説明

車載撮像システム及び撮像装置

【課題】判定用及び表示用の撮像装置を個別に設ける事なく、撮像装置が撮像した画像を基にした判定処理を精度よく行うことができると共に、表示手段に視認性の高い画像を表示することができる車載撮像システム、及びこのシステムを構成する撮像装置を提供する。
【解決手段】ECU3は、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示するか否かを撮像装置1へ通知する。画像を表示すると通知された場合には、撮像装置1は信号処理部11にてゲイン調整及びエッジ強調の画像処理を施してECU3へ送信する。画像を表示しないと通知された場合には、信号処理部11にてカラーの画像を白黒の画像に変換するカラー変換の画像処理を施してECU3へ送信する。ECU3は、撮像装置1にてゲイン調整及びエッジ強調の画像処理が施された画像をディスプレイ5に表示することができ、カラー変換の画像処理が施された画像を基に種々の判定処理を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輌に搭載した撮像装置にて撮像を行い、撮像した画像に適切な画像処理を施して車輌内の表示手段に表示することができる車載撮像システム、及びこのシステムの構成要素をなす撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輌に撮像装置を搭載して車輌の外界を撮像し、撮像により取得した画像を車内に設けられたディスプレイに表示することによって、運転者へ種々の情報を提供する車載撮像システムが実用化されている。例えば、車輌の運転席から死角となる部分を撮像することによって、運転者が直接的に目視できない部分をディスプレイに表示できるため、事故を未然に防ぐことが可能となる。ディスプレイに表示する画像は、運転者の視認性を高めるためエッジ強調及びゲイン調整等の画像処理が施される場合が多く、カラーの画像であることが好ましい。
【0003】
また、車輌にはカーナビゲーション装置及びテレビジョン装置等が搭載され、走行に係る案内画像又はテレビ番組等をディスプレイに表示することができる。しかし、各装置のために別のディスプレイを車輌に搭載することは少なく、車輌に搭載されるディスプレイは1つ程度である場合が多い。よって、撮像装置、カーナビゲーション装置及びテレビジョン装置等がそれぞれ出力する画像の全てをディスプレイに表示することはできず、いずれかの画像を選択してディスプレイに表示する必要がある。更に、近年では車輌に複数の撮像装置を搭載して車輌の周囲を広範囲に亘って撮像し、撮像により得られる複数の画像から一又は複数の画像を選択してディスプレイに表示することができる車載撮像システムが実用化されている。
【0004】
このように、複数の画像から一又は複数の画像を選択してディスプレイに表示する場合、運転者がスイッチなどを操作して選択する構成とすることもできるが、近年では撮像装置が撮像した画像を基に車輌に搭載されたECU(Electronic Control Unit)が判定を行って、ディスプレイに表示する画像を自動的に選択するシステムが研究・開発され、実用化されている。この場合、例えば撮像装置が撮像した画像に歩行者又は他車輌等の移動物体が写されているか否か、又は撮像装置が撮像した画像に駐車場の枠を示す白線が写されているか否か等の判定をECUが行って表示する画像を選択している。これらの判定に用いる画像は、エッジ強調及びゲイン調整等が行われていない画像であることが好ましく、白黒の画像であることが好ましい場合もある。
【0005】
特許文献1においては、表示用に適した画質のフレーム画像と、画像処理用に適したフレーム画像とを取得することができる撮像装置が提案されている。この撮像装置は、撮像を行うときに奇数番目のフレームに対しては、表示用の明るさレベルの映像信号が得られるように露光条件を設定し、設定した露光条件で撮像を行って画像を出力する。また、偶数番目のフレームに対しては、画像処理に適した明るさレベルの映像信号が得られるように露光条件を設定し、設定した露光条件で撮像を行って画像を出力する。これにより、1つの撮像装置から表示に適したフレーム画像と、画像処理に適したフレーム画像とを、時系列的に交互に出力することができる。
【特許文献1】特開2007−13777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、撮像装置が撮像した画像をディスプレイに表示する場合に適した画像処理と、判定の際に用いる画像に適した画像処理とは異なる場合が多いが、これらの画像処理はECUの処理負荷の低減のため撮像装置にて行うことが好ましい。表示用の画像を撮像する撮像装置と、判定用の画像を撮像する撮像装置とをそれぞれ車輌に搭載することで、各撮像装置にて最適な画像処理を施すことができるが、撮像装置の搭載数が増すため車載撮像システムのコストが増加するという問題がある。
【0007】
特許文献1に記載の撮像装置はこの問題を解決することを目的とするものである。しかしながら、奇数番目のフレームと偶数番目のフレームとで露光条件を変更する必要があるため処理が繁雑であり、高速な条件変更を行う必要があるため撮像装置が高コスト化する虞がある。また、奇数番目のフレームのみが表示用の画像であるため、表示用の画像の数が減少し、ディスプレイに動画として表示される画像の画質が低下するという問題がある。この問題を解決するために、撮像装置が撮像するフレーム数を増加させることが考えられるが、撮像装置が高コスト化するという問題が生じる。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、撮像装置が撮像した画像を車輌内の表示手段に表示する表示制御装置が、撮像装置が撮像した画像を表示するか否かを判定して撮像装置に通知すると共に、撮像装置が表示制御装置から画像を表示すると通知された場合に、表示用の画像処理を施して送信する構成とすることにより、撮像装置が撮像した画像を表示する場合にのみ表示に適した画像処理を施すことができる車載撮像システムを提供することにある。
【0009】
また本発明の他の目的とするところは、撮像装置が表示制御装置から画像を表示すると通知された場合には、撮像した画像にエッジ強調及びゲイン調整の画像処理を施して送信する構成とすることにより、表示に適した画像処理を施して表示手段に表示することができる車載撮像システムを提供することにある。
【0010】
また本発明の他の目的とするところは、撮像装置が表示制御装置から画像を表示しないと通知された場合に、判定用の画像処理を施して送信すると共に、表示制御装置がこの画像を基に判定を行う構成とすることにより、表示制御装置が判定に適した画像処理を施された画像を基に判定を行うことができる車載撮像システムを提供することにある。
【0011】
また本発明の他の目的とするところは、撮像装置が表示制御装置から画像を表示しないと通知された場合には、撮像したカラーの画像を白黒の画像に変換する画像処理を施して送信する構成とすることにより、判定に適した画像処理を施して撮像装置から表示制御装置へ送信することができる車載撮像システムを提供することにある。
【0012】
また本発明の他の目的とするところは、表示制御装置などの他の装置から特定の通知を受信した場合には、表示用の画像処理を施した画像を送信すると共に、他の通知を受信した場合には、判定用の画像処理を施した画像を送信する構成とすることにより、他の装置から与えられる通知に応じて撮像した画像に施す画像処理を変更して送信することができる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1発明に係る車載撮像システムは、車輌に搭載された撮像装置と、該撮像装置が撮像した画像を前記車輌内に設けられた表示手段に表示させる表示制御装置とを備える車載撮像システムにおいて、前記表示制御装置は、前記撮像装置が撮像した画像を前記表示手段に表示するか否かを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果を前記撮像装置へ通知する通知手段と、前記撮像装置から送信された画像を受信する受信手段とを有し、前記撮像装置は、前記表示制御装置から画像を表示すると通知された場合に、撮像した画像に表示用の画像処理を施す表示用画像処理手段と、該表示用画像処理手段が画像処理を施した画像を前記表示制御装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明においては、車載撮像システムは、撮像装置が撮像した画像を表示制御装置へ送信し、表示制御装置がこの画像を受信してディスプレイなどの表示手段に表示させる構成である。表示制御装置は、撮像装置が撮像した画像を表示手段に表示するか否かの判定を行って、判定結果を撮像装置へ通知する。これにより表示制御装置は撮像装置が行う画像処理を変更することができる。撮像装置は、表示制御装置から画像を表示すると通知された場合には、撮像した画像に表示用の画像処理を施して表示制御装置へ送信する。表示制御装置は、表示に適した画像処理が施された画像を受信して表示手段に表示させることができる。また、表示制御装置は、撮像装置が撮像した画像を表示しない場合には、判定の妨げとなる虞のある表示用の画像処理が施されていない画像を取得することができ、この画像を基に移動物体の有無又は白線の有無等の判定を行うことができる。
【0015】
また、第2発明に係る車載撮像システムは、前記表示用画像処理手段が、撮像した画像にエッジ強調及び/又はゲイン調整の画像処理を施すようにしてあることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、撮像装置が表示用の画像処理として、撮像した画像にエッジ強調及び/又はゲイン調整の画像処理を施す。画像を表示手段に表示する場合には、これらの画像処理を施すことにより視認性を向上することができる。また、表示制御装置が判定を行う際の画像では、これらの画像処理が精度低下の要因となるため、画像を表示する場合にのみこれらの画像処理を行うことによって、判定精度の低下を防止することができる。
【0017】
また、第3発明に係る車載撮像システムは、前記撮像装置が、前記表示制御装置から画像を表示しないと通知された場合に、撮像した画像に判定用の画像処理を施す判定用画像処理手段を有し、前記送信手段が、前記表示用画像処理手段又は前記判定用画像処理手段が画像処理を施した画像を前記表示制御装置へ送信するようにしてあり、前記表示制御装置は、前記判定手段が、前記判定用画像処理手段により画像処理を施された画像を基に、前記撮像装置が撮像した画像を前記表示手段に表示するか否かを判定するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
本発明においては、表示制御装置から画像を表示しないと通知された場合には、撮像装置は撮像した画像に判定用の画像処理を施して表示制御装置へ送信する。表示制御装置は、判定に適した画像処理が施された画像を基に、撮像装置が撮像した画像を表示手段に表示させるか否かの判定を行うことができる。判定に適した画像処理を施すことにより画像の視認性が低下する虞があるが、表示手段に画像を表示しない場合にのみこの画像処理を施すことによって、表示手段に表示される画像の視認性の低下を防止できる。
【0019】
また、第4発明に係る車載撮像システムは、前記判定用画像処理手段が、撮像したカラーの画像を白黒の画像に変換する画像処理を施すようにしてあることを特徴とする。
【0020】
本発明においては、撮像装置が判定用の画像処理として、カラーの画像を白黒の画像に変換する画像処理を施す。撮像した画像を基に表示制御装置が例えば移動物体の有無の判定又は白線の有無の判定等を行う場合には、白黒の画像が好ましい場合がある。逆に、表示手段に表示する画像はカラーの画像であることが好ましい。よって、表示手段に画像を表示しない場合には、撮像装置が白黒の画像を表示制御装置へ送信し、画像を表示する場合には、撮像装置がカラーの画像を表示制御装置へ送信することによって、表示及び判定にそれぞれ適した画像を表示制御装置が取得することができる。
【0021】
また、第5発明に係る撮像装置は、車輌に搭載され、通信機能を備える撮像装置において、特定の通知を受信した場合に、撮像した画像に表示用の画像処理を施す表示用画像処理手段と、他の通知を受信した場合に、撮像した画像に判定用の画像処理を施す判定用画像処理手段とを備え、前記表示用画像処理手段又は前記判定用画像処理手段が画像処理を施した画像を送信するようにしてあることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、表示制御装置などの他の装置から特定の通知、即ち画像を表示する通知を受信した場合には、表示用の画像処理を施した画像を送信する。また、他の通知、即ち画像を表示しない通知を受信した場合には、判定用の画像処理を施した画像を送信する。他の装置からの通知に応じて適切な画像処理を施し、この画像を他の装置へ送信することができる。よって、通知を送信した他の装置が、処理に適した画像を撮像装置から受信して処理を行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
第1発明による場合は、撮像装置が撮像した画像を表示手段に表示するか否かの判定を表示制御装置が行って撮像装置へ通知し、撮像装置が表示制御装置から画像を表示すると通知された場合に、表示用の画像処理を施して送信する構成とすることにより、表示制御装置が表示に適した画像処理が施された画像を受信して表示手段に表示させることができる。また、撮像装置が撮像した画像を表示しない場合には、表示制御装置が判定の妨げとなる虞のある表示用の画像処理が施されていない画像を取得して判定を行うことができる。よって、表示用及び判定用にそれぞれ撮像装置を設けることなく、表示制御装置が表示及び判定に適した画像を一の撮像装置から受信することができるため、車載撮像システムのコストの増加を抑制して、表示手段に視認性の高い画像を表示することができ、撮像した画像を表示するか否かを高精度に判定することができる。
【0024】
また、第2発明による場合は、表示用の画像処理として、撮像装置がエッジ強調及び/又はゲイン調整の画像処理を施す構成とすることにより、撮像した画像を表示手段に表示する場合には、表示制御装置が表示に適した画像処理を施された画像を取得できるため、表示する画像の視認性を向上することができる。また、これらの画像処理は表示制御装置の判定の妨げとなる虞があるが、画像を表示する場合にのみこれらの画像処理を行うため、判定精度の低下を防止することができる。よって、表示制御装置が表示及び判定に適した画像を確実に取得することができ、表示品質及び判定制度の高い高品質な車載撮像システムを提供できる。
【0025】
また、第3発明による場合は、表示制御装置から画像を表示しないと通知された場合に、撮像装置は撮像した画像に判定用の画像処理を施して表示制御装置へ送信すると共に、表示制御装置がこの画像を基に判定を行う構成とすることにより、表示制御装置は判定に適した画像処理が施された画像を基に、撮像装置が撮像した画像を表示手段に表示させるか否かの判定を行うことができる。また、撮像した画像を表示する場合には、画像の視認性を妨げる虞のある画像処理が施されていない画像を取得して表示手段に表示させることができる。よって、表示用及び判定用にそれぞれ撮像装置を設ける事なく、表示制御装置が表示及び判定に適した画像をより確実に一の撮像装置からのみ取得することができるため、車載撮像システムのコストの増加を確実に抑制して、表示手段に視認性の高い画像を確実に表示することができ、撮像した画像を表示するか否かをより高精度に判定することができる。
【0026】
また、第4発明による場合は、判定用の画像処理として、撮像装置がカラーの画像を白黒の画像に変換する画像処理を施す構成とすることにより、撮像した画像を表示手段に表示しない場合には、表示制御装置が判定に適した画像処理を施された画像を取得できるため、判定の精度を向上することができる。また、白黒の画像は視認性が低い虞があるが、画像を表示しない場合にのみカラーの画像を白黒の画像に変換するため、視認性の低下を防止することができる。よって、表示制御装置が表示及び判定に適した画像をより確実に取得することができ、表示品質及び判定制度の高い高品質な車載撮像システムを提供できる。
【0027】
また、第5発明による場合は、他の装置から特定の通知を受信した場合には、表示用の画像処理を施した画像を送信し、他の通知を受信した場合には、判定用の画像処理を施した画像を送信する構成とすることにより、他の装置からの通知に応じて適切な画像処理を施し、この画像を他の装置へ送信することができる。撮像した画像に施す画像処理を変更して、一の撮像装置を種々の目的に利用することができるため、この撮像装置を備えるシステムのコストを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1及び図2は、本発明に係る車載撮像システムの構成を示すブロック図であり、図1に車載撮像システムを構成する撮像装置1の詳細を示し、図2に車載撮像システムを構成するECU3の詳細を示してある。本発明に係る車載撮像システムは、図示しない車輌のバンパー近傍又はサイドミラー内部等に搭載されて車輌の外界を撮像する撮像装置1と、車輌の運転席近傍に配設されたディスプレイ5と、撮像装置1から与えられる画像又はカーナビゲーション装置7などの他の装置から与えられる画像から一の画像を選択してディスプレイ5に表示させる制御処理を主として行うECU3とを備えている。
【0029】
撮像装置1は、撮像素子10、信号処理部11、送信部15及び受信部19と、これらの各部を制御する制御部17とを有している(図1参照)。撮像素子10は、CCD(Charge Coupled Devices)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等によるものであり、撮像装置1に備えられたレンズ(図示は省略する)にて集光された光を受光することにより1秒間に30回程度の頻度で撮像を行い、受光した光に応じた画像信号を出力するようにしてある。なお、撮像素子10が撮像を行う際の露光時間及びシャッタースピード等は制御部17の制御に基づいて行われる。撮像素子10は、撮像により取得した画像を画像信号として信号処理部11へ与えるようにしてある。
【0030】
信号処理部11は、制御部17の制御に従って、撮像素子10が撮像した画像に種々の画像処理を施して出力するものであり、露出・ゲイン調整部12、エッジ強調部13及びカラー変換部14等の画像処理を行うための機能ブロックを有している。露出・ゲイン調整部12は、撮像素子10から与えられた画像信号の例えば明るさに応じて自動的に露出及びゲイン(利得、増幅率)を調整し、調整した露出及びゲインにより画像信号を増幅して出力する画像処理を行うようにしてある。エッジ強調部13は、撮像素子10から与えられた画像信号に係る画像のエッジ部分を強調する画像処理を行うようにしてある。また、撮像素子10はRGBによるカラーの画像を撮像するが、カラー変換部14は撮像素子10から与えられたカラーの画像を白黒の画像に変換する画像処理を行うようにしてある。信号処理部11が備えるこれらの各部による画像処理を行うか否かは、制御部17の制御により決定される。信号処理部11は、画像処理を施した画像を送信部15へ与えるようにしてある。
【0031】
送信部15は、接続ケーブルを接続するための接続ポートを有しており、接続ケーブルを介してECU3に接続されている。送信部15は、信号処理部11から与えられた画像をLVDS(Low Voltage Differential Signaling)方式又はNTSC(National TV Standards Committee)方式等の信号に変換し、接続ケーブルを介してECU3へ画像の送信を行うようにしてある。
【0032】
また、受信部19は、ECU3から送信される種々の制御命令及びメッセージ等を受信するためのものである。受信部19には、送信部15と同様に接続ケーブルを接続するための接続ポートが設けてあり、接続ケーブルを介してECU3に接続するようにしてある。ただし、撮像装置1及びECU3の間で制御命令及びメッセージ等の送受信をPLC(Power Line Communication)により行う場合には、受信部19には電力線が接続され、電力線に重畳された信号を抽出する機能が受信部19には備えられる。受信部19が受信した制御命令及びメッセージ等は制御部17へ与えられる。
【0033】
制御部17は、ECU3から与えられる制御命令及びメッセージ等に応じて、撮像装置1の各部の制御処理及び各種の演算処理等を行うものである。例えば、制御部17は撮像素子10が撮像した画像に対して、信号処理部11が露出・ゲイン調整部12、エッジ強調部13及びカラー変換部14による画像処理を行うか否かを制御することができる。制御部17は信号処理部11に対する制御モードを規定するレジスタ18を有しており、制御モードとして表示モード又は判定モードを設定することができるようにしてある。レジスタ18の制御モードの設定は、ECU3が制御命令及びメッセージ等を撮像装置1に与えることにより行うことができるようにしてある。
【0034】
ECU3は、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示する場合に、制御部17の制御モードを表示モードに設定するようにしてある。また、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示しない場合には、制御モードを判定モードに設定するようにしてある。図3は、制御モードと画像処理との対応関係を示す図表である。制御部17の制御モードが表示モードに設定された場合、制御部17は、撮像素子10が撮像した画像にゲイン調整及びエッジ強調の画像処理を行い、カラー変換の画像処理は行わないように信号処理部11を制御するようにしてある。また、制御モードが判定モードに設定された場合、カラー変換の画像処理を行い、ゲイン調整及びエッジ強調の画像処理を行わないように制御部17が信号処理部11を制御するようにしてある。
【0035】
このように、ECU3は制御命令又はメッセージ等を撮像装置1へ送信することにより、撮像装置1が行う画像処理を変更することができる。このECU3は、送信部30、制御部31、操作部32、受信部33、画像処理部34、出力部35及び画像メモリ36等を備えている。操作部32は、車輌の運転席近傍の例えばインストルメントパネルなどに配された複数のスイッチ又はボタン等を有して運転者の操作を受け付けるものである。例えば、運転者は操作部32を操作することによって、ディスプレイ5の表示切替を行うことができ、撮像装置1による車輌外部の画像又はカーナビゲーション装置7による走行経路を案内する地図画像を切り替えて表示させることができる。ただし、本実施の形態に係る車載撮像システムは、カーナビゲーション装置7による画像をディスプレイ5に表示している場合であっても、車輌の周辺に歩行者又は他車輌等の移動物体が存在し、この移動物体が撮像装置1の撮像範囲内に存在する場合には、自動的にディスプレイ5の表示を撮像装置1による画像に切り替えて運転者に警告を与える機能を有している。また、操作部32にはディスプレイ5の表示をオフにするオフスイッチが設けてあり、運転者がオフスイッチを操作することによってディスプレイ5を非表示の状態とすることも可能である。操作部32が受け付けた操作内容は制御部31へ通知される。
【0036】
制御部31は、ECU3内の各部の制御処理及び種々の演算処理等を行うものであり、具体的にはCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等により構成してある。制御部31は、操作部32から与えられた操作内容に応じて出力部35の制御を行い、ディスプレイ5に表示する画像の切り替えを行うことができるようにしてある。また、制御部31は、画像処理部34と連携して、撮像装置1からの画像に移動物体が移されているか否かを判定する処理を行い、判定結果に応じてディスプレイ5に表示する画像を自動的に切り替える処理を行うようにしてある。
【0037】
更に制御部31は、送信部30から撮像装置1へメッセージとして表示通知を送信することにより撮像装置1の制御部17のレジスタ18に表示モードを設定することができ、また、非表示通知を送信することにより撮像装置1のレジスタ18に判定モードを設定することができる。これにより、撮像装置1の信号処理部11にて行われる画像処理が制御部17により変更されるため、ECU3の制御部31は撮像装置1が行う画像処理の変更を行うことができる。更に、撮像装置1へ終了通知をメッセージとして送信することによって、撮像装置1による撮像を終了させることも可能である。
【0038】
送信部30は、接続ケーブルを接続するための接続ポートを有し、接続ケーブルを介して撮像装置1に接続され、制御部31から与えられた制御命令又はメッセージ等を撮像装置1へ送信する処理を行うものである。ただし、撮像装置1及びECU3の間で制御命令及びメッセージ等の送受信をPLCにより行う場合には、送信部30には電力線が接続され、制御部31から与えられた制御命令又はメッセージ等に係る信号を電力線に重畳して撮像装置1へ送信する。
【0039】
受信部33は、接続ケーブルを接続するための接続ポートを有しており、接続ケーブルを介して撮像装置1に接続されている。受信部33は、撮像装置1から送信されるLVDS方式又はNTSC方式等の信号を受信し、受信した信号をデジタルデータの画像に変換して画像処理部34へ与えるようにしてある。
【0040】
画像処理部34は、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示する場合には、受信部33から与えられた画像を出力部35へ与えてディスプレイ5に表示する。このときに、画像処理部34にて画像の視点変換、一部拡大、又はメッセージ若しくはアイコン等の重畳などの画像処理を行ってもよい。
【0041】
また、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示しない場合、即ちカーナビゲーション装置7からの画像をディスプレイ5に表示する場合には、画像処理部34は撮像装置1が異なる時点で撮像した2つの画像を基に、画像中に移動物体が写されているか否かを判定する移動物体判定処理を行うようにしてある。移動物体判定処理は、既知の技術であるため詳細な説明は省略するが、例えば異なる時点で撮像された2つの画像の各画素値の差分を算出し、算出した差分が閾値を超えた場合に移動物体が写されていると判定することができる。また、2つの画像について対応点の探索を行ってオプティカルフローを算出することにより移動物体の判定を行うこともできる。画像処理部34は、移動物体判定処理による判定結果を制御部31に通知するようにしてある。
【0042】
画像処理部34から移動物体判定処理の判定結果を通知された制御部31は、移動物体が存在すると判定された場合、撮像装置1へ表示通知をメッセージとして送信すると共に、出力部35を制御してディスプレイ5に表示する画像をカーナビゲーション装置7の画像から撮像装置1が撮像した画像に切り替えるようにしてある。制御部31は内部にタイマ(図示は省略する)を有しており、ディスプレイ5に表示する画像を撮像装置1が撮像した画像に切り替えたときにタイマによる計時を開始し、所定時間経過後にディスプレイ5の表示をカーナビゲーション装置7の画像に戻すようにしてある。また、画像処理部34にて移動物体が存在しないと判定された場合には、制御部31は表示の切り替えを行わず、カーナビゲーション装置7の画像の表示を継続して行うようにしてある。
【0043】
なお、上述の自動切換が行われるのは、運転者が操作部32を操作してカーナビゲーション装置7の画像をディスプレイ5に表示する設定とした場合である。運転者が操作部32を操作して撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示する設定とした場合には、自動切換は行われず、撮像装置1が撮像した画像が継続的にディスプレイ5に表示される。
【0044】
また、画像処理部34が移動物体検出処理又は種々の画像処理等を行う際には、画像メモリ36に一時的に画像を蓄積することができるようにしてある。画像メモリ36は、SRAM又はDRAM等の書き換え可能な大容量のメモリ素子で構成してあり、受信部33が受信した画像を一時的に蓄積する受信バッファとしても利用できる。撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示する場合には、画像処理部34は受信部33から与えられた画像を、場合によっては種々の画像処理を施した後で、出力部35へ与えるようにしてある。
【0045】
出力部35は、画像処理部34からの画像とカーナビゲーション装置7からの画像とが与えられており、これらの画像のうちのいずれか一方を制御部31による制御に応じて選択するようにしてある。出力部35は、選択した画像をディスプレイ5に適した信号に変換し、この信号をディスプレイ5へ出力するようにしてある。これにより、ディスプレイ5に撮像装置1が撮像した画像又はカーナビゲーション装置7の画像のいずれかが表示される。
【0046】
図4は、本発明に係る車載撮像システムのECU3が行う画像表示制御処理の手順を示すフローチャートである。まず、ECU3の制御部31は、デフォルト表示として、カーナビゲーション装置7の案内画像をディスプレイ5に表示する処理を行う(ステップS1)。これは、制御部31が送信部30から撮像装置1に非表示通知をメッセージ送信すると共に、出力部35にカーナビゲーション装置7から与えられる画像をディスプレイ5へ出力するように制御することで行うことができる。
【0047】
次いで、制御部31は、運転者により操作部32のオフスイッチが操作されることにより、ディスプレイ5の表示をオフにする操作がなされたか否かを調べる(ステップS2)。表示をオフにする操作がなされた場合(S2:YES)、制御部31は送信部30から撮像装置1へ終了通知をメッセージ送信し(ステップS3)、撮像装置1の動作を終了させ、ディスプレイ5を非表示として処理を終了する。
【0048】
表示をオフにする操作がなされていない場合(S2:NO)、制御部31は撮像装置1が撮像した画像を受信部33にて受信したか否かを調べる(ステップS4)。画像を受信していない場合(S4:NO)、ステップS1へ戻り、制御部31は上述の処理を繰り返し行う。撮像装置1が撮像した画像を受信した場合には(S4:YES)、制御部31は画像処理部34にて移動物体判定処理を行って(ステップS5)、受信した画像中に移動物体が存在するか否かを調べる(ステップS6)。移動物体が存在しない場合には(S6:NO)、ステップS1へ戻り、制御部31は上述の処理を繰り返し行う。
【0049】
移動物体判定処理により移動物体が存在すると判定された場合(S6:YES)、制御部31は送信部30から撮像装置1へ表示通知をメッセージとして送信する(ステップS7)。これにより、撮像装置1を表示モードに設定することができる。次いで、制御部31は撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示する処理を行う(ステップS8)。これは、受信部33にて受信された画像を画像処理部34から出力部35へ与えると共に、出力部35に画像処理部34から与えられる画像をディスプレイ5へ出力するように制御することで行うことができる。なお、このときに制御部31はタイマによる計時を開始するようにしてある。
【0050】
次いで、制御部31は運転者により操作部32のオフスイッチが操作されることにより、ディスプレイ5の表示をオフにする操作がなされたか否かを調べる(ステップS9)。表示をオフにする操作がなされた場合(S9:YES)、制御部31は送信部30から撮像装置1へ終了通知をメッセージ送信し(ステップS10)、撮像装置1の動作を終了させ、ディスプレイ5を非表示として処理を終了する。
【0051】
表示をオフにする操作がなされていない場合(S9:NO)、制御部31はタイマの計時により、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示するように表示切替を行った後、所定の時間が経過したか否かを調べる(ステップS11)。所定時間を経過していない場合(S11:NO)、ステップS8へ戻り、制御部31は所定時間が経過するまで撮像装置1が撮像した画像の表示を継続して行う。所定時間を経過した場合(S11:YES)、制御部31は送信部30から撮像装置1へ非表示通知をメッセージとして送信する(ステップS12)。これにより、制御部31は撮像装置1を判定モードに設定することができる。その後、ステップS1へ戻り、制御部31はカーナビゲーション装置7の案内画像を表示する処理を行って、ステップS2又はS9にて表示をオフにする操作がなされるまで、ステップS1〜S12の処理を繰り返し行う。
【0052】
図5は、本発明に係る車載撮像システムの撮像装置1が行う撮像処理の手順を示すフローチャートである。まず、撮像装置1の制御部17は、デフォルトの制御モードとして、判定モードが設定される(ステップS21)。次いで、制御部17は受信部19がECU3からの終了通知をメッセージとして受信したか否かを調べ(ステップS22)、終了通知を受信した場合には(S22:YES)、撮像処理を終了する。
【0053】
受信部19にて終了通知を受信していない場合には(S22:NO)、制御部17は更に受信部19にて表示通知をメッセージとして受信したか否かを調べる(ステップS23)。また、表示通知を受信していない場合には(S23:NO)、制御部17は更に受信部19にて非表示通知をメッセージとして受信したか否かを調べる(ステップS24)。受信部19にて非表示通知を受信していない場合(S24:NO)、即ちいずれの通知も受信していない場合には、ステップS27へ進む。受信部19にて表示通知を受信した場合には(S23:YES)、制御部17は制御モードを表示モードに設定して(ステップS25)、ステップS27へ進む。受信部19にて非表示通知を受信した場合には(S24:YES)、制御部17は制御モードを判定モードに設定して(ステップS26)、ステップS27へ進む。
【0054】
次いで、撮像素子10による撮像を行い(ステップS27)、制御部17は制御モードが表示モードであるか否かを調べる(ステップS28)。制御モードが表示モードの場合(S28:YES)、制御部17は信号処理部11にて撮像素子10が撮像した画像にゲイン調整の画像処理を行うと共に(ステップS29)、エッジ強調の画像処理を行う(ステップS30)。制御モードが表示モードでない場合(S28:NO)、即ち制御モードが判定モードの場合には、制御部17は信号処理部11にて撮像素子10が撮像したカラーの画像を白黒の画像に変換するカラー変換の画像処理を行う(ステップS31)。信号処理部11による画像処理が終了した後、制御部17は画像処理を施した画像を送信部15からECU3へ送信し(ステップS32)、ステップS22へ戻る。その後、ECU3からの終了通知を受信するまで制御部17はステップS22〜S32の処理を繰り返し行う。
【0055】
以上の構成の車載撮像システムにおいては、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示するか否かに応じて、撮像装置1が信号処理部11にてそれぞれ異なる画像処理を施してECU3へ送信する構成とすることにより、ECU3は表示又は判定に最適な画像処理を施された画像を取得することができる。よって、表示用及び判定用にそれぞれ別の撮像装置を車輌に搭載する事なく、ディスプレイ5に視認性の高い画像を表示することができると共に、ECU3が行う移動物体判定処理の精度を高めることができるため、利便性が高く高品質な車載撮像システムを低コストで提供することができる。
【0056】
なお、本実施の形態においては、ディスプレイ5に撮像装置1が撮像した画像又はカーナビゲーション装置7の画像のいずれかを選択して表示する構成としたが、車輌に搭載する装置はカーナビゲーション装置7に限るものではなく、その他の装置(例えばテレビジョン装置)を搭載した場合には、この装置からの画像又は撮像装置1からの画像のいずれかを選択して表示する構成であってもよい。また、その他の装置は1つに限らず、複数であってもよい。
【0057】
また、車輌に撮像装置1を1つ搭載する構成としたが、これに限るものではなく、複数の撮像装置1を車輌に搭載する構成であってもよい。この場合には、ECU3は複数の撮像装置1からの画像とその他の装置からの画像との複数の画像からディスプレイ5に表示する画像を選択する。また、一の撮像装置1からの画像をディスプレイ5に表示する場合には、ECU3は一の撮像装置1のみを表示モードに設定し、他の撮像装置1を判定モードに設定し、他の撮像装置1からの画像を受信して各撮像装置1について移動物体判定処理を行う。
【0058】
また、撮像装置1が撮像した画像をディスプレイ5に表示するか否かを移動物体判定処理により決定する構成としたが、これに限るものではなく、例えば撮像装置1から与えられた画像から白線の抽出を行って、画像中に駐車場又は車道等が写されているか否かに応じて決定する構成としてもよく、その他の方法で決定してもよい。また、撮像装置1の信号処理部11にて行う画像処理をゲイン調整、エッジ強調及びカラー変換の3種としたが、これに限るものではなく、その他の画像処理を行う構成であってもよい。
【0059】
また、図4及び図5にて示した手順では、ECU3の操作部32にて表示をオフにする操作がなされた場合に、ディスプレイ5への画像の表示を終了する構成としたが、これに限るものではなく、車輌のエンジンが停止された場合などの他の場合にも表示を終了する構成としてもよい。また、表示をオフにする操作がなされた場合であっても、ディスプレイ5に画像を表示する事なく移動物体判定処理は継続して行い、移動物体が存在すると判定された場合にはディスプレイ5の表示をオンにして撮像装置1が撮像した画像を表示する構成としてもよい。また、ディスプレイ5の表示を自動的に切り替えて撮像装置1が撮像した画像を表示した後、所定時間が経過した場合に表示を元に戻す構成としたが、これに限るものではなく、その他の条件で表示を元に戻す構成としてもよい。例えば、所定時間が経過した場合に移動物体判定処理を再度行い、移動物体が存在しない場合にのみ表示を戻す構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係る車載撮像システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る車載撮像システムの構成を示すブロック図である。
【図3】制御モードと画像処理との対応関係を示す図表である。
【図4】本発明に係る車載撮像システムのECUが行う画像表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る車載撮像システムの撮像装置が行う撮像処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1 撮像装置
3 ECU(表示制御装置)
5 ディスプレイ(表示手段)
7 カーナビゲーション装置
10 撮像素子
11 信号処理部
12 露出・ゲイン調整部(表示用画像処理手段)
13 エッジ強調部(表示用画像処理手段)
14 カラー変換部(判定用画像処理手段)
15 送信部(送信手段)
17 制御部
19 受信部
30 送信部(通知手段)
31 制御部(判定手段)
33 受信部(受信手段)
34 画像処理部
35 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌に搭載された撮像装置と、該撮像装置が撮像した画像を前記車輌内に設けられた表示手段に表示させる表示制御装置とを備える車載撮像システムにおいて、
前記表示制御装置は、
前記撮像装置が撮像した画像を前記表示手段に表示するか否かを判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果を前記撮像装置へ通知する通知手段と、
前記撮像装置から送信された画像を受信する受信手段と
を有し、
前記撮像装置は、
前記表示制御装置から画像を表示すると通知された場合に、撮像した画像に表示用の画像処理を施す表示用画像処理手段と、
該表示用画像処理手段が画像処理を施した画像を前記表示制御装置へ送信する送信手段と
を有すること
を特徴とする車載撮像システム。
【請求項2】
前記表示用画像処理手段は、撮像した画像にエッジ強調及び/又はゲイン調整の画像処理を施すようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の車載撮像システム。
【請求項3】
前記撮像装置は、
前記表示制御装置から画像を表示しないと通知された場合に、撮像した画像に判定用の画像処理を施す判定用画像処理手段を有し、
前記送信手段が、前記表示用画像処理手段又は前記判定用画像処理手段が画像処理を施した画像を前記表示制御装置へ送信するようにしてあり、
前記表示制御装置は、
前記判定手段が、前記判定用画像処理手段により画像処理を施された画像を基に、前記撮像装置が撮像した画像を前記表示手段に表示するか否かを判定するようにしてあること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載撮像システム。
【請求項4】
前記判定用画像処理手段は、撮像したカラーの画像を白黒の画像に変換する画像処理を施すようにしてあること
を特徴とする請求項3に記載の車載撮像システム。
【請求項5】
車輌に搭載され、通信機能を備える撮像装置において、
特定の通知を受信した場合に、撮像した画像に表示用の画像処理を施す表示用画像処理手段と、
他の通知を受信した場合に、撮像した画像に判定用の画像処理を施す判定用画像処理手段と
を備え、
前記表示用画像処理手段又は前記判定用画像処理手段が画像処理を施した画像を送信するようにしてあること
を特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−306496(P2008−306496A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152060(P2007−152060)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】