説明

移動体の情報収集装置

【課題】 移動体に荷物や部品が取り付けられた場合であっても、移動体に関する正確な情報を得ることができる移動体の情報収集装置を提供すること。
【解決手段】 第1の車載手段10が無線タグ6、7、8a乃至8dから車両2の車幅情報、車高情報と、車両2に搭載されたパーツに関する情報を収集し、無線タグ6、7、8a乃至8dから取得して記憶部13に記憶された車幅情報13a、車高情報13bに高さ方向増加分13c、右方向増加部13d、左方向増加分13eを加算してスキーキャリア3、オーバーフェンダー5a、5b等が装着された車両2の実質的な幅および高さを算出し、第2の車載手段20が、第1の車載手段10が収集した無線タグ6、7、8a乃至8dの情報を取得して乗員に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の情報収集装置に関し、例えば、車両等の移動体に関する種々の情報を取得して乗員に通知することができる移動体の情報収集装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の情報収集装置としては、車載装置に記録された車両の車高および車幅の情報を利用し、自車の車高および車幅の条件に合致した駐車場を選択するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−349740号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の情報収集装置にあっては、車両の基本的な高さおよび幅情報のみを用いているため、車両にスキーキャリアやアンテナ等を後付けで取り付けた場合に、車両の基本的な高さおよび幅の情報とスキーキャリア実装後の車両の高さおよび幅の情報が異なるため、車両の正確な情報を把握することができないという問題があった。このため、車両の高さおよび幅を再度測定して車両の情報を更新しない限りは、入庫できない駐車場を案内してしまうおそれがある。
【0004】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、移動体に荷物や部品が取り付けられた場合であっても、移動体に関する正確な情報を得ることができる移動体の情報収集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の情報収集装置は、移動体に搭載された無線タグから情報を収集する移動体の情報収集装置であって、前記移動体の基本情報、前記移動体に搭載された荷物に関する荷物情報および前記移動体に装着された移動体部品に関する部品情報の少なくとも1つ以上の情報が記憶された前記無線タグから情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段が収集した前記無線タグの情報を通知する通知手段とを備えたものから構成される。
【0006】
この構成により、無線タグから移動体の基本情報、前記移動体に搭載された荷物に関する荷物情報およびスキーキャリア等の移動体部品に関する部品情報の少なくとも1つ以上の情報を収集し、この無線タグの情報を乗員に通知するので、移動体に荷物や部品が取り付けられた場合であっても、移動体に関する正確な情報を得ることができる。
【0007】
また、本発明の移動体の情報収集装置は、算出手段を有し、前記情報収集手段は、前記無線タグから基本情報として前記移動体の幅および高さに関する情報を収集するとともに、前記無線タグから部品情報として前記移動体部品の取り付け位置および大きさに関する情報を収集し、前記算出手段は、前記基本情報および前記部品情報に基づいて前記移動体の実質的な幅および高さを算出するものから構成される。
【0008】
この構成により、移動体に荷物や移動体部品を取り付けた場合に、移動体の幅および高さに関する情報を更新して移動体の実質的な幅および高さを算出するので、移動体に関する正確な情報を得ることができる。
【0009】
また、本発明の移動体の情報収集装置は、前記移動体の経路誘導を行うナビゲーション手段を備え、前記ナビゲーション手段は、前記情報収集手段が収集した前記移動体の幅情報および高さ情報に基づいて、前記移動体の幅より狭い道路あるいは高さ制限により前記移動体が通れない道を避けて経路誘導を行うものから構成される。
【0010】
この構成により、移動体に荷物や移動体部品を取り付けることにより、移動体が通行できなくなるおそれがある道路を回避した経路誘導を行うので、スムーズな走行を行うことができる。
【0011】
また、本発明の移動体の情報収集装置は、前記移動体の経路誘導を行うナビゲーション手段を備え、前記ナビゲーション手段は、前記情報収集装置が収集した前記移動体の幅情報および高さ情報に基づいて、前記移動体が駐車できない駐車場を除外して経路誘導を行うものから構成される。
【0012】
この構成により、移動体に荷物や移動体部品を取り付けることにより、移動体が駐車できない駐車場を除外した経路誘導を行うので、確実に駐車を行うことができる。
【0013】
また、本発明の移動体の情報収集装置は、判定手段を備え、前記情報収集手段は、前記無線タグから取得する部品情報として駆動輪情報を収集するとともに、駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されているか否かの情報を収集し、前記判定手段は、駆動輪が雪道走行可能であるか否かを判定するものから構成される。
【0014】
この構成により、移動体に取り付けられている車輪が雪道走行可能な車輪であるか否かを判別することができるので、雪道走行が可能か否かを容易に把握することができる。
【0015】
また、本発明の移動体の情報収集装置は、前記通知手段は、前記判定手段により駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されていないものと判定された場合に、乗員に警告を行うものから構成される。
【0016】
この構成により、駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されていないものと判定された場合に乗員に警告を行うので、例えば、乗員は移動体の駆動輪に雪道走行可能な車輪が装着されていないことを知ることができ、従動輪と駆動輪を交換して雪道走行に対応することができる。
【0017】
また、本発明の移動体の情報収集装置は、交通情報を収集する交通情報取得手段を有し、前記通知手段は、前記判定手段による判定結果、前記交通情報取得手段および前記ナビゲーション手段による経路誘導結果に基づき、前記駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されてなく、かつチェーン規制が伝えられている道路が現在案内中の経路に含まれている場合に、乗員に警告を行うものから構成される。
【0018】
この構成により、移動体の駆動輪に雪道走行可能な車輪が装着されていない場合であっても、チェーン規制が行われているときには警告を行うので、雪道を走行可能な車輪の取り付けを行う必要があるか否かを把握することができる。
【0019】
また、移動体の駆動輪に雪道走行可能な車輪が装着されていない場合であっても、チェーン規制が行われていないときには警告を行わないので、雪道を走行可能な車輪を取り付けなくとも走行を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、移動体に荷物や部品が取り付けられた場合であっても、移動体に関する正確な情報を得ることができる移動体の情報収集装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0022】
図1乃至図5は本発明に係る移動体の情報収集装置の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、移動体を車両に適用した例を説明している。なお、移動体は車両以外に電車、船、あるいは航空機等に適用しても良い。
【0023】
まず、構成を説明する。図1において、本実施の形態の情報収集装置1は、車両2に搭載され無線タグの情報を収集する第1の車載手段10と、第1の車載手段10に接続された第2の車載手段20と、車両2に取り付けられたスキーキャリア(移動体部品)3と、車両2の左前輪4a、右前輪(図示略)、左後輪4bおよび右後輪(図示略)のそれぞれに取り付けたれたオーバーフェンダー(移動体部品)5a、5bとを含んで構成される。
【0024】
また、車両2には、車両2の基本情報が記憶されたRFID(Radio Frequency Identification)タグからなる無線タグ6が取り付けられており、スキーキャリア3には無線タグ7が、各オーバーフェンダー5a、5bには無線タグ8a、8b、8c、8d(図2参照)がそれぞれ取り付けられている。なお、無線タグ8c、8dは、車両2の図示しない右前輪および右後輪のそれぞれに取り付けられた図示しないオーバーフェンダーに取り付けられた無線タグを示している。
【0025】
図2において、車両2に取り付けられた無線タグ6には、少なくとも車両2にスキーキャリア3やオーバーフェンダー5a、5b等のパーツを取り付ける前の車両2の状態であることを示す識別情報41aと、車両2にパーツを取り付ける前の車幅情報41bおよび車高情報41cが記憶されている。本実施の形態では、車幅情報41bおよび車高情報41cが基本情報を構成している。
【0026】
また、スキーキャリア3に取り付けられた無線タグ7には、少なくとも取り付け対象がスキーキャリア3であることを示す識別情報42aと、スキーキャリア3の取り付け位置が「天井」であることを示す取り付け位置情報42bと、スキーキャリア3の大きさを示すサイズ情報42cとが記憶されている。
【0027】
また、左前輪のオーバーフェンダー5aに取り付けられた無線タグ8aは、少なくとも取り付け対象がオーバーフェンダー5aであることを示す識別情報43aと、オーバーフェンダー5aの取り付け位置が「左前輪」であることを示す取り付け位置情報43bと、オーバーフェンダー5aの大きさを示すサイズ情報43cとが記憶されている。
【0028】
また、左後輪のオーバーフェンダー5bに取り付けられた無線タグ8bは、少なくとも取り付け対象がオーバーフェンダー5bであることを示す識別情報44aと、オーバーフェンダー5bの取り付け位置が「左後輪」であることを示す取り付け位置情報44bと、オーバーフェンダー5bの大きさを示すサイズ情報44cとが記憶されている。
【0029】
また、右前輪のオーバーフェンダーに取り付けられた無線タグ8cは、少なくとも取り付け対象がオーバーフェンダーであることを示す識別情報45aと、オーバーフェンダーの取り付け位置が「右前輪」であることを示す取り付け位置情報45bと、オーバーフェンダーの大きさを示すサイズ情報45cとが記憶されている。
【0030】
さらに、右後輪のオーバーフェンダーに取り付けられた無線タグ8dは、少なくとも取り付け対象がオーバーフェンダーであることを示す識別情報46aと、オーバーフェンダーの取り付け位置が「右後輪」であることを示す取り付け位置情報46bと、オーバーフェンダーの大きさを示すサイズ情報46cとが記憶されている。
【0031】
なお、上述した識別情報42a乃至46a、取り付け位置情報42b乃至46bおよびサイズ情報42c乃至46cはパーツの製造時あるいは取り付け時に設定される。
【0032】
図3は第1の車載手段10のブロック図である。図3において、第1の車載手段10は、送信部11、受信部12、記憶部13、外部入出力部14および制御部15から構成されている。
【0033】
送信部11は、無線タグ6、7、8a乃至8dから情報を読み出すための要求信号を無線タグ6、7、8a乃至8dに送信するようになっており、受信部12は、無線タグ6、7、8a乃至8dから送信される無線タグ6、7、8a乃至8dの情報を受信して内蔵されたバッファに記憶する。
【0034】
記憶部13は、フラッシュメモリ、DVD−RAM、あるいはハードディスク等から構成されており、車両2のサイズに関する情報を記憶する。具体的には、記憶部13には車両2にパーツを取り付ける前の車幅情報13aおよび車高情報13bと、車両2にパーツや荷物を取り付けることによって車両2の高さ方向に対する増加分13c、車両2の右方向に対する増加分13dおよび車両2の左方向に対する増加分13eが記憶される。なお、この各増加分13a乃至13eはサイズ情報である。
【0035】
また、外部入出力部14は、第2の車載手段20に接続するためのコネクタから構成されており、第2の車載手段20との間で無線タグ6、7、8a乃至8dに関する情報の遣り取りを行う。
【0036】
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のコンピュータから構成されており、第1の車載手段10全体の制御を行うようになっている。
【0037】
本実施の形態では、制御部15は、無線タグ6、7、8a乃至8dから取得して記憶部13に記憶された車幅情報13a、車高情報13bに高さ方向増加分13c、右方向増加部13d、左方向増加分13eを加算してスキーキャリア3、オーバーフェンダー5a、5b等が装着された車両2の実質的な幅および高さを算出するようになっており、情報収集手段および算出手段を構成している。
【0038】
図4は第2の車載手段20のブロック図である。図4において第2の車載手段20は外部入出力部21、地図データ記憶部22、位置検出部23、経路探索部24、制御部25およびユーザインターフェース26を備えている。
【0039】
外部入出力部21は、第1の車載手段10に接続するためのコネクタから構成されており、第1の車載手段10が収集した無線タグ6、7、8a乃至8dの情報を取得するようになっている。
【0040】
地図データ記憶部22は、道路地図等の地図情報を記憶する記録媒体であり、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、DVD−RAM、あるいはハードディスク等から構成されている。なお、道路地図は予め地図データ記憶部22に記録されたものでも良く、インターネット上のサーバから地図データ記憶部22にダウンロードされたものでも良い。
【0041】
また、地図データ記憶部22には駐車場情報が記憶されており、この駐車場情報には駐車場を利用できる車両の車幅および車高の最大値が含まれている。これに加えて、地図データ記憶部22には道路情報の一部として少なくとも道幅情報および高さ制限情報が含まれているものとする。
【0042】
位置検出部23は、複数の衛星から送信される電波を検出することにより、車両の位置(経度、緯度)を測位するGPS受信機と、自車の回転角速度を検出する角速度センサ、走行距離を検出する距離センサ、自車の加速度を検出する加速度センサ、自車の速度を検出する速度センサ等を用いた自律航法センサとを備えており、自車の位置を検出するようになっている。
【0043】
経路探索部24は、CPU、ROM、RAM等のコンピュータから構成されており、位置検出部23によって検出された自車位置からユーザインターフェース26から入力された目的地までの推奨経路を算出するようになっている。
【0044】
制御部25は、上述したコンピュータを備えており、第2の車載手段20の全体を制御するとともに、第1の車載手段10から取得した無線タグ6、7、8a乃至8dの情報をユーザインターフェース26に通知するようになっている。
【0045】
また、経路探索部24は、第1の車載手段10から取得した実質的な車幅情報および車高情報に基づいて、車両2の幅より狭い道路あるいは高さ制限により車両2が通れない道を避けて経路誘導を行うようになっている。
【0046】
さらに、経路探索部24は、第1の車載手段10から取得した実質的な車幅情報および車高情報に基づいて、車両2が駐車できない駐車場を目的地から除外して経路誘導を行うようになっている。本実施の形態では、制御部25およびユーザインターフェース26が通知手段を構成し、地図データ記憶部22、位置検出部23、経路探索部24および制御部25がナビゲーション手段を構成している。
【0047】
ユーザインターフェース26は、表示装置および操作入力装置を備えている。表示装置は、液晶表示パネルやプラズマディスプレイ等から構成されており、無線タグ6、7、8a乃至8dの情報を表示したり、位置検出部23によって算出された推奨経路、駐車場情報を表示する等の第2の車載手段20に関する各種表示を行うようになっている。操作入力部は、キーボードやタッチパネル等から構成されており、目的地を入力したりする等の第2の車載手段20の操作を行うための各種入力を行う。
【0048】
次に、図5のフローチャートに基づいて第1の車載手段10の動作について説明する。なお、図5のフローチャートは、制御部25によって実行される動作プログラムである。
【0049】
まず、第1の車載手段10の電源がオンになると、無線タグの情報を収集するために、送信部11から無線タグから情報を読むための要求信号を送信する(ステップS1)。
【0050】
この要求信号が送信されると、無線タグ6、7、8a乃至8dからの情報が受信部12によって受信され、受信部12のバッファに蓄積される(ステップS2)。次いで、車両2からパーツを取り外した場合を考慮して記憶部13の内容を"0"に初期化する(ステップS3)。
【0051】
次いで、車両2の基本情報である無線タグ6の情報を受信したか否かを判別し(ステップS4)、無線タグ6の情報を受信した場合には、この受信した無線タグ6に含まれる車幅情報41bおよび車高情報41cの内容で記憶部13の車幅情報13aおよび車高情報13bを更新する(ステップS5)。
【0052】
一方、ステップS4で無線タグ6の情報を受信していない場合には、パーツの情報、すなわち、スキーキャリア3に取り付けられた無線タグ7およびオーバーフェンダー5a、5b等に取り付けられた無線タグ8a乃至8dの情報であるか否かを判別し(ステップS6)、パーツの情報でない場合には、ステップS11に進み、パーツの情報である場合には、無線タグ7に含まれる取り付け位置情報42bが天井であるため、スキーキャリア3のサイズ情報42cで記憶部13の高さ方向増加分13cを更新する(ステップS8)。
【0053】
次いで、無線タグ8a、8bに含まれる取り付け位置情報43b、44bが左前輪、左後輪であるため、左側のオーバーフェンダーのサイズ情報43c、44cで記憶部13の左方向増加分13eを更新した後(ステップS9)、無線タグ8c、8dに含まれる取り付け位置情報45b、46bが右前輪、右後輪であるため、右側のオーバーフェンダーのサイズ情報45c、46cで記憶部13の右方向増加分13dを更新する(ステップS10)。
【0054】
次いで、取り付け位置情報が「天井」「左前輪」「右前輪」「左後輪」「右後輪」以外の場合には受信した情報を破棄するとともに、無線タグに含まれる識別情報を読み取り、車両2の情報でもパーツの情報でも無い場合には受信した情報を破棄する(ステップS11)。
【0055】
ステップS8乃至ステップS10で無線タグの情報の更新が終了した場合とステップS11で無線タグの情報を破棄した場合の何れの場合であっても、受信部12のバッファに次のデータが存在するか否かを判別し(ステップS12)、バッファに次のデータがない場合には今回の処理を終了する。
【0056】
また、バッファに次のデータがある場合には、ステップS4に戻り、ステップS4以降の処理を繰り返す。また、制御部15は、記憶部13に記憶された車幅情報13a、車高情報13bに高さ方向増加分13c、右方向増加部13d、左方向増加分13eを加算してスキーキャリア3、オーバーフェンダー5a、5b等が装着された車両2の実質的な幅および高さを算出した後、車両2の実質的な車幅情報および車高情報を外部入出力部14を通じて第2の車載手段20に提供する。
【0057】
次に、第1の車載手段10による目的地選択処理を説明する。
【0058】
制御部25は地図データ記憶部22から目的地の一覧を取得し、ユーザインターフェース26に表示するとともに、操作入力装置によって乗員に選択させる。但し、一覧に含まれる目的地が駐車場である場合には、制御部25は外部入出力部21を通じて第1の車載手段10から取得した車両2の実質的な車幅情報および車高情報と地図データ記憶部22に含まれる利用可能な駐車場の車幅および車高を比較して、利用することができない駐車場を一覧から除外する。この後、制御部25は乗員がユーザインターフェース26の操作入力装置により目的地を選択すると、経路探索処理に移行する。
【0059】
次に、第2の車載手段20による経路探索処理を説明する。
【0060】
制御部25は現在地から上述した目的地選択処理で選択された目的地へのルートを探索する。この際、制御部25は外部入出力部21を通じて第1の車載手段10から取得した車両2の実質的な車幅情報および車高情報と地図データ記憶部22に含まれる道幅情報、車高による交通制限情報を比較して、車両2が通行できない道を案内する経路に含めないようにする。
【0061】
このように本実施の形態では、第1の車載手段10により、無線タグ6、7、8a乃至8dから車両2の車幅情報、車高情報と、車両2に搭載されたパーツに関する情報とを収集し、第2の車載手段20が、第1の車載手段10が収集した無線タグ6、7、8a乃至8dの情報を取得して乗員に通知するので、車両2にパーツが取り付けられた場合であっても、車両2に関する正確な情報を得ることができる。
【0062】
また、従来は手動で行っていた車両2の情報更新を自動化することができるとともに、入力を忘れてしまうことを回避することができる。
【0063】
また、本実施の形態では、無線タグ6から基本情報として車幅情報および車高情報を収集するとともに、無線タグ7、8a乃至8dからパーツの取り付け位置およびサイズ情報を収集し、基本情報とパーツの取り付け位置およびサイズ情報とに基づいて車両2の実質的な幅および高さを算出するので、車両2に関する正確な情報を得ることができる。
【0064】
また、車両2にスキーキャリア3を取り付けた場合は高架下のように高さ制限がある道を通れなくなってしまう場合があり、車両2にオーバーフェンダー5a、5bを取り付けた場合は車幅が広くなるため細街路は通りづらくなる場合があるが、本実施の形態では、車両2の経路誘導を行うナビゲーション手段を備え、第1の車載手段10から取得した車両2の実質的な車幅情報および車高情報に基づいて、車両2の幅より狭い道路あるいは高さ制限により車両2が通れない道を避けて経路誘導を行うようにしたので、車両2にパーツを取り付けることによって車両2が通行できなくなるおそれがある道路を回避した経路誘導を行うことができ、スムーズな走行を行うことができる。
【0065】
また、車両2にスキーキャリア3を取り付けた場合、車高が高くなるため取り付け前は利用できた駐車場が利用できなくなる場合があるが、本実施の形態では、第1の車載手段10から取得した車両2の実質的な車幅情報および車高情報に基づいて、車両2が駐車できない駐車場を除外して経路誘導を行うようにしたので、車両2にパーツを取り付けることによって車両2が駐車できない駐車場を除外した経路誘導を行うことができ、確実に駐車を行うことができる。
【0066】
なお、車両2には、車両2の識別情報41a、車幅情報41bおよび車高情報41cが記憶される無線タグ6が取り付けられているが、無線タグ6を取り付けずに無線タグ6が記憶するべき情報を予め第1の車載手段10に入力しておいても良い。
【0067】
また、本実施の形態では、第1の車載手段10に収集された無線タグ情報は、第1の車載手段10と第2の車載手段20のみが利用することができるが、収集された無線タグ情報を記憶するための無線タグを設け、第1の車載手段10がこの無線タグに収集した無線タグ情報を書き込むようにし、第2の車載手段20に無線タグとの通信部を設け、第2の車載手段20がこの無線タグから情報を読み取るように構成しても良い。
【0068】
このように収集情報を記憶可能な無線タグを設ければ、外部との通信が可能となり、例えば、駐車場のゲートや、道路脇に設置した無線タグ読取装置でこの無線タグの情報を読み取り、入庫や通過ができないことを標識の点灯等によって乗員に伝えること等が可能となる。
【0069】
また、本実施の形態の第1の車載手段10は、第1の車載手段10の電源がオンになったときに収集処理を開始しているが、収集処理開始のトリガとしては、他の機器からの要求、一定時間の経過、乗員からの入力を用いても良い。
【0070】
また、本実施の形態の第2の車載手段20は、経路探索時に道幅が車両2の車幅よりも狭い道を含む経路を案内する経路から除外していたが、x=車両2の車幅として、道幅がf(x)以下の道を除外するようにしても良い。ここでf(x)は任意の関数であり、単純な例としてはf(x)=x+α(α:定数)である。
【0071】
また、本実施の形態の第1の車載手段10は、スキーキャリア3およびオーバーフェンダー5a、5b等といった車両2に取り付けられた部品から無線タグ7、8a乃至8dによって情報を収集しているが、情報収集の対象は車両2に取り付けられた部品だけとは限らない。
【0072】
例えば、車両2に搭載される荷物(スキーキャリアに取り付けられたスキー等)に無線タグを取り付けて、この荷物に関する情報を収集しても良い。
【0073】
また、本実施の形態では、第1の車載手段10と第2の車載手段20を別体にしているが、一体化した構成としても良い。この場合、電源や筐体を共通化することで装置のサイズを小さくすることができる。
(第2の実施の形態)
図6乃至図10は本発明に係る移動体の情報収集装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0074】
まず、構成を説明する。本実施の形態の情報収集装置50は、車両2に搭載され無線タグの情報を収集する第1の車載手段60と、第1の車載手段60に接続された第2の車載手段70とを備えている。
【0075】
また、車両2には無線タグ52が取り付けられており、車両2に取り付けられた移動体部品としてのタイヤ51a、51b(右前後輪は図示略)には無線タグ53a乃至53dが取り付けられている。なお、無線タグ53c、53dは、車両2の図示しない右前輪および右後輪のそれぞれに取り付けられている。
【0076】
図7において、無線タグ52は、少なくとも識別情報54aと車両2の駆動輪情報54bとが記憶されている。また、無線タグ53aは、タイヤであることを示す識別情報55aと、取り付け位置が左前輪であることを示す取り付け位置情報55bと、雪道走行可能であれば「真」を、不可能であれば「偽」で表わされる雪道走行可能情報55cとが記憶されている。
【0077】
また、無線タグ53bは、タイヤであることを示す識別情報56aと、取り付け位置が左後輪であることを示す取り付け位置情報56bと、雪道走行可能であれば「真」を、不可能であれば「偽」で表わされる雪道走行可能情報56cとが記憶されている。
【0078】
また、無線タグ53cは、タイヤであることを示す識別情報57aと、取り付け位置が右前輪であることを示す取り付け位置情報57bと、雪道走行可能であれば「真」を、不可能であれば「偽」で表わされる雪道走行可能情報57cとが記憶されている。
【0079】
さらに、無線タグ53dは、タイヤであることを示す識別情報58aと、取り付け位置が右後輪であることを示す取り付け位置情報58bと、雪道走行可能であれば「真」を、不可能であれば「偽」で表わされる雪道走行可能情報58cとが記憶されている。
【0080】
図8は第1の車載手段60のブロック図である。図8において、第1の車載手段60は、第1の実施の形態と同様の構成を有する送信部11、受信部12、外部入出力部14に加えて、記憶部61および制御部62を備えている。
【0081】
記憶部61は、フラッシュメモリ、DVD−RAM、あるいはハードディスク等から構成されており、車両2のサイズに関する情報を記憶するようになっており、収集した無線タグ情報を記憶するようになっている。
【0082】
具体的には、車両2の駆動輪が前輪あるいは後輪あるいは四輪の何れかであるかを記憶する駆動輪情報61aと、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪のそれぞれに雪道走行可能なタイヤが取り付けられているかを示す雪道走行可能情報61b乃至61eが記憶される。
【0083】
制御部62は、CPU、RAM、ROM等を備えたコンピュータから構成されており、無線タグ52、53a乃至53dから取得する部品情報として駆動輪情報61aと、雪道走行可能情報61b乃至61eとを収集し、駆動輪が雪道走行可能であるか否かを判定するようになっている。本実施の形態では、制御部62が判定手段を構成している。
【0084】
図9は第2の車載手段70のブロック図である。図9において、第2の車載手段70は、第1の実施の形態と同様の構成を有する外部入出力部21、地図データ記憶部22、位置検出部23、経路探索部24、ユーザインターフェース26に加えて、交通情報取得部71および制御部72を備えている。
【0085】
交通情報取得部(交通情報取得手段)71は、道路管理センターから送信される、道路上の車両の混雑度や道路の状態(雪道等)等に関する種々の道路情報を取得するようになっている。
【0086】
制御部72は、CPU、ROM、RAM等のコンピュータから構成されており、第1の車載手段60から駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されていないという情報を取得した場合に、ユーザインターフェース26の表示装置に警告を表示するようになっている。
【0087】
また、制御部72は、第1の車載手段60から駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されていないという情報を取得し、交通情報取得部71から取得した交通情報を加味して経路誘導を行うときに、チェーン規制が伝えられている道路が現在案内中の経路に含まれている場合に、ユーザインターフェース26の表示装置に警告を表示するようになっている。なお、これら各警告は、スピーカを利用して音声あるいは効果音で警告を行ったり、車両2のインターパネル内にLEDを設置してそれを点灯させることで警告を行うようにしても良い。
【0088】
次に、図10のフローチャートに基づいて第1の車載手段60の動作について説明する。なお、図10のフローチャートは、制御部72によって実行される動作プログラムである。
【0089】
図10において、まず、第1の車載手段60の電源がオンになると、無線タグの情報を収集するために、送信部11から無線タグから情報を読むための要求信号を送信する(ステップS21)。
【0090】
この要求信号が送信されると、無線タグ52、53a乃至53dからの情報が受信部12によって受信され、受信部12のバッファに蓄積される(ステップS22)。次いで、記憶部61の内容を「偽」で初期化した後(ステップS23)、車両2の無線タグ52の情報を受信したか否かを判別する(ステップS24)。
【0091】
ステップS24で無線タグ52の情報を受信した場合には、駆動輪情報54bの内容で記憶部61の駆動輪情報61aを更新する(ステップS25)。また、無線タグ52の情報を受信しない場合には、タイヤの無線タグの情報を受信したか否かを判別する(ステップS26)。
【0092】
ステップS26でタイヤの無線タグ53a乃至53dの情報を受信しない場合にはステップS32に進み、タイヤの無線タグ53a乃至53dの情報を受信した場合には、その中の情報が取り付け位置情報であるか否かを判別する(ステップS27)。
【0093】
受信した取り付け位置情報が左前輪の無線タグ53aの取り付け位置情報であれば、取り付け位置情報55bが「左前」となっているので、雪道走行可能情報(左前)61bを更新する。この更新は、雪道走行可能情報(左前)61bであるときに受信した雪道走行可能情報55cの内容を雪道走行可能情報(左前)61bに代入し、雪道走行可能情報(左前)61bが「真」であるときは代入を行わない(ステップS28)。
【0094】
次いで、受信した取り付け位置情報が右前輪の無線タグ53cの取り付け位置情報であれば、取り付け位置情報57bが「右前」となっているので、雪道走行可能情報(右前)61cを更新する。この更新は、雪道走行可能情報(右前)61cであるときに受信した雪道走行可能情報57cの内容を雪道走行可能情報(右前)61cに代入し、雪道走行可能情報(右前)61cが「真」であるときは代入を行わない(ステップS29)。
【0095】
次いで、受信した取り付け位置情報が左後輪の無線タグ53bの取り付け位置情報であれば、取り付け位置情報56bが「左後」となっているので、雪道走行可能情報(左後)61dを更新する。この更新は、雪道走行可能情報(左後)61dであるときに受信した雪道走行可能情報56cの内容を雪道走行可能情報(左後)61dに代入し、雪道走行可能情報(左後)61dが「真」であるときは代入を行わない(ステップS30)。
【0096】
次いで、受信した取り付け位置情報が右後輪の無線タグ53dの取り付け位置情報であれば、取り付け位置情報58bが「右後」となっているので、雪道走行可能情報(右後)61eを更新する。この更新は、雪道走行可能情報(右後)61eであるときに受信した雪道走行可能情報58cの内容を雪道走行可能情報(右後)61eに代入し、雪道走行可能情報(右後)61eが「真」であるときは代入を行わない(ステップS31)。また、取り付け位置情報が「左前」「右前」「左後」「右後」以外の場合は受信した情報を破棄するとともに、識別情報を読み取り、車両の情報でもタイヤの情報でも無い場合も受信した情報を破棄する(ステップS32)。
【0097】
次いで、受信部12のバッファに次のデータが存在するか否かを判別し(ステップS33)、バッファに次のデータが存在する場合には、ステップS24に戻り、ステップS24以降の処理を実行する。
【0098】
また、ステップS24でバッファに次のデータが存在しない場合には、収集した情報に基づいて駆動輪に雪道走行可能なタイヤが取り付けられているかどうか、すなわち、車両2が雪道走行可能かどうかを判定して(ステップS34)、処理を終了する。この判定結果と記憶部61に記憶される内容は外部入出力部14を通じて第2の車載手段70に提供される。
【0099】
次に、第2の車載手段20の動作を説明する。
【0100】
制御部72は外部入出力部21を経由して第1の車載手段60の記憶に記憶されている駆動輪情報61aおよび雪道走行可能情報61b乃至61eを取得する。
【0101】
このとき、制御部72は駆動輪以外にのみ雪道走行可能なタイヤが取り付けられているものと判断すると、このタイヤが間違って取り付けられたものとみなして、ユーザインターフェース26の表示装置により乗員に警告を行う。
【0102】
また、制御部72は外部入出力部21を経由して第1の車載手段60から車両2が雪道走行可能であるかの判定結果を取得する。また、制御部72は交通情報取得部71によって取得した交通情報と、ナビゲーション手段による誘導経路情報とに基づいて経路誘導中にチェーン規制が発令されている道が含まれているかを判定する。
【0103】
制御部72は以上の情報に基づいて車両2が雪道走行不可能であるにもかかわらず、現在案内中の経路にチェーン規制が発令されている道が含まれている場合、ユーザインターフェース26の表示装置を用いて乗員に警告を行う。
【0104】
これら各警告は、スピーカを利用して音声あるいは効果音で警告を行ったり、車両2のインターパネル内にLEDを設置してそれを点灯させることで警告を行うようにしても良い。
【0105】
このように本実施の形態では、無線タグ52および無線タグ53a乃至53dから駆動輪情報を収集するとともに、駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されているか否かの情報を収集し、駆動輪が雪道走行可能であるか否かを判定するようにしたので、雪道走行が可能か否かを容易に把握することができる。
【0106】
また、本実施の形態では、駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されていないものと判定された場合に乗員に警告を行うので、例えば、乗員は移動体の駆動輪に雪道走行可能な車輪が装着されていないことを知ることができ、従動輪と駆動輪を交換して雪道走行に対応することができる。
【0107】
また、第2の車載手段70に交通情報を収集する交通情報取得部71を設け、第1の車載手段60の判定結果、交通情報取得部71およびナビゲーション手段による経路誘導結果に基づき、駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されてなく、かつチェーン規制が伝えられている道路が現在案内中の経路に含まれている場合に、乗員に警告を行うようにしたので、雪道を走行可能な車輪の取り付けを行う必要があるか否かを把握することができる。
【0108】
また、車両2の駆動輪に雪道走行可能な車輪が装着されていない場合であっても、チェーン規制が行われていないときには警告を行わないので、雪道を走行可能な車輪を取り付けなくとも走行を行うことができる。
【0109】
なお、本実施の形態の車両2には、車両2の識別情報54aおよび駆動輪情報54bが記憶された無線タグ52が取り付けられているが、無線タグ52を取り付けずに無線タグ52が保持するべき情報を予め第1の車載手段60に入力しておいても良い。
【0110】
また、本実施の形態では、車輪に雪道走行可能情報55c乃至58cが記憶された無線タグ53a乃至53dを取り付けているが、チェーンに同様の無線タグを取り付け、そのチェーンを車両2に取り付けて同様の手順で情報の収集、更新を行うようにしても良い。
【0111】
また、本実施の形態の第1の車載手段60は、電源がオンになった時に収集処理を開始していたが、収集処理開始のトリガとしては、他の機器からの要求、一定時間の経過、乗員からの入力を用いても良い。
【0112】
また、本実施の形態の第2の車載手段70は、交通情報取得部71によって取得した交通情報に基づいて案内中の経路でチェーン規制が発令されているかを判定していたが、これに限るものではない。例えば、交通情報取得部71の代わりに天気情報取得部を設け、積雪あるいは道路凍結の情報が出ているエリアを取得し、案内中の経路が前記エリアに含まれており、かつ、車両2が雪道走行不可能である場合、乗員に警告するようにしても良い。また、交通情報取得部71に加えて天気情報取得部を追加した構成にしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0113】
以上のように、本発明に係る移動体の情報収集装置は、移動体に荷物や部品が取り付けられた場合であっても、移動体に関する正確な情報を得ることができるという効果を有し、車両等の移動体に関する種々の情報を取得して乗員に通知することができる移動体の情報収集装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る移動体の情報収集装置の構成図
【図2】第1の実施の形態の無線タグを示す図
【図3】第1の実施の形態の第1の車載手段のブロック図
【図4】第1の実施の形態の第2の車載手段のブロック図
【図5】第1の実施の形態の無線タグ情報収集装置の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る移動体の情報収集装置の構成図
【図7】第2の実施の形態の無線タグを示す図
【図8】第2の実施の形態の第1の車載手段のブロック図
【図9】第2の実施の形態の第2の車載手段のブロック図
【図10】第2の実施の形態の第1の車載手段の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
【0115】
1、50 情報収集装置
2 車両(移動体)
3 スキーキャリア(移動体部品)
5a、5b オーバーフェンダー(移動体部品)
6、7、8a乃至8d、52、53a乃至53d 無線タグ
10、60 第1の車載手段
15 制御部(情報収集手段、算出手段)
20、70 第2の車載手段
22 地図データ記憶部(ナビゲーション手段)
23 位置検出部(ナビゲーション手段)
24 経路探索部(ナビゲーション手段)
25 制御部(通知手段、ナビゲーション手段)
26 ユーザインターフェース(通知手段)
51a、51b タイヤ(移動体部品)
62 制御部(判定手段)
71 交通情報取得部(交通情報取得手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載された無線タグから情報を収集する移動体の情報収集装置であって、
前記移動体の基本情報、前記移動体に搭載された荷物に関する荷物情報および前記移動体に装着された移動体部品に関する部品情報の少なくとも1つ以上の情報が記憶された前記無線タグから情報を収集する情報収集手段と、
前記情報収集手段が収集した前記無線タグの情報を通知する通知手段とを備えたことを特徴とする移動体の情報収集装置。
【請求項2】
算出手段を有し、前記情報収集手段は、前記無線タグから基本情報として前記移動体の幅および高さに関する情報を収集するとともに、前記無線タグから部品情報として前記移動体部品の取り付け位置および大きさに関する情報を収集し、前記算出手段は、前記基本情報および前記部品情報に基づいて前記移動体の実質的な幅および高さを算出することを特徴とする請求項1に記載の移動体の情報収集装置。
【請求項3】
前記移動体の経路誘導を行うナビゲーション手段を備え、
前記ナビゲーション手段は、前記情報収集手段が収集した前記移動体の幅情報および高さ情報に基づいて、前記移動体の幅より狭い道路あるいは高さ制限により前記移動体が通れない道を避けて経路誘導を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体の情報収集装置。
【請求項4】
前記移動体の経路誘導を行うナビゲーション手段を備え、
前記ナビゲーション手段は、前記情報収集装置が収集した前記移動体の幅情報および高さ情報に基づいて、前記移動体が駐車できない駐車場を除外して経路誘導を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体の情報収集装置。
【請求項5】
判定手段を備え、前記情報収集手段は、前記無線タグから取得する部品情報として駆動輪情報を収集するとともに、駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されているか否かの情報を収集し、前記判定手段は、駆動輪が雪道走行可能であるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の移動体の情報収集装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記判定手段により駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されていないものと判定された場合に、乗員に警告を行うことを特徴とする請求項5に記載の移動体の情報収集装置。
【請求項7】
交通情報を収集する交通情報取得手段を有し、前記通知手段は、前記判定手段による判定結果、前記交通情報取得手段および前記ナビゲーション手段による経路誘導結果に基づき、前記駆動輪に雪道を走行可能な車輪が装着されてなく、かつチェーン規制が伝えられている道路が現在案内中の経路に含まれている場合に、乗員に警告を行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の移動体の情報収集装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−71414(P2006−71414A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−254184(P2004−254184)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】