説明

調理用バッグ

加熱装置中または加熱装置上での使用に適したパッケージングであって、使用の際、加熱する物をその中に密閉するバッグを含んでおり、バッグには開口部が形成されており、開口部上は、バッグ中にウィンドウを形成するフィルム材で密閉されており、フィルムとバッグ材との間のシールは、温度および(または)圧力にセンシティブであり、バッグ内の前記温度および(または)圧力があらかじめ決定されたレベルに達した際、バッグ内の空気を放出させるべく、ウィンドウは、バッグから少なくとも部分的に自動的に分離する、パッケージングを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を調理することができる密封バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、オーブンのような加熱調理装置に直接入れることができるパッケージングされた、販売前に包装された食品の提供に向けた動きがある。このときパッケージング内に含まれる食品は、パッケージング内に入ったまま調理される。
【0003】
このことは、パッケージング内に入れることができるという利点を有し、また、例えばパッケージング内の圧力を制御することによって、調理環境をある程度適切に制御した場合、調理作業が改善される。
【0004】
異なる種類の食品を互いに接触させることなく、同一のオーブンで調理することができる。しかしながら、特に匂いのある食品の場合、食品の味に対する悪影響を及ぼすこととなる場合がある。
【0005】
さらに、ジュースやこれに類するもののような調理の副産物(cooking by-productions)はパッケージング内に保存され、オーブンからパッケージングを出した後、容易に取り出すことができ、これにより、より清潔に調理することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらのシステムは、一旦調理が終了した場合、パッケージングを加熱調理装置から取り出さねばならず、それから食べるためにその中身を取り出すことができるようにパッケージングを開けなければならないという欠点を有する。
【0007】
このように装置からパッケージングを移動する際、通常パッケージングは非常に熱い。このため、この動作中にユーザが火傷する危険性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、加熱装置内または加熱装置上での使用に適したパッケージングを提供する。このパッケージングは、使用する際、加熱する物を密閉するバッグを含んでいる。このバッグには開口部が形成されており、この開口部は、バッグ中のウィンドウを形成するフィルム材で密閉される。
【0009】
このフィルムとバッグ材との間のシールは、温度および(または)圧力にセンシティブに反応し、バッグ内の大気を放出するように定められたレベルに達するバッグ内の温度および(または)圧力となった場合、ウィンドウは、バッグから自動的に、少なくとも部分的に分離する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によるパッケージングは、小さな容量のバッグ内に食品をパックすることができるという利点を有する。また、加熱した場合、圧力の増加により、ウィンドウが内部の大気を放出する前に、パッケージングがピローを形成するように拡大するという利点を有する。
【0011】
一旦調理された場合、ユーザがパッケージングそのものに触れることなく、適切なトングまたはこれに類するものを使用して、パッケージングから食品を取り出すのに、バッグ内の開口部を使用することができる。このフィルムはその後、ユーザが開口部全体を開けることによって、簡単に取り外すことができる。
【0012】
このようにして、調理の副産物を含んでいるような利点を維持する一方、先行行技術システムの問題を解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
バッグは、一旦内圧がウィンドウが分離することにより開放された場合、バッグのピロー形状を維持するのに十分堅い材料から形成されることが好ましい。
【0014】
このようなバッグは、ウィンドウから食品を出すためのコンテナとして使用することができ、有利である。
【0015】
このフィルム・ウィンドウは、バッグの破断強度よりも低い破断強度を有しているシールを備えたフォイル(foil)に密閉され、使用時に、このバッグは、バッグを破裂させることなく生成された水蒸気を排出できる。すなわち、使用者がバッグに穴をあける必要がなくなり、有利である。
【0016】
シールの強さはさらに、使用時に、ウィンドウはいつでもユーザが取り外すことができることが好ましい。
【0017】
この方法で、フィルムはドライヤーで調理中のより早い時期に除去することができる一方、もっと熱せられた結果、フィルムは、もっと蒸気が当てられ結果的に水分が多くなる場合、そのまま残しておくことができる。
【0018】
このバッグは、特に、実質的に25〜500ミクロン(しかし25〜100ミクロンであることが好ましい。)の間のゲージのアルミホイル材料により形成されることが好ましい。このようなバッグは、グリルおよびオーブン調理の高温に耐えるのに適する高温抵抗を有し、有利である。
【0019】
開口部は、バッグの一面中に形成されることが好ましく、使用時に、加熱調理装置の中で上方へ面するように位置させることができる。
【0020】
このフィルムは、ポリエステルまたはポリエステル・ポリエチレン材料から形成され、バッグ中の開口部よりわずかに大きいパネルとして形成されてもよい。
【0021】
または代わりに、フィルムおよびバッグの間のシールを提供するバッグとのオーバーラップは、開口部が形成されるバッグの側面全体を横切って伸びるようにしてもよい。
【0022】
ある実施形態の一例においては、フィルムは、パッケージングがまだ密閉されている間、食品が見えるように透明にすることができる。
【0023】
このフィルムはさらに、特に使用において、バッグがチラーからホットグリルに取り出される場合、いつでも食品を見ることができることを保証すべく曇らないようにコートされている。
【0024】
いくつかの食品は、適切なフィルムを使用することによって解決できる、呼吸できる特性を必要とし得る。
【0025】
その後、製品の貯蔵寿命を最大限にするように、その中に格納される食品の呼吸速度と一致させるべく、好ましくはフィルム中のミクロの穿孔によってガス伝送速度を調節することができる。
【0026】
パッケージングは、販売前に包装された食品をその中に有していてもよいが、ある実施形態の一例においては、ユーザによって用意された製品をバッグの中に入れ、その後製品を料理するためにバッグを上述した方法で密閉することにより、ユーザが密閉することができる開口部を有している。
【0027】
この開口部は、例えば、ウィンドウとバッグとの間のシールよりも圧力に対してより大きい抵抗を有する強さの粘着性のストリップを備えてもよい。
【0028】
粘着剤は特に、高い密閉性を保証すべく、バッグに付着させる前に何度もフォールドされ、縁に提供されてもよい。
【0029】
使用時において非常に温度が高くなる場合、接着剤がバッグ内食品品に移動することができないように、密閉することができる開口部は、バッグの外側にのみ接着性があるように生成される。
【0030】
しかしながら開口部は、接着剤なしで、機械的にまたは手動で密閉することができることが好ましい。
【0031】
特に、開口部の縁は、良い密閉性を保証すべく、共に破れる前に何度も望ましいようにフォールドされる。
【0032】
しかしながら代替的に、バッグが溶着可能な(weldable)材料で形成される場合、一旦バッグに食品が入れられた場合、開口部は永久的な溶着シールで密閉することができる。特に、溶着シールを生成するのに超音波溶着が使用されることが好ましい。
【0033】
パッケージングは広範囲の調理機器に使用することができるが、バーベキュー(焼き肉器)またはこれに類するものの使用に特に有利である。あらかじめ準備した、例えば生や部分的にまたは全体的に調理された状態食品を入れたバッグは、バッグから、調理の副産物またはこれに類するものの漏れを防ぐように、ウィンドウが上方に面する状態でバーベキュー上に直接置かれる。
【0034】
バッグがピロー型に拡大した際、バッグの材料は、一旦バッグを解放するように、すなわち内圧を取り除くようにフィルムを解放した場合、その拡大した場所を支えるのに十分に堅いことが好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱装置中または加熱装置上での使用に適したパッケージングであって、使用の際、加熱する物をその中に密閉するバッグを含んでおり、
前記バッグには開口部が形成されており、前記開口部上は、前記バッグ中にウィンドウを形成するフィルム材で密閉されており、
前記フィルムと前記バッグ材との間の前記シールは、温度および(または)圧力にセンシティブであり、前記バッグ内の前記温度および(または)圧力があらかじめ決定されたレベルに達した際、前記バッグ内の空気を放出させるべく、前記ウィンドウは、前記バッグから少なくとも部分的に自動的に分離する、
パッケージング。
【請求項2】
前記バッグは、使用時に一旦ウィンドウが分離した際、前記バッグ自体の重さを支持し、かつ膨張した形状を維持するのに十分堅い材料から形成される、請求項1記載のパッケージング。
【請求項3】
前記バッグは、アルミホイル材料から形成される、請求項1記載のパッケージング。
【請求項4】
前記アルミホイル材料は、実質的に25から500ミクロンの間のゲージである、請求項3記載のパッケージング。
【請求項5】
前記開口部は、前記バッグの側面パネル中に形成される、請求項1ないし4のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項6】
前記フィルムは、ポリエステルまたはポリエステル・ポリエチレンである、請求項1ないし5のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項7】
前記フィルムは、前記開口部よりも大きいが、略その上に走る縁(border)を有する、請求項1ないし6のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項8】
前記フィルムは、その中に前記開口部が形成される前記バッグの前記側面パネル全体を横切って伸びる、請求項7記載のパッケージング。
【請求項9】
前記フィルムは、透明である、請求項1ないし8のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項10】
前記フィルムは、使用時に食品の呼吸速度と一致する、ガス伝送速度を有している、請求項1ないし9のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項11】
前記バッグは、ユーザが用意した加熱するための物品を前記バッグに入れることができる、ユーザが密閉することができる開口部を有している、請求項1ないし10のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項12】
前記開口部は、前記ウィンドウと前記バッグとの間のシールよりも圧力に対してより大きい抵抗を有する強さの粘着性のストリップを備える、請求項11記載のパッケージング。
【請求項13】
前記粘着性のストリップは、縁に提供され、使用時に、前記バッグに付着させる前に何度もフォールドされる、請求項12記載のパッケージング。
【請求項14】
前記バッグは、加熱すべき販売前に包装された食品をその中に有している、請求項1ないし10のいずれかの項記載のパッケージング。
【請求項15】
前記パッケージングは、加熱装置中または加熱装置上で使用するものであり、使用する際、前記加熱するための物品は、食品である、請求項1ないし14のいずれかの項記載のパッケージング。

【公表番号】特表2008−525276(P2008−525276A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547608(P2007−547608)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【国際出願番号】PCT/GB2005/004321
【国際公開番号】WO2006/067363
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(505373270)エフエフピー パッケージング ソリューションズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】