説明

車両と遠隔地点との間での情報交換を容易にする方法および装置

本発明は、通信ネットワークを介して遠隔地点と情報を交換する車両を含む装置および方法に関する。遠隔サーバは、車両関連情報を通信装置を介して車両へ送信する。情報を同報通信装置を介して車両へ同報通信し、受信するようにしてもよい。車両の受信機は、ユーザープロフィールのユーザ嗜好性に基づいて、同報通信された情報の一部だけにユーザがアクセスできるようにする。ユーザは、車両でユーザープロフィールにアクセスし更新するか、あるいはデータベースにアクセスしてユーザープロフィールを更新できる。ユーザは、インターネットなどのネットワークによってデータベースにアクセスしてもよい。また、所定事象が発生した際、車両は車両関連情報を遠隔地点へ選択的に送信する。車両関連情報は、遠隔地点で集計・分析され、分析された情報は車両へ再び送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔地点から車両へ情報を提供し、かつ車両から遠隔地点へ車両関連情報を提供する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の保守整備は、車両の走行状態を良好に維持し、車両製造会社の総合的な評判を維持するために不可欠である。例えば、車両の欠陥ではなくユーザの不注意のために車両が誤作動あるいは故障した場合でも、特に数台の車両がユーザの不注意のために誤作動した場合には、車両製造会社の評判は損なわれるであろう。ユーザはしばしば車両の定期的な点検・整備や、改良された部品の交換により車両をグレードアップするのを怠り、またリコールされた車両部品の交換を忘れる場合もあるので、車両の点検・整備を忘れないようにユーザに注意を促すことは重要である。
【0003】
ユーザに注意を促す公知の方法は、どれも柔軟性に欠け、煩雑であり、効率が悪い。従来の方法では、事象が起きたときに点灯する警告灯を車両製造時に装着する。例えば、保守整備催告灯やオイルレベル警告灯が点灯して、自動車を整備業者に持ち込むようユーザを促す。これらの表示灯は、車両のメモリに前もってプログラムされた時間間隔またはレベルに応じて点灯するに過ぎない。従って、ユーザが車両の点検・整備のためしばしば訪れる整備業者が、前もってプログラムされたスケジュールと異なる新たな点検・整備スケジュールを使用すべきであると決定した場合、新たなスケジュールを組み込むようメモリを更新することが不可能であったり、大変困難であったりする。同様に、ユーザがそのような催告を停止したい場合、ユーザは複雑なステップを取らねばならず、これらのステップは通常専門の整備業者による援助を必要とする。
【0004】
また、従来の方法では、自動車部品のリコール通知や車両に使用すべき改良部品の開発などの購入後の進展を、車両に送信することは不可能であった。そのような進展をユーザに通知するために、車両製造会社および他の整備業者は、製品パンフレット等をユーザへ郵送せざるを得なかった。パンフレットの郵送は、コストが高いだけでなく、時機を逸したり、煩雑、非効率的である。
【0005】
たとえユーザが警告灯に気が付いたり最新のパンフレットを受け取って、点検・整備のために自動車を持ち込みたいと欲しても、ユーザは、整備業者の電話番号を探したり、整備業者に連絡したり、予約する必要がある。予約するために必要な情報の多くは、通常ユーザが車両に所持していないため、ユーザは予約をするに当たっては車両から出なくてはならない。車両から出た後で、保守整備催告灯が点灯したにもかかわらず、ユーザは予約するのを忘れてしまうかもしれない。
【0006】
他の公知の方法では、ユーザのプロファイルに基づいて小売販売情報を車両へ提供するが、車両関連情報をユーザへ提供することはない。その結果、上記他の方法は、点検・整備スケジュール、車両に関する製品リコールその他の通知をユーザに知らせる便利で柔軟な方法に対する需要に応えない。
【0007】
更に、公知の方法では、ユーザはしばしば前もってプログラムされた通知に気付くが、その通知の重要性を理解しない。すなわち、ユーザはしばしば通知に応じて車両を点検・整備のために持ち込むべきかどうか、あるいは車両をいつ持ち込むべきかを理解しない。ある従来の方法は、通知を受けたときユーザが実際のオペレータに電話する二方向電話システムを提供する。そして、待機中のオペレータがユーザに通知の重要性を説明する。他の方法では、車両のエアバッグが展開したとき、待機中のオペレータにメッセージが自動的に送信される。
【0008】
しかしながら、そのような公知の方法は、極端に制限されており柔軟性に欠ける。例えば、ユーザは、事象の発生に関する情報を遠隔地点へ自動的に送信すべきか、ケースバイケースで送信すべきか送信すべきでないかを決定する選択肢を持たない。従来技術の方法では、ユーザはほとんどの事象の発生に関する情報を遠隔地点へ自動的に送信する選択肢を持たない。むしろ、ユーザは二方向電話システムを手動で使用して、オペレータに通知灯が点灯したことを知らせなくてはならない。その結果、従来の方法では、ユーザは制約が多く柔軟性に欠けるやり方で、車両の問題点に関する情報を遠隔地点へ送信することになる。
【0009】
他の公知の方法では、一般情報を特定の車両へ送信する試みがなされたが、とても非効率的で柔軟性に欠ける方法を採用している。例えば、公知の方法は、特定の車両に車両固有のデータを送信する試みで、特定の車両にデータストリームを個々に送信する一対一の通信装置を用いている。しかしながら、これらの方法の問題点は、多くの車両が同一の情報を必要としていることである。例えば、数台の車両が、国際/国内ニュース情報を必要としているかもしれない。従って、従来の方法では、同一の情報を複数の車両に数回送信しなくてはならず、貴重な帯域幅を浪費することとなる。
【0010】
他の方法は、すべての車両に同一の情報を送信する。しかしながら、これらの方法の問題点は、多くの車両がたくさんの不要な情報を受け取り、ユーザはそれらの不要な情報の取捨選択を要求されることである。
【0011】
その結果、遠隔地点から車両への車両関連情報の送信を可能とし、車両から遠隔地点への車両関連情報の選択的送信を可能とする方法が必要とされている。また、車両を特定した情報を複数の車両へ効率的に送信する方法が必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、従来技術の装置および方法の欠点を克服することである。特に、本発明は、遠隔地点と車両との間での情報交換を容易にする方法および装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の特徴によれば、遠隔サーバは、通信装置を介して車両へ車両関連情報を送信する。この車両関連情報には、例えば、適時の保守整備催告、製品の最新情報や製品リコール通知が含まれる。車両関連情報を車両へ送信することにより、車両の点検・整備が必要なことを車両ユーザに適時に通知し、かつ郵便サービスその他の書面連絡を不要とする。
【0014】
本発明の第2の特徴によれば、それに限られるものではないが車両関連情報を含む、あらゆるタイプの情報を、放送衛星通信装置などの一対多型通信装置により車両へ同報通信する。車両は情報を受信し、受信した情報の一部だけにユーザがアクセスできるようにする。ユーザがアクセスできる情報の一部は、車両に搭載した車両情報装置(VID)に保存されているユーザープロフィールの一部であるユーザ特定オプションによって決まる。この方法では、数名の車両ユーザが必要とする情報を一度だけ同報通信することにより帯域幅を節約するとともに、各車両においては不要な情報が除去できる。
【0015】
ある実施例では、ユーザは、VIDに保存されたユーザープロフィールにアクセスし更新するか、あるいは遠隔地点に保存されているユーザープロフィールにアクセスしてユーザープロフィールを更新することができる。ユーザは、ある実施例においてはインターネットであるネットワークを介して、遠隔地点にあるユーザープロフィールにアクセスしてユーザープロフィールを更新することができる。そして、更新済みユーザープロフィールは、VIDと遠隔地点の両方に保存される。ユーザープロフィールにVIDでアクセスした場合、更新したユーザープロフィールはVIDに保存されるとともに遠隔地点に送信され保存される。遠隔地点にあるユーザープロフィールにアクセスした場合、更新したユーザープロフィールは遠隔地点に保存されるとともにVIDに送信され保存される。
【0016】
ユーザがユーザープロフィールを更新できるので、すべてのタイプの情報あるいは車両関連情報に限定する等、車両においてユーザがアクセスできる情報のタイプを自由に選択できる。その結果、各車両ユーザは、送信された不要な情報に煩わされることなく、必要な情報だけ受信できることになる。
【0017】
本発明の第3の特徴によれば、低オイルレベル警告などの所定事象が発生した場合、車両は車両関連情報を遠隔地点へ選択的に送信する。情報の選択的送信を引き起こす所定事象や、その情報が送信されるかどうかは、ユーザープロフィールの一部であるユーザ嗜好性に基づく。このように、ユーザは遠隔地点と共有する情報のタイプを自由に決定し制御できるので、遠隔地点へ情報を送信することに関してプライバシーやそれに関連する他の問題を心配する必要がない。
【0018】
また、遠隔地点へ車両関連情報を提供することにより、遠隔地点において複数の車両からの情報を集計・分析することが可能となる。ある実施例においては、分析した情報を再び車両へ送信し、所定事象に照らして車両ユーザが取るべき手順を示唆する。更に、集計した情報を遠隔地点で分析して、所定の誤作動の頻度を求め、車両の誤作動に対処するために車両に技術的な改良を加えるべきかどうか決定することができる。
【0019】
更に、たった1つの事象の結果としてメッセージを1つだけ送信する代わりに、複数の所定事象により、異なるタイプの情報を遠隔地点へ選択的に送信することができる。その結果、遠隔地点は、車両の状態に関する多くの情報を受信するので、遠隔地点が車両の状態をより正確に分析できる。従って、遠隔地点において車両ユーザに車両状態の重要性をより正確に通知でき、複数の車両における車両誤作動の傾向をより正確に分析できることになる。
【0020】
遠隔地点と車両との間での情報交換を容易にする装置および方法は、以下の好適な実施例の詳細な説明により、当業者にはより完全に理解されるとともに、他の利点やその目的も理解されるであろう。添付の図面を参照するが、それについて最初に簡単に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の特徴による装置の第1実施例の模式図である;
図1aは、本発明の特徴による、モバイルユニットと通信している車両情報装置(VID)の模式図である;
図2は、本発明の特徴による、遠隔地点から車両へ情報を送信する方法のブロック図である;
図3は、本発明の特徴による、ユーザープロフィールを更新する方法のブロック図である;
図4は、本発明の特徴による、点検・整備の予約をする方法のブロック図である;
図5は、本発明の特徴による、車両から遠隔地点へ情報を送信する方法のブロック図である;
図6は、本発明の特徴による装置の他の実施例の模式図である。
【0022】
本発明は、遠隔地点と車両との間での情報交換を容易にする装置および方法に関する。特に、本発明は、通信ネットワークを介して遠隔地点と情報交換する車両を含む装置および方法に関する。
【0023】
本発明の第1の特徴によれば、遠隔サーバは通信装置を介して車両へ車両関連情報を送信する。車両関連情報は、例えば、適時の保守整備催告、製品最新情報、製品リコール通知などを含む。車両へ車両関連情報を送信することにより、車両ユーザへ車両の点検・整備の必要性を適時に通知し、書面連絡を不要とする。
【0024】
本発明の第2の特徴によれば、情報は同報通信され、車両によって受信される。車両情報装置(VID)は、ユーザがアクセスしたいであろうタイプの情報を示すユーザ嗜好性を含むユーザープロフィールに基づいて、同報通信情報の一部だけにユーザがアクセスできるようにする。従って、同一の情報を求める複数のユーザに異なる帯域幅で同一情報を送信する代わりに、小幅の帯域幅のみが使用される。具体的には、小幅の帯域幅がすべてのユーザへ同一の情報を同報通信するために使用され、車両内のVIDは、ユーザープロフィールに基づいて、同報通信された情報の一部だけをユーザが利用できるようにする。
【0025】
本発明の第3の特徴によれば、所定事象が発生したときに、車両は遠隔地点へ車両関連情報を選択的に送信する。車両関連情報は、例えば、点検・整備スケジュールあるいは車両誤作動に関する情報を含む。遠隔地点へそのような車両関連情報を提供することにより、複数の車両からの情報を遠隔地点で集計・分析することが可能となる。分析した情報を再び車両へ送信し、車両誤作動に照らして車両ユーザが取るべき手順を示唆する。更に、集計した情報を遠隔地点で分析して、所定の誤作動の頻度を求め、車両の誤作動に対処するために車両に技術的な改良を加えるべきかどうか決定することができる。
【0026】
図1は、本発明の特徴による、遠隔地点10と車両12との間での情報交換を容易にする装置の第1実施例を示す。車両12は、車両情報装置(VID)14と、車両検出装置16と、モバイルユニット18とを備える。
【0027】
図1aに示すように、車両情報装置(VID)14は、相互に電気的に通信している、VID受信機20と、VID送信機22と、VID入力装置24および出力装置26と、VIDプロセッサ28と、VIDメモリ30とを備える。VIDメモリ30は、ユーザープロフィールの少なくとも一部を含み、またある実施例では、ユーザープロフィールのすべてを含んでいる。以下更に詳細に示すように、VIDメモリ30に保存されているユーザープロフィールは、キーボード、タッチスクリーン、マイクのうちの少なくとも1つを備えるVID入力装置24を介して車両において更新することができる。また、ユーザープロフィールは、VID受信機20により受信した情報により更新してもよい。
【0028】
VID受信機20は遠隔地点10から情報を受信するが、ある実施例では、一対多型通信装置を介して遠隔地点と通信している。一対多型通信装置は、同報通信ネットワーク31などの、1つのソースから複数の受信機へ情報を送信できる装置を含む。同報通信ネットワークは、テレビ、ラジオ、衛星ネットワークを含む。ある実施例では、同報通信ネットワーク31は、同報通信タワーと、衛星サーバと、衛星とを備えるXMラジオ衛星ネットワークである。VID受信機20が受信した情報は、VIDディスプレイとVIDスピーカのうち少なくとも1つを備えるVID出力装置26を介してアクセスすることができる。VID受信機20および出力装置26は、ユーザ嗜好性に基づいて、受信した同報通信情報の一部だけにユーザのアクセスを許可する。ユーザ嗜好性は、ユーザ識別情報および車両識別情報と同様に、ユーザープロフィールの一部である。
【0029】
また、車両は、VID14と通信している車両検出装置16を備える。車両検出装置16は、数個の車両部品のレベルと状態を検出・監視する。例えば、ある車両検出装置16は、エンジン温度を監視し、他はオイルレベルを監視する。車両検出装置16は監視したレベルや状態をVID14へ送信し、そこで例えばVIDメモリ30に保存された閾値と監視レベルとを比較して情報を処理する。
【0030】
第1実施例では、モバイルユニット18を使用して遠隔地点10と情報を送受信する;図6に示す代替的実施例では、RF送受信装置652を使用して遠隔地点610と情報を送受信する。モバイルユニット18は、無線通信ネットワーク46を介して他の装置と通信する無線電話あるいは他の任意の装置であってもよい。図1aに示すように、モバイルユニット18は、相互に通信している、モバイルユニット受信機32と、モバイルユニット送信機34と、モバイルユニット入力装置36および出力装置38と、モバイルユニットプロセッサ40と、モバイルユニットメモリ42とを備える。モバイルユニット18は、モバイルユニット受信機32と、モバイルユニット送信機34と、多数の基地局からなる無線通信ネットワーク46とを介して、遠隔地点10と通信している。ある実施例では、無線通信ネットワーク46の高帯域幅GPRS/1XRTTチャネルにより、情報を車両または遠隔地点からあるいはそこへ向けて送信する。高帯域幅チャネルが使用できない場合は、低帯域幅DTMFチャネルが使用される。モバイルユニット受信機32は遠隔地点10から情報を受信し、モバイルユニット送信機34は遠隔地点10へ情報を送信する。以下に詳述する他の実施例では、モバイルユニット送信機34は、情報を情報提供者48、50へも送信する。
【0031】
ある実施例では、ユーザは、モバイルユニット18を介して遠隔地点10から受信あるいはそこへ送信された情報に、モバイルユニットと通信しているVID14によってアクセスする。モバイルユニット18は車両12に埋設してもよく、例えば、ケーブルによりVID14と通信してもよい。
【0032】
他の実施例では、VID14とモバイルユニット18とは、RF送受信装置52、54を介して相互に通信している。VID14およびモバイルユニット18はともに、ある実施例ではBluetooth(登録商標)無線データ通信形式に準拠するRF送受信装置52、54を備える。RF送受信装置52、54は、VID14とモバイルユニット18とが相互に通信することを可能とする。図示しない他の実施例では、VIDとモバイルユニット受信機20、32および送信機22、34が、VIDとモバイルユニットとの相互の通信を可能とする。更に他の実施例では、VID14およびモバイルユニット18と別体のRF送受信装置でもよく、これがVIDとモバイルユニットとの相互の通信を可能にする。
【0033】
図6に示す前記代替的実施例では、VID614は、ネットワーク662と通信しているRF送受信装置652とアクセスポイント670、672とゲートウェイ674、676とを介して遠隔地点610と情報の送信および受信を行う。ある実施例では、RF送受信装置652およびアクセスポイント670、672は、IEEE802.11仕様に準拠しており、そのような送受信装置やアクセスポイントはWi−Fi(登録商標)認定機器を備える。アクセスポイント670、672は通常ケーブルを介してゲートウェイ674、676と通信しており、ゲートウェイはネットワーク662を介して遠隔地点610と通信している。アクセスポイント670、672はRF送受信装置652と通信しており、RF送受信装置652と通信可能な限られたレンジを持つ。従って、アクセスポイントと車両12が通過する領域との距離がアクセスポイントの限られたレンジ以下であるように、多数のアクセスポイント670、672を配置することが好ましい。アクセスポイント670、672がそのように配置されると、RF送受信装置652はアクセスポイント670、672、延いては遠隔地点610と効果的に情報を交換する。
【0034】
図6の前記代替的実施例では、VID614は、図示しないVID入力装置および出力装置と、VID受信機と、VIDメモリと、VIDプロセッサとを備えることに留意されたい。前記代替的実施例によるVID614のVID部品は、第1実施例によるVID612のVID部品と同一の機能を有する。
【0035】
遠隔地点10、610は、相互に通信している、遠隔サーバ44、644と、遠隔送信機56、656および受信機58、658と、遠隔メモリ60、660とを備える。上述したように、第1実施例では、遠隔送信機および受信機56、58は、それぞれ同報通信ネットワーク31および無線通信ネットワーク46を介してVID14およびモバイルユニット18と通信する;そして、前記代替的実施例では、遠隔送信機および受信機656、658は、同報通信ネットワーク631およびネットワーク662を介してRF送受信装置652を含むVID614と通信する。また、遠隔地点10、610は、ネットワーク62、662を介して車両販売店、車両整備業者、車両ユーザなどの情報提供者48、50、648、650と通信している。
【0036】
図1、6に示す第1および代替的実施例では、ネットワーク62、662は、通常インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)である。他の実施例では、車両販売店や車両整備業者などの情報提供者48、50、648、650のいくつかは、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して遠隔地点10、610と通信していてもよく、一方、車両ユーザなどの他の情報提供者48、50、648、650はインターネットを介して遠隔地点と通信している。更に他の実施例では、RF送受信装置652は、ネットワーク662、すなわちLANを介して遠隔地点610および/または情報提供者648、650と通信している。これらの他の実施例では、LAN662はIEEE802.3仕様に準拠しているか、あるいはイーサーネットネットワークである。
【0037】
以下更に詳細に述べるように、情報提供者48、50、648、650は、更新したユーザープロフィールおよび新たな車両関連情報を遠隔地点10、610へ送信することができる。複数のユーザープロフィールは、車両関連情報とともに遠隔メモリ60、660に格納されているユーザープロフィールデータベース中にある。更新したユーザープロフィールおよび新たな車両関連情報は、同報通信ネットワーク31、631を介して遠隔地点10、610からVID14、614へ送信される。他の実施例では、新たな車両関連情報および更新したユーザープロフィールは、無線ネットワーク46あるいはネットワーク662を介して車両12、612へ送信してもよい。車両では、VIDメモリ30に保存されているユーザープロフィールが更新され、またユーザはVID出力装置26を介して車両関連情報にアクセスできるようになっている。他の実施例では、情報提供者は、無線通信ネットワーク46あるいはネットワーク662を介して直接モバイルユニット18やRF送受信装置652と通信してもよい。
【0038】
図2は、本発明の特徴による遠隔地点と車両との間での情報交換を容易にする方法の第1実施例を示す。ステップ200では、車両関連情報を作成する。車両関連情報は、点検・整備関連情報、車両販売促進情報、およびユーザ更新情報を含むが、交通関連情報や小売情報は含まない。点検・整備関連情報には、例えば車両保守整備スケジュール、オイル交換催告、点検・整備キャンペーン、車両用品や車両機能を更に効果的に使用するためのアドバイス、点検・整備リコール、自動車診断アンケートなどの、車両の保守や点検・整備に関する情報が含まれる。車両販売促進情報には、例えば、新しいローンプラン、リース調査、リース期間満了などの、車両購入時の商取引契約に関する情報が含まれる。
【0039】
車両関連情報は、車両へ送信される車両関連情報を再検討・更新することにより作成される。通常は、車両製造会社の代理人が車両関連情報を再検討・更新し、メッセージを作成する。代理人の作成したメッセージは責任者により再検討され、VID14、614へ同報通信されるメッセージとして完成される。例えば、代理人は、車両に使用されている製品がリコールされている旨を示し、リコールされた部品を交換するために車両ユーザに車両を点検・整備のために持ち込むよう要求するメッセージを作成する。責任者は、メッセージを車両12、612へ送信する前に、それを再検討し完成する。他の実施例では、代理人が作成したメッセージは、責任者が再検討することなく同報通信されることに留意されたい。
【0040】
更に、車両関連情報は、車両整備業者などの情報提供者48、50、648、650のうちの1つから、遠隔地点10、610で受信してもよい。そのような車両関連情報には、更新した保守整備スケジュールを含むことができる。代理人は更新した保守整備スケジュールに関するメッセージを作成し、責任者がメッセージを再検討する。上述したように、他の実施例では、代理人により作成されたメッセージは、責任者によって再検討されない。他の実施例では、代理人あるいは責任者が介入することなく、情報提供者48、50、648、650は、情報を遠隔地点へ直接送信し、車両関連情報を直接更新することができる。
【0041】
ステップ205では、送信すべき車両関連情報を同報通信するために処理する。ある実施例では、車両関連情報を、所定の基準に基づいてフィルター処理し、テレメトリフォーマットに変換する。車両関連情報の処理には他のいくつかの方法が使用できることは当業者には明らかであろう。
【0042】
ステップ210では、車両関連情報は通信ネットワークを介してVID14、614に送信される。送信のタイミングは、遠隔メモリ60、660に保存されている車両情報送信スケジュールに基づく。代替的実施例では、車両関連情報は同報通信ネットワーク31、631を介して複数の車両12、612へ同報通信される。上記代替的実施例では、遠隔地点10、610は、これに限定されるものではないが車両関連情報を含む数種の情報を車両12、612へ同報通信できることに留意されたい。後述するように、VID受信機20およびVID出力装置26は、ユーザープロフィールに基づいて、同報通信された情報の一部だけにアクセスできるようにする。ステップ215では、車両において、VID受信機、VID送受信機、モバイルユニット受信機20、652、32のいずれかにより車両関連情報を受信する。ステップ220では、VID14、614は、ユーザープロフィールに基づいて、受信した情報の一部だけにユーザがアクセスできるようにする。
【0043】
ユーザープロフィールには、ユーザ嗜好性、車両ID情報、ユーザ情報が含まれる。従って、ユーザ嗜好性が製品最新情報などのある一定タイプの車両関連情報をブロックするように設定されていると、そのような車両関連情報は、ユーザがアクセスを許可するようにユーザ嗜好性を変更しない限り、ユーザはアクセスできないことになる。また、ユーザープロフィールは、ユーザがいつ情報にアクセスできるようにするかを制御するために使用できる。例えば、ユーザは所定の時間または頻度で点検・整備/保守更新情報を受信するようにユーザオプションを調整してもよい。
【0044】
上記代替的実施例によれば、複数の車両に関連するかもしれない同一の情報は、再送信されないので、貴重な帯域幅を浪費をしない。その代りに、遠隔地点10、610から複数の車両12、612へすべてのタイプの情報を一回だけ同報通信するので、帯域幅を大幅に節約できる。同時に、各車両12、612は、VIDメモリ30に保存されているユーザープロフィールのユーザ嗜好性に従って、その車両に関連する情報だけにユーザがアクセスできるようにする。その結果、帯域幅は節約され、ユーザは不要な情報に煩わされずにすむ。
【0045】
ステップ225では、受信した情報が対応を要求しているかどうか決定しなくてはならない。対応が要求されていない場合には、情報はVICメモリ30に保存されるか、あるいは所定の時間が経過した後に削除する(230)。場合によっては、受信した情報によって、VICメモリ30に保存されている車両関連情報を変更できる。例えば、整備業者が車両点検・整備プロモーションの期間や料金を変更した場合、VIDメモリ30に保存されている既存の点検・整備プロモーションの期間や料金を新たな期間や料金に変更する。そのような車両関連情報を車両へ提供することにより、車両ユーザに車両点検・整備の必要に関して適時に通知できるとともに、郵便サービスその他による書面連絡を不要とする。
【0046】
受信した情報が対応を要求している場合(235)、ユーザは、その要求に対応する(240)か対応しない(245)かを選択できる。ユーザが要求に対応しない(245)ことを選択した場合、フローはステップ215へ戻る。ユーザが対応する(240)ことを選択した場合、通常ユーザープロフィールの更新あるいは点検・整備の予約(250)を要求される。
【0047】
図3は、ユーザープロフィールを更新するためのステップを示す。ステップ300では、ユーザはユーザープロフィールにアクセスする。ユーザは、VIDディスプレイ上に適当なスクリーンが現れるまでスクリーンを走査し、ユーザログイン名とパスワードを入力することによりユーザープロフィールにアクセスすることができる。また、ユーザはネットワーク62、662を介して遠隔地点10、610にあるユーザープロフィールデータベースにアクセスすることによって、ユーザープロフィールにアクセスしてもよく、この場合ユーザは情報提供者48、50、648、650としての役割を果たす。ある実施例では、ユーザはパソコンとユーザログイン名およびパスワードとを使用して、インターネットを介してユーザープロフィールデータベースにアクセスする。ユーザは通常遠隔地点10,610に連絡してユーザログイン名およびパスワードとを取得し、そのログイン名およびパスワードを使用してデータベースへアクセスする。
【0048】
車両の所有者が変わった場合、車両の新たな所有者が(すなわち、新ユーザ)が遠隔地点10、610に連絡して、新しいユーザログイン名とパスワードを取得することに留意されたい。所有者の変更が通知されたとき、旧ユーザープロフィールの旧ユーザ嗜好性およびID情報は通常遠隔地点から削除され、新ユーザは新しいユーザ嗜好性およびID情報をユーザープロフィールへ入力するように指示される。他の実施例では、旧ユーザ嗜好性は削除されず、新ユーザは旧ユーザ嗜好性をそのまま使用することを選ぶ場合もある。
【0049】
ステップ305では、ユーザは、ユーザープロフィールを更新し、例えば、ユーザ嗜好性および/またはユーザID情報を変更することができる。所有者が変わった場合、新しいユーザログイン名とパスワードでユーザープロフィールにアクセスした後、新ユーザは新しいユーザ嗜好性および/またはID情報を入力する。旧ユーザ嗜好性が削除されていなかった場合には、新ユーザは、所望により新ユーザ嗜好性を反映するように旧ユーザ嗜好性を変更してもよい。しかしながら、車両ID番号などの車両ID情報は通常は変更されない。ステップ310では、新ユーザ嗜好性やID情報を含む更新済みユーザープロフィールが、ユーザが更新のためにユーザープロフィールにアクセスしたVIDメモリ30あるいは遠隔メモリ60、660に保存される。
【0050】
ステップ315では、更新したユーザープロフィールが第2地点に送信される。ユーザープロフィールが最初にVID14、614でアクセスされた場合、更新したユーザープロフィールは遠隔地点10、610にあるユーザープロフィールデータベースへ送信される。ユーザープロフィールが最初に遠隔地点10、610にあるユーザープロフィールデータベースでアクセスされた場合、ユーザープロフィールは遠隔地点から車両12、612へ送信される。ステップ320では、ユーザープロフィールは第2地点に保存される。ユーザープロフィールが遠隔地点10、610にあるユーザープロフィールデータベースに送信された場合、更新したユーザープロフィールはユーザープロフィールデータベースに保存される。更新したユーザープロフィールが車両12、612へ送信された場合、更新したユーザープロフィールはVIDメモリ30に保存される。
【0051】
図4は、点検・整備の予約をするためのステップを示す。ステップ400では、ユーザは、点検・整備の予約を、手入力でするかあるいは遠隔サーバ44、644によってするか選択する。ユーザが点検・整備の予約を手入力でする405ことを選んだ場合、ユーザは整備業者(情報提供者48、50、648、650でもよい)に連絡して、予約の日時を決めてもよい。ユーザは通常モバイルユニット18あるいはRF送受信装置652を含むVID614を使用して手入力で予約する。
【0052】
ユーザが遠隔サーバ44、644によって予約することを選択した場合、ユーザは所望の点検・整備の予約情報を遠隔サーバ410へ送信することができる。所望の点検・整備の予約情報には、例えば、好ましい整備業者48、50、648、650の名前、住所、電話番号や、ユーザが予約したい週の曜日と時間が含まれる。ある実施例では、所望の点検・整備の予約情報は、VIDメモリ30に保存され、ユーザが遠隔サーバ経由で予約したいと応答したときに遠隔サーバ44、644へ送信される。また、ユーザはユーザープロフィールを更新して所望の点検・整備の予約情報を変更し、変更した所望の点検・整備の予約情報を遠隔サーバ44、644へ送信することも可能である。
【0053】
遠隔サーバ44、644は、好ましい整備業者48、50、648、650に連絡を取り、所望の点検・整備の予約情報に従ってユーザ415のために予約することを試みる。所望の日時が不可能な場合には、遠隔サーバ44、644はユーザに連絡して、ユーザに他の日時、他の販売店などの所望の点検・整備の予約の追加情報を提供するように要求する。また、所望の点検・整備の予約の追加情報はユーザープロフィールの一部としてVIDメモリ30に保存して、ユーザがそのような情報を要求されたときに遠隔サーバ44、644へ送信してもよい。遠隔サーバ44、644は整備業者と予約して、ユーザへ適切なメッセージを送信する。ユーザは、通常モバイルユニット18および無線ネットワーク46またはRF送受信装置652およびネットワーク662により遠隔地点10、610および整備業者48、50、648、650と通信することに留意されたい。遠隔地点10は、通常VID14、614および同報通信ネットワーク31、631、モバイルユニット18および無線ネットワーク46、および/またはRF送受信装置652およびネットワーク662を介して、ユーザと通信する。
【0054】
図5は、本発明の特徴による遠隔地点10と車両12との間での情報交換を容易にする方法の第2の実施例を示す。ステップ500では、所定事象が発生し、ステップ505では、所定事象が発生した後に、車両12、612から遠隔地点10、610へ車両関連情報が選択的に送信される。遠隔地点10、610へ情報を選択的に送信させる所定事象のタイプは、VIDメモリ30に保存されているユーザープロフィールで特定される。例えば、所定事象の1つとしては、オイルレベルが所定のオイルレベル閾値以下になることが挙げられ、オイルレベル閾値はユーザープロフィールに保存することができる。車両検出装置16、616はオイルレベルを常時監視し、オイルレベルをVIDプロセッサ28へ伝達し、監視したオイルレベルとオイルレベル閾値とを比較する。
【0055】
オイルレベルがオイルレベル閾値以下に低下した場合に警告灯が点灯するようにしてもよく、他のユーザ嗜好性に基づいて、低オイルレベル通知を遠隔地点へ選択的に送信する。ユーザープロフィールのユーザ嗜好性により、所定事象発生後、どのタイプの車両関連情報を遠隔地点10へ送信するかを決定することができる。また、ユーザ嗜好性は情報が送信されるべきかどうかを決定してもよい。例えば、事象の発生に伴って情報が遠隔地点10、610へ自動的に送信されるように、または事象が発生しても情報を送信しないように、または事象が発生したとき情報を送信するようにユーザに要求するように、ユーザ嗜好性を設定できる。ユーザが情報を送信するよう要求された場合は、ユーザは遠隔地点へ情報を送信することを選んでもよいし、あるいは情報を送信しないことを選んでもよい。
【0056】
情報の選択的送信が実行される所定事象をユーザが選択でき、車両関連情報の送信をいつするかユーザが決定できるので、遠隔地点と共有する情報の操作や選択の柔軟性がユーザに与えられる。このように、本発明の使用により、ユーザは、遠隔地点10、610へ情報を送信することに関してプライバシーや他の関連する事柄を心配する必要がなくなる。
【0057】
他の実施例では、ユーザは、所定事象が発生したときに車両関連情報のうちのいくつかを選択的に送信することができるが、ユーザの安全性を高めるために、車両製造業者は、ユーザ嗜好性に拘らず所定事象の発生直後に所定車両関連情報の自動送信を要求する他のオプションを設定してもよいことに留意すべきである。例えば、車両検出装置が車両が高速で走行している間にタイヤ圧が突然減少したことを検知した場合、タイヤ圧急低下通知を自動的に遠隔地点へ送信するようにしてもよい。遠隔地点の代理人は、車両ユーザに連絡を取り、ユーザがサポートを必要としているかどうか見極めることができる。
【0058】
ステップ510では、遠隔地点10、610へ送信された車両関連情報を分析する。遠隔サーバ44、644は情報を分析し、ある実施例では、分析した情報を遠隔メモリ60、660に保存する。複数の車両からの情報を遠隔メモリ60、660に保存してもよく、保存した情報は更に分析して車両誤作動の傾向を見極めることができる。その傾向により、車両12、612が技術的な改良を要するかどうかが示される。
【0059】
ステップ515では、分析した情報を車両12、612へ再び送信し、ユーザに、例えば低オイルレベルなどの所定事象の重要性を知らせる。必要ならば、ユーザは、図4に示すように、整備業者と点検・整備の予約をすることを選択できる。
【0060】
遠隔地点へ情報を送信するに当たっては、エアバッグ展開などのたった1つの事象による代わりに、複数の所定事象によって、情報の遠隔地点への選択的送信を行い、異なるタイプの情報を遠隔地点へ送信してもよい。その結果、遠隔地点では、車両12、612の状態に関する情報へのアクセスの幅が広がる。アクセスの幅が広がることにより、遠隔地点10、610では車両12、612の状態をより正確に分析でき、ユーザに車両状況の重要性に関してより正確に通知でき、複数の車両の傾向をより正確に分析できる。要するに、1つの事象の結果によるメッセージを1つだけ送信する代わりに、いくつかの所定事象を使用していくつかのタイプの車両関連情報を選択的送信させることで、車両の全体的な状態がより正確に評価できる。
【0061】
以上、車両と遠隔地点との間での通信を容易にする方法および装置の好ましい実施例を示したが、装置内のある特定の利点が達成されたことは当業者には明らかであろう。また、本発明の要旨を超えない範囲で、上記の種々の変更、適応、他の実施例が可能であることは理解されるであろう。例えば、同報通信ネットワークの使用が例示されているが、上記した多くの発明の概念は他の非同報通信ネットワークへも等しく適用できることは明らかであろう。本発明は、更に添付の請求項により定義される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の特徴による装置の第1実施例の模式図である。
【図1a】本発明の特徴による、モバイルユニットと通信している車両情報装置(VID)の模式図である。
【図2】本発明の特徴による、遠隔地点から車両へ情報を送信する方法のブロック図である。
【図3】本発明の特徴による、ユーザープロフィールを更新する方法のブロック図である。
【図4】本発明の特徴による、点検・整備の予約をする方法のブロック図である。
【図5】本発明の特徴による、車両から遠隔地点へ情報を送信する方法のブロック図である。
【図6】本発明の特徴による装置の他の実施例の模式図である。
【符号の説明】
【0063】
12 車両
14、614 VID
18 モバイルユニット
16、616 検知装置
20、32、58、658 受信機
22、34、56、656 送信機
24、36 入力装置
26、38 出力装置
28、40 プロセッサ
30、42、60、660 メモリ
31、631 一対多型通信ネットワーク
44、644 遠隔サーバ
46 無線通信ネットワーク
52、54、652 RF送受信装置
62、662 ネットワーク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔サーバから受信装置とメモリを有する車両へ車両関連情報を送信する方法であって、
スケジュールに基づいて所定時に前記遠隔サーバから前記車両へ車両関連情報を送信する工程と;
前記車両で前記車両関連情報を受信する工程と;
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
受信した車両関連情報を前記車両のメモリに保存する工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
受信した車両関連情報に基づいて前記車両メモリに保存されている既存の情報を変更する工程を更に含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
受信した車両関連情報が、車両保守整備スケジュール、オイル交換催告、点検・整備キャンペーン、リース調査、リース期間満了、車両機能を更に効果的に使用するためのアドバイス、点検・整備リコール、リース延長の提供、ユーザ調査、自動車診断アンケートのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スケジュールは車両情報送信スケジュールに部分的に基づき、該車両情報送信スケジュールは前記遠隔サーバと通信している遠隔メモリに保存されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記車両関連情報へ対応する工程を更に含み、前記車両関連情報は対応を要求するプロンプトを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
対応する工程が、受信した車両関連情報に応じてユーザープロフィールを更新する工程を更に含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
対応する工程が、前記ユーザープロフィールを含むデータベースを更新する工程を更に含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
対応する工程が、ネットワークを介して前記データベースと前記ユーザープロフィールとにアクセスする工程を更に含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークがインターネットを備えることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
更新したユーザープロフィールを前記遠隔サーバから前記車両へ送信する工程と、更新したユーザープロフィールを前記車両で受信する工程とを更に含み、更新したユーザープロフィールを含むデータベースは前記遠隔サーバと通信していることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
受信した更新済みユーザープロフィールを前記車両のメモリに保存する工程を更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
対応する工程が、前記ユーザープロフィールの少なくとも一部を含む前記車両のメモリを更新する工程を更に含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
更新したユーザープロフィールを、データベースと通信している前記遠隔サーバへ送信する工程と、前記ユーザープロフィールを含む前記データベースを更新する工程とを更に含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
対応する工程が、前記車両関連情報に含まれる点検・整備催告に応じて点検・整備提供者と点検・整備の予約をする工程を更に含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
対応する工程が、前記遠隔サーバへ所望の点検・整備の予約情報を送信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記遠隔サーバは、送信された所望の点検・整備の予約情報に基づいて前記点検・整備提供者と点検・整備の予約をすることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
送信する工程が、通信装置を介して前記遠隔サーバから前記車両へ前記車両関連情報を送信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記通信装置は、一対多型通信装置を更に備えることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記通信装置は、地上に配置したアンテナと地球の周りの軌道にある衛星とを含む衛星通信装置を更に備えることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
送信する工程が、ユーザープロフィールに基づいた所定の車両関連情報を送信する工程を更に含み、前記ユーザープロフィールを含むデータベースが前記遠隔サーバと通信していることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記受信装置と通信している前記車両のメモリに保存されているユーザープロフィールに基づいて、送信された車両関連情報の一部だけにユーザが選択的にアクセスできるようにする工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
送信機とメモリを備える車両から遠隔地点へ車両関連情報を提供する方法であって、
前記車両のメモリに保存されているユーザープロフィールの少なくとも一部が複数の所定事象およびオプションを特定し、所定事象が発生したときに、前記ユーザープロフィールのオプションに部分的に基づいて、車両関連情報を前記遠隔地点へ選択的に送信する工程と、
前記遠隔地点で前記車両関連情報を受信する工程と、
を含む方法。
【請求項24】
選択的に送信する工程が、前記ユーザープロフィールの車両関連情報の自動送信オプションが選択されているとき、前記車両関連情報を前記遠隔地点へ自動的に送信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
選択的に送信する工程が、前記ユーザープロフィールの車両関連情報の非送信オプションが選択されているとき、前記車両関連情報を前記遠隔地点へ送信しない工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
選択的に送信する工程が、所定事象が発生したとき、ユーザープロフィールに部分的に基づいて、プロンプトを車両ユーザへ選択的に提示する工程を更に含み、前記プロンプトは車両関連情報を送信する許可を要求することを含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
選択的に送信する工程が、前記ユーザープロフィールのプロンプト提示オプションが選択されているとき、前記プロンプトを提示する工程を更に含むことを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記プロンプトに対応する工程を更に含むことを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
選択的に送信する工程が、前記プロンプトに肯定的に対応したとき前記車両関連情報を前記遠隔地点へ送信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
受信した車両関連情報を前記遠隔地点で分析し、分析した車両関連情報を提供する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
選択的に送信する工程が、車両関連情報を複数の車両から前記遠隔地点へ選択的に送信する工程を更に含み、受信する工程が、前記複数の車両からの前記車両関連情報を前記遠隔地点で受信する工程を更に含み、分析する工程が、前記複数の車両から受信した車両関連情報を分析して、車両誤作動傾向を見極める工程を更に含むことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
分析した車両関連情報をデータベースに保存する工程を更に含むことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
分析した車両関連情報を前記遠隔地点から前記車両へ送信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記車両関連情報が前記ユーザープロフィールに部分的に基づくことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項35】
前記車両関連情報が、保守整備コード、タイムスタンプ、車両ID番号、車両走行距離計情報、車両オイルレベル情報、車両タイヤ圧情報のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項45】
選択的に送信する工程が、前記車両関連情報を前記車両の車両情報装置から前記車両のモバイルユニットへ、該車両情報装置および該モバイルユニットと通信しているRF送受信装置を介して送信する工程と、前記車両関連情報を前記モバイルユニットから前記遠隔地点へ無線通信ネットワークを介して送信する工程とを更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項46】
前記RF送受信装置はBluetooth(登録商標)無線通信仕様に準拠していることを特徴とする、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
選択的に送信する工程が、前記車両関連情報を前記車両の車両情報装置から前記車両に埋設したモバイルユニットへ、該車両情報装置および該モバイルユニットと通信しているRF送受信装置を介して送信する工程と、前記車両関連情報を前記モバイルユニットから前記遠隔地点へ無線通信ネットワークを介して送信する工程とを更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項48】
選択的に送信する工程が、RF送受信装置を有する車両情報装置から、前記遠隔地点と通信している車両外のアクセスポイントへ車両関連情報を送信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項49】
前記アクセスポイントがRFポートを更に備え、前記アクセスポイントはゲートウェイおよびネットワークを介して前記遠隔地点と通信していることを特徴とする、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記RFポートおよび前記RF送受信装置がIEEE802.11無線仕様に準拠することを特徴とする、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記RFポートおよび前記RF送受信装置がWi−Fi(登録商標)認定製品を備えることを特徴とする、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
受信機およびメモリを有する車両のユーザに同報通信された情報の一部を提供する方法であって、
遠隔地点から複数の車両へ情報を同報通信して、同報通信された情報を提供する工程と;
同報通信された情報を前記複数の車両のうちの少なくとも1つの前記受信機を介して受信する工程と;
前記受信機と通信している、前記受信機を有する車両の前記メモリ内に保存されたユーザープロフィール基づいて、前記車両のユーザが同報通信された情報の一部だけに選択的にアクセスできるようにする工程と;
を含むことを特徴とする方法。
【請求項53】
前記ユーザープロフィールを更新する工程を更に含むことを特徴とする、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
更新する工程が、前記ユーザープロフィールを含むデータベースを更新する工程を更に含むことを特徴とする、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
更新する工程が、ネットワークを介してデータベースと前記ユーザープロフィールとにアクセスすることを更に含むことを特徴とする、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記ネットワークがインターネットを更に備えることを特徴とする、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
更新する工程が、データベースと通信している遠隔地点送信機から前記車両のメモリへ更新したユーザープロフィールを同報通信する工程と、前記ユーザープロフィールを含む車両のメモリを、更新したユーザープロフィールによって更新する工程とを更に含むことを特徴とする、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
更新する工程が、前記ユーザープロフィールの少なくとも一部を含む前記車両のメモリを更新する工程を更に含むことを特徴とする、請求項53に記載の方法。
【請求項59】
更新したユーザープロフィールを前記遠隔サーバへ送信する工程と、前記ユーザープロフィールを含むと共に前記遠隔サーバと通信している遠隔データベースを更新する工程とを更に含むことを特徴とする、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
選択的にアクセスできるようにする工程が、前記ユーザープロフィールを更新した後、更新したユーザープロフィールに基づいて、同報通信された情報の一部だけに選択的にアクセスできるようにする工程を更に含むことを特徴とする、請求項53に記載の方法。
【請求項61】
同報通信する工程が、同報通信装置を介して情報を同報通信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項52に記載の方法。
【請求項62】
前記同報通信装置が、地上に配置したアンテナと地球の周りの軌道にある衛星とを更に備えることを特徴とする、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
同報通信する工程が、前記複数の車両へ車両関連情報を同報通信する工程を更に含むことを特徴とする、請求項52に記載の方法。
【請求項64】
前記車両関連情報が、車両保守整備スケジュール、オイル交換催告、点検・整備キャンペーン、リース調査、リース期間満了、点検・整備リコール、車両機能を更に効果的に使用するためのアドバイス、リース延長の提供、ユーザ調査、自動車診断アンケートのうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする、請求項63に記載の方法。

【図1】
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【図1a】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−531927(P2007−531927A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545357(P2006−545357)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/042026
【国際公開番号】WO2005/059706
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】