説明

車両用運行管理システム

【課題】酒気帯び運転・飲酒運転を防止して運転者の安全運転に対するモラルの向上と、運行管理を強固なものとして運転者の事故を未然に防げる車両用運行管理システムを提供する。
【解決手段】車両用運行管理システム10は、運行記録計20とアルコール測定装置30と管理コンピュータ40から成る。運行記録計20は、CPU21と、RAM22と、ROM23と、GPS手段24と、メモリカード手段25と、通信手段26と、から成る。アルコール測定装置30は、情報伝送手段を介して運行記録計20と伝送接続され、アルコール濃度用センサ31によって運転者のアルコール濃度を検知して測定する。管理コンピュータ40は、運送事業会社の管理センター等に設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスやトラック等の車両に搭載される運行記録計とアルコール測定装置を備える車両用運行管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路運送車両の保安基準に基づきバスやトラック等は、運行記録計を搭載することが義務づけられている。また、貨物自動車運送業者は、運転者の安全運転を確保するために、疾病、疲労、飲酒等による危険運転を回避することが定められている。この社会環境を受けて、運行管理におけるアルコール濃度測定に関して幾つかの提案が成されている。
【0003】
<特許文献1記載の車両用運行管理システム>
図3は、従来技術の車両用運行管理システムを示す構成図である。図3に示される従来の車両用運行管理システム100は、アルコール測定装置300を備えた運行管理装置100Sである。運行管理装置100Sは、自動車運転者が出頭する場所に配置され、第一の演算装置である制御部210、自動車運転者の識別情報の入力装置600、吸気中のアルコール濃度のアルコール測定装置300、音声入出力装置510、画像表示装置である表示部520、撮像装置540、等、から構成されている。自動車運転者は、出庫前にアルコール測定装置300によってアルコール濃度測定を行う。測定されたアルコール濃度データは、電気通信回線を介して運行管理者が所在する場所に設置された管理コンピュータ400の画像表示装置である表示部520S及び第二の演算装置である制御部210Sの各々に送られる。運行管理者は送られてきたデータや運転者の画像等を判断して、運転者に出庫の許可・不許可を与えることが開示されている。
【0004】
<特許文献2記載の車両用運行管理システム>
特許文献2記載の車両用運行管理システムは、携帯電話、アルコール測定装置、パソコンシステムから成る。アルコール測定装置は、携帯電話に組み込むことができる。携帯電話より、アルコール測定装置の濃度AD値、被験者の測定時の画像、測定装置の固体番号を付加して送信する。受信側のパソコンは、その固体番号のアルコール特性データをもとに、入力されたAD値より濃度計算をする。その結果を、送信者側の携帯電話に返信することにより、被験者側はその結果のアルコール濃度を知ることができる。さらに、長距離物流のトラック運転者の電話による出発時前の点呼が確実に実施できるようになったことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−58295号公報
【特許文献2】特開2005−69742号公報
【0006】
<特許文献1記載の車両用運行管理システムの欠点>
特許文献1記載の車両用運行管理システム100では、アルコール測定装置300を備える運行管理装置100Sが、自動車運転者の出頭可能な場所でないドライブインやサービスエーリア等に設置されておらず、食事や休憩中に飲食した後、出庫前に飲酒の有無を測定することはできないという欠点を生じていた。
【0007】
<特許文献2記載の車両用運行管理システムの欠点>
特許文献2記載の車両用運行管理システムでは、運転者の始業前飲酒点検を、数値的に管理し、さらにWEB上で閲覧できる為、飲酒運転の自己責任と、その重要性を再認識できるようになったが、携帯電話のみの繋がりであり、運行記録計との連動ができていないという欠点を生じていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、酒気帯び運転・飲酒運転を防止して運転者の安全運転に対するモラルの向上と、運行管理を強固なものとして運転者の事故を未然に防げる車両用運行管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために、本発明に係る、下記(1)〜(7)を特徴としている。
(1) 運行記録計とアルコール測定装置を備える車両用運行管理システムであって、
前記運行記録計は、制御部と、GPS手段と、メモリカード手段と、を備え、
前記アルコール測定装置は、アルコール濃度用センサを備え、
前記運行記録計と前記アルコール測定装置は、情報伝送手段によって伝送可能に接続され、
前記アルコール測定装置で測定されたアルコール濃度測定データを送信できる通信手段を前記運行記録計に備えていること。
(2) 上記(1)の構成の車両用運行管理システムであって、
電気通信回線を経由して前記運行記録計からの伝送情報を受信する管理コンピュータを含むこと。
(3) 上記(1)または(2)のいずれか一つの構成の車両用運行管理システムであって、
前記アルコール測定装置は、前記運行記録計と前記情報伝送手段を介して接続されていること。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか一つの構成の車両用運行管理システムであって、
前記アルコール濃度測定データは、運転者の個人情報データ、車両の位置を示すGPSデータ、車両を特定するための車両データとともに、前記管理コンピュータに送信されること。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれか一つの構成の車両用運行管理システムであって、
アルコールが検出された後運転者が運転を開始した場合、音声入出力装置から警報または警告音声が発せられ、運行管理者から運転中止命令が出されること。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれか一つの構成の車両用運行管理システムであって、
運転者がアルコール濃度測定を行わず運転を開始した場合は、運転者の個人情報データ、車両の位置を示すGPSデータ、車両を特定するための車両データが、前記管理コンピュータに送信され、前記音声入出力装置から警報または警告音声が発せられること。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれか一つの構成の車両用運行管理システムであって、
前記管理コンピュータに送信されたデータは、前記メモリカード手段に記憶されること。
【0010】
上記(1)の構成では、アルコール測定装置と運行記録計が連動してアルコール濃度測定データを送信できるため運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を防止でき、運転者の安全運転に対するモラルの向上が図れる。
上記(2)の構成では、管理コンピュータを管理する運行管理者とアルコール濃度測定結果が共有でき、運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を協業して防止できる。
上記(3)の構成では、市販のアルコール測定装置を活用でき車両用運行管理システム全体のコストセービングに繋がる。
上記(4)の構成では、運行管理者が、他の管理判断情報データと共にアルコール濃度測定データをタイムリーに取得できるため、運行管理を強化できる。
上記(5)の構成では、運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を厳しく管理でき、安全運転を行うことができる。
上記(6)の構成では、運転開始前のアルコール濃度測定を習慣づけることができる。
上記(7)の構成では、安全運転日報管理でアルコール濃度測定データと共に運行管理分析ができ、例えば事象発生有無や発生時刻や発生場所等が、具体的に指定できるため、運転者に対して適切な警告指導が可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、運転手が運転開始前にアルコール濃度測定を義務づけることができ、アルコール濃度測定データを、タイムリーに運行管理者が把握することが可能となり、運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を防止できる車両用運行管理システムを提供できる。
【0012】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の一実施形態である車両用運行管理システムの構成図である。
【図2】図2は、図1の車両用運行管理システムに於けるアルコール測定手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、従来技術の車両用運行管理システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
<具体的構成>
図1は、本発明の一実施形態である車両用運行管理システムの構成図である。図1に基づいて、本発明の車両用運行管理システムを説明する。
【0016】
車両用運行管理システム10は、運行記録計20とアルコール測定装置30と管理コンピュータ(サーバー)40から成る。
【0017】
トラックやバス等に搭載が義務づけられている運行記録計(デジタルタコグラフ)20は、少なくとも制御部(演算も兼ねる)であるCPU21と、RAM22と、ROM23と、GPS手段24と、メモリカード手段25と、通信手段26と、から成る。CPU21は、運行記録計20の全体を制御し、各種のデータを取得演算処理する。GPS手段24は、車両の位置情報や距離情報や時間情報を与える。メモリカード手段25は、運行記録計20に必要なデータをCSVファイルやTSVファイル等で記録し、管理コンピュータ40で行う安全運転日報管理への運行情報を提供する。通信手段26は、運行管理者が必要とするデータを運行記録計20から送信、及び運行管理者からの情報を受信するために利用される。尚、運行記録計20には、記憶媒体として内蔵型ハードディスクを備えていてもよい。
【0018】
運行記録計20は、上述のほか、各種装置と連動している。各種装置とは、車両の速度やエンジン回転数を検知する速度エンジン回転センサ50、運転者の声の録音・警告音発生・運行管理者との会話等を行う音声入出力装置51、運行記録計20の作動状態や運転者に警告メッセージを表示する表示部52、運行記録計20の各種操作をするボタン部53、運転者の画像データを取得する撮像装置54、等である。
【0019】
アルコール測定装置30は、情報伝送手段(例えば、USBや赤外線通信等)、を介して運行記録計20と着脱自在に伝送接続され、アルコール濃度用センサ31によって運転者のアルコール濃度を検知して測定する装置である。尚、アルコール濃度用センサ31は、呼気を吹きかけるタイプであれば、ガス(ここではエタノール)が酸化物半導体の表面で吸着反応して電気抵抗が変化する半導体ガスセンサであり、汗に光を当てて分析するタイプであれば、光吸収分析センサである。測定されたアルコール濃度は、メモリカード手段25にも記憶される。
【0020】
管理コンピュータ40は、運行管理者が所在する運送事業会社の管理センター等に設置されている、サーバーコンピュータでもある。
【0021】
アルコール測定装置30でのアルコール濃度測定データは、運転者の氏名、社員番号等の個人情報データ、車両管理番号等の車両が特定できるデータ、運転者の音声データや画像データ、車両の位置決定用GPSデータ等と合わせて、運行記録計20の通信手段26を介して電気通信回線(例えば、インターネット回線、衛星通信回線、携帯電話回線、移動体通信網、等)により、管理コンピュータ40に送信される。また、送信された各種データは運行記録計20にも記憶され、メモリカード手段25にも記憶される。
【0022】
運転者は、ドライブインやサービスエーリア等で休憩した後、車両(トラック、バス等)の運転を再開する前に、必ずアルコール測定装置30でアルコール濃度を測定する。もし、アルコール濃度測定を行わず車両運転を行った場合は、管理コンピュータ40に送信され、アルコール濃度測定を行うよう音声入出力装置51から警報や警告音声が発せられると共に、運行管理者からアルコール濃度測定を行うよう指示される。
【0023】
アルコール濃度測定データは、上述したように常に運行管理者にタイムリーに送信されている。アルコールが検出され、運転を開始した場合は、直ちに管理コンピュータ40に送信され、運転の中止を促す警報や警告音声が音声入出力装置51から発せられると共に、運行管理者から運転中止を命令される。
【0024】
以上の様に、アルコール測定装置30と連動して運行記録計20を用い、アルコール濃度測定データを運行管理者の所在する管理コンピュータ40に送信することにより、タイムリーに運転者と運行管理者がデータを共用でき、運行管理者のサポートと共に、運転者への飲酒運転防止を認識させ、飲酒運転を未然に防ぐことができる。また、運行記録計20との連動は、安全運転日報管理の強化にも繋がり、運転者の安全運転に対するモラルの向上と共に企業のイメージ向上も図れる。
【0025】
次に、図2のアルコール測定手順を示すフローチャートを用いて、アルコール測定方法の一例を説明する。
【0026】
アルコール測定装置30をON後またはイグニッションON後、アルコール測定プログラムが作動する。
【0027】
ステップS70[アルコール濃度測定判定]:運転者は、サービスエーリアやドライブイン等で休憩した後、車両の運転を開始する前に、アルコール測定装置30を用いてアルコール濃度を測定行ったか否かを判定する。アルコール測定を行った場合は、以下のステップで進むが、アルコール測定を行わなかった場合は、後述するステップS80以下のステップとなる。
【0028】
ステップS71[個人情報・GPS情報取得]:アルコール濃度測定を行った場合、運転者の個人情報データとGPS手段24から車両の位置決定をするGPSデータを取得する。
【0029】
ステップS72[車両特定]:予め登録された車両の管理番号データを取得して車両を特定する。
【0030】
ステップS73[アルコール濃度測定データ送信]:アルコール濃度測定データと個人情報データ、GPSデータ、車両データ等とを合わせ、通信手段26を介して管理コンピュータ40に送信する。
【0031】
ステップS74[測定結果判定]:アルコール濃度測定データを運転者に知らせるために運行記録計20の表示部52に表示する。もし、アルコールが検出されなかった場合は、アルコールが検出されなかった旨を表示部52で表示または音声入出力装置51で音声通知を行い、ステップを終了する。この場合、運行管理者の負担を軽減するため、運転開始データを管理コンピュータ40に送信してもよい。
【0032】
ステップS75[走行開始判定]:アルコールが検出された場合、運転を開始したか否かを判定する。
【0033】
ステップS76[警報処理]:アルコールが検出され走行を開始した場合は、運転者に運転をしないよう音声入出力装置51で警報や警告音声を発する。
【0034】
ステップS77[管理者送信]:飲酒運転であることを管理コンピュータ40に送信する。運転管理者は、運転者に音声入出力装置51を介して運転を中止することを命令することができる。
【0035】
ステップS80[走行開始判定]:アルコール濃度測定をせずに運転を開始したか否かを判定する。
【0036】
ステップS81[警報処理]:アルコール濃度未測定で走行を開始した場合は、運転者にアルコール濃度測定をして運転をしないよう音声入出力装置51で警報や警告音声を発する。
【0037】
ステップS82[個人情報・GPS情報取得]:運転者の個人情報データとGPS手段24から車両の位置決定をするGPSデータを取得する。
【0038】
ステップS83[車両特定]:予め登録された車両の管理番号データを取得して車両を特定する。
【0039】
ステップS84[管理者送信]:個人情報データ、GPSデータ、車両データ等とを合わせ、アルコール濃度未測定で運転していることを管理コンピュータ40に送信する。運転管理者は、運転者に音声入出力装置51を介して、アルコール濃度を測定後運転するよう指示することができる。
【0040】
<本発明のまとめ>
本発明の車両用運行管理システム10においては、制御部21とGPS手段24とメモリカード手段25とを備えた運行記録計20と、アルコール濃度用センサ31を備えたアルコール測定装置30と、を備え、運行記録計20とアルコール測定装置30が、情報伝送手段によって伝送可能に接続され、アルコール測定装置30で測定されたアルコール濃度測定データを送信できる通信手段26を運行記録計20に備えていることを特徴としている。
【0041】
この構成により、アルコール測定装置30と運行記録計20が連動してアルコール濃度測定データを送信できるため運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を防止でき、運転者の安全運転に対するモラルの向上が図れる。
【0042】
また、本発明の車両用運行管理システム10においては、インターネット等の電気通信回線を経由して前記運行記録計20からの送信情報を受信する管理コンピュータ40を含む車両用運行管理システム10であることを特徴としている。この構成により、管理コンピュータ40を管理する運行管理者とアルコール濃度測定結果が共有でき、運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を協業して防止できる。
【0043】
更に、本発明の車両用運行管理システム10においては、アルコール測定装置30は、運行記録計20と情報伝送手段を介して着脱自在に伝送接続されていることを特徴としている。この構成により、市販のアルコール測定装置30を活用でき車両用運行管理システム10全体のコストセービングに繋がる。
【0044】
そして、本発明の車両用運行管理システム10においては、アルコール濃度測定データは、測定後直ちに通信手段26を介して、運転者の個人情報データ、車両の位置を示すGPSデータ、車両を特定するための車両データ等とを合わせ、管理コンピュータ40に送信されることを特徴としている。この構成により、運行管理者が、他の管理判断情報データと共にアルコール濃度測定データをタイムリーに取得できるため、運行管理を強化できる。
【0045】
そして、本発明の車両用運行管理システム10においては、アルコールが検出されて運転者が運転を開始した場合、音声入出力装置51から警報または警告音声が発せられ、運行管理者から運転中止命令が出されることを特徴としている。この構成により、運転者の酒気帯び運転・飲酒運転を厳しく管理でき、安全運転を行うことができる。
【0046】
また、本発明の車両用運行管理システム10においては、運転者がアルコール濃度測定を行わず運転を開始した場合は、直ちに通信手段26を介して、運転者の個人情報データ、車両の位置を示すGPSデータ、車両を特定するための車両データ等とを合わせ、管理コンピュータ40に送信され、音声入出力装置51から警報または警告音声が発せられることを特徴としている。この構成により、運転開始前のアルコール濃度測定を習慣づけることができる。
【0047】
また、本発明の車両用運行管理システム10においては、管理コンピュータ40に送信されたデータは、メモリカード手段25に記憶されることを特徴としている。この構成により、安全運転日報管理でアルコール濃度測定データと共に運行管理分析ができ、例えば事象発生有無や発生時刻や発生場所等が、具体的に指定できるため、運転者に対して適切な警告指導が可能となる。
【0048】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0049】
アルコール測定装置は市販品を利用することも可能である。従って、より高感度のアルコール測定装置を用いれば、運転走行中に自動的にアルコール濃度が測定でき、運転中の飲酒を防止できる。
【0050】
アルコール濃度測定判定後、個人情報データおよびGPSデータと車両データとを取得していたが、あらかじめメモリカード手段25等に記憶させていてもよい。
【0051】
アルコール濃度測定データを受信後、運行管理者側で車両のウォチングを行えば、その後の車両挙動を把握することも可能となる。
【符号の説明】
【0052】
10 車両用運行管理システム
20 運行記録計
21 制御部(CPU)
24 GPS手段
25 メモリカード手段
26 通信手段
30 アルコール測定装置
31 アルコール濃度用センサ
40 管理コンピュータ
51 音声入出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運行記録計とアルコール測定装置を備える車両用運行管理システムであって、
前記運行記録計は、制御部と、GPS手段と、メモリカード手段と、を備え、
前記アルコール測定装置は、アルコール濃度用センサを備え、
前記運行記録計と前記アルコール測定装置は、情報伝送手段によって伝送可能に接続され、
前記アルコール測定装置で測定されたアルコール濃度測定データを送信できる通信手段を前記運行記録計に備えていることを特徴とする車両用運行管理システム。
【請求項2】
電気通信回線を経由して前記運行記録計からの伝送情報を受信する管理コンピュータを含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用運行管理システム。
【請求項3】
前記アルコール測定装置は、前記運行記録計と前記情報伝送手段を介して接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用運行管理システム。
【請求項4】
前記アルコール濃度測定データは、運転者の個人情報データ、車両の位置を示すGPSデータ、車両を特定するための車両データとともに、前記管理コンピュータに送信されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用運行管理システム。
【請求項5】
アルコールが検出された後運転者が運転を開始した場合、音声入出力装置から警報または警告音声が発せられ、運行管理者から運転中止命令が出されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用運行管理システム。
【請求項6】
運転者がアルコール濃度測定を行わず運転を開始した場合は、運転者の個人情報データ、車両の位置を示すGPSデータ、車両を特定するための車両データが、前記管理コンピュータに送信され、前記音声入出力装置から警報または警告音声が発せられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両用運行管理システム。
【請求項7】
前記管理コンピュータに送信されたデータは、前記メモリカード手段に記憶されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用運行管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−54695(P2013−54695A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194252(P2011−194252)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(501418498)矢崎エナジーシステム株式会社 (79)
【Fターム(参考)】