説明

超小型電気機械システムデバイスのための気密封止

発明は気密封止されたデバイス及びそのようなデバイスを作成する方法に向けられる。デバイスは、1つまたは複数の光、光電子、電子または超小型電気機械(MEMS)素子が、単独でまたは組み合されて、その上に配置された基板、上部及び上部からある距離まで延びるエクステンションを有するカバー部材、カバー部材のエクステンション部分を基板に接合するために用いられる接着剤及びカバー部材エクステンションが基板に接合されている領域を気密封止するための封止剤を有する、光、超小型電気機械、電子及び光電子デバイスを含む。発明の方法において、封止剤は原子層堆積法を用いて与えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超小型電気機械システムデバイスに関し、特に、そのようなデバイスに存在する気密封止及びそのような封止を作成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
露出電極を有する超小型電気機械システム(MEMS)デバイスにおいて、ガラス対ガラス(G/G)、ガラス対シリコン(G/S)及びシリコン対シリコン(S/S)の気密封止(接合)形成は達成が極めて困難である。そのような露出電極を有する応用の例には、とりわけ、有機発光ダイオード(OLED)パッケージ封入技術及びデジタル光処理(DLP(商標))パッケージ封入技術がある。DLPデバイスを極めて簡単に説明すると、デバイスは、ハウジング、ハウジング内のミラーまたはミラーアレイ及び/またはその他の機能素子、及びハウジングに気密封着されたガラス窓を有する。そのようなパッケージの気密封止形成は、温度に制限がある場合には極めて困難である。例えば、封止を実施するには、250℃より低く、特に150℃より低い温度を用いる必要がある。そのような場合、局所加熱で封止を形成するためのレーザの使用は、電極が露出していると、局所加熱で電極接合が弱化するかまたは破壊され得るため、適用できない。気密封止接合形成温度が問題にならない場合には、誘電材料層が電極上に被着され、次いでインジウムベースはんだをレーザとともに用いて気密封止形成が行われる。しかし、この方法は低電圧/低周波数用途にしか適用できない。電極間のクロストークが主要な問題である。DLPデバイスのパッケージ封入の例は、特許文献1,2,3,4,5及び6を含む、多くの特許文献に見ることができる。
【0003】
DLPのパッケージ封入においては、DLPの心臓部であるMEMSのミラーまたはミラーアレイが、光の出入りを可能にするためのガラス窓を有するハウジングに気密封入されなければならない。気密封止は、DLPを含む装置の動作中の、例えば塵埃粒子による、ミラーの汚染を防止するために必要である。多くの既存のプロセスにおいては、DLPのミラーまたはミラーアレイを収めているハウジングにガラス窓を接合する封着材料として、コバール(登録商標)7056が用いられている。
【特許文献1】米国特許第6667837号明細書
【特許文献2】米国特許第6748449号明細書
【特許文献3】米国特許第6586831号明細書
【特許文献4】米国特許第6624921号明細書
【特許文献5】米国特許第6455927号明細書
【特許文献6】米国特許第6627814号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この材料は良好な封止を形成するが、接合及び封止を行うために用いられるプロセスに時間及び労力がかかり、したがってコストが高くなる。この結果、OLEDデバイス及びDLPデバイスのようなデバイスを気密封止するために用いることができる、別の方法及び/または材料を見いだすことが極めて望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
1つまたは複数の光素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械(MEMS)素子を単独にまたは組み合せてもつ基板であって、さらに別のデバイスまたは素子との電気接続または光接続を確立するために用いることができる、基板上の素子及び/またはデバイスからのいずれかの電極あるいは光リードまたは電気リードを有する基板、
一辺上に複数の連続する脚またはエクステンションを有するカバー部材、ここで、カバー部材の脚またはエクステンションは、カバー部材及び前記素子を囲繞する基板によって定められるかまたは実質的に定められるチャンバまたは容積を形成するために接着材料または接合材料で基板に接合されており、同時にチャンバ内の素子とチャンバ外の素子及び/またはデバイスの間の電気接続または光接続を可能にする、及び
カバー部材、接着剤及び基板で定められるチャンバ内に光素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械素子を気密封止し、同時にチャンバ内の素子からチャンバ外のデバイス及び/または素子への電気リード及び/または光リードの通過を可能にする、封止剤、
を有する、光デバイス、超小型電気機械デバイス、電子デバイス及び光電子デバイスを含む、気密封止されたデバイスに向けられる。
【0006】
本発明はさらに、
基板上の電子チップと動作可能な態様で接続している電子チップまたは超小型電気機械素子、
複数の脚またはエクステンションをその上に有するカバー部材、ここで脚またはエクステンションは接着剤または接合剤によって基板に接合されている、及び
カバー部材、接着剤及び基板で定められるチャンバ内に電子チップと動作可能な態様で接続している電子チップまたは超小型電気機械素子を気密封止し、同時にチャンバ内の素子とチャンバ外の素子及び/またはデバイスの間の電気接続を可能にするために、カバー部材、接着剤及び基板と接する封止剤、
を有する、気密封止されたデジタル光処理(DLP)デバイスに向けられる。
【0007】
本発明はさらに、
デバイス内の、基板上の電子チップと動作可能な態様で接している超小型ミラーアレイをなす、超小型ミラー、
可視光を通過させるための平透明窓及び、窓からある距離まで延びる、窓の一辺上の複数の脚またはエクステンションを有する、カバー部材、ここで脚またはエクステンションはチャンバを形成するために接着剤または接合剤によって基板及び/または基板上の電極に接合されている、及び
カバー部材、接着剤及び基板によって定められるチャンバ内に超小型ミラーアレイ及び付帯チップを気密封止するために、カバー部材、接着剤及び基板及び/または基板上の電極と接している封止剤、
を有する気密封止されたデジタル光投影デバイスに向けられる。電極または電気リードは、チップからデバイスの被膜、カバー部材、接着剤及び/または基板を通って、チャンバ外の他のデバイス及び/または素子まで延びることができる。
【0008】
別の態様において、本発明は気密封止されたMEMSまたは制御チップまたはその他の選ばれた素子を中に有するDLPデバイスを作成する方法に向けられ、本方法は、
1つまたは複数の半導体チップを有し、個々のチップに動作可能な態様で取り付けられた別の素子をもつかまたはもたない、基板を提供する工程、
上部領域及び上部領域の一辺から連続的に延びる複数のエクステンションまたは「脚」を有する、透明または不透明なカバー部材(またはキャップ構造体)を提供する工程、
カバー部材の脚と基板または基板上の電極材料の間に接着剤または接合剤を用いて、基板または基板上の電極材料にカバー部材を接合する工程、
個々のMEMSまたはその他のデバイスを互いに分離するために、カバー部材が上に接合された基板をあらかじめ定められたダイシング線に沿ってダイシングする工程、
MEMSまたはその他のデバイスの選択された領域をフォトレジストまたはその他の選ばれた保護材料で被覆する工程、
封止剤の被着に適する容器内に個々のMEMSまたはその他のデバイスをおく工程、
MEMSまたはその他のデバイス上に封止剤を被着する工程、及び
フォトレジストまたはその他の保護材料を除去して、フォトレジストまたはその他の保護材料で保護されていなかった領域において封止剤をその上に有するMEMSまたはその他のデバイスを作成する工程、
を有する。
【0009】
また別の態様において、本発明は、
接着剤または接合剤によって基板または基板に被着された電極に接合された光透過ガラス窓または光透過ガラス窓をもつカバー部材、及び
接着剤または接合剤がガラス窓またはキャップを基板または基板上の電極材料に接合する領域に被着された封止剤、ここで、封止剤は接着材料を覆い、接着材料の封止を含め、ガラス窓またはキャップと基板または基板上の電極材料の間のいかなる空隙も埋める、
を有する、気密封止されたDLPデバイスに向けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本明細書に用いられるように、術語「カバー部材」及び「キャップ」は、第1の面すなわち上面及び第2の面すなわち底面を有し、厚さ及び、カバー部材がいずれかの基板及び/または基板上の素子に接合剤で接合されると、カバー部材の底面、エクステンション、接合剤及び基板の組合せが囲繞された容積を定めるようにカバー部材の上部の全円周または全周にわたって底面から一方向にある距離まで延びる長さを有する連続的な「脚」またはエクステンションを有する、素子を意味する。カバー部材またはキャップは、デバイスが用いられるであろう用途に適するいずれかの材料でつくることができ、そのような材料には、シリコン、不透明ガラス、ポリマー、セラミック及びガラス−セラミックがある。さらに、カバー部材またはキャップは、選ばれた波長の電磁輻射に対して、完全にまたはある程度、透明である上部を有することができる。例えば、図12において上部20は可視光に対して透明とすることができる。カバー部材は図1Cに示されるような制御デバイスに用いるために不透明または非透過性とすることもできる。
【0011】
本明細書に用いられるように、術語「デバイス」は、光素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械(MEMS)素子を、個別にまたはいずれかの組合せで、その上にもつ基板を有する、光デバイス、超小型電気機械デバイス、電子デバイス及び光電子デバイスを含む。
【0012】
本発明は、ガラス対ガラス(G/G)、ガラス対シリコン(G/S)及びシリコン対シリコン(S/S)の接合形成及び気密封着、及びガラスまたはシリコンの基板上の電極へのガラスまたはシリコンの接合形成及び気密封着の方法に向けられる。特に本発明は、例えば図1A〜1Cに例示されるようなデジタル光処理(DLP)デバイスに見ることができる、G/G,G/S及びS/S接合の封着のための2段階プロセスに向けられる。図2は参照した特許文献にその要素が説明されている従来技術の代表的なDLP超小型ミラーデバイスを示す。
【0013】
次に図3を参照すれば、本発明の方法の第1段階は、シリコンウエハへのガラスのテンペラ(エポキシ樹脂)接合形成及びダイシングを含む。これに、図4A〜4Dに示されるような、原子層堆積を用いる気密封止の第2段階が続く。図3に示されるように、複数のエクステンション22を有するカバー部材20,例えば(本発明を説明するために本明細書で用いられるであろう)ガラス窓20は、エクステンション22の先端上に被覆されたエポキシ樹脂28を用いて、複数のDLP素子(参照数字30で示される拡大図を見よ)がその上に形成されているシリコンウエハ(基板)26上に配置された電極24に接合される。ガラス窓20が電極上に配置されてエポキシ樹脂が硬化した後、ガラス窓がその上に配置されているウエハは個々のDLPチップを形成するために線32に沿ってダイシングされる。ガラス窓20には、既にパターンもその上に形成されている、シャドウコーティング、例えばクロムをあらかじめ被着しておくこともできる。このプロセスの結果、ダイシング後に、図4Aに示されるような、個々のDLPデバイスまたはDLPチップ40が形成される。
【0014】
図4A〜4Dを参照すれば、個々のDLP(図4A)の形成後、それぞれのDLPは初めにガラス脚22の外端からチップ40の端面までフォトレジスト材料42で被覆される。フォトレジスト材料42は技術上既知のいずれかのフォトレジスト材料、例えば、カプトン(商標)テープのような耐熱性ポリマーまたはその他の耐熱性材料とすることができる(図4Bを見よ)。フォトレジスト材料は、酸化アルミニウム(Al)膜またはその他の膜で実質的に被覆される必要がない領域、例えば、参照数字43で示されるような、窓の上面及び側面並びにシリコンウエハ材料を保護するために用いられる。フォトレジストは、図4Bに示されるように、接着剤を含む領域を露出したままにしておくために脚22の近傍のコーナー領域44には与えられない。好ましい実施形態において、接着剤領域にあるエクステンション22の一部及びウエハも、ALDで被着された材料による接着剤の完全な被覆及び良好な接着性を保証するために、露出したままにされる。フォトレジストが与えられた後、選択された材料の膜、例えばAl膜が原子層堆積(ALD)法を用いて、図4Cに示されるように、脚22近傍のコーナー領域44に被着される。Alの被着中、図4Cに参照数字45で示されるように、領域43のフォトレジストもAlで覆われる。Al層の被着の完了後、フォトレジストが剥離され、エポキシ樹脂近傍のコーナー領域44を被覆するAlだけが残る。領域43においてはフォトレジストを被覆していたAlがフォトレジストとともに除去される。得られた製品が図4Dに示され、図4Dにおいて、エクステンション22はシリコンウエハ材料26の上面の電極24にエポキシ樹脂28で接合され、エクステンション22のコーナー領域44は参照数字45で示されるようにAlで埋められている。
【0015】
図5は、基板26上の電極24に接合剤28(白抜きの半楕円形)によって接合されたカバー部材エクステンション22にフォトレジスト42(右下がり斜線のハッチング)及び封止剤45(左下がり斜線のハッチング)が与えられているデバイスのコーナーを示す、図4Cの部分拡大図である。カバー部材の上部は一点鎖線で表され、参照数字20で示されている。
【0016】
図6は、封止剤45が基板26上の電極24にエクステンション22を接合剤28が接合しているコーナーと共形であり、コーナーを封止している、デバイスのコーナーを示す、図4Dの拡大図である。
【0017】
ALDは、多くの様々な誘電体被膜の被着のための、周知の成熟したプロセスである。一般にALDプロセスは,1〜10Torr(1.33×10〜10Pa)の圧力で行われる。ALD法を使用する利点は、膜が膜被着材料の形状に共形に被着され、アスペクト比が1:100ないしそれより高いナノメータサイズの空隙にも入り込む(図8及び9を見よ)ことである。この独特の特徴により、ALDは処理されている物体に存在し得るいかなる小さな空隙または孔の封止にも適する方法となる。ALD法は、エム・レスケラ(M. Lesleka)等,「原子層堆積(ALD):前駆体から薄膜構造へ(Atomic layer deposition (ALD): from precursors to thin film structures)」,Thin Solid Films,2002年,第409巻,p.138-146;エム・ディー・グローナー(M. D. Groner)等,「シリコン及び様々な金属基板上に原子層堆積で成長させた薄いAl膜の電気的特性測定(Electrical characterization of thin Al2O3 film grown by atomic layer deposition on silicon and various metal substrates)」,Thin Solid Films,2002年,第413巻,p.186-197;及びエヌ・ディー・ホイヴィク(N. D. Hoivik)等,「超小型機械システムのための原子層堆積保護被膜(Atomic layer deposited protective coating for micro-mechanical systems)」,Sensors and Actuators,2003年,第103巻,p.100-108,を含む、数多くの科学論文に説明されている。
【0018】
ALDプロセスを用いて作成することができる、技術上既知の薄膜には、
II-VI族化合物: ZnS,ZnSe,ZnTe,ZnS1-xSe,CaS,
SrS,BaS,SrS1-xSe,CdS,CdTe,MnTe,
HgTe,Hg1-xCdTe,Cd1-xMnTe;
II-VI族ベース薄膜電界発光材料:ZnS:M(Mは、Mn,Tb,Tm),
CaS:M(Mは、Eu,Ce,Tb,Pb),
リンSrS:M(Mは、Ce,Tb,Pb,Mn,Cu);
III-V族化合物:GaAs,AlAs,AlP,InP,GaP,InAs,
AlGa1-xAs,GaIn1-xAs,GaIn1-xP;
窒化物:
半導体/誘電体:AlN,GaN,InN,SiN
金属性:TiN,TaN,Ta,NbN,MoN;
その他:
誘電体:SiO,Al,TiO,ZrO,HfO,Ta
Nb,Y,MgO,CeO,La,SrTiO
BaTiO
透明導電体:In,In:Sn,In:F,In:Zr,
SnO,SnO:Sb,ZnO;
半導体: ZnO:Al,Ga,NiO,CoO
超電導体: YBaCu7-x
その他の三元酸化物:LaCoO,LaNiO
フッ化物: CaF,SrF,ZnF
元素: Si,Ge,Cu,Mo
金属: Cu,W,Ti,Ta,Ni,Pt;
その他: La,PbS,In,CuGaS,SiC;
がある。
【0019】
上掲のリストに示されるいずれの材料も、本発明にしたがって気密封止された光、電子、超小型電気機械及び光電子システム及び/またはデバイスを得るためにALDプロセスに用いることができるが、超小型ミラー及び制御デバイスを含むDLP用途には、低温材料、すなわち、250℃より低い温度で形成及び/または被着することができる材料が好ましい。本明細書に説明される用途には酸化アルミニウム(Al)が特に好ましい。
【0020】
AlのALD被着において最も一般的な前駆体材料はTMA(トリメチルアルミニウム)及び水(HO)である。これらの材料の反応の副生成物は系から取り除かれるメチルアルコールである。Alは、110℃から400℃にわたる非常に広いプロセス温度ウインドウを有するから、好ましい材料である。この温度範囲の結果、被覆されるべき領域を保護するためのマスク材料として高分子量ポリマーフォトレジストを用いることができる。フォトレジストとして用いることができるポリマー材料には、ポリイミド(例えばカプトン(登録商標)(デュポン(DuPont)社))、ポリスルホン、ポリアロマティックス及びフルオロカーボンがある。Al被着後、上述したように、フォトレジストは、Al被覆品の、被着されたAl膜で封止されているエクステンション22の近傍を除く全ての領域から、Alをともなって剥離される。
【0021】
図7A〜7DはALDがどのように行われるかを概括的に示す。基板Sが、図7Aに示されるように、第1の分子前駆体材料MLに暴露される。この第1の前駆体は、図7Bに示されるように、基板S上に飽和層を形成する。この飽和層は次いで、図7Cに示されるように、第2の前駆体材料ANに暴露される。この暴露中に、MLとANの間で交換反応がおこり、図7Dに示されるように、基板上の薄膜MN及び真空の印加によって排気されることで除去される副生成物LAが形成される。上記の工程を多数のサイクルにわたって反復させて、所望の厚さの膜を成長させることができる。
【0022】
図8及び9はALD法を用いて被覆が施される場合に被膜110がどのようにして基板100の形状に共形になるかの簡単な説明図である。ハウスマン(Hausmann)等,「高度に共形の超薄シリカ積層の高速蒸着(Rapid Vapor Deposition of Highly Conforming Silica Nanolaminates)」,SCIENCE,2002年10月11日,第298巻,p.402-406は、どのようにしてALDを用いて高度に一様で共形の被膜を作成できるかを説明している。彼らの論文では、深さがほぼ7μmで差しわたしが0.1〜0.2μmの極微溝がALD法を用いて埋められている。溝には、開いた上部が底よりやや広い、テーパがかかっている。ハウスマン等の論文の404ページに、(テトラメチルシランと水の反応で形成された)SiOの、被覆前、被覆中及び被覆後の極微溝を示す図(図3)が与えられている。溝の底が46nm厚の一様なシリカ(SiO)膜で共形に被覆されたことに特に注意すべきである。共形被膜を形成できるALD法の能力によって、DLP窓、制御デバイス並びにその他の電子デバイス、光デバイス及び光電子デバイスを気密封止するためにALD法を本発明に用いることが可能になる。
【0023】
図10はウエハホルダ及びホルダ上のウエハをもつ定流量ALD反応炉(プラズマシステムズ(Plasma Systems)社)を示す。図11は、本明細書に説明される気密縁端封止形成法に用いることができる、DLPウエハホルダを示す。薄膜は図11に示されるウエハホルダの両面に載せられたウエハ上に一様に被着されるであろう。被膜形成及びチップの封止形成後、チップは反応炉及びホルダから取り出され、与えられたフォトレジストが除去されて、エクステンション22とエクステンションが接着剤で結合されている基板または表面の間に封止が残る。
【0024】
特にOLED及びDLP素子を封止するための、気密封止形成へのALDプロセスの使用には多くの利点がある。ALD技術の使用に対する利点の例には:
150℃より低い温度でのAl膜の被着;
ALD被覆膜は共形である。被膜はガラス窓の脚と電極及びまたは下層基板の間のいかなる空隙及び孔も埋める;
ALDプロセスはプラスチック基板上にAlのような被膜材料を被着するために用いることができる;
被膜が不要である領域はフォトレジストまたはカプトンテープのようなその他の材料で保護することができる;
被着膜の厚さは、成長速度がそれぞれの被着サイクルについて自律的であるから、単に被着サイクルの数及び持続時間を調節することによって極めて精確に制御することができる;
ALDコーターに、特に図11に示されるウエハホルダを用いれば、複数のDLPチップを装填することができる;
ALD被覆層は、チップ電極に一般に用いられる金に強い接着力を有する;
ALDプロセスは、別途のプロセス工程において、ガラス窓の一面または両面に反射防止膜を被着するために用いることもできる;
ALDプロセスは、あらかじめ定められた「レシピ」または手順にしたがって行われ、反復性が高い。プロセスは作業者に依存しない;
がある。
【0025】
したがって、本発明は、基板、脚を有するカバー部材、カバー部材の脚を基板に接合するための接合材料及び、接合材料がカバー部材の脚を基板に接合する領域に施され、よってカバー部材を基板に気密封着する封止被膜を有する、気密封止された、光、電子、超小型電気機械及び光電子システム及び/またはデバイスに向けられる。本発明を用いて作成できるデバイスの、限定ではなく、例には、複数のデジタル光処理(DLP)ミラーを収める超小型ミラーデバイス、制御デバイス(例えば、図1Cに示されるようなDLP制御デバイス)、処理及び/または遠距離光通信信号の送信のためのフォトニックデバイス及び、基板または支持体を覆うカバー部材を有する、光、光電子及び電子分野で既知の同様のその他のデバイスがある。
【0026】
本発明にしたがって用いるに適する基板には、(いずれも選ばれたドーパントを含有しているかまたは含有していない)ガラス及び高純度石英ガラス、シリコン基板、いずれかの組成のガラス−セラミック及び、光、電子、超小型電気機械及び光電子システム及び/またはデバイスの作成に適することが知られているかまたはわかった、ポリマー基板がある。
【0027】
さらに、基板は電極をその上に有することができ、本発明にしたがうカバー部材は−例えば図3及び4に示されるように−接着剤または接合剤の使用によって電極に接合することができ、接合形成材料がカバー部材の脚を電極材料に接合する領域に与えられている封止剤に加えて封止被膜が電極表面に施される。電極材料は技術上既知のいずれかの材料、例えば、金、銅、銀、ニッケル、ニッケルまたは銅を覆う金、及び同様の金属または技術上既知の材料の組合せとすることができる。
【0028】
図13は、以下で説明するような、2つまたは複数の個別デバイスの選ばれた表面を封止剤またはその他の材料で同時に被覆する方法を示す。説明の目的のため、図13には、表面A-A及びA-Bを有するデバイスA(参照数字300)及び表面B-A及びB-Bを有するデバイスB(参照数字310)の、それぞれのデバイスの一方の面またはその他の領域がALDで被覆されないことが好ましい、2つのデバイスが示される。図13に示されるように、2つのデバイスは、デバイスAの表面A-B及びデバイスBの表面B-BがALD被着被膜形成工程中に被覆されないように、2つのデバイスの間に保護層320を挟み込んで、合せて置くことができる。被膜形成から表面を保護するための用いることができる材料の、限定ではなく、例には、2つの表面の間におかれた紙、ポリマー材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、テフロン(商標)のような高分子フルオロカーボン及び高分子クロロフルオロカーボン、カプトンのようなポリイミド、ポリ酸化プロピレン(PPO)、及び技術上既知であり得るその他の適する材料がある。被膜材料に対する要件は、ALDが実施される温度で被膜材料が熱的に安定であること及び被膜材料が保護される表面を汚染するかまたは保護される表面に永久的に密着することだけである。被膜形成が完了すると保護層は除去される。図13を参照すれば、被覆される表面はA-A及びA-B、参照数字340で例示されるような端面、及び表面A-Aを有する材料または基板を表面A-Bを有する材料または基板から隔てるスペーサまたはその他の素子350の存在の結果としての層間のスペースである。参照数字340及び350で示される要素は、総括して、「端面」と称することができる。本発明の別の実施形態において、側面または端面340及び350だけが被覆されることが望ましければ、図13に示される表面A-A及びB-Aにも保護層を施すことができる。また別の実施形態において、同時に被覆することができる複数(例えば、3つ、4つ等)のデバイスを得られるように、追加のデバイスを、それぞれのデバイスの間に保護層をおいて、積み上げることもできる。要約すれば、上に説明した方法は、複数のデバイスの選ばれた表面を被覆するために用いることができ、本方法はここで説明した工程に加えて:
第1のデバイスの少なくとも1つの選択された表面と第2のデバイスの少なくとも1つの選択された表面に接して保護層をおく工程;
保護層と接していないデバイスの表面上に封止/被覆材料を被着する工程、及び
デバイスを分離する工程及び、保護層を取り除いて、選択された表面が被覆されたデバイスを得る工程、
を有する。保護層をそれらの間に入れ、最上面及び最下面、例えば図13のA-A及びB-A上に保護層をおいて、複数のデバイスを積み重ねることは、デバイスの側面及び端面だけを被覆することが望ましい場合に特に有用である。これは製造を容易にし、コストを低減するに役立つ。全ての実施形態において、同じかまたは異なる材料からなる複数の被膜層を施すことができる。太い矢印400はALD前駆体が流れる方向を示す。
【0029】
図14Aは、表面A-A及びA-B並びに表面A-Aを有する材料または基板を表面A-Bを有する材料または基板から隔てるスペーサまたはその他の素子350を有する、デバイスAだけを示す。この場合、ALD被着層は、表面A-A及びA-B、端面並びに、スペーサまたは素子350の存在の結果生じる、表面A-Aを有する材料または基板と表面A-Bを有する材料または基板の間のスペースを含む、全ての表面及び端面(気密封止領域)を被覆するであろう。ALD前駆体は方向400に流れる。スペーサまたは素子450で表される領域の被膜は、デバイスを気密封止するためにこの領域をある程度または完全に埋める(図14Bのハッチング領域360を見よ)。被膜は、選ばれた光学特徴をもつ、1つの材料の単層膜あるいは1つまたは複数の物質の多層とすることができ、その例には、反射防止膜または材料、UV及び/またはIRフィルタ特性を与えるための被膜または材料、ダイクロイックフィルタ特性を与えるための被膜または材料、色フィルタ特性を与える(色フィルタを作成する)ための被膜または材料及びレーザミラーの作成に適する被膜または材料[すなわち、UV及びIRフィルタ、色フィルタ、ダイクロイックフィルタ、レーザミラーを有するデバイス、反射防止膜だけを有するデバイス及び技術上既知の上述のまたは同様の素子/デバイスのいずれかの組合せを作成するための被膜または材料]があるが、これらには限定されない。これらのタイプの被膜は基板として有機材料(例えばポリマー)を用いるデバイスにも有益である。有機発光ダイオード(OLED)が一例である。基板がガラスの場合、被覆は全ての端面を気密封止し、同時にガラス表面に設計された光学機能を与えるであろう。先の段落で述べたように、複数のデバイスを上下に積み重ねることができる。
【0030】
図14Bは、封止剤またはその他の材料360が表面A-Aを有する材料と表面A-Bを有する材料の間にあるスペーサ350の周囲領域をどのように被覆するであろうかを示す、図14Aの拡大図である。図14Aのデバイスが、表面A-Aまたは表面A-B上に、あるいはどこか他に、いかなる保護層も無く、それだけで被覆されるとすれば、図14Aで参照数字350,260で示される領域だけでなく、全ての表面も被覆されることになるであろう。デバイスが図13に示されるように被覆されれば、領域350及びその他の端面に加えて表面A-A及び表面B-Aが、本明細書で説明されるように被着中に保護層で保護されていない限り、被覆されるであろう。
【0031】
本発明にしたがう基板は、本明細書に説明されるように、それぞれが、それぞれに個別にカバーが付けられ、引き続いてダイシングによって互いに分割される、完全な光、電子、超小型電気機械及び/または光電子システム及び/またはデバイスを有する、1つまたは複数の領域を有することができる。基板が複数のそのようなデバイスを有する場合、1つの基板内のそれぞれのデバイスがダイシング完了後に個別のカバー部材で封入されるであろうように、カバー部材は十分な数の複数の脚を有する。ダイシングに続き、分割されたデバイスは処理されて、デバイスの内容物が気密封止される。
【0032】
いくつかの実施形態において、本方法は、SiO,Al,TiO,ZrO,HfO,Ta,Nb,Y,MgO,CeO,La,SrTiO,BaTiO及びフッ素ドープシリカからなる群から選ばれる、上記材料の、単独またはいずれかの組合せの複合/積層及び多層を含む、封止剤を提供する工程を含む、封止剤を提供する工程を有する。これらの層及び多層は、AR(反射防止膜)、光フィルタ層/多層及び同様のコンポーネントのような、コンポーネントの一部とすることができる。ARまたは光フィルタ層/多層が縁端を封止するために用いられる場合は、必要に応じ、封止剤の適用に対してマスクは必要ではない。
【0033】
本発明はさらに、気密封止された光、超小型電気機械、電子及び皮下電子システム及び/またはデバイスを作成するためのプロセスに向けられ、本プロセスは少なくとも:
(1) 基板を提供する工程、
(2) 第1の面すなわち上面及び第2の面すなわち底面をもつ上部を有するカバー部材であって、厚さ及びカバー部材の上部の全円周または全周にわたり底面から一方向にある距離まで延びる長さ(図12を見よ)を有する連続的な「脚」またはエクステンションを有するカバー部材を提供する工程、
(3) カバー部材エクステンションを基板に接合するための接着剤または接合材料を提供する工程、
(4) カバー部材エクステンションを基板に接合する工程、
(5) 工程(4)のデバイスの領域に、フォトレジストあるいはその他の保護または掩蔽材料を与え、よってそのような領域、特にカバー部材エクステンションが基板に接合されている領域の封止材料による被覆を防止する工程、
(6) 選択された被覆材料でデバイスを被覆し、よってカバー部材と基板の間の気密封止を行う工程、及び
(7) フォトレジストまたはその他の保護材料を除去して、カバー部材と基板の間が気密封止された、光、電子及び/または光電子デバイスを得る工程、
を有する。
【0034】
限られた数の実施形態に関して本発明を説明したが、本開示の恩恵を有する当業者には、本明細書に開示されたような本発明の範囲を逸脱しないその他の実施形態が案出され得ることが理解されるであろう。したがって、本発明の範囲は添付される特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1A】従来技術の超小型電気機械(MEMS)ミラーアレイを示す
【図1B】図1AのMEMSミラーアレイを収める、光透過窓を有する単一のデジタル光処理(DLP)デバイスを示す
【図1C】従来技術で既知のような光不透過キャップを有するDLP制御デバイスを示す
【図2】従来技術の、ハウジング内のデジタル超小型ミラーデバイスの側面図である
【図3】ガラス窓または非ガラスキャップをウエハまたはウエハ上の電極に接合及び封着する2段階プロセスの、テンペラ(エポキシ樹脂)接合形成及びダイシングを含む、第1段階を示す
【図4A】ダイシング後の個々のデバイスを示す
【図4B】2段階プロセスの第2段階における、フォトレジストが与えられた個々のデバイスを示す
【図4C】2段階プロセスの第2段階における、原子層堆積(ALD)を用いて封止剤が被着された、フォトレジストが与えられた個々のデバイスを示す
【図4D】2段階プロセスの第2段階における、フォトレジスト剥離後のガラス窓または非ガラスキャップが気密封着された個々のデバイスを示す
【図5】フォトレジスト及び封止剤が与えられた、接合剤で基板に接合されたカバー部材を示す、図4Cに示されるデバイスの1コーナーの拡大図である
【図6】フォトレジストが除去され、接合剤の場所を除いて封止剤が除去された、接合剤で基板に接合されたカバー部材を示す、図4Dの拡大図である
【図7A】ALDによって堆積される二元化合物についての成長機構を示し、Sは基板、MLは第1の前駆体である
【図7B】ALDによって堆積される二元化合物についての成長機構を示し、MLは第1の前駆体である
【図7C】ALDによって堆積される二元化合物についての成長機構を示し、ANは第2の前駆体である
【図7D】ALDによって堆積される二元化合物についての成長機構を示し、MNは基板上の膜であり、LAは揮発性材料である
【図8】基板100に施された共形被膜110の図である
【図9】形状の異なる基板100に施された共形被覆100の別の図である
【図10】定流量ALD反応炉を示す
【図11】図10の反応路内で複数のDLPデバイスを支持するためのウエハホルダを示す
【図12】単中括弧200で示される容積を定めるための、上部領域20及び、カバー部材の外周を囲み、上部からある距離まで延びる、連続する脚またはエクステンション22を有する、単カバー部材を下側から示す
【図13】ALDを用いて被覆されるであろう表面A-A及びB-Aをもつ2つのデバイスを示し、表面A-B及びB-Bは、図示されるように、ALD被覆がなされないように保護される
【図14A】ALD層が表面及び端面の全てを被覆するであろう実施形態を示す
【図14B】選択された領域における被膜をさらに示す図14Aの拡大図である
【符号の説明】
【0036】
20 カバー部材
22 エクステンション
24 電極
26 基板
28 接合剤
40 DLPチップ
42 フォトレジスト材料
44 コーナー領域
45 封止剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気密封止されたデバイスにおいて、前記デバイスが、
光素子、ディスプレイ素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械(MEMS)素子を、個別にまたはいずれかの組合せで、その上に有する基板であって、前記素子と別のデバイスまたは素子の間の電気的接続を確立するために用いることができる、前記素子から及び/または前記基板上を延びるいずれかの電極または電気リードを有する基板、
第1の面すなわち上面及び第2の面すなわち底面をもつ上部を有するカバー部材であって、厚さ及び前記カバー部材上部の全円周または全周にわたり前記底面から一方向にある距離まで延びる長さを有するエクステンションを有するカバー部材、
前記基板に接合されたときに前記カバー部材によって定められるチャンバの外にある別の素子またはデバイスまで前記素子から延びるいずれの電極または電気リードも含めて、前記基板に前記カバー部材エクステンションを接合する、接着剤、及び
前記チャンバ内の前記光素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械素子を気密封止し、同時に、前記チャンバ内の前記素子から前記チャンバの外にある別のデバイスまたは素子への前記電極及び/または電気リードの通過を可能にするための、前記カバー部材エクステンション、前記接着剤及び、いずれの電極及び/または電極リードも含めて、前記基板と接する、封止剤、
を有することを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記封止剤が、SiO,Al,TiO,ZrO,HfO,Ta,Nb,Y,MgO,CeO,La,SrTiO,BaTiO及びフッ素ドープシリカ並びに前記材料のいずれかが組み合せられた複合/積層からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記カバー部材の前記上部が前記デバイス内及び前記デバイス外への光の通過を可能にするために透明であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記カバー部材が、透明、不透明または光不透性であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記デバイスが前記チャンバ内に超小型ミラーアレイを有するデジタル光処理デバイスであることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記デバイスが制御デバイスであることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
気密封止されたデバイスを作成する方法において、前記方法が、
光素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械(MEMS)素子を、個別にまたはいずれかの組合せで、その上に有する基板であって、前記素子と別のデバイスまたは素子の間の電気的接続を確立するために用いることができる、前記素子から及び/または前記基板上を延びるいずれかの電極または電気リードを有する前記基板を提供する工程、
第1の面すなわち上面及び第2の面すなわち底面をもつ上部を有するカバー部材であって、厚さ及び前記カバー部材上部の全円周または全周にわたり前記底面から一方向にある距離まで延びる長さを有するエクステンションを有する前記カバー部材を提供する工程、
前記基板に接合されたときに前記カバー部材によって定められるチャンバの外にある別の素子またはデバイスまで前記基板上の前記素子から延びるいずれの電極または電気リードも含めて、前記基板に前記カバー部材を接合するための接着剤を提供する工程、
前記接着剤を用いて前記カバー部材を前記基板に接合する工程、及び
封止剤を提供する工程及び前記チャンバ内の前記光素子、光電子素子、電子素子または超小型電気機械素子を気密封止し、同時に、前記チャンバ内の前記素子から前記チャンバの外にある別のデバイスまたは素子への前記電極及び/または電気リードの通過を可能にするために、前記接着剤が前記カバー部材エクステンションを前記基板に接合する領域に前記封止剤を与える工程、
を有してなることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記封止剤が原子層堆積法を用いて与えられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記封止剤が、原子層堆積法及び、堆積時に反応して前記封止剤及び、除去される、揮発性材料を形成する、第1及び第2の封止剤成分を用いて与えられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
封止剤を提供する前記工程が、SiO,Al,TiO,ZrO,HfO,Ta,Nb,Y,MgO,CeO,La,SrTiO,BaTiO及びフッ素ドープシリカの単層または複層からなり、前記材料の単独またはいずれかの組合せの複合/積層及び多重層を含む、群から選ばれる封止剤を提供する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記封止剤が、反射防止膜、UVフィルタ特性及び/またはIRフィルタ特性を与えるための被膜または材料、ダイクロイックフィルタ特性を与えるための被膜または材料、色フィルタ特性を与えるための被膜または材料及びレーザミラーの作成に適する被膜または材料からなる群から選ばれることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記方法が複数のデバイスの選択された表面を被覆する工程をさらに含み、前記方法が、
保護層を第1のデバイスの少なくとも1つの選択された表面及び第2のデバイスの少なくとも1つの選択された表面と接触させて配置する工程、
前記保護層と接していない前記デバイスの表面上に封止/被覆材料を被着する工程、及び
前記デバイスを分割する工程及び前記保護層を除去して選択された表面が被覆されたデバイスを得る工程、
を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記デバイスが誘起発光ダイオードデバイスであることを特徴とする請求項12に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【公表番号】特表2009−500848(P2009−500848A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520251(P2008−520251)
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/023329
【国際公開番号】WO2007/005228
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【復代理人】
【識別番号】100116540
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 香
【復代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
【Fターム(参考)】