説明

筋肉痛等の治療法

【課題】筋肉痛、神経痛、痺れ、あるいは肩や足の凝りを、廉価で、かつ効果的に取ることができ、かつ、使用者が容易に製造することのできる湿布による治療法を提供する。
【解決手段】卸しニンニク1を透汁性のある袋10に詰めて絞った後、当該卸しニンニク1の身の入った袋10を湿布として患部Kに当て、さらにその上から加温する。ニンニクには蛋白質、炭水化物、カロチン、ビタミン(B1、B2、C、PP)、カルシウム、リン、ナトリウム、アルミニウム、鉄、マグネシウムなどの他に、スコルデニンやアルリシンといった有効成分が含まれており、これらの成分が筋肉痛や神経痛などの痛みや、痺れ、あるいは肩や足の凝りを取り除く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卸したニンニク等を使用して、筋肉痛や神経痛、痺れ、あるいは肩や足の凝りを取ることのできる治療法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、筋肉痛や神経痛、痺れ、あるいは肩や足の凝りを取るために、あらゆる方法が考えられてきた。例えば、薬剤を飲用したり、湿布剤を塗布するなどがそれである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の薬剤を飲用したり、湿布剤を塗布する方法は比較的高価なものであり、また、効果も必ずしも十分であるとは言えない。また、使用者が簡単に製造することもできない。
【0004】
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、筋肉痛、神経痛、痺れ、あるいは肩や足の凝りを、廉価で、かつ効果的に取ることができ、かつ、使用者が容易に製造することのできる湿布による治療法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
図1および図2を参照して説明する。請求項1に記載の筋肉痛等の治療法は、卸しニンニク1を透汁性のある袋10に詰めて絞った後、前記袋10を湿布として患部Kに当てることを特徴とするものである。この治療法は、特に暑い夏期においてのみ有効である。
【0006】
請求項2に記載の筋肉痛等の治療法は、卸しニンニク1を透汁性のある袋10に詰めて絞った後、前記袋10を湿布として患部Kに当て、さらに加温することを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の筋肉痛等の治療法は、卸しニンニク1に適量のトウガラシ等のカラシ2やナマワサビ等のワサビ3を加えて混練し、透汁性のある袋10に詰めて絞った後、前記袋10を湿布として患部Kに当てることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明は、卸しニンニク1を透汁性のある袋10に詰めて絞った後、その袋10を湿布として患部Kに当てるので、筋肉痛や神経痛、痺れ、さらには肩や足の凝りを効果的に取り除くことができる。この治療法は、特に暑い夏期においてのみ有効である。また、ニンニクは低価格で購入することができるので、廉価であり、使用者が容易に製造して使用することができる。
【0009】
ニンニクには蛋白質、炭水化物、カロチン、ビタミン(B1、B2、C、PP)、カルシウム、リン、ナトリウム、アルミニウム、鉄、マグネシウムなどの他に、スコルデニンやアルリシンといった有効成分が含まれており、これらの成分が筋肉痛や神経痛などの痛みや、痺れ、あるいは肩や足の凝りを取り除くと考えられる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明に加えて、前記袋10を患部Kに当て、さらにそれを加温するので、筋肉痛や神経痛などの痛み、痺れ、肩や足の凝りを、その症状によって、効果的に取り除くことができる。
【0011】
例えば、腰痛に関して言うと、急性の腰痛は、一般的に冷した方が効果的であるが、その逆に、慢性腰痛の場合は温めた方が効果的である。従って、慢性腰痛を取り除きたい場合には、袋10を患部Kに当て、その上から加温することによってその効果を一層高めることができる。
【0012】
また、腰に炎症が起きていることが明らかな場合は、炎症が落ち着くまで冷やし、落ち着いたら、本発明に係る卸しニンニク1を入れた袋10を患部Kに当てた後、その上から温めることによって、炎症の痛みを効果的に取り除くことができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、卸しニンニク1に適量のトウガラシ等のカラシ2やナマワサビ等のワサビ3を加えて混練し、透汁性のある袋10に詰めて絞った後、前記袋10を湿布として患部Kに当てるので、ニンニク1やトウガラシ等のカラシ2あるいはナマワサビ等のワサビ3に含まれる成分によって筋肉痛や神経痛、痺れ、肩や足の凝りを効果的に取り除くことができる。
【0014】
ニンニクには、前述したごとく、スコルデニンなどの有効成分が含まれており、また、トウガラシ等のカラシ2には咳を止める成分が、また、ナマワサビ等のワサビ3には血栓を予防する成分や、抗ガン成分が含まれており、これらの成分によって筋肉痛などを効果的に取り除く。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る筋肉痛等の治療法の第一実施形態を、図1に示す。まず、ニンニクを卸す。次に、この卸しニンニク1を透汁性のある袋10に詰めて絞り、その卸しニンニク1に含まれている汁5を絞り出す。そして、汁5を絞り出した後の、卸しニンニク1の身の入った袋10を湿布として患部Kに当てる。これによって、患部Kの痛み等を取り除くことができる。
【0016】
なお、ニンニクは卸ろし金で卸しても良いし、ミキサーで粉砕しても良い。また、卸しニンニク1を袋10に詰める際には、ビニールシートを敷くなどして、汁5で周囲が汚れるのを防止すると良い。
【0017】
また、絞った汁5は、容器11に入れて冷蔵庫で保存する。通常、一晩使用したら、袋10の中の卸しニンニク1を取り出して、冷蔵庫で保存している汁5に漬けた後、再び、袋10に入れて絞り、汁5を絞り出す。これによって、汁5に含まれている有効成分を、卸しニンニク1の身に加えることができ、その効果を再現することができる。また、慢性腰痛などの温めた方が効果的な場合は、その袋10の上から加温する。加温手段は限定されないが、例えば、電気加温器12を使用することができる。
【0018】
本発明に係る筋肉痛等の治療法の別な実施形態を、図2に示す。ここでは、まず、ニンニクを卸し、それにトウガラシ等のカラシ2またはナマワサビ等のワサビ3あるいはその両方を加えて混練する。このトウガラシ等のカラシ2やナマワサビ等のワサビ3は、市販のチューブ容器に収納された練り状のものを使用しても良い。次に、その混練物4を透汁性のある袋10に詰めて絞り、当該混練物4に含まれている汁5を絞り出す。そして、汁5を絞り出した混練物4の入った袋10を湿布として患部Kに当てる。
【0019】
なお、通常、一晩使用したら、第一実施形態と同様に、冷蔵庫で保存していた汁5に漬けた後、当該汁5を絞り出し、その効果を再現させる。その際、トウガラシ等のカラシ2またはナマワサビ等のワサビ3あるいはその両方をさらに加えても良い。
【実施例】
【0020】
本発明者は、この治療法の実験を行った。本発明者は、内臓はいたって健康であるが、身体の各部位に痛みを感じている。この痛みは、身体の一箇所、あるいは多くても二箇所で発生し、また、次々と身体の別の箇所へ移動するものであった。
【0021】
この治療法は、活動の激しい昼間は使用が困難であるため、夜の就寝時に試みた。すなわち、就寝直前に袋10を患部Kに当ててそのまま眠り、朝起きた際に外した。その結果、午前中はもとより、ほぼ夕方まで、いずれの箇所においても痛みが発生しなかったり、あるいは顕著に軽減していた。
【0022】
ちなみに、その後、本発明に係る治療法を使用しないで就寝したところ、翌朝、従前どおりの痛みが発生していた。こうした事実から、本発明に係る治療法はきわめて効果的であることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明の別な実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0024】
1 卸しニンニク
2 トウガラシ等のカラシ
3 ナマワサビ等のワサビ
4 混練物
5 汁
10 袋
11 容器
12 電気加温器
K 患部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
卸しニンニク(1)を透汁性のある袋(10)に詰めて絞った後、前記袋を湿布として患部(K)に当てることを特徴とする筋肉痛等の治療法。
【請求項2】
卸しニンニク(1)を透汁性のある袋(10)に詰めて絞った後、前記袋(10)を湿布として患部(K)に当て、さらに加温することを特徴とする筋肉痛等の治療法。
【請求項3】
卸しニンニク(1)に適量のトウガラシ等のカラシ(2)やナマワサビ等のワサビ(3)を加えて混練し、透汁性のある袋(10)に詰めて絞った後、前記袋を湿布として患部(K)に当てることを特徴とする筋肉痛等の治療法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−83153(P2006−83153A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2004−345909(P2004−345909)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(504441761)
【Fターム(参考)】