説明

車体下部構造

【課題】車両の前面に加わる荷重に対する強度を高め、車両の前面に荷重が加わった際に所望の車室空間を確保する車体下部構造を提供する。
【解決手段】車体下部構造11では、車室の床に含まれるフロアフレーム17は、断面コ字形状の溝内に補強部材91が取付けられている。補強部材91は、溝形の第1補強部材95の第1溝底辺106に沿って溝形の第2補強部材96の第2溝底辺114が配置され、第1溝底辺に第2溝底辺から離れる方向に突出させた断面凸状の第1凸ビード部115が成形され、第2溝底辺に第1溝底辺から離れる方向に突出させ断面凸状の第2凸ビード部126が成形され、第1・第2凸ビード部によって閉断面形状を形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイドボデー下部のサイドシルと、車室の床に含まれ車両の前後方向に長尺なフロアフレーム及びフロアクロスメンバーと、を備えた車体下部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車体は、衝突時の乗員保護を目的に高強度化が図られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平10−218035号公報(第4頁、図1)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図5は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来の自動車の側部車体構造201は、車体の下側部のサイドシル202内に長さL1の第1のサイドシルレインフォースメント203が配置されて前がフロントヒンジピラー204に結合し、後がセンタピラー205後方の第3クロスメンバー206に重ねられ、サイドシル202内に長さL2の第2のサイドシルレインフォースメント207が配置されて、前がフロントヒンジピラー204に結合し、後がセンタピラー205前方の第2クロスメンバー208に重ねられているから、側突荷重を有効に支持することができるというものである。
【0004】
しかし、特許文献1の自動車の側部車体構造201では、側突荷重を有効に支持するが、自動車の前面に加わる前面衝突の衝撃に対して強度を高め難くいという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、車両の前面に加わる荷重に対する強度を高め、車両の前面に荷重が加わった際に所望の車室空間を確保する車体下部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明では、車室の床に含まれ車両の前後方向に長尺なフロアフレームと、サイドボデーの下部のサイドシルとを備えた車体下部構造において、フロアフレームは、断面コ字形状の溝内に補強部材が取付けられ、補強部材は、溝形の第1補強部材の第1溝底辺に沿って溝形の第2補強部材の第2溝底辺が配置され、第1溝底辺に第2溝底辺から離れる方向に突出させた断面凸状の第1凸ビード部が成形され、第2溝底辺に第1溝底辺から離れる方向に突出させ断面凸状の第2凸ビード部が成形され、第1・第2凸ビード部によって閉断面形状を形成していることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明では、補強部材は、運転席のフロアフレームに配置されるとともに、一端が運転席の前部に配置され、他端側が運転席に配置された座席の前部の下方に配置されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明では、第2補強部材は、サイドシルに接続されている第1フロアクロスメンバーまで他端が延長されていて、第1補強部材は、サイドボデーのセンタピラーに接続している第2フロアクロスメンバーまで他端が延長されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、座席の後部が、第2フロアクロスメンバーの上方に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、フロアフレームは、断面コ字形状の溝内に補強部材が取付けられ、補強部材は、溝形の第1補強部材の第1溝底辺に沿って溝形の第2補強部材の第2溝底辺が配置され、第1溝底辺に第2溝底辺から離れる方向に突出させた断面凸状の第1凸ビード部が成形され、第2溝底辺に第1溝底辺から離れる方向に突出させ断面凸状の第2凸ビード部が成形され、第1・第2凸ビード部によって閉断面形状を形成しているので、フロアフレームの開口を封じているフロアパネルとフロアフレームとで形成されている閉断面(第1の閉断面)の断面積が小さくても、第1・第2補強部材によってフロアフレームの内部に断面積が最大となるような、別の第2の閉断面を形成することができる。その結果、第1・第2凸ビード部で形成される第2の閉断面によってフロアフレーム自体に伝わる力は小さくなり、結果的にフロアフレーム全体の長手方向の強さが増し、車両の前面に加わる荷重に対するフロアフレームの強度を高めることができるという利点がある。
【0011】
また、このように、第1・第2補強部材によって、フロアフレームの長手方向の強度を調節できるので、フロアフレームの長手方向の強度を比較的必要としない車種にはフロアフレームのみとし、逆に、長手方向の強度を高める必要がある車種の場合には、第1・第2補強部材を採用する。つまり、同一のフロアフレームを用いて、異なる強度要求の車種を製作することができる。
【0012】
請求項2に係る発明では、補強部材は、運転席のフロアフレームに配置されるとともに、一端が運転席の前部に配置され、他端側が運転席に配置された座席の前部の下方に配置されているので、補強部材によって、運転席の前部、例えば足元から運転席の座席の前部までの間のフロアフレームの強度は高まり、車両の前面に荷重が加わった際に、運転席の足元から運転席の座席までの間に所望の車室空間を確保することができるという利点がある。
【0013】
請求項3に係る発明では、第2補強部材は、サイドシルに接続されている第1フロアクロスメンバーまで他端が延長されていて、第1補強部材は、サイドボデーのセンタピラーに接続している第2フロアクロスメンバーまで他端が延長されているので、車両の前面に荷重が加わると、力は第1・第2補強部材によって、第1フロアクロスメンバーからサイドシルに伝わり、さらに、第2補強部材によって、センタピラーに伝わる。その結果、フロアフレームに加わった力を車体全体に分散させることができる。従って、車両の前面に加わる荷重を車体全体で吸収することができる。
【0014】
請求項4に係る発明では、座席の後部が、第2フロアクロスメンバーの上方に配置されているので、車両の前面に加わる荷重に対して、座席は第2フロアクロスメンバーから前方の補強部材として機能し、この座席下のフロアフレームに取付けられる第2補強部材を省くことができ、軽量化を図ることができる。
また、座席に加わる前後方向の力に対する座席の取付け強度が増加し、座席の前後方向への変位を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、本発明の車体下部構造の斜視図である。
車体下部構造11は、車室12の側壁に含まれる左右のサイドボデー13,14下部の左右のサイドシル15,16と、車室12の床に含まれる左右のフロアフレーム17,18と、左右のサイドシル15,16間に接続されている第1フロアクロスメンバー21と、左右のフロアフレーム17,18間に接続されている第2フロアクロスメンバー22と、左のフロアフレーム17と左のサイドシル15間に取付けられた左アウトリガー23と、右のフロアフレーム18と右のサイドシル16間に取付けられた右アウトリガー24と、左のフロアフレーム17に接続された左のフロントサイドフレーム25と、右のフロアフレーム18に接続された右のフロントサイドフレーム26と、フロアパネル27と、を備え、例えば、左ハンドルの車両31の車体32に採用されたものである。
【0016】
図中、33はエンジンルーム、34は左のサイドシル15に立設された左のセンタピラー、35は右のサイドシル16に立設された右のセンタピラー、36は左右のフロアフレーム17,18間に配置されて第1フロアクロスメンバー21に一端が支持された縦フレームある。
【0017】
左のフロントサイドフレーム25は、後端41が左のフロアフレーム17の前端42に接続している。
右のフロントサイドフレーム26は、後端43が右のフロアフレーム18の前端44に接続している。
【0018】
左のサイドシル15は、前端46が左のフロアフレーム17の前端42に前アウトリガー47によって接合されている。
右のサイドシル16は、前端48が右のフロアフレーム18の前端44に前アウトリガー51によって接合されている。
【0019】
第1フロアクロスメンバー21は、左に配置された運転席53の座席54(図2参照)の前部55及び助手席56の座席(座席54と同様)の前部(前部55と同様)が取付けられる位置に配置され、左端57が左のサイドシル15に接合され、右端58が右のサイドシル16に接合され、上部61にめねじを有する座席前部取付け部62,62が形成され、フロアパネル27の上面に下部63が取付けられ、下部63の左側がフロアパネル27下の左のフロアフレーム17に取付けられ、下部63の右側がフロアパネル27下の右のフロアフレーム18に取付けられている。
【0020】
第2フロアクロスメンバー22は、左のセンタピラー34の下部に左アウトリガー23を介して接合された左のフロアフレーム17のクロス部66に左端67が取付けられ、右のセンタピラー35に右アウトリガー24を介して接続された右のフロアフレーム18のクロス部68に右端71が取付けられ、左端67にめねじを有する座席後部取付け部72が取付けられ、右端71にめねじを有する座席後部取付け部73が取付けられている。
【0021】
左アウトリガー23には、めねじを有する座席後部取付けブラケット75が形成されている。
右アウトリガー24には、めねじを有する座席後部取付けブラケット76が形成されている。
【0022】
図2は、本発明の車体下部構造の側面図であり、運転席53の座席54と左のフロアフレーム17並びに第1フロアクロスメンバー21との関係を示している。図1を併用して説明する。
【0023】
第1フロアクロスメンバー21はまた、座席前部取付け部62,62に座席54の前部55が取付けられ、座席54の前部55を支持している。同様に、助手席56の座席を支持している。
第2フロアクロスメンバー22はまた、フロアパネル27を通して座席後部取付け部72に座席54の後部78が取付けられ、座席54の後部78を支持している。同様に、助手席56の座席を支持している。
【0024】
左アウトリガー23は、フロアパネル27を通して座席後部取付けブラケット75に座席54の後部78が取付けられ、座席54の後部78を支持している。同様に、助手席56の座席を支持している。
【0025】
図3は、図1の3−3線断面図であり、左のフロアフレーム17の断面を示している。図1を併用して説明する。
左のフロアフレーム17は、長手方向(図1の矢印a1の方向)に直交する断面形状がコ字形で、溝底辺81と、溝底辺81に連なる側辺82,83が成形され、長手方向(矢印a1の方向)が車両31の前後方向(矢印a1の方向)に配置されて車室12の床となる直線状の梁部84が成形され、直線状の梁部84に連ねて車室12とエンジンルーム33との境界近傍に曲げ部85が成形され、曲げ部85に連ねてエンジンルーム33に達する傾斜部86が成形され、傾斜部86の端が前端42であり、溝底辺81に対向する開口88を上向き(矢印a2の方向)に配置しているもので、溝内に補強部材91が取付けられている。Hはフロアフレーム17の梁部84の平均高さである。
なお、「断面形状がコ字形」とは、U字形や側辺82,83とでV字状を形成するように側辺82,83が傾斜しているものを含む。
【0026】
側辺82は、V字状をなすように所定の角度θだけ傾いて、高さの中央(H×約50%)に掛止段部92が形成されている。
側辺83は、V字状をなすように所定の角度θだけ傾いて、高さの中央(H×約50%)に掛止段部93が形成されている。
溝底辺81には、補強部材91を組付ける際に用いる基準孔94が開けられている。
【0027】
図4は、本発明の車体下部構造が備える補強部材の斜視図である。図1、図2及び図3を併用して説明する。
補強部材91は、第1補強部材95と、第2補強部材96とからなり、運転席53のフロアフレーム17に配置され、一端(前端)101が運転席53の前部102に配置され、他端側(後端側)103が運転席53に配置された座席54の前部55の下方に配置されている。
【0028】
「運転席53の前部102」とは、運転者が足を置く位置である。
「補強部材91の他端側(後端側)103」とは、座席54の前部55の下方に配置される部位であり同時に、座席前部取付け部62の下方に配置される部位である。つまり、他端(他端(後端)112、他端(後端)125)の近傍であり、車両によっては、中央(長さの約50%)の近傍でもよい。
【0029】
第1補強部材95は、長手方向(矢印a1の方向)に直交する断面形状がコ字状で、第1溝底辺106と、第1溝底辺106に連なる第1側辺107,108とが成形されたもので、一端(前端)111が運転席53の前部102に配置され、他端(後端)112が運転席53に配置した座席54の後部78の下方に配置されている。また、他端(後端)112は、左のセンタピラー34の下端に接続している第2フロアクロスメンバー22まで延長されている。L1は第1補強部材95の長さである。
一端(前端)111は、補強部材91の一端(前端)101でもある。
【0030】
第1溝底辺106は、図3に示しているように、第1溝底辺106の幅の中央に第2補強部材96の第2溝底辺114から離れる方向(矢印a3の方向)に突出させた断面凸状の第1凸ビード部115が成形され、第1凸ビード部115に第1基準孔116が開けられている。
第1基準孔116は、左のフロアフレーム17の基準孔94に同心であり、直径は基準孔94より小さい。
【0031】
第1凸ビード部115は、第1溝底辺106に連なる第1縦辺117,117が成形され、第1縦辺117,117に連なるとともに第1溝底辺106に平行に第1横辺118が成形されている部位である。
【0032】
第2補強部材96は、長手方向(矢印a1の方向)に直交する断面形状がコ字状で、第2溝底辺114と第2溝底辺114に連なる第2側辺122,123とが成形されたもので、一端(前端)124が運転席53の前部102に配置され、他端(後端)125が運転席53に配置された座席54の後部78の下方に配置されている。また、他端(後端)125は左のサイドシル15に接続されている第1フロアクロスメンバー21まで延長されている。L2は第2補強部材96の長さである。
一端(前端)124は、補強部材91の一端(前端)101でもある。
【0033】
第2溝底辺114は、第2溝底辺114の幅の中央に第1補強部材95の第1溝底辺106から離れる方向(矢印a4の方向)に突出させた断面凸状の第2凸ビード部126が成形され、第2凸ビード部126に第2基準孔127が開けられている。
第2基準孔127は、左のフロアフレーム17の基準孔94に同心であり、直径は第1基準孔116より小さい。
【0034】
第2凸ビード部126は、第2溝底辺114に連なる第2縦辺131,131が成形され、第2縦辺131,131に連なるとともに第2溝底辺114に平行に第2横辺132が成形されている部位である。
【0035】
次に、図3及び図4で左のフロアフレーム17に補強部材91を組付ける要領を簡単に説明する。
まず、組付け治具141の基準ピン142に順に左のフロアフレーム17の基準孔94、第1補強部材95の第1基準孔116及び第2補強部材96の第2基準孔127を嵌める。
【0036】
引き続き、左のフロアフレーム17と第1・第2補強部材95,96を重ねた状態でスポット溶接装置で溶接する。すなわち、左のフロアフレーム17の側辺82,83と第1補強部材95の第1側辺107,108と第2補強部材96の第2側辺122,123を溶接部143で固定する。溶接後、組付け治具141から左のフロアフレーム17(補強部材91を含む)を取外して、補強部材91を取付けた左のフロアフレーム17を得る。
【0037】
車体下部構造11では、左のフロアフレーム17の基準孔94、第1補強部材95の第1基準孔116及び第2補強部材96の第2基準孔127を開けることで、左のフロアフレーム17の取付け位置(運転者を基準としたX軸方向、Z軸方向)に対する第1・第2部材95,96の組付け精度を高めることができる。
【0038】
右のサイドシル16(図1参照)は、第1補強部材95を備える。
なお、右のサイドシル16は、第1補強部材95を取付けた構成であるが、左のフロアフレーム17と同様に第1・第2補強部材95,96を取付けることも可能である。
【0039】
次に、本発明の車体下部構造の作用を説明する。
図1及び図3に示すように、車両31の前面に荷重Fが加わると、力は左のフロントサイドフレーム25から矢印a5のように左のフロアフレーム17に伝わり、左のフロアフレーム17内の第1・第2補強部材95,96に矢印a6のように分散されるので、第1・第2補強部材95,96によってフロアフレーム17の強度を高めることができる。
【0040】
具体的には、フロアフレーム17内に第1・第2補強部材95,96を取付けると、第1補強部材95に形成された第1凸ビード部115によってフロアフレーム17に伝わる力は小さくなり、フロアフレーム17の長手方向の強さが増し、また、第2補強部材96の第2凸ビード部126によってフロアフレーム17に伝わる力は小さくなり、フロアフレーム17の長手方向の強さが増すので、車両31の前面に加わる荷重Fに対するフロアフレーム17の強度を高めることができる。
【0041】
また、図2に示しているように、車体下部構造11では、補強部材91は、運転席53のフロアフレーム17に配置され、一端(前端)101が運転席53の前部102に配置され、他端側(後端側)103が運転席53に配置された座席54の前部55の下方に配置されているので、補強部材91によって、運転席53の前部102から運転席53の座席54の前部55までの間のフロアフレーム17の強度は高まり、車両31の前面に荷重Fが加わった際に運転席53に所望の車室空間を確保することができる。
【0042】
さらに、図1に示しているように、車両31の前面に荷重Fが加わると、力は左のフロアフレーム17、第1・第2補強部材95,96に伝わり、第1・第2補強部材95,96から第1フロアクロスメンバー21を介して左のサイドシル15に伝わり、さらに、第1補強部材95によって、左アウトリガー23から矢印a7のように左のセンタピラー34に伝わる。その結果、左のフロアフレーム17に加わった力は、車体32全体に分散される。
【0043】
このように、車体下部構造11では、第2補強部材96は、サイドシル(左のサイドシル)15に接続されている第1フロアクロスメンバー21まで他端(後端)125が延長されていて、第1補強部材95は、サイドボデー13のセンタピラー(左のセンタピラー)34に接続している第2フロアクロスメンバー22まで他端(後端)112が延長されているので、車両31の前面に荷重が加わった場合に、荷重を車体32全体に分散させることができる。従って、車両31の前面に加わる荷重を車体32全体で吸収することができる。
【0044】
右のサイドシル16に左のフロアフレーム17と同様に第1・第2補強部材95,96を取付けると、上記と同様の効果を発揮することができる。
ここでは、右のサイドシル16は、第1補強部材95を備えるので、第1・第2補強部材95,96を備える左のフロアフレーム17に比べ、特性は低下するが、第1・第2補強部材95,96を備えた左のフロアフレーム17と同様の効果を発揮することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の車体下部構造は、四輪車に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の車体下部構造の斜視図
【図2】本発明の車体下部構造の側面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】本発明の車体下部構造が備える補強部材の斜視図
【図5】従来の技術の基本構成を説明する図
【符号の説明】
【0047】
11…車体下部構造、12…車室、13,14…サイドボデー、15,16…サイドシル、17,18…フロアフレーム、21…第1フロアクロスメンバー、22…第2フロアクロスメンバー、31…車両、34,35…センタピラー、53…運転席、54…運転席に配置された座席、55…座席の前部、78…座席の後部、91…補強部材、95…第1補強部材、96…第2補強部材、101…補強部材の一端、102…運転席の前部、103…補強部材の他端側、106…第1補強部材の第1溝底辺、114…第2補強部材の第2溝底辺、115…第1凸ビード部、125…第2補強部材の他端、126…第2凸ビード部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室の床に含まれ車両の前後方向に長尺なフロアフレームと、サイドボデーの下部のサイドシルとを備えた車体下部構造において、
前記フロアフレームは、断面コ字形状の溝内に補強部材が取付けられ、
前記補強部材は、溝形の第1補強部材の第1溝底辺に沿って溝形の第2補強部材の第2溝底辺が配置され、前記第1溝底辺に前記第2溝底辺から離れる方向に突出させた断面凸状の第1凸ビード部が成形され、前記第2溝底辺に前記第1溝底辺から離れる方向に突出させ断面凸状の第2凸ビード部が成形され、前記第1・第2凸ビード部によって閉断面形状を形成していることを特徴とする車体下部構造。
【請求項2】
前記補強部材は、運転席のフロアフレームに配置されるとともに、一端が運転席の前部に配置され、他端側が運転席に配置された座席の前部の下方に配置されていることを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
【請求項3】
前記第2補強部材は、前記サイドシルに接続されている第1フロアクロスメンバーまで他端が延長されていて、
前記第1補強部材は、前記サイドボデーのセンタピラーに接続している第2フロアクロスメンバーまで他端が延長されていることを特徴とする請求項2記載の車体下部構造。
【請求項4】
前記座席の後部が、前記第2フロアクロスメンバーの上方に配置されていることを特徴とする請求項3記載の車体下部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−284003(P2007−284003A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116528(P2006−116528)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】