説明

車載通信システム

【課題】障害が発生したシステムを正常状態に復帰させる可能性を高める。
【解決手段】車載通信システム1におけるマスター側システム2は、スレーブ側システム3に障害が発生し、動作リセット信号や電源リセット信号を無線通信で送信させたけれどもスレーブ側システム3が正常状態に復帰しなかった場合には、動作リセット信号や電源リセット信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システム3を正常状態に復帰させようとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のシステムが電力線を通じて接続されていると共にシステム間で無線通信を行う車載通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車には、例えばナビゲーションシステム、オーディオシステム及び通信メディアシステムなどの多種多様のシステム(ECU)が搭載されており、それらは有線LANにより相互接続されている。ところが、このようにシステム間が有線LANにより相互接続される構成は、車両重量の増大や燃料消費量の増大の原因となり、省消費化の弊害となる。そこで、近年ではシステム間が無線LANにより相互接続される構成を採用することにより、有線LANに起因して発生する種々の弊害を解消する提案がなされている。
【0003】
ところで、システム間が無線LANにより相互接続される構成では、有線LANに起因して発生する種々の弊害を解消することができるものの、その一方で、いずれかのシステムに障害が発生した場合には、正常状態に復帰させるための動作として動作リセット信号や電源リセット信号を無線通信でしか送信させることができないという問題がある。そのため、動作リセット信号や電源リセット信号を無線通信で送信させることで正常状態に復帰した場合には何ら問題はないが、動作リセット信号や電源リセット信号を無線通信で送信させても正常状態に復帰しなかった場合には何らかの対策を講じることが必要であり、その対策案が望まれている。
【0004】
一方、システム間が無線LANにより相互接続される構成では、データを伝送するためのデータ通信線は無線化されるものの、車載バッテリから電力を供給するため電力線及びグランド線は無線化されておらず、電力線及びグランド線は依然として存在することになる。下記の特許文献1〜3には、電力線を伝送媒体してデータ通信を行う構成が開示されている。
【特許文献1】特開2007−194929号公報
【特許文献2】特開2002−43989号公報
【特許文献1】特開2005−318494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1〜3では、動作リセット信号や電源リセット信号を無線通信で送信させても正常状態に復帰しなかった場合に、正常状態に復帰していないシステムを正常状態に復帰させることは困難である。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、システム間が無線通信により相互接続される構成でありながら、いずれかのシステムに障害が発生した場合に、障害が発生したシステムを正常状態に復帰させる可能性を高めることができる車載通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載した発明によれば、マスター側制御手段は、マスター側無線通信手段とスレーブ側無線通信手段との間の無線通信状態によりスレーブ側システムに障害が発生した旨を検出すると、マスター側電力線通信手段から動作リセット信号を電力線を通じてスレーブ側電力線通信手段に送信させ、スレーブ側電力線通信手段は、マスター側電力線通信手段から電力線を通じて動作リセット信号を受信すると、スレーブ側制御手段及びスレーブ側無線通信手段のうち少なくともいずれかに対して動作リセットを行う。
【0008】
これにより、システム間が無線通信により相互接続される構成であることにより省消費化を実現することができ、しかも、スレーブ側システムに障害が発生し、動作リセット信号を無線通信で送信させたけれどもスレーブ側システムが正常状態に復帰しなかった場合であっても、動作リセット信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システムを正常状態に復帰させようとするので、障害が発生したスレーブ側システムを正常状態に復帰させる可能性を高めることができる。
【0009】
請求項2に記載した発明によれば、マスター側制御手段は、マスター側電力線通信手段から動作リセット信号を電力線を通じてスレーブ側電力線通信手段に送信させてから所定時間が経過した後でスレーブ側システムが正常状態に復帰していない旨を検出すると、マスター側電力線通信手段から電源オフ信号を電力線を通じてスレーブ側電力線通信手段に送信させ、スレーブ側電力線通信手段は、マスター側電力線通信手段から電力線を通じて電源オフ信号を受信すると、スレーブ側システムを動作停止させる。
【0010】
これにより、動作リセット信号を電力線通信で送信させたけれどもスレーブ側システムが正常状態に復帰しなかった場合であっても、電源オフ信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システムを動作停止させるので、障害が発生したスレーブ側システムが電源供給状態のまま正常状態に復帰せずに放置されてしまう事態を未然に回避することができ、省電力化を図ることができる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、マスター側制御手段は、マスター側無線通信手段とスレーブ側無線通信手段との間の無線通信状態によりスレーブ側システムに障害が発生した旨を検出すると、マスター側電力線通信手段から電源リセット信号を電力線を通じてスレーブ側電力線通信手段に送信させ、スレーブ側電力線通信手段は、マスター側電力線通信手段から電力線を通じて電源リセット信号を受信すると、スレーブ側制御手段及びスレーブ側無線通信手段に対して電源リセットを行う。
【0012】
これにより、システム間が無線通信により相互接続される構成により省消費化を実現することができ、しかも、スレーブ側システムに障害が発生し、電源リセット信号を無線通信で送信させたけれどもスレーブ側システムが正常状態に復帰しなかった場合であっても、電源リセット信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システムを正常状態に復帰させようとするので、障害が発生したスレーブ側システムを正常状態に復帰させる可能性を高めることができる。
【0013】
請求項4に記載した発明によれば、マスター側制御手段は、マスター側電力線通信手段から電源リセット信号を電力線を通じてスレーブ側電力線通信手段に送信させてから所定時間が経過した後でスレーブ側システムが正常状態に復帰していない旨を検出すると、マスター側電力線通信手段から電源オフ信号を電力線を通じてスレーブ側電力線通信手段に送信させ、スレーブ側電力線通信手段は、マスター側電力線通信手段から電力線を通じて電源オフ信号を受信すると、スレーブ側システムを動作停止させる。
【0014】
これにより、電源リセット信号を電力線通信で送信させたけれどもスレーブ側システムが正常状態に復帰しなかった場合であっても、電源オフ信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システムを動作停止させるので、上記した請求項2に記載したものと同様にして、障害が発生したスレーブ側システムが電源供給状態のまま正常状態に復帰せずに放置されてしまう事態を未然に回避することができ、省電力化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。車載通信システム1は、ナビゲーションシステム、オーディオシステム及び通信メディアシステムなどの多種複数のシステム(ECU)を備えて構成されている。これら複数のシステムは、図2に示すように、それらのうちいずれかがマスター側システム2として登録され、残りがスレーブ側システム3〜5として登録されている。これらマスター側システム2及びスレーブ側システム3〜5はシステム毎に固定的に登録されても良いし可変的に登録されても良い。
【0016】
マスター側システム2の電源入力端子2a及びスレーブ側システム3〜5の電源入力端子3a〜5aは電力線6を通じて車載バッテリ8のプラス端子8aに接続されており、マスター側システム2のグランド端子2b及びスレーブ側システム3〜5のグランド端子3b〜5bはグランド線7を通じて車載バッテリ8のマイナス端子8bに接続されている。
【0017】
図1は、マスター側システム2及びスレーブ側システム3の電気的な構成を機能ブロック図により示している。尚、これ以降、マスター側システム2とスレーブ側システム3との関係を代表して説明するが、マスター側システム2とスレーブ側システム4との関係やマスター側システム2とスレーブ側システム5の関係も同様である。
【0018】
マスター側システム2は、マスター側制御部21(本発明でいうマスター側制御手段)と、マスター側無線通信部22(本発明でいうマスター側無線通信手段)と、マスター側電源制御部23(本発明でいうマスター側電源制御手段)と、マスター側電力線通信部24(本発明でいうマスター側電力線通信手段)とを備えて構成されている。
【0019】
マスター側制御部21は、CPU、RAM、ROM、I/Oバスなどを有し、マスター側システム2におけるデータ通信処理やデータ管理処理などを行うことにより、マスター側システム2の動作全般を制御する。マスター側無線通信部22は、マスター側制御部21から通信指令を入力することに応じて近距離無線通信の規格で規定されている周波数帯域を使用した近距離無線通信を行う。ここでいう近距離無線通信とは、例えばBluetooth(登録商標)やIEEE802.11bに準拠する通信である。マスター側電源制御部23は、車載バッテリ8から電力線6を通じて供給される電力をマスター側制御部21及びマスター側無線通信部22に供給する。図1では、マスター側電源制御部23からマスター側制御部21及びマスター側無線通信部22への電力供給線を破線で示している。
【0020】
マスター側電力線通信部24は、電力線6に直接接続され、スリープ状態を初期状態として動作しており、スリープ状態では低消費電力状態で動作し、マスター側制御部21からのウェイクアップ指令の入力を監視している。そして、マスター側電力線通信部24は、マスター側制御部21からウェイクアップ指令を入力すると、スリープ状態からウェイクアップ状態に移行してウェイクアップ状態で動作し、各種信号を電力線6を通じてスレーブ側システム3に送信可能な状態に移行する。この場合、マスター側電力線通信部24は、動作リセット信号、電源リセット信号及び電源オフ信号を電力線6を通じてスレーブ側システム3に送信する。また、マスター側電力線通信部24は、マスター側制御部21からスリープ指令を入力すると、ウェイクアップ状態からスリープ状態に移行して(復帰して)スリープ状態で動作する(初期状態に復帰して動作する)。
【0021】
スレーブ側システム3は、スレーブ側制御部31(本発明でいうスレーブ側制御手段)と、スレーブ側無線通信部32(本発明でいうスレーブ側無線通信手段)と、スレーブ側電源制御部33(本発明でいうスレーブ側電源制御手段)と、スレーブ側電力線通信部34(本発明でいうスレーブ側電力線通信手段)とを備えて構成されている。
【0022】
スレーブ側制御部31は、CPU、RAM、ROM、I/Oバスなどを有し、スレーブ側システム3におけるデータ通信処理やデータ管理処理などを行うことにより、スレーブ側システム3の動作全般を制御する。スレーブ側無線通信部32は、スレーブ側制御部31から通信指令を入力することに応じて近距離無線通信の規格で規定されている周波数帯域を使用した近距離無線通信を行う。スレーブ側電源制御部33は、車載バッテリ8から電力線6を通じて供給される電力をスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に供給する。図1では、スレーブ側電源制御部33からスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32への電力供給線を破線で示している。
【0023】
スレーブ側電力線通信部34は、電力線6に直接接続され、スリープ状態を初期状態として動作しており、スリープ状態では低消費電力状態で動作し、マスター側電力線通信部24からの動作リセット信号及び電源リセット信号のうちいずれかの受信を監視(待受)している。尚、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部24からの動作リセット信号及び電源リセット信号のうちいずれかの受信を所定間隔で間欠監視しても良いし常時監視しても良い。そして、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部24から送信された動作リセット信号及び電源リセット信号のうちいずれかを電力線6を通じて受信すると、スリープ状態からウェイクアップ状態に移行してウェイクアップ状態で動作し、マスター側電力線通信部24から送信された各種信号を受信可能な状態に移行する。また、スレーブ側電力線通信部24は、スレーブ側制御部21からスリープ指令を入力すると、ウェイクアップ状態からスリープ状態に移行して(復帰して)スリープ状態で動作する(初期状態に復帰して動作する)。
【0024】
スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部24から送信された動作リセット信号を電力線6を通じて受信したときには、動作リセット指令をスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に出力し、スレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に対して動作リセットを行う。ここでいう動作リセットとは、スレーブ側電源制御部33からのスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32への電源供給を一時的に停止させることなくスレーブ側制御部31におけるソフトウェア処理及びスレーブ側無線通信部32におけるソフトウェア処理を最初から再開させることである。
【0025】
また、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部24から送信された電源リセット信号を電力線6を通じて受信したときには、電源リセット指令をスレーブ側電源制御部33に出力し、スレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に対して電源リセットを行う。ここでいう電源リセットとは、スレーブ側電源制御部33からのスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32への電源供給を一時的に停止させて再開させた後にスレーブ側制御部31におけるソフトウェア処理及びスレーブ側無線通信部32におけるソフトウェア処理を最初から再開させることである。つまり、電源リセットは電源供給を一時的に停止させて再開させる分だけ動作リセットよりもリセット処理に要する時間が長いものである。
【0026】
さらに、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部24から送信された電源オフ信号を電力線6を通じて受信したときには、電源オフ指令をスレーブ側電源制御部33に出力し、スレーブ側電源制御部33は、スレーブ側制御部31から電源オフ指令を入力すると、スレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32への電源供給を停止させ、スレーブ側システム3を動作停止させる。
【0027】
次に、上記した構成の作用について、図3ないし図6を参照して説明する。
マスター側システム2において、マスター側制御部21は、マスター側無線通信部22とスレーブ側無線通信部32との間の無線通信状態を監視しており、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を検出すると、上記した動作リセット信号、電源リセット信号及び電源オフ信号を例えば下記に示す手順にしたがってスレーブ側システム3に送信させる。以下、マスター側制御部21が各種信号を送信させる手順について3つの手順を一例として説明する。
【0028】
(1)最初に動作リセット信号を送信させ、正常状態に復帰しなければ、続いて電源オフ信号を送信させる手順
この場合、マスター側システム2において、マスター側制御部21は、マスター側無線通信部22とスレーブ側無線通信部32との間の無線通信状態を監視しており(ステップS1)、例えばマスター側無線通信部22から送信させた送信信号に対するスレーブ側無線通信部32からの応答信号を受信することなく所定時間が経過した旨を検出し、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を検出すると(ステップS1にて「YES」)、動作リセット信号をマスター側無線通信部22から近距離無線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS2)。そして、マスター側制御部21は、動作リセット信号を近距離無線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する。
【0029】
スレーブ側システム3において、スレーブ側制御部31は、マスター側無線通信部22から送信された動作リセット信号を近距離無線通信でスレーブ側無線通信部32で受信した旨を検出すると、自己の動作リセットを行うと共に、動作リセット指令をスレーブ側無線通信部32に出力し、スレーブ側無線通信部32に対して動作リセットを行う(ステップT1)。そして、スレーブ側制御部31は、動作リセットを行ったことによりスレーブ側システム3が正常状態に復帰した場合には、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を表す正常復帰信号をスレーブ側無線通信部32からマスター側システム2に送信させる。
【0030】
ここで、マスター側制御部21は、所定時間が経過する前にスレーブ側システム3から送信された正常復帰信号をマスター側無線通信部22により受信した旨を検出し、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を検出すると(ステップS3にて「YES」)、処理を終了する。
【0031】
これに対して、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3から正常復帰信号をマスター側無線通信部22により受信することなく所定時間が経過した旨を検出し、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS3にて「NO」)、ウェイクアップ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をスリープ状態からウェイクアップ状態に移行させる(ステップS4)。次いで、マスター側制御部21は、動作リセット指令をマスター側電力線通信部24に出力し、動作リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS5)。そして、マスター側制御部21は、動作リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する。
【0032】
スレーブ側システム3において、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部32から送信された動作リセット信号を電力線通信で受信した旨を検出すると、スリープ状態からウェイクアップ状態に移行し、動作リセット指令をスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に出力し、スレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に対して動作リセットを行う(ステップT2)。
【0033】
ここで、マスター側制御部21は、所定時間が経過する前にスレーブ側システム3から送信された正常復帰信号をマスター側無線通信部22により受信した旨を検出し、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を検出すると(ステップS6にて「YES」)、スリープ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をウェイクアップ状態からスリープ状態に移行させ(復帰させ)(ステップS7)、処理を終了する。このとき、スレーブ側システム3において、スレーブ側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した直後にスリープ指令をスレーブ側電力線通信部24に出力し、スレーブ側電力線通信部24をウェイクアップ状態からスリープ状態に移行させる(復帰させる)。
【0034】
これに対して、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3から正常復帰信号をマスター側無線通信部22により受信することなく所定時間が経過した旨を検出し、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS6にて「NO」)、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を表す障害通知を外部に出力し(ステップS8)、電源オフ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、電源オフ信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS9)。
【0035】
スレーブ側システム3において、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部32から送信された電源オフ信号を電力線通信で受信した旨を検出すると、電源オフ指令をスレーブ側電源制御部33に出力し、スレーブ側電源制御部33からスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32への電源供給を停止させ、スレーブ側システム3を動作停止させる(ステップT3)。
【0036】
以上に説明した処理により、マスター側システム2は、スレーブ側システム3に障害が発生すると、動作リセット信号を近距離無線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、動作リセット信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を正常状態に復帰させようとする。また、マスター側システム2は、動作リセット信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させたけれどもスレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、電源オフ信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を強制的に動作停止させる。
【0037】
(2)最初に電源リセット信号を送信させ、正常状態に復帰しなければ、続いて電源オフ信号を送信させる手順
この場合、マスター側システム2において、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を検出すると(ステップS11にて「YES」)、上記した動作リセット信号に代えて電源リセット信号をマスター側無線通信部22から近距離無線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS12)。そして、マスター側制御部21は、電源リセット信号を近距離無線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する(ステップS13)。
【0038】
スレーブ側システム3において、スレーブ側制御部31は、マスター側無線通信部22から送信された電源リセット信号を近距離無線通信でスレーブ側無線通信部32により受信した旨を検出すると、自己の電源リセットを行うと共に、電源リセット指令をスレーブ側無線通信部32に出力し、スレーブ側無線通信部32に対して電源リセットを行う(ステップT11)。
【0039】
ここでも、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を検出すると(ステップS13にて「YES」)、処理を終了する。これに対して、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS13にて「NO」)、ウェイクアップ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をスリープ状態からウェイクアップ状態に移行させる(ステップS14)。次いで、マスター側制御部21は、電源リセット指令をマスター側電力線通信部24に出力し、電源リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS15)。そして、マスター側制御部21は、電源リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する(ステップS16)。
【0040】
スレーブ側システム3において、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部32から送信された電源リセット信号を電力線通信で受信した旨を検出すると、スリープ状態からウェイクアップ状態に移行し、電源リセット指令をスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に出力し、スレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32に対して電源リセットを行う(ステップT12)。
【0041】
ここでも、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を検出すると(ステップS16にて「YES」)、スリープ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をウェイクアップ状態からスリープ状態に移行させる(復帰させ)(ステップS17)、処理を終了する。このときも、スレーブ側システム3において、スレーブ側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した直後にスリープ指令をスレーブ側電力線通信部24に出力し、スレーブ側電力線通信部24をウェイクアップ状態からスリープ状態に移行させる(復帰させる)。
【0042】
これに対して、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS16にて「NO」)、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を表す障害通知を外部に出力し(ステップS18)、電源オフ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、電源オフ信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS19)。
【0043】
スレーブ側システム3において、スレーブ側電力線通信部34は、マスター側電力線通信部32から送信された電源オフ信号を電力線通信で受信した旨を検出すると、電源オフ指令をスレーブ側電源制御部33に出力し、スレーブ側電源制御部33からスレーブ側制御部31及びスレーブ側無線通信部32への電源供給を停止させ、スレーブ側システム3を動作停止させる(ステップT13)。
【0044】
以上に説明した処理により、マスター側システム2は、スレーブ側システム3に障害が発生すると、電源リセット信号を近距離無線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、電源リセット信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を正常状態に復帰させようとする。また、マスター側システム2は、電源リセット信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させたけれどもスレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、電源オフ信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を強制的に動作停止させる。
【0045】
(3)最初に動作リセット信号を送信させ、正常状態に復帰しなければ、続いて電源リセット信号を送信させ、正常状態に復帰しなければ、続いて電源オフ信号を送信させる手順
この場合、マスター側システム2において、マスター側制御部21は、上記した(1)で説明した手順と(2)で説明した手順とを組み合わせた手順を行う。すなわち、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を検出すると(ステップS21にて「YES」)、上記した動作リセット信号をマスター側無線通信部22から近距離無線通信でスレーブ側システム3に送信させ(ステップS22)、動作リセット信号を近距離無線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する(ステップS23)。
【0046】
次いで、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS23にて「NO」)、上記した電源リセット信号をマスター側無線通信部22から近距離無線通信でスレーブ側システム3に送信させ(ステップS24)、電源リセット信号を近距離無線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する(ステップS25)。
【0047】
次いで、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS25にて「NO」)、ウェイクアップ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をスリープ状態からウェイクアップ状態に移行させる(ステップS26)。次いで、マスター側制御部21は、動作リセット指令をマスター側電力線通信部24に出力し、動作リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS27)。そして、マスター側制御部21は、動作リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する(ステップS28)。
【0048】
ここでも、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を検出すると(ステップS28にて「YES」)、スリープ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をウェイクアップ状態からスリープ状態に移行させ(復帰させ)(ステップS31)、処理を終了する。
【0049】
これに対して、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS28にて「NO」)、電源リセット指令をマスター側電力線通信部24に出力し、電源リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS29)。そして、マスター側制御部21は、電源リセット信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信で送信させたことでスレーブ側システム3が正常状態に復帰したか否かを所定時間だけ監視する(ステップS30)。
【0050】
ここでも、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰した旨を検出すると(ステップS30にて「YES」)、スリープ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、マスター側電力線通信部24をウェイクアップ状態からスリープ状態に移行させ(復帰させ)(ステップS31)、処理を終了する。
【0051】
これに対して、マスター側制御部21は、スレーブ側システム3が正常状態に復帰していない旨を検出すると(ステップS30にて「NO」)、スレーブ側システム3に障害が発生した旨を表す障害通知を外部に出力し(ステップS32)、電源オフ指令をマスター側電力線通信部24に出力し、電源オフ信号をマスター側電力線通信部24から電力線通信でスレーブ側システム3に送信させる(ステップS33)。
【0052】
以上に説明した処理により、マスター側システム2は、スレーブ側システム3に障害が発生すると、動作リセット信号及び電源リセット信号を近距離無線通信でスレーブ側システム3に順次送信させ、スレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、動作リセット信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を正常状態に復帰させようとする。また、マスター側システム2は、それでもスレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、電源リセット信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を正常状態に復帰させようとする。さらに、マスター側システム2は、それでもスレーブ側システム3が正常状態に復帰しないと、電源オフ信号を電力線通信でスレーブ側システム3に送信させ、スレーブ側システム3を強制的に動作停止させる。
【0053】
ところで、以上は、スレーブ側システム3が動作リセットを行う機能、電源リセットを行う機能及び電源オフを行う機能を有している場合を説明したが、スレーブ側システム3が上記した機能のうち例えば動作リセットを行う機能だけを有している場合であれば、マスター側システム2が動作リセット信号だけをスレーブ側システム3に送信するようにしても良い。すなわち、スレーブ側システム3が有する機能に応じてマスター側システム2が信号を選択してスレーブ側システム3に送信するようにしても良い。
【0054】
以上に説明したように本実施形態によれば、システム間が近距離無線通信により相互接続される構成であることにより省消費化を実現することができ、しかも、マスター側システム2において、スレーブ側システム3に障害が発生し、動作リセット信号や電源リセット信号を無線通信で送信させたけれどもスレーブ側システム3が正常状態に復帰しなかった場合には、動作リセット信号や電源リセット信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システム3を正常状態に復帰させようとするように構成したので、障害が発生したスレーブ側システム3を正常状態に復帰させる可能性を高めることができる。
【0055】
また、動作リセット信号や電源リセット信号を電力線通信で送信させたけれどもスレーブ側システム3を正常状態に復帰しなかった場合には、電源オフ信号を電力線通信で送信させ、スレーブ側システム3を強制的に動作停止させるように構成したので、障害が発生したスレーブ側システム3が電源供給状態のまま正常状態に復帰せずに放置されてしまう事態を未然に回避することができ、省電力化を図ることができる。
【0056】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
スレーブ側システムにおいて、正常状態に復帰した旨を表す正常復帰信号を近距離無線通信に代えて電力線通信で送信させるようにしても良い。
動作リセット信号や電源リセット信号を送信させたことでスレーブ側システムが正常状態に復帰したか否かを監視する所定時間は、その信号を近距離無線通信で送信したのか電力線通信で送信したのかにより異なる時間であっても良いし、その信号が動作リセット信号であるのか電源リセット信号であるのかにより異なる時間であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、システムの構成を概略的に示す図
【図2】マスター側システム及びスレーブ側システムの機能ブロック図
【図3】処理の流れを示すシーケンス図(その1)
【図4】処理の流れを示すシーケンス図(その2)
【図5】処理の流れを示すシーケンス図(その3)
【図6】処理の流れを示すシーケンス図(その4)
【符号の説明】
【0058】
図面中、1は車載通信システム、2はマスター側システム、3〜6はスレーブ側システム、8は車載バッテリ、21はマスター側制御部(マスター側制御手段)、22はマスター側無線通信部(マスター側無線通信手段)、23はマスター側電源制御部(マスター側電源制御手段)、24はマスター側電力線通信部(マスター側電力線通信手段)、31はスレーブ側制御部(スレーブ側制御手段)、32はスレーブ側無線通信部(スレーブ側無線通信手段)、33はスレーブ側電源制御部(スレーブ側電源制御手段)、34はスレーブ側電力線通信部(スレーブ側電力線通信手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スレーブ側システムとの間で無線通信を行うマスター側無線通信手段と、マスター側システムの動作を制御するマスター側制御手段と、車載バッテリから電力線を通じて供給される電力を動作電力として前記マスター側無線通信手段及び前記マスター側制御手段に供給するマスター側電源制御手段と、スレーブ側システムとの間で前記電力線を通じて電力線通信を行うマスター側電力線通信手段とを有するマスター側システムと、
マスター側システムとの間で無線通信を行うスレーブ側無線通信手段と、スレーブ側システムの動作を制御するスレーブ側制御手段と、前記車載バッテリから前記電力線を通じて供給される電力を動作電力として前記スレーブ側制御手段及び前記スレーブ側無線通信手段に供給するスレーブ側電源制御手段と、マスター側システムとの間で前記電力線を通じて電力線通信を行うスレーブ側電力線通信手段とを有するスレーブ側システムとを備え、
前記マスター側制御手段は、前記マスター側無線通信手段と前記スレーブ側無線通信手段との間の無線通信状態により前記スレーブ側システムに障害が発生した旨を検出した場合に、前記マスター側電力線通信手段から動作リセット信号を前記電力線を通じて前記スレーブ側電力線通信手段に送信させ、
前記スレーブ側電力線通信手段は、前記マスター側電力線通信手段から前記電力線を通じて動作リセット信号を受信した場合に、前記スレーブ側制御手段及び前記スレーブ側無線通信手段のうち少なくともいずれかに対して動作リセットを行うことを特徴とする車載通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載した車載通信システムにおいて、
前記マスター側制御手段は、前記マスター側電力線通信手段から動作リセット信号を前記スレーブ側電力線通信手段に送信させてから所定時間が経過した後で前記スレーブ側システムが正常状態に復帰していない旨を検出した場合に、前記マスター側電力線通信手段から電源オフ信号を前記電力線を通じて前記スレーブ側電力線通信手段に送信させ、
前記スレーブ側電力線通信手段は、前記マスター側電力線通信手段から前記電力線を通じて電源オフ信号を受信した場合に、前記スレーブ側システムを動作停止させることを特徴とする車載通信システム。
【請求項3】
スレーブ側システムとの間で無線通信を行うマスター側無線通信手段と、マスター側システムの動作を制御するマスター側制御手段と、車載バッテリから電力線を通じて供給される電力を動作電力として前記マスター側無線通信手段及び前記マスター側制御手段に供給するマスター側電源制御手段と、スレーブ側システムとの間で前記電力線を通じて電力線通信を行うマスター側電力線通信手段とを有するマスター側システムと、
マスター側システムとの間で無線通信を行うスレーブ側無線通信手段と、スレーブ側システムの動作を制御するスレーブ側制御手段と、前記車載バッテリから前記電力線を通じて供給される電力を動作電力として前記スレーブ側制御手段及び前記スレーブ側無線通信手段に供給するスレーブ側電源制御手段と、マスター側システムとの間で前記電力線を通じて電力線通信を行うスレーブ側電力線通信手段とを有するスレーブ側システムとを備え、
前記マスター側制御手段は、前記マスター側無線通信手段と前記スレーブ側無線通信手段との間の無線通信状態により前記スレーブ側システムに障害が発生した旨を検出した場合に、前記マスター側電力線通信手段から電源リセット信号を前記電力線を通じて前記スレーブ側電力線通信手段に送信させ、
前記スレーブ側電力線通信手段は、前記マスター側電力線通信手段から前記電力線を通じて電源リセット信号を受信した場合に、前記スレーブ側制御手段及び前記スレーブ側無線通信手段に対して電源リセットを行うことを特徴とする車載通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載した車載通信システムにおいて、
前記マスター側制御手段は、前記マスター側電力線通信手段から電源リセット信号を前記スレーブ側電力線通信手段に送信させてから所定時間が経過した後で前記スレーブ側システムが正常状態に復帰していない旨を検出した場合に、前記マスター側電力線通信手段から電源オフ信号を前記電力線を通じて前記スレーブ側電力線通信手段に送信させ、
前記スレーブ側電力線通信手段は、前記マスター側電力線通信手段から前記電力線を通じて電源オフ信号を受信した場合に、前記スレーブ側システムを動作停止させることを特徴とする車載通信システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載した車載通信システムにおいて、
前記マスター側電力線通信手段は、初期状態としてスリープ状態で動作し、
前記マスター側制御手段は、前記マスター側無線通信手段と前記スレーブ側無線通信手段との間の無線通信状態により前記スレーブ側システムに障害が発生した旨を検出した場合に、ウェイクアップ指令を前記マスター側電力線通信手段に出力し、
前記マスター側電力線通信手段は、前記マスター側制御手段からウェイクアップ指令を入力した場合に、スリープ状態からウェイクアップ状態に移行してウェイクアップ状態で動作することにより、各種信号を前記スレーブ側電力線通信手段に送信可能な状態に移行することを特徴とする車載通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載した車載通信システムにおいて、
前記マスター側制御手段は、前記スレーブ側システムが正常状態に復帰した旨を検出した場合に、スリープ指令を前記マスター側電力線通信手段に出力し、
前記マスター側電力線通信手段は、前記マスター側制御手段からスリープ指令を入力した場合に、ウェイクアップ状態からスリープ状態に移行してスリープ状態で動作することを特徴とする車載通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−248711(P2009−248711A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−98237(P2008−98237)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】