説明

脱硫器

【課題】本体とジャケットとの密着性を高めることができ、本体の加熱効率を高めるとともに、本体内に充填された脱硫触媒を均一に加熱することができる脱硫器を提供することを課題とする。
【解決手段】脱硫器1であって、炭化水素原料に含まれる硫黄を除去する脱硫触媒が充填された筒状の本体11と、本体11の外周に配設されたジャケット12と、ジャケット12を加熱するヒータ13と、を備え、ジャケット12は、本体11の外周方向に複数が並設され、各ジャケット12・・・の内面12aが、本体11の外周面11dに接触しており、隣り合うジャケット12,12が連結部材15によって連結されていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯油などの炭化水素原料を脱硫する脱硫器に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池システムとしては、灯油などの炭化水素原料を改質器に供給して、水素を含有する改質ガスを生成し、この改質ガスを燃料電池スタックのアノードに供給するとともに、反応ガスとして空気を燃料電池スタックのカソードに供給することによって、燃料電池スタック内で水素と酸素を電気化学反応させて発電を行うものがある。
このような燃料電池システムでは、炭化水素原料に含まれている硫黄によって、改質器内の改質触媒が劣化するのを防ぐため、炭化水素原料を脱硫器で脱硫した後に、改質器に供給している。
【0003】
従来の脱硫器としては、炭化水素原料に含まれる硫黄を除去する脱硫触媒が充填された筒状の本体と、この本体の外面を覆っているジャケットと、このジャケット内に設けられたヒータと、を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記した脱硫器において、本体内に充填された脱硫触媒を有効に機能させるためには、脱硫触媒を均一に所定の温度まで加熱する必要がある。前記した脱硫器では、本体の外面を覆っているジャケットをヒータで加熱し、ジャケットから本体の外面全体に熱を伝えることで、本体内に充填された脱硫触媒を均一に加熱している。また、前記した脱硫器では、ヒータの熱がジャケットを介して本体に伝わっており、本体内の温度が緩やかに上昇するため、脱硫触媒の温度が急激に上昇するのを防ぐことができ、脱硫触媒の劣化を防ぐことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2004−263118号公報(段落0034、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した脱硫器において、炭化水素原料が供給される本体は、炭化水素に対して耐性のあるステンレス鋼を用いて形成されている。一方、脱硫器の本体に熱を伝えるジャケットは、熱伝導率の高いアルミニウムを用いて形成されている。この本体とジャケットが加熱されたときには、本体とジャケットとの熱膨張率が異なるため、本体の外面とジャケットの内面との間に隙間が形成される場合がある。そして、本体とジャケットとの密着性が低くなると、ジャケットから本体に熱が伝わり難くなるため、本体の加熱効率が低くなるとともに、本体内に充填された脱硫触媒が均一に加熱されないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、本体とジャケットとの密着性を高めることができ、本体の加熱効率を高めるとともに、本体内に充填された脱硫触媒を均一に加熱することができる脱硫器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、脱硫器であって、炭化水素原料に含まれる硫黄を除去する脱硫触媒が充填された筒状の本体と、前記本体の外周に配設されたジャケットと、前記ジャケットを加熱するヒータと、を備え、前記ジャケットは、前記本体の外周方向に複数が並設され、前記各ジャケットの内面が、前記本体の外面に接触しており、隣り合う前記ジャケットは連結部材によって連結され、前記各ジャケットが前記本体の外面に締め付けられていることを特徴としている。
【0008】
この構成では、本体の外周に沿って配置した複数のジャケットを連結部材によって連結することで、各ジャケットが本体の外面に締め付けられているため、本体と各ジャケットとの密着性を高めることができる。したがって、本体の加熱時に、ジャケットから本体に熱が伝わり易くなるため、本体の加熱効率を高めるとともに、本体内に充填された脱硫触媒を均一に加熱することができる。
また、本体が変形したときに、ジャケットは本体の外周形状の変形に追従して移動することができるため、本体とジャケットとの熱膨張率が異なる場合であっても、本体とジャケットとの密着状態を保つことができる。
【0009】
前記した脱硫器において、前記連結部材は、隣り合う前記ジャケットの間に引張力を作用させる弾性部材であることが望ましい。
【0010】
この構成では、連結部材の引張力によって、各ジャケットが本体の外面に締め付けられるため、本体とジャケットとを確実に密着させることができる。
また、連結部材として、柔軟性に優れた弾性部材を用いることで、各ジャケットが本体の外周形状の変形に追従し易くなっている。
【0011】
前記した脱硫器において、前記本体は円筒状の部材であり、前記ジャケットは、前記本体の外周方向に三体以上が並設され、前記ジャケットの内面は、前記本体の外面に沿った曲面に形成することができる。
【0012】
この構成では、ジャケットの幅方向の両側部には、連結部材の引張力の分力によって、本体側に向けた力が作用することになる。したがって、本体の外周にジャケットを配置したときに、本体の外周面とジャケットの幅方向の側部との間に隙間が生じている場合であっても、ジャケットの加熱を繰り返すうちに、ジャケットの幅方向の側部が本体側に変形して、ジャケットの内面が本体の外面に接触するため、本体とジャケットとを密着させることができる。
【0013】
前記した脱硫器において、前記本体内には、前記脱硫触媒が充填された脱硫室と、前記炭化水素原料を加熱する予熱室と、が形成されており、前記炭化水素原料は、前記予熱室を通過して前記脱硫室に供給され、前記脱硫室で脱硫された脱硫原料は、前記予熱室内を通過する排出管を通じて、前記本体から排出されるように構成することができる。
【0014】
ここで、本体内に炭化水素原料が供給されたときに、炭化水素原料と本体の内部との温度差が大きい場合には、本体内の温度が部分的に変化し、脱硫触媒の温度も部分的に変化するため、脱硫触媒の脱硫能力を十分に発揮させることができない。
前記した構成では、脱硫室で加熱された脱硫原料が予熱室を通過して排出されるため、予熱室内の温度が高くなる。したがって、本体に供給された炭化水素原料は、予熱室内で暖められた後に、脱硫触媒が充填された脱硫室内に供給される。そのため、脱硫室内の温度が部分的に変化するのを防ぐことができ、脱硫触媒の脱硫能力を十分に発揮させることができるとともに、ヒータからの入熱量を抑えることができるため、効率良く脱硫することができる。
また、予熱室は高温に加熱する必要がなく、予熱室は脱硫室に比べて低温であるため、脱硫器を燃料電池システムなどの機構に組み付ける場合に、予熱室を取り付け部とすることで、他の部材への放熱を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の脱硫器によれば、本体とジャケットの熱膨張率が異なる場合であっても、加熱時に本体とジャケットとの密着性を高めることができ、ジャケットから本体に熱が伝わり易くなるため、本体の加熱効率を高めるとともに、本体内に充填された脱硫触媒を均一に加熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、灯油改質型燃料電池システムに本発明の脱硫器を適用した場合を例として説明する。まず、燃料電池システムの全体構成を説明した後に、脱硫器について詳細に説明する。
なお、本発明の脱硫器は、燃料電池システムに限定されるものではなく、ジェット燃料やディーゼル燃料などの生産装置に適用することもできる。
【0017】
本実施形態の燃料電池システム100は、図1に示すように、炭化水素原料である灯油に含まれる硫黄を除去する脱硫器1と、灯油から水素を含有する改質ガスを生成する改質装置2と、水素と酸素の電気化学反応によって発電を行う燃料電池スタック3と、燃料電池システム100の動作を制御する制御部4と、を備えている。
制御部4は、記憶装置に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することで、燃料電池システム100内の各装置の動作を制御するものである。
【0018】
なお、本実施形態では、炭化水素原料として、水素源としてのエネルギー密度が非常に高く、可搬性及び貯蔵性に富む灯油(JIS1号灯油)を使用しているが、炭化水素原料は灯油に限定されるものではなく、軽油、重油、アスファルテン、オイルサンド油、メタノール、ナフサ、石炭液化油、石炭系重質油、ガソリンなどの液状炭化水素混合物、都市ガス、LPGなどの気体状炭化水素混合物など、各種の炭化水素混合物を用いることができる。
【0019】
改質装置2は、灯油に含まれる炭化水素と水蒸気とを反応させて水素を含有する改質ガスを生成する改質器21と、この改質器21で生成された改質ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成するCO変成器22と、このCO変成器22を通過した改質ガス中の一酸化炭素の濃度を更に低減するCO除去器23と、を備えている。
この改質装置2では、改質器21によって灯油から改質ガスを生成し、CO変成器22及びCO除去器23によって改質ガスの一酸化炭素の濃度を低減させた後に、改質ガスを燃料電池スタック3に供給している。
【0020】
燃料電池スタック3は、改質装置2から改質ガスが供給されるアノードと、空気が供給されるカソードとが形成されており、改質ガス中の水素と空気中の酸素との電気化学反応によって発電するものである。
【0021】
脱硫器1は、図2及び図3に示すように、炭化水素原料に含まれる硫黄を除去する脱硫触媒11aが充填された筒状の本体11と、この本体11の外周に配設された三体のジャケット12・・・と、各ジャケット12・・・をそれぞれ加熱するヒータ13・・・と、を備えている。
【0022】
脱硫器1では、原料タンク(図示せず)から本体11に供給された灯油を、本体11内の脱硫触媒11aによって脱硫し、その脱硫灯油を本体11から脱硫灯油タンク(図示せず)に排出する。脱硫灯油タンクに貯蔵された脱硫灯油は改質装置2(図1参照)に供給される。
【0023】
本体11は、図4に示すように、円筒状の部材であり、長手方向が上下方向に配置されている。この本体11は、液体炭化水素に対して耐性のある金属材料を用いて形成されており、本実施形態ではステンレス鋼を用いている。
本体11内の下端部には、供給管11bの一端が配置されている。供給管11bの他端は原料タンク(図示せず)に接続されており、供給管11bの途中に設けられたポンプ(図示せず)によって、原料タンク内の灯油が供給管11bを通じて、本体11内の下端部に圧送される。
また、本体11内の下端部には、排出管11cが挿通されており、排出管11cの一端は、本体11内の上端部に配置され、他端は脱硫灯油タンク(図示せず)に接続されている。
【0024】
本体11内に充填される脱硫触媒11aは、例えば、コバルト−モリブデン系、ニッケル−アルミニウム系、又はニッケル−タングステン系の水素化脱硫触媒、或いはこれらと酸化亜鉛を組み合わせた脱硫触媒によって構成されている。本実施形態のように、灯油を原料としている場合には、灯油などの重質炭化水素に対する脱硫性能に優れたニッケル系の吸着脱硫触媒を用いることが望ましい。
【0025】
本実施形態では、供給管11bから本体11内の下端部に灯油が供給され、灯油は本体11内を下から上に移動しながら脱硫触媒に接触することで、灯油に含まれる硫黄が除去される。脱硫された脱硫灯油は、本体11内の上端部から排出管11cを通じて、本体11の外部に排出される。
このように、本体11内で灯油を下から上に移動(アップフロー)させることで、灯油と脱硫触媒との接触時間を長くすることができ、脱硫触媒の中心部の活性点を十分に利用することができるため、脱硫器1を小型化するとともに、脱硫器1の使用期間を長くすることができる。
【0026】
本体11の外周には、図2及び図3に示すように、三体のジャケット12・・・が周方向に並設されており、各ジャケット12・・・によって、本体11の上端部及び下端部以外の外周面11dが覆われている。
【0027】
ジャケット12は、図3に示すように、本体11の外周面11dに沿って湾曲した板状の部材であり、ジャケット12の内面12aは、本体11の外周面11dに沿って曲面に形成されている。なお、本実施形態のジャケット12は、熱伝導率が高いアルミニウムを用いて形成されている。
【0028】
ジャケット12の外面12bにおいて、幅方向の両側部には、係止突起部12c,12cが形成されている。この係止突起部12cは、図2に示すように、ジャケット12の上部、中間部、下部の三箇所に形成されている。
隣り合うジャケット12,12において、上部、中間部、下部の各係止突起部12c・・・には、連結部材15がそれぞれ取り付けられており、隣り合うジャケット12,12は三体の連結部材15によって連結されている。
【0029】
連結部材15は、図3に示すように、隣り合うジャケット12,12の間に引張力を作用させる弾性部材であり、本実施形態ではコイルばねを用いている。
連結部材15の両端部は、隣り合うジャケット12,12の各係止突起部12c,12cにそれぞれ係止されており、三体のジャケット12・・・は、各連結部材15・・・の引張力によって、本体11の外周面11dに締め付けられている。
【0030】
ジャケット12の外面12bにおいて、幅方向の中央部には、略半円状の断面に形成された突出部12dが形成されている。
突出部12dには、円形断面の取付孔12eが上下方向に貫通している(図2参照)。この取付孔12eには、電熱式のヒータ13が挿入されており、円柱状のヒータ13の外周面が取付孔12eの内周面に接触している。本実施形態では、アルミダイキャストの金型に予めヒータ13をセットし、この状態でアルミニウムを鋳込むことで、ジャケット12を成形している。
【0031】
図2に示すように、突出部12dの側部において、上部、中間部、下部の三箇所には、ジャケット12の温度を測定する温度センサ16が取り付けられており、この温度センサ16の測定データは制御部4(図1参照)に送信される。なお、温度センサ16は、三体のジャケット12・・・ごとに少なくとも一体ずつ取り付けられていればよい。
【0032】
以上のような脱硫器1によれば、図3に示すように、本体11の外周面11dに沿って配置した三体のジャケット12・・・を各連結部材15・・・によって連結することで、各ジャケット12・・・が本体11の外周面11dに締め付けられるため、本体11と各ジャケット12・・・との密着性を高めることができる。特に、本実施形態では、各連結部材15・・・の引張力によって、三体のジャケット12・・・が本体11の外周面11dに締め付けられるため、本体11と各ジャケット12・・・とを確実に密着させることができる。
したがって、各ジャケット12・・・をヒータ13によって加熱し、各ジャケット12・・・から本体11に熱を伝えるときに、各ジャケット12・・・から本体11に熱が伝わり易くなるため、本体11の加熱効率を高めるとともに、本体11内に充填された脱硫触媒11a(図4参照)を均一に加熱することができ、脱硫触媒11aを有効に機能させることができる。
【0033】
また、ヒータ13の熱はジャケット12から本体11に伝わっており、本体11内の温度が緩やかに上昇するため、脱硫触媒11a(図4参照)の温度が急激に上昇するのを防ぐことができ、脱硫触媒11aの劣化を防ぐことができる。
また、温度センサ16がヒータ13の近傍に配置されているため、本体11の内部温度が設定温度を超えないように、ヒータ13の加熱量を的確に制御することができる。
【0034】
また、本体11が変形したときに、ジャケット12が本体11の外周形状の変形に追従して移動することができるため、本体11とジャケット12との熱膨張率が異なる場合であっても、本体11とジャケット12との密着状態を保つことができる。
なお、本実施形態では、各ジャケット12・・・を連結する連結部材15として、柔軟性に優れたコイルばね(弾性部材)を用いるため、各ジャケット12・・・が本体11の外周形状の変形に追従し易くなっている。
【0035】
また、図5に示すように、ジャケット12の幅方向の両側部には、連結部材15の引張力の分力によって、本体11側に向けた力が作用することになる。したがって、本体11の外周にジャケット12を配置したときに、本体11の外周面11dとジャケット12の幅方向の側部との間に隙間が生じている場合であっても、ジャケット12の加熱を繰り返すうちに、ジャケット12の幅方向の側部が本体11側に変形して、ジャケット12の内面12aが本体11の外周面11dに接触するため、本体11とジャケット12とを密着させることができる。
【0036】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
例えば、図6に示す脱硫器の本体110内には、脱硫触媒11aが充填された脱硫室111と、本体110に供給された灯油を加熱する予熱室112と、が形成されている。本体110内の上部に脱硫室111が形成され、本体110内の下部に予熱室112が形成されている。なお、図6に示す本体110の上端部を除いた脱硫室111の外周には、前記実施形態と同様に、三体のジャケット(図示せず)が配設されている。
【0037】
供給管11bを通じて本体110内に供給された灯油は、予熱室112を通過して脱硫室111に供給され、脱硫室111で脱硫された脱硫灯油は、本体110内の上端部から予熱室112内を通過する排出管11cを通じて、本体110から排出される。なお、排出管11cにおいて、予熱室112内に収容される部位は螺旋状に形成されている。
【0038】
この構成では、脱硫室111で加熱された脱硫灯油が予熱室112を通過して排出されるため、脱硫灯油の熱によって予熱室112内の温度が高くなる。本体110に供給された灯油は、予熱室112内で暖められた後に、脱硫触媒が充填された脱硫室111内に供給される。そのため、脱硫室111内の温度が部分的に変化するのを防ぐことができ、脱硫触媒11aの脱硫能力を十分に発揮させることができるとともに、ヒータ(図示せず)からの入熱量を抑えることができるため、効率良く脱硫することができる。
また、予熱室112は高温に加熱する必要がなく、予熱室112は脱硫室111に比べて低温であるため、脱硫器を燃料電池システムなどの機構に組み付ける場合に、予熱室112を取り付け部とすることで、他の部材への放熱を少なくすることができる。
【0039】
また、本実施形態では、図3に示すように、隣り合うジャケット12,12ごとに連結部材15を取り付けているが、三体のジャケット12・・・全体に連結部材として一体のバンドを外嵌させることで、各ジャケット12・・・を本体11の外周面11dに締め付けることもできる。
【0040】
また、本実施形態では、本体11の外周方向に三体のジャケット12・・・を並設しているが、ジャケット12の個数は限定されるものではなく、例えば、二体のジャケット12,12によって本体11を挟み込むこともできる。ここで、三体以上のジャケット12・・・を本体11の外周に配置した場合には、本体11の外周形状の変形に対する各ジャケット12・・・の追従性が良くなるため、本体11と各ジャケット12・・・との密着性を高めることができる。しかしながら、ジャケット12の数が増加すると、隣り合うジャケット12,12の間に形成される隙間の数も増加するため、本体11に対するジャケット12の追従性や隣り合うジャケット12,12の間に形成される隙間の数を考慮すると、本体11の外周に配設するジャケット12の数は三体であることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本実施形態の燃料電池システムの主要構成を示した構成図である。
【図2】本実施形態の脱硫器を示した側面図である。
【図3】本実施形態の脱硫器を示した平面図である。
【図4】本実施形態の脱硫器における本体を示した側断面図である。
【図5】本実施形態の脱硫器において、ジャケットに作用する力を示した説明図である。
【図6】他の実施形態の脱硫器における本体を示した側断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 脱硫器
2 改質装置
3 燃料電池スタック
4 制御部
11 本体
11a 脱硫触媒
11b 供給管
11c 排出管
11d 外周面
12 ジャケット
12a 内面
12b 外面
12c 係止突起部
12d 突出部
12e 取付孔
13 ヒータ
15 連結部材
16 温度センサ
21 改質器
22 CO変成器
23 CO除去器
100 燃料電池システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素原料に含まれる硫黄を除去する脱硫触媒が充填された筒状の本体と、
前記本体の外周に配設されたジャケットと、
前記ジャケットを加熱するヒータと、を備え、
前記ジャケットは、前記本体の外周方向に複数が並設され、前記各ジャケットの内面が、前記本体の外面に接触しており、
隣り合う前記ジャケットは連結部材によって連結され、前記各ジャケットが前記本体の外面に締め付けられていることを特徴とする脱硫器。
【請求項2】
前記連結部材は、隣り合う前記ジャケットの間に引張力を作用させる弾性部材であることを特徴とする請求項1に記載の脱硫器。
【請求項3】
前記本体は円筒状の部材であり、
前記ジャケットは、前記本体の外周方向に三体以上が並設され、前記ジャケットの内面は、前記本体の外面に沿った曲面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の脱硫器。
【請求項4】
前記本体内には、
前記脱硫触媒が充填された脱硫室と、
前記炭化水素原料を加熱する予熱室と、が形成されており、
前記炭化水素原料は、前記予熱室を通過して前記脱硫室に供給され、前記脱硫室で脱硫された脱硫原料は、前記予熱室内を通過する排出管を通じて、前記本体から排出されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の脱硫器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−77254(P2010−77254A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−246267(P2008−246267)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【出願人】(000183646)出光興産株式会社 (2,069)
【Fターム(参考)】