説明

統合型有機発光ダイオードプリントヘッド

【課題】コンパクトでかつ軽量な、統合型プリントヘッドを提供する。
【解決手段】直接的擬似接触プリンティング可能なコンパクトな軽量プリントヘッドは、基板12上に堆積されたOLED構造を含み、さらなる光学素子なしで、接触、擬似接触プリントのために設計され、所望の画素鮮明さ、低減されたクロストークを達成する。二つの異なる配列が開示される。一つは、少なくとも一つのOLED素子アレイは、少なくとも一つのOLED素子のトリップレットを含み、各トリップレットにおける各素子は、同一のトリップレットにおける他の2つのカラーフィルターの明瞭な波長範囲とは異なる明瞭な波長範囲の光を出射できる。第二は、プリントヘッドは、少なくとも一つの個々にアドレス可能なOLED素子のトリップレット18、20、22を含み、各OLEDアレイは、他の2つのアレイとは異なる明瞭な波長範囲の光を出射できる素子を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、コンパクトな軽量プリントヘッドに関し、より詳細には、統合型有機発光ダイオード(OLED)プリントヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、フォトグラフィーのフィルムまたは紙等の感光性材料を感光させるか、または、レセプターを写真複写するために用いられてきた。発光ダイオードは、通常、1つの線状アレイまたは多数の線状アレイに整列され、そのアレイに対して感光性材料を相対移動させるための手段が提供される。この方法では、その材料はアレイを通り過ぎて走査され、領域が露光され、それにより、画像を生成する。
【0003】
LEDから出射された光は急速に発散し、このために、露光強度を低減させ、かつ、露光領域を増大させる。これは、露光された画像の鮮明さの低減および隣接領域の望ましくない露光の可能性に通じ得る。これら問題の第一のものとして、画素の鮮明さが低下することが知られており、第二には、クロストークが知られている。これらの困難を避けるために、顕著な発散なしにLEDから感光性材料に光を伝達する光学系が利用される。このアプローチの結果、許容しうるプリントシステムが得られるが、このようなシステムは、光学系によって規定された大きさを有し、したがって、可搬型のプリントシステムのために望ましいほどにはコンパクトではない。
【0004】
既存のプリンター(例えば、Shimizuらの「LED Array,Print Head,and ElectrophotographicPrinter」、米国特許第6,064,418号(2000年5月16日)参照)に用いられる発光ダイオードは、p−n接合(エッジエミッタを構成する)の表面からの光を出射し、典型的には、プリントされた回路基板上に実装される。従前のプリンターに用いられるLEDのこれらの特徴のために、製造能力が制約され、コンパクトな接触または擬似接触プリンティングにおけるそれらの使用が除外される。プリンターに現在用いられている他の光源システム(例えばLCD)は、類似した制約を蒙り、その制約のために、コンパクトな接触または擬似接触プリンティングにおけるそれらの使用が除外される。革新的な設計がコンパクトなプリンターに対する必要性を充足させるために必要とされる。
【0005】
有機発光ダイオード(OLED)が、最近になって開発されてきている(例えば、非特許文献1)が、この有機発光ダイオードは、製造の容易さおよび低コストおよび低電力消費を確約する。最近の出版物(非特許文献2)は、OLEDを利用するプリントヘッドを記載する。この出版物に記載されたプリントヘッドは、ディスクリートなOLED、カラーフィルタおよび光学エレメントを含むため、望ましい程度にコンパクトにはならない。また、ディスクリートな光学エレメントが存在することにより、製造能力およびコストに影響するアライメントを考慮する必要がある。
【非特許文献1】S.Forrest,P.Burrows,M.Thompsonによる論文「The Dawn of OrganicElectronics」、IEEESpectrum,Vol.37,No,8,pp.29−34(2000年8月)参照
【非特許文献2】Y.Tsuruokaらの「Application of OrganicElectroluminescent Device to Color Print Head」、SID 2000 Digest,pp.978−981
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主たる目的は、コンパクトでかつ軽量であり、有機発光ダイオード(OLED)を利用する統合型プリントヘッドを提供することである。本発明のさらなる目的は、必要な画素の鮮明さを提供しながらクロストークを回避し、かつ、有機発光ダイオード(OLED)を利用する統合型プリントヘッドを提供することである。本発明の他の目的は、以下において明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
本発明は、有機発光ダイオード(OLED)構造を含むプリントヘッドの手段によって、上述の目的を達成する。ここで、OLEDは、少なくとも3つの区別可能な波長範囲を有する光を発し、プリントヘッドは、所望の画素鮮明さと、低減されたクロストークとを有する接触または擬似接触のプリンティングのために設計される。このOLED構造は、能動的にアドレス可能であるかまたは受動的にアドレス可能であるかのいずれかのOLEDエレメントを含む。
【0008】
一実施形態では、プリントヘッドは、二次元出力表面に対向する二次元光受光表面を有する透明な基板、および基板の受光表面上に置かれた少なくとも一つのOLED素子アレイを含むOLED構造を含む。プリントヘッドに対する2つの可能な異なる配列が開示される。一つの配列では、プリントヘッドにおける各OLEDアレイは、複数のOLED素子トリップレットのうちの少なくとも一つを含み、各トリップレットにおける各素子は、同一のトリップレットにおける他のOLED素子の区別可能な波長範囲とは異なる区別可能な波長範囲で光を出射させることができる。第二の配列では、プリントヘッドは、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子の細長いアレイのトリップレットのうちの少なくとも一つを含み、トリップレットにおける各アレイは、トリップレットにおける任意の他のアレイに対して実質的に平行に配列され、各トリップレットにおける各OLEDアレイは、トリップレットにおける他の2つのアレイの区別可能な波長範囲とは異なる区別可能な波長範囲における光を出射させることができる素子を有する。
【0009】
別の実施形態では、プリントヘッドは、平坦な第二表面に対して反対の平坦な第一表面を有する基板と、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)構造(この有機発光ダイオード(OLED)構造は、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子の少なくとも一つの細長いアレイを含み、基板の第一表面上に置かれる)と、実質的な透明層(OLED構造上に置かれ、OLED構造に対して効率的な光伝達の関係にある受光表面を有し、この受光表面は、出力表面に対して反対側に位置づけられる)とを含む。再度、同一の2つの代替のプリントヘッド配列がこの実施形態に対して開示される。
【0010】
OLED素子間の距離、OLED素子の固有の寸法、OLED素子と感光材料との間の距離を含むパラメータは、所与の素子に近接されたアレイの素子からの光強度および所与のOLED素子からの光強度に基づいて、所与のOLED素子に対応して、所与の画素領域での感光材料の露光を最適にするように選択される。露光は、得られる画素の主観的品質因子(Subjective QualityFactor(SQF)が出来るだけ100に近い場合および、所与の画素位置での隣接されたOLED素子によって生成された規格化された強度プロフィルと、対応するOLED素子によって生成された規格化強度プロフィルとの交差(intersection)が出来るだけ0.5に近い場合に最適化される。
【0011】
クロストークを低減するために、OLED素子領域に等しく、かつ、OLED素子と位置合わせされた、画像が形成されていない無色領域を取り巻く境界領域が、OLED素子のそれぞれに対して生成され得る。このような境界領域は、全3つの区別可能な波長範囲における光を実質的に吸収し、画像形成可能物質またはインクまたは色素等の材料を用いて形成され得る。
【0012】
本発明のプリントヘッドは、感光材料(例えば、銀ハライドフィルム、感光紙、乾燥銀、写真複写レセプタ材料、色素および酸アンプリファイヤ(amplifier)から構成される画像形成可能物質および他の感光性化合物)の全体の領域を露光するために用いられ得る。
【発明の効果】
【0013】
これらの実施形態は、軽量でコンパクトなプリントヘッドを提供する。ここで、OLED構造は、基板上に置かれ、プリントヘッドは、さらなる光学素子なしで、所望の画素鮮明さおよび低減されたクロストークを有する直接的な擬似接触プリンィングのために設計される。それらは、コンパクトであり、また、軽量であるとともに、OLED素子の持つ低電力要件という利点のために、本発明のプリントヘッドにより、移動データ環境のための可搬性プリンティングデバイスの構築が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(図面の説明)
本発明の新規な特徴が添付された請求の範囲に示される。しかしながら、本発明は、添付の図面と関連して読む場合に以下の詳細な説明から最も良く理解される。
【0015】
(詳細な説明)
軽量で、かつコンパクトなプリントヘッドを提供するために(これが、本発明の主たる目的であるが)、OLED構造が基板上に置かれ、プリントヘッドが、所望の画素鮮明さおよび低減されたクロストークを有する接触または擬似接触プリンティングのために設計される。この目的を達成するために、少なくとも3つの分離した波長範囲での光が媒体に対して伝達される必要がある。この目的を達成する実施形態のクラスが、本発明において開示される。実施形態の第二のクラスが関連出願(代理人事件整理番号第8477号)に開示される。本発明において開示された実施形態のクラスでは、少なくとも3つの分離した波長範囲を出射するOLEDを、基板上に置く。
【0016】
以下に開示された全実施形態は、直接的擬似接触プリンティングが可能であり、OLED構造を含む、コンパクトで軽量なプリントヘッドを提供するという目的を満たす。OLED構造は、少なくとも3つの分離波長範囲を覆って光を出射するOLED素子を含む。
【0017】
OLED構造の実施形態の2つのクラスが以下に提示される。実施形態の第一のクラスでは、OLED構造は、透明基板を含む。実施形態の第二のクラスでは、OLED構造は、分離基板上に置かれ、透明層を含む。
【0018】
(透明基板を含むOLED構造)
図1〜3を参照すると、本発明の一実施形態のプリントヘッドアセンブリが10で示される。図1に示されるように、実質的に透明な基板12は、実質的に平坦な受光表面14を有し、この受光表面14は、実質的に平坦な出力表面16から反対の位置に間隔が空けられ、かつ、この出力表面に実質的に平行になっている。この受光表面14は、有機発光ダイオード(OLED)構造50を置く基部として機能し、OLEDアレイ18、20および22を含む。OLED構造50は、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子のアレイ18、20および22を含み、基板12の受光表面14上に置かれ、基板12の受光表面14に対して効率的に光を伝達する。一実施形態では、OLED構造は、透明アノード列24、有機層25およびカソード行32からなる。(「実質的にまたは実質的に透明な」という用語は、関連のある広範囲の波長すなわち、OLED出射の波長の範囲を通す高度な透明性を有する材料を記載する。比較のため、透明電極に対する典型的な商用の仕様では、2つの挿入される電極は550nmで少なくとも80%の透明性を有する必要がある。)アノード行およびカソード列は、一実施形態では、OLED構造を超えて伸ばされ、導電線または電気的接触を構築し得る。その実施形態では、有機発光ダイオード(OLED)素子のエネルギー付与を選択的に制御するための駆動回路46、48は、エラストマーコネクタ(「ゼブラリンク(zebralink)と呼ばれることもある;商業的な例は、Potent Technoligy IncからのL型コネクタ、およびARCUSA/GoodTronicCorporationからの「G」型コネクタ)等の電気接続手段によって行および列電極に接続される。駆動回路への個々にアドレス可能な発光素子の選択的接続のための他の電気接続手段は、導電相互接続線である。導電相互接続線は、それらが接続手段を提供する手法において、基板の受光表面上に選択的に置かれ得る。導電相互接続線が用いられる場合、駆動回路46および48は、ワイヤボンディングまたは半田バンピング等の手段によって、導電相互接続線の選択された一方に接続される。(駆動制御回路は、基板14の受光表面上に実装され得るか、または、他の場所に設置され得る。駆動制御回路が他の場所に実装される場合、接続手段はまた、当業者によく知られるような電気リードおよびコネクタを含む。)導電相互接続線が用いられる場合、それらは、配置プロセスの手段またはワイヤボンディングまたは半田バンピングのいずれかによって、個々にアドレス可能なOLED素子に接続される。行および列から電極を伸長することおよび位置付けて導電相互接続線を構築することが可能であることは、当業者には一層明らかといえる。
【0019】
図2Aを参照すると、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子18、20および22の細長いアレイの少なくとも一つのトリップレット(3つ)が、実質的に透明な基板12上に置かれ、トリップレットにおけるアレイは、それぞれに対して実質的に平行に間隔が空けられて整列され、トリップレットにおける各アレイは、他の2つのアレイとは異なる区別可能な波長範囲における光(例えば、赤、緑、および青等)を出射することができ、各トリップレットは、すべての他のアレイトリップレットに対して実質的に平行に間隔が空けられた関係で整列される。図2Aのこのプリントヘッドは、一つのみのアレイのトリップレットを含む場合は、一度に1つのラインずつ、感光性材料を露光することが可能になる。図2Aに示された構成がアレイの多くのトリップレットを含む場合は、領域を露光することが可能になる。
【0020】
OLEDは、電圧がアノードおよびカソード端子に印加された場合にエネルギー付与される。液晶ディスプレイとの類似のように、能動的にアドレス可能なOLEDおよび受動的にアドレス可能なOLEDの両方を構成することが可能である。能動的にアドレス可能なOLED構造では、構造内で素子を選択することを可能にするさらなる回路が存在する。上記有機発光ダイオード(OLED)素子のエネルギー付与を選択的に制御するための駆動回路46および48は、行および列電極に接続する。OLEDアレイの列電極に接続された駆動制御回路46は、アレイに平行な方向に置く。OLEDアレイの行電極に接続された駆動制御回路48は、アレイに直交する方向に置く。
【0021】
各アレイにおける一つの素子を示す、3つのOLEDアレイを横切る断面図(図2Aの構造)が、図3Aおよび3Bに示され、この図3Aおよび3bは、受動的にアドレス可能なOLEDの場合を例示する。各OLED素子は、アノードとして機能するパターニングされた透明導電層24を最初に用いる。このような層は、インジウム錫酸化物(ITO)等の材料からなり、透明な導体であるか、または、高屈折率材料の層、導電層、および別の高導電率層の組み合わせかであり(例えば、ITO、銀または銀/金、およびWTO公報WO99/36261に記載されたようなITO)、そして、スパッタリングまたは蒸着等の真空成膜技術によって成膜される。行パターンを作製するために、フォトレジストおよびエッチングまたはレーザーアブレーション等の当業者によく知られた技術が、余分な材料を取り除くために用いられる。次に有機層を成膜する。
【0022】
有機層の成膜技術は、コーティング、スピンコーティングおよび革新的な質量移動技術等の有機ポリマーまたは色素を用いるものから、スパッタリングまたは蒸着等およびさらにインクジェットプリンティングおよび熱移行を含む標準的な真空成膜技術にまで及ぶ。少なくとも2つの有機層が各アレイに用いられるが、3層構造が最も一般的である。まず、ホール輸送層26を成膜する(ホール輸送層は、3つの波長範囲の全てにおいて出射するアレイに共通である)。次いで、エレクトロルミネッセンス層を各アレイに対して成膜する(第一の波長範囲において発光するアレイのための一つの層28、第二の波長範囲において発光する別の層36、および第三の波長範囲において発光するアレイのための別の層38)。次に、電子輸送層30(これは、3つの波長範囲において出射するアレイの全てに対して共通である)を成膜する。(エレクトロルミネッセンス層および電子輸送層を一層に組み合わせることが可能である。この場合、その層は、すべての波長に対して異なり、層30が存在しない。)そして、カソード構造32を、真空成膜技術を用いて成膜する。受動的にアドレス可能なOLEDプリントヘッドのために、カソード構造は、マグネシウム銀合金層および銀層等の導電性材料構造であるか、または、銀、金、アルミニウム、銅、マグネシウムまたはこれらの組み合わせ等の金属である。図3Aの導電材料32は、列電極を形成する。能動的にアドレス可能なOLEDプリントヘッドのために、導電材料およびトランジスタスイッチ(または、2つのトランジスタおよび1つのキャパシタ)からなる構造が各素子において要求される。最後に、保護コーティング42を、種々の手段の任意によって成膜する(有機層に類似する)。
【0023】
受動的にアドレス可能なOLEDの場合および図2Aの構造に対する、アレイに沿う断面図が図3Bに示される。有機層26、28および30およびここでアノード24に沿って伸長するアノードが行電極を構成する。
【0024】
図2Aのプリントヘッドを用いて感光材料を露光することは、以下の方法により行われる。プリントヘッドは、平面光を出射する基板の表面が、感光材料の受光表面から所与の間隔をおいて離れ、かつ感光材料の受光表面に対して実質的に平行に反対側に空間的に置かれるように、感光材料上に配置される。高感度のインスタント銀ハライドフィルム上にプリントする場合のように受動的にアドレスするモードでは、一度に一つの行がアドレスされてプリントされ、次の行に進んでマルチプレックス化される。一つの波長範囲(例えば、赤)で出射する全ての行をアドレスおよびプリントの完了時に、OLEDプリントエンジンがフィルム平面に対して一行移動されて、アドレスおよびプリントプロセスが次の波長範囲(例えば、緑)を用いて繰り返される。この移動は、プリントヘッドと感光材料の受光表面との間の距離の両方に直交する方向に発生する。このシフトおよびプリント動作は、一回以上にわたって繰り返され、その結果、フレームにおけるすべての画像画素は、例えば、赤、緑、および青色光に露光され得る(図2A)。ライン状照射に対して、本方法は、先行する議論と同一であるが、プリントヘッドは、開始位置に戻されなければならないか、または、次のラインをプリントする間に逆の順序に動かさなければならない。全体のプリント時間は、エリア照射に対して、プリントサイズに依存し、各カラーに対する照射時間とプリントエンジンを移動させるための短時間の2倍との合計の行数倍に等しい。能動的にアドレスするモードでは、各素子がトランジスタスイッチを有する場合(2つのトランジスタおよび1つのキャパシタ)、同時に全てのOLEDにエネルギー付与することが可能である。この場合、全プリント時間は、領域露光に対するプリントサイズから独立し、最も長い露光時間と、再度、一行プリントエンジン(またはフィルム)を移動させるための時間の2倍との和の3倍に等しい。
【0025】
図1の実施形態の代替の配列では、図2Bに示されるように、各OLEDアレイは、複数のOLED素子トリップレットから構成され、トリップレットのそれぞれにおける各素子は、同一トリップレットにおける他の2つの素子とは異なる区別可能な波長範囲での光(例えば、赤、緑、および青)を出射することが可能である。この配列と図2Aに示される配列との間の相違は、さらに、図3Cおよび3Dに示される断面図から見られ得る。図3Cを参照すると、全3つのエレクトロルミネッセンス層38が同一の波長範囲で出射することを除き図3Aに類似する。図3Dを参照すると、図3B(これは、図2Aに対応する断面図である)では、エレクトロルミネッセンス層が連続しており、一つの波長範囲で出射するが、図3Dでは、それぞれが区別可能な波長範囲で光を出射する3つのエレクトロルミネッセンス層がある(アレイに対する一つの層28が第一の波長範囲において出射し、アレイに対する別の層36が第二の波長範囲で出射し、アレイに対する別の層38が第三の波長範囲で出射する)。すなわち、図2Aの実施形態では、アレイに沿って全OLEDは、同一の波長範囲において出射する一方で、図2Bの実施形態では、アレイに沿って3素子の連続する群があり、各素子は、異なる波長範囲で出射する。図2Bのプリントヘッドは、フィルム平面に対して一行移動させることおよび新しいデータに伴ってアドレスおよびプリントプロセスを繰り返す必要がない。受動的アドレスモードでは、領域露光のためのトータルのプリント時間は、プリントサイズ依存し、任意の波長範囲に対する最も長い露光時間の行数倍に等しい。能動的なアドレスモードでは、トータルのプリント時間は、プリントサイズとは無関係になり、領域露光に対して、最も長い露光時間に等しい。
【0026】
図2Aおよび2Bの両方の実施形態の変形では、米国特許第4,602,263号;4,720,449号;4,720,450号;4,745,046号;4,818,742号;4,826,976号;4,839,335号;4,894,358号;4,960,901号;5,582,956号;5,621,118号および6,004,719号に記載された材料に例示される感光画像形成システムの単一の連続層が、透明基板の出力表面上にコーティングされる。あるいは、上記変形においては、黒の色素またはインク等の材料が、インクジェットまたは熱伝達プリンティングの手段によって、透明基板の出力表面上にコーティングされる。OLED素子のそれぞれに対しては、画像にならない無色の領域を取り巻く境界領域を、OLED素子領域に見合ってOLED素子とともに位置合わせされるように作ることができる。このような境界領域は、全ての3つの区別可能な波長範囲での光を実質的に吸収する(例えば、黒境界領域)。境界領域は、クロストークを低減する助けとなる。OLED素子の領域に等しく、かつ、OLED素子とともに配列される領域を規定するための一つの手順は、全OLED素子に対して実質的に同一であり、中心点が各OLED素子に対して規定され得る固有の表面の寸法から開始する。各OLED素子の中心から、対応する画像点が規定され得る。このような画像点は、画像形成が可能な層を利用する実施形態では上記画像形成可能層の出力表面上に位置づけられるものであるか、または、インクまたは色素等の材料を利用する実施形態に対しては基板の出射表面上に位置合わせされるものである。OLED構造が置かれる表面に直交するラインに沿って対応する画像点を定めることにより、その画像においてそのラインはOLED素子の中心点を通過するものであることから、中心点および対応する画像点が位置合わせされる。こうして、その中心点として対応する画像点を有し、かつ、OLED素子と同一の固有の寸法を有する領域は、OLED領域に合せられる。
【0027】
(別体基板上のOLED構造)
第二の実施形態が、図4A、4B、5A、5B、5Cおよび5Dに示される。図4Aを参照すると、実質的に平坦な第一表面54が、実質的に平坦な第二表面56と対向して空間的に離れて位置された両表面を有する基板52は、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)構造を置く基部として機能する。OLED構造は、少なくとも一つの細長い、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子72のアレイを含む。図5Aおよび5Cに示される能動的にアドレス可能なOLED構造において、OLED素子は、トランジスタスイッチ(トランジスタスイッチは、複数のトランジスタと1つのキャパシタとを含む)58と、少なくとも一つの平坦化層60と、複数の接触パッドおよび電気バス62とを含む。能動的にアドレス可能なOLED構造および受動的にアドレス可能なOLED構造の両方(受動的にアドレス可能な構造に対して図5Bおよび5Dを参照)は、カソード64、複数の有機材料層、および透明アノード24を含む。能動的にアドレス可能なOLED構造に対して、トランジスタスイッチ58は、第一基板54に最も近接して置かれる。受動的にアドレス可能なOLED構造に対して、図5Bおよび5Dを参照して、カソード64は、第一表面54に最も近接して置かれる。図5Aおよび5Cに示される能動的にアドレス可能な構造および図5Bおよび5Dの受動的にアドレス可能な構造の両方に対して、透明アノードは、第一表面から最も遠く離れるように置かれ、実質的に透明な層66は、OLED構造上に置かれる。透明層66は、透明アノード24に対して効率的な光透過の関係の受光表面68を有し、受光表面68は、出力表面70から反対側に間隔が空けられている。この構造は、図5Aおよび5Bにさらに規定される。図5Aおよび5Bを参照すると、能動的にアドレス可能なOLED構造に特有に、基板52は、能動的にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)構造を置く基部として機能する。基板材料は、ガラス、成膜に適したプラスチック基板、または、半導体ウエハであり得る。トランジスタスイッチ58は、基板52の第一基板54上に置かれる。(FETトランジスタスイッチは、当業者によく知られている。Inukaおよび共働者は、Sid 00Digest,p.924にトランジスタスイッチ構成を示している。カソードをトランジスタに接続するためにスイッチを修正する方法が当業者に明らかであるべきである。)平坦化層60は、トランジスタスイッチをバスおよび接触パッド62から分離し、バスおよび接触パッド62をカソード構造64から分離する。平坦化層は、酸化ケイ素(SiO2)のような材料から構築され得、カソード構造は、マグネシウム銀アロイおよび銀層等の導電材料構造または、真空成膜技術を用いて成膜される、銀、金、アルミニウム、銅、カルシウム、マグネシウムまたはこれらの組み合わせ等の金属である。
【0028】
図5Bおよび5Dに示される、受動的にアドレス可能なOLED構造に対して、カソード構造64は、基板の第一表面54上に置かれる。(基板上の成膜は、また、任意の調整が必要な場合に、平坦化することまたはパッシベーションすることによる基板の調整を含む。)再度、図5A、5B、5Cおよび5Dを参照すると、有機層26、28および30が次に成膜される。電子輸送層30(これは、3つの波長範囲の全てにおいて出射するアレイに共通である)が、まず、成膜される。次いで、エレクトロルミネッセンス層が各アレイに対して成膜される(一つの層28がアレイに対して第一の波長範囲で出射し、別の層36がアレイに対して第二の波長範囲で出射し、別の層38がアレイに対して第三の波長範囲で出射する)。エレクトロルミネッセンス層と電子輸送層を一層に併用することが可能である。この場合、その層は、全ての波長に対して異なり、層30が存在しない。次に、ホール輸送層26が成膜される(ホール輸送層は、全3つの波長範囲において出射するアレイに共通である)。次に、アノードとして機能する透明導電層24が成膜される。アノード層は、透明な導電体であるインジウム錫酸化物(ITO)等の材料または高屈折率材料の層、導電層、および他の高屈折率層の組み合わせ(例えば、ITO、銀または銀/金、およびWTO公報WO99/36261に記載されたようなITO)からなり、スパッタリングまたは蒸着等の真空成膜技術によって成膜される。行パターンを作製するために、フォトレジストおよびエッチング技術またはレーザアブレーション等の当業者によく知られた技術が余分な材料を取り除くために用いられる。最後に、実質的に透明な層が成膜される。この透明な層は、アクリル、またはポリカーボネートであり得るか、または、透明なポリマーがコーティングまたはスピンコーティング等の技術によって成膜され得る。
【0029】
図5Cは、能動的にアドレス可能なOLED構造の場合のための構造の異なる図を示す。この図では、バスおよび接触パッドが明示して示される。
【0030】
透明なカソードを有する能動的にアドレス可能な構造を構築することが可能である。この場合(図示せず)、トランジスタスイッチは、第一表面に最も近接して置かれ、アノードが次に置かれ、次いで、有機層が図5Aおよび5Cのものから逆の順序に置かれる。すなわち、ホール輸送層がアノード上に置かれ、エレクトロルミネッセンス層によって続けられ、最後に、電子輸送層が置かれる。透明なカソードが次いで置かれる。透明なカソードは、例えば、マグネシウム銀アロイまたはマグネシウム層等の適切な仕事関数の導電材料構造の薄層からなり、インジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電材料層によって続けられる(WTO公報WO99/20081 A2およびWTO公報WO98/061122A1およびその中のレファレンスを参照のこと)。
【0031】
能動的にアドレス可能なOLED構造の場合のアノード行およびこのバスまたは受動的にアドレス可能なOLED構造の場合のカソード列は、一実施形態では、導電ラインまたは金属接触を構築するために、OLED構造を超えて伸ばすことができる。その実施形態では、上記有機発光ダイオード(OLED)素子のエネルギー付与を選択的に制御するための駆動制御回路80および82が、エラストマーコネクタ(「ゼブラリンク」と呼ばれることもある)等の電気的接続手段によって行および列電極に接続される。個々にアドレス可能な発光素子の駆動回路への選択的接続のためのさらなる電気接続手段は、導電相互接続ラインである。外部の導電相互接続ラインが用いられる場合、導電相互接続ラインは、導電相互接続ラインが選択接続を個々にアドレス可能な発光素子に供給する方法で、基板の第一表面上に選択的に置かれる。導電相互接続ラインが用いられる場合、駆動制御回路80および82は、ワイヤボンディングまたは半田バンピング等の電機接続手段によって、導電相互接続ラインの選択された一つに接続される。駆動制御回路は、基板54の第一表面上に実装され得るか、または、他の場所に位置づけられ得る。他の場所に実装された場合、接続手段は、当業者によく知られるように電気リードおよびコネクタをさらに含む。
【0032】
導電相互接続ラインは、成膜プロセスの手段またはワイヤボンディングまたは半田バンピングのいずれかによって、個々にアドレス可能なOLED素子に接続される。導電相互接続ラインを構築するために行およびバスから電極を伸長および位置付けすることが可能であることが当業者に明らかであるべきである。図4Aは、OLED構造が、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子の細長いアレイの複数のトリップレット72、74および76の少なくとも一つを含む場合を示し、トリップレットにおける各アレイは、トリップレットにおける互いのアレイに対して実質的に平行に離間した関係で位置合わせされ、各トリップレットにおける各アレイは、トリップレットにおける他の2つのアレイの区別可能な波長範囲とは異なる区別可能な波長範囲での光を出射することができ、各トリップレットは、任意の他のアレイトリップレットに対して実質的に平行に離間した関係で配列される。図4Bは、少なくとも一つのOLED素子のアレイが複数のOLED素子のトリップレットから構成され、各トリップレットにおける各素子が、同一のトリップレットにおける他の2つの素子とは異なる区別可能な波長範囲での光または光(例えば、赤、緑、および青)を出射することができる場合を示す。図4Aおよび4Bのプリントヘッドための露光方法は、図2Aおよび2Bのプリントヘッドの方法に同一である。図4Aのプリントヘッドに対して、トータルのプリント時間は、受動的にアドレス可能なOLED素子を用いて行われる領域露光に対して、プリントサイズに依存し、各色に対する露光時間とプリントエンジンを一行移動させる短時間の2倍の合計の行数倍に等しい。能動的にアドレスするモードでは、各素子がトランジスタスイッチ(2つのトランジスタおよび1つのキャパシタ)を有する場合に、同時に全てのOLEDにエネルギー付与することが可能である。この場合、トータルのプリント時間は、プリントサイズから独立し、領域露光に対して、最も長い露光時間の3倍と、再度、プリントエンジン(またはフィルム)を一行移動させる時間の2倍との和に等しい。
【0033】
図4Bのプリントヘッドに対して、受動的にアドレスするモードのための合計のプリント時間はプリントサイズに依存し、任意の波長範囲に対する最も長い露光時間の行数倍に等しくなる。能動的にアドレスするモードでは、トータルのプリント時間は、プリントサイズに依存しなくなり、領域露光に対する最も長い露光時間に等しくなる。
【0034】
図4Aおよび4Bの両方の実施形態の変形においては、米国特許第4,602,263号;第4,720,449号;第4,720,450号;第4,745,046号;第4,818,742号;第4,826,976号;第4,839,335号;第4,894,358号;第4,960,901号;第5,582,956号;第5,621,118号および第6,004,719号に記載された材料に例示される感光画像形成システムの単一の連続層が、透明層の出力表面上にコーティングされる。あるいは、上記変形においては、黒の色素またはインク等の材料が、インクジェットまたは熱転写プリンティングの手法によって、透明層の出力表面上にコーティングされる。OLED素子のそれぞれに対しては、OLED素子領域に対応していてOLED素子に位置合わせされるような色の無い領域であって画像とはならない領域を、取り巻く境界領域として設けることができる。このような境界領域は、全ての3つの区別可能な波長範囲での光を実質的に吸収する(例えば、黒色境界領域)。この境界領域は、クロストークを低減する助けとなる。OLED素子の領域に対応し、OLED素子に位置合わせされるような領域を規定するための手順が、全OLED素子に実質的に同一で、中心点が各OLED素子に対して規定され得る固有の表面寸法に基づいて進められる。このとき、各OLED素子の中心を用いて、対応する画像点が規定され得る。このような画像が形成される層を用いる上記変形の場合、画像形成可能な層の出力表面上の位置を画像点とするようにすることができるし、あるいは、インクまたは色素等の材料を利用する実施形態の場合には、透明層の出力表面上の位置を画像点とすることもできる。OLED構造が置かれている表面に直交するライン上にくる位置に、そのOLED構造の素子に対応する点を定めることにより、OLED構造の中心点とそれに対応する上記画像点とを位置合わせすることができ、OLED素子の中心点を通過する画像点によって画像が構成される。このように、中心点に対応する画像点を有し、かつ、OLED素子と同一の固有の表面寸法を有する領域が、OLED領域に一致することとなる。
【0035】
(プリントヘッド寸法の最適化)
プリントヘッドの実施形態のグループでは、任意のアレイにおける任意のOLED素子から発生し、感光材料の受光表面上に入射する光は、固有の画素寸法を有する画素領域を、感光材料の受光表面上に規定する。基板の平坦な出力表面と感光材料の受光表面との間の所与の距離において、OLED素子の中心間の間隔、OLED素子の固有の表面寸法、および実施形態の一クラスにおける基板の出力表面と受光表面との間の距離(または、実施形態の他のクラスにおける、透明層の出力表面と受光表面との間の距離)は、連関させて選択され、その結果、所与の画素領域、所与のOLED素子に対応する画素領域では、所与の素子に隣接した所与のアレイの素子からの光強度に起因する感光材料の露光は最適化され、適切な画素の鮮明さが取得される。最適化手順の詳細およびフィルムタイプの例が以下に与えられる。
【0036】
(最適化手順)
(画素領域での強度の計算)
画素領域での強度を計算するために、OLED素子のそれぞれからの発光拡散が均等拡散(Lambertian)であることが考慮される。すなわち、点光源であると考えられる程小さいソースの各領域からの放射強度は、観察点と表面に対して垂直な方向との間の角度の余弦(cosine)の依存性に応じて低下する。(強度は、単位立体角度あたりに放たれるパワーとして規定される。)したがって、図6に示すように、異なる屈折率を有する基板材料を通る光の伝播を考慮に入れて、光源領域に起因する画素領域での強度を計算することが可能である。(光源から画素への光伝播を計算する方法についての完全で一般的な議論は、Jackson,Classical Electrodynamics,第2版pp.427−432,ISBN0−471−43132−Xに見出され得る。)一つのOLED素子からの、およびプリントヘッドと感光媒体との間の2つの所与の隔たりに対する所与の画素での計算された強度プロファイルが、図7に示される。画素領域を計算するには、フィルムのMTFおよび感度および画素位置での放射強度を考慮に入れる必要がある。画素領域を計算するための方法および技術が当業者によく知られている。
【0037】
(画素鮮明さの最適化)
一旦、一つのOLED素子からの所与の画素における、およびプリントヘッドと感光材料との間の所与の分離に対する強度プロファイルが知られると、画素鮮明さの測定を計算することが可能である。最も一般に用いられる画素鮮明さの測定は、SQF(subjective qualityfactor)である。SQFは、感光媒体における所与の画素位置での一つのOLED素子またはカラーフィルタアレイ素子によって生成された強度プロファイルから規定される。感光材料における所与の画素位置での一つのOLED素子またはカラーフィルタアレイによって生成された強度プロファイルは、点拡散関数(point spread function)である。SQFを計算するために、点拡散関数は、空間周波数領域(spatialfrequency domain)で表わされる(空間範囲から空間周波数領域への変換のレビューのために、Daily andShaw,Image Science,Chapter 6,ISBN0−12−200850−2を参照のこと)。点拡散関数の変換の大きさは、変調伝達関数MTF(f)である。SQFは、下式のように規定される。
【0038】
【数1】

【0039】
これは、GrangerおよびCupery(Granger,Cupery,Phot.Sci.Eng.,Vol,pp.221−230,1972)によって定義されるようなSQFである。彼らは、計算されたSQFを観察者による許容度ランキングとの関連を調べた。彼らは、100%に近いSQFは、鮮明さに対する最も高い品質ランキングを取得することを見出した。したがって、SQFは、画素鮮明さの良好な尺度となる。
【0040】
(クロストーク)
クロストークは、発光ダイオードからの発光が均等拡散であるということにより生じる。これは、任意のダイオードまたはフィルターから出射された光のいくつかは、隣接する領域における媒体を露光することを意味する。換言すると、任意の所与のダイオードからの出力は、最も近い隣接画像画素をある程度露光する。ある程度のオーバーラップが許容されるのは、それが、均一な強度プロファイルにつながるからである。クロストークの計算は、画素鮮明さの計算に類似する。すなわち、感光媒体における所与の画素位置での隣接OLED素子またはカラーフィルターアレイ素子によって生成された強度プロファイルが計算される。例が図8に示される。2つの基準化強度ラインの交点は、完全な最適値である0.5を有する。0.5に近い値が最適化された設計であると考えられる。
【0041】
(図2Bおよび4Bのプリントヘッドに対する最適化の考察)
各OLEDアレイが複数のOLED素子トリップレットから構成される場合(図2Bおよび4B)では、画素鮮明さおよびクロストークの計算は、同一の波長範囲で出射する素子(例えば、赤または緑または青で発光する素子)に対して実行される以外は、上記と同様に行われる。一つのさらなる考察は、異なる波長範囲からの強度のオーバーラップである。このオーバーラップは、結果として、色の全領域においてわずかな損失を生じる。トリップレットの3つの波長範囲に対する強度、およびクロストークおよび同一の波長範囲で出射する素子に起因する点拡散関数が、図9に示される。
【0042】
(見本計算)
(感光媒体(フィルム)2)
表1に与えられる性質を有する感光媒体(フィルム)。
【0043】
【表1】

および表2に与えられるパラメータを有する図2Aまたは4Aに示されるプリントヘッドに対して、空隙厚さの関数としてのSQFが表3に示され、クロストークが図8に与えられる。
【0044】
【表2】

【0045】
【表3】

ここで、1milは25.4μmである。したがって、軽量でかつコンパクトなプリントヘッドを提供する実施形態が開示される。この場合、OLED構造は、基板上に堆積され、プリントヘッドは、さらなる光学素子なしで、接触または偽接触プリンティングのために設計され、所望の画素鮮明さおよび低減されたクロストークを有する。
【0046】
開示された実施形態の組み合わせ、追加、改変および他の変更を含め、本発明の他の実施形態は、当業者に明らかであり、上掲の請求の範囲の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、OLEDプリントヘッドの第一の実施形態の描写図を示し、複数の受動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントを例示する。
【図2A】図2Aは、OLEDプリントヘッドの第一の実施形態の平面図であり、ここで、プリントヘッドは、複数のアレイトリップレットを含み、トリップレットにおける各アレイは、波長の明瞭な範囲における光を出射する。
【図2B】図2Bは、OLEDプリントヘッドの第一の実施形態の平面図であり、ここで、各アレイは、複数のOLED素子のトリップレットから構成され、トリップレットのそれぞれにおける各素子は、明瞭な波長範囲での光を出射する。
【図3A】図3Aは、受動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図2Aのトリップレットにおける3つのアレイを横切る、断面図であり、受動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントを例示する。
【図3B】図3Bは、受動的にアドレス可能なOLEDに対する、図2Aのアレイに沿う、断面図であり、受動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントをさらに例示する。
【図3C】図3Cは、受動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図2Bの3つのアレイを横切る断面図であり、図2Bの受動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントを例示する。
【図3D】図3Dは、受動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図2Bのアレイに沿い、そのアレイにおいてOLED素子の一つのトリップレットを横切る断面図である。
【図4A】図4Aは、OLEDプリントヘッドの別の実施形態の平面図であり、ここで、プリントヘッドは、OLED素子のアレイの複数のトリップレットを含み、トリップレットの各アレイにおける素子は、トリップレットにおける他のOLEDアレイの明瞭な波長範囲とは異なる一つの明瞭な波長範囲での光を出射し、プリントヘッドは、基板と透明層とを含む。
【図4B】図4Bは、OLEDプリントヘッドの第二の実施形態の平面図であり、ここで、プリントヘッドは、OLED素子の少なくとも一つのアレイを含み、各OLEDアレイは、OLED素子の複数のトリップレットから構成され、トリップレットのそれぞれにおける各素子は、明瞭な波長範囲での光を出射し、プリントヘッドは、基板と透明層とを含む。
【図5A】図5Aは、能動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図4Aのトリップレットにおける基礎をなすOLED構造の3つのアレイを横切る断面図であり、能動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントを例示する。
【図5B】図5Bは、受動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図4Aのトリップレットにおける基礎をなすOLED構造の3つのアレイを横切る断面図であり、受動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントを例示する。
【図5C】図5Cは、能動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図4Bの一つのアレイに沿う断面図であり、能動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントをさらに例示する。
【図5D】図5Dは、受動的にアドレス可能なOLED構造に対する、図4Bの一つのアレイに沿う断面図であり、受動的にアドレス可能なOLED構造のコンポーネントをさらに例示する。
【図6】図6は、最適化計算のための幾何学的条件の描写図である。
【図7】図7は、一つのOLED素子からの所与の画素での、およびプリントヘッドと感光材料との間の2つの所与の分離に対する計算された強度プロファイルを示す。
【図8】図8は、感光性媒体の所与の画素位置での隣接OLED素子によって生成された計算された強度プロファイルを示す。
【図9】図9は、図2Bおよび4Bのプリントヘッドに対して、トリップレットの3つの波長範囲の計算された強度、並びに、同一の波長範囲において出射する素子に起因するクロストークおよび点拡散機能を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光材料を露光するための装置であって、該感光材料が、受光表面を有し、該受光表面上に入射する光によって露光され、該装置は、
実質的に平坦な第1の表面を有し、該第1の表面と実質的に平坦な第2の表面との間に所与の厚さがある基板と、
露光のための光を透過させる透明アノード層を含む個別にアドレス可能な少なくとも一つの有機発光ダイオード素子の細長いアレイを含む有機発光ダイオード構造であって、該透明アノード層が該基板の第1の表面から離れた位置にくるように該基板の第1の表面の上に層をなすように置かれている有機発光ダイオード構造と
を備えてなり、
前記基板は、実質的に透明であり前記透明アノードからの光を前記第1の表面から第2の表面へと実効的に透過させ、該基板の該第2の表面が前記感光材料の受光表面に近付けられたときの該有機発光ダイオード構造の発光素子と該感光材料との間の距離において、画素の鮮明さが高まり、隣接する同一の色の画素の間でのクロストークによって、前記感光材料の受光表面における強度プロファイルの均一性が高まるものとなるように、前記所定の厚さが設定される、装置。
【請求項2】
隣接する二つの同一の色の発光素子それぞれからの光強度が等しくなる前記感光材料の受光表面上の位置において、それぞれの光強度がそれぞれの発光素子の前記感光材料の受光表面上における最大値のほぼ0.5倍となるよう、前記所定の厚さが設定される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
感光材料を露光するための装置であって、該感光材料が、受光表面を有し、該受光表面上に入射する光によって露光され、該装置は、
実質的に平坦な第1の表面を有し、該第1の表面と実質的に平坦な第2の表面との間に所与の厚さがある基板と、
露光のための光を透過させる透明アノード層を含む個別にアドレス可能な少なくとも一つの有機発光ダイオード素子の細長いアレイを含む有機発光ダイオード構造であって、該透明アノード層が該基板の第1の表面から離れた位置にくるように該基板の第1の表面の上に層をなして置かれている有機発光ダイオード構造と、
該透明アノードからの光を実効的に透過させる受光表面と、該透明層受光表面に対して離れて対向し光を発する出力表面とを有する、該有機発光ダイオード構造上に置かれた実質的に透明な透明層であって、該透明層の該出力表面が前記感光材料の受光表面に近付けられたときの該有機発光ダイオード構造の発光素子と該感光材料との間の距離において、画素の鮮明さが高まり、隣接する同一の色の画素の間でのクロストークによって均一性が高まるものとなるように、該受光表面と該出力表面との間として測定される該透明層の厚さが設定される、透明層と
を備えてなり、
隣接する二つの同一の色の発光素子それぞれからの露光強度が等しくなる前記感光材料の受光表面上の位置において、それぞれの露光強度がそれぞれの発光素子の前記感光材料の受光表面上における最大値のほぼ0.5倍となるよう、前記透明層の厚さが設定される、装置。
【請求項4】
前記有機発光ダイオード素子のエネルギー付与および制御を選択的に制御する複数の駆動制御回路と、
前記有機発光ダイオード構造における前記個別にアドレス可能な発光素子のうちの選択された発光素子を、該駆動制御回路のうちの選択された駆動制御回路に電気的に接続する手段と
をさらに含む、請求項1または3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのアレイは、有機発光ダイオード素子のトリプレットを複数含んで構成され、該トリプレットの各々における各素子は、当該トリプレットにおける他の2つの素子とは異なる区別可能な波長範囲の光を発することができる、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
個別にアドレス可能な有機発光ダイオード素子の細長い前記アレイに含まれる複数のトリプレットのうちの少なくとも一つを含み、
該トリプレットにおける各アレイは、該トリプレット同士が互いに離れて実質的に平行になるよう向きが定められ、各トリプレットにおける各アレイは、該トリプレットにおける他の2つのアレイの区別可能な波長範囲とは異なる区別可能な波長範囲の光を発することができ、各トリプレットは、任意の他のアレイトリプレットに対して離れて実質的に平行になるよう向きが定められる、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記有機発光ダイオード構造は、能動的にアドレス可能な有機発光ダイオード構造であるか、または、受動的にアドレス可能な有機発光ダイオード構造である、請求項6または6に記載の装置。
【請求項8】
前記基板の第2の表面は、前記感光材料の前記受光表面に対して所与の距離だけ離れて対向するよう配置され、かつ、該受光表面に対して実質的に平行になっており、
任意の有機発光ダイオード素子は、固有の表面寸法を有し、該固有の表面寸法は、全有機発光ダイオード素子について実質的に同一であり、該固有の表面寸法から中心点が規定されることができて、前記アレイのいずれかにおける前記有機発光ダイオード素子が、該有機発光ダイオード素子の中心同士の間に所与の間隔を開けるよう離して配置されて、該アレイのいずれかにおける任意の有機発光ダイオード素子により生成され、該感光材料の該受光表面上に入射する該光が、該感光材料の該受光表面上に画素領域を規定しており、該画素領域は固有の画素寸法を有しており、
所与のアレイ内の所与の有機発光ダイオード素子に対応する所与の画素領域において、該所与の有機発光ダイオード素子に隣接する該所与のアレイの有機発光ダイオード素子からの光強度に起因する該感光材料の前記露光を最適化するように、前記基板の前記第2の表面から該感光材料の該受光表面までの間の該距離と、該有機発光ダイオード素子の該中心間の該間隔と、該基板の第1の表面から第2の表面までの間の前記厚さ、該有機発光ダイオード素子の該固有の表面寸法とが連携して選択される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項9】
前記透明層の平坦な出力表面は、前記感光材料の前記受光表面に対して所与の距離だけ離れて対向するよう配置され、かつ、該受光表面に対して実質的に平行になっており、
任意の有機発光ダイオード素子は、固有の表面寸法を有し、該固有の表面寸法は、全有機発光ダイオード素子について実質的に同一であり、該固有の表面寸法から中心点が規定されることができて、前記アレイのいずれかにおける前記有機発光ダイオード素子が、該有機発光ダイオード素子の中心同士の間に所与の間隔を開けるよう離して配置されて、該アレイのいずれかにおける任意の有機発光ダイオード素子により生成され、該感光材料の該受光表面上に入射する該光が、該感光材料の該受光表面上に画素領域を規定しており、該画素領域は固有の画素寸法を有しており、
所与のアレイ内の所与の有機発光ダイオード素子に対応する所与の画素領域において、該所与の有機発光ダイオード素子に隣接する該所与のアレイの有機発光ダイオード素子からの光強度に起因する該感光材料の前記露光を最適化するように、前記透明層の前記平坦な出力表面から該感光材料の該受光表面までの間の該距離と、該有機発光ダイオード素子の該中心間の該間隔と、該透明層の該出力表面から該受光表面までの間の前記厚みと、該有機発光ダイオード素子の該固有の表面寸法とが連携して選択される、請求項3に記載の装置。
【請求項10】
任意の有機発光ダイオード素子は、固有の表面寸法を有し、該固有の表面寸法は、全有機発光ダイオード素子について実質的に同一であり、該固有の表面寸法から中心点が規定されることができて、該中心点の各々が、対応する画像点を前記基板の前記出力表面に有しており、該画像点の各々が、任意の有機発光ダイオード素子の領域と同一の表面寸法を有する領域の中心点であり、対応する有機発光ダイオードの中心点に対して位置合わせされており、該領域の全ては、該領域の周辺全体に実質的に隣接する範囲をさらに含み、該範囲は、3つの区別可能な波長範囲全ての光を実質的に吸収し、各区別可能な波長範囲は、前記トリプレットにおける有機発光ダイオードに関連付けられる、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記領域の周辺全体に実質的に隣接する前記範囲は、堆積手段によって材料を堆積することにより形成され、前記材料は、3つの区別可能な波長範囲全ての光を吸収する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記透明層の前記出力表面上に置かれる画像形成が可能な材料の層をさらに含み、
該画像形成可能層は、画像形成可能層受光表面を有しており、該画像形成可能層受光表面は、該画像形成可能層の出力表面に対して離れて対向されていて、該画像形成可能層出力表面に対して実質的に平行であり、該画像形成可能層受光表面が、該透明層の該出力表面に対して有効に光を透過させるものである、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
任意の有機発光ダイオード素子は、固有の表面寸法を有し、該固有の表面寸法は、全有機発光ダイオード素子について実質的に同一であって、該固有の表面寸法から中心点が規定されることができるものであり、該中心点の各々は、対応する画像点を前記画像形成可能な層の該出力表面に有しており、該画像点の各々は、任意の有機発光ダイオード素子の領域と同一の表面寸法を有する領域の中心点であって、対応する有機発光ダイオードの中心点に対して位置合わせされており、該領域の全ては、該領域の周辺全体に実質的に隣接する範囲をさらに含んでおり、該範囲は、3つの区別可能な波長範囲全ての光を実質的に吸収するものであり、該区別可能な波長範囲の各々は、前記トリプレットにおける有機発光ダイオードに関連付けられていて、該範囲は、該画像形成可能な材料に画像を形成することによって形成されるものである、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記画像形成可能な層の前記平坦な出力表面は、前記感光材料の前記受光表面に対して所与の距離だけ離れて対向して配置され、該感光材料の該受光表面に対して実質的に平行であり、
任意の有機発光ダイオード素子は、固有の表面寸法を有しており、該固有の表面寸法は、全有機発光ダイオード素子について実質的に同一であって、該固有の表面寸法から中心点が規定されることができるものであり、任意のアレイにおける前記有機発光ダイオード素子は、有機発光ダイオード素子の中心同士の間に所与の間隔を開けるよう離して配置されており、
該アレイのいずれかにおける任意の有機発光ダイオード素子により生成され、該感光材料の該受光表面上に入射する光が、画素領域を該感光材料の該受光表面上に規定するものであり、該画素領域は、固有の画素寸法を有しており、
所与のアレイ内の所与の有機発光ダイオード素子に対応する所与の画素領域において、該所与の有機発光ダイオード素子に隣接する該所与のアレイの該素子から、および該所与の有機発光ダイオード素子からの光強度に起因する該感光材料の該露光が最適化されるように、該画像形成可能な層の該平坦な出力表面から感光材料の該受光表面までの間の該距離と、該有機発光ダイオード素子の中心間の該間隔と、該出力表面から前記透明層の受光表面までの間の間隔と、該有機発光ダイオード素子の該固有の表面寸法とが連携して選択される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
感光材料を露光する方法であって、該材料は、受光表面を有し、プリントヘッドを利用し、該プリントヘッドは、個々にアドレス可能な有機発光ダイオード(OLED)素子の細長いアレイの複数のトリップレットのうちの少なくとも一つを含み、各トリップレットにおける各アレイは、該トリップレットにおける他の2つのアレイの区別可能な波長範囲とは異なる区別可能な波長範囲の光を出射することができ、該アレイは、所与のアレイ間隔の距離で均等に離間されている、方法であって、
該プリントヘッドの該出力表面が、該感光材料の該受光表面から所与の距離で対向して離れるように配置され、かつ、該感光材料の該受光表面に対して実質的に平行であるように、該感光材料の上方に該プリントヘッドを配置する工程と、
該トリプレットの全てにおける該アレイの該素子をアドレスおよびプリントする工程と、
その後、該プリントヘッドを、該感光材料と相対的に、該所与のアレイ間隔の距離だけ、該プリントヘッドと該感光材料の該受光表面との間の距離および該アレイに沿う方向の両方に直交する方向に位置をずらす工程であって、第二の明瞭な波長範囲で出射する、該トリップレットにおける該アレイが、第一の明瞭な波長範囲で出射する該アレイによって以前に占められていた位置に実質的に位置付けられる、工程と、
その後、該トリップレットの全てにおける該アレイの該素子をアドレスおよびプリントする工程と、
その後、該プリントヘッドを、該感光材料と相対的に、該所与のアレイ間隔の距離だけ、該プリントヘッドと該感光材料の該受光表面との間の距離および該アレイに沿う方向の両方に直交する方向に位置をずらす工程であって、第三の明瞭な波長範囲で出射する、該トリップレットにおける該アレイが、第二の明瞭な波長範囲で出射するアレイによって以前占められていた位置であって、当初は、第一の明瞭な波長範囲で出射するアレイによって占められていた位置に実質的に位置付けられる、工程と、
その後、該トリップレットの全てにおけるアレイの該素子をアドレスおよびプリントする工程と
を包含する、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−30481(P2008−30481A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195062(P2007−195062)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【分割の表示】特願2002−559248(P2002−559248)の分割
【原出願日】平成13年12月21日(2001.12.21)
【出願人】(307017028)センシン・キャピタル,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (18)
【Fターム(参考)】