説明

車体構造

【課題】燃料タンクを十分に追突から保護することができると共に、燃料タンクよりも後側の構成を簡素化することのできる車体構造を提供する。
【解決手段】車体下側のフレームの燃料タンク3よりも前側の位置に衝撃吸収部16を設ける。衝撃吸収部16で他車両の追突による衝撃を吸収することによって、リアフレーム6に設けられた燃料タンク3を保護する。また、衝撃吸収部16を燃料タンク3よりも前側に設けることで、燃料タンク3よりも後側の車体構造1、すなわち車体構造1の低耐力部26で吸収する衝撃の一部を燃料タンク3の前側の領域Cで負担する。これによって、燃料タンク3より前側の車体構造1の領域Cも吸収ストロークに加算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体下側に燃料タンクが配置される車両の車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車体構造として、例えば特開2001−55163号公報に記載されるように、車両前後方向へ延びるリアサイドメンバを前側メンバと後側メンバとで構成すると共に前側メンバと後側メンバとの間に湾曲部を二箇所形成し、それぞれの湾曲部の内部にバルクヘッドを配設したものが知られている。この車体構造では、湾曲部にバルクヘッドを配設することによって、他車両の追突に対する耐力が高められている。
【特許文献1】特開2001−55163号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような車体構造にあっては、リアサイドメンバ等によって構成される骨格部材が衝撃吸収力を有さないため、車体後側に配置された燃料タンクを追突から保護するためには燃料タンク自体の耐力を高める必要があった。また、燃料タンクを保護するべく、追突時の衝撃を燃料タンクより後側の車体構造で吸収できるような構成とした場合、発生反力荷重と必要とされる吸収ストロークの観点から、後側の車体構造を複雑にしなければならないという問題があった。
【0004】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、燃料タンクを追突から十分に保護することができると共に、燃料タンクよりも後側の構成を簡素化することのできる車体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る車体構造は、複数のフレームによって構成され、中央位置よりも後側に燃料タンクが設けられた車体構造において、燃料タンクよりも前側及び中央位置よりも後側の位置で車体下側のフレームに設けられ、他車両の追突による衝撃を吸収する第1の衝撃吸収部を備えることを特徴とする。
【0006】
このような車体構造では、第1の衝撃吸収部で他車両の追突による衝撃を吸収することによって、車体下側に設けられた燃料タンクを保護することができる。また、第1の衝撃吸収部が燃料タンクよりも前側に設けられているため、燃料タンクよりも後側の車体構造で吸収する衝撃の一部を燃料タンクの前側で負担することができる。これによって、燃料タンクより前側の車体構造も吸収ストロークに加算することができるため、燃料タンクを追突から十分に保護することができると共に、燃料タンクよりも後側の構成を簡素化することができる。
【0007】
また、本発明に係る車体構造は、第1の衝撃吸収部の上方の位置で車体上側のフレームに設けられ、他車両の追突による衝撃を吸収する第2の衝撃吸収部を更に備えることが好ましい。これによって、燃料タンクよりも前側において、車両の上側車体構造と下側車体構造の両方で衝撃を吸収することができる。これによって、一層確実に燃料タンクを追突から保護することができる。
【0008】
また、本発明に係る車体構造では、燃料タンクよりも後側の位置で車体下側のフレームに設けられた低耐力部が第1の衝撃吸収部の衝撃吸収作動力より低い耐力を有するように高張力鋼で構成される。この低耐力部が第1の衝撃吸収部の衝撃吸収作動力より低い耐力を有する高張力鋼で構成されているため、他車両の追突時には、まず、燃料タンクよりも後側の低耐力部で衝撃吸収し、その後、燃料タンクよりも前側の第1の衝撃吸収部で衝撃を吸収することができる。このように、段階的に衝撃を吸収することによって、燃料タンクを一層確実に追突から保護することができる。
【0009】
また、本発明に係る車体構造は、第1の衝撃吸収部と低耐力部との間の位置で車体下側のフレームに設けられ、第1の衝撃吸収部の衝撃吸収作動力より高い耐力を有する高張力鋼で構成される第1の高耐力部を更に備える。車体構造の第1の衝撃吸収部と低耐力部との間、すなわち燃料タンクが配置される位置における車体構造が、高い耐力を有する高張力鋼で構成されている。これによって、燃料タンク付近の第1の高耐力部の車両前後方向両端側で衝撃を吸収することが可能となり、追突による衝撃を効率よく吸収することができる。
【0010】
また、本発明に係る車体構造は、第1の衝撃吸収部よりも前側の位置で車体下側のフレームに設けられ、第1の高耐力部より高い耐力を有する高張力鋼で構成される第2の高耐力部を更に備える。第1の衝撃吸収部よりも前側を高い耐力を有する高張力鋼で構成することによって、車両後側から段階的に衝撃を吸収することによって、衝突による衝撃を効率よく吸収することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、燃料タンクを追突から十分に保護することができると共に、燃料タンクよりも後側の構成を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る車体構造の好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、本明細書中において、車両が直前進している際の前方方向を「前方」と定め、「前」「後」「左」「右」等の方向を示す語を用いることとする。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る車体構造1の側面図であり、車両後側の構成を示す図である。図1に示すように、車体構造1は、複数のフレームによって、アンダーボディと、サイドボディと、アッパーボディと、リアボディとから構成されており、車体下側のフレームに取り付けられてエンジンに燃料を供給する燃料タンク3を備えている。
【0014】
車体構造1は、車体下側における車幅方向両側で車両前後方向に延びてアンダーボディを構成する一対のロッカ4や、ロッカ4の後側で車両前後方向に延びてリアボディを構成する一対のリアフレーム6や、車体上側における車幅方向両側で車両前後方向に延びてアッパーボディを構成するルーフサイドレール7や、アンダーボディとアッパーボディとを接続するセンターピラー8及びクォーターピラー9や、リアフェンダ11などから構成されており、その他、図示されていないが、車幅方向に延びて一対のロッカ4、リアフレーム6同士を連結して補強するクロスメンバなどによって構成されている。
【0015】
燃料タンク3は、車両前後方向の中央位置よりも後側で、車体構造1のアンダーボディに設けられている。具体的には、燃料タンク3は、車両の後部座席の下側で一対のリアフレーム6の間に挟まれるように配置されている。
【0016】
図1に示すように、車体構造1を車両前後方向に領域A〜Dに分けた場合、車体構造1は、それぞれの領域ごとに変形耐力が異なるように構成されている。領域Aの後端位置は、車体構造1の後端部の位置であり、領域Aの前端位置は、燃料タンク3の後端部から所定距離後方に離間した位置である。領域Bの後端位置は、燃料タンク3の後端部から所定距離後方に離間した位置(領域Aの前端位置)であり、領域Bの前端位置は、燃料タンク3の前端部から所定距離前方に離間した位置である。領域Cの後端位置は、燃料タンク3の前端部から所定距離前方に離間した位置(領域Bの前端位置)であり、領域Cの前端位置は、センターピラー8とロッカ4の連結部8aの後端部付近の位置である。また、領域Dは、センターピラー8とロッカ4の連結部8aの後端部付近の位置(領域Cの前端位置)よりも前側の領域である。なお、センターピラー8の位置を車体構造1の車両前後方向の中央位置とし、図1においては一点鎖線Lで示す。
【0017】
車体構造1をこのような領域A〜Dに分けた場合、各領域の変形耐力には、領域A<領域C<領域B<領域Dの関係が成り立つ。以下、各領域の構成について、変形耐力の大きい順から説明する。
【0018】
車体構造1の領域D、すなわちセンターピラー8とロッカ4の連結部8aの後端部よりも前方の領域は、車体構造1の領域A,B,Cよりも高い耐力を有する高張力鋼で構成することによって、車体構造1の後側部分よりも変形耐力が大きくなるように構成されている。具体的には、引張強度が590MPaより大きい超高張力鋼を用いて板厚や断面の大きさを大きくしてロッカ4やルーフサイドレール7を構成することによって、変形耐力を大きくする。車体構造1の領域Bにおける高耐力部(第1の高耐力部)25より高い耐力を有する高張力鋼で構成される領域Dを、以下、車体構造1の高耐力部(第2の高耐力部)15とする。
【0019】
車体構造1の領域B、すなわち燃料タンク3付近の領域は、領域Dよりも変形耐力が小さく、衝撃吸収部16,17の衝撃吸収作動力より高い耐力、すなわち強度を有する高張力鋼を用いることによって領域Cより変形耐力が大きくなるように構成されている(衝撃吸収部16,17の詳細な説明は後述)。具体的には、引張強度が590MPaより大きい超高張力鋼を用い、領域Cよりも変形耐力が大きく、且つ、領域Dよりも変形耐力が小さくなるように板圧や断面の大きさを調整してリアフレーム6を構成する。車体構造1の領域Cにおける衝撃吸収部16,17の衝撃吸収作動力より高い耐力を有する高張力鋼で構成される領域Bを、以下、車体構造1の高耐力部25とする。
【0020】
車体構造1の領域C、すなわちセンターピラー8とロッカ4の連結部8aの後端部と燃料タンク3の前端部との間の領域には、ロッカ4に設けられる衝撃吸収部(第1の衝撃吸収部)16と、ルーフサイドレール7に設けられる衝撃吸収部(第2の衝撃吸収部)17が形成されることによって、高耐力部25よりも変形耐力が小さく、領域Aより変形耐力が大きくなるように構成されている。領域Cは、車両前後方向以外の曲げ耐力は、従来の車体構造と同等の強度となるように構成される。
【0021】
ロッカ4に設けられる衝撃吸収部16は、他車両(図においてはMDB台車50で示す)の追突による衝撃、すなわち車両前後方向に入力される衝撃を吸収するものである。
【0022】
図2は、衝撃吸収部16の構成の一例を示す図である。図2に示すように、ロッカ4は断面矩形状の中空部材からなるロッカ4A,4Bから構成されており、衝撃吸収部16は、車両前側のロッカ4Aの後端側の断面矩形状の開口部20に、当該開口部20よりも小径とされた車両後側のロッカ4Bの前端部18を挿入することによって構成されている。ロッカ4A内におけるロッカ4Bの前端部18よりも車両前方の位置には固定壁部19が設けられており、固定壁部19には、車両後方へ延びてロッカ4Bの前端部18を封止する隔壁18aを貫通するロッド21が固定されており、そのロッド21の後端部には、ロッカ4Bの前端部18内で車両前後方向に移動可能に配置されたピストン22が取り付けられている。ピストン22にはオリフィス22aが形成されると共に隔壁18a,18bで囲まれた内部にオイルが充填されている。ピストン22にオリフィス22aが形成されているため、ピストン22の移動に伴って、オイルがオリフィス22aを通過する。このような構成により、車両の追突による衝撃が入力された場合は、ロッカ4Bが車両前側へ移動することで、ロッカ4Aに固定されているピストン22がロッカ4B内を相対的に移動することとなるため、オイルとオリフィス22aの作用によって衝撃が吸収される。
【0023】
また、ロッカ4Aとロッカ4Bとは、複数の荷重コントロール用シェアピン23で接続されている。荷重コントロール用シェアピン23は、ロッカ4A及びロッカ4Bの側面壁を貫通して固定されるものであり、ロッカ4Bに入力される車両前後方向の荷重が一定以下の場合、ロッカ4Aとロッカ4B同士を固定して保持することによってピストン22が作用しないようにすることができる。一方、入力された荷重が所定の閾値より大きくなった場合は、荷重コントロール用シェアピン23が破断することによってロッカ4Aとロッカ4Bの固定が解除され、ピストン22が作用して衝撃を吸収する。このように荷重コントロール用シェアピン23が破断して衝撃吸収部16が衝撃吸収を作動させるときの荷重を衝撃吸収作動力とする。なお、シェアピンに代えてカプセルを用いても良い。
【0024】
ルーフサイドレール7に設けられる衝撃吸収部17も、衝撃吸収部16と同様の構成を有しており、所定の閾値より大きな荷重が入力された場合に荷重コントロール用シェアピンが破断して、ピストンの作用によって衝撃を吸収する。
【0025】
図1へ戻り、車体構造1の領域A、すなわち燃料タンク3の後端部よりも車両後側の領域は、衝撃吸収部16,17の衝撃吸収作動力より低い耐力を有する高張力鋼で形成されることによって、領域Cよりも変形耐力が小さくなるように構成されている。具体的には、引張強度590MPa以下の高張力鋼を用い、衝撃吸収部16及び衝撃吸収部17の荷重コントロール用シェアピンが破断する荷重よりも小さな荷重で変形するように板圧や断面の大きさを調整してリアフレーム6を構成する。車体構造1の領域Cにおける衝撃吸収部16,17の衝撃吸収作動力より低い変形耐力を有する高張力鋼で構成される領域Aを、以下、車体構造1の低耐力部26とする。
【0026】
次に、本実施形態に係る車体構造1の作用・効果について図3及び図4を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る車体構造1に他車両が追突した場合の追突初期段階の様子を示す図である。また、図4は、本実施形態に係る車体構造1に他車両が追突した場合の追突後の最終変形状態を示す図である。なお、図3及び図4においては、他車両に代えてMDB台車50が追突した場合の様子を示している。
【0027】
図3に示すように、車体構造1に後方から他車両が追突した場合、追突初期の段階においては、変形耐力の最も小さい低耐力部26が先行して変形することによって入力された衝撃の一部を吸収する。この段階では、領域Cにおける衝撃吸収部16及び衝撃吸収部17の荷重コントロール用シェアピンは破断せず、衝撃吸収部16及び衝撃吸収部17は衝撃を吸収しない。また、変形耐力の大きい高耐力部15及び高耐力部25も変形しない。
【0028】
車体構造1の低耐力部26が一定以上変形すると、変形耐力の大きい高耐力部15及び高耐力部25よりも先に、低耐力部26の次に変形耐力の小さい領域Cが変形する。すなわち、衝撃吸収部16及び衝撃吸収部17の荷重コントロール用シェアピンが破断し、ロッカ4Bが車両前方に移動することによって、ロッカ4Aに固定されているピストン22がロッカ4B内を相対的に移動することとなり、オイルとオリフィスの作用によって衝撃が吸収される(図2参照)。入力された衝撃が、衝撃吸収部16及び衝撃吸収部17の吸収可能な範囲を超えると、図4に示すように、車体構造1の領域Cにおけるロッカ4及びルーフサイドレール7自体が変形することによって、衝撃を吸収する。なお、衝撃吸収部16及び衝撃吸収部17には、ストッパーを設けるか、底突き荷重特性を調節することによって所定量以上の変形を防止し、後部座席と前部座席のシートバックとの間隔が狭くなりすぎることを防止する。
【0029】
追突後の最終段階においては、車体構造1の低耐力部26での変形、衝撃吸収部16と衝撃吸収部17での衝撃吸収、及び車体構造1の領域Cでの変形によって十分な衝撃吸収がなされたため、また、車体構造1の高耐力部15及び高耐力部25における変形耐力が大きいため、車体構造1の高耐力部15及び高耐力部25においては、変形することなくその形状が維持される。従って、車体構造1の高耐力部25に配置されている燃料タンク3が追突から保護される。
【0030】
以上により、本実施形態に係る車体構造1では、衝撃吸収部16で他車両の追突による衝撃を吸収することによって、リアフレーム6に設けられた燃料タンク3を保護することができる。また、衝撃吸収部16が燃料タンク3よりも前側に設けられているため、燃料タンク3よりも後側の車体構造1、すなわち車体構造1の低耐力部26で吸収する衝撃の一部を燃料タンク3の前側の領域Cで負担することができる。これによって、燃料タンク3より前側の車体構造1の領域Cも吸収ストロークに加算することができるため、燃料タンク3を十分に追突から保護することができると共に、燃料タンク3よりも後側の車体構造1の低耐力部26の構成を簡素化することができる。
【0031】
また、ルーフサイドレール7に衝撃吸収部17を設けることによって、燃料タンク3よりも前側において、車両の上側車体構造と下側車体構造の両方で衝撃を吸収することができる。これによって、一層確実に燃料タンク3を追突から保護することができる。
【0032】
また、低耐力部26が衝撃吸収部16,17の衝撃吸収作動力より低い耐力を有する高張力鋼で構成されているため、他車両の追突時には、まず、燃料タンク3よりも後側の低耐力部26で衝撃を吸収させ、その後、燃料タンク3よりも前側の衝撃吸収部16,17で衝撃を吸収することができる。このように、段階的に衝撃を吸収することによって、燃料タンク3を一層確実に追突から保護することができる。
【0033】
また、車体構造1の衝撃吸収部16,17と低耐力部26との間、すなわち燃料タンク3が配置される位置における車体構造1の高耐力部25が、高い耐力を有する高張力鋼で構成されている。これによって、燃料タンク3付近の高耐力部25の車両前後方向の両端側で衝撃を吸収することが可能となり、追突による衝撃を効率よく吸収することができる。
【0034】
車体構造1の衝撃吸収部16,17よりも前側に高い耐力を有する高張力鋼で構成された高耐力部15を設けることによって、車両後側から段階的に衝撃を吸収し、衝突による衝撃を効率よく吸収することができる。
【0035】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0036】
例えば、本実施形態に係る車体構造1では、衝撃を吸収する車体構造1の領域Cには、オイルとオリフィスによる流体抵抗を用いた衝撃吸収部16,17を設けたが、これに代えて、ステアリングコラムで用いられるような金属の貫通抵抗や変形抵抗を用いた種々のEAメカニズムを用いてもよい。
【0037】
また、車体構造1の領域Cには、衝撃吸収部16,17を設けたが、これに代えて、引張強度590MPa以下の高張力鋼で板厚及び断面の大きさを調節することによって、変形耐力が領域A<領域C<領域B<領域Dとなるように構成してもよい。この場合、板材にはテーラードブランク材を用いることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態に係る車体構造の側面図であり、車両後側の構成を示す図である。
【図2】衝撃吸収部の構成の一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係る車体構造に他車両が追突した場合の追突初期段階の様子を示す図である。
【図4】本実施形態に係る車体構造に他車両が追突した場合の追突後の最終変形状態を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1…車体構造、3…燃料タンク、15…高耐力部(第2の高耐力部)、16…衝撃吸収部(第1の衝撃吸収部)、17…衝撃吸収部(第2の衝撃吸収部)、25…高耐力部(第1の高耐力部)、26…低耐力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のフレームによって構成され、中央位置よりも後側に燃料タンクが設けられた車体構造において、
前記燃料タンクよりも前側及び前記中央位置よりも後側の位置で車体下側の前記フレームに設けられ、他車両の追突による衝撃を吸収する第1の衝撃吸収部を備えることを特徴とする車体構造。
【請求項2】
前記第1の衝撃吸収部の上方の位置で車体上側の前記フレームに設けられ、前記他車両の追突による衝撃を吸収する第2の衝撃吸収部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の車体構造。
【請求項3】
前記燃料タンクよりも後側の位置で車体下側の前記フレームに設けられ、前記第1の衝撃吸収部の衝撃吸収作動力より低い耐力を有する高張力鋼で構成される低耐力部を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の車体構造。
【請求項4】
前記第1の衝撃吸収部と前記低耐力部との間の位置で車体下側の前記フレームに設けられ、前記第1の衝撃吸収部の衝撃吸収作動力より高い耐力を有する高張力鋼で構成される第1の高耐力部を更に備えることを特徴とする請求項3記載の車体構造。
【請求項5】
前記第1の衝撃吸収部よりも前側の位置で車体下側の前記フレームに設けられ、前記第1の高耐力部より高い耐力を有する高張力鋼で構成される第2の高耐力部を更に備えることを特徴とする請求項4記載の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−42757(P2010−42757A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208103(P2008−208103)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】