説明

自動車の上部構造

【課題】OHコンソールの大型化によって前席乗員の前方且つ上方視界が狭められるのを抑制する。
【解決手段】小物収容部16の前方の第1領域S1に表示器101の表示面101aが設けられシートベルトの着用忘れを表示する。小物収容部16の上方の第2領域S2に不正侵入検知ユニット110が配設される。小物収容部16の後方つまり第3領域S3にはスイッチ群120と超音波センサ113が配設されている。第3領域S3の後部には、左右のスポットライト130a,130bとサンルーフ用スイッチ131,132が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の上部構造に関し、より詳しくは、ルーフ前部の車幅方向中央部分に配設されるオーバーヘッドコンソール(以下、「OHコンソール」という)に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ルーフ前部の車幅方向中央部分に配設されたOHコンソールを開示している。特許文献1の図2に対応した本明細書に添付の図10を参照して、参照符号1は、車幅方向に延びるレインフォースメント2によって形成されたフロントヘッダ部を示し、このフロントヘッダ部1はルーフパネル3の前部に形成され、そして、フロントヘッダ部1にフロントウインドウガラス4の上端部が固定される。従来例の図10において、参照符号5はOHコンソールである。
【0003】
特許文献1に開示のOHコンソール5は、ルームランプ6の他に各種スイッチ7を有し、ルームランプ6はフロントヘッダ部1の真下に配置され、そして、各種スイッチ7は、その前方つまりフロントウインドウガラス4の上端部に対向して配置されている。すなわち、OHコンソール5は、フロントウインドウガラス4の上端部からフロントヘッダ部1に亘って延在している。
【0004】
【特許文献1】特許第2987506号公報(特開平3−114926号公報)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種のOHコンソール5に対する要望として、サングラスのような小物を収容する小物収容部を設けて欲しい、サンルーフ付き車両の場合には、サンルーフを開け閉めするスイッチを設置して欲しい、また、車室への不正侵入を検出するセンサを配置して欲しい、シートベルトの装着/未装着を表示するシートベルトインジケータを設けて欲しい等の要請があり、これらの要請に応じたときにはOHヘッドコンソールが大型化して前席乗員の頭上に圧迫感を与えるだけでなく、前席乗員の前方且つ上方の視界を狭めてしまう虞がある。
【0006】
周知のように、近時の車両は、上述した図10からも分かるように、フロントウインドウガラス4が後方に大きく傾斜して、フロントウインドウガラス4の上端部は、角張ることなく滑らか連続した面としてルーフパネル3の前部に連続するスタイリッシュなボディ形状を採用されており、このことから、在来の自動車ボディに比べてフロントヘッダ部1が前席乗員の頭部に接近して位置するため、OHコンソール5を大型化したときには、前席乗員に対して頭上の圧迫感を与えるだけでなく、前席乗員の前方且つ上方の視界を狭めてしまう可能性が大きくなってしまう。
【0007】
本発明の目的は、OHコンソールの大型化によって前席乗員の前方且つ上方視界が狭められるのを抑制することのできる自動車の上部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の技術的課題は、本発明によれば、
ルーフパネルの前部の下面に連結された車幅方向に延びるレインフォースメントによってルーフパネルの前部に形成される略閉断面構造のフロントヘッダ部を有し、該フロントヘッダ部に、フロントウインドウガラスの上端部が固定された自動車の上部構造であって、
前記ルーフパネル及び前記フロントヘッダ部が斜め前方且つ下方に向けて前傾して、前記フロントウインドウガラスの上端部から前記ルーフパネルの前部に亘って滑らかに連続するボディ形状を備えた自動車の上部構造において、
前記ルーフパネルの前部の車幅方向中央部分にOHコンソールが配設され、
該OHコンソールが、小物収容部と、複数の機器とを含み、
前記小物収容部は、その前部が前記フロントヘッダ部の後部と平面視で重複して配置され、
前記OHコンソールが、前記小物収容部の前方且つ前記レインフォースメントによって規定される第1領域を有し、該第1領域に、前記OHコンソールに設けられる前記複数の機器の全部又は一部が配設されていることを特徴とする自動車の上部構造を提供することにより達成される。
【0009】
すなわち、図1を参照して説明すると、図中、参照符号10は、フロントウインドウガラスであり、11はルーフパネルである。ルーフパネル11の前部には、車幅方向に延びるレインフォースメント12によって、略閉断面構造のフロントヘッダ部13が形成され、このフロントヘッダ部13にフロントウインドウガラス10の上端部が固定されている。また、図1から分かるように、近時の車両は、そのボディ形状として、ルーフパネル11及びフロントヘッダ部13が斜め前方且つ下方に向けて前傾して、フロントウインドウガラス10の上端部からルーフパネル11の前部に亘って滑らかに連続する形状が多く採用されている。図1の仮想線は、従前のボディ形状を説明するものであるが、従前の自動車ボディは、その多くが、フロントウインドウガラス10とルーフパネル11との境界が角張っていた。したがって、最近の自動車は、フロントヘッダ部13が前席乗員の頭上に接近した形態を有している。
【0010】
図1の参照符号Eは前席乗員の目を示す。フロントヘッダ部13が前席乗員の頭上に接近した最近の自動車では、前席乗員の前方且つ上方の視界(矢印線ELで示す)は、前傾したフロントヘッダ部13の前部によって規制される。本願発明は、フロントヘッダ部13の前部によって規制される斜め上方の視界ELと干渉することなく且つ前席乗員の頭上に圧迫感を与えるドットで示す領域Dまで侵入しない領域SにOHコンソールを配設することを提案するものである。なお、図1の参照符号14はサンルーフ付き車両においてサンルーフSFを開け閉めするモータを示す。
【0011】
図2は、本願発明の基本的な構成の一例を説明するための図である。本願発明では、OHコンソール15が、小物収容部16と、複数の機器17とを含み、ユニット化されている。そして、小物収容部16は、その前部がフロントヘッダ部13の後部と平面視で重複して配置され、この小物収容部16に典型的にはサングラスが収容される。OHコンソール15は、また、小物収容部16の前方且つレインフォースメント12によって規定される第1領域S1を有し、この第1領域S1に前記複数の機器17の全部又は一部が配設される。
【0012】
OHコンソール15の小物収容部16を、その前部を、斜め下方且つ前方に傾斜した姿勢のフロントヘッダ部13の後部に平面視で重複させて配置することで、小物収容部16の深さ、つまり上下方向の長さ寸法を確保することができるだけでなく、この配置位置は、前席乗員が腕を持ち上げて例えばサングラスを小物収容部16に出し入れするのに丁度良い車体前後位置であり、また、高さ位置である。
【0013】
小物収容部16の前方且つフロントヘッダ部13の下方の第1領域S1には、OHコンソール15に設けられる複数の機器17の全部又は一部が配置される。この第1領域S1に配設される機器17として、例えば前席シート及び/又は後席シートのシートベルト着用の有無を表示する表示ユニットや、車室への不正侵入を検出するために左右の前席に向けて配置される超音波センサを挙げることができる。勿論、ルームランプであってもよいし、左右前席のためのスポットライトやこれらをON/OFFするスイッチを第1領域S1に設けてもよい。なお、図2に示す参照符号18はバックミラーを示す。バックミラー18を介した車両後方の視界を第1領域S1に設けた機器17によって狭められることが無いように、第1領域S1に配置する機器17の配置及び高さ寸法を規定するのが好ましい。
【0014】
図3は、本願発明の基本的な構成の他の例を説明するための図である。この例では、OHコンソール15の小物収容部16の上方且つレインフォースメント12の後方の第2領域S2に設けられた複数の機器17を含む。この例にあっても、サングラスなどを収容する小物収容部16は、その前部がフロントヘッダ部13の後部と平面視で重複して配置され、その上方の第2領域S2に、OHコンソール15に設けられる複数の機器17の全部又は一部が配置される。この第2領域S2に配設される機器17としては乗員とのアクセスや視認を必要としない機器、不正侵入検知ユニットの検知ユニット本体や表示器の制御ユニット等であるのがよい。
【0015】
この図3の例によれば、サングラスなどを収容する小物収容部16を、その前部がフロントヘッダ部13の後部と平面視で重複して配置することに伴って出来てしまう小物収容部16の上方のデッドスペースを有効活用して、OHコンソール15に設けられる複数の機器17の全部又は一部を配置することで、OHコンソール15が下方に向けて大型化するのを回避するのが容易になる。なお、図2及び/又は図3の例において、OHコンソール15は、小物収容部16の後方に連続して後方に延びる第3領域S3にルームランプや左右前席用のスポットライトなどの照明器具や各種のスイッチを設けてもよい。
【0016】
勿論、OHコンソール15に内蔵する複数の機器17を第1領域S1乃至第3領域S3に振り分けて配置してもよいことは言うまでもない。また、図2、図3の例において、レインフォースメント12に開口部12aを設け、この開口部12aを通じて、OHコンソール15が内蔵する複数の機器17のうち、その一部をフロントヘッダ部13の内部に収容するようにしてもよい。このように略閉断面構造のフロントヘッダ部13の内部空間を利用することで、第1領域S1及び/又は第2領域S2に配置する複数の機器17の専有面積を低減することができ、OHコンソール15のうち車室内に露出する部分を小型化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0018】
第1実施例(図5〜図7)
図5、図6を参照して、第1実施例のOHコンソール100は、図1〜図4と同様にサングラスなどを収容する小物収容部16が、その前部をフロントヘッダ部13の後部と平面視で重複して配置されている。図6は、第1実施例のOHコンソール100の正面図であり、図6に示す参照符号16aは小物収容部16の例えば前ヒンジの蓋を示し、この蓋16aは略水平方向に延びて、その後端部に操作部16bを有し、この操作部16bを例えばプッシュすることで蓋16aを下方に開放させてサングラスなどの小物を小物収容部16に出し入れすることができる。なお、図5の参照符号SFはサンルーフを示し、このサンルーフSFは、モータ14によって従来と同様に開閉駆動される。
【0019】
小物収容部16の前方つまりフロントヘッダ部13の下方に位置する第1領域S1には、表示制御ユニットを含む表示器101が配設されている。この表示器101は、下方に向けて断面三角形に突出した一つの面つまり乗員側に臨む面が表示面101aとされ、この表示面101aには、複数の例えば警告ランプ102〜107が設けられる。この警告ランプ102〜107の数は任意であり、例えば、5つの警告ランプ102〜106を使って左右の前席及び三人掛けの後席(3シート)のシートベルト着用の有無を表示し、残る警告ランプ107でトラクションコントロール(例えばABS制御)のON/OFFを表示するようにしてもよい。なお、表示面101aを例えば液晶パネルのような薄型モニタで構成してもよい。
【0020】
小物収容部16の上方つまりフロントヘッダ部13の後方に位置する第2領域S2には、不正侵入検知ユニット110が配設される。この不正侵入検知ユニット110は、図7に示すように、検知ユニット本体111と、この検知ユニット本体111の両側面から延出する2本のケーブル112の先端に接続された超音波センサ113とで構成されている。
【0021】
図6に戻って、小物収容部16の後方つまり第3領域S3には、小物収容部16の直後方に車幅方向に一列に配置されたスイッチ群120が、小物収容部16の蓋16aと略同一水平面上に配設され、スイッチ群120の車幅方向両端に上述した超音波センサ113が配設されている。この左右の超音波センサ113は、指向方向が調整可能であり、夫々、運転席又は助手席に向けて超音波を出力する。
【0022】
第3領域S3において、その後部には、車幅方向に離間して左右のスポットライト130a、130bが配設され、この左右のスポットライト130a、130bの間にサンルーフSF(図5)を開閉するためのSFスイッチ131、132が設けられ、このSFスイッチ131又は132を操作することによりモータ14を制御して、サンルーフSFを開閉することができる。この第3領域S3には、また、SFスイッチ131、132に後方にLEDランプ140が配設され、このLEDランプ140は、例えば不正侵入ユニットが動作中であることを表示するために用いられる。
【0023】
第3領域S3に配設されたスイッチ群120は、左右のスポットライト130a、130bをON/OFFするスイッチ120a、120bの他にメインスイッチ120cを有し、このメインスイッチ120cを操作することにより、図外のルームランプをON/OFFすることができる。
【0024】
上述した第1実施例のOHコンソール100は、上述した要素を一体化したユニットとして車両に組み付けられており、このことは図8以降の実施例でも同様である。
【0025】
第2実施例(図8)
図8は、第2実施例のOHコンソール200の正面図である。この第2実施例にあっても、制御ユニットを含む表示器101及び検知ユニット本体111は図5で説明した第1領域S1、第2領域S2に配設されていると理解されたい。
【0026】
第2実施例のOHコンソール200にあっては、不正侵入センサとしての左右の超音波センサ113、113が、小物収容部16の直ぐ前方の車幅方向両端部に配設されており、他方、小物収容部16の直ぐ後方の車幅方向に列状に配置されたスイッチ群120の両端部には、音声入力のためのマイクロフォン150、150が配設されている。このマイクロフォン150、150を使って、例えばカーナビゲーションシステムが音声によって制御される。
【0027】
第3実施例(図9)
図9は、第3実施例のOHコンソール300の正面図である。この第3実施例にあっては、図4を参照して説明したように、フロントヘッダ部13を形成するレインフォースメント12の開口部12aを通じて表示器101の制御ユニット又は検知ユニット本体111の一部がフロントヘッダ部13の内部に配設されていると理解されたい。
【0028】
第3実施例のOHコンソール300にあっては、表示面101aと小物収容部16とが間隔を隔てて配置され、この表示面101aと小物収容部16との間に、車幅方向に離間して左右の超音波センサ113、113が配設されている。勿論、この左右の超音波センサ113、113を小物収容部16の直後方のスイッチ群120の車幅方向両端部に設けてもよく、その場合には、左右のマイクロフォン150、150(図8)を表示面101aと小物収容部16との間の領域に設けてもよい。また、表示面101aと小物収容部16との間の領域に、車幅方向に離間して左右の超音波センサ113、113と左右のマイクロフォン150、150を設けてもよいことは言うまでもない。
【0029】
如上の説明から分かるように、OHコンソール100、200、300の小物収容部16の配置として、平面視したときに小物収容部16の前部がフロントヘッダ部13の後部と重複するように配置することで、斜め下方且つ前方に傾斜した姿勢のフロントヘッダ部13を備えたスタイリッシュな車両において、前席乗員の目Eとフロントヘッダ部13の前部とを結ぶ前席乗員の前方且つ上方の視界ELを遮ることなく、前席乗員が腕を持ち上げてアクセスするのに丁度良い車体前後位置に小物収容部16に配置することができるだけでなく、小物収容部16の容積を確保して、この小物収容部16にサングラスなどを収容することができる。
【0030】
また、小物収容部16の直ぐ前方に下方に向けて突出した断面三角形状の乗員側に臨む表示面101aに表示モニタや各種の警告ランプを配置することで、前席乗員の前方且つ上方の視界ELを遮ることなく前席乗員の視認性を確保できる。
【0031】
また、小物収容部16の蓋16aと略同一水平面上に、小物収容部16の直ぐ後方の領域に横並びにスイッチ群120を配置し、次いで、その後方に左右の前席乗員用のランプ130a、130bを配置したことから、これらの要素によって前席乗員の頭上に圧迫感を感じさせてしまうのを抑えることができるだけでなく、前席乗員が腕を持ち上げてアクセスするのに丁度良い車体前後位置及び高さ位置にスイッチ群120を配設することができ、また、左右の前席乗員の手元を照明するのに都合の良い左右のランプ130a、130bの配置位置となる。
【0032】
また、小物収容部16の前方の第1領域S1や上方の第2領域S2にOHコンソール100、200に内蔵される表示器ユニット101や不正侵入検知ユニット本体111を配設することで、OHコンソール100、200の下方へ大型化を抑えることができる。更に、略閉断面構造のフロントヘッダ部13の開口13aを通じて表示器ユニット101や不正侵入検知ユニット本体111などの一部をフロントヘッダ部13の内部空間を収容することで、OHコンソール100、200、300の実質的な大きさを抑制することができる。
【0033】
図2などを参照して説明したOHコンソール15にあっては、小物収容部16及び各種の機器17を含むユニットで構成され、後付けで車両に組み付けられる。同様に、図5などを参照して説明したOHコンソール100、200、300にあっても、小物収容部16及び表示器101,警告ランプ102〜107、不正侵入検知ユニット110、超音波センサ113、スイッチ群120、スポットライト130、SFスイッチ131、132、LEDランプ140、マイクロフォン150などの機器を含むユニットで構成され、後付けで車両に組み付けられる。図2などの参照符号Tはルーフトリムを示す。ルーフトリムTは既知のように車室内の天井を実質的に構成する部材であり、OHコンソール15、100、200、300は、ルーフトリムTとルーフパネル11との間に配設される。このルーフトリムTには、図面から分かるように開口を有し、この開口に対して、車室側からOHコンソール15、100、200、300を挿入して、ルーフトリムTの開口に嵌装された状態で車両に組み付けられる。勿論、予めOHコンソール15、100、200、300を車両に組み付けておいて、その後にルーフトリムTを車両に組み付けるようにしてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明が適用される自動車の上部構造及びこれに設置するOHコンソールの基本的な概念を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の観点によるOHコンソールの内蔵部品の配置を説明する図である。
【図3】本発明の第2の観点によるOHコンソールの内蔵部品の配置を説明する図である。
【図4】本発明の第1、第2の観点のOHコンソールの変形例としての内蔵部品の配置を説明する図である。
【図5】第1実施例のOHコンソールの概要の説明図である。
【図6】第1実施例のOHコンソールの正面図である。
【図7】第1実施例のOHコンソールに設けられる不正侵入検知ユニットの全体構成を示す斜視図である。
【図8】第2実施例のOHコンソールの正面図である。
【図9】第3実施例のOHコンソールの正面図である。
【図10】従来例のOHコンソールの断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 フロントウインドウガラス
11 ルーフパネル
12 レインフォースメント
13 フロントヘッダ部
15 OHコンソール
16 小物収容部
100 第1実施例のOHコンソール
200 第2実施例のOHコンソール
300 第3実施例のOHコンソール
101 表示器
101a 表示器の表示面
102〜107 警告ランプ群
110 不正侵入検知ユニット
111 検知ユニット本体
113 超音波センサ
120 スイッチ群
130a、130b 左右のスポットライト
131、132 サンルーフ用スイッチ
S1 第1領域
S2 第2領域
S3 第3領域
SF サンルーフ
T ルーフトリム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフパネルの前部の下面に連結された車幅方向に延びるレインフォースメントによってルーフパネルの前部に形成される略閉断面構造のフロントヘッダ部を有し、該フロントヘッダ部に、フロントウインドウガラスの上端部が固定された自動車の上部構造であって、
前記ルーフパネル及び前記フロントヘッダ部が斜め前方且つ下方に向けて前傾して、前記フロントウインドウガラスの上端部から前記ルーフパネルの前部に亘って滑らかに連続するボディ形状を備えた自動車の上部構造において、
前記ルーフパネルの前部の車幅方向中央部分にOHコンソールが配設され、
該OHコンソールが、小物収容部と、複数の機器とを含み、
前記小物収容部は、その前部が前記フロントヘッダ部の後部と平面視で重複して配置され、
前記OHコンソールが、前記小物収容部の前方且つ前記レインフォースメントの下方に位置する第1領域を有し、該第1領域に、前記OHコンソールに設けられる前記複数の機器の全部又は一部が配設されていることを特徴とする自動車の上部構造ことを特徴とする自動車の上部構造。
【請求項2】
ルーフパネルの前部の下面に連結された車幅方向に延びるレインフォースメントによってルーフパネルの前部に形成される略閉断面構造のフロントヘッダ部を有し、該フロントヘッダ部に、フロントウインドウガラスの上端部が固定された自動車の上部構造であって、
前記ルーフパネル及び前記フロントヘッダ部が斜め前方且つ下方に向けて前傾して、前記フロントウインドウガラスの上端部から前記ルーフパネルの前部に亘って滑らかに連続するボディ形状を備えた自動車の上部構造において、
前記ルーフパネルの前部の車幅方向中央部分にOHコンソールが配設され、
該OHコンソールが、小物収容部と、複数の機器とを含み、
前記小物収容部は、その前部が前記フロントヘッダ部の後部と平面視で重複して配置され、
前記OHコンソールが、前記小物収容部の上方且つ前記レインフォースメントの後方に位置する第2領域を有し、該第2領域に、前記OHコンソールに設けられる前記複数の機器の全部又は一部が配設されていることを特徴とする自動車の上部構造。
【請求項3】
前記レインフォースメントに開口部を有し、該開口部を通じて前記OHコンソールに含まれる複数の機器の一部が前記フロントヘッダ部の内部に配設される、請求項1又は2に記載の自動車の上部構造。
【請求項4】
前記OHコンソールが、前記小物収容部から後方に延びる第3領域を有し、該第3領域に前記OHコンソールに設けられる前記複数の機器の一部が配設されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車の上部構造。
【請求項5】
前記小物収容部が略水平方向に延びる蓋を有し、前記第3領域において前記蓋と略同一水平面上に車幅方向に並んで配置されたスイッチ群を有する、請求項4に記載の自動車の上部構造。
【請求項6】
前記第3領域には、前記スイッチ群と共にライトが配設され、前記スイッチ群が前記小物収容部の直ぐ後方に設けられ、該スイッチ群の後方に前記ライトが設けられている、請求項5に記載の自動車の上部構造。
【請求項7】
前記第3領域の前記ライトが互いに車幅方向に離間した一対のライトで構成され、該一対のランプの間に、サンルーフを開閉するためのスイッチが配設されている、請求項6に記載の自動車の上部構造。
【請求項8】
前記第1領域に、下方に向けて突出した表示器を有し、該表示器の表示面が前席乗員に対向して配置されている、請求項1に記載の自動車の上部構造。
【請求項9】
前記表示時期の表示面に、前席及び後席のシートベルトの着用忘れを確認するための表示が行われる、請求項8に記載の自動車の上部構造。
【請求項10】
前記OHコンソールに、不正侵入検知ユニットが内蔵され、該不正侵入検知ユニットのセンサが、前記第1領域又は前記第3領域に配設される、請求項4に記載の自動車の上部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−201221(P2008−201221A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−38383(P2007−38383)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】