説明

荷電粒子リソグラフィ装置

本発明は、少なくとも1つの荷電粒子ビーム(123)を発生させるための荷電粒子源(101)と、ビームをウェーハ上に投影するための荷電粒子投影器(108,109,110)と、ウェーハ(130)を移動させるための可動式のウェーハステージ(132)とを具備する荷電粒子リソグラフィ装置(100)に関する。荷電粒子源、荷電粒子投影器及び可動式のウェーハステージは、真空環境を形成する共通の真空チャンバ(140,400)中に配置されている。真空チャンバは、チャンバ及びドア(402)にウェーハをロードするための開口を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子リソグラフィ装置に関する。本発明は、さらに、真空チャンバ中に真空を発生させる方法、及び、例えば、荷電粒子マルチ小ビームリソグラフィ又は検査装置であるアプリケーションに関する。本発明は、さらに、このようなリソグラフィ装置及び真空チャンバを支持するためのフレームの構成体に関する。本発明は、さらに、このようなリソグラフィ装置及びポンプシステムの構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
荷電粒子及び光リソグラフィマシン及び検査マシンは、代表的には、真空環境中で動作される。これは、リソグラフィマシン又はマシンのグループを収容するのに十分に大きな真空チャンバを必要とする。真空チャンバは、必要な真空を維持するために十分に強度があり気密でなければならず、一方、真空チャンバは、チャンバに入る電気ケーブル、光ケーブル及び電力ケーブルのために、チャンバにロードされるウェーハ又はターゲットのために、及びメンテナンス及び動作上の必要性のためにマシンにアクセス可能なように、開口を有する。荷電粒子マシンが含まれるところでは、真空チャンバはまた、外部の電磁界がマシンの動作を妨害するのを防ぐために、シールドを与えなければならない。
【0003】
従来の真空チャンバのデザインは、リソグラフィマシンのスループットに対する過度の重さ、過度の床面積の使用、ドアのないこと及び開口のまわりの電磁シールドが乏しいことのようなさまざまな欠点を被っている。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、従来のデザインの欠点に対処する、改良された真空チャンバを提供することを目的とする。本発明の一態様に係われば、荷電粒子リソグラフィ装置は、少なくとも1つの荷電粒子ビームを発生させるための荷電粒子源と、前記ビームをウェーハ上に投影するための荷電粒子投影器(projector)と、前記ウェーハを移動させるための可動式のウェーハステージとを具備する。前記荷電粒子源、荷電粒子投影器及び可動式のウェーハステージは、真空環境を形成する共通の真空チャンバ中に配置され、前記真空チャンバは、前記チャンバ及びドアにウェーハをロードするための開口を有する。
【0005】
本発明のさらなる態様に係われば、この装置では、装置の少なくとも1つのサブシステムが、自蔵の(self-contained)着脱可能なモジュールで構成されている。この着脱可能なモジュールは、
荷電粒子ビーム源とビームコリメート系とを含む照明光学モジュールと、
アパーチャアレイと集束レンズアレイとを含むアパーチャアレイ及び集束レンズモジュールと、
小ビームブランカアレイを含むビームスイッチングモジュールと、
ビーム停止アレイと、ビーム偏向器アレイと、少なくとも1つの投影レンズアレイとを含む投影光学モジュールとの少なくとも1つを有する。
【0006】
本発明の他の態様に係われば、構成体は、上述のような荷電粒子リソグラフィ装置と、この荷電粒子リソグラフィ装置の前記真空チャンバを支持するためのフレームとを具備する。前記真空チャンバと前記フレームとは、振動緩衝要素を介して互いに結合されている。
【0007】
本発明のさまざまな態様が、図面に示される実施の形態を参照してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、荷電粒子リソグラフィシステムの一実施の形態の簡単な概略図である。
【図2】図2は、真空チャンバ中の荷電粒子源の環境の一実施の形態を示す断面図である。
【図3】図3は、モジュールのリソグラフィシステムの簡単なブロック図である。
【図4】図4は、リソグラフィマシン及びウェーハロード(loading)システムの構成体の一例である。
【図5A】図5Aは、荷電粒子リソグラフィシステムの真空チャンバの斜視図である。
【図5B】図5Bは、図5Aの真空チャンバの側面図である。
【図5C】図5Cは、図5Aの真空チャンバの正面図である。
【図5D】図5Dは、図5Aの真空チャンバの一部分の断面図である。
【図6A】図6Aは、真空チャンバの壁のジョイント部の詳細図である。
【図6B】図6Bは、真空チャンバの壁のジョイント部の詳細図である。
【図7A】図7Aは、ミューメタルを含む真空チャンバの壁の一部分の斜視図である。
【図7B】図7Bは、ハネカム層を備えた複合構造を有する真空チャンバの壁の一部分の斜視図である。
【図8A】図8Aは、フレーム支持部材との接合部(interface)を示す真空チャンバの底部を通る断面図である。
【図8B】図8Bは、フレーム支持部材との代わりの接合部を示す断面図である。
【図8C】図8Cは、フレーム支持部材との代わりの接合部を示す断面図である。
【図9A】図9Aは、ポートのふた及びミューシールドキャップを示す真空チャンバの壁を通る横断面図である。
【図9B】図9Bは、ポートのふた及びミューシールドキャップの代わりの構成体を示す横断面図である。
【図9C】図9Cは、ポートのふた及びミューシールドキャップの第2の代わりの構成体を示す横断面図である。
【図10A】図10Aは、真空チャンバのポート及び真空ポンプの開口の代わりの構成体を示す斜視図である。
【図10B】図10Bは、真空チャンバのポート及び真空ポンプの開口の代わりの構成体の他の代わりの構成体を示す斜視図である。
【図11】図11は、ターボ真空ポンプを共有している真空チャンバの概略図である。
【図12A】図12Aは、真空チャンバの代わりの実施の形態の後方からの斜視図である。
【図12B】図12Bは、図12Aの真空チャンバの前方からの斜視図である。
【図12C】図12Cは、図12Aの真空チャンバの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下は、図面を参照して、単なる例によって与えられる、本発明のさまざまな実施の形態の説明である。
【0010】
図1は、荷電粒子リソグラフィシステム100の一実施の形態の簡単な概略図である。このようなリソグラフィシステムは、例えば、米国特許第6,897,458号、第6,958,804号、第6,958,804号、第7,019,908号、第7,084,414号、第7,129,502号、米国特許出願の公開番号2007/0064213、係属中の米国特許出願Nos.61/031,573、61/031,594、61/055,839、61/058,596、61/101,682に開示されており、これらは、本発明の権利者に譲り受けられており、これらの内容全体が、参照としてここに全て組み込まれる。図1に示される実施の形態では、リソグラフィシステムは、拡大する電子ビーム120を発生させるための電子源101を有する。拡大する電子ビーム20は、コリメータレンズ系102によってコリメートされる。コリメートされた電子ビーム121は、アパーチャアレイ103に衝突し、アパーチャアレイ103は、複数の小ビーム(beamlet)122を発生させるように、ビームの一部をブロックする。このシステムは、非常に多くの小ビーム122を、好ましくは、約10,000ないし1,000,000の小ビームを発生させる。
【0011】
電子小ビーム122は、集束レンズアレイ104を通過して、ビームブランカアレイ105の平面で電子小ビーム122を集束させる。このビームブランカアレイ105は、少なくとも1つの電子小ビームを偏向させるための複数のブランカを有する。偏向された、及び偏向されていない電子小ビーム123は、複数のアパーチャを有するビーム停止アレイ108に達する。小ビームブランカアレイ105及びビーム停止アレイ108は、小ビーム123をブロックするか通過させるように、一緒に動作する。小ビームブランカアレイ105が小ビームを偏向すれば、ビーム停止アレイ108の対応するアパーチャを通過せず、代わって、ブロックされる。しかし、小ビームブランカアレイ105が小ビームを偏向しなければ、ビーム停止アレイ108の対応するアパーチャを通過して、ビーム偏向器アレイ109及び投影レンズアレイ110を通る。
【0012】
ビーム偏向器アレイ109は、ターゲット130の表面にわたって小ビームを走査させるように、偏向されていない小ビームの方向にほぼ垂直な、X方向とY方向との少なくとも一方への各ビーム124の偏向を与える。次に、小ビーム124は、投影レンズアレイ110を通過して、ターゲット130上に投影される。投影レンズ構成体は、好ましくは、約100ないし500倍の縮小(demagnification)を与える。小ビーム124は、ターゲットを移動させるために、可動式のステージ132の上に配置されたターゲット130の表面に衝突する。リソグラフィアプリケーションに関して、ターゲットは、通常、荷電粒子感知層又はレジスト層が設けられたウェーハを有する。
【0013】
荷電粒子リソグラフィシステムは、真空環境中で動作する。真空は、荷電粒子ビームによってイオン化されて源に引き付けられ、解離してマシンの構成要素の上に堆積され、荷電粒子ビームを分散させうる荷電粒子を取り除いていることが望ましい。代表的には、少なくとも10−6バールの真空が必要とされる。真空環境を維持するために、荷電粒子リソグラフィシステムは、真空チャンバ140中に位置されている。リソグラフィシステムの主要な構成要素の全てが、好ましくは、共通の真空チャンバ中に収容されている。主要な構成要素は、荷電粒子源、小ビームをウェーハ上に投影するための投影器システム、可動式のウェーハステージを含む。
【0014】
一実施の形態では、荷電粒子源の環境は、10−10ミリバールまでのかなり高い真空に差動的にポンプ送りされる。図2は、真空チャンバ中の荷電粒子源の環境の一実施の形態を示す横断面図である。この実施の形態では、10−10ミリバールまでのかなり高い真空が、差動ポンピングによって得られることができる。
【0015】
差動ポンピングは、源152のための局所的な源チャンバ150の真空チャンバ中に含まれているもの(inclusion)によって得られることができる。単一の源152のみが図2に示されるが、源チャンバ150が複数の源を有することができることが理解されなければならない。源チャンバ150の内部の高い真空は、源152の寿命を進ませうるが、いくつかの源152が、なおも、これらの機能のために必要とされることができる。
【0016】
源チャンバ150中の圧力レベルをポンプで下げることは、以下のようにして果されることができる。まず、真空チャンバ及び源チャンバが、真空チャンバのレベルにポンプで圧力を下げられる。そして、源チャンバが、好ましくは、当業者に既知であるようにして、化学的ゲッタによって、所望の低圧にさらにポンプで圧力を下げられる。回生式の、化学的な、ゲッタのようないわゆるパッシブポンプを使用することによって、源チャンバ150の内部の圧力レベルは、真空ターボポンプの必要なく、真空チャンバ中の圧力レベルよりも低いレベルにもたらされることができる。ゲッタの使用は、真空ターボポンプがこのような目的のために使用されるならば、この場合でのように、音響振動と機械振動との少なくとも一方を受ける真空チャンバの内部又はすぐ外部の隣接部を避ける。
【0017】
必要であれば、即ち、源チャンバ150の内部の圧力レベルが、真空チャンバの圧力レベルよりもかなり低い圧力レベルで維持される必要があるならば、源チャンバ150には、源チャンバ150と真空チャンバとの間の接続を閉じるための弁154が設けられている。例えば、保守点検目的のために、真空チャンバが開けられたならば、例えば、弁が閉じられることができる。このような場合には、源チャンバ150の内部で高い真空レベルが維持され、リソグラフィ装置のダウンタイムを改良することができる。代わりに、源チャンバ150の内部で圧力レベルが十分になるまで待つことによって、真空チャンバのみが、所望の圧力レベルにポンプで圧力を下げられる必要があり、このレベルは、源チャンバ150で必要とされるレベルよりも高い。
【0018】
弁154は、弁154に結合されるバー158の移動を制御する駆動ユニット156によって制御される。駆動ユニット156は、例えば、Physik instrumente社のモデルN−214又はN−215のNEXLINE(登録商標)である圧電アクチュエータを有することができる。駆動ユニット156は、電気配線160によって、制御ユニットと電源供給部(両方とも図示されない)との少なくとも一方に接続されることができる。配線は、電磁放射線をシールドするように覆われることができる。
【0019】
図3は、モジュールのリソグラフィシステムの原理的な構成要素を示す簡単なブロック図である。リソグラフィシステムは、好ましくは、メンテナンスが容易なモジュールであるようにして設計される。主要なサブシステムは、好ましくは、自蔵の着脱可能なモジュールで構成され、これにより、これらサブシステムは、他のサブシステムをできるだけ妨害せずにリソグラフィマシンから取り外されることができる。これは、特に、マシンへのアクセスが制限された真空チャンバに囲まれたリソグラフィマシンにとって効果的である。従って、欠陥のあるサブシステムが、他のシステムを不要に分離したり妨害したりすることなく、素早く取り外されて交換されることができる。
【0020】
図3に示される実施の形態では、これらモジュールのサブシステムは、荷電粒子ビーム源101とビームコリメート系102とを含む照明光学モジュール201と、アパーチャアレイ103と集束レンズアレイ104とを含むアパーチャアレイ及び集束レンズモジュール202と、小ビームブランカアレイ105を含むビームスイッチングモジュール203と、ビーム停止アレイ108、ビーム偏向器アレイ109及び投影レンズアレイ110を含む投影光学モジュール204とを有する。このモジュールは、アライメントフレームから内向き及び外向きに滑動するように設計されている。図3に示す実施の形態では、アライメントフレームは、アライメント内側サブフレーム205と、アライメント外側サブフレーム206とを有する。フレーム208は、振動緩衝マウント207を介してアライメントサブフレーム205、206を支持している。ウェーハ130は、ウェーハテーブル209の上に置かれ、このウェーハテーブルは、チャック210の上に装着されている。チャック210は、ステージの短いストローク211及び長いストローク212の上にある。リソグラフィマシンは、真空チャンバ400に囲まれており、この真空チャンバは、1つ又は複数のミューメタルのシールド層を含む。マシンは、フレーム部材221によって支持されたベースプレート220の上に置かれている。
【0021】
各モジュールは、非常に多くの電気信号と光学信号との少なくとも一方と、その動作のための電力とを必要とする。真空チャンバの内部のモジュールは、代表的にはチャンバの外部に位置された制御系からこれら信号を受信する。真空チャンバは、ポートとして参照される、制御系からの信号を伝送するケーブルを真空のハウジングに入れ、また、ケーブルのまわりの真空シールを維持するための開口を有する。各モジュールは、好ましくは、モジュールに専用の少なくとも1つのポートを通って伝送される電気ケーブル接続部と、光ケーブル接続部と、電力ケーブル接続部との少なくとも1つの集合体を有する。これは、特定のモジュールのためのケーブルが、他のモジュールのケーブルを妨害することなく、分離され、取り外され、交換されることを可能にする。いくつかの実施の形態では、真空チャンバの内部にパッチ盤が設けられることができる。パッチ盤は、モジュールの少なくとも1つの接続部を着脱可能に接続するための少なくとも1つのコネクタを有する。少なくとも1つのポートが、真空チャンバに着脱可能なモジュールの少なくとも1つの接続部を入れるために使用されることができる。
【0022】
図4は、共通のウェーハロードシステムと協働するリソグラフィマシン300のグループのレイアウト(layout)の一例を示している。この例では、10台のリソグラフィマシン301が、5台ずつ2列で配列されている。各リソグラフィシステムは、各チャンバの前面が中央の通路310に面し、かつ、各チャンバの後面がアクセス通路306に面している状態で、それ自身の真空チャンバ内に収容されている。
【0023】
中央の通路は、各リソグラフィマシン301にウェーハを搬送するためのロボット305を収容し、各マシン301のためのロードロック(load lock)、即ちウェーハロードユニット303は、マシンにウェーハをロードし、その真空チャンバの内部のマシンのウェーハステージを動かすための各マシンのためのステージアクチュエータ304を有する。共通のロボット305は、複数のロボットユニットを有することができ、各ロボットユニットは、共通のロボット305に割り当てられた機能を果すように構成されている。ロボットユニットがうまく作動しなければ、他のロボットユニットがその機能を引き継ぐことができ、ロボットが故障したことによるレイアウトのダウンタイムを最小にする。うまく作動しなかったロボットユニットは、レイアウトから廃棄されて、ロボット保管ユニット307に移送されることができる。そして、ロボットユニットは、レイアウトの動作を妨害することなく修理されることができる。
【0024】
各真空チャンバは、前壁にウェーハを受けるためのウェーハロード開口を含む。ロードロック(及びロボット)は、好ましくは、ほぼリソグラフィマシンのウェーハステージの高さに、即ち真空チャンバの多かれ少なかれ半分の高さに配置される。ロードロック、即ちウェーハロードユニット303及びステージアクチュエータ304が図4に並列に示されているが、これらは、好ましくは、ステージアクチュエータ304の上方にロードロック、即ちウェーハロードユニット303があるように配置される。各真空チャンバもまた、メンテナンス、修理及び動作の調節のためのリソグラフィマシンへのアクセスを与えるために、その後壁にドアを有する。
【0025】
製造工場(fab)の内部の床面積は、製造工場を建設して始動させる高いコストにより、価値があり、製造工場のサイズのようなコストの増加は、大きくなる。従って、製造工場の効率的な使用が重要であり、リソグラフィマシンは、好ましくは、できるだけ少ない床面積を使い、できるだけ効率的に他のマシンと一緒に適合するように設計される。
【0026】
荷電粒子リソグラフィシステムは、真空チャンバ中に位置される。リソグラフィシステムの主要な要素の全てが、好ましくは、共通の真空チャンバ中に収容される。主要な要素は、荷電粒子源、小ビームをウェーハ上に投影するための投影システム及び可動式のウェーハステージを含む。図5Aないし図5Dは、荷電粒子リソグラフィシステムを収容するための真空チャンバ400の一実施の形態を示している。
【0027】
真空チャンバは、好ましくは、実質的に正方形のフットプリントを有する(即ち、チャンバの床が、正方形又はほぼ正方形である)。これは、環状のウェーハを露光するために代表的には設計された、リソグラフィマシンを収容するための効率的な構成体を可能にし、例えば、図4に示されるような複数のリソグラフィマシンの効率的な構成体を形成することを可能にする。さらに、チャンバは、箱状の形状を有することができ、好ましくは、製造工場のスペースの占有をさらに減少させるように、高さが制限されている。一実施の形態では、チャンバは、ほぼ立方体状に形成されている(即ち、チャンバの高さ、幅及び奥行きがほぼ同じである)。
【0028】
代わりの構成体では、真空チャンバは、垂直方向に同じように積み重ねられているか、さらに並列に配置されている。2つ、3つ又は可能な複数の真空チャンバの層が、例えば、図4に示されるのと同じ床面積で(2つの層に対して)20のチャンバ、(3つの層に対して)30のチャンバを構成するために使用されることができる。複数のチャンバが、共通の真空ポンプシステム及び共通のロボットシステムを利用することができる。代わって、共通の真空ポンプシステム及び共通のロボットシステムが、チャンバの各層に利用されることができる。
【0029】
図5Aないし図5Dに示される実施の形態では、チャンバの後壁にドア402を備えた真空チャンバ400を有し、この例では、後壁を形成している。この実施の形態は、さらに、チャンバの前壁にあるウェーハロードスロット418(図5Cに示される)と、この例ではいわゆるターボポンプであるチャンバの上壁にポート420と真空ポンプ430とを有する。チャンバ400は、ステンレス鋼、アルミニウム、又は他の適切な材料、あるいはこれら材料の組合せから構成されることができる。アルミニウムのような比較的軽量の材料が、チャンバの重さを減少するために好ましく、これは、特に、リソグラフィマシンが空気によって製造工場に工場から搬送されることが予期されるとき、特に重要である(海上輸送によって引き起こされる衝突及び他の問題を避けるために好ましい)。
【0030】
横梁、即ちグリンダ404は、壁プレート405を補強するために使用されることができるので、比較的薄いプレートの厚さが、チャンバの重さ及びコストを減少させるために、壁に使用されることができる。しかし、チャンバのいくつかの壁に関して、この構成は好ましくなく、例えば、開口が位置されている壁にとって好ましくない。これら壁は、好ましくは、開口を有するにもかかわらず、必要な緊密性を与えるように、比較的厚いプレートで構成される。
【0031】
チャンバ400の壁は、これらの縁のところで一緒に溶接されることができる。しかし、壁の溶接は、例えば、真空チャンバの壁を変形することなく、精密かつ気密な溶接をすることは困難であるので、遅く、高価でありうる。代わりの構成は、図6Aに例で示されるように、これらの縁のところで一緒に壁を接着することによってなされた構成である。階段状にされた縁を備えた2つの壁501、502は、隣り合った表面の間に塗布される接着剤505で図面に示されるように連結される。適切な接着剤の一例は、アラルダイト2020である。壁501を通って壁502へと延びた凹部504中のボルト又は位置決めピン503は、接着プロセス中、壁501、502を位置決めするように使用されることができる。代わりの構成の方法が、図6Bに示される。壁501、502の縁は、角度が付けられ、ストリップ510は、壁の縁の間に配置されることができる。位置決めボルト又はピン511は、壁及びストリップを位置決めするように使用されることができ、また、O−リング512は、壁とストリップ510との間のジョイント部をシールするように使用されることができる。ボルト511は、O−リング512の外側に含まれる。この構成は、チャンバ中に真空によって発生される圧力が壁のジョイント部を一緒に引いてよりよいシールするのを助ける自己クランプ留め式の(self-clamping)構成体をもたらす。ストリップを異なる向きで同様のストリップと接続するコーナピースと一緒のストリップ510は、壁501、502を含む真空チャンバの壁に組み込まれる自己支持式の(self-bearing)枠組みを形成することができる。チャンバの壁は、図6A並びに図6Bに硬質な壁として図示されるが、壁は、好ましくは、以下に説明されるようなサンドイッチ構造を使用している。
【0032】
真空チャンバの壁はまた、好ましくは、チャンバの外部の磁界から孤立を与えるように、少なくとも1つのミューメタル層を含む。このような磁界は、電子ビームに影響を与え、リソグラフィシステムの正確な動作を妨害しうる。ミューメタルは、チャンバの壁の内面に含まれるか、他の材料の層の間に壁構造内に挟み込まれることができる。代わって、ミューメタルは、チャンバの壁の外面に含まれることができる。リソグラフィマシンの脚体又は支持体(ウェーハステージ及び荷電粒子カラム)、及びステージのアクチュエータロッドのような、チャンバから突出している部品は、ミューメタルのベローズ構成体、即ちチャンバの外部に延びているミューメタルの構成体によって覆われている。
【0033】
ストリップ510は、単一ピースとして示されるが、同様のサンドイッチ構造であることができ、例えば、ストリップの真空側(内面)に対してアルミニウム層で終わっている、絶縁層とミューメタル層とを交互にした構造であることができる。このようにして、チャンバの壁内のシールドが、図6Bの全体の構造によって連続して途切れないことができ、真空チャンバの構造に全体的に組み込まれた(及び連続している)シールドを備えたキットセットスタイルの真空チャンバをもたらす。
【0034】
図7Aは、2つのミューメタル層を備えた真空チャンバの一実施の形態を示している。チャンバの壁601の一部が、図5Aに、例えば、補強梁、即ちグリンダ407である、壁の外面の補強梁602で示されている。第1のミューメタル層603は、ミューメタル層603とチャンバの壁601との間にスペースを形成するために、これらの間のリブの形態である間隔部材604を有する。第2のミューメタル層605は、これらの間にスペースを形成するために、2つのミューメタル層の間に間隔部材606を有する。ミューメタル層は、チャンバが退避されているとき、真空チャンバの圧力差を避けるように、これらに複数の孔を有する。
【0035】
図7Bは、2つのミューメタル層603、605を分離しているオープン層610を備えた真空チャンバの代わりの実施の形態を示している。ここでは、層610は、好ましくは、ハネカムのようなオープン構造を有する。図示される層は、明確化のために図面では分離されていないが、層は、実際には、単一の複合壁にされる。層610は、サンドイッチ構造を与える2つのミューメタル層を分離する軽量だが硬質な壁であるので、図7Aの実施の形態の間隔部材604、606はなくされることができる。この構成はまた、壁601の外面の補強梁602がなくされることを可能にすることができる。また、第2の壁607が設けられることができる。これら壁601、607は、好ましくは、アルミニウムでできており、また、層610は、好ましくは、アルミニウムのハネカムである。結果として生じる複合壁構造は、簡単で安価に製造でき、予め製造する(prefabricate)ことができ、軽量かつ硬質な壁である壁を与え、壁に必要な強度を与えるハネカム層を備えている。さらに、複合壁構造体は、少なくとも1つのミューシールド層を組み込むことができる。
【0036】
ミューメタル層は、好ましくは、炭素繊維とガラス強化プラスチックとの少なくとも一方の複合層のような、絶縁層によって、導電層から絶縁されている。複合壁の一実施の形態は、第1の絶縁層と、アルミニウムのハネカム層と、ミューメタル層と、第2の絶縁層と、硬質アルミニウム層とを有するサンドイッチ構造を有する。ミューメタル層と絶縁層とのさらなる組が、チャンバの壁の磁界のシールドを高めるために追加されることができる。硬質アルミニウム層は、好ましくは、真空側にある。ハネカムのアルミニウムは、サンドイッチの強度を提供する。ハネカム層の厚さは、厚くされるか、壁のスチフネスを高めるためにさらなるハネカム層が使用されることができる。これら層は、好ましくは、一緒に接着されている。オープン層610が絶縁材料でできているとき、これは、ミューメタル層を絶縁するためにそれ自体絶縁層を与えることができる。この構成を使用している複合チャンバの壁が、予め製造され、磁気シールドの必要なレベルで設計されることができる軽量かつ硬質な壁を提供する。この構造は、真空チャンバの壁にシールドするミューメタルを組み込み、必要な強度を得るために厚い硬質金属層を使用するのを避ける。上述のいかなる複合壁も、ここに説明された真空チャンバの実施の形態に使用されることができることが言及される。
【0037】
図8Aは、真空チャンバ400の底部(床)を通る横断面を示している。ここでは、これは、チャンバ内に収容されるリソグラフィマシンを支持しているフレームと接触している。図示されるフレーム部材702は、チャンバの壁を通って延び、ベースプレート701に置いてある。チャンバの壁703は、フレーム部材702に当接して、フレーム部材に溶接されることができる(溶接部705)。2つの金属層704もまた、チャンバに入る外部の磁界を与えうるギャップを避けるように、フレーム部材702と当接している。
【0038】
リソグラフィマシンの安定性に影響を及ぼしうる、ベースプレート701と真空チャンバ400との間の音響及び振動結合を減少させるために、代わりの実施の形態が、図8B並びに図8Cに示される。これらの実施の形態では、チャンバの壁703が、フレーム部材702に緊密に固定されておらず、壁とフレーム部材との間に小さなギャップを有する。壁は、エアマウント(air mount)のような振動緩衝要素710によって部分的に支持されている。ミューメタル層704が、シールドにいかなるギャップもなくすために、フレーム部材702を覆って、あるいは、その下側に延びている。ベローズ部分712はまた、チャンバの壁に追加の支持体を与えるために、フレーム部材702を覆って延びており、フレーム部材のまわりにさらなるシールを与え、さらに、ベースプレートとチャンバの壁との間の機械的結合を少なくするように曲げ(flexing)を与える。図8Bの実施の形態では、ベローズ部分712は、ミューメタル層704に結合されている。図8Cの実施の形態では、ベローズ部分712は、代わって、チャンバの壁703に結合されている。さらに、ミューメタル層704は、例えば、クランプ留めによって、チャンバの壁705に結合されている。
【0039】
リソグラフィマシンは、動作するために多くの電気信号及び光学信号を必要とし、これら信号は、代表的にはチャンバの外側に位置された制御系への接続のために、真空チャンバを出なければならない。真空のハウジングは、制御系からの信号を伝送するケーブルを真空のハウジングに入れるように、ポートとして称される開口を有する。ポートは、ケーブルのまわりの真空シールを与えるように設計されている。リソグラフィシステムは、好ましくは、モジュールの構成体を有し、これにより、さまざまな重要なサブシステムが、他のサブシステムを妨害することなく、システムから取り外されて交換されることができる。このデザインを容易にするために、このようなモジュールのサブシステムの各々が、好ましくは、モジュールに専用の少なくとも1つのポートを通って伝送される電気ケーブル、光ケーブル、電力ケーブルの少なくとも1つの接続部の集合体を有する。これは、特定のモジュールのケーブルが、他のモジュールに対してケーブルを妨害することなく、分離されて、取り外されて、交換されることを可能にする。ポートは、好ましくは、例えば、電気ユニットであるユニットのように、ケーブル、コネクタ及びポートのふたの着脱及び交換を容易にするように設計されている。真空チャンバもまた、チャンバを退避させるために、チャンバから空気を汲み出すための少なくとも1つの真空ポンプのための開口を必要とする。
【0040】
図5Aないし図5Dに示される実施の形態では、ポート420と真空ポンプ430とは、チャンバ400の上壁に位置されている。この実施の形態では、4つの真空ポンプ430、例えば、ターボポンプが、上壁の前側に沿って円筒形のハウジング中に設けられ、真空ポンプの開口431に接続され、また、20の円筒形のポート420が、上壁の両側に配置されて設けられることができる。ポートからの配線は、ケーブルラック438に配置された管路437を介して連結された制御系に伝送される。
【0041】
図9Aは、ポート420を示す、真空チャンバ400の上壁(天井)を通る横断面を示している。図示される上壁の一部分801は、ふた802によって閉じられた開口を有する。2つのミューメタル層804、805もまた、対応する開口を有する。上側のミューメタル層804は、層804にふたで覆って係合しているキャップ806を有し、キャップが所定の位置にあるとき、完全なシールド層を与える。ケーブル810は、ポートのふた802及びキャップ806を通って真空チャンバに入り、コネクタ811をその端部に接続している。ミューメタル層の開口は、コネクタ811が通過するために十分に大きくなければならないので、コネクタ811、ケーブル810、キャップ806及びふた802のアセンブリは、必要に応じて取り外されて交換されることができる。
【0042】
図9Bは、ポート420の代わりの実施の形態を示している。各ミューメタル層804、805は、キャップ807、808を有する。ミューメタルキャップは、ばね又はばねのような要素を備えた、ボルト又は接続ピン809を介してふた802に取り付けられている。ポートが閉じられたとき、ミューメタルキャップ807、808は、ミューメタル層の開口を覆っているキャップの正の閉じ(positive closure)を生じるように、夫々のミューメタル層804、805に対して押圧される。これは、ポートが閉じられたとき、ミューメタル層にギャップがないことを確実にする。この構造はまた、ミューメタルキャップ807、808をポートのふた802に固定する。
【0043】
図9Cは、ポート420の他の代わりの構成体を示している。ポートの一方の側のみが、簡略化のために図面に示される。この構成体では、チャンバの壁は、第2の壁の層820を含み、また、第3のミューメタルキャップ821もまた含まれる。3つのミューメタルキャップが、上述の実施の形態でのように、ばね又はばねのような要素を備えた、ボルト又は接続ピン809を介してふた802に取り付けられている。ポートが閉じられたとき、ミューメタルキャップ807、808は、夫々のミューメタル層804、805に対して押圧されて、ミューメタルキャップ821が壁の層820に対して押圧される。各ミューメタル層804、805は、シールドのギャップがないことをさらに確実にするために、リップを有する。代わって、又はさらに、ミューメタルキャップには、リップが設けられることができる。
【0044】
ポート420は、図5ないし図5Dに示されるような円筒状の、又は図10Aに示されるような正方形又は長方形のデザインであることができる。ポートは、好ましくは、リソグラフィマシンの特定のモジュールのサブシステムに専用であり、また、サブシステムに必要な配線接続の数に応じて設定されることができる。例えば、図10Bに示されるように、照明光学サブシステムは、大きなポート421を必要とし、投影光学サブシステムは、わずかに小さなポート422を必要とし、また、他のサブシステムは、比較的小さなポート423、424を必要とすることができる。
【0045】
真空チャンバ400は、複数の専用の真空ポンプ430の1つを有することができる。また、少なくとも1つの真空ポンプが、いくつかの真空チャンバの間で共有されることができる。各チャンバは、小さな真空ポンプを有し、大きな真空ポンプを共有することができる。真空チャンバ400中に真空を実現させるために1つ以上のポンプを使用する能力は、真空ポンプの冗長性を生じ、真空動作の信頼性を改良することができる。真空ポンプがうまく作動しなければ、他の真空ポンプがその機能を引き継ぐことができる。
【0046】
図11は、2つのターボ真空ポンプ430を共有している5つの真空チャンバ400を備えた構成体を示している。真空ポンプは、共有ダクト又はパイプ432の各端部に配置されている。一実施の形態では、ポンプ430とダクト又はパイプ432とは、中央位置から2列のチャンバ400を受け持つ。共有しているポンプの数は、変更可能であり、即ち1つ又は複数であることができる。ダクト又はパイプ432は、フラップ又は弁433を介して各真空チャンバに接続されている。フラップ又は弁433は、好ましくは、シールドを与えるために、ミューメタル層でできている、又はミューメタル層を含んでいる。
【0047】
水蒸気クライオポンプ460は、例えば、少なくとも1つのクライオポンプシールドの形態であり、チャンバ中の真空を形成するのをアシストするように、チャンバ中の水蒸気を捕捉するように、各真空チャンバに追加的に含まれることができる。これは、適切な真空を発生させるのに必要とされる真空ポンプのサイズを減少させ、ポンプのダウンタイムを減少させ、可動部品を使用しないので、他のタイプの低温(<4K)システムによって代表的に引き起こされる振動を取り込まない。水蒸気クライオポンプ460は、弁461及び冷却供給ライン462を介してクライオポンプ制御系463に接続されている。
【0048】
図11に示される構成体の真空チャンバ中の真空は、かくして、ターボ真空ポンプ430とクライオポンプシステムの水蒸気クライオポンプ460との両方によって発生されることができる。好ましくは、ターボポンプ430は、真空を発生させるために、まず、クライオポンプ制御系463によりクライオポンプシステムの駆動に従って駆動される。水蒸気クライオポンプ460に先立って、ターボ真空ポンプ430の駆動が、真空ポンプの駆動の他の制御スキームよりも効率的な真空ポンピング手順を導くことができる。効率をさらに高めるために、1つ又は複数のターボポンプ430が、その駆動に続く所定の時間の後、真空チャンバから分離されることができる。このような時間は、ある所定の閾値の下の圧力の値を得るために必要とされる所定の時間に相当することができる。1つ又は複数のターボポンプの分離の後、水蒸気クライオポンプ460は、真空の発生を完了するように動作し続けることができる。
【0049】
図11に示される構成体は、積み重ねられた真空チャンバの複数の層を収容するように変更されることができ、真空チャンバは、垂直に積み重ねられるか、さらに、並列に配置される。2、3又は可能な複数の層の真空チャンバが使用されることができ、例えば、図11に示される構成体では(2列に対して)10のチャンバの構成体、(3列に対して)15のチャンバの構成体を形成することができる。複数のチャンバが、共通の真空ポンプシステムを利用することができる。また、共通の真空ポンプシステムが、チャンバの各層に対して利用されることができる。一実施の形態では、1組の真空チャンバに属している真空チャンバ中の真空は、共通の真空ポンプシステムによって各チャンバを個別にポンプで圧力を下げることによって実現されることができる。
【0050】
図5Aないし図5Dに戻ってこれら図を参照すると、ドア402は、好ましくは、チャンバ400の完全な後壁を形成している。この構成体は、いくつかの問題を生じるものの、重要な効果を与える。このデザインのドアの大きなサイズは、ドアのまわりのシールしている縁の長さを長くし、チャンバ中の真空を維持するのを困難にする。良いシールを果すために、ドアは、非常に平らで硬質でなければならず、その大きなサイズにより果すのがより困難であり、開閉に困難な比較的重いドアをもたらす。大きなサイズは、通常のスイングドアを収容するために、チャンバのまわりの自由なスペースを必要とし、製造工場の記帳な床面積を消費してしまう。しかし、チャンバの完全な後壁を形成しているドアは、リソグラフィシステムの構成要素をチャンバから出し入れ移動させるための最大の幅及び高さを与える。これは、モジュールのデザインを有するリソグラフィシステムで重要な効果である。これは、例えば、点検されるために、真空チャンバに入る必要なく、モジュールから滑り出されて、続いて、モジュールを交換することを可能にする。
【0051】
ドア402は、ステンレス鋼、アルミニウム又は他の適切な材料、あるいは、例えば上述したようなサンドイッチ壁構造を含む材料の組合せから構成されることができる。ドアは、好ましくは、チャンバの壁と同様に、外部の磁界からの絶縁を与えるために、少なくとも1つのミューメタル層を含む。必要な硬さを維持しながらドアの重さを減少させるために、ドアパネル406は、好ましくは、垂直と水平との少なくとも一方の補強梁、即ちグリンダ407を含む。ドアの外縁もまた、例えば、ドアの外周又は内周に取り付けられたストリップ状の補強部材によって補強されることができる。
【0052】
ドアは、好ましくは、リソグラフィマシンに必要な床面積を最小にするために、ほぼ垂直に上向きに開く。この構成体は、他の設備又は壁がリソグラフィマシンの後面に比較的近接して位置されることを可能にし、即ち、作業又はアクセススペースを必要とするドアブロックを有するのを回避する。
【0053】
いくつかの実施の形態では、ドアは、ドアが上向きに揺動するのを可能にするように、ヒンジ接続されたアームに装着されている。図5Aないし図5Dの実施の形態は、このデザインを使用している。この実施の形態は、平行四辺形の配置でドアの各側面に2つのアーム410を使用する。アーム410は、ロッド414を介してドア402に回転可能に取り付けられている。アーム410は、ドア402を弧状に移動させ、アームは、ドアが閉じた位置にあるとき、ヒンジ接続点411から下向きに延び、ドアが開いた位置にあるとき、上向きに延びている。
【0054】
電気スクリュスピンドルのような駆動部材412が、ドアの重さを部分的に打ち消すために、ドア402の開閉をアシストするように設けられることができる。駆動部材412は、ドアの近くに比較的低い端部を有し、アームの枢動点411の近くに、ドアから離れたところでアーム410の1つに接続しているその比較的高い端部を有し、斜め上向きに延びている。代わりの手段もまた、この目的のために設けられることができ、代わりの手段は、例えば、釣り合いおもり又はばねであることができる。アーム410の配置形状(geometry)と組み合わせたドア402の重さは、閉じた位置にあるとき、チャンバの壁に対してドアを押圧する。図5Aに示されるように、ドアが閉じられたとき、アーム410は、比較的長く、垂直線に対して比較的急な角度をとる。この結果、大きなクロージング力(closing force)が、ドア402の重さ及び重力によって与えられる。このクロージング力は、好ましくは、チャンバ中の真空を発達させるのに必要な初期のシールを果すのに十分である。
【0055】
ドア402の外縁が、真空チャンバ400の壁に対してシールを形成する。この目的のために、平らなストリップが、ドアの周囲のまわりの対応する平らな領域と適合するように、チャンバの上壁、底壁及び側壁に取り付けられることができる。1つのO−リング、好ましくは内側及び外側O−リングとして配置される2つのO−リングが、平らなストリップの表面又はドアの周囲に設けられることができる。
【0056】
必要な真空が真空チャンバ中で維持されることができるように満足のいくシールを与えるために、ドアは、ほぼ平らであるべきであり、これにより、このドアは、ギャップなしでチャンバの壁に対して適合する。ドアは、好ましくは、真空ポンプシステムがチャンバ中の十分な真空圧を発生させるために、約0.1mmの最大の遊隙(play)でチャンバに対して適合し、この結果、ドアは、完全な真空圧が達成されるように、チャンバの外部の周囲圧力によってO−リングに対して押圧される。ドアの必要な平らさは、例えば、フライス削り(milling)によって形成された後、ドアの外縁を平らにすることによって果されることができる。
【0057】
ドアの重さ及びアームの配置形状によるクロージング力は、好ましくは、ドアに加えられるさらなる力を必要とすることなく、初期のシールを果すのに十分である。初期のシールが果されると、真空ポンプシステムの動作が、O−リングに対してドアを引き、チャンバ中の完全な真空圧が果されることができる。ロックつまみ又はボルト416もまた、ドア402がチャンバの壁に対してシールされることを確実にするように使用されることができる。
【0058】
パネル417は、真空チャンバ400の前壁に位置され、ウェーハロードシステムからウェーハを受け取るためのスロット418を含む。さらなる開口419もまた、チャンバの外部のステージアクチュエータから真空チャンバに入るように、アクチュエータロッドに含まれる。ステージアクチュエータは、リソグラフィマシンによってウェーハの走査を可能にするために、チャンバの内部でステージを移動させる。ステージアクチュエータは、代表的には、ステージの必要な機械的移動を生じるように、電気モータを使用する。これら電気モータは、電磁界を発生させ、リソグラフィマシンによって使用される荷電粒子ビームを妨害しうる。この妨害を避けるために、ステージアクチュエータは、チャンバのミューメタルのシールドの外部に位置される。ステージアクチュエータからのロッドは、チャンバの内部のステージを移動させるように、チャンバの壁の真空チャンバ貫通孔419に入る。真空チャンバの前壁は、好ましくは、開口を受けるために比較的薄い硬質なプレートで構成されている。
【0059】
真空チャンバのいくつかの実施の形態では、ドアは、リフトシステムによって開けられ、ドアは、リフトされるのに従ってドアの両側にガイドされる。図12Aないし図12Cに示されるこのような実施の形態は、ドアの両側にチェーンを使用してドア402をリフトするためのホイスト(hoist)451を備えたリフトシステム450を有する。この実施の形態に適したホイストは、例えば、DemagホイストモデルDCS−Pro5−500である。ウインチもまた、ケーブル、ワイヤ、ロープ又は他の可撓性のリフト要素又はギヤラックのような可撓性でないリフト要素で使用されることができる。しかし、チェーンは、クリーンルームの環境への適性により、(ウインチのドラムに巻回されるのに従って変化するケーブルの角度及び位置と対比して)ホイストに出入りするチェーンの一定の角度及び位置により、及びあらゆる方向に対するその可撓性により、低い弾性が好まれる。
【0060】
リフトシステム450には、少なくとも、第1のステージの開口で、垂直方向と水平方向との両方にドアをガイドするためのガイド要素が設けられている。フレーム456によって支持されたドアガイド452は、下端の傾斜部分453に対して、ほぼ垂直に延びたガイドレールの形態で、ドアの両側に設けられている。これらドアガイドは、約45°の角度でドア402に対するガイドレールをもたらす。ガイドピン又はローラ454は、好ましくは、ガイドレール452と係合するために、ドアの両側に突出し、ガイドピンは、ドアが開閉するのに従ってガイドレールにより形成されたトラフ(trough)に沿って滑動する。ガイドピン454は、ドアパネルに、好ましくはドアの補強梁455に直接接続されている。ドア402が開いているとき、ドアガイド452の形態は、上向きかつ外向きに(この実施の形態では45°の角度で)はじめに移動するドアをもたらし、続いて、ドアがチャンバの内部に妨害のないアクセスを与えるように、真空チャンバの上壁の上方に完全に持ち上げられるまで、垂直な、又はほぼ垂直な移動がなされる。
【0061】
ドア402が閉じられたとき、ドアは、はじめに、垂直に、又はほぼ垂直に移動し、そして、所定の角度で下向きかつ内向きに移動して、チャンバに対して閉じる。上述の実施の形態のように、ドアは、好ましくは、約0.1mmの最大の遊隙でチャンバに対して適合する。ドアの重さ及びドアガイドの配置形状によるクロージング力は、好ましくは、ドアに加えられるさらなる力を必要とすることなく、初期のシールを果すのに十分である。初期のシールが果されると、真空ポンプシステムの動作が、O−リングに対してドアを引き、チャンバ中の完全な真空圧が果されることができる。より劣る初期のシールが、共有の形態、例えば、図11を参照して上述されたような形態で高容量ポンプを使用することによって、多かれ少なかれ、トラフを埋め合わせることができる。ロックつまみ又はボルト416もまた、ドア402がチャンバの壁に対してシールされるのを確実にするように使用されることができる。
【0062】
ドア402の外縁は、例えば、ドアの外周囲又は内周囲461に取り付けられたストリップのような補強部材460によって、補強されることができる。ドアの外縁は、真空チャンバの壁に対してシールを形成している。平らなストリップ463は、ドアの周囲のまわりの対応する平らな領域461と適合するように、チャンバの上壁、下壁及び側壁に取り付けられることができる。1つのO−リング、好ましくは内側及び外側O−リングのような2つのO−リングが、平らなストリップ462又はドアの周囲461の表面に設けられる。
【0063】
ガイド要素457もまた、ドア402が開閉するのに従ってチェーンをガイドするように設けられている。図12Aないし図12Cの実施の形態では、チェーンゲッタが、ドアガイド452と並んで設けられている。チェーンは、点458のところでチャンバの一方の側のフレームに一端で取り付けられている。チェーンは、右側ドアガイド452の下に、右側チェーンガイド要素457のまわりに、チャンネル465中のドア402の外側にわたって、左側チェーンガイド要素457のまわりに、左側ドアガイド452の上に、フレーム452の上端のところで第3のチェーンガイド要素(459)のまわりに、ホイスト451にわたって延びている。この構成体は、1つのホイストのみを使用しながら、必要なリフト力(lifting force)を半分に減少させる。
【0064】
チェーンガイド457は、好ましくは、ドア402の下方に位置されているか、ドア補強梁に接続されており、好ましくは、ドアにリフト力を伝達しながら、チェーンを案内することができるローラ、ホール、他の要素のような構成である。
【0065】
チェーンシステムがこの実施の形態で使用されるが、ドアに直接取り付けられるか、ドアに取り付けられたガイドブロック又はローラを介してリフト力を伝達するかする他のリフト要素が使用されることができる。空気圧式又は液圧式のリフトシステムもまた、可撓性のリフト要素又は硬質なアーム又は支柱を介してドアをリフトするために使用されることができる。
【0066】
ホイスト又はウインチモータ又はアクチュエータは、好ましくは、チャンバの上方に、フレーム456によって支持されている。これは、製造工場の床面積の効率的な使用を与え、そして、リフト設備が、ドアの開口高さを受けるのに必要な垂直スペースを使用する。ウインチ又はクレーンには、安全の目的のために、自己ロック、又はロック装置が設けられることができる。設備ラックもまた、便宜的には、真空チャンバの上に、フレーム456によって支持されることができる。これらラックは、好ましくは、電圧制御回路及びビームスイッチング及びビーム走査偏向回路を収容するように使用され、好ましくは、真空チャンバ中のリソグラフィマシンに近接して位置されている。これは、製造工場の床面積の使用を効率的にする。
【0067】
本発明は、上述の所定の実施の形態を参照して説明されてきた。さまざまな構成及び代わりの構成が説明されてきたが、これは、当業者によって理解されることができるように、ここに説明されるいくつかの実施の形態で使用されるものであることを言及する。さらに、これら実施の形態は、本発明の意図及び範囲から逸脱することなく、当業者に周知のさまざまな変形及び代わりの形態とされることができることが理解される。従って、特定の実施の形態が説明されてきたが、これらは単なる例であり、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲を限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの荷電粒子ビーム(123)を発生させるための荷電粒子源(101)と、
前記ビームをウェーハ上に投影するための荷電粒子投影器(108,109,110)と、
前記ウェーハ(130)を移動させるための可動式のウェーハステージ(132)とを具備し、
前記荷電粒子源、荷電粒子投影器及び可動式のウェーハステージは、真空環境を形成する共通の真空チャンバ(140,400)中に配置され、
前記真空チャンバは、前記チャンバ及びドア(402)にウェーハをロードするための開口(418)を有する荷電粒子リソグラフィ装置(100)。
【請求項2】
前記真空チャンバは、矩形のフットプリントを有する請求項1の装置。
【請求項3】
前記真空チャンバは、矩形の側面を有する請求項2の装置。
【請求項4】
前記真空チャンバは、箱状の形状を有する請求項1の装置。
【請求項5】
前記ドア(402)は、ウェーハをロードするために前記開口(418)に対向している前記チャンバ(400)の壁に位置されている請求項1ないし4のいずれか1の装置。
【請求項6】
前記ドア(402)は、前記チャンバ(400)の1つの全体の壁を形成している請求項1ないし5のいずれか1の装置。
【請求項7】
前記チャンバ(400)の壁は、アルミニウムを含む請求項1ないし6のいずれか1の装置。
【請求項8】
前記チャンバ(400)の壁の内面は、ミューメタルで覆われている請求項1ないし7のいずれか1の装置。
【請求項9】
前記チャンバ(400)の壁は、少なくとも1つのミューメタル層(603,605)を含む複合構造を有する請求項1ないし8のいずれか1の装置。
【請求項10】
前記チャンバ(400)の壁は、アルミニウムの層(601,607)と、ミューメタル層(603,605)とを含む複合構造を有し、
前記アルミニウムの層は、複数の間隔部材(604,606)によって前記ミューメタル層から分離されている請求項1ないし9のいずれか1の装置。
【請求項11】
前記複合構造は、さらなる複数の間隔部材(606)によって前記ミューメタル層(603)から分離された、さらなるミューメタル層(605)を含む請求項10の装置。
【請求項12】
前記ミューメタル層(603,605)を絶縁するための少なくとも1つの電気絶縁層をさらに具備する請求項11の装置。
【請求項13】
前記チャンバ(400)に突出している部品が、少なくとも1つのミューメタル層(704)からなる、又は覆っているベローズ構造体(712)によって覆われている請求項1ないし12のいずれか1の装置。
【請求項14】
前記ベローズ構造体(712)は、前記少なくとも1つのミューメタル層(704)に結合されている請求項13の装置。
【請求項15】
前記ベローズ構造体(712)は、前記チャンバ(400)の壁(703)に結合されている請求項13の装置。
【請求項16】
前記チャンバ(400)の壁(501,502)は、互いに接着されている請求項1ないし15のいずれか1の装置。
【請求項17】
前記真空チャンバ(400)には、垂直方向に、又は主に垂直方向に前記ドアをリフトすることによって前記ドア(402)を開けるためのリフトシステム(450)が設けられている請求項1ないし16のいずれか1の装置。
【請求項18】
前記リフトシステム(450)には、少なくとも、第1のステージの開口で、垂直方向と水平方向との両方に前記ドア(402)をガイドするためのガイド要素(452,453)が設けられている請求項17の装置。
【請求項19】
前記リフトシステム(450)は、ケーブル又はチェーンのような、可撓性の引き部材を介して前記ドア(402)をリフトするためのホイスト又はウインチ(451)を有する請求項17又は18の装置。
【請求項20】
前記可撓性の引き部材をガイドし、かつ前記ドア(402)にリフト力を伝達するためのガイド要素(457,459)をさらに具備する請求項19の装置。
【請求項21】
前記ケーブル又はチェーンは、一端で上側フレーム部材(458)に接続され、前記ガイド要素(457,459)の周りにループ状になっており、前記ケーブル又はチェーンの他端は、前記ホイスト又はウインチ(451)に接続されている請求項20の装置。
【請求項22】
前記ホイスト又はウインチ(451)は、前記チャンバ(400)の上方に配置されている請求項19ないし21のいずれか1の装置。
【請求項23】
前記真空チャンバには、主に垂直方向に前記ドアを開くために、前記ドア(402)の両側に少なくとも1つのアーム(410)が設けられ、
前記アームは、前記ドア(402)に接続するように、ヒンジ接続点(411)から下向きに延びている請求項1ないし22のいずれか1の装置。
【請求項24】
平行四辺形の構造で配置された前記ドア(402)の両側に少なくとも2つのアーム(410)を有する請求項23の装置。
【請求項25】
前記アーム(410)の1つに枢動可能に接続されるように、斜め上向きに延びている駆動部材(412)をさらに具備する請求項23又は24の装置。
【請求項26】
前記駆動部材(412)は、電気スクリュスピンドルを有する請求項25の装置。
【請求項27】
前記源(101;152)は、源チャンバ(150)中に置かれている請求項1ないし26のいずれか1の装置。
【請求項28】
前記源チャンバ(150)は、ゲッタポンプを有する請求項27の装置。
【請求項29】
前記源チャンバ(150)は、駆動ユニット(156)によって駆動される弁(154)によって、前記真空チャンバ(400)に接続されている請求項27又は28の装置。
【請求項30】
前記駆動ユニット(156)は、圧電アクチュエータを有する請求項29の装置。
【請求項31】
装置の少なくとも1つのサブシステムが、自蔵の着脱可能なモジュールで構成され、この着脱可能なモジュールは、
荷電粒子ビーム源(101)とビームコリメート系(102)とを含む照明光学モジュール(201)と、
アパーチャアレイ(103)と集束レンズアレイ(104)とを含むアパーチャアレイ及び集束レンズモジュール(202)と、
小ビームブランカアレイ(105)を含むビームスイッチングモジュール(203)と、
ビーム停止アレイ(108)と、ビーム偏向器アレイ(109)と、少なくとも1つの投影レンズアレイ(110)とを含む投影光学モジュール(204)との少なくとも1つを具備する請求項1ないし30のいずれか1の装置。
【請求項32】
ウェーハ(130)を支持するためのウェーハテーブル(209)と、
前記ウェーハテーブルを保持するためのチャック(210)と、
短いストロークのステージ要素(211)と、
長いストロークのステージ要素(212)とをさらに具備する請求項31の装置。
【請求項33】
前記チャンバ(400)には、このチャンバ(400)に電気ケーブル又はワイヤ配線と、光ケーブル又はワイヤ配線と、電力ケーブル又はワイヤ配線との少なくとも1つを入れるためのポート(420)が設けられ、
前記ポートは、前記ケーブル又はワイヤ配線のまわりにシールを与える請求項1ないし32のいずれか1の装置。
【請求項34】
各ポート(420)は、装置の単一モジュールのためのケーブル又はワイヤ配線を入れる請求項33の装置。
【請求項35】
パッチ盤が、前記真空チャンバの内部に設けられており、
前記パッチ盤は、前記着脱可能なモジュールの少なくとも1つの接続部を着脱可能に接続するための少なくとも1つのコネクタを有する請求項31の装置。
【請求項36】
前記チャンバには、このチャンバに着脱可能なモジュールの前記少なくとも1つの接続部を入れるための少なくとも1つのポートが設けられている請求項35の装置。
【請求項37】
前記ポート(420)の少なくとも1つが、ふた(802)と、少なくとも1つのミューメタルキャップ(806,807,808)とを有する請求項33又は34の装置。
【請求項38】
前記ポートのふた(802)及び前記少なくとも1つのミューメタルキャップ(806,807,808)は、ユニットとして配置されている請求項37の装置。
【請求項39】
前記ポートのふた(802)と、
前記少なくとも1つのミューメタルキャップ(806,807,808)と、
前記ポートを通る前記電気ケーブル又は配線と、光ケーブル又は配線と、電力ケーブル又は配線(810)との少なくとも1つと、
前記ケーブル又は配線の端部に接続されるコネクタ(811)とは、ユニットとして取り外されて交換されるように配置されている請求項38の装置。
【請求項40】
前記少なくとも1つのミューメタルキャップ(806,807,808)は、前記ポートのふた(802)が閉じられたとき、対応しているミューメタルの壁の層(804,805)に対して押圧される請求項37ないし39のいずれか1の装置。
【請求項41】
前記チャンバ(400)には、少なくとも1つの真空ポンプの開口(431,433)が設けられ、前記開口は、ミューメタルを含むフラップ又は弁を有する請求項1ないし40のいずれか1の装置。
【請求項42】
請求項1ないし41のいずれか1の荷電粒子リソグラフィ装置と、
前記荷電粒子リソグラフィ装置の前記真空チャンバ(400)を支持するためのフレーム(701,702)とを具備し、
前記真空チャンバ(400)と前記フレーム(701,702)とは、振動緩衝要素(710)を介して互いに結合されている構成体。
【請求項43】
前記振動緩衝要素(710)は、エアマウントである請求項42の構成体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【公表番号】特表2012−518897(P2012−518897A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550551(P2011−550551)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/052004
【国際公開番号】WO2010/094719
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(505152479)マッパー・リソグラフィー・アイピー・ビー.ブイ. (55)
【Fターム(参考)】