説明

表示装置

【課題】センサーの劣化を感知して赤外線光源の輝度を制御することのできる表示装置を提供する。
【解決手段】複数の画素を有し画像を表示する表示パネルと、赤外線領域に属する第1光を放射する第1光源を含んで前記第1光を前記表示パネルへ提供するバックライトユニットと、前記第1光源の輝度を制御するバックライト制御回路と、外部信号を感知して複数の第1センシング信号を出力する複数のセンサーと、前記複数の第1センシング信号を充電し、所定の期間の間前記充電された第1センシング信号を複数の第2センシング信号として出力する読出し回路と、前記複数の第2センシング信号を受信し、前記複数の第2センシング信号の中で、最大値と最小値とを比較し、前記比較した差に基づいて前記第1光源の輝度を制御する輝度制御信号を前記バックライト制御回路へ提供するセンサー補助回路とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より詳細にはセンサーの劣化を感知して赤外線光源の輝度を制御する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを有する表示装置はキーボード、マウス、スキャナー等のような別の入力装置を必要としないので最近使用が増大されている。
タッチパネルに使用されるセンサーは表示パネルの上側に具備される場合と表示パネルの内部に具備される場合とがある。
【0003】
しかし、表示パネルの上面又は内部に具備されるセンサーはバックライトユニットから提供された光、又は表示装置の外部から提供された光を利用して外部信号をセンシングするので、表示装置の使用時間が経過することによってセンサーが外部信号をセンシングする能力が減少するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−2010−0006022号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記従来のタッチパネルを有する表示装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、センサーの劣化を感知して赤外線光源の輝度を制御することのできる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、複数の画素を有し画像を表示する表示パネルと、赤外線領域に属する第1光を放射する第1光源を含んで前記第1光を前記表示パネルへ提供するバックライトユニットと、前記第1光源の輝度を制御するバックライト制御回路と、外部信号を感知して複数の第1センシング信号を出力する複数のセンサーと、前記複数の第1センシング信号を充電し、所定の期間の間前記充電された第1センシング信号を複数の第2センシング信号として出力する読出し回路と、前記複数の第2センシング信号を受信し、前記複数の第2センシング信号の中で、最大値と最小値とを比較し、前記比較した差に基づいて前記第1光源の輝度を制御する輝度制御信号を前記バックライト制御回路へ提供するセンサー補助回路とを有することを特徴とする。
【0007】
前記センサー補助回路は、前記複数の第2センシング信号を受信して前記最大値と前記最小値とを出力するデータ選択部と、前記データ選択部からの前記最大値と前記最小値との差を予め設定された基準値と比較し、前記最大値と前記最小値との差が前記予め設定された基準値より大きいか、或いは同一である場合、第1制御信号を出力し、前記最大値と前記最小値との差が前記予め設定された基準値より小さい場合、第2制御信号を出力する比較部と、前記第1制御信号に応答して前記第1光源の輝度を維持させる第1輝度制御信号を出力し、前記第2制御信号に応答して前記第1光源の輝度を増加させる第2輝度制御信号を出力する制御信号生成部とを含むことが好ましい。
前記複数のセンサーは、可視光線領域の光をセンシングする可視光線センサーと、赤外線領域の光をセンシングする赤外線センサーとを含むことが好ましい。
前記表示パネルは、第1基板と、前記第1基板と対向し複数のカラーフィルターを含む第2基板とを含み、前記複数のセンサーは、前記第2基板内に配置されることが好ましい。
前記バックライト制御回路は、パルス幅変調方式を用いて前記第1光源の輝度を増加させることが好ましい。
前記バックライト制御回路は、パルス振幅変調方式を用いて前記第1光源の輝度を増加させることが好ましい。
【0008】
前記読出し回路から前記複数の第2センシング信号を受信し、外部装置から供給されるか、或いはその内部で生成されたセンサー試験信号に応答して前記複数の第2センシング信号を前記センサー補助回路へ供給するタイミングコントローラーをさらに有することが好ましい。
前記複数のセンサーへ順次にスキャン信号を供給するスキャンドライバーをさらに有し、前記表示パネルは、前記スキャン信号を順次に受信する複数のスキャンラインと、前記複数のセンサーから前記第1センシング信号を受信する複数の読出しラインとを含むことが好ましい。
前記読出し回路は、各々対応する前記読出しラインから第1センシング信号を受信して予め設定された基準電圧と比較し、前記第1センシング信号が前記基準電圧より大きければ、前記第1センシング信号と前記基準電圧の差に対応する前記第2センシング信号として出力する複数のオペアンプと、複数のスイッチング信号に応答して前記複数の第2センシング信号を順次に出力する読出し部と、前記読出し部に前記複数のスイッチング信号を順次に供給するシフトレジスタとを含むことが好ましい。
前記バックライトユニットは、可視光線領域に属する第2光を放射する第2光源をさらに含み、前記バックライトユニットは前記第2光を前記表示パネルへ供給することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る表示装置によれば、表示装置に含まれたセンサーの劣化を感知して赤外線光源の輝度を制御することによって、センサーの劣化にしたがうセンシング能力の低下を減少させ得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による表示装置のブロック図である。
【図2】図1の表示装置の一実施形態による平面図である。
【図3】図1の複数のセンサーの一実施形態による回路図である。
【図4】図1の読出し回路の一実施形態による回路図である。
【図5】図1のセンサー補助回路の一実施形態によるブロック図である。
【図6】図1のバックライトユニットの一実施形態による断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係る表示装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態による表示装置のブロック図であり、図2は図1の表示装置の一実施形態による平面図であり、図3は図1の複数のセンサーの一実施形態による回路図である。
以下の本発明の具体的な説明において、第1センシング信号を「センシングされた信号」と称し、第2センシング信号を「センシング信号」と称する。
【0013】
図1を参照すると、表示装置100は、表示パネル110、ゲートドライバー120、データドライバー130、スキャンドライバー140、読出し回路150、タイミングコントローラー160、バックライトユニット170、バックライト制御回路180、及びセンサー補助回路190を含む。
【0014】
タイミングコントローラー160は、表示装置100の外部から複数の画像信号RGB及び制御信号CSを受信する。
タイミングコントローラー160はデータドライバー130とのインターフェイス仕様に合うように複数の画像信号RGBのデータフォーマットを変換し、変換された複数の画像信号R’G’B’をデータドライバー130へ供給する。
【0015】
また、タイミングコントローラー160はデータ制御信号DCS、例えば、出力開始信号、水平開始信号、及び極性反転信号等をデータドライバー130へ供給する。
前記タイミングコントローラー160はゲート制御信号GCS、例えば、垂直開始信号、垂直クロック信号、及び垂直クロックバー信号等をゲートドライバー120へ供給する。
タイミングコントローラー160はセンサー制御信号SCS、例えば、開始信号、第1及び第2クロック信号等を前記スキャンドライバー140へ供給する。
また、タイミングコントローラー160は読出し制御信号RCS、例えば、センシングクロック信号SCK等を読出し回路150へ供給する。
【0016】
ゲートドライバー120は、タイミングコントローラー160から供給されたゲート制御信号GCSに応答して複数のゲート信号(G1〜Gn)を順次に出力する。
データドライバー130は、タイミングコントローラー160から供給されたデータ制御信号DCSに応答して画像信号R’G’B’を複数のデータ電圧(D1〜Dm)に変換して出力する。出力された複数のデータ電圧(D1〜Dm)は表示パネル110に印加される。
スキャンドライバー140は、タイミングコントローラー160からセンサー制御信号SCSを受信して複数のスキャン信号(S1〜Sn)を順次に出力する。センサー制御信号SCSはゲート制御信号GCSに同期する信号であり得る。
【0017】
バックライトユニット170は、表示パネル110に隣接するように配置されて表示パネル110へ光を供給する。図1には示していないが、バックライトユニット110は可視光線領域の光を放射する複数の可視光線光源及び赤外線領域の光を放射する複数の赤外線光源を含む。
バックライト制御回路180は、バックライトユニット170の光源の発光強さ及び発光タイミングを制御するバックライト制御信号BCSをバックライトユニット170へ供給する。したがって、バックライト制御回路180はバックライトユニット170で放射される可視光線及び/又は赤外線の輝度を制御できる。
【0018】
図2を参考すると、表示パネル110は、第1基板111、第1基板111と対向する第2基板112、及び第1基板111と第2基板112との間に介在する液晶層(図示せず)を含む。
表示パネル110は、画像を表示する表示領域DA、及び表示領域DAを囲む周辺領域PAに区分され得る。複数の画素(R、G、B)及び複数のセンサー(SNI、SNV)は表示領域DAに具備される。説明を簡単にするため、図2には少数の画素及びセンサーのみを示したが、表示パネル110に包含できる画素及びセンサーの数は実施形態によって異なり得る。
【0019】
複数の画素は赤色画像を表示する赤色画素R、緑色画像を表示する緑色画素G、及び青色画像を表示する青色画素Bを含む。また、複数のセンサーは可視光線領域の光をセンシングする可視光線センサーSNV、及び赤外線領域の光をセンシングする赤外線センサーSNIを含む。
センサー(SNV、SNI)は開口率を減少させないために、隣接する2つの画素間領域、即ち、ブラックマトリックスが形成される領域に具備できるが、図2には赤色、緑色、及び青色画素(R、G、B)の3つの画素に対応して1つの可視光線センサーSNV又は赤外線センサーSNIが具備されたものを示した。
【0020】
ゲートドライバー120は、薄膜工程を通じて第1基板111の周辺領域PAに形成され、スキャンドライバー140は薄膜工程を通じて第2基板112の周辺領域PAに形成される。
【0021】
第1基板111と第2基板112とは部分的にオーバーラップするように結合される。
したがって、第1基板111の一端部は第2基板112と対向せず、第2基板112の一端部は第1基板111と対向しない。したがって、第1基板111の一端部にはデータドライバー130がチップオンガラスの形態で実装され、第2基板112の一端部には読出し回路150がチップオンガラスの形態で実装される。しかし、データドライバー130及び読出し回路150はチップオンフィルムの形態でも実装されうる。
【0022】
図1及び図2を参考すれば、表示パネル110は複数のゲートラインGL、複数のゲートラインGLと交差する複数のデータラインDL、及び複数の画素PXを含む。複数のゲートラインGL、複数のデータラインDL、及び複数の画素PXは第1基板111に配置され得る。
複数の画素は同一の構成及び機能を有するので、説明を簡単にするために図1には1つの画素を例として示した。
【0023】
図に示していないが、各画素PXは薄膜トランジスタ、液晶キャパシタ、及びストレージキャパシタを含む。
薄膜トランジスタのゲート電極はゲートラインGLの中で、対応するゲートラインに接続され、ソース電極はデータラインDLの中で、対応するデータラインに接続され、ドレイン電極は液晶キャパシタ及びストレージキャパシタに接続される。
【0024】
複数のゲートラインGLは、ゲートドライバー120に接続され、複数のデータラインDLはデータドライバー130に接続される。複数のゲートラインGLはゲートドライバー120から供給される複数のゲート信号(G1〜Gn)を受信し、複数のデータラインDLはデータドライバー130から供給される複数のデータ電圧(D1〜Dm)を受信する。
【0025】
各画素PXの薄膜トランジスタは対応するゲートラインに供給されるゲート信号に応答してターンオンされ、対応するデータラインに供給されたデータ電圧はターンオンされた薄膜トランジスタを通じて液晶キャパシタの第1電極(以下、“画素電極”と称する)へ印加される。一方、液晶キャパシタの第2電極(以下、“共通電極”と称する)には共通電圧が印加される。
したがって、液晶キャパシタには共通電圧とデータ電圧との電位差に該当する電圧が充電される。各画素PXは液晶キャパシタに充電された電圧の大きさにしたがって光透過率を制御して画像を表示することができる。
【0026】
表示パネル110は、複数のスキャンラインSL、スキャンラインSLと交差する複数の読出しラインRL、及び複数のセンサーSNをさらに含む。
複数のスキャンラインSL、複数の読出しラインRL、及び複数のセンサーSNは第2基板112に配置され得る。
複数のセンサーは一部の構成を除外すれば、同一の構成及び機能を有するので、説明を簡単にするために図1には1つの画素に対しての例として示した。複数のセンサーの具体的な構成は図3を参照して後述にて説明する。
【0027】
複数のスキャンラインSLは、スキャンドライバー140に接続されて複数のスキャン信号(S1〜Sn)を各々順次に受信する。
読出しラインRLは、読出し回路150に接続されて対応するセンサーSNに充電された電圧を読出し回路150へ供給する。
【0028】
図3を参照すると、各センサーSNは、センシングトランジスタ(VTR、ITR)、スイッチングトランジスタSTR、及びセンシングキャパシタCsを含む。
説明を簡単にするため、図3には4つのセンサーのみを示した。
【0029】
スイッチングトランジスタSTRの第1電極は、複数のスキャンラインSLの中で、対応するスキャンラインに接続され、第2電極は複数の読出しラインRLの中で、対応する読出しラインに接続され、第3電極はセンシングキャパシタCsとセンシングトランジスター(VTR、ITR)とに接続される。
【0030】
センシングトランジスタ(VTR、ITR)は、赤外線領域の光をセンシングする赤外線センシングトランジスタITRと可視光線領域の光をセンシングする可視光線センシングトランジスターVTRとに区分される。
赤外線センシングトランジスタITRは、シリコンゲルマニウムSiGeを含有し得、可視光線センシングトランジスタVTRはシリコンSiを含有し得る。
【0031】
センシングキャパシタCsの第1電極は、スイッチングトランジスタSTRの第3電極に接続され、第2電極にはソース電圧Vsが印加される。
例えば、ソース電圧Vsは−4Vであり得る。また、センシングトランジスタ(VTR、ITR)の第1電極にはゲート電圧Vgが印加され、第2電極にはソース電圧Vsが印加され、第3電極はセンシングキャパシタCsの第1電極に接続される。例えば、ゲート電圧Vgは−9Vであり得る。
【0032】
センシングトランジスタ(VTR、ITR)は外部から入射される光をセンシングし、センシングされた光の光量に対応する信号を出力する。センシングトランジスタ(VTR、ITR)はアモルファスシリコンを含有し得る。
センシングトランジスタ(VTR、ITR)から出力されたフォト電流によってセンシングキャパシタCsに電荷が充電される。センシングトランジスタ(VTR、ITR)へ入射される光の光量が増加するほど、センシングキャパシターCsに充電される電荷の量が増加する。したがって、センシングトランジスタ(VTR、ITR)へ入射される光の光量が増加するほど、センシングキャパシタCsに高い電圧が形成される。
【0033】
各センサーSNに対応するスキャン信号が入力されれば、スイッチングトランジスタSTRがターンオンされてセンシングキャパシタCsに形成された電圧はターンオンされたスイッチングトランジスタSTRを通じて対応する読出しラインRLへ供給する。
読出し回路150は、タイミングコントローラー160から供給される読出し制御信号RCSに応答して読出しラインRLから受信されたセンシング電圧(R1〜Rm)を充電した後に、所定の期間の間充電された電圧、即ち、センシング信号SSを順次に前記タイミングコントローラー160へ提供する。
【0034】
タイミングコントローラー160は、センシング信号SSを用いてデータを処理するためにセンシング信号SSを外部機器に伝送する。また、タイミングコントローラー160は外部から入力された、又は内部で生成されたセンサー試験信号STSに基づいてセンシング信号SSをセンサー補助回路190へ伝送する。
センサー補助回路190は、センシング信号SSを受信して、充電された電圧の最大値と最小値とを抽出する。センサー補助回路190は最大値と最小値を比較し、その比較結果に基づいて赤外線光源の輝度を制御するための輝度制御信号BRSをバックライト制御回路180へ提供する。
【0035】
具体的には、センサー補助回路190は、最大値と最小値との差が予め設定された基準値より小さい場合、赤外線光源の輝度を以前の輝度より増加させる輝度制御信号BRSをバックライト制御回路180へ供給する。
一方、センサー補助回路190は、最大値と最小値との差が予め設定された基準値より大きいか、或いは同一である場合、赤外線光源の輝度を以前の輝度に維持する輝度制御信号BRSをバックライト制御回路180へ供給する。センサー補助回路190に対する具体的な説明は図5を参考して後述にて説明する。
【0036】
図4は、図1の読出し回路の一実施形態による回路図である。
図4を参照すると、読出し回路150は、複数のオペアンプ(OP1〜OPm)、読出し部153、及びシフトレジスタ155を含む。
【0037】
オペアンプ(OP1〜Opm)の各々は第1入力端子を通じて読出しライン(RL1〜RLm)に各々接続されて対応するセンサーSNからセンシングされた電圧を受信する。また、オペアンプ(OP1〜OPm)の各々は第2入力端子をを通じて基準電圧Vrefを受信する。例えば、基準電圧Vrefは1.2Vであり得る。
【0038】
オペアンプ(OP1〜OPm)の各々はセンシングされた電圧が基準電圧Vrefより大きければ、センシング電圧(R1〜Rm)を出力する。各オペアンプ(OP1〜OPm)は対応するセンサーSNにスキャン信号が供給された後に対応する読出しライン(RL1〜RLm)からセンシング電圧(R1〜Rm)を受信する。
各オペアンプ(OP1〜OPm)の出力端子と第1入力端子との間には読出しキャパシタCrが並列接続される。本実施形態においては、読出しキャパシタCrと並列にスイッチング素子が接続される。
【0039】
読出し部153は、オペアンプ(OP1〜OPm)の出力端子に各々接続された複数の読出しスイッチング素子(ROS1〜ROSm)を含む。
シフトレジスタ155は、複数のステージ(SR1〜SRm)を含み、読出しスイッチング素子(ROS1〜ROSm)をコントロールするための複数のスイッチング信号(SW1〜SWm)を順次に出力する。
具体的には、シフトレジスタ155はタイミングコントローラー160から供給されるセンシングクロック信号SCKに応答してステージ(SR1〜SRm)を通じて順次にスイッチング信号(SW1〜SWm)を出力する。
【0040】
シフトレジスタ155から順次に出力されたスイッチング信号(SW1〜SWm)に応答して読出しスイッチング素子(ROS1〜ROSm)は順次に導通されてオペアンプ(OP1〜OPm)の出力端の電圧、即ち、センシング信号SSをタイミングコントローラー160へ順次に供給する。したがって、タイミングコントローラー160は表示パネル110で1つの行に含まれたセンサーSNによってセンシングされた電圧(R1〜Rm)を順次に受信する。
【0041】
図5は、図1のセンサー補助回路の一実施形態によるブロック図である。
図5を参照すると、センサー補助回路190は、データ選択部191、比較部193、及び制御信号生成部195を含む。
【0042】
データ選択部191は、タイミングコントローラー160からセンシング信号SSを受信して、センシングされた電圧(R1〜Rm)の中で、最大値と最小値とを抽出して最大値と最小値とに対応する信号MMSを比較部193へ伝送する。最大値及び最小値は1つのフレームに対応する時間区間内のセンシングされた電圧の中で、選択され得る。
【0043】
比較部193は、最大値と最小値とを用いて赤外線光源の輝度を調節する必要があるか否かを決定して、比較信号CPSを出力する。
具体的には、比較部193は、最大値と最小値との差を予め設定された基準値と比較して最大値と最小値との差が予め設定された基準値より大きいか、或いは同一である場合、赤外線光源の輝度を現状の輝度に維持する第1比較信号を出力し、最大値と最小値との差が予め設定された基準値より小さい場合、赤外線光源の輝度を現状の輝度より増加させる第2比較信号を出力する。
【0044】
制御信号生成部195は、比較部193からの比較信号CPSを受信して、赤外線光源の輝度を維持又は変更させる信号、即ち、輝度制御信号BRSを出力する。
具体的には、制御信号生成部195は、比較部193からの第1比較信号に応答して赤外線光源の輝度を現状の輝度に維持させる第1輝度制御信号を出力する。また、制御信号生成部195は、比較部193からの第2比較信号に応答して赤外線光源の輝度を現状の輝度より増加させる第2輝度制御信号を出力する。
【0045】
他の実施形態として、制御信号生成部195は、最大値と最小値との差と予め設定された基準値に基づいて赤外線光源の輝度制御量、特に赤外線光源の輝度を制御するための輝度情報を含む輝度制御信号BRSを伝送することができる。
【0046】
バックライト制御回路180が制御信号生成部195から第1輝度制御信号を受信する場合、バックライト制御回路180は、バックライトユニット170の光源の発光強さ(例えば、パルス振幅)及び発光時間(例えば、パルス幅)を現状の発光強さ及び発光時間と同様に維持するように制御する。
一方、バックライト制御回路180が制御信号生成部195から第2輝度制御信号を受信する場合、バックライト制御回路180はバックライトユニット170の光源の発光強さを増加させるか、或いは発光時間を長くさせる、即ち、調光デューティ(Dimming Duty)を大きく制御する。発光強さの増加量や調光デューティの増加量は赤外線光源の輝度増加量等の輝度情報を含む輝度制御信号BRSに基づいて処理され得る。
【0047】
図6は、図1のバックライトユニットの一実施形態による断面図である。
バックライトユニット170は、表示パネル110の下部に配置された回路基板171、回路基板171の上に実装されて可視光線領域の可視光L1を出射する複数の可視光線光源173、及び回路基板171の上に実装されて赤外線領域の赤外線L2を出射する複数の赤外線光源175を含む。
可視光線光源173は、ホワイト光を出射する光源、又は赤色、緑色、及び青色の光を出射する光源であり得る。
【0048】
可視光線光源173及び赤外線光源175は、互に交互に配置され得る。本発明の一例として、図6に示すように互に隣接する2つの可視光線光源173の間に1つの赤外線光源175が配置され得る。また、可視光線光源173及び赤外線光源175の各々は発光ダイオードでなされ得る。
【0049】
図に示していないが、可視光線光源173から出射された可視光L1は表示パネル110へ入射され、入射された可視光L1は液晶層を通過する。液晶層の光透過率は画素電極と共通電極との間に形成された電界によって制御される。即ち、表示パネル110は液晶層によって可視光L1の透過率を制御することによって所望する階調の画像を表示することができる。
【0050】
一方、赤外線光源175から出射された赤外線L2は、表示パネル110へ入射された後、表示パネル110を通過する。表示パネル110を通過した赤外線L2は使用者の目には認識できないので、使用者が表示パネル110に表示された画像を認識するのに影響を及ばない。
但し、表示パネル110を通過した赤外線L2は外部に放射されるが、表示パネル110の上に物体(例えば、指)が存在すれば、物体によって反射され得る。
【0051】
物体によって反射された赤外線L2は、表示パネル110内に具備されたセンシングトランジスタ(VTR、ITR)を通じてセンシングされ得る。即ち、反射された赤外線L2はセンシングトランジスタ(VTR、ITR)のアモルファスシリコン層に入射され、反射された赤外線L2の光量にしたがってセンシングトランジスタ(VTR、ITR)から出力されるフォト電流が変化される。
【0052】
図7は本発明の一実施形態による表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
先ず、外部の信号をセンシングする複数のセンサーからセンシングされた信号を受信する(ステップS100)。
次に、センシングされた信号を受信して充電し、所定の期間充電されたセンシング信号を出力する(ステップS200)。
センシング信号から最大値Vmaxと最小値Vminとを抽出する(ステップS300)。この時、最大値Vmax及び最小値Vminは1つのフレーム、又はそれ以上のフレームに対応する期間内のセンシング電圧の中で、選択され得る。
【0053】
次に、最大値Vmaxと最小値Vminとの差と予め設定された基準値Vrefを比較する(ステップS400)。
この時、最大値Vmaxと最小値Vminとの差が予め設定された基準値Vrefより大きいか、或いは同一である場合、赤外線光源の輝度を現状の輝度に維持させ(ステップS500、ステップS600a)、
最大値Vmaxと最小値Vminとの差が予め設定された基準値Vrefより小さい場合、赤外線光源の輝度を現状の輝度より増加させる(ステップS500、ステップS600b)。
【0054】
本発明の駆動方法を例として説明すれば次の通りである。以下に記載された数値は例として記載するものであって、これに限定されることではない。
表示パネル110の上に出射された赤外線を反射させる物体が存在しない場合、赤外線センシングトランジスタITRは1.2Vの電圧をセンシングキャパシターCsに充電し、読出し回路150を通過して0Vに出力される。
【0055】
表示パネル110の上に出射された赤外線を反射させる物体が存在する場合、特に出射された赤外線を最大に反射する物体が存在する場合、赤外線センシングトランジスタITRは2.2Vの電圧をセンシングキャパシターCsに充電する。
センシングキャパシターCsに充電された電圧は、読出し回路150を通じて1Vで出力される。この電圧を受信する外部機器は1Vの範囲内を255階調を区分して感知することができる。
【0056】
使用時間の経過にともない赤外線センシングトランジスタITRが劣化すれば、表示パネル110の上に出射された赤外線を最大に反射する物体が存在しても、赤外線センシングトランジスタITRはセンシングキャパシターCsに2.2Vの電圧を充電できない。したがって、赤外線センサーの能力が減少する。
これを補完するために、1つのフレーム又はその以上のフレームの間、読出し回路150で出力された電圧が例えば、約0.3V(電圧を受信する外部機器は約0.3Vの範囲内で50階調を区分して感知する)を超えない場合、バックライトユニット170の赤外線光源の出力を5%又はその以上増加させる。このような方法を通じて、使用時間の経過にともなってセンサーの能力が減少することを補完できる。
【0057】
尚、本発明は、上述の実施例に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0058】
100 表示装置
110 表示パネル
111 第1基板
112 第2基板
120 ゲートドライバー
130 データドライバー
140 スキャンドライバー
150 読出し回路
153 読出し部
155 シフトレジスタ
160 タイミングコントローラー
170 バックライトユニット
171 回路基板
173 可視光線光源
175 赤外線光源
180 バックライト制御回路
190 センサー補助回路
191 データ選択部
193 比較部
195 制御信号生成部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有し画像を表示する表示パネルと、
赤外線領域に属する第1光を放射する第1光源を含んで前記第1光を前記表示パネルへ提供するバックライトユニットと、
前記第1光源の輝度を制御するバックライト制御回路と、
外部信号を感知して複数の第1センシング信号を出力する複数のセンサーと、
前記複数の第1センシング信号を充電し、所定の期間の間前記充電された第1センシング信号を複数の第2センシング信号として出力する読出し回路と、
前記複数の第2センシング信号を受信し、前記複数の第2センシング信号の中で、最大値と最小値とを比較し、前記比較した差に基づいて前記第1光源の輝度を制御する輝度制御信号を前記バックライト制御回路へ提供するセンサー補助回路とを有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記センサー補助回路は、前記複数の第2センシング信号を受信して前記最大値と前記最小値とを出力するデータ選択部と、
前記データ選択部からの前記最大値と前記最小値との差を予め設定された基準値と比較し、前記最大値と前記最小値との差が前記予め設定された基準値より大きいか、或いは同一である場合、第1制御信号を出力し、前記最大値と前記最小値との差が前記予め設定された基準値より小さい場合、第2制御信号を出力する比較部と、
前記第1制御信号に応答して前記第1光源の輝度を維持させる第1輝度制御信号を出力し、前記第2制御信号に応答して前記第1光源の輝度を増加させる第2輝度制御信号を出力する制御信号生成部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数のセンサーは、可視光線領域の光をセンシングする可視光線センサーと、
赤外線領域の光をセンシングする赤外線センサーとを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示パネルは、第1基板と、前記第1基板と対向し複数のカラーフィルターを含む第2基板とを含み、
前記複数のセンサーは、前記第2基板内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記バックライト制御回路は、パルス幅変調方式を用いて前記第1光源の輝度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記バックライト制御回路は、パルス振幅変調方式を用いて前記第1光源の輝度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記読出し回路から前記複数の第2センシング信号を受信し、外部装置から供給されるか、或いはその内部で生成されたセンサー試験信号に応答して前記複数の第2センシング信号を前記センサー補助回路へ供給するタイミングコントローラーをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数のセンサーへ順次にスキャン信号を供給するスキャンドライバーをさらに有し、
前記表示パネルは、前記スキャン信号を順次に受信する複数のスキャンラインと、前記複数のセンサーから前記第1センシング信号を受信する複数の読出しラインとを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記読出し回路は、各々対応する前記読出しラインから第1センシング信号を受信して予め設定された基準電圧と比較し、前記第1センシング信号が前記基準電圧より大きければ、前記第1センシング信号と前記基準電圧の差に対応する前記第2センシング信号として出力する複数のオペアンプと、
複数のスイッチング信号に応答して前記複数の第2センシング信号を順次に出力する読出し部と、
前記読出し部に前記複数のスイッチング信号を順次に供給するシフトレジスタとを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記バックライトユニットは、可視光線領域に属する第2光を放射する第2光源をさらに含み、前記バックライトユニットは前記第2光を前記表示パネルへ供給することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−79316(P2012−79316A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219984(P2011−219984)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】