説明

送信増幅器

【課題】低ひずみ、低雑音、且つ小形な送信増幅器を得る。
【解決手段】多段接続した増幅器のうちの少なくとも1段以上に、バイポーラトランジスタ3のコレクタ電極とベース電極との間に接続された抵抗9を備え、出力電源10からインダクタ8および抵抗9を介してバイポーラトランジスタ3のベース電極に入力バイアスを供給する増幅器を備える。
バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスを、抵抗9と出力電源10とにより決定するので、バイアス回路によるひずみがバイポーラトランジスタ3に重畳されないため、低雑音な送信増幅器を実現することができる。
また、入力バイアスを供給するためだけにインダクタを設ける必要がないため、小形な送信増幅器を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上マイクロ波通信、移動体通信等に使用される高周波信号を増幅する送信増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
地上マイクロ波通信、移動体通信で使用される送信増幅器においては、高効率、低ひずみ、高利得、低雑音且つ温度変化の少ない特性を小形に実現することが要求されている。そのため、AB級動作のエミッタ接地バイポーラトランジスタを用い、このバイポーラトランジスタの動作条件を決定するためのベースバイアス回路と接続する構成が用いられることがある。
【0003】
図5は従来例1による高出力増幅器を示す回路図であり、図において、高出力増幅器は、高周波入力端子101、入力整合回路102、バイポーラトランジスタ103、出力整合回路104、高周波出力端子105、ベースバイアス回路106、高周波用のバイパスコンデンサ113、入力バイアス印加用のインダクタ114、出力バイアス印加用のインダクタ115、および出力電源116により構成される。
【0004】
また、ベースバイアス回路106は、トランジスタ107,110、抵抗108,109、制御用電源111、および入力電源112により構成される。
【0005】
次に動作について説明する。
高周波入力端子101から入力された高周波信号は、入力整合回路102を介してバイポーラトランジスタ103により増幅された後、出力整合回路104を介して高周波出力端子105から出力される。バイポーラトランジスタ103の出力バイアスは、出力バイアス印加用のインダクタ115を介し、出力電源116から供給される。また、バイポーラトランジスタ103の動作条件を決定するベースバイアス回路106から出力される入力バイアスは、入力バイアス印加用のインダクタ114を介し、一定の電源電圧が供給される入力電源112から供給される。
【0006】
ベースバイアス回路106により、AB級を実現する動作条件とすることにより、バイポーラトランジスタ103は、高効率と低ひずみ特性を実現することができる。また、入力バイアス印加用のインダクタ114を用いることによって、ベースバイアス回路106から生じる低周波雑音を除去することができるため、バイポーラトランジスタ103から構成される増幅器は、低雑音特性を実現することができる(下記特許文献1)。
【0007】
図6は従来例2によるバイアス回路を示す回路図であり、図において、ベースバイアス回路121は、トランジスタ122,125,127,129、コンデンサ123、および抵抗124,126,128により構成される。また、入力バイアス印加用の抵抗130が接続される。
その他の図5と同一構成には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0008】
次に動作について説明する。
バイポーラトランジスタ103の動作条件を決定するベースバイアス回路121から出力される入力バイアスは、入力バイアス印加用の抵抗130を介し、一定の電源電圧が供給される入力電源112から供給される。ベースバイアス回路121によりAB級を実現する動作条件とすることにより、バイポーラトランジスタ103は、高効率と低ひずみ特性を実現することができる。また、入力バイアス印加用の抵抗130を用いることによって、バイポーラトランジスタ103から構成される増幅器は、小形化を実現することができる(下記特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−100938号公報
【特許文献2】特開2005−101733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の送信増幅器は以上のように構成されているので、次のような課題がある。
従来例1の送信増幅器を用いた場合、入力バイアス印加用素子としてインダクタ114を用いるため、ベースバイアス回路106から生じる低周波雑音を除去し、低雑音特性を実現できる。しかし、チップ部品点数が増加するため、送信増幅器のサイズ増大とコスト増加が懸念される。
【0011】
また、従来例2の送信増幅器を用いた場合、入力バイアス印加用素子として抵抗130を用いるため、チップ内蔵化は可能となり、送信増幅器の小形化を実現できる。しかし、高周波入力信号が入力バイアス印加用の抵抗130を介してベースバイアス回路121に漏れこみ、その結果、ベースバイアス回路121を構成する複数のトランジスタ122,125,127,129で生じる非線形動作時のひずみ成分がバイポーラトランジスタ103に重畳し、バイポーラトランジスタ103から構成される増幅器の雑音特性を劣化させることが懸念される。
【0012】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、低ひずみ、低雑音、且つ小形な送信増幅器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の送信増幅器は、半導体増幅素子の出力電極と入力電極との間に接続された抵抗を備え、出力電源からバイアス印加素子および抵抗を介して半導体増幅素子の入力電極に入力バイアスを供給する増幅器を、多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に備えたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、半導体増幅素子の動作条件を決める入力バイアスを、半導体増幅素子の出力電極と入力電極との間に接続された抵抗と出力電源とにより決定するので、バイアス回路によるひずみが半導体波増幅素子に重畳されないため、低雑音な送信増幅器を実現することができる。
また、入力バイアスを供給するためだけにインダクタを設ける必要がないため、小形な送信増幅器を実現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の実施の形態1による送信増幅器を示す回路図である。
【図2】送信増幅器の電力付加効率と受信帯域雑音のシミュレーション結果の一例を示す特性図である。
【図3】この発明の実施の形態2による送信増幅器を示す回路図である。
【図4】この発明の実施の形態3による送信増幅器を示す回路図である。
【図5】従来例1による高出力増幅器を示す回路図である。
【図6】従来例2によるバイアス回路を示す回路図である。
【図7】従来例3による高周波増幅回路を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による送信増幅器を示す回路図であり、図において、この送信増幅器は、高周波入力端子1、入力整合回路2、1段目のバイポーラトランジスタ(半導体増幅素子)3、段間整合回路4、2段目のバイポーラトランジスタ(半導体増幅素子)5、出力整合回路6、高周波出力端子7、1段目用出力バイアス印加用のインダクタ(バイアス印加素子)8、1段目用入力バイアス供給用の抵抗9、1段目用の出力電源10、ベースバイアス回路11、入力電源12、2段目用出力バイアス印加用のインダクタ(バイアス印加素子)13、2段目用の出力電源14により構成される。
【0017】
より具体的に説明すると、1段目のバイポーラトランジスタ3のコレクタ電極(出力電極)がインダクタ8を介して出力電源10に接続され、エミッタ電極がグランドに接地され、コレクタ電極とベース電極(入力電極)との間に抵抗9が接続される。また、2段目のバイポーラトランジスタ5のコレクタ電極がインダクタ13を介して出力電源14に接続され、エミッタ電極がグランドに接地され、ベース電極にベースバイアス回路11が接続される。このベースバイアス回路11は、従来から用いられる一般的な構成であり、例えば、図6に示したベースバイアス回路121である。
【0018】
次に動作について説明する。
高周波入力端子1から入力された高周波信号は、入力整合回路2を介して1段目のバイポーラトランジスタ3により増幅され、段間整合回路4を介して2段目のバイポーラトランジスタ5により増幅された後、出力整合回路6を介して高周波出力端子7から出力される。1段目のバイポーラトランジスタ3の出力バイアスは、出力バイアス印加用のインダクタ8を介して出力電源10から供給される。
【0019】
また、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスは、バイポーラトランジスタ3のコレクタ電極およびベース電極間に装荷された抵抗9とインダクタ8とを介して出力電源10から供給される。さらに、2段目のバイポーラトランジスタ5の出力バイアスは、出力バイアス印加用のインダクタ13を介して出力電源14から供給される。さらに、バイポーラトランジスタ5の動作条件を決定するベースバイアス回路11から出力される入力バイアスは、一定の電源電圧が供給される入力電源12から供給される。
【0020】
図2は図1に示した回路を用いて実施した送信増幅器の電力付加効率(直流電力が高周波の出力電力に変換される効率)と受信帯域雑音のシミュレーション結果の一例を示したものである。横軸はコレクタ電極とベース電極間に装荷された抵抗9の抵抗値、縦軸は電力付加効率と受信帯域雑音であり、出力電力が28.5dBm時の値をプロットしたものである。
【0021】
従来例3(図7)のベースバイアス回路を用いた場合、電力付加効率は41.2%であり、受信帯域雑音は−131.5dBm/Hzである。図1に示した回路を適用し、抵抗9の抵抗値の最適化を図ることにより、電力付加効率を劣化させることなく、受信帯域雑音を低減できる領域が存在することが分かる。
【0022】
なお、図2のシミュレーション結果の従来例3として適用されたベースバイアス回路を図7に示す。この従来例3は特開2004−343244号公報として公開されている。図において、このベースバイアス回路131は、抵抗132,135,137,140,141、ダイオード133,134、トランジスタ136,139,142、コンデンサ138,143、リファレンス電源144、およびバイアス電源145により構成される。
【0023】
以上のように、実施の形態1によれば、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスを、コレクタ電極とベース電極との間に装荷された抵抗9と出力電源10とにより決定することによって、バイアス回路によるひずみがバイポーラトランジスタ3に重畳されないため、低雑音な送信増幅器を実現することができる。
【0024】
また、バイアス回路とバイポーラトランジスタ3との間に装荷することが多い入力バイアス印加用のインダクタ114を設ける必要がないため、小形な送信増幅器を実現することができる。
【0025】
なお、実施の形態1では、半導体増幅素子としてバイポーラトランジスタ3,5を適用したものを示したが、これに限らず、例えば、電界効果型トランジスタでも同様の効果を有する。
【0026】
また、実施の形態1では、2段接続した送信増幅器の1段目の増幅器に、ベースバイアス回路11の代わりに抵抗9を接続した構成について説明したが、これに限らず、多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に、ベースバイアス回路11の代わりに抵抗9を接続した増幅器を備えても良く、同様の効果を有する。
【0027】
さらに、実施の形態1では、ベースバイアス回路11として図6に示したベースバイアス回路121を適用したものを示したが、これに限らず、例えば、図5に示したベースバイアス回路106や図7に示したベースバイアス回路131を適用しても良い。
【0028】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2による送信増幅器を示す回路図であり、図において、一定電圧供給回路21は、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のベース電極との間に接続され、ベース電極に一定電圧の入力バイアスを供給するものである。
【0029】
この一定電圧供給回路21は、トランジスタのベース電極とコレクタ電極とを短絡したダイオード(半導体素子)22、トランジスタのエミッタ電極とグランドとの間に接続された抵抗23、バイポーラトランジスタ3のベース電極とトランジスタのコレクタ電極との間に接続された抵抗24、および入力電源12とトランジスタのコレクタ電極との間に接続された抵抗25により構成される。
その他、抵抗9が設けられていないこと以外は、図1と同一であり、その同一構成には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0030】
次に動作について説明する。
高周波入力信号の流れは、実施の形態1と同一である。
また、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスは、一定電圧供給回路21を介して入力電源12から供給される。
【0031】
一定電圧供給回路21では、ダイオード22の2端子間電圧と抵抗23〜25とによって決められた電圧がバイポーラトランジスタ3に印加されることになる。
【0032】
従来例2における図6に示されたベースバイアス回路121では、複数のトランジスタ(半導体素子)122,125,127,129から構成されているため、その一つ一つにひずみが生じる可能性があり、ひずみが増大する可能性がある。
【0033】
一方、実施の形態2の一定電圧供給回路21では、一つのダイオード(半導体素子)22のみによって構成されているため、ひずみが小さくなり、低雑音な送信増幅器を実現することができる。
【0034】
ところで、移動体通信等に使用される送信増幅器においては、広いダイナミックレンジで高効率な特性を実現するために、出力電力レベルに応じた出力電源電圧制御手法を用いることがある。これは例えば、バイポーラトランジスタ3の出力電力レベルに応じて最適化された出力バイアスを出力電源10,14からバイポーラトランジスタ3のコレクタ電極に供給することで、高効率化を可能にするものである。
【0035】
一方、実施の形態2では、一定電圧供給回路21が出力電源10,14ではなく、入力電源12に接続されているので,出力電源電圧制御手法による出力電源10,14の電圧変動に依存することなく、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決定することができる。
【0036】
以上のように、実施の形態2によれば、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスを、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のゲート電極との間に接続され、抵抗23〜25と一つのダイオード22の接続からなる一定電圧供給回路21により決定するので、ひずみが小さくなり、低雑音な送信増幅器を実現することができる。
【0037】
また、一定電圧供給回路21が低ひずみであることから、バイアス回路とバイポーラトランジスタ3との間に装荷することが多い入力バイアス印加用のインダクタ114を設ける必要がないため、小形な送信増幅器を実現することができる。
【0038】
さらに、一定電圧供給回路21が入力電源12に接続されているので,出力電源電圧制御手法による出力電源10,14の電圧変動に依存することなく、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決定することができる。
【0039】
なお、実施の形態2では、2段接続した送信増幅器の1段目の増幅器に、ベースバイアス回路11の代わりに、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のベース電極との間に一定電圧供給回路21を接続した構成について説明したが、これに限らず、多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に、ベースバイアス回路11の代わりに、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のベース電極との間に一定電圧供給回路21を接続した増幅器を備えても良く、同様の効果を有する。
【0040】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3による送信増幅器を示す回路図であり、図において、ベースバイアス回路(バイアス回路)26は、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のベース電極との間に接続され、ベース電極に入力バイアスを供給するものである。このベースバイアス回路26は、従来から用いられる一般的な構成であり、例えば、図6に示したベースバイアス回路121である。
その他は図3と同一であり、その同一構成には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】
次に動作について説明する。
高周波入力信号の流れは、実施の形態1と同一である。
また、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスは、ベースバイアス回路26と一定電圧供給回路21とを介して入力電源12から供給される。
【0042】
ここで、バイポーラトランジスタ3のベース電流がほぼ一定状態で動作する低出力電力時には、例えば、図6に示したベースバイアス回路26が支配的に入力バイアスを供給し、その入力バイアスにより動作条件が決定される。
【0043】
一方、バイポーラトランジスタ3のベース電流が増加する高出力電力時には、ベースバイアス回路26を構成するトランジスタによって電圧降下が生じ、ベースバイアス回路26から供給される入力バイアスが変化する。その結果、一定電圧供給回路21が支配的に入力バイアスを供給し、その入力バイアスにより動作条件が決定される。
【0044】
よって、ベースバイアス回路26から供給される入力バイアスによって動作条件が決まる電力レベルは低く、その条件下ではベースバイアス回路26を構成するトランジスタは線形で動作するために、ベースバイアス回路26からひずみ成分が生じることはない。一方、電力レベルが高くなれば、ベースバイアス回路26を構成するトランジスタは非線形で動作するが、この場合、一定電圧供給回路21によって動作条件が決まるので、ひずみが小さくなる。
【0045】
以上のように、実施の形態3によれば、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決める入力バイアスを、ベースバイアス回路26のトランジスタが線形動作するバイポーラトランジスタ3の低出力電力時には、ベースバイアス回路26により決定し、ベースバイアス回路26のトランジスタが非線形動作するバイポーラトランジスタ3の高出力電力時には、一定電圧供給回路21により決定するので、ひずみが小さくなり、低雑音な送信増幅器を実現することができる。
【0046】
また、ベースバイアス回路26が支配的な条件下では低ひずみであり、一定電圧供給回路21が低ひずみであることから、バイアス回路とバイポーラトランジスタ3との間に装荷することが多い入力バイアス印加用のインダクタ114を設ける必要がないため、小形な送信増幅器を実現することができる。
【0047】
さらに、一定電圧供給回路21およびベースバイアス回路26が入力電源12に接続されているので,出力電源電圧制御手法による出力電源10,14の電圧変動に依存することなく、バイポーラトランジスタ3の動作条件を決定することができる。
【0048】
なお、実施の形態3では、2段接続した送信増幅器の1段目の増幅器に、ベースバイアス回路11の代わりに、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のベース電極との間に一定電圧供給回路21およびベースバイアス回路26を接続した構成について説明したが、これに限らず、多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に、ベースバイアス回路11の代わりに、入力電源12とバイポーラトランジスタ3のベース電極との間に一定電圧供給回路21およびベースバイアス回路26を接続した増幅器を備えても良く、同様の効果を有する。
【0049】
さらに、実施の形態3では、ベースバイアス回路26として図6に示したベースバイアス回路121を適用したものを示したが、これに限らず、例えば、図5に示したベースバイアス回路106や図7に示したベースバイアス回路131を適用しても良い。
【0050】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意な構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意な構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1,101 高周波入力端子、2,102 入力整合回路、3,5 バイポーラトランジスタ(半導体増幅素子)、4 段間整合回路、6,104 出力整合回路、7,105 高周波出力端子、8,13 インダクタ(バイアス印加素子)、9,23〜25,108,109,124,126,128,130,132,135,137,140,141 抵抗、10,14,116 出力電源、11,106,121,131 ベースバイアス回路、12,112 入力電源、21 一定電圧供給回路、22 ダイオード(半導体素子)、26 ベースバイアス回路(バイアス回路)、103 バイポーラトランジスタ、111 制御用電源、113 バイパスコンデンサ、114,115 インダクタ、133,134 ダイオード、107,110,122,125,127,129,136,139,142 トランジスタ、123,138,143 コンデンサ、144 リファレンス電源、145 バイアス電源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力電極がバイアス印加素子を介して出力電源に接続されている半導体増幅素子を用いて構成した増幅器を多段接続した送信増幅器において、
上記半導体増幅素子の出力電極と入力電極との間に接続された抵抗を備え、
上記出力電源から上記バイアス印加素子および上記抵抗を介して上記半導体増幅素子の入力電極に入力バイアスを供給する増幅器を、上記多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に備えたことを特徴とする送信増幅器。
【請求項2】
出力電極がバイアス印加素子を介して出力電源に接続されている半導体増幅素子を用いて構成した増幅器を多段接続した送信増幅器において、
入力電源と上記半導体増幅素子の入力電極との間に接続され、抵抗と一つの半導体素子の接続からなる一定電圧供給回路を備え、
上記入力電源から上記一定電圧供給回路を介して上記半導体増幅素子の入力電極に入力バイアスを供給する増幅器を、上記多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に備えたことを特徴とする送信増幅器。
【請求項3】
出力電極がバイアス印加素子を介して出力電源に接続されている半導体増幅素子を用いて構成した増幅器を多段接続した送信増幅器において、
入力電源と上記半導体増幅素子の入力電極との間に接続され、抵抗と一つの半導体素子の接続からなる一定電圧供給回路と、
上記入力電源と上記半導体増幅素子の入力電極との間に接続され、抵抗と複数の半導体素子の接続からなるバイアス回路とを備え、
上記バイアス回路の半導体素子が線形動作する上記半導体増幅素子の低出力電力時は、上記入力電源から上記バイアス回路を介して上記半導体増幅素子の入力電極に入力バイアスを供給し、
上記バイアス回路の半導体素子が非線形動作する上記半導体増幅素子の高出力電力時は、上記入力電源から上記一定電圧供給回路を介して上記半導体増幅素子の入力電極に入力バイアスを供給する増幅器を、上記多段接続した増幅器のうちのいずれか少なくとも1段以上に備えたことを特徴とする送信増幅器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−106252(P2013−106252A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249735(P2011−249735)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】