説明

自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ及びその作製方法

【課題】周知の装置及び方法を上回る利点を提供することができる、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと、それを作製する方法が必要である。
【解決手段】一実施形態において、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリが開示されており、このアセンブリは、被覆層、緩衝層、密封層を有する細長い光ファイバーコアであって、密封層により、緩衝層、被覆層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する細長い光ファイバーコアと、一端が歪み軽減装置に接続されることによりケーブルアセンブリを膨張から保護し、ケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑え、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層とを備えている。ケーブルアセンブリはさらに、抑制層及び/又は強化層を含むことができる。自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリを作製する方法も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ファイバーケーブルに関し、さらに具体的には自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリとその作製方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ファイバーケーブルは通常、その長さに沿って光を伝達するガラス又はプラスチック製の光ファイバーと、光ファイバーを囲む保護及び強化材料の種々の層を含む。光ファイバーケーブルは光ファイバー通信に広く使用され、光ファイバー通信によって他の形態の通信よりも長い距離をより速いデータ速度で伝送することが可能になる。光ファイバーケーブルは、人工衛星及び宇宙環境、航空機、センサ、はっきりした視線経路なしに対象物に強い光を当てる必要のある誘導灯、結像光学系、及び他の好適な応用形態において使用することが可能である。光ファイバーは、全反射プロセスによってその軸線に沿って光を伝達する円筒形の誘電体導波路である。このファイバーは通常、被覆層で囲まれたコア、好ましくはガラス製コアを含む。被覆層はより低い屈折率を有するため、通常、コアに光を反射するのに使用され、また光ファイバーに強度を与えるために使用される。光信号をコアに閉じ込めるためには、コアの屈折率は好ましくは被覆層の屈折率よりも大きいものであるべきである。光ファイバーケーブルに使用する際には、被覆層は通常、頑丈な樹脂製緩衝層でコーティングされており、これをさらに外装層、通常プラスチック材料で囲むことができる。これらの層によりファイバーの強度が増すが、ファイバーの光導波路特性には何ら寄与しない。既存の光ファイバーケーブルは、幅広い種類の被覆材料で作製することが可能である。光ファイバーはコネクタ又はスプライシングによって相互に接続することができる、つまり、2本の光ファイバーを互いに接合させて連続的な光導波路を形成することができる。
【0003】
光ファイバーケーブルはかなり柔軟性があってよいが、光ファイバーケーブルが折れ曲がると、例えばケーブルを角で折り曲げる又はスプールに巻きつける等すると、従来のファイバー損失が増加する。加えて、光ファイバーの信頼性は、光ファイバーが露出したときに時間と共に大きくなり得る微小クラック等の緩衝層及び/又は被覆層のダメージに依存する。上記微小クラックは、潜在故障、経時故障、ロバスト性の低下、信頼性の低下、及び光ファイバー及び関連の光ファイバーケーブルと装置の寿命の低下につながる可能性がある。さらに、緩衝層及び/又は被覆層の欠陥又は緩衝層及び/又は被覆層へのダメージは、製造プロセス、ハンドリング、及び後処理の一部で、及び時間と共に発生する可能性があり、これが光ファイバーのクラックにつながる恐れがある。加えて、緩衝層及び/又は被覆層へのダメージは、光ファイバーのガラス製コアに伝播する可能性がある。緩衝層及び/又は被覆層の欠陥は、例えば宇宙飛行中等の、ファイバーのハンドリング、機械的な動き、又は摩擦によって発生する可能性がある。上記欠陥は排除するのが難しく、潜在故障の原因となり得る。
【0004】
周知の装置及び方法は、光ファイバーケーブルと接合部を保護し強化するために存在する。例えば、様々なケーブル保護材料を光ファイバーケーブルの一部の周りに適用することができ、光ファイバー接合部は、保護のために接合部周囲で加熱/循環することができる保護層又はスリーブを有することができる。しかしながら、上記装置及び方法は、ファイバールーティングに対して更なる熱制御及び/又は制御を必要とする可能性があり、これは複雑性及び費用の増加につながり、光ファイバーの熱環境を抑制する可能性があり、この結果信頼性が落ちる。加えて、ケーブル保護材料はしばしば接合部又は光ファイバーケーブルの一部分のみを囲み、光ファイバーケーブルの全長を囲まないため、光ファイバーケーブルに対する保護が制限される。光ファイバーケーブルの寿命は通常、ガラスの欠陥の大きさに依存し、このガラスの欠陥の大きさは、光ファイバーケーブルの終端処理をする前に及び/又はアセンブリ/通信媒体プラットフォームに配置する前に、引き抜き破壊試験で予め検査することができる。その後の、ハンドリング及び/又は飛行環境に起因する欠陥を除去する又は修理することは困難であり得る。ダメージ又は欠陥を予め検査して信頼性を促進することができるが、一旦欠陥が起きると、時間が経過して光ファイバーケーブルの故障につながる。周知の光ファイバーケーブルは上記ダメージから保護されるための自己回復性を持っていない。
【0005】
その上、周知の光ファイバーケーブルは通常、熱調整及び/又は機械的及び粘着性締め具又は接合装置を使用し、ファイバーとケーブル構成部品を互いに接合させて、ファイバーの配置及び構成部品間の制御された動きを達成して、光ファイバーケーブルの歪み緩和終端部を得る。しかしながら、上記周知の機械的締め具又は接合装置により、光ファイバーケーブルに過度の締め付け又は接合圧力又はダメージが加わる可能性があり、これは光の伝達の減少につながる。さらに、不十分な熱調整及び/又は締め付け又は接合により、光ファイバーのケーブル内部での望ましくない動きが可能になり得る。上記動きにより、普段は接合密閉部に固定されている光ファイバーがケーブルのコアから「ピストン」様に出たり入ったりするようになる可能性がある。ピストン様の動きによる膨張により光ファイバーに歪みが発生し伝達の減少を引き起こす。少なくとも、接合部周囲でのファイバーの折り曲げが起こる可能性があり、最悪は光ファイバーが損傷を受けてシステムの破壊につながる可能性がある。上記の問題は、温度の大幅な変化により膨張及び収縮が起こる環境において特に発生しやすく、これは締め付け圧力の変動につながる。
【0006】
加えて光ファイバーは、宇宙空間への応用において起こる可能性のあるガス放出及び耐放射線性の低下の影響も受けやすい。例えば光ファイバーを、例えばエポキシ樹脂/金属/セラミック材料又はエポキシ樹脂にこれらの材料を充填したもの等の、粘着性又は耐放射線性材料で密封及び/又は保護することができる。しかしながら、これにより所望のパッケージ内部が粘着剤に対して剥き出しになる可能性がある。例えばエポキシ樹脂、脱ガス等の多数の粘着剤は、例えば水又は溶剤等の望ましくない材料を排出するため、結果的な脱ガス材料によってパッケージの内部が汚染される可能性がある。周知の方法及び装置においては、完全に脱ガスしやすい粘着剤を避けてガス放出を減らす、又は密封したパッケージを密閉した後にガス放出を起こす製品を除去する試みが行われている。しかしながら、上記周知の方法及び装置は費用が高くつく可能性があり、光ファイバーケーブルのサイズと重量を増加させる可能性がある。
【0007】
したがって、周知の装置及び方法を上回る利点を提供することができる、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと、それを作製する方法が必要である。
【発明の概要】
【0008】
この自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと、それを作製する方法の必要は満たされ、多数の利点が本明細書に説明されている。自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリとそれを作製する方法の実施形態により、一以上の下記利点が提供され得る:自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと方法を提供し、光ファイバーケーブルの寿命を延ばし、信頼性を高め、完全な故障を防ぎ、ファイバー減衰を助長し、ピストン運動による膨張及びマイクロベンドを最小限に抑えることにより、伝達損失を削減し;自然熱サイクル(つまり、シーリング剤が流れるのに十分に高い温度を提供する環境)において流れる、ケーブル全長にわたる熱溶解性シーリング剤を含む非常に小さな空間を硬化した保護ケーブルを有する、光ファイバーケーブルアセンブリとこれを作製する方法を提供することにより、緩衝層、被覆層、及び/又は光ファイバーコアの微小クラック、ダメージ、欠陥を密封し;自己回復特性により、光ファイバーケーブルの微小クラックの拡大及び欠陥を除去する、最小化する又はさらに抑えて、潜在故障及び経時故障を減らすと同時に、特に宇宙環境及び宇宙空間への応用に関連する飛行中のロバスト性を向上させる光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供し;例えば人工衛星、宇宙探査機及び自由空間レーザー通信システム等の宇宙空間に好適な応用形態だけでなく、センサ、地上への応用、航空機、車両、水中通信システム、長距離通信システム、孔内ファイバーデータロギング、腐食性及び/又は爆発性環境における電子及び/又はファイバールーティング、パイロショックテストチャンバ等の極度の環境、及び他の好適な応用形態に使用可能な光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供し;ガラス、プラスチック、又は金属電線ファイバーとともに使用可能な光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供し;ホストプラットホームによる必要以上の適合化を要せずに、つまり、更なる熱制御又はファイバールーティングの制御を要せずに、非侵害的な宇宙空間への応用形態における光ファイバーケーブルの信頼性を高める光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供し;ファイバーの熱環境の設計制約を最小化して信頼性を保証するように設計された光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供し;脱ガスを最小限に抑え、今現在のケーブルサイズ及び重量を少しだけ増加し又は可能であれば削減しながら、耐放射線性ファイバー/シールドを使用できる光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供し;複合の機械的伸縮接合部及び/又はケーブルの作製中の前処理を使用して、流れを抑制しながらピストン運動による膨張を管理する光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法を提供する。
【0009】
本発明の一実施形態において、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリが提供されており、このアセンブリは:光ファイバーコアに隣接してこれを囲む被覆層を有する細長い光ファイバーコア;被覆層に隣接してこれを囲む緩衝層;緩衝層に隣接してこれを囲む密封層であって、緩衝層、被覆層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層;及び、密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、外側保護層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑え、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層を備えている。
【0010】
本発明の別の実施形態においては、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリが提供されており、このアセンブリは:光ファイバーコアを囲む統合された被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコア;統合された被覆層及び緩衝層に隣接してこれを囲む密封層であって、統合された被覆層及び緩衝層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層;密封層に隣接してこれを囲む抑制層;及び、抑制層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、外側保護層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑え、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層を備えている。外側保護層は波型であってよい。
【0011】
本発明の別の実施形態においては、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリが提供されており、このアセンブリは:光ファイバーコアを囲む統合された被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコア;統合された被覆層及び緩衝層に隣接してこれを囲む密封層であって、統合された被覆層及び緩衝層と光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層;密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、外側保護層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑え、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層を備えている。外側保護層は波型であってよい。
【0012】
本発明の別の実施形態においては、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリが提供されており、このアセンブリは:光ファイバーコアを囲む統合された被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコア;統合された被覆層及び緩衝層に隣接してこれを囲む密封層であって、統合された被覆層及び緩衝層と光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層;密封層に隣接してこれを囲む抑制層;抑制層に隣接してこれを囲む強化層;及び、強化層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、外側保護層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑え、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層を備えている。外側保護層は波型であってよい。
【0013】
本発明の別の実施形態において、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリが提供されており、このアセンブリは:光ファイバーコアに隣接してこれを囲む被覆層を有する細長い光ファイバーコア;被覆層に隣接してこれを囲む密封層であって、被覆層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層;及び、密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、外側保護層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑え、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層を備えている。
【0014】
本発明の別の実施形態においては、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリを作製する方法が提供されており、この方法は:光ファイバーコアを囲む被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアを提供するステップ;囲まれた光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層を配置するステップ;囲まれた光ファイバーコアの全長にわたって熱溶解性の密封層を挿入し、熱溶解性の密封層により囲まれた光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封するステップ;外側保護層の一端を歪み軽減装置に接続してケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑えるステップ;並びに、歪み軽減装置の一端に光ファイバーモジュールを接続するステップを含む。本方法はさらに、囲まれた光ファイバーコアの上の、囲まれた光ファイバーコアと外側保護層の間に抑制層を配置するステップを含むことができる。本方法はさらに、抑制層と外側保護層の間に強化層を配置するステップを含むことができる。
【0015】
説明した機構、機能、及び利点は、本発明の様々な実施形態において個別に達成することができる、あるいは更に別の実施形態と組み合わせることができ、更に別の実施形態の詳細は下記の説明及び図面を参照して理解可能である。
本発明は、好適な及び例示の実施形態を示すが、必ずしも原寸に比例しない添付の図面と併せて記載される下記の詳細説明を参照することによってより良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリの一実施形態の分解斜視図である。
【図2】図2は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリの別の実施形態の分解斜視図である。
【図3】図3は図2の光ファイバーケーブルの側面斜視図である。
【図4】図4は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリの別の実施形態の分解斜視図である。
【図5】図5は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリの別の実施形態の分解斜視図である。
【図6】図6は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリの別の実施形態の分解斜視図である。
【図7】図7は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリの別の実施形態の分解斜視図である。
【図8】図8は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリに使用できる単一の繊維歪み軽減装置の分解斜視図である。
【図9】図9は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリに使用できる単一の繊維歪み軽減装置の別の実施形態の分解斜視図である。
【図10】図10は図9の単一の繊維歪み軽減装置の切り取った側面図である。
【図11】図11は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリに使用できる複数の繊維歪み軽減装置の分解斜視図である。
【図12】図12は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリに使用できる結合要素の一実施形態の側面図である。
【図13】図13は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリに使用できるフランジ端を示す、結合要素の別の実施形態の切り取った側面図である。
【図14】図14は本発明の方法の一実施形態のブロックフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態をここで添付の図面を参照しながら更に詳細に下記に説明するが、本発明の全ての実施形態が示されているわけではない。実際には、幾つかの異なる実施形態が提供可能であり、本明細書に説明した実施形態に限定されると解釈すべきでない。むしろ、これらの実施形態は、本発明を十分且つ完全に、当業者に対し本発明の範囲全体が伝わるように提供されている。
【0018】
本発明は、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと、これを作製する方法を提供する。本発明の実施形態の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと方法は、限定しないが、例えば人工衛星、宇宙探査機及び自由空間レーザー通信システム等の宇宙空間に好適な応用形態だけでなく、センサ、地上への応用、航空機、車両、水中通信システム、長距離通信システム、孔内ファイバーデータロギング、腐食性及び/又は爆発性環境における電子及び/又はファイバールーティング、パイロショックテストチャンバ等の極度の環境、及び他の好適な応用形態を含む様々な応用形態に関連して使用可能である。したがって、当業者は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリと方法が光ファイバーケーブルを含む任意の数の応用形態に使用可能であることを認め理解するであろう。
【0019】
図1は本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ10の一実施形態の分解斜視図である。この実施形態においては、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ10は、光ファイバーコア12に隣接してこれを囲む被覆層14を有する細長い光ファイバーコア12を備える。光ファイバーコアは、ガラス、プラスチック、金属電線を含む材料、又は別の好適な材料でできていてよい。好ましくは、光ファイバーコアはガラス繊維である。被覆層は好ましくは、光ファイバーコアの屈折率よりも低い屈折率を有する材料からできており、コアに対して光を反射する。被覆層はまた、光ファイバーコアに強度も与える。被覆層はわずかに異なる屈折率ドーピング又は屈折率が制御されたポリマー又は(空気チャネルを有する)ホーリーファイバー材料等の他の好適な材料を有するガラス光ファイバーの材料と同様のガラス物質を含むことができる。光ファイバーケーブルアセンブリ10はさらに、被覆層14に隣接してこれを囲む緩衝層16を含む。緩衝層は、樹脂、ポリマー、金属等の材料、さらに具体的には、アクリレート、ポリイミド、スパッタアルミニウム、又はスパッタ金等の材料、又は別の好適な材料を含むことができる。緩衝層により、光ファイバーコアに更なる保護及び強度が加わる。好ましくは、光ファイバーがニューヨーク州コーニングのコーニング社から入手したCORNING SMF−28E光ファイバー等の、被覆層とポリマー緩衝層を有するガラス繊維である。光ファイバーケーブルアセンブリはさらに、緩衝層16に隣接してこれを囲む密封層18を含む。密封層18は緩衝層、被覆層、及び/又は光ファイバーコアの全ての微小クラック、ダメージ、欠陥を密封する保護物質である。密封層の材料は好ましくは、光ファイバーに有害なストレスあるいは歪みを発生させることなしに、チューブ状に成形/押出しでき、要求温度において流れることができるエチレン酢酸ビニル(EVA)、又は別の好適な熱可塑性物質等の、チューブ状に成形/押出しすることができる熱溶解性熱可塑性物質を含む。密封層材料の好適な特性は、この材料が、囲まれた光ファイバー(ファイバーコア/被覆/緩衝層)上を簡単に滑動する又は光ファイバー(ファイバーコア/被覆/緩衝層)上に簡単に塗布することができ、またこの材料が約80℃以下で流動して自己回復的に欠陥をカバーしやすいことが含まれ、この特性は、伝達損失を引き起こす可能性のあるピストン運動(マイクロベンド)を発生させ得る熱歪みを最小限に抑えながら発揮されるものであり、この伝達損失は、(下に説明する)外側保護層とのインターフェースと関連する形状及び複合構造によって変化する。密封層の材料は起こされた流れによって柔らかくなり、緩衝層、被覆層、及び/又は光ファイバーの欠陥領域の中に押し込められるが、それと同時に、ミッションの温度プロファイルにおいて、光ファイバーケーブル全体の熱的に誘導された歪みを最小化しなければならない。使用されるさらに好適な密封層の材料は、デラウェア州ウィルミントンのデュポン社から入手されるエチレン酢酸ビニル(EVA)製熱溶解性チューブを含むことができる。酢酸ビニルの割合によって、通常溶解温度だけでなく他の特性も決まる。密封層チューブの外径は好ましくは、約500〜900ミクロンの範囲であってよい。さらに具体的には、密封層の外径は590ミクロンであってよい。密封層は緩衝層の全長に隣接すると同時に、光ファイバーコアの全長及び被覆層の全長を包囲していることが好ましい。熱溶解性密封層は光ファイバーケーブル全体に沿って形成することができる。加えて、自然熱サイクルを使用して熱溶解性密封層を流れさせてダメージ及び欠陥を修理及び密封することができる。熱溶解性密封材料が、光ファイバーのむき出しの部分まで広がる前にまず緩衝層の欠陥を密封することが好ましい。しかしながら、むき出し部分に接触すると、熱接触性密封材料によりむき出しの部分も密封及び接着される。緩衝層の欠陥は通常ファイバーハンドリングによって発生し、この欠陥はいつでも、及びミッション飛行中の機械的な動き又は摩擦によって起きる可能性がある。上記欠陥を排除するのは困難であり、潜在故障の原因となり、本発明の光ファイバーケーブルの自己回復特性により上記潜在故障が防止、最小化、除去、及び修正される。光ファイバーケーブルの寿命は欠陥の大きさによって変わり、欠陥の大きさは光ファイバーケーブルの終端処理をする前に及び/又はアセンブリ/通信媒体プラットフォームに配置する前に、引き抜き破壊試験で予め検査することができる。その後の、ハンドリング及び/又は飛行環境に起因する欠陥を通常除去する又は修理することはできない。したがって、操作の直前に重大な欠陥が起きた場合に、密封特性によって即時の故障からミッション飛行の終了まで寿命を延ばすことが可能である。自己回復特性によって欠陥の拡大を停止することができ、光ファイバーケーブルが実質的に故障とは無縁になり、多数のミッション飛行に耐えることが可能になる。
【0020】
光ファイバーケーブルアセンブリはさらに、密封層18に隣接してこれを囲む外側保護層20又は外装物を含む。外側保護層は好ましくは硬化保護材料でできており、光ファイバーコアに更なる保護及び強度を付与する。外側保護層は好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、又は別の好適な材料等の熱可塑性材料を含む。使用されるさらに好適な外側の層部分は、カリフォルニア州サンバーナーディノのTexlock社、又はサウスキャロライナ州オレンジバーグのZeus社から入手されるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製熱伸縮性チューブを含むことができる。外側の層部分又はチューブの外径は好ましくは約900ミクロンであってよく、外側の層部分又はチューブの内径は好ましくは約645ミクロンであってよい。本発明の実施形態の光ファイバーケーブルの直径は好ましくは約600〜1000ミクロンであってよい。しかしながら、他の好適な直径を使用することも可能である。例えば、光ファイバーコア、被覆層、緩衝層、密封層及び外側保護層を有する、図1に示す光ファイバーケーブルは好ましくは外径が900ミクロンである。外側保護層20の端部22は、歪み軽減装置24に接続させることができる。歪み軽減装置24により、ケーブルアセンブリを膨張から保護することができ、且つケーブルアセンブリに加わる歪みを最小限に抑えることができる。様々な歪み軽減装置の例を更に詳細に下に説明する。歪み軽減装置24の端部26は光ファイバーモジュール26に接続することができる。光ファイバーモジュールは、光ファイバーケーブルを行ったり来たりする伝達信号を修正及び送ることができる、レーザー伝達装置、光干渉計、種々の光減衰器、及び/又はスイッチ又は光学用筺体/スプライス/ユニット等の光学的構成要素を収容するコンパートメント又は箱であってよい。
【0021】
図2は本発明の光ファイバーケーブルアセンブリ30の別の実施形態の分解斜視図である。自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ30は、細長い光ファイバーコア12を備えている。光ファイバーコアは、図1の光ファイバーコアに関連して説明したのと同じ材料を含むことができる。この実施形態では、光ファイバーコア12は、光ファイバーコア12を囲む統合された被覆及び緩衝層32を有している。統合された被覆及び緩衝層32により、図1に示すように分離した被覆層及び分離した緩衝層を有するのではなく、被覆層及び緩衝層が互いに統合され、又は付着されている。統合された被覆及び緩衝層32は、図1の分離した被覆層及び緩衝層に関して説明したのと同じ材料を含むことができる。好適な統合された被覆及び緩衝層32は、ニューヨーク州コーニングのコーニング社から入手可能であり、この被覆層の外径は約125ミクロンであってよく、緩衝層の外径は約250ミクロンであってよい。自己回復性を有する光ファイバーはさらに、統合された被覆及び緩衝層32に隣接してこれを囲む密封層18を含む。密封層は図1の密封層に関連させて説明した同じ材料を含むことができる。密封層18により、統合された被覆及び緩衝層32と光ファイバーコア12の全ての微小クラック又は欠陥が密封される。この実施形態はさらに、密封層18に隣接してこれを囲む抑制層34を含む。抑制層34は好ましくは密封層18及び外側保護層20の間に配置される。抑制層は好ましくは、密封層の材料がダメージを受けた又は欠陥のある領域に流れる方向付けを抑制し助ける。抑制層はまた、層の間の相関運動を起こす又は層の間の滑り面又は滑動面となることができる。抑制層は、例えばポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱収縮性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の熱可塑性、ポリマー材料又は別の好適な材料を含むことができる。使用されるさらに好適な抑制層は、ニューヨーク州ヤファンクのスプライス・テクノロジー社から入手されるポリオレフィン製熱収縮性共重合体を含むことができ、この抑制層は好ましくは約600ミクロンの外径を有している。外側保護層20又は外装物が、抑制層34に隣接しこれを囲んでいる。外側保護層は、図1の外側保護層に関連して説明したのと同じ材料を含むことができる。外側保護層の端部22は歪み軽減装置24に接続されることにより、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリに加わる歪みを最小限に抑える。歪み軽減装置24の端部26は光ファイバーモジュール28に接続されている。図3は、図2の光ファイバーケーブルアセンブリの側面斜視図であり、外側保護層の一部38の張り出した端部又はフランジ端部36の形態の追加の歪み軽減手段を有している。この張り出した端部又はフランジ端部36により、締め具が取り付けやすくなる。図3は、光ファイバーコア12、統合された被覆及び緩衝層32、密封層18、抑制層34、外側保護層20、及び外側保護層の一部38の張り出した端部又はフランジ端部36を示している。張り出した端部又はフランジ端部により、さらに歪みが軽減され、締め具が取り付けやすくなり、連結部又は接合部の長さが長くなる。
【0022】
図4は、本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブル40の別の実施形態の分解斜視図である。自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ40は、光ファイバーコア12を囲む統合された被覆及び緩衝層32を有する細長い光ファイバーコア12を含む。密封層18は、統合された被覆及び緩衝層32に隣接しこれらを囲む。密封層は統合された被覆及び緩衝層32の全長に隣接している。密封層18は統合された被覆及び緩衝層32、及び光ファイバーコア12の全ての微小クラック又は欠陥を密封する。外側保護層20は密封層18に隣接しこれを囲んでいる。外側保護層20の端部22は歪み軽減装置24に接続され、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑える。歪み軽減装置24の端部26は光ファイバーモジュール28に接続されている。注目すべきなのは、上述したような、図1の実施形態の密封層及び外側保護層と、図2の実施形態の統合された被覆及び緩衝層に関連する詳細事項が、この実施形態の詳細事項に同じように適用されることである。
【0023】
図5は、本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ42の別の実施形態の分解斜視図である。この自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ42は、光ファイバーコア12を囲む統合された被覆及び緩衝層32を有する細長い光ファイバーコア12を含んでいる。密封層18は、統合された被覆及び緩衝層32の全長に隣接しこれを囲んでいる。密封層は、統合された被覆及び緩衝層と、光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する。ケーブルアセンブリはさらに、密封層18に隣接してこれを囲む抑制層34を含んでいる。この実施形態では、ケーブルアセンブリはさらに抑制層34に隣接してこれを囲む強化層44を含んでいる。強化層44は好ましくは、例えばポリパラフェニレンテレフタルアミド(KEVLAR)(KEVLARはデラウェア州ウィルミントンのデュポン社の登録商標)等のアラミド繊維材料、グラファイト又はガラス繊維等の製織性繊維、又は別の好適な材料を含む。ケーブルアセンブリはさらに、強化層44に隣接してこれを囲む外側保護層20を含んでいる。この実施形態では、外側保護層は波形であってよく、図5に示すような波形状46を有することができる。外側保護層20の端部22を歪み軽減装置24に接続して、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリに加わる歪みを最小限に抑えることができる。歪み軽減装置24の端部26は、光ファイバーモジュール28に接続することができる。注目すべきことは、上述したような、図1の実施形態の密封層及び外側保護層と、図2の実施形態の統合された被覆及び緩衝層と抑制層に関連する詳細事項が、この実施形態の詳細事項に同じように適用されることである。
【0024】
図6は、本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ48の別の実施形態の分解斜視図である。この実施形態は、外側保護層20が波形であり、波形状46を有すること以外は、図2の実施形態と同じである。図6は、光ファイバーコア12、統合された被覆及び緩衝層32、密封層18、抑制層34、及び外側保護層20を示している。外側保護層20の端部22は、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑えるために、歪み軽減装置24に接続させることができる。歪み軽減装置24の端部26は、光ファイバーモジュール28に接続させることができる。注目すべきことは、上述したような、図1の実施形態の密封層及び外側保護層と、図2の実施形態の統合された被覆及び緩衝層と抑制層に関連する詳細事項が、この実施形態の詳細事項に同じように適用されることである。
【0025】
図7は、本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ49の別の実施形態の分解斜視図である。この実施形態は、緩衝層がこの実施形態にない以外は、図1の実施形態と同じである。図7は、光ファイバーコア12、被覆層14、密封層18、及び外側保護層20を示している。この実施形態では、密封層は光ファイバーコア及び被覆層を保護するための緩衝層として作用することができる。外側保護層20の端部22は、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑えるために、歪み軽減装置24に接続させることができる。歪み軽減装置24の端部26は、光ファイバーモジュール28に接続させることができる。注目すべきことは、上述したような、図1の実施形態の被覆層、密封層及び外側保護層に関連する詳細事項が、この実施形態の詳細事項に同じように適用されることである。
【0026】
図1〜7に示す光ファイバーケーブルの実施形態は、図8〜13に示すような種々の歪み軽減及び連結装置と共に使用することができる。歪み軽減装置により、例えば光ファイバーケーブルアセンブリのピストン運動を最小化することで、光ファイバーケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つ光ファイバーケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられる。外側保護層において、またはその上での適切な歪み軽減の終端処理により、ピストン運動による歪みが最小化され、光ファイバーに加わるストレスが最小限に抑えられる又は防止される。外側保護層はそのどちらか一端が歪み軽減装置に終端されていることが好ましい。光ファイバーケーブルは、例えばエポキシ樹脂等の接着剤で歪み軽減装置又は歪み軽減起動装置に接続させ、膨張から保護するために波形にすることができる。更なる歪み軽減装置を外側保護層に加えることもできる、又は外側保護層が、光ファイバーケーブルアセンブリを膨張から保護してピストン運動を最小化するのを助けると同時に、複合機械的膨張結合部を使用して流れを保護するための一以上の組み込み型膨張結合部又は膨張部を有することができる。ケーブルの長さによっては、更に膨張接合部を追加してピストン運動を更に最小化する必要もあり得る。例えば、外側保護層は外側保護層(図5〜6参照)の長さに沿って波形状46を有する波形のチューブを備えることができ、これにより組み込み型の膨張からの保護機能及び柔軟性を付与することができる。加えて、外側保護層は、例えば、張り出した端部又はフランジ端部36(図3参照)、スリット(図示せず)、又は他の好適な膨張接合部等の追加の歪み軽減装置を含むことができる。
【0027】
図8は、本発明の光ファイバーケーブルアセンブリの種々の実施形態で使用可能な単一のファイバー歪み軽減装置50の分解斜視図である。この歪み軽減装置50は好ましくは、波形チューブ膨張要素54に連結したねじ切られた貫通要素52を介して、外側保護層の端部22に取り付けられている。張り出した端部又はフランジ端部36も外側保護層20に連結させることができる。
【0028】
図9は、本発明の光ファイバーケーブルアセンブリの種々の実施形態で使用可能な単一のファイバー歪み軽減装置56の別の実施形態の分解斜視図である。歪み軽減装置56は、張り出した端部又はフランジ端部36、ネジ金具58、ナット金具60、波形チューブ膨張要素54、強化ファイバー62(KEVLARでできていることが好ましい)、及びモジュールパネル64を備えることができる。図10は、図9の単一のファイバー歪み軽減装置56の切り取られた側面図であって、張り出した端部又はフランジ端部36、ネジ金具58、ナット金具60、波形チューブ膨張要素54、及びモジュールパネル64を示す。
【0029】
図11は、本発明の光ファイバーケーブルアセンブリの種々の実施形態で使用可能な複数のファイバー歪み軽減装置66の分解斜視図である。複数のファイバー歪み軽減装置66は、複数の光ファイバーケーブル68、モジュールパネル64、及びナット70を備えることができる。光ファイバー12は、融着接続を形成するために保護が取り去られた状態で図示されている。
【0030】
図12は、本発明の光ファイバーケーブルアセンブリの種々の実施形態で使用可能な結合要素72の一実施形態の側面図である。結合要素72は、光ファイバーケーブル74及び76を結合又は接合している状態で図示されている。結合要素は、ストレス及び歪み軽減ポイントを提供するために、2つ以上の自己回復性ファイバーケーブルを結合又は接合させるのに使用することができる。
【0031】
図13は、本発明の光ファイバーケーブルアセンブリの種々の実施形態で使用可能な結合要素78の別の実施形態の切り取られた側面図である。この結合要素78は、光ファイバーケーブル80及び82を結合又は接合している状態で図示されており、各光ファイバーケーブルは、張り出した端部又はフランジ端部36を有している。密封層材料18はむき出しの状態で図示されている。結合要素は、ストレス及び歪み軽減ポイントを提供するために、2つ以上の自己回復性光ファイバーケーブルを結合又は接合させるのに使用することができる。
【0032】
熱調節技術を使用して歪みを最小化することもできる。例えば、使用可能なケーブル処理技術には、光ファイバーケーブルを適切な長さに切断した後に、ケーブルをコネクタ、カプラー又は貫通要素で終端する前に、一連の歪み軽減熱サイクル処理を施すことが含まれる。また、終端された光ファイバーケーブルが設置又は適所に配置された後に、一以上の熱サイクル処理を施して曲げ応力を緩和させることも含まれる。このプロセスは、熱溶解性密封材料を活性化させる又は熱溶解性密封材料の流れを起こすのに使用することもできる。
【0033】
図14は、本発明の方法100の一実施形態のブロックフロー図である。自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリを作製する本方法100の一実施形態は、光ファイバーコアを囲む被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアを提供するステップ102を含む。本方法はさらに、包囲された光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層又は外装物を配置するステップ104を含む。本方法はさらに、包囲された光ファイバーコアの全長上に熱溶解性密封層材料を挿入するステップ106を含み、このステップでは、熱溶解性密封材料が包囲された光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する。本方法はさらに、外側保護層又は外装物の一端を歪み軽減装置に接続して、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリに加わる歪みを最小限に抑えるステップ108を含む。本方法はさらに、歪み軽減装置の一端を光ファイバーモジュールに接続するステップ110を含む。本方法はさらに、包囲された光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層又は外装物を配置するステップの後に、包囲された光ファイバーコアの上の、包囲された光ファイバーコアと外側保護層の間に抑制層又は外装物を配置するステップ112を含むことができる。本方法はさらに、包囲された光ファイバーコアの上に抑制層又は外装物を配置するステップの後に、抑制層又は外装物と外側保護層又は外装物の間に強化層又は外装物を配置するステップ114を含むことができる。この光ファイバーコアは、ガラス、プラスチック、金属電線、又は別の好適な材料を含むことができる。好ましくは、光ファイバーコアはガラス製である。熱溶解性密封材料は好ましくは、エチレン酢酸ビニル(EVA)、又は別の好適な熱可塑性物質等の、光ファイバーに有害なストレス又は歪みを発生させることなく、チューブ状に成形/押出して要求温度で流れることができる熱溶解性熱可塑性物質を含む。外側保護層は好ましくは、硬化保護材料でできており、光ファイバーコアに更なる保護及び強度を付与する。外側保護層は好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、又は別の好適な材料等の熱可塑性材料を含む。抑制層は、例えばポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱収縮性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の熱可塑性、ポリマー材料又は別の好適な熱可塑性ポリマー材料を含むことができる。強化層は好ましくは、例えばポリパラフェニレンテレフタルアミド(KEVLAR)等のアラミド繊維材料、グラファイト又はガラス繊維等の製織性繊維、又は別の好適な材料を含む。注目すべきことは、上述したような複数の実施形態に関連する詳細事項が、この実施形態に関連する詳細事項に同じように適用されることである。
【0034】
本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ及び方法により、光ファイバーケーブルアセンブリの信頼性を高め及び寿命を延ばし、適切に排除できない可能性のあるハンドリング欠陥を最小限に抑える又は防止することができる。本発明の自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリと方法は好ましくは、自然熱サイクルにおいて流れる熱溶解性密封材料を使用して、緩衝層、被覆層、及び光ファイバーの欠陥又はダメージを密封することにより、微小クラックの拡大を含む上記欠陥又はダメージを最小化、防止、又は修正して潜在故障又は経時故障を削減するとともに、宇宙環境及び他の応用形態に関連するミッションにおけるロバスト性を高める。本発明の光ファイバーケーブルアセンブリを宇宙運用/環境に使用して脱ガスを最小化することができ、現在のケーブルサイズと重量をわずかばかり追加して、あるいは可能であれば削減しながら、耐放射線性ファイバー/シールドで動作する能力を有する。
【0035】
本発明に関連する当業者によって、前述の説明及び関連する図面に示された教示の利点を有する本発明の多数の変形及び他の実施形態が発想される。本明細書に説明した実施形態は例示目的のものであって、限定するものではない。本明細書では特定の用語が使われているが、これらは一般的及び説明的な用途で使用されており、限定するためのものではない。
【0036】
本発明の実施形態の幾つかは、下記のように例示されている。
実施形態1 光ファイバーコアに隣接してこれを囲む被覆層を有する細長い光ファイバーコアと、
被覆層に隣接してこれを囲む緩衝層と、
緩衝層に隣接してこれを囲み、緩衝層、被覆層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲み、外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられ、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
実施形態2 光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック、及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、実施形態1のアセンブリ。
実施形態3 緩衝層が、樹脂、ポリマー、金属、アクリレート、ポリイミド、スパッタアルミニウム、及びスパッタ金からなるグループより選択される材料を含む、実施形態1のアセンブリ。
【0037】
実施形態4 密封層が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱溶解性の熱可塑性材料を含む、実施形態1のアセンブリ。
実施形態5 密封層が緩衝層の全長にわたって隣接している、実施形態1のアセンブリ。
実施形態6 外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、実施形態1のアセンブリ。
【0038】
実施形態7 密封層及び外側保護層の間に、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱収縮性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択されるポリマー材料を含む抑制層をさらに含む、実施形態1のアセンブリ。
実施形態8 抑制層及び外側保護層の間に、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、グラファイト及びガラス繊維からなるグループより選択される繊維材料を含む強化層をさらに含む、実施形態7のアセンブリ。
実施形態9 光ファイバーコアを囲む、統合された被覆及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアと、
統合された被覆及び緩衝層に隣接してこれを囲み、統合された被覆及び緩衝層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む抑制層と、
抑制層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられ、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
【0039】
実施形態10 外側保護層が波形である、実施形態9のアセンブリ。
実施形態11 光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、実施形態9のアセンブリ。
実施形態12 密封層が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱溶解性の熱可塑性材料を含む、実施形態9のアセンブリ。
【0040】
実施形態13 密封層が、統合された被覆及び緩衝層の全長にわたって隣接している、実施形態9のアセンブリ。
実施形態14 密封層及び外側保護層の間に、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱収縮性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択されるポリマー材料を含む抑制層をさらに含む、実施形態9のアセンブリ。
実施形態15 外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、実施形態9のアセンブリ。
【0041】
実施形態16 光ファイバーコアを囲む、統合された被覆及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアと、
統合された被覆及び緩衝層に隣接してこれを囲み、統合された被覆及び緩衝層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられ、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
実施形態17 密封層が、統合された被覆及び緩衝層の全長にわたって隣接している、実施形態16のアセンブリ。
実施形態18 光ファイバーコアを囲む、統合された被覆及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアと、
統合された被覆及び緩衝層に隣接してこれを囲み、統合された被覆及び緩衝層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む抑制層と、
抑制層に隣接してこれを囲む強化層と、
強化層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられ、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
【0042】
実施形態19 外側保護層が波形である、実施形態18のアセンブリ。
実施形態20 光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック、及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、実施形態18のアセンブリ。
実施形態21 密封層が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱溶解性の熱可塑性材料を含む、実施形態18のアセンブリ。
【0043】
実施形態22 密封層が、統合された被覆及び緩衝層の全長にわたって隣接している、実施形態18のアセンブリ。
実施形態23 抑制層が、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱収縮性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択されるポリマー材料を含む、実施形態18のアセンブリ。
実施形態24 強化層が、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、グラファイト及びガラス繊維からなるグループより選択される繊維材料を含む、実施形態18のアセンブリ。
【0044】
実施形態25 外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、実施形態18のアセンブリ。
実施形態26 光ファイバーコアに隣接してこれを囲む被覆層を有する細長い光ファイバーコアと、
被覆層に隣接してこれを囲み、被覆層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続さることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられ、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
実施形態27 光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック、及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、実施形態26のアセンブリ。
【0045】
実施形態28 密封層が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱溶解性の熱可塑性材料を含む、実施形態26のアセンブリ。
実施形態29 外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、実施形態26のアセンブリ。
実施形態30 光ファイバーコアを囲む被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアを提供するステップ、
囲まれた光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層を配置するステップ、
囲まれた光ファイバーコアの全長にわたって熱溶解性の密封材料を挿入し、熱溶解性の密封材料により囲まれた光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封するステップ、
外側保護層の一端を歪み軽減装置に接続し、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑えるステップ、並びに、
歪み軽減装置の一端を光ファイバーモジュールに接続するステップ
を含む、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリを作製する方法。
【0046】
実施形態31 囲まれた光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層を配置するステップの後に、囲まれた光ファイバーコアの上の、囲まれた光ファイバーコアと外側保護層の間に抑制層を配置するステップをさらに含む、実施形態30の方法。
実施形態32 囲まれた光ファイバーコアの上に抑制層を配置するステップの後に、抑制層と外側保護層の間に強化層を配置するステップをさらに含む、実施形態31の方法。
実施形態33 光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック、及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、実施形態30の方法。
【0047】
実施形態34 熱溶解性の密封材料が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱可塑性材料を含む、実施形態30の方法。
実施形態35 外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、実施形態30のアセンブリ。
【符号の説明】
【0048】
12 光ファイバーコア
14 コア/被覆層
16 緩衝層
18 密封層
20 外側保護層
22 外側保護層の端部
24 歪み軽減装置
26 歪み軽減装置の端部
28 光ファイバーモジュール
30 光ファイバーケーブルアセンブリ
32 コア/被覆/緩衝層
34 抑制層
36 張り出した端部/フランジ端部
38 外側保護層の一部
42 光ファイバーケーブルアセンブリ
44 強化層
46 波形状
48 光ファイバーケーブルアセンブリ
49 光ファイバーケーブルアセンブリ
50 ファイバー歪み軽減装置
52 貫通要素
54 波形チューブ膨張要素
56 ファイバー歪み軽減装置
58 ネジ金具
60 ナット金具
62 強化ファイバー
64 モジュールパネル
66 複数のファイバー歪み軽減装置
68 複数の光ファイバーケーブル
70 ナット
72 結合要素
74 光ファイバーケーブル
76 光ファイバーケーブル
78 結合要素
80 光ファイバーケーブル
82 光ファイバーケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバーコアに隣接してこれを囲む被覆層を有する細長い光ファイバーコアと、
被覆層に隣接してこれを囲む緩衝層と、
緩衝層に隣接してこれを囲み、緩衝層、被覆層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられており、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
【請求項2】
当該光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック、及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
当該緩衝層が、樹脂、ポリマー、金属、アクリレート、ポリイミド、スパッタアルミニウム、及びスパッタ金からなるグループより選択される材料を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
当該密封層が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱溶解性の熱可塑性材料を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
当該密封層が当該緩衝層の全長にわたって隣接している、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
当該外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
当該密封層及び当該外側保護層の間に、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱収縮性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択されるポリマー材料を含む抑制層をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
当該抑制層及び当該外側保護層の間に、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、グラファイト及びガラス繊維からなるグループより選択される繊維材料を含む強化層をさらに含む、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
光ファイバーコアを囲む統合された被覆及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアと、
統合された被覆及び緩衝層に隣接してこれを囲み、統合された被覆及び緩衝層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられており、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
【請求項10】
当該密封層が、統合された被覆及び緩衝層の全長にわたって隣接している、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
光ファイバーコアを囲む統合された被覆及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアと、
統合された被覆及び緩衝層に隣接してこれを囲み、統合された被覆及び緩衝層、及び光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封する密封層と、
密封層に隣接してこれを囲む抑制層と、
抑制層に隣接してこれを囲む強化層と、
強化層に隣接してこれを囲む外側保護層であって、当該外側層の一端が歪み軽減装置に接続されることにより、ケーブルアセンブリが膨張から保護され、且つケーブルアセンブリに加わる歪みが最小限に抑えられており、さらに歪み軽減装置の一端が光ファイバーモジュールに接続されている外側保護層と
を備える、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリ。
【請求項12】
当該密封層が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱溶解性の熱可塑性材料を含み、統合された被覆及び緩衝層の全長にわたって隣接している、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
光ファイバーコアを囲む被覆層及び緩衝層を有する細長い光ファイバーコアを提供するステップ、
囲まれた光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層を配置するステップ、
囲まれた光ファイバーコアの全長にわたって熱溶解性の密封材料を挿入し、熱溶解性の密封材料により、囲まれた光ファイバーコアの全ての微小クラック又は欠陥を密封するステップ、
外側保護層の一端を歪み軽減装置に接続して、ケーブルアセンブリを膨張から保護し、且つケーブルアセンブリにかかる歪みを最小限に抑えるステップ、及び、
歪み軽減装置の一端を光ファイバーモジュールに接続するステップ
を含む、自己回復性を有する光ファイバーケーブルアセンブリを作製する方法。
【請求項14】
囲まれた光ファイバーコアの上に熱可塑性の外側保護層を配置するステップの後に、囲まれた光ファイバーコアの上の、囲まれた光ファイバーコアと外側保護層の間に抑制層を配置するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
囲まれた光ファイバーコアの上に抑制層を配置するステップの後に、抑制層と外側保護層の間に強化層を配置するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
光ファイバーコアが、ガラス、プラスチック、及び金属電線からなるグループより選択される材料を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
熱溶解性の密封材料が、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む熱可塑性材料を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
外側保護層が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるグループより選択される熱可塑性材料を含む、請求項13に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−156954(P2010−156954A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−256607(P2009−256607)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】