説明

番組情報案内装置、番組情報案内方法、及び番組情報案内プログラム

【課題】番組で紹介された場所に関する情報を登録したユーザに対して、自分が過去に登録した情報の存在を思い出させることができる、番組情報案内装置を提供すること。
【解決手段】番組情報案内装置1は、渋滞中の道路を特定するための渋滞道路情報を取得する道路情報取得部61と、番組情報を取得する番組情報取得部62と、番組情報取得部62によって取得された番組情報の中で、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として格納する番組情報DB72と、番組情報DB72に格納されている登録番組情報に基づき、登録番組情報に含まれる場所の位置を特定する位置特定部63と、道路情報取得部61によって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される渋滞中の道路と、位置特定部63により特定された位置とに基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行う制御部60とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組情報案内装置、番組情報案内方法、及び番組情報案内プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタル放送に含まれている位置情報をユーザが登録しておき、この登録された位置情報を後から呼び出してユーザに案内するシステムが提案されている。このようなシステムとして、例えば、特許文献1には、ユーザがデジタル放送の番組を視聴中に、当該番組で放送されている旅行先に興味を持った場合において、ユーザがこの旅行先の記録をテレビ端末に指示すると、デジタル放送から当該旅行先の情報を記録し、後日、ユーザがドライブに行く時には、記録した旅行先情報を取得して経路設定等を行うことができるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−29006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の如き従来のシステムでは、ユーザが興味を持った旅行先の旅行先情報を登録した後、その登録からある程度の日数が経過した場合や、その登録数がさらに増えた場合には、ユーザがその旅行先を過去に登録したこと自体を忘れてしまったり、登録したこと自体は覚えていてもその内容を忘れてしまっているために、登録した情報を適切に呼び出すことができず、せっかく登録した旅行先情報を有効に活用することができない場合があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、番組で紹介された場所に関する情報を登録したユーザに対して、自分が過去に登録した情報の存在を思い出させることができる、番組情報案内装置、番組情報案内方法、及び番組情報案内プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の番組情報案内装置は、渋滞中の道路を特定するための渋滞道路情報を取得する道路情報取得手段と、番組情報を取得する番組情報取得手段と、前記番組情報取得手段によって取得された番組情報の中で、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として格納する番組情報格納手段と、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報に基づき、当該登録番組情報に含まれる場所の位置を特定する位置特定手段と、前記道路情報取得手段によって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される前記渋滞中の道路と、前記位置特定手段により特定された位置とに基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行う制御手段とを備える。
【0007】
また、請求項2に記載の番組情報案内装置は、請求項1に記載の番組情報案内装置において、前記制御手段は、前記位置特定手段により特定された位置を含む所定範囲内における前記渋滞中の道路の数を特定し、当該特定した数に基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する。
【0008】
また、請求項3に記載の番組情報案内装置は、請求項1又は2に記載の番組情報案内装置において、前記制御手段は、前記位置特定手段により特定された位置を含む所定範囲内における前記渋滞の変化率を特定し、当該特定した変化率に基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する。
【0009】
また、請求項4に記載の番組情報案内装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の番組情報案内装置において、前記道路情報取得手段は、渋滞の原因を特定する渋滞原因情報を取得し、前記制御手段は、前記道路情報取得手段によって取得された渋滞原因情報に基づいて前記渋滞中の道路の渋滞の原因を特定し、当該特定した渋滞の原因に基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する。
【0010】
また、請求項5に記載の番組情報案内装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の番組情報案内装置において、前記道路情報取得手段は、前記番組情報取得手段によって取得された番組情報に基づいて前記渋滞道路情報を取得する。
【0011】
また、請求項6に記載の番組情報案内装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の番組情報案内装置において、前記制御手段は、前記番組情報格納手段に格納されてから閾値以上の時間が経過している前記登録番組情報のみを対象として選択する。
【0012】
また、請求項7に記載の番組情報案内方法は、渋滞中の道路を特定するための渋滞道路情報を取得する道路情報取得ステップと、番組情報を取得する番組情報取得ステップと、前記番組情報取得ステップで取得された番組情報の中で、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として記憶手段に格納する番組情報格納ステップと、前記番組情報格納ステップで前記記憶手段に格納された登録番組情報に基づき、当該登録番組情報に含まれる場所の位置を特定する位置特定ステップと、前記道路情報取得ステップによって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される前記渋滞中の道路と、前記位置特定ステップで特定された位置とに基づき、前記番組情報格納ステップで前記記憶手段に格納された登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行う制御ステップとを含む。
【0013】
また、請求項8に記載の番組情報案内プログラムは、請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の番組情報案内装置、請求項7に記載の番組情報案内方法、又は請求項8に記載の番組情報案内プログラムによれば、道路情報取得手段によって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される渋滞中の道路と、ユーザの指定により登録された登録番組情報に含まれる場所の位置とに基づき、番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行うので、周辺の道路が渋滞中であることから旬と考えられる場所に関する登録番組情報を案内することができる。このことにより、番組で紹介された場所に関する情報を登録したユーザに対して、自分が過去に登録した情報の存在を思い出させることができる。
【0015】
請求項2に記載の番組情報案内装置によれば、ユーザの指定により登録された登録番組情報に含まれる場所の位置を含む所定範囲内における渋滞中の道路の数を特定し、当該特定した数に基づき、番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば周辺の道路の多くで渋滞が発生している場所に関する登録番組情報を選択することができる。これにより、特に人気があり旬と考えられる場所に関する情報を案内することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0016】
請求項3に記載の番組情報案内装置によれば、ユーザの指定により登録された登録番組情報に含まれる場所の位置を含む所定範囲内における渋滞の変化率を特定し、当該特定した変化率に基づき、番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば周辺の道路で渋滞が増加中の場所、すなわち人気が増してきておりこれからが旬と考えられる場所に関する情報を案内することができる。あるいは、周辺道路で渋滞が減少中の場所、すなわち人気のピークは過ぎたと考えられ、旬のうちに渋滞に煩わされることなく到着することが可能と考えられる場所に関する情報を案内することができる。これにより、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0017】
請求項4に記載の番組情報案内装置によれば、道路情報取得手段によって取得された渋滞原因情報に基づいて渋滞中の道路の渋滞の原因を特定し、当該特定した渋滞の原因に基づき、番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば事故や工事等に起因する渋滞を除外し、場所に起因して発生した可能性が高い渋滞のみに基づいて登録番組情報を選択することができる。従って、旬な場所に関する登録番組情報を確実に選択することができる。
【0018】
請求項5に記載の番組情報案内装置によれば、番組情報取得手段によって取得された番組情報に基づいて渋滞道路情報を取得するので、最新の渋滞道路情報を取得することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0019】
請求項6に記載の番組情報案内装置によれば、番組情報格納手段に格納されてから閾値以上の時間が経過している登録番組情報のみを対象として選択するので、ユーザが視聴してからの経過時間が短く、ユーザ自身が覚えている登録番組情報については案内の対象から除外することができる。従って、ユーザにとって煩雑ではないタイミングで登録番組情報を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態1に係る番組情報案内装置を例示するブロック図である。
【図2】番組情報DBに格納されている情報を例示した表である。
【図3】番組情報登録処理のフローチャートである。
【図4】案内制御処理のフローチャートである。
【図5】POIの位置を含む所定範囲内における渋滞中の道路を例示した図である。
【図6】POIの位置を含む所定範囲内における渋滞の変化を例示した図であり、図6(a)は「POI1」の位置を含む所定範囲内における渋滞の変化を示した図、図6(b)は「POI2」の位置を含む所定範囲内における渋滞の変化を示した図である。
【図7】案内制御部による制御に基づき登録番組情報が出力されたディスプレイを例示した図である。
【図8】案内制御処理のフローチャートである。
【図9】POIの位置を含む所定範囲内における新設された道路を例示した図である。
【図10】案内制御部による制御に基づき登録番組情報が出力されたディスプレイを例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る番組情報案内装置、番組情報案内方法、及び番組情報案内プログラムの各実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、これらの各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、渋滞中の道路と、登録番組情報に含まれる場所の位置とに基づき、番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する形態である。
【0023】
(構成)
まず、実施の形態1に係る番組情報案内装置の構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る番組情報案内装置を例示するブロック図である。この番組情報案内装置1は、操作部10、番組受信部20、通信部30、スピーカ40、ディスプレイ50、制御部60、及びデータ記録部70を備えている。
【0024】
(構成−操作部)
操作部10は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作手段である。この操作部10の具体的な構成は任意であり、例えば、ディスプレイ50の前面に設けたタッチパネル、押しボタン、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、あるいは、音声入力を受け付けるマイクの如き音声認識手段を用いて操作部10を構成することができる。
【0025】
(構成−番組受信部)
番組受信部20は、番組を受信する番組受信手段である。ここで、「番組」とは、TV番組やラジオ番組を含むものであるが、これらに限定されず任意の放送形態による番組を含む。また、「番組」は、放送局から放送された番組(以下、「一次番組」)と、一次番組を中継や録画再生する機器から出力された番組(以下、「二次番組」)を含む。本実施の形態1においては、番組受信部20は、一次番組を取得するためのアンテナ及びチューナーを有する放送受信手段として構成されているが、二次番組を外部機器から受信するための受信用のインターフェースとして構成されてもよい。
【0026】
この「番組」に関する情報を、ここでは「番組情報」と称する。この番組情報は、「番組本体情報」と「番組付随情報」を含む。「番組本体情報」とは、番組本体を構成する情報であって、例えば、番組がTV番組である場合には、当該TV番組を構成する音声情報や映像情報が該当し、番組がラジオ番組である場合には、当該ラジオ番組を構成する音声情報が該当する。また、「番組付随情報」とは、番組に付随する情報であって、例えば、番組が地上デジタル放送やBSデジタル放送によるデジタルTV番組である場合には、文字データ放送等を行うための文字情報、デジタル信号にパケットとして挿入されるPSI(Program Specific Information)やSI(Service Information)、あるいは、番組放送に伴い付随的に配信される情報(メタ情報)が該当する。SIには、例えば、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)を作成する元データとなり得るEIT(Event Information Table)が含まれる。ここで、番組付随情報には、例えば、番組で紹介される場所(POI:Point Of Interest)を一意に識別する「POI ID」、「POI名称」、「住所(ここでは、POIの位置を特定するための情報)」、「POIジャンル」、「番組名」、「番組ジャンル」、「放送局名称(ここでは、番組の放送局を特定するための情報)」、「放送時期(ここでは、番組の放送日を特定するための情報)」、「出演者名」等が含まれる。
【0027】
(構成−通信部)
通信部30は、外部の通信装置(例えば、既知のコンピュータ、移動体通信端末、あるいは、カー番組情報案内サービスを統括する統括センター)との間で、各種情報を通信するための通信手段であり、公知の無線通信装置を用いることができる。
【0028】
(構成−スピーカ)
スピーカ40は、制御部60の制御に基づいて各種の音声を出力する出力手段である。スピーカ40より出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
【0029】
(構成−ディスプレイ)
ディスプレイ50は、制御部60の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。なお、このディスプレイ50の具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。
【0030】
(構成−制御部)
制御部60は、番組情報案内装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る番組情報案内プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して番組情報案内装置1にインストールされることで、制御部60の各部を実質的に構成する。
【0031】
この制御部60は、機能概念的に、道路情報取得部61、番組情報取得部62、位置特定部63、及び案内制御部64を備えている。道路情報取得部61は、渋滞中の道路を特定するための渋滞道路情報を取得する道路情報取得手段である。番組情報取得部62は、番組付随情報を含む番組情報を取得する番組情報取得手段である。位置特定部63は、登録番組情報に含まれる場所の位置を特定する位置特定手段である。ここで「登録番組情報」とは、番組情報取得部62によって取得された番組情報の中で、ユーザの指定により登録された番組情報を意味する。案内制御部64は、登録番組情報を案内するための制御を行う制御手段である。これらの制御部60の各構成要素によって実行される処理の詳細については後述する。
【0032】
(構成−データ記録部)
データ記録部70は、番組情報案内装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0033】
このデータ記録部70は、地図情報データベース(以下、データベースを「DB」と称する)71、及び番組情報DB72を備えている。
【0034】
地図情報DB71は、地図情報を格納する地図情報格納手段である。「地図情報」は、例えばリンクデータ(リンク番号、接続ノード番号、道路座標、道路種別、車線数、走行規制等)、ノードデータ(ノード番号、座標)、地物データ(信号機、道路標識、ガードレール、建物等)、自宅、駐車場、コンビニ、ガソリンスタンド、レストラン、レジャー施設等の施設を案内するための施設データ(各施設の位置、各施設の種別、及び各施設を示すアイコンの描画情報を相互に関連付けた情報を含む)、地形データ、地図をディスプレイ50に表示するための地図表示データ等を含んで構成されている。
【0035】
番組情報DB72は、番組情報取得部62によって取得された番組情報の中で、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として格納する番組情報格納手段である。図2は番組情報DB72に格納されている情報を例示した表である。図2に示すように、番組情報DB72には、項目「POI ID」、「POI名称」、「住所」、「POIジャンル」、「番組名」、「番組ジャンル」、「放送局名称」、「登録日」、「放送時期」、及び「出演者名」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。項目「POI ID」に対応して格納される情報は、POIを一意に識別するための識別情報である。項目「POI名称」に対応して格納される情報は、POIの名称を示す情報である。項目「住所」に対応して格納される情報は、POIの位置を特定する情報であり、例えば住所情報が格納される。また、住所情報に代えてPOIの座標情報を格納してもよい。項目「POIジャンル」に対応して格納される情報は、POIのジャンルを特定する情報であり、例えば図2に示すように「グルメ」、「レジャー」、「ニュース」等が格納される。項目「番組名」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組の名称を示す情報である。項目「番組ジャンル」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組のジャンルを特定する情報である。本実施の形態1では、上述の「POIジャンル」と「番組ジャンル」とは共通のジャンル名を用いて分類されているが、それぞれ異なるジャンル名を用いて分類してもよい。項目「放送局名称」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組の放送局を示す情報である。項目「登録日」に対応して格納される情報は、ユーザによってPOIが番組情報DB72に登録された日時を示す情報である。項目「放送時期」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組が放送された時期を示す情報であり、例えば、番組が放送された月、番組が放送された季節、又は番組が放送された長期連休である。図2では、番組が放送された月を格納する例を示しており、番組放送日が「2009年8月1日」である場合には、番組が放送された月は「8月」と特定され格納される。また、番組が放送された季節を格納する場合や、番組が放送された長期連休を格納する場合、例えば、データ記録部70には図示しない時期テーブルが格納されており、この時期テーブルは、日付と、当該番組が放送された日に対応する季節及び長期連休とを、相互に対応付けて構成されていて(日付=5月5日に対して、季節=春、長期連休=ゴールデンウィーク等)、この時期テーブルを参照して、番組放送日に対応する季節や長期連休が特定され格納される。項目「出演者名」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組の出演者を示す情報である。
【0036】
(処理)
次に、このように構成された番組情報案内装置1によって実行される処理について説明する。この処理は、番組情報登録処理、及び案内制御処理に大別される。なお、特記しない制御に関しては、番組情報案内装置1の制御部60が行うこととする。
【0037】
(処理−番組情報登録処理)
最初に、番組情報登録処理について説明する。図3は番組情報登録処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。この番組情報登録処理は、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として番組情報DB72に格納する処理であり、例えば操作部10を介した指示入力に基づき番組受信部20により番組の受信が開始され、ディスプレイ50やスピーカ40を介して番組の出力が開始された場合に、所定周期にて繰り返し起動される。
【0038】
番組情報登録処理が開始されると、番組情報取得部62は番組受信部20によって受信された番組の番組付随情報を取得し(SA1)、その番組付随情報にPOIに関する情報が含まれているか否かを判定する(SA2)。ここで、「POIに関する情報」には、例えば「POI ID」、「POI名称」、「住所」、「放送局名称」、「放送時期」が含まれるものとする。
【0039】
その結果、POIに関する情報が含まれていない場合(SA2、No)、当該番組は番組情報の登録の対象外であるものとし、制御部60は番組情報登録処理を終了する。
【0040】
一方、番組付随情報にPOIに関する情報が含まれている場合(SA2、Yes)、制御部60は、その番組付随情報がユーザにより登録すると指定されたか否かを判定する(SA3)。例えば、番組を出力中のディスプレイ50に登録ボタンを重畳表示させ、ユーザによって登録ボタンが押された場合にその番組の番組付随情報がユーザにより登録すると指定されたと判定する。あるいは、その番組付随情報がユーザにより予め設定されている条件を満たしている場合に(例えば、その番組付随情報の「放送局名称」が、ユーザにより予め設定されている放送局名称と一致する場合等)、その番組の番組付随情報がユーザにより登録すると指定されたと判定する。
【0041】
その結果、番組付随情報がユーザにより登録すると指定されていない場合(SA3、No)、当該番組付随情報を登録する必要がないものとし、制御部60は番組情報登録処理を終了する。
【0042】
一方、番組付随情報がユーザにより登録すると指定された場合(SA3、Yes)、制御部60はその番組付随情報を登録番組情報として番組情報DB72に格納する(SA4)。その後、制御部60は番組情報登録処理を終了する。
【0043】
(処理−案内制御処理)
次に、案内制御処理について説明する。図4は案内制御処理のフローチャートである。この案内制御処理は、登録番組情報を案内する処理であり、例えば番組情報案内装置1の電源が投入された場合に起動される。
【0044】
案内制御処理が開始されると、案内制御部64は番組情報DB72を参照し、番組情報DB72に格納されてから閾値以上の日数が経過している登録番組情報があるか否かを判定する(SB1)。番組情報DB72に格納されてからの経過日数の特定方法は任意で、例えば登録番組情報に含まれる「登録日」から現在までの日数を経過日数とする。この閾値としては、ユーザが登録番組情報を登録してから、自分が登録番組情報を登録したこと自体を忘れる可能性がある日数であって、当該日数が経過した後に登録番組情報をユーザに案内することで、ユーザに当該登録番組情報を登録したことを思い出させるために有効な日数が設定され、例えば、6カ月が設定される。ここでは日数単位での判定を行っているが、時間単位での判定を行うようにしてもよく、この場合には、例えば、登録番組情報にはPOIの登録日時を格納しておき、この登録日時から現在日時までの時間を経過時間として、閾値以上の時間が経過しているか否かを判定してもよい。
【0045】
その結果、番組情報DB72に格納されてから閾値以上の日数が経過している登録番組情報がない場合(SB1、No)、登録番組情報を案内するタイミングではないものとし、案内制御部64は案内制御処理を終了する。
【0046】
一方、番組情報DB72に格納されてから閾値以上の日数が経過している登録番組情報がある場合(SB1、Yes)、道路情報取得部61は、渋滞道路情報、及び渋滞原因情報を取得する(SB2)。ここで、「渋滞道路情報」とは渋滞中の道路を特定するための情報であり、「渋滞原因情報」とは渋滞の原因を特定するための情報である。道路情報取得部61は、これらの渋滞道路情報及び渋滞原因情報を、例えば公知の情報センタ(図示省略)から配信された交通情報に基づいて取得する。あるいは、番組本体情報に含まれる映像情報を対象とする画像解析、番組本体情報に含まれる音声情報を対象とする音声解析、番組付随情報を対象とする文字認識や言語解析等により、渋滞道路情報や渋滞原因情報を取得してもよい。
【0047】
次に、案内制御部64は、道路情報取得部61によって取得された渋滞道路情報に基づき、渋滞中の道路を特定する。さらに、道路情報取得部61によって取得された渋滞原因情報に基づき渋滞中の道路の渋滞の原因を特定し、事故又は工事以外の原因により渋滞中の道路を特定する(SB3)。
【0048】
続いて位置特定部63は、番組情報DB72に格納されてから閾値以上の時間が経過している登録番組情報に含まれるPOIの位置を特定する(SB4)。例えば位置特定部63は、登録番組情報に含まれる「住所」に基づき、POIの位置を特定する。
【0049】
次に、案内制御部64は、SB3で特定した渋滞中の道路と、SB4で特定したPOIの位置とに基づき、POIの位置を含む所定範囲内における渋滞中の道路の割合を特定する。そして、特定した渋滞中の道路の割合が閾値以上のPOIに対応する登録番組情報を選択する(SB5)。ここで、「POIの位置を含む所定範囲」とは、そのPOIに起因して渋滞が発生し得る範囲であり、例えばPOIを中心とする半径10km以内の範囲をいう。また、「渋滞中の道路の割合」は、例えば、POIの位置を含む所定範囲に存在する全ての道路リンク数で、当該全ての道路リンク数の中で渋滞中の道路の道路リンク数を除算することで求めることができる。あるいは、道路リンク数ではなく、所定数の道路リンク数の集合体としての道路の数に基づいて判定を行ってもよく、例えば、POIの位置を含む所定範囲に存在する全ての道路の数で、当該全ての道路の中で渋滞中の道路の数を除算することで求めることができる。また、POIの位置を含む所定範囲に存在する全ての道路の道路リンクの合計長さで、当該全ての道路の中で渋滞中の道路の道路リンクの合計長さを除算することで求めることができる。あるいは、POIの位置を含む所定範囲に存在する全ての道路の合計長さで、当該全ての道路の中で渋滞中の道路の合計長さを除算することで求めることができる。また、渋滞中の道路の割合の「閾値」の具体的な値は任意で、例えば20%を閾値とする。
【0050】
図5は、POIの位置を含む所定範囲内における渋滞中の道路リンクを例示した図である。図5の例では、「POI1」を含む所定範囲(点線で囲まれた範囲)における渋滞中の道路リンク数は7本、「POI2」を含む所定範囲における渋滞中の道路リンク数は2本、「POI3」を含む所定範囲における渋滞中の道路リンク数は4本となっている。この所定範囲に含まれる全ての道路リンク数を10とした場合(ただし、渋滞中でない道路のリンクは図示を省略する)、「POI1」を含む所定範囲における渋滞中の道路リンク数の割合は70%、「POI2」を含む所定範囲における渋滞中の道路リンク数の割合は20%、「POI3」を含む所定範囲における渋滞中の道路リンク数の割合は40%であり、これらのPOIについては全て渋滞中の道路の割合が閾値以上となっているため、これらのPOIに対応する登録番組情報が選択される。
【0051】
図4に戻り、案内制御部64は、SB2で道路情報取得部61によって取得された渋滞道路情報に基づき、SB4で特定したPOIの位置を含む所定範囲内における渋滞の変化率を特定する。そして、特定した変化率が閾値以上のPOIに対応する登録番組情報を選択する(SB6)。
【0052】
ここで、「渋滞の変化率」とは、渋滞の程度の変化を数値で表したものである。例えば、案内制御部64が、SB4で特定したPOIの位置を含む所定範囲内において1日の間で渋滞した道路の数を渋滞道路情報に基づいて日毎に集計し、データ記録部70に記録しておく。そして、1日の間で渋滞した道路の数の所定期間内における増減を「渋滞の変化率」として特定する。この場合、例えば1日の間で渋滞した道路の数が現在日までの1週間で5本以上増減した場合に渋滞の変化率が閾値以上と判断する。
【0053】
あるいは、案内制御部64が、SB4で特定したPOIの位置を含む所定範囲内における全道路の渋滞度の1日の平均値を渋滞道路情報に基づいて日毎に集計し、データ記録部70に記録しておく。ここで「渋滞度」とは渋滞の程度を示す指標であり、例えば道路の平均車速が10km/h以下(渋滞)の場合に「3」、平均車速が10km/h以上20km/h未満(混雑)の場合に「2」、平均車速が20km/以上(順調)の場合に「1」として表される。この渋滞度の1日の平均値の所定期間内における増減を「渋滞の変化率」として特定する。この場合、例えば渋滞度の1日の平均値が現在日までの1週間で1以上増減した場合に渋滞の変化率が閾値以上と判断する。
【0054】
図6はPOIの位置を含む所定範囲内における渋滞の変化を例示した図であり、図6(a)は「POI1」の位置を含む所定範囲内における渋滞の変化を示した図、図6(b)は「POI2」の位置を含む所定範囲内における渋滞の変化を示した図である。図6は、1日の間で渋滞した道路の数(道路リンク数)の所定期間内における増減を渋滞の変化率とした場合を例示している。この図6によれば、POI1を含む所定範囲における渋滞の変化率は「現在日までの1週間で6本増加」である。よって、「現在日までの1週間で5本以上の増減」とした閾値以上と判断する。また、POI2を含む所定範囲における渋滞の変化率は「現在日までの1週間で7本減少」である。よって、こちらも「現在日までの1週間で5本以上の増減」とした閾値以上と判断する。
【0055】
図4に戻り、案内制御部64は、SB5又はSB6で選択された登録番組情報があるか否かを判定する(SB7)。その結果、選択された登録番組情報がない場合(SB7、No)、案内を行う必要がないものとし、案内制御部64は案内制御処理を終了する。
【0056】
一方、SB5又はSB6で選択された登録番組情報がある場合、案内制御部64はSB5及びSB6で複数の登録番組情報が選択されたか否かを判定する(SB8)。その結果、複数の登録番組情報が選択された場合(SB8、Yes)、案内制御部64は、POIの位置を含む所定範囲内における渋滞中の道路の割合、又は渋滞の変化率の順に、そのPOIに対応する登録番組情報を並べ替える(SB9)。
【0057】
SB5及びSB6で複数の登録番組情報が選択されなかった場合(すなわち1つの登録番組情報が選択された場合)(SB8、No)、又はSB9の処理の後、案内制御部64は、選択した登録番組情報を案内するための制御を行う(SB10)。図7は、案内制御部64による制御に基づき登録番組情報が出力されたディスプレイ50を例示した図である。案内制御部64による制御の具体的な内容は任意で、例えば図7(a)に示すように、SB5又はSB6で選択された登録番組情報に含まれる「POI名称」や、現在位置からそのPOIまでの距離等をディスプレイ50に表示させる。SB5及びSB6で複数の登録番組情報が選択された場合には、SB9において並べ替えた順に登録番組情報を表示させるようにしてもよい。このような表示を行うことで、ユーザに、自分が過去に登録した登録番組情報の存在を思い出させることが可能となる。
【0058】
また、SB5及びSB6で複数の登録番組情報が選択された場合には、図7(b)から図7(d)に示すように、それらの登録番組情報に含まれる「POI名称」等をディスプレイ50にリスト表示させてもよい。図7(b)はSB5で選択された登録番組情報が案内された場合、図7(c)はSB6で渋滞の変化率(増加傾向)が閾値以上として選択された登録番組情報が案内された場合、図7(d)はSB6で渋滞の変化率(減少傾向)が閾値以上として選択された登録番組情報が案内された場合を示している。この場合、案内制御部64は、SB9において並べ替えた順に登録番組情報が表示されるように制御を行う。
【0059】
例えば図7(b)のようにSB5で選択された登録番組情報を案内することにより、周辺道路の多くが渋滞中のPOI、すなわち人気が高いと考えられるPOIを案内することができる。また、図7(c)のようにSB6で渋滞の変化率(増加傾向)が閾値以上として選択された登録番組情報を案内することにより、周辺道路で渋滞が増加中のPOI、すなわち人気が増してきておりこれからが旬と考えられるPOIを案内することができる。また、図7(d)のようにSB6で渋滞の変化率(減少傾向)が閾値以上として選択された登録番組情報を案内することにより、周辺道路で渋滞が減少中のPOI、すなわち人気のピークは過ぎたと考えられ、旬のうちに渋滞に煩わされることなく到着することが可能と考えられるPOIを案内することができる。
【0060】
さらに、ディスプレイ50の表示と併せて、休日の旅行先に適したPOIを含む登録番組情報が番組情報DB72に格納されている旨の案内をスピーカ40から音声出力させてもよい。
【0061】
図4に戻り、SB10で登録番組情報の案内をするための制御を行った後、案内した登録番組情報に含まれるPOIに関する操作(以下、POI操作)が指示されたか否かを判定する(SB11)。例えば、所定の複数のPOI操作の中から、所望のPOI操作をユーザに選択させるためのPOI操作メニューをディスプレイ50に表示する。このPOI操作の具体的な内容や方法は任意であるが、例えば、番組情報案内装置1をカーナビゲーション装置に適用した場合には、案内した登録番組情報に含まれるPOIを目的地に設定する目的地設定操作、POIの周辺の地図表示操作、POIの詳細情報表示操作、あるいは、POIの編集や削除を行う編集削除操作を挙げることができる。そして、このようにディスプレイ50に表示したPOI操作メニューの中で、いずれかのPOI操作がユーザによって操作部10を介して選択された場合には、POI操作が指示されたものと判定する。
【0062】
その結果、POI操作の指示がされていないと判定した場合(SB11、No)、SB10で案内した登録番組情報についてさらに案内を行う必要はないものとし、案内制御部64は案内制御処理を終了する。
【0063】
一方、POI操作の指示がされたと判定した場合(SB11、Yes)、案内制御部64は指示されたPOI操作に応じた処理を行い(SB12)、案内制御処理を終了する。例えば、POI操作として目的地設定操作が指示された場合には、公知の経路探索手段(図示省略)により、POIを目的地に設定した走行経路が探索され、その走行経路が案内される。
【0064】
(効果)
このように実施の形態1によれば、道路情報取得部61によって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される渋滞中の道路と、ユーザにより登録すると指定された登録番組情報に含まれる場所の位置とに基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行うので、周辺の道路が渋滞中であることから旬と考えられる場所に関する登録番組情報を案内することができる。このことにより、番組で紹介された場所を登録したこと等をユーザ自身が覚えていなくとも、適切なタイミングでその場所に関する情報等を案内することができ、登録した情報を有効に活用することができる。
【0065】
特に、登録番組情報に含まれる場所の位置を含む所定範囲内における渋滞中の道路の数を特定し、当該特定した数に基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば周辺の道路の多くで渋滞が発生している場所に関する登録番組情報を選択することができる。これにより、特に人気があり旬と考えられる場所に関する情報を案内することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0066】
また、登録番組情報に含まれる場所の位置を含む所定範囲内における渋滞の変化率を特定し、当該特定した変化率に基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば周辺の道路で渋滞が増加中の場所、すなわち人気が増してきておりこれからが旬と考えられる場所に関する情報を案内することができる。あるいは、周辺道路で渋滞が減少中の場所、すなわち人気のピークは過ぎたと考えられ、旬のうちに渋滞に煩わされることなく到着することが可能と考えられる場所に関する情報を案内することができる。これにより、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0067】
また、道路情報取得部61によって取得された渋滞原因情報に基づいて渋滞中の道路の渋滞の原因を特定し、当該特定した渋滞の原因に基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば事故や工事等に起因する渋滞を除外し、場所に起因して発生した可能性が高い渋滞のみに基づいて登録番組情報を選択することができる。従って、旬な場所に関する登録番組情報を確実に選択することができる。
【0068】
また、番組情報取得部62によって取得された番組情報に基づいて渋滞道路情報を取得するので、最新の渋滞道路情報を取得することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0069】
また、番組情報DB72に格納されてから閾値以上の時間が経過している登録番組情報のみを対象として選択するので、ユーザが視聴してからの経過時間が短く、ユーザ自身が覚えている登録番組情報については案内の対象から除外することができる。従って、ユーザにとって煩雑ではないタイミングで登録番組情報を案内することができる。
【0070】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、新設された道路と、登録番組情報に含まれる場所の位置とに基づき、番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する形態である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0071】
(構成)
まず、実施の形態2に係る番組情報案内装置1の構成について説明する。なお、実施の形態2に係る番組情報案内装置1の構成は道路情報取得部61を除いて実施の形態2と同様であるので、ブロック図の図示を省略する。
【0072】
(構成−制御部)
本実施の形態2において、道路情報取得部61は、新設された道路を特定するための新設道路情報を取得する。「新設道路情報」とは、新設された道路を特定するための情報であり、例えば任意の記録媒体又はネットワークを介して取得した地図更新データに基づいて取得する。あるいは、番組本体情報に含まれる映像情報を対象とする画像解析、番組本体情報に含まれる音声情報を対象とする音声解析、番組付随情報を対象とする文字認識や言語解析等により、新設道路情報を取得してもよい。
【0073】
(処理−案内制御処理)
次に、実施の形態2に係る案内制御処理について説明する。図8は案内制御処理のフローチャートである。なお、SC1は図4のSB1と、SC4は図4のSB4と、SC6からSC7は図4のSB7からSB8と、SC9からSC11は図4のSB10からSB12と同じであるので、説明を省略する。
【0074】
SC1において、番組情報DB72に格納されてから閾値以上の日数が経過している登録番組情報がある場合(SC1、Yes)、道路情報取得部61は、新設道路情報を取得する(SC2)。続いて、案内制御部64は、道路情報取得部61によって取得された新設道路情報に基づき、新設された道路を特定する(SC3)。
【0075】
SC4で番組情報DB72に格納されてから閾値以上の日数が経過している登録番組情報に含まれるPOIの位置を特定した後、案内制御部64は、SC3で特定した新設された道路と、SC4で特定したPOIの位置とに基づき、POIの位置を含む所定範囲内における新設された道路の数を特定する。そして、特定した新設された道路の数が閾値以上のPOIに対応する登録番組情報を選択する(SC5)。ここで、「POIの位置を含む所定範囲」とは、例えばその範囲における道路の多少がそのPOIにアクセスする際の利便性に影響しうる範囲であり、例えばPOIを中心とする半径10km以内の範囲をいう。また、「新設された道路の数」としては、例えば新設された道路の道路リンク数を用いる。また、新設された道路の数の「閾値」の具体的な値は任意で、例えば1本を閾値とする。
【0076】
図9は、POIの位置を含む所定範囲内における新設された道路を例示した図である。図9の例では、「POI1」を含む所定範囲(点線で囲まれた範囲)における新設された道路の数は7本、「POI2」を含む所定範囲における新設された道路の数は2本、「POI3」を含む所定範囲における新設された道路の数は4本となっている。新設された道路の数の閾値を2本とした場合、これらのPOIについては全て新設された道路の数が閾値以上となっているため、これらのPOIに対応する登録番組情報が選択される。
【0077】
SC7において、SC5で複数の登録番組情報が選択されたと判定した場合(SC7、Yes)、案内制御部64は、POIの位置を含む所定範囲内における新設された道路の数の順に、そのPOIに対応する登録番組情報を並べ替える(SC8)。
【0078】
SC5で複数の登録番組情報が選択されなかった場合(すなわち1つの登録番組情報が選択された場合)(SC7、No)、又はSC8の処理の後、案内制御部64は、選択した登録番組情報を案内するための制御を行う(SC9)。図10は、案内制御部64による制御に基づき登録番組情報が出力されたディスプレイ50を例示した図である。案内制御部64による制御の具体的な内容は任意で、例えば図10に示すように、登録番組情報に含まれる「POI名称」等をディスプレイ50にリスト表示させる。この場合、案内制御部64は、SC8において並べ替えた順に登録番組情報が表示されるように制御を行う。このような表示を行うことで、ユーザに、自分が過去に登録した登録番組情報の存在を思い出させることが可能となる。
【0079】
(効果)
このように実施の形態2によれば、道路情報取得部61によって取得された新設道路情報に基づいて特定される新設された道路と、ユーザにより登録すると指定された登録番組情報に含まれる場所の位置とに基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行うので、周辺に道路が新設されアクセスしやすくなったと考えられる場所に関する登録番組情報を案内することができる。このことにより、番組で紹介された場所に関する情報を登録したユーザに対して、自分が過去に登録した情報の存在を思い出させることができる。
【0080】
特に、登録番組情報に含まれる場所の位置を含む所定範囲内における新設された道路の数を特定し、当該特定した数に基づき、番組情報DB72に格納されている登録番組情報を選択するので、例えば周辺に多くの道路が新設された場所に関する登録番組情報を選択することができる。これにより、特に開発が進みアクセスしやすくなったと考えられる場所に関する情報を案内することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0081】
また、番組情報取得部62によって取得された番組情報に基づいて新設道路情報を取得するので、最新の新設道路情報を取得することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0082】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0083】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
【0084】
(案内制御処理について)
上述の各実施の形態では、登録番組情報に含まれる「POI名称」等をディスプレイ50に表示させると説明したが、操作部10を介してユーザから登録番組情報の案内を行う旨の指示があった場合に、これらの情報をディスプレイ50に表示させるようにしてもよい。例えば、図4のSB10で登録番組情報を案内する場合、現在人気のPOIを含む登録番組情報が番組情報DB72に格納されている旨を示すボタンをディスプレイ50に表示させ、このボタンが押圧された場合に登録番組情報をディスプレイ50に表示させるようにしてもよい。
【0085】
また、上述の実施の形態1では、案内制御部64が、SB4で特定したPOIの位置を含む所定範囲内において1日の間で渋滞した道路の数や、所定範囲内における全道路の渋滞度の1日の平均値を、渋滞道路情報に基づいて日毎に集計してデータ記録部70に記録しておき、これらに基づいて渋滞の変化率を特定すると説明したが、他の方法により渋滞の変化率を特定してもよい。例えば、公知の情報センタに設けた渋滞情報DBに、各道路の渋滞度の履歴情報を記録しておく。そして、SB6において、SB4で特定したPOIの位置を含む所定範囲内の各道路についての渋滞度の履歴情報をこの渋滞情報DBから取得し、当該取得した履歴情報に基づいて渋滞の変化率を特定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 番組情報案内装置
10 操作部
20 番組受信部
30 通信部
40 スピーカ
50 ディスプレイ
60 制御部
61 道路情報取得部
62 番組情報取得部
63 位置特定部
64 案内制御部
70 データ記録部
71 地図情報DB
72 番組情報DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渋滞中の道路を特定するための渋滞道路情報を取得する道路情報取得手段と、
番組情報を取得する番組情報取得手段と、
前記番組情報取得手段によって取得された番組情報の中で、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として格納する番組情報格納手段と、
前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報に基づき、当該登録番組情報に含まれる場所の位置を特定する位置特定手段と、
前記道路情報取得手段によって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される前記渋滞中の道路と、前記位置特定手段により特定された位置とに基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行う制御手段と、
を備える番組情報案内装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記位置特定手段により特定された位置を含む所定範囲内における前記渋滞中の道路の数を特定し、当該特定した数に基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する、
請求項1に記載の番組情報案内装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記位置特定手段により特定された位置を含む所定範囲内における前記渋滞の変化率を特定し、当該特定した変化率に基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する、
請求項1又は2に記載の番組情報案内装置。
【請求項4】
前記道路情報取得手段は、
渋滞の原因を特定する渋滞原因情報を取得し、
前記制御手段は、
前記道路情報取得手段によって取得された渋滞原因情報に基づいて前記渋滞中の道路の渋滞の原因を特定し、当該特定した渋滞の原因に基づき、前記番組情報格納手段に格納されている登録番組情報を選択する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の番組情報案内装置。
【請求項5】
前記道路情報取得手段は、
前記番組情報取得手段によって取得された番組情報に基づいて前記渋滞道路情報を取得する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の番組情報案内装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記番組情報格納手段に格納されてから閾値以上の時間が経過している前記登録番組情報のみを対象として選択する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の番組情報案内装置。
【請求項7】
渋滞中の道路を特定するための渋滞道路情報を取得する道路情報取得ステップと、
番組情報を取得する番組情報取得ステップと、
前記番組情報取得ステップで取得された番組情報の中で、ユーザにより登録すると指定された番組情報を登録番組情報として記憶手段に格納する番組情報格納ステップと、
前記番組情報格納ステップで前記記憶手段に格納された登録番組情報に基づき、当該登録番組情報に含まれる場所の位置を特定する位置特定ステップと、
前記道路情報取得ステップによって取得された渋滞道路情報に基づいて特定される前記渋滞中の道路と、前記位置特定ステップで特定された位置とに基づき、前記番組情報格納ステップで前記記憶手段に格納された登録番組情報を選択し、当該選択した登録番組情報を案内するための制御を行う制御ステップと、
を含む番組情報案内方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させる番組情報案内プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−199665(P2011−199665A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65028(P2010−65028)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】