説明

車両のルーフサイド部取付構造

【課題】 本発明は、内装トリム等の内装材を一切取り外すことなく外装部材をルーフサイド部に締着可能として、該外装部材のルーフサイド部への着脱作業を容易化し、かつボルト等の外部への露出を回避して、外観品質の向上を図ることが可能な車両のルーフサイド部取付構造を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、ルーフとルーフサイドパネルとが接合されたパネル接合部8に、車両前後方向に延設された溝3を備え、溝に外装部材のルーフレール9が装着されてなる車両のルーフサイド部取付構造において、溝3の底部にパネル接合部8を貫通するボルト貫通孔18を設けるとともに、パネル接合部8のボルト貫通孔18の内側部位にナット20を固着し、ボルト14を車体1の外側からボルト貫通孔18を通してナット20に螺合することによりルーフレール9をルーフサイド部に締着するとともに、ボルト14をルーフレール9に設けられたキャップ17により覆っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーフに荷物を積むためのキャリヤを装備した自動車等に適用され、ルーフとルーフサイドパネルとが接合されたパネル接合部に、車両前後方向に延設された溝を備え、該溝に外装部材が装着されてなる車両のルーフサイド部の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ルーフに荷物を積むためのキャリヤを装備した自動車において、ルーフとルーフサイドパネルとを接合するパネル接合部に、車両前後方向に沿って延材する溝を設け、該溝にルーフレール等の外装部材を装着したルーフサイド部の取付構造が、例えば、特許文献1あるいは特許文献2にて提供されている。
【0003】
特許文献1の技術においては、ルーフパネルと、サイドルーフレールアウター、サイドルーフレールインナーおよびリーンフォースとの接合部で、溝を車体の前後方向に形成し、該溝にルーフラックの取付部を設けるとともに、該取付部に貫通孔を形成している。そして、車体の外側にはナット、内側にはボルトを配設して、該ボルトによりルーフラックを前記取付部に取り付けるように構成されている。
また、特許文献2の技術においては、ルーフパネルとルーフレールとの接合部に溝を車体の前後方向に形成し、該溝に設けたボルト貫通孔に、ルーフキャリヤの脚部に設けたねじ部材を差し込み、車体の内側からナットで前記ねじ部材を締め付けて前記ルーフキャリヤを車体に取り付けている。
【0004】
【特許文献1】実開平3−11951号公報
【特許文献2】実開昭59−13344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術にあっては、ルーフラックやルーフキャリヤを車両の製造ライン上における車両の組立工程で車体に取り付ける場合に、内装パネルを車体に装着する前にルーフラックやルーフキャリヤを車体に取り付ければ問題はないが、ルーフラックやルーフキャリヤを組み立て済みの車体に後付けする場合には、車室内の内装パネルを取り外さなければ、車体の内側からナットでねじ部材を締結してルーフラックやルーフキャリヤを車体に取り付けることは実質的に不可能である。
また、このような従来の技術にあっては、ボルトの頭部が外部に露出しているため、車体の外観が損なわれてしまうおそれがある。
【0006】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、内装トリム等の内装材を一切取り外すことなく外装部材をルーフサイド部に締着可能として、該外装部材のルーフサイド部への着脱作業を容易化し、かつボルト等の外部への露出を回避して、外観品質の向上を図ることが可能な車両のルーフサイド部取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、ルーフとルーフサイドパネルとが接合されたパネル接合部に、車両前後方向に延設された溝を備え、該溝に外装部材が装着されてなる車両のルーフサイド部取付構造において、前記溝の底部に前記パネル接合部を貫通するボルト貫通孔を設けるとともに、前記パネル接合部のボルト貫通孔の内側部位にナットを固着し、ボルトを車体の外側から前記ボルト貫通孔を通して前記ナットに螺合することにより前記外装部材を前記ルーフサイド部に締着するとともに、前記ボルトを前記外装部材に設けられたキャップにより覆っている。
【0008】
また、本発明において、前記外装部材が前記ルーフ上に荷物を積むためのキャリヤ取付用のルーフレールであって、該ルーフレールは、その内部に形成される閉じ空間の上壁に前記ボルトを取り入れるための取入口が設けられているとともに、下壁に前記ボルトを挿通するためのボルト差込口が設けられており、前記取入口にはこれを開閉するキャップが着脱自在に取り付けられている。
【0009】
さらに、本発明において、前記溝の底部と前記ルーフレールの下壁との間には、内部に前記ボルト挿通用の貫通孔を有するスペーサが介装され、前記ボルトにより前記ルーフレールが前記スペーサを介して前記ナットに締め付けられるように構成されている。
また、本発明において、前記ルーフレールの前後両端部にはクリップが取り付けられ、前記溝の底部から前記閉じ空間内に立設されたブラケットの孔に前記クリップを差し込むことにより前記ルーフレールの前後両端部が着脱自在に取り付けられている。
【0010】
そして、本発明において、前記外装部材が車両前後方向に複数に分割されて前記溝を覆うモールであって、前記ルーフ上に荷物を積むためのキャリヤの取付ブラケットと前記パネル接合部とが前記ボルトおよび前記ナットによって共締めされているとともに、前記モールに設けられたモールキャップが前記溝に着脱自在に取り付けられている。
【発明の効果】
【0011】
上述の如く、本発明に係る車両のルーフサイド部取付構造は、ルーフとルーフサイドパネルとが接合されたパネル接合部に、車両前後方向に延設された溝を備え、該溝に外装部材が装着されてなるものであって、前記溝の底部に前記パネル接合部を貫通するボルト貫通孔を設けるとともに、前記パネル接合部のボルト貫通孔の内側部位にナットを固着し、ボルトを車体の外側から前記ボルト貫通孔を通して前記ナットに螺合することにより前記外装部材を前記ルーフサイド部に締着するとともに、前記ボルトを前記外装部材に設けられたキャップにより覆っているので、ボルトをパネル接合部に固着されたナットに螺合するのみで、内装トリム等の内装材を一切取り外すことなく外装部材をルーフサイド部に締着することができ、外装部材のルーフサイド部への着脱作業を容易に行うことができる。しかも、締結状態にあるボルトの頭部は、キャップにより覆われて外部から見えないので、車体の外観が損なわれずに済む。
【0012】
また、本発明によれば、前記外装部材が前記ルーフ上に荷物を積むためのキャリヤ取付用のルーフレールであって、該ルーフレールは、その内部に形成される閉じ空間の上壁に前記ボルトを取り入れるための取入口が設けられているとともに、下壁に前記ボルトを挿通するためのボルト差込口が設けられており、前記取入口にはこれを開閉するキャップが着脱自在に取り付けられているので、キャップを取入口から外せば、該取入口からボルトを差し込んでボルト差込口及びパネル接合部のボルト貫通孔を通してナットに螺合することが可能となり、閉じ空間の箱状断面であるルーフレールであっても、内装トリム等の内装材を一切取り外すことなくルーフサイド部に容易に締着することができる。それに加えて、ボルトがキャップで覆われた閉じ空間内にあり、外部に露出しないので、外観向上を図ることができる。
【0013】
また、本発明によれば、前記溝の底部と前記ルーフレールの下壁との間には、内部に前記ボルト挿通用の貫通孔を有するスペーサが介装され、前記ボルトにより前記ルーフレールが前記スペーサを介して前記ナットに締め付けられるように構成されているので、車種によって溝の深さが異なるような場合でも、スペーサを交換するのみでルーフレール等の外装部材を交換でき、多車種に共用可能なルーフサイド部取付構造が得られる。
さらに、本発明によれば、前記ルーフレールの前後両端部にはクリップが取り付けられ、前記溝の底部から前記閉じ空間内に立設されたブラケットの孔に前記クリップを差し込むことにより前記ルーフレールの前後両端部が着脱自在に取り付けられているので、クリップを閉じ空間内のブラケットの孔に押し込むという簡単な操作のみで、ルーフレールの前後両端部を確実にルーフサイド部に固定することができる。
【0014】
また、本発明によれば、前記外装部材が車両前後方向に複数に分割されて前記溝を覆うモール(モールディング)であって、前記ルーフ上に荷物を積むためのキャリヤの取付ブラケットと前記パネル接合部とが前記ボルトおよび前記ナットによって共締めされているとともに、前記モールに設けられたモールキャップが前記溝に着脱自在に取り付けられているので、モールキャップを取り外せば、外部から容易にキャリヤの取付ブラケットをルーフサイド部に締着できるとともに、当該取付ブラケットの組み付け状態を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る自動車のルーフサイド部取付構造の要部斜視図、図2は上記第1実施形態における図1のA−A線断面図、図3は上記第1実施形態における図1のB−B線断面図、図4は上記第1実施形態における図1のC−C線断面図である。
図1〜図4において、1は自動車の車体、2は車体1のルーフ、4はルーフ2を構成するルーフパネル、5はルーフサイドアウタパネル、6はルーフサイドインナパネル、7はルーフサイドアウタパネル5とルーフサイドインナパネル6との間に設けられたリーンフォースメントである。
これらルーフパネル4と、ルーフサイドアウタパネル5、リーンフォースメント7およびルーフサイドインナパネル6との接合部8には、図2に示す如く、開口を上向きに配置した溝3が車両前後方向に沿って延設されている。
【0016】
上記ルーフ2上には、荷物を積むためのキャリヤ取付用のルーフレール9が左右両側のルーフサイド部に後述する手段で固定されている(図1には一方側のルーフレール9のみを示している)。すなわち、左右一対のルーフレール9は、ルーフ2の車両前後方向に沿って延設されており、これら左右一対のルーフレール9の間には、荷物搭載用のラックが取り付けられている。
上記ルーフレール9は、車両前後方向の複数箇所(この実施形態では5箇所)で、ボルト14によりルーフサイド部に固定されているとともに、その両端部が、溝3の底部に立設されたブラケット22の孔22aにクリップ21を差し込むことにより着脱自在に取り付けられている。しかも、ルーフレール9は、後述する特殊形状の本体部10を備えており、該本体部10には、キャップ17によって閉塞されるボルト取入口16が穿設されている。
【0017】
上記接合部8は、図2〜図4に示す如く、ルーフパネル4の端部と、ルーフサイドアウタパネル5、リーンフォースメント7及びルーフサイドインナパネル6の端部とを重ね合わせ、この重ね合わせた部分をスポット溶接Sにより接合して構成されている。
一方、接合部8に設けられた溝3の底部には、当該接合部8を貫通する複数個のボルト貫通孔18が設けられているとともに、当該接合部8の各ボルト貫通孔18の内側部位の下面には、ナット20が溶接によってそれぞれ固着されている。
【0018】
上記ルーフレール9の本体部10は、内部に閉じ空間11を有する箱状断面に形成されている。この本体部10の下面12の左右両側縁には、ルーフレール9の左右シール用のリップ部13a,13bが斜め下方外側へ向かって突出して設けられており、ルーフレール9は、本体部10のリップ部13a,13bを溝3の左右外側に位置するルーフサイドアウタパネル5およびルーフパネル4に当接させて、溝3への水の浸入を防止した状態でルーフ2に取り付けられている。
また、本体部10の閉じ空間11に臨む下壁9bには、ボルト貫通孔18の上方部位にボルト14を挿通させるためのボルト差込口15が設けられているとともに、当該閉じ空間11に臨む下壁9bのボルト差込口15の上方部位には、ボルト14を取り入れるための取入口16が設けられている。そして、この取入口16には、これを開閉するキャップ17が着脱自在に取り付けられている。
しかも、溝13の底部と本体部10の下壁9bの下面12との間には、内部にボルト挿通用の貫通孔19aを有する筒状のスペーサ19が介装されており、該スペーサ19は、上端部をボルト差込口15に圧入することによってルーフレール9の本体部10に固定されている。このため、スペーサ19の上端部は、他の部分よりも小径で、ボルト差込口15内に圧入可能な大きさに形成されている。
【0019】
かかる構成によって、上記ボルト14は、キャップ17を取り外して取入口16から閉じ空間11に入れられ、ボルト差込口15、スペーサ19の貫通孔19aおよび接合部8のボルト貫通孔18を貫通して、ナット20に螺合されるようになっている。これによって、ルーフレール9は、ボルト14およびナット20によりスペーサ19を介してルーフ2に強固に締め付け固定されることになる。なお、24はルーフ2の車室内側を覆う内装パネルである。
【0020】
また、上記ルーフレール9の前後両端部における2箇所の取付部(図1参照)は、図4に示す如く、ルーフレール9における本体部10の上壁9aから閉じ空間11内に突設したボス9cの孔23にクリップ21を取り付け、該クリップ21を閉じ空間11内に立設されたブラケット22の孔22aに押し込むことにより、ルーフレール9の前後両端部がルーフサイド部に固定されるようになっている。
これにより、ルーフレール9における本体部10のボス9cの孔23に取り付けたクリップ21を、閉じ空間11内に立設されたブラケット22の孔22aに押し込むという簡単な操作のみで、ルーフレール9の前後両端部を確実にルーフサイド部に固定できる。
【0021】
このように、本発明の第1実施形態によれば、ルーフ2とルーフサイドパネル5,6,7との接合部8で、車両前後方向に延設された溝3の底部に該接合部8を貫通するボルト貫通孔18を設けるとともに、該接合部8のボルト貫通孔18の内側部位にナット20を溶接等によって固着し、ボルト14を車体1の外側からボルト貫通孔18を通してナット20に螺合することによりルーフレール9をルーフサイド部に締着しているので、ボルト14を接合部8側のナット20に螺合するのみで、内装トリム等の内装パネル24を一切取り外すことなくルーフレール9をルーフサイド部に締着することができ、ルーフレール9のルーフサイド部への着脱作業が容易となる。
【0022】
また、本発明の第1実施形態によれば、ルーフレール9を、内部に閉じ空間11を有する箱状断面に形成し、該箱状断面のルーフレール本体部10の上壁9aにボルト14取り入れ用の取入口16を設けるとともに、該本体部10の下壁9bにボルト14差込用のボルト差込口15を設け、取入口16に開閉可能なキャップ17を着脱自在に取り付けるように構成したので、キャップ17を取入口16から外せば、該取入口16からボルト14を取り入れて、ボルト差込口15、スペーサ19の貫通孔19aおよび接合部8のボルト貫通孔18を通してナット20と螺合することにより、箱状断面のルーフレール9であっても、内装トリム等の内装パネル24を一切取り外すことなく、外部からルーフサイド部に容易に締着できる。しかも、ボルト14がキャップ17で覆われた閉じ空間11内に配置されているので、外部に露出しないので外観が向上する。
また、溝13の底部とルーフレール本体部10の下壁9bの下面12との間に、内部にボルト挿通用の貫通孔19aが形成されたスペーサ19を介装したので、車種によって溝3の深さが異なる場合でも、該スペーサ19を交換するのみでルーフレール9を交換でき、多車種に共用可能なルーフサイド部取付構造となる。
【0023】
[第2実施形態]
次に、図5は本発明の第2実施形態に係る自動車のルーフサイド部取付構造の要部斜視図(図1と対応する図)、図6は上記第2実施形態における図5のF−F線断面図、図7は上記第2実施形態における図5のE−E線断面図である。
この第2実施形態においては、図5に示す如く、上記第1実施形態におけるルーフレール9に代えて、車両前後方向に複数(この実施形態では3個)に分割されたモール(モールディング)30で溝3が覆われ、ルーフ2上に荷物を積むためのキャリヤの取付ブラケットであるキャリヤ取付ブラケット31を固定した部位には、モールキャップ32が着脱自在に取り付けられており、キャリヤ等を取り付けないときにはキャリヤ取付ブラケット31をモールキャップ32で覆うことができるように構成されている。
図6に示す如く、上記キャリヤ取付ブラケット31は、上記第1実施形態と同一構成の接合部8と一緒に、ボルト14およびナット20によって共締めされて溝3内に固定されている。
【0024】
かかる第2実施形態によれば、溝3を覆うモール30を車両前後方向に複数に分割し、該分割部間に溝3に対して着脱自在なモールキャップ32を設け、キャリヤ取付ブラケット31と接合部8とを、ボルト14およびナット20によって共締めするとともに、キャリヤ取付ブラケット31の締着部をモールキャップ32で覆うようにしたので、モールキャップ32を取り外せば、外部から容易にキャリヤ取付ブラケット31をルーフサイド部に締着できるとともに、キャリヤ取付ブラケット31の組み付け状態を確認できる。
その他の構成および効果は上記第1実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示している。
【0025】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施形態に係る自動車のルーフサイド部取付構造を示す要部斜視図である。
【図2】上記第1実施形態における図1のA−A線断面図である。
【図3】上記第1実施形態における図1のB−B線断面図である。
【図4】上記第1実施形態における図1のC−C線断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る自動車のルーフサイド部取付構造を示す要部斜視図である。
【図6】上記第2実施形態における図5のF−F線断面図である。
【図7】上記第2実施形態における図5のE−E線断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 車体
2 ルーフ
3 溝
4 ルーフパネル
5 ルーフサイドアウタパネル
6 ルーフサイドインナパネル
7 リーンフォースメント
8 接合部
9 ルーフレール
10 本体部
11 閉じ空間
14 ボルト
15 ボルト差込口
16 取入口
17 キャップ
18 ボルト貫通孔
19 スペーサ
20 ナット
21 クリップ
22 ブラケット
24 内装パネル
30 モール(モールディング)
31 キャリヤ取付ブラケット
32 モールキャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフとルーフサイドパネルとが接合されたパネル接合部に、車両前後方向に延設された溝を備え、該溝に外装部材が装着されてなる車両のルーフサイド部取付構造において、前記溝の底部に前記パネル接合部を貫通するボルト貫通孔を設けるとともに、前記パネル接合部のボルト貫通孔の内側部位にナットを固着し、ボルトを車体の外側から前記ボルト貫通孔を通して前記ナットに螺合することにより前記外装部材を前記ルーフサイド部に締着するとともに、前記ボルトを前記外装部材に設けられたキャップにより覆ったことを特徴とする車両のルーフサイド部取付構造。
【請求項2】
前記外装部材が前記ルーフ上に荷物を積むためのキャリヤ取付用のルーフレールであって、該ルーフレールは、その内部に形成される閉じ空間の上壁に前記ボルトを取り入れるための取入口が設けられているとともに、下壁に前記ボルトを挿通するためのボルト差込口が設けられており、前記取入口にはこれを開閉するキャップが着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両のルーフサイド部取付構造。
【請求項3】
前記溝の底部と前記ルーフレールの下壁との間には、内部に前記ボルト挿通用の貫通孔を有するスペーサが介装され、前記ボルトにより前記ルーフレールが前記スペーサを介して前記ナットに締め付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のルーフサイド部取付構造。
【請求項4】
前記ルーフレールの前後両端部にはクリップが取り付けられ、前記溝の底部から前記閉じ空間内に立設されたブラケットの孔に前記クリップを差し込むことにより前記ルーフレールの前後両端部が着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のルーフサイド部取付構造。
【請求項5】
前記外装部材が車両前後方向に複数に分割されて前記溝を覆うモールであって、前記ルーフ上に荷物を積むためのキャリヤの取付ブラケットと前記パネル接合部とが前記ボルトおよび前記ナットによって共締めされているとともに、前記モールに設けられたモールキャップが前記溝に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両のルーフサイド部取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−282119(P2006−282119A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−108154(P2005−108154)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】