説明

蓄電装置

【課題】蓄電装置の耐振動性能,耐衝撃性能を可及的に向上させる。
【解決手段】筐体BC内に、正極板と負極板とを積層状態で備えて蓄電する蓄電要素と、筐体BCの1側面に形成された電極端子5,7と前記蓄電要素とを電気的に接続する集電体とが配置され、前記集電体は、一端側が筐体BCに固定され、他端側が前記蓄電要素を支持すると共に、筐体BCの内壁面に沿って配置されている蓄電装置において、筐体BCの内壁面に、前記集電体の存在側に突出する係合用凸部21,22が形成され、前記集電体に、係合用凸部21,22と係合作用する被係合部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に、正極板と負極板とを積層状態で備えて蓄電する蓄電要素と、前記筐体の1側面に形成された電極端子と前記蓄電要素とを電気的に接続する集電体とが配置され、前記集電体は、一端側が前記筐体に固定され、他端側が前記蓄電要素を支持すると共に、前記筐体の内壁面に沿って配置されている蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる蓄電装置では、電力の供給源である蓄電要素と装置筐体の外方側に設置される電極端子とを電気的に接続するための配線形態として、例えば下記特許文献1にも記載のようなものがある。
具体的には、金属製の集電体を例えばL字状に屈曲形成する等して装置筐体の内壁面に沿わせて配置し、一端側を装置筐体に固定すると共に、他端側に蓄電要素を接続して、その蓄電要素を支持する構成とする場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−073317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような構成による蓄電要素の支持構成では、蓄電装置に強い振動や衝撃が加わったときに、集電体や集電体の固定箇所等が損傷してしまう可能性もあり得る。
すなわち、蓄電要素は、それの電力供給能力を向上させるために、例えば、正極板と負極板との対を巻回する等して多層に積層する構成としており、それに伴って重量も大となっている。
このような蓄電要素を上記構成の集電体で支持する場合、装置筐体に強い振動や衝撃が加わると、集電体自身や装置筐体における集電体の固定箇所に強い力が作用して、集電体自身や装置筐体における集電体の固定箇所が損傷してしまう場合があり得る。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、蓄電装置の耐振動性能,耐衝撃性能を可及的に向上させる点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の第1の発明は、筐体内に、正極板と負極板とを積層状態で備えて蓄電する蓄電要素と、前記筐体の1側面に形成された電極端子と前記蓄電要素とを電気的に接続する集電体とが配置され、前記集電体は、一端側が前記筐体に固定され、他端側が前記蓄電要素を支持すると共に、前記筐体の内壁面に沿って配置されている蓄電装置において、前記筐体の内壁面に、前記集電体の存在側に突出する係合用凸部が形成され、前記集電体に、前記係合用凸部と係合作用する被係合部が形成されている。
【0006】
すなわち、蓄電装置の装置筐体に形成した係合用凸部を集電体の被係合部と係合作用させることで、振動や衝撃が加わった際の集電体の変位を抑制する。
装置筐体内に配置される集電体や蓄電要素の振動を抑制するには、装置筐体内において、集電体や蓄電要素と装置筐体の内壁との間に隙間部分に、集電体等の振動を抑制する部材を配置することによっても可能であるが、装置の筐体自体に、集電体等の振動を抑制する部位を形成することで、装置構成の複雑化を抑制しながら、集電体等の振動を抑制することができる。
【0007】
又、本出願の第2の発明は、上記第1の発明の構成に加えて、前記筐体は、有底筒状の容器とその容器の開放面側を覆う蓋部とを備えて構成され、前記集電体は、前記容器の深さ方向と略直交する方向における前記蓄電要素の両端部を夫々支持するように一対に備えられ、前記容器の内壁面に、前記係合用凸部が形成されている。
すなわち、一対の集電体で蓄電要素を支持し、その集電体に対して係合作用して変位を規制することで、蓄電要素をより一層安定的に支持することができる。
【0008】
又、本出願の第3の発明は、上記第2の発明の構成に加えて、一対の前記集電体の並び方向において前記係合用凸部の先端と対向する内壁面と前記係合用凸部の先端との間隔を通過可能間隔とし、前記係合用凸部の設置位置から前記容器の底部側における前記集電体及び前記蓄電要素の前記並び方向での存在幅を挿入物存在幅としたときに、前記通過可能間隔が前記挿入物存在幅よりも大となるように設定されている。
【0009】
すなわち、蓄電装置の筐体に上記の係合用凸部を形成するには、筐体に集電体や蓄電要素を収納した後に、外部から圧力をかけることで形成することも可能であるが、収納されている蓄電要素等の損傷や各部材間の電気的な絶縁の劣化等を招くこと無く、係合用凸部を形成することは容易ではない。
このため、係合用凸部を既に形成した状態の筐体に、蓄電要素を接続した集電体を挿入するという製造形態とすることが望ましい。
そこで、係合用凸部を形成した筐体に集電体等を挿入しようとするとき、係合用凸部を回避しながら挿入操作を行えるように筐体の寸法を設定するものとしたのである。
係合用凸部を回避しながら集電体等を容器内に挿入した後は、集電体の被係合部と係合用凸部とを係合作用させるように、上記並び方向で移動操作すれば良い。
【0010】
又、本出願の第4の発明は、上記第3の発明の構成に加えて、一対の前記集電体の一方に第1被係合部が配置され、他方に第2被係合部が配置される状態で、前記被係合部が一対に備えられ、前記係合用凸部は、前記第1被係合部に対して係合作用する第1係合用凸部と、前記第2被係合部に対して係合作用する第2係合用凸部とで一対に備えられ、前記第1係合用凸部は前記第2係合用凸部よりも、前記深さ方向で前記容器の開放面側に位置する状態で配置されている。
【0011】
すなわち、係合用凸部は、集電体が一対に備えられているのと対応して、夫々の集電体に対して係合作用するように一対に備えられるのが望ましい。
この場合、どのようにして一対の係合用凸部との干渉を避けながら蓄電要素を接続した集電体を容器に挿入するかが問題となる。一対の係合用凸部は、一対の集電体と対応して備えられるので、容器内壁面において互いに反対側に配置されるが、このように配置される係合用凸部の両方に対して、回避操作と係合操作とを両立させて行う必要がある。
この両立のために、一対の係合用凸部を構成する上記第1係合用凸部と上記第2係合用凸部とを、容器の深さ方向で位置ずれした状態で配置し、上記第1係合用凸部が上記第2係合用凸部よりも、容器の深さ方向で容器の開放面側に位置する状態とする。
これによって、上記第1係合用凸部と上記第2係合用凸部とを順次に回避しながら、蓄電要素等を容器に挿入することができる。
【0012】
又、本出願の第5の発明は、上記第4の発明の構成に加えて、前記第1被係合部が、前記第1係合用凸部の通過を許容する溝状に形成され、前記第2係合用凸部が前記第2被係合部と係合作用する状態で、前記第1係合用凸部が溝状の前記第1被係合部の前記容器の開放面側の端部と係合作用するように、前記第1係合用凸部と前記第2係合用凸部とが配置されている。
【0013】
すなわち、蓄電要素及び集電体を容器へ挿入する際に、係合用凸部との干渉を避けるために、容器の開放面側に位置する係合用凸部と係合作用する被係合部を、前記深さ方向での係合用凸部(第1係合用凸部)の通過を許容する溝状に形成している。
これによって、集電体等を容器に挿入する際、容器の開放面側の係合用凸部(第1係合用凸部)の設置位置を通過させるときは、集電体等を、第1係合用凸部の存在側と反対側に寄せて挿入し、集電体に形成されている溝状の被係合部(第1被係合部)が、通過している第1係合用凸部の位置に達する位置まで挿入すると、集電体等を通過している第1係合用凸部の存在側に寄せて、その第1係合用凸部と集電体の第1被係合部とを係合させる。
この係合状態では、第1被係合部と第1係合用凸部との容器深さ方向での相対移動が可能となっており、更に、容器の底部側の第2係合用凸部の設置位置では、集電体等が通過できる空間が確保されているので、集電体等は、第2係合用凸部を避けて挿入移動が可能となっている。
このように底部側の第2係合用凸部を避けた状態で、集電体等を更に挿入し、集電体等の挿入先端側が底部側の第2係合用凸部を通過した後に、集電体等を移動させて、底部側の第2係合用凸部と集電体の被係合部を係合させる。
この底部側の第2係合用凸部と第2被係合部とを係合させた際に、容器の開放面側の第1係合用凸部が溝状の第1被係合部の容器開放面側端部と係合するように設定しておくことで、一対の係合用凸部の両方で、集電体等の深さ方向での位置規制をして、蓄電装置が振動した際の影響を抑制することができる。
【0014】
又、本出願の第6の発明は、上記第1〜第5のいずれかの発明の構成に加えて、前記集電体は、板状部材にて形成されると共に、前記集電体の一部が、前記蓄電要素の存在側へ屈曲形成されて、前記蓄電要素と接合するための接続部が形成され、前記接続部の基端側部分を前記被係合部としている。
すなわち、集電体に、装置の筐体の係合用凸部と係合する被係合部を形成するについて、蓄電要素を支持するための接続部を集電体に形成した際に、結果として形成される接続部の基端側部分を、上記の被係合部として活用する。
【0015】
又、本出願の第7の発明は、上記第2の発明の構成に加えて、前記集電体の前記被係合部は、前記深さ方向での前記係合用凸部の通過を許容し、且つ、前記容器の底部側の端部が開放した溝状に形成され、前記係合用凸部が、溝状の前記被係合部の前記容器の開放面側の端部と係合作用するように配置されている。
すなわち、集電体と蓄電要素とを組み付けたものを容器に挿入する際、集電体に形成した溝状の被係合部の容器底部側の端部が開放しているので、その開放側から係合用凸部を係合作用させて集電体等を挿入操作することができる。
集電体等の容器への挿入操作が完了した状態で、溝状の被係合部の容器開放面側端部が係合用凸部と係合作用するように配置しておくことで、振動あるいは衝撃が加えられても、集電体等の容器底部側への変位を規制することができる。
【0016】
又、本出願の第8の発明は、上記第1〜第7のいずれかの発明の構成に加えて、前記集電体は、前記筐体における前記一端側が固定されている内壁面に沿う第1姿勢部分と、その第1姿勢部分と略直交する第2姿勢部分とを備えて構成され、前記第2姿勢部分において前記蓄電要素を支持するように構成されている。
すなわち、集電体の形状が、上記の第1姿勢部分と上記の第2姿勢部分とに屈曲した形状となっている場合、何の対策も施さない状態では、蓄電装置に振動や衝撃が加わった際に、その集電体に支持されている蓄電要素の振動幅が大となってしまう。
このような形状を有する集電体を使用する場合において、装置筐体の係合用凸部が集電体の被係合部に対して係合作用して、集電体を位置規制することが特に有効となる。
【発明の効果】
【0017】
上記第1の発明によれば、装置筐体に形成した係合用凸部と集電体に形成した被係合部との係合作用によって集電体を位置規制することで、装置構成の複雑化を抑制しながら、蓄電装置の耐振動性能,耐衝撃性能を可及的に向上させることができる。
又、上記第2に発明によれば、一対の集電体で蓄電要素を安定的に支持しながら、その集電体の変位を規制することができるので、蓄電装置の耐振動性能,耐衝撃性能を一層向上させることができる。
又、上記第3の発明によれば、装置の筐体に係合用凸部を予め形成して、蓄電要素等の損傷を回避できるようにしても、蓄電装置の組み立て作業を円滑に行うことができる。
【0018】
又、上記第4の発明によれば、上記第1係合用凸部と上記第2係合用凸部とを順次に回避しながら、蓄電要素等を容器に挿入することができるので、一対の集電体と対応して係合用凸部を一対に備え、両方の係合用凸部で集電体の変位を規制できるようにしながらも、蓄電装置の組み立て作業を円滑に行うことができる。
又、上記第5の発明によれば、集電体等の容器への挿入作業において、溝状の第1被係合部によって、集電体等と第1係合用凸部との干渉を的確に回避しながら、挿入作業を行うことができる。
又、上記第6の発明によれば、集電体が蓄電要素を支持するために備える構成を、上記の被係合部として活用するので、装置構成の複雑化を一層抑制することができる。
又、上記第7の発明によれば、装置の筐体に係合用凸部を予め形成して、蓄電要素等の損傷を回避できるようにしても、蓄電装置の組み立て作業を円滑に行うことができる。
又、上記第8の発明によれば、集電体の形状が、上記の第1姿勢部分と上記の第2姿勢部分とに屈曲した形状となっている場合に、有効に集電体を位置規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態にかかる二次電池の外観斜視図
【図2】本発明の実施の形態にかかる二次電池の外観斜視図
【図3】本発明の実施の形態にかかる二次電池内部を示す斜視図
【図4】本発明の実施の形態にかかる二次電池の組み立て工程を説明するための正面視による二次電池の断面図
【図5】本発明の実施の形態にかかる二次電池の組み立て工程を説明するための正面視による二次電池の断面図
【図6】本発明の実施の形態にかかる二次電池の組み立て工程を説明するための正面視による二次電池の断面図
【図7】本発明の実施の形態にかかる二次電池の組み立て工程を説明するための正面視による二次電池の断面図
【図8】本発明の別実施形態にかかる二次電池内部を示す斜視図
【図9】本発明の別実施形態にかかる正面視による二次電池の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の蓄電装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、蓄電装置として二次電池の1例である非水電解液二次電池(より具体的にはリチウムイオン電池)を例示して説明する。
【0021】
〔非水電解液二次電池RBの構成〕
図1及び図2の外観斜視図に示すように、本実施の形態の非水電解液二次電池RBは、有底筒状(より具体的には有底矩形筒状)の容器である缶体1と、缶体1の開放面側を覆う蓋部2とを備えた筐体BCを有しており、缶体1と蓋部2との端縁同士を溶接して気密状態を保持している。
筐体BCの1側面をなす蓋部2は、短冊状の長方形の板材にて形成され、それの筐体BC外方側となる面に、正極の電極端子として端子ボルト5と、負極の電極端子として端子ボルト7とが取り付けられている。端子ボルト5,7は、何れも導電材料にて形成され、具体的には、金属製である。
缶体1は蓋部2の形状に合わせて扁平形状の直方体であり、従って、筐体BC全体としても扁平な略直方体形状を有している。
尚、図1は、正極側の端子ボルト5が手前側に位置する姿勢で二次電池RBを図示したものであり、図2は、負極側の端子ボルト7が手前側に位置する姿勢で二次電池RBを図示したものである。筐体BCは、正極側と負極側とで電極配置が対称となる配置構成としており、後述する係合用凸部21,22の配置以外は、図1及び図2での図面上の差異はない。
【0022】
筐体BCの内方側には、蓄電要素として機能する発電要素3(図3において2点鎖線で示す)と、その発電要素3を支持すると共に発電要素3と端子ボルト5,7とを電気的に接続するための集電体4,6とが電解液に浸される状態で収納配置されている。図3は、缶体1を除いた状態で、下方側から見上げた斜視図として、筐体BCの内方側を示している。
集電体4と集電体6とは何れも導電体であり、略同一形状のものが対称に配置される関係となっているが、材質が異なる。正極側の集電体4はアルミニウムにて形成され、負極側の集電体6は銅にて形成されている。
集電体4,6は上記の金属材料の板状部材を所定の形状に屈曲形成して構成しており、端子ボルト5,7の配置面である蓋部2の表面に沿って延びる形状の部分(説明の便宜上、以下において「第1姿勢部分FP」と称する)と、その第1姿勢部分FPの端部から、蓋部2の長手方向端部付近で下方側(端子ボルト5,7の存在側と反対側)へ90度屈曲して、蓋部2の筐体BC内方側の面の法線方向に延びる部分(説明の便宜上、以下において「第2姿勢部分SP」と称する)とが連なる略L字状の屈曲形状を有している。
このように上記第1姿勢部分FPと上記第2姿勢部分SPとが略直交して略L字状に形成された集電体4,6が、蓋部2の端部から缶体1の縦壁(筐体BCの最も短い辺で構成される縦壁)に至る部分の筐体BC内壁面に沿う姿勢で配置され、一端側(上記第1姿勢部分FP側)で蓋部2に固定され、他端側(上記第2姿勢部分SP側)で発電要素3を支持している。
従って、一対の集電体4,6は、缶体1の深さ方向と直交する方向における発電要素3の両端部を夫々支持している。
【0023】
集電体4,6は、更に、上記第2姿勢部分SPにおいて、更に発電要素3の存在側に屈曲させて、発電要素3と接合するための接続部4a,6aが形成されている。接続部4a,6aの夫々は、一対の壁体が対向する姿勢となり、その一対の壁体の間が、蓋部2の長手方向(集電体4,6の並び方向)に貫通する開口4b,6bとなっている。
開口4b,6bは、蓋部2の長手方向視で略矩形形状に形成している。
【0024】
発電要素3は、長尺帯状に形成された箔状正極板と長尺帯状に形成された箔状負極板とからなる一対の電極板の夫々に活物質を塗布し、同じく長尺帯状のセパレータを挟んで巻回して、多層の積層状態とした、いわゆる巻回型の発電要素(蓄電要素)として構成されている。この巻回の際の巻回軸を扁平形状として、発電要素3の外形形状を、筐体BCの形状と適合させた扁平形状としている。
発電要素3における箔状正極板及び箔状負極板は、それらの幅方向の片側端部に、活物質を塗布していない未塗工部3a,3bが形成され、上記のように巻回した状態では、箔状正極板の活物質の未塗工部3aと、箔状負極板の未塗工部3bとが、互いに幅方向の反対側に位置すると共に、未塗工部3a,3b夫々が、セパレータや対向する反対側の極板の端縁よりも側方(幅方向)に延出している。
発電要素3の缶体1内での配置姿勢は、箔状正極板等の捲回軸心が蓋部2の長手方向と平行となる姿勢としており、図3に概略的に示すように、渦巻き状となっている箔状正極板の未塗工部3aの並びの中心に集電体4の接続部4aが入り込み、渦巻き状となっている箔状負極板の未塗工部3bの並びの中心に集電体6の接続部6aが入り込む位置関係としている。
箔状正極板の未塗工部3aは束ねられた状態で集電体4の接続部4aに溶接され、箔状負極板の未塗工部3bは束ねられた状態で集電体6の接続部6aに溶接され、集電体4,6の第2姿勢部分SPで発電要素3を支持している。
未塗工部3a,3bは、接続部4a,6aにおける筐体BC内壁面側を向く面に対して溶接されており、接続部4a,6aを構成する一対の壁体間には入り込んでいない。
【0025】
上述のように金属製(具体的には、アルミニウム製)の蓋部2に取り付けられている正極側の端子ボルト5は正極側の集電体4に電気的に接続され、負極側の端子ボルト7は負極側の集電体6に電気的に接続されている。
端子ボルト5の蓋部2への取り付け構造及び端子ボルト5と集電体4との接続構造と、端子ボルト7の蓋部2への取り付け構造及び端子ボルト7と集電体6との接続構造とは、略同一構成のものが対称に配置されたものであり、以下において、正極側の構成を主体に説明する。
【0026】
端子ボルト5は、同一材料で構成されるリベット8が頭部側に一体形成されており、図4乃至図7に示すように、そのリベット8を介して集電体4と電気的に接続されている。図4乃至図7は、筐体BCにおける最も短い辺(筐体BCの扁平面に直交する辺)の中央位置で、扁平面と平行に切断した状態を示しているが、図面の煩雑さを避けるために、集電体4,6及び缶体1以外の構成要素の断面表示を省略すると共に、発電要素3を2点鎖線にて概略的に示している。
リベット8は、上部ガスケット11,蓋部2,下部ガスケット12及び集電体4の上記第1姿勢部分FPを挟み込む状態で蓋部2を貫通しており、筐体BC内方側の端部でかしめられている。
上部ガスケット11及び下部ガスケット12は、何れも電気的な絶縁材料である樹脂にて形成されて、端子ボルト5から集電体4に至る通電経路と、蓋部2とを電気的に絶縁すると共に、リベット8における蓋部2の貫通部分を気密封止している。
【0027】
負極側の構成は、正極側の構成を、蓋部2の中心に対して対称に配置したものであり、端子ボルト7の頭部側に、端子ボルト7と同一材料で構成されるリベット15が一体形成されて、図4乃至図7に示すように、そのリベット15を介して集電体4と電気的に接続されている。
リベット15は、上部ガスケット17,蓋部2,下部ガスケット18及び集電体6の上記第1姿勢部分FPを挟み込む状態で蓋部2を貫通しており、筐体BC内方側の端部でかしめられている。
上部ガスケット17及び下部ガスケット18は、上述の上部ガスケット11及び下部ガスケット12と同様の構成であり、何れも電気的な絶縁材料である樹脂にて形成されて、端子ボルト7から集電体6に至る通電経路と、蓋部2とを電気的に絶縁すると共に、リベット15における蓋部2の貫通部分を気密封止している。
【0028】
集電体4,6の第2姿勢部分SPは、発電要素3の容積を可及的に大とするために、缶体1における短辺側の縦壁沿いに寄せられて配置され、第1姿勢部分FPと第2姿勢部分SPとが接続する屈曲部も蓋部2の長手方向端部に位置する。
この結果、リベット8,15の固定位置に作用するモーメントが大となって、リベット8,15の固定位置に大きな力が作用することになる。
このため、二次電池RBには、筐体BCに対する発電要素3の相対変位を抑制する構成が備えられている。
【0029】
具体的には、缶体1の内壁面に、集電体4,6の存在側に突出して集電体4,6と係合作用する係合用凸部21,22を形成している。
図1及び図2に示すように、一方の係合用凸部21は、筐体BCの最も短い辺(扁平面に直交する辺)で構成される内壁面のうちの、正極側の集電体4の第2姿勢部分SPに沿う内壁面に形成され、他方の係合用凸部22は、筐体BCの最も短い辺(扁平面に直交する辺)で構成される内壁面のうちの、負極側の集電体6の第2姿勢部分SPに沿う内壁面に形成されている。
一対の係合用凸部21,22は、何れも四角柱形状に形成されている。
正極側の係合用凸部21は、缶体1の底部寄り位置に配置され、負極側の係合用凸部22は、缶体1の上部開放面寄り位置に配置され、係合用凸部21と係合用凸部22とは、缶体1の深さ方向で位置ずれした状態で配置されている。
説明の便宜上、一対の係合用凸部21,22のうち、缶体1の底部側に位置する正極側の係合用凸部21を「第2係合用凸部21」と称し、その第2係合用凸部21よりも缶体1の開放面側に位置する負極側の係合用凸部22を「第1係合用凸部22」と称する。
【0030】
集電体4,6では、接続部4a,6aの基端側部分に位置する開口4b,6bが、一対の係合用凸部21,22が係合作用する相手方の一対の被係合部となっており、係合用凸部21,22の先端が開口4b,6b内に入り込んで係合作用することによって、筐体BCの内壁面に沿った集電体4,6の変位が規制される。第1係合用凸部22と係合作用するのが、負極側集電体6の開口6b(第1被係合部)で、第2係合用凸部21と係合作用するのが、正極側集電体4の開口4b(第2被係合部)である。
上記のように正極側の係合用凸部21と負極側の係合用凸部22とで、配置高さが異なるのは、二次電池RBの組み立て後においては、係合用凸部21が正極側の集電体4における開口4bの下端部(缶体1の底部側端部)に対して係合作用し、係合用凸部22が負極側の集電体6における開口6bの上端部(缶体1の開放面側端部)に対して係合作用するように配置されていることによる。
一対の係合用凸部21,22の四角柱形状は、集電体4,6の開口4b,6bにおける上端部あるいは下端部の形状に適合した形状としており、係合用凸部21,22の横幅は、開口4b,6bの横幅よりも小さい幅に設定している。
一対の係合用凸部21,22は、本実施の形態では、缶体1をプレス加工することによって形成しており、そのため、缶体1の外壁面には、陥没穴23,24が形成される。この陥没穴23,24は有底形状であり、係合用凸部21,22を形成する加工処理において缶体1の内外が連通することはない。
尚、図示を省略するが、缶体1の内壁面には絶縁皮膜が形成されており、互いに係合する一対の係合用凸部21,22と集電体4,6とは電気的な絶縁が確保されている。
【0031】
〔二次電池RBの製造工程〕
次に、二次電池RBの製造工程について概略的に説明する。
発電要素3は、上述のように、長尺帯状の箔状正極板及び箔状負極板に正極活物質及び負極活物質を夫々未塗工部3a,3bを残して塗布し、乾燥処理等の後にセパレータを挟んで上述のような扁平形状に巻回する。未塗工部3a,3bは正極と負極とで幅方向の反対側の端縁部に位置し、且つ、未塗工部3a,3bが側方にはみ出すように巻回している。
【0032】
上記のようにして作製した発電要素3は、蓋部2側に組み付けられる。
蓋部2は、端縁部側が薄肉の段差状に形成した板材に、リベット8,15を挿通させるための開口等を形成し、その蓋部2の筐体BC外方側となる面に上部ガスケット11,17を取り付けて、端子ボルト5,7と一体形成されたリベット8,15を蓋部2に挿入する。
蓋部2の筐体BC内方側となる面には、リベット8,15の先端に嵌め込む形で下部ガスケット12,18及び集電体4,6を取り付け、リベット8,15の先端をかしめる。
このようにして蓋部2に組み付けた集電体4,6に対して、図3に示すように発電要素3をあてがい、発電要素3の未塗工部3a,3bと集電体4,6の接続部4a,6aとを超音波溶接等によって溶接する。
【0033】
缶体1は、深絞り加工等により扁平な有底矩形筒状の缶体1を作製し、それの開放面に連なる幅狭の両側面に、プレス加工にて係合用凸部21,22を形成する。係合用凸部21,22の形成位置は、上述した図1及び図2に示す位置である。
上述のように、缶体1の内壁面には絶縁被膜を形成するのであるが、上記の加工処理後に絶縁被膜を形成しても良いし、予め絶縁被膜を形成した材料に対して、上記の加工処理を行っても良い。
【0034】
次に、上記の缶体1に、蓋部2側の組品を組み付ける。
この組み付け手順を、図4乃至図7によって説明する。
上述のように、図4は、筐体BCにおける最も短い辺(扁平面に直交する辺)の中央位置で、扁平面と平行に切断した状態を示しており、図面の煩雑さを避けるために、集電体4,6及び缶体1以外の構成要素の断面表示を省略すると共に、発電要素3を2点鎖線にて概略的に示している。図5乃至図7についても同様である。
先ず、図5に示すように、蓋部2側の組品を、筐体BCにおける正極側の第2係合用凸部21を形成した内壁面側に寄せた状態で缶体1へ挿入して行く。
一対の集電体4,6の並び方向(図5等の左右方向)において第1係合用凸部22の先端と対向する内壁面(正極側の第2係合用凸部21を形成した内壁面)と第1係合用凸部22の先端との間隔(図5中において「D」で示す)は、挿入される集電体4,6及び発電要素3が通過可能な間隔であり、便宜上、「通過可能間隔」と称する。
一方、集電体4,6及び発電要素3の前記並び方向(図5等の左右方向)での存在幅(図5中において「W」で示す)を、便宜上、「挿入物存在幅」と称する。
上記通過可能間隔は上記挿入物存在幅よりも大よりも大となるように設定しており、蓋部2側の組品の下端は、負極側の第1係合用凸部22と干渉せずに、第1係合用凸部22の形成位置を通過して下降させることができる。
本実施の形態では、符号「W」で示す上記挿入物存在幅は、缶体1の深さ方向の全長に亘って略一定であり、全長に亘って符号「D」で示す上記通過可能間隔よりも小となっているが、集電体4,6及び発電要素3を筐体BCに収納した状態で、少なくとも、缶体1の深さ方向における第1係合用凸部22の設置位置から缶体1の底部側において、上記通過可能間隔よりも小であれば足りる。
【0035】
上述のように、第1被係合部である集電体6の開口6bは、一対の係合用凸部21,22のうちの缶体1の開放面側に位置する負極側の第1係合用凸部22と係合作用する。その集電体6の開口6bは、係合用凸部22の幅よりもわずかに幅広で缶体1の深さ方向に延びる溝状に形成されており、缶体1の深さ方向での第1係合用凸部22の通過を許容する。
開口6bが第1係合用凸部22の通過を許容する範囲は、図5において集電体6上で「H1」で示す範囲であり、その範囲内で、第1係合用凸部22の先端側が開口6b内に入り込み、且つ、上下方向で相対変位可能となっている。
図5は、負極側の第1係合用凸部22が、上記「H1」の範囲内に入る位置まで降下させた状態を示しており、この状態から、図6に示すように、蓋部2側の組品を、筐体BCにおける負極側の第1係合用凸部22を形成した内壁面側に寄せる。
この状態から、蓋部2側の組品を更に降下させる。
一対の集電体4,6の並び方向(図6等の左右方向)において第2係合用凸部21の先端と対向する内壁面(負極側の第1係合用凸部22を形成した内壁面)と第2係合用凸部21の先端との間隔(図6中において「E」で示す)は、挿入される集電体4,6及び発電要素3が通過可能な間隔であり、上述の間隔「D」と同様に、便宜上、「通過可能間隔」と称する。
一方、集電体4,6及び発電要素3の前記並び方向(図6等の左右方向)での存在幅(図6中において「W」で示す)は、上述の通り「挿入物存在幅」である。
ここでも、上記通過可能幅は上記挿入物存在幅よりも大となるように設定しており、蓋部2側の組品の下端は、正極側の第2係合用凸部21の形成位置を通過して下降させることができ、図7に示すように、蓋部2の下面が缶体1の開放面の端縁に接当する最下端位置まで降下させる。
【0036】
上記間隔「E」についても、上記間隔「D」の場合と同様に、符号「W」で示す上記挿入物存在幅は、集電体4,6及び発電要素3を筐体BCに収納した状態で、少なくとも、缶体1の深さ方向における第2係合用凸部21の設置位置から缶体1の底部側において、上記通過可能間隔で示す間隔よりも小であれば足りる。
【0037】
上述のように、正極側の第2係合用凸部21は、正極側の集電体4に形成されている開口4b(第2被係合部)と係合作用するものであり、正極側の第2係合用凸部21は、図7において集電体6上で「H2」で示す範囲内で、第2係合用凸部21の先端側が開口4b内へ入り込み可能となっている。
図7に示す、蓋部2側の組品を最下端位置まで降下させた状態では、正極側の第2係合用凸部21が、上記「H2」の範囲内に入る位置まで降下しており、この状態から、図4に示すように、蓋部2側の組品を、缶体1の開放面の中央位置に寄せて、蓋部2の端縁と缶体1の開放面の端縁とを隙間無く合わせた姿勢とする。
この移動操作によって、第2係合用凸部21の先端が集電体4の開口4bに入り込んで係合作用する。
缶体1の底部側に位置する第2係合用凸部21が開口4bと係合作用する状態で、缶体1の開放面側に位置する第1係合用凸部22が、溝状の開口6b(第1被係合部)における缶体1の開放面側の端部と係合作用するように、一対の係合用凸部21,22の設置位置が設定されている。
このように蓋部2側の組品を缶体1に組み付けた状態で、蓋部2の端縁と缶体1の開放面の端縁とを溶接し、気密封止する。
この後、図示を省略する注液口から電解液の注液を行い、更に、初期充電(予備充電)やエージング等を行って、二次電池RBとして完成する。
【0038】
完成した二次電池RBにおいて、缶体1内壁面に形成されている第1係合用凸部22は、負極側の集電体6の開口6bの上端部と緩やかに接当するか、あるいは、わずかな隙間をあけて近接する配置となっており、二次電池RBに振動あるいは衝撃が加わった際には、発電要素3及び集電体4,6の下方側(缶体1の底部側)への移動を規制する。
他方の第2係合用凸部21は、正極側の集電体4の開口4bの下端部と緩やかに接当するか、あるいは、わずかな隙間をあけて近接する配置となっており、二次電池RBに振動あるいは衝撃が加わった際には、発電要素3及び集電体4,6の上方側(缶体1の開放面側)への移動を規制する。
【0039】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、集電体4,6に形成した開口4b,6bを、一対の係合用凸部21,22が係合作用する被係合部とする場合を例示しているが、この被係合部の形状は適宜に変更可能であり、例えば、集電体4,6に形成する被係合部として、缶体1の深さ方向での係合用凸部の通過を許容し、且つ、缶体1の底部側の端部が開放した溝状に形成しても良い。
より具体的には、上記実施の形態の図3と対応する図8に示すように、上記実施の形態における集電体4,6の開口4b,6bの下端側を、そのまま缶体1の底部側へ貫通させた形状に相当するもので、二股状とした接続部4a,6aで溝状の被係合部を構成しても良い。
上記被係合部をこのような形状に形成することで、上記実施の形態の図4と対応する図9に示すように、上記実施の形態における正極側の第2係合用凸部21を、負極側の第1係合用凸部22と同じ設置高さとして、一対の係合用凸部21,22の両方が、二股状の接続部4a,6aで構成する溝状の被係合部における缶体1の開放面側の端部と係合作用して、集電体4,6の下方側(缶体1の底部側)への移動を規制することができる。
蓋部2側の組品の缶体1に挿入する際において、上記実施の形態では、係合用凸部21,22との干渉を避けるために蓋部2側の組品の位置に左右にずらせながら挿入する必要があったが、上記のように、溝状の被係合部を、缶体1の底部側の端部が開放した形状とすることで、蓋部2側の組品を左右にずらせることなく挿入できる。
【0040】
(2)上記実施の形態では、正極側の第2係合用凸部21は、集電体4,6及び発電要素3の上方側への移動を阻止する構成としているが、例えば、第2係合用凸部21が係合作用する被係合部を、上下方向に延びる溝状の開口4bではなく、第2係合用凸部21に外嵌する貫通孔として集電体4に形成することで、集電体4,6及び発電要素3の上方側(缶体1の開放面側)への移動のみならず、下方側(缶体1の底部側)への移動をも阻止するように構成しても良い。
(3)上記実施の形態では、缶体1と集電体4,6との間で電気的な絶縁を確保するために、缶体1の内壁面に図示を省略する絶縁皮膜を形成する場合を例示しているが、集電体4,6及び発電要素3を伸縮性のある絶縁袋で覆う等、各種の手法で両者の絶縁を確保することができる。
(4)上記実施の形態では、正極側の第2係合用凸部21を缶体1の底部側寄り位置に配置し、負極側の第1係合用凸部22を缶体1の開放面側寄りに配置する場合を例示しているが、一対の係合用凸部21,22の配置関係は、上記とは逆に、負極側の係合用凸部22を缶体1の底部側寄り位置に配置し、正極側の係合用凸部21を缶体1の開放面側寄りに配置しても良い。
【0041】
(5)上記実施の形態では、蓄電装置として二次電池RBを例示しているが、いわゆるキャパシタにも本発明を適用することができる。
(6)上記実施の形態では、一対の係合用凸部21,22を、筐体BCの最も短い辺(扁平面に直交する辺)で構成される内壁面のうちの一対の縦壁面に振り分けて配置する場合を例示しているが、その一対の縦壁面の一方に、一対の係合用凸部21,22を上下に並べて配置する構成としても良い。
(7)上記実施の形態では、缶体1にプレス加工を施すことによって、一対の係合用凸部21,22を形成する場合を例示しているが、係合用凸部21,22となる樹脂片を、金属−樹脂接合によって筐体BCの内壁面に形成する構成としても良い。
【符号の説明】
【0042】
1 容器
2 蓋部
3 蓄電要素
4,6 集電体
4a,6a 接続部
4b 第2被係合部
6b 第1被係合部
5,7 電極端子
21 第2係合用凸部
22 第1係合用凸部
BC 筐体
FP 第1姿勢部分
SP 第2姿勢部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に、正極板と負極板とを積層状態で備えて蓄電する蓄電要素と、前記筐体の1側面に形成された電極端子と前記蓄電要素とを電気的に接続する集電体とが配置され、
前記集電体は、一端側が前記筐体に固定され、他端側が前記蓄電要素を支持すると共に、前記筐体の内壁面に沿って配置されている蓄電装置であって、
前記筐体の内壁面に、前記集電体の存在側に突出する係合用凸部が形成され、
前記集電体に、前記係合用凸部と係合作用する被係合部が形成されている蓄電装置。
【請求項2】
前記筐体は、有底筒状の容器とその容器の開放面側を覆う蓋部とを備えて構成され、
前記集電体は、前記容器の深さ方向と略直交する方向における前記蓄電要素の両端部を夫々支持するように一対に備えられ、
前記容器の内壁面に、前記係合用凸部が形成されている請求項1記載の蓄電装置。
【請求項3】
一対の前記集電体の並び方向において前記係合用凸部の先端と対向する内壁面と前記係合用凸部の先端との間隔を通過可能間隔とし、
前記係合用凸部の設置位置から前記容器の底部側における前記集電体及び前記蓄電要素の前記並び方向での存在幅を挿入物存在幅としたときに、
前記通過可能間隔が前記挿入物存在幅よりも大となるように設定されている請求項2記載の蓄電装置。
【請求項4】
一対の前記集電体の一方に第1被係合部が配置され、他方に第2被係合部が配置される状態で、前記被係合部が一対に備えられ、
前記係合用凸部は、前記第1被係合部に対して係合作用する第1係合用凸部と、前記第2被係合部に対して係合作用する第2係合用凸部とで一対に備えられ、
前記第1係合用凸部は前記第2係合用凸部よりも、前記深さ方向で前記容器の開放面側に位置する状態で配置されている請求項3記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記第1被係合部が、前記第1係合用凸部の通過を許容する溝状に形成され、
前記第2係合用凸部が前記第2被係合部と係合作用する状態で、前記第1係合用凸部が溝状の前記第1被係合部の前記容器の開放面側の端部と係合作用するように、前記第1係合用凸部と前記第2係合用凸部とが配置されている請求項4記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記集電体は、板状部材にて形成されると共に、前記集電体の一部が、前記蓄電要素の存在側へ屈曲形成されて、前記蓄電要素と接合するための接続部が形成され、
前記接続部の基端側部分を前記被係合部としている請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記集電体の前記被係合部は、前記深さ方向での前記係合用凸部の通過を許容し、且つ、前記容器の底部側の端部が開放した溝状に形成され、
前記係合用凸部が、溝状の前記被係合部の前記容器の開放面側の端部と係合作用するように配置されている請求項2記載の蓄電装置。
【請求項8】
前記集電体は、前記筐体における前記一端側が固定されている内壁面に沿う第1姿勢部分と、その第1姿勢部分と略直交する第2姿勢部分とを備えて構成され、
前記第2姿勢部分において前記蓄電要素を支持するように構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の蓄電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−58346(P2013−58346A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195143(P2011−195143)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(507151526)株式会社GSユアサ (375)
【Fターム(参考)】