説明

通信端末

【課題】本発明は、検索サーバに対して、入力された文字列に所定の文字列を付加した内容を検索クエリとして検索要求することで、健全なWebページへのアクセスを阻害することなく有害なWebページへのアクセスを回避可能な通信端末を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯電話機1は、検索サーバPと通信可能な無線通信部200と、検索クエリを構成する第1文字列を入力可能な操作部101と、第2文字列を記憶する第2文字列記憶部121と、モードを判定するモード判定部106と、モード判定部106により第1モードに設定されていると判定された場合、操作部101により入力された第1文字列に第2文字列記憶部121に記憶される第2文字列が付加された内容を検索クエリとして、無線通信部200に検索サーバへの検索要求を出力させる検索要求部109と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる有害サイト(Webページ)へのアクセスを制限する技術として、情報提供サーバから提供される情報に該提供する情報の有害性に応じた特定のコードを書き込むことで、情報受け手(例えば、携帯電話機1)側のフィルタリングソフトによりコードに応じた通信制限を行う技術が知られている。
しかし、この場合には、情報提供側の自主性に依存するという問題や、普及率を高くすることが困難であるという問題があった。
【0003】
これに対し、有害な情報を含んだ有害サイト等の好ましくないWebサイト(Webページ)におけるURL(Uniform Resource Locator)が登録されたデータベースを有し、好ましくないURLへのアクセスを拒否する機能を有する端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、予め所定の有害キーワードが登録されたデータベースを有し、アクセスしようとするWebサイトの表題や本文に上記有害キーワードが含まれている場合には、該Webサイト(Webページ)へのアクセスを拒否する機能を有する携帯端末が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−4213号公報
【特許文献2】特開2007−293397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の端末において、有害サイト(Webページ)におけるURLの変更や、日々新しく立ち上がるWebサイト(Webページ)に対応することは困難である。
また、特許文献2の携帯端末において、健全なWebサイト(Webページ)までも有害サイト(Webページ)としてアクセスを拒否してしまう場合がある。
【0006】
本発明は、検索サーバに対して、入力された文字列に所定の文字列を付加した内容を検索クエリとして検索要求することで、健全なWebページへのアクセスを阻害することなく有害なWebページへのアクセスを回避可能な通信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1モード又は第2モードに設定可能なモード設定部と、検索サーバと通信可能な通信部と、検索クエリを構成する1又は複数の第1文字列を入力可能な入力部と、1又は複数の第2文字列を記憶する記憶部と、前記モード設定部により設定されたモードを判定するモード判定部と、前記モード判定部により前記第1モードに設定されていると判定された場合、前記入力部により入力された1又は複数の第1文字列に前記記憶部に記憶される1又は複数の第2文字列が付加された内容を検索クエリとして、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させる検索要求部と、を備える通信端末に関する。
【0008】
また、所定の検索カテゴリを選択可能な検索カテゴリ選択部と、を備え、前記記憶部は、前記1又は複数の第2文字列を前記複数の検索カテゴリごとに分類して記憶し、前記検索要求部は、前記モード判定部により前記第1モードに設定されていると判定された場合、前記入力部により入力された前記1又は複数の第1文字列に前記検索カテゴリ選択部により選択された所定の検索カテゴリに分類される1又は複数の第2文字列が付加された内容を検索クエリとして、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させることが好ましい。
【0009】
また、前記検索カテゴリ選択部によりいずれの検索カテゴリも選択されていない場合、前記検索要求部は、前記モード判定部により前記第1モードに設定されていると判定された場合には、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させず、前記モード判定部により前記第2モードに設定されていると判定された場合には、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させることが好ましい。
【0010】
また、前記第1モードは、子供モードであり、前記第2モードは、大人モードであることが好ましい。
【0011】
また、前記記憶部は、ユーザの年齢情報を記憶し、前記モード設定部は、前記年齢情報に基づいて自動的にモードを設定することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、検索サーバに対して、入力された文字列に所定の文字列を付加した内容を検索クエリとして検索要求することで、健全なWebページへのアクセスを阻害することなく有害なWebページへのアクセスを回避可能な通信端末を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
まず、図1により、通信端末としての携帯電話機1を含む検索システムSの概要について説明する。
図1は、携帯電話機1を含む検索システムSの概要を説明する図である。
図1に示すように、検索システムSは、検索サーバPと、情報提供サーバQと、通信網Nと、通信網Nを構成する基地局Kと、携帯電話機1と、を含んで構成される。
【0014】
検索サーバPは、所定の検索エンジンを有し、又は、所定の検索エンジンを構成する。検索サーバPは、通信網Nを介して携帯電話機1と通信可能に接続される。検索サーバPは、通信網Nを介して携帯電話機1から所定の検索クエリ(検索キーワード、検索式)を受信すると共に、受信した検索クエリに基づいて検索した検索結果情報を通信網Nを介して携帯電話機1に送信する。
【0015】
情報提供サーバQは、通信網Nを介して携帯電話機1に情報を提供する。具体的には、情報提供サーバQは、携帯電話機1からの取得要求に応じて、通信網Nを介して携帯電話機1に所定のWebサイトやWebページの情報を提供する。
通信網Nは、図1における基地局Kを含む複数の基地局K(不図示)を有して構成される。
【0016】
携帯電話機1は、通信網Nを介して検索サーバPや情報提供サーバQにアクセス可能に構成される。具体的には、携帯電話機1は、通信網Nを介して検索サーバPに所定の検索クエリを送信可能であると共に、検索サーバPからの検索結果情報を受信可能に構成される。また、携帯電話機1は、検索サーバPから受信した検索結果情報に基づいて、所定の情報提供サーバQにアクセスすると共に、所定のWebページにおける情報等を受信可能に構成される。
【0017】
また、携帯電話機1は、第1モードとしての子供モードと、第2モードとしての大人モード(通常モード)を選択可能に構成される。子供モードが選択されている場合、携帯電話機1は、所定の機能が制限されると共に、入力された文字列(第1文字列)を検索クエリとするのではなく、入力された文字列に所定の文字列(第2文字列)を追加した内容を検索クエリとして、検索サーバPに送信するよう構成される。携帯電話機1における構成については、以下に詳述する。
【0018】
次いで、図2により、通信端末としての携帯電話機1における基本構造を説明する。図2は、携帯電話機1を開いた状態における外観斜視図を示す。
【0019】
図2に示すように、携帯電話機1は、筐体としての操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、を備える。操作部側筐体2と表示部側筐体3とは、ヒンジ機構を備える連結部4を介して開閉可能に連結される。具体的には、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、連結部4を介して連結される。これにより、携帯電話機1は、ヒンジ機構を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に動かすことが可能に構成される。つまり、携帯電話機1は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが開いた状態(開状態)と、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが折り畳まれた状態(閉状態)とにすることができる。ここで、閉状態とは、両筐体が互いに重なるように配置された状態であり、開状態とは、両筐体が互いに重ならないように配置された状態をいう。
【0020】
操作部側筐体2は、外面がフロントケース2aとリアケース2bとにより構成される。操作部側筐体2は、フロントケース2a側において、入力手段としての操作キー群11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12とがそれぞれ露出するように構成される。
【0021】
操作キー群11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定や上下左右方向のスクロール等を行う操作部材としての決定操作キー15とにより構成される。操作キー群11を構成する各キーそれぞれには、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や各種モードや起動されているアプリケーション等の種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。そして、使用者が各キーを押圧することにより、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
【0022】
マイク12は、操作部側筐体2の長手方向における連結部4側と反対の外端部側に配置される。つまり、マイク12は、携帯電話機1が開状態において一方の外端部側に配置される。
【0023】
操作部側筐体2における一方側の側面には、外部機器(例えば、ホスト装置)と通信を行うためのインターフェース(図示せず)が配置される。操作部側筐体2の他方側の側面には、所定の機能が割り当てられているサイドキーと、外部メモリの挿入及び取り出しが行われるインターフェース(図示せず)とが配置される。インターフェースは、キャップにより覆われている。各インターフェースは、不使用時にはキャップにより覆われる。
【0024】
表示部側筐体3は、外面がフロントケース3aと、リアケース3dとにより構成される。表示部側筐体3におけるフロントケース3bには、各種情報を表示するための表示部21と、通話の相手側の音声を出力するレシーバとしてのスピーカ22と、が露出するように配置される。ここで、表示部21は、液晶パネルと、この液晶パネルを駆動する駆動回路と、この液晶パネルの背面側から光を照射するバックライト等の光源部とから構成される。
【0025】
続けて、図3により、携帯電話機1の回路構成について説明する。
図3は、携帯電話機1における回路構成を説明するブロック図である。
図3に示すように、携帯電話機1は、操作部側筐体2に配置される無線通信部200と、入力部としての操作部101と、マイク12と、LCD制御部42と、音声処理部43と、メモリ44と、CPU45と、電源部46と、制御IC47と、表示部側筐体3に配置される表示部21と、スピーカ22と、ドライバIC25とを備える。
【0026】
無線通信部200は、所定の使用周波数帯により外部装置と通信を行うアンテナ部90と、変調処理又は復調処理等の信号処理を行う通信処理部201と、を備える。
【0027】
アンテナ部90は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で基地局Kと通信を行う。アンテナ部90は、所定の使用周波数帯で基地局Kを含む通信網Nを介して検索サーバPや情報提供サーバQと通信を行う。詳細には、アンテナ部90は、変調処理された検索クエリの情報を含む信号を通信網Nを介して検索サーバPに送信すると共に、検索結果の情報を含む信号を受信する。また、アンテナ部90は、変調処理された受信要求の情報を含む信号を通信網Nを介して情報提供サーバQに送信すると共に、提供されたWebページの情報を含む信号を受信する。なお、本実施形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、他の周波数帯であってもよい。また、アンテナ部90は、所定の使用周波数帯(第1の使用周波数帯)のほかに、第2の使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であってもよいし、更に、第3の使用周波数帯にも対応できる複数バンド対応型により構成されていてもよい。
【0028】
通信処理部201は、所定の機能部から供給された信号を変調処理しアンテナ部90を介して基地局Kに送信すると共に、アンテナ部90により受信された信号を復調処理し所定の機能部に供給する。詳細には、通信処理部201は、CPU45等から供給された検索クエリの情報を含む信号を変調処理しアンテナ部90を介して基地局Kに送信すると共に、アンテナ部90により受信された検索サーバPからの検索結果情報を含む信号を復調処理しCPU45等に供給する。また、通信処理部201は、CPU45等から供給された受信要求の情報を含む信号を変調処理しアンテナ部90を介して基地局Kに送信すると共に、アンテナ部90により受信された情報提供サーバQからのWebページの情報を含む信号を復調処理しCPU45等に供給する。
【0029】
操作部101は、操作キー群11を含んで構成される。操作部101は、検索クエリを構成する第1文字列を入力可能に構成される。ここで、検索クエリを構成する文字列は、1又は複数の記号、数字、英字、ひらがな、カタカナ、漢字や外国語を構成する文字等により構成される。また、操作部101は、検索クエリを構成する文字列だけでなく、検索条件に関する記号(andやor)を入力可能に構成される。
【0030】
ここで、本実施形態においては、間隔を空けて複数の文字列が列記された検索クエリは、全ての文字列を含む情報の検索を要求するための検索クエリである。また、複数の第1文字列にメモリ44に記憶された第2文字列が付加された検索クエリは、複数の第1文字列と第2文字列を含む情報の検索を要求するための検索クエリである。ただし、第2文字列が複数ある場合、複数の第2文字列における条件(and、or)は、適宜設定することができる(例えば、図5参照)。
【0031】
LCD制御部42は、CPU45の制御にしたがって、入力された画像データに対して所定の画像処理を行うと共に、画像処理された画像データをドライバIC25に出力する。ドライバIC25は、LCD制御部42から入力された画像データをフレームメモリに蓄えると共に、該フレームメモリに蓄えられた画像データを所定のタイミングで表示部21に出力する。
【0032】
表示部21は、ドライバIC25から入力されたデータに基づいて、所定の文字や画像を表示する。表示部21は、検索サーバPからの検索結果情報を所定の形式で表示する。また、表示部21は、情報提供サーバQからのWebページ情報を所定の形式で表示する。また、表示部21は、所定の検索クエリを入力する入力ボックス401や、所定の検索カテゴリを選択する検索カテゴリ選択ボックス402を表示可能に構成される(図6参照)。
【0033】
メモリ44は、所定のデータを記憶する。具体的には、メモリ44は、各種機能を動作させるアプリケーションプログラムや、子供モードに設定された場合に検索クエリの一部として付加される第2文字列を記憶する第2文字列記憶部121や、ユーザの年齢情報を含むプロフィール情報を記憶するプロフィール情報記憶部122を有する(図4参照)。メモリ44については、後に詳述する。
【0034】
CPU45は、携帯電話機1の全体を制御する。CPU45は、特に、無線通信部200と、LCD制御部42と、音声処理部43に対して所定の制御を行う。また、CPU45は、後述する機能部としてのモード設定部105と、モード判定部106と、検索カテゴリ選択部107と、検索クエリ生成部108と、検索要求部109と、を有する。
【0035】
音声処理部43は、CPU45の制御にしたがって、通信処理部201から供給された信号に対して所定の音声処理を行うと共に、音声処理された信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号に基づいて外部に放音(出力)する。また、音声処理部43は、CPU45の制御にしたがって、マイク12から入力された信号に対して所定の処理をすると共に、処理された信号を通信処理部201に出力する。通信処理部201は、音声処理部43から入力された信号に所定の処理を行うと共に、処理がされた信号をアンテナ部90に出力する。
【0036】
電源部46は、バッテリ80を有して構成される。バッテリ80は、所定容量を有するリチウムイオン電池である。制御IC47は、電源部46から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換し、変換後の電源電圧を携帯電話機1における各部(例えば、CPU45等)に供給する。
【0037】
続けて、図4から図6により、携帯電話機1における機能部の構成について説明する。
図4は、携帯電話機1における機能部の構成を説明するブロック図である。図5は、第2文字列記憶部121に記憶される検索カテゴリ分類テーブル400である。図6は、検索画面が表示された場合における表示部21を示す図である。
【0038】
図4に示すように、携帯電話機1は、無線通信部200と、操作部101と、CPU45に含まれる機能部としてのモード設定部105と、モード判定部106と、検索カテゴリ選択部107と、検索クエリ生成部108と、検索要求部109と、メモリ44に含まれる機能部としての第2文字列記憶部121と、プロフィール情報記憶部122と、表示部21と、を備える。
【0039】
メモリ44は、第2文字列記憶部121と、プロフィール情報記憶部122とを有する。
第2文字列記憶部121は、子供モードに設定された場合に検索クエリの一部として付加される第2文字列を記憶する。詳細には、第2文字列記憶部121は、後述するモード判定部106により子供モードが設定されていると判定された場合に第1文字列に付加される第2文字列を1つ以上記憶する。更には、第2文字列記憶部121は、第1文字列に付加される複数の第2文字列を複数の検索カテゴリごとに分類して記憶する。
【0040】
具体的には、図5に示すように、第2文字列記憶部121は、検索カテゴリ分類テーブル400を有する。検索カテゴリ分類テーブル400は、検索カテゴリの内容を示す検索カテゴリ名欄410と、検索カテゴリに関連するキーワード1欄420と、キーワード2欄440と、キーワード3欄460と、各キーワード同士の検索条件を示す条件1欄430と、条件2欄450と、条件3欄470と、を含む。
【0041】
ここで、キーワード1欄420と、キーワード2欄440と、キーワード3欄460とは、子供モードにおいて第1文字列に付加される第2文字列である。条件1欄430と、条件2欄450と、条件3欄470とは、上記の各キーワード(第2文字列)同士の検索条件である。ここで、「and」の及ぶ範囲が不明確である場合、他の記号等を用いて範囲を明確にすることができる。
後述する検索クエリ生成部108は、検索カテゴリ分類テーブル400を参照して、子供モードにおける検索クエリを生成する。
【0042】
検索カテゴリ分類テーブル400は、ユーザにより入力された第1文字列を検索クエリとして検索した場合における検索結果を所定のカテゴリ(検索目的や検索の方向性)に誘導するためのキーワード(第2文字列)及び検索条件を含む。
【0043】
また、検索カテゴリ分類テーブル400における検索カテゴリやキーワードを追加・変更・削除可能としてもよい。これにより、ユーザの年齢等に応じた検索カテゴリの設定や検索結果の誘導をすることができる。また、これにより、健全なWebサイトへのより精度のよい誘導が可能となる。
【0044】
ここで、検索カテゴリ分類テーブル400における検索カテゴリやキーワードを追加・変更・削除する場合、パスワードの入力を要求するように構成してもよい。これにより、ユーザが勝手に検索カテゴリやキーワードの内容を追加・変更・削除できないようにすることができる。例えば、ユーザである子供が管理者である親のパスワード入力という承認を得ることなく勝手に検索カテゴリやキーワードを追加・変更・削除できないように構成することができる。
【0045】
プロフィール情報記憶部122は、ユーザの年齢情報を含むプロフィール情報を記憶する。プロフィール情報記憶部122に記憶される年齢情報は、後述するモード設定部105を自動設定状態にした場合に参照される。
【0046】
モード設定部105は、携帯電話機1におけるモードを、第1モードとしての子供モード、又は、第2モードとしての大人モード(通常モード)に設定することができる。
モード設定部105は、子供モード又は大人モードに設定することができればよく、2つのモードから一方を選択する手順を必要とするものではない。例えば、モード設定部105は、一方のモードが設定された状態において、他方のモードに切り替える手段を有すればよい。本実施形態においては、初期設定が大人モード(通常モード)であり、モード設定部105は、子供モードへ切り替える手段を提供する。
【0047】
モード設定部105は、自動設定状態にすることができる。自動設定状態である場合、モード設定部105は、プロフィール情報記憶部122に記憶される年齢情報に基づいて、自動的にモードを設定する(切り替える)ことができる。
【0048】
モード設定部105が手動設定状態である場合、モードを切り替えるためには、所定のパスワードの入力が必要となるようにしてもよい。また、モード設定部105が自動設定状態となる場合を想定し、プロフィール情報を変更するためには、所定のパスワードの入力が必要となるようにしてもよい。これにより、管理者(モード設定者)の意に反するモード変更を抑制できる。
【0049】
モード判定部106は、モード設定部105により設定されたモードが子供モードであるかを判定する。モード判定部106により子供モードに設定されていると判定された場合、所定の機能が制限されると共に、操作部101により入力された第1文字列に第2文字列が付加された内容が検索クエリとして検索サーバP(図1参照)に送信される。
【0050】
検索カテゴリ選択部107は、複数の検索カテゴリから所定の検索カテゴリを選択可能に構成される。検索カテゴリとは、例えば、検索目的や検索結果の方向性を規定するものである。検索カテゴリとして、例えば、図5に示すように、学習、見学、体験学習、本、学校、歴史、人物を例示できる。また、図5に示すように、複数の検索カテゴリそれぞれには、複数のキーワード(第2文字列)が対応付けられている。
【0051】
ここで、モード判定部106により子供モードに設定されていると判定された場合に、操作部101により入力された第1文字列に付加される第2文字列は、選択された検索カテゴリに対応するキーワードである。例えば、検索カテゴリ選択部107により図5に示す検索カテゴリ「学習」が選択された場合、第1文字列には、「学習」に対応付けられるキーワード「学習」「勉強」等の第2文字列が付加される。
【0052】
また、検索カテゴリ選択部107は、複数の検索カテゴリを選択可能に構成される(図6参照)。この場合、第1文字列には、各検索カテゴリそれぞれに対応付けられているキーワードが付加される。
【0053】
また、検索カテゴリ選択部107は、子供モードの場合にのみ検索カテゴリを選択可能となるよう構成することができる。具体的には、子供モードの場合には、図6に示す検索カテゴリ選択ボックス402が表示されるよう構成することができる。言い換えると大人モード(通常モード)の場合、検索カテゴリ選択部107は、検索カテゴリの選択ができないよう構成することができる。つまり、大人モード(通常モード)の場合には、図6に示す検索カテゴリ選択ボックス402が表示されないように構成することができる。
【0054】
また、検索カテゴリ選択部107によりいずれの検索カテゴリも選択されていない場合、後述する検索要求部109による検索要求ができないように構成することができる。ここで、子供モードに設定された場合、初期設定として、検索カテゴリ選択部107により所定の検索カテゴリが選択されるように構成してもよい。
【0055】
検索クエリ生成部108は、無線通信部200を介して検索サーバ(図1参照)に送信する検索クエリを生成する。具体的には、モード判定部106により子供モードであると判定された場合、検索クエリ生成部108は、操作部101により入力された第1文字列に第2文字列記憶部121に記憶される複数の第2文字列を付加した内容の検索クエリを生成する。また、モード判定部106により大人モード(通常モード)であると判定された場合、検索クエリ生成部108は、操作部101により入力された第1文字列を内容とする検索クエリを生成する。
【0056】
検索クエリ生成部108は、子供モードにおいて、例えば、検索カテゴリとして「学習」が選択されている場合、第1文字列に対して「and(学習or勉強or・・・)」という内容を付加して検索クエリを生成する。また、検索クエリ生成部108は、子供モードにおいて、例えば、検索カテゴリとして「人物」が選択されている場合、第1文字列に対して「and(人物or(人and者)・・・)」という内容を付加して検索クエリを生成する。
【0057】
また、図6に示すように、検索カテゴリ選択部107により「学習」「本」「歴史」の3つの検索カテゴリが選択された場合、検索クエリ生成部108は、子供モードにおいて、第1文字列and((学習or勉強or・・・)or(本or教科書or図鑑or・・・)or(歴史or創始者or・・・))という内容の検索クエリを生成する。
【0058】
検索要求部109は、無線通信部200に対し、検索クエリ生成部108により生成された検索クエリを含む検索要求を検索サーバPに送信(出力)させる。検索要求部109は、検索カテゴリ選択部107によりいずいれの検索カテゴリも選択されていない場合、モード判定部106により判定されたモードに応じて、検索サーバPへ検索要求をするか否かを決定する。具体的には、検索カテゴリ選択部107によりいずいれの検索カテゴリも選択されていない場合、検索要求部109は、モード判定部106により子供モードであると判定されると無線通信部200に検索サーバPへの検索要求を出力させず、モード判定部106により大人モード(通常モード)であると判定されると無線通信部200に検索サーバPへの検索要求を出力させる。
【0059】
表示部21は、検索画面や、検索サーバPからの検索結果や、情報提供サーバQから提供されたWebページを表示可能に構成される。
例えば、表示部21は、図6に示すように、入力ボックス401と、検索カテゴリ選択ボックス402とが表示された検索画面を表示可能に構成される。入力ボックス401は、操作部101により入力された第1文字列を表示する。また、検索カテゴリ選択ボックス402は、チェックボックス405と、検索カテゴリの名称が表示される。検索カテゴリ選択ボックス402に表示される検索カテゴリの名称は、図5における検索カテゴリ名欄410に記載された名称と同様である。
【0060】
操作部101は、検索クエリを構成する第1文字列を入力可能に構成される。また、操作部101は、検索カテゴリを選択可能に構成される。
ユーザは、表示部21における入力ボックス401(図6参照)を見ながら操作部101により第1文字列を入力することができる。
また、ユーザは、表示部21における検索カテゴリ選択ボックス402(図6参照)を見ながら操作部101により検索カテゴリを選択することができる。
【0061】
続けて、図7により、携帯電話機1の動作について説明する。
図7は、携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。
図7に示すように、まず、ユーザは、操作部101における所定の操作により、表示部21に検索画面を表示させる(ST1)。
表示部21に検索画面が表示される際、モード判定部106は、モード設定部105により設定されたモードを判定する(ST2)。
モード判定部106により子供モードに設定されていると判定された場合(ST3、YES)、表示部21には、図6に示す入力ボックス401と検索カテゴリ選択ボックス402とを含む検索画面が表示される。
【0062】
ユーザは、不図示のカーソルを入力ボックス401に合わせて文字入力が可能な状態にすると共に、入力ボックスを見ながら検索クエリを構成する第1文字列を入力する(ST4)。
【0063】
続けて、ユーザは、不図示のカーソルを検索カテゴリ選択ボックス402における所定のチェックボックス405に合わせて操作部101による所定の操作により該チェックボックスをチェックして(レ印を付けて)所定の検索カテゴリを選択する(ST5)。
【0064】
続けて、ユーザは、検索を要求するため、不図示のカーソルを検索ボタン部403に合わせて操作部101により所定の操作(選択を確定させる操作)を行う(ST6)。
【0065】
これにより、検索クエリ生成部108は、操作部101により入力された第1文字列に第2文字列記憶部121に記憶された第2文字列を付加した内容の検索クエリを生成する(ST7)。
【0066】
そして、検索要求部109は、検索クエリ生成部108で生成された検索クエリを検索サーバPに送信すると共に、送信した検索クエリによる検索を要求する(ST11)。
【0067】
検索サーバPは、検索クエリに基づいた検索を行うと共に、検索結果情報を携帯電話機1に送信する。携帯電話機1は、通信部200を介して、検索結果情報を受信する(ST12)。ここで、検索サーバPに送信された検索クエリには第2文字列が付加されており、受信する検索結果は、所定の検索カテゴリに誘導された内容となっている。つまり、検索結果は、検索カテゴリに誘導され、有害Webページ(サイト)が少ない内容になっている。
【0068】
ユーザは、表示部21に検索結果を表示させる(ST13)。
また、ユーザは、検索結果に基づいて、通信部200を介して情報提供サーバQに所定のWebページ情報を要求する。情報提供サーバQは、要求されたWebページ情報を携帯電話機1に送信する。携帯電話機1は、通信部200を介して、Webページ情報を受信(取得)する(ST14)。
そして、ユーザは、表示部21に取得した所定のWebページを表示させる(ST15)。
【0069】
また、モード判定部106により大人モード(通常モード)であると判定された場合(ST3、NO)、表示部21には、入力ボックス401を含み検索カテゴリ選択ボックス402を含まない検索画面が表示される。
【0070】
ユーザは、不図示のカーソルを入力ボックス401に合わせて文字入力が可能な状態にすると共に、入力ボックスを見ながら検索クエリを構成する第1文字列を入力する(ST8)。
【0071】
続けて、ユーザは、検索を要求するため、不図示のカーソルを検索ボタン部403に合わせて操作部101により所定の操作(選択を確定させる操作)を行う(ST9)。
【0072】
これにより、検索クエリ生成部108は、操作部101により入力された第1文字列の内容の検索クエリを生成する(ST10)。つまり、モード判定部106により大人モード(通常モード)であると判定された場合、検索クエリは、ユーザにより入力された内容となる。
【0073】
本実施形態によれば、検索サーバPに対して、入力された第1文字列に所定の第2文字列を付加した内容を検索クエリとして検索要求することで、健全なWebサイトへのアクセスを阻害することなく有害なWebサイトへのアクセスを回避可能な携帯電話機1を提供することができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、ユーザにより入力された複数のキーワード(第1文字列)における所定のキーワードを除外した検索クエリにより検索を行うのではなく、所定のキーワード(第2文字列)を付加した内容の検索クエリにより検索を行う。これにより、ユーザの意向に沿った検索結果を得ることができると共に、含まれる有害サイトの件数が少ない検索結果を得ることができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、所定の検索カテゴリ(検索目的)ごとに対応したキーワード(第2文字列)を有するので、精度よく検索結果を誘導することができる。
【0076】
また、本実施形態によれば、子供モードにおいて、所定の検索カテゴリが選択されていない場合には検索サーバPに対し検索要求が送信されないように構成される。これにより、子供モードにおいて、大人モード(通常モード)用の検索がなさることを抑制できる。
【0077】
本実施形態によれば、検索カテゴリや、第2文字列記憶部121に記憶される第2文字列を追加・変更・削除する場合には、パスワードの入力を要求するよう構成される。これにより、例えば、利用者である子供が管理者である親に無断で第2文字列を追加・変更・削除することを抑制できる。
【0078】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態において、通信端末として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。
【0079】
また、本実施形態において、連結部4により折り畳み可能な携帯電話機1の説明をしているが、このような折り畳み式ではなく、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転(ターン)式や、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが一つの筐体に配置され連結部を有さない型式(ストレートタイプ)でもよい。また、携帯電話機1は、開閉及び回転可能ないわゆる2軸ヒンジタイプであってもよい。
【0080】
また、検索サーバPは、必要に応じてWebサーバ、DBサーバ、アプリケーションサーバを含んで構成してよく、1台のサーバで構成しても、それぞれ別のサーバで構成してもよい。
【0081】
また、本実施形態において、携帯電話機1は、子供モード(第1モード)と大人モード(第2モード、通常モード)の2つのモードを有するが、これに限定されず、3つ以上のモードを有していてもよい。
【0082】
また、本実施形態において、第1モードとして子供モードの説明をしているが、これに限定されず、第1モードとしては、使用者モード(第2モードは管理者モード)であってもよい。また、同様に、第1モードとして、社員モード(第2モードは会社モード)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】携帯電話機1を含む検索システムSの概要を説明する図である。
【図2】携帯電話機1を開いた状態における外観斜視図を示す。
【図3】携帯電話機1における回路構成を説明するブロック図である。
【図4】携帯電話機1における機能部の構成を説明するブロック図である。
【図5】第2文字列記憶部121に記憶される検索カテゴリ分類テーブル400である。
【図6】検索画面が表示された場合における表示部21を示す図である。
【図7】携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。
【符号の説明】
【0084】
1 携帯電話機
2 操作部側筐体
3 表示部側筐体
11 操作キー群
44 メモリ
45 CPU
101 操作部(入力部)
105 モード設定部
106 モード判定部
109 検索要求部
121 第2文字列記憶部(記憶部)
200 無線通信部
N 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1モード又は第2モードに設定可能なモード設定部と、
検索サーバと通信可能な通信部と、
検索クエリを構成する1又は複数の第1文字列を入力可能な入力部と、
1又は複数の第2文字列を記憶する記憶部と、
前記モード設定部により設定されたモードを判定するモード判定部と、
前記モード判定部により前記第1モードに設定されていると判定された場合、前記入力部により入力された1又は複数の第1文字列に前記記憶部に記憶される1又は複数の第2文字列が付加された内容を検索クエリとして、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させる検索要求部と、を備える
通信端末。
【請求項2】
所定の検索カテゴリを選択可能な検索カテゴリ選択部と、を備え、
前記記憶部は、前記1又は複数の第2文字列を前記複数の検索カテゴリごとに分類して記憶し、
前記検索要求部は、
前記モード判定部により前記第1モードに設定されていると判定された場合、前記入力部により入力された前記1又は複数の第1文字列に前記検索カテゴリ選択部により選択された所定の検索カテゴリに分類される1又は複数の第2文字列が付加された内容を検索クエリとして、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させる
請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記検索カテゴリ選択部によりいずれの検索カテゴリも選択されていない場合、
前記検索要求部は、
前記モード判定部により前記第1モードに設定されていると判定された場合には、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させず、
前記モード判定部により前記第2モードに設定されていると判定された場合には、前記通信部に前記検索サーバへの検索要求を出力させる
請求項2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記第1モードは、子供モードであり、
前記第2モードは、大人モードである
請求項1から3のいずれかに記載の通信端末。
【請求項5】
前記記憶部は、ユーザの年齢情報を記憶し、
前記モード設定部は、前記年齢情報に基づいて自動的にモードを設定する
請求項4に記載の通信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−56913(P2010−56913A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219968(P2008−219968)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】