説明

車体の上部構造

【課題】本発明は、コスト高や重量増加を招来することなく、簡単な構造で車室内のこもり音の低減を図ることが可能な車体の上部構造を提供することにある。
【解決手段】本発明は、フロントウインド1の下端に接合されるカウルパネル11と、フロントウインド1の上端及びルーフパネル3の前端に接合されるフロントメンバ31と、ルーフパネル3の後端及びリヤウインド2の前端に接合されるリヤメンバ33とを設けた車体の上部構造において、カウルパネル11、ルーフパネル3のフロントメンバ31及びリヤメンバ33の固有振動数は、カウルパネル11、フロントメンバ31、リヤメンバ33の順に高い値としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両における車体の上部構造に係り、特に車室内のこもり音の低減を図った車体の上部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の車室内には、乗員の快適性を損ねるこもり音が発生している。このような車室内のこもり音の発生原因の一つとしては、ウインド面の上下(ウインド法線方向)の振動がある。
ところで、近年、燃費の向上や高速安定性の確保などの理由から、車両の空気抵抗の低減が進められている。これに伴い、ウインド(特にフロントウインド)の傾斜が大きくなる傾向にあるため、ウインドの面積は大きくなり、車室内の外殻面積での占める割合が大きくなって来ている。このようなウインドは均一材質の大きな面積となるため、車室内のこもり音に大きな影響があり、ウインドの振動を制御することはますます重要となって来ている。
【0003】
そこで、従来、特許文献1に示されているように、車室内前端部のカウルパネルの剛性向上によってこもり音を低減した例や、特許文献2及び3に示されているように、ルーフパネルの振動に着目して、ルーフの振動を、メンバまたはリンフォースメントの追加などの構成により低減した例がある。
【特許文献1】特開2007−137367号公報
【特許文献2】特開2007−168699号公報
【特許文献3】特開2004−168081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に示される従来の構造にあっては、カウルパネルの剛性を向上させるに過ぎないので、その効果は局所的であり、カウルパネルとダッシュパネルとの周辺の振動を低減させるのみとなっている。また、特許文献2及び3に示される従来の構造にあっては、メンバやリンフォースメントを追加しているので、構造が複雑で重量も増えることになり、生産性、燃費、コストなどの点で問題を有している。しかも、ルーフ部に限った対策であり、車室内のこもり音の発生原因の一つであるウインドの振動についての対策とはなっていない。
なお、各メンバの剛性を高くし、リジッドに固定することでウインドの振動を抑えることも考えられるが、パネルの板厚増加、高張力鋼板の使用やリンフォースメントの追加などで部品の剛性を高くすることは、材料のコスト高や加工性の低下を招くだけでなく、ルーフ部分の重量増加から燃費の悪化も招くという問題を有している。また、車両の加減速時において、重量が増加したルーフ部分を支えるために、車体の基部にも補強が必要となり、更なる生産性の低下や燃費の悪化を招いてしまうという問題もある。
【0005】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、コスト高や重量増加を招来することなく、簡単な構造で車室内のこもり音の低減を図ることが可能な車体の上部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、フロントウインドの下端に接合されるカウルパネルと、前記フロントウインドの上端及びルーフパネルの前端に接合されるフロントメンバと、前記ルーフパネルの後端及びリヤウインドの前端に接合されるリヤメンバとを設けた車体の上部構造において、前記カウルパネル、前記ルーフパネルの前記フロントメンバ及び前記リヤメンバの固有振動数は、前記カウルパネル、前記フロントメンバ、前記リヤメンバの順に高い値としている。
【0007】
また、本発明において、前記カウルパネルの固有振動数が車室内のこもり音固有振動数よりも高く、前記フロントメンバの固有振動数が前記車室内のこもり音固有振動数よりも高く、かつ前記リヤメンバの固有振動数が前記車室内のこもり音固有振動数よりも低くなるように設定されている。
さらに、本発明において、センタピラーの上端を繋ぎ、かつ前記ルーフパネルの中間に接合されるセンタメンバを設け、前記カウルパネル、前記ルーフパネルの前記フロントメンバ、前記リヤメンバ及び前記センタメンバの固有振動数は、前記カウルパネル、前記フロントメンバ、前記センタメンバ、前記リヤメンバの順に高い値としている。
【0008】
また、本発明において、前記リヤウインドの後端に接合されるパーティションメンバを設け、前記パーティションメンバの固有振動数が前記リヤメンバの固有振動数よりも低くなるように設定されている。
さらに、本発明において、前記カウルパネルは車両横方向から見て閉断面形状を有し、前記カウルパネルの車幅方向中央にはバルク構造の立壁を有している。
そして、本発明において、前記フロントメンバは閉断面形状を有し、前記フロントメンバの車幅方向中央にはバルク構造の立壁を有している。
【発明の効果】
【0009】
上述の如く、本発明に係る車体の上部構造は、フロントウインドの下端に接合されるカウルパネルと、前記フロントウインドの上端及びルーフパネルの前端に接合されるフロントメンバと、前記ルーフパネルの後端及びリヤウインドの前端に接合されるリヤメンバとを設けたものであって、前記カウルパネル、前記ルーフパネルの前記フロントメンバ及び前記リヤメンバの固有振動数は、前記カウルパネル、前記フロントメンバ、前記リヤメンバの順に高い値としている。
このような本発明に係る車体の上部構造は、次の点を考慮したものである。すなわち、ウインドを支えるカウルパネル及びメンバの固有振動数が車室内の音響モードの固有振動数と一致すると、ウインド面の振動が大きくなり、こもり音が大きくなることが知られている。この音響モードは、車室内の前後方向中央を境にして、車室前方と車室後方のそれぞれに向かって大きく振動する形態となるので、車室の前後の振動を抑えることがこもり音の低減には効果がある。また、こもり音の原因は、エンジン・アイドリング時のエンジン振動やステアリング振動などが原因と考えられるので、車室前部の振動が大きくなる傾向にある。さらに、カウルパネル及びメンバの各固有振動数が一致している場合、特定の振動数で複数のカウルパネル及びメンバが同調して振動するので、こもり音が増大するおそれがある。そのため、ウインドもしくはルーフパネルの両端に位置するメンバ同士の固有振動数は異なっていることが望ましい。
【0010】
これらを踏まえて、本発明に係る車体の上部構造では、振動源により近い車室前部のカウルパネル部の剛性を最も高くし、ルーフパネルのフロントメンバ、ルーフパネルのリヤメンバと徐々に剛性を下げており、その結果、メンバなどの剛性を無駄に向上させる必要がなく、効率良く車室内のこもり音を低減できる。しかも、本発明の上部構造によれば、車両重量の増加を抑えることができるとともに、複雑な構造を取ることなく、車室内のこもり音の対策を行うことができる。
【0011】
また、本発明において、前記カウルパネルの固有振動数が車室内のこもり音固有振動数よりも高く、前記フロントメンバの固有振動数が前記車室内のこもり音固有振動数よりも高く、かつ前記リヤメンバの固有振動数が前記車室内のこもり音固有振動数よりも低くなるように設定されている。したがって、本発明に係る車体の上部構造においては、カウルパネル、ルーフパネルのフロントメンバ及びルーフパネルのリヤメンバのいずれも、車室内のこもり音固有振動数と一致することがなく、かつルーフパネルのリヤメンバの剛性を低くすることが可能になるので、無駄な剛性向上を図ることなく、効率良く車室内のこもり音を低減でき、車両重量の増加を抑え、複雑な構造を取ることなく、車室内のこもり音を低減できる。
【0012】
さらに、本発明において、センタピラーの上端を繋ぎ、かつ前記ルーフパネルの中間に接合されるセンタメンバを設け、前記カウルパネル、前記ルーフパネルの前記フロントメンバ、前記リヤメンバ及び前記センタメンバの固有振動数は、前記カウルパネル、前記フロントメンバ、前記センタメンバ、前記リヤメンバの順に高い値としている。したがって、本発明に係る車体の上部構造においては、センタピラーの上端を繋ぎ、かつルーフパネルのセンタメンバが存在する場合、センタメンバによりルーフパネルの固有振動が低減されるだけではなく、車室内全体の音響モードが改善されることになる。この場合、センタメンバの剛性をフロントメンバとリヤメンバとの間に設定することにより、無駄な剛性向上をすることなく、効率良く車室内のこもり音を低減でき、車両重量の増加を抑え、複雑な構造を取ることなく、車室内のこもり音を低減できる。
【0013】
また、本発明において、前記リヤウインドの後端に接合されるパーティションメンバを設け、前記パーティションメンバの固有振動数が前記リヤメンバの固有振動数よりも低くなるように設定されている。したがって、本発明に係る車体の上部構造においては、パーティションメンバを設ける場合、振動源から最も遠く、リヤウインドの面積はフロントウインドの面積に比べ小さいことから、パーティションメンバの剛性をリヤメンバの剛性よりも低く設定することが可能になる。これにより、無駄な剛性向上をすることなく、効率良く車室内のこもり音を低減でき、車両重量の増加を抑え、複雑な構造を取ることなく、車室内のこもり音の低減対策を行うことができる。
【0014】
さらに、本発明において、前記カウルパネルは車両横方向から見て閉断面形状を有し、前記カウルパネルの車幅方向中央にはバルク構造の立壁を有している。すなわち、本発明に係る車体の上部構造においては、ウインドの上下振動を低減するのに最も剛性が必要なカウルパネル部において、閉断面とし中央にリンフォースメント(立壁)を設けてバルク構造とした。この理由として、ウインドの上下方向の振動を低減するには、カウルパネル部でウインドの下部を押えるとともに、特に中央部の剛性を向上させることが効果的であるからである。この構成により、効率良く車室内のこもり音を低減できる。
【0015】
そして、本発明において、前記フロントメンバは閉断面形状を有し、前記フロントメンバの車幅方向中央にはバルク構造の立壁を有している。すなわち、本発明に係る車体の上部構造においては、ウインドの上下振動を低減するのにカウルパネル部に続いて剛性が必要なルーフパネルのフロントメンバにおいて、閉断面とし中央にリンフォースメント(立壁)を設けてバルク構造とした。この理由として、ウインドの上下方向の振動を低減するには、カウルパネル部でウインドの下部を押えるとともに、フロントメンバでウインドの上部を押えることが効果的であるからである。また、バルク構造で中央部の剛性を向上させることは、フロントウインドの上下振動を低減するだけでなく、ルーフの振動モードの振幅部分を抑える効果があり、この構成により、効率良く車室内のこもり音を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る車体の上部構造について、図面を参照しながら、その実施形態に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車体の上部構造が適用される自動車を斜め上側方から見た斜視図、図2は図1における自動車の車体前部に位置するカウルパネル及びフロントウインドの斜視図、図3はカウルフロントパネルを取り除いた図2におけるカウルパネの拡大斜視図、図4は上記実施形態の上部構造が適用される自動車のルーフパネル周辺の側面図である。
【0017】
図1〜図4に示すように、本発明の実施形態における自動車の車体の上部構造は、フロントウインド1の後端部(上部)からリヤウインド2の前端部(上部)までを覆うループパネル3を備えており、該ループパネル3は、車両前後方向及び車幅方向の全領域にわたって設けられている。また、フロントウインド1の車幅方向両側にはフロントピラー4が車両前後方向に沿ってそれぞれ設けられ、ループパネル3の車幅方向両側にはセンタピラー5が車両上下方向に沿ってそれぞれ設けられている。そして、フロントウインド1、ループパネル3及びリヤウインド2の左右両側面には、サイドボディパネル6がそれぞれ設けられている。
【0018】
フロントウインド1の下端には、車幅方向の略全長にわたって延在するカウルパネル11が接着剤などを介して接合されており、このカウルパネル11は、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネル12の上方に配設されている。なお、ダッシュパネル12は、図示しないフロントストラット部の後方に位置している。
カウルパネル11は、図2及び図3に示すように、車両前方が開口する断面略コ字状に配置したカウルトップパネル13、カウルアッパパネル14及びカウルロアパネル15の3部品で構成されており、車両前方の開口部は、カウルフロントパネル(リンフォースメント)16によって閉塞されている。したがって、カウルパネル11は、車両横方向から見て閉断面形状を有し、バルク構造としており、その車幅方向中央には、バルク構造の立壁をなすリンフォースメンバ17が設けられている。
【0019】
一方、ルーフパネル3の下方であって、フロントウインド1の上端及びルーフパネル3の前端には、フロントメンバ31が接着剤などを介して接合されている。このため、フロントメンバ31は、フロントウインド1の上端形状及びルーフパネル3の前端形状に対応して車両前方へ突出する湾曲形状に形成され、車幅方向の略全長にわたって延在している。しかも、フロントメンバ31は閉断面形状を有し、バルク構造としており、その車幅方向中央には、カウルパネル11と同様、バルク構造の立壁をなすリンフォースメンバ(図示せず)が設けられている。
また、ルーフパネル3の下方であって、フロントメンバ31の車両後方に位置するルーフパネル3の前後方向の中間箇所には、センタピラー5の上端を繋ぐセンタメンバ32が接合されている。このため、センタメンバ32は、ルーフパネル3の中間部に対応して直線状に形成され、車幅方向の略全長にわたって延在している。なお、センタメンバ32の車幅方向両端は、センタピラー5の上部の接合位置と一致している。
【0020】
そして、ルーフパネル3の下方であって、センタメンバ32の車両後方に位置するルーフパネル3の後端には、リヤメンバ33が接合されている。このため、リヤメンバ33は、ルーフパネル3の後端形状及びリヤウインド2の前端形状に対応して車両後方へ突出する湾曲形状に形成され、車幅方向の略全長にわたって延在している。
さらに、リヤメンバ33の後方には、リヤウインド2の前端(上部)が接着剤などを介して接合されている。また、リヤウインド2の後端(下部)には、パーティションメンバ34が接着剤などを介して接合されている。このパーティションメンバ34は、リヤウインド2の後端形状に対応して車両後方へ突出する湾曲形状に形成され、車幅方向の略全長にわたって延在している。
【0021】
また、本発明の実施形態のカウルパネル11、ルーフパネル3のフロントメンバ31、センタメンバ32及びリヤメンバ33の固有振動数は、カウルパネル11、フロントメンバ31、センタメンバ32、リヤメンバ33の順に高い値としている。例えば、最も高いカウルパネル11の固有振動数は85Hzに設定され、最も低いリヤメンバ33の固有振動数は45Hzに設定されている。そして、パーティションメンバ34の固有振動数は、リヤメンバ33の固有振動数よりも低くなるように設定されている。すなわち、カウルパネル11、フロントメンバ31、センタメンバ32、リヤメンバ33及びパーティションメンバ34同士の固有振動数は、互いに異なるように設定され、特定の振動数で複数のメンバが同調して振動しないようになっている。このため、振動源に最も近いカウルパネル11の剛性を最も高くし、振動源から最も遠いパーティションメンバ34の剛性を最も低くしている。
しかも、カウルパネル11の固有振動数は、車室内のこもり音固有振動数よりも高く、フロントメンバ31の固有振動数は、車室内のこもり音固有振動数よりも高く、かつリヤメンバ33の固有振動数は、車室内のこもり音固有振動数よりも低くなるように設定されている。これにより、カウルパネル11、フロントメンバ31、センタメンバ32、リヤメンバ33及びパーティションメンバ34のいずれもが車室内のこもり音固有振動数と一致しないように構成されている。
【0022】
本発明の実施形態に係る車体の上部構造では、車体前部から車体後部にかけて配設されるカウルパネル11、ルーフパネル3のフロントメンバ31、センタメンバ32及びリヤメンバ33、パーティションメンバ34の各固有振動数をこの順に高い値となるように設定する一方、カウルパネル11の固有振動数を車室内のこもり音固有振動数よりも高く、フロントメンバ31の固有振動数を車室内のこもり音固有振動数よりも高くするとともに、リヤメンバ33の固有振動数を車室内のこもり音固有振動数よりも低くなるように設定しているため、エンジンやトランスミッションから車体フレームやダッシュパネル11を介して車室内に伝播する振動、フロントサスペンションフレームからステアリングシャフトを介してフロントピラー4に伝播する振動、前輪の荷重を受けるフロントストラット部から車室内に伝播する振動などを減衰させることが可能となり、効率良く車室内のこもり音を低減できる。
【0023】
しかも、本発明の実施形態に係る車体の上部構造では、振動源に最も近いカウルパネル11の剛性を最も高くし、ルーフパネル3のフロントメンバ31、センタメンバ32及びリヤメンバ33にかけて徐々に剛性を下げ、振動源から最も遠いパーティションメンバ34の剛性を最も低くしているため、無駄な剛性向上や複雑な構造を採用する必要がなくなり、車両重量の増加やコスト高を抑えながら、こもり音抑制の対策を行うことができる。
【0024】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る車体の上部構造が適用される自動車を斜め上側方から見た斜視図である。
【図2】図1における自動車の車体前部に位置するカウルパネル及びフロントウインドを示す斜視図である。
【図3】カウルフロントパネルを取り除いた図2におけるカウルパネルを示す拡大斜視図である。
【図4】上記実施形態の上部構造が適用される自動車のルーフパネル周辺の側面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 フロントウインド
2 リヤウインド
3 ルーフパネル
4 フロントピラー
5 センタピラー
11 カウルパネル
13 カウルトップパネル
14 カウルアッパパネル
15 カウルロアパネル
16 カウルフロントパネル
17 リンフォースメンバ(立壁)
31 フロントメンバ
32 センタメンバ
33 リヤメンバ
34 パーティションメンバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントウインドの下端に接合されるカウルパネルと、前記フロントウインドの上端及びルーフパネルの前端に接合されるフロントメンバと、前記ルーフパネルの後端及びリヤウインドの前端に接合されるリヤメンバとを設けた車体の上部構造において、
前記カウルパネル、前記ルーフパネルの前記フロントメンバ及び前記リヤメンバの固有振動数は、前記カウルパネル、前記フロントメンバ、前記リヤメンバの順に高い値としたことを特徴とする車体の上部構造。
【請求項2】
前記カウルパネルの固有振動数が車室内のこもり音固有振動数よりも高く、前記フロントメンバの固有振動数が前記車室内のこもり音固有振動数よりも高く、かつ前記リヤメンバの固有振動数が前記車室内のこもり音固有振動数よりも低くなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車体の上部構造。
【請求項3】
センタピラーの上端を繋ぎ、かつ前記ルーフパネルの中間に接合されるセンタメンバを設け、前記カウルパネル、前記ルーフパネルの前記フロントメンバ、前記リヤメンバ及び前記センタメンバの固有振動数は、前記カウルパネル、前記フロントメンバ、前記センタメンバ、前記リヤメンバの順に高い値としたことを特徴とする請求項1に記載の車体の上部構造。
【請求項4】
前記リヤウインドの後端に接合されるパーティションメンバを設け、前記パーティションメンバの固有振動数が前記リヤメンバの固有振動数よりも低くなるように設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車体の上部構造。
【請求項5】
前記カウルパネルは車両横方向から見て閉断面形状を有し、前記カウルパネルの車幅方向中央にはバルク構造の立壁を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車体の上部構造。
【請求項6】
前記フロントメンバは閉断面形状を有し、前記フロントメンバの車幅方向中央にはバルク構造の立壁を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車体の上部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−58622(P2010−58622A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225464(P2008−225464)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】