説明

発電電動機の異常検出装置および異常検出方法

【課題】発電電動機の駆動時および電力回生時において、発電電動機の絶縁抵抗を求めて、絶縁異常を検出することができる発電電動機の異常検出装置を提供する。
【解決手段】直流電源4から供給される電力をインバータ3で制御して駆動する発電電動機2の異常検出装置において、発電電動機2の電動機駆動母線6の零相電流を検出する零相電流検出手段12と、電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を検出する周波数検出手段15と、直流電源4の電圧を検出する電圧検出手段14と、電動機駆動母線6の零相電流を発電電動機2の周波数で同期検波する同期検波手段13と、同期検波手段13の出力である漏洩電流値と直流電源4の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出手段11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、直流電源から供給される電力をインバータで制御して駆動し、制動時には電力回生を行なう発電電動機の異常検出装置および異常検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
直流電源により電動機で駆動する電動車両においては、発電電動機の故障が電動車両の信頼性の最大の問題となる。
発電電動機は、駆動時にはインバータ制御により発電電動機の回転数を制御して電動車両の速度を制御し、制動時には発電電動機を発電機として使用して電力を回生しながら電動車両の速度を減速している。
このように発電電動機は、電動車両において最も重要な構成機器であり、その信頼性の確保は特に重要で、この発電電動機の故障原因で最も大きいものは絶縁異常である。
【0003】
従来から、インバータ制御電源を用いた装置において、負荷の絶縁劣化を検出するインバータ装置用絶縁劣化検出装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)
特許文献1の装置は、インバータ出力により駆動されるモータの負荷回路において、零相変流器と低域通過フィルターと増幅器とを一体に構成し、これをインバータ制御回路の負荷側に設置し、増幅器の出力を絶縁劣化検出ユニットで監視し、絶縁劣化を検出している。
また、車載用電動機制御装置において、構成する個々の部品の劣化に起因する自動車のシステムとしてみた場合の有意な性能低下を検知、自己診断する装置が知られている。(例えば、特許文献2参照)
特許文献2の装置では、構成部品の劣化判定を行っており、例えば電流検出器の劣化判定では、交流電動機の電流量を検出する電流検出器と劣化判定手段と異常検出手段を備えて判定を行なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−20483号公報(段落[0024]、図8)
【特許文献2】特開2007−60866号公報(段落[0021]、[0045])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の装置では、負荷の絶縁劣化により流れる漏れ電流は、交流電源の接地抵抗から供給されるので電源周波数に一致しており、電源周波数に対応した絶縁劣化検出ユニットを適用しているため、直流電源から供給される電力をインバータで制御して駆動する電動機には適用できないという問題があった。
特に、通常の商用周波数で動作する電動機の場合は、絶縁が健全であれば3相合成電流は零となり零相変流器の2次側には電流は流れない。しかし、いずれかの相に絶縁劣化が生じて対地電流が流れた時に、相バランスが崩れて2次側に電流が流れる。この時、電動機の駆動電流が20〜30Aであるのに対して、対地絶縁抵抗が0.5MΩ程度に低下する絶縁異常の場合、流れる零相電流は1〜3mA程度と非常に小さい値となる。このような状態で、駆動電流20〜30Aの周波数が絶えず変動すると、その周波数変化の影響で零相変流器の2次側には脈動電流が流れて、絶縁異常による漏洩電流の検出精度が非常に悪くなり、絶縁劣化が検出できないという問題があった。
【0006】
また、特許文献2の装置の異常検出は、電流検出器を含め構成部品の劣化検出であり、発電電動機の異常を検出することができないという問題があった。
【0007】
更に、発電電動機では、走行のための駆動と減速のための電力回生があり、且つ電動機の回転数は絶えず変化している。このため電動機駆動母線に流れる電流の周波数が絶えず変化している。このような運転条件下において従来の先行文献1あるいは先行文献2の装置では、発電電動機の異常検出ができないという問題があった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、発電電動機の駆動時および電力回生時において、発電電動機の絶縁抵抗を求めて、絶縁異常を検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る発電電動機の異常検出装置は、発電電動機の電動機駆動母線の零相電流を検出する零相電流検出手段と、電動機駆動母線を流れる電流の周波数を検出する周波数検出手段と、直流電源の電圧を検出する電圧検出手段と、電動機駆動母線の零相電流を発電電動機の周波数で同期検波する同期検波手段と、同期検波手段の出力である漏洩電流値と直流電源の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出手段とを備えるものである。
【0010】
この発明に係る発電電動機の異常検出方法は、発電電動機の電動機駆動母線の零相電流を検出する零相電流検出ステップと、直流電源の電圧を検出する電圧検出ステップと、電動機駆動母線を流れる電流の周波数を検出する周波数検出ステップと、電動機駆動母線の零相電流を発電電動機の周波数で同期検波する同期検波ステップと、同期検波ステップで得られた漏洩電流値と直流電源の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出ステップとを備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る発電電動機の異常検出装置は、発電電動機の電動機駆動母線の零相電流を検出する零相電流検出手段と、電動機駆動母線を流れる電流の周波数を検出する周波数検出手段と、直流電源の電圧を検出する電圧検出手段と、電動機駆動母線の零相電流を発電電動機の周波数で同期検波する同期検波手段と、同期検波手段の出力である漏洩電流値と直流電源の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出手段とを備えるものであるため、発電電動機の駆動時および電力回生時において、発電電動機の回転数の変動の影響を除去して、高精度で絶縁抵抗を算出し絶縁異常を検出することができる。
【0012】
この発明に係る発電電動機の異常検出方法は、発電電動機の電動機駆動母線の零相電流を検出する零相電流検出ステップと、直流電源の電圧を検出する電圧検出ステップと、電動機駆動母線を流れる電流の周波数を検出する周波数検出ステップと、電動機駆動母線の零相電流を発電電動機の周波数で同期検波する同期検波ステップと、同期検波ステップで得られた漏洩電流値と直流電源の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出ステップとを備えるものであるため、発電電動機の駆動時および電力回生時において、発電電動機の回転数の変動の影響を除去して、高精度で絶縁抵抗を算出し絶縁異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施の形態1の発電電動機の異常検出装置に係るシステム構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1の発電電動機の異常検出装置に係る機能説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1の発電電動機の異常検出装置に係る機能説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2の発電電動機の異常検出装置に係るシステム構成図である。
【図5】この発明の実施の形態2の発電電動機の異常検出装置に係る機能説明図である。
【図6】この発明の実施の形態3の発電電動機の異常検出装置に係るシステム構成図である。
【図7】この発明の実施の形態4の発電電動機の異常検出装置に係るシステム構成図である。
【図8】この発明の実施の形態5の発電電動機の異常検出方法に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
実施の形態1は、電動機駆動母線の零相電流を電動機駆動母線の電流の周波数で同期検波して、漏洩電流値を求め、この漏洩電流値を用いて絶縁抵抗を算出して、発電電動機の異常を検出する本発明の発電電動機の異常検出装置に関するものである。実施の形態1では、発電電動機として、車両用電動機を使用した場合について説明する。
以下、本願発明の実施の形態1について、図1から図3に基づいて説明する。図1は、発電電動機の異常検出装置に係るシステム構成図、図2、3は機能説明図である。
【0015】
まず、本願発明の実施の形態1に係る発電電動機の異常検出装置のシステム構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る発電電動機の異常検出装置1のシステム構成を表したものである。発電電動機の異常検出装置1は大きく分けて電動機駆動部、電動機制御部、異常検出部の3つの主要部から構成される。
【0016】
電動機駆動部は、発電電動機2と、この発電電動機2を電動機駆動母線6経由で駆動するインバータ3と、このインバータ3に電源を供給する直流電源4と、この直流電源に並列に接続された平滑コンデンサ5から構成される。
ここで、インバータ3は、IGBTなどで構成されたスイッチング素子21aとこのスイッチング素子21aと並列に接続されたダイオード21bとで構成されている。また、発電電動機2は接地線10にて、接地されている。
【0017】
電動機制御部は、発電電動機2を駆動するインバータ3に対して、PWM制御信号を出力するコントローラ9とこのコントローラ9に対して電動車両の運転状況に応じた制御信号を出力する制御装置8から構成される。
【0018】
次に異常検出部は、電動機駆動母線6に流れる零相電流を検出する零相変流器12と、直流電源4の電圧を検出する電圧検出回路14と、発電電動機2の回転数を検出する回転数検出器15およびこれらの検出器の検出信号を用いて発電電動機2の絶縁異常を検出する異常検出回路部7から構成される。
異常検出回路部7は、零相変流器12で検出した電流を同期検波する同期検波回路13と、回転数検出器15で検出した発電電動機2の回転数からインバータ3が発電電動機2を駆動する周波数を算出するコントローラ9の一部回路と、発電電動機2の異常を検出する異常検出回路11と、異常検出結果を表示する表示機器16から構成される。
異常検出回路11は、同期検波回路13の出力と電圧検出回路14の出力を用いて発電電動機2の絶縁抵抗を算出し、基準値と比較することで発電電動機2の絶縁異常を検出する。
また、電動車両の運転状況により、発電電動機2の異常検出を行うかどうかを判断するための信号用にコントローラ9と異常検出回路11の間に信号ラインが設けられている。
【0019】
ここで、実施の形態1に係る発電電動機の異常検出装置1の構成を機能で表した各手段と図1の具体的構成要素および回路との対応は以下のとおりである。
零相電流検出手段は零相変流器12が該当し、周波数検出手段は回転数検出器15と周波数の算出を行うコントローラ9の一部回路が該当する。電圧検出手段は電圧検出回路14が、同期検波手段は同期検波回路13が、異常検出手段は異常検出回路11がそれぞれ該当する。
【0020】
回転数検出器15としては、例えばエンコーダを使用することで、発電電動機2の回数数を測定することができる。
表示機器16としては、例えばLED表示器または液晶ディスプレイを使用することができる。
【0021】
次に、本願発明の実施の形態1に係る発電電動機の異常検出装置1の機能および動作について、図1のシステム構成図および図2、図3の機能説明図を用いて説明する。
【0022】
電動車両の運転状態については、駆動時、電力回生時および惰行時に分けることができる。まず、発電電動機2の駆動時の機能および動作について説明する。
駆動時には、直流電源4の電圧でインバータ3を駆動し、このインバータ3が発電電動機2を駆動する。駆動時の電動車両の速度制御は、制御装置8からの信号を基にコントローラ9がインバータ3を制御して、電動機駆動母線6を流れる周波数を変化させて発電電動機2の回転数を制御することにより行われる。同時に、回転数検出器15で検出した回転数をコントローラ9にフィードバックして、電動車両の速度すなわち発電電動機2の回転数を制御する。この状態の時、電動機駆動母線6に設置した零相変流器12で電動機駆動母線6に流れる零相電流を検出する。
【0023】
通常の商用周波数で動作する電動機の場合は、絶縁が健全であれば3相合成電流は零となり零相変流器の2次側には電流は流れない。しかし、いずれかの相に絶縁劣化が生じて大地への漏れ電流が流れると、相バランスが崩れて零相変流器の2次側に電流が流れる。この漏れ電流を計測して絶縁の健全性を監視する。
しかし、発電電動機2は速度に応じて、絶えず回転数が変化しているため電動機駆動母線6を流れる電流の周波数が絶えず変化する。
【0024】
図2に、走行時のスタートから一定速度に至るまでの発電電動機2の回転数と駆動電流Aの関係を示す。図2に示すように走行時の駆動電流Aは、駆動開始時が最大である。電動車両の速度が上がるにしたがい、発電電動機2の駆動トルクが小さくなるため、駆動電流Aは、徐々に小さくなる。この時の発電電動機2の回転数が電動機駆動母線6に流れる電流の周波数と関係する。
図2の駆動電流Aの曲線に対して、途中で更なる加速が加わると、発電電動機2の回転数は加速に応じて更に変化する。
【0025】
このように、電動機駆動母線6を流れる電流の周波数が絶えず変化するため、零相変流器12の2次側には周波数の変化に影響されて脈動電流が流れるので、零相電流を正確に計測することができない。そこで、零相変流器12からの零相電流を、電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を用いて、同期検波回路13で同期検波する。
【0026】
次に、同期検波方法について説明する。
零相電流を正確に計測するために、回転数検出器15を用いて発電電動機2の回転数を検出して、その回転数からコントローラ9において電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を求める。
一般的に回転数と極数と周波数との関係は(1)式で表されるため、回転数検出器15で検出した発電電動機2の回転子の回転数と当該発電電動機2の極数とから周波数を算出する。
回転数=120×周波数/極数 (1)
【0027】
上記(1)式から求めた周波数を用いて、零相変流器12からの零相電流を同期検波回路13で同期検波する。
この同期検波は、零相変流器12からの電流信号から電動機駆動母線6を流れる電流の周波数成分のみを抽出するものである。零相変流器12で検出した信号は、多くの周波数成分を含んだ電流であり、この中から電動機駆動電流の漏洩電流成分のみを検出するために、駆動電流の周波数に同期して検波する。
【0028】
基本的には同期検波を1サイクル分行えば、回転数の変化の影響を実用可能なレベルまで除去できる。しかし、計測する電流が微小であること、また絶縁劣化の初期を検出できるように検出精度を更に向上させるために、同期検波を数サイクル分ごとに行う。
したがって、1計測の同期検波は数サイクル分、具体的には3サイクルから5サイクルごとに行い、この同期検波を繰り返す。このように数サイクル毎の同期検波を繰り返すことで発電電動機2の回転数の変化、すなわち電動機駆動母線6を流れる電流の周波数の変化の影響を無くして、高感度に漏洩電流を検出することができる。
【0029】
異常検出回路11では、同期検波回路13で同期検波して得られた漏洩電流値と電圧検出回路14で検出した電圧とから絶縁抵抗値を算出し、正常か異常かの判定を行なう。
発電電動機2の絶縁抵抗が正常か異常かを判定するための判定基準として、日本電気技術者協会の技術基準を使用することができる。
例えば、対地電圧が150Vを越える300V以下の低圧電路の絶縁抵抗値として、0.4MΩ以上と規定されている。
したがって、例えばこの0.4MΩに安全率を考慮した0.5MΩを基準値とすることができる。異常検出回路11で算出した絶縁抵抗値が、この基準値0.5MΩと比較して基準値以下に低下した場合に異常と判定し、この異常判定が連続して指定回数、例えば5回判定されると、表示機器16に異常表示を行なう。
【0030】
図2には、駆動時における発電電動機2の絶縁異常の監視範囲を記載した。これから説明する駆動時の監視限界回転数f1で示した電動機回転数より高速域が、駆動時監視範囲である。
零相変流器12は、電磁現象を利用して零相電流を検出するために、周波数応答の限界が存在する。通常の零相変流器は、40Hz以上であれば問題なく応答する。したがって、通常の零相変流器を用いる場合、電動機駆動母線6を流れる駆動電流周波数40Hz以上に相当する発電電動機2の回転数域が、駆動時の監視範囲となる。この駆動時の監視限界回転数が図2に示すf1である。
【0031】
電動機駆動母線6を流れる駆動電流の周波数と発電電動機2の回転数との関係は発電電動機2の極数も関わり、前記(1)式で表されるから極数が多いと回転数は小さくなる。仮に6極の発電電動機2を使用した場合、40Hzの時約毎分800回転となる。電動車両のデファレンシャルギアを含めた1速の最終減速比は16以上あるので、車軸の回転数が毎分5回転以上、車輪周囲長2mとして時速600mで発電電動機2の異常検出ができる。尚、この監視範囲は、発電電動機2の極数、電動車両の減速比、車両の外径等により異なるが、通常車両用電動機には8極以上の発電電動機2を使用する場合が多く、最終減速比も16以上のものが多いことから、前述した車両速度より監視範囲が小さくなることはない。
【0032】
また、零相変流器12の周波数応答を40Hz以上としたが、高性能の零相変流器を使用した場合には周波数応答の限界は40Hz以下となる。この場合は、監視範囲は低速域に更に広くなる。
【0033】
次に、発電電動機2の電力回生時について説明する。
電力回生時には、インバータ3はダイオードブリッジ全波整流回路として作用する。発電電動機2が、外部から駆動される状態になる電力回生時(制動時)には、発電電動機2は発電機として動作し、電機子コイル(図示せず)に電圧が誘起する。この誘起電圧が直流電源4の電圧を超えると、発電電動機2側からインバータ3のダイオードブリッジ全波整流回路を通して直流電源4に充電電流が流れる。
一般的に発電電動機では、電動機巻線に印加される電圧[Ve]と巻線に与えられる電流[i]により回転速度[N]が決まり、この関係は(2)式で表せる。
電圧[Ve]=√2・π(N/60)・p・α・ω・Φ+i・r (2)
ここで、pは電動機の極数、ωは巻線の巻数、αは巻線係数、Φは磁束、iは電流、rは巻線の内部抵抗である。
(2)式の右辺第1項が巻線の誘起電圧を示し、第2項が巻線における電圧降下を示す。一般的に電力回生時において、回転数が低い場合でも、巻線の内部抵抗が小さく、電流値も小さいので第2項は無視できる。
【0034】
この電力回生時に、発電電動機2の電機子コイルから電動機駆動母線6を流れる充電電流の零相電流を零相変流器12で検出する。同時に駆動時と同様に回転数検出器15からの信号を基にコントローラ9で回生電流の周波数を(1)式を用いて算出する。
上記で求めた周波数を用いて、零相変流器12からの零相電流を同期検波回路13で同期検波を行ない、漏洩電流を検出する。
次に異常検出回路11で、同期検波回路13で同期検波して得られた漏洩電流値と電圧検出回路14で検出した電圧とから絶縁抵抗値を算出し発電電動機2の異常検出を行なう。
【0035】
図3に、電力回生時の発電電動機2の回転数と充電電流Bの関係、および電力回生時の監視範囲を示す。電力回生時は制動時であるため発電電動機2の回転数の能動的制御はされない。電動車両が高速走行から制動に移ると、発電電動機2の高速回転時には高い誘起電圧が発生し、大きな充電電流が流れる。しかし、電動車両が減速するにしたがって、誘起電圧は低くなる。誘起電圧が、直流電源4の電圧と同じとなる発電電動機2の回転数において、充電電流は0となり、それ以下の発電電動機2の回転数では充電電流は流れず、電力回生ができない。この回転数が、電力回生時における監視限界回転数f2となる。
【0036】
この充電電流が0となる発電電動機2の監視限界回転数f2は、直流電源4の電圧と関係する。直流電源300V、6極の発電電動機2の場合、この監視限界回転数f2は発電電動機2の回転数が毎分1500回転に相当し、実証した結果においても毎分1500回転まで異常検出を行うことができた。
【0037】
次に、惰性走行時について説明する。
惰性走行時は、発電電動機2の電機子コイルに発生する誘起電圧が低いため電動機駆動母線6に電流が流れず、零相電流も検出されない。したがって、惰性走行時は、コントローラ9から異常検出回路11へ出力される運転状態信号を用いて、異常検出回路11内の判定ロジックにより、発電電動機2の異常検出は行われない。
【0038】
発電電動機2の絶縁劣化の発生と進行は、汚損や吸湿や温度や機械振動などを原因として経年的に進行する場合が多く、数十秒で急激に進行することはほとんどない。したがって、同期検波は連続的にリアルタイムで行なう必要はなく、駆動時や電力回生時に3〜5サイクル間に急激な回転数の変化、すなわち電動機駆動母線6に流れる電流周波数の急激な変化があった場合にはそのデータは除去することで、発電電動機2の異常検出の精度を向上させることができる。
【0039】
上記の実施の形態1では、回転数検出器15で検出した回転数からコントローラ9において、(1)式を用いて電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を求め構成としたが、周波数算出回路をコントローラ9内ではなく、別に設けてもよい。
【0040】
また実施の形態1では、回転数検出器15で検出した回転数から(1)式を用いて電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を求める構成としたが、駆動時においては、コントローラ9がインバータ3をPWM制御する制御信号から、電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を求める構成としてもよい。
【0041】
以上説明したように、実施の形態1においては、電動機駆動母線6の零相電流を電動機駆動母線6の電流の周波数で同期検波して、漏洩電流値を求め、この漏洩電流値を用いて絶縁抵抗を算出して、発電電動機2の異常を検出するため、駆動時および電力回生時において、発電電動機2の回転数の変動の影響を除去して、高精度で絶縁抵抗を算出し絶縁異常を検出することができる効果がある。
【0042】
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1の発電電動機の異常検出装置1に対して、電力回生制動時において、監視限界回転数を低下させ、低速域まで電力回生範囲を広げることで、発電電動機2の絶縁異常の監視範囲を拡大できる発電電動機の異常検出装置31に関するものである。尚、駆動時の発電電動機2の絶縁異常の検出については、実施の形態1と同様である。
本願発明の実施の形態2について、図4および図5に基づいて説明する。図4は、発電電動機の異常検出装置31に係るシステム構成図、図5は機能説明図である。
【0043】
まず、本願発明の実施の形態2に係る発電電動機の異常検出装置31のシステム構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る発電電動機の異常検出装置31のシステム構成を表したものである。図4において、図1と同一あるいは相当部分には、同一符号を付している。
実施の形態1の発電電動機の異常検出装置1の電動機駆動部に対して、直流電圧変換回路であるDC/DCコンバータ32と、電力回生時においてDC/DCコンバータ32を使用するように回路を切り替える切替リレー回路である第1リレー33a、第2リレー33bおよびこれらリレー接点34、35を追加した構成となっている。
ここで、第1リレー33a、第2リレー33bは、別々のリレーを使用することしているが同一のリレーで構成しても良い。
また、発電電動機の異常検出装置1の電動機制御部に対して、コントローラ9からDC/DCコンバータ32への制御信号ラインが追加されている。
【0044】
次に、本願発明の実施の形態2に係る発電電動機の異常検出装置31の機能および動作について、図4のシステム構成図および図5の機能説明図を用いて説明する。
【0045】
発電電動機2が駆動時から電力回生時に移行すると第1リレー33a、第2リレー33bが作動し、駆動時には閉じていたリレー接点34が開放となり、同時に駆動時には開放していたリレー接点35が閉じる。
発電電動機2の電機子コイルに誘起した電圧は、ダイオードブリッジ全波整流回路として作用するインバータ3を経てDC/DCコンバータ32に入力される。同時に全波整流された出力電圧を電圧検出回路14で検出し、異常検出回路11を経由して、この検出電圧がコントローラ9に入力される。
【0046】
コントローラ9では、電圧検出回路14で検出した電圧を直流電源4の電圧となるようにDC/DCコンバータ32を制御する。
DC/DCコンバータ32では、入力の直流電圧に対して出力の直流電圧を高くすることができるので、全波整流された直流電圧が直流電源4の電圧より低い場合でも、直流電源4の直流電圧より高い電圧に電圧変換して電力回生することができる。
【0047】
本実施の形態2において、零相変流器12の動作、電動機駆動母線6に流れる電流の周波数の算出および同期検波回路13における同期検波の方法および動作は、実施の形態1と同様である。
異常検出回路11では、同期検波回路13で同期検波して得られた漏洩電流値と電圧検出回路14で検出した電圧とから絶縁抵抗値を算出して、発電電動機2の異常検出を行なう。発電電動機2の異常検出方法は、実施の形態1と同様である。
【0048】
本実施の形態2における電力回生時の発電電動機2の回転数と充電電流B、B´の関係を図5に示す。図5の充電電流の実線Bが実施の形態1の構成での充電電流であり、破線が増加した充電電流B´である。発電電動機2の回転数が高速時においては、充電電流はあまり変わらない。しかし、発電電動機2の回転数が低速時においては、DC/DCコンバータ32を使用して、全波整流された直流電圧を直流電源4の直流電圧より高い電圧に電圧変換して電力回生を継続することができる。このため破線で示した充電電流B´のように充電電流を増加させることができる。これに伴い、実施の形態1における監視限界回転数f2はf2´に低下し、電力回生時の監視範囲が低速域まで拡大する。
【0049】
上記の実施の形態2では、DC/DCコンバータ32の入力電圧を電圧検出回路14で検出する構成としたが、回転数検出器15で検出した発電電動機2の回転数から(2)式により算出した誘起電圧を使用することもできる。
また、電圧検出回路14で検出した電圧値と回転数検出器15で検出した発電電動機2の回転数から(2)式により算出した誘起電圧を求めて、両者を比較して差異のないことを確認することができる。もし、両者が運転状態から判断して正常な範囲にあるが、差異がある場合は、電圧検出回路14の検出電圧優位で入力電圧を決定することができる。
【0050】
さらに、上記の実施の形態2では、電力回生時においては、コントローラ9からインバータ3を制御せず、単にダイオードブリッジ全波整流回路として作用するとしたが、コントローラ9からインバータ3を制御することもできる。
この場合は、回転数検出器15で検出した回転数から電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を求めるのではなく、電力回生時においても、コントローラ9がインバータ3を制御する制御信号から、電動機駆動母線6を流れる電流の周波数を求める構成とすることができる。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態2では、実施の形態1におけると同様に駆動時および電力回生時において、発電電動機2の回転数の変動の影響を除去して、高精度で絶縁抵抗を算出し絶縁異常を検出することができる効果に加えて、電力回生時においてさらに低速域まで発電電動機2の絶縁異常の監視範囲を広くすることができる。
【0052】
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1の発電電動機の異常検出装置1に対して、直流電源として三相交流を全波整流する構成を追加したものである。
駆動時および電力回生時の発電電動機2の絶縁異常の検出については、実施の形態1と同様である。
本願発明の実施の形態3について、図6に基づいて、発電電動機の異常検出装置41のシステム構成を説明する。図5において、図1と同一あるいは相当部分には、同一符号を付している。
【0053】
発電電動機の異常検出装置41のシステム構成は、実施の形態1の発電電動機の異常検出装置1の電動機駆動部に対して、三相交流電源42と整流回路43を追加したものである。
【0054】
この実施の形態3では、駆動時に三相交流電源42を整流回路43で整流して直流電源4に充電するとともに、インバータ3により制御して発電電動機2を駆動する。
その他の駆動時および電力回生時の動作は実施の形態1と同様である。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態3では、実施の形態1におけると同様に駆動時および電力回生時において、発電電動機2の回転数の変動の影響を除去して、高精度で絶縁抵抗を算出し絶縁異常を検出することができる効果を、三相交流を全波整流して直流電源を構成する発電電動機2の場合にも発揮することができる。
【0056】
実施の形態4.
実施の形態4は、実施の形態3の発電電動機の異常検出装置41に対して、電力回生時に回生した電力を三相交流電源に戻す構成としたものである。
本願発明の実施の形態4について、図7に基づいて、発電電動機の異常検出装置51のシステム構成を説明する。図7において、図6と同一あるいは相当部分には、同一符号を付している。
【0057】
発電電動機の異常検出装置51のシステム構成は、実施の形態3の発電電動機の異常検出装置41の電動機駆動部に対して、さらに第2インバータ52および電力回生時に第2インバータ52を使用するように回路を切り替える切替リレー回路である第3リレー53とこの第3リレー53のリレー接点54、55を追加した構成となっている。また、コントローラ9から第2インバータ52への制御信号ラインが追加されている。
【0058】
この実施の形態4では、駆動時に三相交流電源42を整流回路43で整流して直流電源4に充電するとともに、インバータ3により制御して電動機2を駆動する。
電力回生時には、第3リレー53が作動し、駆動時には閉じていたリレー接点54が開放となり、同時に駆動時には開放していたリレー接点55が閉じる。
発電電動機2の電機子コイルに誘起した電圧は、ダイオードブリッジ全波整流回路として作用するインバータ3を経て第2インバータ52に入力される。
同時に電圧検出回路14で検出した電圧信号が、異常検出回路11とコントローラ9間の信号ラインを経由してコントローラ9に入力される。コントローラ9は、電圧検出回路14で検出した電圧に基づき、第2インバータ52を制御して、第2インバータ52の入力側の直流電圧を三相交流電圧に変換する。
【0059】
このように、駆動時の発電電動機2の絶縁異常の検出については、実施の形態3と同様であるが、電力回生時の発電電動機2の絶縁異常の検出については、実施の形態2で説明したように電力回生時においてさらに低速域まで発電電動機2の絶縁異常の監視範囲を広くすることができる。
【0060】
実施の形態4に係る発電電動機の異常検出装置51は、回生電力が大きく直流電源4の容量が小さい場合の発電電動機2の電力回生に有効であり、このような構成の発電電動機2においても高感度に発電電動機2の異常検出ができる。
【0061】
以上説明したように、実施の形態4においては、回生した電力を三相交流電源に戻す構成の発電電動機2の場合にも、駆動時および電力回生時に発電電動機2の異常を検出することができるとともに、電力回生時においてさらに低速域まで発電電動機2の絶縁異常の監視範囲を広くすることができる。
【0062】
実施の形態5.
実施の形態5は、電動機駆動母線の零相電流を電動機駆動母線の電流の周波数で同期検波して、漏洩電流値を求め、この漏洩電流値を用いて絶縁抵抗を算出して、異常を検出する本発明の発電電動機の異常検出方法に関するものである。
以下、本願発明の実施の形態5について、発電電動機の異常検出方法に係るフローチャートである図8に基づいて説明する。
なお、実施の形態1の電動機駆動部である発電電動機2、インバータ3、直流電源4、平滑コンデンサ5、および電動機駆動母線6は図1を参照して、説明する。また、発電電動機2の絶縁異常を検出するために必要な検出器、検出回路についても、実施の形態1で説明した図1のシステム構成図に記載した零相変流器12、電圧検出回路14および回転数検出器15を使用することで説明する。
【0063】
処理が開始される(S1)と、まず零相電流検出ステップ(S2)において、電動機駆動母線6に流れる零相電流を零相変流器12で検出する。
次に電圧検出ステップ(S3)において、直流電源4の電圧を電圧検出回路14で検出する。
次に周波数検出ステップ(S4)において、発電電動機2の回転数を回転数検出器15で検出するとともに、この回転数から前記(1)式を用いて周波数を算出する。
次に同期検波ステップ(S5)において、零相電流検出ステップ(S2)において検出した電動機駆動母線6を流れる電流から、周波数検出ステップ(S4)で算出した周波数の成分のみを抽出して、漏洩電流値を求める。
次に異常検出ステップ(S6)において、同期検波ステップ(S5)で抽出した電動機駆動母線6を流れる漏洩電流値と、電圧検出ステップ(S3)で検出した直流電源4の電圧から発電電動機2の絶縁抵抗値を算出する。さらに、絶縁抵抗の基準値と比較することで、正常か異常かの判定を行うことで発電電動機2の異常を検出し、処理を終了する(S7)。
【0064】
発電電動機2の回転数の変化、すなわち電動機駆動母線6を流れる電流周波数の変化の影響を無くして、高感度に漏洩電流を検出するために、1計測の同期検波を数サイクル分、例えば3サイクルから5サイクルごとに行う場合は、零相電流検出ステップ(S2)から同期検波ステップ(S5)までを必要回数分繰り返す。
【0065】
実施の形態5に係る発電電動機の異常検出方法を実現するハードウエアとしては、例えば実施の形態1のシステム構成図である図1において、異常検出回路部7の内、専用ハードウエアとした方がソフトウエアの処理が簡素化できる部分を残して、電圧、電流、パルス信号用入出力回路を備えた計算機に置き換えた構成が考えられる。
専用ハードウエアとして残した方が、ソフトウエアの処理が簡素化できる部分としては、インバータ3をPWM制御するコントローラ9がある。
【0066】
以上説明したように、実施の形態5に係る発電電動機の異常検出方法は、零相電流検出ステップ、電圧検出ステップ、周波数検出ステップ、同期検波ステップおよび異常検出ステップからなり、電動機駆動母線6の零相電流を電動機駆動母線6の電流の周波数で同期検波して、漏洩電流値を求め、この漏洩電流値を用いて絶縁抵抗を算出して、発電電動機2の異常を検出するため、駆動時および電力回生時において、発電電動機2の回転数の変動の影響を除去して、高精度で絶縁抵抗を算出し絶縁異常を検出することができる効果がある。
【符号の説明】
【0067】
1,31,41,51 発電電動機の異常検出装置、2 発電電動機、
3 インバータ、4 直流電源、5 平滑コンデンサ、6 電動機駆動母線、
7 異常検出回路部、8 制御装置、9 コントローラ、10 接地線、
11 異常検出回路、12 零相変流器、13 同期検波回路、14 電圧検出回路、
15 回転数検出器、16 表示機器、21a インバータスイッチング素子、
21b ダイオード、32 DC/DCコンバータ、33a 第1リレー、
33b 第2リレー、34,35 リレー接点、42 三相交流電源、43 整流回路、52 第2インバータ、53 第3リレー、54,55 リレー接点。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源から供給される電力をインバータで制御して駆動する発電電動機の異常検出装置において、
前記発電電動機の電動機駆動母線の零相電流を検出する零相電流検出手段と、前記電動機駆動母線を流れる電流の周波数を検出する周波数検出手段と、前記直流電源の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電動機駆動母線の前記零相電流を前記発電電動機の前記周波数で同期検波する同期検波手段と、前記同期検波手段の出力である漏洩電流値と前記直流電源の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出手段とを備える発電電動機の異常検出装置。
【請求項2】
前記周波数検出手段は、前記発電電動機に設けた回転数検出器の信号から求めた前記発電電動機の回転数と前記発電電動機の極数を用いて前記電動機駆動母線を流れる電流の周波数を算出する請求項1記載の発電電動機の異常検出装置。
【請求項3】
前記周波数検出手段は、前記発電電動機の駆動時において、前記インバータを駆動する制御信号を用いて前記電動機駆動母線を流れる電流の周波数を算出する請求項1記載の発電電動機の異常検出装置。
【請求項4】
前記周波数検出手段は、前記発電電動機の駆動時において、前記インバータを駆動する制御信号を用いて前記電動機駆動母線を流れる電流の周波数を算出し、前記発電電動機の電力回生時において、前記インバータを制御する制御信号を用いて前記電動機駆動母線を流れる電流の周波数を算出する請求項1記載の発電電動機の異常検出装置。
【請求項5】
前記直流電源と前記インバータとの間に切替リレー回路と直流電圧変換回路とを追加して、前記発電電動機の電力回生時において、前記インバータの直流電圧側に発生した回生直流電圧を前記直流電圧変換回路で電圧変換して、前記発電電動機で発生した回生電力を前記直流電源に回生する構成とした請求項1記載の発電電動機の異常検出装置。
【請求項6】
前記直流電源に電源を供給する三相交流電源と整流回路を追加するとともに、前記三相交流電源と前記インバータとの間に切替リレー回路と第2インバータとを追加して、前記発電電動機の電力回生時において、前記インバータの直流電圧側に発生した回生直流電圧を前記第2インバータで三相交流に変換して、前記発電電動機で発生した回生電力を前記三相交流電源に回生する構成とした請求項1記載の発電電動機の異常検出装置。
【請求項7】
直流電源から供給される電力をインバータで制御して駆動する発電電動機の異常検出方法において、
前記発電電動機の電動機駆動母線の零相電流を検出する零相電流検出ステップと、
前記直流電源の電圧を検出する電圧検出ステップと、
前記電動機駆動母線を流れる電流の周波数を検出する周波数検出ステップと、
前記電動機駆動母線の前記零相電流を前記発電電動機の前記周波数で同期検波する同期検波ステップと、
前記同期検波ステップで得られた漏洩電流値と前記直流電源の電圧とから絶縁抵抗を算出して異常を検出する異常検出ステップと
からなる発電電動機の異常検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−154668(P2012−154668A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11830(P2011−11830)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】