説明

車両用警告灯装置

【課題】車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知できる車両用警告灯装置を提供すること。
【解決手段】この車両用警告灯装置1は、車両の通常減速時には警告灯5を通常点灯させると共に車両の急減速時には警告灯5を警報点灯させることにより、車両の急減速状態を後続車に対して報知する。車両用警告灯装置1は、警告灯5と、車両の走行環境に関する情報を取得する走行環境情報取得部6と、取得された前記情報に基づいて車両の走行環境が所定の判断基準を満たす否かを判断する走行環境判断部44とを含む。そして、車両の急減速時にて車両の走行環境が前記判断基準を満たす場合に、通常の走行環境下での警報点灯とは異なる種類の警報点灯が使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用警告灯装置に関し、さらに詳しくは、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知できる車両用警告灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の急減速時(例えば、急ブレーキ時)にて後続車両のドライバーに注意を喚起することにより後続車両による追突事故を効果的に抑制できる車両用警告灯装置が開発されている。
【0003】
かかる従来の車両用警告灯装置には、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の車両用警告灯装置では、補助ブレーキランプと、走行車両に対し急ブレーキが掛けられたことを検知する急ブレーキ検知センサーと、前記急ブレーキ検知センサーによって急ブレーキが検知されたときに、前記補助ブレーキランプを所定の方式で点灯させる点灯制御手段と、を備える。
【0004】
【特許文献1】特開2003−205782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知できる車両用警告灯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の通常減速時には警告灯を通常点灯させると共に車両の急減速時には警告灯を警報点灯させることにより、車両の急減速状態を後続車に対して報知する車両用警告灯装置であって、警告灯と、車両の走行環境に関する情報を取得する走行環境情報取得部と、取得された前記情報に基づいて車両の走行環境が所定の判断基準を満たす否かを判断する走行環境判断部とを含み、且つ、車両の急減速時にて車両の走行環境が前記判断基準を満たす場合に、通常の走行環境下での警報点灯とは異なる種類の警報点灯が使用されることを特徴とする。
【0007】
この車両用警告灯装置では、車両の急減速時にて車両の走行環境が所定の判断基準を満たす場合に、通常の走行環境下での警報点灯とは異なる種類の警報点灯が使用される。これにより、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知できるので、後続車両による追突事故が効果的に低減される利点がある。
【0008】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易い走行環境か否かが前記判断基準として採用されると共に、車両の走行環境が当該判断基準を満たす場合には、通常の走行環境下での警報点灯よりも後続車両のドライバーの注意を喚起し易い警報点灯が使用される。
【0009】
この車両用警告灯装置では、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易い走行環境下にて、通常の走行環境下での警報点灯よりも後続車両のドライバーの注意を喚起し易い警報点灯が使用されるので、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0010】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、後続車両が室内モニターを有すると仮定したときに、当該室内モニターを後続車両のドライバーが視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0011】
この車両用警告灯装置では、後続車両が室内モニターを有すると仮定したときに、この室内モニターを後続車両のドライバーが視認する可能性が高い区域を車両(自車)が走行している場合には、上記の脇見運転が生じ易い走行環境と判断される。かかる走行環境では、後続車両のドライバーが室内モニターを視認した時に前方車両の警報点灯を見落とす可能性がある。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0012】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の走行地域が市街地である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0013】
この車両用警告灯装置では、車両(自車)の走行区域が市街地である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、市街地では、後続車両のドライバーが曲がるべき交差点や目的地である店舗を探すために、室内モニターの表示画面を視認したり周囲を視認したりする頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0014】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の走行位置が交差点付近もしくは分岐点付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0015】
この車両用警告灯装置では、車両(自車)の走行位置が交差点付近もしくは分岐点付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、交差点付近もしくは分岐点付近では、後続車両のドライバーがカーナビゲーションシステムの表示画面を見て右左折方向や車線変更指示を確認したり、周囲の道路標識を視認したりする頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0016】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の走行位置が高速道路、自動車専用道路その他の道路のインターチェンジ付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0017】
この車両用警告灯装置では、車両の走行位置が高速道路、自動車専用道路その他の道路のインターチェンジ付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、インターチェンジ付近では、後続車両のドライバーがカーナビゲーションシステムの表示画面や周囲の標識を視認する頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0018】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、後続車両のドライバーが速度計を視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0019】
この車両用警告灯装置では、後続車両のドライバーが速度計を視認する可能性が高い区域を車両(自車)が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、かかる走行環境では、後続車両のドライバーが速度計を視認した時に前方車両の警報点灯を見落とす可能性がある。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0020】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の走行位置が警察署付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0021】
この車両用警告灯装置では、車両(自車)の走行位置が警察署付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、警察署付近では、後続車両のドライバーが速度超過の有無やシートベルト着用の有無を確認する頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0022】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の走行位置が自動速度取り締まり装置付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0023】
この車両用警告灯装置では、車両の走行位置が自動速度取り締まり装置付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、自動速度取り締まり装置付近では、後続車両のドライバーが速度超過の有無を確認する頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0024】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、後続車両のドライバーが車外の風景を視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0025】
この車両用警告灯装置では、後続車両のドライバーが車外の風景を視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、かかる走行環境では、後続車両のドライバーが周囲の風景を視認した時に前方車両の警報点灯を見落とす可能性がある。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0026】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の走行位置が料金所付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。
【0027】
この車両用警告灯装置では、車両の走行位置が料金所付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、料金所付近では、後続車両のドライバーが空ゲートを探す、周囲の車両の動きを視認する、料金表示の確認する等の頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0028】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、前記走行環境情報取得部が、車両に搭載されたカーナビゲーションシステムを含む。
【0029】
この車両用警告灯装置では、走行環境情報取得部が車両に搭載されたカーナビゲーションシステム(GPS)を含み構成される。これにより、予め記録された地図データに基づいて車両の走行環境(走行位置)に関する情報を容易に取得できる利点がある。
【0030】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、前記走行環境情報取得部が、車両の周囲を撮像する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された映像あるいは画像を処理する画像処理装置とを含む。
【0031】
この車両用警告灯装置では、走行環境情報取得部が、車両に搭載された撮像装置と、この撮像装置により撮像された画像を処理する画像処理装置とを含み構成される。これにより、車両の走行時にて周囲の状況を撮像しつつ車両の走行環境に関する情報を取得できる利点がある。
【0032】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、前記走行環境情報取得部が、特定周波数を有する電波の受信状態を判定する装置を含む。
【0033】
この車両用警告灯装置では、走行環境情報取得部が、特定の周波数を有する電波の受信状態を判定する装置を含み構成される。これにより、車両の周囲にて発生している特定周波数の電波に基づいて、車両の走行環境に関する情報を取得できる利点がある。
【0034】
また、この発明にかかる車両用警告灯装置は、前記走行環境情報取得部が、道路インフラからのデータを受信して処理する装置を含む。
【0035】
この車両用警告灯装置では、走行環境情報取得部が、道路インフラからのデータを受信して処理する装置を含み構成される。これにより、道路インフラを利用して車両の走行環境に関する情報を取得できる利点がある。
【発明の効果】
【0036】
この発明にかかる車両用警告灯装置では、車両の急減速時にて車両の走行環境が所定の判断基準を満たす場合に、通常の走行環境下での警報点灯とは異なる種類の警報点灯が使用されるので、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知でき、後続車両による追突事故が効果的に低減される利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
【実施例】
【0038】
図1は、この発明にかかる車両用警告灯装置を示すブロック図である。図2は、図1に記載した車両用警告灯装置の適用例を示す説明図である。図3および図4は、図1に記載した車両用警告灯装置の作用を示すフローチャート(図3)および説明図(図4)である。
【0039】
[車両用警告灯装置]
この車両用警告灯装置1は、車両の急減速時にて、警告灯(制動灯)5の点灯を通常時の点灯動作(以下、通常点灯という。)から警報時の点灯動作(以下、警報点灯という。)に切り替えて、車両の急減速状態を後続車に対して報知する機能を有する。車両用警告灯装置1は、ブレーキ信号検出部2と、車両速度検出部3と、制御ユニット4と、警告灯5とを含み構成される(図1および図2参照)。
【0040】
ブレーキ信号検出部2は、車両のブレーキペダルが踏み込まれたことを検出して、その検出結果(ブレーキ信号)を制御ユニット4に送る機能を有する。このブレーキ信号検出部2は、例えば、圧力センサや接点式センサにより構成される。
【0041】
車両速度検出部3は、車両の走行速度(あるいは加速度)を検出して、その検出結果(速度信号あるいは加速度信号)を制御ユニット4に送る機能を有する。この車両速度検出部3は、例えば、パルスセンサ、エンコーダその他の速度センサ(あるいは加速度センサ)により構成される。
【0042】
制御ユニット4は、取得したブレーキ信号および速度信号に基づいて、所定の演算処理を行うと共に警告灯5を駆動制御する機能を有する。この制御ユニット4は、例えば、CPU(central processing unit)やECU(electrical central unit)から成り、急減速判断部41と、駆動信号発生部42と、警告灯駆動部43とを含み構成される。なお、制御ユニット4の各部41〜43は、その作用を実現させるプログラムや電子回路などにより構成される。
【0043】
急減速判断部41は、ブレーキ信号検出部2からのブレーキ信号と車両速度検出部3からの速度信号とを受信し、これらの信号(車両信号)に基づいて、車両が急減速状態にあるか否かを判断する機能を有する。具体的には、急減速判断部41は、ブレーキペダルが踏み込まれた後(ブレーキ信号を受信した後)に所定のサンプリング時間における車両の減速率を算出し、この減速率が所定の閾値(例えば、6[m/s2])以上である場合に車両が急減速状態にあると判断する。
【0044】
駆動信号発生部42は、警告灯5を駆動するための信号(駆動信号)を発生する機能を有する。具体的には、駆動信号発生部42は、車両が通常の減速状態にある場合には通常点灯用の駆動信号を発生し、車両が急減速状態にある場合には警報点灯用の駆動信号を発生する。
【0045】
警告灯駆動部43は、駆動信号発生部42からの駆動信号に基づき警告灯5を駆動して、警告灯5を通常点灯または警報点灯(第一警報点灯もしくは第二警報点灯)させる。
【0046】
警告灯5は、例えば、車両の後部左右に装備されるリアコンビネーションランプである。かかるリアコンビネーションランプは、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、その他のランプにより構成される。また、警告灯5の光源は、例えば、LED(light-emitting diode)により構成される。
【0047】
この車両用警告灯装置1では、以下のように、警告灯5の点灯パターン(通常点灯および警報点灯)が選択される(図3参照)。まず、車両のブレーキペダルが踏まれると、ブレーキ信号検出部2がブレーキペダルの踏み込みを検出してブレーキ信号を制御ユニット4に送る(ST1)。また、車両速度検出部3が車両速度を検出して速度信号を制御ユニット4に送る。そして、制御ユニット4が、これらのブレーキ信号および速度信号に基づいて車両が急減速状態にあるか否かを判断する(ST2)。
【0048】
そして、車両が急減速状態にないと判断された場合(通常減速時)には、制御ユニット4が通常点灯用の駆動信号を発生して警告灯5を通常点灯させる(ST3)。この実施例では、例えば、通常点灯用の駆動信号がステップ波状の信号から成り、ブレーキペダルが踏み込まれている間、警告灯5が一定の点灯状態にて連続点灯する(図4(a)参照)。
【0049】
一方、車両が急減速状態にあると判断された場合(急減速時)には、制御ユニット4が警報点灯用の駆動信号を発生して警告灯5を警報点灯(第一警報点灯もしくは第二警報点灯)させる(ST4〜ST6)。この実施例では、例えば、警報点灯用の駆動信号が所定の点滅周波数を有する矩形波状の信号から成り、ブレーキペダルが踏み込まれている間、警告灯5が一定の点滅周期にて点滅点灯する(図4(b)および(c)参照)。これにより、後続車両のドライバーの注意が喚起されて車両(自車)の急減速状態が後続車に報知され、追突事故が未然に防止される。
【0050】
なお、この車両用警告灯装置1では、警報点灯(第一警報点灯および第二警報点灯)が警告灯5の点滅動作により行われる。しかし、これに限らず、例えば、警告灯5の輝度や点灯面積が通常点灯時よりも増加することにより、警報点灯が行われても良い。かかる構成としても、後続車両のドライバーの注意が喚起されて追突事故が未然に防止される。
【0051】
[車両の走行環境に応じた複数種類の警報点灯の選択的使用]
また、この車両用警告灯装置1は、走行環境情報取得部6と走行環境判断部44とを有する(図1および図2参照)。走行環境情報取得部6は、車両の走行環境に関する情報を取得する機能を有し、例えば、車両に搭載されるカーナビゲーションシステム(GPS:Global Positioning System)、車外あるいは車内を撮像するCCD(charge-coupled device)カメラ、特定周波数の電波などを受信できる通信機器などにより構成される。また、車両の走行環境に関する情報には、例えば、車両の走行位置に関する位置情報や車両の周囲にかかる画像情報などが含まれる。走行環境判断部44は、制御ユニット4に含まれ、取得された車両の走行環境に関する情報に基づいて車両の走行環境が所定の判断基準を満たすか否かを判断する機能を有する。
【0052】
また、制御ユニット4の駆動信号発生部42が、車両の急減速時における警告灯5の駆動信号として複数種類(二種類)の駆動信号を有し、これらの駆動信号を選択的に発生できる。すなわち、車両の急減速時にて、複数種類の点灯パターン(第一警報点灯および第二警報点灯)により警告灯5を警報点灯させ得ると共に、これらの警報点灯を所定の判断基準に従って任意に選択し得る(図3および図4参照)。
【0053】
具体的には、まず、車両が急減速状態にある場合に、車両の走行環境が所定の判断基準を満たすか否かが判断される(ST2およびST4)。そして、車両の走行環境が所定の判断基準を満たさない場合には、通常の走行環境下における警報点灯(第一警報点灯)が行われる(ST5)(図4(b)参照)。一方、車両の走行環境が所定の判断基準を満たす場合には、所定の警報点灯(第二警報点灯)が行われる(ST6)(図4(b)参照)。これにより、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に報知することが可能となる。
【0054】
また、かかる構成では、例えば、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易い走行環境か否かが判断基準として採用される。そして、車両の走行環境がこの判断基準を満たす場合には、通常の走行環境下での警報点灯(第一警報点灯)よりも後続車両のドライバーの注意を喚起し易い警報点灯(第二警報点灯)が使用される。
【0055】
また、例えば、第一警報点灯では、警告灯5が点滅周波数f1=5[Hz]にて点滅点灯し、第二警報点灯では、警告灯5が点滅周波数f2=7[Hz]にて点滅点灯する。そして、所定の走行環境下にて、高い点滅周波数の警報点灯(第二警報点灯)が使用されることにより、後続車両のドライバーの注意がより効果的に喚起される。これにより、脇見をしている後続車両のドライバーの視線が前方車両(自車)の警告灯5に戻される。逆に、通常(後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ難い)の走行環境下では、低い点滅周波数の警報点灯(第一警報点灯)が使用される。これにより、後続車両のドライバーに過剰な煩雑感あるいは不快感を与えることなく自車の急減速状態が報知される。また、これらにより、後続車両による追突事故が効果的に低減される。
【0056】
[効果]
この車両用警告灯装置1では、車両の急減速時にて車両の走行環境が所定の判断基準を満たす場合に、通常の走行環境下での警報点灯(第一警報点灯)とは異なる種類の警報点灯(第二警報点灯)が使用される。すなわち、車両の急減速時にて、車両の走行環境に応じた複数種類の警報点灯が選択的に使用される。これにより、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知できるので、後続車両による追突事故が効果的に低減される利点がある。
【0057】
また、この車両用警告灯装置1では、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易い走行環境下にて、通常の走行環境下での警報点灯(第一警報点灯)よりも後続車両のドライバーの注意を喚起し易い警報点灯(第二警報点灯)が使用されるので、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、警報点灯では、点滅周波数の増加、ディーティー比の変更、輝度の増加、点灯面積の増加などにより、後続車両のドライバーへの注意が喚起され易くなる。
【0058】
[変形例1]
なお、この車両用警告灯装置1では、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易い走行環境として、以下の場合が想定される(以下の場合に判断基準が満たされる)。
【0059】
(1)後続車両が室内モニター(カーナビゲーションシステムのモニター)を有すると仮定したときに、この室内モニターを後続車両のドライバーが視認する可能性が高い区域を車両(自車)が走行している場合には、上記の脇見運転が生じ易い走行環境と判断される。かかる走行環境では、後続車両のドライバーが室内モニターを視認した時に前方車両の警報点灯を見落とす可能性がある。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0060】
(2)車両(自車)の走行区域が市街地である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、市街地では、後続車両のドライバーが曲がるべき交差点や目的地である店舗を探すために、室内モニターの表示画面を視認したり周囲を視認したりする頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、車両の走行区域が市街地であるか否かは、上記のように、走行環境情報取得部6により取得された情報に基づいて走行環境判断部44が判断する。例えば、カーナビゲーションシステムに予め記録された走行エリアデータ、あるいは、CCDカメラにより撮像された車外の映像データに基づいて、上記の判断が行われる。
【0061】
(3)車両(自車)の走行位置が交差点付近もしくは分岐点付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、交差点付近もしくは分岐点付近では、後続車両のドライバーがカーナビゲーションシステムの表示画面を見て右左折方向や車線変更指示を確認したり、周囲の道路標識を視認したりする頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、車両の走行位置が交差点付近もしくは分岐点付近であるか否かの判断は、上記した車両の走行区域が市街地であるか否かの判断と同様である。また、交差点付近(分岐点付近)とは、交差点から所定距離(例えば、100[m])の範囲内を意味する。
【0062】
(4)車両の走行位置が高速道路、自動車専用道路その他の道路のインターチェンジ付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、インターチェンジ付近では、後続車両のドライバーがカーナビゲーションシステムの表示画面や周囲の標識を視認する頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、車両の走行位置がインターチェンジ付近であるか否かの判断は、上記した車両の走行区域が市街地であるか否かの判断と同様である。また、インターチェンジ付近とは、インターチェンジから所定距離(例えば、100[m])の範囲内を意味する。
【0063】
(5)後続車両のドライバーが速度計を視認する可能性が高い区域を車両(自車)が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、かかる走行環境では、後続車両のドライバーが速度計を視認した時に前方車両の警報点灯を見落とす可能性がある。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。
【0064】
(6)車両(自車)の走行位置が警察署付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、警察署付近では、後続車両のドライバーが速度超過の有無やシートベルト着用の有無を確認する頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、車両の走行位置が警察署付近であるか否かの判断は、上記した車両の走行区域が市街地であるか否かの判断と同様である。また、警察署付近とは、警察所から所定距離(例えば、100[m])の範囲内を意味する。
【0065】
(7)車両の走行位置が自動速度取り締まり装置付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、自動速度取り締まり装置付近では、後続車両のドライバーが速度超過の有無を確認する頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、車両の走行位置が自動速度取り締まり装置付近であるか否かの判断は、上記した車両の走行区域が市街地であるか否かの判断と同様である。また、自動速度取り締まり装置から発される特定周波数の電波の受信状況が、車両の走行位置に関する情報として採用されても良い。また、自動速度取り締まり装置付近とは、自動速度取り締まり装置の設置位置から所定距離(例えば、100[m])の範囲内を意味する。
【0066】
(8)後続車両のドライバーが車外の風景を視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、かかる走行環境では、後続車両のドライバーが周囲の風景を視認した時に前方車両の警報点灯を見落とす可能性がある。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、脇見運転が発生し易い車外の風景には、例えば、日の入り時刻の西側海岸線、車両の側方に見える有名な山などが含まれる。
【0067】
(9)車両の走行位置が料金所付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される。すなわち、料金所付近では、後続車両のドライバーが空ゲートを探す、周囲の車両の動きを視認する、料金表示の確認する等の頻度が増加するため、脇見運転が生じ易い。したがって、かかる走行環境を脇見運転が生じ易い走行環境に含めることにより、第二警報点灯がより効果的に行われて、後続車両による追突事故がより効果的に低減される利点がある。なお、車両の走行位置が料金所付近であるか否かの判断は、上記した車両の走行区域が市街地であるか否かの判断と同様である。また、自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System)における信号の受信状況が、車両の走行位置に関する情報として採用されても良い。また、料金所付近とは、料金所の設置位置から所定距離(例えば、100[m])の範囲内を意味する。
【0068】
[変形例2]
また、この車両用警告灯装置1では、例えば、走行環境情報取得部6が以下のように構成される。
【0069】
例えば、走行環境情報取得部6が車両に搭載されたカーナビゲーションシステム(GPS)を含み構成される。これにより、予め記録された地図データに基づいて車両の走行環境(走行位置)に関する情報を容易に取得できる利点がある。かかる構成では、例えば、単位面積あたりの建造物数が予め記録された地図データに基づいて算出され、その数が所定数以上ある場合には、車両の走行位置が市街地であると判断される。
【0070】
また、例えば、走行環境情報取得部6が、車両に搭載された撮像装置と、この撮像装置により撮像された画像を処理する画像処理装置とを含み構成される。これにより、車両の走行時にて周囲の状況を撮像しつつ車両の走行環境に関する情報を取得できる利点がある。特に、かかる構成は、上記のカーナビゲーションシステムを含む構成と比較して、地図データ等に記録されていない情報の取得が可能な点で有益である。かかる構成では、例えば、撮像された映像(あるいは画像)中に所定数以上の色数が含まれる状態が所定時間以上継続された場合に、市街地であると判断される。また、例えば、撮像された映像から特定の色調および形状(例えば、道路標識)が画像処理により抽出され、これに基づいて車両の走行位置が交差点付近や高速道路付近であるか否かが判断される。
【0071】
また、例えば、走行環境情報取得部6が、特定の周波数を有する電波の受信状態を判定する装置を含み構成される。これにより、車両の周囲にて発生している特定周波数の電波に基づいて、車両の走行環境に関する情報を取得できる利点がある。特に、かかる構成は、上記のカーナビゲーションシステムを含む構成と比較して、地図データ等に記録されていない情報の取得が可能な点で有益である。かかる構成では、例えば、店舗などの自動ドアからの電波の受信頻度が所定値以上である場合に、車両の走行位置が市街地であると判断される。また、例えば、ETCゲートの料金徴収用の電波が受信された場合に、車両の走行位置が高速道路あるいは料金所近傍であると判断される。
【0072】
また、例えば、走行環境情報取得部6が、道路インフラからのデータを受信して処理する装置を含み構成される。これにより、道路インフラを利用して車両の走行環境に関する情報を取得できる利点がある。特に、かかる構成は、上記のカーナビゲーションシステムを含む構成と比較して、地図データ等に記録されていない情報の取得が可能な点で有益である。かかる構成では、例えば、ETCゲートの料金徴収用データに基づいて、車両の走行位置が高速道路あるいは料金所近傍であると判断される。また、例えば、専用狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)による渋滞情報に基づいて、車両の走行位置が市街地であると判断される。
【0073】
[変形例3]
また、この車両用警告灯装置1では、第二警報点灯時にて、警告灯5が第一警報点灯時よりも大きな点滅周波数(f2>f1)にて点滅点灯する。しかし、これに限らず、第二警報点灯時にて、警告灯5の輝度や点灯面積が第一警報点灯時よりも増加する構成が採用されても良い。例えば、第一警報点灯時および第二警報点灯時における点滅周波数が一定(f1=f2)であり、第一警報点灯時には警告灯5の輝度(あるいは点灯面積)が小さく、且つ、第二警報点灯時には警告灯5の輝度(あるいは点灯面積)が大きくなる構成が採用されても良い。
【0074】
また、点滅周波数の変更と輝度あるいは点灯面積の変更とが併用されることにより、第一警報点灯および第二警報点灯が構成されても良い。例えば、第一警報点灯時には警告灯5の点滅周波数および輝度(あるいは点灯面積)が小さく、第二警報点灯時には警告灯5の点滅周波数および輝度(あるいは点灯面積)が大きくなる構成が採用されても良い。これにより、後続車両のドライバーの注意がより効果的に喚起される。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上のように、本発明にかかる車両用警告灯装置は、車両の急減速状態を車両の走行環境に応じて後続車両に効果的に報知できる点で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】この発明にかかる車両用警告灯装置を示すブロック図である。
【図2】図1に記載した車両用警告灯装置の適用例を示す説明図である。
【図3】図1に記載した車両用警告灯装置の作用を示すフローチャートである。
【図4】図1に記載した車両用警告灯装置の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
【0077】
1 車両用警告灯装置
2 ブレーキ信号検出部
3 車両速度検出部
4 制御ユニット
5 警告灯
6 走行環境情報取得部
41 急減速判断部
42 駆動信号発生部
43 警告灯駆動部
44 走行環境判断部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の通常減速時には警告灯を通常点灯させると共に車両の急減速時には警告灯を警報点灯させることにより、車両の急減速状態を後続車に対して報知する車両用警告灯装置であって、
警告灯と、車両の走行環境に関する情報を取得する走行環境情報取得部と、取得された前記情報に基づいて車両の走行環境が所定の判断基準を満たす否かを判断する走行環境判断部とを含み、且つ、
車両の急減速時にて車両の走行環境が前記判断基準を満たす場合に、通常の走行環境下での警報点灯とは異なる種類の警報点灯が使用されることを特徴とする車両用警告灯装置。
【請求項2】
後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易い走行環境か否かが前記判断基準として採用されると共に、車両の走行環境が当該判断基準を満たす場合には、通常の走行環境下での警報点灯よりも後続車両のドライバーの注意を喚起し易い警報点灯が使用される請求項1に記載の車両用警告灯装置。
【請求項3】
後続車両が室内モニターを有すると仮定したときに、当該室内モニターを後続車両のドライバーが視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2に記載の車両用警告灯装置。
【請求項4】
車両の走行地域が市街地である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2または3に記載の車両用警告灯装置。
【請求項5】
車両の走行位置が交差点付近もしくは分岐点付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜4のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項6】
車両の走行位置が高速道路、自動車専用道路その他の道路のインターチェンジ付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜5のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項7】
後続車両のドライバーが速度計を視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜6のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項8】
車両の走行位置が警察署付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜7のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項9】
車両の走行位置が自動速度取り締まり装置付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜8のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項10】
後続車両のドライバーが車外の風景を視認する可能性が高い区域を車両が走行している場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜9のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項11】
車両の走行位置が料金所付近である場合には、後続車両のドライバーによる脇見運転が生じ易いと判断される請求項2〜10のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項12】
前記走行環境情報取得部が、車両に搭載されたカーナビゲーションシステムを含む請求項1〜11のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項13】
前記走行環境情報取得部が、車両の周囲を撮像する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された映像あるいは画像を処理する画像処理装置とを含む請求項1〜12のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項14】
前記走行環境情報取得部が、特定周波数を有する電波の受信状態を判定する装置を含む請求項1〜13のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。
【請求項15】
前記走行環境情報取得部が、道路インフラからのデータを受信して処理する装置を含む請求項1〜14のいずれか一つに記載の車両用警告灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−290007(P2006−290007A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−109033(P2005−109033)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】