説明

表示装置

【課題】 既存の表示装置より色表現を容易に行うことができる表示装置を提供する。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、第1基板、前記第1基板と対向する第2基板、前記第1基板と前記第2基板との間に配置されるメムス素子、前記第1基板と前記第2基板のいずれか一つと前記メムス素子との間に配置される色変換部材、および前記第1基板に向かって光を発する光源を含み、前記色変換部材は前記光源の光を吸収して、吸収した光エネルギーによって少なくとも一つの色を表示する光を発光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳しくは、マイクロ電子機械システム(Micro Electro Mechanical Systems、MEMS)を利用して画像を実現する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代表示装置として各種平板表示装置(flat panel display)に対する研究が活発に進められている。平板表示装置は画面の大きさに比べて厚さが薄い表示装置を言い、最近は、メムス(micro electromechanical system、MEMS)を利用して画素ごとに微細な光変調器を形成する表示装置が研究されている。メムスは、数ナノメーターから数ミリメートル水準の極超微細加工技術およびその電子機器システムを称する。このようなメムスを利用した表示装置は、液晶表示装置などに比べて高い光効率を有して、脚光を浴びている。
【0003】
しかし、メムスを利用した表示装置は、三原色の光を表示する複数の光源を含み、時分割方式で順次に光源を駆動しながら、メムス素子を短時間で何回も駆動しなければならないため、駆動マージンが少なくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-287052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、既存の表示装置より色表現を容易に行うことができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、第1基板、前記第1基板と対向する第2基板、前記第1基板と前記第2基板との間に配置されるメムス素子、前記第1基板と前記第2基板のいずれか一つと前記メムス素子との間に配置される色変換部材、および前記第1基板に向かって光を発する光源を含み、前記色変換部材は、前記光源の光を吸収して、吸収した光エネルギーによって少なくとも一つの色を表示する光を発光することができる。
【0007】
前記色変換部材は、ポリジアセチレン、トランスアセチレン、蛍光体、ナノクリスタル、およびクァンタムドット(Quantumdot;CdSe/ZnS、CdS/ZnS、InGaP/ZnS)からなる群より選択された物質を含むことができる。
【0008】
前記メムス素子は、前記第1基板上に形成されて、複数の第1開口部を有する開口板、前記第1基板と前記第2基板との間に配置されて、複数の第2開口部を有するシャッター、および前記第2基板上に形成されて、前記シャッターを駆動する駆動部材を含むことができる。
【0009】
前記シャッターは、第1位置と第2位置との間で水平運動を行うことができる。
【0010】
前記シャッターが前記第1位置に配置される場合、前記第1開口部は前記シャッターによって覆われ、前記シャッターが前記第2位置に配置される場合、前記第1開口部と前記第2開口部は一列に配置されることができる。
【0011】
前記光源は青色光を発し、前記色変換部材は赤色変換部材および緑色変換部材を含み、前記赤色変換部材は、前記青色光を吸収し、赤色光を発し、前記緑色変換部材は、前記青色光を吸収し、緑色光を発し、前記色変換部材を経ない青色光、前記赤色変化部材が発する前記赤色光、および前記緑色変換部材が発する前記緑色光が合成されて映像を表示することができる。
【0012】
前記赤色変換部材は、CaAlSiN:Eu、(Sr、Ca)AlSiN:Eu、Y(V、P)O:Eu、(Y、Gd)BO:Eu、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された物質を含むことができる。
【0013】
前記緑色変換部材は、(Ba、Sr)SiO:Eu、Ca(Sc、Mg)Si12:Ce、CaSc:Ce、ZnSiO:Mn、(Zn、A)SiO:Mn、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された物質を含むことができる。
【0014】
前記色変換部材は、ポリジアセチレン、トランスアセチレン、蛍光体、ナノクリスタル、およびクァンタムドット(CdSe/ZnS、CdS/ZnS、InGaP/ZnS)からなる群より選択された物質を含むことができる。
【0015】
前記表示装置は、前記第1基板と前記色変換部材との間に配置される反射部材をさらに含み、前記反射部材は、前記光源から放射された光は通過させ、それ以外の波長の光は反射することができる。
【0016】
前記光源は、青色光または白色光を放射することができる。
【0017】
前記表示装置は、前記第2基板と前記色変換部材との間に配置される光フィルタ部をさらに含み、前記光フィルタ部は前記光源から放射された光のような波長範囲の光をフィルタリングすることができる。
【0018】
前記光源は青色光を放射することができる。
【0019】
前記光源は、発光ダイオード(LED)、有機電界発光素子(有機EL)、無機電界発光素子(無機EL)、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)、外部電極蛍光ランプ (EEFL)、放電ランプ(DL)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されたものを含むことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施形態によれば、一つの光源を含んで色表現が可能であるので、駆動方法が簡単で、表示装置が単純な構造を有することができ、表示装置の製作工程が迅速かつ簡便になり、製造原価を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
【図2】図1に示した表示装置の画素の配置の一例を概略的に示す平面図である。
【図3】本発明の他の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
【図4】本発明の他の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施形態について添付した図面を参照して詳細に説明する。しかし、本発明は種々の相異な形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
【0023】
図面において、種々の層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書の全体にわたって類似する部分に対しては同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の“上”にあるという時、これは他の部分の“すぐ上”にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分の“すぐ上”にあるという時には、中間に他の部分がないことを意味する。
【0024】
以下、本発明の一実施形態に係る表示装置について、図1および図2を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図であり、図2は、図1に示した表示装置の画素の配置の一例を概略的に示す平面図である。
【0026】
図1および図2を参照すると、表示装置は、互いに対向する下部基板(lower substrate)110と上部基板(upper substrate)210を含む表示板(display-panel)100、および表示板100に光を供給する光源部(backlight unit)300を含む。
【0027】
下部基板110および上部基板210は、透明なガラスまたはプラスチックなどの透明な絶縁物質で作られる。
【0028】
下部基板110の上には、複数の下部開口部(opening)(91a、91b、91c、91d)を有する開口板(aperture plate)120が形成されている。開口板120は、下部基板110の上に光を透過させない物質で形成されており、光を透過させることができる複数の開口部(91a、91b、91c、91d)を有する。
【0029】
上部基板210の上には複数の上部開口部(231a、231b、231c、231d)を有するシャッター(shutter)230、およびシャッター駆動部材220が形成されている。
【0030】
シャッター230は、開口板120の下部開口部(91a、91b、91c、91d)と同一の平面形状の上部開口部(231a、231b、231c、231d)を有する。シャッター230は、基板110、210に平行な方向、つまり、左右に移動可能であり、シャッター230が基準位置にある時には対応する開口板120の下部開口部(91a、91b、91c、91d)を覆うことができる。しかし、上部開口部(231a、231b、231c、231d)の形状は下部開口部(91a、91b、91c、91d)の形状と同一でなくてもよい。シャッター230の位置を移動させることによって、下部開口部(91a、91b、91c、91d)と上部開口部(231a、231b、231c、231d)が対応するように整列され、光源部300からの光を透過可能であるか、または、シャッター230の不透明な少なくとも一部分によって下部開口部(91a、91b、91c、91d)が覆い、光源部300からの光を遮断可能なように配置できる範囲で、上部開口部(231a、231b、231c、231d)と下部開口部(91a、91b、91c、91d)の形状は多様に変更可能である。
【0031】
シャッター230は、シャッター230を上部基板210上に浮遊可能に支持し、シャッター230が基準位置で左右方向に移動できるようにするシャッター駆動部材220に連結されている。シャッター駆動部材220はシャッター230を左右に動けるように制御し、シャッター230が左右に動いた場合、再び基準位置に復元できるようにする弾性力を有することができる。
【0032】
各シャッター230は分離されていてもよく、二つ以上のシャッター230が互いに連結されていてもよい。
【0033】
表示板100は、下部基板110と上部基板210との間に配置されている色変換部材400をさらに含む。色変換部材400は、第1色変換部材401a、第2色変換部材401b、第3色変換部材401c、および第4色変換部材401dを含む。
【0034】
表示板100の各画素(P)は、第1副画素(P1)、第2副画素(P2)、第3副画素(P3)、および第4副画素(P4)を含む。
【0035】
下部基板110の下部開口部(91a、91b、91c、91d)、これに対応する一つのシャッター230およびシャッター駆動部材220は一つのメムス素子を構成する。
【0036】
次に、このようなメムス素子の動作について説明する。
【0037】
シャッター駆動部材220によってシャッター230が基準位置にある場合、シャッター230は下部開口部(91a、91b、91c、91d)を覆うようになって、下部開口部(91a、91b、91c、91d)を通過した光がシャッター230によって遮断されるので、放出される光がないブラック状態となる。また、シャッター駆動部材220によってシャッター230が水平移動する場合、上部開口部(231a、231b、231c、231d)と下部開口部(91a、91b、91c、91d)が対応するように整列されて、下部開口部(91a、91b、91c、91d)を通過した光が上部開口部(231a、231b、231c、231d)を通過して外部に放出されることによって視認できる。この時、開口部(231a、231b、231c、231d)と下部開口部91a、91b、91c、91d)が対応する程度、つまり下部開口部91a、91b、91c、91d)がシャッター230により覆われることにより、通過可能な光の量は、シャッター230の水平移動距離を調節することによって制御可能であり、これによって階調を表現することができる。
【0038】
第1副画素(P1)、第2副画素(P2)、第3副画素(P3)、および第4副画素(P4)それぞれに配置されているシャッター230は、個別的に駆動できるので、これら副画素はそれぞれ異なる階調を表現することができる。
【0039】
光源部300は、光源(図示せず)と、光源を支持する支持部(図示せず)とを含むことができる。本発明の実施形態に係る表示装置は、青色光源だけを含むか、または白色光源だけを含む。例えば、青色発光ダイオード(light emitting diode、LED)またはUVダイオードを含むことができる。光源としては、発光ダイオードの代わりに冷陰極蛍光ランプ (cold cathode fluorescent lamp、CCFL)や外部電極蛍光ランプ (external electrode fluorescent lamp、EEFL)のような蛍光ランプ、または放電ランプ(discharge lamp、DL)を用いることも可能である。支持部の内部には光源から照射された光を下部基板110側へ向かうようにする反射部材(図示せず)を形成してもよい。
【0040】
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る表示装置には、第1色を表示する第1副画素(P1)、第2色を表示する第2副画素(P2)、第3色を表示する第3副画素(P3)、および第4色を表示する第4副画素(P4)が交互に配置されている。
【0041】
第1副画素(P1)、第2副画素(P2)、第3副画素(P3)は、フルカラー(full color)を表現するための基本画素であって、赤色、緑色、および青色、またはマゼンタ(magenta)、イエロー(yellow)、およびシアン(cyan)などの基本色(primary color)のうちの一つを表示することができ、第4副画素(P4)は白色を表示することができる。白色を表示する画素がさらに含まれることによって輝度を高めることができる。第4副画素(P4)は省略することも可能である。
【0042】
第1副画素(P1)、第2副画素(P2)、第3副画素(P3)、および第4副画素(P4)を含む副画素は、一つの群(group)と形成して一つの画素を成し、行および/または列に沿って繰り返されることができる。しかし、画素の配置は多様に変更できる。
【0043】
下部開口部91a、上部開口部231a、および第1色変換部材401aは、第1副画素(P1)領域に配置されており、下部開口部91b、上部開口部231b、および第2色変換部材401bは、第2副画素(P2)領域に配置されており、下部開口部91c、上部開口部231c、および第3色変換部材401cは、第3副画素(P3)領域に配置されており、下部開口部91d、上部開口部231d、および第4色変換部材401dは、第4副画素(P4)領域に配置されている。
【0044】
色変換部材400は、開口板120の下部開口部(91a、91b、91c、91d)に対応する位置に配置される。
【0045】
このような色変換部材400は、ポリジアセチレン、トランスアセチレン、蛍光体(Phosphor)、ナノクリスタル(nanocrystal)、またはクァンタムドット(CdSe/ZnS、CdS/ZnS、InGaP/ZnSなど)で作ることができる。
【0046】
例えば、第1色変換部材401a、第2色変換部材401b、および第3色変換部材401cのうち、赤色変換部材はCaAlSiN:Eu、(Sr、Ca)AlSiN:Eu、Y(V、P)O:Eu、(Y、Gd)BO:Eu、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された物質を含むことができ、緑色変換部材は(Ba、Sr)SiO:Eu、Ca(Sc、Mg)Si12:Ce、CaSc:Ce、ZnSiO:Mn、(Zn、A)SiO:Mn、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された物質を含むことができる。
【0047】
色変換部材400形成用組成物は、化学量論比が調節された材料をバインダー樹脂が溶媒に溶解されたビークル(vehicle)に分散させて製造する。バインダー樹脂の例としては、エチルセルロース(ethyl cellulose)などのようなセルロース系樹脂およびアクリル樹脂などが挙げられるが、これに限定されることではない。溶媒としては、ヘキサントリオール、ポリプロピレングリコール、ブチルカビトルアセテート、 テルピネオールなどの有機溶媒を用いることができるが、これに限定されることではない。また、色変換部材400形成用組成物の製造は一例に過ぎないので、その製造方法がここに限定されることではない。
【0048】
このような組成物を、フォトリソグラフィ、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、およびレーザー転写などの各種方法を用いて所望の形態に作ることにより、色変換部材400を形成することができる。
【0049】
第1色変換部材401aは、光源から入射した光(L)を吸収して得たエネルギーを利用して第1色(L1)を発光して、第1副画素(P1)が第1色(L1)を表示するようにし、第2色変換部材401bは、光源から入射した光(L)を吸収して得たエネルギーを利用して第2色(L2)を発光して、第2副画素(P2)が第2色(L2)を表示するようにし、第3色変換部材401cは、光源から入射した光(L)を吸収して得たエネルギーを利用して第3色(L3)を発光して、第3副画素(P3)が第3色(L3)を表示するようにし、そして、第4色変換部材401dは、光源から入射した光(L)を吸収して得たエネルギーを利用して白色光(L4)を発光して、第4副画素(P4)が白色の第4色(L4)を表示するようにする。このように得られた第1色(L1)、第2色(L2)、第3色(L3)、および第4色(L4)が合成されて所望の映像が表示される。
【0050】
万一、光源部300が青色光源だけを含み、第1副画素(P1)、第2副画素(P2)、および第3副画素(P3)がそれぞれ赤色、緑色、および青色を表示する画素である場合、第3副画素(P3)の第3色変換部材401cは省略することができる。つまり、色変換部材400の第1色変換部材401a、第2色変換部材401b、および第3色変換部材401cのうち、青色を表示する色変換部材は省略することができる。
【0051】
万一、光源部300が白色光源だけを含む場合、第4副画素(P4)の第4色変換部材401dは省略することができる。つまり、色変換部材400のうちの白色を表示する色変換部材は省略することができる。
【0052】
このように、本発明の実施形態に係る表示装置の場合、光源の色によって一つの色変換部材が省略できるので、表示装置の構造およびその製造工程がさらに単純になり、なお、表示装置の製造原価も節減できる。
【0053】
画素(P)の各副画素(P1、P2、P3、P4)に配置されているシャッター駆動部材220によって、各副画素(P1、P2、P3、P4)に配置されているシャッター230が基準位置にあったり、水平移動することによって、光源部300から出射した光が所望の副画素(P1、P2、P3、P4)領域の下部開口部(91a、91b、91c、91d)、色変換部材(401a、401b、401c、401d)の上部開口部(231a、231b、231c、231d)を通過して表示されることによって、副画素(P1、P2、P3、P4)が表示する色の組み合わせで一つの画素(P)が所望の色を表示するようになる。
【0054】
既存の表示装置は、少なくとも三つの色を発する光源を含み、各光源を時分割で順次駆動すると同時に、各副画素のメムスを共に駆動して所望の色を表示したが、このような駆動方式は、高速駆動マージンの確保が難しくて、大面積表示装置に適用しにくかった。
【0055】
しかし、本実施形態に係る表示装置は、一つの色、例えば青色または白色を発する一つの光源を含むと同時に、青色光または白色光を所望の色に変換することができる色変換部材400を含むことによって、光源を時分割で順次駆動せずに、光源はオン/オフだけで駆動するようになる。このように、光源を時分割駆動しないで、各副画素のメムスのオン/オフによってのみ所望の色を表示できるので、駆動方法が簡単で、大面積表示装置に適用可能である。
【0056】
次に、図3を参照して、本発明の他の一実施形態に係る表示装置について説明する。図3は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の断面図である。
【0057】
図3を参照すると、本実施形態に係る表示装置は、図1および図2に示した表示装置と同様に、互いに対向する下部基板110と上部基板210を含む表示板100、および表示板100に光を供給する光源部300を含む。
【0058】
下部基板110の上には複数の下部開口部(91a、91b、91c、91d)を有する開口板120が形成されている。上部基板210の上には第1色変換部材401a、第2色変換部材401b、第3色変換部材401c、および第4色変換部材401dを含む色変換部材400が形成されており、色変換部材400の上には反射部材500が形成されており、複数の上部開口部(231a、231b、231c、231d)を有するシャッター230、およびシャッター駆動部材220が形成されている。
【0059】
しかし、本実施形態に係る表示装置は、図1に示した表示装置とは異なって、色変換部材400が上部基板210の上に形成されており、色変換部材400の上には反射部材500が形成されている。反射部材500は、光の波長によって一部の光は透過し、一部の光は反射させる物質からなることができ、例えば、光源が青色光である場合、青色光は透過して、その以外の光は反射することができ、光源が白色光である場合、白色光は透過して、その以外の光は反射することができる。
【0060】
反射部材500は、光源部300、下部開口部(91a、91b、91c、91d)、上部開口部(231a、231b、231c、231d)を通過した光源の光(L)を色変換部材400が吸収して、この光エネルギーによって発する第1色(L1)、第2色(L2)、第3色(L3)、第4色(L4)光が色変換部材400から放射された後、後方散乱(back scattering)することを防止して、色変換部材400から発光した光の効率を上げて、色表示品質を高めることができる。
【0061】
図1および図2に示した実施形態で説明した多くの特徴が本実施形態に適用できる。
【0062】
次に、本発明の他の一実施形態に係る表示装置について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の他の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
【0063】
図4を参照すれば、本実施形態に係る表示装置は、図1に示した表示装置のように、互いに対向する下部基板110と上部基板210を含む表示板100、及び表示板100に光を供給する光源部300を含む。
【0064】
下部基板110の上には複数の下部開口部(91a、91b、91c、91d)を有する開口板120が形成されている。上部基板210の上には複数の青色光フィルタ部(600a、600b、600d)が形成されており、青色光フィルタ部(600a、600b、600d)の上には第1色変換部材401a、第2色変換部材401b、第3色変換部材401c、および第4色変換部材401dを含む色変換部材400が形成されており、色変換部材400の上には複数の上部開口部(231a、231b、231c、231d)を有するシャッター230、およびシャッター駆動部材220が形成されている。また、本実施形態による表示装置の光源部300は青色光を発する光源を含む。
【0065】
しかし、本実施形態による表示装置は、図1に示した表示装置とは異なって、色変換部材400が上部基板210の上に形成されており、上部基板210と色変換部材400との間に青色光フィルタ部(600a、600b、600d)が形成されている。
【0066】
青色光フィルタ部(600a、600b、600d)は、光源部300が発光して下部開口部(91a、91b、91c、91d)および上部開口部(231a、231b、231c、231d)を通過した青色光(L)を色変換部材400が吸収して、第1色(L1)、第2色(L2)、および第4色(L4)光に変換することにおいて、一部含まれ得る青色光をフィルタリングして、所望の第1色(L1)、第2色(L2)、および第4色(L4)光の色純度を高めて、表示装置の色再現性を向上することができる。
【0067】
図1および図2に示した実施形態で説明した多くの特徴が本実施形態に適用できる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0069】
91a、91b、91c、91d 下部開口部
231a、231b、231c、231d 上部開口部
100 表示板
110 下部基板
120 開口板
210 上部基板
220 シャッター駆動部材
230 シャッター
300 光源部
400 色変換部材
401a、401b、401c、401d 第1色変換部材、第2色変換部材、第3色変換部材、第4色変換部材
500 反射部材
600a、600b、600d 青色光フィルタ部
L1、L2、L3、L4 第1色、第2色、第3色、第4色

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板、
前記第1基板と対向する第2基板、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置されるメムス素子、
前記第1基板と前記第2基板のいずれか一つと前記メムス素子との間に配置される色変換部材、および
前記第1基板に向かって光を発する光源を含み、
前記色変換部材は前記光源の光を吸収して、吸収した光エネルギーによって少なくとも一つの色を表示する光を発光する表示装置。
【請求項2】
前記色変換部材は、ポリジアセチレン、トランスアセチレン、蛍光体、ナノクリスタル、およびクァンタムドット(Quantum dot;CdSe/ZnS、CdS/ZnS、InGaP/ZnS)からなる群より選択された物質を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記メムス素子は、
前記第1基板上に形成されて、複数の第1開口部を有する開口板、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置されて、複数の第2開口部を有するシャッター、および
前記第2基板上に形成されて、前記シャッターを駆動する駆動部材を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記シャッターは第1位置と第2位置との間で水平運動を行う、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記シャッターが前記第1位置に配置される場合、前記第1開口部は前記シャッターによって覆われ、
前記シャッターが前記第2位置に配置される場合、前記第1開口部と前記第2開口部は一列に配置される、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記光源は青色光を発し、
前記色変換部材は赤色変換部材および緑色変換部材を含み、
前記赤色変換部材は、前記青色光を吸収し、赤色光を発し、前記緑色変換部材は、前記青色光を吸収し、緑色光を発し、前記色変換部材を経ない青色光、前記赤色変化部材が発する前記赤色光、および前記緑色変換部材が発する前記緑色光が合成されて映像を表示する、請求項3に記載の表示装置。
【請求項7】
前記赤色変換部材は、CaAlSiN:Eu、(Sr、Ca)AlSiN:Eu、Y(V、P)O:Eu、(Y、Gd)BO:Eu、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された物質を含む、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記色変換部材は、ポリジアセチレン、トランスアセチレン、蛍光体、ナノクリスタル、およびクァンタムドット(CdSe/ZnS、CdS/ZnS、InGaP/ZnS)からなる群より選択された物質を含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1基板と前記色変換部材との間に配置される反射部材をさらに含み、
前記反射部材は、前記光源から放射された光は通過させ、それ以外の波長の光は反射させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第2基板と前記色変換部材との間に配置される光フィルタ部をさらに含み、
前記光フィルタ部は前記光源から放射された光のような波長範囲の光をフィルタリングする、請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−70188(P2011−70188A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209055(P2010−209055)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】