説明

赤末透過体とその応用による衛星探査、防犯監視・鑑識カメラシステム。

【課題】肉眼でまたデジタルカメラで緑葉は赤くなるが、緑のペンキや他の色はあまり色が変わず観察でき撮影できる画期的な赤末光透過体とその応用による衛星探査、監視・鑑識システムの開発可能を目的とする。
【解決手段】赤末透過素材を、1)約680nmあたりからの赤末光・赤外線を90%近く透過させるとともに、2)500nm近辺に透過帯をもうけ、3)それを目にしたとき、またデジタルカメラで撮影したときには緑葉と異常反射物体が赤く、通常の物体は通常近似に観察・撮影されるよう透過率を調整し、デジタルカメラへの応用により、通常CCD、CMOS撮像画像素子で赤末異常反射が検出できる衛星探査、監視・鑑識カメラシステムを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、赤末に異常反射のない通常の物体色は日常的に、葉緑素をはじめとする赤末に異常反射があるものだけが赤く透視され、通常のデジタルカメラで撮影可能とする赤末光(680nm以上の長波長光)透過体とその応用による衛星探査、防犯監視・鑑識システムに関わる。
【背景技術】
【0002】
緑葉はクロロフィルを含み本来は緑の反射よりも赤末光(近赤外)および赤外線の反射の方がはるかに強いことから、従来から赤末光と短波長の青を透過させ葉緑素を検出できるフィルターがあり、銀塩フィルムでは赤末光に感じて赤く発色する構造にした赤外カラーフィルムがある。それは通常カラーフィルムのRGB分光感光域を長波長側に100nmずらし、結果的には青色光は感光させず、緑色光に感じて青、赤色光に感じて緑、赤外光に感じて赤に発色し、そのフォールスカラー(偽色)効果は人工衛星のリモートセンシングに応用され、衛星画像(Land sat)でも緑葉が赤くなるが、市街地が灰色や赤紫色に、すべてが偽色で表示される。
以上に関連し、同一出願人による特許4126959号、平成9年5月20日提出の<疑似赤外カラー画像の製作法>、<特願2007−263786>等がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、それらは、B光は写されず、GRの色が置き換わり、対象色すべてが偽色に置き換えられるため、従来法では、青い屋根は写らず、緑の屋根瓦が青く、赤い自動車は緑に写り、リモートセンシングでは市街地が灰色や赤紫色となり、黒い服も赤末反射が強いので緑葉同様に赤くなる。しかし、赤い自動車を捜すには、緑の車を捜さねばならない。
これは対象物の認知と監視・鑑識作業にとって大きな障碍となる。これでは交通違反の赤い車を追跡するのに、緑の車を捜して追跡しなければならないという問題点があった。
また、これまでの上記同一出願人による特許、特願等では、通常の物体がグレイバランスするよう調整するのがきわめて困難であった。そのため、従来法では葉緑素以外の物体探査は容易にできないという問題点があったということである。
また、本発明の前段階にあった同一出願人による特許、特願等においても、これまではその透過体を製造するための色材の調色と色合わせに具体的指針と基準が欠けていたために、とくに通常の灰色物体等がグレイバランスして通常近似に視覚され、撮影される透過体の製作がきわめて困難な状況にあった。
また、これまでの衛星探査では、マルチスペクトルカメラなど高価な装置が必要であった。また、防犯監視・鑑識システムでは800nm以上の赤外線が衣類を透過し身体の肌が透視される(衣服透視)という問題も生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで本発明は、それら従来の特殊フィルム、高価なマルチスペクトル装置なしに、透視において、また通常デジタルカメラ使用において、緑葉など赤外異常反射のあるものは赤くなるが、赤末に異常反射のない通常物体はおおむね日常的に観察、撮影される方法を開発することによって上記問題を解決している。
そこで本発明は、上記目的を達成するために、ゼラチン、樹脂、ガラス等の赤末光透過体を、黄、赤、青等の色材、あるいは多層膜コーティングによってその透過率を調整する際、1)約680nm以上の赤末光(及び赤外線)を強く透過させる透過帯のほかに、2)500nm近辺で青(B)光と緑(G)光を均等に透過させる青緑(BG)光透過帯をもうけ、3)その青緑(BG)光透過と赤末(R)光透過とが眼またデジタルカメラのRGB感光域で大体均等に作用するよう各RGB光の透過を調整することによって、通常物体はグレイバランスよく大体日常的に色再現されるが、緑葉をはじめとする赤末に異常反射(透過)のあるものが赤く透視・撮影されるよう、無色灰色の標準反射板と赤末光透過の少ない高濃度の中性濃度フィルターを使用し、太陽光下で両者を交互に透視、またデジタルカメラ撮影をおこなって比較しながら各色材の混合比率を調整し、これを通常デジタル撮影、衛星探査、防犯監視・鑑識システムに応用して問題を解決している。
【0005】
(本発明が成立する原理的背景)
1)緑葉は可視光中央部の緑のほかに約670nm以上の強い赤反射帯があるにもかかわらず、眼はその赤末光感度(680nm以上)がきわめて弱いので緑葉は緑に見える。
2)そこで680nm以下を完全にカットし赤末光を強く透過させれば緑葉は赤くなるがそれでは従来赤外フィルターがそうであったようにすべてが赤く観察されるだけである。
3)本発明は、約680nm以上の赤末光を90%近く透過させるととも500nm近辺位置に透過帯をもうけることによって目的を達成しているその原理は、500nm位置ではその青緑BG光は眼および撮像素子のG感光域とB感域の両感光域で、CIE等色関数でいえば図6の31のように大体均等に感光するので、BG光を赤末R光に見合うよう透過させれば結果的に計算されるXYZ量が均等する。したがって、視野は暗いが通常物体は通常目にするよう観察され、眼と類似のデジタルカメラでも、同じ緑でも電柱にある住所標識は緑のまま、緑葉は赤く見え赤く写ることでそれが証明される。
なお、500nm以下に透過帯がずれる場合は二色性フィルター同様となってG光は透過せず眼にも撮像素子にも感じられないので物体は赤か青に偏ることになる。
【0006】
4)監視・鑑識カメラについて従来からある問題
本発明ではいま述べたように約500近辺の透過帯において、赤末の透過帯からのR光に見合うB光とG光がバランスして透過するので通常物体は通常にRGBはRGBに近く色再現され、青い車は青く、緑の車も近似的に記録され妙な色にはならない。したがって、異常反射のない物体が誤認されることがなく、追尾も容易となるという大きな効果がもたらされる。他の監視・鑑識作業においても同様の効果が得られ、しかも通常のデジタルカメラ、ビデオを使用して可能になるという従来法にはない大きな特徴がある。
【0007】
また、従来の赤外装置で生じる(衣服透視)の問題は、多くの携帯カメラのように約800nm以上の赤外線をカットしてそれ以下を透過させる赤外吸収フィルターの使用により防止される。すなわち、800nm以下の赤末光は可視光であるので赤外線ではなく、したがって透視効果はないからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の独自性は、同じ赤末光透過体であっても、通常の物体は日常的に透視、撮影されることにある。同一出願人による特許4126959号に示した実施例では、その調整が充分でなく、灰色物体が青く透視され、デジタルカメラでも青方向にずれていたが、更なる実験の結果、図1に示すように690nm前後でそれ以上の赤末光の透過率が高くなるよう、そして約500nmにおける透過率を約1%前後に抑えるよう、太陽光下において灰色反射板と通常の異常透過のない高濃度灰色(ND)フィルターを併用してRGB光がバランスするよう色材の混合率を調整することによって上記目的が達成でき、これまでにない良好な赤末光透過体の容易確実な製作が可能になり、上記データの取得によってはじめて発明の目的が達成されたが、BG光透過量は必ずしも1%に限定される必要はなく、それ以上とした場合もそれに応じた赤末光量増加により、またそれをダイクロイック法により透過率カーブを調整すれば、より透過率の高い(より明るい)赤末透過体の製作が可能になる。
【0009】
そして、監視・鑑識システムにおいては、上記の赤末透過体フィルターをカメラに内蔵したことによって同様の機能を監視用カメラにもたせることによって解決される。その場合、複数の撮像素子を有し、その少なくとも一部に当該フィルターを用い、該複数のセンサー画像情報から色特性を数値的に得ることことによって解決できる。
【発明の効果】
【0010】
事実、以下の図1に特定する実施例に示す透過体はこれを一般的携帯カメラレンズに用いて太陽直射光にて緑の草を背景に標準灰色反射板を撮影すると、緑の背景は赤く写るが、灰色反射板は無色近似に撮影されるという証拠物件を提出可能となる
したがって、これまでは闇雲のなかにあった赤末透過体の製造が本発明によって、どのような透過率をもたせればよいかが曲線と数値で特定され、透過体の製作指針と基準が明確になりその詳細が明白になっているので、その良好な赤末透過体を再現的に確実に品質管理しながら容易な製造が可能になる。
【0011】
これを旧タイプ(特許4126959号に示した実施例)と比較すると、図2、図3のように相違する。図2は短波長側、図3は長波長側を示し、点線が旧タイプ、実線が本発明になる実施例の状態である。その相違はごく僅かであるとはいえ、点線部は短波長側で左にずれるとともに、長波長側では右にずれているために灰色は青っぽくなり、グレイバランスできていないことを示しており、本発明ではその欠陥が修正され理想に近い観察と一般用携帯端末カメラでの撮影結果が得られるようになり、それは証拠物件として示すことができる。
【0012】
つまり本発明によれば、赤外カラーフィルム、マルチスペクトルカメラを使用することなくしかもこれまでの赤外カラーフィルムとは異なって通常の物体は偽色にならず日常的に、緑葉など異常反射のあるものだけが赤くなる効果が、眼でも、デジタルカメラでも得られ、衛星探査においても通常の撮像センサーCCD、CMOSにてこれまでできなかった探査、追跡が可能となる。
【0013】
また、デジタルカメラによりこれまでにない衝撃的で不思議なイメージ効果が史上はじめてもたらされることになる。したがって、葉緑素検出と同時に、視覚また撮影することの驚きと喜びをもたらし、また、気分転換、セラピー等にも役立つだけでなく、色彩の本質を理解し納得できる色彩教育効果、また,衝撃的な視覚によってあらためて緑葉、植物の存在、更に生態系をあらためて見直すという効果は、環境保全に対する意識を高めるための自然科学教材、社会科学教材としても色彩科学と色彩文化の発展に大きく役立たせることが可能になる。
【実施例】
【0014】
図1は、本発明の赤末透過体の一実施例になる赤末透過体の縦軸に波長nm、横軸に透過率を示す実測された分光透過率曲線であり、図中1は短波長側のピーク、2は長波長側の立ち上がり位置を示す。表1はその分光透過率、表中3は短波長側の460〜540nmの、4は長波長側の660〜780nm間の分光範囲の詳細値である。
その場合、短波長側のピークが左寄りになれば、通常の赤末に異常反射のない無色灰色物体等は青くなって、すべての物体は赤くなるか青くなるかのどちらかであり、同ピークが右寄りになれば、すべての物体は赤くなるか緑っぽくなるかのどちらかとなって、いわゆる二色性フィルターとなる関係にある。
【0015】
そこで、本発明では、いわゆる従来の赤外線のみを透過させる赤外フィルター、またいま述べた二色性フィルターではなく、これまでにない、通常視覚に加えて異常反射物だけがクロロレッド効果をみせるフィルターをつくるための判定と色調整法を開発した。
それは、無色灰色の標準反射板と赤末光透過の少ない高濃度の中性濃度フィルターを使用し、太陽光下で両者を交互に透視、またデジタルカメラ撮影で比較し両者が近似等色するよう調整することによって厳密な微調整を容易に可能にして目的を達成している。
以上が本発明の製造ノウハウであり、この製造調整法なしには本発明になるクロロフィル赤末透過体の容易確実な製作は困難であろう。
【0016】
なお、実施例としては、無色灰色の反射板が太陽光下で通常の灰色近似に透視・撮影されるものを基準としたが、500nmの透過帯および690nmの透過と吸収の境界を左右にずらした何枚かのフィルターセットとすることができる。それにより、ゴーグル、ステンドグラス製作においても多様なクロロフィル・レッド効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0017】
(植生監視カメラ)
いわゆる監視カメラにおいては、本発明の赤末透過体をレンズ系にもたらして、森林監視、また食用植生(葉緑素)の生育状態の変化をコンピュターと連繋させて科学的に把握し、分析し、取り込み時期などを判定することが可能になる。
【0018】
(衛星探査)
衛星による探査では、先述のように、日常的な状態において葉緑素、またその分布率等の検出が可能になり、緑葉以外の緑の屋根、青い車、赤い車の探査もできるという機能が生じる。すなわち、従来の物体の認知困難という大きな問題点が解決される。これは探査機能がデジタルカメラで拡大できるという画期的イノベーションに相当する。
【0019】
また、その場合、赤末透過体を光束中に一定時間、出し入れして、通常画像と赤末記録画像を比較可能にすることにより、より高度な認知、鑑識を可能にすることができる。
【0020】
(携帯電話、端末)
すでに述べたように、携帯端末への応用により、アート心を芽生えさせ、赤外イメージングを楽しみ、ストレスも解消させながらながら、手軽に葉緑素の検出、生態系の観察、緑化率の判定、表示色から植物の種類やその枯れ具合などを検証可能にして、グローバルな生態系保全運動に大きく役立てることができるであろう。
【0021】
(偽造発見装置)
携帯等のデジタル応用の場合、赤外放射のあるたとえばタングステン電球を用いた光源面を背景に検査資料を設置すれば、赤末異常透過、
また500nm近辺の透過の相違が検出でき、紙幣、証券等のもっとも簡易安価な偽造発見装置が製作可能になり、犯罪防止に役立てることが可能になる。この場合もコンピューターにより、自動比較、検証が可能になる。
【0022】
(航空用)
また、航空用、車載用にゴーグル、サンバイザーとしてもたらすことにより、遠景の透視がよくなるとともに、地面、岩石、丘陵、鉄塔、橋梁、水面、海といった背景から、やはり明度の低い植生をあざやかに明快に浮き立たせて分離して視覚可能になり、より視界が確保できより安全な航空、航行、運転が可能になる。
いずれにしても、通常の植物の濃い緑は種類によっては後退色に近い。それがあざやかな赤い進出色となることによって、安全航空、事故防止、事故率の低下に役立てることが可能になる。サンバイザーも運転の疲れ、気分転換にも役立つ。
(表現、癒し、気分転換、セラピー)
また通常の透視、撮影では文句なしの驚きと喜びを人々に与え、フィルターとしてはこれまでにない新たな色彩表現を可能にし、ゴーグル、サンバイザーは現代人に不可欠な気分転換とストレス解消に、セラピールームの設置により健康生活にも役立てることが可能になる。
【0023】
(教育)
また色彩教材としては、とりわけ、なぜ通常物体が普通に観察撮影されながら、緑葉だけが赤くなるのかという疑問を提供するだけでも新しい色彩教材としての価値があり、色彩学と色彩教育、デバイス色再現、CIE表色法の理解と普及など、色彩教育、色彩文化、ひいては科学の発展、科学立国にも大きく役立てることができる。
【0024】
なお、図2に示した500nm位置、また赤末位置の反射量は物体により大きくまた微妙に異なるので、新たな物性の科学的な研究解析法として、たとえば植物類の種類の分類ほか、カモフラージュの発見、古美術品の鑑定、証拠物件の鑑識といった分野でも、これまでできなかった解析に大きく役立たせることが可能になる。
【0025】
また、これを通常デジタルカメラ、ビデオカメラに応用し、二つの撮像素子に一方は該赤末透過体を透過させ他方は透過させずに被写体を撮影しその結果を比較検討することができる。その双方を同時的にモニタ上に呼び出して、両者の同一画像部を観察するとともに任意の画像部の色特性(RGBレベル値、L値等)を数値的に検出して表示可能とし、あらかじめ得た各種データと参照しながら物性を検証し特定できるよう構成することによって、これまでの監視カメラまた鑑識装置では得られないより精度の高い監視効果と証券、紙幣等の鑑識においても赤末と500nm近辺の異常反射、また透過光の強弱の判定により、通常画像素子の使用においてより精度の高い鑑識が、従来よりはるかに安価に製作が可能になる。
【0026】
図4はその衛星探査、監視、鑑識カメラシステムの基本形態の説明図である。この場合、赤末透過フィルター11はカメラレンズの後に装着され、撮影光は11位置にある赤末透過フィルターを通過し、ディスプレイ13のモニタ画面に撮像画像14として表示され上記目的が達成され、従来にない探査、追尾、また監視・鑑識が可能になる。
図5は複数のレンズと撮像素子をもたした衛星探査、監視、鑑識カメラシステムの基本形態の説明図である。赤末透過フィルターを使用しない通常の撮影画像25と赤末透過フィルター19を透過した画像22がディスプレイ21の画面で併置される。 ここでは左の通常画像と見比べて異常反射のある物体とその位置、またその物体の通常色が容易に確認できる。画面内の任意物体の色特性はマウス23と連動するスポット測色部24位置のクリックでデータ表示部26に表示され、各種データと照合可能にして図4よりはるかに精度の高い監視・鑑識が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】 一実施例の分光透過率曲線(実測)
【図2】 短波長側透過帯近辺の拡大比較図(点線が旧タイプ)
【図3】 長波長側透過帯近辺の拡大比較図(点線が旧タイプ)
【図4】 衛星探査、監視、鑑識カメラシステムの基本形態の説明図
【図5】 二つの撮像素子をもつ同カメラシステムの基本形態の説明図
【図6】 CIE等色関数
【符号の説明】
【0028】
1 一実施例の短波長側の透過帯位置
2 一実施例の長波長側の透過帯位置
3 短波長側透過帯近辺の460〜540nmの間の分光透過率数値(実測値)
4 長波長側透過帯近辺の660〜780nm間の分光透過率数値(実測値)
5 短波長側透過帯
6 旧タイプの透過帯
7 長波長側透過帯
8 旧タイプの透過帯
9 カメラ本体
10 レンズ
11 赤末透過フィルター
12 撮像素子
13 ディスプレイ
14 撮影画像部
15 カメラ本体
16 撮像素子
17 レンズ
18 レンズ
19 赤末透過フィルター
20 撮像素子
21 ディスプレイ
22 撮影画像
23 マウス
24 マウススと連動のポット測色部
25 撮影画像
26 データ表示部

30 赤末感光域
31 zλ、yλのオーバラップ部分(B光とG光を均等に感じる)
【0029】
[表1] 図1の分光透過率数値の部分詳細(実測)
(書類名図面中の表を掲載)
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼラチン、樹脂、ガラス等の赤末光透過体を、黄、赤、青等の色材、あるいは多層膜コーティングによってその透過率を調整する際、1)約680nm以上の赤末光(及び赤外線)を強く透過させる透過帯のほかに、2)500nm近辺で青(B)光と緑(G)光を均等に透過させる青緑(BG)光透過帯をもうけ、3)その青緑(BG)光透過と赤末(R)光透過とが眼またデジタルカメラのRGB感光域で大体均等に作用するよう各RGB光の透過を調整することによって、通常物体はグレイバランスよく大体日常的に色再現されるが、緑葉をはじめとする赤末に異常反射(透過)のあるものが赤く透視・撮影されることを特徴とした赤末透過体とその透過体をカメラに内蔵したことを特徴とする衛星探査、監視・鑑識カメラシステム。
【請求項2】
複数のセンサーを有し、その少なくとも一部に請求項1のフィルタを用い、該複数のセンサー画像情報から色特性を数値的に得ることを特徴とする衛星探査、監視・鑑識カメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−108086(P2012−108086A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54745(P2011−54745)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(000252540)
【Fターム(参考)】