表示装置及びその駆動方法並びに電子機器
【課題】
発光素子が有する性質により、環境温度が変化すると、輝度にバラツキが生じてしまう。上記の実情を鑑み、本発明は、環境温度の変化に起因した、発光素子の電流値の変動による影響を抑制する表示装置の提供を課題とする。特にソース信号線駆動回路が熱源となり画素部に温度傾斜が生じることによる輝度のバラツキを抑制することを課題とする。
【解決手段】
行方向にゲート信号線が配置され、列方向にソース信号線が配置され、ゲート信号線とソース信号線に対応してマトリクスに配置された画素部の発光素子とを有する表示装置において、画素部の脇にモニター素子の列を設け、モニター素子の各行毎に定電流を供給し、各行の画素毎のモニター素子に発生する電圧を、対応する行の発光素子に印加する。
発光素子が有する性質により、環境温度が変化すると、輝度にバラツキが生じてしまう。上記の実情を鑑み、本発明は、環境温度の変化に起因した、発光素子の電流値の変動による影響を抑制する表示装置の提供を課題とする。特にソース信号線駆動回路が熱源となり画素部に温度傾斜が生じることによる輝度のバラツキを抑制することを課題とする。
【解決手段】
行方向にゲート信号線が配置され、列方向にソース信号線が配置され、ゲート信号線とソース信号線に対応してマトリクスに配置された画素部の発光素子とを有する表示装置において、画素部の脇にモニター素子の列を設け、モニター素子の各行毎に定電流を供給し、各行の画素毎のモニター素子に発生する電圧を、対応する行の発光素子に印加する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は負荷に供給する電流をトランジスタで制御する機能を設けた半導体装置に係り、特に電流によって輝度が変化する電流駆動型発光素子で形成された画素や、その信号線駆動回路を含む表示装置に関する。また、その駆動方法に関する。また、その表示装置を表示部に有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子としては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、有機ELディスプレイなどに用いられるようになってきている。
【0003】
OLEDなどの発光素子は自発光型であるため、液晶ディスプレイに比べて画素の視認性が高く、バックライトが不要で応答速度が速い等の利点がある。また発光素子の輝度は、発光素子を流れる電流値によって制御される。よって、階調を正確に表現するために、当該発光素子に一定の電流を流す定電流駆動を採用する表示装置がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−323159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光素子は、その温度により、その抵抗値(内部抵抗値)が変化する性質を有する。具体的には、温度が通常よりも高くなると抵抗値が低下し、温度が通常よりも低くなると抵抗値が上昇する。そのため、定電圧駆動によって一定の電圧を発光素子に印加しているにも関わらず、温度が高くなると電流値が増加して所望の輝度よりも高い輝度となり、温度が低くなると電流値が低下して所望の輝度よりも低い輝度となる。
【0005】
上述したような発光素子が有する性質により、温度が変化すると、輝度にバラツキが生じてしまう。上記の実情を鑑み、本発明は、温度の変化に起因した、発光素子の輝度のバラツキによる影響を抑制する表示装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、
温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部と、
発光素子に電圧を供給する電圧源と、を有し、
電圧源は、画素部の面内の温度傾斜が発生し、発光素子毎に温度差が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くする手段を備えている。
【0007】
また、本発明の表示装置は、列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
第1の信号線の列方向と第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子を有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子に発生する電圧と概略同電圧を、モニター素子と並んで配置された発光素子に印加するアンプと、
を有する。
【0008】
また、本発明の表示装置は、列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
第1の信号線の列方向と第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子を有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、モニター素子と並んで配置された発光素子の陽極に入力するアンプと、
を有する。
【0009】
また、本発明の表示装置は、列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
第1の信号線の列方向と第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子を有し、
画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
複数のモニター素子に発生する電圧と概略同電圧を複数のモニター素子と並んで配置された複数行の発光素子に電圧を印加するアンプと、
を有し、
画素の各行毎において配置された複数のモニター素子のうち、アンプが印加する複数行の発光素子と並んで配置された複数のモニター素子が並列接続されている。
【0010】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、アンプはボルテージフォロワ回路である。
【0011】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、モニター素子及びアンプは、色要素毎にそれぞれ設けられている。
【0012】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子はEL素子である。
【0013】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とする表示装置。
【0014】
また、本発明の電子機器は、上記の表示装置を表示部に備えている。
【0015】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
ソース信号線の列方向とゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子及び発光素子を駆動するトランジスタと、を有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、モニター素子と並んで配置された発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有する。
【0016】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
ソース信号線の列方向とゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子及び発光素子を駆動するトランジスタとを有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
複数のモニター素子の陽極の電位と概略同電位を複数のモニター素子と並んで配置された複数行の発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有し、
画素の各行毎において配置された複数のモニター素子のうち、アンプが印加する複数行の発光素子と並んで配置された複数のモニター素子が並列接続されている。
【0017】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、アンプはボルテージフォロワ回路である。
【0018】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、モニター素子及びアンプは、色要素毎にそれぞれ設けられている。
【0019】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子はEL素子である。
【0020】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子は同一の材料で形成されている。
【0021】
また、本発明の電子機器は上記のアクティブマトリクス型表示装置を表示部に備えている。
【0022】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、列方向に複数配置されたカラム信号線に信号を出力するカラム信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたロウ信号線に信号を出力するロウ信号線駆動回路と、
カラム信号線の列方向とロウ信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は、有機化合物を含む層がカラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれた発光素子を有し、
画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置され、有機化合物を含む層がカラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、カラム信号線に入力するアンプと、
を有する。
【0023】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、アンプはボルテージフォロワ回路である。
【0024】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、画素は複数の色要素でなる画素で構成され、画素部の周辺に配置されたモニター素子及びアンプは、色要素の画素毎にそれぞれ設けられている。
【0025】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子はEL素子である。
【0026】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子は同一の材料で形成されている。
【0027】
また、本発明の電子機器は、上記構成のパッシブマトリクス型表示装置を表示部に備えている。
【0028】
また、本発明の表示装置は、第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された駆動回路と、を有し、
画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている。
【0029】
また、本発明の表示装置は、第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された薄膜トランジスタで構成される駆動回路と、を有し、
画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている。
【0030】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第1の熱発散層の熱伝導率は10〜300W/mKである。
【0031】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第1の熱発散層は窒化アルミニウム又は窒化酸化アルミニウム(AlN)を含む層である。
【0032】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第1の熱発散層は窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)を含む層である。
【0033】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、窒化酸化アルミニウムには酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれている。
【0034】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第2の基板の外側の面には第2の熱発散層が形成されている。
【0035】
また、本発明の表示装置は、第2の熱発散層は金属膜である。
【0036】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、金属膜は銅を含む膜で形成されている。
【0037】
また、本発明の電子機器は上記構成の表示装置を表示部に備えている。
【0038】
また、本発明の表示装置の駆動方法は、温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部を有する表示装置において、
画素部の面内の温度傾斜が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くする。
【発明の効果】
【0039】
温度に起因した発光素子の輝度のバラツキを低減した表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0041】
図23に本発明の表示装置の模式図を示す。本発明の表示装置は、第1の信号線駆動回路2301、第2の信号線駆動回路2302、画素部2303を備え、画素部2303にはマトリクスに複数の発光素子2307が配置されている。ここで、発光素子2307は温度が高くなると抵抗値が低くなる特性を有しているものとする。また、この表示装置において、第1の信号線駆動回路2301は第2の信号線駆動回路2302よりも高い周波数で動作しているものとする。
【0042】
また、表示装置は画素部2303の周辺に、列方向にモニター素子2305が配置されたモニター素子群2306を有する。つまり、モニター素子2305は画素部2303の発光素子2307の各行方向に並んで配置されている。また、それらのモニター素子2305のそれぞれに定電流を供給する基本電流源2304を有する。
【0043】
以下に本発明の表示装置の動作原理について簡単に説明する。基本電流源2304はモニター素子2305に定電流を供給する。つまり定電流駆動させる。そして、図23中の矢印に示すようにモニター素子2305に発生する電圧を、モニター素子2305に並んで行方向に配置された複数の発光素子2307に印加する。つまり発光素子2307は定電圧駆動させる。
【0044】
こうして、高い周波数で動作するために熱源となってしまう第1の信号線駆動回路2301から、画素部2303の面内において発光素子2307の配置が遠くになるにつれて、発光素子2307に印加する電圧を高くしていくことができる。逆にいえば、第1の信号線駆動回路2301から発光素子2307の配置が近くなるにつれて、発光素子2307に印加する電圧を低くしていくことができる。よって、画素部2303の面内の温度傾斜に伴う輝度のバラツキが低減される。
【0045】
ここで、面内の発光素子に共通の電圧を供給する場合の表示装置の模式図を図24に示す。図24の表示装置は、第1の信号線駆動回路2401、第2の信号線駆動回路2402、画素部2403を備え、画素部2403にはマトリクスに複数の発光素子2404が配置されている。なお、発光素子2404は温度が高くなると抵抗値が低くなる特性を有しているものとする。また、この表示装置において、第1の信号線駆動回路2401は第2の信号線駆動回路2402よりも高い周波数で動作しているものとする。
【0046】
ここで、第1の信号線駆動回路2401は高い周波数で動作するため、第2の信号線駆動回路2402に比べて高温となる。すると、画素部2403の面内の温度は第1の信号線駆動回路2401に近い部分は高温となり、遠くになるにつれて第1の信号線駆動回路2401からの発熱の影響が小さくなる。すると、第1の信号線駆動回路2401に近い方の画素部の発光素子2404も高温となり、抵抗値が小さくなる。一方、第1の信号線駆動回路2401から遠くの方の画素部の発光素子2404は第1の信号線駆動回路2401の発熱の影響が小さいためあまり抵抗値の変動は生じない。
【0047】
このとき、画素部2403の発光素子2404に共通の電圧を供給すると、画素部2303の面内の発光素子2404は第1の信号線駆動回路2401に近づくにつれて明るく表示されてしまう。つまり輝度が高くなってしまう。
【0048】
ところが、図23を用いて説明したように本発明の表示装置ではこのバラツキが低減される。
【0049】
なお、図23や図24では第1の信号線駆動回路2301、2401を熱源として説明したが、これに限られない。例えば表示装置のパネルとモジュールを接続するFPCの接続部が熱源となる場合には、熱源となるFPC接続部から遠くになるにつれて発光素子に印加する電圧を高くするようにすればよい。
【0050】
(実施の形態1)
本実施の形態では、アクティブ型表示装置に本発明を適用した場合について説明する。まず、本発明の表示装置の有する温度及び劣化補償回路(以下単に補償回路という)の基本原理について図11を用いて説明する。
【0051】
図11は、アクティブ型の表示装置を模式的に示した図である。表示装置はゲート信号線駆動回路(ゲートドライバともいう)1107、ソース信号線駆動回路(ソースドライバともいう)1108、画素部1109を備え、画素部1109は複数の画素1106から構成されており、画素1106は駆動トランジスタ1104、発光素子1105を有する。また、表示装置は基本電流源1101、モニター素子1102、アンプ1103を有しており、基本電流源1101はモニター素子1102に定電流を供給する。つまり、モニター素子1102は定電流駆動させる。よってモニター素子1102に流れる電流値は常に一定である。この状態で周囲の温度(以下環境温度という)が変化すると、モニター素子1102自体の抵抗値が変化する。そして、モニター素子1102の抵抗値が変化すると、当該モニター素子1102に流れる電流値は一定であることから、モニター素子1102の両電極間の電位差が変化する。このモニター素子1102の両電極間の電位差を検出することで温度の変化を検出する。より詳しくは、モニター素子1102の一定の電位に保たれている側の電極の電位、つまり図1では陰極1110の電位は変わらないので、基本電流源1101に接続されている側の電位、つまり図1では陽極1111の電位の変化を検出する。
【0052】
ここで、モニター素子1102の電圧−電流特性の環境温度依存性ついて図13を用いて説明する。室温(例えば25℃)、低温(例えば−20℃)、高温(例えば70℃)でのモニター素子1102の電圧−電流特性をそれぞれ線1301、線1302、線1303に示す。基本電流源1101からモニター素子1102へ流れる電流値がI0であるとき、常温ではモニター素子にはV0の電圧が発生していることになる。そして、低温時ではV1の電圧となり、高温時ではV2の電圧となる。つまり、電流値I0の電流が常温のモニター素子1102に流れるとモニター素子1102での電圧降下はV0となり、低温のモニター素子1102での電圧降下はV1となり、高温のモニター素子1102での電圧降下はV2となる。よって、低温になったときには発光素子1105に電圧V1を、高温になったときには発光素子1105に電圧V2を加えるようにすると温度補償をすることができる。
【0053】
また、図14はモニター素子1102の電圧−電流特性の経時変化を説明する図である。モニター素子1102の初期特性を線1401、劣化後の特性を線1402で示している。なお、初期特性と劣化後の特性は同じ温度条件(常温)で測定したものとする。初期特性の状態でモニター素子1102に電流I0が流れるとモニター素子1102に発生する電圧はV0、劣化後のモニター素子1102に発生する電圧はV3となる。つまり、一定の電圧を発光素子に印加する場合には、経時的にその電流値が減少する性質を有する。つまり、発光素子に電流を流し始めた初期の状態に比べ、電流を流し続けて時間がたった後の発光素子の抵抗値は高くなる。よって、一定の電圧を発光素子に印加しているにも関わらず、発光素子に流れる電流値は経時的に減少してくる。よって、このV3の電圧を、同様に劣化した発光素子1105に印加するようにすれば、見かけ上の発光素子1105の劣化を低減することができる。
【0054】
よって、これらの温度変化及び経時変化の情報を加味した電圧を発光素子1105に印加するようにする。つまり、温度変化及び経時変化に起因した発光素子1105の抵抗値の変化に合わせて電圧値を設定する。こうして、温度変化及び経時変化に起因した発光素子1105の輝度のバラツキを抑制する。
【0055】
ここで、それぞれの発光素子1105の温度は画素部1109の面内における画素1106の位置する場所によっても大きく異なる。例えば、高い周波数で動作させるソース信号線駆動回路1108は発熱して高温になる。よって、ソース信号線駆動回路1108側に位置する画素1106の発光素子1105も高温になる。したがって、ソース信号線駆動回路1108の近くに位置する発光素子1105から遠くに位置する発光素子1105まで画素部1109に温度傾斜が生じることになるため、画素部1109を構成する全ての画素1106の発光素子1105に共通の電圧を印加すると、輝度にバラツキが生じてしまう。つまり、ソース信号線駆動回路1108に近い方の発光素子1105の輝度は高くなり、ソース信号線駆動回路1108から遠くなるにつれて発光素子1105の輝度は低くなってしまう。
【0056】
そこで本発明は、画素部面内において、画素の位置する場所によって生じる発光素子の温度変化による輝度のバラツキを低減するため、画素部面内における画素の位置毎に適した電圧を発光素子に印加するようにする。より好ましくは列方向に複数配置されたソース信号線と行方向に複数配置されたゲート信号線に対応してマトリクスに配置された複数の画素を有する表示装置において、画素の各行毎に発光素子に印加する電圧を設定する。そして、その設定する電圧は、画素の各行毎に環境温度及び経時変化を補償した電圧を設定する。
【0057】
図1を用いて画素の各行毎に温度及び経時変化を補償した電圧を設定するアクティブ型表示装置の構成の一例を説明する。本実施の形態の表示装置はデジタル時間階調方式を採用した表示装置を示している。
【0058】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路105と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路106と、行方向と列方向に対応してマトリクスに複数の画素108が配置された画素部107を備えている。画素108は駆動トランジスタ110と発光素子109を有しており、発光素子109の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線S1〜Snにより入力された信号によって駆動トランジスタ110のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ110がオンになっている画素108の発光素子109が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群111a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群111a2、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群111amで示している。
【0059】
さらに表示装置は基本電流源101a1〜101am、モニター素子102a1〜102am、アンプ103a1〜103amを有している。モニター素子102a1〜102amの陰極は発光素子109の陰極と同様GNDに接続されている。そして、基本電流源101a1はモニター素子102a1に定電流を供給し、モニター素子102a1に電圧が発生する。つまり、モニター素子102a1の両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子102a1の陽極104a1の電位をアンプ103a1が検出し、概略同電位を電源線V1に出力する。こうして、ゲート信号線G1にスイッチング用トランジスタのゲート電極が接続されている画素群111a1の中で駆動トランジスタ110がオンになっている画素108の発光素子109の陽極に、アンプ103a1から出力された電位が入力される。そして、発光素子109に電流が流れ、発光する。同様に基本電流源101a2〜101amはそれぞれモニター素子102a2〜102amに定電流を供給し、アンプ103a2〜103amがそれぞれのモニター素子102a2〜102amの陽極104a2〜104amの電位を検出し、概略同電位を電源線V2〜Vmに出力する。こうして、画素群111a1、111a2、111a3、・・・、111amというように画素行毎に発光素子109に印加する電圧を設定することができる。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0060】
なお、アンプ103a1〜103amとしてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源101a2〜101mの電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ103a1〜103amには電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0061】
また、モニター素子102a1〜102amや各画素108の発光素子109の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子102a1〜102amや各発光素子109の陰極は他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子102a1〜102amと各発光素子109の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子102a1〜102amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子102a1〜102amや各画素108の発光素子109の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0062】
また、モニター素子102a1は、画素部の周辺に画素群111a1の発光素子109と並んで配置され、同様にモニター素子102a2〜102amは、画素部の周辺にそれぞれ画素群111a2〜111amの発光素子109と並んで配置されている。したがって、発光素子109には、ソース信号線駆動回路106からの距離が概略等しいモニター素子、つまり、温度変化により変動する抵抗値が概略等しいモニター素子に発生する電圧と概略等しい電圧が印加されることになる。よって、ソース信号線駆動回路106の発熱による画素部107の面内の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。なお、もちろん環境温度変化や経時変化に起因する輝度のバラツキも低減することができる。
【0063】
なお、モニター素子と発光素子は同一基板上に同一の材料で同時に形成することが好ましい。そうすることで、モニター素子と発光素子の電流電圧特性のばらつきを低減することができるからである。
【0064】
なお、図1の構成では各行の画素部に対応して1つのモニター素子を設けているが、複数であってもよい。モニター素子を各行毎に並列に複数設けることでモニター素子の特性のバラツキを平均化することができる。
【0065】
(実施の形態2)
本実施の形態では、図1を用いて説明したアクティブ型表示装置の具体的な構成の一例について図2を用いて説明する。
【0066】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路205と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路206と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素208が配置された画素部207を備えている。画素208はスイッチング用トランジスタ204と、駆動トランジスタ210と、容量素子211と、発光素子209とを有している。
【0067】
ここで、ソース信号線駆動回路206にはシリアルにDATA信号が入力される。そしてパルス出力回路212にはSCK信号、SCKB信号、SSP信号が入力され、第1のラッチ回路213の各列に順次信号が出力される。このパルス出力回路212から出力された信号に従って第1のラッチ回路213にDATA信号がパラレルに保存されることになる。そして、第2のラッチ回路214にSLAT信号が入力されると、この第1のラッチ回路213に保存されたDATA信号は第2のラッチ回路214に転送される。この第2のラッチ回路214に保存されたDATA信号がソース信号線駆動回路206から出力される。また、ゲート信号線駆動回路205にはGCK信号、GCKB信号、GSP信号が入力され、順次ゲート信号線G1〜Gmを選択する。ゲート選択期間中において、その選択されているゲート信号線にゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ204がオンする。そして、ソース信号線駆動回路206から出力された信号がS1〜Snを通じて、選択されている行の画素208の容量素子211に書き込まれる。こうしてソース信号線S1〜Snからの信号となる電荷が容量素子211に蓄積される。この蓄積される電荷により駆動トランジスタ210のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ210がオンになっている画素208の発光素子209が発光する。
【0068】
さらに表示装置は基本電流源201a1〜201am、モニター素子202a1〜202am、ボルテージフォロワ回路203a1〜203amを有している。モニター素子202a1〜202amの陰極及び発光素子209の陰極はGNDに接続されている。そして、基本電流源201a1はモニター素子202a1に定電流を供給し、モニター素子202a1に電圧が発生する。つまり、モニター素子202a1の両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子202a1の陽極の電位をボルテージフォロワ回路203a1が検出し、概略同電位を電源線V1に出力する。こうして、ゲート信号線G1が選択されているときに、ゲート信号線G1にスイッチング用トランジスタ204のゲート端子が接続されている画素行にソース信号線S1〜Snから信号が入力される。そして、駆動トランジスタ210がオンになっている画素208の発光素子209に、ボルテージフォロワ回路203a1から出力された電位が入力される。そして、発光素子209に電流が流れ、発光する。同様に基本電流源201a2〜201mはそれぞれモニター素子202a2〜202amに定電流を供給し、ボルテージフォロワ回路203a2〜203amがそれぞれのモニター素子202a2〜202amの陽極の電位を検出し、概略同電位を電源線V2〜Vmに出力する。こうして、画素行毎に発光素子209に印加する電圧を設定することができる。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0069】
また、モニター素子202a1は、画素部の周辺にゲート信号線G1にゲート電極が接続されたスイッチング用トランジスタ204を有する画素208の発光素子209と並んで配置され、同様にモニター素子202a2〜202amは、画素部の周辺にそれぞれゲート信号線G2〜Gmにゲート電極が接続されたスイッチング用トランジスタ204を有する画素208の発光素子209と並んで配置されている。したがって、発光素子には、ソース信号線駆動回路206からの距離が概略等しいモニター素子、つまり、温度変化により変動する抵抗値が概略等しいモニター素子に発生する電圧と概略等しい電圧が印加されることになる。よって、ソース信号線駆動回路206の発熱による画素部207の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。なお、もちろん環境温度変化や経時変化に起因する輝度のバラツキも低減することができる。
【0070】
なお、図2の構成ではボルテージフォロワ回路203a1〜203amを用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0071】
また、モニター素子202a1〜202amや各画素208の発光素子209の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子202a1〜202amや発光素子209の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子202a1〜202amと各発光素子209の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子202a1〜202amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子202a1〜202amや発光素子209の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0072】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0073】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる。
【0074】
また、図2の表示装置とは異なる構成を図3に示す。図3の構成では電源線V1〜Vmを画素部の外に設けることができる。
【0075】
図3に示す表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路305と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路306と、行方向と列方向に対応してマトリクスに複数の画素308が配置された画素部307を備えている。画素308はスイッチング用トランジスタ304と、駆動トランジスタ310と、容量素子311と、発光素子309とを有している。また、図3に示す表示装置は基本電流源301a1〜301am、モニター素子302a1〜302am、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amを有している。ここで、図3に示す表示装置において、基本電流源301a1〜301am、モニター素子302a1〜302am、ボルテージフォロワ回路303a1〜303am、ゲート信号線駆動回路305、ソース信号線駆動回路306、画素部307は、図2に示す表示装置の基本電流源201a1〜201am、モニター素子202a1〜202am、ボルテージフォロワ回路203a1〜203am、ゲート信号線駆動回路205、ソース信号線駆動回路206、画素部207に対応し、動作については同様であるので説明は省略する。
【0076】
なお、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amからは電位が出力される。よって、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amの出力端子から各画素308までの配線の配線抵抗により電圧降下が生じると各画素308の発光素子309に印加される電圧値がばらついてしまう。そこで、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amの出力端子から各画素308までの配線の配線抵抗を低くすることが好ましい。よって、電源線V1〜Vmを本構成のように電源線V1〜Vmを画素部の外に配置し、抵抗の低い材料で形成することでより各画素308の輝度のバラツキを低減することができる。ただし、画素行が多くなると、駆動トランジスタ310と電源線V1〜Vmとの引き回し配線が多くなり、画素の開口率が低くなってしまうため図2の構成や図3の構成を適宜用いるとよい。また、例えば、画素部307の上方の行と下方の行は図3のような構成とし、それ以外は図2のような構成とするように、組み合わせて用いても構わない。
【0077】
なお、図3の構成ではボルテージフォロワ回路303a1〜303amを用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0078】
また、モニター素子302a1〜302amや各画素308の発光素子309の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子302a1〜302amや発光素子309の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子302a1〜302amと各発光素子309の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子302a1〜302amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子302a1〜302amや発光素子309の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0079】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0080】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる
【0081】
(実施の形態3)
本実施の形態では、行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路405と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路406と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素408が配置された画素部407を備えている表示装置において、複数の行の画素408毎に分けて発光素子409に印加する電圧値を設定する表示装置の構成について説明する。つまり、図1の構成では画素の一行づつに電圧値を設定していたが、図4の構成では画素の二行づつに電圧値を設定する。
【0082】
図4に示す表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路405と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路406と、行方向と列方向に対応してマトリクスに複数の画素408が配置された画素部407を備えている。画素408は駆動トランジスタ410と発光素子409を有しており、発光素子409の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線により入力された信号によって駆動トランジスタ410のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ410がオンになっている画素408の発光素子409が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群411a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群411a2、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群411amで示している。
【0083】
さらに表示装置は基本電流源401a1〜401am/2、モニター素子402a1〜402am、アンプ403a1〜403am/2を有している。モニター素子402a1〜402amの陰極は発光素子409の陰極と同様GNDに接続されている。そして、基本電流源401a1はモニター素子402a1及びモニター素子402a2に定電流を供給し、モニター素子402a1及びモニター素子402a2に電圧が発生する。つまり、モニター素子402a1及びモニター素子402a2のそれぞれの両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子402a1及びモニター素子402a2の陽極404a1及び陽極404a2の電位をアンプ403a1が検出し、概略同電位を電源線V1に出力する。こうして、ゲート信号線G1がスイッチング用トランジスタのゲート電極に接続されている画素群411a1又はゲート信号線G2がスイッチング用トランジスタのゲート電極に接続されている画素群411a2で駆動トランジスタ410がオンになっている画素408の発光素子409に、アンプ403a1から出力された電位が入力される。そして、発光素子409に電流が流れ、発光する。同様に基本電流源401a2〜401m/2はそれぞれモニター素子402a3及び402a4〜402am―1及び402amに定電流を供給し、アンプ403a2〜403am/2がそれぞれのモニター素子402a3及び402a4〜402am―1及び402amの陽極404a3及び404a4〜404am―1及び404amの電位を検出し、概略同電位を電源線V2〜Vm/2に出力する。こうして、画素群411a1と411a2、411a3と411a4、・・・、411am―1と411amというように二行の画素群毎に発光素子109に印加する電圧を設定することができる。つまり、二つのモニター素子の抵抗値の平均化した値に対する電圧値を検出し、発光素子に印加していることになる。また、二行分の画素の電源線を共通にすることから、電源線の数及び駆動トランジスタ410の引き回し配線を減らすことができる。よって、モニター素子の特性のバラツキの平均化及び画素の開口率の向上を図ることができる。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0084】
なお、図4の構成では、二行分の画素の電源線を共通としたが、これに限らない。画素部の温度傾斜による輝度のバラツキを低減することができるよう適宜調整することができる。例えば、画素部の画素行のちょうど半分のところで上部と下部に分けて二つの電源線を設けてもいいし、特にソース信号線駆動回路406の発熱による影響を受けやすい画素行、つまりソース信号線駆動回路406に近い数行の画素行のみの電源線を別に設けてもよい。
【0085】
なお、アンプ403a1〜403am/2としてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源401a2〜401m/2の電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ403a1〜403am/2には電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0086】
また、モニター素子402a1〜402amや各画素408の発光素子409の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子402a1〜402amや各発光素子409の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子402a1〜402amと各発光素子409の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子402a1〜402amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子402a1〜402amや各画素408の発光素子409の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0087】
また、図4の構成は図1の構成の表示装置の複数の画素行の電源線を共通とする例を示したが、図3のような構成のように、電源線を画素部の外に設けた構成においても適用することができる。そのような表示装置の具体的な構成の一例を図5に示す。
【0088】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路505と、列方向にソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路506と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素508が配置された画素部507を備えている。画素508は駆動トランジスタ510とスイッチング用トランジスタ504と発光素子509とを有しており、発光素子509の陰極はGNDに接続されている。また、ソース信号線駆動回路506はパルス出力回路512、第1のラッチ回路513、第2のラッチ回路514を有する。ゲート選択期間中にソース信号線により入力された信号によって駆動トランジスタ510のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ510がオンになっている画素508の発光素子509が発光する。
【0089】
さらに表示装置は基本電流源501a1〜501am/2、モニター素子502a1〜502am、ボルテージフォロワ回路503a1〜503am/2を有している。モニター素子502a1〜502amの陰極は発光素子509の陰極と同様GNDに接続されている。本構成では基本電流源501a1によりモニター素子502a1及びモニター素子502a2に電流が供給される。そして、ボルテージフォロワ回路503a1は、これらのモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線V1に電位を設定する。
【0090】
また、本構成は、電源線V1〜Vm/2が画素部507の外側に配置されており、かつ駆動トランジスタ510のソース電極の引き回し配線の数を減らすことができるため画素の開口率を向上させることができる。
【0091】
なお、図5の構成ではボルテージフォロワ回路503a1〜503am/2を用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0092】
また、モニター素子502a1〜502amや各画素508の発光素子509の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子502a1〜502amや発光素子509の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子502a1〜502amと各発光素子509の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子502a1〜502amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子502a1〜502amや発光素子509の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0093】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0094】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる
【0095】
(実施の形態4)
本実施の形態では複数の色要素を有する表示装置において、色要素の画素毎に補償機能を有する表示装置について説明する。その一例としてRGBの画素毎に補償機能を有する表示装置について図6を用いて説明する。なお、本実施の形態では、1画素を構成するR(赤)、G(緑)、B(青)の色要素毎にRの画素、Gの画素、Bの画素という。
【0096】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路605と、列方向に配置されたソース信号線Sr1、Sg1、Sb1、Sr2、Sg2、Sb2、・・・Srn、Sgn、Sbnへ信号を出力するソース信号線駆動回路606と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスにRの画素608r、Gの画素608g、Bの画素608bから構成される画素608が複数配置された画素部607を備えている。Rの画素608r、Gの画素608g、Bの画素608bはそれぞれ駆動トランジスタ610と発光素子609を有しており、発光素子609の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線Sr1、Sg1、Sb1〜Srn、Sgn、Sbnにより入力された信号によって駆動トランジスタ610のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ610がオンになっている画素608の発光素子609が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群604a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群604a2、ゲート信号線G3により選択される画素の行を画素群604a3、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群604amで示している。
【0097】
さらに表示装置は基本電流源601r1〜601rm、基本電流源601g1〜601gm、基本電流源601b1〜601bm、モニター素子602r1〜602rm、モニター素子602g1〜602gm、モニター素子602b1〜602bm、アンプ603r1〜603rm、アンプ603g1〜603gm、アンプ603b1〜603bmを有している。モニター素子602r1〜602rm、モニター素子602g1〜602gm、モニター素子602b1〜602bmの陰極は発光素子609の陰極と同様GNDに接続されている。そして、基本電流源601r1はモニター素子602r1に定電流を供給し、モニター素子602r1に電圧が発生する。つまり、モニター素子602r1の両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子602r1の陽極の電位をアンプ603r1が検出し、概略同電位を電源線Vr1に出力する。また、同様に基本電流源601g1はモニター素子602g1に、基本電流源601b1はモニター素子602b1に定電流を供給し、モニター素子602g1の陽極の電位をアンプ603g1が検出し、概略同電位を電源線Vg1に出力し、モニター素子602b1の陽極の電位をアンプ603b1が検出し、概略同電位を電源線Vb1に出力する。同様に基本電流源601r2〜601rm、基本電流源601g2〜601gm、基本電流源601b2〜601bmはそれぞれモニター素子602r2〜602rm、モニター素子602g2〜602gm、モニター素子602b2〜602bmに定電流を供給し、アンプ603r2〜603rmがそれぞれのモニター素子602r2〜602rmの陽極の電位を、アンプ603g2〜603gmがそれぞれのモニター素子602g2〜602gmの陽極の電位を、アンプ603b2〜603bmがそれぞれのモニター素子602b2〜602bmの陽極の電位を検出し、概略同電位をそれぞれ電源線Vr2〜Vrm、電源線Vg2〜Vgm、電源線Vb2〜Vbmに出力する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0098】
つまり、画素群604a1において、Rの画素の発光素子には電源線Vr1が電圧を供給し、Gの画素の発光素子には電源線Vg1が電圧を供給し、Bの画素の発光素子には電源線Vb1が電圧を供給する。同様に、画素群604a2〜画素群604amにおいて、Rの画素の発光素子には電源線Vr2〜Vrmが、Gの画素の発光素子には電源線Vg2〜Vgmが、Bの画素の発光素子には電源線Vb2〜Vbmが電圧を供給する。
【0099】
このように、画素行ごとに並んで配置して設けられたモニター素子に発生する電圧を検出し、その電圧をその画素行の発光素子に印加することでソース信号線駆動回路606の発熱による画素部の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。
【0100】
また、画素行のRGBの画素毎にモニター素子を設けて温度変化及び経時変化の補償を行っているため、RGB毎の特性に合わせて発光素子に電圧値を設定することができる。つまり、RGBの画素間の輝度のバラツキを補償することができる。
【0101】
なお、本発明は、RGB毎の画素をデルタ配置にした構成の表示装置にも適用することができる。デルタ配置の画素とすることで高画質な表示装置を提供することができる。
【0102】
また、アンプ603r1〜603rm、アンプ603g1〜603gm、アンプ603b1〜603bmとしてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源601r1〜601rm、601g1〜601gm、601b1〜601bmの電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ603r1〜603rm、アンプ603g1〜603gm、アンプ603b1〜603bmには電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0103】
また、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmや各画素608の発光素子609の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmや各発光素子609の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmと各発光素子609の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmや各画素608の発光素子609は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0104】
(実施の形態5)
本実施の形態では、図1の構成において、モニター素子に供給する基本電流源の数を減らした構成について図7を用いて説明する。
【0105】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路705と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路706と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素708が配置された画素部707を備えている。画素708は駆動トランジスタ710と発光素子709を有しており、発光素子709の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線により入力された信号によって駆動トランジスタ710のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ710がオンになっている画素708の発光素子709が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群711a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群711a2、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群711amで示している。
【0106】
さらに表示装置は基本電流源701、モニター素子702a1〜702am、アンプ703a1〜703amを有している。モニター素子702a1〜702amの陰極は発光素子709の陰極と同様GNDに接続されている。つまり、ゲート信号線G1〜Gmに接続されているそれぞれの画素行毎の電源線V1〜Vmに電圧を供給するアンプがそれぞれ設けられている。そして、それぞれのアンプはそれぞれの画素行に並んで配置して設けられたモニター素子の陽極704a1の電位を検出して、概略同電位を電源線に設定する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0107】
ここで、一つの基本電流源701を用いて、各画素群711a1〜711amに並んで配置して設けられた各モニター素子702a1〜702amに同じ電流値の電流を供給し、それぞれのモニター素子に発生する電圧を、それぞれの画素行毎に設けられたアンプ703a1〜703amにより検出する原理について説明する。
【0108】
まず、ゲート信号線G1により選択される画素群711a1の電源線V1に電位を設定するためスイッチ713a1及びスイッチ714a1をオンにする。すると、基本電流源701からの電流が容量素子712a1及びモニター素子702a1に流れる。そして、モニター素子702a1に発生する電圧分の電荷が容量素子712a1に蓄積され、容量素子712a1には電流が流れなくなる。そして、容量素子712a1の陽極の電位をアンプ703a1が検出する。ここで、容量素子712a1の陰極の電位はモニター素子の陰極の電位と同じに設定されているため、モニター素子702a1の陽極704a1の電位と同電位の容量素子712a1の陽極の電位を検出することで、モニター素子702a1に発生する電圧を検出することができる。
【0109】
なお、スイッチ713a1及びスイッチ714a1をオンにしているときには、スイッチ713a2〜スイッチ713am及びスイッチ714a2〜スイッチ714amはオフにする。そして、次にスイッチ713a2及び714a2をオンにするときにはスイッチ713a1、スイッチ713a3〜スイッチ713am及びスイッチ714a1、スイッチ714a3〜スイッチ714amはオフにする。こうすることで、各画素群711a1〜711amに並んで配置して設けられたモニター素子702a1〜702amへ順々に基本電流源701から電流を供給することができる。また、各モニター素子のそれぞれの電圧分の電荷を蓄積する容量素子は、対応するモニター素子に電流が供給されていないときには、対応するモニター素子に電流が流れていたときに発生した電圧を保持することができる。
【0110】
なお、アンプ703a1〜703amとしてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源701の電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ703a1〜703amには電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0111】
また、モニター素子702a1〜702amや各画素708の発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子702a1〜702amや各発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子702a1〜702amや各発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子702a1〜702amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子702a1〜702amや各画素708の発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0112】
次に、図7に示した表示装置の具体的な構成の一例について図8を用いて説明する。
【0113】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路805と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路806と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素808が配置された画素部807を備えている。画素808はスイッチング用トランジスタ804と容量素子811と駆動トランジスタ810と発光素子809を有しており、発光素子809の陰極はGNDに接続されている。
【0114】
さらに表示装置は基本電流源801並びに、各画素行毎に対応してモニター素子802、ボルテージフォロワ回路803、容量素子812、第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814を有している。ゲート信号線に第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814のゲート電極が接続されているため、ゲート信号線駆動回路805により選択されたゲート信号線にゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ804がオンするタイミングで、これらのスイッチング用トランジスタを有する画素行に対応して設けられた第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814もオンする。つまり、ソース信号線S1〜Smからの信号を駆動トランジスタ810に書き込むことができる状態(ゲート選択期間中)の画素行に対応して設けられた第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814がオンする。よって、ゲート信号線G1〜Gmの信号に従って各画素行に対応した第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814が順々にオンする。
【0115】
第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814がオンすると、基本電流源801からの電流が容量素子812及びモニター素子802に流れる。そして、モニター素子802に発生する電圧分の電荷が容量素子812に蓄積されると、容量素子812には電流が流れなくなり、モニター素子802にのみ電流が流れる。このときボルテージフォロワ回路803の非反転入力端子にはモニター素子802の陽極の電位が入力され、出力端子からは概略同電位を対応する画素行の電源線に出力する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0116】
そして、ある画素行のゲート選択期間が終了し、次の画素行がゲート選択期間になると、ゲート選択期間の終了した画素行に対応する第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814がオフし、そのときのモニター素子802に発生する電圧を容量素子812が保持する。次々に各画素行に対応するモニター素子802に発生する電圧を各容量素子812に保持させることで、画素の各行に対応するボルテージフォロワ回路803の非反転入力端子にはそれぞれの対応するモニター素子802の陽極の電位を入力することができる。よって、各電源線には各画素行ごとに各モニター素子802の陽極の電位と概略同電位が設定される。そして、それぞれの画素行が再びゲート選択期間になると、各容量素子812は、環境温度変化及び経時変化に起因して変化するモニター素子802の抵抗値の変化に伴う電圧分の電荷を蓄積し、ゲート選択期間が終了する瞬間のモニター素子802の電圧を保持する。
【0117】
このように、図8の構成の表示装置では、ゲート選択期間に合わせて温度変化や、経時変化に起因してバラツキが生じる発光素子の輝度を補償することができる。
【0118】
また、画素行毎に電源線の電位を設定し、ソース信号線駆動回路806が熱源となって生じる温度傾斜に起因する発光素子809の輝度のバラツキも補償することができる。
【0119】
また、簡易な構成により電流源の数を一つとすることができるため、回路構成を簡略化し、コスト削減にもつながる。
【0120】
なお、図8の構成ではボルテージフォロワ回路803を用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0121】
また、各モニター素子802や各画素808の発光素子809の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、各モニター素子802や各発光素子809の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、各モニター素子802と各発光素子809の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、各モニター素子802の各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、各モニター素子802や各発光素子809の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0122】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0123】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる
【0124】
(実施の形態6)
実施の形態1〜5ではアクティブマトリクス型表示装置(アクティブ型表示装置ともいう)を用いて説明したが、本発明はパッシブマトリクス型表示装置(パッシブ型表示装置ともいう)にも適用することが可能である。そこで、本実施の形態では、本発明の補償回路をパッシブマトリクス型表示装置に適用した場合について説明する。
【0125】
パッシブ型表示装置の有する温度及び劣化補償回路(以下単に補償回路という)の基本原理及び表示装置の駆動方法について図12を用いて簡単に説明する。
【0126】
図12の表示装置は行方向に配置されたロウ信号線R1〜Rmに信号を出力するロウ信号線駆動回路1202と、列方向に配置されたカラム信号線C1〜Cnに信号を出力するカラム信号線駆動回路1201と、ロウ信号線R1〜Rmとカラム信号線C1〜Cnに対応してマトリクスに発光素子1208が配置された画素部1203とを備える。ロウ信号線駆動回路1202により、ロウ信号線R1〜Rmから一つのロウ信号線が選択(ここでは、ロウ信号線がGNDに接続)される。つまり、カラム信号線C1〜Cnに設定された電位との電位差により発光素子1208に電流が流れるように一つのロウ信号線が選択される。そして、選択されたロウ信号線とカラム信号線に設定された電位との電位差がロウ信号線とカラム信号線に挟まれた発光素子1208に印加される。そして、電流が流れると発光素子1208が発光する。このとき、カラム信号線C1〜Cnに設定される電位の大きさは各カラム信号線で同じように設定されるが、電位が設定される期間が異なる。こうして時間階調表示を行うことができる。
【0127】
また、表示装置は基本電流源1205、モニター素子1207、アンプ1204を有する。そして、基本電流源1205はモニター素子1207に定電流を供給する。つまりモニター素子1207は定電流駆動を行う。そして、モニター素子1207の陽極1206側の電位をアンプ1204は検出し、カラム信号線C1〜Cnへ出力する電位を設定する。なお、アンプ1204としては例えばボルテージフォロワ回路を用いることができる。
【0128】
また、カラム信号線駆動回路1201はパルス出力回路1209、第1のラッチ回路1210、第2のラッチ回路1211、スイッチ群1212を有する。そして、パルス出力回路1209からパルスが出力され、そのパルスにしたがって第1のラッチ回路1210に順々にDATA信号が格納される。そして第1のラッチ回路1210で保持されたデータはSLAT信号のタイミングにより第2のラッチ回路1211に転送される。そして、第2のラッチ回路1211に保持されたデータがスイッチ群1212の各々のスイッチのオンの期間を制御し、カラム信号線C1〜Cnへ電位を供給する期間を設定する、つまり発光素子へ電位を設定する期間を決定する。こうして時間階調表示を行うことができる。
【0129】
なお、実際には例えば3ビットの階調を行う場合には第1のラッチ回路1210及び第2のラッチ回路1211は各カラム信号線の電源供給を制御するスイッチ毎に3つのラッチ回路を有する。そして第2のラッチ回路1211から出力された各カラム信号線毎の3ビットのデータを8階調で階調を行う場合のパルス幅に変換し、そのパルス幅の期間スイッチ群1212を構成する各々のスイッチをオンさせるようにする。こうして8階調の表示を行うことができる。
【0130】
ここで、本発明の表示装置は行方向に配置された発光素子と並んで配置して画素部の周辺に配置されたモニター素子を有する。そして、各モニター素子に定電流を供給し、モニター素子に発生する電圧を検出し、対応して行方向に配置された発光素子にその電圧を印加する手段を備える。そのようなパッシブ型表示装置の例を図9を用いて説明する。
【0131】
図9の表示装置は行方向に配置されたロウ信号線(走査線ともいう)R1〜Rmに信号を出力するロウ信号線駆動回路902と、列方向に配置されたカラム信号線C1〜Cnに信号を出力するカラム信号線駆動回路901と、ロウ信号線R1〜Rmとカラム信号線C1〜Cnに対応してマトリクスに発光素子908が配置された画素部903とを備える。なお、ロウ信号線R1に陰極が接続されている発光素子の行を発光素子群906a1、ロウ信号線R2に陰極が接続されている発光素子の行を発光素子群906a2、ロウ信号線Rmに陰極が接続されている発光素子の行を発光素子群906amで示している。
【0132】
また、図9に示す表示装置は基本電流源905、アンプ904、モニター素子907a1〜907amを有している。基本電流源905は定電流をモニター素子907a1〜907amのいずれかに供給する。本構成においては、行方向に配置された発光素子群に対応した各モニター素子の陰極は、それぞれ発光素子群の有する発光素子908の陰極と同様にロウ信号線に接続されていることから、走査線選択期間の発光素子群に対応したモニター素子にのみ電流が流れる。つまり、ロウ信号線がGNDに接続されている行の発光素子908及びモニター素子に電流が流れる。
【0133】
そして、電流が流れているモニター素子に発生する電圧をアンプ904が検出し、カラム信号線駆動回路901にその電圧を入力する。そして、カラム信号線駆動回路901によりアンプ904から入力された電圧を各カラム信号線C1〜Cnに供給する期間が設定される。つまり、ある行の発光素子群の各列毎に電圧の供給される期間が設定される。そして、各列の発光素子に印加される電圧はアンプ904によって供給される同じ電圧である。
【0134】
このように、発光素子の各行毎に配置されたモニター素子に定電流を供給し、発生する電圧を同じ行の発光素子908に印加する。つまり、基本電流源905から定電流がモニター素子907a1に供給され、発生する電圧は発光素子群906a1に印加し、基本電流源905から定電流がモニター素子907a2に供給され、発生する電圧は発光素子群906a2に印加し、基本電流源905から定電流がモニター素子907amに供給され、発生する電圧は発光素子群906amに印加する。
【0135】
このように、発光素子の各行毎に並んで配置して設けられたモニター素子に発生する電圧を検出し、その電圧をその行の発光素子に印加することでカラム信号線駆動回路901の発熱による画素部の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。
【0136】
また、環境温度の変化や経時変化に起因して変化する発光素子908の抵抗値に合わせて電圧を設定することができるため環境温度変化及び経時変化についても補償することができる。
【0137】
なお、アンプ904としてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源905の電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ904には電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0138】
また、ロウ信号線の選択されるときの電位がGNDとなっているがこれに限定されない。よって、GND以外の他の特定電位の配線であっても構わない。
【0139】
続いて、RGBのそれぞれの発光素子毎に電圧を設定するため、RGBの発光素子毎にそれぞれモニター素子を設けた具体的な構成の一例について図10を用いて説明する。
【0140】
図10の表示装置は行方向に配置されたロウ信号線(走査線ともいう)R1〜Rmに信号を出力するロウ信号線駆動回路1002と、列方向に配置されたカラム信号線C1〜Cnに信号を出力するカラム信号線駆動回路1001と、ロウ信号線R1〜Rmとカラム信号線C1〜Cnに対応してマトリクスに発光素子が配置された画素部1003とを備える。
【0141】
なお、Rの要素の発光素子1008r、Gの要素の発光素子1008g、Bの要素の発光素子1008bはカラム信号線に対応する列方向に配列されRGBの順に並んでいる。また、このRGB毎の発光素子の列に並んで配置して画素部1003の周辺にRの要素のモニター素子群1006r、Gの要素のモニター素子群1006g、Bの要素のモニター素子群1006bが設けられている。そして、これらのモニター素子群を構成するモニター素子はロウ信号線R1〜Rmに対応して行方向に配置された発光素子と並んで配置されて設けられている。
【0142】
また、モニター素子群1006rを構成するモニター素子に電流を供給する基本電流源1005rと、モニター素子群1006gを構成するモニター素子に電流を供給する基本電流源1005gと、モニター素子群1006bを構成するモニター素子に電流を供給する基本電流源1005bと、モニター素子群1006rを構成するモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線Vrにその電位と概略同電位を設定するボルテージフォロワ回路1004rと、モニター素子群1006gを構成するモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線Vgにその電位と概略同電位を設定するボルテージフォロワ回路1004gと、モニター素子群1006bを構成するモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線Vbにその電位と概略同電位を設定するボルテージフォロワ回路1004bとを有する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0143】
また、カラム信号線駆動回路はパルス出力回路1009と第1のラッチ回路1010と、第2のラッチ回路1011とを有する。なお、カラム信号線駆動回路1001の動作については図12を用いて説明したものと同様なので省略する。
【0144】
本構成においては、例えば、ロウ信号線R1が選択されているときには、基本電流源1005rはモニター素子群1006rを構成するモニター素子の中でロウ信号線に陰極が接続されているモニター素子1007に電流を供給する。そして、電流が流れ、電圧が発生しているモニター素子1007の陽極の電位をボルテージフォロワ回路1004rが検出し、その電位と概略同電位を電源線Vrに設定する。そして、電源線Vrに設定された電位は、カラム信号線Cr1〜Crnによって、選択されているロウ信号線R1に陰極が接続された発光素子1008rに、電圧として供給される。同様に基本電流源1005gはモニター素子群1006gを構成するモニター素子の中でロウ信号線に陰極が接続されているモニター素子1007に電流を供給する。そして、電流が流れ、電圧が発生しているモニター素子1007の陽極の電位をボルテージフォロワ回路1004gが検出し、その電位と概略同電位を電源線Vgに設定する。そして、電源線Vgに設定された電位は、カラム信号線Cg1〜Cgnによって、選択されているロウ信号線R1に陰極が接続された発光素子1008gに、電圧として供給される。基本電流源1005bはモニター素子群1006bを構成するモニター素子の中でロウ信号線に陰極が接続されているモニター素子1007に電流を供給する。そして、電流が流れ、電圧が発生しているモニター素子1007の陽極の電位をボルテージフォロワ回路1004b検出し、その電位と概略同電位を電源線Vbに設定する。そして、電源線Vbに設定された電位は、カラム信号線Cb1〜Cbnによって、選択されているロウ信号線R1に陰極が接続された発光素子1008bに、電圧として供給される。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0145】
こうして、ロウ信号線R1に対応して行方向に配置されている発光素子のRGBの発光素子毎に別々に電圧を印加することができる。
【0146】
続いて、ロウ信号線R2、R3、・・Rmが選択されると、その行に対応したRGBのモニター素子毎に定電流が供給され、それぞれの行のRGBのモニター素子毎に発生する電圧を、それぞれのRGB毎に対応したアンプが検出し、対応した行のRGBの発光素子毎にその電圧を供給する。
【0147】
このように、画素行ごとに並んで配置して設けられたモニター素子に発生する電圧を検出し、その電圧をその画素行の発光素子に印加することでソース信号線駆動回路606の発熱による画素部の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。
【0148】
また、画素行のRGBの画素毎にモニター素子を設けて環境温度変化及び経時変化の補償を行っているため、RGB毎の特性に合わせて発光素子に電圧値を設定することができる。つまり、RGBの画素間の輝度のバラツキを補償することができる。
【0149】
なお、図8の構成ではボルテージフォロワ回路1004r、ボルテージフォロワ回路1004g、ボルテージフォロワ回路1004bを用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0150】
(実施の形態7)
本実施の形態では信号線駆動回路の発熱による画素部の温度傾斜を低減する表示装置のパネルの構成について説明する。
【0151】
本実施の形態では表示装置の画素部の温度傾斜を低減するため熱発散層を設ける。
【0152】
つまり、温度変化で輝度が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された駆動回路とを、第1の基板上に第1の熱発散層を介して有し、画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている構造の表示装置とする。
【0153】
まず、画素部を形成する基板面に下地膜として熱発散効果のある層を設けたパネル構造の一例について図15を用いて説明する。なお、図15(A)は、表示装置を示す上面図、図15(B)は図15(A)をA−A’−A”で切断した断面図である。点線で示したように表示装置は駆動回路部(ソース信号線駆動回路)1501、画素部1502、モニター素子部1503、駆動回路部(ゲート信号線駆動回路)1504を有する。また、封止基板(対向基板)1505とシール材1506で囲まれた内側は、空間1507になっている。
【0154】
なお、配線1509はソース信号線駆動回路1501及びゲート信号線駆動回路1504に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1510からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。また、FPC上にはICチップ(半導体集積回路)1511がCOG(Chip On Glass)で接続されている。なお、ICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて接続してもよい。
【0155】
次に、断面構造について図15(B)を用いて説明する。基板1508上には熱発散層として熱発散効果を有する下地膜1526が形成されている。熱発散効果を有する下地膜1526の熱伝導率は10〜300W/mKであることが望ましく、より好ましくは熱伝導率が50〜300W/mKであることが望ましい。また、下地膜として用いる材料として、熱伝導率の高い、アルミナ(Al2O3)、立方晶窒化ホウ素(c―BN)、窒化アルミニウム(AlN)、BeO(ベリリア)、ダイアモンドなどが挙げられる。特に窒化アルミニウム(AlN)は高い熱伝導性、絶縁性、高周波特性に優れ、また、シリコンと近い熱膨張係数を有することからも熱発散層として好ましい。例えば、下地膜としてAlN(窒化アルミニウム)の単層や、AlN、SiNO(窒化酸化珪素)、SiON(酸化窒化珪素)との積層などを用いるとよい。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0156】
そして、下地膜1526上にソース信号線駆動回路1501、画素部1502、モニター素子部1503及びゲート信号線駆動回路1504が形成されている。
【0157】
なお、ソース信号線駆動回路1501はnチャネル型TFT1512とpチャネル型TFT1513とを組み合わせたCMOS回路が形成される。またTFT1524はゲート信号線駆動回路を構成するTFTを示している。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
【0158】
また、画素部1502はスイッチング用TFT1514と、電流制御用TFT1515とそのドレインに電気的に接続された第1の電極1516とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極1516の端部を覆って絶縁物1517が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
【0159】
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1517の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物1517の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1517の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物1517として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0160】
第1の電極1516上には、電界発光層1518、および第2の電極1519がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極1516に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
【0161】
また、電界発光層1518は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。電界発光層1518には、元素周期律第4族金属錯体をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、電界発光層に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実施の形態では有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
【0162】
さらに、電界発光層1518上に形成される第2の電極1519に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)を用いればよい。なお、ここでは、上面出射型であるので、第2の電極1519として1nm〜10nmのアルミニウム膜、Liを微量に含むアルミニウム膜、若しくは、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
【0163】
また、画素部1502において、電流制御用TFT1515とそのドレインに電気的に接続された第1の電極1516と同一の材料で形成された配線1521と、その配線1521に接続された陽極1522と、第2の電極1519に電界発光層1518が挟まれた構造のモニター素子1523が形成されている。なお、このモニター素子からの発光は遮光するように、モニター素子部1503の上面には遮光膜1525が形成されている。
【0164】
さらにシール材1506で封止基板1505を素子基板1508と貼り合わせることにより、素子基板1508、封止基板1505、およびシール材1506で囲まれた空間1507に電界発光素子1520及びモニター素子1523が備えられた構造になっている。なお、空間1507には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材1506で充填される構成も含むものとする。
【0165】
なお、シール材1506にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板1505に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0166】
以上のようにして、画素部の温度傾斜を低減したアクティブマトリクス型表示装置を得ることができる。
【0167】
また、画素部の温度傾斜を低減するための別の構成として、温度変化で輝度が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された駆動回路とを、第1の基板上に有し、画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている構造の表示装置において、第2の基板の外側の面に熱発散効果の有する層を設ける構成としてもよい。
【0168】
ここで、対向基板に熱発散効果を有する層を設けた場合のパネルの構成について図16を用いて説明する。なお、図15と共通するところは共通の符号を用いて説明は省略する。
【0169】
本構成では、対向基板となる封止基板1505上に熱発散効果の有する膜1601を設ける。例えば、熱伝導性の良い金属膜を設けると良い。金属膜の例として銅をスピンコートで膜上に形成したものを用いることができる。なお、下地膜1526としては図15のパネル構成で説明したように、熱発散効果の有する層の単層や、これらの層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層でも良いが、図16の構成においては窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素の積層だけでも良い。ただし、より効果的に熱を発散させるためには、透光性の有する窒化アルミニウム(AlN)やダイヤモンドと窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素の積層の積層にするのが好ましい。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0170】
また、図16のパネルの構成では、陽極として機能する第1の電極1516に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0171】
また、陰極として機能する第2の電極1519に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
【0172】
こうして、図16の矢印に示すように発光素子からの光を下面に取り出すことが可能になる。
【0173】
なお、下面出射型構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板1508は光透過性を有する基板を用いる。
【0174】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板1508に光学フィルムを設ければよい。
【0175】
なお、図15では上面出射型構造、図16では下面出射型構造の表示装置のパネルについて示したが、もちろん、両面出射型構造でも構わない。
【0176】
本発明の表示装置に適用可能な両面出射型構造の発光素子について図19を用いて説明する。
【0177】
基板1900上に下地膜1905が形成され、ぞの上に電流制御用TFT1901が形成され、電流制御用TFT1901のドレイン電極に接して第1の電極1902が形成され、その上に有機化合物を含む層1903と第2の電極1904が形成されている。なお、下地膜1905としては、熱発散効果を有する層の単層又は、この層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層を用いると良い。このとき熱発散効果を有する層としては、透光性の有する、窒化アルミニウムやダイヤモンドなどを用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0178】
また、第1の電極1902は発光素子の陽極である。そして第2の電極1904は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極1902と第2の電極1904とで有機化合物を含む層1903が挟まれているところが発光素子となる。
【0179】
また、ここで、陽極として機能する第1の電極1902に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0180】
また、陰極として機能する第2の電極1904に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウムスズ酸化物)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0181】
こうして、図19の矢印に示すように発光素子からの光を両面に取り出すことが可能になる。つまり、図15の表示装置のパネルに適用した場合には、基板1508側と封止基板1505側に光が出射することになる。従って両面出射型構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板1508および封止基板1505は、ともに光透過性を有する基板を用いる。 また、光学フィルムを設ける場合には、基板1508および封止基板1505の両方に光学フィルムを設ければよい。
【0182】
また、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置にも本発明を適用することが可能である。
【0183】
図20に示すように、基板2000上に下地膜2002が形成され、その上に電流制御用TFT2001が形成され、電流制御用TFT2001のドレイン電極に接して第1の電極2003が形成され、その上に有機化合物を含む層2004と第2の電極2005が形成されている。なお、下地膜2002に用いる材料として、熱伝導率の高い、アルミナ(Al2O3)、立方晶窒化ホウ素(c―BN)、窒化アルミニウム(AlN)、BeO(ベリリア)、ダイヤモンドなどが挙げられる。これらの単層やこれらと窒化酸化珪素膜及び酸化窒化珪素膜との積層を用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0184】
また、第1の電極2003は発光素子の陽極である。そして第2の電極2005は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極2003と第2の電極2005とで有機化合物を含む層2004が挟まれているところが発光素子となる。図20の構成では白色光を発光する。そして、発光素子の上部に赤色のカラーフィルター2006R、緑色のカラーフィルター2006G、青色のカラーフィルター2006Bを設けられており、フルカラー表示を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)2007が設けられている。
【0185】
また、図20の構成は、画素部の発光素子は白色の発光素子のみであるため、モニター素子も同様の材料で形成することで、素子特性をそろえることができるため補償機能の精度をより高めることができる。
【0186】
次に、パッシブ型表示装置のパネル構造の一例について図17を用いて説明する。なお、図17(A)は、表示装置を示す上面図、図17(B)は図17(A)をB−B’−B”で切断した断面図である。点線で示したように表示装置は駆動回路部(カラム信号線駆動回路)1701、画素部1702、モニター素子部1703、駆動回路部(ロウ信号線駆動回路)1704を有する。また、封止基板1705とシール材1706で囲まれた内側は、空間1707になっている。
【0187】
なお、配線1709はカラム信号線駆動回路1701及ロウ信号線駆動回路1704に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1710からビデオ信号、クロック信号、スタート信号等を受け取る。また、FPC上にはICチップ(半導体集積回路)1711がCOG(Chip On Glass)で接続されている。なお、ICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて接続してもよい。
【0188】
次に、断面構造について図17(B)を用いて説明する。 第1の基板1708上には熱発散効果を有する下地膜1721が形成されている。例えば、下地膜としてAlN(窒化アルミ)の単層、AlN、SiNO(窒化酸化珪素)、SiON(酸化窒化珪素)との積層などを用いるとよい。AlNは高い熱伝導性を有し、面内温度の均熱性が良く、放熱特性に優れた絶縁体であるからである。
【0189】
そして下地膜1721上には画素部1702及びモニター素子部1703が形成されている。そして、カラム信号線駆動回路1701及びロウ信号線駆動回路1704はICチップ上に形成されCOG(Chip On Glass)で第1の基板1708に接続されている。
【0190】
第1の基板1708上には下地膜1721が設けられ、その上には積層からなるカラム信号線が形成されている。カラム信号線の下層1712は反射性を有する金属膜であり、上層1713は透明な酸化物導電膜である。上層1713は仕事関数の高い導電膜を用いることが好ましく、インジウム錫酸化物(ITO)の他、例えば、Si元素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)や酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電材料、もしくはこれらを組み合わせた化合物を含む膜を用いることができる。中でもITSOは、ベークを行ってもITOのように結晶化せず、アモルファス状態のままである。従って、ITSOは、ITOよりも平坦性が高く、有機化合物を含む層が薄くとも陰極とのショートが生じにくく、発光素子の陽極として適している。
【0191】
また、下層1712は、Ag、Al、またはAl(C+Ni)合金膜を用いる。中でもAl(C+Ni)膜(炭素及びニッケル(1〜20wt%)を含むアルミニウム合金膜)は、通電、或いは熱処理後もITOやITSOとのコンタクト抵抗値に大きな変動がない材料であり、好ましい。
【0192】
隣り合うカラム信号線同士を絶縁化するための隔壁1718は黒色樹脂であり、異なる着色層(封止基板側に設けられる)との境界、或いは隙間と重なるブラックマトリクス(BM)の役目を果たしている。黒い隔壁で囲まれた領域が発光領域と対応して同一面積になっている。
【0193】
有機化合物を含む層1714はカラム信号線(陽極)側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層されている。なお、有機化合物を含む層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとることができる。
【0194】
ロウ信号線(陰極)1715は、カラム信号線(陽極)と交差するように形成されている。こうして、カラム信号線とロウ信号線により有機化合物を含む層1714が挟まれた領域に発光素子1716及びモニター素子1717が形成される。ロウ信号線(陰極)1715は、ITOや、Si元素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)や、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZOなどの透明導電膜を用いる。本実施の形態の構成では、矢印に示すように発光が封止基板1705を通過する上面出射型の表示装置の例であるのでロウ信号線1715は透明であることが重要である。なお、隣り合うロウ信号線同士を絶縁化するための隔壁1719はフォトリソグラフィー法に従い、未露光部分がパターンとしてポジ型感光性樹脂を用い、パターンの下部がより多くエッチングされるように露光量または現像時間を調節すことによって形成する。
【0195】
また、水分や脱ガスによるダメージから発光素子を保護するため、ロウ信号線1715を覆う透明な保護膜を設けてもよい。透明な保護膜としては、PCVD法による緻密な無機絶縁膜(SiN、SiNO膜など)、スパッタ法による緻密な無機絶縁膜(SiN、SiNO膜など)、炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜、アモルファスカーボン膜)、金属酸化物膜(WO2、CaF2、Al2O3など)などを用いることが好ましい。透明とは、可視光の透過率が80〜100%であることを指す。
【0196】
また、モニター素子部1703上には、遮光膜1720を設け、モニター素子部1703からの発光が外部に漏れないようにしている。
【0197】
また、発光素子を含む画素部1702は、シール材1706及び封止基板1705で封止され、囲まれた空間1707を密閉なものとしている。
【0198】
シール材1706としては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることが可能である。また、シール材はフィラー(棒状またはファイバー状のスペーサ)や球状のスペーサを添加したものであっても良い。
【0199】
また、封止基板1705としてガラス基板またはプラスチック基板を用いる。プラスチック基板としては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PES(ポリエチレンサルファイル)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)もしくはPEN(ポリエチレンナフタレート)を板状もしくはフィルム状にして用いることができる。
【0200】
一方、第1の基板1708の端部には端子電極が形成され、この部分で外部回路と接続するFPC(フレキシブルプリントサーキット)1710を貼り合わせる。端子電極は、反射性を有する金属膜と、透明な酸化物導電膜との積層で構成しているが、特に限定されない。
【0201】
また、画素部の周辺には、画素部へ各信号を伝送する駆動回路等が形成されたICチップ1711を異方導電性材料により電気的に接続している。また、カラー表示に対応した画素部を形成するためには、XGAクラスでカラム信号線の本数が3072本でありロウ信号線が768本必要となる。このような数で形成されたカラム信号線及びロウ信号線は画素部の端部で数ブロック毎に区分して引出線を形成し、ICの出力端子のピッチに合わせて集める。
【0202】
以上に示す表示装置は、上面出射型の表示装置であり、黒い隔壁1718及び1719によってコントラストが向上されている。
【0203】
また、対向基板に熱発散効果を有する層を設けた場合のパネルの構成について図18を用いて説明する。なお、図17と共通するところは共通の符号を用いて説明は省略する。
【0204】
本構成では、対向基板となる封止基板1705上に熱発散効果の有する膜1801を設ける。例えば、熱伝導性の良い金属膜を設けると良い。金属膜の例として銅をスピンコートで膜状に形成したものを用いることができる。なお、下地膜1721としては、熱発散効果を有する層の単層又は、この層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層を用いると良い。このとき熱発散効果を有する層としては、透光性の有する、窒化アルミニウムやダイヤモンドなどを用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0205】
下面出射型構造の発光素子は、透明な酸化物導電膜からなるカラム信号線(陽極)と、有機化合物を含む層1714と、反射性を有する導電膜からなるロウ信号線1715とで構成している。また、隔壁1718は透光性を有する材料で構成されている。
【0206】
発光素子からの発光は図18中の矢印に示す方向、即ち、第1の基板1708を通過する方向に取り出される。従って、封止基板1705は特に光透過性を有する必要はなく、金属板でもよい。また、発光素子の信頼性を向上させるために膜厚の厚い保護膜を形成しても光の取り出し効率が低下しないので好ましい。
【0207】
また、光学フィルムを設ける場合には、第1の基板1708側に光学フィルムを設ければよい。
【0208】
図17では上面出射型構造、図18では下面出射型構造の表示装置のパネルについて示したがもちろん両面出射型構造でもでも構わない。
【0209】
両面出射型構造の発光素子について図21を用いて説明する。
【0210】
両面出射型構造の発光素子は、透明な酸化物導電膜からなるカラム信号線(陽極)2102と、有機化合物を含む層2104と、透明な酸化物導電膜からなるロウ信号線2105とで構成している。また、隔壁2103は遮光性を有する材料で構成されている。また、発光素子は下地膜2107を介して第1の基板2101上に形成されている。なお、下地膜2107には、図17のパネル構成で説明したように、熱発散効果の有する層の単層や、これらの層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層を用いることができる。熱発散効果の有する層の材料としては、透光性の有する窒化アルミニウム(AlN)やダイヤモンドを用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0211】
発光素子からの発光は図21中の矢印に示す方向、即ち、第1の基板2101を通過する方向と、第2の基板2106を通過する方向との両方で取り出される。従って、第1の基板2101および第2の基板2106は、ともに光透過性を有する基板を用いる。
【0212】
また、光学フィルムを設ける場合には、第1の基板2101および第2の基板2106の両方に光学フィルムを設ければよい。
【0213】
また、隔壁が逆テーパ形状ではなく、順テーパ形状の例を図22を用いて説明する。なお、図22は、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する。
【0214】
第1の基板2201上に下地膜2210を形成し、その上にストライプ状の第1の電極2202を形成する。本構成では、第1の電極2202上に開口部を有する隔壁2203が設けられ、その上にスペーサ2206、及びスペーサ2206上の幅の大きいオーバーハング体2207で構成される隔壁を形成する。なお、下地膜2210に用いる材料として、熱伝導率の高い、アルミナ(Al2O3)、立方晶窒化ホウ素(c―BN)、窒化アルミニウム(AlN)、BeO(ベリリア)、ダイヤモンドなどが挙げられる。これらの単層やこれらと窒化酸化珪素膜及び酸化窒化珪素膜との積層を用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0215】
スペーサ2206はポリイミドなどの有機樹脂膜を用い、オーバーハング体2207は、レジストなどの感光性樹脂膜を用いる。ポリイミドなどの有機樹脂膜を成膜して、分離したい電極の間にレジストなどの感光性樹脂膜のパターンを残す。そして、露出した有機樹脂膜をエッチングする。このエッチングする際に感光性樹脂のパターンの下方にアンダーカットを発生させるようにエッチング条件を調節する。これらの工程によりオーバーハング構造を持つ素子分離体構造、即ち隔壁が形成できる。
【0216】
図22では、開口部を有する隔壁2203、スペーサ2206、またはオーバーハング体2207を遮光性を有する材料で構成し、コントラストを向上させる。
【0217】
隔壁を形成した後、有機化合物を含む層および透明導電膜を形成すれば、分離された有機化合物を含む層2204および第2の電極2205を形成することができる。
【0218】
また、図22では、有機化合物を含む層2204は積層とし、Alq3にクマリン6をドープした緑色発光層と、TPDにルブレンをドープした黄色発光層とを積層したものを用いて2層発光を用いた白色発光素子とする。本構成においては、発光色ごとに塗り分ける工程を省略できるため、パッシブマトリクス型発光装置の作製時間を短縮することができる。
【0219】
また、フルカラー表示とするため、白色発光素子の画素に対向する位置に着色層2208R、2208G、2208Bのみからなるカラーフィルタを第2の基板2209に設けている。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)2211が設けられている。
【0220】
また、図22の構成は、画素部の発光素子は白色の発光素子のみであるため、モニター素子も同様の材料で形成することで、素子特性をそろえることができるため補償機能の精度をより高めることができる。
【0221】
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明のアクティブ型表示装置の画素構成に適用することができる画素構成について説明する。
【0222】
画素構成としては図2、図3、図5、図8に示した構成に限られず、画素トランジスタに電圧駆動型を適用した他の画素構成を用いることができる。つまり、発光素子の駆動トランジスタとして、線形領域で動作するトランジスタを用いている画素構成を有する表示装置に本発明を適用することができる。
【0223】
まず、図25(A)に図2、図3、図5及び図8で示した表示装置の画素構成の動作について説明する。スイッチング用トランジスタ2501と、容量素子2502と、駆動トランジスタ2503と、発光素子2504と、ゲート信号線2505と、ソース信号線2506と、電源線2507とを有する。スイッチング用トランジスタ2501のゲート端子はゲート信号線2505に接続されている。スイッチング用トランジスタ2501のソース端子はソース信号線2506に接続され、ドレイン端子は駆動トランジスタ2503のゲート端子に接続されている。また、容量素子2502の一方の端子も駆動トランジスタ2503のゲート端子に接続され、他方の端子は電源線2507に接続されている。駆動トランジスタ2503のソース端子も電源線2507に接続され、ドレイン端子が発光素子2504の陽極に接続されている。そして、ゲート信号線2505により入力される信号によってスイッチング用トランジスタ2501がオン状態になると、ソース信号線2506よりデジタルの映像信号が駆動トランジスタ2503のゲート端子に入力される。入力されたデジタルの映像信号の電圧は容量素子2502において保持される。この入力されたデジタルの映像信号によって、駆動トランジスタ2503のオンオフが選択され、電源線2507により設定される電位を発光素子2504の陽極に設定するかどうかを制御する。本発明により電源線2507の電位を設定することで、温度及び経時変化に起因して変動する発光素子2504の電流値の補正をすることができる。また、安定した電圧供給源を提供することができる。
【0224】
また、図25(B)に示したような画素構成を有する表示装置に本発明を適用することもできる。図25(B)の構成は図25(A)の構成に消去用トランジスタ2508と、消去用信号線2509を追加したものに相当する。よって図25(A)と共通のところは共通の符号を用いている。この構成においては、消去用信号線2509に消去信号が入力され、消去用トランジスタ2508がオンすると容量素子2502に保持された電荷が放電され、駆動トランジスタ2503がオフ状態となり、発光素子2504を非発光とすることができる。この構成においても、本発明により電源線2507の電位を設定することで、温度及び経時変化に起因して変動する発光素子2504の電流値の補正をすることができる。また、安定した電圧供給源を提供することができる。
【0225】
また、これらの構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0226】
(実施の形態9)
本発明は様々な電子機器に適用することができる。具体的には電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。
【0227】
図26(A)はディスプレイであり、筐体26001、支持台26002、表示部26003、スピーカー部26004、ビデオ入力端子26005等を含む。本発明を表示部26003に用いたディスプレイは、温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。なお、ディスプレイは、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0228】
図26(B)はカメラであり、本体26101、表示部26102、受像部26103、操作キー26104、外部接続ポート26105、シャッター26106等を含む。本発明を表示部26102に用いたカメラは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0229】
図21(C)はコンピュータであり、本体26201、筐体26202、表示部26203、キーボード26204、外部接続ポート26205、ポインティングマウス26206等を含む。本発明を表示部26203に用いたコンピュータは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0230】
図26(D)はモバイルコンピュータであり、本体26301、表示部26302、スイッチ26303、操作キー26304、赤外線ポート26305等を含む。本発明を表示部26302に用いたモバイルコンピュータは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0231】
図26(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体26401、筐体26402、表示部A26403、表示部B26404、記録媒体(DVD等)読み込み部26405、操作キー26406、スピーカー部26407等を含む。表示部A26403は主として画像情報を表示し、表示部B26404は主として文字情報を表示することができる。本発明を表示部A26403や表示部B26404に用いた画像再生装置は温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0232】
図26(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体26501、表示部26502、アーム部26503を含む。本発明を表示部26502に用いたゴーグル型ディスプレイは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0233】
図26(G)はビデオカメラであり、本体26601、表示部26602、筐体26603、外部接続ポート26604、リモコン受信部26605、受像部26606、バッテリー26607、音声入力部26608、操作キー26609、接眼部26610等を含む。本発明を表示部26602に用いたビデオカメラは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0234】
図26(H)は携帯電話機であり、本体26701、筐体26702、表示部26703、音声入力部26704、音声出力部26705、操作キー26706、外部接続ポート26707、アンテナ26708等を含む。本発明を表示部26703に用いた携帯電話は温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0235】
このように本発明は、あらゆる電子機器に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0236】
【図1】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図2】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図3】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図4】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図5】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図6】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図7】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図8】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図9】本発明のパッシブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図10】本発明のパッシブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図11】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の補償機能を説明する図。
【図12】本発明のパッシブマトリクス型表示装置の補償機能を説明する図。
【図13】発光素子の電圧−電流特性の温度依存性を説明する図。
【図14】発光素子の電圧−電流特性の経時変化を説明する図。
【図15】本発明のアクティブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図16】本発明のアクティブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図17】本発明のパッシブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図18】本発明のパッシブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図19】本発明のアクティブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図20】本発明のアクティブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図21】本発明のパッシブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図22】本発明のパッシブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図23】本発明の表示装置の原理について説明する図。
【図24】表示装置の画素部の温度傾斜を説明する図。
【図25】本発明のアクティブマトリクス型表示装置に適用可能な画素構成の例。
【図26】表示部に本発明の表示装置を適用可能な電子機器の例。
【技術分野】
【0001】
本発明は負荷に供給する電流をトランジスタで制御する機能を設けた半導体装置に係り、特に電流によって輝度が変化する電流駆動型発光素子で形成された画素や、その信号線駆動回路を含む表示装置に関する。また、その駆動方法に関する。また、その表示装置を表示部に有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子としては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、有機ELディスプレイなどに用いられるようになってきている。
【0003】
OLEDなどの発光素子は自発光型であるため、液晶ディスプレイに比べて画素の視認性が高く、バックライトが不要で応答速度が速い等の利点がある。また発光素子の輝度は、発光素子を流れる電流値によって制御される。よって、階調を正確に表現するために、当該発光素子に一定の電流を流す定電流駆動を採用する表示装置がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−323159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光素子は、その温度により、その抵抗値(内部抵抗値)が変化する性質を有する。具体的には、温度が通常よりも高くなると抵抗値が低下し、温度が通常よりも低くなると抵抗値が上昇する。そのため、定電圧駆動によって一定の電圧を発光素子に印加しているにも関わらず、温度が高くなると電流値が増加して所望の輝度よりも高い輝度となり、温度が低くなると電流値が低下して所望の輝度よりも低い輝度となる。
【0005】
上述したような発光素子が有する性質により、温度が変化すると、輝度にバラツキが生じてしまう。上記の実情を鑑み、本発明は、温度の変化に起因した、発光素子の輝度のバラツキによる影響を抑制する表示装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、
温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部と、
発光素子に電圧を供給する電圧源と、を有し、
電圧源は、画素部の面内の温度傾斜が発生し、発光素子毎に温度差が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くする手段を備えている。
【0007】
また、本発明の表示装置は、列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
第1の信号線の列方向と第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子を有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子に発生する電圧と概略同電圧を、モニター素子と並んで配置された発光素子に印加するアンプと、
を有する。
【0008】
また、本発明の表示装置は、列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
第1の信号線の列方向と第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子を有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、モニター素子と並んで配置された発光素子の陽極に入力するアンプと、
を有する。
【0009】
また、本発明の表示装置は、列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
第1の信号線の列方向と第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子を有し、
画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
複数のモニター素子に発生する電圧と概略同電圧を複数のモニター素子と並んで配置された複数行の発光素子に電圧を印加するアンプと、
を有し、
画素の各行毎において配置された複数のモニター素子のうち、アンプが印加する複数行の発光素子と並んで配置された複数のモニター素子が並列接続されている。
【0010】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、アンプはボルテージフォロワ回路である。
【0011】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、モニター素子及びアンプは、色要素毎にそれぞれ設けられている。
【0012】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子はEL素子である。
【0013】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とする表示装置。
【0014】
また、本発明の電子機器は、上記の表示装置を表示部に備えている。
【0015】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
ソース信号線の列方向とゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子及び発光素子を駆動するトランジスタと、を有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、モニター素子と並んで配置された発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有する。
【0016】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
ソース信号線の列方向とゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は発光素子及び発光素子を駆動するトランジスタとを有し、画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
複数のモニター素子の陽極の電位と概略同電位を複数のモニター素子と並んで配置された複数行の発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有し、
画素の各行毎において配置された複数のモニター素子のうち、アンプが印加する複数行の発光素子と並んで配置された複数のモニター素子が並列接続されている。
【0017】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、アンプはボルテージフォロワ回路である。
【0018】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、モニター素子及びアンプは、色要素毎にそれぞれ設けられている。
【0019】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子はEL素子である。
【0020】
また、本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子は同一の材料で形成されている。
【0021】
また、本発明の電子機器は上記のアクティブマトリクス型表示装置を表示部に備えている。
【0022】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、列方向に複数配置されたカラム信号線に信号を出力するカラム信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたロウ信号線に信号を出力するロウ信号線駆動回路と、
カラム信号線の列方向とロウ信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
画素は、有機化合物を含む層がカラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれた発光素子を有し、
画素の各行毎において、画素部の周辺に発光素子と並んで配置され、有機化合物を含む層がカラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれたモニター素子と、
モニター素子に電流を供給する電流源と、
モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、カラム信号線に入力するアンプと、
を有する。
【0023】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、アンプはボルテージフォロワ回路である。
【0024】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、画素は複数の色要素でなる画素で構成され、画素部の周辺に配置されたモニター素子及びアンプは、色要素の画素毎にそれぞれ設けられている。
【0025】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子はEL素子である。
【0026】
また、本発明のパッシブマトリクス型表示装置は、上記構成において、モニター素子と発光素子は同一の材料で形成されている。
【0027】
また、本発明の電子機器は、上記構成のパッシブマトリクス型表示装置を表示部に備えている。
【0028】
また、本発明の表示装置は、第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された駆動回路と、を有し、
画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている。
【0029】
また、本発明の表示装置は、第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された薄膜トランジスタで構成される駆動回路と、を有し、
画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている。
【0030】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第1の熱発散層の熱伝導率は10〜300W/mKである。
【0031】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第1の熱発散層は窒化アルミニウム又は窒化酸化アルミニウム(AlN)を含む層である。
【0032】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第1の熱発散層は窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)を含む層である。
【0033】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、窒化酸化アルミニウムには酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれている。
【0034】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、第2の基板の外側の面には第2の熱発散層が形成されている。
【0035】
また、本発明の表示装置は、第2の熱発散層は金属膜である。
【0036】
また、本発明の表示装置は、上記構成において、金属膜は銅を含む膜で形成されている。
【0037】
また、本発明の電子機器は上記構成の表示装置を表示部に備えている。
【0038】
また、本発明の表示装置の駆動方法は、温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部を有する表示装置において、
画素部の面内の温度傾斜が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くする。
【発明の効果】
【0039】
温度に起因した発光素子の輝度のバラツキを低減した表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0041】
図23に本発明の表示装置の模式図を示す。本発明の表示装置は、第1の信号線駆動回路2301、第2の信号線駆動回路2302、画素部2303を備え、画素部2303にはマトリクスに複数の発光素子2307が配置されている。ここで、発光素子2307は温度が高くなると抵抗値が低くなる特性を有しているものとする。また、この表示装置において、第1の信号線駆動回路2301は第2の信号線駆動回路2302よりも高い周波数で動作しているものとする。
【0042】
また、表示装置は画素部2303の周辺に、列方向にモニター素子2305が配置されたモニター素子群2306を有する。つまり、モニター素子2305は画素部2303の発光素子2307の各行方向に並んで配置されている。また、それらのモニター素子2305のそれぞれに定電流を供給する基本電流源2304を有する。
【0043】
以下に本発明の表示装置の動作原理について簡単に説明する。基本電流源2304はモニター素子2305に定電流を供給する。つまり定電流駆動させる。そして、図23中の矢印に示すようにモニター素子2305に発生する電圧を、モニター素子2305に並んで行方向に配置された複数の発光素子2307に印加する。つまり発光素子2307は定電圧駆動させる。
【0044】
こうして、高い周波数で動作するために熱源となってしまう第1の信号線駆動回路2301から、画素部2303の面内において発光素子2307の配置が遠くになるにつれて、発光素子2307に印加する電圧を高くしていくことができる。逆にいえば、第1の信号線駆動回路2301から発光素子2307の配置が近くなるにつれて、発光素子2307に印加する電圧を低くしていくことができる。よって、画素部2303の面内の温度傾斜に伴う輝度のバラツキが低減される。
【0045】
ここで、面内の発光素子に共通の電圧を供給する場合の表示装置の模式図を図24に示す。図24の表示装置は、第1の信号線駆動回路2401、第2の信号線駆動回路2402、画素部2403を備え、画素部2403にはマトリクスに複数の発光素子2404が配置されている。なお、発光素子2404は温度が高くなると抵抗値が低くなる特性を有しているものとする。また、この表示装置において、第1の信号線駆動回路2401は第2の信号線駆動回路2402よりも高い周波数で動作しているものとする。
【0046】
ここで、第1の信号線駆動回路2401は高い周波数で動作するため、第2の信号線駆動回路2402に比べて高温となる。すると、画素部2403の面内の温度は第1の信号線駆動回路2401に近い部分は高温となり、遠くになるにつれて第1の信号線駆動回路2401からの発熱の影響が小さくなる。すると、第1の信号線駆動回路2401に近い方の画素部の発光素子2404も高温となり、抵抗値が小さくなる。一方、第1の信号線駆動回路2401から遠くの方の画素部の発光素子2404は第1の信号線駆動回路2401の発熱の影響が小さいためあまり抵抗値の変動は生じない。
【0047】
このとき、画素部2403の発光素子2404に共通の電圧を供給すると、画素部2303の面内の発光素子2404は第1の信号線駆動回路2401に近づくにつれて明るく表示されてしまう。つまり輝度が高くなってしまう。
【0048】
ところが、図23を用いて説明したように本発明の表示装置ではこのバラツキが低減される。
【0049】
なお、図23や図24では第1の信号線駆動回路2301、2401を熱源として説明したが、これに限られない。例えば表示装置のパネルとモジュールを接続するFPCの接続部が熱源となる場合には、熱源となるFPC接続部から遠くになるにつれて発光素子に印加する電圧を高くするようにすればよい。
【0050】
(実施の形態1)
本実施の形態では、アクティブ型表示装置に本発明を適用した場合について説明する。まず、本発明の表示装置の有する温度及び劣化補償回路(以下単に補償回路という)の基本原理について図11を用いて説明する。
【0051】
図11は、アクティブ型の表示装置を模式的に示した図である。表示装置はゲート信号線駆動回路(ゲートドライバともいう)1107、ソース信号線駆動回路(ソースドライバともいう)1108、画素部1109を備え、画素部1109は複数の画素1106から構成されており、画素1106は駆動トランジスタ1104、発光素子1105を有する。また、表示装置は基本電流源1101、モニター素子1102、アンプ1103を有しており、基本電流源1101はモニター素子1102に定電流を供給する。つまり、モニター素子1102は定電流駆動させる。よってモニター素子1102に流れる電流値は常に一定である。この状態で周囲の温度(以下環境温度という)が変化すると、モニター素子1102自体の抵抗値が変化する。そして、モニター素子1102の抵抗値が変化すると、当該モニター素子1102に流れる電流値は一定であることから、モニター素子1102の両電極間の電位差が変化する。このモニター素子1102の両電極間の電位差を検出することで温度の変化を検出する。より詳しくは、モニター素子1102の一定の電位に保たれている側の電極の電位、つまり図1では陰極1110の電位は変わらないので、基本電流源1101に接続されている側の電位、つまり図1では陽極1111の電位の変化を検出する。
【0052】
ここで、モニター素子1102の電圧−電流特性の環境温度依存性ついて図13を用いて説明する。室温(例えば25℃)、低温(例えば−20℃)、高温(例えば70℃)でのモニター素子1102の電圧−電流特性をそれぞれ線1301、線1302、線1303に示す。基本電流源1101からモニター素子1102へ流れる電流値がI0であるとき、常温ではモニター素子にはV0の電圧が発生していることになる。そして、低温時ではV1の電圧となり、高温時ではV2の電圧となる。つまり、電流値I0の電流が常温のモニター素子1102に流れるとモニター素子1102での電圧降下はV0となり、低温のモニター素子1102での電圧降下はV1となり、高温のモニター素子1102での電圧降下はV2となる。よって、低温になったときには発光素子1105に電圧V1を、高温になったときには発光素子1105に電圧V2を加えるようにすると温度補償をすることができる。
【0053】
また、図14はモニター素子1102の電圧−電流特性の経時変化を説明する図である。モニター素子1102の初期特性を線1401、劣化後の特性を線1402で示している。なお、初期特性と劣化後の特性は同じ温度条件(常温)で測定したものとする。初期特性の状態でモニター素子1102に電流I0が流れるとモニター素子1102に発生する電圧はV0、劣化後のモニター素子1102に発生する電圧はV3となる。つまり、一定の電圧を発光素子に印加する場合には、経時的にその電流値が減少する性質を有する。つまり、発光素子に電流を流し始めた初期の状態に比べ、電流を流し続けて時間がたった後の発光素子の抵抗値は高くなる。よって、一定の電圧を発光素子に印加しているにも関わらず、発光素子に流れる電流値は経時的に減少してくる。よって、このV3の電圧を、同様に劣化した発光素子1105に印加するようにすれば、見かけ上の発光素子1105の劣化を低減することができる。
【0054】
よって、これらの温度変化及び経時変化の情報を加味した電圧を発光素子1105に印加するようにする。つまり、温度変化及び経時変化に起因した発光素子1105の抵抗値の変化に合わせて電圧値を設定する。こうして、温度変化及び経時変化に起因した発光素子1105の輝度のバラツキを抑制する。
【0055】
ここで、それぞれの発光素子1105の温度は画素部1109の面内における画素1106の位置する場所によっても大きく異なる。例えば、高い周波数で動作させるソース信号線駆動回路1108は発熱して高温になる。よって、ソース信号線駆動回路1108側に位置する画素1106の発光素子1105も高温になる。したがって、ソース信号線駆動回路1108の近くに位置する発光素子1105から遠くに位置する発光素子1105まで画素部1109に温度傾斜が生じることになるため、画素部1109を構成する全ての画素1106の発光素子1105に共通の電圧を印加すると、輝度にバラツキが生じてしまう。つまり、ソース信号線駆動回路1108に近い方の発光素子1105の輝度は高くなり、ソース信号線駆動回路1108から遠くなるにつれて発光素子1105の輝度は低くなってしまう。
【0056】
そこで本発明は、画素部面内において、画素の位置する場所によって生じる発光素子の温度変化による輝度のバラツキを低減するため、画素部面内における画素の位置毎に適した電圧を発光素子に印加するようにする。より好ましくは列方向に複数配置されたソース信号線と行方向に複数配置されたゲート信号線に対応してマトリクスに配置された複数の画素を有する表示装置において、画素の各行毎に発光素子に印加する電圧を設定する。そして、その設定する電圧は、画素の各行毎に環境温度及び経時変化を補償した電圧を設定する。
【0057】
図1を用いて画素の各行毎に温度及び経時変化を補償した電圧を設定するアクティブ型表示装置の構成の一例を説明する。本実施の形態の表示装置はデジタル時間階調方式を採用した表示装置を示している。
【0058】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路105と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路106と、行方向と列方向に対応してマトリクスに複数の画素108が配置された画素部107を備えている。画素108は駆動トランジスタ110と発光素子109を有しており、発光素子109の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線S1〜Snにより入力された信号によって駆動トランジスタ110のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ110がオンになっている画素108の発光素子109が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群111a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群111a2、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群111amで示している。
【0059】
さらに表示装置は基本電流源101a1〜101am、モニター素子102a1〜102am、アンプ103a1〜103amを有している。モニター素子102a1〜102amの陰極は発光素子109の陰極と同様GNDに接続されている。そして、基本電流源101a1はモニター素子102a1に定電流を供給し、モニター素子102a1に電圧が発生する。つまり、モニター素子102a1の両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子102a1の陽極104a1の電位をアンプ103a1が検出し、概略同電位を電源線V1に出力する。こうして、ゲート信号線G1にスイッチング用トランジスタのゲート電極が接続されている画素群111a1の中で駆動トランジスタ110がオンになっている画素108の発光素子109の陽極に、アンプ103a1から出力された電位が入力される。そして、発光素子109に電流が流れ、発光する。同様に基本電流源101a2〜101amはそれぞれモニター素子102a2〜102amに定電流を供給し、アンプ103a2〜103amがそれぞれのモニター素子102a2〜102amの陽極104a2〜104amの電位を検出し、概略同電位を電源線V2〜Vmに出力する。こうして、画素群111a1、111a2、111a3、・・・、111amというように画素行毎に発光素子109に印加する電圧を設定することができる。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0060】
なお、アンプ103a1〜103amとしてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源101a2〜101mの電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ103a1〜103amには電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0061】
また、モニター素子102a1〜102amや各画素108の発光素子109の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子102a1〜102amや各発光素子109の陰極は他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子102a1〜102amと各発光素子109の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子102a1〜102amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子102a1〜102amや各画素108の発光素子109の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0062】
また、モニター素子102a1は、画素部の周辺に画素群111a1の発光素子109と並んで配置され、同様にモニター素子102a2〜102amは、画素部の周辺にそれぞれ画素群111a2〜111amの発光素子109と並んで配置されている。したがって、発光素子109には、ソース信号線駆動回路106からの距離が概略等しいモニター素子、つまり、温度変化により変動する抵抗値が概略等しいモニター素子に発生する電圧と概略等しい電圧が印加されることになる。よって、ソース信号線駆動回路106の発熱による画素部107の面内の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。なお、もちろん環境温度変化や経時変化に起因する輝度のバラツキも低減することができる。
【0063】
なお、モニター素子と発光素子は同一基板上に同一の材料で同時に形成することが好ましい。そうすることで、モニター素子と発光素子の電流電圧特性のばらつきを低減することができるからである。
【0064】
なお、図1の構成では各行の画素部に対応して1つのモニター素子を設けているが、複数であってもよい。モニター素子を各行毎に並列に複数設けることでモニター素子の特性のバラツキを平均化することができる。
【0065】
(実施の形態2)
本実施の形態では、図1を用いて説明したアクティブ型表示装置の具体的な構成の一例について図2を用いて説明する。
【0066】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路205と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路206と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素208が配置された画素部207を備えている。画素208はスイッチング用トランジスタ204と、駆動トランジスタ210と、容量素子211と、発光素子209とを有している。
【0067】
ここで、ソース信号線駆動回路206にはシリアルにDATA信号が入力される。そしてパルス出力回路212にはSCK信号、SCKB信号、SSP信号が入力され、第1のラッチ回路213の各列に順次信号が出力される。このパルス出力回路212から出力された信号に従って第1のラッチ回路213にDATA信号がパラレルに保存されることになる。そして、第2のラッチ回路214にSLAT信号が入力されると、この第1のラッチ回路213に保存されたDATA信号は第2のラッチ回路214に転送される。この第2のラッチ回路214に保存されたDATA信号がソース信号線駆動回路206から出力される。また、ゲート信号線駆動回路205にはGCK信号、GCKB信号、GSP信号が入力され、順次ゲート信号線G1〜Gmを選択する。ゲート選択期間中において、その選択されているゲート信号線にゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ204がオンする。そして、ソース信号線駆動回路206から出力された信号がS1〜Snを通じて、選択されている行の画素208の容量素子211に書き込まれる。こうしてソース信号線S1〜Snからの信号となる電荷が容量素子211に蓄積される。この蓄積される電荷により駆動トランジスタ210のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ210がオンになっている画素208の発光素子209が発光する。
【0068】
さらに表示装置は基本電流源201a1〜201am、モニター素子202a1〜202am、ボルテージフォロワ回路203a1〜203amを有している。モニター素子202a1〜202amの陰極及び発光素子209の陰極はGNDに接続されている。そして、基本電流源201a1はモニター素子202a1に定電流を供給し、モニター素子202a1に電圧が発生する。つまり、モニター素子202a1の両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子202a1の陽極の電位をボルテージフォロワ回路203a1が検出し、概略同電位を電源線V1に出力する。こうして、ゲート信号線G1が選択されているときに、ゲート信号線G1にスイッチング用トランジスタ204のゲート端子が接続されている画素行にソース信号線S1〜Snから信号が入力される。そして、駆動トランジスタ210がオンになっている画素208の発光素子209に、ボルテージフォロワ回路203a1から出力された電位が入力される。そして、発光素子209に電流が流れ、発光する。同様に基本電流源201a2〜201mはそれぞれモニター素子202a2〜202amに定電流を供給し、ボルテージフォロワ回路203a2〜203amがそれぞれのモニター素子202a2〜202amの陽極の電位を検出し、概略同電位を電源線V2〜Vmに出力する。こうして、画素行毎に発光素子209に印加する電圧を設定することができる。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0069】
また、モニター素子202a1は、画素部の周辺にゲート信号線G1にゲート電極が接続されたスイッチング用トランジスタ204を有する画素208の発光素子209と並んで配置され、同様にモニター素子202a2〜202amは、画素部の周辺にそれぞれゲート信号線G2〜Gmにゲート電極が接続されたスイッチング用トランジスタ204を有する画素208の発光素子209と並んで配置されている。したがって、発光素子には、ソース信号線駆動回路206からの距離が概略等しいモニター素子、つまり、温度変化により変動する抵抗値が概略等しいモニター素子に発生する電圧と概略等しい電圧が印加されることになる。よって、ソース信号線駆動回路206の発熱による画素部207の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。なお、もちろん環境温度変化や経時変化に起因する輝度のバラツキも低減することができる。
【0070】
なお、図2の構成ではボルテージフォロワ回路203a1〜203amを用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0071】
また、モニター素子202a1〜202amや各画素208の発光素子209の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子202a1〜202amや発光素子209の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子202a1〜202amと各発光素子209の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子202a1〜202amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子202a1〜202amや発光素子209の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0072】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0073】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる。
【0074】
また、図2の表示装置とは異なる構成を図3に示す。図3の構成では電源線V1〜Vmを画素部の外に設けることができる。
【0075】
図3に示す表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路305と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路306と、行方向と列方向に対応してマトリクスに複数の画素308が配置された画素部307を備えている。画素308はスイッチング用トランジスタ304と、駆動トランジスタ310と、容量素子311と、発光素子309とを有している。また、図3に示す表示装置は基本電流源301a1〜301am、モニター素子302a1〜302am、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amを有している。ここで、図3に示す表示装置において、基本電流源301a1〜301am、モニター素子302a1〜302am、ボルテージフォロワ回路303a1〜303am、ゲート信号線駆動回路305、ソース信号線駆動回路306、画素部307は、図2に示す表示装置の基本電流源201a1〜201am、モニター素子202a1〜202am、ボルテージフォロワ回路203a1〜203am、ゲート信号線駆動回路205、ソース信号線駆動回路206、画素部207に対応し、動作については同様であるので説明は省略する。
【0076】
なお、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amからは電位が出力される。よって、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amの出力端子から各画素308までの配線の配線抵抗により電圧降下が生じると各画素308の発光素子309に印加される電圧値がばらついてしまう。そこで、ボルテージフォロワ回路303a1〜303amの出力端子から各画素308までの配線の配線抵抗を低くすることが好ましい。よって、電源線V1〜Vmを本構成のように電源線V1〜Vmを画素部の外に配置し、抵抗の低い材料で形成することでより各画素308の輝度のバラツキを低減することができる。ただし、画素行が多くなると、駆動トランジスタ310と電源線V1〜Vmとの引き回し配線が多くなり、画素の開口率が低くなってしまうため図2の構成や図3の構成を適宜用いるとよい。また、例えば、画素部307の上方の行と下方の行は図3のような構成とし、それ以外は図2のような構成とするように、組み合わせて用いても構わない。
【0077】
なお、図3の構成ではボルテージフォロワ回路303a1〜303amを用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0078】
また、モニター素子302a1〜302amや各画素308の発光素子309の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子302a1〜302amや発光素子309の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子302a1〜302amと各発光素子309の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子302a1〜302amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子302a1〜302amや発光素子309の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0079】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0080】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる
【0081】
(実施の形態3)
本実施の形態では、行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路405と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路406と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素408が配置された画素部407を備えている表示装置において、複数の行の画素408毎に分けて発光素子409に印加する電圧値を設定する表示装置の構成について説明する。つまり、図1の構成では画素の一行づつに電圧値を設定していたが、図4の構成では画素の二行づつに電圧値を設定する。
【0082】
図4に示す表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路405と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路406と、行方向と列方向に対応してマトリクスに複数の画素408が配置された画素部407を備えている。画素408は駆動トランジスタ410と発光素子409を有しており、発光素子409の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線により入力された信号によって駆動トランジスタ410のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ410がオンになっている画素408の発光素子409が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群411a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群411a2、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群411amで示している。
【0083】
さらに表示装置は基本電流源401a1〜401am/2、モニター素子402a1〜402am、アンプ403a1〜403am/2を有している。モニター素子402a1〜402amの陰極は発光素子409の陰極と同様GNDに接続されている。そして、基本電流源401a1はモニター素子402a1及びモニター素子402a2に定電流を供給し、モニター素子402a1及びモニター素子402a2に電圧が発生する。つまり、モニター素子402a1及びモニター素子402a2のそれぞれの両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子402a1及びモニター素子402a2の陽極404a1及び陽極404a2の電位をアンプ403a1が検出し、概略同電位を電源線V1に出力する。こうして、ゲート信号線G1がスイッチング用トランジスタのゲート電極に接続されている画素群411a1又はゲート信号線G2がスイッチング用トランジスタのゲート電極に接続されている画素群411a2で駆動トランジスタ410がオンになっている画素408の発光素子409に、アンプ403a1から出力された電位が入力される。そして、発光素子409に電流が流れ、発光する。同様に基本電流源401a2〜401m/2はそれぞれモニター素子402a3及び402a4〜402am―1及び402amに定電流を供給し、アンプ403a2〜403am/2がそれぞれのモニター素子402a3及び402a4〜402am―1及び402amの陽極404a3及び404a4〜404am―1及び404amの電位を検出し、概略同電位を電源線V2〜Vm/2に出力する。こうして、画素群411a1と411a2、411a3と411a4、・・・、411am―1と411amというように二行の画素群毎に発光素子109に印加する電圧を設定することができる。つまり、二つのモニター素子の抵抗値の平均化した値に対する電圧値を検出し、発光素子に印加していることになる。また、二行分の画素の電源線を共通にすることから、電源線の数及び駆動トランジスタ410の引き回し配線を減らすことができる。よって、モニター素子の特性のバラツキの平均化及び画素の開口率の向上を図ることができる。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0084】
なお、図4の構成では、二行分の画素の電源線を共通としたが、これに限らない。画素部の温度傾斜による輝度のバラツキを低減することができるよう適宜調整することができる。例えば、画素部の画素行のちょうど半分のところで上部と下部に分けて二つの電源線を設けてもいいし、特にソース信号線駆動回路406の発熱による影響を受けやすい画素行、つまりソース信号線駆動回路406に近い数行の画素行のみの電源線を別に設けてもよい。
【0085】
なお、アンプ403a1〜403am/2としてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源401a2〜401m/2の電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ403a1〜403am/2には電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0086】
また、モニター素子402a1〜402amや各画素408の発光素子409の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子402a1〜402amや各発光素子409の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子402a1〜402amと各発光素子409の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子402a1〜402amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子402a1〜402amや各画素408の発光素子409の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0087】
また、図4の構成は図1の構成の表示装置の複数の画素行の電源線を共通とする例を示したが、図3のような構成のように、電源線を画素部の外に設けた構成においても適用することができる。そのような表示装置の具体的な構成の一例を図5に示す。
【0088】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路505と、列方向にソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路506と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素508が配置された画素部507を備えている。画素508は駆動トランジスタ510とスイッチング用トランジスタ504と発光素子509とを有しており、発光素子509の陰極はGNDに接続されている。また、ソース信号線駆動回路506はパルス出力回路512、第1のラッチ回路513、第2のラッチ回路514を有する。ゲート選択期間中にソース信号線により入力された信号によって駆動トランジスタ510のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ510がオンになっている画素508の発光素子509が発光する。
【0089】
さらに表示装置は基本電流源501a1〜501am/2、モニター素子502a1〜502am、ボルテージフォロワ回路503a1〜503am/2を有している。モニター素子502a1〜502amの陰極は発光素子509の陰極と同様GNDに接続されている。本構成では基本電流源501a1によりモニター素子502a1及びモニター素子502a2に電流が供給される。そして、ボルテージフォロワ回路503a1は、これらのモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線V1に電位を設定する。
【0090】
また、本構成は、電源線V1〜Vm/2が画素部507の外側に配置されており、かつ駆動トランジスタ510のソース電極の引き回し配線の数を減らすことができるため画素の開口率を向上させることができる。
【0091】
なお、図5の構成ではボルテージフォロワ回路503a1〜503am/2を用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0092】
また、モニター素子502a1〜502amや各画素508の発光素子509の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子502a1〜502amや発光素子509の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子502a1〜502amと各発光素子509の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子502a1〜502amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子502a1〜502amや発光素子509の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0093】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0094】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる
【0095】
(実施の形態4)
本実施の形態では複数の色要素を有する表示装置において、色要素の画素毎に補償機能を有する表示装置について説明する。その一例としてRGBの画素毎に補償機能を有する表示装置について図6を用いて説明する。なお、本実施の形態では、1画素を構成するR(赤)、G(緑)、B(青)の色要素毎にRの画素、Gの画素、Bの画素という。
【0096】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路605と、列方向に配置されたソース信号線Sr1、Sg1、Sb1、Sr2、Sg2、Sb2、・・・Srn、Sgn、Sbnへ信号を出力するソース信号線駆動回路606と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスにRの画素608r、Gの画素608g、Bの画素608bから構成される画素608が複数配置された画素部607を備えている。Rの画素608r、Gの画素608g、Bの画素608bはそれぞれ駆動トランジスタ610と発光素子609を有しており、発光素子609の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線Sr1、Sg1、Sb1〜Srn、Sgn、Sbnにより入力された信号によって駆動トランジスタ610のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ610がオンになっている画素608の発光素子609が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群604a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群604a2、ゲート信号線G3により選択される画素の行を画素群604a3、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群604amで示している。
【0097】
さらに表示装置は基本電流源601r1〜601rm、基本電流源601g1〜601gm、基本電流源601b1〜601bm、モニター素子602r1〜602rm、モニター素子602g1〜602gm、モニター素子602b1〜602bm、アンプ603r1〜603rm、アンプ603g1〜603gm、アンプ603b1〜603bmを有している。モニター素子602r1〜602rm、モニター素子602g1〜602gm、モニター素子602b1〜602bmの陰極は発光素子609の陰極と同様GNDに接続されている。そして、基本電流源601r1はモニター素子602r1に定電流を供給し、モニター素子602r1に電圧が発生する。つまり、モニター素子602r1の両電極間に電位差が生じる。このときのモニター素子602r1の陽極の電位をアンプ603r1が検出し、概略同電位を電源線Vr1に出力する。また、同様に基本電流源601g1はモニター素子602g1に、基本電流源601b1はモニター素子602b1に定電流を供給し、モニター素子602g1の陽極の電位をアンプ603g1が検出し、概略同電位を電源線Vg1に出力し、モニター素子602b1の陽極の電位をアンプ603b1が検出し、概略同電位を電源線Vb1に出力する。同様に基本電流源601r2〜601rm、基本電流源601g2〜601gm、基本電流源601b2〜601bmはそれぞれモニター素子602r2〜602rm、モニター素子602g2〜602gm、モニター素子602b2〜602bmに定電流を供給し、アンプ603r2〜603rmがそれぞれのモニター素子602r2〜602rmの陽極の電位を、アンプ603g2〜603gmがそれぞれのモニター素子602g2〜602gmの陽極の電位を、アンプ603b2〜603bmがそれぞれのモニター素子602b2〜602bmの陽極の電位を検出し、概略同電位をそれぞれ電源線Vr2〜Vrm、電源線Vg2〜Vgm、電源線Vb2〜Vbmに出力する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0098】
つまり、画素群604a1において、Rの画素の発光素子には電源線Vr1が電圧を供給し、Gの画素の発光素子には電源線Vg1が電圧を供給し、Bの画素の発光素子には電源線Vb1が電圧を供給する。同様に、画素群604a2〜画素群604amにおいて、Rの画素の発光素子には電源線Vr2〜Vrmが、Gの画素の発光素子には電源線Vg2〜Vgmが、Bの画素の発光素子には電源線Vb2〜Vbmが電圧を供給する。
【0099】
このように、画素行ごとに並んで配置して設けられたモニター素子に発生する電圧を検出し、その電圧をその画素行の発光素子に印加することでソース信号線駆動回路606の発熱による画素部の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。
【0100】
また、画素行のRGBの画素毎にモニター素子を設けて温度変化及び経時変化の補償を行っているため、RGB毎の特性に合わせて発光素子に電圧値を設定することができる。つまり、RGBの画素間の輝度のバラツキを補償することができる。
【0101】
なお、本発明は、RGB毎の画素をデルタ配置にした構成の表示装置にも適用することができる。デルタ配置の画素とすることで高画質な表示装置を提供することができる。
【0102】
また、アンプ603r1〜603rm、アンプ603g1〜603gm、アンプ603b1〜603bmとしてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源601r1〜601rm、601g1〜601gm、601b1〜601bmの電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ603r1〜603rm、アンプ603g1〜603gm、アンプ603b1〜603bmには電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0103】
また、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmや各画素608の発光素子609の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmや各発光素子609の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmと各発光素子609の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子モニター素子602r1〜602rm、602g1〜602gm、602b1〜602bmや各画素608の発光素子609は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0104】
(実施の形態5)
本実施の形態では、図1の構成において、モニター素子に供給する基本電流源の数を減らした構成について図7を用いて説明する。
【0105】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路705と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路706と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素708が配置された画素部707を備えている。画素708は駆動トランジスタ710と発光素子709を有しており、発光素子709の陰極はGNDに接続されている。ゲート選択期間中にソース信号線により入力された信号によって駆動トランジスタ710のオンオフが制御される。そして、駆動トランジスタ710がオンになっている画素708の発光素子709が発光する。なお、ゲート信号線G1により選択される画素の行を画素群711a1、ゲート信号線G2により選択される画素の行を画素群711a2、ゲート信号線Gmにより選択される画素の行を画素群711amで示している。
【0106】
さらに表示装置は基本電流源701、モニター素子702a1〜702am、アンプ703a1〜703amを有している。モニター素子702a1〜702amの陰極は発光素子709の陰極と同様GNDに接続されている。つまり、ゲート信号線G1〜Gmに接続されているそれぞれの画素行毎の電源線V1〜Vmに電圧を供給するアンプがそれぞれ設けられている。そして、それぞれのアンプはそれぞれの画素行に並んで配置して設けられたモニター素子の陽極704a1の電位を検出して、概略同電位を電源線に設定する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0107】
ここで、一つの基本電流源701を用いて、各画素群711a1〜711amに並んで配置して設けられた各モニター素子702a1〜702amに同じ電流値の電流を供給し、それぞれのモニター素子に発生する電圧を、それぞれの画素行毎に設けられたアンプ703a1〜703amにより検出する原理について説明する。
【0108】
まず、ゲート信号線G1により選択される画素群711a1の電源線V1に電位を設定するためスイッチ713a1及びスイッチ714a1をオンにする。すると、基本電流源701からの電流が容量素子712a1及びモニター素子702a1に流れる。そして、モニター素子702a1に発生する電圧分の電荷が容量素子712a1に蓄積され、容量素子712a1には電流が流れなくなる。そして、容量素子712a1の陽極の電位をアンプ703a1が検出する。ここで、容量素子712a1の陰極の電位はモニター素子の陰極の電位と同じに設定されているため、モニター素子702a1の陽極704a1の電位と同電位の容量素子712a1の陽極の電位を検出することで、モニター素子702a1に発生する電圧を検出することができる。
【0109】
なお、スイッチ713a1及びスイッチ714a1をオンにしているときには、スイッチ713a2〜スイッチ713am及びスイッチ714a2〜スイッチ714amはオフにする。そして、次にスイッチ713a2及び714a2をオンにするときにはスイッチ713a1、スイッチ713a3〜スイッチ713am及びスイッチ714a1、スイッチ714a3〜スイッチ714amはオフにする。こうすることで、各画素群711a1〜711amに並んで配置して設けられたモニター素子702a1〜702amへ順々に基本電流源701から電流を供給することができる。また、各モニター素子のそれぞれの電圧分の電荷を蓄積する容量素子は、対応するモニター素子に電流が供給されていないときには、対応するモニター素子に電流が流れていたときに発生した電圧を保持することができる。
【0110】
なお、アンプ703a1〜703amとしてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源701の電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ703a1〜703amには電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0111】
また、モニター素子702a1〜702amや各画素708の発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、モニター素子702a1〜702amや各発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、モニター素子702a1〜702amや各発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極の接続されている配線が異なっていても構わないし、モニター素子702a1〜702amの各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、モニター素子702a1〜702amや各画素708の発光素子709の陰極や容量素子712a1〜712amの一方の電極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0112】
次に、図7に示した表示装置の具体的な構成の一例について図8を用いて説明する。
【0113】
表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路805と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路806と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素808が配置された画素部807を備えている。画素808はスイッチング用トランジスタ804と容量素子811と駆動トランジスタ810と発光素子809を有しており、発光素子809の陰極はGNDに接続されている。
【0114】
さらに表示装置は基本電流源801並びに、各画素行毎に対応してモニター素子802、ボルテージフォロワ回路803、容量素子812、第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814を有している。ゲート信号線に第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814のゲート電極が接続されているため、ゲート信号線駆動回路805により選択されたゲート信号線にゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ804がオンするタイミングで、これらのスイッチング用トランジスタを有する画素行に対応して設けられた第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814もオンする。つまり、ソース信号線S1〜Smからの信号を駆動トランジスタ810に書き込むことができる状態(ゲート選択期間中)の画素行に対応して設けられた第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814がオンする。よって、ゲート信号線G1〜Gmの信号に従って各画素行に対応した第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814が順々にオンする。
【0115】
第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814がオンすると、基本電流源801からの電流が容量素子812及びモニター素子802に流れる。そして、モニター素子802に発生する電圧分の電荷が容量素子812に蓄積されると、容量素子812には電流が流れなくなり、モニター素子802にのみ電流が流れる。このときボルテージフォロワ回路803の非反転入力端子にはモニター素子802の陽極の電位が入力され、出力端子からは概略同電位を対応する画素行の電源線に出力する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0116】
そして、ある画素行のゲート選択期間が終了し、次の画素行がゲート選択期間になると、ゲート選択期間の終了した画素行に対応する第1のトランジスタ813及び第2のトランジスタ814がオフし、そのときのモニター素子802に発生する電圧を容量素子812が保持する。次々に各画素行に対応するモニター素子802に発生する電圧を各容量素子812に保持させることで、画素の各行に対応するボルテージフォロワ回路803の非反転入力端子にはそれぞれの対応するモニター素子802の陽極の電位を入力することができる。よって、各電源線には各画素行ごとに各モニター素子802の陽極の電位と概略同電位が設定される。そして、それぞれの画素行が再びゲート選択期間になると、各容量素子812は、環境温度変化及び経時変化に起因して変化するモニター素子802の抵抗値の変化に伴う電圧分の電荷を蓄積し、ゲート選択期間が終了する瞬間のモニター素子802の電圧を保持する。
【0117】
このように、図8の構成の表示装置では、ゲート選択期間に合わせて温度変化や、経時変化に起因してバラツキが生じる発光素子の輝度を補償することができる。
【0118】
また、画素行毎に電源線の電位を設定し、ソース信号線駆動回路806が熱源となって生じる温度傾斜に起因する発光素子809の輝度のバラツキも補償することができる。
【0119】
また、簡易な構成により電流源の数を一つとすることができるため、回路構成を簡略化し、コスト削減にもつながる。
【0120】
なお、図8の構成ではボルテージフォロワ回路803を用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0121】
また、各モニター素子802や各画素808の発光素子809の陰極はGNDに接続されているが、これに限られない。例えば、各モニター素子802や各発光素子809の陰極はGND以外の他の特定電位の配線に接続されていても良い。また、各モニター素子802と各発光素子809の陰極の接続されている配線が異なっていても構わないし、各モニター素子802の各々の陰極が別の配線に接続されていても構わないし、同じであっても構わない。しかし、各モニター素子802や各発光素子809の陰極は同じ電位の配線に接続されているのが好ましい。
【0122】
また、この構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0123】
なお、モニター素子は、画素部を挟んでゲート信号線駆動回路とは反対側に配置しても構わない。温度補償の機能を効果的に発揮するため適宜モニター素子の配置を選択することができる
【0124】
(実施の形態6)
実施の形態1〜5ではアクティブマトリクス型表示装置(アクティブ型表示装置ともいう)を用いて説明したが、本発明はパッシブマトリクス型表示装置(パッシブ型表示装置ともいう)にも適用することが可能である。そこで、本実施の形態では、本発明の補償回路をパッシブマトリクス型表示装置に適用した場合について説明する。
【0125】
パッシブ型表示装置の有する温度及び劣化補償回路(以下単に補償回路という)の基本原理及び表示装置の駆動方法について図12を用いて簡単に説明する。
【0126】
図12の表示装置は行方向に配置されたロウ信号線R1〜Rmに信号を出力するロウ信号線駆動回路1202と、列方向に配置されたカラム信号線C1〜Cnに信号を出力するカラム信号線駆動回路1201と、ロウ信号線R1〜Rmとカラム信号線C1〜Cnに対応してマトリクスに発光素子1208が配置された画素部1203とを備える。ロウ信号線駆動回路1202により、ロウ信号線R1〜Rmから一つのロウ信号線が選択(ここでは、ロウ信号線がGNDに接続)される。つまり、カラム信号線C1〜Cnに設定された電位との電位差により発光素子1208に電流が流れるように一つのロウ信号線が選択される。そして、選択されたロウ信号線とカラム信号線に設定された電位との電位差がロウ信号線とカラム信号線に挟まれた発光素子1208に印加される。そして、電流が流れると発光素子1208が発光する。このとき、カラム信号線C1〜Cnに設定される電位の大きさは各カラム信号線で同じように設定されるが、電位が設定される期間が異なる。こうして時間階調表示を行うことができる。
【0127】
また、表示装置は基本電流源1205、モニター素子1207、アンプ1204を有する。そして、基本電流源1205はモニター素子1207に定電流を供給する。つまりモニター素子1207は定電流駆動を行う。そして、モニター素子1207の陽極1206側の電位をアンプ1204は検出し、カラム信号線C1〜Cnへ出力する電位を設定する。なお、アンプ1204としては例えばボルテージフォロワ回路を用いることができる。
【0128】
また、カラム信号線駆動回路1201はパルス出力回路1209、第1のラッチ回路1210、第2のラッチ回路1211、スイッチ群1212を有する。そして、パルス出力回路1209からパルスが出力され、そのパルスにしたがって第1のラッチ回路1210に順々にDATA信号が格納される。そして第1のラッチ回路1210で保持されたデータはSLAT信号のタイミングにより第2のラッチ回路1211に転送される。そして、第2のラッチ回路1211に保持されたデータがスイッチ群1212の各々のスイッチのオンの期間を制御し、カラム信号線C1〜Cnへ電位を供給する期間を設定する、つまり発光素子へ電位を設定する期間を決定する。こうして時間階調表示を行うことができる。
【0129】
なお、実際には例えば3ビットの階調を行う場合には第1のラッチ回路1210及び第2のラッチ回路1211は各カラム信号線の電源供給を制御するスイッチ毎に3つのラッチ回路を有する。そして第2のラッチ回路1211から出力された各カラム信号線毎の3ビットのデータを8階調で階調を行う場合のパルス幅に変換し、そのパルス幅の期間スイッチ群1212を構成する各々のスイッチをオンさせるようにする。こうして8階調の表示を行うことができる。
【0130】
ここで、本発明の表示装置は行方向に配置された発光素子と並んで配置して画素部の周辺に配置されたモニター素子を有する。そして、各モニター素子に定電流を供給し、モニター素子に発生する電圧を検出し、対応して行方向に配置された発光素子にその電圧を印加する手段を備える。そのようなパッシブ型表示装置の例を図9を用いて説明する。
【0131】
図9の表示装置は行方向に配置されたロウ信号線(走査線ともいう)R1〜Rmに信号を出力するロウ信号線駆動回路902と、列方向に配置されたカラム信号線C1〜Cnに信号を出力するカラム信号線駆動回路901と、ロウ信号線R1〜Rmとカラム信号線C1〜Cnに対応してマトリクスに発光素子908が配置された画素部903とを備える。なお、ロウ信号線R1に陰極が接続されている発光素子の行を発光素子群906a1、ロウ信号線R2に陰極が接続されている発光素子の行を発光素子群906a2、ロウ信号線Rmに陰極が接続されている発光素子の行を発光素子群906amで示している。
【0132】
また、図9に示す表示装置は基本電流源905、アンプ904、モニター素子907a1〜907amを有している。基本電流源905は定電流をモニター素子907a1〜907amのいずれかに供給する。本構成においては、行方向に配置された発光素子群に対応した各モニター素子の陰極は、それぞれ発光素子群の有する発光素子908の陰極と同様にロウ信号線に接続されていることから、走査線選択期間の発光素子群に対応したモニター素子にのみ電流が流れる。つまり、ロウ信号線がGNDに接続されている行の発光素子908及びモニター素子に電流が流れる。
【0133】
そして、電流が流れているモニター素子に発生する電圧をアンプ904が検出し、カラム信号線駆動回路901にその電圧を入力する。そして、カラム信号線駆動回路901によりアンプ904から入力された電圧を各カラム信号線C1〜Cnに供給する期間が設定される。つまり、ある行の発光素子群の各列毎に電圧の供給される期間が設定される。そして、各列の発光素子に印加される電圧はアンプ904によって供給される同じ電圧である。
【0134】
このように、発光素子の各行毎に配置されたモニター素子に定電流を供給し、発生する電圧を同じ行の発光素子908に印加する。つまり、基本電流源905から定電流がモニター素子907a1に供給され、発生する電圧は発光素子群906a1に印加し、基本電流源905から定電流がモニター素子907a2に供給され、発生する電圧は発光素子群906a2に印加し、基本電流源905から定電流がモニター素子907amに供給され、発生する電圧は発光素子群906amに印加する。
【0135】
このように、発光素子の各行毎に並んで配置して設けられたモニター素子に発生する電圧を検出し、その電圧をその行の発光素子に印加することでカラム信号線駆動回路901の発熱による画素部の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。
【0136】
また、環境温度の変化や経時変化に起因して変化する発光素子908の抵抗値に合わせて電圧を設定することができるため環境温度変化及び経時変化についても補償することができる。
【0137】
なお、アンプ904としてはオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路を適用することができる。ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子は高入力インピーダンスで、出力端子は低出力インピーダンスである。よって、ボルテージフォロワ回路の非反転入力端子には基本電流源905の電流がほとんど流れ込むことなく、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは電流を供給することができる。そして、ボルテージフォロワ回路の出力端子からは非反転入力端子に入力される電位と同電位を出力することができる。つまりインピーダンス変換を行うことができる。よって、このような機能を有する回路であればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。また、入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力するアンプであれば、必ずしもインピーダンス変換を行わなくても構わない。よって、アンプ904には電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0138】
また、ロウ信号線の選択されるときの電位がGNDとなっているがこれに限定されない。よって、GND以外の他の特定電位の配線であっても構わない。
【0139】
続いて、RGBのそれぞれの発光素子毎に電圧を設定するため、RGBの発光素子毎にそれぞれモニター素子を設けた具体的な構成の一例について図10を用いて説明する。
【0140】
図10の表示装置は行方向に配置されたロウ信号線(走査線ともいう)R1〜Rmに信号を出力するロウ信号線駆動回路1002と、列方向に配置されたカラム信号線C1〜Cnに信号を出力するカラム信号線駆動回路1001と、ロウ信号線R1〜Rmとカラム信号線C1〜Cnに対応してマトリクスに発光素子が配置された画素部1003とを備える。
【0141】
なお、Rの要素の発光素子1008r、Gの要素の発光素子1008g、Bの要素の発光素子1008bはカラム信号線に対応する列方向に配列されRGBの順に並んでいる。また、このRGB毎の発光素子の列に並んで配置して画素部1003の周辺にRの要素のモニター素子群1006r、Gの要素のモニター素子群1006g、Bの要素のモニター素子群1006bが設けられている。そして、これらのモニター素子群を構成するモニター素子はロウ信号線R1〜Rmに対応して行方向に配置された発光素子と並んで配置されて設けられている。
【0142】
また、モニター素子群1006rを構成するモニター素子に電流を供給する基本電流源1005rと、モニター素子群1006gを構成するモニター素子に電流を供給する基本電流源1005gと、モニター素子群1006bを構成するモニター素子に電流を供給する基本電流源1005bと、モニター素子群1006rを構成するモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線Vrにその電位と概略同電位を設定するボルテージフォロワ回路1004rと、モニター素子群1006gを構成するモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線Vgにその電位と概略同電位を設定するボルテージフォロワ回路1004gと、モニター素子群1006bを構成するモニター素子の陽極の電位を検出し、電源線Vbにその電位と概略同電位を設定するボルテージフォロワ回路1004bとを有する。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0143】
また、カラム信号線駆動回路はパルス出力回路1009と第1のラッチ回路1010と、第2のラッチ回路1011とを有する。なお、カラム信号線駆動回路1001の動作については図12を用いて説明したものと同様なので省略する。
【0144】
本構成においては、例えば、ロウ信号線R1が選択されているときには、基本電流源1005rはモニター素子群1006rを構成するモニター素子の中でロウ信号線に陰極が接続されているモニター素子1007に電流を供給する。そして、電流が流れ、電圧が発生しているモニター素子1007の陽極の電位をボルテージフォロワ回路1004rが検出し、その電位と概略同電位を電源線Vrに設定する。そして、電源線Vrに設定された電位は、カラム信号線Cr1〜Crnによって、選択されているロウ信号線R1に陰極が接続された発光素子1008rに、電圧として供給される。同様に基本電流源1005gはモニター素子群1006gを構成するモニター素子の中でロウ信号線に陰極が接続されているモニター素子1007に電流を供給する。そして、電流が流れ、電圧が発生しているモニター素子1007の陽極の電位をボルテージフォロワ回路1004gが検出し、その電位と概略同電位を電源線Vgに設定する。そして、電源線Vgに設定された電位は、カラム信号線Cg1〜Cgnによって、選択されているロウ信号線R1に陰極が接続された発光素子1008gに、電圧として供給される。基本電流源1005bはモニター素子群1006bを構成するモニター素子の中でロウ信号線に陰極が接続されているモニター素子1007に電流を供給する。そして、電流が流れ、電圧が発生しているモニター素子1007の陽極の電位をボルテージフォロワ回路1004b検出し、その電位と概略同電位を電源線Vbに設定する。そして、電源線Vbに設定された電位は、カラム信号線Cb1〜Cbnによって、選択されているロウ信号線R1に陰極が接続された発光素子1008bに、電圧として供給される。なお、ここで概略同電位とは、各行毎に検出したモニター素子の電位を各電源線に出力し、各行毎の発光素子に電圧を印加したときに、モニター素子と発光素子の電圧−電流特性の等しい状態において、それらの輝度が視覚的に見たときにバラツキが視認できない程度までの誤差を範疇に含むものとする。よって、概略同電位とはある程度の幅をもつものとする。
【0145】
こうして、ロウ信号線R1に対応して行方向に配置されている発光素子のRGBの発光素子毎に別々に電圧を印加することができる。
【0146】
続いて、ロウ信号線R2、R3、・・Rmが選択されると、その行に対応したRGBのモニター素子毎に定電流が供給され、それぞれの行のRGBのモニター素子毎に発生する電圧を、それぞれのRGB毎に対応したアンプが検出し、対応した行のRGBの発光素子毎にその電圧を供給する。
【0147】
このように、画素行ごとに並んで配置して設けられたモニター素子に発生する電圧を検出し、その電圧をその画素行の発光素子に印加することでソース信号線駆動回路606の発熱による画素部の温度傾斜に起因する輝度のバラツキを低減することができる。
【0148】
また、画素行のRGBの画素毎にモニター素子を設けて環境温度変化及び経時変化の補償を行っているため、RGB毎の特性に合わせて発光素子に電圧値を設定することができる。つまり、RGBの画素間の輝度のバラツキを補償することができる。
【0149】
なお、図8の構成ではボルテージフォロワ回路1004r、ボルテージフォロワ回路1004g、ボルテージフォロワ回路1004bを用いているが入力端子に入力される電位と概略同電位を出力端子から出力する機能を有していればボルテージフォロワ回路に限られないことはいうまでもない。よって、電圧帰還型アンプや、電流帰還型アンプを適宜用いることができる。
【0150】
(実施の形態7)
本実施の形態では信号線駆動回路の発熱による画素部の温度傾斜を低減する表示装置のパネルの構成について説明する。
【0151】
本実施の形態では表示装置の画素部の温度傾斜を低減するため熱発散層を設ける。
【0152】
つまり、温度変化で輝度が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された駆動回路とを、第1の基板上に第1の熱発散層を介して有し、画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている構造の表示装置とする。
【0153】
まず、画素部を形成する基板面に下地膜として熱発散効果のある層を設けたパネル構造の一例について図15を用いて説明する。なお、図15(A)は、表示装置を示す上面図、図15(B)は図15(A)をA−A’−A”で切断した断面図である。点線で示したように表示装置は駆動回路部(ソース信号線駆動回路)1501、画素部1502、モニター素子部1503、駆動回路部(ゲート信号線駆動回路)1504を有する。また、封止基板(対向基板)1505とシール材1506で囲まれた内側は、空間1507になっている。
【0154】
なお、配線1509はソース信号線駆動回路1501及びゲート信号線駆動回路1504に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1510からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。また、FPC上にはICチップ(半導体集積回路)1511がCOG(Chip On Glass)で接続されている。なお、ICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて接続してもよい。
【0155】
次に、断面構造について図15(B)を用いて説明する。基板1508上には熱発散層として熱発散効果を有する下地膜1526が形成されている。熱発散効果を有する下地膜1526の熱伝導率は10〜300W/mKであることが望ましく、より好ましくは熱伝導率が50〜300W/mKであることが望ましい。また、下地膜として用いる材料として、熱伝導率の高い、アルミナ(Al2O3)、立方晶窒化ホウ素(c―BN)、窒化アルミニウム(AlN)、BeO(ベリリア)、ダイアモンドなどが挙げられる。特に窒化アルミニウム(AlN)は高い熱伝導性、絶縁性、高周波特性に優れ、また、シリコンと近い熱膨張係数を有することからも熱発散層として好ましい。例えば、下地膜としてAlN(窒化アルミニウム)の単層や、AlN、SiNO(窒化酸化珪素)、SiON(酸化窒化珪素)との積層などを用いるとよい。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0156】
そして、下地膜1526上にソース信号線駆動回路1501、画素部1502、モニター素子部1503及びゲート信号線駆動回路1504が形成されている。
【0157】
なお、ソース信号線駆動回路1501はnチャネル型TFT1512とpチャネル型TFT1513とを組み合わせたCMOS回路が形成される。またTFT1524はゲート信号線駆動回路を構成するTFTを示している。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
【0158】
また、画素部1502はスイッチング用TFT1514と、電流制御用TFT1515とそのドレインに電気的に接続された第1の電極1516とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極1516の端部を覆って絶縁物1517が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
【0159】
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1517の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物1517の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1517の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物1517として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0160】
第1の電極1516上には、電界発光層1518、および第2の電極1519がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極1516に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
【0161】
また、電界発光層1518は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。電界発光層1518には、元素周期律第4族金属錯体をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、電界発光層に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実施の形態では有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
【0162】
さらに、電界発光層1518上に形成される第2の電極1519に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)を用いればよい。なお、ここでは、上面出射型であるので、第2の電極1519として1nm〜10nmのアルミニウム膜、Liを微量に含むアルミニウム膜、若しくは、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
【0163】
また、画素部1502において、電流制御用TFT1515とそのドレインに電気的に接続された第1の電極1516と同一の材料で形成された配線1521と、その配線1521に接続された陽極1522と、第2の電極1519に電界発光層1518が挟まれた構造のモニター素子1523が形成されている。なお、このモニター素子からの発光は遮光するように、モニター素子部1503の上面には遮光膜1525が形成されている。
【0164】
さらにシール材1506で封止基板1505を素子基板1508と貼り合わせることにより、素子基板1508、封止基板1505、およびシール材1506で囲まれた空間1507に電界発光素子1520及びモニター素子1523が備えられた構造になっている。なお、空間1507には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材1506で充填される構成も含むものとする。
【0165】
なお、シール材1506にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板1505に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0166】
以上のようにして、画素部の温度傾斜を低減したアクティブマトリクス型表示装置を得ることができる。
【0167】
また、画素部の温度傾斜を低減するための別の構成として、温度変化で輝度が変化する発光素子を備えた画素部と、画素部の周辺に配置された駆動回路とを、第1の基板上に有し、画素部は第1の基板と第2の基板により挟まれている構造の表示装置において、第2の基板の外側の面に熱発散効果の有する層を設ける構成としてもよい。
【0168】
ここで、対向基板に熱発散効果を有する層を設けた場合のパネルの構成について図16を用いて説明する。なお、図15と共通するところは共通の符号を用いて説明は省略する。
【0169】
本構成では、対向基板となる封止基板1505上に熱発散効果の有する膜1601を設ける。例えば、熱伝導性の良い金属膜を設けると良い。金属膜の例として銅をスピンコートで膜上に形成したものを用いることができる。なお、下地膜1526としては図15のパネル構成で説明したように、熱発散効果の有する層の単層や、これらの層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層でも良いが、図16の構成においては窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素の積層だけでも良い。ただし、より効果的に熱を発散させるためには、透光性の有する窒化アルミニウム(AlN)やダイヤモンドと窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素の積層の積層にするのが好ましい。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0170】
また、図16のパネルの構成では、陽極として機能する第1の電極1516に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0171】
また、陰極として機能する第2の電極1519に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
【0172】
こうして、図16の矢印に示すように発光素子からの光を下面に取り出すことが可能になる。
【0173】
なお、下面出射型構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板1508は光透過性を有する基板を用いる。
【0174】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板1508に光学フィルムを設ければよい。
【0175】
なお、図15では上面出射型構造、図16では下面出射型構造の表示装置のパネルについて示したが、もちろん、両面出射型構造でも構わない。
【0176】
本発明の表示装置に適用可能な両面出射型構造の発光素子について図19を用いて説明する。
【0177】
基板1900上に下地膜1905が形成され、ぞの上に電流制御用TFT1901が形成され、電流制御用TFT1901のドレイン電極に接して第1の電極1902が形成され、その上に有機化合物を含む層1903と第2の電極1904が形成されている。なお、下地膜1905としては、熱発散効果を有する層の単層又は、この層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層を用いると良い。このとき熱発散効果を有する層としては、透光性の有する、窒化アルミニウムやダイヤモンドなどを用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0178】
また、第1の電極1902は発光素子の陽極である。そして第2の電極1904は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極1902と第2の電極1904とで有機化合物を含む層1903が挟まれているところが発光素子となる。
【0179】
また、ここで、陽極として機能する第1の電極1902に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0180】
また、陰極として機能する第2の電極1904に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウムスズ酸化物)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0181】
こうして、図19の矢印に示すように発光素子からの光を両面に取り出すことが可能になる。つまり、図15の表示装置のパネルに適用した場合には、基板1508側と封止基板1505側に光が出射することになる。従って両面出射型構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板1508および封止基板1505は、ともに光透過性を有する基板を用いる。 また、光学フィルムを設ける場合には、基板1508および封止基板1505の両方に光学フィルムを設ければよい。
【0182】
また、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置にも本発明を適用することが可能である。
【0183】
図20に示すように、基板2000上に下地膜2002が形成され、その上に電流制御用TFT2001が形成され、電流制御用TFT2001のドレイン電極に接して第1の電極2003が形成され、その上に有機化合物を含む層2004と第2の電極2005が形成されている。なお、下地膜2002に用いる材料として、熱伝導率の高い、アルミナ(Al2O3)、立方晶窒化ホウ素(c―BN)、窒化アルミニウム(AlN)、BeO(ベリリア)、ダイヤモンドなどが挙げられる。これらの単層やこれらと窒化酸化珪素膜及び酸化窒化珪素膜との積層を用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0184】
また、第1の電極2003は発光素子の陽極である。そして第2の電極2005は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極2003と第2の電極2005とで有機化合物を含む層2004が挟まれているところが発光素子となる。図20の構成では白色光を発光する。そして、発光素子の上部に赤色のカラーフィルター2006R、緑色のカラーフィルター2006G、青色のカラーフィルター2006Bを設けられており、フルカラー表示を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)2007が設けられている。
【0185】
また、図20の構成は、画素部の発光素子は白色の発光素子のみであるため、モニター素子も同様の材料で形成することで、素子特性をそろえることができるため補償機能の精度をより高めることができる。
【0186】
次に、パッシブ型表示装置のパネル構造の一例について図17を用いて説明する。なお、図17(A)は、表示装置を示す上面図、図17(B)は図17(A)をB−B’−B”で切断した断面図である。点線で示したように表示装置は駆動回路部(カラム信号線駆動回路)1701、画素部1702、モニター素子部1703、駆動回路部(ロウ信号線駆動回路)1704を有する。また、封止基板1705とシール材1706で囲まれた内側は、空間1707になっている。
【0187】
なお、配線1709はカラム信号線駆動回路1701及ロウ信号線駆動回路1704に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1710からビデオ信号、クロック信号、スタート信号等を受け取る。また、FPC上にはICチップ(半導体集積回路)1711がCOG(Chip On Glass)で接続されている。なお、ICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて接続してもよい。
【0188】
次に、断面構造について図17(B)を用いて説明する。 第1の基板1708上には熱発散効果を有する下地膜1721が形成されている。例えば、下地膜としてAlN(窒化アルミ)の単層、AlN、SiNO(窒化酸化珪素)、SiON(酸化窒化珪素)との積層などを用いるとよい。AlNは高い熱伝導性を有し、面内温度の均熱性が良く、放熱特性に優れた絶縁体であるからである。
【0189】
そして下地膜1721上には画素部1702及びモニター素子部1703が形成されている。そして、カラム信号線駆動回路1701及びロウ信号線駆動回路1704はICチップ上に形成されCOG(Chip On Glass)で第1の基板1708に接続されている。
【0190】
第1の基板1708上には下地膜1721が設けられ、その上には積層からなるカラム信号線が形成されている。カラム信号線の下層1712は反射性を有する金属膜であり、上層1713は透明な酸化物導電膜である。上層1713は仕事関数の高い導電膜を用いることが好ましく、インジウム錫酸化物(ITO)の他、例えば、Si元素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)や酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電材料、もしくはこれらを組み合わせた化合物を含む膜を用いることができる。中でもITSOは、ベークを行ってもITOのように結晶化せず、アモルファス状態のままである。従って、ITSOは、ITOよりも平坦性が高く、有機化合物を含む層が薄くとも陰極とのショートが生じにくく、発光素子の陽極として適している。
【0191】
また、下層1712は、Ag、Al、またはAl(C+Ni)合金膜を用いる。中でもAl(C+Ni)膜(炭素及びニッケル(1〜20wt%)を含むアルミニウム合金膜)は、通電、或いは熱処理後もITOやITSOとのコンタクト抵抗値に大きな変動がない材料であり、好ましい。
【0192】
隣り合うカラム信号線同士を絶縁化するための隔壁1718は黒色樹脂であり、異なる着色層(封止基板側に設けられる)との境界、或いは隙間と重なるブラックマトリクス(BM)の役目を果たしている。黒い隔壁で囲まれた領域が発光領域と対応して同一面積になっている。
【0193】
有機化合物を含む層1714はカラム信号線(陽極)側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層されている。なお、有機化合物を含む層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとることができる。
【0194】
ロウ信号線(陰極)1715は、カラム信号線(陽極)と交差するように形成されている。こうして、カラム信号線とロウ信号線により有機化合物を含む層1714が挟まれた領域に発光素子1716及びモニター素子1717が形成される。ロウ信号線(陰極)1715は、ITOや、Si元素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)や、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZOなどの透明導電膜を用いる。本実施の形態の構成では、矢印に示すように発光が封止基板1705を通過する上面出射型の表示装置の例であるのでロウ信号線1715は透明であることが重要である。なお、隣り合うロウ信号線同士を絶縁化するための隔壁1719はフォトリソグラフィー法に従い、未露光部分がパターンとしてポジ型感光性樹脂を用い、パターンの下部がより多くエッチングされるように露光量または現像時間を調節すことによって形成する。
【0195】
また、水分や脱ガスによるダメージから発光素子を保護するため、ロウ信号線1715を覆う透明な保護膜を設けてもよい。透明な保護膜としては、PCVD法による緻密な無機絶縁膜(SiN、SiNO膜など)、スパッタ法による緻密な無機絶縁膜(SiN、SiNO膜など)、炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜、アモルファスカーボン膜)、金属酸化物膜(WO2、CaF2、Al2O3など)などを用いることが好ましい。透明とは、可視光の透過率が80〜100%であることを指す。
【0196】
また、モニター素子部1703上には、遮光膜1720を設け、モニター素子部1703からの発光が外部に漏れないようにしている。
【0197】
また、発光素子を含む画素部1702は、シール材1706及び封止基板1705で封止され、囲まれた空間1707を密閉なものとしている。
【0198】
シール材1706としては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることが可能である。また、シール材はフィラー(棒状またはファイバー状のスペーサ)や球状のスペーサを添加したものであっても良い。
【0199】
また、封止基板1705としてガラス基板またはプラスチック基板を用いる。プラスチック基板としては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PES(ポリエチレンサルファイル)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)もしくはPEN(ポリエチレンナフタレート)を板状もしくはフィルム状にして用いることができる。
【0200】
一方、第1の基板1708の端部には端子電極が形成され、この部分で外部回路と接続するFPC(フレキシブルプリントサーキット)1710を貼り合わせる。端子電極は、反射性を有する金属膜と、透明な酸化物導電膜との積層で構成しているが、特に限定されない。
【0201】
また、画素部の周辺には、画素部へ各信号を伝送する駆動回路等が形成されたICチップ1711を異方導電性材料により電気的に接続している。また、カラー表示に対応した画素部を形成するためには、XGAクラスでカラム信号線の本数が3072本でありロウ信号線が768本必要となる。このような数で形成されたカラム信号線及びロウ信号線は画素部の端部で数ブロック毎に区分して引出線を形成し、ICの出力端子のピッチに合わせて集める。
【0202】
以上に示す表示装置は、上面出射型の表示装置であり、黒い隔壁1718及び1719によってコントラストが向上されている。
【0203】
また、対向基板に熱発散効果を有する層を設けた場合のパネルの構成について図18を用いて説明する。なお、図17と共通するところは共通の符号を用いて説明は省略する。
【0204】
本構成では、対向基板となる封止基板1705上に熱発散効果の有する膜1801を設ける。例えば、熱伝導性の良い金属膜を設けると良い。金属膜の例として銅をスピンコートで膜状に形成したものを用いることができる。なお、下地膜1721としては、熱発散効果を有する層の単層又は、この層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層を用いると良い。このとき熱発散効果を有する層としては、透光性の有する、窒化アルミニウムやダイヤモンドなどを用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0205】
下面出射型構造の発光素子は、透明な酸化物導電膜からなるカラム信号線(陽極)と、有機化合物を含む層1714と、反射性を有する導電膜からなるロウ信号線1715とで構成している。また、隔壁1718は透光性を有する材料で構成されている。
【0206】
発光素子からの発光は図18中の矢印に示す方向、即ち、第1の基板1708を通過する方向に取り出される。従って、封止基板1705は特に光透過性を有する必要はなく、金属板でもよい。また、発光素子の信頼性を向上させるために膜厚の厚い保護膜を形成しても光の取り出し効率が低下しないので好ましい。
【0207】
また、光学フィルムを設ける場合には、第1の基板1708側に光学フィルムを設ければよい。
【0208】
図17では上面出射型構造、図18では下面出射型構造の表示装置のパネルについて示したがもちろん両面出射型構造でもでも構わない。
【0209】
両面出射型構造の発光素子について図21を用いて説明する。
【0210】
両面出射型構造の発光素子は、透明な酸化物導電膜からなるカラム信号線(陽極)2102と、有機化合物を含む層2104と、透明な酸化物導電膜からなるロウ信号線2105とで構成している。また、隔壁2103は遮光性を有する材料で構成されている。また、発光素子は下地膜2107を介して第1の基板2101上に形成されている。なお、下地膜2107には、図17のパネル構成で説明したように、熱発散効果の有する層の単層や、これらの層と窒化酸化珪素及び酸化窒化珪素との積層を用いることができる。熱発散効果の有する層の材料としては、透光性の有する窒化アルミニウム(AlN)やダイヤモンドを用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0211】
発光素子からの発光は図21中の矢印に示す方向、即ち、第1の基板2101を通過する方向と、第2の基板2106を通過する方向との両方で取り出される。従って、第1の基板2101および第2の基板2106は、ともに光透過性を有する基板を用いる。
【0212】
また、光学フィルムを設ける場合には、第1の基板2101および第2の基板2106の両方に光学フィルムを設ければよい。
【0213】
また、隔壁が逆テーパ形状ではなく、順テーパ形状の例を図22を用いて説明する。なお、図22は、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する。
【0214】
第1の基板2201上に下地膜2210を形成し、その上にストライプ状の第1の電極2202を形成する。本構成では、第1の電極2202上に開口部を有する隔壁2203が設けられ、その上にスペーサ2206、及びスペーサ2206上の幅の大きいオーバーハング体2207で構成される隔壁を形成する。なお、下地膜2210に用いる材料として、熱伝導率の高い、アルミナ(Al2O3)、立方晶窒化ホウ素(c―BN)、窒化アルミニウム(AlN)、BeO(ベリリア)、ダイヤモンドなどが挙げられる。これらの単層やこれらと窒化酸化珪素膜及び酸化窒化珪素膜との積層を用いることができる。なお、窒化アルミニウム(AlN)には、酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれるようにしてもよい。つまり、窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)としてもよい。
【0215】
スペーサ2206はポリイミドなどの有機樹脂膜を用い、オーバーハング体2207は、レジストなどの感光性樹脂膜を用いる。ポリイミドなどの有機樹脂膜を成膜して、分離したい電極の間にレジストなどの感光性樹脂膜のパターンを残す。そして、露出した有機樹脂膜をエッチングする。このエッチングする際に感光性樹脂のパターンの下方にアンダーカットを発生させるようにエッチング条件を調節する。これらの工程によりオーバーハング構造を持つ素子分離体構造、即ち隔壁が形成できる。
【0216】
図22では、開口部を有する隔壁2203、スペーサ2206、またはオーバーハング体2207を遮光性を有する材料で構成し、コントラストを向上させる。
【0217】
隔壁を形成した後、有機化合物を含む層および透明導電膜を形成すれば、分離された有機化合物を含む層2204および第2の電極2205を形成することができる。
【0218】
また、図22では、有機化合物を含む層2204は積層とし、Alq3にクマリン6をドープした緑色発光層と、TPDにルブレンをドープした黄色発光層とを積層したものを用いて2層発光を用いた白色発光素子とする。本構成においては、発光色ごとに塗り分ける工程を省略できるため、パッシブマトリクス型発光装置の作製時間を短縮することができる。
【0219】
また、フルカラー表示とするため、白色発光素子の画素に対向する位置に着色層2208R、2208G、2208Bのみからなるカラーフィルタを第2の基板2209に設けている。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)2211が設けられている。
【0220】
また、図22の構成は、画素部の発光素子は白色の発光素子のみであるため、モニター素子も同様の材料で形成することで、素子特性をそろえることができるため補償機能の精度をより高めることができる。
【0221】
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明のアクティブ型表示装置の画素構成に適用することができる画素構成について説明する。
【0222】
画素構成としては図2、図3、図5、図8に示した構成に限られず、画素トランジスタに電圧駆動型を適用した他の画素構成を用いることができる。つまり、発光素子の駆動トランジスタとして、線形領域で動作するトランジスタを用いている画素構成を有する表示装置に本発明を適用することができる。
【0223】
まず、図25(A)に図2、図3、図5及び図8で示した表示装置の画素構成の動作について説明する。スイッチング用トランジスタ2501と、容量素子2502と、駆動トランジスタ2503と、発光素子2504と、ゲート信号線2505と、ソース信号線2506と、電源線2507とを有する。スイッチング用トランジスタ2501のゲート端子はゲート信号線2505に接続されている。スイッチング用トランジスタ2501のソース端子はソース信号線2506に接続され、ドレイン端子は駆動トランジスタ2503のゲート端子に接続されている。また、容量素子2502の一方の端子も駆動トランジスタ2503のゲート端子に接続され、他方の端子は電源線2507に接続されている。駆動トランジスタ2503のソース端子も電源線2507に接続され、ドレイン端子が発光素子2504の陽極に接続されている。そして、ゲート信号線2505により入力される信号によってスイッチング用トランジスタ2501がオン状態になると、ソース信号線2506よりデジタルの映像信号が駆動トランジスタ2503のゲート端子に入力される。入力されたデジタルの映像信号の電圧は容量素子2502において保持される。この入力されたデジタルの映像信号によって、駆動トランジスタ2503のオンオフが選択され、電源線2507により設定される電位を発光素子2504の陽極に設定するかどうかを制御する。本発明により電源線2507の電位を設定することで、温度及び経時変化に起因して変動する発光素子2504の電流値の補正をすることができる。また、安定した電圧供給源を提供することができる。
【0224】
また、図25(B)に示したような画素構成を有する表示装置に本発明を適用することもできる。図25(B)の構成は図25(A)の構成に消去用トランジスタ2508と、消去用信号線2509を追加したものに相当する。よって図25(A)と共通のところは共通の符号を用いている。この構成においては、消去用信号線2509に消去信号が入力され、消去用トランジスタ2508がオンすると容量素子2502に保持された電荷が放電され、駆動トランジスタ2503がオフ状態となり、発光素子2504を非発光とすることができる。この構成においても、本発明により電源線2507の電位を設定することで、温度及び経時変化に起因して変動する発光素子2504の電流値の補正をすることができる。また、安定した電圧供給源を提供することができる。
【0225】
また、これらの構成に限られず、適宜画素内のトランジスタの極性を変更したり、接続を変更したり、新たなトランジスタを追加した画素構成においても本発明を適用することができる。
【0226】
(実施の形態9)
本発明は様々な電子機器に適用することができる。具体的には電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。
【0227】
図26(A)はディスプレイであり、筐体26001、支持台26002、表示部26003、スピーカー部26004、ビデオ入力端子26005等を含む。本発明を表示部26003に用いたディスプレイは、温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。なお、ディスプレイは、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0228】
図26(B)はカメラであり、本体26101、表示部26102、受像部26103、操作キー26104、外部接続ポート26105、シャッター26106等を含む。本発明を表示部26102に用いたカメラは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0229】
図21(C)はコンピュータであり、本体26201、筐体26202、表示部26203、キーボード26204、外部接続ポート26205、ポインティングマウス26206等を含む。本発明を表示部26203に用いたコンピュータは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0230】
図26(D)はモバイルコンピュータであり、本体26301、表示部26302、スイッチ26303、操作キー26304、赤外線ポート26305等を含む。本発明を表示部26302に用いたモバイルコンピュータは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0231】
図26(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体26401、筐体26402、表示部A26403、表示部B26404、記録媒体(DVD等)読み込み部26405、操作キー26406、スピーカー部26407等を含む。表示部A26403は主として画像情報を表示し、表示部B26404は主として文字情報を表示することができる。本発明を表示部A26403や表示部B26404に用いた画像再生装置は温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0232】
図26(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体26501、表示部26502、アーム部26503を含む。本発明を表示部26502に用いたゴーグル型ディスプレイは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0233】
図26(G)はビデオカメラであり、本体26601、表示部26602、筐体26603、外部接続ポート26604、リモコン受信部26605、受像部26606、バッテリー26607、音声入力部26608、操作キー26609、接眼部26610等を含む。本発明を表示部26602に用いたビデオカメラは温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0234】
図26(H)は携帯電話機であり、本体26701、筐体26702、表示部26703、音声入力部26704、音声出力部26705、操作キー26706、外部接続ポート26707、アンテナ26708等を含む。本発明を表示部26703に用いた携帯電話は温度変化に起因する輝度変化を抑制し、見かけ上の輝度劣化を低減することができる。
【0235】
このように本発明は、あらゆる電子機器に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0236】
【図1】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図2】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図3】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図4】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図5】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図6】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図7】本発明のアクティブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図8】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図9】本発明のパッシブマトリクス型表示装置を説明する図。
【図10】本発明のパッシブマトリクス型表示装置の具体的構成例を説明する図。
【図11】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の補償機能を説明する図。
【図12】本発明のパッシブマトリクス型表示装置の補償機能を説明する図。
【図13】発光素子の電圧−電流特性の温度依存性を説明する図。
【図14】発光素子の電圧−電流特性の経時変化を説明する図。
【図15】本発明のアクティブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図16】本発明のアクティブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図17】本発明のパッシブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図18】本発明のパッシブマトリクス型表示装置のパネル構成を説明する図。
【図19】本発明のアクティブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図20】本発明のアクティブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図21】本発明のパッシブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図22】本発明のパッシブマトリクス型表示装置に適用可能な発光素子の構成を説明する図。
【図23】本発明の表示装置の原理について説明する図。
【図24】表示装置の画素部の温度傾斜を説明する図。
【図25】本発明のアクティブマトリクス型表示装置に適用可能な画素構成の例。
【図26】表示部に本発明の表示装置を適用可能な電子機器の例。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部と、
前記発光素子に電圧を供給する電圧源と、を有し、
前記電圧源は、前記画素部の面内の温度傾斜が発生し、発光素子毎に温度差が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くする手段を備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
前記第1の信号線の列方向と前記第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子に発生する電圧と概略同電圧を、前記モニター素子と並んで配置された前記発光素子に印加するアンプと、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
前記第1の信号線の列方向と前記第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、前記モニター素子と並んで配置された前記発光素子の陽極に入力するアンプと、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
前記第1の信号線の列方向と前記第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
前記複数のモニター素子に発生する電圧と概略同電圧を前記複数のモニター素子と並んで配置された複数行の前記発光素子に電圧を印加するアンプと、
を有し、
前記画素の各行毎において配置された複数の前記モニター素子のうち、前記アンプが印加する複数行の前記発光素子と並んで配置された前記複数のモニター素子が並列接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一項において、前記アンプはボルテージフォロワ回路であることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項において、前記画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、前記モニター素子及び前記アンプは、前記色要素毎にそれぞれ設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子はEL素子であることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項2乃至8に記載の表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項10】
列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
前記ソース信号線の列方向と前記ゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子及び前記発光素子を駆動するトランジスタとを有し、前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、前記モニター素子と並んで配置された前記発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有することを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項11】
列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
前記ソース信号線の列方向と前記ゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子及び前記発光素子を駆動するトランジスタとを有し、前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
前記複数のモニター素子の陽極の電位と概略同電位を前記複数のモニター素子と並んで配置された複数行の前記発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有し、
前記画素の各行毎において配置された複数の前記モニター素子のうち、前記アンプが印加する複数行の前記発光素子と並んで配置された前記複数のモニター素子が並列接続されていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項12】
請求項10又は11において、前記アンプはボルテージフォロワ回路であることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか一項において、前記画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、前記モニター素子及び前記アンプは、前記色要素毎にそれぞれ設けられていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子はEL素子であることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項16】
請求項10乃至15に記載のアクティブマトリクス型表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項17】
列方向に複数配置されたカラム信号線に信号を出力するカラム信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたロウ信号線に信号を出力するロウ信号線駆動回路と、
前記カラム信号線の列方向と前記ロウ信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は、有機化合物を含む層が前記カラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれた発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置され、有機化合物を含む層が前記カラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、カラム信号線に入力するアンプと、
を有することを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項18】
請求項17において、前記アンプはボルテージフォロワ回路であることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項19】
請求項17又は18において、前記画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、前記モニター素子及び前記アンプは、前記色要素毎にそれぞれ設けられていることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項20】
請求項17乃至19のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子はEL素子であることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項21】
請求項17乃至20のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項22】
請求項17乃至21に記載のパッシブマトリクス型表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項23】
第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
前記第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、前記画素部の周辺に配置された駆動回路と、を有し、
前記画素部は前記第1の基板と第2の基板により挟まれていることを特徴とする表示装置。
【請求項24】
第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
前記第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、前記画素部の周辺に配置された薄膜トランジスタで構成される駆動回路と、を有し、
前記画素部は前記第1の基板と第2の基板により挟まれていることを特徴とする表示装置。
【請求項25】
請求項23又は24のいずれかにおいて、前記第1の熱発散層の熱伝導率は10〜300W/mKであることを特徴とする表示装置。
【請求項26】
請求項23乃至25のいずれか一項において、前記第1の熱発散層は窒化アルミニウム(AlN)を含む層であることを特徴とする表示装置。
【請求項27】
請求項23乃至25のいずれか一項において、前記第1の熱発散層は窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)を含む層であることを特徴とする表示装置。
【請求項28】
請求項27において、前記窒化酸化アルミニウムには酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれていることを特徴とする表示装置。
【請求項29】
請求項23乃至28のいずれか一項において、前記第2の基板の外側の面には第2の熱発散層が形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項30】
請求項29において、前記第2の熱発散層は金属膜であることを特徴とする表示装置。
【請求項31】
請求項30において、前記金属膜は銅を含む膜で形成されていることを特徴する表示装置。
【請求項32】
請求項23乃至31に記載の表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項33】
温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部を有する表示装置において、
前記画素部の面内の温度傾斜が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くすることを特徴とする表示装置の駆動方法。
【請求項1】
温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部と、
前記発光素子に電圧を供給する電圧源と、を有し、
前記電圧源は、前記画素部の面内の温度傾斜が発生し、発光素子毎に温度差が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くする手段を備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
前記第1の信号線の列方向と前記第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子に発生する電圧と概略同電圧を、前記モニター素子と並んで配置された前記発光素子に印加するアンプと、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
前記第1の信号線の列方向と前記第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、前記モニター素子と並んで配置された前記発光素子の陽極に入力するアンプと、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
列方向に複数配置された第1の信号線に信号を出力する第1の信号線駆動回路と、
行方向に複数配置された第2の信号線に信号を出力する第2の信号線駆動回路と、
前記第1の信号線の列方向と前記第2の信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
前記複数のモニター素子に発生する電圧と概略同電圧を前記複数のモニター素子と並んで配置された複数行の前記発光素子に電圧を印加するアンプと、
を有し、
前記画素の各行毎において配置された複数の前記モニター素子のうち、前記アンプが印加する複数行の前記発光素子と並んで配置された前記複数のモニター素子が並列接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一項において、前記アンプはボルテージフォロワ回路であることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項において、前記画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、前記モニター素子及び前記アンプは、前記色要素毎にそれぞれ設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子はEL素子であることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項2乃至8に記載の表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項10】
列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
前記ソース信号線の列方向と前記ゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子及び前記発光素子を駆動するトランジスタとを有し、前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、前記モニター素子と並んで配置された前記発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有することを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項11】
列方向に複数配置されたソース信号線に信号を出力するソース信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたゲート信号線に信号を出力するゲート信号線駆動回路と、
前記ソース信号線の列方向と前記ゲート信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は発光素子及び前記発光素子を駆動するトランジスタとを有し、前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置されたモニター素子と、
前記画素の複数行にわたって配置された複数のモニター素子に電流を供給する電流源と、
前記複数のモニター素子の陽極の電位と概略同電位を前記複数のモニター素子と並んで配置された複数行の前記発光素子を駆動するトランジスタのソース端子に入力するアンプと、
を有し、
前記画素の各行毎において配置された複数の前記モニター素子のうち、前記アンプが印加する複数行の前記発光素子と並んで配置された前記複数のモニター素子が並列接続されていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項12】
請求項10又は11において、前記アンプはボルテージフォロワ回路であることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか一項において、前記画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、前記モニター素子及び前記アンプは、前記色要素毎にそれぞれ設けられていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子はEL素子であることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項16】
請求項10乃至15に記載のアクティブマトリクス型表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項17】
列方向に複数配置されたカラム信号線に信号を出力するカラム信号線駆動回路と、
行方向に複数配置されたロウ信号線に信号を出力するロウ信号線駆動回路と、
前記カラム信号線の列方向と前記ロウ信号線の行方向に対応してマトリクスに画素が配置された画素部と、を備え、
前記画素は、有機化合物を含む層が前記カラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれた発光素子を有し、
前記画素の各行毎において、前記画素部の周辺に前記発光素子と並んで配置され、有機化合物を含む層が前記カラム信号線の一部でなる第1電極と、ロウ信号線の一部でなる第2電極とで挟まれたモニター素子と、
前記モニター素子に電流を供給する電流源と、
前記モニター素子の陽極の電位と概略同電位を、カラム信号線に入力するアンプと、
を有することを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項18】
請求項17において、前記アンプはボルテージフォロワ回路であることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項19】
請求項17又は18において、前記画素部は複数の色要素でなる画素で構成され、前記モニター素子及び前記アンプは、前記色要素毎にそれぞれ設けられていることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項20】
請求項17乃至19のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子はEL素子であることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項21】
請求項17乃至20のいずれか一項において、前記モニター素子と前記発光素子は同一の材料で形成されていることを特徴とするパッシブマトリクス型表示装置。
【請求項22】
請求項17乃至21に記載のパッシブマトリクス型表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項23】
第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
前記第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、前記画素部の周辺に配置された駆動回路と、を有し、
前記画素部は前記第1の基板と第2の基板により挟まれていることを特徴とする表示装置。
【請求項24】
第1の基板上に第1の熱発散層を有し、
前記第1の熱発散層上に、温度変化で抵抗値が変化する発光素子を備えた画素部と、前記画素部の周辺に配置された薄膜トランジスタで構成される駆動回路と、を有し、
前記画素部は前記第1の基板と第2の基板により挟まれていることを特徴とする表示装置。
【請求項25】
請求項23又は24のいずれかにおいて、前記第1の熱発散層の熱伝導率は10〜300W/mKであることを特徴とする表示装置。
【請求項26】
請求項23乃至25のいずれか一項において、前記第1の熱発散層は窒化アルミニウム(AlN)を含む層であることを特徴とする表示装置。
【請求項27】
請求項23乃至25のいずれか一項において、前記第1の熱発散層は窒化酸化アルミニウム(AlNxOy)を含む層であることを特徴とする表示装置。
【請求項28】
請求項27において、前記窒化酸化アルミニウムには酸素(O)が0.1〜30atomic%含まれていることを特徴とする表示装置。
【請求項29】
請求項23乃至28のいずれか一項において、前記第2の基板の外側の面には第2の熱発散層が形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項30】
請求項29において、前記第2の熱発散層は金属膜であることを特徴とする表示装置。
【請求項31】
請求項30において、前記金属膜は銅を含む膜で形成されていることを特徴する表示装置。
【請求項32】
請求項23乃至31に記載の表示装置を表示部に備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項33】
温度変化により抵抗値が変化する複数の発光素子で構成される画素部を有する表示装置において、
前記画素部の面内の温度傾斜が生じると、温度が高い発光素子には印加する電圧を低くし、温度が低い発光素子には印加する電圧を高くすることを特徴とする表示装置の駆動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図25】
【図26】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図25】
【図26】
【図24】
【公開番号】特開2006−91860(P2006−91860A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241043(P2005−241043)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
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