車体構造および車体の製造方法
【課題】高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる車体構造および車体の製造方法を提供する。
【解決手段】車体前部に配置された前側骨格部材と、車体後部に配置された後側骨格部材と、車体の車幅方向外側に配置され、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55とを備える。前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれは、車幅方向外側に配置されたサイドシル29と、該サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結するセンターサイドメンバ32とからなり、前記センターサイドメンバ32は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在すると共に、センターサイドメンバ32の強度をサイドシル29の強度よりも大きく設定している。
【解決手段】車体前部に配置された前側骨格部材と、車体後部に配置された後側骨格部材と、車体の車幅方向外側に配置され、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55とを備える。前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれは、車幅方向外側に配置されたサイドシル29と、該サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結するセンターサイドメンバ32とからなり、前記センターサイドメンバ32は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在すると共に、センターサイドメンバ32の強度をサイドシル29の強度よりも大きく設定している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体構造および車体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両が衝突を起こした場合に、その衝突エネルギーを効率的に吸収する車体構造が開発されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
前記特許文献1では、下側に下部フレーム部材を設け、上側に上部フレーム部材を設け、これらの下部フレーム部材と上部フレーム部材とを上下に連結したフレーム構造が開示されている。また、下部フレーム部材および上部フレーム部材は、左右一対に配置されて車体前端から後端に至るまで前後方向に沿って延在している。
【0004】
前記特許文献2では、車体側部の下部に前後方向に延在する左右一対のシル部材、車体側部の上部に前後方向に延在する左右一対のルーフサイドレール、これら左右一対のルーフサイドレール同士を車幅方向に結ぶルーフクロスメンバ、および前記シル部材とルーフサイドレールとを上下に結ぶピラー部材を全体的に湾曲させて、いわゆる車体全体をシェル構造にした車体構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−348815号公報
【特許文献2】特開2005−306299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1では、下部フレーム部材に加えて上部フレーム部材を配設しており、前記特許文献2では、シル部材等の車体構成部材全体の厚さを大きくして車体剛性を上げるため、前述した従来の車体構造では、車体全体の重量が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、従来の問題点に鑑みて、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる車体構造および車体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る車体構造にあっては、車体前部に前側骨格部材を設け、車体後部に後側骨格部材を設け、車体の車幅方向外側に、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材を設けている。前記左右一対の中間骨格部材のそれぞれは、車幅方向外側に配置された第1中間骨格部材と、該第1中間骨格部材の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結する第2中間骨格部材とから構成されている。前記第2中間骨格部材は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在し、前記第2中間骨格部材の強度を第1中間骨格部材の強度よりも大きく設定したことを特徴とする
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る車体構造によれば、第1中間骨格部材よりも強度が高い第2中間骨格部材を、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在させている。この第2中間骨格部材によって、車体剛性が向上するため、他の車体構成部材等の補強を必要最小限に抑えることができ、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態による車体全体を斜め前方から見た斜視図である。
【図2】図1の車体を斜め下側から見上げた斜視図である。
【図3】第1の実施形態による車体の要部を示す斜視図である。
【図4】図1のA−A線による断面図である。
【図5】図3のB−B線による概略的な断面図である。
【図6】第1の実施形態による車体に側方から荷重が入力された場合における変形挙動を示す概略図である。
【図7】第2の実施形態において、第1の実施形態の図4に対応した断面図である。
【図8】第3の実施形態において、第1の実施形態における図4および第2の実施形態における図7に対応した断面図である。
【図9】第4の実施形態による車体の要部を示す斜視図である。
【図10】図9の前部を示す斜視図である。
【図11】図10におけるクロスバーの一部を切断した状態を示す斜視図である。
【図12】図10の車幅方向右側を示す平面図であり、フロントフロアパネルを省略している。
【図13】図12の模式図である。
【図14】第5の実施形態による車体の要部を示す斜視図であり、図11に対応している。
【図15】図14の車幅方向右側を示す平面図であり、フロントフロアパネルを省略している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
[第1の実施形態]
図1に示すように、第1の実施形態による車体1の前部には、エンジンルーム3が配設されている。具体的には、車体前端に車幅方向に延在するバンパーレインフォース5が配設され、該バンパーレインフォース5から車両後方に向けて左右一対のサイドメンバ7が設けられている。また、サイドメンバ7の車幅方向両側には、ストラットタワー9が左右一対に配設され、サイドメンバ7の下方には、連結ブラケット11を介してサスペンションメンバ13が支持されている。そして、左右のストラットタワー同士9,9は、車幅方向に延在するカウルトップ15によって橋渡しされている。なお、エンジンルーム3の後方には、ダッシュロアパネル17を介して車室19が設けられている。
【0013】
前記車室19の下部には、前後方向および車幅方向に延在するフロントフロアパネル21が配設され、該フロントフロアパネル21の前側には、屈曲して上方に延びる前記ダッシュロアパネル17が配設されている。前記フロントフロアパネル21における車室内側には、後述するように、センターサイドメンバ32、センタークロスメンバ23およびシートクロスメンバ25が接合されており、フロントフロアパネル21における車幅方向中央部には、前後方向に沿って延在すると共に車室内側となる上方に向けてフロアトンネル27が突設されている。シートクロスメンバ25の車幅方向両端には、サイドシル29の側部が接合されている。また、車体側面の下部には、前記フロントフロアパネル21の側端に接合されて車両前後方向に延在する左右一対のサイドシル29が設けられている。一方、車体側面の上部には、ルーフサイドレール31が車両前後方向に延在しており、これらのサイドシル29とルーフサイドレール31とは、フロントピラー33およびセンターピラー35を介して上下に連結されている。即ち、フロントピラー33およびセンターピラー35の下端部33a,35aは、サイドシル29に接合されている。ここで、センターピラー35の下端部35aとサイドシル29の結合部分37と、センターサイドメンバ32とは、車幅方向に沿って所定間隔Lをもって離間して配置されている。そして、サイドシル29は、前記フロントフロアパネル21の側端部に接合されると共に、フロントピラー33の下端部33aとセンターピラー35の下端部35aとを連結している。なお、左右のルーフサイドレール31,31は、車幅方向に延在するルーフクロスメンバ39を介して橋渡しされている。また、センターサイドメンバ32の強度は、サイドシル29の強度よりも大きく設定されている。
【0014】
そして、シートクロスメンバ25の後方には、前記フロントフロアパネル21に続いてリアフロアパネル41が配設されている。
【0015】
図2に示すように、前記サスペンションメンバ13は、平面視でH字状に形成されており、車幅方向に延在する本体部43と、該本体部43の車幅方向両端に設けられて前後方向に延在する前後方向延設部45とから一体形成されている。そして、前後方向延設部45の後端45aがフロントフロアパネル21を介して後述するセンターサイドメンバ32に締結されている。即ち、前後方向延設部45の後端45aはフロントフロアパネル21の下側(車室外側)に配置され、センターサイドメンバ32はフロントフロアパネル21の上側(車室内側)に配置されている。このため、後端45aはフロントフロアパネル21の下側からフロントフロアパネル21を挟んでフロントフロアパネル21の上側に配置されたセンターサイドメンバ32の前部に締結されている。また、リアフロアパネル41の下面には、車幅方向に沿って延在するリアクロスメンバ47と車両前後方向に沿って延在するサポートメンバ48が配設されている。
【0016】
図3,4に示すように、本実施形態による車体構造は、車体前部に配置された前側骨格部材51と、車体後部に配置された後側骨格部材53と、車体の車幅方向外側(車室外側方向)に配置され、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55とを備えている。
【0017】
前記前側骨格部材51は、前記エンジンルーム3に配設された骨格部材である。具体的には、車体前端のバンパーレインフォース5と、該バンパーレインフォース5から後方に延在するサイドメンバ7と、該サイドメンバ7の下方に配設されたサスペンションメンバ13と、を備えている。
【0018】
前記後側骨格部材53は、車幅方向に延在するシートクロスメンバ25と、該シートクロスメンバ25から後方に延在するリアフロアパネル41と、該リアフロアパネル41の車幅方向両端に接合されて前後方向に延在する左右一対のリアサイドメンバ57,57と、前記リアフロアパネル41の下面に接合されたリアクロスメンバ47と、を備えている。前記シートクロスメンバ25は、後側骨格部材53の前端に配置されている。
【0019】
前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれは、具体的には、車幅方向外側に配置されたサイドシル29(第1中間骨格部材)と、前記サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結するセンターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)と、から構成されている。また、フロントフロアパネル21における車幅方向中央部には、前後方向に沿って延在するフロアトンネル27が上側(車室内側)に向けて突設されている。
【0020】
前記フロントフロアパネル21の前端は、屈曲して上方に延在するダッシュロアパネル17の後端に接合されている。そして、左右一対のセンターサイドメンバ32,32は、平面視で、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在することにより全体として略ハの字状に形成されている。具体的には、センターサイドメンバ32は、断面略ハット状に形成されており、前端に配置された湾曲部59と、該湾曲部59の後側に配置された前側屈曲部61と、該前側屈曲部61の後側に配置された本体部63と、該本体部63の後側に配置された後側屈曲部65とから一体に形成されている。前記湾曲部59は、図3,5に示すように、側面視で上方に向けて湾曲しており、ダッシュロアパネル17における屈曲した角部の車室内側に沿って接合されている。前記前側屈曲部61は、図4に示すように、平面視で、前記湾曲部59の後端から折れ曲がってフロアトンネル27と略平行に前後方向に沿って延在している。前記本体部63は、前側屈曲部61の後端から車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように直線状に延在している。前記後側屈曲部65は、本体部63の後端からフロアトンネル27と略平行に後方に延在しており、後端65aがシートクロスメンバ25の前壁に接合されている。なお、図3,5に示すように、センターサイドメンバ32の前端に配置された湾曲部59は、ダッシュロアパネル17を介してサイドメンバ7の後端に結合されている。このように、センターサイドメンバ32は、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結している。また、センターサイドメンバ32の前部を前記フロアパネルからダッシュロアパネル17の車室内側に沿って配設している。
【0021】
さらに、図3,4に示すように、前記センタークロスメンバ23は、車幅方向に延在しており、フロアトンネル27およびセンターサイドメンバ32の本体部63を結ぶ連結本体67と、センターサイドメンバ32の本体部63およびサイドシル29を結ぶ連結ブラケット69と、から構成されている。これによって、前記フロアトンネル27、センターサイドメンバ32、およびサイドシル29を、車幅方向に延在するセンタークロスメンバ23によって連結している。また、本実施形態では、前記フロントフロアパネル21の車室内側に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32を配設し、これらのフロントフロアパネル21およびダッシュロアパネル17によってシェル構造の一部を構成すると共に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32によって前記シェル構造を補強するように構成している。
【0022】
次いで、図6を用いて車体側面から側方荷重が入力された場合における変形挙動を説明する。
【0023】
通常状態における車体形状は、実線で示す形状である。障害物71がセンターピラー35に当たって車室内側(車幅方向内側)に向けて側方荷重が入力されて変形した形状を二点鎖線で示す。ここで、前述したように、センターピラー35の下端部35aおよびサイドシル29の結合部分37とセンターサイドメンバ32とは、車幅方向に沿って所定間隔Lをもって離間して配置されている。従って、センターピラー35の下端部35aは車室内側に向けて変形移動するが、センターピラー35の上端部35bはほとんど位置が変化しない。従って、左右両側に配置されたシート73,75のうち、シート73に着座した乗員の頭部を効果的に保護することができる。
【0024】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0025】
(1)本実施形態による車体構造は、車体前部に配置された前側骨格部材51と、車体後部に配置された後側骨格部材53と、車体の車幅方向外側に配置され、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55とを備える。前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれは、車幅方向外側に配置されたサイドシル29(第1中間骨格部材)と、該サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結するセンターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)とからなり、前記センターサイドメンバ32は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在すると共に、センターサイドメンバ32の強度をサイドシル29の強度よりも大きく設定している。
【0026】
従って、センターサイドメンバ32によって車体剛性が向上するため、サイドシル29等の補強を必要最小限に抑えることができ、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0027】
(2)センターサイドメンバ32は平面視でハの字状に配置されており、センターサイドメンバ32の後端65aが前記後側骨格部材53に結合されている。
【0028】
このように、センターサイドメンバ32が略直線状に延びてハの字状に形成されているため、前面衝突時に前側骨格部材51に入力された荷重がセンターサイドメンバ32を介して後側骨格部材53に効率的に伝達される。即ち、前面衝突時に、センターサイドメンバ32が車幅方向に傾くことなく長手方向に圧潰変形するため、衝突エネルギーを効率的に吸収することができる。これに対して、左右の第2中間骨格部材を平行に配置してニの字状に形成すると、前面衝突時に、第2中間骨格部材が平面視で車幅方向に斜めに動いてしまうため、長手方向に圧潰変形しにくくなる。
【0029】
(3)前記左右一対の中間骨格部材同士55,55の車幅方向中央に、車両前後方向に延在するフロアトンネル27を設け、センターサイドメンバ32における前部は、平面視で、屈曲して前記フロアトンネル27に沿って延在する前側屈曲部(屈曲部)61を有する。
【0030】
従って、フロアトンネル27は強度が高い部分であるため、センターサイドメンバ32の前部をフロアトンネル27に近接させ、かつ、屈曲させてフロアトンネル27に略平行に延設することにより、センターサイドメンバ32の強度を更に向上させることができる。
【0031】
(4)前記フロアトンネル27、センターサイドメンバ32、およびサイドシル29を、車幅方向に延在するセンタークロスメンバ23によって連結している。
【0032】
従って、フロアトンネル27、サイドシル29、およびセンターサイドメンバ32は、ともに剛性を有する骨格部材であるため、これらを連結することによって車体剛性が向上し、車体全体の軽量化を更に図ることができる。
【0033】
(5)前記後側骨格部材53の前端には、車幅方向に延在するシートクロスメンバ25が配設され、該シートクロスメンバ25にセンターサイドメンバ32の後端を結合すると共に、センターサイドメンバ32をフロントフロアパネル(フロアパネル)21に配設している。
【0034】
従って、後面衝突時に後側骨格部材53に入力された前方に向かう荷重がシートクロスメンバ25の全幅に亘って伝達されるため、広い範囲で荷重を受けることができる。また、センターサイドメンバ32に伝わった荷重がフロアパネル全体に分散される応力外皮構造を適用しているため、センターサイドメンバ32に加えてフロアパネル全体で後面衝突のエネルギーを効率的に吸収することができる。これらによって、車体剛性が向上するため、車体構成パネル全般の板厚を薄くして車体重量を更に軽減することができる。
【0035】
(6)サスペンションメンバ13は、前記フロントフロアパネル21の下側(車室外側)からフロントフロアパネル21を挟んで該フロントフロアパネル21の上側(車室内側)に配置されたセンターサイドメンバ32に締結されている。
【0036】
従って、サスペンションメンバ13の取付剛性が向上し、ひいては、車体剛性の向上につながる効果をもたらす。
【0037】
(7)前記シートクロスメンバ25の車幅方向両端にサイドシル29の側部を結合している。
【0038】
従って、サイドシル29とセンターサイドメンバ32とがシートクロスメンバ25に結合されるため、車体剛性が向上し、車体全体の軽量化を更に図ることができる。
【0039】
(8)センターピラー35の下端部35aをサイドシル29に結合し、この結合部分37とセンターサイドメンバ32とを車幅方向に沿って離間して配置している。
【0040】
従って、側面衝突時において、センターピラー35の上端部35bの車幅方向内側への変形移動量が前記結合部分の変形移動量よりも小さくなるため、乗員の頭部を効果的に保護することができる。
【0041】
(9)前記サイドシル29は、前記フロアパネルの側端部に接合されると共に、フロントピラー33の下端部33aとセンターピラー35の下端部35aとを連結する。
【0042】
従って、サイドシル29がフロントフロアパネル21、フロントピラー33およびセンターピラー35に結合されるため、車体剛性がさらに向上し、車体重量をさらに軽減することができる。
【0043】
(10)前記フロントフロアパネル21の前部に、上方に延在するダッシュロアパネル17を接合すると共に、センターサイドメンバ32の前部を前記フロントフロアパネル21からダッシュロアパネル17の車室内側に沿って配設している。
【0044】
従って、前面衝突時に、前側骨格部材51からダッシュロアパネル17を介してセンターサイドメンバ32の前部に後方に向かう荷重が入力された場合に、この入力荷重をセンターサイドメンバ32によって確実に受け止めることができる。これに対して、ダッシュロアパネル17の車室外側にセンターサイドメンバ32を配設すると、ダッシュロアパネル17に後方に向かう荷重が入力された場合に、ダッシュロアパネル17がセンターサイドメンバ32から剥離してしまい、入力荷重を十分に受け止められない。
【0045】
(11)センターサイドメンバ32の前部における前側屈曲部61の前側は、上方に向けて湾曲する湾曲部59に形成され、該湾曲部59は、前記ダッシュロアパネル17の車室内側に沿って接合されている。
【0046】
従って、前面衝突時に、前側骨格部材51からダッシュロアパネル17を介してセンターサイドメンバ32の湾曲部59に後方に向かう荷重が入力された場合に、この入力荷重をセンターサイドメンバ32の湾曲部59によってさらに確実に受け止めることができる。
【0047】
(12)前記フロントフロアパネル21の車室内側に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32を配設し、これらのフロントフロアパネル21およびダッシュロアパネル17によってシェル構造の一部を構成すると共に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32によって前記シェル構造を補強している。
【0048】
従って、フロントフロアパネル21およびダッシュロアパネル17によってシェル構造の一部を構成し、また、シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32によって前記シェル構造を補強するため、車体剛性がさらに向上する。
【0049】
(13)本実施形態による車体の製造方法は、車体前部に前側骨格部材51を配置し、車体後部に後側骨格部材53を配置し、車体の車幅方向外側に、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55を設け、前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれにおいて、車幅方向外側にサイドシル29と、該サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結するセンターサイドメンバ32とを設け、前記センターサイドメンバ32を、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在させ、センターサイドメンバ32の強度をサイドシル29の強度よりも大きく設定する。
【0050】
従って、センターサイドメンバ32によって車体剛性が向上するため、サイドシル29等の補強を必要最小限に抑えることができ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0051】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明するが、前述した第1の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0052】
本実施形態では、図7に示すように、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記フロアトンネル27とを連結する内側連結メンバ81(内側連結部材)を左右一対に配設している。
【0053】
この内側連結メンバ81は、平面視で、への字状に屈曲して形成されており、車両前側に配置された前側屈曲部83と該前側屈曲部83の後端83aから車両後方に延在する本体部85とから一体形成されている。前記前側屈曲部83は、車両前側に向かうに従って車幅方向外側に向けて斜めに延在しており、前端83bがセンターサイドメンバ32に接合されている。また、前記本体部85における車幅方向内側の端部85aは、フロアトンネル27の側面に接合されて車両後方に延びており、後端85bがセンタークロスメンバ23に接合されている。
【0054】
本実施形態によれば、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記フロアトンネル27とを連結する内側連結メンバ81(内側連結部材)を設けているため、センターサイドメンバ32の強度が向上し、ひいては、車体全体の剛性向上を図ることができる。これによって、車体全体の重量をさらに軽減させることができる。
【0055】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明するが、前述した第1および第2の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0056】
本実施形態では、図8に示すように、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記サイドシル29とを連結する外側連結メンバ91(外側連結部材)を左右一対に配設している。
【0057】
この外側連結メンバ91は、平面視で、への字状に屈曲して形成されており、車両前側に配置された前側屈曲部93と該前側屈曲部93の後端93aから屈曲して車両後方に延在する本体部95とから一体形成されている。前記前側屈曲部93は、車両前側に向かうに従って車幅方向内側に向けて斜めに延在しており、前端93bがセンターサイドメンバ32に接合されている。また、前記本体部95における車幅方向外側の端部95aは、サイドシル29の側面に接合されて車両後方に延びており、後端95bがセンタークロスメンバ23に接合されている。
【0058】
本実施形態によれば、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記サイドシル29とを連結する外側連結メンバ91(外側連結部材)を設けているため、センターサイドメンバ32の強度が向上し、ひいては、車体全体の剛性向上を図ることができる。これによって、車体全体の重量をさらに軽減させることができる。
【0059】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について説明するが、前述した第1〜第3の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0060】
本実施形態では、第1実施形態に対して、センターサイドメンバ32とサイドシル129とを連結する第1支持メンバ(第1支持骨格部材)106および第2支持メンバ(第2支持骨格部材)108を配設している。
【0061】
図9に示すように、車体101の前端には車幅方向に延在するバンパーレインフォース5が配設され、該バンパーレインフォース5から車両後方に向けて左右一対のサイドメンバ107が設けられている。このサイドメンバ107の下方には、連結ブラケット11を介してサスペンションメンバ113が支持されている。また、左右のフロントピラー33同士をクロスバー104によって橋渡ししている。そして、車体側部には、左右一対のサイドシル129が配設されている。センタークロスメンバ123は、車幅方向に延在しており、フロアトンネル27とサイドシル129におけるセンターピラー下端部の結合部分とを連結している。なお、車体後部には、フロントフロアパネル21に続くリアフロアパネル141が配設されている。
【0062】
図10〜図12に示すように、センターサイドメンバ32の途中部32aは、本体部63(図4参照)の前端部分であり、車両後方に行くに従って車幅方向外側に屈曲して延設されている。前記第1支持メンバ106は、後端部106bがセンターサイドメンバ32の途中部32aに結合され、前端部106aが、サイドシル129の前端部と第2支持メンバ108の後端部108bに結合されている。このように、第1支持メンバ106は、車両前方に行くに従って車幅方向外側に向けて斜めに延びている。一方、第2支持メンバ108は、後端部108bがサイドシル129の前端部と第1支持メンバ106の前端部106aに結合されている。また、前端部108aは、センターサイドメンバ32の前端に配置された湾曲部59(図4参照)に結合されている。このように、第2支持メンバ108は、車両前方に行くに従って車幅方向内側に向けて延設されている。なお、図12では、フロントフロアパネル21を省略しているため、フロントフロアパネル21の下側に配設されたサポートメンバ48が見えている。
【0063】
さらに図12に示すように、サイドシル129には、前方側からX領域、Y領域およびZ領域が設けられている。X領域は、フロントピラー33の下端部、第1支持メンバ106の前端部106aおよび第2支持メンバ108の後端部108bが結合されているため、Y領域およびZ領域よりも剛性が高い部位である。Y領域は、X領域の後側に配置され、X領域およびZ領域よりも剛性が低い部位である。Z領域は、Y領域の後側に配置され、内部に図外のブレースが配設されているため、X領域とY領域との間の剛性を有する。即ち、剛性の大きさは、X領域>Z領域>Y領域の順に設定されている。なお、サスペンションメンバ113には、アーム112を介して車輪114が取り付けられている。
【0064】
次いで、図13を用いて、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力された場合(入力面が車両側端部に集中する小オーバーラップ状態での衝突時)における変形挙動を説明する。即ち、図13に示すように、走行時における車輪114の前方に障害物116が配置されている場合である。
【0065】
車両衝突時には、障害物116から車輪114に衝突荷重が入力され、この衝突荷重によって車輪114はアーム112を介して後方に回動してサイドシル129の前端部に衝突する。
【0066】
ここで、サイドシル129の前端部には、第1支持メンバ106の前端部106aと第2支持メンバ108の後端部108bとが結合されている。また、第1支持メンバ106の後端部106bは、センターサイドメンバ32の途中部32aに結合され、この途中部32aは、車両後方に行くに従って車幅方向外側に屈曲して延設されている。
【0067】
従って、矢印に示すように前記衝突荷重を第1支持メンバ106を介して効率的にセンターサイドメンバ32に伝達させると共に、サイドシル129への伝達量を減らすことができる。
【0068】
なお、サイドメンバ107に前方から後方へ向かう衝突荷重が入力された場合には、センターサイドメンバ32と第2支持メンバ108とに衝突荷重が分岐して伝達される。
【0069】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0070】
(1)前記センターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)とサイドシル129(第1中間骨格部材)とを連結する第1支持メンバ106(第1支持骨格部材)を設け、該第1支持メンバ106は、平面視で車両前方に行くに従って車幅方向外側に向かうように斜めに延在している。従って、図13を用いて説明したように、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力された場合に、前記衝突荷重の大部分を第1支持メンバ106を介して効率的にセンターサイドメンバ32に伝達させると共に、サイドシル129への伝達量を減らすことができる。よって、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0071】
(2)前記第1支持メンバ106(第1支持骨格部材)の前端部106aを前記サイドシル129(第1中間骨格部材)に結合し、この結合部分と前記センターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)とを結ぶ第2支持メンバ108(第2支持骨格部材)を前記第1支持メンバ106よりも車両前方側に配設した。従って、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力された場合に、第2支持メンバ108が第1支持メンバ106を支持するため、第1支持メンバ106が車幅方向外側に開くことを抑制することができる。これによって、第1支持メンバ106への衝突荷重の伝達を効果的に行うことができるため、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0072】
(3)サイドシル129には、図12で説明したように、前方側からX領域、Y領域およびZ領域が設けられ、剛性の大きさは、X領域>Z領域>Y領域の順に設定されている。従って、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力されて車輪114がX領域に当たったとき、X領域とZ領域が潰れにくく、Y領域が効率的に潰れやすいため、X領域が圧壊によって効率的に後方移動する。これによって、第1支持メンバ106への衝突荷重の伝達を効果的に行うことができる。
【0073】
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について説明するが、前述した第1〜第4の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0074】
本実施形態では、第4実施形態に対して、フロントクロスメンバ110を配設している。
【0075】
このフロントクロスメンバ110は、図14および図15に示すように、車幅方向に延在しており、フロアトンネル27とサイドシル129とを連結している。また、第1支持メンバ106の後端部106bを前記センターサイドメンバ32の途中部32aに結合し、この結合部分を跨ぐようにフロントクロスメンバ110が車幅方向に延びており、前記結合部分をフロントクロスメンバ110によってフロントフロアパネル21に接合している。フロントクロスメンバ110における車幅方向端部110aは、サイドシル129の側面に結合されている。
【0076】
本実施形態によれば、第1支持メンバ106の後端部106bを前記センターサイドメンバ32の途中部32aに結合し、この結合部分と前記サイドシル129とを車幅方向に延在するフロントクロスメンバ110によって連結している。このように、前記結合部分がフロントクロスメンバ110によって支持されているため、支持剛性が向上している。従って、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力され、前記衝突荷重が第1支持メンバ106に伝達されたときに、この衝突荷重を確実に支持することができる。
【0077】
また、車体側部に側方から衝突荷重が入力された場合に、この衝突荷重をフロントクロスメンバ110によって支持する効果も有する。
【0078】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の技術思想に基づいて種々の変更および変形が可能である。
【符号の説明】
【0079】
1…車体
13…サスペンションメンバ
17…ダッシュロアパネル
19…車室
21…フロントフロアパネル(フロアパネル)
25…シートクロスメンバ
27…フロアトンネル
29,129…サイドシル(第1中間骨格部材)
32…センターサイドメンバ(第2中間骨格部材)
33…フロントピラー
33a…下端部
35…センターピラー
35a…下端部
37…結合部分
51…前側骨格部材
53…後側骨格部材
55…中間骨格部材
59…湾曲部
61…前側屈曲部(屈曲部)
81…内側連結メンバ(内側連結部材)
91…外側連結メンバ(外側連結部材)
106…第1支持メンバ(第1支持骨格部材)
108…第2支持メンバ(第2支持骨格部材)
110…フロントクロスメンバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体構造および車体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両が衝突を起こした場合に、その衝突エネルギーを効率的に吸収する車体構造が開発されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
前記特許文献1では、下側に下部フレーム部材を設け、上側に上部フレーム部材を設け、これらの下部フレーム部材と上部フレーム部材とを上下に連結したフレーム構造が開示されている。また、下部フレーム部材および上部フレーム部材は、左右一対に配置されて車体前端から後端に至るまで前後方向に沿って延在している。
【0004】
前記特許文献2では、車体側部の下部に前後方向に延在する左右一対のシル部材、車体側部の上部に前後方向に延在する左右一対のルーフサイドレール、これら左右一対のルーフサイドレール同士を車幅方向に結ぶルーフクロスメンバ、および前記シル部材とルーフサイドレールとを上下に結ぶピラー部材を全体的に湾曲させて、いわゆる車体全体をシェル構造にした車体構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−348815号公報
【特許文献2】特開2005−306299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1では、下部フレーム部材に加えて上部フレーム部材を配設しており、前記特許文献2では、シル部材等の車体構成部材全体の厚さを大きくして車体剛性を上げるため、前述した従来の車体構造では、車体全体の重量が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、従来の問題点に鑑みて、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる車体構造および車体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る車体構造にあっては、車体前部に前側骨格部材を設け、車体後部に後側骨格部材を設け、車体の車幅方向外側に、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材を設けている。前記左右一対の中間骨格部材のそれぞれは、車幅方向外側に配置された第1中間骨格部材と、該第1中間骨格部材の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結する第2中間骨格部材とから構成されている。前記第2中間骨格部材は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在し、前記第2中間骨格部材の強度を第1中間骨格部材の強度よりも大きく設定したことを特徴とする
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る車体構造によれば、第1中間骨格部材よりも強度が高い第2中間骨格部材を、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在させている。この第2中間骨格部材によって、車体剛性が向上するため、他の車体構成部材等の補強を必要最小限に抑えることができ、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態による車体全体を斜め前方から見た斜視図である。
【図2】図1の車体を斜め下側から見上げた斜視図である。
【図3】第1の実施形態による車体の要部を示す斜視図である。
【図4】図1のA−A線による断面図である。
【図5】図3のB−B線による概略的な断面図である。
【図6】第1の実施形態による車体に側方から荷重が入力された場合における変形挙動を示す概略図である。
【図7】第2の実施形態において、第1の実施形態の図4に対応した断面図である。
【図8】第3の実施形態において、第1の実施形態における図4および第2の実施形態における図7に対応した断面図である。
【図9】第4の実施形態による車体の要部を示す斜視図である。
【図10】図9の前部を示す斜視図である。
【図11】図10におけるクロスバーの一部を切断した状態を示す斜視図である。
【図12】図10の車幅方向右側を示す平面図であり、フロントフロアパネルを省略している。
【図13】図12の模式図である。
【図14】第5の実施形態による車体の要部を示す斜視図であり、図11に対応している。
【図15】図14の車幅方向右側を示す平面図であり、フロントフロアパネルを省略している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
[第1の実施形態]
図1に示すように、第1の実施形態による車体1の前部には、エンジンルーム3が配設されている。具体的には、車体前端に車幅方向に延在するバンパーレインフォース5が配設され、該バンパーレインフォース5から車両後方に向けて左右一対のサイドメンバ7が設けられている。また、サイドメンバ7の車幅方向両側には、ストラットタワー9が左右一対に配設され、サイドメンバ7の下方には、連結ブラケット11を介してサスペンションメンバ13が支持されている。そして、左右のストラットタワー同士9,9は、車幅方向に延在するカウルトップ15によって橋渡しされている。なお、エンジンルーム3の後方には、ダッシュロアパネル17を介して車室19が設けられている。
【0013】
前記車室19の下部には、前後方向および車幅方向に延在するフロントフロアパネル21が配設され、該フロントフロアパネル21の前側には、屈曲して上方に延びる前記ダッシュロアパネル17が配設されている。前記フロントフロアパネル21における車室内側には、後述するように、センターサイドメンバ32、センタークロスメンバ23およびシートクロスメンバ25が接合されており、フロントフロアパネル21における車幅方向中央部には、前後方向に沿って延在すると共に車室内側となる上方に向けてフロアトンネル27が突設されている。シートクロスメンバ25の車幅方向両端には、サイドシル29の側部が接合されている。また、車体側面の下部には、前記フロントフロアパネル21の側端に接合されて車両前後方向に延在する左右一対のサイドシル29が設けられている。一方、車体側面の上部には、ルーフサイドレール31が車両前後方向に延在しており、これらのサイドシル29とルーフサイドレール31とは、フロントピラー33およびセンターピラー35を介して上下に連結されている。即ち、フロントピラー33およびセンターピラー35の下端部33a,35aは、サイドシル29に接合されている。ここで、センターピラー35の下端部35aとサイドシル29の結合部分37と、センターサイドメンバ32とは、車幅方向に沿って所定間隔Lをもって離間して配置されている。そして、サイドシル29は、前記フロントフロアパネル21の側端部に接合されると共に、フロントピラー33の下端部33aとセンターピラー35の下端部35aとを連結している。なお、左右のルーフサイドレール31,31は、車幅方向に延在するルーフクロスメンバ39を介して橋渡しされている。また、センターサイドメンバ32の強度は、サイドシル29の強度よりも大きく設定されている。
【0014】
そして、シートクロスメンバ25の後方には、前記フロントフロアパネル21に続いてリアフロアパネル41が配設されている。
【0015】
図2に示すように、前記サスペンションメンバ13は、平面視でH字状に形成されており、車幅方向に延在する本体部43と、該本体部43の車幅方向両端に設けられて前後方向に延在する前後方向延設部45とから一体形成されている。そして、前後方向延設部45の後端45aがフロントフロアパネル21を介して後述するセンターサイドメンバ32に締結されている。即ち、前後方向延設部45の後端45aはフロントフロアパネル21の下側(車室外側)に配置され、センターサイドメンバ32はフロントフロアパネル21の上側(車室内側)に配置されている。このため、後端45aはフロントフロアパネル21の下側からフロントフロアパネル21を挟んでフロントフロアパネル21の上側に配置されたセンターサイドメンバ32の前部に締結されている。また、リアフロアパネル41の下面には、車幅方向に沿って延在するリアクロスメンバ47と車両前後方向に沿って延在するサポートメンバ48が配設されている。
【0016】
図3,4に示すように、本実施形態による車体構造は、車体前部に配置された前側骨格部材51と、車体後部に配置された後側骨格部材53と、車体の車幅方向外側(車室外側方向)に配置され、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55とを備えている。
【0017】
前記前側骨格部材51は、前記エンジンルーム3に配設された骨格部材である。具体的には、車体前端のバンパーレインフォース5と、該バンパーレインフォース5から後方に延在するサイドメンバ7と、該サイドメンバ7の下方に配設されたサスペンションメンバ13と、を備えている。
【0018】
前記後側骨格部材53は、車幅方向に延在するシートクロスメンバ25と、該シートクロスメンバ25から後方に延在するリアフロアパネル41と、該リアフロアパネル41の車幅方向両端に接合されて前後方向に延在する左右一対のリアサイドメンバ57,57と、前記リアフロアパネル41の下面に接合されたリアクロスメンバ47と、を備えている。前記シートクロスメンバ25は、後側骨格部材53の前端に配置されている。
【0019】
前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれは、具体的には、車幅方向外側に配置されたサイドシル29(第1中間骨格部材)と、前記サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結するセンターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)と、から構成されている。また、フロントフロアパネル21における車幅方向中央部には、前後方向に沿って延在するフロアトンネル27が上側(車室内側)に向けて突設されている。
【0020】
前記フロントフロアパネル21の前端は、屈曲して上方に延在するダッシュロアパネル17の後端に接合されている。そして、左右一対のセンターサイドメンバ32,32は、平面視で、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在することにより全体として略ハの字状に形成されている。具体的には、センターサイドメンバ32は、断面略ハット状に形成されており、前端に配置された湾曲部59と、該湾曲部59の後側に配置された前側屈曲部61と、該前側屈曲部61の後側に配置された本体部63と、該本体部63の後側に配置された後側屈曲部65とから一体に形成されている。前記湾曲部59は、図3,5に示すように、側面視で上方に向けて湾曲しており、ダッシュロアパネル17における屈曲した角部の車室内側に沿って接合されている。前記前側屈曲部61は、図4に示すように、平面視で、前記湾曲部59の後端から折れ曲がってフロアトンネル27と略平行に前後方向に沿って延在している。前記本体部63は、前側屈曲部61の後端から車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように直線状に延在している。前記後側屈曲部65は、本体部63の後端からフロアトンネル27と略平行に後方に延在しており、後端65aがシートクロスメンバ25の前壁に接合されている。なお、図3,5に示すように、センターサイドメンバ32の前端に配置された湾曲部59は、ダッシュロアパネル17を介してサイドメンバ7の後端に結合されている。このように、センターサイドメンバ32は、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結している。また、センターサイドメンバ32の前部を前記フロアパネルからダッシュロアパネル17の車室内側に沿って配設している。
【0021】
さらに、図3,4に示すように、前記センタークロスメンバ23は、車幅方向に延在しており、フロアトンネル27およびセンターサイドメンバ32の本体部63を結ぶ連結本体67と、センターサイドメンバ32の本体部63およびサイドシル29を結ぶ連結ブラケット69と、から構成されている。これによって、前記フロアトンネル27、センターサイドメンバ32、およびサイドシル29を、車幅方向に延在するセンタークロスメンバ23によって連結している。また、本実施形態では、前記フロントフロアパネル21の車室内側に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32を配設し、これらのフロントフロアパネル21およびダッシュロアパネル17によってシェル構造の一部を構成すると共に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32によって前記シェル構造を補強するように構成している。
【0022】
次いで、図6を用いて車体側面から側方荷重が入力された場合における変形挙動を説明する。
【0023】
通常状態における車体形状は、実線で示す形状である。障害物71がセンターピラー35に当たって車室内側(車幅方向内側)に向けて側方荷重が入力されて変形した形状を二点鎖線で示す。ここで、前述したように、センターピラー35の下端部35aおよびサイドシル29の結合部分37とセンターサイドメンバ32とは、車幅方向に沿って所定間隔Lをもって離間して配置されている。従って、センターピラー35の下端部35aは車室内側に向けて変形移動するが、センターピラー35の上端部35bはほとんど位置が変化しない。従って、左右両側に配置されたシート73,75のうち、シート73に着座した乗員の頭部を効果的に保護することができる。
【0024】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0025】
(1)本実施形態による車体構造は、車体前部に配置された前側骨格部材51と、車体後部に配置された後側骨格部材53と、車体の車幅方向外側に配置され、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55とを備える。前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれは、車幅方向外側に配置されたサイドシル29(第1中間骨格部材)と、該サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結するセンターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)とからなり、前記センターサイドメンバ32は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在すると共に、センターサイドメンバ32の強度をサイドシル29の強度よりも大きく設定している。
【0026】
従って、センターサイドメンバ32によって車体剛性が向上するため、サイドシル29等の補強を必要最小限に抑えることができ、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0027】
(2)センターサイドメンバ32は平面視でハの字状に配置されており、センターサイドメンバ32の後端65aが前記後側骨格部材53に結合されている。
【0028】
このように、センターサイドメンバ32が略直線状に延びてハの字状に形成されているため、前面衝突時に前側骨格部材51に入力された荷重がセンターサイドメンバ32を介して後側骨格部材53に効率的に伝達される。即ち、前面衝突時に、センターサイドメンバ32が車幅方向に傾くことなく長手方向に圧潰変形するため、衝突エネルギーを効率的に吸収することができる。これに対して、左右の第2中間骨格部材を平行に配置してニの字状に形成すると、前面衝突時に、第2中間骨格部材が平面視で車幅方向に斜めに動いてしまうため、長手方向に圧潰変形しにくくなる。
【0029】
(3)前記左右一対の中間骨格部材同士55,55の車幅方向中央に、車両前後方向に延在するフロアトンネル27を設け、センターサイドメンバ32における前部は、平面視で、屈曲して前記フロアトンネル27に沿って延在する前側屈曲部(屈曲部)61を有する。
【0030】
従って、フロアトンネル27は強度が高い部分であるため、センターサイドメンバ32の前部をフロアトンネル27に近接させ、かつ、屈曲させてフロアトンネル27に略平行に延設することにより、センターサイドメンバ32の強度を更に向上させることができる。
【0031】
(4)前記フロアトンネル27、センターサイドメンバ32、およびサイドシル29を、車幅方向に延在するセンタークロスメンバ23によって連結している。
【0032】
従って、フロアトンネル27、サイドシル29、およびセンターサイドメンバ32は、ともに剛性を有する骨格部材であるため、これらを連結することによって車体剛性が向上し、車体全体の軽量化を更に図ることができる。
【0033】
(5)前記後側骨格部材53の前端には、車幅方向に延在するシートクロスメンバ25が配設され、該シートクロスメンバ25にセンターサイドメンバ32の後端を結合すると共に、センターサイドメンバ32をフロントフロアパネル(フロアパネル)21に配設している。
【0034】
従って、後面衝突時に後側骨格部材53に入力された前方に向かう荷重がシートクロスメンバ25の全幅に亘って伝達されるため、広い範囲で荷重を受けることができる。また、センターサイドメンバ32に伝わった荷重がフロアパネル全体に分散される応力外皮構造を適用しているため、センターサイドメンバ32に加えてフロアパネル全体で後面衝突のエネルギーを効率的に吸収することができる。これらによって、車体剛性が向上するため、車体構成パネル全般の板厚を薄くして車体重量を更に軽減することができる。
【0035】
(6)サスペンションメンバ13は、前記フロントフロアパネル21の下側(車室外側)からフロントフロアパネル21を挟んで該フロントフロアパネル21の上側(車室内側)に配置されたセンターサイドメンバ32に締結されている。
【0036】
従って、サスペンションメンバ13の取付剛性が向上し、ひいては、車体剛性の向上につながる効果をもたらす。
【0037】
(7)前記シートクロスメンバ25の車幅方向両端にサイドシル29の側部を結合している。
【0038】
従って、サイドシル29とセンターサイドメンバ32とがシートクロスメンバ25に結合されるため、車体剛性が向上し、車体全体の軽量化を更に図ることができる。
【0039】
(8)センターピラー35の下端部35aをサイドシル29に結合し、この結合部分37とセンターサイドメンバ32とを車幅方向に沿って離間して配置している。
【0040】
従って、側面衝突時において、センターピラー35の上端部35bの車幅方向内側への変形移動量が前記結合部分の変形移動量よりも小さくなるため、乗員の頭部を効果的に保護することができる。
【0041】
(9)前記サイドシル29は、前記フロアパネルの側端部に接合されると共に、フロントピラー33の下端部33aとセンターピラー35の下端部35aとを連結する。
【0042】
従って、サイドシル29がフロントフロアパネル21、フロントピラー33およびセンターピラー35に結合されるため、車体剛性がさらに向上し、車体重量をさらに軽減することができる。
【0043】
(10)前記フロントフロアパネル21の前部に、上方に延在するダッシュロアパネル17を接合すると共に、センターサイドメンバ32の前部を前記フロントフロアパネル21からダッシュロアパネル17の車室内側に沿って配設している。
【0044】
従って、前面衝突時に、前側骨格部材51からダッシュロアパネル17を介してセンターサイドメンバ32の前部に後方に向かう荷重が入力された場合に、この入力荷重をセンターサイドメンバ32によって確実に受け止めることができる。これに対して、ダッシュロアパネル17の車室外側にセンターサイドメンバ32を配設すると、ダッシュロアパネル17に後方に向かう荷重が入力された場合に、ダッシュロアパネル17がセンターサイドメンバ32から剥離してしまい、入力荷重を十分に受け止められない。
【0045】
(11)センターサイドメンバ32の前部における前側屈曲部61の前側は、上方に向けて湾曲する湾曲部59に形成され、該湾曲部59は、前記ダッシュロアパネル17の車室内側に沿って接合されている。
【0046】
従って、前面衝突時に、前側骨格部材51からダッシュロアパネル17を介してセンターサイドメンバ32の湾曲部59に後方に向かう荷重が入力された場合に、この入力荷重をセンターサイドメンバ32の湾曲部59によってさらに確実に受け止めることができる。
【0047】
(12)前記フロントフロアパネル21の車室内側に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32を配設し、これらのフロントフロアパネル21およびダッシュロアパネル17によってシェル構造の一部を構成すると共に、前記シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32によって前記シェル構造を補強している。
【0048】
従って、フロントフロアパネル21およびダッシュロアパネル17によってシェル構造の一部を構成し、また、シートクロスメンバ25およびセンターサイドメンバ32によって前記シェル構造を補強するため、車体剛性がさらに向上する。
【0049】
(13)本実施形態による車体の製造方法は、車体前部に前側骨格部材51を配置し、車体後部に後側骨格部材53を配置し、車体の車幅方向外側に、前記前側骨格部材51と後側骨格部材53との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材55を設け、前記左右一対の中間骨格部材55のそれぞれにおいて、車幅方向外側にサイドシル29と、該サイドシル29の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材51と後側骨格部材53とを連結するセンターサイドメンバ32とを設け、前記センターサイドメンバ32を、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在させ、センターサイドメンバ32の強度をサイドシル29の強度よりも大きく設定する。
【0050】
従って、センターサイドメンバ32によって車体剛性が向上するため、サイドシル29等の補強を必要最小限に抑えることができ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0051】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明するが、前述した第1の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0052】
本実施形態では、図7に示すように、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記フロアトンネル27とを連結する内側連結メンバ81(内側連結部材)を左右一対に配設している。
【0053】
この内側連結メンバ81は、平面視で、への字状に屈曲して形成されており、車両前側に配置された前側屈曲部83と該前側屈曲部83の後端83aから車両後方に延在する本体部85とから一体形成されている。前記前側屈曲部83は、車両前側に向かうに従って車幅方向外側に向けて斜めに延在しており、前端83bがセンターサイドメンバ32に接合されている。また、前記本体部85における車幅方向内側の端部85aは、フロアトンネル27の側面に接合されて車両後方に延びており、後端85bがセンタークロスメンバ23に接合されている。
【0054】
本実施形態によれば、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記フロアトンネル27とを連結する内側連結メンバ81(内側連結部材)を設けているため、センターサイドメンバ32の強度が向上し、ひいては、車体全体の剛性向上を図ることができる。これによって、車体全体の重量をさらに軽減させることができる。
【0055】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明するが、前述した第1および第2の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0056】
本実施形態では、図8に示すように、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記サイドシル29とを連結する外側連結メンバ91(外側連結部材)を左右一対に配設している。
【0057】
この外側連結メンバ91は、平面視で、への字状に屈曲して形成されており、車両前側に配置された前側屈曲部93と該前側屈曲部93の後端93aから屈曲して車両後方に延在する本体部95とから一体形成されている。前記前側屈曲部93は、車両前側に向かうに従って車幅方向内側に向けて斜めに延在しており、前端93bがセンターサイドメンバ32に接合されている。また、前記本体部95における車幅方向外側の端部95aは、サイドシル29の側面に接合されて車両後方に延びており、後端95bがセンタークロスメンバ23に接合されている。
【0058】
本実施形態によれば、フロントフロアパネル21の上側(車室内側)にセンターサイドメンバ32の前部と前記サイドシル29とを連結する外側連結メンバ91(外側連結部材)を設けているため、センターサイドメンバ32の強度が向上し、ひいては、車体全体の剛性向上を図ることができる。これによって、車体全体の重量をさらに軽減させることができる。
【0059】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について説明するが、前述した第1〜第3の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0060】
本実施形態では、第1実施形態に対して、センターサイドメンバ32とサイドシル129とを連結する第1支持メンバ(第1支持骨格部材)106および第2支持メンバ(第2支持骨格部材)108を配設している。
【0061】
図9に示すように、車体101の前端には車幅方向に延在するバンパーレインフォース5が配設され、該バンパーレインフォース5から車両後方に向けて左右一対のサイドメンバ107が設けられている。このサイドメンバ107の下方には、連結ブラケット11を介してサスペンションメンバ113が支持されている。また、左右のフロントピラー33同士をクロスバー104によって橋渡ししている。そして、車体側部には、左右一対のサイドシル129が配設されている。センタークロスメンバ123は、車幅方向に延在しており、フロアトンネル27とサイドシル129におけるセンターピラー下端部の結合部分とを連結している。なお、車体後部には、フロントフロアパネル21に続くリアフロアパネル141が配設されている。
【0062】
図10〜図12に示すように、センターサイドメンバ32の途中部32aは、本体部63(図4参照)の前端部分であり、車両後方に行くに従って車幅方向外側に屈曲して延設されている。前記第1支持メンバ106は、後端部106bがセンターサイドメンバ32の途中部32aに結合され、前端部106aが、サイドシル129の前端部と第2支持メンバ108の後端部108bに結合されている。このように、第1支持メンバ106は、車両前方に行くに従って車幅方向外側に向けて斜めに延びている。一方、第2支持メンバ108は、後端部108bがサイドシル129の前端部と第1支持メンバ106の前端部106aに結合されている。また、前端部108aは、センターサイドメンバ32の前端に配置された湾曲部59(図4参照)に結合されている。このように、第2支持メンバ108は、車両前方に行くに従って車幅方向内側に向けて延設されている。なお、図12では、フロントフロアパネル21を省略しているため、フロントフロアパネル21の下側に配設されたサポートメンバ48が見えている。
【0063】
さらに図12に示すように、サイドシル129には、前方側からX領域、Y領域およびZ領域が設けられている。X領域は、フロントピラー33の下端部、第1支持メンバ106の前端部106aおよび第2支持メンバ108の後端部108bが結合されているため、Y領域およびZ領域よりも剛性が高い部位である。Y領域は、X領域の後側に配置され、X領域およびZ領域よりも剛性が低い部位である。Z領域は、Y領域の後側に配置され、内部に図外のブレースが配設されているため、X領域とY領域との間の剛性を有する。即ち、剛性の大きさは、X領域>Z領域>Y領域の順に設定されている。なお、サスペンションメンバ113には、アーム112を介して車輪114が取り付けられている。
【0064】
次いで、図13を用いて、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力された場合(入力面が車両側端部に集中する小オーバーラップ状態での衝突時)における変形挙動を説明する。即ち、図13に示すように、走行時における車輪114の前方に障害物116が配置されている場合である。
【0065】
車両衝突時には、障害物116から車輪114に衝突荷重が入力され、この衝突荷重によって車輪114はアーム112を介して後方に回動してサイドシル129の前端部に衝突する。
【0066】
ここで、サイドシル129の前端部には、第1支持メンバ106の前端部106aと第2支持メンバ108の後端部108bとが結合されている。また、第1支持メンバ106の後端部106bは、センターサイドメンバ32の途中部32aに結合され、この途中部32aは、車両後方に行くに従って車幅方向外側に屈曲して延設されている。
【0067】
従って、矢印に示すように前記衝突荷重を第1支持メンバ106を介して効率的にセンターサイドメンバ32に伝達させると共に、サイドシル129への伝達量を減らすことができる。
【0068】
なお、サイドメンバ107に前方から後方へ向かう衝突荷重が入力された場合には、センターサイドメンバ32と第2支持メンバ108とに衝突荷重が分岐して伝達される。
【0069】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0070】
(1)前記センターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)とサイドシル129(第1中間骨格部材)とを連結する第1支持メンバ106(第1支持骨格部材)を設け、該第1支持メンバ106は、平面視で車両前方に行くに従って車幅方向外側に向かうように斜めに延在している。従って、図13を用いて説明したように、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力された場合に、前記衝突荷重の大部分を第1支持メンバ106を介して効率的にセンターサイドメンバ32に伝達させると共に、サイドシル129への伝達量を減らすことができる。よって、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0071】
(2)前記第1支持メンバ106(第1支持骨格部材)の前端部106aを前記サイドシル129(第1中間骨格部材)に結合し、この結合部分と前記センターサイドメンバ32(第2中間骨格部材)とを結ぶ第2支持メンバ108(第2支持骨格部材)を前記第1支持メンバ106よりも車両前方側に配設した。従って、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力された場合に、第2支持メンバ108が第1支持メンバ106を支持するため、第1支持メンバ106が車幅方向外側に開くことを抑制することができる。これによって、第1支持メンバ106への衝突荷重の伝達を効果的に行うことができるため、高い車体剛性を維持しつつ、車体全体の軽量化を図ることができる。
【0072】
(3)サイドシル129には、図12で説明したように、前方側からX領域、Y領域およびZ領域が設けられ、剛性の大きさは、X領域>Z領域>Y領域の順に設定されている。従って、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力されて車輪114がX領域に当たったとき、X領域とZ領域が潰れにくく、Y領域が効率的に潰れやすいため、X領域が圧壊によって効率的に後方移動する。これによって、第1支持メンバ106への衝突荷重の伝達を効果的に行うことができる。
【0073】
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について説明するが、前述した第1〜第4の実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0074】
本実施形態では、第4実施形態に対して、フロントクロスメンバ110を配設している。
【0075】
このフロントクロスメンバ110は、図14および図15に示すように、車幅方向に延在しており、フロアトンネル27とサイドシル129とを連結している。また、第1支持メンバ106の後端部106bを前記センターサイドメンバ32の途中部32aに結合し、この結合部分を跨ぐようにフロントクロスメンバ110が車幅方向に延びており、前記結合部分をフロントクロスメンバ110によってフロントフロアパネル21に接合している。フロントクロスメンバ110における車幅方向端部110aは、サイドシル129の側面に結合されている。
【0076】
本実施形態によれば、第1支持メンバ106の後端部106bを前記センターサイドメンバ32の途中部32aに結合し、この結合部分と前記サイドシル129とを車幅方向に延在するフロントクロスメンバ110によって連結している。このように、前記結合部分がフロントクロスメンバ110によって支持されているため、支持剛性が向上している。従って、車両前端部の側部に車両後方に向かう衝突荷重が入力され、前記衝突荷重が第1支持メンバ106に伝達されたときに、この衝突荷重を確実に支持することができる。
【0077】
また、車体側部に側方から衝突荷重が入力された場合に、この衝突荷重をフロントクロスメンバ110によって支持する効果も有する。
【0078】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の技術思想に基づいて種々の変更および変形が可能である。
【符号の説明】
【0079】
1…車体
13…サスペンションメンバ
17…ダッシュロアパネル
19…車室
21…フロントフロアパネル(フロアパネル)
25…シートクロスメンバ
27…フロアトンネル
29,129…サイドシル(第1中間骨格部材)
32…センターサイドメンバ(第2中間骨格部材)
33…フロントピラー
33a…下端部
35…センターピラー
35a…下端部
37…結合部分
51…前側骨格部材
53…後側骨格部材
55…中間骨格部材
59…湾曲部
61…前側屈曲部(屈曲部)
81…内側連結メンバ(内側連結部材)
91…外側連結メンバ(外側連結部材)
106…第1支持メンバ(第1支持骨格部材)
108…第2支持メンバ(第2支持骨格部材)
110…フロントクロスメンバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体前部に配置された前側骨格部材と、車体後部に配置された後側骨格部材と、車体の車幅方向外側に配置され、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材とを備え、
前記左右一対の中間骨格部材のそれぞれは、車幅方向外側に配置された第1中間骨格部材と、該第1中間骨格部材の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結する第2中間骨格部材とからなり、
前記第2中間骨格部材は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在すると共に、
前記第2中間骨格部材の強度を第1中間骨格部材の強度よりも大きく設定したことを特徴とする車体構造。
【請求項2】
前記第2中間骨格部材と前記第1中間骨格部材とを連結する第1支持骨格部材を設け、該第1支持骨格部材は、平面視で車両前方に行くに従って車幅方向外側に向かうように斜めに延在することを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
【請求項3】
前記第1支持骨格部材の前端部を前記第1中間骨格部材に結合し、この結合部分と前記第2中間骨格部材とを結ぶ第2支持骨格部材を前記第1支持骨格部材よりも車両前方側に配設したことを特徴とする請求項2に記載の車体構造。
【請求項4】
前記第1支持骨格部材の後端部を前記第2中間骨格部材の途中部に結合し、この結合部分と前記第1中間骨格部材とを車幅方向に延在するフロントクロスメンバによって連結したことを特徴とする請求項2または3に記載の車体構造。
【請求項5】
前記第2中間骨格部材は平面視でハの字状に配置されており、第2中間骨格部材の後端が前記後側骨格部材に結合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項6】
前記左右一対の中間骨格部材同士の車幅方向中央に、車両前後方向に延在するフロアトンネルを設け、
前記第2中間骨格部材における前部は、平面視で、屈曲して前記フロアトンネルに沿って延在する屈曲部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項7】
前記フロアトンネル、第2の中間骨格部材、および第1の中間骨格部材を、車幅方向に延在するセンタークロスメンバによって連結したことを特徴とする請求項6に記載の車体構造。
【請求項8】
前記後側骨格部材の前端には、車幅方向に延在するシートクロスメンバが配設され、該シートクロスメンバに前記第2中間骨格部材の後端を結合すると共に、該第2中間骨格部材をフロアパネルに配設したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項9】
前記後側骨格部材を構成するサスペンションメンバは、前記フロアパネルの車室外側からフロアパネルを挟んで該フロアパネルの車室内側に配置された第2中間骨格部材に締結されていることを特徴とする請求項8に記載の車体構造。
【請求項10】
前記シートクロスメンバの車幅方向両端を前記第1中間骨格部材の側部に結合したことを特徴とする請求項8または9に記載の車体構造。
【請求項11】
センターピラーの下端部を前記第1中間骨格部材に結合し、この結合部分と前記第2中間骨格部材とを車幅方向に沿って離間して配置したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項12】
前記第1中間骨格部材は、前記フロアパネルの側端部に接合されると共に、フロントピラーの下端部とセンターピラーの下端部とを連結することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項13】
前記フロアパネルの前部に、上方に延在するダッシュロアパネルを接合すると共に、前記第2中間骨格部材の前部を前記フロアパネルからダッシュロアパネルの車室内側に沿って配設したことを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項14】
前記第2中間骨格部材の前部における前記屈曲部の前側は、上方に向けて湾曲する湾曲部に形成され、該湾曲部は、前記ダッシュロアパネルの車室内側に沿って接合されていることを特徴とする請求項13に記載の車体構造。
【請求項15】
前記フロアパネルの車室内側に、前記シートクロスメンバおよび第2の中間骨格部材を配設し、これらのフロアパネルおよびダッシュロアパネルによってシェル構造の一部を構成すると共に、前記シートクロスメンバおよび第2の中間骨格部材によって前記シェル構造を補強することを特徴とする請求項13または14に記載の車体構造。
【請求項16】
前記第2中間骨格部材の前部と前記フロアトンネルとを連結する内側連結部材を設けたことを特徴とする請求項6〜15のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項17】
前記第2中間骨格部材の前部と前記第1中間骨格部材とを連結する外側連結部材を設けたことを特徴とする請求項6〜16のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項18】
車体前部に前側骨格部材を配置し、車体後部に後側骨格部材を配置し、車体の車幅方向外側に、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材を設け、前記左右一対の中間骨格部材のそれぞれにおいて、車幅方向外側に第1中間骨格部材と、該第1中間骨格部材の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結する第2中間骨格部材とを設け、前記第2中間骨格部材を、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在させ、前記第2中間骨格部材の強度を第1中間骨格部材の強度よりも大きく設定することを特徴とする車体の製造方法。
【請求項1】
車体前部に配置された前側骨格部材と、車体後部に配置された後側骨格部材と、車体の車幅方向外側に配置され、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材とを備え、
前記左右一対の中間骨格部材のそれぞれは、車幅方向外側に配置された第1中間骨格部材と、該第1中間骨格部材の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結する第2中間骨格部材とからなり、
前記第2中間骨格部材は、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在すると共に、
前記第2中間骨格部材の強度を第1中間骨格部材の強度よりも大きく設定したことを特徴とする車体構造。
【請求項2】
前記第2中間骨格部材と前記第1中間骨格部材とを連結する第1支持骨格部材を設け、該第1支持骨格部材は、平面視で車両前方に行くに従って車幅方向外側に向かうように斜めに延在することを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
【請求項3】
前記第1支持骨格部材の前端部を前記第1中間骨格部材に結合し、この結合部分と前記第2中間骨格部材とを結ぶ第2支持骨格部材を前記第1支持骨格部材よりも車両前方側に配設したことを特徴とする請求項2に記載の車体構造。
【請求項4】
前記第1支持骨格部材の後端部を前記第2中間骨格部材の途中部に結合し、この結合部分と前記第1中間骨格部材とを車幅方向に延在するフロントクロスメンバによって連結したことを特徴とする請求項2または3に記載の車体構造。
【請求項5】
前記第2中間骨格部材は平面視でハの字状に配置されており、第2中間骨格部材の後端が前記後側骨格部材に結合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項6】
前記左右一対の中間骨格部材同士の車幅方向中央に、車両前後方向に延在するフロアトンネルを設け、
前記第2中間骨格部材における前部は、平面視で、屈曲して前記フロアトンネルに沿って延在する屈曲部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項7】
前記フロアトンネル、第2の中間骨格部材、および第1の中間骨格部材を、車幅方向に延在するセンタークロスメンバによって連結したことを特徴とする請求項6に記載の車体構造。
【請求項8】
前記後側骨格部材の前端には、車幅方向に延在するシートクロスメンバが配設され、該シートクロスメンバに前記第2中間骨格部材の後端を結合すると共に、該第2中間骨格部材をフロアパネルに配設したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項9】
前記後側骨格部材を構成するサスペンションメンバは、前記フロアパネルの車室外側からフロアパネルを挟んで該フロアパネルの車室内側に配置された第2中間骨格部材に締結されていることを特徴とする請求項8に記載の車体構造。
【請求項10】
前記シートクロスメンバの車幅方向両端を前記第1中間骨格部材の側部に結合したことを特徴とする請求項8または9に記載の車体構造。
【請求項11】
センターピラーの下端部を前記第1中間骨格部材に結合し、この結合部分と前記第2中間骨格部材とを車幅方向に沿って離間して配置したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項12】
前記第1中間骨格部材は、前記フロアパネルの側端部に接合されると共に、フロントピラーの下端部とセンターピラーの下端部とを連結することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項13】
前記フロアパネルの前部に、上方に延在するダッシュロアパネルを接合すると共に、前記第2中間骨格部材の前部を前記フロアパネルからダッシュロアパネルの車室内側に沿って配設したことを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項14】
前記第2中間骨格部材の前部における前記屈曲部の前側は、上方に向けて湾曲する湾曲部に形成され、該湾曲部は、前記ダッシュロアパネルの車室内側に沿って接合されていることを特徴とする請求項13に記載の車体構造。
【請求項15】
前記フロアパネルの車室内側に、前記シートクロスメンバおよび第2の中間骨格部材を配設し、これらのフロアパネルおよびダッシュロアパネルによってシェル構造の一部を構成すると共に、前記シートクロスメンバおよび第2の中間骨格部材によって前記シェル構造を補強することを特徴とする請求項13または14に記載の車体構造。
【請求項16】
前記第2中間骨格部材の前部と前記フロアトンネルとを連結する内側連結部材を設けたことを特徴とする請求項6〜15のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項17】
前記第2中間骨格部材の前部と前記第1中間骨格部材とを連結する外側連結部材を設けたことを特徴とする請求項6〜16のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項18】
車体前部に前側骨格部材を配置し、車体後部に後側骨格部材を配置し、車体の車幅方向外側に、前記前側骨格部材と後側骨格部材との間で車両前後方向に延在する左右一対の中間骨格部材を設け、前記左右一対の中間骨格部材のそれぞれにおいて、車幅方向外側に第1中間骨格部材と、該第1中間骨格部材の車幅方向内側に配置されると共に前記前側骨格部材と後側骨格部材とを連結する第2中間骨格部材とを設け、前記第2中間骨格部材を、車両後方に行くに従って車幅方向外側に向かうように延在させ、前記第2中間骨格部材の強度を第1中間骨格部材の強度よりも大きく設定することを特徴とする車体の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−63758(P2013−63758A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−111273(P2012−111273)
【出願日】平成24年5月15日(2012.5.15)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年5月15日(2012.5.15)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
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