説明

車速制御装置

【課題】車両の運転者によって制限速度が視認された場合にのみ自車両の速度変更を行い、運転者に不快感や違和感を与えるのを防止することができる車速制御装置を提供する。
【解決手段】車室内に配置され運転者による操作入力が可能なスイッチ6と、運転者の視点位置を検知する注視方向検出部5と、道路標識および道路標示の位置と運転者の視点位置とが一致した状態でスイッチ6からの入力があったことを判定する注視対象判定部7とを備え、速度制御部8は、注視対象判定部7により道路標識および道路標示の位置と運転者の視点位置とが一致した状態でスイッチ6からの入力があったと判定された場合に、自車両の速度が制限速度になるように速度制御を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車等の車両の速度を制御する車速制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、運転者が設定した車速を維持するオートクルーズなどと称される定速走行制御を行う車速制御装置を備えた車両が知られている。この種の定速走行制御を行う車両にあっては、ステレオカメラで捉えられた道路の画像や、路車間情報通信によって現在走行中の道路に設定された制限速度を認識すると共に、手動設定スイッチを介して手動により速度設定値を入力可能なものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車速制御装置によれば、自動設定スイッチを押下したときには制限速度を目標車速設定値とする一方、自動設定スイッチを押下しないときには、手動設定値を目標車速設定値に設定する。
【特許文献1】特開平7−85400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した従来の車速制御装置は、自動設定スイッチを押下すれば道路画像に基づいて認識された制限速度に自車両の速度を変更するため、自動設定スイッチを押下してしまうと運転者が道路標識や道路標示を確認していないにもかかわらず自車両の速度が変更され、運転者の想定外の速度に変更されると運転者に不快感や違和感を与える虞があるという課題がある。
【0004】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両の運転者によって制限速度が視認された場合にのみ自車両の速度変更を行い、運転者に不快感や違和感を与えるのを防止することができる車速制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、自車両の外界を撮像する撮像手段(例えば、実施の形態における前方映像撮影カメラ2)と、該撮像手段により撮像された画像に含まれる道路標識および道路標示のうち少なくとも何れか一方から現在自車両が走行中の道路の制限速度を認識する制限速度認識手段(例えば、実施の形態における速度標識検出部3)と、該制限速度認識手段により認識された制限速度と自車両の速度とが等しくなるように自車両の速度を変更する速度制御手段(例えば、実施の形態における速度制御部8)とを備える車速制御装置において、車室内に配置され運転者による操作入力が可能な入力手段(例えば、実施の形態におけるスイッチ6)と、運転者の視点位置を検知する視線検知手段(例えば、実施の形態における注視方向検出部5)と、前記道路標識または道路標示の位置と前記運転者の視点位置とが一致した状態で前記入力手段からの入力があったことを判定する標示視点一致判定手段(例えば、実施の形態における注視対象判定部7)とを備え、前記速度制御手段は、前記標示視点一致判定手段により前記道路標識または道路標示の位置と前記運転者の視点位置とが一致した状態で前記入力手段からの入力があったと判定された場合に、前記自車両の速度が前記制限速度認識手段により認識された制限速度になるように速度制御を行うことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、自車両の外界を撮像する撮像手段と、該撮像手段(例えば、実施の形態における前方映像撮影カメラ2)により撮像された画像に含まれる道路標識および道路標示のうち少なくとも何れか一方から現在自車両が走行中の道路の制限速度を認識する制限速度認識手段(例えば、実施の形態における速度標識検出部3)と、該制限速度認識手段により認識された制限速度と自車両の速度とが等しくなるように自車両の速度を変更する速度制御手段(例えば、実施の形態における速度制御部8)とを備える車速制御装置において、前記制限速度認識手段により制限速度が認識された際に、該認識された制限速度を表示する表示手段(例えば、実施の形態における表示部9)と、車室内に配置され運転者による操作入力が可能な入力手段(例えば、実施の形態におけるスイッチ6)と、前記表示手段に制限速度が表示されている間に前記入力手段へ操作入力があったことを判定する表示部注視判定手段(例えば、実施の形態における注視対象判定部17)とを備え、該表示部注視判定手段により、前記表示手段に制限速度が表示されている間に前記入力手段へ操作入力があったと判定された場合に、前記自車両の速度が前記表示手段に表示された制限速度になるように自車両の速度制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載した発明によれば、自車両の外界を撮像して得られた画像に含まれている道路標識や道路標示から制限速度を認識し、視線検知手段により運転者の視点位置と道路標識及び道路標示の位置とが一致した状態、すなわち、運転者が道路標識および道路標示を視認している状態で且つ、入力手段により操作入力が行われたときにだけ、認識された制限速度と自車両の速度とが等しくなるように速度制御を行うため、運転者が想定外の車速に変更されるのを抑制し、運転者の不快感や違和感を防止するできる効果がある。
【0008】
請求項2に記載した発明によれば、自車両の外界を撮像して得られた画像に含まれている道路標識や道路標示から制限速度を認識し、さらに、この認識された制限速度を表示手段へ表示して、この表示手段に制限速度が表示されている間、すなわち、運転者により制限速度が視認可能な間に入力手段から操作入力された場合にだけ認識された制限速度と等しくなるように自車両の速度を変更するため、運転者は表示手段に制限速度が表示されていることを確認しながら入力手段による操作入力を行うこととなり、したがって、想定外の車速に自車両の速度が変更されるのを抑制し、運転者の不快感や違和感を防止するできる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、この発明の第1の実施の形態における車速制御装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の第1の実施の形態の車速制御装置1の概略構成を示したブロック図である。この車速制御装置1は自動車等の車両に設けられ、先行車が存在する場合にステアリングホイールの図示しないスイッチを運転者が操作することで、ミリ波レーダ等により先行車との車間距離を検出して自車と先行車との車間距離を適正な車間距離にすべく速度制御を行う一方、先行車が存在しない場合、ステアリングホイールの図示しないスイッチをドライバが操作することで、アクセルペダルの踏み込み量が減少しても設定した車速を維持して走行を継続するいわゆる、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)システムを構成する車速制御装置であり、前方映像撮影カメラ2、速度標識検出部3、車内映像撮影カメラ4、注視方向検出部5、スイッチ6、注視対象判定部7、および、速度制御部8をそれぞれ備えて構成される。
【0010】
前方映像撮影カメラ2は、車両前方の所定範囲を撮影するカメラであり、例えば車室内のルームミラーの近傍などに取り付けられ、撮影した画像を、例えばフィルタリングや二値化処理等の所定の画像処理を行い、二次元配列の画素からなる画像データを生成してこの画像データを速度標識検出部3へ向けて出力する。
速度標識検出部3は、前方映像撮影カメラ2より撮影された画像を用いて、画像に含まれる物体が同一の物体であるか判定する同一性判定や、パターンマッチングやエッジ処理などの画像処理を行うことで道路標識や道路標示を検出するとともに、これら道路標識や道路標示に含まれる制限速度の文字認識を行い、検出された道路標識や道路標示の位置情報と文字認識された制限速度の情報とをそれぞれ注視対象判定部7へ出力する。
【0011】
車内映像撮影カメラ4は、車室内のインストルメントパネルやダッシュボード上部等に設けられ、例えば可視光領域や赤外線領域にて撮像可能なCCDカメラやC−MOSカメラ等により構成される。車内映像撮影カメラ4は、運転者の顔や眼球に向けて照射された赤外線の反射や、運転者の顔や眼球から反射される可視光を撮影する。そして、車内映像撮影カメラ4は、撮影した画像に対してフィルタリングや二値化処理等の所定の画像処理を行い、二次元配列の画素からなる画像データを生成してこの画像データを注視方向検出部5へ出力する。
【0012】
注視方向検出部5は、車内映像撮影カメラ4から入力される画像データに対して、例えば運転者の顔や眼球を検知対象物とした特徴量算出および形状判別等の認識処理を行い、認識した検知対象物に基づき、運転者の視線ベクトル(視線方向)を算出し、さらに、この視線ベクトルに基づき、視線の対象位置を算出する。そして、算出した視線ベクトル及び対象位置のデータを注視対象判定部7へ出力する
なお、画像データの認識処理において、特徴量算出の処理では、例えば二値化処理後の画像データに対して、画素の連続性に基づく検知対象物の抽出及びラベリングを行い、抽出した検知対象物の重心及び面積及び外接四角形の縦横比等を算出する。また、形状判別の処理では、例えば予め記憶している所定パターン(例えば輪郭等)に基づき画像データ上の検索を行い、所定パターンとの類似性に応じて検知対象物を抽出する。
【0013】
スイッチ6は、例えば、ステアリングホイールに配置される押しボタン式等のスイッチであり、自車両の速度と、道路標識や道路標示にて示されている制限速度とを同一にする意思があることを運転者が入力するためのものである。このスイッチ6が押下されると入力情報が注視対象判定部7へ出力される。
【0014】
注視対象判定部7は、注視方向検出部5から入力された視線ベクトルおよび視線対象位置のデータに応じて視線の対象物、例えば、車両の外界にある対象物を検知する。また、視線の対象物の検知結果と、速度標識検出部3から入力される道路標識や道路標示の位置情報とに基づき、運転者が、速度標識検出部3によって制限速度が検出された道路標識や道路表示を視認しているか否かを判定する。
【0015】
さらに注視対象判定部7は、スイッチ6による入力すなわち、自車両の現在速度を制限速度へ変更する意思が検知され、さらに、視線の対象が道路標識や道路標示であると判定された場合、速度標識検出部3で検出された制限速度の情報を速度制御部8へ出力する。
速度制御部8は、エンジンコントローラなど車両の速度制御を行うものであり、注視対象判定部7より入力された制限速度に設定速度を変更し、図示しない速度センサなどの検出結果に基づいて自車両の速度を設定速度とすべくフィードバック制御を行う。
【0016】
この第1の実施の形態による車速制御装置は上述した構成を備えており、次に、この車速制御装置1の動作について図2〜図6を参照しながら説明する。
まず、ステップS101においては、車内映像撮影カメラ4の撮影結果に基づいて、注視方向検出部5により運転者の視線ベクトルを算出するとともに、視線の対象位置を算出する。
【0017】
次いで、ステップS102においては、前方映像撮影カメラ2の撮影結果に基づいて速度標識検出部3により道路標識や道路標示に含まれる制限速度の文字認識を行う。
ステップS103においては、スイッチ6が押下されたか否かを判定する。
ステップS103における判定の結果が「NO」(押下されていない)である場合、すなわち、図4に示すように、スイッチ6が押下されていない場合は、例え運転者の視線(図中破線で示す)の対象物が道路標識や道路標示などの速度標識を視認していても、運転者に速度変更の意思がないため、この一連の処理を一旦終了する。
【0018】
ステップS103における判定結果が「YES」(押下された)である場合は、ステップS104へ進み運転者の視線の対象物(注視先)が道路標識や道路標示などの速度標識であるか否かを判定する。
ステップS104における判定結果が「NO」(速度標識ではない)である場合、すなわち、図5に示すように、運転者の注視先が速度標識でなない場合には、例えスイッチ6が押下されていても、運転者が制限速度を認識していない可能性があるため、この一連の処理を一旦終了する。
ステップS104における判定結果が「YES」(速度標識)である場合、すなわち、図6に示すように、スイッチ6が押下され、且つ、運転者の注視先が速度標識である場合は、運転者が制限速度を認識し、且つ速度変更の意思があるため、ステップS105へ進み、速度制御部8における設定速度(制限速度)を速度標識(標識)の速度に変更して自車の速度制御を行い、この一連の処理を一旦終了する。
【0019】
つまり、例えば、図3に示すように、自車両が時速60kmで走行中に運転者が制限速度が時速40kmの道路標識を十分手前で注視しながらスイッチ6を押下すると、制限速度が時速40kmの道路標識に到達する前に自車の速度が制限速度である時速40kmまで低下され、さらに、この時速40kmで走行中に新たな制限速度時速50kmの道路標識が出現してこの道路標識を運転者が注視した状態でスイッチ6を押下すると、制限速度時速50kmの道路表紙時に到達する前に自車速度が時速40kmから時速50kmまで上昇されることとなる。
【0020】
したがって、上述した第1の実施の形態によれば、前方映像撮影カメラ2により撮影された画像に含まれている道路標識や道路標示から制限速度を認識し、注視対象判定部7により運転者の視点位置と上記道路標識及び道路標示の位置とが一致すると判定されたとき、すなわち、運転者が道路標識および道路標示を視認している状態であり、且つ、スイッチ6が押下されたときにだけ、速度標識検出部3により認識された制限速度と自車両の速度とが等しくなるように速度制御部8により速度制御を行うため、運転者が想定していない車速に自車速度が変更されるのを抑制し、運転者の不快感や違和感を防止することができる。
【0021】
次に、この発明の第2の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この第2の実施の形態における車速制御装置100は、上述した第1の実施の形態の車内映像撮影カメラ4および注視方向検出部5に代えて表示部9を備える構成であるため、同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0022】
図7は、この第2の実施の形態における車速制御装置100を示しており、車速制御装置100は、前方映像撮影カメラ2、速度標識検出部3、表示部9、スイッチ6、注視対象判定部17、および、速度制御部8をそれぞれ備えて構成される。なお、前方映像撮影カメラ2、速度標識検出部3、スイッチ6、および、速度制御部8の各構成は、上述した第1の実施の形態における前方映像撮影カメラ2、車内映像撮影カメラ4、スイッチ6、および、速度制御部8と同様であるため、詳細説明を省略する。
【0023】
表示部9は、車両のメータパネルに配置され種々の情報を表示可能な、いわゆるマルチインフォメーションディスプレイであり、注視対象判定部17により表示制御されて、速度標識検出部3より入力される制限速度を、文字認識されてから所定の時間だけ表示する(図9参照)。
【0024】
注視対象判定部17は、速度標識検出部3より入力された制限速度の情報を表示部9へ所定時間だけ表示させる表示制御を行うと共に、この制限速度を表示部9へ表示している間にスイッチ6が押下された場合に、運転者が表示部9を注視した状態でスイッチ6を操作していると判定して、表示部9へ表示している制限速度情報を速度制御部8へ出力する。これにより速度制御部8において、自車両の現在速度が制限速度に変更されることとなる。なお、制限速度を表示部9へ表示する所定の時間としては、自車両が現在位置から文字認識を行った道路標識および道路標示に到達するまでの時間などを設定することができる。
【0025】
次に、上述した第2の実施の形態の車速制御装置100における動作を図8のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS211においては、前方映像撮影カメラ2の撮影結果に基づいて速度標識検出部3により道路標識や道路標示に含まれる制限速度の文字認識(速度標識検出)を行う。
ステップS212においては、認識された制限速度を表示部9へ所定時間表示する。
ステップS213においては、スイッチ6が押下されたか否かを判定する。
ステップS213における判定の結果が「NO」(押下されていない)である場合は、運転者に速度変更の意思がないため、この一連の処理を一旦終了する。
【0026】
ステップS213における判定結果が「YES」(押下された)である場合は、運転者に速度変更の意思があるため、ステップS214へ進み表示部9により制限速度が表示中か否かを判定する。
ステップS214における判定結果が「NO」(表示中ではない)である場合は、運転者が制限速度を認識していない可能性があるため、この一連の処理を一旦終了する。
ステップS214における判定結果が「YES」(表示中である)である場合は、標示部9により運転者が制限速度を認識しているため、ステップS215へ進み、速度制御部8における設定速度を、表示部9に表示されている制限速度に変更して自車の速度制御を行い、この一例の処理を一旦終了する。
【0027】
したがって、上述した第2の実施の形態によれば、自車両の外界を撮像して得られた画像に含まれている道路標識や道路標示から制限速度を認識し、さらに、この認識された制限速度を表示部9へ所定時間だけ表示して、この表示部9に制限速度が表示されている間、すなわち、運転者により制限速度が視認可能な間にスイッチ6が押下された場合にだけ、認識された制限速度と等しくなるように自車両の速度を変更するため、運転者は表示部9に制限速度が表示されていることを確認しながらスイッチ6による操作入力を行うこととなり、この結果、想定外の車速に自車両の速度が変更されるのを抑制して、運転者の不快感や違和感を防止することができる。
【0028】
なお、この発明は上述した各実施の形態の構成に限られるものではなく、例えば、表示部9に制限速度を表示している間で、且つ、運転者が表示部9を視認したことが車内映像撮影カメラ4の撮影結果に基づいて判定された場合に、自車の速度を制限速度に変更するようにしてもよい。これにより、運転者が、速度標識検出部3により検出された制限速度を認識したことをより確実に検出できるため、運転者が認識した制限速度と変更後の自車速度とが一致した状態で自車の速度変更がなされ、この結果、運転者に不快感や違和感を与えるのをより確実に防止することができる。
【0029】
また、上述した各実施の形態では、車速制御装置1,100をアダプティブ・クルーズ・コントロールシステムを備えた車両に適用する一例について説明したが、先行車に追従しない単なるクルーズ・コントロールシステムを備える車両に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施の形態の車速制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の車速制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の車速制御装置による車速変更の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の車速制御装置におけるスイッチ操作と運転者の注視方向とを示す図であり、道路標識を注視してスイッチ操作がない場合の一例である。
【図5】道路標識を注視せずにスイッチ操作がある場合の一例を示す図4に相当する図である。
【図6】道路標識を注視してスイッチ操作がある場合の一例を示す図4に相当する図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の車速制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態の車速制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態の車速制御装置の表示部9の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
2 前方映像撮影カメラ(撮像手段)
3 速度標識検出部(制限速度認識手段)
8 速度制御部(速度制御手段)
9 表示部(表示手段)
6 スイッチ(入力手段)
7 注視対象判定部(標示視点一致判定手段)
17 注視対象判定部(表示部注視判定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の外界を撮像する撮像手段と、
該撮像手段により撮像された画像に含まれる道路標識および道路標示のうち少なくとも何れか一方から現在自車両が走行中の道路の制限速度を認識する制限速度認識手段と、
該制限速度認識手段により認識された制限速度と自車両の速度とが等しくなるように自車両の速度を変更する速度制御手段とを備える車速制御装置において、
車室内に配置され運転者による操作入力が可能な入力手段と、
運転者の視点位置を検知する視線検知手段と
前記道路標識または道路標示の位置と前記運転者の視点位置とが一致した状態で前記入力手段からの入力があったことを判定する標示視点一致判定手段とを備え、
前記速度制御手段は、前記標示視点一致判定手段により前記道路標識または道路標示の位置と前記運転者の視点位置とが一致した状態で前記入力手段からの入力があったと判定された場合に、前記自車両の速度が前記制限速度認識手段により認識された制限速度になるように速度制御を行うことを特徴とする車速制御装置。
【請求項2】
自車両の外界を撮像する撮像手段と、
該撮像手段により撮像された画像に含まれる道路標識および道路標示のうち少なくとも何れか一方から現在自車両が走行中の道路の制限速度を認識する制限速度認識手段と、
該制限速度認識手段により認識された制限速度と自車両の速度とが等しくなるように自車両の速度を変更する速度制御手段とを備える車速制御装置において、
前記制限速度認識手段により制限速度が認識された際に、該認識された制限速度を表示する表示手段と、車室内に配置され運転者による操作入力が可能な入力手段と、
前記表示手段に制限速度が表示されている間に前記入力手段へ操作入力があったことを判定する表示部注視判定手段とを備え、
該表示部注視判定手段により、前記表示手段に制限速度が表示されている間に前記入力手段へ操作入力があったと判定された場合に、前記自車両の速度が前記表示手段に表示された制限速度になるように自車両の速度制御を行うことを特徴とする車速制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−111260(P2010−111260A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285275(P2008−285275)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】