説明

連続計量混合システム

【課題】より高精度な混合比率を得ることができる連続計量混合システムを提供する。
【解決手段】各々、異なる被計量物を連続して排出し、各被計量物の目標混合比率に応じて設定される各被計量物の単位時間当たりの設定排出量に基づいて各被計量物の排出量を制御するように構成されるとともに、各々から排出する被計量物が液体または粉体であって少なくとも1つの被計量物が液体である、複数の連続計量供給装置2,3,4と、全ての連続計量供給装置2,3,4から排出される被計量物を混合しながら連続して排出する混合装置5と、混合装置5から排出される混合物を後段装置へ供給するための輸送ライン7と、輸送ライン7の中途に挿入された貯槽8と、貯槽8内の混合物を吸い出すポンプ10と、ポンプ10で吸い出した混合物を貯槽8よりも混合装置5寄りの輸送ライン7へ戻すための戻りライン9とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次電池、窯業、塗料、食品などの原料の配合を行うために用いる連続計量混合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば粉体と液体との混合装置や分散装置として種々の装置が提案されている(例えば、特許文献1,2,3等参照)。
【0003】
図10は、従来の連続計量混合システムの一例を示す概略図である。図10中の矢印は、流体の流れる方向を示す。
【0004】
この連続計量混合システムは、2つの粉体用連続計量供給装置2,3と、液体用連続計量供給装置4と、連続式混合装置5と、連続式分散装置6と、総合制御器1などを備えている。
【0005】
粉体用連続計量供給装置2,3は、それぞれ、粉体a,bが供給されるホッパ21,31と、例えばロードセルを用いた重量センサ22,32と、スクリューフィーダ23、33と、制御器24,34とを備えている。粉体用連続計量供給装置2は、スクリューフィーダ23から送り出される粉体aの流量が設定流量となるように制御器24によって制御される。同様に、粉体用連続計量供給装置3は、スクリューフィーダ33から送り出される粉体bの流量が設定値となるように制御器34によって制御される。
【0006】
液体用連続計量供給装置4は、液体cが供給されるホッパ41と、例えばロードセルを用いた重量センサ42と、ポンプ43と、制御器44とを備えている。この液体用連続計量供給装置4は、ポンプ43から送り出される液体cの流量が設定流量となるように制御器44によって制御される。
【0007】
そして、連続式混合装置5では、粉体用連続計量供給装置2,3のそれぞれから供給される粉体a,bと、液体用連続計量供給装置4から供給される液体cとを混合しながら、その混合物(スラリー)を連続して輸送ライン7へ送り出す。連続式分散装置6では、輸送ライン7から送られてくるスラリーを混練し、その混練したスラリーを連続して後段装置(図示せず)へ供給する。
【0008】
この従来の連続計量混合システムでは、バッチ式のシステムに比べて高能率化を図ることができるとともに装置の小型化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−130450号公報
【特許文献2】特開平11−333279号公報
【特許文献3】実用新案登録第3095888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来の連続計量混合システムでは、粉体用連続計量供給装置2,3及び液体用連続計量供給装置4の各々から連続式混合装置5へ供給される被計量物(粉体a,b及び液体c)の流量には、設定流量に対する誤差が生じる。そのため、3種類の混合比率にも目標混合比率に対する誤差が生じる。被計量物(混合物)が連続式混合装置5を通過する時間は数秒程度であり、連続式混合装置5へ供給される各被計量物の流量の誤差は、生成されるスラリーの混合比率の誤差になって現れる。この誤差の許容範囲が比較的広い場合には問題ないが、上記誤差の許容範囲が狭い場合には、上記従来の連続計量混合システムを用いることができない。
【0011】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、より高精度な混合比率を得ることができる連続計量混合システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のある形態(aspect)に係る連続計量混合システムは、各々、異なる被計量物を連続して排出し、各被計量物の目標混合比率に応じて設定される各被計量物の単位時間当たりの設定排出量に基づいて各被計量物の排出量を制御するように構成されるとともに、各々から排出する被計量物が液体または粉体であって少なくとも1つの被計量物が液体である、複数の連続計量供給装置と、全ての前記連続計量供給装置から排出される被計量物を混合しながら連続して排出する混合装置と、前記混合装置から排出される混合物を後段装置へ供給するための輸送ラインと、前記輸送ラインの中途に挿入され、混合物を一時貯留するための容器に、上流側の前記輸送ラインから混合物が流入するための流入口と、下流側の前記輸送ラインへ混合物を流出させるための流出口とが設けられた貯槽と、前記貯槽内の混合物を吸い出すポンプと、前記ポンプで吸い出した混合物を前記貯槽よりも前記混合装置寄りの前記輸送ラインへ戻すための戻りラインとを備えている。
【0013】
この構成によれば、貯槽と、ポンプと、戻りラインと、戻りラインと輸送ラインとの合流点から貯槽までの輸送ラインとによって循環経路が構成されており、複数の連続計量供給装置から排出され、混合装置によって混合された混合物が上記循環経路を通過(循環)することによって、排出時間差をもった被計量物からなる混合物が混合される。これにより、各々の被計量物の実流量(単位時間当たりの実際の排出量)のばらつきが平準化され、実質的に実流量と設定流量(単位時間当たりの設定排出量)との誤差が小さくなり、実際の混合比率と目標混合比率との誤差を小さくすることができ、高精度な混合比率を実現することができる。
【0014】
また、前記輸送ラインと前記戻りラインとのうちの少なくとも一方に、スタティックミキサーが挿入されていてもよい。これにより、排出時間差をもった被計量物のより効果的な混合が可能になる。
【0015】
また、前記輸送ラインと前記戻りラインとのうちの少なくとも一方に、スタティックミキサー及び直管部が挿入されていてもよい。これにより、排出時間差をもった被計量物のより効果的な混合が可能になる。
【0016】
また、前記ポンプは、前記貯槽内の底部の混合物を吸い出すように設けられ、前記ポンプで吸い出した混合物を前記貯槽の下流側の前記輸送ラインへ送るための分岐ラインをさらに備え、運転開始時から運転終了直前までは、前記ポンプから吸い出した混合物を前記戻りラインへ送るように構成され、運転を終了する際に、前記連続計量供給装置及び前記混合装置の動作を停止させた後、前記ポンプから吸い出した混合物を前記分岐ラインへ送るように構成されていてもよい。
【0017】
この構成によれば、運転終了直前に、貯槽内の混合物を後段装置へ送ることができ、原料である被計量物の無駄を少なくすることができる。
【0018】
また、前記貯槽は、その内側側壁に沿って底部から前記流出口の下端の位置まで移動可能に構成された水平仕切板を有し、運転開始時から運転終了直前までは、前記水平仕切板を前記貯槽の底部に位置させ、運転を終了する直前に、前記水平仕切板を前記流出口の下端の位置まで上昇させるように構成されていてもよい。
【0019】
この構成によれば、運転終了直前に、貯槽内の混合物を後段装置へ送ることができ、原料である被計量物の無駄を少なくすることができる。
【0020】
また、前記連続計量供給装置は、供給される被計量物を保持し、保持している被計量物の重量を所定時間間隔で計量する計量ホッパと、前記計量ホッパから被計量物を連続して排出するための排出装置と、前記排出装置から被計量物を排出中の任意の現在時点における前記計量ホッパの計量値と、排出開始時点における前記計量ホッパの計量値とに基づいて、前記排出開始時点から前記現在時点までの被計量物の実排出重量を前記所定時間間隔で算出するとともに、被計量物の単位時間当たりの設定排出重量に基づいて前記排出開始時点から前記現在時点までにおける予定排出重量を算出し、前記実排出重量が前記予定排出重量と一致するように前記排出装置を前記所定時間間隔で制御する排出量制御器とを備えていてもよい。
【0021】
この構成によれば、各々の連続計量供給装置から排出される被計量物の流量(実流量)が時々刻々と多少変動したとしても、各々の連続計量供給装置において、被計量物を排出中に計量ホッパで被計量物の重量が計量されるたびに、排出開始時点から現在時点(現在の計量時点)までの被計量物の実排出重量が予定排出重量と一致するように排出装置を所定時間間隔で逐次、制御することにより、長い時間帯における実排出重量の予定排出重量に対する誤差率を小さくすることができる。また、混合装置によって混合された混合物が前述の循環経路を通過(循環)して、排出時間差をもった被計量物からなる混合物が混合される。これにより、各々の被計量物の実流量(単位時間当たりの実際の排出量)のばらつきが平準化され、実質的に実流量と設定流量(単位時間当たりの設定排出量)との誤差がより小さくなり、実際の混合比率と目標混合比率との誤差をより小さくすることができ、より高精度な混合比率を実現することができる。
【0022】
また、前記ポンプで吸い出した混合物を前記貯槽の下流側の前記輸送ラインへ送るための分岐ラインをさらに備え、全ての前記連続計量供給装置と前記混合装置と前記ポンプとを動作させ、前記ポンプで吸い出した混合物を前記戻りラインへ送る通常動作期間と、前記連続計量供給装置及び前記混合装置の動作を停止させて前記ポンプのみを動作させ、前記ポンプで吸い出した混合物を前記分岐ラインへ送る混合動作停止期間とを有し、前記通常動作期間において前記貯槽内の混合物が漸増し、前記通常動作期間の終了時には前記貯槽内の混合物が規定量となるように前記貯槽の下流側の前記輸送ラインから前記後段装置へ送られる混合物の量が制御されるように構成されるとともに、前記混合動作停止期間の全期間にわたって前記貯槽内の混合物が前記分岐ラインへ徐々に送られるように構成されていてもよい。
【0023】
この構成によれば、混合動作停止期間において、連続計量供給装置へ被計量物の供給を行うようにし、この期間には、連続計量供給装置及び混合装置を停止させた状態で、通常動作期間に高精度に混合されて貯槽内に貯留している混合物を分岐ラインを介して後段装置へ継続して供給することができるので、混合物の品質を落とすことなく、生産性の向上を図ることが可能になる。
【0024】
また、前記貯槽内の前記混合物の量を検出するレベル計と、前記貯槽の下流側の前記輸送ラインから前記後段装置へ送られる混合物の流量を制御する流量制御弁と、前記レベル計の検出値を所定時間間隔で取得し、前記流量制御弁の開度を制御する流量制御器とをさらに備え、前記流量制御器は、前記通常動作期間において、前記レベル計で検出される混合物の量が前記連続計量供給装置の前記実排出重量に応じた値となるように前記所定時間間隔で前記流量制御弁の開度を制御するように構成されていてもよい。
【0025】
この構成によれば、通常動作期間において、レベル計で検出される貯槽内の混合物の量が連続計量供給装置の実排出重量に応じた値となるように所定時間間隔で流量制御弁の開度を制御することにより、通常動作期間の終了時には貯槽内の混合物が規定量となるように貯槽内の混合物を漸増させることができる。そして混合動作停止期間において、連続計量供給装置へ被計量物の供給を行うようにし、この期間には、連続計量供給装置及び混合装置を停止させた状態で、通常動作期間に高精度に混合されて貯槽内に貯留している混合物を分岐ラインを介して後段装置へ継続して供給することができるので、混合物の品質を落とすことなく、生産性の向上を図ることが可能になる。
【0026】
この場合において、前記流量制御器は、前記混合動作停止期間において、前記レベル計で検出される混合物の量が前記所定時間間隔で所定量ずつ減少するように前記流量制御弁の開度を制御するように構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、以上に説明した構成を有し、より高精度な混合比率を得ることができる連続計量混合システムを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施形態の連続計量混合システムの一例を示す概略図である。
【図2】図1の連続計量混合システムに用いられる貯槽の一例を示す断面の模式図である。
【図3】(a)は、図1の連続計量混合システムに用いられるスタティックミキサーの一例を示す模式図であり、(b)は、直管部内を流れるスラリーの流速を示す模式図である。
【図4】図1の連続計量混合システムに用いられる連続計量供給装置の排出重量の経時変化の一例を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態の連続計量混合システムの一例を示す概略図である。
【図6】(a)、(b)は、本発明の第3の実施形態の連続計量混合システムに用いる貯槽の第1構成例を示す概略断面図である。
【図7】(a)、(b)は、本発明の第3の実施形態の連続計量混合システムに用いる貯槽の第2構成例を示す概略断面図である。
【図8】(a)、(b)は、本発明の第4の実施形態の連続計量混合システムの一例の要部を示す概略図である。
【図9】(a)は、本発明の第4の実施形態の連続計量混合システムの通常動作期間における連続計量供給装置の予定排出重量の経時変化の一例を示す図であり、(b)は、同連続計量混合システムの通常動作期間における貯槽の予定貯留レベルの経時変化の一例を示す図であり、(c)は、同連続計量混合システムの混合動作停止期間における貯槽の予定貯留レベルの経時変化の一例を示す図である。
【図10】従来の連続計量混合システムの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0030】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の連続計量混合システムの一例を示す概略図である。図1中の矢印は、流体の流れる方向を示す。
【0031】
この連続計量混合システムは、2つの粉体用連続計量供給装置2,3と、液体用連続計量供給装置4と、連続式混合装置5と、連続式分散装置6と、連続式混合装置5と連続式分散装置6との間の輸送ライン(輸送経路)7に挿入された循環部C1と、総合制御器1などを備えている。なお、本実施形態では、連続計量混合システムに、連続式分散装置6を含むものとして説明するが、連続式分散装置6を含まないものとしてもよい。このことは、後述する第2〜第4の実施形態についても同様である。
【0032】
粉体用連続計量供給装置2,3は、それぞれ、粉体a,bが供給されるホッパ21,31と、例えばロードセルを用いた重量センサ22,32と、スクリューフィーダ23、33と、制御器24,34とを備えている。
【0033】
液体用連続計量供給装置4は、液体cが供給されるホッパ41と、例えばロードセルを用いた重量センサ42と、ポンプ43と、制御器44とを備えている。
【0034】
運転開始前に、総合制御器1は、連続計量供給装置2,3,4のそれぞれの排出流量(単位時間当たりの排出重量)の設定値を、それぞれの制御器24,34,44へ送信し、各制御器24,34,44では、それぞれの排出流量の設定値(設定排出流量)を記憶している。
【0035】
連続式混合装置5は、粉体用連続計量供給装置2,3のそれぞれから供給される粉体a,bと、液体用連続計量供給装置4から供給される液体cとを混合しながら連続して混合物(スラリー)を輸送ライン7へ送出する装置である。この連続式混合装置5では、モータ53に接続された回転軸51に複数の攪拌部材52が設けられており、モータ53によって回転軸51が回転し、複数の攪拌部材52が回転することにより、上記粉体a,bと液体cとが混合されながら輸送ライン7へ送り出される。
【0036】
連続式分散装置6は、循環部C1を介して輸送ライン7から送られてくるスラリーを混練しながら連続して排出し、後段装置(図示せず)へ供給するための装置である。
【0037】
ここで、循環部C1は、輸送ライン7と、貯槽8と、戻りライン(戻り経路)9と、ポンプ10と、スタティックミキサー11〜14と、直管部15,16とを有している。
【0038】
図2は、貯槽8の一例を示す断面の模式図である。この貯槽8は、中空の円柱状(ドラム形)の貯槽本体(容器)80に、輸送ライン7に接続される流入口81及び流出口82と、ポンプ10に接続される戻り口83とが設けられている。また、ここでは、モータ84mで回転羽根を回転させることにより貯槽8内のスラリーを攪拌するための攪拌装置84が設けられているが、必ずしも設ける必要はない。
【0039】
例えば運転開始時において、貯槽8内にスラリーが入っていない場合には、貯槽8内の規定レベル(流出口82の下限レベル)L1に達するまで、後段の連続式分散装置6へスラリーは供給されない。貯槽8内のスラリーが規定レベルL1を超えると、その超えた部分のスラリーが流出口82から押し出されて後段の連続式分散装置6へ供給される。
【0040】
図3(a)は、スタティックミキサー11〜14の一例を示す模式図であり、図3(b)は、直管部15,16内を流れるスラリーの流速を示す模式図である。
【0041】
図3(a)に示すように、スタティックミキサー11〜14は、それぞれ、駆動部のない静止型混合器であり、管内に右エレメントERと左エレメントELとが交互に配置された構成であり、周知のものを用いることができる。左右のエレメントは、例えば長方形の板を180度ねじった形で、ねじれの方向により右エレメントERと左エレメントELとに区別されている。スタティックミキサー11〜14は、分割作用と転換作用と反転作用との3つの作用によって流体を効果的に混合することが知られている。また、高粘性流体の場合は、上記3つの作用のうちのおもに分割作用と転換作用とによって混合される。
【0042】
図3(b)に示すように、直管部15,16内を流れるスラリーの流速は、矢印の長さで示されるように、管壁付近よりも管の中央部が速くなっている。例えば、直管部15,16の上流側において管壁付近のスラリーと管の中央部付近のスラリーとが同時に流入したとしても、管の中央部付近のスラリーの方が直管部15,16の下流付近に早く到達することになる。そのため、直管部15,16の下流側では、管の径方向の位置によって大きな時間差をもったスラリーが流れることになる。
【0043】
なお、総合制御器1は、運転開始、運転一時停止、運転再開、運転終了等の指令信号を制御器24,34,44等へ出力し、制御器24,34,44では総合制御器1からの指令信号に基づいて、連続計量供給装置2,3,4の動作を制御する。また、総合制御器1は、連続式混合装置5と、循環部C1のポンプ10及び攪拌装置84と、連続式分散装置6とのそれぞれの動作を制御する。
【0044】
以上のように構成される連続計量混合システムの動作の一例について説明する。
【0045】
総合制御器1に接続された操作手段(図示せず)に操作者が運転開始操作を行うと、総合制御器1からの運転開始信号(指令信号)に基づいて、連続計量供給装置2,3,4と、連続式混合装置5と、循環部C1のポンプ10及び攪拌装置84と、連続式分散装置6とはそれぞれの動作を開始する。
【0046】
ここで、粉体用連続計量供給装置2の動作について説明する。制御器24は、総合制御器1からの運転開始信号に基づいて、スクリューフィーダ23の動作を開始させ、ホッパ21内の被計量物(粉体a)を連続式混合装置5へ排出させる。重量センサ22は、所定時間間隔(例えば10ms間隔)でホッパ21内の被計量物(粉体a)の重量を計量し、その計量値を制御器24へ出力する。
【0047】
制御器24では、重量センサ22から所定時間間隔で計量値を入力するたびに、排出開始時点からの被計量物の排出重量(実排出重量)を算出するとともに、排出開始時点からの予定排出重量を算出する。実排出重量は、排出開始時点に取得した重量センサ22の計量値から現在時点に取得した重量センサ22の計量値を減算することにより算出し、予定排出重量は、設定排出流量と、排出開始時点から現在時点までの経過時間(排出時間)とを乗算することにより算出する。さらに制御器24は、算出した実排出重量と予定排出重量との差を算出し、この差が0になるように(実排出重量と予定排出重量とが一致するように)、スクリューフィーダ23の排出速度(モータ23mの回転速度)を制御(増減)する。
【0048】
このように、粉体用連続計量供給装置2では、制御器24によって、実排出重量と予定排出重量とが逐次比較され、実排出重量と予定排出重量とが一致するように被計量物の排出速度が逐次、制御される。もう一つの粉体用連続計量供給装置3の動作も、前述の粉体用連続計量供給装置2と同様である。
【0049】
また、液体用連続計量供給装置3の動作についても、制御器44が、スクリューフィーダ23の代わりに、ポンプ43の動作を制御する以外は、前述の粉体用連続計量供給装置2と同様であり、制御器44によって、実排出重量と予定排出重量とが逐次比較され、実排出重量と予定排出重量とが一致するように被計量物(液体c)の排出速度(ポンプ43の回転速度)が逐次、制御される。
【0050】
連続式混合装置5では、粉体用連続計量供給装置2,3のそれぞれから供給される粉体a,bと、液体用連続計量供給装置4から供給される液体cとを混合し、その混合物(スラリー)を連続して輸送ライン7へ送り出す。
【0051】
輸送ライン7へ送り出されたスラリーは、循環部C1を経由して連続式分散装置6へ供給される。
【0052】
循環部C1では、合流点J1から貯槽8までの輸送ライン7と、貯槽8と、貯槽8からポンプ10を経由した合流点J1までの戻りライン9とからなる循環経路をスラリーが循環することにより、排出時間差をもった被計量物(粉体a,b及び液体c)からなるスラリーが混合される。さらに、前述のように直管部15,16を流れるスラリーでは管の径方向の位置によって時間差が生じ、スタティックミキサー11〜14によって、時間差をもったスラリーが混合される。
【0053】
このように排出時間差をもったスラリーが混合されることにより、高精度な混合比率を得ることができる。これについて図4を参照して説明する。
【0054】
図4は、例えば液体用連続計量供給装置4の排出重量の経時変化の一例を示すグラフである。直線(一点鎖線)P1は、設定排出流量に基づいて算出される排出重量(予定排出重量)を示す直線であり、曲線P2は、重量センサ42の計量値に基づいて算出される実際の排出重量(実排出重量)を示す曲線である。上記の予定排出重量及び実排出重量は、連続計量供給装置4の制御器44によって算出される。
【0055】
誤差率(ε)=誤差量÷予定排出重量
とすれば、
時刻t1から時刻t2までの間の誤差率ε12と、時刻0から時刻t3までの間の誤差率εとは、次のように表せる。
ε12=e12/(Q12+e12
ε=e/(Q+e
ここで、連続計量供給装置4では、任意の時点において、実排出重量が予定排出重量と一致するように制御されているので、e12=eで、t3>>(t2−t1)の場合を考えれば、
ε<<ε12
となる。
【0056】
すなわち、連続計量供給装置4では、短い時間帯における誤差率より長い時間帯における誤差率の方が小さくなる。このことは、他の連続計量供給装置2,3の場合においても同様である。
【0057】
したがって、各々の連続計量供給装置2,3,4から排出される被計量物の流量(実流量)が時々刻々と多少変動したとしても、長い時間帯における誤差率を小さくすることができ、循環部C1において排出時間差をもった被計量物が混合されることにより、実流量のばらつきが平準化され、実質的に実流量と設定流量との誤差を小さくすることができる。
【0058】
本実施形態では、連続計量供給装置2,3,4から排出され、連続式混合装置5によって混合された混合物が循環部C1を通過することによって、各々の被計量物の実流量と設定流量との誤差が実質的に小さくなり、実際の混合比率と目標混合比率との誤差を小さくすることができ、高精度な混合比率を実現することができる。なお、目標混合比率に基づいて各々の被計量物の設定流量(各々の連続計量供給装置2,3,4の設定排出流量)が決められているので、各々の被計量物の設定流量の比率は、目標混合比率に等しい。
【0059】
なお、本実施形態では、運転期間中において、連続計量供給装置2,3,4へ被計量物を供給する場合には、総合制御器1は、本連続計量混合システムの全体の動作を一時停止させ、連続計量供給装置2,3,4への被計量物の供給が終わると、本連続計量混合システムの全体の動作を再開させるようにしている。ここで、連続計量供給装置2,3,4の排出装置(モータ23m、33m、ポンプ43)の動作設定を固定して、動作を継続した状態で被計量物の供給を行う方法も考えられるが、この場合、所望の混合比率が得られなくなり、好ましくない。
【0060】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態の連続計量混合システムの一例を示す概略図である。図5中の矢印は、流体の流れる方向を示す。また、図5において、図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0061】
この連続計量混合システムでは、循環部C2の構成が、図1に示す連続計量混合システムにおける循環部C1とは異なり、他の構成は同じである。
【0062】
本実施形態における循環部C2では、連続式分散装置6につながる輸送ライン7と戻りライン9との間に分岐ライン17を接続し、4個の電磁弁V1〜V4を設けたことが、図1に示す循環部C1とは異なり、他の構成は図1に示す循環部C1と同様である。4個の電磁弁V1〜V4の開閉の制御は例えば総合制御器1によって行われる。なお、2個の電磁弁V1、V2は1個の三方弁で構成してもよいし、同様に、2個の電磁弁V3、V4も1個の三方弁で構成してもよい。
【0063】
本実施形態の連続計量混合システムの動作の一例について説明する。
【0064】
運転開始時から運転終了直前までの期間は、電磁弁V1、V3を全開の状態とし、電磁弁V2、V4を全閉の状態とする他は、第1の実施形態における動作と同様である。
【0065】
総合制御器1は、総合制御器1に接続された操作手段(図示せず)に操作者が運転終了操作を行うと、3つ全ての制御器24,34,44へ運転終了信号を出力し、全ての連続計量供給装置2,3,4の動作を停止させた後、連続式混合装置5の動作を停止させる。その後、電磁弁V1、V3を全閉の状態に切り替えるとともに、電磁弁V2、V4を全開の状態に切り替える。これにより、運転最終段階において、貯槽8内のスラリーは、ポンプ10で吸い出されて分岐ライン17を通って連続式分散装置6へ送られるので、原料の無駄を少なくできる。
【0066】
総合制御器1は、連続式混合装置5の動作を停止させてから所定時間の経過後に、すなわち貯槽8内の殆どのスラリーが分岐ライン17を通って連続式分散装置6へ送られた後、ポンプ10及び攪拌装置84の動作を停止させ、さらにその後、連続式分散装置6の動作を停止させる。
【0067】
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果に加え、原料である被計量物(a、b、c)の無駄を少なくできるという効果が得られる。被計量物(a、b、c)が高価な場合にはそのメリットは大きい。
【0068】
また、運転終了時に配管内に残るスラリーを少なくするために、戻りライン9を電磁弁V1から合流点J1に向って下り勾配とし、輸送ライン7を合流点J1から貯槽8に向って下り勾配とすることが好ましい。
【0069】
また、被計量物(a、b、c)が安価な場合には、図1の構成において、例えば、貯槽8の下部に排出口を設けておいて、残ったスラリーを廃棄するようにしてもよい。
【0070】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の連続計量混合システムの一例の全体構成は、図1に示す連続計量混合システムと同様である。本実施形態では、貯槽8の構成が図1とは異なる。
【0071】
図6(a)、(b)は、本発明の第3の実施形態の連続計量混合システムに用いる貯槽の第1構成例を示す概略断面図である。
【0072】
この第1構成例の貯槽8には、貯槽8内を水平に仕切って側壁に沿って上下に移動可能な水平仕切板85が設けられている。この水平仕切板85は、貯槽8の天板上に固定された昇降装置86に、支持棒79及び取付け部材78を介して取り付けられている。また、攪拌装置84も取付け部材78を介して昇降装置86に取り付けられている。昇降装置86の動作によって、水平仕切板85及び攪拌装置84の昇降が行われる。昇降装置86の動作は、総合制御器1(図1)によって制御される。
【0073】
この第1構成例の貯槽8を用いた場合の本実施形態の連続計量混合システムの動作の一例について、図1及び図6(a)、(b)を参照して説明する。
【0074】
運転開始時から運転終了直前までの期間は、図6(a)に示すように、水平仕切板85は、貯槽8の底部に位置した状態が維持される。これ以外は、第1の実施形態における動作と同様である。
【0075】
総合制御器1は、総合制御器1に接続された操作手段(図示せず)に操作者が運転終了操作を行うと、まず、3つの制御器24,34,44へ運転終了信号を出力し、全ての連続計量供給装置2,3,4の動作を停止させるとともに攪拌装置84及びポンプ10を停止させる。その後、昇降装置86を動作させて攪拌装置84及び水平仕切板85を図6(b)に示す位置まで上昇させる。その後、連続式混合装置5の動作を停止させ、さらにその後、連続式分散装置6の動作を停止させる。
【0076】
このように、運転最終段階において、水平仕切板85を図6(b)に示す位置まで上昇させることにより、貯槽8内のスラリーは連続式分散装置6へ送られるので、原料の無駄を少なくできる。
【0077】
次に、本実施形態における貯槽の第2構成例を説明する。図7(a)、(b)は、本実施形態の連続計量混合システムに用いる貯槽の第2構成例を示す概略断面図である。
【0078】
この第2構成例の貯槽8には、貯槽8内を水平に仕切って側壁に沿って上下に移動可能な水平仕切板87が設けられている。この水平仕切板87は、その下面にバルーン88が取り付けられ、バルーン88には、外部から流体(例えば空気あるいは水等の液体)を注入可能に構成されるとともに、注入した流体を外部へ排出可能に構成されている。そのため、バルーン88と例えば圧空源89とが三方弁90を介して配管で接続されている。三方弁90は、総合制御器1(図1)によって制御される。また、攪拌装置84は、貯槽8の天板上に固定された昇降装置86に、取付け部材78を介して取り付けられている。昇降装置86の動作によって攪拌装置84の昇降が行われる。昇降装置86の動作は、総合制御器1(図1)によって制御される。
【0079】
この第2構成例の貯槽8を用いた場合の本実施形態の連続計量混合システムの動作の一例について、図1及び図7(a)、(b)を参照して説明する。
【0080】
運転開始時から運転終了直前までの期間は、図7(a)に示すように、水平仕切板87は、貯槽8の底部に位置した状態が維持される。これ以外は、第1の実施形態における動作と同様である。
【0081】
総合制御器1は、総合制御器1に接続された操作手段(図示せず)に操作者が運転終了操作を行うと、まず、3つの制御器24,34,44へ運転終了信号を出力し、全ての連続計量供給装置2,3,4の動作を停止させるとともに攪拌装置84及びポンプ10を停止させる。その後、昇降装置86を動作させて攪拌装置84を図7(b)に示す位置まで上昇させるとともに、三方弁90を制御して圧空源89をバルーン88に連通させてバルーン88に圧縮空気を注入して水平仕切板87を図7(b)に示す位置まで上昇させる。その後、連続式混合装置5の動作を停止させ、さらにその後、連続式分散装置6の動作を停止させる。
【0082】
このように、運転最終段階において、水平仕切板87を図7(b)に示す位置まで上昇させることにより、貯槽8内のスラリーは連続式分散装置6へ送られるので、原料の無駄を少なくできる。
【0083】
本実施形態においても、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0084】
なお、第1構成例及び第2構成例において、流入口81を流出口82の位置よりも高い位置に設けてあってもよい。このように流入口81を流出口82より高い位置に設けることにより、水平仕切板85,87を上昇させたときに貯槽8内のスラリーを流出口82から排出させるのが容易になる。
【0085】
なお、第2構成例において、攪拌装置84を設けない場合には、昇降装置86も設けなくてすむ。
【0086】
(第4の実施形態)
図8(a)、(b)は、本発明の第4の実施形態の連続計量混合システムの一例の要部を示す概略図である。図8(a)、(b)はそれぞれ電磁弁V1〜V5の開閉状態が異なる場合を示し、太線で表した管路が流通路であり、細線で表した管路は電磁弁V1〜V5によって流れが閉ざされていることを示す。
【0087】
この連続計量混合システムでは、循環部C3の構成が、図5に示す第2の実施形態の循環部C2とは異なり、他の構成は同じである。第2の実施形態との相違点について説明する。
【0088】
本実施形態では、第2の実施形態の場合の貯槽8と比べて、貯槽8の高さ(貯槽本体80の高さ)を高くして貯槽8の容量を大きくしている。そして、貯槽8内のスラリーの表面高さを計測するレベル計91を設けている。レベル計91は、例えば超音波またはレーザー光線等を用いた距離センサによって構成できる。さらに、分岐ライン17と輸送ライン7の合流点J2より下流側の輸送ライン7、すなわち合流点J2と連続式分散装置6との間の輸送ライン7に流量制御弁V6を設け、貯槽8の流入口81の近傍の輸送ライン7(あるいは貯槽8の流入口81)に電磁弁V5を設け、流量制御弁V6を制御する制御器92が設けられている。他の構成は、図5に示す第2の実施形態と同様であり、図8(a)、(b)では、循環部C3のうち、第2の実施形態の循環部C2と異なる部分が示されている。なお、電磁弁V5の開閉の制御は他の電磁弁V1〜V4とともに総合制御器1(図5)によって行われる。また、総合制御器1からの運転開始信号、運転一時停止信号、運転再開信号及び運転終了信号等の各指令信号などは制御器92にも入力される。
【0089】
本実施形態の連続計量混合システムの動作の一例について、図5及び図8(a)、(b)を参照して説明する。
【0090】
本連続計量混合システムにおいて、運転開始から運転終了までの運転期間において、通常動作期間と混合動作停止期間とが交互に繰り返される。
【0091】
通常動作期間は、本連続計量混合システム全体が通常に動作する期間である。この通常動作期間では、図8(a)に示すように、総合制御器1は、電磁弁V1、V3、V5を全開の状態とし、電磁弁V2、V4を全閉の状態とし、制御器92が流量制御弁V6の開度を制御する他は、第1及び第2の実施形態における動作と同様、連続計量供給装置2,3,4と、連続式混合装置5と、ポンプ10と、攪拌装置84と、連続式分散装置6とを動作させる。この通常動作期間には、貯槽8内のスラリーが漸増し、通常動作期間の終了時にスラリーが規定の上限レベルLbまで増加するように、流量制御弁V6が制御される。
【0092】
また、混合動作停止期間は、連続計量供給装置2,3,4及び連続式混合装置5の動作を停止させて、連続計量供給装置2,3,4へ被計量物を供給する期間である。この混合動作停止期間では、図8(b)に示すように、総合制御器1は、電磁弁V1、V3、V5を全閉の状態とし、電磁弁V2、V4を全開の状態とし、連続計量供給装置2,3,4及び連続式混合装置5の動作を停止させ、制御器92が流量制御弁V6の開度を制御しながら、ポンプ10と攪拌装置84と連続式分散装置6との動作を継続させる。これにより、貯槽8内のスラリーがポンプ10から分岐ライン17を介して連続式分散装置6へ送られる。この混合動作停止期間には、貯槽8内のスラリーが漸減し、混合動作停止期間の終了時には、スラリーが下限レベルLaまで減少するように、流量制御弁V6が制御される。この混合動作停止期間中は、電磁弁V5は全閉の状態である。この電磁弁V5は、連続式混合装置5の動作を停止させている間の逆流を防ぐために設けているが、スラリー粘度が低い場合には逆止弁で代用してもよい。
【0093】
なお、上限レベルLb及び下限レベルLaは、貯槽8内のスラリーの規定量を示すためのレベルであり、貯槽8内における予め定められたスラリー表面の高さ(レベル)である。上限レベルLbは、ここでは、例えば貯槽本体80の80〜90%程度の高さに定められた所定の高さ(レベル)である。下限レベルLaは、流出口82より少し高い位置に定められ、ここでは、上限レベルLbの約1/2の高さに定められた所定の高さ(レベル)である。
【0094】
連続計量供給装置2,3,4への被計量物の供給は、例えば、それぞれの被計量物(a、b、c)の供給ラインが設けられ、各供給ラインから被計量物が供給されることにより行われる。
【0095】
各々の連続計量供給装置2,3,4には、ホッパ21,31,41に保持される被計量物の上限重量値(Wa2,Wa3,Wa4)と下限重量値(Wb2,Wb3,Wb4)とが予め設定され、各制御器24,34,44に記憶されている。
【0096】
通常動作期間において、各制御器24,34,44は、ホッパ21,31,41内の被計量物が減少し、被計量物の重量が下限重量値(Wb2,Wb3,Wb4)以下になると、総合制御器1へ供給要求信号を出力する。総合制御器1は、いずれかの制御器24,34,44から供給要求信号を入力すると、3つの制御器24,34,44へ運転一時停止信号を出力して連続計量供給装置2,3,4の排出動作を停止させるとともに、連続式混合装置5の動作を停止させる。そしてさらに、図8(b)に示すように、電磁弁V1、V3、V5を全閉の状態に切り替えるとともに、電磁弁V2、V4を全開の状態に切り替えて、混合動作停止期間に移行させ、各供給ラインから連続計量供給装置2,3,4へ供給させる。
【0097】
そして混合動作停止期間において、被計量物が供給されてホッパ21,31,41内の被計量物が増加し、被計量物の重量が上限重量値(Wa2,Wa3,Wa4)以上になると、制御器24,34,44は、総合制御器1へ供給停止信号を出力する。総合制御器1は、供給停止信号を入力した制御器(24,34,44)を有する連続計量供給装置(2,3,4)の供給ラインに対して被計量物の供給を停止させる。そして、総合制御器1は、3つ全ての制御器24,34,44から供給停止信号を入力し、3つ全ての供給ラインに対して被計量物の供給を停止させた後、3つの制御器24,34,44へ運転再開信号を出力して連続計量供給装置2,3,4の排出動作を再開させるとともに、連続式混合装置5の動作を再開させる。そしてさらに、図8(a)に示すように、電磁弁V1、V3、V5を全開の状態に切り替えるとともに、電磁弁V2、V4を全閉の状態に切り替えて、通常動作期間に移行させる。
【0098】
次に、制御器92による流量制御弁V6の開度の制御方法について、さらに図9を参照して説明する。なお、制御器92は、総合制御器1から入力される運転開始信号、運転一時停止信号、運転再開信号及び運転終了信号等によって、運転開始及び終了、通常動作期間、混合動作期間を認識することができる。
【0099】
まず、通常動作期間について説明する。例えば、ある混合動作停止期間の次の通常動作期間について説明する。ここで、直前の混合動作停止期間終了時において、各連続計量供給装置2,3,4に上限重量値(Wa2,Wa3,Wa4)の被計量物が供給されている。また、連続計量供給装置2,3,4の各々の設定排出流量がQ2,Q3,Q4に設定されているものとする。すなわち、被計量物a、b、cの目標混合比率Ra、Rb、Rcの比は、Ra:Rb:Rc=Q2:Q3:Q4である。
【0100】
また、次の混合動作停止期間になるまでの通常動作期間の全期間における連続計量供給装置2,3,4の被計量物a、b、cの予定排出重量We2,We3,We4は次のようにして算出できる。
【0101】
We2=Wa2−Wb2
We3=Wa3−Wb3
We4=Wa4−Wb4
但し、ここでは、
(Wa2−Wb2):(Wa3−Wb3):(Wa4−Wb4)=Q2:Q3:Q4
の条件を満たすように、各連続計量供給装置2,3,4の上限重量値Wa2,Wa3,Wa4及び下限重量値Wb2,Wb3,Wb4が設定されている。
【0102】
この場合の全ての被計量物の予定排出重量合計値Weは、次式で算出される。
【0103】
We=We2+We3+We4
また、連続計量供給装置2,3,4の設定排出流量Q2,Q3,Q4の合計をQとすると、通常動作期間に要する予定時間teは、
te=We/Q
である。
【0104】
すなわち、連続計量供給装置2,3,4の設定排出流量に基づく排出重量と時間(排出時間)との関係は、図9(a)の直線S1のグラフで示される。通常動作期間における直線S1のグラフは、排出重量をWp、時間をtpとすれば、次の式で表される。
【0105】
Wp=(We/te)tp・・・(1)
また、図9(b)の直線S2のグラフは、通常動作期間において、貯槽8に貯留されるスラリー表面の高さ(貯留レベル)を示している。この縦軸の貯留レベルは、下限レベルLaを0として、下限レベルLaからのスラリー表面の高さを示し、横軸は通常動作期間の開始(0)からの経過時間を示している。
【0106】
ここで、直線S2のグラフは、直前の混合動作停止期間の終了時(通常動作期間の開始時)の貯留レベルの計測値がLs(Lsは下限レベルLaに等しいか略等しい)であり、通常動作期間の終了時の貯留レベルが上限レベルLbになることを予定して示している。
【0107】
通常動作期間に要する予定時間teと、通常動作期間の開始時の計測貯留レベルLs及び終了時の予定貯留レベルLbとから直線S2のグラフの式を算出することができる。通常動作期間における直線S2のグラフは、貯留レベルをLp、時間をtpとすれば、次の式で表される。
【0108】
Lp=〔(Lb−Ls)/te〕tp+Ls・・・(2)
また、前述の(1)式より、
tp=(Wp/We)te・・・(3)
この(3)式を(2)式に代入すると、次式が得られる。
【0109】
Lp=〔(Lb−Ls)/We〕Wp+Ls・・・(4)
この(4)式において、Lbは予め設定された値であり、Weは予め設定された値から前述のようにして算出できる値であり、Lsは、直前の混合動作停止期間の終了時のレベル計91の計測値に基づく値である。すなわち、(4)式は、LpとWpとの関係式になっている。制御器92には、(4)式及びLb、We等の値を予め記憶している。
【0110】
制御器92では、通常動作期間において、所定時間間隔(例えば10ms間隔)で、レベル計91の計測値を取得する他、各制御器24,34,44から実排出重量を取得し、この取得した実排出重量の合計をWpとして、(4)式に代入して、貯留レベル(予定貯留レベル)Lpを算出する。
【0111】
制御器92は、例えば、任意の時刻tp1において取得した実排出重量の合計Wp1を(4)式に代入して、予定貯留レベルLp1を算出する。このときのレベル計91の計測値による貯留レベルがLpsであった場合、制御器92では、予定貯留レベルLp1と計測貯留レベルLpsとを比較し、その比較結果に基づいて、計測貯留レベルが予定貯留レベルと一致するように(計測貯留レベルと予定貯留レベルとの差が0になるように)、流量制御弁V6の開度を制御する。具体的には、計測貯留レベルLpsが予定貯留レベルLp1より高い場合には流量制御弁V6の開度を大きくし、計測貯留レベルLpsが予定貯留レベルLp1より低い場合には流量制御弁V6の開度を小さくする。この流量制御弁V6の開度の制御方法としては、例えば比例制御等を用いることができる。なお、運転開始時には、流量制御弁V6の開度は所定の開度に設定されている。
【0112】
なお、上記では、制御器92が時刻tp1において取得した実排出重量の合計Wp1が、図9(a)の時刻tp1における予定排出重量の合計値Wp1と等しいものとして説明したが、両者は等しいか略等しくなり、等しいものと考えても実用上、問題ない。
【0113】
また、運転開始時の通常動作期間において、貯槽8にスラリーが供給されていない場合には、制御器92は、例えば、運転開始時からレベル計91の計測値が最初に下限レベルLaに到達するまでは、流量制御弁V6を運転開始時の所定の開度のままで固定しておき、下限レベルLaに到達してから前述のように流量制御弁V6の開度を制御するものとしてもよい。この場合、制御器92は、運転開始時から最初に下限レベルLaに到達する時までに連続計量供給装置2,3,4から排出された被計量物(a、b、c)の合計排出重量(初期排出重量)を記憶しておき、その後の任意の時刻tp1における貯留レベルLp1の算出に用いる排出重量合計Wp1には、運転開始時から任意の時刻tp1までの合計排出重量から初期排出重量を減算した値を用いるようにする。
【0114】
次に、混合動作停止期間について説明する。
【0115】
制御器92は、例えば、混合動作停止期間の直前の通常動作期間の終了時(混合動作停止期間の開始時)の貯留レベルの計測値がLi(Liは上限レベルLbに等しいか略等しい)であった場合、混合動作停止期間には、貯留レベルが図9(c)の直線S3のグラフとなるように、流量制御弁V6の開度を制御する。なお、図9(c)の横軸は混合動作停止期間の開始(0)からの経過時間を示している。taは、混合動作停止期間の所要時間(予定時間)であり、この予定時間taは、予め設定され、制御器92に記憶されている。
【0116】
ここで、制御器92では、直前の通常動作期間の終了時に計測された貯留レベルLiと、混合動作停止期間の予定時間taとに基づいて、直線S3のグラフの式を算出するとともに、混合動作停止期間における経過時間(tq)を算出できるように構成されている。直線S3のグラフは、貯留レベルをLp、時間をtqとすれば、次の式で表される。
【0117】
Lp=−〔(Li−La)/ta〕tq+Li・・・(5)
そして、混合動作停止期間において、制御器92では、所定時間間隔(例えば10ms間隔)で、レベル計91の計測値を取得する他、混合動作停止期間における経過時間を算出し、この経過時間をtqとして、(5)式に代入して、貯留レベル(予定貯留レベル)Lpを算出する。制御器92には、(5)式及びLa、ta等の値を予め記憶している。
【0118】
例えば、任意の時刻tq2における予定貯留レベルLp2が算出される。このときのレベル計91の計測値による貯留レベルがLpsであった場合、制御器92では、予定貯留レベルLp2と計測貯留レベルLpsとを比較し、その比較結果に基づいて、計測貯留レベルが予定貯留レベルと一致するように(計測貯留レベルと予定貯留レベルとの差が0になるように)、流量制御弁V6の開度を制御する。具体的には、計測貯留レベルLpsが予定貯留レベルLp2より高い場合には流量制御弁V6の開度を大きくし、計測貯留レベルLpsが予定貯留レベルLp2より低い場合には流量制御弁V6の開度を小さくする。この流量制御弁V6の開度の制御方法としては、例えば比例制御を用いることができる。なお、混合動作停止期間の開始時には、流量制御弁V6の開度は直前の通常動作期間の終了時の開度に設定されている。
【0119】
なお、連続式分散装置6へのスラリーの供給は、精密な流量精度を必要としないので、混合動作停止期間においては、流量制御弁V6の開度を適正な開度で固定するようにしてもよい。ここで、適正な開度とは、混合動作停止期間終了時に、貯槽8内のスラリーのレベルが下限レベルLaあるいはそれに近いレベルとなるような所定の開度である。
【0120】
次に、通常動作期間中に連続計量混合システムの運転を終了する場合を説明する。運転を終了させるため、総合制御器1に接続された操作手段(図示せず)に操作者が運転終了操作を行うと、総合制御器1は、3つの制御器24,34,44へ運転終了信号を出力し、全ての連続計量供給装置2,3,4の動作を停止させた後、連続式混合装置5の動作を停止させる。その後、電磁弁V1、V3、V5を全閉の状態に切り替えるとともに、電磁弁V2、V4を全開の状態に切り替えて図8(b)の場合と同じ状態とし、制御器92に運転終了信号を出力する。制御器92は運転終了信号を受けて、流量制御弁V6の開度を例えば直前の状態で固定する、あるいは全開状態にして固定する。これにより、運転最終段階において、貯槽8内の略全てのスラリーは、ポンプ10で吸い出されて分岐ライン17を通って連続式分散装置6へ送られるので、原料の無駄を少なくできる。なお、混合動作停止期間中に運転を終了する場合には、すでに、電磁弁V1〜V5は切り替えられた状態であるので、制御器92は運転終了信号を受けて、流量制御弁V6の開度を例えば直前の状態で固定する、あるいは全開状態にして固定すればよい。
【0121】
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、連続計量供給装置2,3,4へ被計量物の供給を行うとき(混合動作停止期間)には、連続計量供給装置2,3,4及び連続式混合装置5を停止させた状態で、通常動作期間に高精度に混合されて貯槽8内に貯留しているスラリーを連続式分散装置6へ継続して供給することができるので、スラリーの品質を落とすことなく、生産性の向上を図ることが可能になる。
【0122】
また、第2の実施形態と同様、運転終了時には貯槽8内のスラリーを連続式分散装置6へ送ることができるので、原料である被計量物(a、b、c)の無駄を少なくできるという効果が得られる。
【0123】
なお、本実施形態では、通常動作期間において、連続計量供給装置2,3,4の合計排出重量に基づいて、予定貯留レベルを算出するようにしたが、各連続計量供給装置2,3,4からは混合比率が一定となるように各被計量物が排出されるので、連続計量供給装置2,3,4のうちのいずれか1つの実排出重量に基づいて、予定貯留レベルを算出するように構成しても実用上問題ない。
【0124】
また、本実施形態では、通常動作期間において、連続計量供給装置2,3,4の合計排出重量に基づいて、予定貯留レベルを算出するようにしたが、所定時間間隔で通常動作期間における経過時間を算出し、この経過時間をtpとして、図9(b)の直線S2のグラフを示す(2)式に代入して、予定貯留レベルLpを算出するように構成してもよい。
【0125】
なお、以上に述べた各実施形態では、循環部C1,C2,C3において、スタティックミキサー及び直管部を輸送ライン7と戻りライン9の両方に設けたが、いずれか一方にのみ設けるようにしてもよい。
【0126】
また、各実施形態において、連続式分散装置6に代えて、バッチ式の分散装置を用いることも可能である。例えば図10に示す従来例において、連続式分散装置6に代えて、大型のバッチ式の分散装置を用い、高精度な混合比率を得るためには、分散装置における処理時間が非常に長くなる。一方、上記各実施形態において、バッチ式の分散装置を用いた場合には、スラリーが分散装置に供給される前の段階で、すでに混合比率が高精度に平準化されているため、分散装置における処理時間を短縮することが可能になる。
【0127】
また、各実施形態では、3つの連続計量供給装置2,3,4を用いたが、少なくとも1つの被計量物が液体である、複数の連続計量供給装置を用いた構成であればよい。
【0128】
また、粉体用の連続計量供給装置2,3では、その排出装置として、スクリューフィーダ23,33を用いているが、これに限られず、被計量物に応じて、例えばディスクフィーダ、ベルトフィーダ、振動フィーダ等を用いてもよい。
【0129】
また、粉体用及び液体用の連続計量供給装置には、ロスインウエイ式に限らず、コンスタントフィードウエアと呼ばれるものを用いてもよい。
【0130】
また、液体用の連続計量供給装置には、所望の定量精度が得られれば定量ポンプを用いてもよい。
【0131】
なお、第1〜第3の実施形態における総合制御器1及び制御器24,34,44の各制御器、及び、第4の実施形態における総合制御器1及び制御器24,34,44,92の各制御器は、それぞれ、例えば、マイクロコントローラ、MPU、PLC(Programmable Logic Controller)、論理回路等で構成することができる。また、これらの制御器は、集中制御する単独の制御器によって構成されていてもよいし、各実施形態で示した以外の互いに協働して分散制御する複数の制御器によって構成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、例えば液体と粉体とを混合するときに高精度な混合比率を得ることができる連続計量混合システム等として有用である。
【符号の説明】
【0133】
a,b 粉体
c 液体
1 総合制御器
2,3 粉体用連続計量供給装置
4 液体用連続計量供給装置
5 連続式混合装置
6 連続式分散装置
7 輸送ライン
8 貯槽
80 貯槽本体
81 流入口
82 流出口
83 戻り口
9 戻りライン
10 ポンプ
11〜14 スタティックミキサー
15,16 直管部
17 分岐ライン
V1〜V5 電磁弁
V6 流量制御弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々、異なる被計量物を連続して排出し、各被計量物の目標混合比率に応じて設定される各被計量物の単位時間当たりの設定排出量に基づいて各被計量物の排出量を制御するように構成されるとともに、各々から排出する被計量物が液体または粉体であって少なくとも1つの被計量物が液体である、複数の連続計量供給装置と、
全ての前記連続計量供給装置から排出される被計量物を混合しながら連続して排出する混合装置と、
前記混合装置から排出される混合物を後段装置へ供給するための輸送ラインと、
前記輸送ラインの中途に挿入され、混合物を一時貯留するための容器に、上流側の前記輸送ラインから混合物が流入するための流入口と、下流側の前記輸送ラインへ混合物を流出させるための流出口とが設けられた貯槽と、
前記貯槽内の混合物を吸い出すポンプと、
前記ポンプで吸い出した混合物を前記貯槽よりも前記混合装置寄りの前記輸送ラインへ戻すための戻りラインと
を備えた連続計量混合システム。
【請求項2】
前記輸送ラインと前記戻りラインとのうちの少なくとも一方に、スタティックミキサーが挿入された、請求項1に記載の連続計量混合システム。
【請求項3】
前記輸送ラインと前記戻りラインとのうちの少なくとも一方に、スタティックミキサー及び直管部が挿入された、請求項1に記載の連続計量混合システム。
【請求項4】
前記ポンプは、前記貯槽内の底部の混合物を吸い出すように設けられ、
前記ポンプで吸い出した混合物を前記貯槽の下流側の前記輸送ラインへ送るための分岐ラインをさらに備え、
運転開始時から運転終了直前までは、前記ポンプから吸い出した混合物を前記戻りラインへ送るように構成され、運転を終了する際に、前記連続計量供給装置及び前記混合装置の動作を停止させた後、前記ポンプから吸い出した混合物を前記分岐ラインへ送るように構成された、請求項1〜3のいずれかに記載の連続計量混合システム。
【請求項5】
前記貯槽は、その内側側壁に沿って底部から前記流出口の下端の位置まで移動可能に構成された水平仕切板を有し、
運転開始時から運転終了直前までは、前記水平仕切板を前記貯槽の底部に位置させ、運転を終了する直前に、前記水平仕切板を前記流出口の下端の位置まで上昇させるように構成された、請求項1〜3のいずれかに記載の連続計量混合システム。
【請求項6】
前記連続計量供給装置は、
供給される被計量物を保持し、保持している被計量物の重量を所定時間間隔で計量する計量ホッパと、
前記計量ホッパから被計量物を連続して排出するための排出装置と、
前記排出装置から被計量物を排出中の任意の現在時点における前記計量ホッパの計量値と、排出開始時点における前記計量ホッパの計量値とに基づいて、前記排出開始時点から前記現在時点までの被計量物の実排出重量を前記所定時間間隔で算出するとともに、被計量物の単位時間当たりの設定排出重量に基づいて前記排出開始時点から前記現在時点までにおける予定排出重量を算出し、前記実排出重量が前記予定排出重量と一致するように前記排出装置を前記所定時間間隔で制御する排出量制御器とを備えた、請求項1に記載の連続計量混合システム。
【請求項7】
前記ポンプで吸い出した混合物を前記貯槽の下流側の前記輸送ラインへ送るための分岐ラインをさらに備え、
全ての前記連続計量供給装置と前記混合装置と前記ポンプとを動作させ、前記ポンプで吸い出した混合物を前記戻りラインへ送る通常動作期間と、前記連続計量供給装置及び前記混合装置の動作を停止させて前記ポンプのみを動作させ、前記ポンプで吸い出した混合物を前記分岐ラインへ送る混合動作停止期間とを有し、
前記通常動作期間において前記貯槽内の混合物が漸増し、前記通常動作期間の終了時には前記貯槽内の混合物が規定量となるように前記貯槽の下流側の前記輸送ラインから前記後段装置へ送られる混合物の量が制御されるように構成されるとともに、
前記混合動作停止期間の全期間にわたって前記貯槽内の混合物が前記分岐ラインへ徐々に送られるように構成された、
請求項6に記載の連続計量混合システム。
【請求項8】
前記貯槽内の前記混合物の量を検出するレベル計と、
前記貯槽の下流側の前記輸送ラインから前記後段装置へ送られる混合物の流量を制御する流量制御弁と、
前記レベル計の検出値を所定時間間隔で取得し、前記流量制御弁の開度を制御する流量制御器とをさらに備え、
前記流量制御器は、
前記通常動作期間において、前記レベル計で検出される混合物の量が前記連続計量供給装置の前記実排出重量に応じた値となるように前記所定時間間隔で前記流量制御弁の開度を制御するように構成された、
請求項7に記載の連続計量混合システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−254399(P2012−254399A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127986(P2011−127986)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】