説明

筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するためのc−kit阻害剤の使用法

本発明は筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、そのような処置を必要とするヒトに、肥満細胞を枯渇させる能力がある化合物または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物を投与する段階を含む方法に関する。そのような化合物はc-kit阻害剤、より詳細には、毒性のない選択的かつ強力なc-kit阻害剤から選択することができる。好ましくは、その阻害剤はIL-3の存在下で培養されたIL-3依存性細胞の死を促進することができない。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、そのような処置を必要とするヒトに、肥満細胞を枯渇させる能力がある化合物または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物を投与する段階を含む方法に関する。そのような化合物はc-kit阻害剤、より詳細には、毒性のない選択的かつ強力なc-kit阻害剤から選択することができる。好ましくは、その阻害剤はIL-3の存在下で培養されたIL-3依存性細胞の死を促進することができない。
【0002】
原発性炎症性筋疾患は3つの主なサブセット、つまり多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)、および封入体筋炎(IBM)を含む。PMおよびDMは数週間から数ヶ月の間に発現する近位の衰弱によっておよびクレアチンホスホキナーゼ濃度の上昇によって特徴づけられる。紅斑と浮腫の両方を含む皮膚病変および幼児または成人発症はDM特異的である。PMおよびIBMは成人に影響するだけである。いくつかのPM/DMの症状、つまり嚥下障害、呼吸器疾患(嚥下肺病変、間質性肺炎、呼吸筋欠陥)の各種機構および心臓病変はその重症度のため、見つけ出されるに違いない(Eymard, 2003)。
【0003】
PMおよびDMの診断は主として生検のほかに、次の2つの検査にある: 炎症パターンを示す筋MRI画像化ならびに抗シンテターゼ自己抗体(間質性肺炎を伴うPM/DM)およびDMでの抗Mi-1と抗Mi-2の特異的検出(Eymard, 2003)。
【0004】
PMおよびDMはその組織学的および生理病理学的特長が異なる: DMでは体液誘発性の血管疾患の起始部で血管周囲のBおよびCD4リンパ球が浸潤し補体が沈着しており、PMでは筋周膜のCD8リンパ球が細胞媒介性細胞傷害を引き起こす。筋線維でのクラスI HLA抗原の発現およびサイトカインの産生がこれら2つの疾患の発病において決定的な役割を果たす。PMおよびDMはがん、結合組織病(重複症候群)と関連する可能性がある。PMのなかにはHIV、HTLV1ウイルスおよびトキソプラズマ感染症に続発するものがある(Eymard, 2003)。
【0005】
炎症性筋疾患は多様な症状を呈するさまざまな症候群を含む。治療法の中心には引き続き副腎皮質ステロイドが含まれるものの、筋炎患者を処置するために利用できる多数の薬剤が存在している。これらには単独のまたは相互との併用の多くの異なる免疫抑制剤、および炎症性筋疾患の発病に関与する分子を標的とした、増え続ける一連の新規かつ生物学的な作用物質が含まれる(Oddis, 2003)。
【0006】
処置は主に経口による、時に静注経路を介して開始される副腎皮質ステロイド療法に依存しており、これは症例の50〜70%で積極的に行われている。副腎皮質ステロイドに関して一次または二次耐性、不耐性または依存性の患者では、免疫抑制剤または静注免疫グロブリンを用いた第二の処置方針を加える必要がある(Cherin, 2003)。
【0007】
筋炎の全身症状、特に肺疾患の併発は、とりわけ処置するのが困難であり、多発性筋炎および皮膚筋炎患者の疾病率および死亡率の大きな原因となっている(Oddis, 2003)。
【0008】
デュシェンヌ型筋ジストロフィーはヒトの最も一般的な遺伝性の致死的X連鎖疾患であり、ジストロフィンの欠損によって引き起こされる。ヒトおよびイヌでは筋線維壊死、進行性の筋肉疲労に至る、ジストロフィンの欠損による細胞のおよび生化学的なカスケードに関わるステップである。対照的に、マウスおよびネコでは著明な筋肥大が起こる。この相違の病態生理は不明のままである。ジストロフィンは膜細胞骨格の細胞内成分であり、それが存在しないことは孤立性筋線維の壊死(細胞自立的な欠損)の原因になるものと予測される。しかしながら、ジストロフィン欠損筋は全て特徴的に、筋線維の大集団の同時変性(集団壊死)を示す。このことは、細胞死がジストロフィン欠損の二次的な結果として起こる細胞外の、細胞非自立的な要因によって媒介される可能性があることを示唆している(Gorospe, 1994)。
【0009】
ジストロフィンの欠損は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの根底にある原因であることが明らかにされている。ジストロフィン欠損相同性の動物モデル(イヌ、マウス、およびネコ)が同定されているが、生化学的欠損の臨床的発現は種特異的である。このように、デュシェンヌ型ジストロフィーの遺伝学および生化学は理解されているが、筋衰弱に至る病態生理学的カスケードは不明のままである(Gorospe, 1994)。
【0010】
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)がもたらす特有の問題を克服する治療戦略の開発が総じて、ヒト疾患に対する多くの最新アプローチの開発につながった。全てジストロフィーDMD筋病理の特異的な特徴を標的とする薬物療法ならびに細胞に基づく治療、サイトカイン治療、および遺伝子治療などの、さまざまな処置アプローチが模索された。遺伝子治療では、ジストロフィン遺伝子のサイズが大きく、新しい機能的なミニジストロフィンおよびマイクロジストロフィン遺伝子や、筋特異的なプロモーター系や、gutted型アデノウイルス系の開発および使用が必要になった。
【0011】
それにもかかわらず、今日現在、PMおよびDMの病因は未だ全てが解明されたというわけではなく(Dalakas, 2003)、利用できる治療法がない。DMでは、内皮細胞に対して作られた推定上の抗体が補体C3を活性化すると仮定される。活性化C3はC3bおよび補体経路の溶解成分の形成を引き起こす。補体沈着は、肥大した内皮細胞の空胞変性、毛細管壊死性血管周囲炎、虚血および筋線維の破壊を誘発する。PMでは、CD8陽性細胞がMHC-1抗原発現筋線維に浸潤する。CD8細胞は、パーフォリンおよびグランザイムを含むその顆粒成分を放出して、筋線維のアポトーシスおよびヌクローシス(壊死)を誘導しうる。この過程において興味深いのは、筋線維がMHCクラスIおよびII抗原、ならびに副刺激分子を異常に発現するということである。
【0012】
PMでもDMでも、先天性免疫細胞の役割、特に肥満細胞の役割は研究されていない。
【0013】
肥満細胞(MC)は、CD34、c-kitおよびCD13抗原を発現する造血幹細胞の特定のサブセットに由来する組織成分である(Kirshenbaum, 1999およびIshizaka, 1993)。肥満細胞は次の3群に分類される多種多様なメディエータを産生する: 予形成された顆粒関連メディエータ(ヒスタミン、プロテオグリカン、および中性プロテアーゼ)、脂質由来メディエータ(プロスタグランジン、トロンボキサン、およびロイコトリエン)、および大部分が強力な炎症性の活性を有する各種サイトカイン(IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-8、TNF-α、GM-CSF、MIP-1α、MIP-1β、およびIFN-γ)。例えば、MCメディエータの大量放出はアナフィラキシー反応に関与しており、この反応は時に患者にとって致命的となる可能性があり、常に深刻な病的状態に関与する。MCはほぼ全ての身体部位に分布しているので、活性化成分によるメディエータの過剰分泌が多臓器不全を引き起こす場合がある。
【0014】
これに関連して、本発明者らはこれらの疾患のマウスモデルでチロシンキナーゼ阻害剤を試験し、意外にも疾患を抑制するおよび症状の重症度を軽減する劇的な効果を明らかにした。本発明者らは、肥満細胞が活性化補体タンパク質によって誘引される可能性があり、その後、ケモカイン、メタロプロテアーゼ、およびサイトカインを産生して、免疫系の他の細胞を補充しその血管壁通過を可能にできると考える。サイトカインおよびケモカインが同様に放出され、免疫細胞が内皮細胞を通過するのを可能にすることができる。CD4 T細胞およびB細胞は、炎症性浸潤で観察される主な細胞である。さらに、肥満細胞が加わって、筋線維のアポトーシスを引き起こす毒性メディエータを産生することがあり、同様にTGF-βおよびPDGF-Rの産生を通じて線維症を誘発することがある。
【0015】
本発明に関連して、本発明者らはc-kit阻害剤が炎症性筋疾患ならびに骨格筋および随意筋の変性を軽減できることを発見した。そのような阻害剤は同様に、免疫系の他の細胞を補充するためおよび肥満細胞の血管壁通過を可能にするため肥満細胞により産生されるケモカイン、メタロプロテアーゼ、およびサイトカインならびに筋線維のアポトーシスを引き起こす毒性メディエータの産生を低下させる。
【発明の開示】
【0016】
説明
本発明は筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、そのような処置を必要とするヒトにおいて肥満細胞を枯渇させる能力がある化合物または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物を投与する段階を含む方法に関する。
【0017】
筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するためのその方法は、そのような処置を必要とするヒトにc-kit阻害剤を投与する段階を含むことができる。
【0018】
好ましい化合物はc-kit阻害剤、より詳細には、毒性のない選択的かつ強力なc-kit阻害剤である。
【0019】
そのような阻害剤は2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾールなどの2-(3-置換アリール)アミノ-4-アリール-チアゾール、2-アミノアリールオキサゾール、ピリミジン誘導体、ピロロピリミジン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、ピラゾール誘導体、bis単環式、二環式または複素環式アリール化合物、ビニレン-アザインドール誘導体およびピリジル-キノロン誘導体、スチリル化合物、スチリル置換ピリジル化合物、セレオインドール、セレニド、三環式ポリヒドロキシル化合物ならびにベンジルホスホン酸化合物からなる群より選択することができる。
【0020】
好ましい化合物の中でも、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体(米国特許第5,521,184号および国際公開公報第99/03854号)のようなピリミジン誘導体、インドリノン誘導体およびピロール置換インドリノン(米国特許第5,792,783号、欧州特許第934 931号、米国特許第5,834,504号、米国特許第5,883,116号、米国特許第5,883,113号、米国特許第5,886,020号、国際公開公報第96/40116号および国際公開公報第00/38519号)、ならびにbis単環式、二環式アリールおよびヘテロアリール化合物(欧州特許第584 222号、米国特許第5,656,643号および国際公開公報第92/20642号)、キナゾリン誘導体(欧州特許第602 851号、欧州特許第520 722号、米国特許第3,772,295号および米国特許第4,343,940号)、4-アミノ置換キナゾリン(米国特許第3,470,182号)、4-チエニル-2-(1H)-キナゾロン、6,7-ジアルコキシキナゾリン(米国特許第3,800,039号)、アリールおよびヘテロアリールキナゾリン(米国特許第5,721,237号、米国特許第5,714,493号、米国特許第5,710,158号および国際公開公報第95/15758号)、4-アニリノキナゾリン化合物(米国特許第4,464,375号)、および4-チエニル-2-(1H)-キナゾロン(米国特許第3,551,427号)に注目することは興味深い。
【0021】
そのため、好ましくは、本発明は筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、ピリミジン誘導体、より詳細には式IのN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体である毒性のない、強力かつ選択的なc-kit阻害剤を投与する段階を含む方法に関する。

式中でR1、R2、R3、R13〜R17基は、本明細書の説明に組み入れられる、欧州特許第564 409 B1号に記載される意味を有する。
【0022】
好ましくは、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体は、式IIに対応する化合物から選択される。

式中でR1、R2、およびR3は独立して、H、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキル、または環状もしくは複素環基、特にピリジル基から選択され;
R4、R5、およびR6は独立して、H、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキル、特にメチル基から選択され;
ならびにR7は、少なくとも1つの置換基を持つフェニル基であり、その置換基はアミノ基などの、少なくとも1つの塩基性部位を保有する。
【0023】
好ましくは、R7は以下の基である。

これらの化合物において、以下のように定義されることが好ましい。
R1は複素環基、特にピリジル基であり、
R2およびR3はHであり、
R4はC1〜C3アルキル、特にメチル基であり、
R5およびR6はHであり、
ならびにR7は、少なくとも1つの置換基を有するフェニル基であり、その置換基はアミノ基、例えば以下の基などの、少なくとも1つの塩基性部位を保有する。

【0024】
したがって、好ましい態様では、本発明は筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、以下の式に対応するCGP57148B: 4-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル)ピリミジン-2イルアミノ)フェニル]ベンズアミドとして当技術分野において公知の化合物の有効量を投与する段階を含む方法に関する。

【0025】
この化合物の調製は、欧州特許第564 409号の実施例21に記述されており、特に有用であるβ型は国際公開公報第99/03854号に記述されている。
【0026】
別の好ましい態様では、本発明はc-kit阻害剤が2-(3-置換アリール)アミノ-4-アリール-チアゾール、例えば、本出願人が参照として本明細書に組み入れられるPCT/IB2005/000401を出願したもの、とりわけ式IIIの化合物から選択される、上記の方法を企図する。

式中で
R6およびR7は相互に独立して、以下の1つから選択される:
i) 水素、ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、
ii) 1個から10個の炭素原子、または2個もしくは3個から10個の炭素原子(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル...)を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの(後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基(pendant basic nitrogen functionality)の形であってもよい)1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖基、分枝基、またはシクロアルキル基として定義されるアルキル1基; およびトリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル;
(iii) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(I、F、Cl、もしくはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい
などの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形として定義されるアリール1基;
(iv) ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基として定義されるヘテロアリール1基であって、いずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(v) トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい。
【0027】
R8は以下の1つである:
(i) 水素、あるいは
(ii) 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、あるいは
(iii) CO-R8またはCOOR8またはCONHR8またはSO2R8であって、式中でR8は
- 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基、または
- フェニルもしくはいずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基、または
- ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基などのヘテロアリール基であって、いずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい。
【0028】
R2、R3、R4、およびR5はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基; およびトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rから選択される。
【0029】
AはCH2、O、S、SO2、CO、またはCOOであり、
Bは結合、またはNH、NCH3、NR、(CH2)n (nは0、1、または2である)、O、S、SO2、CO、もしくはCOOであり、
B'は結合、またはNH、NCH3、NR、(CH2)n (nは0、1、または2である)、O、S、SO2、CO、もしくはCOOであり、
Rはアルキル1、アリール1、またはヘテロアリール1であり、
Wは結合、またはNH、NHCO、NHCOO、NHCONH、NHSO2、NHSO2NH、CO、CONH、COO、COCH2、(CH2)n (nは0、1、または2である)、CH2-CO、CH2COO、CH2-NH、O、OCH2、S、SO2、およびSO2NHから選択されるリンカーである。
【0030】
R1は以下である:
a) 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含む、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基;
b) ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよいまたはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキルまたはアリール基により置換されてもよいアリールまたはヘテロアリール基
c) アルキル1、アリール1、またはヘテロアリール1
【0031】
C1〜C10アルキルはメチル、エチル、プロピル、およびC2〜C4アルキルまたはC2〜C10アルキルを包含することが理解されよう。
【0032】
例えば、一部の化合物は
R1、R4、およびR6が上記に定義された意味を有する、

に相当してもよい。
【0033】
A-B-B'は以下を含むが、それらに限定されるわけではないことが理解されよう:
CH2、CH2-CO、CH2-CO-CH2、CH2COO、CH2-CH2-CO、CH2-CH2-COO、CH2-NH、CH2-CH2-NH、CH2-NH-CH2もしくはCH2-NH-COまたはCH2-CO-NH。
【0034】
A-B-B'は同様に以下を含むが、それらに限定されるわけではないことが理解されよう:
CO-CH2、COO-CH2、CO-CH2-CH2、CO-NH、またはCO-NH-CH2、およびO-CH2。
【0035】
BまたはB'におけるNHは同様に、NCH3とできることも理解されよう
【0036】
上記式IIIにおいて、Wが単結合以外である場合、Aは同様にNHまたはNCH3とできることが理解されよう。
【0037】
上記式において、以下の組合せが企図される:
- R6は(iv)であり、R4はHまたはCH3であり、A-B-B'はCO-NHでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)であり、R4はHまたはCH3であり、A-B-B'はCH2-CO-NHでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)であり、R4はHまたはCH3であり、A-B-B'はCH2-COでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)であり、R4はHまたはCH3であり、A-B-B'はCH2-NH-COでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)であり、R4はHまたはCH3であり、A-B-B'はCH2-NHでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)であり、R4はHまたはCH3であり、A-B-B'はCH2でありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6はW-(iv)であり、R4はC1〜C2アルキルであり、A-B-B'はCO-NHでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
R6は(iv)であり、R4はC1〜C2アルキルであり、A-B-B'はCH2-CO-NHでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)であり、R4はC1〜C2アルキルであり、A-B-B'はCH2-COでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
- R6は(iv)によるピリジルであり、R4はC1〜C2アルキルであり、A-B-B'はCO-NH、CH2-CO-NH、CH2-CO、CH2-NH、CH2-NH-COでありおよびR1は上記に定義されるとおりである。
【0038】
上記の組合せにおいて、R1はアルキル1とすることができる。
上記の組合せにおいて、R1はアリール1とすることができる。
上記の組合せにおいて、R1はヘテロアリール1とすることができる。
【0039】
別の好ましい態様では、本発明はc-kit阻害剤が2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾール、例えば、本出願人が本明細書の説明に組み入れられる国際公開公報第2004/014903号を出願したもの、とりわけ式IVの化合物から選択される、上記の方法を企図する。

および式中でR1は以下である:
a) 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含む、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基;
b) ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよいまたはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキルまたはアリール基により置換されてもよいアリールまたはヘテロアリール基;
c) RおよびR'が独立して、Hまたは少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアリール、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキル基から選択される、-CO-NH-R、-CO-R、-CO-ORまたは-CO-NRR'基。
【0040】
R2は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R6は以下の1つである。
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である;
ならびにR7は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である。
【0041】
別の好ましい態様では、R1が上記c)に示される意味を有する場合、本発明は以下の式の化合物を対象とする。

式中でRはHまたは、例えば、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含む、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基から選択できる有機基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基である。
【0042】
R1が上記c)に示される意味を有する特定の化合物の中でも、本発明はそれぞれ下記式のアミド-アニリン、アミド-ベンジルアミン、アミド-フェノール、尿素化合物を対象とする。

式中でRはHまたは、例えば、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含む、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基から選択できる有機基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基で置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; Rがヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールである-SO2-R基; またはRおよびR'が独立して、H、少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基から選択される、-CO-Rもしくは-CO-NRR'基である。
【0043】
R1が上記a)およびb)に示される意味を有する特定の化合物の中でも、本発明は下記式IVbisのN-アミノアルキル-N'-チアゾール-2-yl-ベンゼン-1,3-ジアミン化合物を対象とする。

式中でYは1個から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基であり;
式中でZは1つまたは複数の環位置で、どの順列の下記基と置換されてもよい、アリールまたはヘテロアリール基を表す:
- F、Cl、Br、Iなどのハロゲン;
- 少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
- O-R、ここでRは少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- NRaRb、ここでRaおよびRbは水素、または少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基もしくは環を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基を表す;
- COOR、ここでRは少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- CONRaRb、ここでRaおよびRbは水素または少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- NHCOR、ここでRは少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- NHCOOR、ここでRは少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- NHCONRaRb、ここでRaおよびRbは水素または少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- OSO2R、ここでRは少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基である;
- NRaOSO2Rb、ここでRaおよびRbは少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、ハロゲン)で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基であり; Raは同様に水素; 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基により置換されているシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基とすることができる。
【0044】
R2は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R6は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である;
ならびにR7は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である。
【0045】
C1〜C10アルキルはメチル、エチル、プロピル、およびC2〜C4アルキルまたはC2〜C10アルキルを包含することが理解されよう。
【0046】
上記式の好ましい化合物の例を以下に示す:
4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステル
【0047】
式IIIまたはIVの化合物の中でも、本発明は特に下記式Vの化合物によって体現される。

式中でXはRまたはNRR'であり、RおよびR'は独立して、例えば、F、I、Cl、およびBrから選択されるハロゲンなどの、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよいおよび任意でペンダント塩基性窒素官能基を持ってもよいH、アリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基; または例えば、F、I、Cl、およびBrから選択されるハロゲンなどの、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよいおよび任意でペンダント塩基性窒素官能基を持ってもよいアリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基で置換されているアリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基から選択され、
R2は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R6は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である。
【0048】
別の代替物では、式IIにおいてチアゾール環の4位に連結されている置換基R6が代わりに、チアゾール環の5位を占有してもよい。
【0049】
式III、IV、またはVに対応する好ましい化合物の中でも、本発明はR1またはXが例えば、下記に示される構造a〜fおよびg〜mにより表されるペンダント塩基性窒素官能基を持つ置換アルキル、アリール、またはヘテロアリール基である化合物であって、波線が式III、IV、またはVのコア構造との付着点に当たる化合物を対象とする。

【0050】
a〜fの中でも、優先的に基dである。同様に、g〜mの場合、矢印はフェニル基を介したコア構造との付着点を含むことができる。
【0051】
さらに、式III、IV、またはVの好ましい化合物の中でも、本発明はR2およびR3が水素である化合物に関係する。優先的に、R4はメチル基であり、R5はHである。さらに、R6は優先的に3-ピリジル基(下記構造gを参照のこと)、もしくは4-ピリジル基(下記構造hを参照のこと)またはベンゾニトリル基である。構造gおよびh中の波線は式III、IV、またはVのコア構造との付着点に当たる。

【0052】
あるいは、式III、IV、またはVの好ましい化合物の中でも、本発明はR6またはR7が優先的に下記に示されるシアノフェニル基である化合物であって、構造pおよびq中の波線が式III、IV、またはVのコア構造との付着点に当たる化合物に関係する。

【0053】
1つの特定の態様では、式IIIおよびIV中のR1、式V中のXならびに式IVbis中のZは以下とすることができる。

式中でRi、Rj、Rk、Rl、Rm、Ro、およびRpは独立して、以下から選択される:
- H、Cl、F、Br、Iなどのハロゲン; トリフルオロメチル基、CN基、SO2、OH、または、例えば、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基から選択される基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基で置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
- NRR'、NRCOR、NRCONR'R''、NROSO2R'、SO2-R、COOR、CONRR'、NHCOOR、CO-R、CO-NRR'、ORもしくはOSO2R基、ここでRおよびR'は独立して、Hまたは少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基で置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基から選択される。
【0054】
例えば、Ri、Rj、Rk、Rl、Rm、Ro、またはRpの1つは、Rkがa、b、c、g、h、i、j、k、l、mの1つでありおよびRi、Rj、Rl、RmがHであるなど、上記に定義される基a、b、c、g、h、i、j、k、l、mから選択される。
【0055】
このように、本発明は以下を企図する:
1- Xが基dでありおよびR6が3-ピリジル基である、上記に示される式Vの化合物。
2- Xが基dでありおよびR4がメチル基である、上記に示される式Vの化合物。
3- R1が基dでありならびにR2および/またはR3および/またはR5がHである、上記に示される式IIIまたはIVの化合物。
4- R6が3-ピリジル基でありおよびR4がメチル基である、上記に示される式IIIまたはIVの化合物。
5- R2および/またはR3および/またはR5がHでありならびにR4がメチル基である、上記に示される式IIIまたはIVの化合物。
6- R2および/またはR3および/またはR5がHであり、R4がメチル基でありならびにR6が3-ピリジル基である、上記に示される式IIIまたはIVの化合物。
【0056】
式IVの化合物の中でも、本発明はR2、R3、R5が水素である化合物であって、下記式に対応する化合物によって体現される。

式中でXはRまたはNRR'であり、RおよびR'は独立してHまたは、例えば、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含むもしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基から選択できる有機基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基で置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
Rがヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールである-SO2-R基; またはRおよびR'が独立して、H、少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基から選択される、-CO-Rもしくは-CO-NRR'基から選択される。
【0057】
R4は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R6は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である。
【0058】
別の代替物では、式IIIにおいてチアゾール環の4位に連結されている置換基R6が代わりに、チアゾール環の5位を占有してもよい。
【0059】
実例:
2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-フェニル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
N-[3-([2,4']ビチアゾリル-2'-イルアミノ)-4-メチル-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピラジン-2-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
2-[5-(3-ヨード-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル
2-{2-メチル-5-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンゾイルアミノ]-フェニルアミノ}-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル
2-(2-クロロ-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール
3-ブロモ-N-{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-5-メチル-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-ベンズアミド
{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-5-メチル-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-カルバミン酸イソブチルエステル
2-[5-(3-ブロモ-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-5-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル
2-[5-(3-ブロモ-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-5-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-4-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド
N-{3-[4-(4-メトキシ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1イルメチル)-ベンズアミド
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-{4-メチル-3-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-フェニル}-ベンズアミド
N-{4-メチル-3-[4-(3-ニトロ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
N-{3-[4-(2,5-ジメチル-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
N-{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
N-{3-[4-(3-メトキシ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド
2,6-ジクロロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド
3-フェニル-プロピン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-アミド
5-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-ペンタン酸エチルエステル
1-メチル-シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-アミド
4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-モルホリン-4-イル-ブチルアミド。
【0060】
式IVの化合物の中でも、本発明は特にXが尿素基、-CO-NRR'基である化合物であって、[3-(チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素ファミリーおよび下記式に対応する化合物によって体現される。

式中でRa、Rbは独立して上記に定義されるY-Z、あるいはHまたは、例えば、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基から選択できる有機基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基で置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
Rがヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールである-SO2-R基; またはRおよびR'が独立してH、少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基から選択される、-CO-Rもしくは-CO-NRR'基から選択される。
【0061】
R4は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R6は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である。
【0062】
実例1
1-(4-メトキシ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(4-ブロモ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素
1-(4-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(3,4,5-トリメトキシ-フェニル)-尿素
4-{3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ウレイド}-安息香酸エチルエステル
1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-チオフェン-2-イル-尿素
1-シクロヘキシル-1-(N-シクロヘキシル-ホルムアミド)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(2-ヨード-フェニル)-1-(N-(2-ヨード-フェニル)-ホルムアミド)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(3,5-ジメチル-イソオキサゾール-4-イル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(2-ヨード-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(4-ジフルオロメトキシ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(2-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(2-クロロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(3-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-p-トリル-尿素
3-ブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-ヒドロキシメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-アミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
2-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-(3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニル}-ウレイド)-安息香酸エチルエステル
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイド]-ベンズアミド
4-[3-(4-ブロモ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-ヒドロキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(3-チオフェン-2-イル-ウレイド)-ベンズアミド
4-[3-(3,5-ジメチル-イソオキサゾール-4-イル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-[3-(4-メトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-[3-(4-ジフルオロメトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
チオフェン-2-スルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル
4-ヨード-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(チオフェン-2-スルホニルアミノ)-ベンズアミド
3-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピリジン-4-イル-ベンズアミド
4-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
2-フルオロ-5-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-tert-ブチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-イソプロポキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-アミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(2-モルホリン-4-イル-エトキシ)-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-4-ピリジン-4-イル-ベンズアミド
3-シアノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
2-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
3-フルオロ-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル
4-アミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
2-フルオロ-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル
3-メトキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
3-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
ビフェニル-3-カルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピロリジン-1-イルメチル-ベンズアミド
4-[3-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-[3-(2-ヨード-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-[3-(4-フルオロ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3-ブロモ-4-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-シアノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
【0063】
実例2
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3,5-ジブロモ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-ジエチルアミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-モルホリン-4-イルメチル-ベンズアミド
4-ジプロピルアミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピペリジン-1-イルメチル-ベンズアミド
4-[(ジイソプロピルアミノ)-メチル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-ベンジル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル
3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-{3-[4-(4-フルオロ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
3-ブロモ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3-クロロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-4-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-{3-[4-(4-シアノ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
4-[1-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-エチル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
4-(1-メトキシ-エチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
N-{4-メチル-3-[4-(5-メチル-ピリジン-3-イル)-チアゾール-2-イルアミノ]-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
3-ヨード-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイドメチル]-ベンズアミド
3,5-ジブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-メチル]-ベンズアミド
3,5-ジブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピペリジン-1-イルメチル-ベンズアミド
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-2-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-{3-[4-(3-フルオロ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
N-{3-[4-(2-フルオロ-フェニル)-チアゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
【0064】
実例3
3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-モルホリン-4-イル-ベンズアミド
【0065】
式IVの化合物の中でも、本発明は特にXが-OR基である化合物であって、[3-(チアゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバメートファミリーおよび下記式IV-6に対応する化合物によって体現される。

式中でRは独立して、例えば、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含み、および/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖もしくは分枝アルキル基から選択できる有機基; ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよいならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基; またはヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよいならびに/もしくはペンダント塩基性窒素官能基を持つシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基で置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基から選択され;
R4およびR6は上記に定義されるとおりである。
【0066】
別の好ましい態様では、本発明はc-kit阻害剤が式Xの2-アミノアリールオキサゾールから選択される、前述の方法を企図する。

式中で置換基R1〜R7およびXは以下のように定義される:
R1、R2、R3、およびR4はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基; およびトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rから選択される。
【0067】
R5は以下の1つである:
(i) 水素、あるいは
(ii) 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、あるいは
(iii) CO-R8またはCOOR8またはCONHR8またはSO2R8であって、式中でR8は
- 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基、または
- フェニルもしくはいずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基、または
- ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基などのヘテロアリール基であって、いずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい
とすることができる。
【0068】
R6およびR7はそれぞれ独立して、以下から選択される:
i) 水素、ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、あるいは
ii) 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの(後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい)1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖基、分枝基、またはシクロアルキル基として定義されるアルキル1基; およびトリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-R; およびペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキルまたはアリールまたはヘテロアリール基、あるいは
(iii) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(I、F、Cl、もしくはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい;
- Rが水素、アルキル1、アリール、もしくはヘテロアリールに相当する、NHCO-RもしくはNHCOO-RもしくはNHCONH-RもしくはNHSO2-RもしくはNHSO2NH-RもしくはCO-RもしくはCOO-RもしくはCONH-RもしくはSO2-RもしくはSO2NH-R、
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形として定義されるアリール1基; あるいは
(iv) ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基として定義されるヘテロアリール1基であって、いずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい;
- Rが水素、アルキル1に相当する、NHCO-RもしくはNHCOO-RもしくはNHCONH-RもしくはNHSO2-RもしくはNHSO2NH-RもしくはCO-RもしくはCOO-RもしくはCONH-RもしくはSO2-RもしくはSO2NH-R、
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい; あるいは
(v) O-アリール1、またはNH-アリール1、またはO-ヘテロアリール1、またはNH-ヘテロアリール1基;
(vi) トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい; あるいは
(vi) Rが水素、アルキル1、アリール、またはヘテロアリールに相当する、NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R。
【0069】
Xは以下である:
-NR9R10であって、式中でR9および/またはR10は水素または以下である:
i) アルキル1基、CF3、または
ii) ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1、もしくはシクロアルキル基、または
iii) CO-R、COO-R、CON-RR'、もしくはSO2-R、ここでRおよびR'はペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい水素、アルキル1、アリール1、もしくはヘテロアリール1である;
あるいは、
-CO-NR9R10であって、式中でR9および/またはR10は水素または以下である:
i) アルキル1基、CF3、または
ii) ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1、もしくはシクロアルキル基。
【0070】
そのような化合物は下記式のN-アミノアルキル-N'-オキサゾール-2-イル-ベンゼン-1,3-ジアミンから選択されてもよい。

式中でR5 = H、Yは1個から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基であり、およびZはペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい、アリール、またはヘテロアリール基を表す。
【0071】
例えば、その化合物は4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステルである。
【0072】
上記の2-アミノアリールオキサゾール化合物は式XIを有してもよい。

式中でR5はHであり、YはO、Sから選択されおよびZはH、アルキルまたはRおよびR'が独立してペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい、Hもしくはアルキル1もしくはアリール1もしくはヘテロアリール1から選択されるNRR'に対応する。例えば、

または式XI-1の化合物である。

式中でRa、Rbは独立してペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい、Hもしくはアルキル1もしくはアリール1もしくはヘテロアリール1から選択される。例えば、

または式XI-2の化合物である。

式中でR5 = H、Zはアリール1基であって、アリール1は以下から選択される:
フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(I、F、Cl、またはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形;
Rが水素、アルキル1、アリール、またはヘテロアリールに相当する、NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-Rであり、例えば、

または式XI-3の化合物である。

式中でR5 = HおよびRは独立して、上記に定義されるアルキル1、アリール1、またはヘテロアリール1である。
【0073】
式Xの化合物の実例:
4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステル
4-メチル-N1-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミンm.p
4-メチル-N1-(5-フェニル-オキサゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン
4-メチル-N1-(5-フェニル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン
N1-ベンゾオキサゾール-2-イル-4-メチル-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-C-フェニル-メタンスルホン-アミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
2-シアノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
2-エトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
3-メトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-プロピオンアミド
1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(4-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-(2-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素
1-(4-クロロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
1-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素
1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素
1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素
(2-{2-メチル-5-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイド]-フェニルアミノ}-オキサゾール-5-イル)-酢酸エチルエステル
1-ベンジル-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
3-ブロモ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
4-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
N-[4-フルオロ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
1H-インドール-6-カルボン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
3-イソプロポキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-2-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
3,5-ジメトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-クロロ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-テレフタルアミド
5-メチル-イソオキサゾール-4-カルボン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
4-シアノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル
(5-イソブトキシカルボニルアミノ-2-メチル-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-カルバミン酸イソブチルエステル
[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-m-トリル-アセトアミド
2-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
2-(3-ブロモ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-2-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
3-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-プロピオンアミド
N-{3-[5-(4-シアノ-フェニル)-オキサゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-アセトアミド
4-メチル-ペンタン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-ピペラジン-1-イル-アセトアミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-ピペラジン-1-イル-プロピオンアミド
2-(2,6-ジクロロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-ピロリジン-1-イル-プロピオンアミド
N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-アセトアミド
2-(4-メトキシ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
N-(4-シアノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
N-(3-ジメチルアミノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
N-(2-ジメチルアミノ-エチル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
N-(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
N-(3-クロロ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
N-ベンジル-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
N-(4-メトキシ-ベンジル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド
[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-モルホリン-4-イル-メタノン
[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ピペラジン-1-イル-メタノン
N-(4-フルオロ-フェニル)-2-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド。
【0074】
上に描かれている式IIIの化合物を製造する方法
これはタイプ11のチオ尿素との一般式10の基質の縮合を必要とする。

【0075】
式10の置換基「L」は求核置換反応において離核性の離脱基である(例えば、Lはクロロ、ブロモ、ヨード、トルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシなどから選択することができ、Lは優先的にブロモ基とすることができる)。
【0076】
式11aの基R1は式IIIに記述される基R1に対応する。
【0077】
式11cの基「PG」は、当業者によって広く利用されているタイプの適当な保護基である。
【0078】
1a〜dとの10の反応によって、式12a〜dのチオゾール型生成物が得られる。

【0079】
式12aは式Iと同じものである。したがって、12aのR1は式IIIのR1に対応する。
【0080】
式12bは、置換基R1がない式IIIの化合物の前駆物質を描いている。したがって、合成の第2段階では、置換基R1を12bの遊離アミン基に連結し、式IIIによって体現される完全な構造をもたらす。
12b +「R1」 → III
【0081】
一般式IIIに関し3頁に記述されたとおりである性質のR1の導入は、アルキル化、アシル化、スルホニル化、尿素の形成などのような、当業者によく知られている標準的な反応の利用によって達成される。
【0082】
式12cは化合物12bのN保護変異形を描いている。式12cの基「PG」は、当業者によって広く利用されているタイプの保護基を表す。したがって、合成の第2段階では、基PGを切断して化合物12cを化合物12bに変換する。その後、化合物12bを上に詳述されている式Iの構造にまで進める。
【0083】
式12dは化合物12bのニトロ類似体を描いている。合成の第2段階では、化合物12dのニトロ基を当業者によって広く利用されているいくつかの方法のいずれかにより還元して、対応するアミノ基、すなわち化合物12bを生成させる。その後、このようにして得られた化合物12bを上に詳述されている式IIIの構造にまで進める。
【0084】
化合物合成の例は、参照として本明細書に組み入れられる本発明者らの先願の国際公開公報第2004/014903号および米国特許第60/513,214号に見いだされる。
【0085】
本発明による方法はヒトにおいて筋炎および筋ジストロフィーならびに関連する損傷を含む炎症性筋疾患を予防する段階、その発症を遅延させる段階および/またはその疾患を処置する段階を含む。
【0086】
上記に定義される方法では、肥満細胞を枯渇させる能力がある任意の化合物を使用することができる。そのような化合物は、上に詳述されているように、c-kit阻害剤などのチロシンキナーゼ阻害剤に属しうるが、その化合物が肥満細胞を枯渇させる能力を示す限りいずれかの特定のファミリーに限定されることはない。肥満細胞の枯渇は、例えば、常法により上記の肥満細胞系の1つを用いて評価することができる。最良の化合物は、最も高い選択性を示す化合物である。
【0087】
さらなる態様では、上述のc-kit阻害剤は野生型または変異体の活性化c-kitの阻害剤である。この関連で、本発明は、筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、以下の段階を含むスクリーニング法によって得られる選択的で強力かつ毒性のないc-kit阻害剤である化合物を、そのような処置を必要とするヒトに投与する段階を含む方法を企図する:
a) (i)活性化c-kitおよび(ii)試験される少なくとも1つの化合物を、(i)および(ii)の成分が複合体を形成することができる条件の下で接触させる段階、
b) 活性化c-kitを阻害する化合物を選択する段階、
c) IL-3の存在下で培養されたIL-3依存性細胞の死を促進することができない、段階b)で同定された化合物のサブセットを試験し選択する段階。
【0088】
このスクリーニング法は、SCF活性化野生型c-kitを阻害することもできる、活性化c-kit変異体(例えば、トランスホスホリラーゼドメインにおける)の阻害剤である段階b)で同定された化合物のサブセットを試験し選択することからなる段階をさらに含むことができる。または、段階a)で活性化c-kitは、SCF活性化野生型c-kitである。
【0089】
この方法を実施するための最良の形態は、段階a)で10μMを超える濃度で推定上の阻害剤を試験することからなる。段階c)で、IL-3はIL-3依存性細胞の培地中に0.5 ng/ml〜10 ng/ml、好ましくは1 ng/ml〜5 ng/mlからなる濃度で存在することが好ましい。これらのスクリーニングは、参照として本明細書に組み入れられる本発明者らの先願の国際公開公報第03/003006号にしたがって行われてもよい。
【0090】
それ故、本発明は、多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)、および封入体筋炎(IBM)を含む筋炎、ならびにデュシェンヌ(DMD)型、ベッカー型、顔面肩甲上腕型、肢帯型、筋緊張性、先天性、遠位型、エメリ・ドライフス型、および眼球咽頭型筋ジストロフィーを含むあらゆる形態の筋ジストロフィーなどの炎症性筋疾患を処置する薬物を製造するための上記に定義される化合物の使用を包含する。
【0091】
本発明において用いられる薬学的組成物は、経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、鞘内、脳室内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸内、舌下、または直腸の手段を含むがこれらに限定されない、任意の数の経路によって投与されてもよい。
【0092】
これらの薬学的組成物は、活性成分の他に、薬学的に用いることができる調製物への活性化合物の加工を容易にする賦形剤および補助剤を含む、適切な薬学的に許容される担体を含んでもよい。製剤および投与に関する技術についてのさらなる詳細は、Remington's Pharmaceutical Sciences (Maack Publishing Co., Easton, Pa.)の最新版において見いだすことができる。
【0093】
経口投与のための薬学的組成物は、経口投与に適した投与量で、当技術分野において周知の薬学的に許容される担体を用いて調剤することができる。そのような担体によって、患者が摂取するために薬学的組成物を錠剤、丸剤、糖衣丸、カプセル剤、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液、および同様のものとして調剤することができる。
【0094】
より詳細には、本発明は経口投与を対象とする薬学的組成物に関する。
【0095】
本発明で用いるのに適した薬学的組成物は、c-kit阻害剤などの、肥満細胞を枯渇させる化合物、または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物が意図した目的を達成するのに有効な量で含まれる組成物を含む。有効な用量の決定は、十分に当業者の能力の範囲内である。治療的に有効な用量とは、症状または状態を改善する有効成分の量を指す。例えば、ED50(集団の50%において治療的に有効な用量)およびLD50(集団の50%に対して致死的な用量)といった、治療的有効性および毒性は、培養細胞または実験動物における標準的な薬学的手順により決定することができる。治療効果に対する毒性の用量比が治療指数であり、これはLD50/ED50の比として表すことができる。大きな治療指数を示す薬学的組成物が好ましい。
【0096】
実施例1: 式III、IV、VおよびXのAB化合物は選択的かつ強力なc-Kitおよび肥満細胞阻害剤である。
上記に掲載されている特定の化合物は、AB化合物の非限定的な実例である。それらはさまざまな形態のc-KITで5μM、1μM、またはさらに0.1μM未満のIC50を示す(図1)。同様に、これらのAB化合物は他のチロシンキナーゼと比べてc-KITに対し選択的である(表1)。
【0097】
(表1)インビトロでのAB化合物による各種タンパク質チロシンキナーゼの阻害

【0098】
さらに、肥満細胞(MC)をSCFの存在下で培養した場合、AB化合物はその細胞の増殖を強力かつ用量依存的に阻害した(0.1μM未満のIC50で)。重ねて、これらのインビトロでのデータから、c-Kitチロシンキナーゼ活性の強力かつ選択的な阻害活性および0.1μMよりも低い濃度でMC集団の生存をほぼ完全に阻害するAB化合物の能力が確認された。AB化合物がインビボで肥満細胞を枯渇させることも示された。AB化合物は2003年9月に前臨床開発を成功裏に完了している。安全性薬理学試験によって、AB化合物が中枢神経系、心臓血管系および呼吸器系に有意な作用を及ぼさないことが明らかにされた。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】AB化合物はさまざまな形態のc-KITで5μM、1μM、またはさらに0.1μM未満のIC50を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、そのような処置を必要とするヒトにおいて肥満細胞を枯渇させる能力がある化合物または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物を投与する段階を含む方法。
【請求項2】
炎症性筋疾患の処置を必要とするヒトにc-kit阻害剤を投与する段階を含む、炎症性筋疾患を処置するための請求項1記載の方法。
【請求項3】
c-kit阻害剤が、毒性のない選択的かつ強力なc-kit阻害剤であって、IL-3の存在下で培養されたIL-3依存性細胞の死を促進することができない、請求項2記載の方法。
【請求項4】
阻害剤が以下からなる群より選択される、請求項1または3記載の方法:
- 2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾールなどの2-(3-置換アリール)アミノ-4-アリール-チアゾール、
- 2-アミノアリールオキサゾール、
- ピリミジン誘導体、より詳細にはN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、
- インドリノン誘導体、より詳細にはピロール置換インドリノン、
- 単環式、二環式アリールおよびヘテロアリール化合物、
- およびキナゾリン誘導体。
【請求項5】
c-kit阻害剤が式IIIの2-(3-置換アリール)アミノ-4-アリール-チアゾールに属する化合物から選択される、請求項4記載の方法:

式中で
R6およびR7は相互に独立して、以下の1つから選択される:
i) 水素、ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、
ii) 1個から10個の炭素原子、または2個もしくは3個から10個の炭素原子(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル...)を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの(後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基(pendant basic nitrogen functionality)の形であってもよい)1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖基、分枝基、またはシクロアルキル基として定義されるアルキル1基; およびトリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル;
(iii) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(I、F、Cl、もしくはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい
などの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形として定義されるアリール1基;
(iv) ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基として定義されるヘテロアリール1基であって、いずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(v) トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい、
R8は以下の1つである:
(i) 水素、あるいは
(ii) 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、あるいは
(iii) CO-R8またはCOOR8またはCONHR8またはSO2R8であって、式中でR8は
- 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基、または
- フェニルもしくはいずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基、または
- ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基などのヘテロアリール基であって、いずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよく、
R2、R3、R4、およびR5はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基; およびトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rから選択され、
AはCH2、O、S、SO2、CO、またはCOOであり、
Bは結合、またはNH、NCH3、NR、(CH2)n (nは0、1、または2である)、O、S、SO2、CO、もしくはCOOであり、
B'は結合、またはNH、NCH3、NR、(CH2)n (nは0、1、または2である)、O、S、SO2、CO、もしくはCOOであり、
Rはアルキル1、アリール1、またはヘテロアリール1であり
Wは結合、またはNH、NHCO、NHCOO、NHCONH、NHSO2、NHSO2NH、CO、CONH、COO、COCH2、(CH2)n (nは0、1、または2である)、CH2-CO、CH2COO、CH2-NH、O、OCH2、S、SO2、およびSO2NHから選択されるリンカーであり、
R1は以下である:
a) 少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい1個から10個の炭素原子を含む、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基;
b) ヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよいまたはペンダント塩基性窒素官能基を持つアルキルまたはアリール基により置換されてもよいアリールまたはヘテロアリール基
c) アルキル1、アリール1、またはヘテロアリール1
【請求項6】
c-kit阻害剤が式Vの化合物から選択される、請求項5記載の方法:

式中でXはRまたはNRR'であり、RおよびR'は独立して、例えば、F、I、Cl、およびBrから選択されるハロゲンなどの、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよいおよび任意でペンダント塩基性窒素官能基を持ってもよいH、アリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基; または例えば、F、I、Cl、およびBrから選択されるハロゲンなどの、少なくとも1つのヘテロ原子で置換されてもよいおよび任意でペンダント塩基性窒素官能基を持ってもよいアリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基で置換されているアリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基から選択され、
R2は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲン、または1個から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチル、またはアルコキシであり;
R6は以下の1つである:
(i) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基;
(ii) 2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
(iii) 例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環の芳香族複素環基であって、ハロゲン、1個から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい;
iv) H、I、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン; NH2、NO2、またはSO2-Rであって、式中でRは、1個から10個の炭素原子などの1つもしくは複数の基を含む、ならびに少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけI、Cl、Br、およびFから選択されるハロゲンで置換されてもよい、ならびに/またはペンダント塩基性窒素官能基を持つ直鎖または分枝アルキル基である。
【請求項7】
c-kit阻害剤が式Xの2-アミノアリールオキサゾールから選択される、請求項4記載の方法:

式中で置換基R1〜R7およびXは以下のように定義される:
R1、R2、R3、およびR4はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基; およびトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rから選択され、
R5は以下の1つである:
(i) 水素、あるいは
(ii) 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、あるいは
(iii) CO-R8またはCOOR8またはCONHR8またはSO2R8であって、式中でR8は
- 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基、または
- フェニルもしくはいずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形などのアリール基、または
- ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基などのヘテロアリール基であって、いずれか1つの環位置に、ハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および窒素などの、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい、1つもしくは複数のヘテロ原子で置換されてもよいアルキル基; ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、もしくはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖もしくは分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-Rなどの、1つもしくは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよく、
R6およびR7はそれぞれ独立して、以下から選択される:
i) 水素、ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、あるいは
ii) 1個から10個の炭素原子を含み、ならびにハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および窒素などの(後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい)1つまたは複数のヘテロ原子で置換されてもよい直鎖基、分枝基、またはシクロアルキル基として定義されるアルキル1基; およびトリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル; ならびにRが1個から10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される)、酸素、および任意でペンダント塩基性窒素官能基の形であってもよい窒素で置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基である、CO-R、COO-R、CONH-R、SO2-R、およびSO2NH-R; およびペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキルまたはアリールまたはヘテロアリール基、あるいは
(iii) フェニル、またはそのいずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(I、F、Cl、もしくはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい;
- Rが水素、アルキル1、アリール、もしくはヘテロアリールに相当する、NHCO-RもしくはNHCOO-RもしくはNHCONH-RもしくはNHSO2-RもしくはNHSO2NH-RもしくはCO-RもしくはCOO-RもしくはCONH-RもしくはSO2-RもしくはSO2NH-R、
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せを持つ置換変異形として定義されるアリール1基; あるいは
(iv) ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基として定義されるヘテロアリール1基であって、いずれか1つの環位置に、
- ハロゲン(F、Cl、Br、またはIから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい;
- Rが水素、アルキル1に相当する、NHCO-RもしくはNHCOO-RもしくはNHCONH-RもしくはNHSO2-RもしくはNHSO2NH-RもしくはCO-RもしくはCOO-RもしくはCONH-RもしくはSO2-RもしくはSO2NH-R、
などの1つまたは複数の置換基の任意の組合せをさらに持ってもよい; あるいは
(v) O-アリール1、またはNH-アリール1、またはO-ヘテロアリール1、またはNH-ヘテロアリール1
(vi) トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基の形であってもよい; あるいは
(vi) Rが水素、アルキル1、アリール、またはヘテロアリールに相当する、NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、
Xは以下である:
-NR9R10であって、式中でR9および/またはR10は水素または以下である:
i) アルキル1基、CF3、または
ii) ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1、もしくはシクロアルキル基、または
iii) CO-R、COO-R、CON-RR'、もしくはSO2-R、ここでRおよびR'はペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい水素、アルキル1、アリール1、もしくはヘテロアリール1である;
あるいは、
-CO-NR9R10であって、式中でR9および/またはR10は水素または以下である:
i) アルキル1基、CF3、または
ii) ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1、もしくはシクロアルキル基。
【請求項8】
阻害剤が式IIを有するN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体からなる群より選択される、請求項4記載の方法:

式中でR1、R2、およびR3は独立して、H、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキル、または環状もしくは複素環基、特にピリジル基から選択され;
R4、R5、およびR6は独立して、H、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキル、特にメチル基から選択され;
ならびにR7は、少なくとも1つの置換基を持つフェニル基であって、その置換基はさらにアミノ基などの、少なくとも1つの塩基性部位を保有する。
【請求項9】
阻害剤が4-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル)ピリミジン-2イルアミノ)フェニル]ベンズアミドである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
筋炎および筋ジストロフィーを含む炎症性筋疾患を処置するための方法であって、以下の段階を含むスクリーニング法によって得られる選択的で強力かつ毒性のない活性化c-kitの阻害剤である化合物を、そのような処置を必要とするヒトに投与する段階を含む方法:
a) (i)活性化c-kitおよび(ii)試験される少なくとも1つの化合物を、(i)および(ii)の成分が複合体を形成することができる条件の下で接触させる段階、
b) 活性化c-kitを阻害する化合物を選択する段階、
c) IL-3の存在下で培養されたIL-3依存性細胞の死を促進することができない、段階b)で同定された化合物のサブセットを試験し選択する段階。
【請求項11】
炎症性筋疾患の筋ジストロフィーならびに多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)、および封入体筋炎(IBM)を含む筋炎、ならびにデュシェンヌ(DMD)型、ベッカー型、顔面肩甲上腕型、肢帯型、筋緊張性、先天性、遠位型、エメリ・ドライフス型、および眼球咽頭型筋ジストロフィーを含むあらゆる形態の筋ジストロフィーを処置するための請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
筋ジストロフィーならびに多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)、および封入体筋炎(IBM)を含む筋炎、ならびにデュシェンヌ(DMD)型、ベッカー型、顔面肩甲上腕型、肢帯型、筋緊張性、先天性、遠位型、エメリ・ドライフス型、および眼球咽頭型筋ジストロフィーを含むあらゆる形態の筋ジストロフィーなどの炎症性筋疾患を処置する薬物を製造するための請求項1〜9のいずれか一項に定義されるかまたは請求項10記載の方法により得られる化合物の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2007−533730(P2007−533730A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509009(P2007−509009)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【国際出願番号】PCT/IB2005/001367
【国際公開番号】WO2005/102325
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(504006445)アブ サイエンス (11)
【Fターム(参考)】