクトに対応する画像領域と背景画像との境界の位置が変動してしまう。このため、第1の方法は用いることができず、第2の方法を適用する。すなわち、柱状オブジェクト配置部410は、柱状オブジェクト511および512をモデリング後は回転させない。代わりに、レンダリング部411は、角柱形状の柱状オブジェクトに対してテクスチャをマッピングする位置を画像表示タイミング毎に変更する。これにより、透視投影変換後の画像表示面において、上記実施形態と同様に柱状オブジェクトに対応した画像領域においてテクスチャが移動していく画像を提供することが可能となる。
【0272】
(実施形態6)
本発明の実施形態6は、実施形態1と同様の一対の円柱形状の柱状オブジェクトを用いるが、その配置の変形例に関する。
図24は、本実施形態6において配置される柱状オブジェクトの側面図である。
上記実施形態1では柱状オブジェクト503および504を画像表示面の左右に配置したが、本実施形態6では、柱状オブジェクト配置部410は、一対の柱状オブジェクト513および514を画像表示面の上下に配置する。柱状オブジェクト513および514の中心となる軸OはX軸に平行になっている。柱状オブジェクト513および514は、視体積VVの上下に配置されるものであるため、画像表示面において上下に反映されることを想定したテクスチャが用いられ、マッピングされる。レンダリング部411は、柱状オブジェクト513および514の表面に、上下配置用のテクスチャをマッピングする。
【0273】
なお、柱状オブジェクト513および514は、回転対称であるため、テクスチャの移動処理には第1の方法も第2の方法も適用可能である。
【0274】
図25に、本実施形態6による画像表示の実施例を示す。
図25に示すように、図24の側面図において、柱状オブジェクト513を時計回りに、柱状オブジェクト514を反時計回りに回転制御すれば、視点または視点の前方にモデリングされたキャラクタオブジェクト604が前進しているかのような画像が提供される。
【0275】
マッピングするテクスチャの基本色と背景画像の基本色とを近似させれば、柱状オブジェクト513および514に対応する画像領域606および607と背景画像603との境界620を目立たなくすることが可能である。この場合、前述のミスト処理を利用することも可能である。
【0276】
また、柱状オブジェクトの回転方向をそれぞれ逆にすれば、視点またはキャラクタオブジェクト604が後退しているかのような画像を提供することも可能である。
【0277】
また柱状オブジェクトの半径を任意に変更したり双方の柱状オブジェクト間の距離を変更したりしてもよい。さらに第2の方法を利用することを前提として、回転非対称な柱状オブジェクトを視体積VVの上下に配置するようにしてもよい。
【0278】
(実施形態7)
本発明の実施形態7は、実施形態1と同様の一対の円柱形状の柱状オブジェクトを用いるが、その配置方向の変形例に関する。
図26は、本実施形態7において配置される柱状オブジェクトの概念斜視図である。
図26に示すように、本実施形態7は、柱状オブジェクトを斜めに配置する例に関する。すなわち、柱状オブジェクト521および522は、その軸OがX軸に対してもY軸に対しても所定角度傾いている。柱状オブジェクト521および522の表面にマッピングされるテクスチャは、画像表示面において斜めに反映されることを想定したものとする。柱状オブジェクト521および522は、回転対称であるため、テクスチャの移動処理には第1の方法も第2の方法も適用可能である。
【0279】
図27に、本実施形態7による画像表示の実施例を示す。
図27に示すように、柱状オブジェクト521を時計回りに、柱状オブジェクト522を反時計回りに回転制御すれば、視点または視点の前方にモデリングされたキャラクタオブジェクト604が前進しているかのような画像が提供される。ここで、全体が斜めに傾いているような画像となっているので、キャラクタオブジェクト604も同じ角度に傾けてモデリングすることが可能である。
【0280】
マッピングするテクスチャの基本色と背景画像の基本色とを近似させれば、柱状オブジェクト521および522に対応する画像領域608および609と背景画像603との境界620を目立たなくすることが可能である。この場合、前述のミスト処理を利用することも可能である。
【0281】
また、柱状オブジェクトの回転方向をそれぞれ逆にすれば、視点またはキャラクタオブジェクト604が後退しているかのような画像を提供することも可能である。
【0282】
また柱状オブジェクトの半径を任意に変更したり双方の柱状オブジェクト間の距離を変更したりしてもよい。さらに第2の方法を利用することを前提として、回転非対称な柱状オブジェクトを視体積VVの上下に配置するようにしてもよい。
【0283】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
上記実施形態においては、回転対称な柱状オブジェクトとして円柱形状、回転非対称な柱状オブジェクトとして楕円柱状、角柱形状を例示したがこれに限定されない。
【0284】
例えば、体積の存在する立体オブジェクトではなく、単なる平面をオブジェクトとして配置してもよい。この場合、回転非対称となるため、第2の方法によってテクスチャのマッピング位置を画像更新タイミング毎に変更していくことでテクスチャの移動処理を行う。
【0285】
また、柱状オブジェクトの配置は、視体積の上下、左右、斜めなどの上記実施形態に限定されることなく、さらに変更可能である。どのような画像演出をするかによって、実施形態以外の配置を適用してもよい。
【0286】
また、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機を例示したが、遊技機としてはスロットマシンに適用可能である。さらに遊技機の枠を超えて、ゲーム装置やシミュレーション装置の画像表示に本発明に係る画像生成処理を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0287】
【図1】本実施形態のパチンコ機の外観構成の一例を示す正面図
【図2】パチンコ機100のシステム構成の一例を示すブロック図
【図3】メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図
【図4】サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図
【図5】画像生成部405の機能的な構成の詳細を示す機能ブロック図
【図6】メイン制御基板における処理動作の一例を示すメインフローチャート
【図7】図6のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明するフローチャート
【図8A】図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明するフローチャート
【図8B】図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明するフローチャート
【図9A】図6のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明するフローチャート
【図9B】図6のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明するフローチャート
【図10】図6のステップS5における特別遊技実行処理の詳細について説明するフローチャート
【図11】サブ制御基板202における通常遊技における処理動作の一例を示すフローチャート
【図12】実施形態の柱状オブジェクト生成処理の詳細について説明するフローチャート
【図13】実施形態1における柱状オブジェクト配置の概念斜視図
【図14】実施形態1における柱状オブジェクト配置の概略平面図
【図15】実施形態1における柱状オブジェクト配置の概略側面図
【図16】実施形態1の柱状オブジェクト配置による画像表示実施例
【図17】実施形態1の柱状オブジェクト配置による画像表示変形例
【図18】実施形態2の柱状オブジェクト配置の概略平面図
【図19】実施形態2の色濃度変更処理のz値と色濃度設定との関係図
【図20】実施形態3の柱状オブジェクト配置の概略平面図
【図21】実施形態3の柱状オブジェクト配置による画像表示実施例
【図22】実施形態4の柱状オブジェクト配置の概略平面図
【図23】実施形態5の柱状オブジェクト配置の概略平面図
【図24】実施形態6の柱状オブジェクト配置の概略側面図
【図25】実施形態6の柱状オブジェクト配置の画像表示実施例
【図26】実施形態7の柱状オブジェクト配置の概略斜視図
【図27】実施形態7の柱状オブジェクト配置の画像表示実施例
【符号の説明】
【0288】
100 パチンコ機
103 普通図柄作動ゲート
106 特別図柄表示装置
107 演出表示装置
108 普通図柄表示装置
112 始動入賞口
113 大入賞口
131 発射ハンドル
132 操作スイッチ
201 メイン制御基板203 入賞口基板
210 始動入賞口スイッチ
215 普通電動役物ソレノイド
301 入賞判定部
302 フラグ記憶部
304 特別図柄抽選部305 当選判定部
306 特別図柄表示指示部
309 普通図柄抽選部310 当選判定部
311 普通図柄表示指示部
312 普通電動役物駆動指示部
313 演出コマンド生成部
401 演出コマンド解析部
402 演出制御部
403 演出パターン記憶部
404 フラグ記憶部
405 画像生成部
406 音声生成部
410 柱状オブジェクト配置部
411 レンダリング部
412 背景画像生成部(色濃度変更部)
413 画像合成部
414 オブジェクトデータ記憶部
415 テクスチャデータ記憶部
416 背景データ記憶部
417 オブジェクト画像記憶レイヤ
418 背景画像記憶レイヤ
419 出力用フレーム画像記憶レイヤ
420 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想三次元空間を投影面に投影した画像を生成する画像生成装置において、
仮想三次元空間に1以上の柱状オブジェクトをモデリングするものであって、該投影面に投影する仮想三次元空間の範囲を規定する視体積に対し、一部が入るように該柱状オブジェクトを配置する柱状オブジェクト配置部と、
該柱状オブジェクトの表面に所定の模様をレンダリングするレンダリング部と、を備え、
該柱状オブジェクトの表面にレンダリングされる該模様は、視点から見て経時的に移動するよう制御されることを特徴とする画像生成装置。
【請求項2】
前記柱状オブジェクトは円柱状にモデリングされており、
該柱状オブジェクトを軸中心に回転させることによって前記模様が移動する、請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項3】
前記柱状オブジェクトは軸中心に回転非対称な形状にモデリングされており、
該柱状オブジェクトの表面にレンダリングする前記模様の配置を経時的に変更することにより前記模様が移動する、請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項4】
前記柱状オブジェクトは一対設けられ、四角錐状の前記視体積を構成する側面付近に配置される、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記一対の柱状オブジェクトの各々にレンダリングされる前記模様は、互いに対称的に移動するよう制御される、請求項4に記載の画像生成装置。
【請求項6】
背景画像を生成する背景画像生成部を備え、
前記柱状オブジェクトの表面にレンダリングされる前記模様の基本色は、該背景画像の基本色と近似している、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項7】
視点からの距離に応じて色濃度を変化させる色濃度変更部を備え、
視点から前記柱状オブジェクトの側面への接線付近における該色濃度が所定値以上となるように制御される、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の画像生成装置を備える遊技機。
【請求項9】
仮想三次元空間を投影面に投影した画像を生成するための画像生成プログラムであって、
仮想三次元空間に1以上の柱状オブジェクトをモデリングするものであって、該投影面に投影する仮想三次元空間の範囲を規定する視体積に対し、一部が入るように該柱状オブジェクトを配置する機能と、
該柱状オブジェクトの表面に所定の模様をレンダリングする機能と、
該柱状オブジェクトの表面にレンダリングされる該模様を、視点から見て経時的に移動するよう制御する機能と、をコンピュータに実行させるための画像生成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2008−212424(P2008−212424A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54857(P2007−54857)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】