説明

走行支援装置、方法、システム及びプログラム

【課題】 走行を好適に支援することが可能な走行支援装置、方法、システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】 走行支援装置10は、先行車両からの情報を取得して自車両の運転者に提供することにより、自車両が先行車両と同じ経路を走行できるように支援するものである。この走行支援装置10は、先行車両の位置情報と、その位置における先行車両の進行方向の情報を受信する。また、走行支援装置10は、車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出する。そして、走行支援装置10は、受信した先行車両の進行方向情報のうち、道路上の特徴点における先行車両の進行方向情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行支援装置、方法、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載通信装置に携帯電話等の通信端末を接続することで、情報センタと位置情報のやり取りを可能とした装置が知られている(特許文献1参照)。そして、この装置を利用することにより、複数の車両間においても位置情報のやり取りをすることが可能となる。
【特許文献1】特開2002−171565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の如く、従来装置は、車両間にて位置情報のやり取りをすることが可能である。このため、従来装置は、例えば後続の車両が先行車両に追随しながら走行するグループ走行に利用されることがある。すなわち、先行車両に搭載された従来装置が自車位置の情報を後続車両側に送信し、後続車両の従来装置では先行車両の位置情報を受信して、これを運転者に提供する。これにより、運転者は先行車両の位置を確認しながら運転することができ、グループ走行が好適に行えるようになる。
【0004】
しかしながら、従来装置をグループ走行に利用する場合、位置情報しかやり取りできないため、未だ改善点があった。すなわち、後続車両に搭載された従来装置は、先行車両がどの交差点を曲がったかなどの情報を取得して運転者に提供することができず、運転者は情報不足となり、車両の走行に支障をきたす可能性があった。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、走行を好適に支援することが可能な走行支援装置、方法、システム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の走行支援装置は、先行車両からの情報を取得して自車両の運転者に提供することにより、自車両が先行車両と同じ経路を走行できるように支援するものである。この走行支援装置は、受信手段、特徴点検出手段及び表示手段を有している。受信手段は、先行車両の位置情報と、その位置における先行車両の進行方向の情報とを受信するものである。特徴点検出手段は、車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出するものである。表示手段は、受信手段により受信された先行車両の進行方向情報のうち、特徴点検出手段により検出された道路上の特徴点における先行車両の進行方向情報を表示するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、先行車両の位置情報のみならず、進行方向情報をも受信しているので、先行車両の進行方向を明らかとすることができる。
【0008】
また、車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出している。すなわち、交差点やT字路やY字路など車両が進行方向を変えることが可能な地点を特徴点として検出することとなる。
【0009】
また、特徴点における先行車両の進行方向情報を表示することとしている。このため、車両が進行方向を変えることが可能な地点において、先行車両がどの方向に移動したかを表示することとなる。
【0010】
これにより、運転者は、先行車両が特徴点においてどのように走行したかを知ることができ、スムーズに先行車両と同じ経路を走行することができる。従って、走行を好適に支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一又は同様の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0012】
図1は第1実施形態に係る走行支援システムの構成図である。同図に示すように、走行支援システム1は、先行車両2からの情報を後続車両3に送信し、その情報を後続車両3の運転者に提供することにより、後続車両3が先行車両2と同じ経路4を走行できるように支援するものであって、好適には友人同士が同じ目的地に向かって連なって走行するグループ走行に用いられるものである。また、これら先行車両2及び後続車両3は、それぞれ走行支援装置10を備え、互いの走行支援装置10により情報のやり取りを行うことで、グループ走行等を好適行う構成となっている。
【0013】
具体的に、先行車両2の走行支援装置10は、自車位置、及び、道路上の各地点における自車両の進行方向を検出する。そして、先行車両2の走行支援装置10は、検出した進行方向の情報を自車両の位置情報と対応付けて、追随する後続車両3に送信する。
【0014】
他方、後続車両3の走行支援装置10は、先行車両の位置情報と、その位置における進行方向の情報とを受信する。また、後続車両3の走行支援装置10は、車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点5、すなわち交差点やT字路やY字路などを検出する。そして、後続車両3の走行支援装置10は、受信した先行車両2の進行方向情報のうち、検出した道路上の特徴点5における先行車両2の進行方向情報を表示する。
【0015】
これにより、運転者は、先行車両2が特徴点5においてどのように走行したかを知ることができ、スムーズに先行車両2と同じ経路4を走行することができる。
【0016】
具体的に説明すると、図1に示す例の場合、先行車両2は、特徴点5を5a,5b,5c,5dの順に通過している。このため、後続車両3の走行支援装置10は、特徴点5aにおいて「直進」、特徴点5bにおいて「右折」、特徴点5cにおいて「左折」、特徴点5dにおいて「直進」という情報を表示することとなる。これにより、後続車両3の運転者は、例えば先行車両2が5a,5e,5c,5dの順に走行したか否かなどについて悩むことがなくなる。よって、走行支援装置10は、後続車両3の追従走行を好適に支援することができる。
【0017】
図2は、図1に示した走行支援装置10の詳細構成図である。同図に示すように、走行支援装置10は、車載情報端末100と通信端末(送信手段、受信手段)200とからなっている。また、車載情報端末100は、車両情報取得部110と、車両情報保存部(記憶手段)120と、表示条件決定部130と、表示部(表示手段)140とを備えている。
【0018】
車載情報端末100は、自車両の車両情報を取得する機能を有する。ここで、車両情報とは、グループ走行時に後続車両3が先行車両2に付いていく際に有用となる情報であって、具体的には車両から出力される車両信号(位置、車速、走行方位及びウインカー信号)を示す情報をいう。また、車載情報端末100は、これらの車両情報を取得するために、位置情報検出部(位置検出手段)111、走行方位検出部(進行方向検出手段)112、車速情報検出部113、ウインカー情報検出部(進行方向検出手段)114を有している。
【0019】
位置情報検出部111は、自車両の位置を検出するものであり、例えばGPS電波に基づいて自車両の位置を算出するものである。走行方位検出部112は、道路上の各地点における自車両の進行方向を検出するものであり、例えば位置情報検出部111に求められた2以上の位置情報から自車両の進行方向を求めるものである。車速情報検出部113は、自車両の車速を検出するものであり、例えば車輪付近に取り付けられた車速センサからのパルス信号に基づいて自車両の車速を検出するものである。
【0020】
ウインカー情報検出部114は、道路上の各地点における自車両の進行方向を検出するものであり、運転者によってウインカースイッチが操作されたか否か、及び操作は右折若しくは左折のいずれであるかなどに基づいて自車両の進行方向を求めるものである。また、ウインカー情報検出部114は、ウインカースイッチの操作期間(すなわち、ウインカーランプが点灯している期間)を検出するものである。なお、ウインカー情報検出部114により検出された上記の情報、すなわちi)運転者によってウインカースイッチが操作されたか否か、ii)操作は右折若しくは左折のいずれを示すか、iii)ウインカースイッチの操作期間を、以下操作情報と称する。
【0021】
車両情報保存部120は、自車両から他車両に対して送信すべき情報、及び他車両から自車両に対して送信されてきた情報を一時保存するものである。
【0022】
また、表示条件決定部130は、表示部140に情報表示させる条件を決定するものであって、特徴点検出部(特徴点検出手段)131、ウインカー情報解析部132を有している。特徴点検出部131は、予め記憶された地図情報に基づいて道路上の特徴点5の位置を検出するものである。ウインカー情報解析部132は、先行車両2からのウインカースイッチの操作情報を解析するものである。なお、ウインカー情報解析部132は、解析したウインカースイッチの操作情報を特徴点検出部131に送信し、特徴点検出部131は、解析された操作情報を用いて、特徴点5を検出する構成となっていてもよい。
【0023】
表示部140は、表示条件決定部130により制御され、先行車両2から受信した情報を表示するものであって、付加情報表示部141を有している。付加情報表示部141は、進行方向情報などを表示する機能を有するものである。また、付加情報表示部141は、進行方向情報と共に時刻の情報を表示する時刻表示部141aと、進行方向情報を軌跡や矢印アイコンに変換して表示部140に表示させる軌跡/矢印アイコン置換部141bを有している。
【0024】
通信端末200は、データの送受信を行う無線通信端末装置である。また、通信端末200は、音声による会話ができるように通信する機能を有している。なお、本実施形態の通信端末200は、電波方式、赤外線方式、又はそれ以外の方式によりデータの送受信を行う。また、通信端末200の通信帯域は、特に限定されず、800MHz帯、1.5GHz帯、又は2GHz帯であってもよいし、それ以外の帯域であってもよい。さらに、通信端末200は、Bluetooth等の電波方式やIrDAといった赤外線方式、又はRS−232C(シリアル・インターフェース)やUSB(Universal Serial Bus)等の有線方式によって、車載情報端末100に接続されている。
【0025】
ここで、上記走行支援装置10の構成をハード構成に対応させて説明すると、走行支援装置10は、この装置10の機能を実現させるためのプログラムを格納したROMと、このROMに格納されたプログラムを実行することで、各部110〜140による処理を実行するCPUと、アクセス可能な記憶装置として機能するRAMとを備えている。
【0026】
また、上記各部110〜140,200は物理的に別々に配置され、有線または無線により接続されている。具体的には、通信端末200は通信装置として構成され、車両情報取得部110、車両情報保存部120、表示条件決定部130及び表示部140とは物理的に別の装置として構成されている。
【0027】
次に、第1実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を説明する。まず、走行支援装置10は、図1にて説明したように、先行車両2と後続車両3とに搭載される。そして、先行車両2の走行支援装置10は主として情報送信の機能が働き、後続車両3の走行支援装置10は主として情報受信及び情報表示の機能が働く。このため、走行支援装置10の動作を、先行車両側及び後続車両側に分けて説明する。
【0028】
まず、先行車両2の走行支援装置10は、後続車両3に情報送信し、自車両に後続車両3を追従させる。具体的には位置情報検出部111が自車両の位置を検出する。また、走行方位検出部112は、道路上の各地点における自車両の進行方向を検出する。さらに、ウインカー情報検出部114は、ウインカースイッチの操作から自車両の進行方向を検出する。
【0029】
そして、通信端末200は、検出した進行方向情報を、位置情報検出部111により検出された位置情報と対応付けて、後続車両3に送信する。また、このとき、ウインカー情報検出部114は、ウインカースイッチ操作情報を検出し、通信端末200はその情報を後続車両3に送信する。さらに、車両情報取得部110は、位置情報が示す位置を先行車両2が通過したときの時刻を示す時刻情報を検出し、通信端末200はその情報を後続車両3に送信する。
【0030】
後続車両3の走行支援装置10は、先行車両2からの情報を取得して自車両の運転者に提供する。そして、これにより、自車両が先行車両2と同じ経路4を走行できるように支援することとなる。
【0031】
具体的には後続車両3の通信端末200が先行車両2の位置情報を受信する。また、通信端末200はこの位置情報と共に、その位置における先行車両2の進行方向情報を受信する。次いで、特徴点検出部131は、交差点やY字路などの道路上の特徴点5を検出する。この際、特徴点検出部131は、予め記憶する地図情報から道路上の特徴点5を検出する。すなわち、現在、カーナビゲーション等で利用されている地図情報には、交差点や分岐等の情報が埋め込まれているため、特徴点検出部131はこれらの交差点や分岐等の情報を検索することで特徴点5を検出する。
【0032】
また、通信端末200は、上記位置情報及び進行方向情報に加えて、先行車両2の運転者によって操作されるウインカースイッチの操作情報を受信する。このため、ウインカー情報解析部132は、ウインカースイッチの操作情報を解析して先行車両2の挙動を予測し、特徴点検出部131は、予測された挙動に基づいて道路上の特徴点5を検出するようにしてもよい。
【0033】
そして、表示部140は、通信端末200により受信された先行車両2の進行方向情報のうち、特徴点検出部131により検出された道路上の特徴点5における先行車両2の進行方向情報を表示する。
【0034】
図3は、本実施形態に係る走行支援装置10の動作を示す説明図であって、(a)は先行車両2の経路等を示し、(b)は後続車両3の表示部140に表示される表示画像例を示している。
【0035】
まず、先行車両2が図3(a)に示すように走行したとする。このとき、先行車両2の走行支援装置10では、位置情報検出部111が位置情報を検出し、走行方位検出部112やウインカー情報検出部114が各地点における進行方向6を検出する。そして、先行車両2の走行支援装置10は、検出したこれら情報を後続車両3に送信し、後続車両3の走行支援装置10は図3(b)に示すような画像を表示部140に表示することとなる。
【0036】
具体的に図3(b)に示すように、表示部140は、地図情報を表示すると共に、進行方向情報7を道路上の特徴点5に重畳表示する。これにより、後続車両3の運転者は、容易に先行車両2の進行方向を知ることができ、先行車両2と同一の経路を選択できることとなる。
【0037】
また、同図に示すように、表示部140は、進行方向情報7として、進行方向を示す矢印を含んだ矢印アイコン7aを表示する。さらに、後続車両3の通信端末200は時刻情報を受信する。このため、表示部140は、アイコン7aと共に、先行車両2が特徴点5を通過したときの時刻情報7bについても表示する。なお、図3(b)において表示部140は、進行方向6についても表示しているが、これは表示してもしなくともよい。
【0038】
図4は、本実施形態に係る走行支援装置10の他の動作を示す説明図であって、(a)は先行車両2の経路等を示し、(b)は後続車両3の表示部140に表示される表示画像例を示している。
【0039】
まず、先行車両2が図4(a)に示すように走行したとする。このとき、先行車両2の走行支援装置10では、上記と同様の動作を行う。そして、後続車両3の走行支援装置10は図4(b)に示すような画像を表示部140に表示する。
【0040】
具体的に図4(b)に示すように、表示部140は、通信端末200により受信されたウインカースイッチの操作情報に基づいて進行方向情報7の大きさを変える。すなわち、表示部140は、先行車両2のウインカースイッチのオン時間が長くなるに従って、進行方向情報7の表示を大きくする。
【0041】
ここで、ウインカースイッチのオン時間が長い場合とは、例えば、ウインカーを交差点のかなり前から操作しなければならない場合といえる。すなわち、先行車両2が大きな交差点を通行する場合といえる。また、一般的に、大きな交差点において右折する場合、車両は右折レーンを走行しなければならず、左折する場合には、最も左のレーンを走行する必要がある。よって、進行方向情報7を大きく表示することで、早めにレーンチェンジした方が良いことを運転者に知らせることができる。
【0042】
次に、本実施形態に係る走行支援方法について、フローチャート参照しつつ説明する。図5は、走行支援方法を示すフローチャートであり、先行車両2の走行支援装置10にて実行される動作を示している。また、図6は、後続車両3の走行支援装置10にて実行される動作を示している。
【0043】
まず、先行車両2の走行支援装置10は図5に示すように動作する。すなわち、位置情報検出部111は、自車両の位置情報を検出する。また、車速情報検出部113は自車両の車速を検出し、ウインカー情報検出部114はウインカースイッチの操作情報を検出する(S101)。なお、位置情報はGPS(Global Positioning System)により取得可能であるが、トンネル等のGPS電波を受信できない場所もあるため、加えてジャイロセンサと車速センサにより位置情報の算出を行うことが望ましい。
【0044】
さらに、ステップS101において車両情報取得部110は、先行車両2が各地点を走行したときの時刻の情報についても検出しておく。
【0045】
次いで、走行方位検出部112は走行方位(進行方向)を算出する(S102)。ここで、進行方向は、過去走行してきた数地点の位置情報から、その走行ベクトルを算出することにより求めることができる。なお、進行方向は、ウインカー情報検出部114により検出されたウインカースイッチの操作から求められてもよい。
【0046】
次に、車両情報保存部120は、検出した車両情報(位置情報、進行方向情報、車速情報、ウインカー情報)及び時刻情報をそれぞれ対応付けて一時的に保存する(S103)。そして、通信端末200は、車両情報保存部120に記憶した情報を後続車両3の走行支援装置10に送信する(S104)。
【0047】
その後、例えばイグニッションスイッチがオフされて、走行支援装置10の電源がオフされるまで、上記のステップS101〜S104の処理が繰り返されることとなる。
【0048】
また、後続車両3の走行支援装置10は図6に示すように動作する。すなわち、車載情報端末100は、車両情報を受信したか否かを判断する(S111)。車両情報を受信しなかったと判断した場合(S111:NO)、車両情報を受信したと判断されるまで、この処理を繰り返すこととなる。
【0049】
他方、車両情報を受信したと判断した場合(S111:YES)、車両情報保存部120は、受信した車両情報を保存する(S112)。そして、特徴点検出部131は、受信した車両情報が特徴点5における情報であったか否かを判断する(S113)。この際、特徴点検出部131は、予め記憶する地図情報やウインカー情報解析部132による解析結果に基づいて、車両情報が特徴点5における情報であったか否かを判断する(S113)。
【0050】
ここで、車両情報が特徴点5における情報でなかったと判断した場合(S113:NO)、処理は終了する。一方、車両情報が特徴点5における情報であったと判断した場合(S113:YES)、付加情報表示部141は、記憶した車両情報から進行方向情報と時刻情報を抽出する(S114)。
【0051】
そして、表示部140は、進行方向情報等を特徴点5に重畳表示する(S115)。この際、軌跡/矢印アイコン置換部141bは、進行方向情報を図3及び図4に示したような矢印アイコン7aに置き換えて表示する。また、軌跡/矢印アイコン置換部141bは、単に右左折を示す矢印でなく、道路形状を検出して、その形状に似た形の矢印アイコン7aを作成する。これにより、より道路形状にマッチングしたアイコン7aを表示することとしている。
【0052】
また、重畳表示の際、時刻表示部141aは、図3及び図4に示したようにアイコン7aに隣接させて、時刻情報7bを表示する。また、時刻表示部141aは、先行車両2の時刻情報7bのみならず、先行車両2が特徴点5を通過した時刻と現在の時刻の差分情報を表示しても良い。また、時刻表示部141aは、この差分が所定時間(例えば10分)を超える特徴点5については、進行方向情報7の表示色を変更したり、所定時間を超えていることのメッセージを表示したりする。これにより、本装置10は、後続車両3の運転者に対し、グループ走行を維持するために自車両が急いで走行しなければいけないことを知らせることができる。
【0053】
そして、以上の処理が行われた後、上記のステップS111〜S115の処理は、例えばイグニッションスイッチがオフされて本装置10の電源がオフされるまで、繰り返されることとなる。
【0054】
このようにして、本実施形態に係る走行支援装置10、及び走行支援方法によれば、先行車両2の位置情報のみならず、進行方向情報7をも受信しているので、先行車両2の進行方向を明らかにすることができる。
【0055】
また、車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点5を検出している。すなわち、交差点やT字路やY字路など車両が進行方向を変えることが可能な地点を特徴点5として検出することとなる。
【0056】
また、特徴点5における先行車両の進行方向情報を表示することとしている。このため、車両が進行方向を変えることが可能な地点において、先行車両2がどの方向に移動したかを表示することとなる。
【0057】
これにより、運転者は、たとえ先行車両2が相当距離離れてしまったとしても、先行車両2が特徴点5においてどのように走行したかを知ることができ、スムーズに先行車両2と同じ経路を走行することができる。従って、走行を好適に支援することができる。
【0058】
また、本実施形態に係る走行支援システム1についても同様に、走行を好適に支援することができる。さらに、本実施形態に係るプログラムについても同様にである。
【0059】
また、通信端末200は、先行車両2の運転者によって操作されるウインカースイッチの操作情報を受信し、表示部140は、受信した操作情報に基づいて、先行車両2のウインカースイッチのオン時間が長くなるに従って、先行車両2の進行方向情報を大きく表示する。すなわち、ウインカースイッチのオン時間が長い場合とは、例えば、ウインカーを交差点のかなり前から操作しなければならない場合であって、先行車両2が大きな交差点を通行中する場合といえる。また、一般的に、大きな交差点において右折する場合、車両は右折レーンを走行しなければならず、左折する場合には、最も左のレーンを走行する必要がある。よって、進行方向情報7を大きく表示することで、早めにレーンチェンジした方が良いことを運転者に知らせることができる。従って、一層走行を好適に支援することができる。
【0060】
また、特徴点検出部131は、受信したウインカースイッチの操作情報に基づいて、道路上の特徴点5を検出する。すなわち、特徴点検出部131は、例えばウインカースイッチの操作を解析し、解析結果から車両の挙動などを推測して、特徴点5を検出する。これにより、地図情報を有しなくとも特徴点5の検出が可能となり、又は地図情報と併用することで精度の高い特徴点5の検出が可能となる。
【0061】
また、通信端末200は、位置情報が示す位置を先行車両2が通過したときの時刻を示す時刻情報を受信し、表示部140は、受信した先行車両2の時刻情報、及び先行車両2の時刻情報と現在時刻との差分情報のうち、少なくとも一方を進行方向情報と共に表示する。このため、後続車両3の運転者は、先行車両2がその特徴点5を何分前に通過したのかなどを知ることができる。従って、一層走行を好適に支援することができる。
【0062】
また、表示部140は、先行車両2の時刻情報と現在時刻との差分が所定時間を超える特徴点5について、進行方向情報の表示色を変更して表示し、又は所定時間を超えていることのメッセージを表示する。このため、グループ走行を維持するために後続車両3は急いで走行すべきであるなどの情報を知ることができる。従って、一層走行を好適に支援することができる。
【0063】
表示部140は、進行方向情報として、進行方向を示す矢印を含んだアイコン7aを表示する。このため、特徴点5において後続車両3が進むべき方向を、直接的に運転者に視認させることとなり、分かりやすい表示を実現することができる。
【0064】
また、走行支援装置10は、道路上の各地点における自車両の進行方向を検出し、検出した進行方向情報を、位置情報と対応付けて、自車両に追随する後続車両に送信する構成を備えている。すなわち、走行支援装置10は、先行車両2の位置及び進行方向の情報を受信して表示する受信器としての機能のみならず、送信器としての機能を有していることとなる。このため、先行車両2と後続車両3とで異なる装置を搭載する必要がなく、双方に同じ装置を搭載することができる。また、双方に同じ装置を搭載することで、いずれの車両が先行車両2であって、いずれの車両が後続車両3であっても、走行支援を実現することができる。
【0065】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る走行支援装置10は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び動作の点で第1実施形態のものと一部異なっている。
【0066】
以下、第1実施形態との相違点について説明する。図7は、第2実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。同図に示すように、第2実施形態に係る走行支援装置10では、表示条件決定部130が新たに表示タイミング決定部(距離判断手段)133を有している。また、表示部140は新たに付加情報削除部142を有している。
【0067】
表示タイミング決定部133は、進行方向情報等を表示部140に表示させるタイミング、及び表示されている進行方向情報等を削除するタイミングを決定するものである。また、付加情報削除部142は、表示タイミング決定部133により決定されたタイミングで、表示中の進行方向情報を削除するものである。
【0068】
次に、第2実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を説明する。図8は、第1実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図である。同図に示すように、第1実施形態では、後続車両3が先行車両2に追従して走行できるように、後続車両3から先行車両2に至るまでの全ての特徴点5において進行方向情報7−1〜7−7を表示している。
【0069】
しかし、運転者にとって進行方向情報7の表示個数が多く感じられる場合などには、運転者はどの表示を見れば良いのかを認識するのに時間が掛かってしまい、走行支援に支障を来す可能性がある。
【0070】
そこで、第2実施形態に係る走行支援装置10において表示部140は、自車両が次に通過する特徴点5のみについて、進行方向情報を表示する。すなわち、図8に示す例において、表示部140は、進行方向情報7−1のみを表示することとなる。
【0071】
図9は、第2実施形態に係る走行支援装置10の具体的動作を示す説明図であり、(a)は走行支援装置10による処理の説明図であって、(b)は画像表示例を示している。
【0072】
上記の如く、次に通過する特徴点5のみについて進行方向情報を表示するにあたり、まず、位置情報検出部111は自車位置を検出する。次に、表示タイミング決定部133は、位置情報検出部111により検出された自車位置が道路上の特徴点5から所定距離以内か否かを判断する(図9(a))。そして、所定距離以内である場合、表示部140は進行方向情報7を表示することとなる(図9(b))。ここで、交差点を曲がる際にウインカーを出さなければならない距離は30メートルであることから、上記所定距離は例えば30メートルとされる。
【0073】
図10は、第2実施形態に係る走行支援装置10の他の動作の概略を示す説明図であって、(a)は先行車両2が後続車両3から遠く離れてしまった場合を示し、(b)は先行車両2が遠く離れた場合における第1の画像表示例を示し、(c)は先行車両2が遠く離れた場合における第2の画像表示例を示している。
【0074】
まず、図10(a)に示すように、先行車両2が後続車両3から遠く離れてしまった場合、現在の表示スケールにおいて自車両を基準に地図表示すると、表示部140の表示画面内には先行車両2が表示されないことがある。そして、上記動作によると、このような場合であっても表示部140は、自車両が次に通過する特徴点5のみについて、進行方向情報7を表示する(図10(b))。
【0075】
ところが、地図表示して先行車両2が表示画面内に入りきらない場合、表示部140は、図10(c)に示すように、自車両が次に通過する特徴点5のみの進行方向情報7を表示するのに代えて、自車両から先行車両2に至るまでの画面上の特徴点5の全てについて進行方向情報を表示する。これにより、通常であれば、次に通過する特徴点5のみについて進行方向情報が表示されるが、先行車両2が後続車両3から遠く離れてしまった場合には、画面内の特徴点5の全てについて進行方向情報7が表示されることとなる。このため、後続車両3の運転者は、進行方向情報7の多さから、先行車両2と遠く離れてしまったことを認識できる。故に、グループ走行を維持するために後続車両3は急いで走行すべきであるなどの情報を知ることができることとなる。
【0076】
次に、本実施形態に係る走行支援装置10の動作について、フローチャート参照しつつ説明する。図11は、第2実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。なお、同図に示すステップS121〜S124は、図6に示したステップS111〜S114と同様であるため、説明を省略する。
【0077】
記憶した車両情報から進行方向情報と時刻情報を抽出した後(S124の後)、表示タイミング決定部133は、自車位置が特徴点5から所定距離以内に入ったか否かを判断する(S125)。ここで、自車位置が特徴点5から所定距離以内に入ったと判断した場合(S125:YES)、表示部140は、図9(b)に示したように、自車両が次に通過する特徴点5についてのみ、矢印アイコン7aと時刻情報7bとを含んだ進行方向情報7を表示する(S127)。そして、処理はステップS128に移行する。
【0078】
他方、自車位置が特徴点5から所定距離以内に入っていないと判断した場合(S125:NO)、表示部140は、自車両と先行車両2とが同じ画面内に表示されていないか否か、すなわち、現在の表示スケールにおいて自車両を基準に地図表示した場合に、先行車両2の位置が画面内に入りきらないか否かを判断する(S126)。
【0079】
そして、先行車両2の位置が画面内に入りきらないと判断した場合(S126:YES)、表示部140は、図10(c)に示したように、自車両が次に通過する特徴点5のみの進行方向情報7を表示するのに代えて、自車両から先行車両2に至るまでの画面上の特徴点5の全てについて進行方向情報7を表示する(S127)。次いで、処理はステップS128に移行する。一方、先行車両2の位置が画面内に入ると判断した場合(S126:NO)、処理はステップS128に移行する。
【0080】
ステップS128において、付加情報削除部142は、自車両が特徴点5を通過したか否かを判断する(S128)。自車両が特徴点5を通過していないと判断した場合(S128:NO)、処理は終了する。一方、自車両が特徴点5を通過したと判断した場合(S128:YES)、付加情報削除部142は、その特徴点5の進行方向情報7の表示を削除する(S129)。すなわち、通過して表示の必要がなくなった進行方向情報7の表示を削除する。そして、上記のステップS121〜S129の処理が、例えばイグニッションスイッチがオフされて、走行支援装置10の電源がオフされるまで繰り返されることとなる。
【0081】
このようにして、第2実施形態に係る走行支援装置10によれば、第1実施形態と同様に、走行を好適に支援することができる。また、走行支援方法、走行支援システム1及びプログラムについても同様に、走行を好適に支援することができる。
【0082】
また、一層走行を好適に支援することができる。また、地図情報を有しなくとも特徴点5の検出が可能となり、又は地図情報と併用することで精度の高い特徴点5の検出が可能となる。また、分かりやすい表示を実現することができる。
【0083】
また、先行車両2と後続車両3とで異なる装置を搭載する必要がなく、双方に同じ装置を搭載することができる。また、双方に同じ装置を搭載することで、いずれの車両が先行車両2であって、いずれの車両が後続車両3であっても、走行支援を実現することができる。
【0084】
さらに、第2実施形態に係る走行支援装置10によれば、表示部140は、自車両が次に通過する特徴点5のみについて、進行方向情報を表示するので、後続車両3の運転者は、注目すれば良い表示を容易に認識でき、分かりやすい表示を実現することができる。
【0085】
また、表示部140は、自車両が次に通過する特徴点5が所定距離以内に存在する場合に、先行車両の進行方向情報を表示するので、特徴点5まで相当距離離れており、視認の必要がない段階などにおいて、視認を促すことなく、一層適切な情報表示をすることができる。
【0086】
また、表示部140は、現在の表示スケールにおいて自車両を基準に地図表示した場合に、受信した先行車両の位置が画面内に入りきらないときには、自車両が次に通過する特徴点5のみの進行方向情報を表示するのに代えて、自車両から先行車両に至るまでの画面上の特徴点5の全てについて進行方向情報を表示する。このため、通常であれば、次に通過する特徴点5のみについて進行方向情報が表示されるが、先行車両2が後続車両3から遠く離れてしまった場合には、画面内の特徴点5の全てについて進行方向情報が表示されることとなる。これにより、後続車両3の運転者は、進行方向情報の多さから、先行車両2と遠く離れてしまったことを認識できることとなる。従って、グループ走行を維持するために後続車両3の運転者に急いで走行すべきであるなどの情報を知らせることができる。
【0087】
また、表示部140は、自車両が特徴点5を通過した場合、その特徴点5における進行方向情報7の表示を消去する。このため、不要な進行方向情報7が表示されなくなり、一層適切な情報表示をすることができる。
【0088】
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る走行支援装置10は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び動作の点で第1実施形態のものと一部異なっている。
【0089】
以下、第1実施形態との相違点について説明する。図12は、第3実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。同図に示すように、第3実施形態に係る走行支援装置10では、表示条件決定部130が新たに地図スケール検出部134を有している。また、表示部140は新たに表示規模変更部143を有している。
【0090】
地図スケール検出部134は、現在表示している地図表示スケールを検出するものである。また、表示規模変更部143は、矢印アイコン7aを含む進行方向情報7について表示の大きさを変更するものである。
【0091】
次に、第3実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を説明する。図13は、第3実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、地図スケール検出部134及び表示規模変更部143を有しない場合の画像表示例を示している。また、図13(a)は初期画面を示し、(b)は広域表示としたときの画像表示例を示し、(c)は詳細表示としたときの画像表示例を示している。
【0092】
まず、図13(a)に示すように、画面上の各特徴点5には、それぞれ進行方向情報7が表示されている。このような状況において、運転者が広域表示にしたとする。この場合、図13(b)に示すように、それぞれの特徴点5に表示されている進行方向情報7が重なってしまい、すべての進行方向情報7を見ることができなくなることがある。また、運転者が詳細表示にした場合、図13(c)に示すように、それぞれの特徴点5に表示されている進行方向情報7を大きく表示してもよいにも関わらず、表示の大きさは前スケールのままで、詳細表示にあっては多少見難い表示となっている。
【0093】
図14は、第3実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、地図スケール検出部134及び表示規模変更部143を備える場合の画像表示例を示している。また、図14(a)は初期画面を示し、(b)は広域表示としたときの画像表示例を示し、(c)は詳細表示としたときの画像表示例を示している。
【0094】
まず、図14(a)に示すように、画面上の各特徴点5には、それぞれ進行方向情報7が表示されている。このとき、地図スケール検出部134は、図14(a)の画像における表示スケールを検出している。
【0095】
そして、運転者が広域表示にしたとすると、地図スケール検出部134は、広域表示における表示スケールを検出する。そして、表示規模変更部143は、図14(b)に示すように、進行方向情報7の大きさを小さく変更して表示する。このとき、表示規模変更部143は、地図スケール検出部134により検出された広域のスケールから好適な大きさを算出して進行方向情報7の大きさを変更する。これにより、進行方向情報7が重なって見えなくなってしまうことを防止している。
【0096】
また、運転者が詳細表示にした場合、地図スケール検出部134は、詳細表示における表示スケールを検出する。そして、表示規模変更部143は、図14(c)に示すように、それぞれの特徴点5に表示されている進行方向情報7を大きくして表示する。このとき、表示規模変更部143は、地図スケール検出部134により検出された詳細のスケールから好適な大きさを算出して進行方向情報7の大きさを変更する。これにより、詳細表示においては、一層進行方向情報7の視認性を向上させている。
【0097】
次に、本実施形態に係る走行支援装置10の動作について、フローチャート参照しつつ説明する。図15は、第3実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。なお、同図に示すステップS131〜S135は、図6に示したステップS111〜S115と同様であるため、説明を省略する。
【0098】
進行方向情報7を画像表示した後(S135の後)、地図スケール検出部134は、現在の表示スケールを検出することで、画像表示スケールに変更があったか否かを判断する(S136)。ここで、表示スケールに変更がなかったと判断した場合(S136:NO)、処理はステップS131に戻り、例えば走行支援装置10の電源がオフされるまで、図15に示す処理が繰り返されることとなる。
【0099】
他方、表示スケールに変更があったと判断した場合(S136:YES)、表示規模変更部143は、表示スケールの変化率を求める(S137)。具体的に表示規模変更部143は、表示スケールが50mから200mに変更された場合、変化率を「4」と求める。
【0100】
次いで、表示規模変更部143は、変更された倍率に応じて矢印アイコン7aを含む進行方向情報7の表示規模を変化させる(S138)。具体的に変化率「4」と算出されていた場合、表示規模変更部143は、進行方向情報7の大きさを例えば「1/4」に変化させる。
【0101】
そして、例えば走行支援装置10の電源がオフされるまで、上記のステップS131〜S138の処理が繰り返されることとなる。
【0102】
このようにして、第3実施形態に係る走行支援装置10によれば、第1実施形態と同様に、走行を好適に支援することができる。また、走行支援方法、走行支援システム1及びプログラムについても同様に、走行を好適に支援することができる。
【0103】
また、一層走行を好適に支援することができる。また、地図情報を有しなくとも特徴点5の検出が可能となり、又は地図情報と併用することで精度の高い特徴点5の検出が可能となる。また、分かりやすい表示を実現することができる。
【0104】
また、先行車両2と後続車両3とで異なる装置を搭載する必要がなく、双方に同じ装置を搭載することができる。また、双方に同じ装置を搭載することで、いずれの車両が先行車両2であって、いずれの車両が後続車両3であっても、走行支援を実現することができる。
【0105】
さらに、第3実施形態に係る走行支援装置10によれば、画像表示のスケールに変更があった場合には、変更された倍率に応じて進行方向情報7の表示の大きさを変化させる。このため、表示スケールの変更により、それぞれの特徴点5に表示されている進行方向情報7が重なってしまい、すべての進行方向情報7を見ることができなくなることが防止される。また、詳細表示に変更した場合、それぞれの特徴点5に表示されている進行方向情報7を大きく表示してもよいにも関わらず、表示の大きさは前スケールのままで、詳細表示にあっては多少見難い表示となってしまうことも防止される。従って、進行方向情報7の視認性を向上させることができる。
【0106】
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態に係る走行支援装置10は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び動作の点で第1実施形態のものと一部異なっている。
【0107】
以下、第1実施形態との相違点について説明する。図16は、第4実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。同図に示すように、第4実施形態に係る走行支援装置10は、新たに通信状態検出部(通信可否検出手段)150を備えている。また、車両情報保存部120は、車両情報削除部121と受信確認部(受信確認手段)122とを有している。
【0108】
通信状態検出部150は、電波の強度等を把握して、自車両が後続車両3と通信できるか否かを検出するものである。また、第4実施形態において車両情報保存部120は、通信状態検出部150により自車両と後続車両3とが通信できないと判断された場合、自車両で検出した車両情報を保存するものとして機能する。そして、通信端末200は、自車両と後続車両3との通信が復帰すると、通信不可時において車両情報保存部120に保存しておいた車両情報を、後続車両3に送信する構成となっている。
【0109】
また、車両情報保存部120の車両情報削除部121は、通信不可時において保存した車両情報を所定の条件に従って削除するものである。より具体的に車両情報削除部121は、例えば自車両から所定距離以上離れてしまった地点の車両情報や、記憶したときから所定時間経過してしまった車両情報等については、たとえ後続車両3に送信していなくとも削除することとしている。
【0110】
受信確認部122は、走行支援装置10の受信側機能として作用するものであって、先行車両2からの位置情報及び進行方向情報が受信されたか否かを判断するものである。また、受信確認部122は、先行車両2からの車両情報の受信が確認されない場合に、通信端末200に対しその旨の情報を送信する。これにより、通信端末200は、先行車両2に対し、情報の再送を要求する要求信号を送信することとなる。他方、受信確認部122は、先行車両2からの車両情報の受信が確認された場合、通信端末200に対しその旨の情報を送信する。これにより、通信端末200は、先行車両2に対し、受信した旨を示す確認信号をを送信することとなる。
【0111】
次に、第4実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を説明する。図17は、第4実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、(a)は先行車両2が進行した方向を示し、(b)は後続車両3による表示画像例を示している。
【0112】
図17(a)に示すように先行車両2が進行した場合、これらの進行方向の情報が後続車両3に送信される。ところが、通信状態検出部150によって後続車両3との通信ができないと判断された場合、車載情報端末100は、車両情報保存部120に進行方向の情報を位置情報と対応付けて一時的に記憶させる。
【0113】
そして、通信状態検出部150によって後続車両3との通信ができないと判断された後に、通信が復帰したと判断された場合、通信端末200は、車両情報保存部120に記憶されている進行方向の情報と、対応する位置情報とを含む車両情報を後続車両3に送信する。
【0114】
これにより、後続車両3では、たとえ先行車両2と通信できなかったとしても、通信できなかった区間における車両情報を受信できることとなる。そして、後続車両3では、図17(b)に示すような表示が行われることとなる。なお、後続車両3の走行支援装置10では、これらの進行方向の情報のうち、特徴点5についてのみ進行方向の情報を表示する。
【0115】
次に、本実施形態に係る走行支援装置10の動作について、フローチャート参照しつつ説明する。図18は、第4実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、先行車両2の走行支援装置10にて実行される処理を示している。なお、同図に示すステップS141〜S143は、図5に示したステップS101〜S103と同様であるため、説明を省略する。
【0116】
車両情報を車両情報保存部120に保存した後(S143の後)、通信状態検出部150は、後続車両3と通信可能か否かを判断する(S144)。ここで、後続車両3と通信できないと判断した場合(S144:NO)、車両情報保存部120はステップS143において保存した車両情報を残しておく(S145)。そして、車載情報端末100は、車両情報保存部120の保存容量を超えそうか否かを判断する(S146)。具体的に、車載情報端末100は、規定容量を定めておき、記憶した進行方向の情報等の総情報量が規定容量を超えるか否かを判断する。
【0117】
そして、車両情報保存部120の保存容量を超えそうと判断した場合(S146:YES)、車両情報削除部121は、保存してある古い車両情報を削除する(S147)。その後、処理はステップS141に移行し、例えばイグニッションスイッチがオフされて、走行支援装置10の電源がオフされるまで繰り返されることとなる。
【0118】
他方、車両情報保存部120の保存容量を超えそうにないと判断した場合(S146:NO)、保存してある車両情報を削除することなく、処理はステップS141に移行することとなる。
【0119】
ところで、後続車両3と通信できると判断した場合(S144:YES)、通信端末200は、車両情報保存部120に記憶しておいた情報の全てを後続車両3の走行支援装置10に送信する(S148)。そして、処理はステップS141に移行し、走行支援装置10の電源がオフされるまで繰り返される。これにより、通信不可時における車両情報が後続車両3に受信されることとなる。
【0120】
なお、ステップS147においては、古い車両情報を削除することとしているが、古い車両情報に限らず、記憶した車両情報の一部を削除するようにすればよい。すなわち、例えば最新と最古の情報を残したままで車両情報を間引くようにして削除してもよい。
【0121】
また、ステップS146では、記憶した総情報量が規定容量を超えると予測される場合に、記憶した情報の一部を削除するようにしているが、これに限らず、例えば以下のようにして、記憶した情報の一部を削除するようにしてもよい。
【0122】
すなわち、車両情報保存部120は、進行方向情報を位置情報と対応付けて記憶している。このため、車両情報削除部121は、位置情報に基づいて削除するようにしてもよい。具体的に車両情報削除部121は、現在の自車位置から所定距離以上離れた地点における進行方向情報を、削除することとなる。
【0123】
また、車両情報保存部120は、進行方向を検出したときの時刻と進行方向情報とを対応付けて記憶する。このため、車両情報削除部121は、時刻の情報に基づいて削除するようにしてもよい。具体的に車両情報削除部121は、進行方向を検出したときの時刻から所定時間経過した場合、その進行方向情報を削除することとなる。
【0124】
図19は、第4実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【0125】
まず、受信確認部122は、車両情報を受信したか否かを判断する(S151)。車両情報を受信しなかったと判断した場合(S151:NO)、車両情報を受信したと判断されるまで、この処理を繰り返すこととなる。このとき、通信端末200は、先行車両2に対して情報の再送を要求するべく要求信号を送信する。
【0126】
他方、車両情報を受信したと判断した場合(S151:YES)、受信確認部122は、その旨を通信端末200に伝え、通信端末200は、受信した旨を示す受信済データ(確認信号)を先行車両2に対して送信する(S152)。
【0127】
次いで、特徴点検出部131は特徴点5を検出する(S153)。そして、車載情報端末100は、特徴点5が検出できたか否かを判断する(S154)。ここで、特徴点5が検出できないと判断した場合(S154:NO)、処理はステップS151に戻ることとなる。一方、特徴点5が検出できたと判断した場合(S154:YES)、車載情報端末100は、その特徴点5での車両情報を、一時的に車両情報保存部120に保存させ(S155)、表示部140に進行方向情報等を表示させる(S156)。
【0128】
そして、後続車両3の走行支援装置10の電源がオフされるまで、上記の処理が繰り返されることとなる。
【0129】
このようにして、第4実施形態に係る走行支援装置10によれば、第1実施形態と同様に、走行を好適に支援することができる。また、走行支援方法、走行支援システム1及びプログラムについても同様に、走行を好適に支援することができる。
【0130】
また、一層走行を好適に支援することができる。また、地図情報を有しなくとも特徴点5の検出が可能となり、又は地図情報と併用することで精度の高い特徴点5の検出が可能となる。また、分かりやすい表示を実現することができる。
【0131】
また、先行車両2と後続車両3とで異なる装置を搭載する必要がなく、双方に同じ装置を搭載することができる。また、双方に同じ装置を搭載することで、いずれの車両が先行車両2であって、いずれの車両が後続車両3であっても、走行支援を実現することができる。
【0132】
さらに、第4実施形態に係る走行支援装置10によれば、後続車両3と通信できない場合に、検出した進行方向情報を位置情報と対応付けて車両情報保存部120に一次記憶させ、その後に通信が復帰した場合、記憶していた進行方向情報及び対応する位置情報を後続車両3に送信することとしている。このため、一端通信が不可能となったとしても、後続車両3において進行方向情報を取得できなくなる事態を防止することができる。
【0133】
また、記憶した進行方向情報うち、自車位置から所定距離以上離れた地点における進行方向情報を削除する。さらに、記憶した進行方向情報が規定容量を超えると予測される場合には、記憶した進行方向情報の一部を削除する。さらには、進行方向を検出したときの時刻と進行方向情報とを対応付けて記憶すると共に、検出した時刻から所定時間経過したときには、対応付けて記憶した進行方向情報を削除する。すなわち、保存に不要となった情報を削除することとなる。これにより、後続車両3に不要な情報を送信して、後続車両3にて表示されてしまうことを防止することができる。
【0134】
また、車両情報の受信が確認された場合、受信した旨を示す確認信号を、先行車両2に対して送信する。このように、確認信号を送信するため、先行車両側では情報が正確に伝えられたことを確認することができる。さらに、車両情報の受信が確認されなかった場合、情報の再送を要求する要求信号を、先行車両2に対して送信する。このため、後続車両3の走行支援装置10は、車両情報を受信できないときに再送を促すこととなり、より確実性の高い受信を実現することができる。
【0135】
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態に係る走行支援装置10は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び動作の点で第4実施形態のものと一部異なっている。
【0136】
以下、第4実施形態との相違点について説明する。図20は、第5実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。同図に示すように、第5実施形態に係る走行支援装置10は、新たに表示条件決定部130が地図スケール検出部134と、車間距離検出部135とを備えている。また、第5実施形態において表示条件決定部130は、車両情報の保存条件を決定するものとして機能する。すなわち、先行車両2の車両情報保存部120は、表示条件決定部130に接続され、通信状態検出部150により通信不可状態が検出された場合には、表示条件決定部130からの指令(条件)に従って車両情報を保存していくこととなる。より具体的に先行車両2の車両情報保存部120は、後続車両3にて進行方向情報7を表示したときに、図13に示したような重なりが生じないように車両情報を保存していく。
【0137】
ここで、上記の地図スケール検出部134は、第3実施形態にて説明したものと同様である。また、車間距離検出部135は、自車両と後続車両3との距離を検出するものである。
【0138】
次に、第5実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を説明する。図21は、第5実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、(a)は表示スケールが極めて詳細である場合を示し、(b)は表示スケールが詳細である場合を示している。また、(c)は表示スケールが普通である場合を示し、(d)は表示スケールがやや広域である場合を示し、(e)は表示スケールが広域である場合を示している。なお、図21において矢印マークの位置は、車両情報保存部120が車両情報を記憶した位置を示している。このため、矢印マークの個数は記憶回数を示している。
【0139】
まず、図13に示したように表示スケールが広域である場合、進行方向情報が重なってしまうことがある。第3実施形態ではこの重なりを防止するために、後続車両3の走行支援装置10にて進行方向情報の大きさを小さく表示することとしていたが、本実施形態では先行車両2の走行支援装置10にて進行方向情報の記憶を制御することで、重なりを防止することとしている。
【0140】
すなわち、図21(a)に示すように、表示スケールが極めて詳細である場合、表示条件決定部130は、こまめに車両情報を記憶するように車両情報保存部120を制御する。次に、図21(b)に示すように、表示スケールが詳細である場合、表示条件決定部130は、こまめに車両情報を記憶するように車両情報保存部120を制御するが、重なりを防止するため、表示スケールが極めて詳細であった場合に比べると、車両情報の記憶間隔は比較的長くなるように制御する。
【0141】
さらに、図21(c)〜(e)に示すように表示スケールが大きくなるにつれて、表示条件決定部130は車両情報の記憶間隔が長くなるように制御する。このように、表示条件決定部130は、検出した表示スケールが大きくなるにつれて記憶する間隔を長くすることで、車両情報保存部120による記憶タイミングを表示スケールに応じたものとし、進行方向情報7を表示した際の重なりを防止することとしている。
【0142】
また、先行車両2と後続車両3との車間距離が小さい場合、運転者は表示スケールを詳細にし、先行車両2と後続車両3との車間距離が大きい場合、運転者は表示スケールを広域にする傾向がある。このため、表示条件決定部130は、検出した車間距離が大きくなるにつれて記憶の間隔を長くするようにしてもよい。
【0143】
図22は、第5実施形態に係る走行支援装置10の他の動作を示す説明図であって、(a)は先行車両2が進行した方向を示し、(b)は後続車両3による表示画像例を示している。
【0144】
記憶のタイミングは上記の如く表示スケール等をもとに制御されてもよいが、以下のように制御されてもよい。まず、図22(a)に示すように先行車両2が走行したとする。このとき、先行車両2の走行支援装置10では、特徴点検出部131が特徴点5を検出する。そして、特徴点検出部131は、特徴点5のみにおいて車両情報を保存するように車両情報保存部120を制御する。これにより、車両情報保存部120は、特徴点5のみにおける車両情報を記憶することとなり、後続車両3では、図22(b)に示すように、特徴点5のみで進行方向情報7が表示されることとなる。
【0145】
図23は、図22を参照して説明した動作をより詳しく示す説明図であり、(a1)は通信不可時における後続車両3の画像表示例を示し、(a2)は通信復帰時における後続車両3の画像表示例を示している。また、(b)は先行車両2において記憶した進行方向情報7を示している。
【0146】
まず、図23(a1)に示すように、後続車両3では、通信不可状態においては先行車両2からの車両情報を受信することができず、先行車両2の車両情報を表示することもできない。他方、先行車両2では、通信不可の間に、図23(b)に示すように特徴点5における車両情報(進行方向情報7)を記憶する。
【0147】
そして、通信復帰時に先行車両2の通信端末200は、図23(b)に示すような情報を後続車両3に送信する。これにより、後続車両3では図23(a2)に示すように、特徴点5のみにおける進行方向情報7が表示されることとなる。
【0148】
次に、本実施形態に係る走行支援装置10の動作について、フローチャート参照しつつ説明する。図24は、第5実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、先行車両2の走行支援装置10にて実行される処理を示している。なお、同図に示すステップS161〜S162,S164〜S169は、図18に示したステップS141〜S142,S143〜S148と同様であるため、説明を省略する。
【0149】
走行方位(走行方向)を算出した後(S162の後)、地図スケール検出部134及び車間距離検出部135は、車両情報保存部120に車両情報を保存するか否かを判断する(S163)。このとき、地図スケール検出部134は、表示スケールに応じた記憶タイミングを求め、現時点が記憶タイミングであるかを判断する。そして、地図スケール検出部134は、現時点が記憶タイミングである場合、保存すると判断し、現時点が記憶タイミングでない場合、保存しないと判断する。また、車間距離検出部135についても地図スケール検出部134と同様に判断する。また、ステップS163においては、特徴点検出部131が車両情報を保存するか否かを判断するようにしてもよい。
【0150】
次いで、地図スケール検出部134及び車間距離検出部135のいずれもが、車両情報保存部120に車両情報を保存しないと判断した場合(S163:NO)、処理はステップS161に戻り、再度位置情報等が検出される。一方、地図スケール検出部134及び車間距離検出部135のいずれかが、車両情報保存部120に車両情報を保存すると判断した場合(S163:YES)、車両情報保存部120は車両情報を保存する(S164)。そして、図18と同様に、以降の処理が実行されていくこととなる。
【0151】
図25は、第5実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。上記したように、先行車両2の走行支援装置10では、車両情報を全て保存することなく、必要分のみを保存している。また、保存した内容が後続車両3に送信される。このため、後続車両3の走行支援装置10では先行車両2から受信した車両情報に含まれる進行方向情報の全てを表示することとなる。
【0152】
すなわち、受信確認部122は車両情報を受信したか否かを判断し(S171)、受信しなかったと判断した場合(S171:NO)、車両情報を受信したと判断するまで、この処理を繰り返す。
【0153】
他方、車両情報を受信したと判断した場合(S171:YES)、通信端末200は、受信した旨を示す受信済データ(確認信号)を先行車両2に対して送信する(S172)。次いで、車載情報端末100は、車両情報を一時的に車両情報保存部120に保存させ(S173)、表示部140に進行方向情報等を表示させる(S174)。そして、後続車両3の走行支援装置10の電源がオフされるまで、上記の処理が繰り返されることとなる。
【0154】
このようにして、第5実施形態に係る走行支援装置10によれば、第4実施形態と同様に、走行を好適に支援することができる。また、走行支援方法、走行支援システム1及びプログラムについても同様に、走行を好適に支援することができる。
【0155】
また、一層走行を好適に支援することができる。また、地図情報を有しなくとも特徴点5の検出が可能となり、又は地図情報と併用することで精度の高い特徴点5の検出が可能となる。また、分かりやすい表示を実現することができる。
【0156】
また、先行車両2と後続車両3とで異なる装置を搭載する必要がなく、双方に同じ装置を搭載することができる。また、双方に同じ装置を搭載することで、いずれの車両が先行車両2であって、いずれの車両が後続車両3であっても、走行支援を実現することができる。
【0157】
また、一端通信が不可能となったとしても、後続車両3において進行方向情報を取得できなくなる事態を防止することができ、後続車両3に不要な情報を送信して、後続車両3にて表示されてしまう事態を防止することができる。また、情報送信の確実性を向上させることができる。
【0158】
さらに、第5実施形態に係る走行支援装置10によれば、自車両と後続車両との距離、及び現在の表示スケールの少なくとも一方に応じたタイミングで、自車両の進行方向情報を記憶する。このため、表示が重なってしまうなど、表示スケールや車間距離に比べて必要以上の進行方向情報を保存しないようにすることができる。
【0159】
また、検出された特徴点5のみにおける進行方向情報を記憶する。このため、後続車両3の運転者に提供すべき最も重要な情報を記憶することとなり、記憶情報量を最小限に抑えることができる。
【0160】
次に、本発明の第6実施形態を説明する。第5実施形態に係る走行支援装置10は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び動作の点で第5実施形態のものと一部異なっている。
【0161】
以下、第5実施形態との相違点について説明する。図26は、第6実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。まず、上記第1〜第4の実施形態では先行車両2が自車の走行経路を記憶してない。このため、先行車両2から後続車両3に走行経路の情報が送信されることはなく、仮に後続車両3の運転者が先行車両2の走行経路を参照したいと考えた場合であっても、経路の情報が表示されるることはない。
【0162】
そこで、同図に示すように、第6実施形態に係る走行支援装置10では、先行車両2が走行した経路を算出するようになっている。具体的に第6実施形態に係る走行支援装置10は、新たに表示条件決定部130が切断/接続ポイント検出部136を備えている。また、表示部140は、経路計算部144を備えている。
【0163】
切断/接続ポイント検出部136は、通信不可状態となったときの先行車両2の位置(通信不可地点)と、通信が復帰したときの先行車両2の位置(通信復帰地点)とを検出するものである。また、経路計算部144は、通信不可地点と通信復帰地点との情報に基づいて、先行車両2と通信できなかった間に先行車両2が走行した移動経路を求めるものである。
【0164】
図27は、経路計算部144により計算された経路を示す説明図であって、(a)は第1の経路計算事例を示し、(b)は第1の経路計算事例において計算された経路を示している。また、(c)は第2の経路計算事例を示し、(d)は第2の経路計算事例において計算された経路を示している。
【0165】
まず、図27(a)に示すように、過去の先行車両2’及び後続車両3’は、互いに通信可能な状態にあった。ところが、後続車両3’が地点P1に到達し、先行車両2’が地点P2に到達した段階で、両者は通信不可状態となった。そして、先行車両2及び後続車両3がそれぞれ地点P3,P4に到達したところで、通信が復帰したとする。
【0166】
この場合、切断/接続ポイント検出部136は、通信が切断された(不可となった)ときの先行車両2’の位置である地点P2を検出する。また、切断/接続ポイント検出部136は、通信が復帰したときの先行車両2の位置である地点P4と自車両3の位置である地点P3を検出する。
【0167】
そして、経路計算部144は、過去の先行車両2’の位置である地点P2、及び現在の先行車両2の位置である地点P4の情報を入力する。そして、経路計算部144は、地点P2を出発点として設定し、地点P4を目的地として設定して、一般的なナビゲーション機能により、これら間の経路を求める。また、表示部140は、現在の自車両3の位置である地点P3の情報と、過去の先行車両2’の位置である地点P2の情報とを入力して、過去の先行車両2’と現在の自車両3とのうちどちらが先に進んでいるかを判断する。
【0168】
ここで、現在の自車両3が先に進んでいると判断した場合、表示部140は、図27(b)に示すように、経路計算部144により求めた経路8のみを表示することとなる。
【0169】
また、図27(c)に示すように、過去の先行車両2’が先に進んでいると判断した場合、表示部140は、図27(d)に示すように経路計算部144により求めた経路8のみならず、通信不可となる以前に得られていた進行方向情報7についても表示する。
【0170】
図28は、経路計算部144により計算された経路の他の例を示す説明図である。図27を参照して説明した如く、経路8は、過去の先行車両2’の位置を出発点として設定し、現在の先行車両2の位置を目的地として設定して、一般的なナビゲーション機能により求められる。このため、図28に示すように、実際に先行車両2は経路8aを走行したにも関わらず、誤った経路8bが計算されて表示されてしまうこともあり得る。
【0171】
図29は、図28に示した経路8bでなく経路8aを求めるときの処理の説明図である。まず、経路計算部144は経由地を設定する。すなわち、図22を参照して説明したように、先行車両2が特徴点5における車両情報を記憶している場合、通信復帰時にその特徴点5における車両情報が送信される。このため、経路計算部144は、通信復帰時に得られる先行車両2の車両情報の進行方向情報7などから経由地を設定する。そして、後続車両3の走行支援装置10では、過去の先行車両2’の位置を出発地として設定し、現在の先行車両2の位置を目的地として設定すると共に、上記の経由地を設定することで、より正確な経路8aを求めることができる。
【0172】
図30は、第6実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。なお、同図に示すステップS181〜S183は、図25に示したステップS171〜S173と同様であるため、説明を省略する。
【0173】
まず、車両情報を車両情報保存部120に保存した後(S183の後)、経路計算部144は、経由地を設定するか否かを判断する(S184)。ここで、経路計算部144は、例えば先行車両2と後続車両3との距離が一定距離以上長い場合、複数の経路が算出対象となることから、経由地を設定すると判断する。また、経路計算部144は、運転者からの指示によって経由地を決定するか否かを判断するようにしてもよい。
【0174】
次いで、経由地を設定しないと判断した場合(S184:NO)、経路計算部144は、過去の先行車両2’の位置を出発点として設定し、現在の先行車両2の位置を目的地として設定して、経路計算する(S185)。そして、表示部140は、経路8を進行方向情報などと共に表示する(S187)。
【0175】
他方、経由地を設定すると判断した場合(S184:YES)、経路計算部144は、出発点及び目的地を設定すると共に、通信復帰時に得られる先行車両2の車両情報から経由地を設定する。そして、経路計算部144はこれらの設定に基づいて経路計算する(S186)。その後、表示部140は、経路8を進行方向情報などと共に表示する(S187)。そして、表示後、図30に示した処理は終了する。
【0176】
このようにして、第6実施形態に係る走行支援装置10によれば、第5実施形態と同様に、走行を好適に支援することができる。また、走行支援方法、走行支援システム1及びプログラムについても同様に、走行を好適に支援することができる。
【0177】
また、一層走行を好適に支援することができる。また、地図情報を有しなくとも特徴点5の検出が可能となり、又は地図情報と併用することで精度の高い特徴点5の検出が可能となる。また、分かりやすい表示を実現することができる。
【0178】
また、先行車両2と後続車両3とで異なる装置を搭載する必要がなく、双方に同じ装置を搭載することができる。また、双方に同じ装置を搭載することで、いずれの車両が先行車両2であって、いずれの車両が後続車両3であっても、走行支援を実現することができる。
【0179】
また、一端通信が不可能となったとしても、後続車両3において進行方向情報を取得できなくなる事態を防止することができ、後続車両3に不要な情報を送信して、後続車両3にて表示されてしまう事態を防止することができる。また、情報送信の確実性を向上させることができる。
【0180】
また、表示が重なってしまうなど、表示スケールや車間距離に比べて必要以上の進行方向情報を保存しないようにすることができ、記憶情報量を最小限に抑えることができる。
【0181】
さらに、第6実施形態に係る走行支援装置10によれば、表示部140は、先行車両2と通信できなくなったときの先行車両2の位置、及び通信が復帰したときの先行車両2の位置に基づいて、先行車両2と通信できなかった間に先行車両2が走行した移動経路を求めて表示する。このため、後続車両3の運転者は、先行車両2が走行した経路を参照することで、通信ができなかった区間を走行する場合においても、自車位置と経路とを照らし合わせることで、グループ走行に支障をきたしているかを容易に確認することができる。
【0182】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、上記実施形態では、後続車両3の走行支援装置10が進行方向情報を矢印アイコン7aに置き換えて表示する構成であったが、これに限らず、文字などに置き換えて表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【図1】第1実施形態に係る走行支援システムの構成図である。
【図2】図1に示した走行支援装置10の詳細構成図である。
【図3】本実施形態に係る走行支援装置10の動作を示す説明図であって、(a)は先行車両2の経路等を示し、(b)は後続車両3の表示部140に表示される表示画像例を示している。
【図4】本実施形態に係る走行支援装置10の他の動作を示す説明図であって、(a)は先行車両2の経路等を示し、(b)は後続車両3の表示部140に表示される表示画像例を示している。
【図5】走行支援方法を示すフローチャートであり、先行車両2の走行支援装置10にて実行される動作を示している。
【図6】走行支援方法を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される動作を示している。
【図7】第2実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。
【図8】第2実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図である。
【図9】第2実施形態に係る走行支援装置10の具体的動作を示す説明図であり、(a)は走行支援装置10による処理の説明図であって、(b)は画像表示例を示している。
【図10】第2実施形態に係る走行支援装置10の他の動作の概略を示す説明図であって、(a)は先行車両2が後続車両3から遠く離れてしまった場合を示し、(b)は先行車両2が遠く離れた場合における第1の画像表示例を示し、(c)は先行車両2が遠く離れた場合における第2の画像表示例を示している。
【図11】第2実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【図12】第3実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。
【図13】第3実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、地図スケール検出部134及び表示規模変更部143を有しない場合の画像表示例を示し、(a)は初期画面を示し、(b)は広域表示としたときの画像表示例を示し、(c)は詳細表示としたときの画像表示例を示している。
【図14】第3実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、地図スケール検出部134及び表示規模変更部143を備える場合の画像表示例を示し、(a)は初期画面を示し、(b)は広域表示としたときの画像表示例を示し、(c)は詳細表示としたときの画像表示例を示している。
【図15】第3実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【図16】第4実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。
【図17】第4実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、(a)は先行車両2が進行した方向を示し、(b)は後続車両3による表示画像例を示している。
【図18】第4実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、先行車両2の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【図19】第4実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【図20】第5実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。
【図21】第5実施形態に係る走行支援装置10の動作の概略を示す説明図であって、(a)は表示スケールが極めて詳細である場合を示し、(b)は表示スケールが詳細である場合を示し、(c)は表示スケールが普通である場合を示し、(d)は表示スケールがやや広域である場合を示し、(e)は表示スケールが広域である場合を示している。
【図22】第5実施形態に係る走行支援装置10の他の動作を示す説明図であって、(a)は先行車両2が進行した方向を示し、(b)は後続車両3による表示画像例を示している。
【図23】図22を参照して説明した動作をより詳しく示す説明図であり、(a1)は通信不可時における後続車両3の画像表示例を示し、(a2)は通信復帰時における後続車両3の画像表示例を示し、(b)は先行車両2において記憶した進行方向情報7を示している。
【図24】第5実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、先行車両2の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【図25】第5実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【図26】第6実施形態に係る走行支援装置10の構成図である。
【図27】経路計算部144により計算された経路を示す説明図であって、(a)は第1の経路計算事例を示し、(b)は第1の経路計算事例において計算された経路を示し、(c)は第2の経路計算事例を示し、(d)は第2の経路計算事例において計算された経路を示している。
【図28】経路計算部144により計算された経路の他の例を示す説明図である。
【図29】図28に示した経路8bでなく経路8aを求めるときの処理の説明図である。
【図30】第6実施形態に係る走行支援装置10の詳細動作を示すフローチャートであり、後続車両3の走行支援装置10にて実行される処理を示している。
【符号の説明】
【0184】
1…走行支援システム
2…先行車両
3…後続車両
5…特徴点
7…進行方向情報
7a…矢印アイコン
7b…時刻情報
10…走行支援装置
100…車載情報端末
110…車両情報取得部
111…位置情報検出部(位置検出手段)
112…走行方位検出部(進行方向検出手段)
113…車速情報検出部
114…ウインカー情報検出部(進行方向検出手段)
120…車両情報保存部(記憶手段)
121…車両情報削除部
122…受信確認部(受信確認手段)
130…表示条件決定部
131…特徴点検出部(特徴点検出手段)
132…ウインカー情報解析部
133…表示タイミング決定部(距離判断手段)
134…地図スケール検出部
135…車間距離検出部
136…切断/接続ポイント検出部
140…表示部(表示手段)
141…付加情報表示部
141a…時刻表示部
141b…軌跡/矢印アイコン置換部
142…付加情報削除部
143…表示規模変更部
144…経路計算部
150…通信状態検出部(通信可否検出手段)
200…通信端末(送信手段、受信手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先行車両からの情報を取得して自車両の運転者に提供することにより、自車両が先行車両と同じ経路を走行できるように支援する走行支援装置であって、
先行車両の位置情報と、その位置における先行車両の進行方向の情報とを受信する受信手段と、
車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出する特徴点検出手段と、
前記受信手段により受信された先行車両の進行方向情報のうち、前記特徴点検出手段により検出された道路上の特徴点における先行車両の進行方向情報を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする走行支援装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記位置情報及び進行方向情報に加えて、先行車両の運転者によって操作されるウインカースイッチの操作情報を受信し、
前記表示手段は、前記受信手段により受信された操作情報に基づいて、先行車両のウインカースイッチのオン時間が長くなるに従って、先行車両の進行方向情報を大きく表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。
【請求項3】
前記特徴点検出手段は、前記受信手段により受信したウインカースイッチの操作情報に基づいて、道路上の特徴点を検出することを特徴とする請求項2に記載の走行支援装置。
【請求項4】
前記受信手段は、先行車両の位置情報と、その位置における先行車両の進行方向の情報とに加え、その位置を先行車両が通過したときの時刻を示す時刻情報を受信し、
前記表示手段は、前記受信手段により受信された先行車両の時刻情報、及び先行車両の時刻情報と現在時刻との差分情報のうち、少なくとも一方を進行方向情報と共に表示する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項5】
前記表示手段は、先行車両の時刻情報と現在時刻との差分が所定時間を超える特徴点について、進行方向の情報の表示色を変更して表示し、又は所定時間を超えていることのメッセージを表示することを特徴とする請求項4に記載の走行支援装置。
【請求項6】
前記表示手段は、進行方向情報として、進行方向を示す矢印を含んだアイコンを表示することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項7】
前記表示手段は、自車両が特徴点を通過した場合、その特徴点における進行方向情報の表示を消去することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項8】
前記表示手段は、自車両が次に通過する特徴点のみについて、進行方向情報を表示することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項9】
自車両の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により検出された自車位置が道路上の特徴点から所定距離以内か否かを判断する距離判断手段と、をさらに備え、
前記表示手段は、自車両が次に通過する特徴点が、前記距離判断手段により所定距離以内であると判断された場合に、先行車両の進行方向情報を表示する
ことを特徴とする請求項8に記載の走行支援装置。
【請求項10】
前記表示手段は、現在の表示スケールにおいて自車両を基準に地図表示した場合に、前記受信手段により受信した先行車両の位置が画面内に入りきらないときには、自車両が次に通過する特徴点のみの進行方向情報を表示するのに代えて、自車両から先行車両に至るまでの画面上の特徴点全てについて進行方向情報を表示する
ことを特徴とする請求項8又は請求項9のいずれかに記載の走行支援装置。
【請求項11】
前記表示手段は、画像表示のスケールに変更があった場合には、変更された倍率に応じて進行方向情報の表示の大きさを変化させることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項12】
自車両の位置を検出する位置検出手段と、
道路上の各地点における自車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、
前記進行方向検出手段により検出された進行方向情報を、前記位置検出手段により検出された位置情報と対応付けて、自車両に追随する後続車両に送信する送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。
【請求項13】
自車両が後続車両と通信できるか否かを検出する通信可否検出手段と、
前記通信可否検出手段により後続車両と通信できないと判断された場合に、前記進行方向検出手段により検出された進行方向情報を、前記位置検出手段により検出された位置情報と対応付けて一次記憶する記憶手段と、をさらに備え、
前記送信手段は、前記通信可否検出手段により後続車両と通信できないと判断された後に通信が復帰したと判断された場合、前記記憶手段に記憶されている進行方向情報及び対応する位置情報を後続車両に送信する
ことを特徴とする請求項12に記載の走行支援装置。
【請求項14】
前記記憶手段は、記憶した進行方向情報うち、自車位置から所定距離以上離れた地点における進行方向情報を削除することを特徴とする請求項13に記載の走行支援装置。
【請求項15】
前記記憶手段は、記憶した進行方向情報の総情報量が規定容量を超えると予測される場合には、記憶した進行方向情報の一部を削除することを特徴とする請求項13又は請求項14のいずれかに記載の走行支援装置。
【請求項16】
前記記憶手段は、前記進行方向検出手段が進行方向を検出したときの時刻と進行方向情報とを対応付けて記憶すると共に、検出した時刻から所定時間経過したときには、対応付けて記憶した進行方向情報を削除することを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項17】
前記記憶手段は、自車両と後続車両との距離、及び現在の表示スケールの少なくとも一方に応じたタイミングで、自車両の進行方向情報を記憶することを特徴とする請求項13〜請求項16のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項18】
前記記憶手段は、前記特徴点検出手段により検出された特徴点のみにおける進行方向情報を記憶することを特徴とする請求項13〜請求項17のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項19】
前記表示手段は、先行車両と通信できなくなったときの先行車両の位置、及び先行車両との通信が復帰したときの先行車両の位置の情報に基づいて、先行車両と通信できなかった間に先行車両が走行した移動経路を求めて、表示することを特徴とする請求項13〜請求項18のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項20】
前記受信手段によって先行車両の位置情報とその位置における進行方向の情報が受信されたか否かを確認する受信確認手段を更に備え、
前記送信手段は、前記受信確認手段により受信が確認された場合、受信した旨を示す確認信号を、先行車両に対して送信し、前記受信確認手段により受信が確認されなかった場合、情報の再送を要求する要求信号を、先行車両に対して送信する
ことを特徴とする請求項12〜請求項19のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項21】
先行車両からの情報を取得して自車両の運転者に提供することにより、自車両が先行車両と同じ経路を走行できるように支援する走行支援方法であって、
先行車両の位置情報と、その位置における進行方向の情報とを受信する受信ステップと、
車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出する特徴点検出ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された先行車両の進行方向情報のうち、前記特徴点検出ステップにおいて検出された道路上の特徴点における先行車両の進行方向情報を表示する表示ステップと、
を備えることを特徴とする走行支援方法。
【請求項22】
コンピュータに、
先行車両の位置情報と、その位置における進行方向の情報とを受信する機能と、
車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出する機能と、
受信された先行車両の進行方向情報のうち、検出された道路上の特徴点における先行車両の進行方向情報を表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項23】
先行車両からの情報を後続車両に送信し、その情報を後続車両の運転者に提供することにより、後続車両が先行車両と同じ経路を走行できるように支援する走行支援システムであって、
先行車両及び後続車両は、それぞれ走行支援装置を備え、
先行車両の走行支援装置は、自車両の位置を検出する位置検出手段と、道路上の各地点における自車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、前記進行方向検出手段により検出された進行方向情報を、前記位置検出手段により検出された位置情報と対応付けて後続車両に送信する送信手段と、を有し、
後続車両の走行支援装置は、先行車両の位置情報と、その位置における進行方向の情報とを受信する受信手段と、車両が進行方向を変更し得る道路上の特徴点を検出する特徴点検出手段と、前記受信手段により受信された先行車両の進行方向情報のうち、前記特徴点検出手段により検出された道路上の特徴点における先行車両の進行方向情報を表示する表示手段と、を有する
ことを特徴とする走行支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2006−48285(P2006−48285A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−226778(P2004−226778)
【出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.USB
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】