説明

硬い表面を維持するための方法及び工具、及びかかる工具の製造方法

【課題】本発明も目的は、従来技術の方法及びパッドに関する問題を全体的に又は部分的に除去する改良技術を提供すること、特に、従来技術の方法よりも使用し易く、該方法よりも良いか又は匹敵する結果を提供する、硬い表面の処理方法を提供することが目的である。
【解決手段】本発明は、石材料又は石様材料を含む硬い表面を処理又は維持する方法であって、可撓パッドを用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッドと該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することから成り、該研磨粒子がダイヤモンド粒子を含み、該処理が該接触表面上有効量の結晶化剤の不存在下で行われることを特徴とする、前記の方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、硬い表面、主として、コンクリート(セメント)、人造石及び花崗岩床表面、更に、大理石又は石灰岩表面を維持するための方法及び工具に関する。本開示内容は特に、研磨された硬い床表面を維持するために規則的基準で使用するのに適した維持用の方法及び工具に関する。
【0002】
更に、本開示内容は、硬い滑らかな表面、主として、木材、リノリウム、ラッカー及びビニール床表面を維持する方法に関する。本開示内容は特に、床表面のような光沢のある硬い滑らかな表面を維持するために毎日の基準で使用するのに適した維持方法に関する。
【背景技術】
【0003】
床表面の清浄化又は軽磨きに関連して、三次元不織ウェブの形状をしたパッドを使用することは知られている。該パッドは、使用中床表面と平面平行に回転させる円板担体上に取り外し出来るように装着することが出来る円板形状の物体として、通常提供され、従って該パッドは、床表面と接触させると、床表面と円板担体との間で生ずる圧力によりわずかに圧縮される。該円板担体は、通常モーターにより駆動され、歩く操作員が押すか又は引っ張るように調整することが出来るか又は乗り物として調整することが出来る担体枠上に装着することが出来る。
【0004】
かかるパッドは、有機物質、例えば、ポリアミド及び(又は)ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートの繊維から形成される。場合によっては、該繊維は又クルミ繊維又はココナッツ繊維のような天然繊維をも含む。
【0005】
該パッドの繊維は、該繊維が熱を受けて該繊維の外側部分がわずかに溶融しそれにより互いに結合する所謂溶融結合により、それらの互いの接触点で相互接続される。
【0006】
或いは、又は更に、該繊維は、以後「主要結合剤」と言及するポリマー樹脂を該パッドに含浸させることにより、それらの互いの接触点で相互接続され得る。
【0007】
このタイプの不織パッドの製造は、例えば、US−A−3,537,121、US−A−4,893,439、EP−A−0 397 374、GB−A−1 348 526及びEP−B−0 562 919から周知であるので、本明細書で更に詳述する必要がない。
【0008】
US−A−3,537,121は、アルミニウム、プラスチック、ワックス、及び同様の表面の表面を研磨するためのパッドを開示している。US−A−3,537,121は又かかるパッドの製造を開示している。US−A−3,537,121においては、一対の絞りロールの一方が結合剤樹脂及び研磨粒子の混合物用容器中に部分的に浸されている該一対の絞りロールの間に該パッドを通過させることにより、研磨粒子と混合した結合剤が該パッドに塗布され、その後該パッドは硬化又は乾燥させられる。かくしてUS−A−3,537,121においては、結合剤及び研磨粒子により全体的に含浸されているパッドが提供される。
【0009】
US−A−4,893,439は、床表面又はアルミニウムを研磨するためのパッドを開示している。該パッドは、有機物質の繊維から成り厚くて弾力性のある開口不織構造を構成し、研磨粒子を該繊維に結合する結合剤を含有している。US−A−4,893,439に示されたパッドは、US−A−3,537,121に示されたものより大きな気孔を有し、それにより汚れを吸収する改良能力を有し、従ってより長い期間使用することが出来る。又、US−A−4,893,439に開示されたパッドは結合剤及び研磨粒子により全体的に含浸されている。
【0010】
EP−A−0 397 374は、床研磨機用パッドを開示しているが、それも結合剤及び研磨粒子により全体的に含浸されている。
【0011】
上記タイプのパッドは、磨き表面を復元するために、非常に軽度に磨耗した表面の高速度(1500〜3000rpm)及び比較的低い圧力における所謂「磨き仕上げ」、即ち、乾燥研磨(しばしば毎日基準の)に頻繁に使用される。このタイプの処理は、ビニール及び大理石の両方の床仕上材に共通に使用される。この目的に適したパッドは、「3M(登録商標)床パッド」という表示で3M(登録商標)から入手でき、比較的長い期間磨耗を受けてきた人造石又はコンクリートのような非常に固い床表面には全く又は殆んど効果を提供しない。
【0012】
EP−B−0 562 919は、硬化性プラスチック樹脂及び0.1〜30μmの粒径を有する研磨粒子の混合物を含む結合剤により全体的に含浸されているポリマー繊維の不織パッドを開示している。硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、及び尿素樹脂が述べられている。ダイヤモンドは、もっともらしい研磨粒子の他の数例中の一つとして述べられている。しかしながら、EP−B−0 562 919によれば、そこに開示されたパッドは、結晶化化学薬品との組合せにおいてのみ大理石床表面の処理に適しており、それは、塩形成酸を含有する液体の存在下で処理をしなければならないことを意味する。
【0013】
EP−B−0 562 919におけるパッドは、二本の絞りロールの一方が結合剤/研磨粒子混合物中に部分的に浸されている該二本の絞りロール間の隙間に不織パッドを通過させることによっても提供され、従って該結合剤及び研磨粒子は該シリンダーの表面を経由して該パッド中に分布される。
【0014】
EP−B−0 562 919に開示されたパッドは結晶化化学薬品の存在下で使用しなければならないので、EP−B−0 562 919に記載された方法は実際には、大理石床の耐汚染性及び耐久性を改良するために使用されるガラス化法を構成する。この方法は毎日の維持目的には適していないが、その理由は、それが酸を含む特殊な結晶化化学薬品の使用を含み、酸は床表面に存在するカルシウムと反応して不溶カルシウム塩を形成するはずだからである。かかる方法は典型的に、磨き大理石床の最初の調製に関連して一度使用され、その後は6〜12ヶ月の間隔で使用される。EP−B−0 562 919に記載された方法はかくして、毎日の基準で使用するには複雑過ぎる。
【0015】
EP−B−0 562 919で言及されたタイプのパッドは、「3M(登録商標)5200褐色石更新パッド」及び「3M(登録商標)4000灰色石研磨パッド」という表示で3M(登録商標)により販売され、結晶化化学薬品の存在下比較的低い速度(250rpmより下)で大理石を処理するのに使用されている。
【0016】
結晶化化学薬品及び他の表面改良剤の必要性は、研磨作業をより複雑にするが、その理由は、該化学薬品は表面に塗布しなければならず、多分その後で過剰の化学薬品の除去が続き、それが又研磨作業をより時間がかかるようにする一因ともなるからである。該化学薬品の取扱い及び塗布は又、一般に環境に対して、特に作業環境に対して、潜在的危険を構成する。
【0017】
研磨粒子、即ち、ダイヤモンド粒子と混合されたプラスチック樹脂から製作された研削要素又は研磨要素を含む工具を使用することにより研磨された石又はコンクリートの表面を提供することも又知られている。かかる要素は通常回転している板上に固定して装着されるので、それらは床の凸凹を補う能力を有さず、それは床表面の不均一な処理を招くか、或いはかかる要素が過剰の圧力で床表面と接触する場合には該表面の引掻き又は汚染を招く可能性がある。更に他の問題は、砂、小石又は金属の粒子のような飛散物が該要素の中又は近くに突き刺さり床表面の引掻きを起こす可能性があるということである。最後に、このタイプの工具は、該工具と床表面との間の接触表面に比較的高い圧力をかけることが出来る特殊な機構部分を必要とする。
【0018】
WO03/075734は、堅い円板上に配置されたナイロン磨き材料を含み、該活性磨き表面におけるくぼみに工業用ダイヤモンドを含む研削要素が配置されている清浄目的用円板形状装置を開示している。WO03/075734に開示された装置に関する不利点は、飛散物が該研削要素の中又は近くに突き刺さるという危険を該装置が除去していないということである。更に他の不利点は、この工具が複雑なので比較的壊れやすく、製造するのに比較的難しく費用がかかるということである。
【0019】
それ故に、硬い表面を毎日維持するための改良され簡単化された方法及び工具に対する必要性が存在する。好ましくは、該方法は、例えば、床表面調整における専門家訓練を経験しない人達が使用するのに簡単でなければならず、又該方法は、従来の床表面仕上装置、例えば、磨き仕上機等で使用出来なければならない。又、該工具は製造し易くなければならず、高価過ぎてはならず、そして耐久性でなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従来技術の方法及びパッドに関する問題を全体的に又は部分的に除去する改良技術を提供することが目的である。特に、従来技術の方法よりも使用し易く、該方法よりも良いか又は匹敵する結果を提供する、硬い表面の処理方法を提供することが目的である。特に、硬くて滑らかな石又は石様表面に適した方法を提供することが目的である。
【0021】
更なる目的は、表面の改良又は清浄用化学薬品の必要性を除去又は減少させて、硬くて滑らかで好ましくは光沢のある表面、特に床表面を研磨し、清浄し、又はさもなければ維持する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、ダイヤモンド粒子の形状をした研磨粒子が、例えば、EP−B−0 562 919で示された実施例で使用された研磨粒子を用いて達成できる研磨効果よりも非常に優れた研磨効果を提供し、この研磨効果は結晶化化学薬品及び他の表面改良剤の必要性を除去する程優れているという考えに基づいている。
【0023】
本発明は別紙の独立請求項により定義される。態様は、従属請求項及び以下の説明並びに図面に記載されている。
【0024】
第一の局面によれば、木材、ポリマー材料、ラッカー、及びリノリウムから成る群から選択される材料を含む硬くて滑らかな表面を維持する方法であって、可撓パッドを用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッドと該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することを含むことを特徴とする前記の方法が提供される。該研磨粒子はダイヤモンド粒子を含む。該処理は、厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含むパッドを用いて行われる。
【0025】
可撓パッドとダイヤモンド粒子の組合せは、該表面における凸凹を補い、該パッドにかけられた圧力を均等に分布させる。又この組合せは、該パッドの可撓性により、ダイヤモンドが該表面を引掻く危険度を著しく減少させる。
【0026】
硬くて滑らかな表面を研磨する際研磨粒子としてダイヤモンド粒子を使用すると、湿潤状態でも乾燥状態でも、従来の研磨粒子の使用に等しいか又はそれよりも良い効果が提供される。特に、ダイヤモンドの使用により、表面改良剤の廃止が可能となり、それによりその取扱いを除去することが出来る。
【0027】
該処理は、実質的に接触表面上液体の不存在下で、即ち、実質的に乾燥状態下で、又は、接触表面上水の存在下で、即ち、湿潤状態下で、行うことが出来る。特に該処理は、接触表面上水及び清浄剤の存在下で行うことが出来、それにより毎日の維持/清浄操作と非常に良く結合される。
【0028】
一態様において、研磨粒子は二次的結合剤により該パッドに結合される。それ故に、床を処理する際は、全く研磨剤を添加する必要がない。具体的に、研磨粒子は接触表面の付近においてのみ該パッドに結合させることが出来る。これは有益であるが、その理由は、硬い表面と接触していない該パッドの部分に存在する研磨粒子はいかなる機能をも果さないのでゴミと見られるからである。
【0029】
該処理は、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは2μmと15μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッドを用いて、行うことが出来る。
【0030】
該処理は、天然ダイヤモンド粒子、工業用ダイヤモンド粒子、及び被覆ダイヤモンド粒子の少なくとも1種を含むダイヤモンド粒子を有するパッドを用いて、行うことが出来る。
【0031】
該パッドは、40kg/m未満、好ましくは20〜35kg/mの密度を有することが出来る。かくして該パッドは比較的大量の気孔を含み、それらの中に粉塵、飛散物、及び粒子が該処理中に移動することが出来る。かくして粉塵は、処理がなされている領域に分布されるよりもむしろ該パッドにかなりの程度まで含有され、更なる粉塵収集装置の必要性が除去される。又、飛散物を該パッド中に移動させることにより、表面の引掻きに対する危険度が減少する。
【0032】
硬くて滑らかな表面は、床表面であっても良い。
【0033】
該パッドは、硬い表面と接触している間、硬い表面に対して移動させることが出来る。
【0034】
該パッドは、硬い表面と接触している間、50〜3000rpm、好ましくは100〜1500rpmの回転速度で回転させることが出来る。
【0035】
一態様において、該表面はポリビニルのようなポリマー材料を含むことが出来、該処理は0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは3μmと12μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッドを用いて行うことが出来る。
【0036】
もう一つの態様において、該表面はリノリウムを含み、該処理は0.1μmと15μmとの間、好ましくは3μmと12μmとの間、最も好ましくは3μmと6μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッドを用いて行われる。
【0037】
更にもう一つの態様において、該処理は0.1μmと15μmとの間、好ましくは3μmと12μmとの間、最も好ましくは3μmと6μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッドを用いて行われる。
【0038】
該硬くて滑らかな表面は、約3moh未満、好ましくは約2moh未満、最も好ましくは約1moh未満の硬度を有することが出来る。
【0039】
該処理は、接触表面上有効量の表面改良剤の不存在下で行うことが出来る。
【0040】
用語「表面改良剤」は、表面を処理する際に添加され表面と相互に作用して表面をより光沢のあるようにする物質を含むと理解される。表面改良剤の例としては、ワックス、油、樹脂、ワニス、及び同様の製品を述べることが出来る。清浄目的のために添加される石鹸、洗浄剤及び同様の製品は、「表面改良剤」とは考えられない。
【0041】
用語「有効量」は、表面改良剤を全く含有しない液体を用いた同じ処理と比較して、測定できる光沢改良を成し遂げるのに充分な量と理解される。
【0042】
有効量の定義は、どんな間隔で該処理が行われているかに関連して変化する可能性がある。それ故に、その場限りの処理、即ち、一回の場合に対しては、1日又は2,3日、或いは1週間の間隔で該処理が行われる場合よりも、表面改良効果を成し遂げるのにはるかに高い量が必要となる可能性がある。該量は、選択された表面改良剤の夫々のタイプ及び処理される表面のタイプに当てはまるように調整する必要がある可能性がある。
【0043】
もう一つの局面によれば、ゲルコート、ガラス、及び自動車用エナメルから成る群から選択される材料を含む硬くて滑らかな表面を維持する方法であって、可撓パッドを用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッドと該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することを含むことを特徴とする前記の方法が提供される。該研磨粒子はダイヤモンド粒子を含む。該処理は該接触表面上有効量の表面改良剤の不存在下で行われ、又該処理は厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含むパッドを用いて行われる。
【0044】
更に、石材料又は石様材料を含む硬い表面を処理又は維持する方法であって、可撓パッドを用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッドと該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することを含み、該研磨粒子がダイヤモンド粒子を含み、該処理が該接触表面上有効量の結晶化剤の不存在下で行われることを特徴とする前記の方法が提供される。
【0045】
用語「ダイヤモンド」は天然ダイヤモンド並びに合成ダイヤモンドを含むと理解され、ダイヤモンド粒子は任意の適切な被覆、例えば、銀で被覆されている。
【0046】
用語「有効量」は、結晶化剤を全く含有しない液体を用いた同じ処理と比較して、測定できる光沢改良を成し遂げるのに充分な量と理解される。有効であると知られている量は、1回の処理操作に対して50mの床表面当り約1〜2リッターの結晶化剤(2〜30重量%の、例えば、ヘキサフルオロ珪酸マグネシウムを含む)である。それ故に、その場限りの基準で有効であると知られている量は、1mの床表面当り約0.4gのヘキサフルオロ珪酸マグネシウムから変動する。しかしながら、例えば、1:100の比率で希釈された結晶化剤は、繰返して、例えば、毎日又は毎週の維持と関連して、使用する場合、有効であることが又知られている。それ故に、規則的な基準で維持するのに有効であることが分っている量は、1mの床表面当り約0.004gのヘキサフルオロ珪酸マグネシウムから変動する。他のタイプの結晶化剤、例えば、ヘキサフルオロ珪酸亜鉛、弗酸、及び蓚酸が存在すると理解される。かくして上記の値は、選択された結晶化剤の夫々のタイプに当てはまるように調整する必要があるかもしれない。
【0047】
可撓パッドとダイヤモンド粒子の組合せは、該表面における凸凹を補い、該パッドにかけられた圧力を均等に分布させる。又この組合せは、該パッドの可撓性により、ダイヤモンドが該表面を引掻く危険度を著しく減少させる。
【0048】
硬い石表面を研磨する際研磨粒子としてダイヤモンド粒子を使用すると、湿潤状態でも乾燥状態でも、従来の研磨粒子の使用に等しいか又はそれよりも良い効果が提供される。特に、ダイヤモンドの使用により、結晶化剤の廃止が可能となり、それによりその取扱いを除去することが出来る。
【0049】
該処理は、実質的に接触表面上液体の不存在下で、即ち、実質的に乾燥状態の間に、又は、接触表面上水の存在下で、即ち、湿潤状態の間に、行うことが出来る。特に該処理は、接触表面上水及び清浄剤の存在下で行うことが出来、それにより毎日の維持/清浄操作と非常に良く結合される。
【0050】
一態様において、研磨粒子は二次的結合剤により該パッドに結合される。それ故に、床を処理する際は、全く研磨剤を添加する必要がない。具体的に、研磨粒子は接触表面の付近においてのみ該パッドに結合させることが出来る。これは有益であるが、その理由は、硬い表面と接触していない該パッドの部分に存在する研磨粒子はいかなる機能をも果さないのでゴミと見られるからである。
【0051】
該研磨粒子は、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは10μmと15μmとの間の平均直径を有することが出来る。
【0052】
該研磨粒子は、天然ダイヤモンド粒子、工業用ダイヤモンド粒子、及び被覆ダイヤモンド粒子の少なくとも1種を含むことが出来る。
【0053】
該処理は、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは5μmと15μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッドを用いて、行うことが出来る。
【0054】
一態様において、使用されるパッドは厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含む。かかるウェブは比較的低い価格で入手でき、存在する表面仕上機に標準の大きさで適応する。
【0055】
該パッドは、40kg/m未満、好ましくは20〜35kg/mの密度を有することが出来る。かくして該パッドは比較的大量の気孔を含み、それらの中に粉塵、飛散物、及び粒子が該処理中に移動することが出来る。かくして粉塵は、処理がなされている領域に分布されるよりもむしろ該パッドにかなりの程度まで含有され、更なる粉塵収集装置の必要性が除去される。又、飛散物を該パッド中に移動させることにより、表面の引掻きに対する危険度が減少する。
【0056】
該方法は床表面上の使用に特に適している。
【0057】
該方法は、該表面が約5moh以上、好ましくは6〜7mohの硬度を有する石材料又は石様材料である場合に、特に適用できる。かかる表面の例はコンクリート、人造石、花崗石、等である。
【0058】
該パッドは、該硬い表面と接触している間、50〜3000rpm、好ましくは100〜1500rpmの回転速度で回転させることが出来る。
【0059】
該処理は、毎日、毎週、又は毎月のような実質的に規則的な基準で行うことが出来る。
【0060】
更に、可撓パッドを含む工具であって、該可撓パッドが該パッドに結合した研磨粒子を提供する活性処理表面を有する、硬い表面を処理するための工具が提供される。該パッドは、前記研磨粒子が第一の濃度で存在する第一の部分、及び前記研磨粒子のより低い第二の濃度を有する第二の部分を提供し、前記研磨粒子はダイヤモンド粒子を含む。
【0061】
一態様において、該第二の部分には実質的にダイヤモンド粒子がない。
【0062】
硬い表面と接触していない該パッドの部分に存在する研磨粒子はいかなる機能をも果さないので、本開示によるパッドは比較的低い価格で製造することが出来る。
【0063】
該パッドの可撓性は、ダイヤモンド研磨粒子がさもなければ硬い表面に対して有するであろう有害な影響を除去するか又は減少させる。それ故に、該工具は、木材、積層板、大理石、花崗石、コンクリート、人造石、等の表面のような任意の硬い表面に対して使用することが出来る。しかしながら、該工具は、花崗石、コンクリート、人造石、等のような硬い石又は石様の表面にたいして特に有効である。
【0064】
一態様において、該パッドは厚さ及び第一の表面を有する円板形状の本体から成り、前記研磨粒子は前記第一の表面上及び前記第一表面から下に前記厚さより短い深さまで存在し、従って前記第一の部分は前記第一表面にあり、前記第二の部分は前記第一表面と反対の第二の表面にある。該第二表面に研磨材料及び結合剤がないようにすることにより、担体板上のベルクロ(Velcro(登録商標))フック接合具への該パッドの取付けが促進される。
【0065】
第二の態様において、該パッドは厚さ及び第一の表面を有する円板形状の本体から成り、前記研磨粒子は全体より狭い第一の表面を覆って存在し、従って前記の第一及び第二の部分は前記第一表面において互いに隣接状態にある。この第二態様は粉塵及び飛散物の該パッド中への移動を促進する。
【0066】
一態様において、該パッドは、互いの接触点で互いに付着している複数の繊維を含む厚くて弾力性のある三次元の開口不織ウェブを含む。
【0067】
該研磨粒子は二次的結合剤により該パッドの繊維に結合させることが出来る。それ故に、該パッドの繊維の結合は、研磨粒子が接触表面だけに存在することにより、全く悪影響を受けるはずがない。
【0068】
限定されない例として、二次的結合剤はフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びエポキシ樹脂から成る群から選択することが出来る。
【0069】
一態様において、該二次的結合剤は、繊維の二つの相互接触点間平均長さより短い最大直径を有する複数の明確な小滴を形成する。かくして、該繊維は結合剤樹脂により全体的には被覆されず、粉塵及び飛散物の該パッド中への移動が更に促進される。
【0070】
該研磨粒子は、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは5μmと15μmとの間の平均直径を有するダイヤモンド粒子を含むことが出来る。
【0071】
該パッドは、黒鉛、酸化スズ、炭化珪素、及び酸化アルミニウムから成る群から選択される二次的研磨粒子を更に含むことが出来る。
【0072】
該パッドは好ましくは、30cmと100cmとの間の直径及び1cmと5cmとの間の未圧縮厚さを有する円板の形状で提供される。
【0073】
更に、硬い表面を処理するためのパッドの製造方法が提供される。該方法は、パッドを準備し、そして、該パッドの第一表面上にダイヤモンドを含む研磨粒子及び結合剤の混合物を塗布し、それにより前記パッドが、前記研磨粒子が第一の濃度で存在する第一の部分、及び前記研磨粒子のより低い第二の濃度を有する第二の部分を提供する様にすることを特徴とする。一態様において、該第二の部分には実質的に前記研磨粒子がない。該研磨粒子は、吹付け塗り、ロール塗り、又は浸漬法により該第一表面に提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1a】第一の態様によるパッドを示す。
【図1b】第一の態様によるパッドを示す。
【図2a】第二の態様によるパッドを示す。
【図2b】第二の態様によるパッドを示す。
【図3a】結合剤及び研磨粒子の塗布前後における、本開示によるパッドの拡大写真を示す。
【図3b】結合剤及び研磨粒子の塗布前後における、本開示によるパッドの拡大写真を示す。
【図4】(a):第一の態様によるパッドの略図、及び該パッドを示す。(b):第一の態様によるパッドの略図、及び該パッドの一部の拡大を示す。
【図5】本開示によるパッドが装着されている床表面仕上機の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
〔態様の説明〕
該説明は、最初は硬い表面の維持方法に使用するのに適した工具に、次は該工具の製造方法に、そして最後は硬い表面の維持用工具の使用に、焦点を合わせるであろう。
図1aを参照すると、繊維2の厚くて弾力性のある三次元の開口不織ウェブから作り上げられたパッド1が示されている。該パッド1の第一表面は、二次的結合剤、即ち、主目的として繊維を該ウェブに結合させなければならない結合剤により、該ウェブに結合された研磨粒子を提供する部分P1を有する。該パッド1は形状が円形である。
【0076】
図1bを参照すると、図1aにおける線S1−S2に沿った断面が示されている。図1bに示されているように、研磨粒子を提供する部分P1は、該第一表面Aに、そして該パッド1の厚さTより短い深さDまで存在する。それ故に、第二表面Bには、実質的に研磨粒子及び二次的結合剤のない部分P2が存在する。
【0077】
「部分」と言及する時、それは、個々の繊維の部分ではなく、該パッド1のマクロ構造の部分であると理解されるべきである。
【0078】
図2a及び2bを参照すると、同様のパッド1が示されているが、該相違は、部分P2’も又第一表面Aに存在しているということであり、該部分P2’には実質的に研磨粒子及び二次的結合剤がない。
【0079】
両方の態様において、研磨粒子は二次的結合剤の全体にわたって存在し、繊維は主要結合剤及び(又は)溶融結合により互いに結合している。
【0080】
図1a及び1bを参照して述べた態様によるパッド1の製造を今説明する。
【0081】
出発材料として、20インチ(51cm)の直径、28mmの厚さ、及び157gの重量を有する円板形状のGlit/Microtron(登録商標)淡褐色床研磨パッドを用いた。かかるパッドは米国、ジョージア州、WrensのGlit/Microtronから入手できる。該パッドの出発密度は、従って27kg/mであった。図3aは、ポリマー樹脂/研磨粒子の塗布前のパッドを示す顕微鏡写真である。図3aから、該パッドを構成する繊維はそれらの相互接触点10で主要ポリマー樹脂により結合されていることが理解できる。該パッドは可撓性で弾性があり、ポリエステル及びナイロン繊維を含む。
【0082】
200gのPA樹脂、52〜68gのフェノール樹脂(スウェーデン、PerstorpのPerstorp ABから入手できる)、100gのT−ROED(登録商標)エタノール(スウェーデン、BrommaのAlfort & Cronholm ABから入手できる)、及び20gの4〜8μmのLANDS LS600Fダイヤモンド粒子(米国、ニューヨーク州、ニューヨークのLands Superabrasives,Co.から入手できる)から成る均質なポリマー樹脂混合物を調製した。該混合物の塗布直前に、60gの65% p−トルエンスルホン酸(PTS)を硬化剤として添加した。
【0083】
標準タイプの圧縮空気吹付け器(普通吹付け用塗料に使用される)を用いて、該樹脂混合物を研磨パッド表面の第一表面A上に吹付けた。未硬化樹脂を有する該パッドはその後173gの重量があった。その後、該パッドを約120℃の熱風炉中に約20分間置いた。
【0084】
該パッドは、顕微鏡写真である図3bから見られる外観を今や呈した。該樹脂/粒子混合物の小球又は小滴11が各繊維に沿って、又それら繊維の相互接触点間に形成されている。該小滴は、それらが付着している繊維が全体的には覆われない程に分布している。これのより明瞭な図解は図4a−4bに見出されるが、それらの図は図1a−1bを参照して上述したパッド、及びそのパッドの一部の拡大(図4b)を示しており、そこにおいて結合剤/粒子混合物の小滴11はそれらの繊維に付着している。
【0085】
上述したように製造したパッドの性能を評価するために、上述したように製造した二つの相違する20インチ(51cm)のパッド、即ち、7〜12μmの銀被覆ダイヤモンド粒子を有する「黄色」と言及される第一のパッド、及び3〜6μmの普通のダイヤモンド粒子を有する「緑色」と言及される第二のパッドを評価するように比較試験を行った。対照として、二つの相違する市販のパッドを用いた、即ち、米国、ミネソタ州、St.Paulの3Mから両方とも入手できる、20インチ(51cm)の3M(登録商標)5200褐色石更新パッド及び20インチ(51cm)の3M(登録商標)4000灰色石研磨パッドを用いた。
【0086】
該試験は、二つの相違する表面タイプ、即ち、コルマルデン大理石(スウェーデン、Norrkoepingの外側のコルマルデン地域からの大理石)、及びK40コンクリートの上で行った。各試験は、20インチの床パッドを受けて約175rpmで回転するように適応した単一担体板を有するCoor & Kleever Crystallizer 1250KG床表面仕上機(スペイン、BarcelonaのCoor & Kleever,S.A.から入手できる)を用いて、約1mの表面上で行った。該試験は、約1分/mの間該表面を研磨することを含んでいた。該表面光沢は、Sanwal/Cenma IG−310光沢検査器を用いて、各処理の前後に該領域上のいくつかの点で測定した。下表における光沢値は、各領域に対する平均値を構成する。高光沢は80〜90°と格付けされる。半光沢は50〜75°と格付けされる。梨地は30〜45°と格付けされる。粗磨きは20〜25°と格付けされる。艶なしシーンは5〜15°と格付けされる。
【0087】
各表面は、乾式及び潤滑剤として水を用いて、試験した。更に、該コンクリート表面は、潤滑剤としてのCoor Rosa/K−2結晶化剤(スペイン、BarcelonaのCoor & Kleever,S.A.から入手できる)、即ち、結晶化剤としてヘキサフルオロ珪酸マグネシウムを含むとEP−B−0 562 919に述べられた結晶化化学薬品を用いて、試験した。
【0088】
3M(登録商標)パッドを試験する時、各表面部分は最初に褐色パッドで、次に灰色パッドで処理した。
【0089】
【表1】

【0090】
【表2】

【0091】
表1及び2から、約3〜5mohの硬度を有する比較的軟らかい石である大理石上で潤滑剤として水を用いた場合、3M(登録商標)パッドの組合せ(褐色及び灰色)はわずかにより良い結果を提供するが、灰色パッドも緑色パッドも両方とも「梨地」範囲に入る値を得たと結論付けることが出来る。しかしながら、乾燥状態の間、緑色パッドは顕著な改良を成し遂げ、半光沢範囲に到達した。
【0092】
【表3】

【0093】
【表4】

【0094】
表3及び4から、湿潤状態において約6〜7mohの硬度を有するk40コンクリート上で、褐色パッド及び灰色パッドの組合せは測定できる改良を全く提供しなかったが、黄色パッド及び緑色パッドの組合せは明確な改良を提供したことが分る。乾燥状態において、褐色パッド及び灰色パッドの組合せで処理された表面に対しては小さな改良に気付いたが、黄色パッド及び緑色パッドの組合せで処理された表面に対してはより大きい改良に気付いた。
【0095】
【表5】

【0096】
表5から、K40コンクリート上で潤滑剤としてCoor Rosa/K−2結晶化剤を用いて灰色パッドでいくらかの効果が達成でき、潤滑剤としてCoor Rosa/K−2結晶化剤を用いて緑色パッドでいくらかより良い効果が達成できることが分る。
【0097】
全体から見ると、本開示によるパッドは従来技術と比較して顕著な改良を提供すると結論付けられる。該改良は、乾燥状態中及びコンクリート上で特に顕著である。
【0098】
図5は、本開示によるパッド1が、この例では床表面である硬い表面8と接触表面9を定めるように装着されている、床表面仕上機20の断面図である。該パッド1は、駆動され回転できる担体板4上に装着され、該担体板4は軸受に典型的にはまっているので、モーター装置6が配置されている機械本体5に関連して回転できる。この態様において、該機械は取っ手7を有しているので、歩く操作員が保持したり、押したり、又は引っ張るのに適応している。他の態様において該床表面仕上機20は、例えば、該パッド1を受けるように適応した担体板4が取り付けられた、乗ることの出来る乗り物であっても良いことが分る。
【0099】
上述のパッド1及び方法は、洗浄器/乾燥器の組合せ機、例えば、Nilfisk CR1300、単一円板床維持機(低速度又は高速度)、例えば、Nilfisk 510B又は545、研磨機、例えば、Nilfisk SDH5120,BHS5120又はBHS7014(それらはすべてスウェーデン、StockholmのNilfisk−Advanceから入手できる)のような床表面仕上機を用いて、石、コンクリート、又は人造石床表面のような硬い磨き表面の毎日の清浄/維持に使用することが出来る。
【0100】
床表面の処理は、該パッドを、床表面と接触している時、床表面と平面平行で回転させることにより、典型的に行われる。典型的な回転速度は50rpm〜3000rpmである。しかしながら、それより低いか又は高い回転速度は除外されない。
【0101】
上記から明白なように、本開示によるパッドの第一の態様は、互いの接触点で主要結合剤により互いに付着している複数の繊維を含む厚くて弾力性のある三次元の開口不織ウェブを含み、そこで研磨粒子は二次的結合剤と混合されて該パッドの第一表面にだけ塗布されており、従って該パッドは結合剤/粒子混合物により単に部分的に含浸されているに過ぎない。その代りに、又は更に、該繊維は互いに溶融結合していても良い。
【0102】
該パッドの第二の態様において、結合剤/粒子混合物は前記第一表面の部分にだけ塗布されている。これは、結合剤/粒子混合物を塗布すべきでない該表面の部分をマスクすることによって成し遂げることができる。
【0103】
第三の態様において、該パッドは、例えば、EP−B−0 562 919に記載されているような絞りロールを使用することにより、結合剤/粒子混合物で全体的に含浸されている。この態様の変形においては、可撓性を提供するために、比較的薄い含浸された織物パッド又は不織パッドがより厚い担体パッドに付着している。この態様の変形によれば、実質的に二次元の織物ウェブ又は不織ウェブがより厚い担体パッドに付着している。
【0104】
第四の態様においては、結合剤/粒子混合物が上述したように適用されている、三次元の織物パッド又は編物パッドを使用することが出来る。
【0105】
第五の態様において、研磨粒子は該パッドの材料中に存在している。第一の選択肢において、該パッドは実質的に上述した不織繊維パッドであり、ダイヤモンド粒子が該繊維材料中に含まれている。第二の選択肢において、該パッドは発泡ポリマーパッドであり、ダイヤモンド粒子が該発泡ポリマー材料中に含まれている。
【0106】
第六の態様において、該パッドは発泡ポリマーパッドであり、その一表面に結合剤/粒子混合物が上述したように塗布されている。
【0107】
本開示はフェノール樹脂の使用に限定されない。適切な樹脂の他の例はメラミン、尿素、エポキシ、及びポリエステル樹脂である。
【0108】
更に、該硬化剤は、選択した樹脂のタイプに適した任意の硬化剤から選択することが出来る。又、例えば、該パッドを比較的高い温度及び(又は)比較的長い時間で硬化させることにより、該硬化剤を含まないことも可能である。
【0109】
又、溶剤(該実施例ではエタノールが使用された)は、単に該混合物の粘度を減少させ、それによりその吹付け塗りを促進するために、用意される。任意の適切な溶剤を使用することが出来るが、塗布方法が許すならば、該溶剤を除外することも出来る。
【0110】
該研磨粒子は、好ましくはダイヤモンドを含む。しかしながら、床処理パッドは、他のタイプの研磨粒子、又はそれらの組合せ、更に、例えば、EP−B−0 562 919に述べられたものを使用して、上記の原理により製造することが出来る。特に、銀被覆ダイヤモンド粒子は、同じように良い結果を提供することが分った。当然、ダイヤモンド粒子は他のタイプの研磨粒子と組合せることが出来る。
【0111】
上述の二次的結合剤及び研磨粒子を有するパッド1は、表面仕上機の担体板に接合されるように任意の接合具を有する円板又は平板に付着させることが出来るか、又は該パッドは、該担体板上に設けられたベルクロ(Velcro(登録商標))タイプのフック装置であって、そのフックが該パッド1の繊維を掛ける該装置によって、表面仕上機に直接結合することが出来ると理解される。それ故に、該維持工具は、主要結合剤、二次的結合剤、及び研磨粒子を有し、多分、パッドのタイプ、製造業者、商標等に関する情報を提供する染料又は印刷領域が付加されたパッドから構成することが出来る。
【0112】
その代りに、又は更に、該パッドには裏当て層を設けることが出来る。
【0113】
上述した出願人の黄色パッド及び緑色パッド、更に、15〜30μmのダイヤモンド粒子を有するが、その他の点では上述の黄色パッド及び緑色パッドに相当する、「白色」と言及されるもう一つのパッドを使用して、更なる試験を行った。対照として、米国、ミネソタ州、St.Paulの3Mから入手できる3M(登録商標)5100赤色緩衝パッドを使用した。
【0114】
第一の追加試験において、出願人のパッドを油塗布オーク寄木張り表面上で試験した。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定し、それにより各パッドタイプを用いた処理後に平均光沢値を計算した。該結果を表6に示す。
【0115】
【表6】

【0116】
表6から、特に黄色パッド及び白色パッドを用いた場合、両方とも非常につややかな表面を提供し、絹つや消し表面(6.0)からの光沢改良を成し遂げることが出来ることが分る。白色パッドはつややかな表面を提供したが、一方3M(登録商標)の赤色パッドはいくらか染みだらけであるがつややかな表面を提供した。白色パッド、黄色パッド及び緑色パッドは、非常に清浄な床を提供したことが分った。
【0117】
第二の追加試験において、出願人のパッドを油塗布オーク寄木張り表面の湿潤研磨に関して試験した。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定し、それにより各パッドタイプを用いた処理後に平均光沢値を計算した。該結果を表7に示す。
【0118】
【表7】

【0119】
表7から、絹つや消し表面から出発して、白色パッド及び黄色パッドは、いくらかの研削残渣が水中で目立つ状態で、完全につや消しの表面を提供したことが分る。他方において、緑色パッドはつや消しで完全に滑らかな表面を提供した。緑色パッドを用いた乾燥研磨により、全く油膜のないつややかな清浄表面が提供された。白色パッド、黄色パッド及び緑色パッドは非常に清浄な床を提供したことが分った。又、湿潤研磨の後の白色パッド、黄色パッド又は緑色パッドを用いた床の乾燥研磨により、表6の光沢値と同様の光沢値が提供されたことも分った。
【0120】
それ故に、本明細書に開示されたパッドは、木材床表面、甲板表面(例えば、パティオ又はボートにおける)、壁表面、室内成形品、ドア、幅木等のような木材表面を研削及び(又は)研磨するために使用することが出来ると結論付けられる。
【0121】
第三の追加試験において、出願人のパッドを、床仕上ワックスでつややかな仕上まで処理した、英国、CoventryのAmtico Internationalから入手できる、Amtico(登録商標)ビニルタイル床の乾燥研磨に関して試験した。最初、該表面は多数の擦りきずを有していた。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定し、それにより各パッドタイプを用いた処理後に平均光沢値を計算した。該結果を表8に示す。
【0122】
【表8】

【0123】
表8から、3M(登録商標)赤色パッドは、つややかな床表面を維持しているが、すべての擦りきずは除去しなかったことが分る。白色パッドは、つややかさにおける損をして擦りきずを除去した。黄色パッドを用いると、よりつややかな表面が得られ、すべての擦りきずが除去された。緑色パッドは、擦りきずを完全に除去したが、最初の表面と実際に同じ光沢を有する表面を提供した。白色パッド、黄色パッド及び緑色パッドは非常に清浄な床を提供したことが分った。
【0124】
第四の追加試験において、出願人のパッドを、床仕上ワックスでつややかな仕上まで処理したAmtico(登録商標)ビニルタイル床の湿潤研磨に関して試験した。最初、該表面は多数の擦りきずを有していた。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定し、それにより各パッドタイプを用いた処理後に平均光沢値を計算した。参考のため、緑色パッドを用いた乾燥研磨を行った。該結果を表9に示す。
【0125】
【表9】

【0126】
表9から、3M(登録商標)赤色パッドは、つややかな床表面を提供しているが、すべての擦りきずを床表面から除去することにはもう一度失敗したことが分る。白色パッドは清浄なつや消し表面を提供したが、一方黄色パッドは清浄でわずかによりつややかな表面を提供した。湿潤研磨に使用された場合の緑色パッドからの結果は、黄色パッドの結果より適度に良かった。もう一度、乾燥状態で使用された場合の緑色パッドは非常につややかで清浄な表面を提供した。白色パッド、黄色パッド及び緑色パッドは非常に清浄な床を提供したことが分った。
【0127】
第五の追加試験において、出願人のパッドをリノリウム床表面の乾燥研磨に関して試験した。該最初の表面は床仕上ワックスで処理しておいた。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定し、それにより各パッドタイプを用いた処理後に平均光沢値を計算した。該結果を表10に示す。
【0128】
【表10】

【0129】
表10から、白色パッドはよりつや消しの表面を提供するのに、3M(登録商標)赤色パッドはわずかな改良を提供しているだけであり、一方黄色パッドで処理された表面は対照表面よりもつややかであると認められることが分る。緑色パッドは非常につややかで清浄な表面を提供する。白色パッド、黄色パッド及び緑色パッドは非常に清浄な床を提供したことが分った。
【0130】
第六の追加試験において、出願人のパッドをリノリウム床表面の湿潤研磨に関して試験した。該最初の表面は床仕上ワックスで処理しておいた。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定し、それにより各パッドタイプを用いた処理後に平均光沢値を計算した。該結果を表11に示す。
【0131】
【表11】

【0132】
表11から、3M(登録商標)赤色パッドは非常につや消しの表面を提供するが、一方白色パッドはつや消し表面を提供し磨き表面を完全に除去することが分る。黄色パッドは磨き表面を除去しながら、つや消し仕上を提供する。緑色パッドは黄色パッドと比較してわずかによりつややかな仕上を提供する。白色パッド、黄色パッド及び緑色パッドは非常に清浄な床を提供したことが分った。又、湿潤研磨の後に白色パッド、黄色パッド又は緑色パッドを用いて床を乾燥研磨すると、表10の光沢値と同様の光沢値が提供されたことも分った。
【0133】
それ故に、該パッドは、リノリウム及びプラスチック床、例えば、ビニール、ポリウレタン、エポキシ、アクリル又は他のプラスチック材料を含む表面を有する床を研削及び(又は)研磨するのに使用することが出来る。特に、該パッドはかかる表面の乾燥研磨に適している。
【0134】
第七の追加試験において、出願人のパッドをラッカー塗り寄木床表面の乾燥研磨に関して試験した。この試験において、2〜4ミクロンのダイヤモンド粒子を有し「オレンジ色」と名付けられた更なるパッドを使用した。上述の光沢計を用いて相隔たる五つの点で処理の前後に、該床の光沢値を測定した。該結果を表12に示す。
【0135】
【表12】

【0136】
表12から、それらのパッドはラッカー塗り表面をも清浄にする/研磨するのに使用することが出来ることが分る。オレンジ色パッドの使用は、それが40の初期光沢値を有する表面上で行われるか、47〜50の初期光沢値を有する表面上で行われるかとは関係なく、更なる光沢増加を提供する。
【0137】
それ故に、本明細書に開示されたパッドは、ラッカー塗り表面、例えば、木材寄木床のようなラッカー塗り木材表面及び他のラッカー塗り表面(例えば、パティオ又はボートにおける)、壁表面、室内成形品、ドア、幅木等を研削及び(又は)研磨するために使用することが出来ると結論付けられる。
【0138】
もう一つの態様によれば、ボート等のような繊維強化プラスチック構造体上で見出され、典型的に樹脂及び所望により顔料を含むポリマー表面、例えば、所謂「ゲルコート」表面を研磨するために、該パッドを使用することが出来る。
【0139】
更にもう一つの態様によれば、小さな引掻き傷等を除去するために、例えば、自動車の窓/全面ガラスのようなガラス表面を研削及び(又は)研磨するのに、該パッドを使用することが出来る。
【0140】
更にもう一つの態様によれば、自動車本体を研削及び(又は)研磨するために、又自動車本体上の塗装表面、即ち、自動車エナメルを研磨するためにでも、該パッドを使用することが出来る。
【0141】
本明細書に開示された方法は規則的な処理又は維持に適しているけれども、それらはその場限りの研磨又は研削処理にも使用することが出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材、ポリマー材料、ラッカー、及びリノリウムから成る群から選択される材料を含む硬くて滑らかな表面を維持する方法であって、厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含む可撓パッド(1)を用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッド(1)と該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することを含み、該研磨粒子がダイヤモンド粒子を含むことを特徴とする、前記の方法。
【請求項2】
該処理が実質的に該接触表面上液体の不存在下で行われる、請求項1で請求された方法。
【請求項3】
該処理が該接触表面上水の存在下で行われる、請求項1で請求された方法。
【請求項4】
該処理が該接触表面上水及び清浄剤の存在下で行われる、請求項3で請求された方法。
【請求項5】
該処理が、二次的結合剤により研磨粒子を結合させたパッド(1)を用いて、行われる、請求項1〜4の任意の1項で請求された方法。
【請求項6】
該処理が、該接触表面の付近においてのみ研磨粒子を結合させたパッド(1)を用いて、行われる、請求項1〜5の任意の1項で請求された方法。
【請求項7】
該処理が、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは3μmと15μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項1〜6の任意の1項で請求された方法。
【請求項8】
該処理が、天然ダイヤモンド粒子、工業用ダイヤモンド粒子、及び被覆ダイヤモンド粒子の少なくとも1種を含むダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項1〜7の任意の1項で請求された方法。
【請求項9】
該処理が、40kg/m未満、好ましくは20〜35kg/mの密度を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項1〜8の任意の1項で請求された方法。
【請求項10】
該硬くて滑らかな表面が床表面である、請求項1〜9の任意の1項で請求された方法。
【請求項11】
該パッド(1)を、該硬い表面と接触している間、該硬い表面に対して移動させる、請求項1〜9の任意の1項で請求された方法。
【請求項12】
該パッドを、該硬い表面と接触している間、50〜3000rpm、好ましくは100〜1500rpmの回転速度で回転させる、請求項1〜11の任意の1項で請求された方法。
【請求項13】
該表面がポリマー材料を含み、該処理が0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは3μmと12μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて行われる、請求項1〜12の任意の1項で請求された方法。
【請求項14】
該表面がリノリウムを含み、該処理が0.1μmと15μmとの間、好ましくは3μmと12μmとの間、最も好ましくは3μmと6μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて行われる、請求項1〜12の任意の1項で請求された方法。
【請求項15】
該表面が木材を含み、該処理が0.1μmと15μmとの間、好ましくは3μmと12μmとの間、最も好ましくは3μmと6μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて行われる、請求項2で請求された方法。
【請求項16】
該表面がラッカーを含み、該処理が0.1μmと15μmとの間、好ましくは2μmと12μmとの間、最も好ましくは2μmと6μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて行われる、請求項1又は2で請求された方法。
【請求項17】
該硬くて滑らかな表面が約3moh未満、好ましくは約2moh未満、最も好ましくは約1moh未満の硬度を有する、請求項1〜16の任意の1項で請求された方法。
【請求項18】
該処理が該接触表面上有効量の表面改良剤の不存在下で行われる、請求項1〜17の任意の1項で請求された方法。
【請求項19】
ゲルコート、ガラス、及び自動車用エナメルから成る群から選択される材料を含む硬くて滑らかな表面を維持する方法であって、厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含む可撓パッド(1)を用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッド(1)と該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することを含み、該研磨粒子がダイヤモンド粒子を含み、該処理が該接触表面上有効量の表面改良剤の不存在下で行われることを特徴とする、前記の方法。
【請求項20】
石材料又は石様材料を含む硬い床表面を維持する方法であって、厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含む可撓パッド(1)を用いて、該パッドに結合した研磨粒子の存在下で、該パッド(1)と該硬い表面との間の接触表面上において、該表面を処理することを含み、該研磨粒子がダイヤモンド粒子を含み、該処理が該接触表面上有効量の結晶化剤の不存在下で行われることを特徴とする、前記の方法。
【請求項21】
該処理が実質的に該接触表面上液体の不存在下で行われる、請求項20で請求された方法。
【請求項22】
該処理が該接触表面上水の存在下で行われる、請求項20で請求された方法。
【請求項23】
該処理が該接触表面上水及び清浄剤の存在下で行われる、請求項20で請求された方法。
【請求項24】
該処理が、二次的結合剤により研磨粒子を結合させたパッド(1)を用いて、行われる、請求項20〜23の任意の1項で請求された方法。
【請求項25】
該処理が、該接触表面の付近においてのみ研磨粒子を結合させたパッド(1)を用いて、行われる、請求項20〜24の任意の1項で請求された方法。
【請求項26】
該処理が、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは10μmと15μmとの間の平均直径の研磨粒子を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項20〜25の任意の1項で請求された方法。
【請求項27】
該処理が、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは5μmと15μmとの間の平均直径のダイヤモンド粒子を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項20〜26の任意の1項で請求された方法。
【請求項28】
該処理が、天然ダイヤモンド粒子、工業用ダイヤモンド粒子、及び被覆ダイヤモンド粒子の少なくとも1種を含む研磨粒子を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項20〜27の任意の1項で請求された方法。
【請求項29】
該パッド(1)が厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブから成る、請求項20〜28の任意の1項で請求された方法。
【請求項30】
該処理が、40kg/m未満、好ましくは20〜35kg/mの密度を有するパッド(1)を用いて、行われる、請求項29で請求された方法。
【請求項31】
該硬い表面が床表面である、請求項20〜30の任意の1項で請求された方法。
【請求項32】
該硬い表面が約5moh以上、好ましくは6〜7mohの硬度を有する石材料又は石様材料である、請求項20〜31の任意の1項で請求された方法。
【請求項33】
該硬い表面がコンクリート表面又は人造石表面である、請求項32で請求された方法。
【請求項34】
該パッド(1)を、該硬い表面と接触している間、該硬い表面に対して移動させる、請求項20〜33の任意の1項で請求された方法。
【請求項35】
該パッドを、該硬い表面と接触している間、50〜3000rpm、好ましくは100〜1500rpmの回転速度で回転させる、請求項34で請求された方法。
【請求項36】
該処理が毎日、毎週、又は毎月のような実質的に規則的な基準で行われる、請求項20〜35の任意の1項で請求された方法。
【請求項37】
厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含む可撓パッド(1)であり、該パッドに結合した研磨粒子を提供する活性処理表面を有する該可撓パッド(1)を含む、硬い表面を処理するための工具であって、該パッドが、前記研磨粒子が第一の濃度で存在する第一の部分(P1)、及び前記研磨粒子のより低い第二の濃度を有する第二の部分(P2,P2’)を提供し、前記研磨粒子がダイヤモンド粒子を含むことを特徴とする、前記の工具。
【請求項38】
前記第二の部分(P2)には実質的にダイヤモンド粒子がない、請求項37で請求された工具。
【請求項39】
該パッドが厚さ(T)及び第一の表面(A)を有する円板形状の本体を含み、前記研磨粒子が前記第一の表面(A)上及び前記第一表面から下に前記厚さ(T)より短い深さ(D)まで存在し、従って前記第一の部分(P1)が前記第一表面にあり、前記第二の部分(P2)が前記第一表面とは反対の第二の表面(B)にあることを特徴とする、請求項37又は38で請求された工具。
【請求項40】
該パッドが厚さ(T)及び第一の表面(A)を有する円板形状の本体を含み、前記研磨粒子が全体より狭い第一の表面(A)を覆って存在し、従って前記の第一及び第二の部分(P1,P2’)が前記第一表面(A)において互いに隣接状態にあることを特徴とする、請求項37〜39の任意の1項で請求された工具。
【請求項41】
該パッドが、互いの接触点(10)で互いに付着している複数の繊維(2)を含む厚くて弾力性のある三次元の開口不織ウェブを含む、請求項37〜40の任意の1項で請求された工具。
【請求項42】
該研磨粒子が二次的結合剤により該パッドの材料に結合されている、請求項41で請求された工具。
【請求項43】
該二次的結合剤がフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びエポキシ樹脂の少なくとも1種を含む、請求項42で請求された工具。
【請求項44】
前記二次的結合剤が、繊維の二つの相互接触点間平均長さより短い最大直径を有する複数の明確な小滴(11)を形成する、請求項42又は43で請求された工具。
【請求項45】
該研磨粒子が該二次的結合剤の全体にわたって存在する、請求項42〜44で請求された工具。
【請求項46】
該繊維が主要結合剤及び(又は)溶融結合により互いに結合されている、請求項41〜45の任意の1項で請求された工具。
【請求項47】
該研磨粒子が、0.1〜30μm、好ましくは0.1μmと15μmとの間、最も好ましくは5μmと15μmとの間の平均直径を有するダイヤモンド粒子を含む、請求項37〜46の任意の1項で請求された工具。
【請求項48】
黒鉛、酸化スズ、炭化珪素、及び酸化アルミニウムから成る群から選択される二次的研磨粒子を更に含む、請求項37〜47の任意の1項で請求された工具。
【請求項49】
該パッドが、30cmと100cmとの間の直径及び1cmと5cmとの間の未圧縮厚さを有する円板の形状を有する、請求項37〜48の任意の1項で請求された工具。
【請求項50】
請求項37〜49の任意の1項による工具(1)を含む、床表面仕上機(20)。
【請求項51】
硬い表面を処理するための工具の製造方法であって、
厚くて弾力性のある三次元の開口不織繊維ウェブを含むパッド(1)を準備し、そして、
該パッドの第一表面(A)上にダイヤモンドを含む研磨粒子及び結合剤の混合物を塗布し、それにより前記パッドが、前記研磨粒子が第一の濃度で存在する第一の部分(P1)、及び前記研磨粒子のより低い第二の濃度を有する第二の部分(P2)を提供する様にする
ことを特徴とする、前記の製造方法。
【請求項52】
前記第二の部分(P2)には実質的に前記研磨粒子がない、請求項51で請求された方法。
【請求項53】
前記の結合剤及び研磨粒子が吹付け塗り、ロール塗り、又は浸漬法により前記第一表面(A)に塗布される、請求項51又は52で請求された方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−24923(P2012−24923A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−239944(P2011−239944)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【分割の表示】特願2008−501169(P2008−501169)の分割
【原出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(507310606)エイチティーシー スウェーデン エービー (3)
【Fターム(参考)】