説明

被処理物の乾燥減容装置及び被処理物の乾燥減容方法

【課題】コンパクトであり、しかも泥状の被処理物を効率的に乾燥し、減容することができるようにした被処理物の乾燥減容装置を提供する。
【解決手段】本被処理物の乾燥減容装置は、被処理物の投入口16と乾燥ケーキの排出口17とが設けられているハウジング10内に、周方向に回転する駆動軸20が水平方向に架設され、該駆動軸20に加熱撹拌手段30が固定されている。前記各加熱撹拌手段30は、V字状ないしL字状の切欠部31aと前記駆動軸20を貫通させる切欠穴31bとを形成した一対のディスクプレート31,31と、前記切欠部同士31a,31aを対向させた一対のディスクプレート31,31の周縁間に設けられた帯状のサイドプレート32とを備え、一対のディスクプレート31,31と帯状のサイドプレート32と駆動軸20との間に、スチームSが噴射され、かつ、ドレインが排出される閉鎖空間34を設けたものとされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄された生ごみ、食品残渣、脱水汚泥、水分を含んだ紛体、ポリエチレン、シリカゲル、石炭、酸化鉄、医薬品原末、ABSその他の被処理物を乾燥させて減容するための被処理物の乾燥減容装置及び被処理物の乾燥減容方法に関し、詳しくは、被処理物を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段が備えられている被処理物の乾燥減容装置及び被処理物の乾燥減容方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品残渣や脱水汚泥など廃棄物を乾燥させて減容するための廃棄物の乾留減容装置が特許文献1に開示されている。この廃棄物の乾留減容装置は、熱風により廃棄物を予め過熱して乾燥処理する第1、第2乾燥器、廃棄物を予め破砕処理して粒状化する破砕機、そして過熱蒸気により廃棄物を過熱して乾留減容させる乾留減容器など備えている。
【0003】
また、本出願人は、被処理物の乾燥減容装置に係る発明について特許出願し、この発明は特許文献2に記載されたように特許された。この被処理物の乾燥減容装置は、スチームが供給されるループ状のパイプの両側面を2枚一組のプレートによって挟んだ加熱撹拌手段をハウジング内に複数備えたものであり、この加熱撹拌手段には、被処理物を入れ込んだ状態として撹拌するための凹陥部が設けられている。凹陥部を設けるため、ループ状のパイプは、直線状のパイプと円弧状のパイプとの間にV字形のエルボを接続したものとされ、それぞれ周方向に熔接されている。そして、ループ状のパイプとプレートとも環状に熔接されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第WO01/51587A1号パンフレット
【特許文献2】特許第4141483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された廃棄物の乾留減容装置は、第1、第2乾燥器など多数の装置が組み合わされるため、装置が大型化し、広い設置スペースが必要であるだけでなく、建設費も上昇する。さらに、この廃棄物の乾留減容装置は、廃棄物が複数の段階を経て乾燥されるため、生産性がよいとはいえない。
【0006】
また、特許文献2に記載された被処理物の乾燥減容装置は、加熱撹拌手段がループ状のパイプとプレートとを周方向と環状とに熔接したものとされているため、十字状に、すなわち交差する状態に熔接される部位がある。しかし、溶接は交差しないほうがよい場合がある。また、加熱撹拌手段のループ状のパイプの外周は、被処理物に接触するが、ループ状のパイプが撓曲していることから、被処理物の材質によっては、腐食してしまい、クラックが生じ、ループ状のパイプ内のスチームが漏出することもある。
【0007】
そこで、本発明は、コンパクトであり、しかも被処理物を効率的に乾燥し、減容することができるようにするとともに、十字に熔接される部位がなく、被処理物に接触しても腐食することがないようにした被処理物の乾燥減容装置及び被処理物の乾燥減容方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る被処理物の乾燥減容装置は、被処理物の投入口と乾燥ケーキの排出口とが設けられているハウジング内に、水平方向に架設されて周方向に回転する駆動軸と、該駆動軸の回転に連動する複数の加熱撹拌手段とを備えた被処理物の乾燥減容装置であって、前記各加熱撹拌手段は、V字状ないしL字状の切欠部と前記駆動軸を貫通させる切欠穴とを形成した一対のディスクプレートと、前記切欠部同士を対向させた一対のディスクプレートの周縁間に設けられた帯状のサイドプレートとを備え、一対のディスクプレートとサイドプレートと駆動軸との間に、スチームが噴射され、かつ、ドレインが排出される閉鎖空間を設けたものであることを特徴としている。
【0009】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、投入口からハウジング内に投入された被処理物は、加熱撹拌手段によって加熱され、水分が蒸発することにより、乾燥し、減容した粉状の乾燥ケーキとなって排出口から排出される。加熱撹拌手段は、V字状ないしL字状の切欠部を形成した一対のディスクプレートと、この一対のディスクプレートの周縁間に設けられた帯状のサイドプレートと、駆動軸とによって囲まれた閉鎖空間を設けたものとされており、閉鎖空間内にスチームが供給されることにより、全体が高温に加熱される。したがって、高温に加熱された加熱撹拌手段によって、ハウジング内が高温雰囲気に昇温するとともに、ハウジング内に投入された被処理物が加熱される。
【0010】
また、加熱撹拌手段は、一対のディスクプレートの切欠部間にサイドプレートが沿うように設けられることによって凹陥部が形成され、この凹陥部内に被処理物が入り込んで回転し、撹拌される。したがって、被処理物は、加熱撹拌手段に直接接触しつつ、高温雰囲気のハウジング内で効率的に加熱され、水分が蒸発し、減容した乾燥ケーキが生成される。
【0011】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、前記駆動軸は、スチームを前記加熱撹拌手段の閉鎖空間内に供給し、かつ、該閉鎖空間内で生成されるドレインを回収する中空部を設けた筒状に形成され、前記加熱撹拌手段は、閉鎖空間と前記駆動軸の中空部とを連通する2本の流路を備えていることが好ましい。
【0012】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、スチームが駆動軸の中空部から一方の流路を介して加熱撹拌手段の閉鎖空間内に供給され、加熱撹拌手段が加熱される。そして、スチームは、被処理物を加熱することによって加熱撹拌手段の閉鎖空間内でドレインとなり、このドレインが他方の流路を介して駆動軸の中空部へ排出される。このようにすることにより、被処理物の乾燥減容装置の構成を簡素化することができる。
【0013】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、前記駆動軸は、前記閉鎖空間内にスチームを供給するためのスチームヘッダを側面に併設し、該スチームヘッダに前記閉鎖空間と連通するスチーム供給穴が形成され、かつ、前記閉鎖空間内で生成されるドレインを回収する中空部を設けた筒状に形成され、中空部と前記閉鎖空間とを連通させるドレイン回収穴を形成したものであってもよい。
【0014】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、スチームがスチームヘッダから閉鎖空間内に供給され、閉鎖空間内で生成されたドレインが中空部内に回収されることにより、スチームとドレインとが分離され、スチームがドレインによって冷却されず、加熱撹拌手段を効率的に加熱することができる。
【0015】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、前記凹陥部から径方向に突出する撹拌羽根が前記加熱撹拌手段に取り付けられていることが好ましい。
【0016】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、凹陥部に入り込んだ被処理物は、撹拌羽根によっても回転して撹拌される。すなわち、ハウジングの底部に溜まっている被処理物が上方へ掻き上げられ、特定の被処理物のみ加熱撹拌手段に接触することなく、乾燥させる効率を向上させることができる。
【0017】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、前記撹拌羽根は、勾配が付けられていてもよい。
【0018】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、撹拌羽根に勾配が付けられていることにより、ハウジング内の被処理物を上流側から下流側へ搬送することができる。
【0019】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、各ディスクプレートに付着した被処理物を掻き落とすスクレーパが前記加熱撹拌手段間に備えられていることが好ましい。
【0020】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、被処理物を掻き落とすスクレーパが備えられていることにより、各ディスクプレートに被処理物が付着することなく、したがって、各加熱撹拌手段間のディスクプレートに被処理物が付着して目詰まりしないようにすることができる。
【0021】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、前記ハウジング内を高温にするためのジャケットがハウジングに付設されていることが好ましい。
【0022】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、ハウジングに付設されたジャケット内にスチームが供給され、ジャケット内が高温に加熱されることにより、ハウジング内が高温の雰囲気とされる。したがって、ハウジング内に投入された被処理物は、加熱されているプレートに加え、ジャケットによって高温雰囲気に置かれることになり、水分がさらに早く蒸発し、処理時間を短くすることができる。
【0023】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、前記可熱撹拌手段を駆動軸の上流側に固定し、他方、スチームを流入し、ドレインを排出する螺旋状のパイプが前記駆動軸を取り巻き、複数の撹拌羽根が該螺旋状パイプから径方向に突出した第2の加熱撹拌手段を前記駆動軸の下流側に固定したものとしてもよい。
【0024】
この被処理物の乾燥減容装置は、駆動軸の上流側に前記ディスクプレートなどを備えた加熱撹拌手段(以下、「第1の加熱撹拌手段」ともいう。)が固定され、下流側の駆動軸に第2の加熱撹拌手段が固定される。ハウジング内に投入された被処理物は、第1の加熱撹拌手段から第2の加熱撹拌手段の方へ搬送される。第2の加熱撹拌手段に搬送された被処理物は、第1の加熱撹拌手段によって、水分を蒸発する前処理が行われ、粘性が低下しているため、螺旋状のパイプに付着して共回りすることがない。したがって、第2の加熱撹拌手段は、前処理で水分が蒸発している被処理物の水分をさらに蒸発させ、減容した乾燥ケーキを生成することができる。この被処理物の乾燥減容装置は、第1の加熱撹拌手段と第2の加熱撹拌手段を備えることにより、全て第1の加熱撹拌手段で構成するよりもコストダウンを図ることができる。
【0025】
また、前記本発明に係る被処理物の乾燥減容装置において、被処理物を乾燥及び/又は発酵処理させる菌を含んだ処理材をハウジング内に投入するための処理材の投入口がハウジングに設けられていてもよい。
【0026】
この被処理物の乾燥減容装置によれば、処理材の投入口から被処理物を乾燥及び/又は発酵処理させる菌を含んだ処理材が投入されることにより、被処理物の水分が処理材によっても蒸発、及び/又は生成された乾燥ケーキが菌を含んだものとされ、乾燥時間を短縮し、及び/又は飼料や肥料、敷材その他のリサイクルできるものとして使用することができる。
【0027】
また、本発明に係る被処理物の乾燥減容方法は、前記本発明に係るいずれか一つの被処理物の乾燥減容装置を使用する被処理物の乾燥減容方法であって、加熱撹拌手段によって高温の雰囲気とされたハウジング内に被処理物の投入口から被処理物を投入し、加熱撹拌手段が回転することによって被処理物を乾燥させつつ、又は被処理物を投入すると同時に、乾燥及び/又は発酵処理させる菌を含んだ処理材をハウジング内に投入し、さらに、被処理物が乾燥し始めると、水分増加材をハウジング内に投入し、菌を含んだ乾燥ケーキを製造することを特徴としている。
【0028】
この被処理物の乾燥減容方法によれば、本発明に係る被処理物の乾燥減容装置を使用することにより、被処理物を減容した乾燥ケーキを生成することができるが、被処理物をハウジング内に投入した後、又は被処理物をハウジング内に投入すると同時に、菌を含んだ処理材が投入されることにより、被処理物が発酵し、被処理物中の水分を蒸発させる時間を短縮することができる。さらに、被処理物が乾燥し始めると、水分増加材をハウジング内に投入することにより、菌が増殖しやすい雰囲気を維持することができる。なお、水分増加材としては、排水、工業用水、泥水などを使用することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、被処理物が投入されるハウジング内に周方向に回転する駆動軸が架設され、この駆動軸に固定される加熱撹拌手段が、V字状ないしL字状の切欠部を形成した一対のディスクプレートと、この一対のディスクプレートの周縁間に設けられた帯状のサイドプレートとによって閉鎖空間を設けたものとされ、この閉鎖空間内にスチームが噴射されることによって加熱撹拌手段が加熱される。そして、ハウジング内に投入された被処理物は、加熱されたディスクプレートと広い面で接触し、また、一対のディスクプレートの切欠部にサイドプレートが沿うことによって設けられた凹陥部に入り込むことにより、加熱撹拌手段と共回りすることなく回転するため、短時間に乾燥し、減容させることができる。この結果、本被処理物の乾燥減容装置は、被処理物を効率的に乾燥ケーキに生成することができる。
【0030】
また、閉鎖空間は、一対のディスクプレートと、この一対のディスクプレートの周縁間に設けられた帯状のサイドプレートとによって設けられ、加熱撹拌手段は、ループ状に撓曲したパイプによって形成されてないため、被処理物の材質によって腐食することがなく、クラック生じないことから、閉鎖空間内のスチームが漏出しないようにすることができる。したがって、この被処理物の乾燥減容装置は、補修などの作業の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第1の実施形態を示す断面正面図である。
【図2】本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第1の実施形態であって、図1のX−X線概略断面図である。
【図3】本発明に係る被処理物の乾燥減容装置に備えられた第1の加熱撹拌手段の一実施形態であって、(a)は初期又は途中の状態を示す側面図であり、(b)は(a)と異なる途中の状態を示す側面図である。
【図4】本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第2の実施形態を示す断面正面図である。
【図5】本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第2の実施形態であって、図4のY−Y線概略断面図である。
【図6】本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第3の実施形態を示す断面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔実施形態1〕
本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第1の実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。この被処理物の乾燥減容装置は、図1に示すように、ハウジング10を貫通するように架設された水平姿勢の駆動軸20に複数個(図面では4個)の加熱撹拌手段30を固定したものである。
【0033】
ハウジング10は、天板11、2枚の側板12,12、底板13及び2枚の端板14,14によってほぼ閉鎖された処理室15を設けるもので、両側板12,12と底板13とが一体成形され、底板13が樋形状に形成されている。また、天板11には被処理物の投入口16が設けられ、底板13には乾燥ケーキの排出口17が設けられている。
【0034】
さらに、天板11の任意の箇所(図示した位置に限定しないし、複数箇所であってもよい。)には、第2の投入口16a及び第3の投入口(図示せず)が設けられている。この第2の投入口16aから、処理物を乾燥及び/又は発酵処理させる菌を含んだ処理材(図示せず)をハウジング内に投入するための処理材が投入される。菌としては、内城菌、好気性発酵菌、有用微生物郡(EM菌)など、耐熱性と発酵性を有しているものであれば、限定しないが、この菌をコーヒー粕や鋸屑、籾殻などに含ませたものが処理材として使用される。また、第3の投入口からは、排水、工業用水、泥水その他の水分増加材が投入される。
【0035】
そして、各側板12の外側に駆動軸20を支持する軸受40,40が設置されている。また、駆動軸20の一端部には、スプロケット41が取り付けられ、このスプロケット41とモータ42の回転軸とにチェーン43が掛けられ、駆動軸20が周方向に例えば毎分5〜10回転するようにされている。
【0036】
この駆動軸20は、筒状に形成されており、一端側にスチーム導入孔21が形成され、中間部に中空部22が形成され、他端側にドレイン排出孔23が形成されている。このドレイン排出孔23から中空部22の底部にドレインDを排出するためのパイプ(図示せず)が備えられている。
【0037】
このような駆動軸20に固定される各加熱撹拌手段30は、一対、すなわち2枚一組で対向したディスクプレート31,31と、この対向したディスクプレート31,31の周縁間に設けられたサイドプレート32とを備えている。2枚のディスクプレート31,31とサイドプレート32とは、熔接によって一体化されている。この加熱撹拌手段30を成形するため、溶接が十字状に交差する部位は存在していない。また、2枚のディスクプレート31,31は、等間隔に環状に配置された多数の補強ピン33,33,…によって連結されている。
【0038】
そして、ディスクプレート31には、V字状ないしL字状の切欠部31aと前記駆動軸20を貫通させる切欠穴31bとが形成されている。各ディスクプレート31の切欠穴31bの部分と駆動軸20とも熔接され、駆動軸20が周方向に回転することにより、ディスクプレート31,31及びサイドプレート32が回転するようにされている。
【0039】
また、加熱撹拌手段30には、2枚のディスクプレート31,31とサイドプレート32と駆動軸20とによって囲まれた閉鎖空間34が設けられている。そして、サイドプレート32は、2枚のディスクプレート31,31の切欠部31a,31aに沿うように成形され、切欠部31a,31aの部分に凹陥部35が設けられている。なお、凹陥部35は、図示したような1箇所だけでなく、複数箇所に設けてもよい。
【0040】
そして、この凹陥部35及び凹陥部35と反対側のサイドプレート32から撹拌羽根36,36が突出している。いずれの撹拌羽根36もサイドプレート32に固定されたアーム36aの先端部に取り付けられている。
【0041】
そして、撹拌羽根36も、駆動軸20、ディスクプレート31,31及びサイドプレート32が周方向に回転することによって周方向に回転する。したがって、撹拌羽根36の外側縁は、ハウジング10の両側板12及び底板13に近接する程度にサイドプレート32から突出している。また、底板13が樋形状に形成されていることにより、撹拌羽根36の先端縁と両側板12及び底板13との間隔が一定に維持される。
【0042】
なお、凹陥部35から突出した撹拌羽根36は、凹陥部35の反対側のサイドプレート32から突出した撹拌羽根36よりも大きくされている。ただし、凹陥部35の反対側のサイドプレート32から撹拌羽根36が突設せず、凹陥部35からのみ撹拌羽根36が突設するようにしてもよい。
【0043】
そして、凹陥部35付近に、閉鎖空間34から駆動軸20の中空部22内に連通する2本の流路37,38が設けられている。この流路は、駆動軸20に挿し込まれて中空部22内に突出する第1と第2のパイプ37,38によって形成されている。第1のパイプ37は、中空部22から閉鎖空間34内にスチームSを供給するためのものであり、第2のパイプ38は、閉鎖空間34内で生成されたドレインDを中空部22内に戻すためのものである。
【0044】
第1と第2のパイプ37,38が中空部22内に突出することにより、中空部22の底側に溜められたドレインD(図示せず)が閉鎖空間34内に戻されない。すなわち、第1と第2のパイプ37,38は、駆動軸20の回転に伴って、周方向に回転するが、下側に位置したときであっても、先端部が中空部22に溜められたドレインDの上側に突出し、ドレインDが第1と第2のパイプ37,38内に流入しないようにされている。ただし、流路37,38は、パイプでなく、駆動軸20に貫通穴を単に形成しただけとしてもよい。
【0045】
加熱撹拌手段30は、このように構成され、複数個(図面においては4個)が駆動軸20に一定の間隔をあけて固定されている。そして、各加熱撹拌手段30のディスクプレート31,31間及び両端板14と対向している両外側のディスクプレート31に近接してスクレーパ18が配置されている。スクレーパ18は、天板11から吊り下げられた吊下げロッド18aに固定されている。
【0046】
そして、ハウジング10の底部ないし側部に処理室15内を加熱するジャケット19が付設されている。ジャケット19内には、約0.19MPaの圧力のスチームSが供給される。そして、ジャケット19の底板には、ドレイン排出孔19aが設けられている。なお、ジャケット19内に供給されるスチームSは、駆動軸20の中空部22に供給されるスチームSよりも低圧であるため、それぞれのスチームSは独立したルートで供給される。ただし、スチームSは、一つのルートを分岐して、減圧弁を介してジャケット19に供給するようにしてもよい。
【0047】
第1の実施形態における被処理物の乾燥減容装置は、以上のように構成され、次に、使用方法及び動作について説明する。予め、ジャケット19内にスチームSを供給し、ジャケット19内を加熱することにより、処理室15内を高温の雰囲気とする。ジャケット19内で生成されるドレインDは、ドレイン排出孔19aから排出される。
【0048】
一方、図3(a)に示すように、駆動軸20の一端側に設けられたスチーム導入孔21から中空部22を経由して第1のパイプ37から加熱撹拌手段30の閉鎖空間34内にスチームSを供給しながら駆動軸20を回転する。すると、加熱撹拌手段30の閉鎖空間34内が高温の状態となり、各ディスクプレート31が全面高温に加熱され、処理室15内は例えば約70℃となる。また、閉鎖空間34内がスチームSによって高圧になっても、2枚のディスクプレート31,31が多数の補強ピン33,33,…によって連結されているため、加熱撹拌手段30が破損することはない。
【0049】
そして、閉鎖空間34内に噴射されたスチームSは、ディスクプレート31を加熱することによってドレインDとなる。このドレインDは、図3(b)に示すように、第2のパイプ38から駆動軸20の中空部22内に排出される。そして、中空部22内が高圧であることから、ドレインDはドレイン排出孔23に備えられたパイプから排出される。なお、ドレインDが中空部22の底部に溜まっても、このドレインDは、第1と第2のパイプ37,38の先端部が中空部22内に突出していることから、閉鎖空間34内に戻ることがない。
【0050】
このような状況下で、ハウジング10に設けられた投入口16から処理室15内に被処理物Aを投入する。被処理物Aは、隣り合っている加熱撹拌手段30のディスクプレート31とディスクプレート31との間に入りながら処理室15の底側に堆積される。ただし、投入される被処理物Aは、駆動軸20と接触しない量に制限される。
【0051】
そして、駆動軸20が回転することによって、加熱撹拌手段30が回転する。すると、処理室15の底側に堆積している被処理物Aは、撹拌羽根36によって処理室15の上側に掻き上げられる。また、上側に掻き上げられた被処理物Aは、スクレーパ18によって隣り合っている加熱撹拌手段30のディスクプレート31とディスクプレート31との間に詰まることなく、加熱撹拌手段30の凹陥部35内にも入り込み、上下に移動しながら撹拌される。
【0052】
また、加熱撹拌手段30は、一対のディスクプレート31,31とこの一対のディスクプレート30,30の周縁に設けられた帯状のサイドプレート32によって設けられているため、被処理物Aの材質によって腐食することなく、したがって、クラックが生じることがないようにされている。
【0053】
このようにしてディスクプレート31によって加熱され、凹陥部35によっても撹拌される被処理物Aは、ディスクプレート31によって広い面で接触することにより、熱伝導よく加熱され、乾燥ケーキが効率的に生成される。さらに、被処理物Aの水分が適度に蒸発した後、第2の投入口16aから菌を含んだ処理材が投入されることにより、処理物Aはさらに乾燥し、乾燥ケーキが効率的に生成される。なお、水分をあまり含んでいない被処理物Aにあっては、菌を含んだ処理材を投入口16から被処理物Aと一緒に投入してもよい。
【0054】
そして、菌は、被処理物Aが60〜80%程度の水分を含んでいると増殖しやすい。したがって、被処理物Aが乾燥した状態となっても、さらに菌を増殖させたいときは、第2の投入口から水分増加材を投入する。
【0055】
そして、乾燥ケーキは、被処理物Aの30%前後の重量となって排出口17から排出される。この乾燥ケーキは、一括処理でも連続処理でも生成することができる。そして、処理材によっても乾燥された乾燥ケーキは、菌を含んでいることから、飼料や肥料、敷材その他のリサイクルできるものとして使用することができる。なお、この被処理物の乾燥減容装置は、さらに被処理物Aの水分を蒸発させることができるが、水分が蒸発しすぎると、微粉が発生するため、取扱いが面倒になる。
【0056】
〔実施形態2〕
次に本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第2の実施形態について図4及び図5を参照しながら説明する。ただし、第1の実施形態において説明した部分と同一に相当する部分は、同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
この被処理物の乾燥減容装置は、図4に示すように閉鎖空間34内にスチームSを供給するためのスチームヘッダ25を駆動軸20の側面に併設し、図5に示すようにこのスチームヘッダ25に閉鎖空間34と連通するスチーム供給穴26を設けたことを特徴としている。したがって、駆動軸20の一端側に形成されたスチーム導入孔21は、図4に示すように、中空部22に連通せず、スチームヘッダ25に連通している。
【0058】
また、駆動軸20の中空部22は、閉鎖空間34内のドレインDを回収するためにのみ使用され、中空部22と閉鎖空間34とを連通させるドレイン回収穴27が形成されている。ドレイン回収穴27には、中空部22の底部に溜まったドレインDが閉鎖空間34内に戻らないようにするためのパイプ28が内向きに突出するように取り付けられている。ただし、このパイプ28は、必須でなく、省略してもよい。
【0059】
第2の実施形態における被処理物の乾燥減容装置の他の構成は、第1の実施形態と同じであるため、ここで、第2の実施形態の使用方法及び動作について説明する。第2の実施形態における被処理物の乾燥減容装置も、ジャケット19内にスチームSを供給し、ジャケット19内を加熱することにより、処理室15内を高温の雰囲気とする。
【0060】
一方、スチームSを駆動軸20のスチーム導入孔21からスチームヘッダ25内に供給する。このスチームSは、スチーム供給穴26から閉鎖空間34内に流入し、加熱撹拌手段30が加熱される。そして、ハウジング10内に投入された被処理物Aは、加熱撹拌手段30の凹陥部35によって撹拌されつつ、ディスクプレート31によって加熱され、乾燥ケーキが効率的に生成される。
【0061】
そして、閉鎖空間34内に流入したスチームSは、加熱撹拌手段30を加熱することによってドレインDとなるが、このドレインDは、駆動軸20のパイプ28及びドレイン回収穴27から中空部22内に排出され、ドレイン排出孔23から排出される。なお、ドレインDが中空部22の底部に溜められても、このドレインDは、パイプ28が内向きに突出していることにより、閉鎖空間34内に戻ることがない。
【0062】
そして、この第2の実施形態における被処理物の乾燥減容装置は、スチームSがスチームヘッダ25から閉鎖空間34内に流入し、ドレインDが中空部22に回収されていることにより、スチームSとドレインDとが分離されるため、スチームSがドレインDによって冷却されず、加熱撹拌手段30を効率的に加熱することができる。なお、詳しく説明しないが、第2の実施形態における被処理部の乾燥減容装置においても第2の投入口16aが設けられ、この第2の投入口16aから菌を含んだ処理材を投入し、必要に応じて、第3の投入口からハウジング内に水分増加材を投入してもよい。
【0063】
〔実施形態3〕
次に、本発明に係る被処理物の乾燥減容装置の第3の実施形態について図6及び必要に応じて図1を参照しながら説明する。ただし、第1の実施形態において説明した部分と同一に相当する部分は、同一符号を付して説明する。
【0064】
この被処理物の乾燥減容装置は、被処理物Aを搬送しながら乾燥させるためのもので、ハウジング10及び駆動軸20が第1の実施形態のものよりも例えば5〜6倍の長さとされている。したがって、ハウジング10の上流側(図面において左側)の天板11に被処理物Aの投入口16が設けられ、下流側(図面において右側)の底板13に乾燥ケーキの排出口17が設けられている。また、必要に応じて、処理室15内の微紛を排出するためのペーパー排出口(図示せず)が天板11の中間に設けられている。
【0065】
そして、駆動軸20は、第1の実施形態と同じく、一端側にスチーム導入孔21、中間部に中空部22、他端側にドレイン排出孔23がそれぞれ形成され(図1参照)、あるいは、第2の実施形態と同じく、スチームヘッダ25を側面に併設したものとされている。いずれにしても、駆動軸20の上流側に前記の第1の実施形態の加熱撹拌手段30(以下、「第1の加熱撹拌手段30」という。)が固定され、駆動軸20の下流側に第2の加熱撹拌手段50が固定される。
【0066】
第2の加熱撹拌手段50は、スチームSが供給・回収される螺旋状のパイプ51と、螺旋状のパイプ51よりも外側に配置される撹拌羽根52とを備えている。第2の加熱撹拌手段50は、第1の加熱撹拌手段30のようにディスクプレート31やサイドプレート32が備えられていない。第2の加熱撹拌手段50に備えられた螺旋状のパイプ51は、駆動軸20を1〜2,3周取り巻く短いものが直列に配置され、それぞれ一端部と他端部が駆動軸20内の中空部22内に入り込み、あるいは、一端部がスチームヘッダ25に接続され、他端部が中空部22内に入り込んでいる。ただし、螺旋状のパイプ51は、1本の長いものが駆動軸20を取り巻くようにしてもよい。
【0067】
いずれにしても、螺旋状のパイプ51には、撹拌羽根52が突出する状態に固定されている。この撹拌羽根52も前記の第1の加熱撹拌手段30に備えられた撹拌羽根36も、被処理物Aを上流側から下流側へ搬送するための勾配が付けられている。
【0068】
そして、ハウジング10の底部ないし側部には、処理室15内を高温に加熱するためのジャケット(図示せず)が付設されている。なお、駆動軸20を周方向に回転させるモータ42は、図1において駆動軸20の一端側(スチーム導入孔21を形成した側)に配置し、図4において駆動軸20の他端側(ドレイン排出孔23を形成した側)に配置しているが、いずれの側に配置してもよい。
【0069】
ここで、第3の実施形態における被処理物の乾燥減容装置の使用方法及び動作について説明する。予め、ジャケット内にスチームSを供給し、処理室15内を高温に加熱する。そして、駆動軸20の一端側に設けられたスチーム導入孔21から中空部22又はスチームヘッダ25内にスチームSを供給しながら駆動軸20を回転する。すると、スチームSは、第1の加熱撹拌手段30の閉鎖空間34内に供給され、この閉鎖空間34内が高温の状態となり、各ディスクプレート31が全面、高温に加熱される。そして、閉鎖空間34内で生成されたドレインDは、駆動軸20の中空部22内に流入し、レイン排出孔23から排出される。
【0070】
一方、第2の加熱撹拌手段50に備えられた螺旋状のパイプ51内にもスチームSが供給され、螺旋状のパイプ51が高温に加熱される。螺旋状のパイプ51内で生成されたドレインDも駆動軸20の中空部22内に流入する。中空部22内のドレインDは、ドレイン排出孔23から排出される。
【0071】
そして、被処理物の投入口16から処理室15内に被処理物Aが投入される。また、被処理物Aの水分が適度に蒸発した後、あるいは、水分をあまり含んでいない被処理物Aにあっては当初より、第2の投入口16aから菌を含んだ処理材が投入される。この被処理物Aは、隣り合っている第1の加熱撹拌手段30の凹陥部35が連続していることにより、また、第1の加熱撹拌手段30の勾配付きの撹拌羽根36によって下流の方へ搬送される。そして、この被処理物Aは、ディスクプレート31で加熱されるため、効率的に水分が蒸発し、共回りすることなく、第2の加熱撹拌手段50へ搬送される。
【0072】
この被処理物Aは、第1の加熱撹拌手段30及び処理材によって前処理され、ある程度の水分が蒸発し、粘性が低下しているため、第2の加熱撹拌手段50の螺旋状のパイプ51に付着することがなく、換言すれば、共回りすることなく加熱される。なお、前処理の段階で処理材を投入するのではなく、第2の加熱手段50によって加熱する段階で菌を含んだ処理材を投入するようにしてもよい。この場合には、必要に応じて、第3の投入口からハウジング内に水分増加材を投入する。
【0073】
いずれにしても、被処理物Aは、第2の加熱撹拌手段50によって、さらに乾燥され、乾燥ケーキが生成される。この乾燥ケーキは、排出口17から排出される。この乾燥ケーキが菌を含んだものであると、飼料や肥料、敷材その他のリサイクルできるものとして使用することができる。
【0074】
なお、第1の加熱撹拌手段30によって被処理物Aを乾燥させることなく、第2の加熱撹拌手段50によってのみ、被処理物Aを乾燥させようとすると、被処理物Aの粘性によって、被処理物Aが螺旋状のパイプ51に付着し、共回りすることもありえる。しかし、被処理物Aは、第1の加熱撹拌手段30によって予め乾燥され、粘性が低下しているため、第2の加熱撹拌手段50の螺旋状のパイプ51と共回りすることなく、乾燥され、減容した乾燥ケーキが生成される。
【0075】
なお、本発明は、前記の実施形態に限定することなく、種々変更することができる。例えば、第2の実施形態で説明した長さのハウジング10及び駆動軸20の全長にわたって、第1の加熱撹拌手段30を備えるようにしてもよい。この場合、第2の実施形態で説明した被処理物の乾燥減容装置よりもコストアップするが、乾燥効率をさらに高めることができる。
【0076】
さらに、本被処理物の乾燥減容装置は、オプションによって撹拌羽根36やスクレーパ18、ジャケット19、第2の投入口16a、第3の投入口を備えないようにしてもよい。また、本被処理物の乾燥減容装置が第2の投入口16aを備えていたとしても、乾燥ケーキを飼料や肥料、敷材その他のリサイクルできるものとして使用しないときは、菌を含んだ処理材を投入しなくてもよい。
【符号の説明】
【0077】
10……ハウジング
16……投入口
16a…第2の投入口
17……排出口
18……スクレーパ
19……ジャケット
20……駆動軸
22……中空部
25……スチームヘッダ
26……スチーム供給穴
27……ドレイン回収穴
30……加熱撹拌手段
31……ディスクプレート
31a…切欠部
31b…切欠穴
32……サイドプレート
33……補強ピン
34……閉鎖空間
35……凹陥部
36……撹拌羽根
50……加熱撹拌手段
52……撹拌羽根
A………被処理物
D………ドレイン
S………スチーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物の投入口と乾燥ケーキの排出口とが設けられているハウジング内に、水平方向に架設されて周方向に回転する駆動軸と、該駆動軸の回転に連動する複数の加熱撹拌手段とを備えた被処理物の乾燥減容装置であって、
前記各加熱撹拌手段は、V字状ないしL字状の切欠部と前記駆動軸を貫通させる切欠穴とを形成した一対のディスクプレートと、前記切欠部同士を対向させた一対のディスクプレートの周縁間に設けられた帯状のサイドプレートとを備え、一対のディスクプレートとサイドプレートと駆動軸との間に、スチームが噴射され、かつ、ドレインが排出される閉鎖空間を設けたものであることを特徴とする被処理物の乾燥減容装置。
【請求項2】
前記駆動軸は、スチームを前記加熱撹拌手段の閉鎖空間内に供給し、かつ、該閉鎖空間内で生成されるドレインを回収する中空部を設けた筒状に形成され、
前記加熱撹拌手段は、閉鎖空間と前記駆動軸の中空部とを連通する2本の流路を備えていることを特徴とする請求項1に記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項3】
前記駆動軸は、前記閉鎖空間内にスチームを供給するためのスチームヘッダを側面に併設し、該スチームヘッダに前記閉鎖空間と連通するスチーム供給穴が形成され、かつ、前記閉鎖空間内で生成されるドレインを回収する中空部を設けた筒状に形成され、中空部と前記閉鎖空間とを連通させるドレイン回収穴を形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項4】
前記凹陥部から径方向に突出する撹拌羽根が前記加熱撹拌手段に取り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項5】
前記撹拌羽根は、勾配が付けられていることを特徴とする請求項4に記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項6】
各ディスクプレートに付着した被処理物を掻き落とすスクレーパが前記加熱撹拌手段間に備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項7】
前記ハウジング内を高温にするためのジャケットがハウジングに付設されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一つに記載の可熱撹拌手段を駆動軸の上流側に固定し、
他方、スチームを流入し、ドレインを排出する螺旋状のパイプが前記駆動軸を取り巻いている第2の加熱撹拌手段を前記駆動軸の下流側に固定したことを特徴とする被処理物の乾燥減容装置。
【請求項9】
被処理物を乾燥及び/又は発酵処理させる菌を含んだ処理材をハウジング内に投入するための投入口がハウジングに設けられていることを特徴とする請求項1ないし8の何れか一つに記載の被処理物の乾燥減容装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか一つに記載の被処理物の乾燥減容装置を使用する被処理物の乾燥減容方法であって、
加熱撹拌手段によって高温の雰囲気とされたハウジング内に被処理物の投入口から被処理物を投入し、加熱撹拌手段が回転することによって被処理物を乾燥させつつ、又は被処理物を投入すると同時に、乾燥及び/又は発酵処理させる菌を含んだ処理材をハウジング内に投入し、さらに、被処理物が乾燥し始めると、水分増加材をハウジング内に投入し、菌を含んだ乾燥ケーキを製造することを特徴とする被処理物の乾燥減容方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−203675(P2010−203675A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49082(P2009−49082)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(593071270)山本技研工機株式会社 (7)
【Fターム(参考)】