説明

車両車輪用タイヤを製造するための方法及びプラント

【課題】高い製造能力と、高度な技術的柔軟性を両立できるタイヤ製造方法を提供する。
【解決手段】a)第1の形成ドラム6上に少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含むカーカス構造を組み立てるステップと、l)少なくとも1本のロボットアーム50を使用することにより、第1の形成ドラム6及びカーカス構造を、少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション4に移送するステップと、c)前記少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション4において、カーカス構造をクラウン構造に組み付けてトロイダル状に整形し、それによりグリーンタイヤを得るステップであって、クラウン構造が、少なくともベルト構造とトレッドバンドとを含む、ステップと、を含み、カーカス構造は前記第1の形成ドラム6と結合され、被加工タイヤを整形して組み付けるステップc)の終わりまで、その上で組み上げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両車輪用タイヤの製造方法に関する。
【0002】
本発明はまた、前述の製造方法を実行するために使用することのできる、車両車輪用タイヤの製造プラントにも関する。
【背景技術】
【0003】
タイヤ製造サイクルは、1つ又は複数の組立ライン(building line)においてタイヤそれ自体の様々な構成部品が作られ、及び/又は組み付けられる組立プロセスの後、所望の形状及びトレッドパターンに従いタイヤ構造を画定するように構成された好適な加硫ラインでの成形及び加硫プロセスの実行を提供する。
【0004】
タイヤは、概して、1つ又は複数のカーカスプライを備えたトロイダルリング形状のカーカスを含み、補強コードが略ラジアル面(ラジアル面はタイヤの回転軸を含む)に重層されて(lying)強化されている。各カーカスプライは、その端部が、ビードコアとして知られる少なくとも1つの金属製の環状補強構造と一体に結合されており、この構造は、ビード部、すなわちタイヤの半径方向内側の端部における補強材を構成し、タイヤを、それに対応する装着用リムと組み付け可能にする機能を有する。前記カーカスに対し、トレッドバンドと称されるエラストマー材料のバンドがクラウン状に配置され、成形及び加硫工程が終わると、そのバンドの範囲内に接地用の隆起パターンが形成される。概してベルト構造として知られる補強構造が、カーカスとトレッドバンドとの間に配置される。車用タイヤの場合には、かかる構造は通常、少なくとも2つの半径方向に重ね合わされたゴム引き布のストリップを含み、これらは、通常は金属材料製である補強コードを備え、補強コードは、各ストリップにおいて互いに平行に、且つ隣接するストリップのコードと交差する関係で配置され、好ましくはタイヤの赤道面に関して対称に配置される。好ましくは、ベルト構造はその半径方向外側の位置に、少なくとも下層のベルトストリップの端部上に、第3の繊維又は金属コード層もさらに含み、これは円周方向に(ゼロ度で)配置される。
【0005】
最後に、チューブレスタイプのタイヤには、ライナーと称される半径方向内側の層が存在し、これは不通気性の特徴を有することでタイヤそれ自体の気密性を確保するものである。
【0006】
本発明の目的に対し、及び以下の特許請求の範囲において、用語「エラストマー材料」とは、少なくとも1つのエラストマー重合体と少なくとも1つの補強充填剤とを含む組成物を意図する。好ましくは、かかる組成物は、架橋剤及び/又は可塑剤などの添加剤をさらに含む。架橋剤により、かかる材料は加熱により架橋させることができ、それによって最終製品が形成される。
【0007】
本明細書の文脈において、用語「グリーンタイヤ」とは、組立プロセスによって得られたものの未加硫であるタイヤを指す。
【0008】
同一出願人名義の国際公開第01/32409号は、加工ステーションを備え、その各ステーションが、被加工タイヤの少なくとも1つの構造用部品の作製及び組付けを行うように配置されているタイヤ組立ラインについて記載し、ここでは、互いに異なる少なくとも1つの第1のタイヤモデルと第2のタイヤモデルとを含む少なくとも1つの系列のタイヤが同時に取り扱われ、且つ加硫ラインへのタイヤの移送はロボットアームにより、前記加工ステーションの各々へのタイヤの移送速度と等しい移送速度に従い実行される。
【0009】
欧州特許出願公開第1 481 791 A2号は、多段階の連続的な製造システムにおいてタイヤを同時に製造する方法について記載し、ここでのタイヤは、種々の組立仕様を有する種々のサイズの一群のタイヤから選択される。この方法は、それぞれのタイプのタイヤを作製するのに必要なタイヤ組立機材及び材料を選択するステップと、それに対応する、所与のロットを組み立てるために各組立機材が実施しなければならないサイクル数を計算するステップと、第1の組立仕様の最後のタイヤが通過した後、ロット変更部で第2の組立仕様に切り換えることにより、第2の組立仕様に自動的に変更するステップと、最後のロットが製造されるまで、各ステーションにおいて前の各ロットの最後の各タイヤが通過したときに、次の組立仕様への自動変更が繰り返されるステップとを含む。この製造システムは、少なくとも4つのカーカス組立ステーションを有し、各ステーションは所定の距離に離間され、及び好ましくは、加工ステーションを有するトレッドベルト組立ラインがカーカス組立ラインと分離され、ここでカーカスアセンブリとトレッドベルトアセンブリとは、分割されたセルフロック式金型内で連結される。
【0010】
欧州特許出願公開第0 776 756 A1号は、内層と、少なくとも1つのカーカスプライと、2つのサイドウォール部分と、2つのタイヤビードコアとを備えたカーカスバンドルを有し、少なくとも1つのベルトプライと1つのトレッドストリップとを備えたベルトバンドルを有する車両車輪用タイヤを作製するための装置について記載し、ここでは、少なくとも1つのカーカス作製ステーション及び/又はベルト作製ステーションが少なくとも2つの取付け装置を備え、これらの取付け装置は、互いに独立して制御されることで材料を取り付けてもよく、本質的に同じものであり、及び少なくとも1つが、同じ構成部品を供給するための、各取付け装置と連係した装置を搬送する。
【0011】
国際公開第01/32409号に記載されるタイプの方法は、タイヤの生産プロセスにおける製造能力の向上を目的としており、タイヤは、トロイダル形の成形支持体上で基本となる半製品を使用して組み立てることで、互いに同期した自動的な標準工程によって組み立てられる。しかしながら、かかる方法によっては高度な技術的柔軟性、すなわち、各タイヤについて、エラストマー材料の種類又は繊維若しくは金属補強コードの種類が異なる基本半製品の利用可能性を実現することはできない。事実上、かかる方法は、寸法、タイヤの何らかの構造用部品−1つ又は2つのカーカスプライ、ビード領域の補強要素など−の任意選択での有無、ビードコアを形成するゴム−金属ワイヤ(rubber metal waires)のコイルの、ビード領域における配置、ゼロ度で延在するベルト層が多いか少ないか、トレッドバンドにおける層及び補助層の有無など、限られた特徴について違いを有するタイヤの製造に好適である。
【0012】
それとは逆に、欧州特許出願公開第1 481 791号及び欧州特許出願公開第0 776 756号に示される方法は、互いに異なる特徴を有する半製品を用いてタイヤを得ることができるため技術的な柔軟性を有するが、しかし、例えば製造しようとするタイヤのモデルが変わるときなどに、製造能力の点で限界があり、及びこの方法を実行するには大規模なプラントが必要である。
【0013】
本出願人によれば、この後者のタイプの製造プラントでは、多数の材料及び/又は半製品を管理するため、タイヤを構成する様々な部分の製造工程を同期させるうえで問題が生じ、ひいては製造プラントの全般的な管理に問題が生じて、結果的に製造能力にマイナスに働くことが指摘される。
【0014】
さらに本出願人によれば、欧州特許出願公開第1 481 791号のなかの、単一の加工ステーションでのタイヤの組付け、整形、及び加硫工程の性能に関して示される教示は、レイアウトが単純になるとはいえ、上流のステーションが故障した場合、及び寸法上又は技術上異なるタイヤを生産する場合の双方において管理が困難であるというボトルネックが生じるため、製造の観点からは問題の発生源であることが指摘される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って本出願人は、国際公開第01/32409号に示されるタイプのプロセスの製造能力を改善し、且つ、欧州特許出願公開第1 481 791 A2号及び欧州特許出願公開第0 776 756 A1号に示されるもののように、大規模で管理及び同期が困難な製造プラントを回避しながら、互いに非常に異なる技術的要件を有するタイヤを製造するためには、統合された製造プラント、すなわち、その柔軟性は保ちながらも、種々の独立した製造ユニットが好適に統合されて互いに同期したプラントを有する必要があると考えている。
【0016】
本出願人はさらに、カーカス構造組立ラインと、クラウン構造組立ラインと、成形及び加硫ラインとは別個にタイヤを組み付けて整形するラインとを有し、それらが実質的に同じ製造速度を有すれば、違いの大きい、技術的に複雑なタイヤの小さいロットを同時に製造し、高い製造能力及び完成品質を実現することが可能になると理解している。
【0017】
本明細書の範囲内では、組立ライン又はワークステーションの「製造速度」という用語は、定常運転条件で、ライン又はワークステーションそれ自体から2つの連続した製品が作り出される間に経過する時間を指す。
【0018】
本明細書の範囲内では、用語「定常運転」は、タイヤ生産の標準的な運転条件を指し、従って、プラントそれ自体を始動又は停止させる一時的な期間は含まない。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本出願人によれば、別個の、且つ互いに連係した(associated with each other)カーカス構造組立ラインと、クラウン構造組立ラインと、組付け及び整形ワークステーション(assembling and shaping work station)と、成形及び加硫ラインとを使用する製造方法であって、カーカス構造組立ライン及びクラウン構造組立ラインの製造速度が前記組付け及び整形ワークステーションと同期される製造方法を提供することにより、一方で高い製造能力も維持しながら、高度な技術的柔軟性を伴いタイヤを得ることが可能となることが分かっている。
【0020】
より正確には、請求項1に従えば、本発明は、車両車輪用タイヤの製造方法に関し、この方法は、
a)第1の形成ドラム上にグリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップであって、前記カーカス構造が、少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含む、ステップと、
l)少なくとも1本のロボットアームを使用することによって、前記第1の形成ドラム及び前記カーカス構造を、被加工タイヤのための少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーションに移送するステップと、
c)被加工タイヤのための前記少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーションにおいて、前記カーカス構造をクラウン構造に組み付けてトロイダル状に整形し、それによりグリーンタイヤを得るステップであって、前記クラウン構造が、少なくともベルト構造とトレッドバンドとを含む、ステップと、
を含み、前記カーカス構造は前記第1の形成ドラムと結合され、被加工タイヤを整形して組み付けるステップc)の終わりまで、その上で組み上げられる。
【0021】
前記方法は、製造される各タイヤについて異なる基本半製品の使用に適合しているため、カーカス構造の組立てがその上に行われる形成ドラムからのカーカス構造の移送を提供しなくとも、且つ、様々な作業工程を同期させるような製造速度を考慮しなくとも、完成品の高い性能品質及び高い製造能力は保ちながら、技術的な柔軟性が低いという前述の欠点を解消することができる。
【0022】
従って本発明に係る方法は、技術的に柔軟性を有し、且つ効率的である。
【0023】
請求項45に従えば、本発明は、車両車輪用タイヤの製造プラントに関し、これは、
−カーカス構造を組み立てるための少なくとも1つの第1の形成ドラムであって、前記カーカス構造が、少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含む、第1の形成ドラムと、
−カーカス構造を前記クラウン構造に組み付けて整形し、それによりグリーンタイヤを得るのに好適な、被加工タイヤのための少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーションであって、前記クラウン構造が、少なくともベルト構造とトレッドバンドとを含む、組付け及び整形ワークステーションと、
−前記第1の形成ドラム及び前記カーカス構造を前記組付け及び整形ワークステーションに移送するのに好適な少なくとも1本のロボットアームと、
を含み、前記組付け及び整形ワークステーションがシェーピング機器を備え、これは、前記第1の形成ドラムと連係可能で、前記第1の形成ドラム上でカーカス構造の整形を実施するのに好適である。
【0024】
上記方法を実行することにより、前記プラントは、上述したものと同じ利点を実現する。
【0025】
本出願人によれば、本プラントは、タイヤの組付け及び整形ワークステーションとは別個のタイヤ成形及びシェーピングラインを提供するため、前述の製造上の欠点、特に、種々の組立ラインと成形及び加硫ラインとの間にボトルネックが形成されることに関する問題を克服可能であることがさらに指摘される。
【0026】
本発明は、上記のその態様のなかの少なくとも1つにおいて、以下の好ましい特徴の少なくとも1つを提供することができる。
【0027】
タイヤを製造するための本方法は有利には、ステップc)の前に、
b)少なくとも1つの第2の形成ドラム上にグリーンタイヤのクラウン構造を組み立てるステップと、
m)少なくとも1本のロボットアームを使用することにより、前記第2の形成ドラム及び前記クラウン構造を、被加工タイヤのための前記少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーションに移送するステップと、
を含む。
【0028】
好ましくは、ステップa)は、少なくとも1つのカーカス構造組立ラインで実行される。
【0029】
有利には、ステップb)は、少なくとも1つのクラウン構造組立ライン(3、3’)で実行される。
【0030】
特に好ましい実施形態において、前記方法は、前記カーカス構造組立ラインがt1に等しい製造速度で運転され、前記クラウン構造組立ラインがt2に等しい製造速度で運転され、且つ前記組付け及び整形ワークステーションがtに等しい製造速度で運転されることを提供し、ここでt1及びt2は、定常運転下、
【数1】

の範囲に含まれる。
【0031】
本出願人によれば、有利には、上記に示される好ましい解決法に述べられる同期により、プラントのなかで最も複雑で高価な部分、すなわち、カーカス構造組立ライン及びクラウン構造組立ラインを、定常条件で、その最大能力に近い製造速度で運転することができ、上記の組立ラインと比較した場合に前記ワークステーションに必要な投資額は小さくなるため、提供される解決法の範囲内では、事実上、組付け及び整形ワークステーションのいかなる待機時間も重大ではなくなることが分かっている。
【0032】
好ましくは、t1及びt2は、
【数2】

の範囲に含まれる。
【0033】
より好ましくは、t1及びt2は、
【数3】

の範囲に含まれる。
【0034】
さらにより好ましくは、
【数4】

とt1とt2とは、実質的に等しい。このようにすると、事実上、カーカス構造組立ライン、クラウン構造組立ライン、並びに組付け及び整形ワークステーションのいずれも待機時間を考慮する必要がなくなり、従って被加工タイヤの各部分が滞留することが回避される。
【0035】
有利には、
【数5】

は50〜90秒に含まれ、好ましくは、
【数6】

は65〜75秒に含まれる。
【0036】
好ましい実施形態に従えば、本方法はまた、第1の形成ドラムをドラム集積ワークステーション(drum accumulating work station)から抜き取って前記カーカス構造組立ラインに置くステップz)も含む。このようにすると、前記ドラム集積ワークステーションから、製造しようとしているタイヤに最も適切なドラムを選択することが可能となる。
【0037】
好ましくは、カーカス構造を組み立てるステップa)は、カーカス構造組立ラインの第1のサイドウォール組立ワークステーションにおいて、被加工タイヤのサイドウォールのなかの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップa10)を含む。
【0038】
好ましくは、ステップb)は、クラウン構造組立ラインの第2のサイドウォール組立ワークステーションにおいて、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を組み立てるサブステップb7)を含む。
【0039】
サイドウォール組立作業を2つの別個のステップに分割することが可能なため、「オーバーライングサイドウォール(overlying sidewall)」と称される構造スキームを有するタイヤ(すなわち、それぞれの半径方向外側端部の縁端がトレッドバンドのサイドウォールの縁端に重なるサイドウォールをもつタイヤ)を製造することが可能となり、サイドウォールをその組立ての最後に形成ドラム上で曲げ返す作業を回避することができる。組立工程中にこれが可能なことは、エラストマー材料の連続した細長要素の並列に並べた、及び/又は重ね合わせたコイルを巻回することによってサイドウォールが組み立てられる場合には、実際、そうした場合に曲げ返す作業は非常に複雑となり得るため、極めて優れている。
【0040】
一実施形態に従えば、カーカス構造を組み立てるステップa)は、第1の形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも1つのビード補強織布(reinforcing fabric)を取り付けるサブステップa1)を含む。
【0041】
好ましくは、前記ステップa)はまた、以下の連続的なサブステップ:
a2)前記第1の形成ドラムの半径方向外側の位置に耐摩耗性要素(abrasion-proof element)の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップと、
a3)前記第1の形成ドラムの半径方向外側の位置にライナー層を取り付けるサブステップと、
a4)前記ライナーの半径方向外側の位置に補助ライナー層を取り付けるサブステップと、
a5)補助ライナー層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるサブステップと、
a6)前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるサブステップと、
も含む。
【0042】
有利には、ステップa)は、サブステップa6)の後、以下のさらなるサブステップ:
a7)前記第1の中間要素に複数の内側補強要素を取り付けるサブステップ
を含む。
【0043】
好ましい実施形態において、サブステップa7)は、その後に、以下のさらなる連続的なサブステップ:
a8)少なくとも一対の環状固定構造を、前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に取り付けるサブステップと、
a9)耐摩耗性要素の少なくとも1つの第2の部分を取り付けるサブステップと、
a10)被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップと、
が続く。
【0044】
有利には、カーカス構造を組み立てるステップa)は、サブステップa4)とサブステップa5)との間に、セルフシール材料層を取り付けるサブステップを含む。
【0045】
有利には、カーカス構造を組み立てるステップa)は、サブステップa8)とサブステップa9)との間に、
−複数の外側補強要素をカーカスプライに取り付けるサブステップ
を含む。
【0046】
有利には、カーカス構造を組み立てるステップa)は、サブステップa8)とサブステップa9)との間に、
−カーカスプライに外側プライを取り付けるサブステップ
を含む。
【0047】
タイヤのサイズによっては、外側プライが外側補強要素の代用となり、環状固定構造の周りに1つ/複数のプライを曲げ返した後に重層され(laid)、概して、右側及び左側のプライフラップ間の距離に等しい幅を、タイヤサイズに応じて約40〜60mmだけ大きくした幅を提供する(各フラップに20〜30mmだけ重なる)。外側プライは、ビード端部とサイドウォールの始端との間に含まれる領域により高い硬さ(consistency)を提供するため、それによりタイヤ剛性が高まり、従ってタイヤの扱い易さ及び走行時の反応性が高まる。
【0048】
好ましい実施形態に従えば、環状補強構造を取り付けるサブステップa8)は、以下のサブステップ:
a8’)前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に環状補強構造を設置するサブステップと、
a8”)前記少なくとも1つのカーカスプライの端部を折り返してプライそれ自体に重ね、それにより前記環状固定構造を包み込むフラップを形成するサブステップと、
を含む。
【0049】
好ましくは、環状固定構造を取り付けるサブステップa8)の前に、カーカス構造組立ラインの環状固定構造取付けワークステーションと動作上連係しているビードコア保管ワークステーションから、前記環状固定構造を形成するのに好適なビードコアを移送するステップj)を含む。
【0050】
有利には、カーカス構造を組み立てるステップa)は、耐摩耗性要素の第2の部分を取り付けるサブステップa9)の前に、
a9’)第1の形成ドラムを、第2の耐摩耗材取付けワークステーションと第1のサイドウォール組立ワークステーションとを含むカーカス構造仕上げユニット(carcass structure completing unit)に移送するサブステップ
を含む。
【0051】
好ましくは、第1の形成ドラムをカーカス構造仕上げユニットに移送する前記サブステップa9’)は、ロボットアームによって実行される。
【0052】
好ましい実施形態に従えば、クラウン構造を組み立てるステップb)は、
b1)第2の形成ドラムの半径方向外側の位置にベルト下層を取り付けるサブステップ
を含む。
【0053】
好ましくは、前記ステップb)はまた、以下の連続的なサブステップ:
b2)前記第2の形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるサブステップと、
b4)前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるサブステップと、
b5)少なくとも1つの第1の繊維又は金属コード層を取り付けるサブステップであって、このコード層は、半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に円周方向に配置され、且つ少なくともその軸方向外側の位置に取り付けられる、サブステップと、
b6)前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるサブステップと、
も含む。
【0054】
前記ステップb)は、好ましくは、ステップb2)とステップb4)との間に、第1のベルトストリップに少なくとも1つの第2の中間要素を取り付けるステップb3)を含む。
【0055】
前記ステップb)は、好ましくは、ステップb6)の後に、前記トレッドバンドの半径方向外側の位置に被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を取り付けるステップb7)を含む。
【0056】
有利には、前記サブステップb6)は、少なくとも2つのトレッドバンド組立ワークステーションで実行される。
【0057】
好ましくは、クラウン構造を組み立てる前記ステップb)は、サブステップb4)の後に、部分的に組み立てられたクラウン構造を、第3の形成ドラムまでのクラウン構造の部分的な組立てがその上に行われる前記第2の形成ドラムから、クラウン構造組立ラインのクラウン構造移送ワークステーションに移送するサブステップを含む。このようにすると、適切な第3の形成ドラムを使用することによってクラウン構造の整形を開始することが可能となる。
【0058】
有利には、前記サブステップb4)は、第2のベルトストリップの半径方向外側の位置に第3のベルトストリップを取り付けることを含む。
【0059】
好ましい実施形態に従えば、クラウン構造を組み立てるステップb)は、クラウン構造を移送するサブステップの前に、第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2のベルトストリップに重ねるサブステップを含む。
【0060】
さらに好ましい実施形態に従えば、クラウン構造を組み立てるステップb)は、クラウン構造を移送するサブステップの前に、第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2のベルトストリップ及び第3のベルトストリップに重ねるサブステップを含む。
【0061】
好ましくは、クラウン構造を組み立てるステップb)は、トレッドバンドを組み立てるサブステップb6)の前に、既に取り付けられたコード層に少なくとも1つの補助層を取り付けるサブステップを含む。
【0062】
好ましくは、前記サブステップb6)は、2つのトレッドバンド層を取り付けることを含む。
【0063】
好ましい実施形態に従えば、タイヤの製造方法は、ステップd)の前に、整形されたグリーンタイヤを、組付け及び整形ワークステーションと動作上連係しているグリーンタイヤ保管ワークステーションに移送するステップe)を含む。このようにすると、装置の故障に起因するいかなる同期問題にも対処することが可能となる。
【0064】
さらにより好ましくは、前記ステップe)は、その後に、グリーンタイヤをタイヤ成形及び加硫ラインに移送するステップf)が続く。
【0065】
グリーンタイヤを整形して組み付けるステップc)は、以下のサブステップ:
c1)クラウン構造を、クラウン構造の組立てがその上に行われた第2の形成ドラムから、第1の形成ドラムに結合したカーカス構造の半径方向外側の位置に移送するサブステップ
を含み得る。
【0066】
代替例として、グリーンタイヤを整形して組み付けるステップc)は、以下のサブステップ:
c1’)クラウン構造を、クラウン構造の組立てがその上に行われた第3の形成ドラムから、第1の形成ドラムに結合したカーカス構造の半径方向外側の位置に移送するサブステップ
を含む。
【0067】
本製造方法は好ましくは、グリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップa)の後に、組み立てられたカーカス構造を、カーカス構造組立ラインの外側に配置されたカーカス構造保管用ワークステーションに移送して保管するステップa’)を含む。
【0068】
代替例として、本製造方法は、グリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップa)の後に、組み立てられたカーカス構造をドラム集積ワークステーションに移送して保管するステップa”)を含む。
【0069】
好ましい実施形態に従えば、本タイヤ製造方法は、グリーンタイヤのクラウン構造を組み立てるステップb)の後に、組み立てられたクラウン構造をクラウン構造保管ワークステーションに移送して保管するステップb’)を含む。
【0070】
好ましくは、本方法は、基本半製品をそれぞれのワークステーションに供給する予備ステップg)を含む。
【0071】
さらにより好ましくは、本方法は、製造プラントそれ自体の半製品予備作製ラインにおいて基本半製品を予め作製する追加ステップh)を含む。このようにすると、半製品の製造も製造方法の様々なステップと同期させることが可能となり、製造方法が最適化され、加工スクラップの発生が防止される。
【0072】
本製造方法は、第1の形成ドラムと、第2の形成ドラムと、第3の形成ドラムとのなかの少なくとも1つの寸法を調整するステップi)をさらに含み得る。
【0073】
好ましくは、前記ステップi)は、第1の形成ドラムの軸方向調整を含む。
【0074】
さらにより好ましくは、前記ステップi)は、第2の形成ドラムの半径方向調整を含む。これにより、僅かな種類のドラムを使用して多様な種類のタイヤを製造することが可能となる。
【0075】
有利には、第1の形成ドラムは、カーカス構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションまで、進行ライン上を(on a travel line)動くキャリッジによって移送される。
【0076】
好ましくは、カーカス構造組立ラインは、第1の形成ドラムを、同じカーカス構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える。
【0077】
有利には、第2の形成ドラムは、クラウン構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションまで、少なくとも1本のロボットアームによって移送される。
【0078】
好ましい解決法では、前記第3の形成ドラムは、クラウン構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションまで、少なくとも1本のロボットアームによって移送される。
【0079】
好ましくは、サブステップa1)〜a10)のうちの少なくとも1つの前に、第1の形成ドラムをドラム集積ワークステーションに移送するステップを含む。ドラムをかかるワークステーションに移動させることにより、事実上、いかなる故障又は製造要件の変更にも対処することが可能となる。
【0080】
有利には、車両車輪用グリーンタイヤを製造するためのプラントは、さらに、
−少なくとも1つの第2の形成ドラムと、
−前記第2の形成ドラム及び前記クラウン構造を、前記組付け及び整形ワークステーションに移送するのに好適な少なくとも1本のロボットアームと、
を含む。
【0081】
好ましい実施形態において、前記プラントは少なくとも1つのカーカス構造組立ラインをさらに含み、そこで前記カーカス構造が、前記少なくとも1つの第1の形成ドラム上に組み立てられる。
【0082】
好ましくは、本プラントは少なくとも1つのクラウン構造組立ラインをさらに含み、そこで前記クラウン構造が、前記少なくとも1つの第2の形成ドラム上に組み立てられる。
【0083】
好ましい実施形態に従えば、製造プラントの組付け及び整形ワークステーションは、第2の形成ドラムからクラウン構造が取り除かれた後、第2の形成ドラムをクラウン構造組立ラインに移送するのに好適な機器を備える。
【0084】
代替例として、前記組付け及び整形ワークステーションは、第3の形成ドラムからクラウン構造が取り除かれた後、第3の形成ドラムをクラウン構造組立ラインに移送するのに好適な移送機器をさらに備える。
【0085】
このようにすると、第2/第3の形成ドラムは、クラウン構造を組み立てる新しいステップb)をいつでも開始することができる。
【0086】
好ましくは、前記組付け及びシェーピング機器は、空気圧式機器である。
【0087】
好ましい解決法では、前記組付け及びシェーピング機器は、機械式機器である。
【0088】
有利には、本タイヤ製造プラントは、第1の形成ドラムをカーカス構造組立ラインに移送するための機器を備えたドラム集積ワークステーションを含む。このワークステーションは、製造サイクルの緩衝としても作用し、その利点は明らかである。
【0089】
カーカス構造組立ラインは好ましくは、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1のサイドウォール組立ワークステーションを含む。
【0090】
有利には、クラウン構造組立ラインは、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を取り付けるための機器を備えた第2のサイドウォール組立ワークステーションを含む。
【0091】
好ましい実施形態に従えば、カーカス構造組立ラインは、動作上インラインに配置された以下のワークステーションのなかの少なくとも2つを含む:
−第1の形成ドラム上に少なくとも1つのビード補強織布を取り付けるための機器を備えた補強織布取付け用ワークステーション;
−前記第1の形成ドラムの半径方向外側の位置に耐摩耗性要素の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1の耐摩耗材取付けワークステーション;
−前記第1の形成ドラムの半径方向外側の位置にライナー層を取り付けるための機器を備えたライナー取付けワークステーション;
−前記ライナーの半径方向外側の位置に補助ライナー層を取り付けるための機器を備えた補助ライナー取付けワークステーション;
−補助ライナー層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるための機器を備えたプライ取付けワークステーション;
−前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるための機器を備えた第1の中間要素取付け用ワークステーション;
−前記第1の中間要素に複数の内側補強要素を取り付けるための機器を備えた内側補強要素取付けワークステーション;
−前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に少なくとも一対の環状固定構造を取り付けるための機器を備えた環状固定構造取付けワークステーション;
−耐摩耗性要素の少なくとも1つの第2の部分を取り付けるための機器を備えた第2の耐摩耗材取付けワークステーション;
−被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1のサイドウォール組立ワークステーション。
【0092】
本明細書の記載及び以下の特許請求の範囲において、「動作上インラインに配置されたワークステーション(work stations operatively arranged in line)」という表現は、プラントレイアウトとは無関係に、すなわち、それらの相対位置とは無関係に、動作上順番につながったワークステーションを指すことが注記される。
【0093】
好ましくは、カーカス構造組立ラインはまた、補助ライナー層の半径方向外側の位置にセルフシール材料層を取り付けるための機器を備えたセルフシール材料取付け用ワークステーションも含み、前記セルフシール材料取付け用ワークステーションは、補助ライナー取付けワークステーションの下流に(downstream)配置される。
【0094】
有利には、中間要素取付け用ワークステーションと、内側補強要素取付け用ワークステーションと、環状固定構造取付けワークステーションとは、カーカス構造組立ラインの統合ユニットに統合される。
【0095】
好ましい実施形態に従えば、カーカス構造組立ラインはまた、前記少なくとも1つのカーカスプライの曲げ返された端部に、複数の外側補強要素を取り付けるための機器を備えた外側補強要素取付けワークステーションも含み、これは環状固定構造取付けワークステーションの下流に配置される。
【0096】
好ましくは、前記外側補強要素取付けワークステーションは、カーカス構造組立ラインの前記統合ユニットに統合される。
【0097】
代替的実施形態に従えば、カーカス構造組立ラインは、前記少なくとも1つの曲げ返されたプライの両端に重ねて外側プライを取り付けるための機器を備えた外側プライ取付け用ワークステーションを含み、これは環状固定構造取付けワークステーションの下流に配置される。
【0098】
好ましくは、前記外側プライ取付け用ワークステーションは、カーカス構造組立ラインの前記統合ユニットに統合される。
【0099】
有利には、カーカス構造組立ラインの前記環状固定構造取付けワークステーションはまた、前記少なくとも1つのカーカスプライの端部を折り返して前記少なくとも1つのプライに重ね、それにより前記環状固定構造を包み込むフラップを形成するための機器も備える。
【0100】
好ましくは、本タイヤ製造プラントは、被加工タイヤの環状固定構造を形成するのに好適なビードコア保管ワークステーションをさらに含み、これは環状固定構造取付けワークステーションと動作上連係している。
【0101】
好ましい実施形態に従えば、第2の耐摩耗材取付けワークステーションと第1のサイドウォール組立ワークステーションとは、カーカス構造仕上げユニットに含まれる。
【0102】
好ましくは、前記カーカス構造仕上げユニットは、第1の形成ドラムをカーカス構造組立ラインから仕上げユニットそれ自体に移送するための機器を含む。
【0103】
好ましくは、第1の形成ドラムをカーカス構造仕上げユニットに移送するための前記機器は、ロボットアームを含む。
【0104】
好ましくは、クラウン構造組立ラインは、第2の形成ドラムにベルト下層を取り付けるための機器を備えたベルト下層取付け用ワークステーションを含む。
【0105】
さらにより好ましくは、前記クラウン構造組立ラインは、動作上インラインに配置された以下のワークステーション:
−前記第2の形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるための機器を備えた第1のベルト取付けワークステーションと、
−前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるための機器を備えた第2のベルト取付けワークステーションと、
−半径方向外側のベルトストリップ上に円周方向に配置され、少なくともその軸方向外側の位置に取り付けられる、少なくとも1つの第1のコード層を取り付けるための機器を備えたコード取付けワークステーションと、
−前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるための機器を備えた少なくとも1つのトレッドバンド組付けワークステーションと、
を含む。
【0106】
好ましい解決法では、前記クラウン構造組立ラインは、第1のベルト構造上に少なくとも1つの第2の中間要素を重層する(laying)ための機器を備えた第2の中間要素重層ワークステーションを含む。
【0107】
さらに好ましい解決法では、前記クラウン構造組立ラインは、トレッドバンドの軸方向外側の位置にサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を組み立てるための機器を備えた第2のサイドウォール組立ワークステーションを含む。
【0108】
好ましい実施形態に従えば、クラウン構造組立ラインは、
−第2の形成ドラム上に部分的に組み立てられるクラウン構造の一部組立て用の第1のユニットであって、少なくとも1つのベルト下層取付けワークステーションと、第1のベルト取付けワークステーションと、第2のベルト取付けワークステーションとを含む第1のユニットと、
−第2の形成ドラムと形状の異なる第3の形成ドラム上に仕上げられるクラウン構造の一部組立て用の第2のユニットであって、少なくとも1つのコード取付けワークステーションと、少なくとも2つのトレッドバンド組立ワークステーションと、第2のサイドウォール組立ワークステーションとを含む第2のユニットと、
−クラウン構造の一部組立て用の第1のユニットの第2の形成ドラムから、クラウン構造の一部組立て用の第2のユニットの第3の形成ドラムへのクラウン構造移送ワークステーションと、
を含む。
【0109】
好ましくは、前記クラウン構造の一部組立て用の第1のユニットは、中間要素取付け用ワークステーションを含む。
【0110】
第2のベルト取付けワークステーションはまた、前記第2のベルトストリップの半径方向外側の位置に第3のベルトストリップを取り付けるための機器を備え得る。
【0111】
好ましくは、クラウン構造移送ワークステーションはまた、第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2のベルトストリップに重ねるための機器を含み得る。
【0112】
異なる実施形態において、クラウン構造移送ワークステーションはまた、第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2のストリップ及び第3のベルトストリップに重ねるための機器を含み得る。
【0113】
好ましくは、クラウン構造組立ラインは、コード取付けワークステーションの下流に、コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの補助層を取り付けるための機器を備えた補助層取付けワークステーションを含む。
【0114】
有利には、本プラントは、組付け及び整形ワークステーションと動作上連係しているグリーンタイヤ保管ワークステーションを含む。
【0115】
好ましくは、前記グリーンタイヤ保管ワークステーションは、タイヤ成形及び加硫ラインとも動作上連係している。
【0116】
好ましい実施形態に従えば、前記グリーンタイヤ保管ワークステーションは、グリーンタイヤを成形及び加硫ラインに移送するための機器を備える。
【0117】
有利には、本製造プラントは、グリーンタイヤを組付け及び整形ワークステーションからグリーンタイヤ保管ワークステーションに移送するための機器を備える。
【0118】
好ましくは、グリーンタイヤを組付け及び整形ワークステーションからグリーンタイヤ保管ワークステーションに移送するための前記機器は、ロボットアームを含む。
【0119】
好ましくは、グリーンタイヤ組付け及び整形ワークステーションは、
−第2の形成ドラム又は第3の形成ドラムの少なくとも1つの待機位置と、
−第1の形成ドラムと結合したカーカス構造の半径方向外側の位置にクラウン構造を移送するためのクラウン構造移送用機器と、
を含む。
【0120】
本プラントは、カーカス構造組立ラインの外側に配置されたカーカス構造集積ワークステーションを含み得る。
【0121】
代替例として、カーカス構造保管ワークステーションは、カーカス構造組立ラインのドラム集積ワークステーションと同じものであってもよい。
【0122】
代替例として、又はそれに加えて、本プラントは、クラウン構造保管ワークステーションを含んでもよい。
【0123】
有利には、プライ取付けワークステーションと、第1のベルト取付けワークステーションと、第2のベルト取付けワークステーションと、コード取付けワークステーションとのなかの少なくとも1つが、基本半製品をそれぞれのワークステーションに供給するための少なくとも1つのユニットと動作上連係している。
【0124】
一実施形態に従えば、本プラントは、カーカス構造組立ラインとクラウン構造組立ラインとの間の少なくとも一方に供給されるのに好適な基本半製品の予備作製用ライン(a line for preparing)を含む。
【0125】
有利には、本製造プラントは、第1の形成ドラムと、第2の形成ドラムと、第3の形成ドラムとのなかの少なくとも1つの寸法を調整するための機器を含む。このようにすると、事実上、僅かな種類のドラムを使用して多様な種類のタイヤを製造することが可能となる。
【0126】
好ましい実施形態に従えば、第1の形成ドラムは軸方向に調整可能である。従ってその軸方向寸法は、タイヤが加硫されると、ビードコア間の1つ/複数のプライの展開(development)に基づき変化し得る。
【0127】
好ましくは、第2の形成ドラムは半径方向に調整可能である。従ってその半径方向寸法は、製造されるタイヤに求められるリム直径に基づき変わり得る。
【0128】
好ましくは、第3の形成ドラムは凸面状の形成表面を含む。このようにすると、クラウン構造をカーカス構造と結合する前に形成することが可能となる。
【0129】
カーカス構造組立ラインは好ましくは、第1の形成ドラムを同じカーカス構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える。
【0130】
好ましくは、第1の形成ドラムをカーカス構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションに移送するための前記機器は、進行ライン上を動くキャリッジを含む。
【0131】
同様に、クラウン構造組立ラインは好ましくは、第2の形成ドラムを同じクラウン構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える。
【0132】
好ましくは、第2の形成ドラムをクラウン構造組立ラインのワークステーションから次のワークステーションまで移送するための前記機器は、少なくとも1本のロボットアームを含む。
【0133】
好ましい解決法では、クラウン構造組立ラインは有利には、第3の形成ドラムをクラウン構造の一部組立て用の第2のユニットのワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える。
【0134】
有利には、整形されたグリーンタイヤの成形及び加硫ラインは、少なくとも2つの加硫ユニットを含み、各々が、少なくとも1つの加硫金型を備える。
【0135】
好ましい解決法では、前記加硫ユニットは10台であり、各々が2個の加硫金型を含む。
【0136】
別の好ましい解決法では、前記加硫ユニットは5台であり、各々が2個の加硫金型を含む。
【0137】
本発明のさらなる特徴及び利点は、以下の、例示的な非限定例として添付の図面を参照する、本発明に係る製造プラント及び方法のいくつかの好ましい例の詳細な説明からさらに明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】車両車輪用タイヤの製造プラントの配置図を示し、ここでは本発明の第1の実施形態に係る方法が実行される。
【図2】車両車輪用タイヤの製造プラントの配置図を示し、ここでは本発明の第2の実施形態に係る方法が実行される。
【発明を実施するための形態】
【0139】
図1を参照すると、参照符号1は、概して、本発明の第1の実施形態に係る車両車輪用タイヤの製造プラントを示す。
【0140】
図2を参照すると、参照符号1’は、概して、本発明の第2の実施形態に係る車両車輪用タイヤを製造するためのプラントを示す。
【0141】
プラント1、1’は少なくとも1つのカーカス構造組立ライン2、2’を含み、ここで少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含むカーカス構造が、少なくとも1つの第1の形成ドラム6上に組み立てられる。
【0142】
かかるプラント1、1’は、少なくとも1つのクラウン構造組立ライン3、3’をさらに含み、ここで少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドとを含むクラウン構造が、少なくとも1つの第2の形成ドラム7上に組み立てられる。
【0143】
プラント1、1’は、前記カーカス構造組立ライン2、2’及び前記クラウン構造組立ライン3、3’と動作上連係した、被加工タイヤの少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション4をさらに備える。かかる組付け及び整形ワークステーション4は、カーカス構造をクラウン構造に組み付けることによって整形し、それによりグリーンタイヤを得るのに好適である。
【0144】
本発明の好ましい実施形態に従えば、カーカス構造組立ライン2、2’は、カーカス構造及びそれが上に組み立てられた第1の形成ドラム6を、前記カーカス構造組立ライン2、2’から前記組付け及び整形ライン4に移送するための移動システムを備える。好ましくは、かかる移動システムは、少なくとも1本のロボットアーム50を含む。
【0145】
本発明の好ましい実施形態に従えば、クラウン構造組立ライン3、3’は、クラウン構造及び第2/第3の形成ドラム7/27を、前記クラウン構造組立ライン3、3’から前記組付け及び整形ライン4に移送するための移動システムを備える。好ましくは、かかる移動システムは、少なくとも1本のロボットアーム60を含む。
【0146】
組付け及び整形ワークステーション4は、前記第1の形成ドラム6と連係可能なシェーピング機器を備え、これは、第1の形成ドラム6上でカーカス構造の整形を実施するのに好適である。
【0147】
かかるシェーピング機器は、好ましくは空気圧式又は機械式機器である。
【0148】
プラント1、1’は、組み付けられて整形されたタイヤの少なくとも1つの成形及び加硫ライン5をさらに含み、そこから完成品が得られる。
【0149】
組付け及び整形ワークステーション4は、第2の形成ドラム7又は第3の形成ドラム27(これは以下でより詳しく説明される)を、そこからカーカス構造と結合されることになるクラウン構造が取り除かれた後、かかるワークステーションからクラウン構造組立ライン3又は3’に移送するための移送機器を備える。
【0150】
製造プラント1、1’は、ドラム集積ワークステーション0をさらに含み、そこには種々のタイプであり得るドラムが保管されている。かかるワークステーションは、第1の形成ドラム6をカーカス構造組立ライン2、2’に移送するための機器を備える。
【0151】
カーカス構造組立ライン2、2’は、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1のサイドウォール組立ワークステーション19を含む。
【0152】
被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分の取付けは、クラウン構造組立ライン3、3’の第2のサイドウォール組立ワークステーション26において、特殊な機器によって提供される。
【0153】
カーカス構造組立ライン2、2’は、以下のワークステーションのうちの少なくとも2つを含む:
−第1の形成ドラム6上に少なくとも1つのビード補強織布を取り付けるための機器を備えた補強織布の取付け用ワークステーション8;
−前記第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置に耐摩耗性要素の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1の耐摩耗材取付けワークステーション9;
−前記第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置にライナー層を取り付けるための機器を備えたライナー取付けワークステーション11;
−前記ライナーの半径方向外側の位置に補助ライナー層を取り付けるための機器を備えた補助ライナー取付けワークステーション12;
−補助ライナー層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるための機器を備えたプライ取付けワークステーション13;
−カーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるための機器を備えた、第1の中間要素取付け用ワークステーション14;
−前記第1の中間要素に複数の内側補強要素を取り付けるための機器を備えた内側補強要素取付けワークステーション15;
−前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に、少なくとも一対の環状固定構造を取り付けるための機器を備えた環状固定構造取付けワークステーション16;
−耐摩耗性要素の少なくとも1つの第2の部分を取り付けるための機器を備えた第2の耐摩耗材取付けワークステーション18;
−被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1のサイドウォール組立ワークステーション19。
【0154】
有利には、上記の第1の中間要素は、エラストマー材料の連続した細長要素の並列に並べた、及び/又は重ね合わせたコイルを巻回することによって取り付けられる。1つ/複数のカーカスプライの繊維コードと金属コード(その重層される角度に起因して鋭角を有する)を呈する上記の内側補強要素との間にエラストマー材料が存在すると、内側補強要素とカーカスプライそれ自体との間の接触が防止され、タイヤ使用中に起こり得る亀裂の発生が防止される。
【0155】
図に示される本発明の実施形態の双方とも、カーカス構造組立ライン2、2’は、上記のワークステーションの各々を含む。ワークステーションは、第1の形成ドラム6を通って逆方向に走る2本の平行な進行路に沿って順番に配置される。
【0156】
特に、図2に示される第2の実施形態において、中間要素取付け用ワークステーション14と、内側補強要素取付け用ワークステーション15と、環状固定構造取付けワークステーション16とは、統合ユニット36に統合される。
【0157】
製造プラント1のカーカス構造組立ライン2は、本発明の第1の実施形態に従えば、上記のワークステーションの他に、前記補助ライナー層の半径方向外側の位置にセルフシール材料層を取り付けるための機器を備えたセルフシール材料取付け用ワークステーション10も含む。図1で見て分かるとおり、前記セルフシール材料取付け用ワークステーション10は、第1の補助ライナー取付けワークステーション12の下流に配置される。
【0158】
カーカス構造組立ライン2、2’はまた、カーカスプライに複数の外側補強要素を取り付けるための機器を備えた外側補強要素取付けワークステーション17も含み得る。かかる外側補強要素取付けワークステーション17は、環状固定構造取付けワークステーション16の下流に配置される。
【0159】
第2の実施形態において、前記外側補強要素取付けワークステーション17は、カーカス構造組立ライン2’の統合ユニット36に統合される。
【0160】
図示されないが、代替的実施形態に従えば、カーカス構造組立ライン2、2’は、前記外側補強要素取付けワークステーション17の代わりに、1つ/複数のカーカスプライに外側プライを取り付けるための機器を備えた外側プライ取付け用ワークステーションを含む。かかる外側プライ取付け用ワークステーションは、環状固定構造取付けワークステーション16の下流に配置される。
【0161】
外側補強要素取付けワークステーション17と同様に、かかるワークステーションは、カーカス構造組立ライン2’の前記統合ユニット36に統合され得る。
【0162】
カーカス構造組立ライン2、2’の環状固定構造取付けワークステーション16はまた、カーカスプライの端部を折り返してプライそれ自体に重ね、それにより前記環状固定構造を包み込むフラップを形成するための機器も備える。
【0163】
第1の実施形態に従えば、製造プラント1は、被加工タイヤの環状固定構造を形成するのに好適なビードコア保管ワークステーション32をさらに含む。かかるビードコア保管ワークステーション32は、環状固定構造取付けワークステーション16と動作上連係し、それに近接して配置されている。
【0164】
図2に示されるとおり、前記第2の耐摩耗材取付けワークステーション18及び前記第1のサイドウォール組立ワークステーション19は、カーカス構造仕上げユニット33に含まれる。
【0165】
カーカス構造仕上げユニット33はまた、第1の形成ドラム6をカーカス構造組立ライン2’から仕上げユニット33それ自体に移送するための機器も含む。換言すれば、かかる移送機器は、第1の形成ドラム6を、それを移送するための上記の進行ラインの1つから抜き取って仕上げユニット33に移送し、そこでカーカス構造が仕上げられる。
【0166】
第1の形成ドラム6をカーカス構造仕上げユニット33に移送するための前記機器は、ロボットアーム44を含む。
【0167】
ロボットアーム44はまた、カーカス構造が仕上がった時点で、第1の形成ドラム6を進行ラインに移送するのにも好適である。
【0168】
本発明に係るクラウン構造組立ライン3、3’は、第2の形成ドラム7上にベルト下層を取り付けるための機器を備えたベルト下層取付け用ワークステーション20を含む。
【0169】
前記クラウン構造組立ライン3、3’は、動作上インラインに配置された以下のワークステーションをさらに含み得る:
−前記第2の形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるための機器を備えた第1のベルト取付けワークステーション21;
−第1のベルト構造上に少なくとも1つの第2の中間要素を重層するための機器を備えた第2の中間要素重層ワークステーション22;
−前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるための機器を備えた第2のベルト取付けワークステーション23;
−半径方向外側のベルトストリップ上に円周方向に配置され、少なくともその軸方向外側の位置に取り付けられる、少なくとも1つの第1のコード層を取り付けるための機器を備えたコード取付けワークステーション24;
−前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるための機器を備えた少なくとも1つのトレッドバンド組付けワークステーション25;
−トレッドバンドの軸方向外側の位置にサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を組み立てるための機器を備えた第2のサイドウォール組立ワークステーション26。
【0170】
有利には、上記の第2の中間要素は、エラストマー材料の連続した細長要素の並列に並べた、及び/又は重ね合わせたコイルを巻回することによって取り付けられる。非常に高性能の車両用タイヤにおいては、少なくとも2つの重なり合ったベルトストリップの軸方向端部を被覆するエラストマー材料が存在すると、このタイプのタイヤが受ける大きい作用力に起因して生じ得るベルトの軸方向端部における亀裂の発生が防止されるため、有用であり得る。
【0171】
図1に示される本発明の実施形態において、クラウン構造組立ライン3はワークステーションの各々を含み、それらは第2の形成ドラム7が通過するループを形成するように、好ましくは時計回りの方向で順番に配置される。
【0172】
図2に示される実施形態に従えば、クラウン構造組立ライン3’は、
−第2の形成ドラム7上に部分的に組み立てられるクラウン構造の一部組立て用の第1のユニット34であって、ベルト下層取付けワークステーション20と、第1のベルト取付けワークステーション21と、中間要素重層ワークステーション22と、第2のベルト取付けワークステーション23とを含む第1のユニット34と、
−第2の形成ドラム7と形状の異なる第3の形成ドラム27上で仕上げられるクラウン構造の一部組立て用の第2のユニット35であって、コード取付けワークステーション24と、少なくとも2つのトレッドバンド組付けワークステーション25と、第2のサイドウォール組立ワークステーション26とを含む第2のユニット35と、
−クラウン構造の一部組立て用の第1のユニット34の第2の形成ドラム7から、クラウン構造の一部組立て用の第2のユニット35の第3の形成ドラム27へのクラウン構造移送ワークステーション28と、
を含む。
【0173】
クラウン構造移送ワークステーション28は、クラウン構造の一部組立て用の第1のユニット34とクラウン構造の一部組立て用の第2のユニット35との間に配置される。
【0174】
第3の形成ドラム27は凸面状の形成表面を含む。換言すれば、この形成表面は平坦ではなく、クラウン構造を整形するよう湾曲している。
【0175】
クラウン構造組立ライン3、3’の第2のベルト取付けワークステーション23はまた、前記第2のベルトストリップの半径方向外側の位置に第3のベルトストリップを取り付けるための機器も備える。
【0176】
クラウン構造移送ワークステーション28はまた、第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2のベルトストリップに重ねるか、又は第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2及び第3のベルトストリップに重ねるための機器も備える。
【0177】
クラウン構造組立ライン3、3’は、コード層の半径方向外側の位置にトレッドバンドの少なくとも1つの補助層を取り付けるための機器を備えた補助層取付けワークステーションを、コード取付けワークステーション24の下流に含む。
【0178】
クラウン構造組立ライン3は、図1に示される一実施形態に従えば、好ましくは6個のトレッドバンド組立て用ワークステーション25を含む。
【0179】
製造プラント1、1’は、本発明に従えば、タイヤの組付け及び整形ワークステーション4と、そして成形及び加硫ライン5に対し、動作上連係しているグリーンタイヤ保管ワークステーション30を含む。
【0180】
前記グリーンタイヤ保管ワークステーション30は、組付け及び整形ワークステーション4と成形及び加硫ライン5との間に配置され、グリーンタイヤを成形及び加硫ライン5に移送するための機器を備える。
【0181】
プラント1、1’は、グリーンタイヤを組付け及び整形ワークステーション4からグリーンタイヤ保管ワークステーション30に移送するための機器を含み、好ましくは上記の機器はロボットアーム29を含む。
【0182】
グリーンタイヤ組付け及び整形ワークステーション4は、
−第2の形成ドラム7又は第3の形成ドラム27の少なくとも1つの待機位置と、
−第1の形成ドラム6と結合したカーカス構造の半径方向外側の位置にクラウン構造を移送するためのクラウン構造移送用機器と、
を含む。
【0183】
プラント1、1’は、図示されない本発明の一実施形態に従えば、カーカス構造組立ラインの外側に位置するカーカス構造保管用ワークステーションを含む。
【0184】
代替例として、カーカス構造保管ワークステーションは、カーカス構造組立ライン2、2’のドラム集積ワークステーション0と同じものであってもよい。
【0185】
同様に、プラント1、1’は、クラウン構造保管ワークステーション41を含む。
【0186】
プライ取付けワークステーション13と、第1のベルト取付けワークステーション21と、第2のベルト取付けワークステーション23と、コード取付けワークステーション24とのなかの少なくとも1つは、基本半製品をそれぞれのワークステーションに供給するための少なくとも1つのユニット37と動作上連係している。
【0187】
図示される双方の実施形態において、上記のワークステーションは全て、基本半製品を供給するためのそれぞれのユニット37と動作上連係し、且つそれに近接して配置される。
【0188】
基本半製品は、好ましくはエラストマー材料の連続した細長要素を含み、概して「ストリップ状要素」と称されるエラストマー材料のストリップは、そのなかに2本以上の繊維コード又は金属コード、1本のゴム−金属コードを含む。
【0189】
上記に例示されるワークステーションにおいて、上記の基本半製品は、例えば、ビード領域、サイドウォール、トレッドバンドにおける、ライナー、補助ライナー、補助層、フィラーの形成に寄与する連続した細長要素の場合、又はビードコア若しくはベルト構造におけるゼロ度のコード層の形成に寄与する1本のゴム−金属コードの場合には、並列に並べた、及び/又は重ね合わせたコイルによって巻回され得る。代替例として、かかる半製品は、特に、例えばカーカスプライ、ベルトストリップ、及び何らかのタイプの補強要素の形成に寄与する、ストリップ状要素の場合、逆方向に並べて重層され得る(be laid reciprocally)。
【0190】
図1に示されるとおり、本発明に係るプラントは、カーカス構造組立ライン2とクラウン構造組立ライン3との間の少なくとも一方に供給されるのに好適な基本半製品を予備作製するためのライン31を含み得る。
【0191】
タイヤを製造するためのプラント1、1’は、第1の形成ドラム6と、第2の形成ドラム7と、第3の形成ドラム27とのなかの少なくとも1つの形状及び/又は寸法を調整するための機器を含む。
【0192】
好ましい実施形態に従えば、第1の形成ドラム6は軸方向に調整可能であり、第2の形成ドラム7は半径方向に調整可能である。
【0193】
カーカス構造組立ライン2、2’は、好ましくは、第1の形成ドラム6を同じカーカス構造組立ライン2、2’のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備え、好ましくは進行ライン上を動くキャリッジを含む。かかるキャリッジは進行ライン上を動き、タイヤが加工されるべきワークステーションで停止する。
【0194】
同様に、クラウン構造組立ライン3、3’は、第2の形成ドラム7を同じクラウン構造組立ライン3、3’のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える。これらの機器は、好ましくは少なくとも1本のロボットアーム38を含む。ロボットアーム38はワークステーションからドラムを抜き取り、それを次のワークステーションに運ぶ。
【0195】
第2の実施形態に従えば、クラウン構造組立ライン3’は、第3の形成ドラム27を、クラウン構造の一部組立て用の第2のユニット35のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備え、該機器は、好ましくは少なくとも1本のロボットアーム38を含む。
【0196】
本発明に従えば、整形されたグリーンタイヤの成形及び加硫ライン5は、少なくとも2つの加硫ユニット39を含む。前記加硫ユニット39の各々は、少なくとも1個の加硫金型40を含み、ここでタイヤが、公知の方法で成形及び加硫される。
【0197】
製造プラント1において、本発明の一実施形態に従えば、前記加硫ユニット39は10台である。各加硫ユニット39は2個の加硫金型40を含む。
【0198】
製造プラント1’において、本発明の別の実施形態に従えば、前記加硫ユニット39は5台である。各加硫ユニット39は2個の加硫金型40を含む。
【0199】
ここで、図1及び図2に例示される製造プラント1、1’を参照して、本発明に係る製造方法の2つの好ましい実施形態が説明される。
【0200】
ステップa)に従えば、少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含むグリーンタイヤのカーカス構造が、少なくとも1つのカーカス構造組立ライン2において第1の形成ドラム6上に組み立てられる。ロボットアーム50が、組み立てられてその形成ドラム6と結合したカーカス構造を組付け及び整形ライン4に運ぶ。前記カーカス構造組立ライン2は、本発明に従えば、t1に等しい製造速度で稼動する。
【0201】
ステップb)に従えば、少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドとを含むグリーンタイヤのクラウン構造が、少なくとも1つのクラウン構造組立ライン3において少なくとも1つの第2の形成ドラム7上に組み立てられる。ロボットアーム60が、組み立てられてその形成ドラム7と結合したクラウン構造を組付け及び整形ライン4に運ぶ。前記クラウン構造組立ライン3は、本発明に従えば、t2に等しい製造速度で稼動する。
【0202】
本発明に係る方法は、ステップc)に従えば、被加工タイヤの少なくとも1つの組付け及び整形ライン4において、前記カーカス構造を前記クラウン構造と組み立てるためトロイダル状に整形することを提供し、組付け及び整形ライン4は、前記カーカス構造組立ライン2と、そして前記クラウン構造組立ライン3に対し、動作上連係している。前記組付け及び整形ワークステーション4は、本発明に従えば、
【数7】

に等しい製造速度で稼動する。
【0203】
本製造方法は、最後に、少なくとも1つのタイヤ成形及び加硫ライン5において、整形されたグリーンタイヤを成形及び加硫するステップd)を提供する。
【0204】
本発明に従えば、各カーカス構造はそれぞれの第1の形成ドラム6と結合され、被加工タイヤが整形されて組み付けられるステップc)の終わりまで、その上で組み上げられ、そして定常運転では、t1及びt2は
【数8】

の範囲に含まれる。
【0205】
本発明の好ましい実施形態に従えば、t1及びt2は
【数9】

の範囲に含まれる。
【0206】
さらにより好ましくは、t1及びt2は
【数10】

の範囲に含まれる。
【0207】
【数11】

とt1とt2とが実質的に等しい場合、すなわち、t1及びt2が
【数12】

の範囲に含まれるときが、特に好ましい。
【0208】
好ましい実施形態に従えば、
【数13】

は60〜80秒に含まれ、より好ましくは、
【数14】

は65〜75秒に含まれる。
【0209】
例えば、
【数15】

=70ならば、t1及びt2は63〜91秒に含まれる。より好ましくは、t1及びt2は65.1〜80.5秒に含まれ、さらにより好ましくはt1及びt2は67.9〜77秒に含まれ、それにより本発明に係るタイヤの製造方法の最適な管理が可能となる。このようにすると、事実上、製造の観点からみて大幅な待機時間がもたらされることはない。
【0210】
好ましい実施形態に従えば、本方法はまた、第1の形成ドラム6をドラム集積ワークステーション0から抜き取って前記カーカス構造組立ライン2に置くステップz)も含む。
【0211】
カーカス構造を組み立てるステップa)は、カーカス構造組立ライン2の第1のサイドウォール組立ワークステーション19において、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップa10)を含む。
【0212】
ステップb)は、クラウン構造組立ライン3の第2のサイドウォール組立ワークステーション26において、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を取り付けるサブステップb7)を含む。
【0213】
好ましくは、ステップa)はまた、第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置に少なくとも1つのビード補強織布を取り付けるサブステップa1)も含む。
【0214】
好ましい実施形態に従えば、カーカス構造を組み立てる前記ステップa)は、以下の連続的なサブステップをさらに含み得る:
a2)前記第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置に耐摩耗性要素の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップ;
a3)前記第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置にライナー層を取り付けるサブステップ;
a4)前記ライナーの半径方向外側の位置に補助ライナー層を取り付けるサブステップ;
a5)補助ライナー層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるサブステップ;
a6)1つ/複数のカーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるサブステップ。
【0215】
ステップa)は、サブステップa6)の後に、前記中間要素に複数の内側補強要素を取り付けるさらなるサブステップa7)を含む。
【0216】
その後、さらなる連続的なサブステップが提供され得る:
a8)1つ/複数のカーカスプライの軸方向反対側の両端に、少なくとも一対の環状固定構造を取り付けるサブステップ;
a9)耐摩耗性要素の少なくとも1つの第2の部分を取り付けるサブステップ;
a10)被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップ。
【0217】
図1のプラント1において実行される本発明の実施形態に従えば、カーカス構造を組み立てるステップa)は、サブステップa4)とサブステップa5)との間に、
−セルフシール材料層を取り付けるサブステップ
を含む。
【0218】
本発明の方法の好ましい実施形態に従えば、カーカス構造を組み立てるステップa)は、サブステップa8)とサブステップa9)との間に、1つ/複数のカーカスプライに複数の外側補強要素を取り付けるサブステップを含む。
【0219】
かかるサブステップは、1つ/複数のカーカスプライに外側プライを取り付けるサブステップに置き換えられてもよい。
【0220】
環状補強構造を取り付けるサブステップa8)は、以下のサブステップを含む:
a8’)1つ/複数のカーカスプライの軸方向反対側の両端に環状補強構造を設置するサブステップ;
a8”)1つ/複数のカーカスプライの端部を折り返してプライそれ自体に重ね、それにより前記環状固定構造を包み込むフラップを形成するサブステップ。
【0221】
同じサブステップa8)の好ましくは前に、前記環状固定構造を形成するのに好適なビードコアを、カーカス構造組立ライン2の環状固定構造取付けワークステーション16と動作上連係しているビードコア保管ワークステーション32から移送するステップj)を含む。
【0222】
カーカス構造を組み立てるステップa)は、耐摩耗性要素の第2の部分を取り付けるサブステップa9)の前に、第1の形成ドラム6を、図2に示されるとおりの、第2の耐摩耗材取付けワークステーション18と第1のサイドウォール組立ワークステーション19とを含むカーカス構造仕上げユニット33に移送するサブステップa9’)を含み得る。
【0223】
第1の形成ドラム6をカーカス構造仕上げユニット33に移送する前記サブステップa9’)は、好ましくはロボットアーム44によって実行される。
【0224】
本発明の方法の好ましい実施形態に従えば、クラウン構造を組み立てるステップb)は、第2の形成ドラム7の半径方向外側の位置にベルト下層を取り付けるサブステップb1)を含む。
【0225】
ステップb)はまた、以下のさらなる連続的なサブステップ:
b2)前記第2の形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるサブステップと、
b3)少なくとも1つの第2の中間要素を第1のベルト構造に重層するサブステップと、
b4)前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるサブステップと、
b5)少なくとも1つの第1の繊維コード層又は金属コード層を取り付けるサブステップであって、このコード層が、半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に円周方向に配置され、且つ少なくともその軸方向外側の位置に取り付けられる、サブステップと、
b6)前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるサブステップと、
b7)前記トレッドバンドの軸方向外側の位置に被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を取り付けるサブステップと、
も含む。
【0226】
サブステップb6)は、好ましくは少なくとも2つのトレッドバンド組付けワークステーション25において実行される。特に、図1のプラント1で実行される本発明の方法の実施形態では、かかるサブステップb6)は6つのトレッドバンド組付けワークステーション25において実行され、一方、図2のプラント1’で実行される、異なる実施形態では、かかるサブステップb6)は2つのトレッドバンド組付けワークステーション25において実行される。
【0227】
図2に示される前記異なる実施形態に従えば、クラウン構造を組み立てるステップb)は、サブステップb4)の後に、部分的に組み立てられたクラウン構造を、クラウン構造の第3の形成ドラム27までの部分的な組立てがその上に行われる前記第2の形成ドラム7から、クラウン構造組立ライン3’のクラウン構造移送ワークステーション28に移送するサブステップを含む。
【0228】
サブステップb4)は、好ましい実施形態に従えば、第2のベルトストリップの半径方向外側の位置に第3のベルトストリップを取り付けることを含む。この場合、クラウン構造を組み立てる前記ステップb)は、部分的に組み立てられたクラウン構造を移送するサブステップの前に、第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2のベルトストリップに重ねるか、又は第1のベルトストリップの端部を曲げ返して第2及び第3のベルトストリップに重ねるサブステップを含む。
【0229】
クラウン構造を組み立てるステップb)は、トレッドバンドを組み立てるサブステップb6)の前に、既に取り付けられたコード層上にトレッドバンドの少なくとも1つの補助層を取り付けるサブステップを含む。
【0230】
かかる解決法では、前記サブステップb6)は、トレッドバンドの2つの層を取り付けることを含む。
【0231】
ステップd)の前に、好ましい実施形態に従えば、本方法は、整形されたグリーンタイヤを、組付け及び整形ワークステーション4と動作上連係しているグリーンタイヤ保管ワークステーション30に移送するステップe)を含む。
【0232】
かかるステップe)の後に、整形されたグリーンタイヤをタイヤ成形及び加硫ライン5に移送するステップf)が提供される。
【0233】
グリーンタイヤを整形して組み付けるステップc)は、クラウン構造を、クラウン構造の組立てがその上に行われた第2/第3の形成ドラム7/27から、第1の形成ドラム6と結合したカーカス構造の半径方向外側の位置に移送するサブステップc1)を含む。
【0234】
グリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップa)の後、組み立てられたカーカス構造を、カーカス構造組立ライン2の外側に配置されたカーカス構造保管用ワークステーションに移送して保管するステップa’)、又は組み立てられたカーカス構造をドラム集積ワークステーション0に移送して保管するステップa”)が提供される。
【0235】
同様に、グリーンタイヤのクラウン構造を組み立てるステップb)の後、組み立てられたクラウン構造をクラウン構造保管ワークステーション41に移送して保管するステップb’)が提供され得る。
【0236】
好ましい実施形態に従えば、タイヤを製造するための本方法は、サブステップa5)、b2)、b4)及びb5)のなかの少なくとも1つが、基本半製品をそれぞれのワークステーションに供給する予備ステップg)を含むことを提供する。
【0237】
本方法は、半製品予備作製ライン31において基本半製品を予め作製する追加ステップh)をさらに含む。
【0238】
さらに、第1の形成ドラム6と、第2の形成ドラム7と、第3の形成ドラム27とのなかの少なくとも1つの寸法を調整するステップi)が提供される。
【0239】
好ましい実施形態において、前記ステップi)は、第1の形成ドラム6の軸方向調整及び第2の形成ドラム7の半径方向調整を含む。
【0240】
第1の形成ドラム6は、好ましくは、カーカス構造組立ライン2のワークステーションから次のワークステーションまで、進行ライン上を動くキャリッジによって移送される。
【0241】
好ましくは、第2/第3の形成ドラム7/27は、クラウン構造組立ライン3/3’のワークステーションから次のワークステーションまで、少なくとも1本のロボットアーム38によって移送される。
【0242】
最後に、本方法は、サブステップa1)〜a10)のうちの少なくとも1つの前に、いかなる故障又は製造要件の変更に対処するための、第1の形成ドラム6をドラム集積ワークステーション0に移送するためのステップを含むことを提供する。
【0243】
上記及び以下の特許請求の範囲のこの記載の範囲内において、量、パラメータ、割合などを示す数値は全て、特に明記されない限り、常に用語「約」が前に付くものと見なされる。さらに、数値範囲は全て、文書中に具体的に指定されるものを除き、最大の数値と最小の数値との考え得るあらゆる組み合わせと、考え得るあらゆる中間範囲とを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両車輪用タイヤを製造するための方法であって、
a)第1の形成ドラム(6)上にグリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップであって、前記カーカス構造が、少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含む、ステップと、
l)少なくとも1本のロボットアーム(50)を使用することにより、前記第1の形成ドラム(6)及び前記カーカス構造を、被加工タイヤのための少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション(4)に移送するステップと、
c)被加工タイヤのための前記少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション(4)において、前記カーカス構造をクラウン構造に組み付けてトロイダル状に整形し、それによりグリーンタイヤを得るステップであって、前記クラウン構造が、少なくともベルト構造とトレッドバンドとを含む、ステップと、
を含み、前記カーカス構造は前記第1の形成ドラム(6)と結合され、被加工タイヤを整形して組み付ける前記ステップc)の終わりまで、その上で組み上げられる、車両車輪用タイヤを製造するための方法。
【請求項2】
ステップc)の前に、
b)少なくとも1つの第2の形成ドラム(7)上にグリーンタイヤのクラウン構造を組み立てるステップと、
m)少なくとも1本のロボットアーム(60)を使用することにより、前記第2の形成ドラム(7)及び前記クラウン構造を、被加工タイヤのための前記少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション(4)に移送するステップと、
を含む、請求項1に記載の車両車輪用タイヤを製造するための方法。
【請求項3】
ステップa)が、少なくとも1つのカーカス構造組立ライン(2、2’)で実行される、請求項1又は2に記載の車両車輪用タイヤを製造するための方法。
【請求項4】
ステップb)が、少なくとも1つのクラウン構造組立ライン(3、3’)で実行される、請求項2に記載の車両車輪用タイヤを製造するための方法。
【請求項5】
第1の形成ドラム(6)をドラム集積ワークステーション(0)から抜き取って前記カーカス構造組立ライン(2、2’)に置くステップz)をさらに含む、請求項3に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項6】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、前記カーカス構造組立ライン(2、2’)の第1のサイドウォール組立ワークステーション(19)において、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップa10)を含む、請求項3に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項7】
前記ステップb)が、前記クラウン構造組立ライン(3、3’)の第2のサイドウォール組立ワークステーション(26)において、被加工タイヤのサイドウォールの第2の部分を取り付けるサブステップb7)を少なくとも含む、請求項4に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項8】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、
a1)前記第1の形成ドラム(6)の半径方向外側の位置に少なくとも1つのビード補強織布を取り付けるサブステップ
を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項9】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、以下の連続的なサブステップ:
a2)前記第1の形成ドラム(6)の半径方向外側の位置に耐摩耗性要素の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップと、
a3)前記第1の形成ドラム(6)の半径方向外側の位置にライナー層を取り付けるサブステップと、
a4)前記ライナーの半径方向外側の位置に補助ライナー層を取り付けるサブステップと、
a5)前記補助ライナー層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるサブステップと、
a6)前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるサブステップと、
を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項10】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、サブステップa6)の後に、さらなるサブステップ:
a7)前記第1の中間要素に複数の内側補強要素を取り付けるサブステップ
を含む、請求項9に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項11】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、サブステップa7)の後に、さらなる連続的なサブステップ:
a8)前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に少なくとも一対の環状固定構造を取り付けるサブステップと、
a9)前記耐摩耗性要素の少なくとも1つの第2の部分を取り付けるサブステップと、
a10)被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるサブステップと、
を含む、請求項10に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項12】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、サブステップa4)とサブステップa5)との間に、
−セルフシール材料層を取り付けるサブステップ
を含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項13】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、サブステップa8)とサブステップa9)との間に、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の外側補強要素を取り付けるサブステップ
を含む、請求項11又は12に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項14】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、サブステップa8)とサブステップa9)との間に、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに外側プライを取り付けるサブステップ
を含む、請求項11又は12に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項15】
環状補強構造を取り付ける前記サブステップa8)が、以下のサブステップ:
a8’)前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に前記環状補強構造を設置するサブステップと、
a8”)前記少なくとも1つのカーカスプライの前記端部を折り返して前記少なくとも1つのカーカスプライに重ね、それにより前記環状固定構造を包み込むフラップを形成するサブステップと、
を含む、請求項11〜14のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項16】
環状補強構造を取り付ける前記サブステップa8)の前に、前記環状固定構造を形成するのに好適なビードコアを、前記カーカス構造組立ライン(2)の前記環状固定構造取付けワークステーション(16)と動作上連係しているビードコア保管ワークステーション(32)から移送するステップj)を含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項17】
前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)が、前記耐摩耗性要素の前記第2の部分を取り付けるサブステップa9)の前に、
a9’)前記第1の形成ドラム(6)を、第2の耐摩耗材取付けワークステーション(18)と第1のサイドウォール組立ワークステーション(19)とを含むカーカス構造仕上げユニット(33)に移送するサブステップ
を含む、請求項11〜16のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項18】
前記第1の形成ドラム(6)を前記カーカス構造仕上げユニット(33)に移送する前記サブステップa9’)が、ロボットアーム(44)によって実行される、請求項17に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項19】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、
b1)前記第2の形成ドラム(7)の半径方向外側の位置にベルト下層を取り付けるサブステップ
を含む、請求項2に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項20】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、以下のさらなる連続的なサブステップ:
b2)前記第2の形成ドラム(7)の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるサブステップと、
b4)前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるサブステップと、
b5)少なくとも1つの第1の繊維又は金属コード層を取り付けるサブステップであって、このコード層は、半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に円周方向に配置され、且つ少なくともその軸方向外側の位置に取り付けられる、サブステップと、
b6)前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるサブステップと、
を含む、請求項2又は19に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項21】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、以下のさらなるサブステップ:
b3)少なくとも1つの第2の中間要素を前記第1のベルトストリップに重層するサブステップ
を含む、請求項20に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項22】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、以下のさらなるサブステップ:
b7)前記トレッドバンドの軸方向外側の位置に被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの部分を取り付けるサブステップ
を含む、請求項2、19〜21のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項23】
前記サブステップb6)が、少なくとも2つのトレッドバンド組付けワークステーション(25)において実行される、請求項20に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項24】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、サブステップb4)の後に、前記部分的に組み立てられたクラウン構造を、クラウン構造の第3の形成ドラム(27)までの部分的な組立てがその上に行われる前記第2の形成ドラム(7)から、前記クラウン構造組立ライン(3’)のクラウン構造移送ワークステーション(28)に移送するサブステップを含む、請求項20及び4に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの第2のベルトストリップを取り付ける前記サブステップb4)が、前記第2のベルトストリップの半径方向外側の位置に第3のベルトストリップを取り付けることを含む、請求項20に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項26】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、前記部分的に組み立てられたクラウン構造を移送する前記サブステップの前に、前記第1のベルトストリップの端部を曲げ返して前記第2のベルトストリップに重ねるサブステップを含む、請求項24及び25に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項27】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、前記部分的に組み立てられたクラウン構造を移送する前記サブステップの前に、前記第1のベルトストリップの端部を曲げ返して前記第2ベルトストリップ及び前記第3のベルトストリップに重ねるサブステップを含む、請求項24及び25に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項28】
前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)が、前記トレッドバンドを組み立てる前記サブステップb6)の前に、ステップb5)において取り付けられた前記コード層上に少なくとも1つの補助層を取り付けるサブステップを含む、請求項20〜27のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項29】
前記サブステップb6)が、2つのトレッドバンド層を取り付けることを含む、請求項28に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項30】
前記整形されたグリーンタイヤを、前記組付け及び整形ワークステーション(4)と動作上連係しているグリーンタイヤ保管ワークステーション(30)に移送するステップe)を含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項31】
前記グリーンタイヤを整形して組み付けるステップc)が、以下のサブステップ:
c1)前記クラウン構造を、前記クラウン構造の組立てがその上に行われた前記第2の形成ドラム(7)から、前記第1の形成ドラム(6)と結合した前記カーカス構造の半径方向外側の位置に移送するサブステップ
を含む、請求項2に従属するときの、請求項3〜30のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項32】
前記グリーンタイヤを整形して組み付けるステップc)が、以下のサブステップ:
c1’)前記クラウン構造を、前記クラウン構造の組立てがその上に行われた前記第3の形成ドラム(27)から、前記第1の形成ドラム(6)と結合した前記カーカス構造の半径方向外側の位置に移送するサブステップ
を含む、請求項24に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項33】
前記グリーンタイヤの前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)の後に、前記組み立てられたカーカス構造を、前記カーカス構造組立ライン(2)の外側に配置されたカーカス構造保管用ワークステーションに移送して保管するステップa’)を含む、請求項3に従属するときの、請求項4〜32のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項34】
前記グリーンタイヤの前記カーカス構造を組み立てる前記ステップa)の後に、前記組み立てられたカーカス構造をドラム集積ワークステーション(0)に移送して保管するステップa”)を含む、請求項1〜32のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項35】
前記グリーンタイヤの前記クラウン構造を組み立てる前記ステップb)の後に、前記組み立てられたクラウン構造をクラウン構造保管ワークステーション(41)に移送して保管するステップb’)を含む、請求項2に従属するときの、請求項3〜34のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項36】
サブステップa5)、b2)、b4)及びb5)のなかの少なくとも1つが、基本半製品をそれぞれのワークステーションに供給する予備ステップg)を含む、請求項9又は20に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項37】
半製品予備作製ライン(31)において基本半製品を予め作製する追加ステップh)を含む、請求項36に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項38】
前記第1の形成ドラム(6)と、前記第2の形成ドラム(7)と、前記第3の形成ドラム(27)とのなかの少なくとも1つの寸法を調整するステップi)をさらに含む、請求項1〜37のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項39】
前記ステップi)が、前記第1の形成ドラム(6)の軸方向調整を含む、請求項38に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項40】
前記ステップi)が、前記第2の形成ドラム(7)の半径方向調整を含む、請求項2に従属するときの、請求項38又は39に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項41】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)が、前記第1の形成ドラム(6)を、同じカーカス構造組立ライン(2、2’)のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える、請求項3に従属するときの、請求項4〜40のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項42】
前記第2の形成ドラム(7)が、前記クラウン構造組立ライン(3、3’)のワークステーションから次のワークステーションまで、少なくとも1本のロボットアーム(38)によって移送される、請求項2に従属するときの、請求項4〜41のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項43】
前記第3の形成ドラム(27)が、前記クラウン構造組立ライン(3’)のワークステーションから次のワークステーションまで、少なくとも1本のロボットアーム(38)によって移送される、請求項24に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項44】
サブステップa1)〜a10)のなかの少なくとも1つの前に、前記第1の形成ドラム(6)を前記ドラム集積ワークステーション(0)に移送するためのステップを含む、請求項8〜11のいずれか一項に記載のタイヤを製造するための方法。
【請求項45】
車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1、1’)であって、
−カーカス構造を組み立てるための少なくとも1つの第1の形成ドラム(6)であって、前記カーカス構造が、少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状固定構造とを含む、第1の形成ドラム(6)と、
−カーカス構造を前記クラウン構造に組み付けて整形し、それによりグリーンタイヤを得るのに好適な、被加工タイヤのための少なくとも1つの組付け及び整形ワークステーション(4)であって、前記クラウン構造が、少なくともベルト構造とトレッドバンドとを含む、組付け及び整形ワークステーション(4)と、
−前記第1の形成ドラム(6)及び前記カーカス構造を前記組付け及び整形ワークステーション(4)に移送するのに好適な少なくとも1本のロボットアーム(50)と、
を含み、前記組付け及び整形ワークステーション(4)が、シェーピング機器であって、前記第1の形成ドラム(6)と連係可能で、前記第1の形成ドラム(6)上でカーカス構造の整形を実施するのに好適なシェーピング機器を備える、車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項46】
−少なくとも1つの第2の形成ドラム(7)と、
−前記第2の形成ドラム(7)及び前記クラウン構造を、前記組付け及び整形ワークステーション(4)に移送するのに好適な少なくとも1本のロボットアーム(60)と、
をさらに含む、請求項45に記載の車両車輪用グリーンタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項47】
少なくとも1つのカーカス構造組立ライン(2、2’)をさらに含み、そこで前記カーカス構造が、前記少なくとも1つの第1の形成ドラム(6)上に組み立てられる、請求項45又は46に記載の車両車輪用グリーンタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項48】
少なくとも1つのクラウン構造組立ライン(3、3’)をさらに含み、そこで前記クラウン構造が、前記少なくとも1つの第2の形成ドラム(7)上に組み立てられる、請求項46に記載の車両車輪用グリーンタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項49】
前記組付け及び整形ワークステーション(4)が、前記第2の形成ドラム(7)から前記クラウン構造が取り除かれた後、前記第2の形成ドラム(7)を前記クラウン構造組立ライン(3)に移送するのに好適な移送機器をさらに備える、請求項48に記載の車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1)。
【請求項50】
前記組付け及び整形ワークステーション(4)が、第3の形成ドラム(27)からクラウン構造が取り除かれた後、前記第3の形成ドラム(27)を前記クラウン構造組立ライン(3’)に移送するのに好適な移送機器をさらに備える、請求項48に記載の車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項51】
前記シェーピング機器が空気圧式の機器である、請求項45〜50のいずれか一項に記載の車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項52】
前記シェーピング機器が機械式の機器である、請求項45〜50のいずれか一項に記載の車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項53】
第1の形成ドラム(6)を前記カーカス構造組立ライン(2、2’)に移送するための機器を備えたドラム集積ワークステーション(0)をさらに含む、請求項47に記載の車両車輪用タイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項54】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)が、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1のサイドウォール組立ワークステーション(19)を含む、請求項47に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項55】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を取り付けるための機器を備えた第2のサイドウォール組立ワークステーション(26)を含む、請求項48に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項56】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)が、動作上インラインに配置された以下のワークステーション:
−第1の形成ドラム(6)上に少なくとも1つのビード補強織布を取り付けるための機器を備えた補強織布取付けワークステーション(8)と、
−前記第1の形成ドラム(6)の半径方向外側の位置に耐摩耗性要素の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1の耐摩耗材取付けワークステーション(9)と、
−前記第1の形成ドラム(6)の半径方向外側の位置にライナー層を取り付けるための機器を備えたライナー取付けワークステーション(11)と、
−前記ライナーの半径方向外側の位置に補助ライナー層を取り付けるための機器を備えた補助ライナー取付けワークステーション(12)と、
−前記補助ライナー層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるための機器を備えたプライ取付けワークステーション(13)と、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるための機器を備えた第1の中間要素取付けワークステーション(14)と、
−前記第1の中間要素に複数の内側補強要素を取り付けるための機器を備えた内側補強要素取付けワークステーション(15)と、
−前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向反対側の両端に少なくとも一対の環状固定構造を取り付けるための機器を備えた環状固定構造取付けワークステーション(16)と、
−前記耐摩耗性要素の少なくとも1つの第2の部分を取り付けるための機器を備えた第2の耐摩耗材取付けワークステーション(18)と、
−被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるための機器を備えた第1のサイドウォール組立ワークステーション(19)と、
のうちの少なくとも2つを含む、請求項47に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項57】
前記カーカス構造組立ライン(2)が、前記補助ライナー層の半径方向外側の位置にセルフシール材料層を取り付けるための機器を備えたセルフシール材料取付けワークステーション(10)であって、前記補助ライナー取付けワークステーション(12)の下流に配置されたセルフシール材料取付けワークステーション(10)も含む、請求項56に記載のタイヤを製造するためのプラント(1)。
【請求項58】
前記中間要素取付けワークステーション(14)と、前記内側補強要素取付けワークステーション(15)と、前記環状固定構造取付けワークステーション(16)とが、前記カーカス構造組立ライン(2’)の統合ユニット(36)に統合される、請求項56又は57に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項59】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)が、前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の外側補強要素を取り付けるための機器を備えた外側補強要素取付けワークステーション(17)であって、前記環状固定構造取付けワークステーション(16)の下流に配置された外側補強要素取付けワークステーション(17)も含む、請求項56〜58のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項60】
前記外側補強要素取付けワークステーション(17)が、前記カーカス構造組立ライン(2’)の前記統合ユニット(36)に統合される、請求項58に従属するときの、請求項59に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項61】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)が、前記少なくとも1つのカーカスプライに外側プライを取り付けるための機器を備えた外側プライ取付け用ワークステーションであって、前記環状固定構造取付けワークステーション(16)の下流に配置された外側プライ取付け用ワークステーションも含む、請求項56〜58のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項62】
前記外側プライ取付け用ワークステーションが、前記カーカス構造組立ライン(2’)の前記統合ユニット(36)に統合される、請求項58に従属するときの、請求項61に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項63】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)の前記環状固定構造取付けワークステーション(16)が、前記少なくとも1つのカーカスプライの端部を折り返して前記少なくとも1つのプライに重ね、それにより前記環状固定構造を包み込むフラップを形成するための機器も備える、請求項56〜62のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項64】
被加工タイヤの前記環状固定構造を形成するのに好適なビードコア保管ワークステーション(32)であって、前記環状固定構造取付けワークステーション(16)と動作上連係しているビードコア保管ワークステーション(32)をさらに含む、請求項56〜63のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1)。
【請求項65】
前記第2の耐摩耗材取付けワークステーション(18)及び前記第1のサイドウォール組立ワークステーション(19)が、カーカス構造仕上げユニット(33)に含まれる、請求項56〜64のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項66】
前記カーカス構造仕上げユニット(33)が、前記第1の形成ドラム(6)を前記カーカス構造組立ライン(2’)から仕上げユニット(33)それ自体に移送するための機器を含む、請求項65に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項67】
前記第1の形成ドラム(6)を前記カーカス構造仕上げユニット(33)に移送するための前記機器が、ロボットアーム(44)を含む、請求項66に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項68】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、
−第2の形成ドラム(7)上にベルト下層を取り付けるための機器を備えたベルト下層取付けワークステーション(20)
を含む、請求項48に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項69】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、動作上インラインに配置された以下のワークステーション:
−前記第2の形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるための機器を備えた第1のベルト取付けワークステーション(21)と、
−前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるための機器を備えた第2のベルト取付けワークステーション(23)と、
−前記半径方向外側のベルトストリップ上に円周方向に配置され、少なくともその軸方向外側の位置に取り付けられる、少なくとも1つの第1のコード層を取り付けるための機器を備えたコード取付けワークステーション(24)と、
−前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるための機器を備えた少なくとも1つのトレッドバンド組付けワークステーション(25)と、
を含む、請求項48又は68に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項70】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、少なくとも1つの第2の中間要素を前記第1のベルトストリップに重層するための機器を備えた第2の中間要素重層ワークステーション(22)を含む、請求項48、68、69のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項71】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、前記トレッドバンドの軸方向外側の位置にサイドウォールの少なくとも1つの第2の部分を組み立てるための機器を備えた第2のサイドウォール組立ワークステーション(26)を含む、請求項48、68〜70のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項72】
前記クラウン構造組立ライン(3’)が、
−前記第2の形成ドラム上に部分的に組み立てられる前記クラウン構造の一部組立て用の第1のユニット(34)であって、少なくとも1つのベルト下層取付けワークステーション(20)と、第1のベルト取付けワークステーション(21)と、第2のベルト取付けワークステーション(23)とを含む第1のユニット(34)と、
−前記第2の形成ドラム(7)と形状の異なる第3の形成ドラム(27)上に仕上げられる前記クラウン構造の一部組立て用の第2のユニット(35)であって、少なくとも1つのコード取付けワークステーション(24)と、少なくとも2つのトレッドバンド組付けワークステーション(25)と、第2のサイドウォール組立ワークステーション(26)とを含む第2のユニット(35)と、
−前記クラウン構造の一部組立て用の前記第1のユニット(34)の前記第2の形成ドラム(7)から、前記クラウン構造の一部組立て用の前記第2のユニット(35)の前記第3の形成ドラム(27)へのクラウン構造移送ワークステーション(28)と、
を含む、請求項48、68〜71のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項73】
前記クラウン構造の一部組立て用の前記第1のユニット(34)が、第2の中間要素重層ワークステーション(22)を含む、請求項72に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項74】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)の前記第2のベルト取付けワークステーション(23)が、前記第2のベルトストリップの半径方向外側の位置に第3のベルトストリップを取り付けるための機器も備える、請求項69、又は請求項69に従属するときの、請求項70〜73のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項75】
前記クラウン構造移送ワークステーション(28)が、前記第1のベルトストリップの端部を曲げ返して前記第2のベルトストリップに重ねるための機器も含む、請求項72に従属する請求項74に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項76】
前記クラウン構造移送ワークステーション(28)が、前記第1のベルトストリップの端部を曲げ返して前記第2のベルトストリップ及び前記第3のベルトストリップに重ねるための機器も含む、請求項72に従属する請求項74に記載のタイヤを製造するためのプラント(1’)。
【請求項77】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、前記コード取付けワークステーション(24)の下流に、前記コード層の半径方向外側の位置に少なくとも1つの補助層を取り付けるための機器を備えた補助層取付けワークステーションを含む、請求項69〜76のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項78】
前記組付け及び整形ワークステーション(4)と動作上連係しているグリーンタイヤ保管ワークステーション(30)を含む、請求項45〜77のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項79】
前記グリーンタイヤを前記組付け及び整形ワークステーション(4)から前記グリーンタイヤ保管ワークステーション(30)に移送するための機器を含む、請求項78に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項80】
前記グリーンタイヤを前記組付け及び整形ワークステーション(4)から前記グリーンタイヤ保管ワークステーション(30)に移送するための前記機器が、ロボットアーム(29)を含む、請求項79に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項81】
前記グリーンタイヤの前記組付け及び整形ワークステーション(4)が、
−前記第2の形成ドラム(7)又は前記第3の形成ドラム(27)の少なくとも1つの待機位置と、
−前記第1の形成ドラム(6)と結合した前記カーカス構造の半径方向外側の位置に前記クラウン構造を移送するための、前記クラウン構造の移送用機器と、
を含む、請求項46又は50に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項82】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)の外側に位置するカーカス構造の保管用ワークステーションを含む、請求項47に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項83】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)の前記ドラム集積ワークステーション(0)と同じものであるカーカス構造の保管用ワークステーションを含む、請求項53に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項84】
クラウン構造保管ワークステーション(41)をさらに含む、請求項45〜83のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項85】
前記プライ取付けワークステーション(13)と、前記第1のベルト取付けワークステーション(21)と、前記第2のベルト取付けワークステーション(23)と、前記コード取付けワークステーション(24)とのなかの少なくとも1つが、基本半製品(37)をそれぞれのワークステーションに供給するための少なくとも1つのユニットと動作上連係している、請求項56又は69に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項86】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)及び前記クラウン構造組立ライン(3、3’)のうちの少なくとも1つに供給されるのに好適な基本半製品の予備作製用ライン(31)を含む、請求項47又は48に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項87】
前記第1の形成ドラム(6)と、前記第2の形成ドラム(7)と、前記第3の形成ドラム(27)とのなかの少なくとも1つの寸法を調整するための機器を含む、請求項45、46、50のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項88】
前記第1の形成ドラム(6)が軸方向に調整可能である、請求項45〜87のいずれか一項に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項89】
前記第2の形成ドラム(7)が半径方向に調整可能である、請求項46に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項90】
前記カーカス構造組立ライン(2、2’)が、前記第1の形成ドラム(6)を同じカーカス構造組立ライン(2、2’)のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える、請求項47に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項91】
前記クラウン構造組立ライン(3、3’)が、前記第2の形成ドラム(7)を同じクラウン構造組立ライン(3、3’)のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える、請求項48に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項92】
前記第2の形成ドラム(7)を前記クラウン構造組立ライン(3、3’)のワークステーションから次のワークステーションに移送するための前記機器が、少なくとも1本のロボットアーム(38)を含む、請求項91に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項93】
前記クラウン構造組立ライン(3’)が、前記第3の形成ドラム(27)を、前記クラウン構造の一部組立て用の前記第2のユニット(35)のワークステーションから次のワークステーションに移送するための機器を備える、請求項72に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項94】
前記第3の形成ドラム(27)を、前記クラウン構造の一部組立て用の前記第2のユニット(35)のワークステーションから次のワークステーションに移送するための前記機器が、少なくとも1本のロボットアーム(38)を含む、請求項93に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。
【請求項95】
前記第3の形成ドラム(27)が凸面状の形成表面を含む、請求項72に記載のタイヤを製造するためのプラント(1、1’)。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−51329(P2011−51329A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101556(P2010−101556)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【分割の表示】特願2010−526379(P2010−526379)の分割
【原出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(598164186)ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ (123)
【Fターム(参考)】