説明

組立体及び電気装置

【課題】装置本体に対して組立体が装着される場合に装置本体と組立体とを電気的に確実に接続し、装置本体に対して組立体が離脱される場合に装置本体と組立体とを電気的に確実に切断する。
【解決手段】画像形成装置本体に対してプロセスカートリッジが上方から装着される場合、(C)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、被接続部78が接続部128に接触することにより、接続部128は揺れ動く。(D)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて、接続部128が移動して、被接続部78の各端子と接続部128の各端子との位置が略対向するように合わされる。(E)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて、接続部128が移動して、被接続部78の各端子と接続部128の各端子とが確実に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立体及び電気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、プロセスカートリッジが画像形成装置本体に挿入される際、カートリッジ枠体に対して相対的に移動可能に設けられた移動作動部材が、装置本体に固定して設けられた固定係合部材に係合してカートリッジ枠体に対し相対移動し、かつ、固定係合部材と係合した後、可変位部材の有する可変位係合部に係合して出力電気接点を退避位置から電気接続位置に、弾性機能部材の弾性力に抗して、移動させる電子写真画像形成装置を開示する。また、特許文献2は、装置本体の可動部に設けられた本体電気接点とカートリッジ電気接点とが電気的に接続する前に、カートリッジ枠体の上面に設けられたカートリッジガイド部が、当接部によって移動した可動部材を装着方向とは交差する方向において位置決めするプロセスカートリッジを着脱可能な画像形成装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−128469号公報
【特許文献2】特開2004−37876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる組立体及び電気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明は、装置本体に設けられて湾曲した経路を形成する案内部に案内される被案内部と、装置本体に設けられた接続部に電気的に接続される被接続部と、を有し、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動自在に支持され、前記装置本体に装着又は離脱する場合、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動可能である組立体である。
【0006】
請求項2に係る本発明は、前記装置本体が画像形成装置本体であり、像保持体、帯電装置、現像装置、清掃装置及び現像剤収容部から選ばれた少なくとも一つの部品を有する請求項1記載の組立体である。
【0007】
請求項3に係る本発明は、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が、接続部本体と、この接続部本体を支持する支持部と、を有し、前記接続部本体及び前記支持部がそれぞれ移動可能である請求項1又は2記載の組立体である。
【0008】
請求項4に係る本発明は、前記支持部は揺動可能に支持され、前記接続部本体は前記支持部内で移動可能とされた請求項3の組立体である。
【0009】
請求項5に係る本発明は、湾曲した経路を形成する案内部と、電気的に接続するための接続部と、を具備する装置本体と、前記案内部に案内される被案内部と、前記接続部に電気的に接続される被接続部と、を具備する組立体と、を有し、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動自在に支持され、前記組立体が前記装置本体に対して装着又は離脱する場合、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動可能である電気装置である。
【0010】
請求項6に係る本発明は、前記装置本体が画像形成装置本体であり、像保持体、帯電装置、現像装置、清掃装置及び現像剤収容部から選ばれた少なくとも一つの部品を有する請求項5記載の電気装置である。
【0011】
請求項7に係る本発明は、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が、接続部本体と、この接続部本体を支持する支持部と、を有し、前記接続部本体及び前記支持部がそれぞれ移動可能である請求項5又は6記載の電気装置である。
【0012】
請求項8に係る本発明は、前記支持部は揺動可能に支持され、前記接続部本体は前記支持部内で移動可能とされた請求項7記載の電気装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が離脱される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0014】
請求項2に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、が像形成装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0015】
請求項3に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0016】
請求項4に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0017】
請求項5に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0018】
請求項6に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、が像形成装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0019】
請求項7に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【0020】
請求項8に係る本発明によれば、湾曲した経路を形成する案内部に案内されて、装置本体に対して組立体が装着される場合に、装置本体と組立体とを確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る電気装置の一つである画像形成装置の概要を示す側面図である。
【図2】プロセスカートリッジの概要を示す斜視図である。
【図3】制御部の構成及び制御部に接続される各部を示すブロック図である。
【図4】プロセスカートリッジが画像形成装置本体から離脱された状態の画像形成装置の概要を示す側面図である。
【図5】画像形成装置本体の内側面(軸部及び突出部側)の一部を内側から見た部分図である。
【図6】接続部及びその周辺の詳細を示す図であって、画像形成装置本体の内側面(軸部及び突出部側)の一部を外面側(図5の裏面側)から見た部分図である。(ブラケットの揺れ動き)
【図7】接続部及びその周辺の詳細を示す図であって、画像形成装置本体の内側面(軸部及び突出部側)の一部を外面側(図5の裏面側)から見た部分図である。(接続部本体の移動)
【図8】画像形成装置本体に対してプロセスカートリッジが上方から装着される場合の被接続部及び接続部の移動例を示す模式図である。
【図9】画像形成装置本体からプロセスカートリッジが上方へ離脱される場合の被接続部及び接続部の移動例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る電気装置の一つである画像形成装置10の概要が示されている。画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12内に画像形成部14が搭載され、この画像形成装置本体12の上部に後述する排出部16が設けられていると共に、この画像形成装置本体12の下部に例えば2段の給紙ユニット18が配置されている。さらに、画像形成装置本体12の下方には、オプションとして複数の給紙ユニットが配置できるようにしてある。
【0023】
それぞれの給紙ユニット18は、給紙ユニット本体20と、複数枚の用紙などの記録媒体を積載可能な給紙カセット22とを有する。給紙カセット22の奥端近傍上部には送り出し部材24が配置され、この送り出し部材24の後方に捌きロール26及び供給ロール28が配置されている。供給ロール28は、図示しない駆動部によって駆動され、記録媒体を後述する主搬送路32に向けて供給するように回転する。捌きロール26は、供給ロール28に対して圧接され、供給ロール28の回転に応じて回転可能にされており、供給ロール28とともに記録媒体を1枚ずつ後述する主搬送路32に向けて供給するように回転する。例えば、複数枚の記録媒体が供給ロール28と捌きロール26との間に挟まれると、捌きロール26は、重ねられた記録媒体間に滑りを生じさせて、供給ロール28が接触していない記録媒体が搬送されることを阻止して記録媒体を捌き、最上位の記録媒体のみを主搬送路32に送出させる。
【0024】
主搬送路32は、供給ロール28から排出口34までの記録媒体通路であり、この主搬送路32は、画像形成装置本体12の背面側(図1の右側)にあって、最下端の給紙ユニット18から後述する定着装置36まで略鉛直に形成されている部分を有する。この主搬送路32の定着装置36の上流側に後述する転写装置42と像保持体44が配置され、さらに転写装置42と像保持体44の上流側にレジストロール38が配置されている。レジストロール38は、主搬送路32に供給された記録媒体を一次停止させ、所定のタイミングで記録媒体を転写装置42と像保持体44との間に向けて搬送する。
さらに、主搬送路32の排出口34の近傍には排出ロール40が配置されている。
【0025】
したがって、給紙ユニット18の給紙カセット22から送り出し部材24により送り出された記録媒体は、捌きロール26及び供給ロール28の協働により捌かれて最上位の記録媒体のみ主搬送路32に導かれ、レジストロール38により一時停止され、タイミングをとって後述する転写装置42と像保持体44との間を通って現像剤像が転写され、この転写された現像剤像が定着装置36により定着され、排出ロール40により排出口34から排出部16へ排出される。
【0026】
ただし、両面印刷の場合は、反転路に戻される。即ち、主搬送路32の排出ロール40の手前は二股に分かれ、その分かれた部分に切換装置46が設けられていると共に、分けられた部分からレジストロール38まで戻る反転路48が形成されている。この反転路48には搬送ロール50a〜50cが設けられており、両面印刷の場合には、切換装置46が反転路48を開く側に切り換えられ、排出ロール40に記録媒体の後端手前がかかる時点で排出ロール40が反転し、記録媒体が反転路48に導かれ、レジストロール38、転写装置42と像保持体44及び定着装置36を通って排出口34から排出部16へ排出されるものである。
【0027】
画像形成部14は、例えば電子写真方式のもので、感光体などの像保持体44と、この像保持体44を一様に帯電する例えば帯電ロールからなる帯電装置56と、帯電装置56により帯電された像保持体44に、光により潜像を書き込む光書込み装置58と、この光書込み装置58により形成された像保持体44の潜像を現像剤により可視化する現像装置60と、この現像装置60に現像剤(トナー)を供給する現像剤収容部61と、現像装置60による現像剤像を記録媒体に転写する例えば転写ロールなどの転写装置42と、像保持体44に残存する現像剤を清掃する例えばブレードなどの清掃装置62と、転写装置42により転写された記録媒体上の現像剤像を記録媒体に定着させる定着装置36とから構成されている。光書込み装置58は例えば走査型のレーザ露光装置からなり、前述した給紙ユニット18と平行で画像形成装置本体12の正面側に配置され、現像装置60内を横切って像保持体44を露光する。また、光書込み装置58は、後述する制御部66の制御に基づいて像保持体44を露光する。そして、像保持体44の露光位置が潜像書込み位置となる。
【0028】
組立体であるプロセスカートリッジ64は、像保持体44、帯電装置56、現像装置60、現像剤収容部61及び清掃装置62を一体化したものであり、これらを一体として着脱自在に交換できるようになっている。また、プロセスカートリッジ64は、現像剤収容部61が現像装置60に対して着脱自在にされた組立体であってもよい。
尚、この実施形態においては、像保持体44、帯電装置56、現像剤を収容する現像装置60、現像剤収容部61及び清掃装置62の全てを一体化したプロセスカートリッジ64を組立体としているが、いずれか一つ又は複数の部品を一体化したものが組立体とされてもよい。よって、組立体には、現像剤収容部61のみを組立体として構成したいわゆるトナーカートリッジも含まれる。
【0029】
また、画像形成装置本体12内には、画像形成装置10を構成する各部を制御する制御部66と、画像形成装置10を構成する各部に対して給電する電源部68とが設けられている。
【0030】
図2は、プロセスカートリッジ64の概要を示す斜視図である。
プロセスカートリッジ64は、カートリッジ本体70を有し、このカートリッジ本体70の背面側(図2の右側)に上述した像保持体44が収容されている。また、プロセスカートリッジ64は、重心がカートリッジ本体70の中心よりも像保持体44側に位置している。
【0031】
カートリッジ本体70の背面側の両側面からは、像保持体44を回転自在に支持する軸部74a,74bがそれぞれ突出している。軸部74aは、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に対して着脱される場合に、プロセスカートリッジ64が予め定められた経路を通るよう案内されるように、画像形成装置本体12の後述する第1の着脱案内溝122に接触して摺り動くようにされている。尚、軸部74bは、図示しない駆動部からの駆動力を像保持体44に伝達することもできるように形成されるとともに、軸部74aと同様に、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に対して着脱される場合に、プロセスカートリッジ64が予め定められた経路を通るよう案内されるように、画像形成装置本体12に接触して摺り動くようにされている。
【0032】
カートリッジ本体70の正面側(図2の左側)の両側面からは、例えば円柱状の突出部76a,76bがそれぞれ突出している。突出部76a,76bは、像保持体44に対して略平行な直線上に配置されている。突出部76aは、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に対して着脱される場合に、プロセスカートリッジ64が予め定められた経路を通るよう案内されるように、画像形成装置本体12の後述する第2の着脱案内溝124に接触して摺り動くようにされている。また、突出部76bは、軸部76aと同様に、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に対して着脱される場合に、プロセスカートリッジ64が予め定められた経路を通るよう案内されるように、画像形成装置本体12に接触して摺り動くようにされている。
【0033】
カートリッジ本体70には、後述する接続部128に電気的に接続される被接続部78が突出部76aの上方に装着されている。被接続部78は、例えばスナップフィットなどによってカートリッジ本体70に装着されており、内部にユニットNVM(Non Volatile Memory:不揮発性メモリ)80が配置されている。そして、被接続部78は、ユニットNVM80の各端子(図示せず)が下方に引き出されたコネクタとなっている。
【0034】
次に、制御部66の構成について詳述する。
図3は、制御部66の構成及び制御部66に接続される各部を示すブロック図である。
制御部66は、CPU90、記憶部92、ユニット通信部94、通信インターフェイス(通信I/F)回路96、ユーザインターフェイス(UI)制御回路98、画像描画回路100、プロセス制御回路102、画像形成部インターフェイス(画像形成I/F)回路104及び用紙搬送部制御回路106などを有し、これらが互いにシステムバス108を介して信号を入出力することができるように構成されている。
【0035】
CPU90は、システムバス108を介して制御部66を構成する各部分との間で信号を送受し、制御部66を構成する各部分を制御する。
【0036】
記憶部92は、プログラムROM110、RAM112及び本体NVM(Non Volatile Memory:不揮発性メモリ)114を有し、画像形成装置10の制御に必要な情報などを記憶する。プログラムROM110は、例えばフラッシュROMなどからなり、記憶内容を更新されるようにしてもよい。RAM112は、例えばSRAMからなり、画像描画回路100から入力される描画データなどの一時的な情報を記憶する。本体NVM114は、例えばEEPROM又はフラッシュROMなどの電気的に書換え可能な不揮発性メモリからなる。尚、本体NVM114は、書換え可能な記憶装置であって、画像形成装置10の電源をオフにしてもデータを保持することができれば、バッテリーなどにより電源のバックアップをされたSRAM、HDD(Hard Disk Drive)あるいは光メモリなどであってもよい。
【0037】
ユニット通信部94は、後述する接続部128と被接続部78とが接続されることにより、プロセスカートリッジ64のユニットNVM80に接続され、ユニットNVM80との間で信号を送受すると共に、システムバス108を介してCPU90及び記憶部92などとの間で信号を送受し、ユニットNVM80とCPU90及び記憶部92などとを接続する。
ユニットNVM80は、CPU90の処理及び制御により、例えばプロセスカートリッジ64による画像形成回数及び現像剤の消費量などを記憶する。
【0038】
通信I/F回路96は、図示しないネットワーク等を介してホスト装置などとの間で信号を送受する。UI制御回路98は、UI装置116との間で信号を送受すると共に、システムバス108介してCPU90などとの間で信号を送受し、UI装置116とCPU90などとを接続する。
【0039】
画像描画回路100は、入力される画像形成信号に基づいて画像を描画し、CPU90及びRAM112に対して出力する。プロセス制御回路102は、CPU90と共に、記憶部92に記憶された設定値など参照し、画像形成I/F回路104を介して、露光装置58、像保持体44及び現像装置60などを含む画像形成部14を制御する。用紙搬送部制御回路106は、CPU90と共に、捌きロール26、供給ロール28及びレジストロール38などを含む用紙搬送部118を制御する。
【0040】
尚、CPU90は、記憶部92に記憶されているデータと、ユニットNVM80に記憶されているデータとを比較し、プロセスカートリッジ64の使用状態などを判定することができるようにされている。
【0041】
次に、画像形成装置本体12に対するプロセスカートリッジ64の着脱について説明する。
図4は、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12から離脱された状態の画像形成装置10の概要を示す側面図である。プロセスカートリッジ64は、排出部16を上方に開くことにより、画像形成装置本体12の内面に沿って案内されて、画像形成装置本体12から上方に向けて取り出すことができるようにされている。
【0042】
図5は、画像形成装置本体12の内側面(軸部74a及び突出部76a側)の一部を内側から見た部分図である。図5に示すように、画像形成装置本体12の内側面(軸部74a及び突出部76a側)には、第1の着脱案内溝122、第2の着脱案内溝124、被接続部通路126及び接続部128が設けられている。
【0043】
第1の着脱案内溝122は、上方から背面側(図5の左側)に向けて曲がるように、画像形成装置本体12の内側面に形成された溝状の経路であり、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に対して着脱される場合に、プロセスカートリッジ64の軸部74aが接触して摺り動くことにより、プロセスカートリッジ64を予め定められた経路を通るように案内する。
【0044】
第2の着脱案内溝124は、上方から背面側(図5の左側)に向けて第1の着脱案内溝122よりも小さく曲がるように、画像形成装置本体12の内側面に形成された溝状の経路であり、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に対して着脱される場合に、プロセスカートリッジ64の突出部76aが接触して摺り動くことにより、プロセスカートリッジ64を予め定められた経路を通るように案内する。
【0045】
被接続部通路126は、プロセスカートリッジ64が第1の着脱案内溝122及び第2の着脱案内溝124に案内されて着脱される場合に、プロセスカートリッジ64の被接続部78を自在に移動させることができる通路である。
【0046】
接続部128は、被接続部通路126の下部に配置され、プロセスカートリッジ64の被接続部78が接続されることにより、画像形成装置本体12とプロセスカートリッジ64とを電気的に接続する。具体的には、接続部128は、図示しない配線により制御部66及び電源部68に接続されており、被接続部78に接続される各端子(図示せず)が上方に配置されたコネクタとなっている。
【0047】
図6及び図7において、接続部128及びその周辺の詳細が示されている。尚、図6及び図7は、画像形成装置本体12の内側面(軸部74a及び突出部76a側)の一部を外面側(図5の裏面側)から見た部分図である。
接続部128は、支軸部130を中心に揺れ動くように移動自在に支持されたブラケット(支持部)132と、ブラケット132内で移動可能に支持された接続部本体134とから構成される。
【0048】
支軸部130は、画像形成装置本体12の内側面に外面側からスナップフィットによりブラケット132が取り付けられるようにされている。
ブラケット132は、接続部128に対して上方から近づく被接続部78を接続部本体134に向けて呼び込むように案内する接続案内部136と、支軸部130を中心とする円の略接線方向に接続部本体134が移動にするよう案内する移動案内部138とが設けられている。また、ブラケット132は、図6に2点鎖線で示すように、支軸部130を支軸として揺れ動くと、画像形成装置本体12の内側面に設けられた規制部139に接続案内部136が接触するようにされており、揺れ動く範囲が規制されている。
【0049】
接続部本体134は、移動案内部138に案内される被移動案内部140と、被接続部78を呼び込むように案内する接続案内部142,144とを有し、被接続部78に接続される各端子(図示せず)が上方に配置されている。接続案内部142は、接続案内部136により接続部本体134に向けて呼び込まれた78を、被接続部78の各端子と接続部128の各端子とが確実に接続されるように、さらに接続部128の各端子に向けて呼び込むように案内する。接続案内部144は、接続案内部142が被接続部78を呼び込む方向に直交する方向で被接続部78を接続部128の各端子に向けて呼び込む。
尚、接続部本体134は、移動案内部138に案内される方向に移動しても、ブラケット132から脱落しないように図示しないキャップにより覆われている。
【0050】
図8は、画像形成装置本体12に対してプロセスカートリッジ64が上方から装着される場合の被接続部78及び接続部128の移動例を示す模式図である。
プロセスカートリッジ64は、上述したように像保持体44側に重心が位置している。したがって、画像形成装置本体12に対してプロセスカートリッジ64が上方から装着される場合、プロセスカートリッジ64は、まず、第1の着脱案内溝122に沿って軸部74aが案内され始め、軸部74bも同様に画像形成装置本体12に案内され始める。その後、第2の着脱案内溝124の下側に沿って突出部76aが案内され始め、突出部76bも同様に画像形成装置本体12に案内され始める。
そして、図8(A)に示すように、突出部76aが第2の着脱案内溝124の下側に沿って下方へ移動すると、被接続部78が接続部128に近づくようにプロセスカートリッジ64が案内される。
【0051】
さらに、突出部76aが第2の着脱案内溝124の下側に沿って下方へ移動すると、図8(B)に示すように、被接続部78が接続部128にさらに近づくようにプロセスカートリッジ64が案内される。
【0052】
図8(C)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、被接続部78が例えば接続案内部142に接触することにより、接続部128は、支軸部130を中心に揺れ動く。例えば、図8(C)に示すように、接続部128は、左回り(上方側)に揺れ動く。
【0053】
図8(D)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて、ブラケット132が揺れ動き、接続部本体134が移動して、被接続部78の各端子(図示せず)と接続部128の各端子(図示せず)との位置が略対向するように合わされる。
【0054】
図8(E)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて、ブラケット132が揺れ動き、接続部本体134が移動して、被接続部78の各端子と接続部128の各端子とが確実に接続される。
【0055】
図8(F)に示す位置まで突出部76aが下方へ移動すると、接続部128が支軸部130を中心に右回り(下方側)に揺れ動き、プロセスカートリッジ64が軸部74aを軸として下方へ揺れ動いて最終的な装着位置に配置される。
【0056】
図9は、画像形成装置本体12からプロセスカートリッジ64が上方へ離脱される場合の被接続部78及び接続部128の移動例を示す模式図である。
画像形成装置本体12からプロセスカートリッジ64が上方へ離脱される場合、作業者がプロセスカートリッジ64を徐々に引き上げると、第2の着脱案内溝124の上側に沿って突出部76aが案内され、突出部76bも同様に画像形成装置本体12に案内されて、第1の着脱案内溝122に沿って軸部74aが案内され、軸部74bも同様に画像形成装置本体12に案内されることにより、プロセスカートリッジ64が予め定められた経路を通るように案内されて、画像形成装置本体12からプロセスカートリッジ64が上方へ離脱される。
【0057】
図9(A)は、プロセスカートリッジ64が画像形成装置本体12に装着されている状態を示している。
【0058】
プロセスカートリッジ64が上方へ離脱される場合、図9(B)に示す位置まで突出部76aが上方へ移動すると、接続部128が支軸部130を中心に左回り(上方側)に揺れ動き、プロセスカートリッジ64が軸部74aを軸として上方へ揺れ動く。
【0059】
図9(C)に示す位置まで突出部76aが第2の着脱案内溝124の上側に沿って上方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて、例えば接続部128が支軸部130を中心に左回りにさらに揺れ動き、接続部本体134が移動して、被接続部78の各端子(図示せず)と接続部128の各端子(図示せず)とが切断される。
【0060】
図9(D)に示す位置まで突出部76aが第2の着脱案内溝124の上側に沿って上方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて接続部128が揺れ動く。
【0061】
図9(E)に示す位置まで突出部76aが上方へ移動すると、被接続部78の移動に応じて接続部128がさらに揺れ動く。
【0062】
図9(F)に示す位置まで突出部76aが上方へ移動すると、被接続部78が接続部128から離れ始め、接続部128は被接続部78から力を受けない状態で停止する。
【0063】
尚、上記実施形態においては、プロセスカートリッジ64に被接続部78を設けた場合を例に説明したが、これに限定されることなく、例えば被接続部78は、像保持体44、帯電装置56、現像装置60、現像剤収容部61及び清掃装置62から選ばれた少なくとも一つの部品を有する組立体に設けられてもよい。例えば、被接続部78は、現像剤収容部61のみを組立体として構成したいわゆるトナーカートリッジに設けられてもよい。
【0064】
また、上記実施形態においては、電気装置が画像形成装置10である場合を例として説明したが、これに限定されることなく、電気装置は例えば通信装置又はコンピュータなどであってもよい。例えば、通信装置本体に接続部が設けられ、通信装置本体に対して着脱される組立体としての周辺装置に被接続部が設けられて、通信装置本体に対して周辺装置が着脱される場合に、通信装置本体と周辺装置とが電気的に接続又は切断されるようにされてもよい。さらに、電気装置本体に組立体が着脱される場合に、接続部に代えて被接続部が移動するようにされてもよいし、接続部及び被接続部がともに移動するようにされてもよい。
【符号の説明】
【0065】
10 画像形成装置
12 画像形成装置本体
14 画像形成部
44 像保持体
56 帯電装置
60 現像装置
61 現像剤収容部
62 清掃装置
64 プロセスカートリッジ
66 制御部
68 電源部
70 カートリッジ本体
74a,74b 軸部
76a,76b 突出部
78 被接続部
80 ユニットNVM
122 第1の着脱案内溝
124 第2の着脱案内溝
126 被接続部通路
128 接続部
130 支軸部
132 ブラケット(支持部)
134 接続部本体
136 接続案内部
138 移動案内部
139 規制部
140 被移動案内部
142,144 接続案内部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に設けられて湾曲した経路を形成する案内部に案内される被案内部と、
装置本体に設けられた接続部に電気的に接続される被接続部と、
を有し、
前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動自在に支持され、
前記装置本体に装着又は離脱する場合、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動可能である組立体。
【請求項2】
前記装置本体は画像形成装置本体であり、
像保持体、帯電装置、現像装置、清掃装置及び現像剤収容部から選ばれた少なくとも一つの部品を有する
請求項1記載の組立体。
【請求項3】
前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方は、
接続部本体と、
この接続部本体を支持する支持部と、
を有し、
前記接続部本体及び前記支持部がそれぞれ移動可能である
請求項1又は2記載の組立体。
【請求項4】
前記支持部は揺動可能に支持され、
前記接続部本体は前記支持部内で移動可能とされた請求項3の組立体。
【請求項5】
湾曲した経路を形成する案内部と、
電気的に接続するための接続部と、
を具備する装置本体と、
前記案内部に案内される被案内部と、
前記接続部に電気的に接続される被接続部と、
を具備する組立体と、
を有し、
前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動自在に支持され、
前記組立体が前記装置本体に対して装着又は離脱する場合、前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方が移動可能である電気装置。
【請求項6】
前記装置本体は画像形成装置本体であり、
像保持体、帯電装置、現像装置、清掃装置及び現像剤収容部から選ばれた少なくとも一つの部品を有する
請求項5記載の電気装置。
【請求項7】
前記接続部及び前記被接続部の少なくとも一方は、
接続部本体と、
この接続部本体を支持する支持部と、
を有し、
前記接続部本体及び前記支持部がそれぞれ移動可能である
請求項5又は6記載の電気装置。
【請求項8】
前記支持部は揺動可能に支持され、
前記接続部本体は前記支持部内で移動可能とされた請求項7記載の電気装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−224228(P2010−224228A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−71523(P2009−71523)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】