説明

車両組立システムおよび車両組立用設備

【課題】 例えば4輪式走行装置を備えた車両と無限軌道帯式走行装置を備えた車両など、形態の異なる車両を同一の組立ラインによって連続して混合生産することができるものとする。
【解決手段】 走行装置を浮上させた状態で車両を支持する機体側支持部と、左右の走行装置を載置した状態で車両を支持する左右の走行装置側支持部とを台車に設ける。そして、この台車を組立ラインに沿って移動させながらこの台車に支持した車両を組み立て、この組み立てが略完了して台車の移動を停止させた状態において、この台車を床面から下降させることによって機体側支持部に支持した車両の走行装置を接地させて台車から車両を分離させる。または、左右の走行装置側支持部が床面と略同じ高さになるように台車を下降させてから車両を走行させることによって台車から車両を離脱させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば農業用の作業車両(コンバイン、トラクタ−など)や土木建設用の作業車両(ブルド−ザ、バックホ−など)や乗用自動車など、種々の車両の生産に利用される車両組立システムおよびこの車両組立システムに用いられる車両組立用設備に係るものである。
【背景技術】
【0002】
工場における従来の車両組立システムについて説明する。
まず、組立開始位置において、台車上に車両の基礎的構造部材(シャ−シフレ−ムなど)を支持させる。そして、この台車を床面下に設置した無端コンベアに係合させ、この無端コンベアの駆動によって台車を組立ラインに沿うように牽引移動させる。この組立ラインには、適宜の間隔をおいて、分担された特定の組立作業(例えばシ−トの組み付けや電装系部品の装着など)を施す作業場および作業者が順次配置されており、台車が移動してきたときに、それぞれの組立作業をこの台車上の車両に施すものである。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
そして、この従来の車両組立システムにおいて用いられる前述の台車は、組立を行う車両の形態に応じて各々専用のものが用いられていた。
即ち、例えばトラクタ−などの4輪式走行装置を備えた車両の組立作業には、この4輪を浮上させた状態で車両を支持する機体側支持部を備えた台車が必要である。一方、例えばコンバインなどの無限軌道帯式走行装置を備えた車両の組立作業には、この左右の無限軌道帯式走行装置を載置した状態で車両を支持する左右の走行装置側支持部を設けた台車が必要である。
【0004】
そして、従来は、同一の工場内においてこのように形態の異なる車両の組み立てを行うために、4輪式走行装置を備えた車両専用の組立ラインと、無限軌道帯式走行装置を備えた車両専用の組立ラインとの2種類の組立ラインを併存させていた。
【特許文献1】特開平7−41156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、従来技術においては、同一の工場内において形態の異なる車両の組み立てを行うために、4輪式走行装置を備えた車両専用の組立ラインと、無限軌道帯式走行装置を備えた車両専用の組立ラインとの2種類の組立ラインを併存させていた。従って、この2種類の組立ラインの設置および稼働に要する多額の費用が必要となる問題がある。
【0006】
また、例えば農業用の作業車両の生産を例にとって説明すると、同一の工場における1日当たりの生産台数は月によって大きく変動し、トラクタ−の場合には12月頃から大きく増加し始めて翌年2月頃にピ−クを迎える傾向があり、このピ−ク時の生産台数は、増加し始める前の約5倍の台数に達するケ−スがある。また、コンバインの場合には4月から7月にかけて高いレベルを示して以後は減少する傾向があり、この高レベル時の生産台数は、減少後の約2倍の台数となるケ−スがある。
【0007】
このため、4輪式走行装置を備えた車両専用の組立ラインと、無限軌道帯式走行装置を備えた車両専用の組立ラインとの2種類の組立ライン間において、作業者を頻繁に異動させることによって生産台数の変動に対応せねばならない。
【0008】
また、生産調整によって総生産台数を減少させる必要が生じた場合には、作業者を減らさざるを得ず、この結果、各作業者の受け持ち工程が増加し、これらの作業者がより多くの製品知識を必要とするようになって組立作業の習熟が困難となる。これによって、新機種立ち上がり時、作業者交替時、作業者数増減時における対応に問題のある組立システムであった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講ずるものである。
すなわち、請求項1記載の発明においては、走行装置を浮上させた状態で車両を支持する機体側支持部と、左右の走行装置を載置した状態で車両を支持する左右の走行装置側支持部とを台車に設け、該台車を組立ラインの作業工程に沿って移動させる移動手段を設けて、該台車を前記移動手段によって移動させながら該台車に支持した車両を組み立て、該組立ラインにおける車両の組み立てが略完了して台車の移動を停止させた状態において、該台車を床面から下降させることによって前記機体側支持部に支持した車両の走行装置を接地させて台車から車両を分離させるか、または、左右の走行装置側支持部が床面と略同じ高さになるように台車を下降させてから車両を走行させることによって台車から車両を離脱させるように構成したことを特徴とする車両組立システムとしている。
【0010】
請求項1記載の発明によると、例えば4輪式走行装置を備えた車両を組み立てる場合には、この組み立てようとする車両のシャ−シフレ−ムなどの基礎的部分を台車に設けた機体側支持部に支持させ、走行装置を浮上させた状態で車両を台車に支持させる。一方、例えば無限軌道帯式走行装置を備えた車両を組み立てる場合には、この車両の左右の走行装置を台車に設けた左右の走行装置側支持部に載置して支持させる。
【0011】
そして、移動手段によってこれらの台車を組立ラインの作業工程に沿って移動させながら、台車に支持された車両(基礎的部分)に対して、各作業工程に配置された作業者によって各作業工程に分担された組立作業が順次施される。
【0012】
そして、この組立作業が略完了して台車を停止させた状態において、台車を床面から下降させることによって、台車の機体側支持部に支持した車両の走行装置を接地させて台車から車両を分離するか、または、左右の走行装置側支持部が床面と略同じ高さになるように台車を下降させてから車両を走行させることによって台車から車両を離脱させる。尚、使用後の台車は、無人搬送車などによって組立ラインの作業開始位置まで戻せばよい。
【0013】
このようにして、例えば4輪式走行装置を備えた車両と無限軌道帯式走行装置を備えた車両など、形態の異なる車両を同一の組立ラインによって連続して混合生産することができるようになる。
【0014】
請求項2記載の発明においては、車両を支持した台車を組立ラインの作業工程に沿って移動させる移動手段と、前記組立ラインにおける車両の組立完了位置ないしその近傍において台車を床面から下降させる台車下降手段とを備えたことを特徴とする車両組立用設備としている。
【0015】
請求項2記載の発明によると、組み立てようとする車両の基礎的部分を台車に支持させ、走行装置を浮上させた状態で車両を台車に支持させる。
そして、移動手段によってこの台車を組立ラインの作業工程に沿って移動させながら、台車に支持された車両(基礎的部分)に対して、各作業工程に配置された作業者によって各作業工程に分担された組立作業が順次施される。
【0016】
そして、組立完了位置ないしその近傍において、台車下降手段によって台車を床面から下降させて、台車に支持した車両の走行装置を接地させて台車から車両を分離するか、または、左右の走行装置が床面と略同じ高さになるように台車を下降させてから車両を走行させることによって台車から車両を離脱させる。尚、使用後の台車は、無人搬送車などによって組立ラインの作業開始位置まで戻せばよい。
【0017】
このようにして、例えば4輪式走行装置を備えた車両と無限軌道帯式走行装置を備えた車両など、形態の異なる車両を同一の組立ラインによって連続して混合生産することができるようになる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の発明においては、例えば4輪式走行装置を備えた車両と無限軌道帯式走行装置を備えた車両など、形態の異なる車両を同一の組立ラインによって連続して混合生産することが可能となるため、従来のように4輪式走行装置を備えた車両専用の組立ラインと無限軌道帯式走行装置を備えた車両専用の組立ラインとの2種類の組立ラインを併存させるものに比較して、組立ラインの設置費用や電力費などの稼働に要する費用を低減することができる。
【0019】
また、作業者一人当たりの組立作業時間が短縮できて作業者が組立作業に容易に習熟できるため、作業者数を削減して人件費を低減することができ、また、新機種立ち上がり時、作業者交替時、作業者数増減時における対応に問題が発生しにくいものとすることができる。
【0020】
請求項2記載の発明においては、例えば4輪式走行装置を備えた車両と無限軌道帯式走行装置を備えた車両など、形態の異なる車両を同一の組立ラインによって連続して混合生産することが可能となるため、従来のように4輪式走行装置を備えた車両専用の組立ラインと無限軌道帯式走行装置を備えた車両専用の組立ラインとの2種類の組立ラインを併存させるものに比較して、組立ラインの設置費用や電力費などの稼働に要する費用を低減することができる。
【0021】
また、作業者一人当たりの組立作業時間が短縮できて作業者が組立作業に容易に習熟できるため、作業者数を削減して人件費を低減することができ、また、新機種立ち上がり時、作業者交替時、作業者数増減時における対応に問題が発生しにくいものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
この発明は、例えば4輪式走行装置を備えた車両と無限軌道帯式走行装置を備えた車両など、形態の異なる車両を同一の組立ラインによって連続して混合生産することができる車両組立システムおよびこの車両組立システムに用いられる車両組立用設備を実現した。
【実施例1】
【0023】
(車両組立用台車、車両組立用設備、およびこれらを用いた車両組立システムの構成)
図1は、4輪式走行装置を備えた車両であるトラクタ−と、無限軌道帯式走行装置を備えた車両であるコンバインを混合生産する組立ラインの説明用平面図である。
【0024】
この図1において、A1はコンバインのミッション・クロ−ラ(無限軌道帯)組付職場、A2はメインライン5工程となるコンバインのメインハ−ネス配索作業位置、A3はメインライン9工程となるコンバインの脱穀ドッキング作業位置、A4はメインライン11工程となるコンバインの刈取ドッキング作業位置、Eはメインライン14工程となる最終検査・リフタ−装置位置である。また、B1はトラクタ−のミッション・シャ−シドッキング職場、B2はメインライン2工程となるトラクタ−のエンジンドッキング作業位置、B3はメインライン8工程となる中間検査位置、Eは上記最終検査・リフタ−装置位置である。これらA1からA2までの台車Pの移動と、B1からB2までの台車Pの移動は作業者による人手で行われるが、A2からEまでの台車Pの移動およびB2からEまでの台車Pの移動は、後述する無端コンベア(移動手段)24による牽引によって自動的に行われる。尚、Tは各種の組立作業に必要な部品や工具などの資材置場である。
【0025】
図2〜図6は、この組立システムにおいて利用される前述の台車Pの説明図である。
即ち、該台車Pは、左の下部フレ−ム1Lの上側と右の下部フレ−ム1Rの上側とに左右の走行装置側支持部である左右のクロ−ラ載置板2L,2Rを夫々取付け、前記左のクロ−ラ載置板2Lの前後部下面と右のクロ−ラ載置板2Rの前後部下面とに、夫々縦軸旋回自在な支持ステ−3,3,3,3を介してキャスタ−4,4,4,4を回転自在に取付け、前記左右の下部フレ−ム1L,1Rの間を前後の拡縮リンク5F,5Rによって枢着して構成する。尚、前記前後の拡縮リンク5F,5Rは、左の下部フレ−ム1L側に前後の縦軸6L,6Lによって軸着した前後の左側リンクア−ム7L,7Lと右の下部フレ−ム1R側に縦軸6R,6Rによって軸着した前後の右側リンクア−ム7R,7Rとの各内側端部を縦軸8,8によって軸着して構成する。また、前記支持ステ−3,3,3,3の各前後外側部に縦穴を有した連結ボス9,9,9,9を取り付ける。
【0026】
このように構成する台車Pにコンバインを支持する場合には、図2及び図3に示すように、左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの間隔を平行に拡げた状態で、別途用意する固定具(大)10,10の左右の固定ピン11,11,11,11を台車P側の連結ボス9,9,9,9に挿入し、これによって左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの間隔を拡げた状態で固定する。これによって、該台車Pの左右のクロ−ラ載置板2L,2Rにコンバインの左右のクロ−ラを載置した状態でこのコンバインを支持することができるものとなる。そして、前記固定具(大)10,10の中央部に設けた係合穴12,12に係合ピン13,13を挿通し、該係合ピン13,13を後述する床面下に設けた無端コンベアに係合させ、該無端コンベア24の駆動によって台車Pを牽引して移動させる構成である。
【0027】
一方、図4及び図5に示すように、台車Pにトラクタ−を支持する場合には、前記固定具10,10を取外し、左右のクロ−ラ載置板2L,2Rを接合するようにその間隔を狭めた状態で、別途用意する固定具(小)14,14の左右の固定ピン15,15,15,15を台車P側の連結ボス9,9,9,9に挿入し、これによって左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの間隔を狭めた状態で固定する。これによって、該台車Pに支持するトラクタ−の四つのタイヤをクロ−ラ載置板2L,2Rに干渉させずに、該台車Pに別途取り付ける支持部材(機体側支持部)16によってトラクタ−を支持することができる。そして、前記固定具(小)14,14の中央部に設けた係合穴17,17に係合ピン13,13を挿通し、該係合ピン13,13を後述する床面下に設けた無端コンベア24に係合させ、該無端コンベア24の駆動によって台車Pを牽引して移動させる構成である。
【0028】
また、図1におけるEの位置(最終検査・リフタ−装置位置)には、図7及び図8に示すようなリフタ−UDを設ける。該リフタ−UDの支持面は、コンバインを支持した状態の台車Pの前後左右のキャスタ−4,4,4,4を載置支持できる左右両外側の長尺箱型の分割床部18L,18Rと、トラクタ−を支持した状態の台車Pの前後左右のキャスタ−4,4,4,4を載置支持できる左右両内側の長尺箱型の分割床部19L,19Rと、これら分割床部18L,18R,19L,19Rを昇降させる油圧式昇降駆動装置及び平行リンク機構から成る昇降装置20とから構成する。
【0029】
そして、該リフタ−UDは、図7に示すように、ロック用エアシリンダ−21,21を短縮してロックア−ム22,22をロック解除位置に回動させて該ロックア−ム22,22による左右両外側の分割床部18L,18Rのロック状態を解除できるように構成する。これによって、該左右両外側の分割床部18L,18Rを左右両内側の分割床部19L,19Rと共に昇降装置20によって昇降させることができる。尚、この状態は、図7に示すように、コンバインを支持した状態の台車Pを昇降させる場合に利用されるものである。
【0030】
また、該リフタ−UDは、図8に示すように、ロック用エアシリンダ−21,21を伸長してロックア−ム22,22の自由端側によって左右両外側の分割床部18L,18Rの上壁の下面を支持し、該左右両外側の分割床部18L,18Rが昇降できないようにロックできるように構成する。これによって、該左右両外側の分割床部18L,18Rをメインフロア23と同等の高さに保持した状態で、左右両内側の分割床部19L,19Rだけを昇降装置20によって昇降させることができる。尚、この状態は、図8に示すように、トラクタ−を支持した状態の台車Pを昇降させる場合に利用されるものである。
【0031】
更に、図9及び図10に示すように、メインフロア23に組立作業工程に沿う溝孔25を形成し、台車Pを牽引移動させる無端コンベア24を該溝孔25の下側において該溝孔25に沿って配置する。また、前記無端コンベア24には、台車P側の前後の係合ピン13,13に合わせたピッチで多数の被係合ボス26,26を取り付け、該被係合ボス26,26に台車P側の前後の係合ピン13,13を嵌め合わせることによって台車Pを牽引移動させる構成とする。そして、前記無端コンベア24の終端部上側にAリミットスイッチ27を設け、該無端コンベア24の終端部下側にBリミットスイッチ28を設け、前記リフタ−UDの左右一側の内側の分割床部19Lまたは19RにCリミットスイッチ29を設け、該リフタ−UDの左右一側の外側の分割床部18Lまたは18RにDリミットスイッチ30を設け、更に台車を無端コンベア24から分割床部側に引継ぎ搬入する台車搬入シリンダ−31を設ける。
【0032】
これにより、無端コンベア24によって牽引されてきた台車Pが該無端コンベア24の終端部に至ると、前記台車P側の係合ピン13と無端コンベア24側の被係合ボス26との嵌め合いが解かれてリフタ−UD上へ搬入される。この際、Aリミットスイッチ27が係合ピン13との嵌め合いが解けた後の被係合ボス26を検出することによって、台車Pの存在が確認されるように連繋する。そして、Bリミットスイッチ28が前記の被係合ボス26を検出すると、台車搬入シリンダ−31が作動して台車Pがリフタ−UD上へ搬入されるように連繋する。(即ち、Aリミットスイッチ27とBリミットスイッチ28が共に台車Pを検出しないと台車搬入シリンダ−31は作動しない。)そして、リフタ−UD上に搬入された台車Pは、この台車Pが幅の狭いトラクタ−用に設定されている場合にはCリミットスイッチ29をONし、これによって、搬入されてきた車両がトラクタ−であることが判別されるように連繋する。一方、台車Pが幅の広いコンバイン用に設定されている場合にはDリミットスイッチ30をONし、これによって、搬入されてきた車両がコンバインであることが判別されるように連繋する。そして、この判別結果に基づいて、台車搬入シリンダ−31に取り付けられているセンサ−が該台車搬入シリンダ−31が最短縮状態になったことを検出した後に、リフタ−UDが下降作動するように連繋する。
【0033】
そして、前記Dリミットスイッチ30がONして最終検査・リフタ−装置位置Eに至った車両がコンバインであると判別された場合には、前記ロック用エアシリンダ−21が短縮作動してロックア−ム22の自由端部が左右両外側の分割床部18L,18Rの上壁の下面から外方へ退避するように連繋する。これによって、左右両外側の分割床部18L,18Rと該左右両外側の分割床部18L,18Rの上面に載置された台車Pおよびコンバインと左右両内側の分割床部19L,19Rとがリフタ−UDによって下降するように連繋する。この下降位置は、位置決めセンサ−(図示省略)によって検出され、台車Pの左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの上面がメインフロア23の上面と一致ないし略一致すると、この下降作動が停止するように連繋する。そして、このように台車Pの左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの上面がメインフロア23の上面と一致ないし略一致してリフタ−UDの下降作動が停止してから、コンバインを前進走行させることにより、台車Pからコンバインを離脱させるものである。
【0034】
一方、前記Cリミットスイッチ29がONして最終検査・リフタ−装置位置Eに至った車両がトラクタ−であると判別された場合には、前記ロック用エアシリンダ−21が伸長作動してロックア−ム22の自由端側が左右両外側の分割床部18L,18Rの上壁の下面に侵入して該上壁の下面を支持するように連繋する。これによって、左右両外側の分割床部18L,18Rの上下動がロックされ、該左右両外側の分割床部18L,18Rは下降不能の状態となる。この結果、左右両内側の分割床部19L,19Rと該左右両内側の分割床部19L,19Rの上面に載置された台車Pおよびトラクタ−とがリフタ−UDによって下降する。そして、トラクタ−の四つのタイヤが左右両外側の分割床部18L,18Rの上面に接地し、更に台車Pが下降すると、該台車Pに取り付けた支持部材16からトラクタ−が分離される。そして、リフタ−UDが最下降位置に達すると、左右両外側の分割床部18L,18の内部に収納していた左右の脱落防止用プレ−ト32L,32Rが左右の脱落防止用シリンダ−(エア−シリンダ−)33L,33Rの作動によってそれぞれ内側上方へ突出するように連繋する。該左右の脱落防止用プレ−ト32L,32Rがトラクタ−のタイヤの内側に突出することによって、トラクタ−の脱輪が防止されるものである。
【0035】
そして、コンバインないしトラクタ−を離脱した後の台車は、無人搬送車両によって工場内を牽引搬送して元の作業位置であるコンバインのミッション・クロ−ラ組立職場A1またはトラクタ−のミッション・シャ−シドッキング職場B1へ戻すように構成する。
【0036】
尚、上述の無端コンベア24の駆動状態と、リフタ−UDの昇降装置20の作動状態と、ロック用エアシリンダ−21の作動状態と、Aリミットスイッチ27、Bリミットスイッチ28、Cリミットスイッチ29、Dリミットスイッチ30の検出結果と、台車搬入シリンダ−31、左右の脱落防止用シリンダ−33L,33Rの作動状態とは、制御装置によってコントロ−ルするように構成し、この制御装置には、図11に示す制御パネル34を設ける。該制御パネル34には、電源モニタ−ランプ34aと、空圧異常表示ランプ34bと、シリンダ異常ランプ34cと、予備ランプ34dと、運転開始スイッチ34eと、運転停止スイッチ34fと、運転非常停止スイッチ34gと、自動−手動切換スイッチ34hと、リセットスイッチ34iと、下降−上昇切換スイッチ34jと、後退−前進切換スイッチ34kと、脱落防止用プレ−ト出し入れスイッチ34lと、サ−マル異常表示ランプ34mとを設ける。
(車両組立システム、車両組立用設備、車両組立用台車の作用)
まず、コンバインの組立作業について説明する。
【0037】
図1におけるコンバインCBのミッション・クロ−ラ組付職場A1においては、作業者が、枠組みされた機台フレ−ム35に対してエンジンE及び走行ミッションケ−ス36を組み付ける作業と、該走行ミッションケ−ス36によって駆動される左右の転輪群に左右のクロ−ラ37,37を巻き掛ける作業とを施す。このような作業を施されたコンバインCBの基体は、図12に示すように台車Pに支持されるが、この際、予め台車Pにおける左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの間隔を拡げておき、該間隔の拡がった左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの上面に左右のクロ−ラ37L,37Rを載置するようにしてコンバインCB基体を台車Pに支持させる。そして、この台車P及びコンバインCB基体を組立ラインまで人手によって搬送し、台車P側と無端コンベア24側の被係合ボス26,26とを係合ピン13,13によって係合させ、該無端コンベア24によって台車Pを牽引して組立作業工程に沿ってゆっくりと移動させる。
【0038】
そして、該コンバインCB基体を支持した台車Pが図1におけるコンバインCBのメインハ−ネス配索作業位置A2に至ると、図13に示すように、作業者が、フロントパネル38及び操向レバ−39などの操作席周りの部品の組み付けやメインハ−ネス等の配索を施す。
【0039】
そして、該コンバインCB基体を支持した台車Pが図1におけるコンバインの脱穀ドッキング位置A3に至ると、図14に示すように、作業者が、脱穀装置40を工場内のホイストによって吊り上げてコンバインCB基体の機台フレ−ム35上に搭載して連結固定すると共に、該脱穀装置40への伝動系および操作系を接続する作業を施す。41はこのコンバインCB基体の後に続いて混合生産されるトラクタ−TR基体である。
【0040】
そして、該コンバインCB基体を搭載した台車Pが図1におけるコンバインの刈取ドッキング位置A4に至ると、図15に示すように、作業者が、コンバインCB基体に対して刈取装置42を組み付ける作業を施す。これによって、コンバインCBの組立が完了する。
【0041】
このようにして組立の完了したコンバインCBは台車Pに支持されたまま図1における最終検査・リフタ−装置位置Eの前まで図16の状態で牽引されてくる。
そして、この台車Pが無端コンベア24の終端部に至ると、台車P側の係合ピン13と無端コンベア24側の被係合ボス26との嵌め合いが解かれてリフタ−UD上へ搬入される。この際、Aリミットスイッチ27が係合ピン13との嵌め合いが解けた後の被係合ボス26を検出することによって、台車Pの存在が確認される。そして、Bリミットスイッチ28が前記の被係合ボス26を検出すると、台車搬入シリンダ−31が作動して台車Pがリフタ−UD上へ搬入され図17の状態となる。
【0042】
そして、前述のDリミットスイッチ30がONして最終検査・リフタ−装置位置Eに至った車両がコンバインであると判別されると、ロック用エアシリンダ−21が短縮作動してロックア−ム22の自由端部が左右両外側の分割床部18L,18Rの上壁の下面から外方へ退避する。これによって、図18に示すように、左右両外側の分割床部18L,18Rと該左右両外側の分割床部18L,18Rの上面に載置された台車PおよびコンバインCBと、左右両内側の分割床部19L,19Rとがリフタ−UDによって一体的に下降する。この下降位置は、位置決めセンサ−(図示省略)によって検出され、台車Pの左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの上面がメインフロア23の上面と一致ないし略一致すると、この下降作動が停止する。そして、図19に示すように、台車Pの左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの上面がメインフロア23の上面と一致ないし略一致してリフタ−UDの下降作動が停止してから、コンバインCBを前進走行させることにより、台車PからコンバインCBを離脱させることができる。尚、この状態において、図20に示すように、台車Pは沈み込んだ状態で残されるが、コンバインCB離脱後にリフタ−UDを上昇させて台車Pを浮上させ、無人搬送車両によって工場内を牽引搬送して元の作業位置であるトラクタ−TRのミッション・シャ−シドッキング職場B1またはコンバインCBのミッション・クロ−ラ組立職場A1へ戻す。
【0043】
次に、トラクタ−の組立作業について説明する。
図1におけるトラクタ−TRのミッション・シャ−シドッキング職場B1においては、作業者が、枠組みされたシャ−シフレ−ム43に対して走行ミッションケ−ス44を組み付ける作業を施す。このような作業を施されたトラクタ−TRの基体は、図21に示すように台車Pに支持されるが、この際、予め台車Pにおける左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの間隔を狭めておき、該間隔の狭まった左右のクロ−ラ載置板2L,2Rの上面に支持部材16を取り付け、該支持部材16の上端部にシャ−シフレ−ム43を載置するようにしてトラクタ−TR基体を台車Pに支持させる。そして、この台車P及びトラクタ−TR基体を組立ラインまで人手によって搬送し、台車P側と無端コンベア24側の被係合ボス26,26とを係合ピン13,13によって係合させ、該無端コンベア24によって台車Pを牽引して組立作業工程に沿ってゆっくりと移動させる。
【0044】
そして、該トラクタ−TR基体を支持した台車Pが図1におけるトラクタ−TRのエンジンドッキング作業位置B2に至ると、図22に示すように、作業者が、シャ−シフレ−ム43に対してエンジンEの搭載およびエンジン補機類の取り付け作業を施す。
【0045】
そして、該トラクタ−TR基体を支持した台車Pが図1における中間検査位置B3に至ると、作業者が、このトラクタ−TR基体の検査を行う。
そして、該トラクタ−TR基体を搭載した台車Pが更に牽引される間に、図23に示すように、作業者が、トラクタ−TR基体に対して操作席45やハンドル46周りの組み付け作業とボンネット47などの外装部品の組み付け作業とタイヤ48の組み付け作業とを施す。これによって、トラクタ−TRの組立が完了する。49はこのトラクタ−TR基体の後に続いて混合生産されるコンバインCB基体である。
【0046】
このようにして組立の完了したトラクタ−TRは台車Pに支持されたまま図1における最終検査・リフタ−装置位置Eの前まで図23の状態で牽引されてくる。
そして、この台車Pが無端コンベア24の終端部に至ると、台車P側の係合ピン13と無端コンベア24側の被係合ボス26との嵌め合いが解かれてリフタ−UD上へ搬入される。この際、Aリミットスイッチ27が係合ピン13との嵌め合いが解けた後の被係合ボス26を検出することによって、台車Pの存在が確認される。そして、Bリミットスイッチ28が前記の被係合ボス26を検出すると、台車搬入シリンダ−31が作動して台車Pがリフタ−UD上へ搬入され図24の状態となる。
【0047】
そして、前述のCリミットスイッチ29がONして最終検査・リフタ−装置位置Eに至った車両がトラクタ−であると判別して、ロック用エアシリンダ−21が伸長作動してロックア−ム22の自由端側が左右両外側の分割床部18L,18Rの上壁の下面に侵入して該上壁の下面を支持する。これによって、左右両外側の分割床部18L,18Rの上下動がロックされ、該左右両外側の分割床部18L,18Rは下降不能の状態となる。この結果、左右両内側の分割床部19L,19Rと該左右両内側の分割床部19L,19Rの上面に載置された台車Pおよびトラクタ−TRとがリフタ−UDによって下降する。そして、トラクタ−TRの四つのタイヤ48,48,48,48が左右両外側の分割床部18L,18Rの上面に接地し、更に台車Pが下降すると、該台車Pに取り付けた支持部材16からトラクタ−TRが分離される。そして、リフタ−UDが最下降位置に達すると、左右両外側の分割床部18L,18の内部に収納していた左右の脱落防止用プレ−ト32L,32Rが左右の脱落防止用シリンダ−(エア−シリンダ−)33L,33Rの作動によってそれぞれ内側上方へ突出する。該左右の脱落防止用プレ−ト32L,32Rがトラクタ−TRのタイヤ48,48,48,48の内側に突出することによって、トラクタ−TRの脱輪が防止されるものである。この後、トラクタ−TRを走行させてこの最終検査・リフタ−装置位置Eから移動させる。
【0048】
そして、トラクタ−TRを離脱した後の台車Pは、リフタ−UDを上昇させて浮上させた後、無人搬送車両によって工場内を牽引搬送して元の作業位置であるコンバインCBのミッション・クロ−ラ組立職場A1またはトラクタ−TRのミッション・シャ−シドッキング職場B1へ戻す。
【0049】
尚、上記はコンバインの組立作業とトラクタ−の組立作業とを別々に説明したが、本発明の特徴は、同じ組立ラインにコンバインとトラクタ−とを混入させて生産できる点にあり、台車Pも同様の構成もものを多数用意することは云うまでもない。
【0050】
以上により、トラクタ−とコンバインとを同一の組立ラインによって連続して混合生産することが可能となり、従来のようにトラクタ−専用の組立ラインとコンバイン専用の組立ラインとの2種類の組立ラインを併存させるものに比較して、組立ラインの設置費用や電力費などの稼働に要する費用を低減することができる。
【0051】
また、作業者一人当たりの組立作業時間が短縮できて作業者が組立作業に容易に習熟できるため、作業者を削減して人件費を低減することができ、また、新機種立ち上がり時、作業者交替時、作業者数増減時における対応に問題が発生しにくくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】組立ラインの説明用平面図である。(実施例1)
【図2】台車の説明用平面図である。(実施例1)
【図3】台車の説明用斜視図である。(実施例1)
【図4】台車の説明用平面図である。(実施例1)
【図5】台車の説明用斜視図である。(実施例1)
【図6】台車の説明用側面図である。(実施例1)
【図7】リフタ−部の説明用斜視図である。(実施例1)
【図8】リフタ−部の説明用斜視図である。(実施例1)
【図9】最終検査・リフタ−装置位置付近の説明用平面図である。(実施例1)
【図10】最終検査・リフタ−装置位置付近の説明用側断面図である。(実施例1)
【図11】制御パネルの説明図である。(実施例1)
【図12】ミッション・クロ−ラ組付職場において台車に支持されたコンバイン基体の説明用斜視図である。(実施例1)
【図13】メインハ−ネス配索作業位置におけるコンバイン基体の説明用斜視図である。(実施例1)
【図14】脱穀ドッキング位置におけるコンバイン基体の説明用斜視図である。(実施例1)
【図15】刈取ドッキング位置におけるコンバインの説明用斜視図である。(実施例1)
【図16】最終検査・リフタ−装置位置におけるコンバインの説明用斜視図である。(実施例1)
【図17】リフタ−の上昇状態を示す説明用断面図である。(実施例1)
【図18】リフタ−の下降状態を示す説明用断面図である。(実施例1)
【図19】リフタ−上からコンバインを離脱させる前の状態を示す説明用斜視図である。(実施例1)
【図20】リフタ−上からコンバインを離脱させた後の状態を示す説明用斜視図である。(実施例1)
【図21】ミッション・シャ−シドッキング職場において台車に支持されたトラクタ−基体の説明用斜視図である。(実施例1)
【図22】エンジンドッキング作業位置におけるトラクタ−基体の説明用斜視図である。(実施例1)
【図23】最終検査・リフタ−装置位置に至る前のトラクタ−の説明用斜視図である。(実施例1)
【図24】リフタ−の上昇状態を示す説明用断面図である。(実施例1)
【図25】リフタ−の下降状態を示す説明用断面図である。(実施例1)
【図26】リフタ−上からトラクタ−を移動させた後の状態を示す説明用斜視図である。(実施例1)
【符号の説明】
【0053】
A1 コンバインのミッション・クロ−ラ組付職場
A2 コンバインのメインハ−ネス配索作業位置
A3 コンバインの脱穀ドッキング位置
A4 コンバインの刈取ドッキング位置
B1 トラクタ−のミッション・シャ−シドッキング職場
B2 トラクタ−のエンジンドッキング作業位置
B3 中間検査位置
E 最終検査・リフタ−装置位置
T 資材置場
P 台車
UD リフタ−
CB コンバイン
TR トラクタ−
E エンジン
1L 左の下部フレ−ム
1R 右の下部フレ−ム
2L 左のクロ−ラ載置板(左の走行装置側支持部)
2R 右のクロ−ラ載置板(右の走行装置側支持部)
3 支持ステ−
4 キャスタ−
5F 前の拡縮リンク
5R 後の拡縮リンク
6 縦軸
7L 前後の左側リンクア−ム
7R 前後の右側リンクア−ム
8 縦軸
9 連結ボス
10 固定具(大)
11 固定ピン
12 係合穴
13 係合ピン
14 固定具(小)
15 固定ピン
16 支持部材(機体側支持部)
17 係合穴
18L 左外側の分割床部
18R 右外側の分割床部
19L 左内側の分割床部
19R 右内側の分割床部
20 昇降装置
21 ロック用エアシリンダ−
22 ロックア−ム
23 メインフロア
24 無端コンベア(移動手段)
25 溝孔
26 被係合ボス
27 Aリミットスイッチ
28 Bリミットスイッチ
29 Cリミットスイッチ
30 Dリミットスイッチ
31 台車搬入シリンダ−
32L 左の脱落防止用プレ−ト
32R 右の脱落防止用プレ−ト
33L 左の脱落防止用シリンダ−
33R 右の脱落防止用シリンダ−
34 制御パネル
34a 電源モニタ−ランプ
34b 空圧異常表示ランプ
34c シリンダ異常表示ランプ
34d 予備ランプ
34e 運転開始スイッチ
34f 運転停止スイッチ
34g 運転非常停止スイッチ
34h 自動−手動切換スイッチ
34i リセットスイッチ
34j 下降−上昇切換スイッチ
34k 後退−前進切換スイッチ
34l 脱落防止用プレ−ト出し入れスイッチ
35 機台フレ−ム
36 走行ミッションケ−ス
37L 左のクロ−ラ
37R 右のクロ−ラ
38 フロントパネル
39 操向レバ−
40 脱穀装置
41 トラクタ−基体
42 刈取装置
43 シャ−シフレ−ム
44 走行ミッションケ−ス
45 操作席
46 ハンドル
47 ボンネット
48 タイヤ
49 コンバイン基体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置を浮上させた状態で車両を支持する機体側支持部と、左右の走行装置を載置した状態で車両を支持する左右の走行装置側支持部とを台車に設け、該台車を組立ラインの作業工程に沿って移動させる移動手段を設けて、該台車を前記移動手段によって移動させながら該台車に支持した車両を組み立て、該組立ラインにおける車両の組み立てが略完了して台車の移動を停止させた状態において、該台車を床面から下降させることによって前記機体側支持部に支持した車両の走行装置を接地させて台車から車両を分離させるか、または、左右の走行装置側支持部が床面と略同じ高さになるように台車を下降させてから車両を走行させることによって台車から車両を離脱させるように構成したことを特徴とする車両組立システム。
【請求項2】
車両を支持した台車を組立ラインの作業工程に沿って移動させる移動手段と、前記組立ラインにおける車両の組立完了位置ないしその近傍において台車を床面から下降させる台車下降手段とを備えたことを特徴とする車両組立用設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2006−151255(P2006−151255A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−346353(P2004−346353)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】