説明

省エネルギー窓ガラス構造体

【課題】室内や車内を、夏季に涼しく、冬季に暖かく保持することでき、室内又は車内の保温性能に優れる省エネルギー窓ガラス構造体及び該窓ガラス構造体を用いた省エネルギー窓ガラスシステムを提供すること。
【解決手段】熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、熱線を反射するガラスと、対向するように組み合わせた構造を有する省エネルギー窓ガラス構造体であり、(1)夏季は、前記熱線を反射するガラスを屋外側に向け、冬季は、該熱線を反射するガラスを屋内側に向けて使用するか、(2)冬季は、前記熱線を反射するガラスを取り外し、収納又は開放して使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内を、夏季に涼しく、冬季に暖かく保持することができる省エネルギー窓ガラス構造体及び該窓ガラス構造体を用いた省エネルギー窓ガラスシステムに関する。更に詳しくは、熱線を吸収し保温作用を有する合わせガラスと熱線を反射する作用を有するガラスを用いた省エネルギー窓ガラス構造体及び省エネルギー窓ガラスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損しても、ガラスの破片が飛散することが少なく安全であるため、自動車のような車輌、航空機、建築物等の窓ガラス等として広く使用されている。このような合わせガラスとしては、少なくとも一対の透明なガラス板間に、可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール(以下PVBとも略す)樹脂等のポリビニルアセタール樹脂からなる合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させて得られるものが用いられている。
【0003】
しかしながら、このような合わせガラスは、安全性に優れているが、通常採光のために用いられるものであるので、放射される太陽光の様々な波長の光成分の影響を受けることになる。
【0004】
太陽光線の中でも、波長780nm以上の赤外線は、紫外線に比してそのエネルギー量は、約10%程度ではあるが、熱的作用が大きく、熱線と呼ばれるように物質に吸収されると熱として放出され、特に夏場は、屋内や車内の温度上昇をもたらし問題となっている。この熱線による夏場の温度上昇は、屋内や車内での冷房効率も落ちることとなり省エネルギーの観点からの問題も大きかった。
【0005】
そのため、熱線を遮断又は反射して、屋内や車内の温度上昇を防ぐ試みがなされている。このようなガラス板としては、例えば、熱線カットガラス等が市販されている。この熱線カットガラスは直射太陽光の遮断を目的として、金属蒸着、スパッタリング加工等によって、ガラス板の表面に金属/金属酸化物の多層コーティングがなされているが、この多層コーティング層は外部からの擦傷に弱く、耐薬品性も劣るため問題があった。
【0006】
また、合わせガラスにおいても、遮熱効果を目的に中間膜に赤外線吸収剤を用いたものが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。しかしこれらは、その遮熱効果は十分なものではなく、また冬季などの気温が低い場合は、太陽光線を十分に屋内や車内に取り込むことが出来ないため、暖房効率が落ちるという問題があった。
【0007】
また使用される赤外線吸収剤は、採光のための透明な窓ガラスに使用する場合は、可視光線の透過性を落とさないものが必要とされる。
【0008】
一方、ビニールハウスやビニールトンネル等に使用されるポリオレフィンやポリ塩化ビニル系樹脂を主成分とする農業用フィルムは、太陽光線の透過性と保温性が必要とされる。これら農業用フィルムは、夜間、地表や植物体から放射される赤外線(熱線)がフィルムを介して透過放散し内部が冷却される。そのため内部の保温のために、塩化ビニル樹脂中にハイドロタルサイトを添加することが提案されている(例えば特許文献4及び5参照)。しかしこれらは、窓ガラスに関するものではなく、熱線を反射する構造は有していない。
【0009】
一方、合わせガラスの中間膜中に、ハイドロタルサイトを添加し、更に金属コーティング層を設けた合わせガラスが提案されている(例えば特許文献6参照)。
【0010】
しかし、これは熱線を反射する金属コーティング層が、合わせガラス中に存在するため、取り外しは不可能であり、冬場などの気温が低いときには屋内や車内温度が低くなる問題があった。また、室内又は車内の保温性能は十分ではなかった。またこれに使用されているハイドロタルサイトは、金属コーティング層中の銀色の斑点を抑えるために、残留イオン成分を吸着させる目的で添加されているものであり、熱線を吸収又は保温のために使用されているものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−39741号公報
【特許文献2】特開2004−75400号公報
【特許文献3】特開2004−75433号公報
【特許文献4】特開昭63−118374号公報
【特許文献5】特開平2001−2408号公報
【特許文献6】特開2008−38093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って本発明の目的は、室内や車内を、夏季に涼しく、冬季に暖かく保持することでき、室内又は車内の保温性能に優れる省エネルギー窓ガラス構造体及び該窓ガラス構造体を用いた省エネルギー窓ガラスシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
即ち、本発明は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、熱線を反射するガラスとを、対向するように組み合わせた構造を有する省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0014】
また本発明は、前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスが、中間膜に赤外線吸収剤を含有する合わせガラスである前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0015】
また本発明は、前記熱線を反射するガラスが、熱線反射膜を有するガラスである前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0016】
また本発明は、前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスの中間膜が、ポリビニルアセタール樹脂である前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0017】
また本発明は、前記赤外線吸収剤がハイドロタルサイトである前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0018】
また本発明は、前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、前記熱線を反射するガラスとの間に、0.1〜50mmの中空層を有する前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0019】
また本発明は、前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス、又は前記熱線を反射するガラスの何れかが、着脱可能な構造を有する前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0020】
また本発明は、前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス、又は前記熱線を反射するガラスの何れかが、収納又は開放可能な構造を有する前記省エネルギー窓ガラス構造体を提供するものである。
【0021】
また本発明は、前記省エネルギー窓ガラス構造体を用い、夏季は、熱線を反射するガラスを屋外側に向け、冬季は、該熱線を反射するガラスを屋内側に向けて使用する省エネルギー窓ガラスシステムを提供するものである。
【0022】
また本発明は、前記省エネルギー窓ガラス構造体を用い、冬季は、熱線を反射するガラスを取り外し、収納又は開放して使用する省エネルギー窓ガラスシステムを提供するものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、室内や車内を、夏季に涼しく、冬季に暖かく保持することでき、室内又は車内の保温性能に優れる省エネルギー窓ガラス構造体及び該窓ガラス構造体を用いた省エネルギー窓ガラスシステムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体及び該構造体を使用した省エネルギー窓ガラスシステムについて詳述する。
先ず、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体について説明する。
【0025】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、熱線を反射するガラスとを対向するように組み合わせた構造を有する。
【0026】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスで、保温作用を得て、熱線を反射するガラスで遮熱作用を得る。
【0027】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、前記熱線を反射するガラスとは、接していてもよいが、保温性の点から、その間に密閉された中空層を有していてもよい。またその間に、別のガラスや膜、中空層が存在していてもよい。また中空層内は、空気や他の気体で満たされていてもよいし、真空でもよい。また中空層は、該中空層内の空気や他の気体が入れ替え可能な開口部を有していてもよい。
【0028】
赤外線吸収剤により発熱したガラスの両面からでる熱を効率よく利用するため、冬季は、冬用ガラス(熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス)は直接外気と接することがないよう配置された構造が好ましく、夜間は輻射熱を屋外へ逃がさないように、冬季においては夏用ガラス(熱線を反射するガラス)を夜間のみ使用することもできる。
【0029】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体が中空層を有する場合は、保温性の点から、その間隔が0.1〜50mmが好ましい。
【0030】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスとしては、赤外線吸収剤を配合したポリビニルアセタール樹脂を中間膜とした合わせガラスが使用できる。
【0031】
前記ポリビニルアセタール樹脂としては、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化して得られるポリビニルアセタール樹脂であれば特に限定されるものではないが、ポリビニルブチラール樹脂が好適である。また、必要に応じて2種以上のポリビニルアセタール樹脂を併用してもよい。
【0032】
前記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度の好ましい下限は40%、好ましい上限は85%であり、より好ましい下限は60%、より好ましい上限は75%である。
【0033】
前記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化することにより調製することができる。
【0034】
前記ポリビニルアセタール樹脂の原料となるポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニルを鹸化することにより得られ、鹸化度80〜99.8モル%のポリビニルアルコールが一般的に用いられる。
【0035】
また、前記ポリビニルアルコールの重合度の好ましい下限は200、好ましい上限は3000である。200未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがあり、3000を超えると、樹脂膜の成形性が悪くなり、しかも樹脂膜の剛性が大きくなり過ぎ、加工性が悪くなることがある。より好ましい下限は500、より好ましい上限は2000である。
【0036】
前記アルデヒドとしては特に限定されないが、一般には、炭素数が1〜10のアルデヒドが好適に用いられる。前記炭素数が1〜10のアルデヒドとしては特に限定されず、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−バレルアルデヒドが好ましく、炭素数が4のn−ブチルアルデヒドがより好ましい。これらのアルデヒドは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい
【0037】
また、前記赤外線吸収剤としては、有機系赤外線吸収剤、シリカ、ケイ酸塩、或いはリチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムの水酸化物もしくは酸化物、或いはアルミン酸塩、硼酸塩又は硫酸塩など、公知のものがあげられるが、赤外線吸収能力と保温性の点から、ハイドロタルサイト系化合物が好ましい。
【0038】
本発明で使用されるハイドロタルサイト系化合物は、マグネシウム及び/又は亜鉛とアルミニウムとの複合塩化合物であり、好ましくは下記一般式(I)で表される化合物である。
Mgx1Znx2Al2・(OH)2x1+2x2+4・(CO3)1-y1/2(ClO4)y1・mH2O (I)
(式中、x1、x2及びy1は各々下記式、0≦x2/x1<10,2≦x1+x2<20,0≦y1≦2で表される条件を満足する数を示し、mは0又は任意の整数を示す。)
【0039】
前記ハイドロタルサイト系化合物は、天然物であってもよく、また合成品であってもよい。かかる合成品の合成方法としては、特公昭46−2280号公報、特公昭50−30039号公報、特公昭51−29129号公報、特公平3−36839号公報、及び特開昭61−174270号公報などに記載の公知の方法を例示することができる。また、本発明においては、前記ハイドロタルサイト化合物は、その結晶構造、結晶粒子径などに制限されることなく使用することが可能である。
【0040】
また、前記ハイドロタルサイト系化合物は、その表面を、ステアリン酸のごとき高級脂肪酸、オレイン酸アルカリ金属塩のごとき高級脂肪酸金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩のごとき有機スルホン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル又はワックスなどで被覆したものも使用することができる。
【0041】
前記ハイドロタルサイト系化合物の含有量は、赤外線吸収効果と保温性の点から、ポリビニルアセタール樹脂100質量部中に、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部が更に好ましい。0.01質量部未満では効果が十分に発揮されない場合があり、10質量部を超えると、透明性に劣る場合がある。
【0042】
前記中間膜に使用されるポリビニルアセタール樹脂には、更に可塑剤を配合してもよい。前記可塑剤としては特に限定されず、例えば、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−ヘプタノエート、トリエチレングリコール−ジ−ヘプタノエート等の液状可塑剤や、一塩基性有機酸エステル系、多塩基性有機酸エステル系等の有機系可塑剤;有機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等が挙げられる。
【0043】
前記一塩基性有機酸エステル系可塑剤としては特に限定されず、例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の一塩基性有機酸との反応によって得られたグリコール系エステルが挙げられる。なかでも、トリエチレングリコール−ジカプロン酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチル酪酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−n−オクチル酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキシル酸エステル等のトリエチレングリコール等が好適である。
【0044】
前記多塩基性有機酸エステル系可塑剤としては特に限定されず、例えば、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の多塩基性有機酸と炭素数4〜8の直鎖状又は分枝状アルコールのエステル等が挙げられる。なかでも、ジブチルセバシン酸エステル、ジオクチルアゼライン酸エステル、ジブチルカルビトールアジピン酸エステル等が好適である。
【0045】
前記有機リン酸系可塑剤としては特に限定されず、例えば、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート、トリイソプロピルホスフェート等が挙げられる。
【0046】
前記可塑剤の含有量としては特に限定されないが、前記ポリビニルアセタール樹脂100質量部に対して、好ましい下限は20質量部、好ましい上限は100質量部である。20質量部未満であると、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が低下することがあり、100質量部を超えると、可塑剤のブリードアウトが生じ、透明性や接着性が低下し、得られる合わせガラスの光学歪みが大きくなるおそれがある。
【0047】
前記中間膜に使用されるポリビニルアセタール樹脂には、更に接着力調整剤を配合してもよい。前記接着力調整剤としては、従来合わせガラス用中間膜の接着力調整剤として用いられているものが挙げられ特に限定されないが、なかでも、マグネシウムイオン、カリウムイオン等が好適である。前記接着力調整剤は、合わせガラス用中間膜の製造過程において、ポリビニルアセタール樹脂や可塑剤からなる混合物中に、前記接着力調整剤の有機酸塩として添加される。具体的には、例えば、前記接着力調整剤がマグネシウムイオンの場合、酢酸マグネシウム、ヘプタン酸マグネシウム、オクタン酸マグネシウム、ノナン酸マグネシウム、デカン酸マグネシウム等の有機酸塩の水溶液として添加される。
【0048】
前記接着力調整剤の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限が17ppm、好ましい上限が60ppmである。
【0049】
また、前記中間膜に使用されるポリビニルアセタール樹脂には、更に紫外線吸収剤を配合してもよい。前記の紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5'−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2'−ヒドロキシ−3'−第三ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2'−ヒドロキシ−5'−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2'−メチレンビス(4−第三オクチル−6−(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2−(2'−ヒドロキシ−3'−第三ブチル−5'−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2'−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4'−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β、β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。
【0050】
前記紫外線吸収剤の使用量は、ポリビニルアセタール樹脂100質量部に対して0.001〜30質量部であることが好ましく、0.05〜10質量部であることがより好ましい。
【0051】
また、前記中間膜に使用されるポリビニルアセタール樹脂には、更に必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤等を添加し、安定化することも好ましい。
【0052】
前記のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4'−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2'−エチリデンビス(4,6―ジ第三ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
【0053】
前記フェノール系酸化防止剤の使用量は、ポリビニルアセタール樹脂100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
【0054】
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4'−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2'−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2'−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。
【0055】
前記リン系酸化防止剤の使用量は、ポリビニルアセタール樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
【0056】
前記チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類、及びペンタエリスリトールテトラ(β−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
【0057】
前記チオエーテル系酸化防止剤の使用量は、ポリビニルアセタール樹脂100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
【0058】
前記のヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
【0059】
前記ヒンダードアミン系光安定剤の使用量は、ポリビニルアセタール樹脂100質量部に対して、0.001〜30質量部であることが好ましく、0.05〜10質量部であることがより好ましい。
【0060】
また、前記中間膜に使用されるポリビニルアセタール樹脂には、必要に応じて、重金属不活性化剤、金属石けん、有機錫化合物、エポキシ化合物、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、加工助剤等を包含させることができる。また、中間膜を製造する成形方法としては、特に限定されず、公知の常法、例えばプレス法、押出法、ロール法(カレンダー法)、インフレーション法等が使用される。
【0061】
次に、前記熱線を反射するガラスについて更に詳しく説明する。
前記熱線を反射するガラスは、金属蒸着、スパッタリング加工や、コーティング等により、ガラス板表面に、金属/金属酸化物のコーティング層等の熱線反射層が形成されているものであればよい。またガラス表面に金属薄膜や、前記金属/金属酸化物のコーティング層等の熱線反射層を有するフィルムを貼り付けたものでもよい。
【0062】
次に、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体の構造について、更に詳しく説明する。
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと熱線を反射するガラスを対向するように組み合わせた構造を有するが、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと熱線を反射するガラスの何れもが、着脱可能な構造が好ましい。これにより、冬季の気温の低いときには、熱線を反射するガラスを取り外すことにより、太陽からの熱線を吸収することができ、室内の暖房等の熱を逃がさず、エネルギーを節約できる。更に夜間や気温が低下したときには保温効果も期待できる。
【0063】
また、夏季の気温の高いときには、熱線を吸収する中間層を有する合わせガラスを取り外してもよい。ただし、熱線を吸収する中間層を有する合わせガラスは保温効果を有するため、屋内側に向けることにより冷房効率が上がるため、エネルギーの節約となる。
【0064】
また、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと熱線を反射するガラスの何れもが、収納又は開放可能な構造が好ましい。これにより、冬季の気温が低いときには、熱線を反射するガラスを、収納又は開放することにより、太陽からの熱線を吸収することができ、室内の暖房等の熱を逃がさず、エネルギーを節約できる。更に夜間や気温が低下したときに保温効果を有する。
【0065】
また夏季の気温の高いときには、熱線を吸収する中間層を有する合わせガラスを収納又は開放してもよい。ただし、熱線を吸収する中間層を有する合わせガラスは保温効果を有するため、屋内側に向けることにより冷房効率が上がるため、エネルギーの節約となる。
【0066】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体の、着脱、収納、開放の機構は特に限定されない。
【0067】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと熱線を反射するガラスの間、或いは他のガラスとの間に中空層を設けることにより、保温効果が上がり好ましいが、静電気で埃が付着すると可視光の透過性が低下する。熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス又は熱線を反射するガラスの一方又は両方を取り外し可能とすることで掃除が容易となることもあるが、通常のガラスに比較して煩雑な清掃作業が必要になるので帯電防止処理を施すことが好ましい。
【0068】
前記帯電防止処理としては、ガラス表面に無機物の透明導電膜を設けることが、効果が持続するので好ましい。導電膜からガラス枠などを経由して接地するなど静電気を確実に除去できる構造とすることがより好ましい。
【0069】
次に、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体の使用方法について、更に詳しく説明する。
その使用方法は、前記で説明したように、冬季は、熱線を反射するガラスを取り外し、収納又は開放することが好ましい。夏季は、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスを取り外し、収納、又は開放してもよいが、屋内側に向けて使用することも冷房効率を上げる点から好ましい。
【0070】
また、着脱、収納、開放しなくても、夏季の気温が高い場合は、熱線を反射するガラスを屋外側に向ければよく、冬季の気温が低い場合は屋内側に向ければよい。
【0071】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体により、屋内の保温効果が上がり、冷房と暖房のいずれのエネルギーも節約することができる。
【実施例】
【0072】
<熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス(冬用ガラス)の作製>
ポリビニルブチラール樹脂100質量部に対して、ハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製 DHT−4A−2)を3質量部、可塑剤を40質量部添加し、これを厚さ0.2mmの中間膜として、縦25cm×横45cm×厚さ1mmのガラスを2枚貼り合わせて、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスを作製した。
【0073】
<熱線を反射するガラス(夏用ガラス)の作製>
厚さ1mmで縦25cm×横45cmのガラスの表面に厚さ23μmのアルミ箔を反射膜として貼り付けて、熱線を反射するガラスとした。
【0074】
<省エネルギー窓ガラス構造体の作製>
熱線を反射するガラスのアルミ箔面が、熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス側になるように、該熱線を反射するガラスを2mmの隙間を設けて固定して、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体を作製した。
【0075】
<試験装置の作製>
高さ30cm、横50cm、奥行50cmのダンボール箱の側面に上下左右から5cmの距離を取って、高さ20cm、横幅40cmの開口部を設ける。開口部に上下左右から2.5cmの距離を取ってダンボール箱の内側から、省エネルギー窓ガラス構造体を設置した。
【0076】
〔実施例1及び比較例1〜3〕
<夏季の効果試験>
省エネルギー窓ガラス構造体を、熱線を反射するガラスが外側になるように段ボール箱に設置し、室温30℃で1200Wの赤外線コタツから1mの距離に開口部がくるように配置してコタツの電源を入れてから30分後の段ボール箱内の温度を測定した。結果を表1に示す。
【0077】
比較例として、以下の3点についても同様に測定した。
比較例1 赤外線吸収剤なし
比較例2 アルミ箔なし
比較例3 赤外線吸収剤なし+アルミ箔なし
【0078】
【表1】

【0079】
〔実施例2及び比較例4〜6〕
<冬季の効果試験>
省エネルギー窓ガラス構造体を、熱線を吸収する中間層を有するガラス構造体が外側になるように段ボール箱に設置し、室温0℃で1200Wの赤外線コタツから1mの距離に開口部がくるように配置してコタツの電源を入れてから30分後の段ボール箱内の温度を測定した。また、測定後、コタツの電源を切り、切ってから30分後の温度を測定した。結果を表1に示す。
【0080】
比較例として、以下の3点についても同様に測定した。
比較例4 赤外線吸収剤なし
比較例5 アルミ箔なし
比較例6 赤外線吸収剤なし+アルミ箔なし
【0081】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の省エネルギー窓ガラス構造体の用途としては特に限定されず、例えば、建築用ガラス、建材、窓材、自動車のフロントガラス、サイドガラス、リアガラス、ルーフガラス;航空機や電車等の乗り物のガラス部位等が挙げられる。また、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体を使用するシステムにより、暖房及び冷房のエネルギーを節約することができる。また、本発明の省エネルギー窓ガラス構造体は、冬季において、冬用ガラスにより、窓際の人が赤外線により直接暖められることを防止する効果も期待できるもので室内環境の均一化にも有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、熱線を反射するガラスとを、対向するように組み合わせた構造を有する省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項2】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスが、該中間膜に赤外線吸収剤を含有する合わせガラスである請求項1記載の省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項3】
前記熱線を反射するガラスが、熱線反射膜を有するガラスである請求項1又は2記載の省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項4】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスの中間膜が、ポリビニルアセタール樹脂である請求項1〜3の何れかに記載の省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項5】
前記赤外線吸収剤が、ハイドロタルサイトである請求項2〜4の何れかに記載の省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項6】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラスと、前記熱線を反射するガラスとの間に、0.1〜50mmの中空層を有する請求項1〜5の何れかに記載された省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項7】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス、又は前記熱線を反射するガラスの何れかが、着脱可能な構造を有する請求項1〜6の何れかに記載の省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項8】
前記熱線を吸収する中間膜を有する合わせガラス、又は前記熱線を反射するガラスの何れかが、収納又は開放可能な構造を有する請求項1〜7の何れかに記載の省エネルギー窓ガラス構造体。
【請求項9】
請求項1〜8の何れかに記載の省エネルギー窓ガラス構造体を用い、夏季は、熱線を反射するガラスを屋外側に向け、冬季は、該熱線を反射するガラスを屋内側に向けて使用する省エネルギー窓ガラスシステム。
【請求項10】
請求項1〜8の何れかに記載の省エネルギー窓ガラス構造体を用い、冬季は、熱線を反射するガラスを、取り外し、収納又は開放して使用する省エネルギー窓ガラスシステム。

【公開番号】特開2011−64039(P2011−64039A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217652(P2009−217652)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】