説明

車両用報知装置

【課題】所定の車載機器動作完了時に遅滞なく所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置を提供すること。
【解決手段】車両において、所定の車載機器動作が完了したときに所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置が、自車両周囲環境の音圧レベルを測定する測定手段と、この測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルに基づいて上記所定の報知音の出力レベルを制御する出力レベル制御手段とを有し、上記所定の車載機器動作は、自車両の推進動力源(例えば内燃機関)作動停止後(例えばイグニッションスイッチOFF後)に、ワイヤレス操作により実行される車載機器動作(例えばワイヤレスキーを用いたドアロック)であり、上記測定手段は、自車両の推進動力源の作動が停止されたときに、自車両周囲環境の音圧レベルを検出するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、車両において、所定の車載機器動作が完了したときに所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置に係り、特に、所定の車載機器動作完了時に遅滞なく所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、所定の車載機器動作が完了したときに所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
特許文献1及び2には、いわゆるキーレスエントリーシステムを搭載した車両において、ワイヤレスキーを用いてドアがロック/アンロックされたときに、動作確認のためのアンサーバック音として、ブザー音を出力する装置が開示されている。
【0004】
より具体的には、特許文献1には、a)自車両周囲の照度を検出し、検出された照度に比例するように上記アンサーバック音の音量を変化させること、及び、b)GPSを利用して自車両の現在位置を検出し、検出された自車両現在位置を、上記アンサーバック音の音量について、b1)常時、ゼロとするエリア、b2)常時、ゼロ以外の所定レベルに維持するエリア、又は、b3)自車両周囲照度に比例させて変化させるエリア、に分類して、この分類に従って上記アンサーバック音の音量を制御すること、が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、c)自車両周囲の騒音を集音し、自車両周囲の騒音の音量が大きいときには上記アンサーバック音の音量を大きくし、自車両周囲の騒音の音量が小さいときには上記アンサーバック音の音量を小さくすること、及び、d)GPSを利用して自車両の現在位置を検出し、検出された自車両現在位置を地図情報に照らして、上記アンサーバック音の音量を、d1)幹線道路/線路近傍では時刻に関係なく上げる、d2)中規模道路/線路近傍では昼間は上げて、夜間は下げる、d3)住宅街では昼間は平均的レベルとし、夜間は下げる、d4)福祉施設/病院の近傍では時刻に関係なく下げる、などのように制御すること、が記載されている。
【特許文献1】特開2004−339700号公報
【特許文献2】特開2006−144432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1記載の従来装置によれば、静的な/固定的なエリア情報に基づいてアンサーバック音の音量が決定されるため、その時々の、刻々と変化し得る自車両周囲の騒音状況が考慮されず、アンサーバック音の音量がその瞬間の自車両周囲の騒音状況に照らして適切でない音量となってしまう可能性がある。
【0007】
また、上記特許文献2記載の従来装置では、ユーザがワイヤレスキーを用いてドアロック又はドアアンロックを実行し、作動システム10から制御部51へドアロック/ドアアンロック動作の完了を示す作動信号が入力された後で、制御部51がアンサーバック音の音量決定のために、1)自車両周囲の騒音を集音して自車両周囲騒音の音量を検出するか(例えば、段落[0025]〜[0026]及び図4など参照)、或いは、2)ナビゲーションシステム30を利用して自車両現在位置及びその周囲の地図情報を取得する(例えば、段落[0045]〜[0046]及び図7など参照)、ように構成されている。
【0008】
このように、ユーザによるワイヤレスキーを用いたドアロック/ドアアンロックが実行されてからアンサーバック音の音量を決定するのに用いられる情報(自車両周囲の騒音の音量や、自車両現在位置及びその周囲の地図情報など)を検出/取得するものとすると、ユーザ操作からアンサーバック音出力までに時間が掛かる。換言すれば、アンサーバック音出力の遅延/遅滞を招く。
【0009】
上記のようなアンサーバック音は、ドアロック/ドアアンロック動作が完了したことをユーザに伝達するために出力されるものであり、動作完了後速やかにアンサーバック音出力されなければ、ワイヤレスキーによるドアロック/ドアアンロック操作が機器の故障等の原因によって不成功に終わったのではないか、という疑念をユーザに不必要に与えてしまうおそれがある。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、所定の車載機器動作完了時に遅滞なく所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、車両において、所定の車載機器動作が完了したときに所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置であって、自車両周囲環境の音圧レベルを測定する測定手段と、この測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルに基づいて上記所定の報知音の出力レベルを制御する出力レベル制御手段とを有し、上記所定の車載機器動作は、自車両の推進動力源(例えば内燃機関)作動停止後(例えばイグニッションスイッチOFF後)に、ワイヤレス操作により実行される車載機器動作(例えばワイヤレスキーを用いたドアロック)であり、上記測定手段は、自車両の推進動力源の作動が停止されたときに、自車両周囲環境の音圧レベルを検出するように構成される、車両用報知装置である。
【0012】
上記一態様において、上記出力レベル制御手段は、上記所定の報知音の出力レベルを、1)上記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルに比例するように制御してもよく、或いは、2)上記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルとの差が一定となるように制御してもよい。
【0013】
また、上記一態様において、上記測定手段は、自車両周囲環境の音圧レベルを測定できるように車両外に設けられた専用の集音装置(マイクロフォン)を有してもよく、或いは、車室内に配設された集音装置を有し、この集音装置により測定された音圧レベルを自車両周囲環境の音圧レベルとして上記出力レベル制御手段へ伝達してもよい。後者の場合、集音装置を、例えば音声認識入力用やハンズフリー通話用などのマイクロフォンと兼用とすることができる。
【0014】
上記一態様によれば、自車両の推進動力源の作動が停止したときに、自車両周囲環境の音圧レベルが予め測定されているため、その後、ユーザからワイヤレス操作によって所定の車載機器の操作が実行されたときに、動作完了後速やかに自車両周囲環境の音圧レベルに応じた出力レベルで所定の報知音を出力することができ、報知音出力に遅延/遅滞が生じることを適切に回避することができる。
【0015】
なお、上記一態様において、上記測定手段は、自車両の推進動力源の作動が停止されたときに、自車両周囲環境の音圧レベルを所定回数測定し、これら測定された複数の音圧レベルの平均値を自車両周囲環境の音圧レベルとして上記出力レベル制御手段へ伝達することが好ましい。
【0016】
また、上記一態様においては、自車両車室内に搭載された音響機器(オーディオ機器等)の音量にユーザの音の大きさの好みが反映されているであろうとの洞察に基づき、そのようなユーザの好みを上記所定の報知音の出力レベルに反映させることを狙いとして、上記出力レベル制御手段が、自車両車室内に搭載された音響機器の音量位置に基づいて、上記所定の報知音の出力レベルを制御するように構成されてもよい。
【0017】
また、上記一態様においては、自車両車室内に搭載された音響機器の最終音量変化にユーザが大きい音を欲しているか又は小さい音を欲しているかというその時の趣向が反映されているであろうとの洞察に基づき、そのような趣向を上記所定の報知音の出力レベルに反映させることを狙いとして、上記出力レベル制御手段が、自車両車室内に搭載された音響機器の最終音量変化に基づいて、上記所定の報知音の出力レベルを制御するように構成されてもよい。
【0018】
また、上記一態様においては、上記所定の報知音を降車前の車室内の雰囲気に合ったものにすることによってユーザの心理が壊されることがないようにすることを狙いとして、上記出力レベル制御手段が、自車両車室内に搭載された音響機器の出力特性(例えば、降車時に聴いていた音楽のピッチや、ニュースのアナウンサーの声の周波数特性、など)に基づいて、上記所定の報知音の出力レベル(又は、ピッチ、メロディ音、など)を制御するように構成されてもよい。
【0019】
また、上記一態様においては、上記所定の報知音をユーザにより聞こえやすいものとすることを狙いとして、上記車両用報知装置が上記ワイヤレス操作に用いられたワイヤレス機器(例えばワイヤレスキーなど)の自車両に対する存在方向を検出する方向検出手段を更に有するようにし、上記出力レベル制御手段が、上記方向検出手段によって検出された上記ワイヤレス機器の自車両に対する存在方向に基づいて、上記所定の報知音の出力レベルを制御する(例えば、上記ワイヤレス機器の自車両に対する存在方向が、自車両において上記所定の報知音が吹鳴される位置から離れている場合には、上記所定の報知音の出力レベルを上げる、など)ように構成されてもよい。
【0020】
また、上記一態様においては、自車両が屋内に位置するときには屋外に位置する場合に比して上記所定の報知音が吹鳴されたときの反射音が大きくなる可能性が高いとの洞察に基づき、自車両が屋内に位置するときと屋外に位置するときとでユーザがその出力レベルに差を感じないようにすることを狙いとして、上記車両用報知装置が自車両が屋内に位置するか否かを判定する判定手段を更に有するようにし、上記出力レベル制御手段が、上記判定手段によって自車両が屋内に位置すると判定されたとき、上記所定の報知音の出力レベルを下げるように構成されてもよい。
【0021】
また、上記一態様においては、自車両周囲の伝達特性が変化しても上記所定の報知音の出力レベル(及び/又は、周波数特性)を一定に保たれるようにすることを狙いとして、上記車両用報知装置が自車両周囲の伝達特性を検出する伝達特性検出手段を更に有するようにし、上記出力レベル制御手段が、上記伝達特性検出手段によって検出された自車両周囲の伝達特性に基づいて、上記所定の報知音の出力レベル(及び/又は、周波数特性)を制御するように構成されてもよい。
【0022】
さらに、上記一態様においては、例えば深夜の住宅街などにおいて、車両から上記所定の報知音を吹鳴させることなく、ユーザにのみ上記所定の車載機器動作の完了を伝達することを狙いとして、上記車両用報知装置が、上記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルが所定レベル未満のときに、上記所定の報知音を吹鳴する代わりに、ア)所定の携帯通信機器(例えば、携帯電話など。上記ワイヤレス操作に用いられるワイヤレス機器と一体の機器であってもよい)から別の所定の報知音を吹鳴させる、又は、イ)該所定の携帯通信機器を振動させる、遠隔制御手段を更に有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、所定の車載機器動作完了時に遅滞なく所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、ワイヤレス操作により車両ドアのロック/アンロックを行うシステムの基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
【実施例1】
【0025】
以下、図1及び2を参照して、本発明の一実施例(実施例1)に係る車両用ワイヤレスドアロックシステムについて説明する。
【0026】
図1は、本実施例に係るワイヤレスドアロックシステム100の概略構成図である。
【0027】
本実施例に係るワイヤレスドアロックシステム100は、ユーザによって携帯され、所定のユーザ操作(例えば、所定のボタンの押下、など)によりドアロック無線信号を送出するワイヤレスキー101と、図示しない制御対象車両に搭載される車載装置102とから成る。
【0028】
車載装置102は、概して、ワイヤレスキー101から送信されたドアロック無線信号が受信されたときに自車両の車両ドアをロックする機能と、このドアロック操作が完了したときに動作完了をユーザに報知するためのアンサーバック音としてブザー音を出力する機能とを有する。
【0029】
車載装置102は、ワイヤレスキーから送出されたドアロック無線信号を受信するキー信号受信部103を有する。キー信号受信部103は、ワイヤレスキーから送出されたドアロック無線信号を受信すると、後述する主制御部107にユーザからドアロック操作が要求されたことを伝達する。
【0030】
車載装置102は、更に、自車両周囲環境の音圧レベルを測定する車外音圧レベル測定部104を有する。本実施例において、車外音圧レベル測定部104は、自車両周囲環境に存在するあらゆる音を集音することができるように車両外に配設された、専用の、図示しない集音装置(例えばマイクロフォン)を有する。
【0031】
或いは、変形例として、車外専用マイクロフォンの代わりに、音声認識入力用やハンズフリー通話用として車室内に配設されたマイクロフォンを利用して、このような車室内に配設されたマイクロフォンによって集音された音を自車両周囲環境において集音された音と擬制して、代替的に用いるものとしてもよい。
【0032】
車載装置102は、更に、後述する主制御部107の指示に基づいて、ドアロック機構を駆動制御して、アンロック状態の自車両のドアをロック状態へと移行させるドアロック制御部105を有する。ドアロック制御部105は、ドアロック動作が正常に完了すると、その旨を主制御部107へ報告する。
【0033】
車載装置102は、更に、ワイヤレスドアロックが完了したことを知らせるブザー音を生成・出力するブザー音出力部106を有する。本実施例において、ブザー音出力部106は、出力されるブザー音が車両外のユーザに到達するように車両外へ向けて設置された、図示しない音声出力部(例えばスピーカ)を含むものとする。また、本実施例において、ブザー音出力部106は、生成・出力されるブザー音の音圧レベルを任意に調整できるように構成されているものとする。
【0034】
車載装置102は、更に、車載装置102の各構成要素を統括的に制御する主制御部107を有する。本実施例において、主制御部107は、例えば、ボデーECU(Electronic Control Unit;電子制御装置)である。また、本実施例において、主制御部107には、イグニッションスイッチ(IG)のオン/オフ切替情報が入力されるものとする。
【0035】
このような構成の車載装置102における、ワイヤレスドアロック操作に対するアンサーバック音としてのブザー音の出力処理の流れについて、次に、図2のフローチャートを参照して説明する。
【0036】
まず、主制御部107は、入力されたIGオン/オフ切替情報から、イグニッションスイッチがOFFされたか否かを判定する(S201)。
【0037】
イグニッションスイッチがOFFされたと判定されると(S201の「YES」)、主制御部107は、エンジンの作動が停止されたのであるから、運転者が自車両から降車する可能性が高いであろう、更には、降車後にワイヤレス操作によってドアロック操作が行われる可能性が高いであろう、と判断して、ワイヤレスドアロック完了後のアンサーバック音としてブザー音出力に備えて、車外音圧レベル測定部104に自車両周囲環境の音圧レベル測定を開始させる(S202)。
【0038】
このとき、車外音圧レベル測定部104は、例えば所定期間内に所定回数、自車両周囲環境の音圧レベルを測定し、これら測定された複数回分の音圧レベルの平均値を最終値とすることが好ましい。
【0039】
このようにして車外音圧レベル測定部104によって自車両周囲環境の音圧レベルが測定されると、主制御部107は、次いで、測定結果に基づいて、自車両周囲環境の音圧レベルに適したブザー音出力時の音圧レベルを決定する(S203)。
【0040】
具体的には、ワイヤレスドアロック操作のアンサーバック音であるブザー音を操作者であるユーザが確実に聞き取れるようにするために、自車両周囲環境の音圧レベルが高いときほど、ブザー音を高い音圧レベルで出力するようにする。
【0041】
より具体的には、例えば、1)測定された自車両周囲環境の音圧レベルが高くなるのに比例してブザー音の出力時音圧レベルを高くなるように、ブザー音の音圧レベルを決定してもよく、或いは、2)測定された自車両周囲環境の音圧レベルとブザー音の出力時音圧レベルとの差が常に一定となるように、ブザー音の音圧レベルを決定してもよい。
【0042】
このように、本実施例においては、運転者の降車も、ワイヤレスキー101からのドアロック無線信号の送信もいまだ確認されていない、イグニッションスイッチOFFの段階で、前もって、車外音圧レベル測定部104に自車両周囲環境の音圧レベルを測定させ、測定された自車両周囲環境の音圧レベルに適したブザー音の音圧レベルを予め決定しておく。
【0043】
これは、イグニッションスイッチがOFFされ、運転者が降車し、ワイヤレスキーを用いてドアロック操作する、という典型的な一連のユーザ駐車時行動パターンについて鑑みれば、イグニッションスイッチがOFFされた時点とユーザのワイヤレスキー操作によるドアロック操作が完了した時点との間は、時間的に比較的接近しており、自車両周囲環境の音圧レベルに大きな差異は生じていないであろうから、イグニッションスイッチがOFFされた直後に測定された自車両周囲環境の音圧レベルに基づいて、ワイヤレスドアロック完了時のブザー音の音圧レベルを決定しても、ワイヤレスドアロック完了時の自車両周囲環境の音圧レベルに基づいてブザー音の音圧レベルを決定した場合と同様の効果が得られる、という洞察に基づいている。
【0044】
このようにして、イグニッションスイッチOFF後に、前もって、ワイヤレスドアロック完了時のアンサーバック音であるブザー音の出力時音圧レベルが決定されると、次いで、主制御部107は、ユーザからのワイヤレスドアロック要求及びこれに応じて行われたドアロック操作の完了を待機する(S204)。
【0045】
より具体的には、主制御部107は、まず、キー信号受信部103によってワイヤレスキーから送信されたドアロック無線信号が受信されたか否かを待機し、受信されると、ドアロック制御部105にドアロック動作の実行を指示して、今度はドアロック制御部105からドアロック動作が正常に完了した旨の報告を待機する。
【0046】
キー信号受信部103がワイヤレスキーから送信されたドアロック無線信号を受信し、これに応じて主制御部107がドアロック制御部105へドアロック動作の実行を指示し、更に、ドアロック制御部105が主制御部107へドアロック動作が正常に完了した旨を報告すると(S204の「YES」)、主制御部107は、ブザー音出力部106に指示して、S203において予め決定しておいた音圧レベルで、所定のブザー音を出力させる(S205)。
【0047】
このようにして、自車両周囲環境の音圧レベルに応じて適切な音圧レベルで、ワイヤレスドアロック完了を報知するアンサーバック音であるところのブザー音が吹鳴されるため、ユーザは、自車両周囲環境に依らず、確実に当該ブザー音を覚知することができる。
【0048】
他方、例えばイグニッションスイッチOFFの後にイグニッションスイッチがONされた場合など、イグニッションスイッチOFF後にユーザがワイヤレスドアロック操作を実行しなかった場合(S204の「NO」)、主制御部107は、S203において予め決定しておいた音圧レベルに関する情報を破棄して、ワイヤレスドアロック完了を報知するアンサーバック音であるブザー音の出力時音圧レベルを一旦リセットする(S206)。
【0049】
このように、本実施例によれば、ユーザからワイヤレスドアロック操作の実行が要求される前に、ワイヤレスドアロック完了を報知するアンサーバック音であるブザー音の出力時音圧レベルを、ユーザにとって聞き取りやすいものとなるように、自車両周囲環境の音圧レベルに基づいて予め決定しておくため、ワイヤレスドアロック操作の実行が完了した後直ちに、そのようなユーザにとって聞き取りやすい音圧レベルでのブザー音の出力が実行可能となる。
【0050】
したがって、本実施例によれば、ワイヤレスドアロック操作の実行が完了したにもかかわらず、ブザー音の出力が遅延/遅滞するという事態の発生が適切に回避されるため、ユーザに機器の故障が発生したのではないかといった余計な疑念を与えることがない。
【0051】
なお、上記実施例1においては、主制御部107が自車両車室内に搭載された音響機器(オーディオ機器等)の音量位置を取得できるように構成し、主制御部107が当該音量位置に基づいてブザー音出力部106に出力させる上記所定のブザー音の出力レベルを制御するように構成してもよい。この変形例によれば、車載音響機器の音量位置に反映されたユーザの音の大きさの好みをブザー音出力部106から出力される上記所定のブザー音の出力レベルに反映させることができる。また、ユーザが慣れた音圧レベルに合わせることができる。なお、反映のさせ方は、オーディオのボリュームカーブ特性と同じにすることも可能であるが、同じにするとブザー音が急激に変化することに起因にしてユーザに違和感を与えてしまう可能性があるため、比較的緩やかなカーブ特性とする方が好ましい。
【0052】
また、上記実施例1においては、主制御部107が自車両車室内に搭載された音響機器の最終音量変化(音量をどのくらい上げたか/下げたか)を取得できるように構成し、主制御部107が当該最終音量変化に基づいてブザー音出力部106に出力させる上記所定のブザー音の出力レベルを制御するように構成してもよい。この変形例によれば、ユーザが大きい音を欲しているか又は小さい音を欲しているかというその時の趣向をブザー音出力部106から出力される上記所定のブザー音の出力レベルに反映させることができる。
【0053】
また、上記実施例1においては、主制御部107が自車両車室内に搭載された音響機器の出力特性(例えば、降車時に聴いていた音楽のピッチや、ニュースのアナウンサーの声の周波数特性、など)を取得できるように構成し、主制御部107が当該出力特性に基づいてブザー音出力部106に出力させる上記所定のブザー音の出力レベル(又は、ピッチ、メロディ音、など。例えば、ポップミュージックを聴いているときにはピッチを速める、など)を制御するように構成してもよい。この変形例によれば、ブザー音出力部106から出力される上記所定のブザー音の出力レベル等を降車前の車室内の雰囲気に合ったものにすることができるため、上記所定のブザー音が出力されることによってユーザの心理が壊されてしまうことを防ぐことができる。車両停止後、ドアロックするまでの時間を計測し、通常よりも短い場合にはユーザが急いでいるものと判断して、ブザーのピッチを速めるようにしてもよい。この場合、急いでいるというユーザ意思に合わせることができるため、車両とユーザ(ドライバ)の一体感を得られる。
【0054】
また、上記実施例1においては、主制御部107がワイヤレスキー101の自車両に対する存在方向を検出できるように構成し(例えば、キー信号受信部103が複数のアンテナを有し、主制御部107はそれら複数のアンテナの中で最も感度が高かったアンテナ位置からワイヤレスキー101の存在方向を推定する、など)、主制御部107が検出したワイヤレスキー101の存在方向に基づいてブザー音出力部106に出力させる上記所定のブザー音の出力レベルを制御するように構成してもよい。この変形例によれば、例えば、ワイヤレスキー101の自車両に対する存在方向が、自車両においてブザー音出力部106が存在する位置から離れている場合には、近い場合に比して、ブザー音出力部106から出力される上記所定のブザー音の出力レベルを上げる、などのように制御することにより、ブザー音出力部106から出力される上記所定のブザー音をユーザにより聞こえやすいものとすることができる。
【0055】
また、上記実施例1においては、主制御部107が自車両が屋内に位置するか否かを判定できるように構成し(例えば、主制御部107が自車両に搭載されたカーナビゲーションシステムからGPS信号が受信されているか否かの情報を取得できるようにし、受信できていないときは自車両が屋内に位置するものと判定する、など)、自車両が屋内に位置すると判定された場合には、主制御部107がブザー音出力部106に出力させる上記所定のブザー音の出力レベルを下げさせるように構成してもよい。自車両が屋内に位置するときには屋外に位置する場合に比して上記所定のブザー音が出力されたときの反射音が大きくなる可能性が高いと考えられるため、この変形例によれば、自車両が屋内に位置するときと屋外に位置するときとでユーザがその出力レベルに差を感じないようにすることができる。
【0056】
さらに、上記実施例1においては、主制御部107が自車両周囲の伝達特性を検出できるように構成し(例えば、車両停止後、エンジン停止前のエンジン音とその反射音とを比較して、その停車場所における伝達特性を推定する、など)、主制御部107が検出した自車両周囲の伝達特性に基づいてブザー音出力部106に出力させる上記所定のブザー音の出力レベルを制御するように構成してもよい。この変形例によれば、自車両周囲の伝達特性が変化しても上記所定のブザー音の出力レベル(及び/又は、周波数特性)を一定に保つことができる。
【実施例2】
【0057】
次いで、図3及び4を参照して、本発明の別の一実施例(実施例2)に係る車両用ワイヤレスドアロックシステムについて説明する。なお、既述の実施例1(図1)と同じ構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0058】
図3は、本実施例に係るワイヤレスドアロックシステム300の概略構成図である。
【0059】
本実施例に係るワイヤレスドアロックシステム300は、実施例1に係るワイヤレスドアロックシステム100と同様に、ユーザによって携帯され、所定のユーザ操作(例えば、所定のボタンの押下、など)によりドアロック無線信号を送出するワイヤレスキー101と、図示しない制御対象車両に搭載される車載装置301とから成る。
【0060】
ただし、本実施例に係る車載装置301は、実施例1に係る車載装置102と異なり、車載装置102が有する構成要素に加えて、ユーザが携帯する携帯通信端末Mと無線通信可能に構成された通信部302を更に有する。
【0061】
携帯通信端末Mは、例えば、携帯電話である。しかしながら、ユーザが所持・携帯できる小型の通信端末であれば、携帯電話以外のものであってもよい。また、携帯通信端末Mは、ワイヤレスキー101と一体化されていてもよい。すなわち、携帯通信端末Mがワイヤレスキー101の機能を内蔵するように構成されていてもよい。
【0062】
本実施例において、通信部302と携帯通信端末Mとの間の通信接続方式は、当業者に既知の任意の通信方式でよく、例えば、携帯電話通信、無線LAN通信、ブルートゥース通信などの通信を利用することが考えられる。
【0063】
また、本実施例において、通信部302と携帯通信端末Mとの間の通信接続は、直接的な通信接続に限定されず、例えば、固定局又は衛星局である中継局を介した通信接続であってもよい。
【0064】
このような構成の車載装置302における、ワイヤレスドアロック操作に対するアンサーバック音としてのブザー音の出力処理の流れについて、次に、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0065】
まず、主制御部107は、入力されたIGオン/オフ切替情報から、イグニッションスイッチがOFFされたか否かを判定する(S401)。
【0066】
イグニッションスイッチがOFFされたと判定されると(S401の「YES」)、主制御部107は、実施例1と同様に、車外音圧レベル測定部104に自車両周囲環境の音圧レベル測定を開始させる(S402)。
【0067】
このようにして車外音圧レベル測定部104によって自車両周囲環境の音圧レベルが測定されると、主制御部107は、次いで、測定された自車両周囲環境の音圧レベルが所定の閾値未満であるか否かを判定する(S403)。
【0068】
ここで、上記所定の閾値とは、ワイヤレスドアロックが完了したときにその動作完了をユーザに知らせるブザー音を吹鳴させるのが憚られるほど自車両周辺が静かであるか否かを判定するための閾値である。
【0069】
測定された自車両周囲環境の音圧レベルが上記所定の閾値未満であると判定された場合(S403の「YES」)、主制御部107は、後にワイヤレスドアロックが完了したときに、ブザー音出力部106にブザー音を出力させる代わりに、通信部302を通じてユーザが保持する携帯通信機器Mから所定の音を出力させるか又は携帯通信機器Mを振動させることによって、ユーザにワイヤレスドアロックが無事に完了したことを伝達すべき状況であると判断する。
【0070】
他方、測定された自車両周囲環境の音圧レベルが上記所定の閾値以上であると判定された場合(S403の「NO」)、主制御部107は、後にワイヤレスドアロックが完了したときに、ブザー音出力部106にブザー音を出力させても問題ないと判断する。以降、S404、S405、S407、及び、S408の各工程における処理は、既述の実施例1の図2のS203〜S206の各工程における処理とそれぞれ同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0071】
主制御部107が、後にワイヤレスドアロックが完了したときに、ブザー音出力部106にブザー音を出力させる代わりに、携帯通信機器Mを通じてユーザにワイヤレスドアロックが無事に完了したことを伝達すべき状況であると判断した場合(S403の「YES」)、次いで、主制御部107は、ユーザからのワイヤレスドアロック要求及びこれに応じて行われたドアロック操作の完了を待機する(S406)。
【0072】
より具体的には、主制御部107は、まず、キー信号受信部103によってワイヤレスキーから送信されたドアロック無線信号が受信されたか否かを待機し、受信されると、ドアロック制御部105にドアロック動作の実行を指示して、今度はドアロック制御部105からドアロック動作が正常に完了した旨の報告を待機する。
【0073】
キー信号受信部103がワイヤレスキーから送信されたドアロック無線信号を受信し、これに応じて主制御部107がドアロック制御部105へドアロック動作の実行を指示し、更に、ドアロック制御部105が主制御部107へドアロック動作が正常に完了した旨を報告すると(S406の「YES」)、主制御部107は、通信部302に指示して、携帯通信機器Mに所定の音を出力させるか、或いは、携帯通信機器M自体を振動させる(S409)。
【0074】
本実施例において、通信部302を介して携帯通信機器Mに音を出力させる遠隔操作は、例えば、通信部302が携帯通信機器Mへ携帯電話網を通じて電話を掛けることにより、携帯通信機器Mにおいて所定の又はユーザ指定の着信音が鳴ることによって実現されてもよく、或いは、通信部302が無線LAN又はブルートゥース通信接続を通じて携帯通信機器Mに予めメモリされている音を再生するように遠隔制御することによって実現されてもよい。
【0075】
同様に、本実施例において、通信部302を介して携帯通信機器Mを振動させる遠隔操作は、例えば、通信部302が携帯通信機器Mへ携帯電話網を通じて電話を掛けることにより、携帯通信機器Mにおいて着信を知らせる振動が開始されることによって実現されてもよく、或いは、通信部302が無線LAN又はブルートゥース通信接続を通じて携帯通信機器Mに予め搭載されたバイブレーション機能が作動するように遠隔制御することによって実現されてもよい。
【0076】
このようにして、ユーザが所持する携帯通信端末Mを利用することによって、自車両周辺に迷惑を掛けずに、ユーザへのみ確実にワイヤレスドアロックが完了した旨を伝達することができる。
【0077】
他方、例えばイグニッションスイッチOFFの後にイグニッションスイッチがONされた場合など、イグニッションスイッチOFF後にユーザがワイヤレスドアロック操作を実行しなかった場合(S406の「NO」)、主制御部107は、通信部302に何ら指示を与えず、本フローの1ルーチンを終了する。
【0078】
このように、本実施例によれば、既述の実施例1と同様に、ワイヤレスドアロック操作の実行が完了した後直ちに、ユーザにとって聞き取りやすい音圧レベルでブザー音が出力されると共に、自車両においてブザー音を吹鳴するのが憚られるほど自車両周辺が静かであると判断されたときには、ユーザが所持する携帯通信端末Mを利用してユーザにワイヤレスドアロックの動作完了を伝達することにより、自車両周辺環境を静かに保つことができる。
【0079】
なお、上記実施例2において、通信部302から携帯通信端末Mへ携帯電話網を通じて電話を掛けることによって、携帯通信端末Mから音を出力させた又は携帯通信端末Mを振動させたときに、ユーザがその音出力又は振動に応じて通話釦を押した場合には、携帯通信端末Mから「ドアがロックされました」といった内容の音声メッセージや表示メッセージが出力されるように構成されることが好ましい。
【0080】
また、当業者には明らかなように、上記実施例2は、既述の実施例1において説明した種々の変形例のいずれとも組み合わせて実施することが可能である。
【0081】
以上、本発明の実施例を2つ説明した。しかしながら、本発明の実施形態は、上記2つの実施例(及び、それらの変形例)に限定されるものではない。
【0082】
例えば、上記実施例1及び2では、イグニッションスイッチOFF後に自車両周囲環境の音圧レベルの測定を開始するものとしたが、これは一例に過ぎず、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。当業者には明らかなように、上記実施例1及び2において、イグニッションスイッチOFF後に自車両周囲環境の音圧レベル測定を開始するものとした趣旨は、ワイヤレスドアロック操作の実行が完了する前までに自車両周囲環境の音圧レベルの測定及び測定された自車両周囲環境の音圧レベルに適したブザー音の音圧レベルの算出処理を完了させておこうというものであるため、例えば、運転席に着座センサを設置しておき、イグニッションスイッチOFF後に着座センサにより運転者の離席が確認されたときに、自車両周囲環境の音圧レベルの測定を開始するものとしてもよい。同様に、イグニッションスイッチOFF後に運転席ドアが開けられたときや、イグニッションスイッチOFF後に運転席ドアが開けられて閉められたとき、などに自車両周囲環境の音圧レベルの測定を開始するものとしてもよい。
【0083】
また、上記実施例1及び2では、制御対象車両をエンジン車としたが、当業者には明らかなように、本発明の適用はエンジン車に限定されるものではなく、あらゆる動力源の車両に適用可能である。
【0084】
また、上記実施例1及び2では、ワイヤレスドアロック操作のアンサーバック音をブザー音であるものとしたが、これも当業者には明らかなように、本発明に係る報知装置において採用される報知音はブザー音に限定されるものではなく、任意の音でよい。さらには、音声メッセージであってもよい。
【0085】
また、上記実施例1及び2では、自車両周囲環境の音圧レベルに応じてブザー音の音圧レベルを変えるものとしたが、これも当業者には明らかなように、音圧レベルに代えて又は加えて、音量及び/又は音色を変えるようにしてもよい。
【0086】
さらに、上記実施例1及び2に加えて、既述の従来技術のように、自車両位置、時刻、自車両周囲照度、又はこれらの任意の組み合わせ、などのパラメータも考慮してアンサーバック音であるブザー音の音圧レベルが決定されるものとしてもよい。その場合であっても、上記実施例1及び2のように、これらパラメータに基づいた最適なブザー音の音圧レベルの算出は、イグニッションスイッチOFF直後などワイヤレスドアロック操作の実行が完了する前に予め実行されておくことが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、ワイヤレス操作によって車両ドアのロック操作が可能な車両用ワイヤレスドアロックシステムに利用できる。制御対象となる車両の動力源種類、燃料種類、外観デザイン、重量、サイズ、走行性能等はいずれも不問である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の一実施例(実施例1)に係るワイヤレスドアロックシステムの概略構成図である。
【図2】本発明の一実施例(実施例1)に係るワイヤレスドアロックシステムによるアンサーバック音出力処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明の別の一実施例(実施例2)に係るワイヤレスドアロックシステムの概略構成図である。
【図4】本発明の別の一実施例(実施例2)に係るワイヤレスドアロックシステムによるアンサーバック音出力処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
100、300 ワイヤレスドアロックシステム
101 ワイヤレスキー
102、301 車載装置
103 キー信号受信部
104 車外音圧レベル測定部
105 ドアロック制御部
106 ブザー音出力部
107 主制御部
302 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両において、所定の車載機器動作が完了したときに所定の報知音を吹鳴する車両用報知装置であって、
自車両周囲環境の音圧レベルを測定する測定手段と、
前記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルに基づいて前記所定の報知音の出力レベルを制御する出力レベル制御手段と、を有し、
前記所定の車載機器動作は、自車両の推進動力源作動停止後に、ワイヤレス操作により実行される車載機器動作であり、
前記測定手段は、自車両の推進動力源の作動が停止されたときに、自車両周囲環境の音圧レベルを検出するように構成される、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用報知装置であって、
前記出力レベル制御手段は、前記所定の報知音の出力レベルを、前記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルに比例するように、制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項3】
請求項1記載の車両用報知装置であって、
前記出力レベル制御手段は、前記所定の報知音の出力レベルを、前記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルとの差が一定となるように、制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記測定手段は、自車両の推進動力源の作動が停止されたときに、自車両周囲環境の音圧レベルを所定回数測定し、これら測定された複数の音圧レベルの平均値を自車両周囲環境の音圧レベルとして前記出力レベル制御手段へ伝達する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記測定手段は、車室内に配設された集音装置を有し、この集音装置により測定された音圧レベルを自車両周囲環境の音圧レベルとして前記出力レベル制御手段へ伝達する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記出力レベル制御手段は、自車両車室内に搭載された音響機器の音量位置に基づいて、前記所定の報知音の出力レベルを制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記出力レベル制御手段は、自車両車室内に搭載された音響機器の最終音量変化に基づいて、前記所定の報知音の出力レベルを制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記出力レベル制御手段は、自車両車室内に搭載された音響機器の出力特性に基づいて、前記所定の報知音の出力レベルを制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記ワイヤレス操作に用いられたワイヤレス機器の自車両に対する存在方向を検出する方向検出手段を更に有し、
前記出力レベル制御手段は、前記方向検出手段によって検出された前記ワイヤレス機器の自車両に対する存在方向に基づいて、前記所定の報知音の出力レベルを制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
自車両が屋内に位置するか否かを判定する判定手段を更に有し、
前記出力レベル制御手段は、前記判定手段によって自車両が屋内に位置すると判定されたとき、前記所定の報知音の出力レベルを下げる、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
自車両周囲の伝達特性を検出する伝達特性検出手段を更に有し、
前記出力レベル制御手段は、前記伝達特性検出手段によって検出された自車両周囲の伝達特性に基づいて、前記所定の報知音の出力レベルを制御する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルが所定レベル未満のときに、前記所定の報知音を吹鳴する代わりに、所定の携帯通信機器から別の所定の報知音を吹鳴させる第一の遠隔制御手段を更に有する、ことを特徴とする車両用報知装置。
【請求項13】
請求項1乃至11のいずれか一項記載の車両用報知装置であって、
前記測定手段により測定された自車両周囲環境の音圧レベルが所定レベル未満のときに、前記所定の報知音を吹鳴する代わりに、所定の携帯通信機器を振動させる第二の遠隔制御手段を更に有する、ことを特徴とする車両用報知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−115630(P2008−115630A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−300950(P2006−300950)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】