表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器
【課題】位置検出用のセンサを表示部に内蔵しても、表示用の駆動信号の影響を受けずに正確に検出できるようにすること。
【解決手段】本発明は、TFT基板1と対向基板2とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部10と、TFT基板1と対向基板2とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチを有するセンサ部11と、スイッチからの信号と基準信号との比較によってスイッチが閉じているか否かを検出する検出部30と、検出部30で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部とを有する表示装置である。
【解決手段】本発明は、TFT基板1と対向基板2とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部10と、TFT基板1と対向基板2とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチを有するセンサ部11と、スイッチからの信号と基準信号との比較によってスイッチが閉じているか否かを検出する検出部30と、検出部30で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部とを有する表示装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部にタッチセンサとなるスイッチを備える表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部分の位置をスタイラスや指等の押圧によって検出する座標検出には、主として表示部に位置検出デバイスを外付けしたものが用いられている。しかし、モバイル機器における表示装置に対する高画質化・高精細化の要求により、近年は位置検出デバイスを表示装置と一体化する提案がされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−75074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、表示装置にセンサ機能を持たせた、入力位置検出を可能とするセンサ一体型表示装置では、位置検出デバイスの外付けと比較し画質の低下や表示品質の低下が抑えられる一方で、センサを画素に内蔵したことによる問題も生じている。
【0005】
すなわち、位置検出デバイスを内蔵した結果、その検出素子のための電極、配線を、表示用駆動素子や配線、電極の近くに配置しなければならない。このため、検出素子の駆動により、表示用配線等にカップリング等のノイズが懸念され、絶縁処理やある程度の配置間隔を設ける必要が生じ、製造工程数の増加を招く原因となる。
【0006】
また、表示用の駆動による検出用配線等へのカップリング等のノイズも同様に問題となる。特に、検出用配線等へのノイズは、検出回路にノイズを考慮させる必要が生じ、誤検出を招く恐れがある。
【0007】
また、表示用配線や電極を検出用配線や電極に兼用する構成も提案されているが(特許文献1)、その場合は表示用配線の状態が駆動ごとに変化するため、検出前の状態を考慮する必要が生じている。
【0008】
本発明は、位置検出用のセンサを表示部に内蔵しても、表示用の駆動信号の影響を受けずに正確に検出できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、スイッチからの信号と基準信号との比較によってスイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、検出部で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部とを有する表示装置である。
【0010】
このような本発明では、検出部で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線に、プリチャージ部よりプリチャージ電位を与えているため、スイッチによる検出時の電位の初期状態を明確にすることができるようになる。
【0011】
ここで、スイッチの一方の電極は、表示部の画素を駆動するトランジスタにおける画素と導通する配線と導通したものである。また、プリチャージ部が与えるプリチャージ電位は、画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位であったり、共通電位と逆相の電位であったりする。また、スイッチの一方の電極が、表示部の画素を駆動する一方の電極と導通し、スイッチの他方の電極が、表示部の画素を駆動する他方の電極と導通するものでもある。また、スイッチが表示部の画素内に設けられているものでもある。
【0012】
また、本発明は、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチとを有する表示装置の駆動方法であり、各画素を駆動するトランジスタのON期間より前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与え、プリチャージ電位を与えた後、トランジスタのON期間であって画素に映像信号を与える前にスイッチが閉じているか否かの検出を行う。
【0013】
このような本発明では、スイッチによる検出を行う一定期間より前に、スイッチの一方の電極と導通する配線に、プリチャージ電位を与えているため、スイッチによる検出時の電位の初期状態を明確にすることができるようになる。
【0014】
ここで、プリチャージ電位は、画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位であったり、共通電位と逆相の電位であったりする。また、プリチャージ電位は、画素に映像信号を与える前の当該画素に対するプリチャージ電位と兼用にするものでもある。
【0015】
また、本発明は、表示装置を備える電子機器であって、この表示装置として、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、スイッチからの信号と基準信号との比較によってスイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、検出部で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部とを有するものである。
【0016】
このような本発明では、検出部で検出を行う一定期間より前に、スイッチの一方の電極と導通する配線に、プリチャージ部よりプリチャージ電位を与えているため、スイッチによる検出時の電位の初期状態を明確にすることができるようになる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、位置検出用のセンサを表示部に内蔵しても、表示用の駆動信号の影響を受けずに正確に入力された位置を検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
【0019】
<表示装置>
図1は、本実施形態に係る表示装置の構成例を説明する図である。すなわち、本実施形態に係る表示装置は、表示部10、センサ部11、水平駆動部21、垂直駆動部22、検出部30、位置決定部40を備えている。
【0020】
表示装置は、2枚の基板(TFT基板1、対向基板2)が対向配置され、これらの基板間に液晶層が保持される液晶表示装置となっている。片側の基板(TFT基板1)には、複数のゲート線とデータ線が形成され、各交点にそれぞれ選択素子を介して液晶セル(画素)が設けられている。選択素子は駆動トランジスタであり、主としてTFT(Thin Film Transistor)が用いられる。
【0021】
表示部10は、TFT基板1と対向基板2とが対向配置された領域のうち一部に設けられた表示領域である。表示部10には、基板間に保持された液晶層が設けられており、複数の液晶セル(画素)がマトリクス状に配置されている。
【0022】
センサ部11は、後述するセンサ構造を備えたスイッチがTFT基板1と対向基板2との間に設けられた構成となっている。スイッチは全ての画素(液晶セル)内に設けられていたり、必要な画素だけに設けられていたり、表示部10の周辺に設けられている場合もある。本実施形態では、主として画素内にスイッチが設けられている場合を例とする。
【0023】
水平駆動部21は、所定の期間で水平方向に沿った選択素子をライン単位で駆動する。また、垂直駆動部22は、表示部の垂直方向の駆動を行う。本実施形態では、水平走査期間内で、R(赤)、G(緑)、B(青)の各々に対応した画素を順次選択する駆動を行う。
【0024】
検出部30は、後述するセンサ構造を備えたスイッチの状態を所定のタイミングで検出する部分である。位置決定部40は、検出部30で検出したスイッチの状態に基づき、表示部10上の領域でどのスイッチが選択されたかという位置情報を決定する。
【0025】
ここでは、センサ構造として、TFT基板1と対向基板2とに各々具備された検出用電極が所定の間隔で設けられたものを用いる。この2つの検出用電極の開閉によってスイッチが構成される。このスイッチによって、外部からの押圧力を入力(外部入力)として両検出用電極が電気的に閉じる状態になることにより、外部入力を検知できるようになっている。したがって、TFT基板1内には、少なくとも1つの検出用電極と、接触を検出するための検出用配線とが設けられている。
【0026】
また、もう一方の基板(対向基板2)には、画像表示のための電極(共通電極)と、接触に用いられる他方側の検出用電極、およびこれと導通する配線が設けられている。
【0027】
また、図示しないが、本実施形態では、上記のスイッチの一方の検出用電極と導通する配線(検出用配線)にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部を備えている。プリチャージ部は、独立して設けられていても、例えば水平駆動部21等の構成と兼用になっていてもよい。
【0028】
プリチャージ部は、検出部30でスイッチの状態を検出する一定期間より前にプリチャージ電位を与えている。プリチャージ電位は、例えば、画素に与える映像表示の際のCOM電位(共通電位)と異なる電位であったり、COM電位と位相反転(逆相)の電位であったりする。
【0029】
図2は、表示部の一部断面構造図である。図2(a)に示すように、2枚の基板(TFT基板1、対向基板2)間のギャップは複数の柱(スペーサ)3により規定され、柱間に基板間のギャップ以下の高さのセンサ構造(スイッチ30a)が配置されている。
【0030】
図2(a)に示す例では、TFT基板1側に柱3と同じ材質の突起4が柱3より低く設けられ、この突起4の表面に導電膜(一方側の検出用電極31)が形成された構造となっている。また、対向基板2には他方側の検出用電極32が形成されている。他方側の検出用電極32は、対向基板の共通電極と兼用となっている。このTFT基板1側の検出用電極31と対向基板2側の検出用電極32とでセンサ構造(スイッチ30a)が構成され、通常の状態では両電極間のギャップによってセンサ構造のスイッチ30aが開いた状態となっている。
【0031】
図2(b)に示すように、指またはスタイラス等による外部からの押圧力での入力(外部入力)があると、対向基板2がその押圧力によってたわみ、この結果、センサ構造を構成する両電極(検出用電極31、32)が接触する。これにより、スイッチ30aが閉状態となる。
【0032】
ここで、スイッチ30aは、TFT基板1と対向基板2との両方に設けられた検出用電極31、32で構成される場合のみならず、TFT基板1上、対向基板2上の少なくとも片側に構成される場合もある。いずれの場合でも、指またはスタイラス等による外部入力が無い状態では、2つの検出用電極が導通せず、外部入力があった場合に導通するようになっていればよい。また、スイッチ30aは全ての画素内に形成されていても、必要な画素内のみに形成されていてもよい。
【0033】
センサ構造における接触する電極の少なくとも1つは検出用配線にて検出部30へ接続されており、複数の電極が接触することによる電位変化や電流値、またはその時間変化等を検出部30により検出する。本実施形態では、検出駆動が行われる期間の前に、検出用配線または検出用電極の少なくとも一本に対し、既知の電圧をプリチャージすることを特徴としている。
【0034】
図3は、表示画素内にセンサが配置された構造の回路図である。この例では、外部入力により接触する一方の検出用電極31を画素電極と兼用し、他方の検出用電極32を対向基板上の共通電極(COM電極)と兼用している。また、検出用配線60は、一方の検出用電極31が配置されている画素の選択素子(駆動トランジスタ)50に映像信号を与えるためのデータ線と兼用となっている。
【0035】
検出用配線60の検出部30側の一端は分岐され、一方がスイッチSW1を介してプリチャージ部25に接続され、他方がスイッチSW2を介して検出部30に接続されている。このスイッチSW1を閉じ、スイッチSW2を開けた状態でプリチャージ電位が検出用配線60に与えられる。一方、スイッチSW1を開け、スイッチSW2を閉じた状態でセンサ構造のスイッチ30aの開閉状態を検出部30で検出することになる。
【0036】
検出部30は、例えば比較器から構成され、検出用配線60から送られる検出信号と所定の基準値とを比較し、検出結果を出力する。検出結果によってスイッチ30aが閉じていると判断された場合、そのスイッチ30aが配置された画素の位置が選択されたことになる。図1に示す位置決定部40は、各スイッチ30aの状態の検出結果とスイッチ30aが設けられた画素の位置に基づき、表示部10上での選択位置を決定することになる。
【0037】
<表示装置の駆動方法>
図4は、本実施形態に係る表示装置の駆動方法を説明するタイミングチャートである。このタイミングチャートは、1水平走査期間でのタイミングを示している。Gateは水平方向に沿った画素の選択素子(駆動トランジスタ)の駆動タイミング、RDは検出部での検出タイミング、SEL1〜3は、B(青)、G(緑)、R(赤)に対応したセレクタの駆動タイミングである。
【0038】
また、COMは共通電極の電圧印加タイミング、SigはR,G,B各映像信号のタイミング、SCLKはクロック、DOは映像用データ信号、プリチャージは上記説明したセンサ構造(スイッチ)の一方の検出用電極と導通する配線(検出用配線)へのプリチャージのタイミングを示している。
【0039】
図4に示すタイミングにおいて、選択素子(駆動トランジスタ)がONとなると、該当画素電極へ表示用電圧が書き込まれる。この際、セレクタSLE1〜3が順次ONとなることで、B(青)に対応した画素、G(緑)に対応した画素、R(赤)に対応した画素が順次選択され、各々対応する映像信号Sigが書き込まれる。
【0040】
本実施形態では、センサ構造が設けられた画素の選択素子(駆動トランジスタ)がONとなるタイミングの前に、データ線(検出用配線)に、COM電位と異なる電位、例えばCOM電位の逆相となる電位(XVCOM)をプリチャージしている。その後、データ線(検出用配線)をフローティングとして、選択素子のON期間の前半に検出期間(RDの読み出し期間)を設けている。そして、選択素子のON期間の後半を画素電極への表示用電圧書き込み期間とする。
【0041】
この検出期間において、センサ構造のスイッチの状態を検出するには、スイッチを構成する一方の検出用電極の電位で判断するものとする。すなわち、スイッチを構成する複数の検出用電極が接触していた場合、スイッチの一方の検出用電極と導通する画素電極は対向の共通電極(COM電極)とショートしており、検出用配線をフローティングにしておくことで選択素子のON期間には検出用配線を通じてCOM電位が検出される。
【0042】
外部圧力による入力の検出には、COM電位となったことで判断しても良いし、プリチャージの電位を利用して判断の閾値を設定しても良い。
【0043】
ここで、画素電極を利用した検出方法には、問題が少なくとも2つ考えられる。1つは外部入力により少なくとも1つの検出用電極が接触していると、接触している間は必ず画素電極がその他の接触電極の電位になるため、正常な画表示に支障が生じることである。2つ目は前のタイミングで画素電極へ書き込まれた画素電位によってスイッチの状態の検出に影響が生じ、外部入力が無い場合であっても誤検出を誘発する恐れがあることである。
【0044】
1つ目の問題においては、外部入力が行われている期間では表示画素は外部入力素子(指またはスタイラス等)の存在により画質は問題とならない。また、2つ目の問題においては、本実施形態による検出前プリチャージが有効的な対策方法となる。
【0045】
つまり、検出前に検出用配線にプリチャージを行うことで、前のタイミングでの画素電位の影響、例えばデータ線に残る電位がデータ線と兼用の検出用配線に残ることによる影響を最小限に抑えることができ、プリチャージ電位を元に検出の閾値を設定することも可能となる。
【0046】
ここで、画像表示用に用いられる配線や電極が検出に用いられる配線や電極と兼用になっていても、一部または全てが専用であっても構わない。検出用電極が画素電極と兼用せず、検出用配線もデータ線とは別に有する構成を図5に示す。
【0047】
この図5に示す構成では、ゲート線とデータ線との交点に選択素子(駆動トランジスタ)50が設けられ、液晶セルの画素の駆動を制御している。スイッチ30aは、共通電極検出用配線60との間に配置され、スイッチ30aの一方の検出用電極31がゲート線によって制御されるトランジスタを介して検出用配線60に接続され、他方の検出用電極32が共通電極に接続されている。
【0048】
この例では、検出用配線60とデータ線とが別個に設けられている。そして、検出用配線60の一端は分岐され、一方がスイッチSW1を介してプリチャージ部25に接続され、他方がスイッチSW2を介して検出部30に接続されている。このスイッチSW1を閉じ、スイッチSW2を開けることでプリチャージ電位が検出用配線に与えられる。一方、スイッチSW1を開け、スイッチSW2を閉じることでセンサ構造のスイッチの状態を検出部30で検出できるようになる。
【0049】
このような構成では、液晶セルに対する駆動タイミングと同期しても、非同期であっても検出前に検出用配線60にプリチャージを行うことで、先と同様に安定した読み出しを行うことが可能となる。
【0050】
本実施形態では、センサ構造のスイッチにおける検出用電極の片側を対向基板上の共通電極(COM)と兼用させている。これにより、複数の検出用電極の片側を全センサに対し常に共通電位とすることが可能となり、検出前プリチャージの既知の電位と対応させることで検出の閾値を設定することが可能となる。
【0051】
また、インプレーンスイッチング、フリンジフィールドスイッチング液晶等、液晶の種類によっては対向基板に画像表示用の電極や配線を含まない駆動方式がある。本実施形態では、このような駆動方式であっても、対向基板上に検出用電極を設ける必要がある。また、本実施形態を効果的に利用するためには対向基板に共通電極を具備することが望ましい。
【0052】
ここで、対向基板に表示用の共通電極を具備しない液晶について、対向基板に検出用電極と導通する共通電極を配置した構造例について述べる。表示用の共通電極を対向に具備する構造においてはこの共通電極により検出用電極の配置に制約が生じるが、対向基板に表示用の共通電極が存在しなければ制約が生じないと考えられる。
【0053】
しかし、液晶において、表示液晶セルの直上に電極が存在することにより液晶に配向乱れが生じ、表示の透過率・輝度等の光学特性に影響を与える。したがって、表示液晶セルの直上を避けて配線上に対向の検出用電極を配置する。
【0054】
また、表示セルの直上を避けて検出用電極を配置しても、該電極への印加電圧により該電極の近傍の液晶には配向乱れが生じる。この配向乱れの表示への影響を最小限にするために、該配線の線幅や配置場所の調整、遮光処理と共に対向基板に配置する検出用電極への印加電圧の調整を行う。例えば、対向基板の全面に検出用電極を形成するのではなく、液晶の配向への影響を最小限にできる位置にパターンニングした検出用電極を設けるようにしてもよい。
【0055】
ここで、検出用電極の印加電圧は光学特性を考慮して可能な限りCOM電位と同電位であることが望ましい。例えば、COM電位と同じもしくはCOM電位±0.5V以内にするとよい。
【0056】
次に、検出用配線へのプリチャージ電位について述べる。本実施形態では、指またはスタイラス等による外部入力の有無や検出に複数の電極の接触を利用しているが、接触する検出用電極の一方をCOMと同電位としている。ここでは、COM電極と検出用電極とを兼用しても、個別に配置していても構わない。
【0057】
ここで、検出用配線等への検出用プリチャージはCOM電位の反転電位(XVCOM電位)を用いる。本実施形態として、外部入力により複数の検出用電極が接触し、検出用配線がCOM電位となることで接触を検出するシステムを挙げている。したがって、プリチャージ電位にVCOM電位と異なる電位を用いる。
【0058】
表示装置の最適VCOM電位は個々に多少異なっているため、図6(a)に示す中間電位や、図6(b)に示す適当な電位をプリチャージに使用すると、COMのH(High)電位時とL(Low)電位時でプリチャージ電位との電位差が異なる。そのため、例えば外部入力の有無や検出の閾値設定を行う際に誤検出防止のマージンを広く取る必要が生じ、応答速度が遅くなるなどの問題が生じる。
【0059】
そこで、図6(c)に示すように、プリチャージ電位をXVCOM電位とすると、COMのH/L電位時のどちらにおいてもプリチャージ電位と検出用電極電位との電位差が一定となるため、プリチャージ電位を利用した検出システムの構築が可能となる。
【0060】
したがって、検出駆動前に検出用配線や電極に既知の電圧をプリチャージ処理することで、正確な電圧、電流等の変動を用いた接触の検出を容易に確実に行うことが可能である。
【0061】
本発明は、上記説明した本実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で多様に変更実施することが可能である。
【0062】
例えば、図7に示すように、センサ構造(スイッチ30a)が3つの電極によって構成されていてもよい。すなわち、このセンサ構造では、TFT基板1側に柱3より低い2つの突起4が設けられ、この突起4の表面に各々導電膜による一方側の検出用電極31と他方側の検出用電極32が形成されている。また、対向基板2側にはパターニングによって形成された導体パターン33が形成されている。
【0063】
通常の状態ではTFT基板1側の2つの検出用電極31、32と対向基板2側の導体パターン33とのギャップによってセンサ構造のスイッチ30aが開いた状態となっている。
【0064】
図7(b)に示すように、指またはスタイラス等による外部からの押圧力での入力(外部入力)があると、対向基板2がその押圧力によってたわみ、この結果、対向基板2側の導体パターン33がTFT基板1側の2つの検出用電極31、32と接触し、これによりスイッチ30aが閉じた状態となる。
【0065】
本実施形態では、外部入力によって2つの検出用電極31、32が電気的に閉じるスイッチ構造であれば、どのような構成であっても適用可能である。
【0066】
<電子機器>
本実施形態に係る表示装置は、図8に示すようにフラット型のモジュール形状のものを含む。例えば絶縁性の基板上2002に、液晶素子、薄膜トランジスタ、薄膜容量、受光素子等からなる画素をマトリックス状に集積形成した画素アレイ部2002aを設ける。この画素アレイ部(画素マトリックス部)2002aを囲むように接着剤2021を配し、ガラス等の対向基板2006を貼り付けて表示モジュールとする。この透明な対向基板2006には必要に応じて、カラーフィルタ、保護膜、遮光膜等を設けてもよい。表示モジュールには、外部から画素アレイ部2002aへの信号等を入出力するためのコネクタとして例えばFPC(フレキシブルプリントサーキット)2023を設けてもよい。
【0067】
以上説明した本実施形態に係る表示装置は、図9〜図13に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本実施形態が適用される電子機器の一例について説明する。
【0068】
図9は、本実施形態が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作成される。
【0069】
図10は、本実施形態が適用されるデジタルカメラを示す斜視図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0070】
図11は、本実施形態が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0071】
図12は、本実施形態が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0072】
図13は、本実施形態が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0073】
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、次のような効果を奏する。すなわち、センサ構造におけるスイッチの状態の検出時において、初期状態を明確に規定でき、全センサに対する条件が一致するため、安定した検出が可能となる。
【0074】
また、指やスタイラス等の接触の有無やその位置を検出する方式全般に用いることができ、特定の方式に限定されない。また、光学式等、センサ一体型表示装置へ接触せずに位置を検出する方式に対しても、検出前に既知の電圧をプリチャージすることは、検出の安定性や初期状態を一致させる上で有効である。
【0075】
画素電極や書き込み配線を検出用に兼用しても、各画素電位のばらつきを考慮することなく、安定した検出を行うことが可能となる。また、画素への書き込み電位とセンサ出力とが一致することによる誤検出を防止することができ、検出回路を簡略化できる。
【0076】
外部入力の無い場合は、プリチャージ電位が保持されているため、例えば画素への書き込み前プリチャージを兼用することで、高精細時のタイミング確保にも効果がある。
【0077】
対向基板に表示用電極を具備しない液晶において対向基板に検出用電極を配置する際に、TFT基板の配線上に該配線を配置することで、表示透過率・輝度等への影響を最小限に抑えることが可能である。また、このときの検出用電極の電位をCOM電位と同電位にすることで更なる効果が得られる。
【0078】
対向基板上の検出用電極のCOM電位に対応してプリチャージ電位をXVCOM電位(COM電位の逆相)とすることにより、常に検出用電極の一方の電位とプリチャージ電位を利用した検出の閾値を設定する等の検出システムの構築が可能となる。
【0079】
なお、上記説明した実施形態では、いずれも表示装置として液晶表示装置を例にしたが、本発明は液晶表示装置に限定されず、プラズマ表示デバイス、有機EL等の他の表示デバイスであっても適用可能である。また、外部入力を検出するセンサ(スイッチ)として表示部の画素内に設ける例を説明したが、表示部以外の領域で基板間に配置されるセンサについても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本実施形態に係る表示装置の構成例を説明する図である。
【図2】表示部の一部断面構造図である。
【図3】表示画素内にセンサが配置された構造の回路図である。
【図4】本実施形態に係る表示装置の駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【図5】検出用電極および検出用配線が独立して設けられている構造の回路図である。
【図6】検出用配線へのプリチャージ電位について説明する図である。
【図7】他のセンサ構造を説明する断面構造図である。
【図8】フラット型のモジュール形状の例を示す模式図である。
【図9】本実施形態が適用されるテレビを示す斜視図である。
【図10】本実施形態が適用されるデジタルカメラを示す斜視図である。
【図11】本実施形態が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図12】本実施形態が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。
【図13】本実施形態が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
1…TFT基板、2…対向基板、10…表示部、11…センサ部、21…水平駆動部、22…垂直駆動部、25…プリチャージ部、30…検出部、40…位置決定部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部にタッチセンサとなるスイッチを備える表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部分の位置をスタイラスや指等の押圧によって検出する座標検出には、主として表示部に位置検出デバイスを外付けしたものが用いられている。しかし、モバイル機器における表示装置に対する高画質化・高精細化の要求により、近年は位置検出デバイスを表示装置と一体化する提案がされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−75074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、表示装置にセンサ機能を持たせた、入力位置検出を可能とするセンサ一体型表示装置では、位置検出デバイスの外付けと比較し画質の低下や表示品質の低下が抑えられる一方で、センサを画素に内蔵したことによる問題も生じている。
【0005】
すなわち、位置検出デバイスを内蔵した結果、その検出素子のための電極、配線を、表示用駆動素子や配線、電極の近くに配置しなければならない。このため、検出素子の駆動により、表示用配線等にカップリング等のノイズが懸念され、絶縁処理やある程度の配置間隔を設ける必要が生じ、製造工程数の増加を招く原因となる。
【0006】
また、表示用の駆動による検出用配線等へのカップリング等のノイズも同様に問題となる。特に、検出用配線等へのノイズは、検出回路にノイズを考慮させる必要が生じ、誤検出を招く恐れがある。
【0007】
また、表示用配線や電極を検出用配線や電極に兼用する構成も提案されているが(特許文献1)、その場合は表示用配線の状態が駆動ごとに変化するため、検出前の状態を考慮する必要が生じている。
【0008】
本発明は、位置検出用のセンサを表示部に内蔵しても、表示用の駆動信号の影響を受けずに正確に検出できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、スイッチからの信号と基準信号との比較によってスイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、検出部で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部とを有する表示装置である。
【0010】
このような本発明では、検出部で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線に、プリチャージ部よりプリチャージ電位を与えているため、スイッチによる検出時の電位の初期状態を明確にすることができるようになる。
【0011】
ここで、スイッチの一方の電極は、表示部の画素を駆動するトランジスタにおける画素と導通する配線と導通したものである。また、プリチャージ部が与えるプリチャージ電位は、画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位であったり、共通電位と逆相の電位であったりする。また、スイッチの一方の電極が、表示部の画素を駆動する一方の電極と導通し、スイッチの他方の電極が、表示部の画素を駆動する他方の電極と導通するものでもある。また、スイッチが表示部の画素内に設けられているものでもある。
【0012】
また、本発明は、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチとを有する表示装置の駆動方法であり、各画素を駆動するトランジスタのON期間より前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与え、プリチャージ電位を与えた後、トランジスタのON期間であって画素に映像信号を与える前にスイッチが閉じているか否かの検出を行う。
【0013】
このような本発明では、スイッチによる検出を行う一定期間より前に、スイッチの一方の電極と導通する配線に、プリチャージ電位を与えているため、スイッチによる検出時の電位の初期状態を明確にすることができるようになる。
【0014】
ここで、プリチャージ電位は、画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位であったり、共通電位と逆相の電位であったりする。また、プリチャージ電位は、画素に映像信号を与える前の当該画素に対するプリチャージ電位と兼用にするものでもある。
【0015】
また、本発明は、表示装置を備える電子機器であって、この表示装置として、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、スイッチからの信号と基準信号との比較によってスイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、検出部で検出を行う前に、スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部とを有するものである。
【0016】
このような本発明では、検出部で検出を行う一定期間より前に、スイッチの一方の電極と導通する配線に、プリチャージ部よりプリチャージ電位を与えているため、スイッチによる検出時の電位の初期状態を明確にすることができるようになる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、位置検出用のセンサを表示部に内蔵しても、表示用の駆動信号の影響を受けずに正確に入力された位置を検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
【0019】
<表示装置>
図1は、本実施形態に係る表示装置の構成例を説明する図である。すなわち、本実施形態に係る表示装置は、表示部10、センサ部11、水平駆動部21、垂直駆動部22、検出部30、位置決定部40を備えている。
【0020】
表示装置は、2枚の基板(TFT基板1、対向基板2)が対向配置され、これらの基板間に液晶層が保持される液晶表示装置となっている。片側の基板(TFT基板1)には、複数のゲート線とデータ線が形成され、各交点にそれぞれ選択素子を介して液晶セル(画素)が設けられている。選択素子は駆動トランジスタであり、主としてTFT(Thin Film Transistor)が用いられる。
【0021】
表示部10は、TFT基板1と対向基板2とが対向配置された領域のうち一部に設けられた表示領域である。表示部10には、基板間に保持された液晶層が設けられており、複数の液晶セル(画素)がマトリクス状に配置されている。
【0022】
センサ部11は、後述するセンサ構造を備えたスイッチがTFT基板1と対向基板2との間に設けられた構成となっている。スイッチは全ての画素(液晶セル)内に設けられていたり、必要な画素だけに設けられていたり、表示部10の周辺に設けられている場合もある。本実施形態では、主として画素内にスイッチが設けられている場合を例とする。
【0023】
水平駆動部21は、所定の期間で水平方向に沿った選択素子をライン単位で駆動する。また、垂直駆動部22は、表示部の垂直方向の駆動を行う。本実施形態では、水平走査期間内で、R(赤)、G(緑)、B(青)の各々に対応した画素を順次選択する駆動を行う。
【0024】
検出部30は、後述するセンサ構造を備えたスイッチの状態を所定のタイミングで検出する部分である。位置決定部40は、検出部30で検出したスイッチの状態に基づき、表示部10上の領域でどのスイッチが選択されたかという位置情報を決定する。
【0025】
ここでは、センサ構造として、TFT基板1と対向基板2とに各々具備された検出用電極が所定の間隔で設けられたものを用いる。この2つの検出用電極の開閉によってスイッチが構成される。このスイッチによって、外部からの押圧力を入力(外部入力)として両検出用電極が電気的に閉じる状態になることにより、外部入力を検知できるようになっている。したがって、TFT基板1内には、少なくとも1つの検出用電極と、接触を検出するための検出用配線とが設けられている。
【0026】
また、もう一方の基板(対向基板2)には、画像表示のための電極(共通電極)と、接触に用いられる他方側の検出用電極、およびこれと導通する配線が設けられている。
【0027】
また、図示しないが、本実施形態では、上記のスイッチの一方の検出用電極と導通する配線(検出用配線)にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部を備えている。プリチャージ部は、独立して設けられていても、例えば水平駆動部21等の構成と兼用になっていてもよい。
【0028】
プリチャージ部は、検出部30でスイッチの状態を検出する一定期間より前にプリチャージ電位を与えている。プリチャージ電位は、例えば、画素に与える映像表示の際のCOM電位(共通電位)と異なる電位であったり、COM電位と位相反転(逆相)の電位であったりする。
【0029】
図2は、表示部の一部断面構造図である。図2(a)に示すように、2枚の基板(TFT基板1、対向基板2)間のギャップは複数の柱(スペーサ)3により規定され、柱間に基板間のギャップ以下の高さのセンサ構造(スイッチ30a)が配置されている。
【0030】
図2(a)に示す例では、TFT基板1側に柱3と同じ材質の突起4が柱3より低く設けられ、この突起4の表面に導電膜(一方側の検出用電極31)が形成された構造となっている。また、対向基板2には他方側の検出用電極32が形成されている。他方側の検出用電極32は、対向基板の共通電極と兼用となっている。このTFT基板1側の検出用電極31と対向基板2側の検出用電極32とでセンサ構造(スイッチ30a)が構成され、通常の状態では両電極間のギャップによってセンサ構造のスイッチ30aが開いた状態となっている。
【0031】
図2(b)に示すように、指またはスタイラス等による外部からの押圧力での入力(外部入力)があると、対向基板2がその押圧力によってたわみ、この結果、センサ構造を構成する両電極(検出用電極31、32)が接触する。これにより、スイッチ30aが閉状態となる。
【0032】
ここで、スイッチ30aは、TFT基板1と対向基板2との両方に設けられた検出用電極31、32で構成される場合のみならず、TFT基板1上、対向基板2上の少なくとも片側に構成される場合もある。いずれの場合でも、指またはスタイラス等による外部入力が無い状態では、2つの検出用電極が導通せず、外部入力があった場合に導通するようになっていればよい。また、スイッチ30aは全ての画素内に形成されていても、必要な画素内のみに形成されていてもよい。
【0033】
センサ構造における接触する電極の少なくとも1つは検出用配線にて検出部30へ接続されており、複数の電極が接触することによる電位変化や電流値、またはその時間変化等を検出部30により検出する。本実施形態では、検出駆動が行われる期間の前に、検出用配線または検出用電極の少なくとも一本に対し、既知の電圧をプリチャージすることを特徴としている。
【0034】
図3は、表示画素内にセンサが配置された構造の回路図である。この例では、外部入力により接触する一方の検出用電極31を画素電極と兼用し、他方の検出用電極32を対向基板上の共通電極(COM電極)と兼用している。また、検出用配線60は、一方の検出用電極31が配置されている画素の選択素子(駆動トランジスタ)50に映像信号を与えるためのデータ線と兼用となっている。
【0035】
検出用配線60の検出部30側の一端は分岐され、一方がスイッチSW1を介してプリチャージ部25に接続され、他方がスイッチSW2を介して検出部30に接続されている。このスイッチSW1を閉じ、スイッチSW2を開けた状態でプリチャージ電位が検出用配線60に与えられる。一方、スイッチSW1を開け、スイッチSW2を閉じた状態でセンサ構造のスイッチ30aの開閉状態を検出部30で検出することになる。
【0036】
検出部30は、例えば比較器から構成され、検出用配線60から送られる検出信号と所定の基準値とを比較し、検出結果を出力する。検出結果によってスイッチ30aが閉じていると判断された場合、そのスイッチ30aが配置された画素の位置が選択されたことになる。図1に示す位置決定部40は、各スイッチ30aの状態の検出結果とスイッチ30aが設けられた画素の位置に基づき、表示部10上での選択位置を決定することになる。
【0037】
<表示装置の駆動方法>
図4は、本実施形態に係る表示装置の駆動方法を説明するタイミングチャートである。このタイミングチャートは、1水平走査期間でのタイミングを示している。Gateは水平方向に沿った画素の選択素子(駆動トランジスタ)の駆動タイミング、RDは検出部での検出タイミング、SEL1〜3は、B(青)、G(緑)、R(赤)に対応したセレクタの駆動タイミングである。
【0038】
また、COMは共通電極の電圧印加タイミング、SigはR,G,B各映像信号のタイミング、SCLKはクロック、DOは映像用データ信号、プリチャージは上記説明したセンサ構造(スイッチ)の一方の検出用電極と導通する配線(検出用配線)へのプリチャージのタイミングを示している。
【0039】
図4に示すタイミングにおいて、選択素子(駆動トランジスタ)がONとなると、該当画素電極へ表示用電圧が書き込まれる。この際、セレクタSLE1〜3が順次ONとなることで、B(青)に対応した画素、G(緑)に対応した画素、R(赤)に対応した画素が順次選択され、各々対応する映像信号Sigが書き込まれる。
【0040】
本実施形態では、センサ構造が設けられた画素の選択素子(駆動トランジスタ)がONとなるタイミングの前に、データ線(検出用配線)に、COM電位と異なる電位、例えばCOM電位の逆相となる電位(XVCOM)をプリチャージしている。その後、データ線(検出用配線)をフローティングとして、選択素子のON期間の前半に検出期間(RDの読み出し期間)を設けている。そして、選択素子のON期間の後半を画素電極への表示用電圧書き込み期間とする。
【0041】
この検出期間において、センサ構造のスイッチの状態を検出するには、スイッチを構成する一方の検出用電極の電位で判断するものとする。すなわち、スイッチを構成する複数の検出用電極が接触していた場合、スイッチの一方の検出用電極と導通する画素電極は対向の共通電極(COM電極)とショートしており、検出用配線をフローティングにしておくことで選択素子のON期間には検出用配線を通じてCOM電位が検出される。
【0042】
外部圧力による入力の検出には、COM電位となったことで判断しても良いし、プリチャージの電位を利用して判断の閾値を設定しても良い。
【0043】
ここで、画素電極を利用した検出方法には、問題が少なくとも2つ考えられる。1つは外部入力により少なくとも1つの検出用電極が接触していると、接触している間は必ず画素電極がその他の接触電極の電位になるため、正常な画表示に支障が生じることである。2つ目は前のタイミングで画素電極へ書き込まれた画素電位によってスイッチの状態の検出に影響が生じ、外部入力が無い場合であっても誤検出を誘発する恐れがあることである。
【0044】
1つ目の問題においては、外部入力が行われている期間では表示画素は外部入力素子(指またはスタイラス等)の存在により画質は問題とならない。また、2つ目の問題においては、本実施形態による検出前プリチャージが有効的な対策方法となる。
【0045】
つまり、検出前に検出用配線にプリチャージを行うことで、前のタイミングでの画素電位の影響、例えばデータ線に残る電位がデータ線と兼用の検出用配線に残ることによる影響を最小限に抑えることができ、プリチャージ電位を元に検出の閾値を設定することも可能となる。
【0046】
ここで、画像表示用に用いられる配線や電極が検出に用いられる配線や電極と兼用になっていても、一部または全てが専用であっても構わない。検出用電極が画素電極と兼用せず、検出用配線もデータ線とは別に有する構成を図5に示す。
【0047】
この図5に示す構成では、ゲート線とデータ線との交点に選択素子(駆動トランジスタ)50が設けられ、液晶セルの画素の駆動を制御している。スイッチ30aは、共通電極検出用配線60との間に配置され、スイッチ30aの一方の検出用電極31がゲート線によって制御されるトランジスタを介して検出用配線60に接続され、他方の検出用電極32が共通電極に接続されている。
【0048】
この例では、検出用配線60とデータ線とが別個に設けられている。そして、検出用配線60の一端は分岐され、一方がスイッチSW1を介してプリチャージ部25に接続され、他方がスイッチSW2を介して検出部30に接続されている。このスイッチSW1を閉じ、スイッチSW2を開けることでプリチャージ電位が検出用配線に与えられる。一方、スイッチSW1を開け、スイッチSW2を閉じることでセンサ構造のスイッチの状態を検出部30で検出できるようになる。
【0049】
このような構成では、液晶セルに対する駆動タイミングと同期しても、非同期であっても検出前に検出用配線60にプリチャージを行うことで、先と同様に安定した読み出しを行うことが可能となる。
【0050】
本実施形態では、センサ構造のスイッチにおける検出用電極の片側を対向基板上の共通電極(COM)と兼用させている。これにより、複数の検出用電極の片側を全センサに対し常に共通電位とすることが可能となり、検出前プリチャージの既知の電位と対応させることで検出の閾値を設定することが可能となる。
【0051】
また、インプレーンスイッチング、フリンジフィールドスイッチング液晶等、液晶の種類によっては対向基板に画像表示用の電極や配線を含まない駆動方式がある。本実施形態では、このような駆動方式であっても、対向基板上に検出用電極を設ける必要がある。また、本実施形態を効果的に利用するためには対向基板に共通電極を具備することが望ましい。
【0052】
ここで、対向基板に表示用の共通電極を具備しない液晶について、対向基板に検出用電極と導通する共通電極を配置した構造例について述べる。表示用の共通電極を対向に具備する構造においてはこの共通電極により検出用電極の配置に制約が生じるが、対向基板に表示用の共通電極が存在しなければ制約が生じないと考えられる。
【0053】
しかし、液晶において、表示液晶セルの直上に電極が存在することにより液晶に配向乱れが生じ、表示の透過率・輝度等の光学特性に影響を与える。したがって、表示液晶セルの直上を避けて配線上に対向の検出用電極を配置する。
【0054】
また、表示セルの直上を避けて検出用電極を配置しても、該電極への印加電圧により該電極の近傍の液晶には配向乱れが生じる。この配向乱れの表示への影響を最小限にするために、該配線の線幅や配置場所の調整、遮光処理と共に対向基板に配置する検出用電極への印加電圧の調整を行う。例えば、対向基板の全面に検出用電極を形成するのではなく、液晶の配向への影響を最小限にできる位置にパターンニングした検出用電極を設けるようにしてもよい。
【0055】
ここで、検出用電極の印加電圧は光学特性を考慮して可能な限りCOM電位と同電位であることが望ましい。例えば、COM電位と同じもしくはCOM電位±0.5V以内にするとよい。
【0056】
次に、検出用配線へのプリチャージ電位について述べる。本実施形態では、指またはスタイラス等による外部入力の有無や検出に複数の電極の接触を利用しているが、接触する検出用電極の一方をCOMと同電位としている。ここでは、COM電極と検出用電極とを兼用しても、個別に配置していても構わない。
【0057】
ここで、検出用配線等への検出用プリチャージはCOM電位の反転電位(XVCOM電位)を用いる。本実施形態として、外部入力により複数の検出用電極が接触し、検出用配線がCOM電位となることで接触を検出するシステムを挙げている。したがって、プリチャージ電位にVCOM電位と異なる電位を用いる。
【0058】
表示装置の最適VCOM電位は個々に多少異なっているため、図6(a)に示す中間電位や、図6(b)に示す適当な電位をプリチャージに使用すると、COMのH(High)電位時とL(Low)電位時でプリチャージ電位との電位差が異なる。そのため、例えば外部入力の有無や検出の閾値設定を行う際に誤検出防止のマージンを広く取る必要が生じ、応答速度が遅くなるなどの問題が生じる。
【0059】
そこで、図6(c)に示すように、プリチャージ電位をXVCOM電位とすると、COMのH/L電位時のどちらにおいてもプリチャージ電位と検出用電極電位との電位差が一定となるため、プリチャージ電位を利用した検出システムの構築が可能となる。
【0060】
したがって、検出駆動前に検出用配線や電極に既知の電圧をプリチャージ処理することで、正確な電圧、電流等の変動を用いた接触の検出を容易に確実に行うことが可能である。
【0061】
本発明は、上記説明した本実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で多様に変更実施することが可能である。
【0062】
例えば、図7に示すように、センサ構造(スイッチ30a)が3つの電極によって構成されていてもよい。すなわち、このセンサ構造では、TFT基板1側に柱3より低い2つの突起4が設けられ、この突起4の表面に各々導電膜による一方側の検出用電極31と他方側の検出用電極32が形成されている。また、対向基板2側にはパターニングによって形成された導体パターン33が形成されている。
【0063】
通常の状態ではTFT基板1側の2つの検出用電極31、32と対向基板2側の導体パターン33とのギャップによってセンサ構造のスイッチ30aが開いた状態となっている。
【0064】
図7(b)に示すように、指またはスタイラス等による外部からの押圧力での入力(外部入力)があると、対向基板2がその押圧力によってたわみ、この結果、対向基板2側の導体パターン33がTFT基板1側の2つの検出用電極31、32と接触し、これによりスイッチ30aが閉じた状態となる。
【0065】
本実施形態では、外部入力によって2つの検出用電極31、32が電気的に閉じるスイッチ構造であれば、どのような構成であっても適用可能である。
【0066】
<電子機器>
本実施形態に係る表示装置は、図8に示すようにフラット型のモジュール形状のものを含む。例えば絶縁性の基板上2002に、液晶素子、薄膜トランジスタ、薄膜容量、受光素子等からなる画素をマトリックス状に集積形成した画素アレイ部2002aを設ける。この画素アレイ部(画素マトリックス部)2002aを囲むように接着剤2021を配し、ガラス等の対向基板2006を貼り付けて表示モジュールとする。この透明な対向基板2006には必要に応じて、カラーフィルタ、保護膜、遮光膜等を設けてもよい。表示モジュールには、外部から画素アレイ部2002aへの信号等を入出力するためのコネクタとして例えばFPC(フレキシブルプリントサーキット)2023を設けてもよい。
【0067】
以上説明した本実施形態に係る表示装置は、図9〜図13に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本実施形態が適用される電子機器の一例について説明する。
【0068】
図9は、本実施形態が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作成される。
【0069】
図10は、本実施形態が適用されるデジタルカメラを示す斜視図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0070】
図11は、本実施形態が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0071】
図12は、本実施形態が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0072】
図13は、本実施形態が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0073】
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、次のような効果を奏する。すなわち、センサ構造におけるスイッチの状態の検出時において、初期状態を明確に規定でき、全センサに対する条件が一致するため、安定した検出が可能となる。
【0074】
また、指やスタイラス等の接触の有無やその位置を検出する方式全般に用いることができ、特定の方式に限定されない。また、光学式等、センサ一体型表示装置へ接触せずに位置を検出する方式に対しても、検出前に既知の電圧をプリチャージすることは、検出の安定性や初期状態を一致させる上で有効である。
【0075】
画素電極や書き込み配線を検出用に兼用しても、各画素電位のばらつきを考慮することなく、安定した検出を行うことが可能となる。また、画素への書き込み電位とセンサ出力とが一致することによる誤検出を防止することができ、検出回路を簡略化できる。
【0076】
外部入力の無い場合は、プリチャージ電位が保持されているため、例えば画素への書き込み前プリチャージを兼用することで、高精細時のタイミング確保にも効果がある。
【0077】
対向基板に表示用電極を具備しない液晶において対向基板に検出用電極を配置する際に、TFT基板の配線上に該配線を配置することで、表示透過率・輝度等への影響を最小限に抑えることが可能である。また、このときの検出用電極の電位をCOM電位と同電位にすることで更なる効果が得られる。
【0078】
対向基板上の検出用電極のCOM電位に対応してプリチャージ電位をXVCOM電位(COM電位の逆相)とすることにより、常に検出用電極の一方の電位とプリチャージ電位を利用した検出の閾値を設定する等の検出システムの構築が可能となる。
【0079】
なお、上記説明した実施形態では、いずれも表示装置として液晶表示装置を例にしたが、本発明は液晶表示装置に限定されず、プラズマ表示デバイス、有機EL等の他の表示デバイスであっても適用可能である。また、外部入力を検出するセンサ(スイッチ)として表示部の画素内に設ける例を説明したが、表示部以外の領域で基板間に配置されるセンサについても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本実施形態に係る表示装置の構成例を説明する図である。
【図2】表示部の一部断面構造図である。
【図3】表示画素内にセンサが配置された構造の回路図である。
【図4】本実施形態に係る表示装置の駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【図5】検出用電極および検出用配線が独立して設けられている構造の回路図である。
【図6】検出用配線へのプリチャージ電位について説明する図である。
【図7】他のセンサ構造を説明する断面構造図である。
【図8】フラット型のモジュール形状の例を示す模式図である。
【図9】本実施形態が適用されるテレビを示す斜視図である。
【図10】本実施形態が適用されるデジタルカメラを示す斜視図である。
【図11】本実施形態が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図12】本実施形態が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。
【図13】本実施形態が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
1…TFT基板、2…対向基板、10…表示部、11…センサ部、21…水平駆動部、22…垂直駆動部、25…プリチャージ部、30…検出部、40…位置決定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、
前記第1の基板と前記第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、
前記スイッチからの信号と基準信号との比較によって前記スイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、
前記検出部で検出を行う前に、前記スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部と
を有する表示装置。
【請求項2】
前記表示部の画素を駆動するトランジスタの画素電極と導通する配線と前記スイッチの一方の電極とが導通している
請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記プリチャージ部が与えるプリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位である
請求項1または2記載の表示装置。
【請求項4】
前記プリチャージ部が与えるプリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と逆相の電位である
請求項1または2記載の表示装置。
【請求項5】
前記スイッチの一方の電極は、前記表示部の画素を駆動する一方の電極と導通し、前記スイッチの他方の電極は、前記表示部の画素を駆動する他方の電極と導通する
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記検出部は、前記表示部の画素で映像を表示する以外の一定期間で前記スイッチが閉じているか否かを検出する
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記スイッチの2つの電極は前記第1の基板に形成され、前記第2の基板にパターニングされた導体パターンを介して閉じるよう構成されている
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記スイッチは、前記表示部の画素内に設けられている
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、前記第1の基板と前記第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力よって2つの電極が閉じるスイッチとを有する表示装置を駆動するにあたり、
各画素を駆動するトランジスタのON期間より前に、前記スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与え、
前記プリチャージ電位を与えた後、前記トランジスタのON期間であって前記画素に映像信号を与える前に前記スイッチが閉じているか否かの検出を行う
表示装置の駆動方法。
【請求項10】
前記プリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位である
請求項9記載の表示装置の駆動方法。
【請求項11】
前記プリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と逆相の電位である
請求項9記載の表示装置の駆動方法。
【請求項12】
前記プリチャージ電位は、前記画素に映像信号を与える前の当該画素に対するプリチャージ電位と兼用である
請求項9から11のうちいずれか1項に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項13】
表示装置を備える電子機器であって、
前記表示装置は、
第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、
前記第1の基板と前記第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、
前記スイッチからの信号と基準信号との比較によって前記スイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、
前記検出部で検出を行う前に、前記スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部と
を有する電子機器。
【請求項1】
第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、
前記第1の基板と前記第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、
前記スイッチからの信号と基準信号との比較によって前記スイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、
前記検出部で検出を行う前に、前記スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部と
を有する表示装置。
【請求項2】
前記表示部の画素を駆動するトランジスタの画素電極と導通する配線と前記スイッチの一方の電極とが導通している
請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記プリチャージ部が与えるプリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位である
請求項1または2記載の表示装置。
【請求項4】
前記プリチャージ部が与えるプリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と逆相の電位である
請求項1または2記載の表示装置。
【請求項5】
前記スイッチの一方の電極は、前記表示部の画素を駆動する一方の電極と導通し、前記スイッチの他方の電極は、前記表示部の画素を駆動する他方の電極と導通する
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記検出部は、前記表示部の画素で映像を表示する以外の一定期間で前記スイッチが閉じているか否かを検出する
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記スイッチの2つの電極は前記第1の基板に形成され、前記第2の基板にパターニングされた導体パターンを介して閉じるよう構成されている
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記スイッチは、前記表示部の画素内に設けられている
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、前記第1の基板と前記第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力よって2つの電極が閉じるスイッチとを有する表示装置を駆動するにあたり、
各画素を駆動するトランジスタのON期間より前に、前記スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与え、
前記プリチャージ電位を与えた後、前記トランジスタのON期間であって前記画素に映像信号を与える前に前記スイッチが閉じているか否かの検出を行う
表示装置の駆動方法。
【請求項10】
前記プリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と異なる電位である
請求項9記載の表示装置の駆動方法。
【請求項11】
前記プリチャージ電位は、前記画素に与える映像表示の際の共通電位と逆相の電位である
請求項9記載の表示装置の駆動方法。
【請求項12】
前記プリチャージ電位は、前記画素に映像信号を与える前の当該画素に対するプリチャージ電位と兼用である
請求項9から11のうちいずれか1項に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項13】
表示装置を備える電子機器であって、
前記表示装置は、
第1の基板と第2の基板とが対向配置される領域で複数の画素を備える表示部と、
前記第1の基板と前記第2の基板とが対向配置される領域内に設けられ、外部からの圧力によって2つの電極が閉じるスイッチと、
前記スイッチからの信号と基準信号との比較によって前記スイッチが閉じているか否かを検出する検出部と、
前記検出部で検出を行う前に、前記スイッチの一方の電極と導通する配線にプリチャージ電位を与えるプリチャージ部と
を有する電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−139525(P2010−139525A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−312846(P2008−312846)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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