説明

転写装置およびこれを備えた画像形成装置

【課題】ロングニップを形成して転写効率をより一層良好にするとともに、ロングニップ部での像担持体ベルトと転写ベルトを安定して駆動させ、画像劣化を防止できる転写装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】転写装置において、第1転写ベルトと、前記第1転写ベルトを巻き掛ける第1ローラ及び第2ローラと、前記第1転写ベルトに当接する第2転写ベルトと、前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第1ローラ第3ローラと、第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第2ローラに当接する第4ローラと、前記第1ローラに駆動力を伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第3ローラに駆動力を伝達する第2駆動力伝達機構と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体ベルトに転写されたトナー像を紙等の転写材に転写する転写装置およびこれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液体現像剤を用いた画像形成装置においては、像担持体ベルトに転写されたトナー像を紙等の転写材に転写する転写装置を備えた画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示の画像形成装置に用いられている転写装置では、2つのローラに転写ベルトを回転自在に巻き掛け、像担持体ベルトを介して対向ローラに圧接させてロングニップを形成している。
【特許文献1】特開2001−166611号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述の特許文献1に記載の転写装置では、転写ベルトを安定的に駆動させるための構成は開示されていない。
【0004】
液体現像剤を用いる転写装置においては、転写ベルトを像担持体ベルトに従動させる構成とした場合、転写ベルトのクリーニングによる負荷や、残留トナーやキャリアのベルト裏側への廻り込みによるロングニップ部での摩擦係数の低下により安定した従動が得られないという問題が発生する。転写ベルトの安定した従動が得られないと、転写ニップ入口にキャリアやトナーが堆積しやすくなり、転写材を汚してしまう可能性がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ロングニップを形成して転写効率をより一層良好にするとともに、ロングニップ部での像担持体ベルトと転写ベルトを安定して駆動させ、画像劣化を防止できる転写装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の転写装置は、前記課題を解決するために、第1転写ベルトと、前記第1転写ベルトを巻き掛ける第1ローラ及び第2ローラと、前記第1転写ベルトに当接する第2転写ベルトと、前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第1ローラ第3ローラと、第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第2ローラに当接する第4ローラと、前記第1ローラに駆動力を伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第3ローラに駆動力を伝達する第2駆動力伝達機構と、を有することを特徴とする。第1転写ベルトと第2転写ベルトとでロングニップを形成して転写性能を高め、当接圧が変化しても第2転写ベルトが第2駆動力伝達機構により駆動されるので、ロングニップでの第2転写ベルトの安定した駆動を得ることができ、ニップ入口にトナーやキャリア成分が堆積することがなく、高い転写効率を得ることができる。
【0007】
また、本発明の転写装置は、前記第2転写ベルトのベルト移動速度V2と、前記第1転写ベルトのベルト移動速度V1との関係を、V2/V1=a(但しaは1より小さい定数)となるように前記第2駆動力伝達機構を制御する駆動力制御手段を有する。転写圧力の変化等により第1転写ベルトの移動速度が変化しても、第2転写ベルトの移動速度を制御して第1転写ベルトの移動速度と第2転写ベルトに移動速度の比を一定に保つことにより、ロングニップ部での第2転写ベルトと転写材との密着性を高め、高い転写効率を得ることができる。
【0008】
また、本発明の転写装置は、前記第2駆動伝達機構はパルスモータを有し、前記駆動力制御手段は入力パルスにより前記パルスモータを制御する。転写圧力の変化に応じて容易に第2転写ベルトの移動速度を制御し、第1転写ベルトの移動速度と第2転写ベルトに移動速度の比を一定に保つことができる。
【0009】
また、本発明の転写装置は、前記第3ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第1ローラへの当接圧、もしくは前記第4ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第2ローラへの当接圧を可変とする当接圧可変機構と、前記当接圧可変機構を制御する当接圧制御手段と、を有する。転写材の種別により転写圧力を変化させることができる。
【0010】
また、本発明の転写装置は、前記第2駆動力伝達機構はワンウェイクラッチを有する。
ロングニップに転写材が介在する場合、紙種により第2転写ベルトと転写材間の摩擦係数が比較的大きいことで、第2転写ベルトが第1転写ベルトに対して安定従動する場合があり、このような場合、第2転写ベルトに駆動力を付与すると、それぞれが相反する力となり、第2転写ベルトの挙動が不安定となる。このような不具合を解消するために、第2転写ベルトの駆動力を付与する第2駆動力伝達機構にワンウェイクラッチを配することで、第2転写ベルトが従動する場合は、第2駆動力伝達機構からの駆動力を遮断し、安定したベルト挙動を得ることができる。
【0011】
また、本発明の転写装置は、前記第3ローラに転写バイアスを印加するバイアス印加手段を備え、前記第1ローラを接地する。ロングニップ入口で転写バイアスを印加することにより転写効率を高めることができる。
【0012】
また、本発明の転写装置は、前記第2転写ベルトに当接するクリーニング部材を有する。クリーニング部材の当接により負荷が増大しても、第2転写ベルトが第2駆動力伝達機構により駆動されるので、ロングニップでの第2転写ベルトの安定した駆動を得ることができ良好な転写効率を得るためのロングニップを得ることができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置は、潜像が形成される像担持体と、前記潜像を液体現像剤で現像する現像手段と、前記現像手段で現像された像が転写される第1転写ベルトと、前記第1転写ベルトを巻き掛ける第1ローラ及び第2ローラと、前記第1転写ベルトに当接する第2転写ベルトと、前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第1ローラに当接する第3ローラと、第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第2ローラに当接する第4ローラと、前記第1ローラに駆動力を伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第3ローラに駆動力を伝達する第2駆動力伝達機構と、を有することを特徴とする。第1転写ベルトと第2転写ベルトとでロングニップを形成して転写性能を高め、当接圧が変化しても第2転写ベルトが第2駆動力伝達機構により駆動されるので、液体現像剤像の良好な転写効率を得るためのロングニップを得ることができ、ロングニップ部での第2転写ベルトと転写材等の転写材との密着性を高め、高い転写効率を得て、高画質の画像を得ることができる。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、前記第2転写ベルトのベルト移動速度V2と、前記第1転写ベルトのベルト移動速度V1の関係を、V2/V1=a(但しaは1より小さい定数)となるように前記第2駆動力伝達機構を制御する駆動力制御手段を有する。転写圧力の変化等により第1転写ベルトの移動速度が変化しても、第2転写ベルトの移動速度を制御して第1転写ベルトの移動速度と第2転写ベルトに移動速度の比を一定に保つことにより、ロングニップ部での第2転写ベルトと転写材との密着性を高め、高い転写効率を得ることができる。
【0015】
また、本発明の画像形成装置は、前記第2駆動力伝達機構はパルスモータを有し、前記駆動力制御手段は入力パルスにより前記パルスモータを制御する。転写圧力の変化に応じて容易に第2転写ベルトの移動速度を制御し、第1転写ベルトの移動速度と第2転写ベルトに移動速度の比を一定に保つことができる。
【0016】
また、本発明の画像形成装置は、前記第3ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第1ローラへの当接圧、もしくは前記第4ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第2ローラへの当接圧を可変とする当接圧可変機構と、前記当接圧可変機構を制御する当接圧制御手段を有する。転写材の種別により転写圧力を変化させることができる。
【0017】
また、本発明の画像形成装置は、紙種情報入力手段を有し、前記紙種情報入力手段に入力された紙種情報に応じて、前記駆動力制御手段により前記第2駆動力伝達機構を制御する。紙種の変化により移動量の変化に対応して、第2転写ベルトの移動速度を第1転写ベルトの移動速度との関係を維持して高い転写効率を得ることができる。
【0018】
また、本発明の画像形成装置は、紙種情報入力手段を有し、前記紙種情報入力手段に入力された紙種情報に応じて、前記当接圧制御手段により前記当接圧可変機構を制御する。紙種により表面性が異なり、表面が滑らかな転写材は小さい転写圧力でも済むが、表面が粗い転写材では大きな転写圧力が必要になるので、紙種に応じた転写圧を付与することができる。
【0019】
また、本発明の画像形成装置は、前記第3ローラに転写バイアスを印加するバイアス印加手段を備え、前記第1ローラを接地する。ロングニップ入口で転写バイアスを印加することにより転写効率を高めることができる。
【0020】
また、本発明の画像形成装置は、前記第2駆動力伝達機構はワンウェイクラッチ有する。ロングニップに転写材が介在する場合、紙種により第2転写ベルトと転写材間の摩擦係数が比較的大きいことで、第2転写ベルトが第1転写ベルトに対して安定従動する場合があり、このような場合、第2転写ベルトに駆動力を付与すると、それぞれが相反する力となり、第2転写ベルトの挙動が不安定となる。このような不具合を解消するために、第2転写ベルトの駆動力を付与する第2駆動力伝達機構にワンウェイクラッチを配することで、第2転写ベルトが従動する場合は、第2駆動力伝達機構からの駆動力を遮断し、安定したベルト挙動を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的にかつ部分的に示す図である。
【0022】
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、タンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の潜像担持体である感光体2Y,2M,2C,2Kを備えている。ここで、各感光体2Y,2M,2C,2Kにおいて、2Yはイエローの感光体、2Mはマゼンタの感光体、2Cはシアンの感光体、2Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,M,C,Kを添えて各色の部材を表す。各感光体2Y,2M,2C,2Kは、図1に示す例ではいずれも、感光体ドラムから構成されている。なお、各感光体2Y,2M,2C,2Kは、無端ベルト状に構成することもできる。
【0023】
これらの感光体2Y,2M,2C,2Kは、いずれも作動時に図1に矢印で示すように時計回りに回転するようにされている。各感光体2Y,2M,2C,2Kの周囲には、それぞれ、それらの回転方向上流側から順に、帯電部材3Y,3M,3C,3K、露光装置4Y,4M,4C,4K、現像装置5Y,5M,5C,5K、感光体スクイーズ装置6Y,6M,6C,6K、一次転写装置7Y,7M,7C,7K、感光体クリーニング装置8Y,8M,8C,8Kが配設されている。
【0024】
また、画像形成装置1は、中間転写媒体である無端状の中間転写ベルト10を備えている。この中間転写ベルト10はモータの駆動力が伝達されるベルト駆動ローラ11および一対の従動ローラ12,13に張架されて図1において反時計回りに回転可能に設けられている。その場合、ベルト駆動ローラ11と一方の従動ローラ12は互いに、搬送されてくる紙等の転写材の矢印で示す移動方向に所定間隔を置いて隣接して配設されている。また、ベルト駆動ローラ11と他方の従動ローラ13は互いに各感光体2Y,2M,2C,2Kのタンデム配置方向に沿って離間して配設されている。更に、中間転写ベルト10は従動ローラ13に矢印方向に所定のテンションが付与されて、たるみが除去されるようになっている。また、中間転写ベルト10は、従動ローラ12の近傍に配された押さえローラ63により移動方向が変えられる。
【0025】
中間転写ベルト10は、基材層に弾性層が積層され、弾性層の表面にコート層が形成された複層構造となっている。弾性層を備えた複層構造とすることにより中間転写ベルト10を厚み方向へ適度な弾性を持たせ感光体2Y,2M,2C,2Kからの液体現像剤像の転写性及び転写材への転写性が向上し、特に、凹凸の大きい転写性に優れ、凹部にもきれいな画像を転写できる。基材層を構成する材料は、ポリイミド樹脂、またはポリアミドイミド樹脂等であり、弾性層を構成する材料は、ポリウレタンゴム等であり、コート層を構成する材料はフッ素樹脂等である。中間転写ベルト10は単層構造のものを用いても良い。
【0026】
なお、この例の画像形成装置1では、各感光体2Y,2M,2C,2Kおよび各現像装置5Y,5M,5C,5Kは中間転写ベルト10の回転方向上流側から色Y、M、C、Kの順に配設されているが、これらの各色Y、M、C、Kの配置順は任意に設定することができる。
【0027】
各一次転写装置7Y,7M,7C,7Kより中間転写ベルト10の回転方向下流側の各一次転写装置7Y,7M,7C,7Kの近傍には、それぞれ、中間転写ベルトスクイーズ装置15Y,15M,15C,15Kが配設されている。更に、中間転写ベルト10のベルト駆動ローラ11側には二次転写装置16が設けられ、また中間転写ベルト10の従動ローラ13側には中間転写ベルトクリーニング装置17が設けられている。
【0028】
なお、図示しないが、この例の画像形成装置1は、二次転写を行う従来の一般的な画像形成装置と同様に、二次転写装置16より転写材搬送方向上流側に例えば紙等の転写材を収納する転写材収納装置と、この転写材収納装置からの転写材を二次転写装置16へ搬送供給するレジストローラ対とを備えている。また、この画像形成装置1は、同様に二次転写装置16より転写材搬送方向下流側に定着装置および排紙トレイを備えている。
【0029】
各帯電部材3Y,3M,3C,3Kはそれぞれ例えば一対のコロナ帯電器からなる。各帯電部材3Y,3M,3C,3Kには、図示しない電源装置から液体現像剤の帯電極性と同極性のバイアスがそれぞれ印加される。そして、各帯電部材3Y,3M,3C,3Kは、それぞれ、対応する感光体2Y,2M,2C,2Kを帯電するようになっている。また、各露光装置4Y,4M,4C,4Kは、それぞれ、対応する帯電された感光体2Y,2M,2C,2K上に、例えばレーザ走査光学系等からレーザ光を照射することによって静電潜像を形成するようになっている。
【0030】
各現像装置5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ、現像剤供給部(図示せず)と、現像ローラ19Y,19M,19C,19Kと、トナー帯電用コロナ帯電器20Y,20M,20C,20Kと、現像ローラクリーナ21Y,21M,21C,21Kとを備えている。
【0031】
各現像剤供給部は、それぞれ、トナー粒子および不揮発性液体キャリアからなる液体現像剤を収納する現像剤容器と、現像剤汲み上げローラ25Y,25M,25C,25Kと、アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kと、現像剤規制ブレード27Y,27M,27C,27Kとを備えている。
【0032】
各現像剤容器内に収納される液体現像剤において、トナーとしては、トナーに使用される公知の熱可塑性樹脂中へ同じく公知の顔料等の着色剤を分散させた例えば平均粒径1μmの粒子を用いることができる。一方、液体キャリアとしては、低粘性低濃度の液体現像剤の場合は、例えばIsopar(商標:エクソン社)の絶縁性液体キャリアを用いることができる。また、液体キャリアとして、高粘性高濃度の液体現像剤の場合は、例えば、有機溶媒、フェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサンおよびポリジメチルシクロシロキサン等の引火点210℃以上のシリコーンオイル、鉱物油、沸点170℃以上で40℃での粘度が3mPa・sの比較的低粘度の流動パラフィンなどの脂肪族飽和炭化水素、ノルマルパラフィン、植物油、食用油、高級脂肪酸エステル、等の絶縁性液体キャリアを用いることができる。そして、液体現像剤23Y,23M,23C,23Kはトナー粒子を液体キャリアへ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%としたものである。
【0033】
各現像剤汲み上げローラ25Y,25M,25C,25Kは、それぞれ、各現像剤容器内の液体現像剤を汲み上げて各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kに供給するローラである。各現像剤汲み上げローラ25Y,25M,25C,25Kは、いずれも図1において矢印で示す時計まわりに回転するようにされている。また、各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kは、いずれも、円筒状の部材で表面に微細かつ一様に螺旋状の溝を形成したローラである。溝の寸法は、例えば、溝ピッチが約170μm、溝深さが約30μmに設定される。もちろん、溝の寸法はこれらの値に限定されることはない。各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kは、いずれも各現像ローラ19Y,19M,19C,19Kと同じ方向で図1において矢印で示す反時計まわりに回転するようにされている。なお、各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kは、いずれも各現像ローラ19Y,19M,19C,19Kと連れ回りで回転するようにすることもできる。すなわち、アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kの回転方向は、限定されず任意である。
【0034】
各現像剤規制ブレード27Y,27M,27C,27Kは、それぞれ、各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kの表面に当接して設けられている。これらの現像剤規制ブレード27Y,27M,27C,27Kは、それぞれ、各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kの表面に当接する、ウレタンゴム等からなるゴム部と、このゴム部を支持する金属等の板とから構成されている。そして、各現像剤規制ブレード27Y,27M,27C,27Kは、それぞれ、各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kの溝部以外の表面に付着する液体現像剤をゴム部で掻き落として除去する。したがって、各アニロクスローラ26Y,26M,26C,26Kは、それらの溝部内に付着する液体現像剤のみを各現像ローラ19Y,19M,19C,19Kに供給するようになっている。
【0035】
各現像ローラ19Y,19M,19C,19Kは、いずれも、例えば幅約320mmの円筒状の部材であり、例えば鉄等金属シャフトの外周部に、導電性ウレタンゴム等の弾性体と樹脂層やゴム層を備えたものである。これらの現像ローラ19Y,19M,19C,19Kはそれぞれ各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接され、かつ図1において矢印で示すように反時計まわりに回転するようにされている。
【0036】
各トナー帯電用コロナ帯電器20Y,20M,20C,20Kは、それぞれ電圧を印加されて、対応する各現像ローラ19Y,19M,19C,19Kを帯電するようになっている。
【0037】
更に、各現像ローラクリーナ21Y,21M,21C,21Kは、それぞれ、対応する現像ローラ19Y,19M,19C,19Kの表面に当接する例えばゴム等で構成され、現像ローラ19Y,19M,19C,19Kに残留する現像剤を掻き落として除去するためのものである。
【0038】
各感光体スクイーズ装置6Y,6M,6C,6Kは、それぞれ、一対の感光体スクイーズローラ36Y,36M,36C,36Kと、感光体スクイーズローラクリーナ37Y,37M,37C,37Kとを備えている。各感光体スクイーズローラ36Y,36M,36C,36Kは、それぞれ、各感光体2Y,2M,2C,2Kと各現像ローラ19Y,19M,19C,19Kとの当接部(ニップ部)より各感光体2Y,2M,2C,2Kの回転方向下流側に設置されている。そして、これらの感光体スクイーズローラ36Y,36M,36C,36Kは、それぞれ、各感光体2Y,2M,2C,2Kと逆方向(図1において反時計回り)に回転されて、各感光体2Y,2M,2C,2K上の液体キャリアを除去するようになっている。
【0039】
各感光体スクイーズローラ36Y,36M,36C,36Kとしては、いずれも、金属製芯金の表面に導電性ウレタンゴム等の弾性部材とフッ素樹脂製表層を配した弾性ローラが好適である。また、各感光体スクイーズローラクリーナ37Y,37M,37C,37Kは、いずれもゴム等の弾性体からなり、それぞれ対応する感光体スクイーズローラ36Y,36M,36C,36Kの表面に当接され、これらのスクイーズローラ36Y,36M,36C,36Kに残留する液体キャリアを掻き落として除去するものである。
【0040】
各一次転写装置7Y,7M,7C,7Kは、それぞれ、中間転写ベルト10を各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接させる一次転写用のバックアップローラ39Y,39M,39C,39Kを備えている。各バックアップローラ39Y,39M,39C,39Kは、トナー粒子の帯電極性と逆極性の例えば約−200Vが印加されて、各感光体2Y,2M,2C,2K上の各色のトナー像(液体現像剤像)を中間転写ベルト10に一次転写する。
【0041】
感光体クリーニング装置8Y,8M,8C,8Kは、一次転写後の感光体2Y,2M,2C,2Kに配置される感光体クリーニングローラ43Y,43M,43C,43Kと、感光体クリーニングローラクリーナ44Y,44M,44C,44Kと、感光体クリーニングブレード44Y,45M,45C,45Kとを備えている。
【0042】
各中間転写ベルトスクイーズ装置15Y,15M,15C,15Kは、それぞれ、中間転写ベルトスクイーズローラ40Y,40M,40C,40Kと、中間転写スクイーズ用のバックアップローラ42Y,42M,42C,42Kと、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Y,41M,41C,41Kとを備えている。各中間転写ベルトスクイーズローラ40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ中間転写ベルト10上の対応する色の液体キャリアを回収するものである。また、各中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Y,41M,41C,41Kは、それぞれ中間転写ベルトスクイーズローラ40Y,40M,40C,40Kのローラ上の回収した液体キャリアを掻き取るものである。これらの中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Y,41M,41C,41Kは、それぞれ各スクイーズローラクリーナ37Y,37M,37C,37Kと同様にゴム等の弾性体からなっている。
【0043】
中間転写ベルト10の従動ローラ13側に配置される中間転写ベルトクリーニング装置17は、中間転写ベルトクリーニングローラ50と、中間転写ベルトクリーニングローラクリーナ51と、中間転写ベルトクリーニングブレード49とを備える。
【0044】
中間転写ベルト10上のトナー像は二次転写装置16で転写材に転写される。転写材上に転写されたカラーのトナー像は、従来と同様に図示しない定着器によって定着され、フルカラーの定着像が形成された転写材は排紙トレイに搬送されて、カラー画像形成動作が終了する。
【0045】
本発明の特徴的構成である二次転写装置16について詳述する。二次転写装置16は、互いに転写材移動方向に沿って所定間隔離間して配置された一対の二次転写ローラを備えている。これらの一対の二次転写ローラのうち、転写材の移動方向の上流側に配置される二次転写ローラが第1二次転写ローラ43である。また、一対の二次転写ローラのうち、転写材の移動方向の下流側に配置される二次転写ローラが第2二次転写ローラ44である。そして、これらの第1、第2二次転写ローラ43,44には、無端状の転写材搬送ベルト46が掛け渡されている。その場合、転写材搬送ベルト46にはテンションローラ60によりテンションが付与されている。また、第1、第2二次転写ローラ43,44は、それぞれベルト駆動ローラ11および従動ローラ12に中間転写ベルト10および転写材搬送ベルト46を介して当接可能となっている。転写材搬送ベルト46は、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂製とする。
【0046】
すなわち、これらの第1、第2二次転写ローラ43,44に掛け渡された転写材搬送ベルト46は、ベルト駆動ローラ11および従動ローラ12に掛けられた中間転写ベルト10に転写材を密着させるとともに、転写材を中間転写ベルト10に密着させた状態で搬送しながら、中間転写ベルト10上の各色のトナー像が合わせられたカラーのトナー像(液体現像剤像)を転写材に二次転写するようになっている。
【0047】
その場合、ベルト駆動ローラ11および従動ローラ12は、それぞれ二次転写時の二次転写ローラ43、44のバックアップローラとしても機能する。すなわち、ベルト駆動ローラ11は二次転写装置16において従動ローラ12より転写材の移動方向上流側に配置される第1バックアップローラとして兼用される。また、従動ローラ12は二次転写装置16においてベルト駆動ローラ11より転写材の移動方向下流側に配置される第2バックアップローラとして兼用される。第1二次転写ローラ43に二次転写バイアス印加手段が設けられ、第1二次転写ローラ43に直流電圧+600〜2000Vの範囲の二次転写バイアスが印加され、他のローラ11、12、44を接地する。
【0048】
したがって、二次転写装置16に搬送されてきた転写材は、第1二次転写ローラ43とベルト駆動ローラ11との圧接開始位置(ニップ開始位置)で二次転写バイアスを印加され、第2二次転写ローラ44と従動ローラ12との圧接終了位置(ニップ終了位置)までの転写材の所定の移動領域で中間転写ベルト10に密着される。これにより、中間転写ベルト10上のフルカラーのトナー像が、中間転写ベルト10に密着した状態の転写材に所定時間にわたって二次転写されるので、良好な二次転写が行われる。
【0049】
また、二次転写装置16は、転写材搬送ベルト46に対して、転写ベルトクリーナ45を備えている。転写ベルトクリーナ45は、各感光体スクイーズローラクリーナ37Y,37M,37C,37Kと同様にゴム等の弾性体からなる。そして、この転写ベルトクリーナ45は転写材搬送ベルト46に当接されて二次転写後に転写材搬送ベルト46の表面に残留する液体現像剤等の異物を掻き落として除去する。したがって、転写材搬送ベルト46に付着する液体現像剤等の異物による次の転写材への影響を防止することができる。
【0050】
更に、第1二次転写ローラ43がベルト駆動ローラ11に中間転写ベルト10および転写材搬送ベルト46を介して当接可能にされる。これにより、転写材がベルト駆動ローラ11と第1二次転写ローラ43との圧接位置に進入開始したとき転写材が中間転写ベルト10に確実に密着され、二次転写バイアスが印加される。これにより、中間転写ベルト10から転写材へのトナー像の転写が確実に開始される。また、ベルト駆動ローラ11と第1二次転写ローラ43との圧接位置で二次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト10上のトナー像が転写された転写材を中間転写ベルト10と転写材搬送ベルト46との間に挟持するので、転写材を中間転写ベルト10から剥離する(浮く)のを抑制できる。したがって、更に一層良好な転写を行うことができる。更に、第1二次転写ローラ43およびベルト駆動ローラ11の当接位置と第2二次転写ローラ44および従動ローラ12の当接位置との間で、転写材搬送ベルト46が中間転写ベルト10に平行にされる。これにより、転写材がこれらの当接位置間を移動する間、転写材を中間転写ベルト10に安定して密着させることができる。したがって、転写効率が更に良好になるとともに、転写材の搬送性も更に向上する。
【0051】
更に、転写材がベルト駆動ローラ11および第1二次転写ローラ43の圧接部および従動ローラ12および第2二次転写ローラ44の圧接部にそれぞれ進入開始するとき、中間転写ベルト10および転写材搬送ベルト46はともに抵抗を受けてそれぞれ緩みを生じようとする。そこで、中間転写ベルト10には、従動ローラ13をテンションローラとして兼用させてテンションを付与し、転写材搬送ベルト46には、テンションローラ60を配してテンションを付与している。これにより、前述のように中間転写ベルト10および転写材搬送ベルト46が抵抗を受けて緩みを生じようとしても、中間転写ベルト10および転写材搬送ベルト46は緊張状態に保持される。したがって、ベルト駆動ローラ11および第1二次転写ローラ43の圧接位置と従動ローラ12および第2二次転写ローラ44の圧接位置との間で、中間転写ベルト10から転写材への転写を効率よく行うことができる。しかも、転写材搬送ベルト46による転写材の支持搬送を更に安定しかつ更に確実に行うことができる。
【0052】
転写材搬送ベルト46には、転写ベルトクリーナ45が当接されて二次転写後に転写材搬送ベルト46の表面に残留する液体現像剤等の異物を掻き落として除去するようになっている。その場合、当然、転写材搬送ベルト46には、それを駆動するための負荷が増大する。
【0053】
図2は、転写材搬送ベルト46を中間転写ベルト10に対して従動させた場合を示す図である。中間転写ベルト10は、中間転写ベルト駆動力伝達機構61により駆動されるベルト駆動ローラ11により駆動され、転写材搬送ベルト46は、中間転写ベルト10に従動する。液体現像剤を用いる転写装置では、中間転写ベルト10と転写材搬送ベルト46との間にキャリア成分が介在するため、両者間の摩擦係数が減少し、転写材搬送ベルト46がスリップして安定した従動ができないという恐れがある。転写材搬送ベルト46が安定して従動しないと、図2に示されるようにニップ入口にトナーやキャリア70が堆積する状態が発生する。その結果、これらの堆積物が転写材の先端や裏側に付着するとう不具合が発生する。
【0054】
図3、図4は、本発明の二次転写装置16を示す図である。本発明の二次転写装置16は、ベルト駆動ローラ11に駆動力を伝達する中間転写ベルト駆動力伝達機構61と、第1二次転写ローラ43に駆動力を伝達する転写ベルト駆動力伝達機構62を備えている。
中間転写ベルト駆動力伝達機構61は、モータ63の出力軸が減速機構64を介してベルト駆動ローラ11の回転軸に連結される。転写ベルト駆動力伝達機構62は、パルスモータ65の出力軸が、第1二次転写ローラ43の回転軸に配したギア66に連結される。第1二次転写ローラ43の転写ベルト駆動力伝達機構62により転写材搬送ベルト46を駆動する。転写材搬送ベルト46を中間転写ベルト駆動力伝達機構と別の独自の転写ベルト駆動力伝達機構62で駆動することにより、転写材搬送ベルト46を中間転写ベルト10の駆動に影響されることなく安定して駆動することができる。
【0055】
その際、転写材と転写材搬送ベルト46の密着性を向上させ転写性能を高めるために、転写材搬送ベルト46のベルト移動速度V2と中間転写ベルト10のベルト移動速度V1との関係を、V2/V1=a(但し、aは1以下の定数)とする。
【0056】
また、転写材の種別によりその表面性が異なり、二次転写する際の二次転写圧力も異なる。例えば、表面の滑らかな転写材では小さい二次転写圧力で済むが、表面が粗い転写材では大きな二次転写圧力が必要になる。
【0057】
転写材の種別により二次転写圧力を変化させることで、図5、図6に示されるような変化が発生する。図5は、二次転写圧力が小さい場合を示す図であり、図6は、二次転写圧力が大きい場合を示す図である。本発明の二次転写装置16においては、ベルト駆動ローラ11の硬度を第1二次転写ローラ43の硬度より大きくしている。その理由は、転写材搬送ベルト46を巻き掛ける第1二次転写ローラ43の硬度を、中間転写ベルト10を巻き掛けるベルト駆動ローラ11の硬度より低くすることで、ロングニップ部での転写材と転写材搬送ベルト46との密着性を向上させ、高い転写効率を得るためである。
【0058】
二次転写圧力が小さい場合と大きい場合とでは、第1二次転写ローラ43の表面変形量が異なり、その変形に密着する転写材搬送ベルト46の移動量が変化する。転写材搬送ベルト46の二次転写圧力の変化による移動量の変化にも拘わらず、V2/V1=a(但し、aは1以下の定数)の関係を維持するために、転写ベルト駆動力伝達機構62を制御する。転写ベルト駆動力伝達機構62のパルスモータ65のモータ入力パルス数を変化させ、転写材搬送ベルト46のベルト移動速度V2を制御する。表1に転写材の種別に応じた、二次転写圧力とモータ入力パルス数を示す。
【0059】
【表1】

【0060】
上記表1では、二次転写圧力の関係は、コート紙<普通紙<特殊紙であり、モータ入力パルス数の関係は、コート紙>普通紙>特殊紙である。ドライバ上で転写材の種別を選択すると、二次転写圧力とモータ入力パルス数が自動的に設定されるようにしておくと良い。
【0061】
図7、図8は、二次転写装置16の二次転写圧力を可変とする二次転写圧可変機構67を示す図である。
【0062】
第1フレーム69がピン68により軸支される。第1フレーム69に第2フレーム71がピン72で軸支される。第2フレーム71と第1フレーム69との間にスプリング73が配置され、第2フレーム71を従動ローラ12側に付勢している。第1フレーム69に第1二次転写ローラ43が支持される。第2フレーム71に第2二次転写ローラ44とテンションローラ60が支持される。第1二次転写ローラ43、第2二次転写ローラ44、テンションローラ60に転写材搬送ベルト46巻回される。
【0063】
第1フレーム69の近傍にピン76で軸支された作動レバー75が配置される。第1フレーム69にスプリング74が配置され、スプリング74が作動レバー75を二次転写圧力を弱める方向(作動レバー75をピン76を軸として半時計方向に回動)に付勢する。
作動レバー75にはカム77が当接する。カム77の回動により作動レバー75をピン76を軸として回動する。
【0064】
図7は、作動レバー75が第1フレーム69に配置したスプリング74により二次転写圧力を小さくする方向に位置した状態を示す。図8は、作動アーム75がカム77の回動により押され、第1フレーム69に配置したスプリング74の付勢力に抗して二次転写圧力を大きくする方向に位置した状態を示す。
【0065】
中間転写ベルト10と転写材搬送ベルト46とのロングニップに転写材が介在する場合、紙種により転写材搬送ベルト46と転写材間の摩擦係数が比較的大きいことで、転写材搬送ベルト46が中間転写ベルト10に対して安定従動する場合があり、このような場合、転写材搬送ベルト46に駆動力を付与すると、それぞれが相反する力となり、転写材搬送ベルト46の挙動が不安定となる。このような不具合を解消するために、転写材搬送ベルト46に駆動力を付与する第1二次転写ローラ43の転写ベルト駆動力伝達機構62にワンウェイクラッチを配することで、転写材搬送ベルト46が従動する場合は、転写ベルト駆動力伝達機構62からの駆動力を遮断し、安定したベルト挙動を得ることができる。
【0066】
以上のように本発明の転写装置によれば、転写圧力の変化等により中間転写ベルト10の移動速度V1が変化しても、転写材搬送ベルト46の移動速度V2を制御して中間転写ベルト10の移動速度と転写材搬送ベルト46に移動速度の比を、V2/V1=a(但しaは1より小さい定数)に保つことにより、ロングニップ部での転写材搬送ベルトと転写材との密着性を高め、高い転写効率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の実施形態を示す図である。
【図7】本発明の実施形態を示す図である。
【図8】本発明の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
1:画像形成装置、2Y,2M,2C,2K:各色の感光体、5Y,5M,5C,5K:各色の現像装置、6Y,6M,6C,6K:感光体スクイーズ装置、7Y,7M,7C,7K:各色の一次転写装置、10:中間転写ベルト、11:ベルト駆動ローラ(第1バックアップローラ)、12:従動ローラ(第2バックアップローラ)、16:二次転写装置、43:第1二次転写ローラ、44:第2二次転写ローラ、45:転写ベルトクリーナ、46:転写材搬送ベルト、60:テンションローラ、61:中間転写ベルト駆動力伝達機構、62:転写ベルルト駆動力伝達機構、65:パルスモータ、67:二次転写圧可変機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1転写ベルトと、
前記第1転写ベルトを巻き掛ける第1ローラ及び第2ローラと、
前記第1転写ベルトに当接する第2転写ベルトと、
前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第1ローラに当接する第3ローラと、
前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第2ローラに当接する第4ローラと、
前記第1ローラに駆動力を伝達する第1駆動力伝達機構と、
前記第3ローラに駆動力を伝達する第2駆動力伝達機構と、
を有することを特徴とする転写装置。
【請求項2】
前記第2転写ベルトのベルト移動速度V2と、
前記第1転写ベルトのベルト移動速度V1との関係を、
V2/V1=a(但しaは1より小さい定数)となるように前記第2駆動力伝達機構を制御する駆動力制御手段を有する請求項1に記載の転写装置。
【請求項3】
前記第2駆動伝達機構はパルスモータを有し、前記駆動力制御手段は入力パルスにより前記パルスモータを制御する請求項2に記載の転写装置。
【請求項4】
前記第3ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第1ローラへの当接圧、もしくは前記第4ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第2ローラへの当接圧を可変とする当接圧可変機構と、
前記当接圧可変機構を制御する当接圧制御手段と、
を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の転写装置。
【請求項5】
前記第2駆動力伝達機構はワンウェイクラッチを有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の転写装置。
【請求項6】
前記第3ローラに転写バイアスを印加するバイアス印加手段を備え、前記第1ローラを接地する請求項1〜5のいずれか1項に記載の転写装置。
【請求項7】
前記第2転写ベルトに当接するクリーニング部材を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の転写装置。
【請求項8】
潜像が形成される像担持体と、
前記潜像を液体現像剤で現像する現像手段と、
前記現像手段で現像された像が転写される第1転写ベルトと、
前記第1転写ベルトを巻き掛ける第1ローラ及び第2ローラと、
前記第1転写ベルトに当接する第2転写ベルトと、
前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第1ローラに当接する第3ローラと、
前記第2転写ベルトを巻き掛け、前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介して前記第2ローラに当接する第4ローラと、
前記第1ローラに駆動力を伝達する第1駆動力伝達機構と、
前記第3ローラに駆動力を伝達する第2駆動力伝達機構と、
を有することを特徴とする画像形成装置
【請求項9】
前記第2転写ベルトのベルト移動速度V2と、
前記第1転写ベルトのベルト移動速度V1の関係を、
V2/V1=a(但しaは1より小さい定数)となるように前記第2駆動力伝達機構を制御する駆動力制御手段を有する請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第2駆動力伝達機構はパルスモータを有し、前記駆動力制御手段は入力パルスにより前記パルスモータを制御する請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第3ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第1ローラへの当接圧、もしくは前記第4ローラの前記第1転写ベルト及び前記第2転写ベルトを介した前記第2ローラへの当接圧を可変とする当接圧可変機構と、前記当接圧可変機構を制御する当接圧制御手段を有する請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
紙種情報入力手段を有し、前記紙種情報入力手段に入力された紙種情報に応じて、前記駆動力制御手段により前記第2駆動力伝達機構を制御する請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
紙種情報入力手段を有し、前記紙種情報入力手段に入力された紙種情報に応じて、前記当接圧制御手段により前記当接圧可変機構を制御する請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記第2駆動力伝達機構はワンウェイクラッチ有する請求項9〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記第3ローラに転写バイアスを印加するバイアス印加手段を備え、前記第1ローラを接地する請求項9〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−199054(P2009−199054A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242290(P2008−242290)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】