説明

超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステム

【課題】費用のかかる真空及び機器要件なしで、EBPVDによって生じるコーティングと構造的に類似したコーティングを作製することができるシステムを提供する。
【解決手段】超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムは、サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する少なくとも1つのターゲットと、ターゲットから原子粒子を遊離させるためにターゲットに向けて操作可能に指向される少なくとも1つのレーザと、プラズマを発生させ、原子粒子を加速させて超合金基板上にサーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備え、超合金基板は、ニッケル基超合金又はコバルト基超合金である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムに関する。より詳細には、本発明は、大気圧でのレーザ補助プラズマコーティングを実行して、超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
航空宇宙産業及び発電産業に用いるガスタービンエンジンの有効性には、ますます差し迫った要求が課されている。この要求は、化石燃料の消費、ひいては操業コストを削減する必要性によって推し進められている。タービン効率を改善する方法の1つは、エンジンのタービンセクションの運転温度を上昇させることである。しかしながら、運転温度が上昇すると、タービンセクションに用いられる材料への要求が増加する。これらの材料は、より高い運転温度(約800℃〜約1500℃)に耐え得る必要があるばかりでなく、当該産業で期待される寿命要件を持続的に満たしながら、増加する機械的応力、腐食、浸食、及びその他の厳しい運転条件にも耐える必要がある。このことは、高温部品に施されたサーマルバリアコーティング(TBC)を用いることにより達成することができる。
【0003】
従来の慣例では、プラズマ溶射又は電子ビーム物理蒸着(EBPVD)を利用して高温TBCを施すことが多いが、その両方とも問題がある可能性がある。例えば、プラズマ溶射は、EBPVDよりも耐浸食性及び耐衝撃性が低い高多孔質コーティングを作製することになる。そのようなプラズマ溶射コーティングは、それらが施されるタービン部品の冷却孔の詰まりを起こしやすい可能性がある。EBPVDは、より望ましいコーティングを作製することができるが、高真空下で実施されるものであって機器代が高いので、費用のかかるプロセスである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】OUYANG ZIHAOら:「大気圧でのレーザ補助プラズマコーティング(LAPCAP)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、前述した費用のかかる真空及び機器要件なしで、EBPVDによって生じるコーティングと構造的に類似したコーティングを作製することができるシステムに対する要求が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムであって、サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する少なくとも1つのターゲットと、ターゲットから原子粒子を遊離させるためにターゲットに向けて操作可能に指向される少なくとも1つのレーザと、プラズマを発生させ、原子粒子を加速させて超合金基板上にサーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備え、超合金基板は、ニッケル基超合金又はコバルト基超合金であるシステムに関する。
【0007】
本発明は、超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムであって、サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する2つのターゲットと、1つのレーザがターゲットから原子粒子を遊離させるために各々のターゲットに向けて操作可能に指向される2つのレーザと、プラズマを発生させ、原子粒子を加速させて超合金基板上にサーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備え、超合金基板は、ニッケル基超合金又はコバルト基超合金であるシステムに関する。
【0008】
本発明は、超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムであって、サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する2つのターゲットであって、酸化ジルコニウムからなる第1ターゲット及び酸化イットリウムからなる第2ターゲットと、1つのレーザがターゲットから原子粒子を遊離させるために各々のターゲットに向けて操作可能に指向される2つのNd:YAGレーザと、プラズマを発生させ、原子粒子を加速させて超合金基板上に約92重量%の酸化ジルコニウムと約8重量%の酸化イットリウムからなるサーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備えるシステムに関する。
【0009】
以下の開示から、当業者には、これら及びその他の特徴、態様、及び利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本明細書の記述に従った、大気圧でのレーザ補助プラズマコーティング(LAPCAP)の一実施形態の概略断面図である。
【図2】本明細書の記述に従った、LAPCAPシステムの代替実施形態の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し、明確に請求する特許請求の範囲で締め括られているが、同様の参照符号で同様の要素を特定する添付図面に関連した以下の説明から、ここに示す実施形態の理解が深まると考えられる。
【0012】
本発明は、概して、大気圧でのレーザ補助プラズマコーティング(LAPCAP)を実行して、超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムに関する。本明細書のシステムは「大気圧で」と表されているが、そのように限定されるべきではない。より詳細には、LAPCAPシステムは、大気圧付近(例えば、約0.5Atm〜約3Atm)で利用することができる。
【0013】
一般に、LAPCAPシステムは、少なくとも1つのパルスレーザを用いて少なくとも1つのターゲットから原子粒子を遊離させてから、それらの原子粒子をプラズマに投入し、基板に堆積させてサーマルバリアコーティングを形成することを必要とする。本明細書で用いられる「遊離」とは、除去、蒸発、融解、又はそれらの幾つかの組み合わせのいずれかを指すことができる。本明細書に記載したコーティングは、高温環境(約800℃〜約1500℃)にさらされるあらゆる基板上で使用することができるが、そのようなコーティングは、特にガスタービンエンジンのタービンセクションの構成部品上での使用に適している。
【0014】
一実施形態では、図1に示すように、LAPCAPシステム10は、通常、プラズマトーチ16と、少なくとも1つのターゲット12と、少なくとも1つのレーザ14とを備えている。プラズマトーチ16は、複数の誘導結合プラズマ(ICP)コイル22を有する放電管20に投入するガス流18を含んでおり、後述するように、無線周波数発生器としての機能を果たすことができる。
【0015】
より詳細には、ガス流18は、放電管20に投入してプラズマ24の発生を促進することができ、従来のプラズマ溶射法を実行するのに適した任意のガスを含むことができ、一実施形態では、アルゴン、窒素、水素、ヘリウム、酸素、及びそれらの組み合わせから選択することができる。特に、ガス流18を放電管20に投入すると、ICPコイル22によって発生した無線周波電磁界を励起することができる。ガス流18が放電管20を通過すると、ICPコイル付近で、ガス流18が導電性になってプラズマ24を形成することができる。低い流量(例えば、約0.5L/分)では、プラズマはより定常状態になるが、高いガス流量(例えば、約30L/分)では、プラズマはジェットの形をとることになる。ここで提示した流量の上下の様々な流量を利用して、サーマルバリアコーティングの表面形態を変化させることもできることが理解されよう。代替実施形態では、プラズマ24は、ICPコイル22の代わりに、又はICPコイル22と共に、マイクロ波放電(図示せず)を用いて発生させることができる。
【0016】
ターゲット12は、例えば、セラミック材料及び金属材料などの、レーザ14によって噴霧することができ、サーマルバリアコーティングでの使用に適した任意の材料を含むことができる。本明細書で用いられる「セラミック材料」とは、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、アルミナ及びそれらのプレアロイ混合物を含むことができ、「金属材料」とは、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
【0017】
図1に示す実施形態では、ターゲット12は、プラズマ24に隣接して、プラズマトーチ16の放電管20の下に配置し、任意の適切な手段を用いて適所に固定することができる。代替実施形態では、ターゲット12は、プラズマトーチ16の中に設置するか、又はターゲット12が放電管20に代わって放電管20の機能を果たすことができるように配置することができる。レーザ14は、動作中、レーザ14がターゲット12に当たって原子粒子26を遊離させることができるように、ターゲット12に向けて操作可能に指向させることができ、原子粒子は、所望のTBCを作製するのに必要なプラズマ24に適当な割合で混合することができる。そして、後述するように、プラズマ24を使用して、原子粒子26を加速させて基板28上に堆積させることができる。金属材料をターゲット12として使用した場合、酸素及び窒素等の反応性ガスを使用して原子粒子を酸化又は窒化させて、所望のコーティング組成及び特性を得ることができる。そのようなガスは、LAPCAPシステムに添加したものであっても、大気から取り込んだものであってもよい。
【0018】
ネオジム添加イットリウムアルミニウムガーネット(Nd:YAG)レーザを含むがこれに限らない、ターゲットから原子粒子を遊離させるのに十分なエネルギーを有する数種類の固体パルスレーザを利用することができる。ターゲット12がプラズマ24に近接しているため、原子粒子26は遊離されると同時にプラズマ24に投入される。そして、プラズマ24が原子粒子を加速させて基板28上に押し付け、そこで原子粒子がTBC30として堆積することになる。レーザパルス長、レーザパルスエネルギー、レーザ強度、及びレーザスポットサイズを含むレーザ動作パラメータの組み合わせを変更することによって、原子粒子束及び分布を所望のコーティング組成及び特性が得られるように調整することができる。一般に、パルスレーザ14は、約5フェムト秒〜約100マイクロ秒のパルス長、約0.001mJ〜約10Jのパルスエネルギー、約104W/cm2〜約1015W/cm2の強度、及び約1マイクロメートル〜約5ミリメートルのレーザスポットサイズを有することになる。
【0019】
本明細書の実施形態に関連して様々な基板28を使用することができるが、一実施形態では、基板28は、ガスタービンエンジンのタービンセクションに存在するような高温(約800℃〜約1500℃)環境での使用に適した超合金から選択することができる。そのような超合金の幾つかの例としては、ニッケル基超合金、及びコバルト基超合金が挙げられるが、これらに限定すべきではない。約50ミクロン〜約750ミクロンの範囲になる所望のTBC30の厚さを得るために、基板28を定常のLAPCAPシステム10の下に移動させてTBC30の層を厚くしてもよい。代替実施形態では、基板28は定常状態になるが、システム10は必要に応じて予めプログラムされたロボットアーマチュア(図示せず)を用いて移動する。本明細書の実施形態は、EBPVDを用いて得られたコーティングのものと同様の柱状マイクロ構造を有するTBCを堆積させることができるようになる。より詳細には、本明細書のTBCは、約0.5ミクロン〜約60ミクロンのカラム幅と、約0%〜約9%のカラム内多孔率とを有することになる。一実施形態では、TBCは、カラムの直径がより小さく、多孔率が約0%であってもよい。
【0020】
代替実施形態では、2つ以上のターゲット及び2つ以上のレーザを使用することができる。ここで用いられている「レーザ」とは、複数の独立したレーザか、或いは複数のビームに分割された1つのレーザを指すことができる。そのような場合、各々のターゲットは、(例えば下記の例示的実施形態のように)同じ又は異なる材料からなっていてもよい。1つのレーザ、即ち、独立レーザ、又は分割レーザビームを各々のターゲットに向けて操作可能に指向させて、ターゲットから原子粒子を遊離させることができることが理解されよう。
【0021】
例えば、この例に限らないが、図2に示すように、LAPCAPシステム110は、一実施形態ではアルゴンになるガス流18と、2つのパルスNd:YAGレーザ14と、セラミック材料からなる2つのターゲットであって、ZrO2からなる第1ターゲット112及びY23からなる第2ターゲット212とを備えている。ガス流18は、約0.05L/分〜約0.6L/分のガス流を含むことができる。本実施形態では、パルスレーザ14は、約5ns〜約10nsのパルス長と、約10mJのパルスエネルギーと、約107〜約108W/cm2の強度と、約1マイクロメートル〜約2ミリメートルのレーザスポットサイズとを有することになる。このレーザ動作パラメータの特定の組み合わせによって、ジルコニウム、酸素、及びイットリアの原子粒子126を遊離させ、これを、約92重量%のZrO2及び約8重量%のY23からなり、約50ミクロン〜約750ミクロンの厚さを有するサーマルバリアコーティング130としてニッケル基及びコバルト基の複合超合金基板28上に堆積させることができる。これは1つの可能なシステムの例であり、様々なパラメータのその他のシステムも本実施形態の範囲内であることは、当業者には理解されるであろう。
【0022】
本明細書に記載した実施形態は、従来のプロセスとは異なっている。特に、EBPVDとは違って、LAPCAPは費用のかかる真空ポンプの使用を必要とせず、粒子生成、粒子加速、及び粒子堆積は単一の装置を用いて実行することができる。しかしながら、これらの違いにもかかわらず、LAPCAPは、EBPVDを用いて施されたコーティングと同様の柱状マイクロ構造を有するコーティングを作製することができる。このことは、LAPCAP堆積が原子レベルで生じるという理由から可能である。その結果、従来のプラズマ溶射法を用いて作製されたコーティングよりも衝撃及び浸食損傷を受けにくいTBCが得られる。更に、プラズマ溶射で起こることがある冷却孔の詰まりは、LAPCAPを用いて大幅に削減又は解消することができる。
【0023】
本明細書は、本発明を開示すると共に、当業者であれば誰でも本発明を製造し使用することができるように、最良の形態を含む実施例を用いている。本発明の特許性がある技術的範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想到するその他の実施例を含むことができる。そのようなその他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と相違しない構造的要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文言と本質的でない相違を有する同等な構造的要素を含む場合には、特許請求の範囲の技術的範囲内に属するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムであって、
サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する少なくとも1つのターゲットと、
前記ターゲットから原子粒子を遊離させるために前記ターゲットに向けて操作可能に指向される少なくとも1つのレーザと、
プラズマを発生させ、前記原子粒子を加速させて前記超合金基板上に前記サーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備え、
前記超合金基板は、ニッケル基超合金又はコバルト基超合金である、システム。
【請求項2】
前記プラズマトーチはガス流を含んでおり、前記ガス流を放電管に投入して、前記ガス流を活発にし、前記プラズマを発生させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記放電管は、複数の誘導結合プラズマコイル又はマイクロ波を含んでおり、無線周波電磁界を発生させて、前記ガス流を活発にし、前記プラズマを発生させる、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ガス流は、アルゴン、窒素、水素、ヘリウム、酸素、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたガスを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ターゲットの前記材料は、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、アルミナ、及びそれらのプレアロイ混合物からなる群から選択されたセラミック材料、又はジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された金属材料である、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記レーザは固体パルスレーザを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記コーティングは、レーザパルス長、レーザパルスエネルギー、レーザ強度、及びレーザスポットサイズからなる群から選択された任意の1つ以上の動作パラメータを変更することによって調整される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記レーザパルス長は、約5フェムト秒〜約100マイクロ秒であり、
前記レーザパルスエネルギーは、約0.001mJ〜約10Jであり、
前記レーザ強度は、約104W/cm2〜約1015W/cm2であり、
前記レーザスポットサイズは、約1マイクロメートル〜約5ミリメートルである、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記サーマルバリアコーティングは、約50ミクロン〜約750ミクロンの厚さを有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムであって、
前記サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する2つのターゲットと、
1つのレーザが前記ターゲットから原子粒子を遊離させるために各々の前記ターゲットに向けて操作可能に指向される2つのレーザと、
プラズマを発生させ、前記原子粒子を加速させて前記超合金基板上に前記サーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備え、
前記超合金基板は、ニッケル基超合金又はコバルト基超合金である、システム。
【請求項11】
前記プラズマトーチはガス流を含んでおり、前記ガス流を放電管に投入して、前記ガス流を活発にし、前記プラズマを発生させる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記放電管は、複数の誘導結合プラズマコイル又はマイクロ波を含んでおり、無線周波電磁界を発生させて、前記ガス流を活発にし、前記プラズマを発生させる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ガス流は、アルゴン、窒素、水素、ヘリウム、酸素、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたガスを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ターゲットの前記材料は、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、アルミナ、及びそれらのプレアロイ混合物からなる群から選択されたセラミック材料、又はジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された金属材料である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
各々のターゲットは同じ材料からなる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記レーザは固体パルスレーザを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記コーティングは、レーザパルス長、レーザパルスエネルギー、レーザ強度、及びレーザスポットサイズからなる群から選択された任意の1つ以上の動作パラメータを変更することによって調整される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記レーザパルス長は、約5フェムト秒〜約100マイクロ秒であり、
前記レーザパルスエネルギーは、約0.001mJ〜約10Jであり、
前記レーザ強度は、約104W/cm2〜約1015W/cm2であり、
前記レーザスポットサイズは、約1マイクロメートル〜約5ミリメートルである、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記サーマルバリアコーティングは、約50ミクロン〜約750ミクロンの厚さを有する、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
超合金基板にサーマルバリアコーティングを施すシステムであって、
前記サーマルバリアコーティングを作製するための材料を供給する2つのターゲットであって、酸化ジルコニウムからなる第1ターゲット及び酸化イットリウムからなる第2ターゲットと、
1つのレーザが前記ターゲットから原子粒子を遊離させるために各々の前記ターゲットに向けて操作可能に指向される2つのNd:YAGレーザと、
プラズマを発生させ、前記原子粒子を加速させて前記超合金基板上に約92重量%の酸化ジルコニウムと約8重量%の酸化イットリウムからなる前記サーマルバリアコーティングとして堆積させるためのプラズマトーチとを備える、システム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−514462(P2013−514462A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544657(P2012−544657)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/059894
【国際公開番号】WO2011/075414
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【出願人】(510301976)ザ・ボード・オブ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・イリノイ (3)
【Fターム(参考)】