説明

複合材料

【課題】従来の複合材料に比し層間せん断強度及び圧縮強度を十分に向上させることが可能な実用性に秀れた複合材料の提供。
【解決手段】複数の炭素フィラメント1を収束した炭素繊維束2を一方向に引き揃えた一方向繊維体3若しくは前記炭素繊維束2を経糸及び緯糸として織成した織成繊維体に、硬化性のマトリックス樹脂4を含浸させて構成されるプリプレグ5と、硬化性樹脂で構成される樹脂シート6とを交互に積層して成る複合材料であって、前記プリプレグ5のマトリックス樹脂4及び前記樹脂シート6の硬化性樹脂に、カップスタック型のCNT7を分散状態で含有せしめる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、炭素繊維体(基材)とマトリックス樹脂とで構成されるプリプレグを複数積層して成る複合材料は、軽量で且つ力学的特性に秀れるため、スポーツ用途,自動車用途,航空機用途などの幅広い分野で使用されている。尚、プリプレグとは基材にマトリックス樹脂を含浸させ半硬化状態としたものである。
【0003】
また、近年においては、気相成長法により作製されるカーボンナノチューブ(以下、「CNT」という。)を上記複合材料の分野で利用することにより、力学的特性を向上させることが提案されている。
【0004】
具体的には、例えば、特許文献1に開示されるように、一方向繊維体を基材とし、マトリックス樹脂を含浸させ半硬化状態としたユニダイレクションプリプレグ(以下、「UDPP」という。)を複数積層し、各層間にCNTを添加して硬化成形させて成る複合材料や、特許文献2に開示されるように、長繊維に含浸させる樹脂母材(マトリックス樹脂)に気相成長炭素繊維(CNT)を分散させ、その後、硬化成形させて成る複合材料等が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−22141号公報
【特許文献2】特開平7−41564号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示される複合材料では、十分な圧縮強度や層間せん断強度の向上効果が発揮されていない。即ち、上記気相成長法により作製されたCNTは、直径が数十nm〜数百nmでアスペクト比が数十〜数百の非常に細い繊維状物質であるが、このようなCNTをマトリックス樹脂に含浸させても、圧縮強度や層間せん断強度を十分に向上させることはできない。また、マトリックス樹脂のみに上記CNTを分散させた場合には、基材とマトリックス樹脂との結合及びUDPP同士の結合への寄与度が小さく、十分な層間せん断強度が発揮されない。
【0007】
更に、UDPPを積層し、その層間にCNTを添加する場合、均一に添加することは困難であるため、例えば層間せん断強度などで強度ムラが発生し易くなる。
【0008】
本発明は、上述のような現状に鑑み、細い繊維状のCNTではなく、カップスタック型のCNTをプリプレグ及びこのプリプレグの間に設けられる樹脂シートに夫々分散状態で含有せしめることで上記問題点を解決したもので、従来の複合材料に比し、層間せん断強度及び圧縮強度を十分に向上させることが可能な極めて実用性に秀れた複合材料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
複数の炭素フィラメント1を収束した炭素繊維束2を一方向に引き揃えた一方向繊維体3若しくは前記炭素繊維束2を経糸及び緯糸として織成した織成繊維体に、硬化性のマトリックス樹脂4を含浸させて構成されるプリプレグ5と、硬化性樹脂で構成される樹脂シート6とを交互に積層して成る複合材料であって、前記プリプレグ5のマトリックス樹脂4及び前記樹脂シート6の硬化性樹脂には、カップスタック型のCNT7が分散状態で含有されていることを特徴とする複合材料に係るものである。
【0011】
また、請求項1記載の複合材料において、前記カップスタック型のCNT7として、アスペクト比が2〜50に設定されているものが採用されていることを特徴とする複合材料に係るものである。
【0012】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の複合材料において、前記プリプレグ5のマトリックス樹脂4より前記樹脂シート6の硬化性樹脂の方が、前記カップスタック型のCNT7の含有割合が高く設定されていることを特徴とする複合材料に係るものである。
【0013】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の複合材料において、前記マトリックス樹脂4には、このマトリックス樹脂4に対してカップスタック型のCNT7が2〜10wt%含有されていることを特徴とする複合材料に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の複合材料において、前記樹脂シート6の硬化性樹脂には、この硬化性樹脂に対してカップスタック型のCNT7が10〜30wt%含有されていることを特徴とする複合材料に係るものである。
【0015】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の複合材料において、前記プリプレグ5のマトリックス樹脂4及び前記樹脂シート6の硬化性樹脂として、同一組成の樹脂が採用されていることを特徴とする複合材料に係るものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、上述のように構成したから、従来の複合材料に比し、層間せん断強度及び圧縮強度を十分に向上させることが可能な極めて実用性に秀れた複合材料となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して説明する。
【0018】
マトリックス樹脂4にカップスタック型のCNT7(以下、「CSCNT7」という。)が分散状態で含有されたプリプレグ5と、硬化性樹脂にCSCNT7が分散状態で含有された樹脂シート6とを交互に積層し、硬化成形して成る複合材料は、分散したCSCNT7により繊維体3とマトリックス樹脂4との結合及びプリプレグ5同士の結合が強固となり、硬化後の各プリプレグ5間において層間剥離が生じ難い。
【0019】
具体的には、CSCNT7は、図1,2に図示したような構造、即ち、炭素網Aの端部(カップの上縁部a)に多くの官能基(例えばカルボキシル基や水酸基)を有するユニット構造が複数積み重なった構造であり、上下端部だけでなく側周面にも官能基が存在することになるため、それだけ濡れ性に秀れることになる。従って、プリプレグ5と樹脂シート6とにCSCNT7を均一に分散させることが可能となり、CSCNT7が均一に分散することで以下の作用効果を生じる。
【0020】
(1) CSCNT7は、上記構造を有するため、繊維体3とマトリックス樹脂4との
間においてCSCNT7の端部が楔効果を発揮することで両者の結合が強固とな
り、これにより繊維体3間の層間せん断強度が向上する。
【0021】
(2) また、CSCNT7の各ユニット同士の間(各カップ状の炭素網Aの内周面b
及び外周面cの間)には間隙が存在し、これにより、外部から応力が加わった場
合、応力吸収が行われるため、座屈し難い。よって、複合材料とした場合に圧縮
強度が向上すると考えられる。
【0022】
(3) 更に、例えばCSCNT7を含有させるプリプレグ5及び樹脂シート6に濃度
差を持たせることで、プリプレグ5と樹脂シート6とを積層して硬化成形により
樹脂が溶融した際、CSCNT7が高濃度側から低濃度側へと移動する。これに
より、上記楔効果をプリプレグ5と樹脂シート6との境界部分でも効率良く発現
させることが可能となる。
【0023】
(4) その上、例えばプリプレグ5のマトリックス樹脂4及び樹脂シート6の硬化性
樹脂の組成を同一とした場合には、複合材料中で相分離が生じ難くなり、それだ
け剥離強度を向上させることが可能となる。
【0024】
よって、本発明によれば、従来の複合材料に比し、層間せん断強度及び圧縮強度が大幅に向上した複合材料を実現可能となる。
【実施例】
【0025】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0026】
本実施例は、複数の炭素フィラメント1を収束した炭素繊維束2を一方向に引き揃えた一方向繊維体3若しくは前記炭素繊維束2を経糸及び緯糸として織成した織成繊維体に、硬化性のマトリックス樹脂4を含浸させて構成されるプリプレグ5と、硬化性樹脂で構成される樹脂シート6とを交互に積層して成る複合材料であって、前記プリプレグ5のマトリックス樹脂4及び前記樹脂シート6の硬化性樹脂には、カップスタック型のCNT7が分散状態で含有されているものである。
【0027】
具体的には、図3に図示したように、繊維体として複数の炭素フィラメント1を収束した炭素繊維束2を一方向に引き揃えた一方向繊維体3が採用されており、この一方向繊維体3に熱硬化性のマトリックス樹脂4を含浸させることでUDPPが構成され、このUDPPを熱硬化性樹脂で構成される樹脂シート6を介して複数積層して加熱硬化せしめることで複合材料とする。尚、炭素繊維束2を経糸及び緯糸として織成して成る織成繊維体を用いても良い。また、硬化性樹脂として熱硬化性樹脂以外の樹脂を採用しても良い。
【0028】
各部を具体的に説明する。
【0029】
プリプレグ5のマトリックス樹脂4及び樹脂シート6の熱硬化性樹脂に含有せしめられるカップスタック型のCNT7(CSCNT7)として、アスペクト比が2〜50に設定されているものが採用されている。これは、アスペクト比が2未満若しくは50を超えるとCSCNT構造を有効に活用できず、十分な力学的特性が発揮されないためである。
【0030】
また、CSCNT7の含有割合は、プリプレグ5のマトリックス樹脂4より前記樹脂シート6の硬化性樹脂の方が高く設定されている。
【0031】
これにより、加熱硬化の際に樹脂が溶融すると、CSCNT含有割合の高い(高濃度の)樹脂シート6側からCSCNT含有割合の低い(低濃度の)プリプレグ5側にCSCNT7が移動し、この際、溶融して一体化しつつあるプリプレグ5と樹脂シート6との境界部分にもCSCNT7が存在することになり、上記楔効果によりプリプレグ5と樹脂シート6との結合強度が強固となる。
【0032】
尚、マトリックス樹脂4には、このマトリックス樹脂4に対してCSCNT7が2〜10wt%含有されている。これは、2wt%以下になるとCSCNT構造の特性を有効に活用することができず、10wt%以上になると繊維体に樹脂を均一且つ十分に含浸させることができなくなり、十分な力学的特性が発揮されないためである。
【0033】
また、樹脂シート6の硬化性樹脂には、この硬化性樹脂に対してCSCNT7が10〜30wt%含有されている。これは、10wt%以下になるとCSCNT構造の特性を有効に活用することができず、30wt%以上になると樹脂との均一化が困難となるためである。
【0034】
また、プリプレグ5のマトリックス樹脂4及び前記樹脂シート6の熱硬化性樹脂は、同一の樹脂組成が採用されている。これにより、加熱硬化の際に相分離が起こり難く、それだけ剥離強度が向上する。
【0035】
具体的には、熱硬化性樹脂としては以下のA〜Cから成る樹脂組成物を採用する。
A:主剤 ノボラック系エポキシ樹脂若しくはビスフェノールA型エポキシ樹脂
B:硬化剤 ジシアンジアミド(主剤を硬化させるものであれば特に制限はない。)
C:硬化促進剤 DCMU若しくはイミダゾール(主剤を硬化させるものであれば特に制
限はない。)
本実施例においては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とジシアンジアミドとDCMUとから成る樹脂組成物が採用されている。
【0036】
以下、本実施例の作製方法について説明する。
【0037】
樹脂シート6は、上記主剤にCSCNT7を添加して攪拌混合した後、上記硬化剤を添加して70〜80℃×0.5〜2hの条件で加熱攪拌し、更に、上記硬化促進剤を加えた後、70〜80℃×3〜10minの条件で加熱攪拌し、続いて、当該樹脂組成物を離型フィルム(図示省略)上に塗布し、厚さが20〜100μmのシート状となるように成形して作製される。尚、有機溶剤を適宜加えてもよい。具体的には本実施例では以下の手順で作製している。
【0038】
(1) 上記主剤(100重量部)にCSCNT7(アスペクト比10)を全体樹脂量
に対して10wt%となるように添加して、攪拌混合する。
【0039】
(2) 攪拌混合後、(1)の樹脂組成物に上記硬化剤(4.5重量部)を添加する。
その後、75℃×0.5hで加熱しながら攪拌する。
【0040】
(3) (2)の樹脂組成物に上記硬化促進剤(3重量部)を加えた後、75℃×5m
inで更に加熱しながら攪拌する。
【0041】
(4) (3)の樹脂組成物を離型フィルム上に塗布し、厚さが50μmのシート状と
なるように成形する。
【0042】
尚、プリプレグ5のマトリックス樹脂4となるプリプレグ用樹脂シートは、上記(1)のCSCNT7を全体樹脂量に対して5wt%となるように添加する点以外は、上記同様の手順で作製される。
【0043】
プリプレグ5(UDPP)は、上述のようにして作製したプリプレグ用樹脂シート及び東レ製T−700SCを炭素繊維束2として採用し、FAW(単位面積当たりの繊維重量)=125g/mの目付けの一方向繊維体3を用いて作製される。
【0044】
具体的には、一方向繊維体3の両面若しくは片面にプリプレグ用樹脂シートを積層し、この一方向繊維体3とプリプレグ用樹脂シートとから成る積層体を離型フィルムを介して80〜120℃×3〜10min×1〜10kgf/cmで熱ラミネートすることで、プリプレグ5が作製される。
【0045】
本実施例においては、一方向繊維体3の片面にプリプレグ用樹脂シートを積層し、この積層体を離型フィルムを介して100℃×5min×2〜4kgf/cmで熱ラミネートすることでプリプレグ5を作製している。
【0046】
本実施例は、上述のようにして作製したUDPPと樹脂シート6とを所定の枚数積層した後(図3(a))、120〜150℃×0.5〜2h×1〜5kgf/cmで硬化成形することで作製される(図3(b))。具体的には、130℃×1h×3kgf/cmで硬化成形することで作製されている。
【0047】
ここで、本実施例では、上述のようにプリプレグ5を樹脂シート6を介して積層し、且つ、プリプレグ5及び樹脂シート6の双方にCSCNT7を含有せしめ、更に、プリプレグ5より樹脂シート6のCSCNT7の含有割合を高くしているため、加熱されて図3(b)の状態となると、マトリックス樹脂4及び樹脂シート6の熱硬化性樹脂が溶融して境界が曖昧となり、樹脂シート6に含有されるCSCNT7がより低濃度側のプリプレグ5へ移動する。これにより、樹脂シート6は、樹脂シート6の中心部分でCSCNT7の濃度が最も高く、プリプレグ5側へ行くほど濃度が徐々に低くなる分布を有し、さらに樹脂シート6とプリプレグ5の境界部でCSCNT7が存在するため、CSCNT7の楔効果が効率よく発揮される。
【0048】
よって、各層間の結合がそれだけ強固となり、層間せん断強度が大幅に向上することになる。また、CSCNT7は気相成長法により得られる従来のCNTに比し座屈しにくく、応力吸収などが良好に行われるため、圧縮強度も大幅に向上する。
【0049】
しかも、プリプレグ5と樹脂シート6とを交互に積層させることで、マトリックス樹脂4にCSCNT7を多く含有させなくても、樹脂シート6に多めに含有させておくことで、繊維体へのマトリックス樹脂4の含浸を阻害することなく上記作用効果を得ることができる。
【0050】
本実施例は上述のように構成したから、マトリックス樹脂4にCSCNT7が分散状態で含有されたプリプレグ5と、硬化性樹脂にCSCNT7が分散状態で含有された樹脂シート6とを交互に積層し、硬化成形して成る複合材料は、分散したCSCNT7により繊維体3とマトリックス樹脂4との結合及びプリプレグ5同士の結合が強固となり、硬化後の各プリプレグ5間において層間剥離が生じ難い。また、外部から応力が加わった場合、CSCNT7により応力吸収が行われるため、座屈し難く、圧縮強度が向上する。更に、マトリックス樹脂4及び樹脂シート6の硬化性樹脂の組成を同一としたから、複合材料中で相分離が生じ難くなり、それだけ剥離強度を向上する。
【0051】
よって、本実施例は、従来の複合材料に比し、層間せん断強度及び圧縮強度を十分に向上させることが可能な極めて実用性に秀れた複合材料となる。
【0052】
本実施例の効果を裏付ける実験例について説明する。
【0053】
実験例では、上述のようにUDPP及び樹脂シートにCSCNTを含有させた実施例と、UDPP及び樹脂シートにCSCNTを含有させない比較例1と、UDPPにCSCNTを含有させ樹脂シートにはCSCNTを含有させない比較例2のGIC及びGIICを測定し、比較した。図4に実験結果を示す。GIC及びGIICは共にJIS K7086に準拠して測定した。尚、測定用試料は、上下の最外層がUDPPとなるように8枚のUDPPと7枚の樹脂シートとを交互に積層し、硬化成形して得たものである。また、UDPPの繊維引き揃え方向は各層同一方向(0°方向)とした。
【0054】
実験結果から、プリプレグ及び樹脂シートの双方にCSCNTを含有させることで、GIC及びGIICの著しい向上が認められた。このように直接的な開口破壊靱性が著しく向上した報告例は今までに無い。従って、層間せん断強度(ILSS)及び圧縮強度も著しく向上するものと想定される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】カップスタック型のCNTの要部の拡大概略説明斜視図である。
【図2】カップスタック型のCNTの構成概略説明図である。
【図3】本願発明の拡大概略説明断面図である。
【図4】実験結果を示す表である。
【符号の説明】
【0056】
1 炭素フィラメント
2 炭素繊維束
3 一方向繊維体
4 マトリックス樹脂
5 プリプレグ
6 樹脂シート
7 カップスタック型のCNT

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の炭素フィラメントを収束した炭素繊維束を一方向に引き揃えた一方向繊維体若しくは前記炭素繊維束を経糸及び緯糸として織成した織成繊維体に、硬化性のマトリックス樹脂を含浸させて構成されるプリプレグと、硬化性樹脂で構成される樹脂シートとを交互に積層して成る複合材料であって、前記プリプレグのマトリックス樹脂及び前記樹脂シートの硬化性樹脂には、カップスタック型のCNTが分散状態で含有されていることを特徴とする複合材料。
【請求項2】
請求項1記載の複合材料において、前記カップスタック型のCNTとして、アスペクト比が2〜50に設定されているものが採用されていることを特徴とする複合材料。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の複合材料において、前記プリプレグのマトリックス樹脂より前記樹脂シートの硬化性樹脂の方が、前記カップスタック型のCNTの含有割合が高く設定されていることを特徴とする複合材料。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか1項に記載の複合材料において、前記マトリックス樹脂には、このマトリックス樹脂に対してカップスタック型のCNTが2〜10wt%含有されていることを特徴とする複合材料。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか1項に記載の複合材料において、前記樹脂シートの硬化性樹脂には、この硬化性樹脂に対してカップスタック型のCNTが10〜30wt%含有されていることを特徴とする複合材料。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1項に記載の複合材料において、前記プリプレグのマトリックス樹脂及び前記樹脂シートの硬化性樹脂として、同一組成の樹脂が採用されていることを特徴とする複合材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−13327(P2009−13327A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178203(P2007−178203)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(000105154)株式会社GSIクレオス (31)
【出願人】(000155698)株式会社有沢製作所 (117)
【Fターム(参考)】